JP2000118425A - 電動式動力舵取装置 - Google Patents

電動式動力舵取装置

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JP2000118425A
JP2000118425A JP29532898A JP29532898A JP2000118425A JP 2000118425 A JP2000118425 A JP 2000118425A JP 29532898 A JP29532898 A JP 29532898A JP 29532898 A JP29532898 A JP 29532898A JP 2000118425 A JP2000118425 A JP 2000118425A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低μ路も高μ路も良好なハンドル戻り性が得ら
れ、特に低μ路において、操向ハンドル戻り性を良好に
した電動式動力舵取装置を提供することにある。 【解決手段】 舵取制御装置19は中央処理装置(CP
U)20を備える。ABS(アンチロック ブレーキ
システム)用のECU18は、路面摩擦係数μを算出
し、CPU18に入力する。CPU20はモータ電流I
mと、モータ端子間電圧Vmとにより、ハンドル回転角
速度ωを演算し、路面摩擦係数μが低い低μ路側では、
路面摩擦係数μが高い高μ路側よりも、低速走行時にお
いては、ハンドル戻り力を大きくするように、モータ7
への電流出力値を増大させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の動力舵取
装置に係り、詳しくは電動式動力舵取装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両用の電動式動力舵取装置
(電動パワーステアリング装置)は操向ハンドルの操作
により、ステアリングシャフトに発生する操舵トルクを
検出し、その検出信号に基づいてモータの制御目標値で
ある電流指令値を演算するようにされている。そして、
電流フィードバック制御回路にて、制御目標値である電
流指令値と実際にモータに流れる電流との差を電流制御
値として求め、この電流制御値により、前記モータを制
御して操向ハンドルの操舵力を補助している。
【0003】ところで、一般に、操向ステアリング機構
は、走行中に操向ハンドルを回転操作した後、操向ハン
ドルから、手を放した際に、路面(タイヤ)からの反力
によるセルフアライニングトルクによって、自動的に直
進走行位置(中立位置)に復帰する。
【0004】電動パワーステアリング装置では、上記の
ように走行中に操向ハンドルを回転操作した後、操向ハ
ンドルから、手を放した際(以下、ハンドル戻しとい
う。)の状態では、ステアリング機構を駆動するモータ
に慣性がある。このモータの慣性によって、低速走行時
には、ハンドルの戻り性が悪く、高速走行時には、中立
位置を越えて反対側に振れたり戻る振動が発生する。
【0005】このようなことを防ぐために、従来から電
動パワーステアリング装置では、低速走行時には操向ハ
ンドルが戻りやすく、高速走行時にはステアリング機構
の振動を抑制するように制御(以下、ハンドル戻り制御
という。)することが行なわれている。
【0006】そして、従来は、電動パワーステアリング
装置に上記のようなハンドル戻り制御を行なうことがで
きるように製品化する際には、通常ドライ路(以下、高
μ路という)面上での走行において、ハンドル戻り制御
に必要な各種パラメータをチューニングし、フィーリン
グ評価を行なっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な高μ路で得られた各種パラメータを採用した電動パワ
ーステアリング装置を搭載した車両で、例えば寒冷地に
おける新雪路、圧雪路又は凍結路(以下、低μ路とい
う)などを走行すると、下記のような問題があった。
【0008】すなわち、低μ路面とタイヤとの摩擦係数
μは高μ路(ドライ路)面における摩擦係数μより小さ
いため、路面からの反力は小さくなる。このため、路面
からの反力が少なくなるため、特に低速走行時において
は、操向ハンドルを操舵した後のハンドル戻り性が悪く
なる問題があった。
【0009】本発明の目的は、低μ路も高μ路も良好な
ハンドル戻り性が得られ、特に低μ路において、操向ハ
ンドル戻り性を良好にした電動式動力舵取装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、少な
くともステアリングシャフトの操作に起因して発生する
ハンドル回転角速度と、車速とに基づいてハンドル戻り
力を演算し、その演算結果に基づいてステアリング機構
にハンドル戻り力を付与するモータの出力を制御する制
御手段を備えた電動式動力舵取装置において、走行時に
走路の路面摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段を備
え、前記制御手段は、前記摩擦係数推定手段が推定した
路面摩擦係数に応じて、路面摩擦係数が低い低μ路側で
は、路面摩擦係数が高い高μ路側よりも、ハンドル戻り
力を大きくするように、モータへの電流出力値を増大さ
せる電動式動力舵取装置を要旨とするものである。
【0011】請求項2の発明は、少なくともステアリン
グシャフトの操作に起因して発生するハンドル回転角速
度と、車速とに基づいてハンドル戻り力を演算し、その
演算結果に基づいてステアリング機構にハンドル戻り力
を付与するモータの出力を制御する制御手段を備えた電
動式動力舵取装置において、走行時に走路の路面摩擦係
数を推定する摩擦係数推定手段を備え、前記制御手段
は、摩擦係数の大きさに応じた複数のハンドル戻りマッ
プを有するとともに、これらハンドル戻りマップに基づ
き、前記摩擦係数推定手段が推定した路面摩擦係数に応
じて、路面摩擦係数が低い低μ路側では、路面摩擦係数
が高い高μ路側よりも、ハンドル戻り力を大きくするよ
うに、モータへの電流出力値を増大させる電動式動力舵
取装置を要旨とするものである。
【0012】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
において、ステアリングシャフトの操作に起因して発生
するハンドル回転角速度を検知する検出手段を備えた電
動式動力舵取装置を要旨とするものである。
【0013】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
のうちいずれかにおいて、前記制御手段は、摩擦係数推
定手段が推定した路面摩擦係数にてμ感応ゲインを得る
μ感応ゲインマップに基づいて、μ感応ゲインを算出
し、その時のハンドル回転角速度を使用して高μ路にお
ける車速感応ハンドル戻りマップに基づいて高μ路基本
ハンドル戻り電流を算出し、又、その時のハンドル回転
角速度を使用して低μ路における車速感応ハンドル戻り
マップに基づいて、低μ路基本ハンドル戻り電流を算出
し、前記μ感応ゲインを使用して、ハンドル戻り電流を
補間計算により演算し、得られたハンドル戻り電流にて
モータを制御するものである電動式動力舵取装置を要旨
とするものである。
【0014】請求項5の発明は、請求項1から請求項3
のうちいずれかにおいて、前記制御手段は、複数の範囲
に分割された路面摩擦係数毎に予め作成された複数の車
速感応ハンドル戻りマップを使用し、そのマップの中か
ら摩擦係数推定手段が推定した路面摩擦係数に応じたマ
ップを選択するハンドル戻りマップ選択手段を備え、選
択したハンドル戻りマップから、ハンドル戻り電流を演
算し、得られたハンドル戻り電流にてモータを制御する
電動式動力舵取装置を要旨とするものである。
【0015】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
摩擦係数推定手段は、走行時に走路の路面摩擦係数を推
定する。制御手段は、摩擦係数推定手段が推定した路面
摩擦係数に応じて、路面摩擦係数が低い低μ路側では、
路面摩擦係数が高い高μ路側よりも、低速走行時におい
ては、ハンドル戻り力を大きくするように、モータへの
電流出力値を増大させる。この結果、低μ路では、高μ
路よりもステアリング機構に大きなハンドル戻り力を付
与する。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、摩擦係数
推定手段は、走行時に走路の路面摩擦係数を推定する。
制御手段は、摩擦係数の大きさに応じた複数のハンドル
戻りマップを有するとともに、これらハンドル戻りマッ
プに基づき、前記摩擦係数推定手段が推定した路面摩擦
係数に応じて、路面摩擦係数が低い低μ路側では、路面
摩擦係数が高い高μ路側よりも、ハンドル戻り力を大き
くするように、モータへの電流出力値を増大させる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2の作用に加えて、検出手段は、ステアリン
グシャフトの操作に起因して発生するハンドル回転角速
度を検知する。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
から請求項3のうちいずれかにおいて、前記制御手段
は、摩擦係数推定手段が推定した路面摩擦係数にてμ感
応ゲインを得るμ感応ゲインマップに基づいて、μ感応
ゲインを算出し、その時のハンドル回転角速度を使用し
て高μ路における車速感応ハンドル戻りマップに基づい
て高μ路基本ハンドル戻り電流を算出する。又、制御手
段は、その時のハンドル回転角速度を使用して低μ路に
おける車速感応ハンドル戻りマップに基づいて、低μ路
基本ハンドル戻り電流を算出し、前記μ感応ゲインを使
用して、ハンドル戻り電流を補間計算により演算し、得
られたハンドル戻り電流にてモータを制御する。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
から請求項3のうちいずれかにおいて、制御手段は、複
数の範囲に分割された路面摩擦係数毎に予め作成された
複数の車速感応ハンドル戻りマップを使用し、そのマッ
プの中から摩擦係数推定手段が推定した路面摩擦係数に
応じたマップを選択して、ハンドル戻り電流を演算し、
得られたハンドル戻り電流にてモータを制御する。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を具体化した4輪自動車に搭載された電動式動力舵取装
置の第1実施形態を図1〜図6従って説明する。
【0021】図1は、電動式動力舵取装置の概略を示
す。ステアリングホイール(操向ハンドル)1はステア
リングシャフト2、ステアリングギヤボックス3を介し
てラックバー4を駆動するようにされている。ステアリ
ングシャフト2には、歯車減速機構5を介してパワーユ
ニット6が駆動連結されている。前記パワーユニット6
はモータ7を備えている。前記モータ7は本実施形態で
はブラシ付きDCモータにて構成されている。
【0022】前記ステアリングシャフト2、ステアリン
グギヤボックス3、ラックバー4、歯車減速機構5等に
よりステアリング機構が構成されている。前記ステアリ
ングシャフト2には、トルクセンサ9が設けられてい
る。トルクセンサ9はステアリングホイール1が操舵さ
れる際に発生する操舵トルクを検出する。
【0023】次に、この電動式動力舵取装置の電気的構
成を説明する。エレクトロニックコントロールユニット
(ECU18)は、ABS(アンチロック ブレーキ
システム)用のECUであり、ブレーキ制御を行う。同
ECU18には、前輪車速センサ15及び後輪車速セン
サ17が接続されている。前輪車速センサ15は、図示
しない前輪の回転数に相対する周期のパルスP1をEC
U18に出力し、後輪車速センサ17は、図示しない後
輪の回転数に相対する周期のパルスP2をECU18に
出力している。
【0024】摩擦係数推定手段としてのECU18は、
前輪車速センサ15からのパルスP1及び後輪車速セン
サ17からのパルスP2を入力して、車両の制動時、路
面とタイヤとの間の路面摩擦係数(以下、単に摩擦係数
という)μを演算している。
【0025】詳述すると、車両は、制動時、路面とタイ
ヤとの間との摩擦係数μに応じて前輪と後輪の回転数が
異なるようになっている。このとき、前輪車速センサ1
5からのパルスP1と後輪車速センサ17からのパルス
P2の周期の差は、路面とタイヤとの間との摩擦係数μ
と相関がとれていることが知られている。又、ECU1
8は、車両の制動時に演算した摩擦係数μを次の制動時
にて新たな摩擦係数μを演算するまで保持するようにな
っている。
【0026】そして、ECU18は摩擦係数μを舵取制
御装置19に出力する。舵取制御装置19は入力ポート
装置23と、出力ポート装置24とを備えている。入力
ポート装置23には、トルクセンサ9、前輪車速センサ
15、エレクトロニックコントロールユニット(ECU
18)が接続されている。
【0027】トルクセンサ9は、ステアリングホイール
1の回転トルク(操舵トルク)Tに相対する電圧VTを
舵取制御装置19に出力している。舵取制御装置19
は、制御手段、及び検出手段としての中央処理装置(C
PU)20、読み出し専用メモリ(ROM)21及びデ
ータを一時記憶する読み出し及び書き込み専用メモリ
(RAM)22を備えている。このROM21にはCP
U20による演算処理を行わせるための制御プログラム
が格納されている。この制御プログラムは、RAM22
に転送され、CPU20はこの制御プログラムに基づい
た演算処理を行う。
【0028】前記ROM21には、図3に示すμ感応ゲ
インマップに基づいて予め用意したμ感応ゲインK
(μ)が格納されている。このμ感応ゲインK(μ)
は、摩擦係数μの関数である。このμ感応ゲインK
(μ)は0から1までの数値をとる。
【0029】又、ROM21には図4に示す高μ路にお
ける車速感応ハンドル戻りマップ(以下、第1マップと
いう)が格納されていて、後記するハンドル戻り電流I
を求める際に使用するための各車速Vにおけるハンドル
回転角速度ωに対する高μ路基本ハンドル戻り電流Id
(ω,V)が格納されている。高μ路基本ハンドル戻り
電流Id(ω,V)は車速Vをパラメータとしたハンド
ル回転角速度ωの関数である。第1マップは高μ路基準
角速度|ω0|を備え、この高μ路基準角速度|ω0|
は高μ路基本ハンドル戻り電流Id(ω,V)が0から
変化する点のハンドル回転角速度ωの値である。なお、
この実施形態では、ハンドル回転角速度ωは、ステアリ
ングホイール1が右回転操作したときをプラス値とし、
左回転操作したときの角速度をマイナス値としている。
ハンドル回転角速度ωが−ω0<ω<ω0の範囲は不感
帯とされている。
【0030】さらに、ROM21には図5に示す低μ路
における車速感応ハンドル戻りマップ(以下、第2マッ
プという)が格納されていて、後記するハンドル戻り電
流Iを求める際に使用するための各車速Vにおけるハン
ドル回転角速度ωに対する低μ路基本ハンドル戻り電流
Is(ω,V)が格納されている。低μ路基本ハンドル
戻り電流Is(ω,V)は車速Vをパラメータとしたハ
ンドル回転角速度ωの関数である。第2マップは低μ路
基準角速度|ω1|を備え、この低μ路基準角速度|ω
1|は低μ路基本ハンドル戻り電流Is(ω,V)が0
から変化する点のハンドル回転角速度ωの値である。ハ
ンドル回転角速度ωが−ω1<ω<ω1の範囲は不感帯
とされている。
【0031】そして、図4及び図5に示すように、第2
マップにおけるハンドル戻り電流Is(ω,V)の最大
電流は第1マップにおける、ハンドル戻り電流Id
(ω,V)の最大電流よりも大きな値とされている。
【0032】さらに、ROM21には前記μ感応ゲイン
K(μ),高μ路基本ハンドル戻り電流Id(ω,V)
及び低μ路基本ハンドル戻り電流Is(ω,V)を用い
て、ハンドル戻り電流I(μ,ω,V)を求めるための
以下の演算式が記憶されている。
【0033】 I(μ,ω,V)=K(μ)・Id(ω,V)+{1−K(μ)}・Is(ω ,V) ……(1) 上記(1)は、高μ路基本ハンドル戻り電流Id(ω,
V)と低μ路基本ハンドル戻り電流Is(ω,V)との
補間計算のためのものである。
【0034】CPU20は、その時の摩擦係数μ、ハン
ドル回転角速度ω及び車速Vからμ感応ゲインK
(μ)、高μ路基本ハンドル戻り電流Id(ω,V)及
び低μ路基本ハンドル戻り電流Is(ω,V)を求め
る。そして、求めたμ感応ゲインK(μ)、高μ路基本
ハンドル戻り電流Id(ω,V)及び低μ路基本ハンド
ル戻り電流Is(ω,V)から、CPU20は前記演算
式を用いてハンドル戻り電流I(μ,ω,V)を求め
る。
【0035】詳述すると、車両の走行中、高μ路にて摩
擦係数μが大きいと、μ感応ゲインK(μ)は大きな値
を有するため、{1−K(μ)}は小さな値をとる。そ
の結果、ハンドル戻り電流I(μ,ω,V)の第1項
は、第2項より大きな値をとる。そして、摩擦係数μが
大きければ大きい程、更に第1項は、第2項より大きな
値をとる。つまり、高μ路にて、ハンドル戻り電流I
(μ,ω,V)の値は、その第1項に大きく依存する。
【0036】これと反対に、低μ路にてはμ感応ゲイン
K(μ)は小さな値を有するため、{1−K(μ)}は
大きな値をとる。その結果、ハンドル戻り電流I(μ,
ω,V)の第2項は、第1項より大きな値をとる。そし
て、摩擦係数μが小さければ小さい程、更に第2項は、
第1項より大きな値をとる。即ち、低μ路ではハンドル
戻り電流I(μ,ω,V)は、その第2項に大きく依存
する。すなわち、ハンドル戻り電流I(μ,ω,V)の
値は高μ路で、摩擦係数μが大きくなる程、高μ路で設
定したハンドル戻り電流Id(ω,V)とμ感応ゲイン
K(μ)との積によって決まる値に支配され、低μ路で
は、摩擦係数μが小さくなる程、低μ路で設定したハン
ドル戻り電流Is(ω,V)と{1−K(μ)}との積
によって決まる値に支配される。
【0037】前記CPU20は、モータ7に流れるモー
タ電流Imと、モータ端子間電圧Vmとを入力するため
にモータ7の回路と接続されており、モータ電流Imと
モータ端子間電圧Vmから、下記の演算式にてモータ7
の角速度を算出している。なお、本実施形態ではこのモ
ータ7の角速度は、ハンドル回転角速度ωに対して一致
するようにパワーユニット6、歯車減速機機構5、モー
タ7とが連結構成されている。従って、モータ7の角速
度を算出することは、ハンドル回転角速度ωを算出する
ことになる。
【0038】 ω={Vm −(R・Im+l・dIm/dt)}/Ke ……(2) なお、Rはモータ7の抵抗、Lはモータ7のインダクタ
ンス、Keはモータ7の逆起電力定数、dIm/dtは
モータ7の電流Imの微分値である。
【0039】又、CPU20は前輪車速センサ15から
のパルスP1を入力して車速Vを演算する。更に、CP
U20はECU18から摩擦係数μを入力する。そし
て、CPU20はROM21からμ感応ゲインK
(μ),ハンドル戻り電流Id(ω,V)及びハンドル
戻り電流Is(ω,V)をRAM22に読み込んでそれ
らの値を演算する。更に、CPU20はROM21から
前記演算式をRAM22に読み込んでμ感応ゲインK
(μ),ハンドル戻り電流Id(ω,V)及びハンドル
戻り電流Is(ω,V)の各値に基づいてハンドル戻り
電流I(μ,ω,V)の値を演算する。
【0040】CPU20は、ハンドル戻り電流I(μ,
ω,V)の値を出力ポート装置24を介してモータ駆動
回路25に出力し、モータ駆動回路25は、その値に基
づいて相対するハンドル戻り電流I(μ,ω,V)をモ
ータ7に出力する。モータ7は、そのハンドル戻り電流
I(μ,ω,V)を入力して、そのハンドル戻り電流I
(μ,ω,V)に比例したハンドル戻り力Fを出力す
る。
【0041】(第1実施形態の作用)次に、上記のよう
に構成された電動式動力舵取装置の作用におけるCPU
20の処理動作を図6のフローチャートに従って説明す
る。このフローチャートは定期的に割り込み実行され
る。
【0042】先ず、ステップ(以下、ステップをSとい
う)1において、ECU18から摩擦係数μ,前輪車速
センサ15からのパルスP1,トルクセンサ9からの電
圧VT、及びモータ電流Imとモータ端子間電圧Vmが
RAM22に読み込まれる。
【0043】S2において、トルクセンサ9からの電圧
VTに基づいて操舵トルクTが演算される。又、同S2
において、入力したモータ電流Imとモータ端子間電圧
Vmが使用されて、上記(2)式に基づいてハンドル回
転角速度ωが演算される。
【0044】S3において、S2で求めた操舵トルクT
と、ハンドル回転角速度ωに基づいてハンドル戻りか否
かが判定される。すなわち、操舵トルクTが0(或いは
殆ど0)で、且つモータ7が回転しているとき、つま
り、ハンドル回転角速度ωが有限の値のとき、ハンドル
戻しの状態であると判定され、そうでない場合には、ハ
ンドル戻しの状態ではないと判定される。
【0045】S3において、ハンドル戻しの状態ではな
いと判定されたときは、S7に移行して、他の処理を行
った後、このフローチャートを一旦終了する。S3にお
いて、ハンドル戻しの状態であると、判定された場合に
はS4に移行する。
【0046】S4では、CPU20は、前輪車速センサ
15からのパルスP1に基づいて車速Vが演算される。
次にS4において、CPU20は、入力した摩擦係数μ
が使用されてμ感応ゲインマップに基づいてμ感応ゲイ
ンK(μ)が求められる。次のS5において、前記車速
V,ハンドル回転角速度ωが使用されて第1マップに基
づいて高μ路基本ハンドル戻り電流Id(ω,V)が求
められる。さらに、前記車速V,ハンドル回転角速度ω
が使用されて第2マップに基づいて低μ路基本ハンドル
戻り電流Is(ω,V)が求められる。又、μ感応ゲイ
ンK(μ)、求められた高μ路基本ハンドル戻り電流I
d(ω,V)及び低μ路基本ハンドル戻り電流Is
(ω,V)を使用して、上記(1)式に基づいてハンド
ル戻り電流I(μ,ω,V)を演算する。
【0047】続く、S6において、ハンドル戻り電流I
(μ,ω,V)の値をモータ駆動装置25に出力する。
モータ7はそのハンドル戻り電流I(μ,ω,V)に相
対するハンドル戻り力Fを出力し、この制御ルーチンを
一旦終了する。
【0048】従って、モータ7は摩擦係数μに応じて、
摩擦係数μの大きいときは、小さいハンドル戻り力F
を、また摩擦係数μの小さいときは、それに応じた大き
いハンドル戻り力Fを出力することができる。
【0049】次に、本実施形態の特徴を以下に記載す
る。 (1)上記実施形態においては、CPU20は、路面と
タイヤとの摩擦係数μに応じたハンドル戻り電流I
(μ,ω,V)を演算しており、このハンドル戻り電流
I(μ,ω,V)の値は、その摩擦係数μが小さくなる
と大きくなり、また摩擦係数μが大きくなると小さくな
る。モータ7は、ハンドル戻り電流I(μ,ω,V)の
値に基づいた電流をモータ駆動回路25から入力するた
め、この摩擦係数μに応じて、摩擦係数μの大きいとき
は、それに応じた小さいハンドル戻り力Fを、また摩擦
係数μの小さいときは、それに応じた大きいハンドル戻
り力Fを出力することができる。
【0050】従って、車両の操縦者は、例えば寒冷地に
おける新雪路、圧雪路又は凍結路等の低μ路の低速走行
時において、ハンドル回転角速度ωが低μ路基準角速度
|ω1|を超えていると、摩擦係数μの減少に応じてハ
ンドル戻り力Fが増大するため、ステアリングホイール
(操向ハンドル)1を操舵した後のハンドル戻り性を良
好にすることができる。
【0051】又、車両の操縦者は、ドライ路である高μ
路にてハンドル回転角速度ωが高μ路基準角速度|ω0
|を超えていると、摩擦係数μの増加に応じてハンドル
戻り力Fが減少するため、ステアリングホイール(操向
ハンドル)1を操舵した後において、高速走行時には、
中立位置を越えて反対側に振れたり戻る振動の発生が防
止し、ハンドル戻り性を良好にすることができる。
【0052】(2) 本実施形態では、ハンドル回転角
速度ωをCPU20が、入力したモータ電流Imとモー
タ端子間電圧Vmとを使用して上記(2)式に基づいて
ハンドル回転角速度ωを演算した。この結果、ハンドル
回転角速度を検出する検出センサは必要でなくなり、製
造コストを低減できる。
【0053】(3) 本実施形態では、CPU(制御手
段)20は、ECU(摩擦係数推定手段)18が推定し
た摩擦係数にてμ感応ゲインマップに基づいて、μ感応
ゲインを算出し(μ感応ゲイン算出手段に相当する)、
その時のハンドル回転角速度ωを使用して第1マップに
基づいて高μ路基本ハンドル戻り電流を算出し(高μ路
基本ハンドル戻り電流算出手段に相当する)、その時の
ハンドル回転角速度ωを使用して第2マップに基づい
て、低μ路基本ハンドル戻り電流を算出し(低μ路基本
ハンドル戻り電流算出手段に相当する)、μ感応ゲイン
を使用して、ハンドル戻り電流を補間計算により演算し
た(ハンドル戻り電流演算手段に相当する)。そして、
得られたハンドル戻り電流にてモータ7を制御するよう
にした。
【0054】この結果、補間計算により、ハンドル戻り
電流を算出でき、マップを記憶するためのROM21の
記憶容量は少なくてすむ。 (第2実施形態)次に、第2実施形態を図7乃至図10
を参照して説明する。
【0055】なお、本実施形態の電動式動力舵取装置
は、第1実施形態のμ感応ゲインマップに基づいて予め
用意したμ感応ゲインK(μ)、高μ路で設定した第1
マップに基づいて予め用意した高μ路基本ハンドル戻り
電流Id(ω,V)、及び低μ路における第2マップに
基づいて予め用意した低μ路基本ハンドル戻り電流Is
(ω,V)に代えて、後記する複数の車速感応ハンドル
戻りマップがROM21に格納されていることが第1実
施形態と異なっている。
【0056】又、第1実施形態では、モータ7をブラシ
付きDCモータにて構成し、CPU20が、モータ7に
流れるモータ電流Imと、モータ端子間電圧Vmとに基
づいて(2)式より、ハンドル回転角速度(モータ角速
度)を演算した。
【0057】本実施形態では、その代わりにモータ7を
ブラシレスDCモータにて構成し、モータ角速度(ハン
ドル回転角速度)ωを検知するために必要なハンドル回
転角を検出する回転角センサ10を図7に示すようにモ
ータ7に設けられているところが第1実施形態と異なっ
ている。
【0058】なお、他のハード構成は、第1実施形態と
同一構成又は相当する構成を備えているので、その詳細
な説明は省略する。前記車速感応ハンドル戻りマップ
は、図10(a)に示す高μ車速感応ハンドル戻りマッ
プ(以下、高μマップという)、図10(b)に示す高
中μ車速感応ハンドル戻りマップ(以下、高中μマップ
という)、図10(c)に示す低中μ車速感応ハンドル
戻りマップ(以下、低中μマップという)及び図10
(d)に示す低μ車速感応ハンドル戻りマップ(以下、
低μマップという)である。
【0059】これらの車速感応ハンドル戻りマップは、
摩擦係数μを大きい方から順に4つの範囲、即ち高μ、
高中μ、低中μ及び低μに分割し、それぞれの摩擦係数
μごとに設けられる。本実施形態においては、高μのと
きの摩擦係数μの範囲を0.75〜1.0、高中μのと
きの摩擦係数μの範囲を0.5〜0.75,低中μのと
きの摩擦係数μの範囲を0.25〜0.5及び低μのと
きの摩擦係数μの範囲を0.0〜0.25としている。
【0060】高μマップ、高中μマップ、低中μマップ
及び低μマップは、それぞれ各車速Vにおけるハンドル
回転角速度ωに対するハンドル戻り電流I(ω,V)が
格納されている。ハンドル戻り電流I(ω,V)は、車
速Vをパラメータとしたハンドル回転角速度ωの関数で
ある。各マップにおいては、それぞれの基準回転角速度
(=ωa>ωb>ωc>ωd)を異なる値に設定すると
ともに、ハンドル戻り電流I(ω,V)が0から変化す
る点から立ち上がる傾き(又は立ち下がる傾き)は、摩
擦係数が低μ側のマップほど、傾きは急角度とされてい
る。
【0061】又、図10(a)乃至図10(d)に示す
ように、その時の車速Vが同じ場合、そのハンドル戻り
電流は、低μマップ側のマップほど、ハンドル戻り力を
大きくするために、電流が大きくなるように設定されて
いる。
【0062】従って、ROM21には、前記4個の車速
感応ハンドル戻りマップに基づいて予め用意した4種類
のハンドル戻り電流I(ω,V)が格納される。ROM
21には、前記4種のマップを使用してハンドル戻り電
流I(ω,V)を演算し、出力し、モータ7を制御する
ための制御プログラムが格納されている。
【0063】(第2実施形態の作用)次に、上記のよう
に構成された電動式動力舵取装置の作用におけるCPU
20の処理動作を図8及び図9のフローチャートに従っ
て説明する。
【0064】この実施形態では、図8のフローチャート
は、所定の周期で行なわれる別ルーチンにおいて、CP
U21が、トルクセンサ9から入力した操舵トルクT
と、回転角センサ10から入力したハンドル回転角に基
づいて演算されたハンドル回転角速度ωに基づいてハン
ドル戻りか否かが判定され、ハンドル戻りであると判定
されたときに実行される割込みルーチンである。すなわ
ち、操舵トルクTが0(或いは殆ど0)で、且つモータ
7が回転しているとき、つまり、ハンドル回転角速度ω
が有限の値のとき、ハンドル戻しの状態であると判定さ
れたとき、実行される。
【0065】先ず、CPU20は、ステップ11におい
て、ECU18から摩擦係数μ,前輪車速センサ15か
らのパルスP1,回転角センサ10からの検出信号値を
RAM22に読み込む。
【0066】又、同ステップ12において、前輪車速セ
ンサ15からのパルスP1に基づいて車速Vを演算する
とともに、回転角センサ10からの検出値(ハンドル回
転角)に基づいて、ステアリングホイール1のハンドル
回転角速度ωを演算する。
【0067】CPU20は、ステップ12において、モ
ータ電流演算を行なう。図8は、ステップ12における
処理ルーチンを示しており、このステップが本発明のハ
ンドル戻りマップ選択手段を構成している。S120に
おいて、摩擦係数μが属する範囲の車速感応ハンドル戻
りマップのハンドル戻り電流I(ω,V)をROM21
からRAM22に読み込む。
【0068】そして、CPU20はS121〜S124
のうちいずれかのステップにおいて、そのハンドル回転
角速度ω及び車速Vに基づいてそのハンドル戻り電流I
(ω,V)の値を演算する。
【0069】CPU20は、ステップ13において、ハ
ンドル戻り電流I(ω,V)の値をモータ駆動回路25
に出力する。今、例えば車両が、車速Vで高μ路(μ=
0.76)を走行中に、ハンドルが操向操作され、モー
タ角速度(ハンドル回転角速度)が、基準角速度ωaを
超えた際、このときCPU20はECU18から摩擦係
数μを入力し、この摩擦係数μの属する範囲の高μマッ
プのハンドル戻り電流I(ω,V)をROM21からR
AM22に読み込む。そして、CPU20はハンドル戻
り電流I(ω,V)を演算する。そして、CPU20は
モータ駆動回路25にその値を出力する。モータ駆動回
路25は、その値に相対する電流をモータ7に供給す
る。モータ7はその値に相対するハンドル戻り力Fを出
力する。
【0070】又、前記車両が、車速Vで低中μ路(μ=
0.4)を走行しているとき、モータ角速度(ハンドル
回転角速度)が、基準角速度ωcを超えた際、このとき
CPU20はECU18から摩擦係数μを入力し、この
摩擦係数μの属する範囲の高中μマップのハンドル戻り
電流I(ω,V)をROM21からRAM22に読み込
む。そして、CPU20はハンドル戻り電流I(ω,
V)を演算する。そして、CPU20はモータ駆動回路
25にその値を出力する。モータ駆動回路25は、その
値に相対する電流をモータ7に供給する。モータ7はそ
の値に相対するハンドル戻り力Fを出力する。
【0071】従って、モータ7は摩擦係数μに応じて、
摩擦係数μの大きいときは、それに応じた小さいハンド
ル戻り力Fを、また摩擦係数μの小さいときは、それに
応じた大きいハンドル戻り力Fを出力することができ
る。
【0072】なお、本発明の実施形態は上記各実施形態
に限定されるものではなく、以下のように変更してもよ
い。 ○ 前記第2実施形態では、モータ角速度(ハンドル回
転角速度)ωを回転角センサ10の検出値に基づいてC
PU20が演算するようにしたが、モータ7の回転位置
を検出する回転位置センサを設け、この位置検出に基づ
いて、CPU20がハンドル回転角速度を演算して求め
るようにしてもよい。
【0073】○ 前記第2実施形態では、4つのマップ
を摩擦係数μに応じて選択するようにしたが、2つ、又
は3つでもよく、5つ以上にしてもよい。次に、前記実
施形態及び別例から把握できる請求項に記載した発明以
外の技術的思想について、それらの効果と共に以下に記
載する。
【0074】(1) 前記摩擦係数推定手段は、ABS
システムを制御するECUである請求項1乃至請求項4
のうちいずれか1項に記載の電動式動力舵取装置。こう
することにより、ABS(アンチロック ブレーキ シ
ステム)用のECUにより、路面摩擦係数が推定できる
ので、別途他のECUを容易する必要がなく、コスト低
減を図ることができる。第1実施形態及び第2実施形態
のECU18がこの場合のECUに相当する。
【0075】(2) 検出手段は、モータに流れるモー
タ電流Imと、モータ端子間電圧Vmとを入力し、モー
タ電流Imとモータ端子間電圧Vmから、モータの角速
度を演算するものである請求項1乃至請求項5のうちい
ずれかに記載の電動式動力舵取装置。こうすることによ
り、回転角センサが必要でなくなり、部品点数を少なく
して、コスト低減を図ることができる。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求
項5によれば、低μ路も高μ路も良好なハンドル戻り性
が得られ、特に低μ路において、操向ハンドル戻り性を
良好にできる。そして、高μ路でも低μ路でも同じよう
な、すなわち最適なハンドル戻り性を得ることができ
る。
【0077】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の効果に加えて、ハンドル回転角速度を検出する
ための他のセンサが必要でなくなり、コスト低減を図る
ことができる。
【0078】請求項4の発明によれば、請求項1乃至請
求項3のうちいずれかの効果に加えて補間計算により、
ハンドル戻り電流を算出でき、マップを記憶するための
ROMの記憶容量は少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態における電動式動力舵
取装置の概略図。
【図2】 同じく電動式動力舵取装置の電気的構成図。
【図3】 本実施形態におけるμ感応ゲインマップ。
【図4】 同じく高μ路で設定した車速感応ハンドル戻
りマップ。
【図5】 同じく低μ路で設定した車速感応ハンドル戻
りマップ。
【図6】 第1実施形態のCPUの処理動作を説明する
フローチャート。
【図7】 第2実施形態の電動式動力舵取装置の概略
図。
【図8】 第2実施形態のCPUの処理動作を説明する
フローチャート。
【図9】 同じくCPUの処理動作を説明するフローチ
ャート。
【図10】 第2の実施形態における高μ車速感応ハン
ドル戻りマップ、(b)は高中μ車速感応ハンドル戻り
マップ、(c)は低中μ車速感応ハンドル戻りマップ、
(d)は低μ車速感応ハンドル戻りマップ。
【符号の説明】
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフ
ト、3…ステアリングギヤボックス、4…ラックバー、
5…歯車減速機構(ステアリングシャフト2、ステアリ
ングギヤボックス3、ラックバー4、歯車減速機構5等
によりステアリング機構が構成されている。)。7…モ
ータ、9…トルクセンサ、10…回転角速度センサ、1
5…前輪車速センサ、18…ECU(摩擦係数推定手段
を構成する。)、19…舵取制御装置、20…CPU
(制御手段、及び検出手段を構成する。)、25…モー
タ駆動回路。
フロントページの続き Fターム(参考) 3D032 CC05 CC48 DA03 DA09 DA15 DA24 DA63 DA64 DA65 DA82 DB02 DB03 DC03 DC08 DC22 DC35 DD02 DD06 DD17 EA01 EB11 EC23 FF01 GG01 3D033 CA03 CA11 CA13 CA16 CA19 CA20 CA21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともステアリングシャフトの操作
    に起因して発生するハンドル回転角速度と、車速とに基
    づいてハンドル戻り力を演算し、その演算結果に基づい
    てステアリング機構にハンドル戻り力を付与するモータ
    の出力を制御する制御手段を備えた電動式動力舵取装置
    において、 走行時に走路の路面摩擦係数を推定する摩擦係数推定手
    段を備え、 前記制御手段は、 前記摩擦係数推定手段が推定した路面摩擦係数に応じ
    て、路面摩擦係数が低い低μ路側では、路面摩擦係数が
    高い高μ路側よりも、ハンドル戻り力を大きくするよう
    に、モータへの電流出力値を増大させることを特徴とす
    る電動式動力舵取装置。
  2. 【請求項2】 少なくともステアリングシャフトの操作
    に起因して発生するハンドル回転角速度と、車速とに基
    づいてハンドル戻り力を演算し、その演算結果に基づい
    てステアリング機構にハンドル戻り力を付与するモータ
    の出力を制御する制御手段を備えた電動式動力舵取装置
    において、 走行時に走路の路面摩擦係数を推定する摩擦係数推定手
    段を備え、 前記制御手段は、 摩擦係数の大きさに応じた複数のハンドル戻りマップを
    有するとともに、これらハンドル戻りマップに基づき、
    前記摩擦係数推定手段が推定した路面摩擦係数に応じ
    て、路面摩擦係数が低い低μ路側では、路面摩擦係数が
    高い高μ路側よりも、ハンドル戻り力を大きくするよう
    に、モータへの電流出力値を増大させることを特徴とす
    る電動式動力舵取装置。
  3. 【請求項3】 ステアリングシャフトの操作に起因して
    発生するハンドル回転角速度を検知する検出手段を備え
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動
    式動力舵取装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、 摩擦係数推定手段が推定した路面摩擦係数にてμ感応ゲ
    インを得るμ感応ゲインマップに基づいて、μ感応ゲイ
    ンを算出し、 その時のハンドル回転角速度を使用して高μ路における
    車速感応ハンドル戻りマップに基づいて高μ路基本ハン
    ドル戻り電流を算出し、 又、その時のハンドル回転角速度を使用して低μ路にお
    ける車速感応ハンドル戻りマップに基づいて、低μ路基
    本ハンドル戻り電流を算出し、前記μ感応ゲインを使用
    して、ハンドル戻り電流を補間計算により演算し、 得られたハンドル戻り電流にてモータを制御するもので
    ある請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の電動
    式動力舵取装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、複数の範囲に分割され
    た路面摩擦係数毎に予め作成された複数の車速感応ハン
    ドル戻りマップを使用し、そのマップの中から摩擦係数
    推定手段が推定した路面摩擦係数に応じたマップを選択
    するハンドル戻りマップ選択手段を備え、選択したハン
    ドル戻りマップから、ハンドル戻り電流を演算し、得ら
    れたハンドル戻り電流にてモータを制御するものである
    請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の電動式動
    力舵取装置。
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