JP2000108635A - ブロー成形ダクト - Google Patents

ブロー成形ダクト

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JP2000108635A JP10292932A JP29293298A JP2000108635A JP 2000108635 A JP2000108635 A JP 2000108635A JP 10292932 A JP10292932 A JP 10292932A JP 29293298 A JP29293298 A JP 29293298A JP 2000108635 A JP2000108635 A JP 2000108635A
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duct bodies
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達也 小池
Takashi Nagata
孝 永田
Yuji Fujiwara
祐次 藤原
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Honda Motor Co Ltd
Moriroku KK
Chiyoda Manufacturing Corp
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Moriroku KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のダクト体から成るダクト組立体の精度
を向上し、少ない工数で容易に取り付けられるようにす
る。 【構成】 複数のダクト体１１1 、１１2 を結合部１２
により連結した状態でかつ所期の位置関係よりも離れた
位置にて、一つのパリソンによって一体に型成形し、上
記結合部１２に設けられた位置調整手段によって複数の
ダクト体１１1 、１１2 を所期の位置関係に配置可能と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブロー成形手段に
よって型成形した、複数のダクト体から成るブロー成形
ダクトに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】例えば自動車の室内の空調には、ヒータ
ーやクーラー等を含むエアコンディショナーから気流を
室内の目的位置へ導くためにダクトが使用される。この
種のダクトは、自動車の車体構造の関係や装備品の間を
通すために、相対的に複雑な形状をとるようになる。こ
のような成形にはブロー成形手段が適している。
【０００３】上記ダクトには複数のダクト体を比較的接
近して配管する必要のある場合が生ずる。例えば、自動
車の運転席まわりに設置される、室内温度の調節のため
のいわゆるエアコンダクトと、窓ガラスの防曇のための
デフロストダクトの関係がそれに該当する。このような
場合、従来は複数のダクト体を別々に成形し、別々に車
体等へ取り付ける方法がとられてきた。
【０００４】これについて、複数のダクト体を一体に型
成形することに想到する。しかしこのようにすると複数
のダクト体が接近するために金型が複雑化し、やはり成
形上の制約を生じて成形が不可能となる場合が出て来
る。またパリソンの特定部分に加工が集中すると、偏肉
や薄肉の原因となり、全体の肉厚バランスが不良となる
等の問題を生ずる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の点に着
目してなされたものであり、その課題は、全体の肉厚バ
ランスを良好に維持して複数のダクト体を一体に型成形
可能とすることである。また本発明の他の課題は、複数
のダクト体から成るダクト組立体の精度を向上し、型成
形品に対する後加工等の工数を削減し、取り付けを容易
化することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め本発明は、複数のダクト体は、夫々を結合部により連
結し、かつ所期の位置関係よりも離れた位置にて、一つ
のパリソンによって一体に型成形し、上記結合部に設け
られた位置調整手段によって、複数のダクト体を所期の
位置関係に配置可能とするというを手段を講じたもので
ある。
【０００７】上記結合部には位置決め手段を設け、複数
のダクト体を所期の位置関係に位置決め可能とするとい
う手段を講じても良い。
【０００８】上記複数のダクト体は、個々のダクト体の
一部だけが結合部により結合した状態となっていても良
いし、個々のダクト体の全部が結合部により結合した状
態となっていても良い。
【０００９】ダクト体の一部が他のダクト体と結合部に
より結合した状態となっている場合一方のダクト体の残
部は同じパリソンの他の部分を使って型成形しても良い
し、また別のパリソンから型成形しても良い。
【００１０】
【発明の実施の形態】本発明に係るブロー成形ダクト１
０は、ブロー成型手段によって型成形した、複数のダク
ト体１１1 、１１2 …から成るものである。
【００１１】複数のダクト体１１1 、１１2 …は、個々
のダクト体が結合部１２…において結合した状態で、か
つ所期の位置関係よりも離れた位置にて、一つのパリソ
ンによって型成形する。複数のダクト体１１1 、１１2
…は個々のダクト体の一部だけが結合部１２により結合
した状態となっていても良いし、個々のダクト体の全部
が結合部１２により結合した状態となっていても良い。
【００１２】このようなブロー成形ダクト１０に含まれ
る、自動車の空調用のダクト体１１1 は、例えば中央部
と左右ダクト端に吹き出し口１４、１４′を持ってお
り、デフロスト用ダクト体１１2 は例えばフロントウイ
ンドシールド用のスリット型吹き出し口１５とサイドデ
フロスト用の吹き出し口１５′を持っている。またブロ
ー成形ダクト１０には、エアコンディショナー２０との
接続口１６、１６′が設けられている。図８参照。上記
の接続口１６…から各吹き出し口１４…、１５…へ到る
ダクトは抵抗の少ないことが望ましく、そのためには各
ダクト体１１1 、１１2 …も一体に型成形されたもので
あることが望ましい。
【００１３】しかしながら各ダクト体１１1 、１１2 …
は自動車の内装品やインストルメントパネルの形状等と
の関係上、望ましい位置関係をとれないという制約を生
ずる場合がある。例えば図９（ａ），（ｂ）に示すよう
に、２個のダクト体１１1 、１１2 は距離ｃ、ｄを広く
とることができれば、各接続口１６…から吹き出し口１
４…、１５…まで一体のものとして型成形可能である。
けれども部分的であっても、距離ｃ、ｄを広くとれない
設計上の制約がある場合には、型成形のために距離ｃ、
ｄを十分広くとり、事後、所定の位置関係に合わせて距
離を短縮するようにする。
【００１４】このような場合に、本発明では、複数のダ
クト体１１1 、１１2 …の一体性を保持しておく目的
で、それらを結合部１２…により結合した状態に置くも
のである。しかし、単に結合状態に置くだけでは、複数
のダクト体１１1 、１１2 …の位置関係は決まらない。
そこで結合部１２…に位置調整手段を設け、夫々のダク
ト体１１1 、１１2 …が所期の位置関係に配置可能であ
るようにする。位置調整手段の具体的な例としては両ダ
クト間の間隔（距離）を調整可能な全ての構造を挙げる
ことができる。
【００１５】さらに位置関係の正確性が必要な場合には
結合部１２…に位置決め手段１７を設け、当該位置決め
手段１７に従って、成形されたダクト体１１1 、１１2
…を組み立てることによって各ダクト体１１1 、１１2
…が所定の位置関係をとるようにすることができる。
【００１６】従って位置決め手段１７は、例えば結合部
１２の折り曲げ位置を規定することが可能な薄肉状のヒ
ンジであるとか、結合部１２を変形させたあとで嵌め合
わせる凹凸嵌合構造であるとか、さらには単純に加工位
置を指示する筋状のものが適当である。また、１箇所の
場合には結合部１２をより幅の広い板状のものとし、１
または複数箇所の連結部１８を組み合わせることなどに
より、１回の加工操作で各ダクト体１１1 、１１2 …の
位置関係を一義的に決められるようにすることができ
る。さらに実施例により詳細に説明する。
【００１７】
【実施例】図１は、自動車のインストルメントパネルに
組み付けられる空調用のダクト体１１1 と、デフロスト
用のダクト体１１2 とから成るブロー成形ダクト１０の
例である。空調用ダクト体１１1 とデフロスト用のダク
ト体１１2 とは全体がブロー成形されており、後から新
たに付け加えるものは何もない。
【００１８】これに対して図２は、デフロスト用ダクト
体１１2 は中央部が空調用ダクト体１１1 と結合部１２
にて一体化した状態にあるが、成形上の制約があるため
にデフロスト用ダクト体１１2 の一部分を別体構造とし
た例である。デフロスト用のダクト体１１2 の両側部は
途中迄が一体成形され、一側部１３Ｌ及び他側部１３Ｒ
は別体として型成形され、後から接続したものとして示
されている。
【００１９】上記のブロー成形ダクト１０において、他
方のダクト体１１2 の一側部１３Ｌを接続する接続部分
１３Ｄは、一方のダクト体１１1 と所定の位置関係で一
体に型成形されるのに対して、他方のダクト体１１2 の
主要部分である中央部１３Ｃは結合部１２で結合されて
いるので所定の位置関係にない。このため上記接続部分
１３Ｄは中央部１３Ｃと一体で型成形するが、両部間に
切り離し部２１を設け、両方のダクト体１１1 、１１2
を所定の位置関係に組み合わせるときにつなぎ部材２２
によって接続する手段をとることができる。
【００２０】また上記他方のダクト体１１2 の一側部１
３Ｌと他側部１３Ｒは、一方のダクト体１１1 とも他方
のダクト体１１2 とも関係のない状態で、別体として型
成形される。一側部１３Ｌ及びこの他側部１３Ｒは、ダ
クト体１１1 、１１2 の型成形に用いたのと同じパリソ
ンの他の部分を使って型成形しても良いし、別のパリソ
ンにより型成形しても良い。
【００２１】図３は、インストルメントパネルへの組付
作業上の制約により、ダクトに本来必要な部分を欠いて
型成形せざるを得ない例である。この例ではインストル
メントパネルにブロー成形ダクト１０を組み付け、その
後パネル構成部品である吹き出し口２５をブロー成形ダ
クト１０の欠けている箇所に組み付けることで、ダクト
としての機能が備わるようになる。つまり吹き出し口２
３が上記必要な部分に該当する。他の構成は図１、図２
のものと同様で良く、同様の構成については共通の符号
を付して詳細な説明を省略する。
【００２２】このように、本発明のブロー成形ダクト１
０は複数のダクト体１１1 、１１2…から構成されてい
るものではあるけれども、各ダクト体１１1 、１１2 …
の全部が結合部１２により結合されていなければならな
いものではない。しかしながら、複数のダクト体１１
1 、１１2 …の位置関係の設定の容易化という本発明の
目的、主旨を考慮すれば、複数のダクト体１１1 、１１
2 …は主要部分が結合部１２により結合されている必要
があると言うべきであろう。
【００２３】本発明に係るブロー成形ダクト１０の組み
立て即ち製造方法に触れておく。構造は図２の例のもの
である。空調用とデフロスト用のような複数のダクト体
１１1 、１１2 …は、結合部１２によって離された位置
関係をもって一つのパリソンによって型成形される。型
成形品は金型から取り外され、バリを除去して、複数の
ダクト体１１1 、１１2 が結合部１２によって結合した
状態とされる。図４及び図６の状態である。
【００２４】金型から取り出した型成形品より、切り離
し部２１のような不要部分を除去し、ブリッジ固定構造
を構成している連結部１８を切り離す。このときの結合
部１２の状態が図６である。結合部１２に見られる位置
決め手段１７の例は凹溝上の構造を持つ薄肉ヒンジであ
る。
【００２５】その後薄肉ヒンジ部で結合部１２を折り曲
げ、合わさった重なり部２３をステープルで例示された
固定手段１９により固定する。同時に、切り離した状態
にある連結部１８をスナップ止め等の固定手段１９によ
って固定する。図５。図７参照のこと。これで両ダクト
体１１1 、１１2 は３箇所で結合し、主として前後の位
置関係が正確に決まる。なお、左右の位置関係は幅広の
結合部１２により正確に保つことができ、上下の位置関
係も容易に、しかも板状結合部１２であるため融通性を
もって、決めることができる。
【００２６】さらに、一側において切除した他方のダク
ト体１１2 の切り離し部２１につなぎ部材２２を取り付
け、かつ別体の一側部１３Ｌ及び他側部１３Ｒを他方の
ダクト体１１2 に取り付けて、本発明のブロー成形ダク
ト１０を完成する。このようにして組み立てられたブロ
ー成形ダクト１０は、エアコンディショナー２０のエア
吹き出し口に正確に接続できる形態となっている。
【００２７】また本発明のブロー成形ダクト１０は自動
車のインストルメントパネルに組み付けてそれと一体化
する。通常、インストルメントパネルは樹脂成形によっ
て製造された、たわみ易いパネル状物であるが、本発明
のブロー成形ダクト１０を組み付けることにより、剛性
が高められる。勿論従来のダクトによってもパネル剛性
は向上するが、本発明のブロー成形ダクト１０は結合部
１２を持つ一体性の高いものであるため、より剛性が高
い。かくして組み立てられたブロー成形ダクト１０は接
続部分が少ないためエア漏れの可能性も非常に小さいも
のとなる。
【００２８】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成されかつ作用す
るものであり、所期の位置関係よりも離れた位置にて複
数のダクト体を一つのパリソンによって型成形すること
から、全体の肉厚バランスを良好に維持した型成形品を
得ることができ、結合部に設けられた位置決め手段によ
って複数のダクト体を所期の位置関係に位置決め可能で
あるために、ダクト組立体の精度を高く維持することが
でき、後加工や修整等の工数を削減し、取り付けを容易
化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るブロー成形ダクトの実施例１を示
す斜視図。
【図２】本発明に係るブロー成形ダクトの実施例２を示
す斜視図。
【図３】本発明に係るブロー成形ダクトの実施例３を示
す斜視図。
【図４】図１のものの組み立て前の平面図。
【図５】同じく組み立て後の平面図。
【図６】同じく組み立て前の結合部を示す断面図。
【図７】同じく組み立て後の結合部を示す断面図。
【図８】エアコンディショナーとの関係を示す断面説明
図。
【図９】（ａ）ダクト体の位置関係の一例を示す説明
図。 （ｂ）ダクト体の位置関係の他の例を示す説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 達也 群馬県太田市西新町126番地２ 株式会社 千代田製作所内 (72)発明者 永田 孝 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 藤原 祐次 埼玉県川越市芳野台２丁目８番地45号 森 六株式会社技術研究所内 Ｆターム(参考） 3L011 BL02 3L080 AB07 AD04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ブロー成形手段によって型成形した、複
    数のダクト体からなるブロー成形ダクトであって、複数
    のダクト体は、夫々を結合部により連結し、かつ所期の
    位置関係よりも離れた位置にて、一つのパリソンによっ
    て一体に型成形し、上記結合部に設けられた位置調整手
    段によって、複数のダクト体を所期の位置関係に配置可
    能としたことを特徴とするブロー成形ダクト。
  2. 【請求項２】 ブロー成形手段によって型成形した、複
    数のダクト体から成るブロー成形ダクトであって、複数
    のダクト体を結合部により結合した状態で、かつ所期の
    位置関係よりも離れた位置にて、一つのパリソンによっ
    て型成形し、上記結合部に設けられた位置決め手段によ
    って、複数のダクト体を所期の位置関係に位置決め可能
    としたことを特徴とするブロー成形ダクト。
  3. 【請求項３】 複数のダクト体は、夫々のダクト体が主
    要部分にて結合部により結合されたものである請求項１
    又は２記載のブロー成形ダクト。
  4. 【請求項４】 ダクト体の主要部分以外の部分は、他の
    ダクト体と一体に型成形され、主要部分との間は切り離
    して別のつなぎ部材により接続するようにした請求項３
    記載のブロー成形ダクト。
  5. 【請求項５】 ダクト体の主要部分以外の部分は、別体
    に型成形され、主要部分に接続されるものである請求項
    ３記載のブロー成形ダクト。
  6. 【請求項６】 複数のダクト体は、１又は複数箇所の連
    結部を有する請求項１又は２記載のブロー成形ダクト。
  7. 【請求項７】 複数のダクト体は自動車に装備される空
    調用ないしデフロスト用等のダクトであり、各ダクト体
    は自動車のインストルメントパネルに一体に組み付けら
    れるものである請求項１又は２記載のブロー成形ダク
    ト。
  8. 【請求項８】 結合部は幅広の板状のものであり、位置
    決め手段がその板面に形成された薄肉のヒンジである請
    求項１又は２記載のブロー成形ダクト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011156974A (ja) * 2010-02-01 2011-08-18 Toyota Motor Corp 車両用空調ダクト構造
WO2021145282A1 (ja) * 2020-01-15 2021-07-22 キョーラク株式会社 ダクト構造体

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