JP2000106317A - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法

Info

Publication number
JP2000106317A
JP2000106317A JP10274944A JP27494498A JP2000106317A JP 2000106317 A JP2000106317 A JP 2000106317A JP 10274944 A JP10274944 A JP 10274944A JP 27494498 A JP27494498 A JP 27494498A JP 2000106317 A JP2000106317 A JP 2000106317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer pattern
ceramic green
green sheet
conductor layer
conductive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10274944A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiya Sakaguchi
佳也 坂口
Hidenori Kuramitsu
秀紀 倉光
Katsuyuki Miura
克之 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10274944A priority Critical patent/JP2000106317A/ja
Publication of JP2000106317A publication Critical patent/JP2000106317A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電体層の短絡や耐電圧特性の低下のない積
層セラミック電子部品を提供することを目的とする。 【解決手段】 印刷版上に所望の形状の導電体層パター
ン2aを形成する第1の工程と、導電体層パターン2a
を転写体に転写する第2の工程と、セラミックグリーン
シート1a上に転写体から導電体層パターン2aを転写
する第3の工程と、導電体層パターン2aを形成したセ
ラミックグリーンシート1aを複数積層して積層体を形
成する第4の工程と、積層体を焼成する第5の工程とを
備え、前記第2の工程後で第3の工程の前に導電体層パ
ターン2aを加熱する製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば積層セラミッ
クコンデンサ等の積層セラミック電子部品の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層セラミック電子部品の一つである積
層セラミックコンデンサは、従来セラミックシート上に
直接導電性ペーストをスクリーン印刷やグラビア印刷な
どにより導電体層パターンを形成したものを複数枚積層
して積層体を形成した後、焼成し、外部電極を形成した
ものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さらに近年、各電子部
品に対しては軽量小型化の要求が厳しくなり、積層セラ
ミックコンデンサにおいては、より小型大容量化を実現
するため誘電率の高い誘電材料を用いること、セラミッ
クグリーンシートの厚みを薄くすること等が行われてい
る。
【0004】上記のように従来のスクリーン印刷法やグ
ラビア印刷法では、印刷後の最適パターン形成および表
面状態を改善するため導電性ペースト中に50wt%以
上の多くの有機希釈剤を有するため、この有機希釈剤に
よってセラミックシートが膨潤または溶解され、内部電
極の短絡や耐電圧性の低下を招き、信頼性や品質の点に
問題点を有していた。
【0005】そこで本発明は、導電性ペーストによる導
電体層パターンの形状及びその表面形状が良好な優れた
積層セラミック電子部品を提供することを目的とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、印刷
版上に所望の形状の導電性ペーストによる導電体層パタ
ーンを形成する第1の工程と、前記導電体層パターンを
転写体に転写する第2の工程と、セラミックグリーンシ
ート上に前記転写体から前記導電体層パターンを転写す
る第3の工程と、前記導電体層パターンを形成したセラ
ミックグリーンシートを複数積層して積層体を形成する
第4の工程と、前記積層体を焼成する第5の工程とを備
え、前記第2の工程後で第3の工程の前に導電体層パタ
ーンを加熱することを特徴とするものであり、セラミッ
クグリーンシート上に前記転写体から前記導電体層パタ
ーンを転写する前に導電体層パターンを加熱することに
より、導電体層パターン中の有機希釈剤を揮発させて、
導電体層パターン中の有機希釈剤の含有量を減少させる
ことにより信頼性や品質の優れた積層セラミック電子部
品を得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、印刷版上に所望の形状の導電性ペーストによる導電
体層パターンを形成する第1の工程と、前記導電体層パ
ターンを転写体に転写する第2の工程と、セラミックグ
リーンシート上に前記転写体から前記導電体層パターン
を転写する第3の工程と、前記導電体層パターンを形成
したセラミックグリーンシートを複数積層して積層体を
形成する第4の工程と、前記積層体を焼成する第5の工
程とを備え、前記第2の工程後で第3の工程の前に導電
体層パターンを加熱する積層セラミック電子部品の製造
方法であり、第3の工程において、有機希釈剤のセラミ
ックグリーンシートへの浸入を防止することにより、導
電体層パターンの形状及びその表面形状が良好な優れた
積層セラミック電子部品を得ることができる。
【0008】請求項2に記載の発明は、導電体層パター
ンの加熱は転写体を加熱することにより行う請求項1に
記載の積層セラミック電子部品の製造方法であり、加熱
温度の制御が容易となる。
【0009】請求項3に記載の発明は、印刷版上に所望
の形状の導電性ペーストによる導電体層パターンを形成
する第1の工程と、前記導電体層パターンを転写体に転
写する第2の工程と、セラミックグリーンシート上に前
記転写体から前記導電体層パターンを転写する第3の工
程と、前記導電体層パターンを形成したセラミックグリ
ーンシート上にセラミックグリーンシートを積層する第
4の工程と、前記第1の工程から前記第4の工程までを
所望の回数を繰り返して積層体を形成する第5の工程
と、前記積層体を焼成する第6の工程とを備え、前記第
2の工程後で第3の工程の前に導電体層パターンを加熱
する積層セラミック電子部品の製造方法であり、有機希
釈剤のセラミックグリーンシートへの浸入を防止するこ
とにより、導電体層パターンの形状及びその表面形状が
良好な優れた積層セラミック電子部品を得ることができ
る。
【0010】請求項4に記載の発明は、導電体層パター
ンの加熱は転写体を加熱することにより行う請求項3に
記載の積層セラミック電子部品の製造方法であり、加熱
温度の制御が容易となる。
【0011】以下本発明の一実施の形態について積層セ
ラミックコンデンサを例に図面を参照しながら説明す
る。
【0012】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における積層セラミックコンデンサの一工程を示す
断面図であり、1aはセラミックグリーンシート、2a
はセラミックグリーンシート1a上に所望の形状に形成
した内部電極となる導電性ペーストによる導電体層パタ
ーン、4は金属上板、5は金属下板を示している。ま
た、図2は本発明の実施の形態1における積層セラミッ
クコンデンサの一部切欠斜視図であり、1はセラミック
誘電体層、2は内部電極、3は外部電極である。
【0013】図3(a)は本発明の実施の形態1におけ
るオフセット印刷装置の側面図、図3(b)は同上面図
である。図4は内部電極形成工程を示す断面図である。
図5は本発明の実施の形態1及び従来の積層セラミック
コンデンサの耐電圧特性を示す特性図である。図6は短
絡の発生した焼結体の断面図である。
【0014】まず、ポリビニルブチラールと、チタン酸
バリウムを主成分とする誘電体粉末とからなるセラミッ
クスラリーを合成樹脂からなるキャリアフィルム上にド
クターブレード法で製膜、乾燥させて有機希釈剤成分を
除去し、厚み5,10,15,20μmの4種類のセラ
ミックグリーンシート1aを得た。
【0015】次に、セラミックグリーンシート1aをキ
ャリアフィルムごと、縦150mm、横150mmのサ
イズに切断し、図3(a),(b)に示すようなオフセ
ット印刷装置により、セラミックグリーンシート1a上
に導電性ペーストによる導電体層パターン2aで内部電
極2となるパターンを印刷する。この工程を以下に図3
を用いて詳しく説明する。
【0016】図3において6は支持板であり、キャリア
フィルム上に形成されたセラミックグリーンシート1a
をキャリアフィルムが支持板6と接するように支持板6
上に真空引きにより固定するものである。また7はロー
ラからなる転写体でその表面層がシリコンゴムからな
り、内部に電熱加熱装置12が装着されており、転写体
7の表面の温度が80℃になるように設定されている。
8は平板状で表面に複数の凹部9を有する印刷版であ
り、この複数の凹部9は図3(b)に示すように所定間
隔を隔てて形成されるとともに、導電体層パターン2a
の印刷形状に合致した形状を有するように形成されてい
る。
【0017】また、転写体7はキャリアフィルム上に形
成されたセラミックグリーンシート1aと印刷版8に対
して、転写体7の回転軸と平行にセラミックグリーンシ
ート1aと印刷版8間を往復運動し、所定の圧力でセラ
ミックグリーンシート1a及び印刷版8に圧接できるよ
うに設置されている。
【0018】10は導電性ペーストを供給する印刷版8
上に供給するディスペンサであり、11は導電性ペース
トを印刷版8の凹部9に均一に充填するとともに余分な
導電性ペーストを取り除くためのスクレーバである。
【0019】まず、キャリアフィルム上に形成されたセ
ラミックグリーンシート1aをオフセット印刷装置の支
持板6上に真空引きにより固定する。次にニッケル60
重量%、樹脂成分としてポリビニルブチラール5重量
%、有機希釈剤としてターピネオール35重量%からな
る導電性ペーストをディスペンサ10により印刷版8上
に供給し、スクレーバ11で凹部9に均一に充填した
後、図4(a)に示すように転写体7を印刷版8上を圧
接させながら回転運動させる。このとき凹部9に充填さ
れた導電性ペーストによる導電体層パターン2aは、転
写体7の表面に転写される。次いで図4(b)に示すよ
うにこの転写体7をセラミックグリーンシート1a上を
圧接させながら回転運動させ、転写体7の表面の導電体
層パターン2aをセラミックグリーンシート1a上に再
転写する。このとき、セラミックグリーンシート1a上
の導電体層パターン2aの溶剤含有率は10重量%に減
少していた。
【0020】その後導電体層パターン2aを形成したセ
ラミックグリーンシート1aをキャリアフィルムから剥
離し、セラミックグリーンシート1aを挟んで、導電体
層パターン2aが対向するようにかつチップ形状に切断
した際に相対向する両端面に露出するように積み重ね、
仮積層体を得る。その後、図1に示すように仮積層体を
金属上板4、金属下板5間に挟み金属上板4から加熱、
加圧を行い積層体を得た。次にこの積層体を縦3.2m
m、横1.6mmのチップ形状に切断して、大気中35
0℃でビヒクル成分を除去した(以下この工程を脱バイ
とする)。
【0021】この脱バイの時の温度は、セラミックグリ
ーンシート1aおよび導電体層パターン2a中の樹脂成
分が積層体から除去できかつ導電体層パターン2a中の
ニッケルの酸化が進みすぎない程度にすることが望まし
く、具体的には250〜350℃で行うことが望まし
い。その後、窒素ガスおよび水素ガスを用いて導電体層
パターン2a中のニッケルの酸化が進みすぎない雰囲気
を保ちながら、1300℃で焼成を行う。この焼成によ
りチタン酸バリウムを主成分とするセラミック誘電体層
1とニッケルを主成分とする内部電極2が同時に焼結し
た焼結体を得る。次いでこの焼結体の内部電極2の露出
した両端面に銅等の外部電極3を焼き付け、メッキを施
した後に完成品に至る。
【0022】図5は、縦3.2mm、横1.6mmの大
きさで、有効層(内部電極2間に挟まれたセラミック誘
電体層1)が100層の積層セラミックコンデンサの有
効層厚みと耐電圧特性との関係を示すグラフである。実
線は本発明品のオフセット印刷工法で作製したものであ
り、点線は従来品のスクリーン印刷工法で作製したもの
である。
【0023】図5を見ると従来の積層セラミックコンデ
ンサでは、導電性ペーストに使用している有機溶剤のセ
ラミックグリーンシート1aへの浸透によりセラミック
グリーンシート1aが膨潤または溶解されるため、有効
層厚みが7μm以下の場合、耐電圧性にバラツキが特に
大きくなる。ところが、本発明のオフセット印刷工法で
の積層セラミックコンデンサは、有効層厚みが6μm以
下になっても耐電圧特性のバラツキが非常に小さかっ
た。
【0024】つまり、スクリーン印刷は、導電性ペース
トを直接セラミックグリーンシート1aに印刷するもの
であり、印刷精度や内部電極形成後の表面状態を改善す
るため印刷直前の導電体ペーストの有機希釈剤は50重
量%以上となる。
【0025】さらに、セラミックグリーンシート1aの
薄膜化に伴い導電体層パターン2aの塗膜厚みも薄くし
ようとすると、メッシュスクリーンのメッシュサイズを
細かくすることが必要となり、導電体ペーストをその細
かくなったメッシュサイズに均一に通過させるためには
さらに有機希釈剤を加え導電性ペーストの粘度を下げる
必要がある。この時の導電体ペースト中の有機希釈剤は
55重量%にもなる。
【0026】しかしながら、本発明においてはオフセッ
ト印刷により内部電極2を形成するものである。オフセ
ット印刷はもともと導電体ペースト中の有機希釈剤の量
が40重量%以下と少ない上に、一旦導電体層パターン
2aを転写体7に転写するため、転写体7上で導電体層
パターン2a中に含まれる有機希釈剤量がさらに減少
し、セラミックグリーンシート1aに対する有機希釈剤
の影響を従来よりも軽減することができる。さらに、有
機希釈剤含有量が少なく粘度の高い導電性ペーストでも
緻密で表面状態の均一な導電体層パターン2aを形成で
きる。
【0027】その結果、図6に見られるような従来の導
電性ペーストを用いて内部電極を形成した場合に多発し
ていたセラミックグリーンシート1aの膨潤または溶解
による内部電極2の短絡100や耐電圧特性の低下を抑
制し、歩留まりを大幅に改善することができるのであ
る。特に高積層化が要求されているニッケルを内部電極
2とする積層セラミックコンデンサの製造には十分効果
を発揮することは言うまでもない。
【0028】(実施の形態2)まず、実施の形態1と同
様にして、キャリアフィルム上に形成されたセラミック
グリーンシート1aをオフセット印刷装置の支持板6上
に真空引きにより固定し、次いで導電性ペーストを用い
て導電体層パターン2aを印刷する。その後、この導電
体層パターン2aを印刷したセラミックグリーンシート
1a上にキャリアフィルムをはがしたセラミックグリー
ンシート1aを重ね合わせる。次いで同様にして導電体
層パターン2aを印刷する。このようにセラミックグリ
ーンシート1aの積層、導電体層パターン2aの印刷を
所望の回数繰り返し、仮積層体を得る。
【0029】その後の工程は実施の形態1と同様にして
積層セラミックコンデンサを得る。本実施の形態2で製
造した積層セラミックコンデンサも実施の形態1と同様
に非常に優れたものであった。
【0030】なお本発明においてポイントとなることを
以下に記載する。 (1)導電性ペースト中の金属成分粉末として、ニッケ
ルを用いたが金、白金、銀、パラジウム、鉄、コバル
ト、ニッケル、銅、またはそれらの合金などのような導
電性材料のいずれも適用できる。なお、これら金属成分
粉末は、平均粒径は、0.1〜1μm、好ましくは0.
2〜0.5μmかつ最大粒径1μmのものが好適に用い
ることができる。また、金属成分粉末の分散性向上のた
めに、その表面をシランカップリング剤でコーティング
し、表面を高分子有機質に改善したものを使用すること
が望ましい。
【0031】(2)導電性ペースト中のビヒクル成分中
の樹脂として、ポリビニルブチラールを用いたが、セル
ロース系樹脂、ロジン系樹脂、ポリビニール系樹脂、ブ
チラール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、アルキド系樹脂、マレイン酸系樹脂、ポリアマ
イド系樹脂、石油系樹脂等の樹脂を単独あるいは複数で
用いても良い。
【0032】また、上記実施の形態においては、ビヒク
ル成分として樹脂のみを用いた導電性ペーストを用いた
が、ビヒクル成分として分散剤を添加してもよく、一般
に界面活性剤を用いることができるが、導電性ペースト
の安定性を考慮すると、高分子界面活性剤を用いること
が望ましい。
【0033】(3)導電性ペースト中の有機希釈剤とし
て、ターピネオールを用いたが、導電性ペーストに用い
る有機添加物と相溶するものであれば、特にこれに限定
するものではなく、例えば、エタノール、カルビトー
ル、トルエン、酢酸エステル、キシレン等のアルコール
類、炭化水素類、エーテルアルコール類、ケトン類が使
用できる。
【0034】また、この有機希釈剤は導電体層パターン
2aの形成時、40重量%以下、好ましくは15〜30
重量%とする。
【0035】(4)導電体層パターン2aと、セラミッ
クグリーンシート1aとの密着性を向上させるために、
導電性ペーストに共材としてセラミックグリーンシート
1aと同様の誘電体粉末を添加しても良い。なお、添加
する際は導電性ペースト中の金属成分に対して2重量%
以下となるようにすることが好ましい。
【0036】(5)印刷版8の凹部9の形状、深さ、線
数等は印刷パターン及び印刷後の膜厚により適宜選択さ
れる。さらに、印刷版8の材料は金属以外の他の材料に
よって構成されているものでもよい。たとえばセラミッ
クやガラスからなるものでもよく、また掲示的な形状変
化が生じにくい剛体材料であれば合成樹脂からなるもの
であっても良い。
【0037】(6)本発明の製造方法において用いる印
刷版8は、平板状あるいは円筒状、円柱状のものであ
り、好ましくは平板、平板凹版もしくは円柱状凹版がよ
い。しかし、印刷ズレの生じないものであれば、例え
ば、平板状のものでは、凸版、印刷パターンが印刷され
たもの、円筒状のものでは平板状の版を円柱状のローラ
に巻き付けても良い。また、版の種類に応じて導電性ペ
ーストを掻き取るドクターブレードを有する。ブレード
刃は金属やステンレス、ゴム、樹脂等が用いられる。な
お、凹版の形状、深さ、線数等は印刷パターン及び印刷
後の膜厚に適宜選択される。さらに、印刷版の材料は金
属以外の他の材料によって構成されているものでもよ
い。たとえばセラミックやガラスからなるものでもよ
く、また掲示的な形状変化が生じにくい剛体材料であれ
ば合成樹脂からなるものであっても良い。
【0038】(7)上記実施の形態においては転写体7
上に転写した導電体層パターン2aを加熱するため、す
なわち導電体層パターン2a中の有機希釈剤を揮発させ
るために、内部に電熱加熱装置12を有する転写体7を
用い、転写体7の表面の温度を80℃にして導電体層パ
ターン2aの加熱を行ったが、転写体7の内部に、水や
オイル等の熱媒を用いて転写体7を加熱する装置を用い
ても構わない。また、転写体7の内部に加熱装置を設け
る代わりに、外部から直接転写体7上の導電体層パター
ン2aを加熱しても構わない。加熱条件は、導電体層パ
ターン2aをセラミックグリーンシート1aに再転写し
た際、導電体層ペースト2a中の有機希釈剤がセラミッ
クグリーンシート1aの内部へ浸入し、セラミックグリ
ーンシート1aを膨潤または溶解したりしない程度まで
有機希釈剤量を減少させることのできる温度と時間に制
御する。従って、導電体層パターン2aの製造時には有
機希釈剤含有量が多くても、セラミックグリーンシート
1aへの転写時にはその含有量は導電体層パターン2a
中の有機希釈剤がセラミックグリーンシート1aの内部
へ浸入し、セラミックグリーンシート1aを膨潤または
溶解したりしない程度まで減少させることができる。
【0039】(8)上記実施の形態においては、積層セ
ラミックコンデンサのみについて示したが、セラミック
グリーンシート1aを用いて製造するような積層バリス
タ、積層サーミスタ、積層フィルム、フェライト部品、
セラミック多層基板などの積層型セラミック電子部品の
製造において同様の効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】以上本発明によると、導電性ペースト中
の有機希釈剤がセラミックグリーンシート内部へ浸入を
防止し、セラミックグリーンシートの膨潤または溶解が
発生しないので、導電体層パターンの短絡や耐電圧性の
低下がなく、信頼性や品質の向上した積層セラミック電
子部品を得ることができる。また生産性も大幅に改善、
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における積層セラミック
コンデンサの一製造工程である圧着工程を示す断面図
【図2】本発明の一実施の形態における積層セラミック
コンデンサの一部切欠斜視図
【図3】(a)本発明の一実施の形態におけるオフセッ
ト印刷装置の側面図 (b)同上面図
【図4】(a)本発明の一実施の形態における導電体層
パターンの印刷工程を説明するための側面図 (b)同側面図
【図5】従来および本発明の方法で製造した積層セラミ
ックコンデンサの耐電圧特性を示す特性図
【図6】短絡の発生した焼結体の断面図
【符号の説明】
1 セラミック誘電体層 1a セラミックグリーンシート 2 内部電極 2a 導電体層パターン 3 外部電極 4 金属上板 5 金属下板 6 支持板 7 転写体 8 印刷版 9 凹部 10 ディスペンサ 11 スクレーバ 12 電熱加熱装置
フロントページの続き (72)発明者 三浦 克之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E001 AB03 AC09 AC10 AE02 AE03 AF06 AH01 AH05 AH09 AJ01 AJ02 5E082 AA01 AB03 BC35 BC36 BC38 EE04 EE23 EE26 EE35 FF05 FG06 FG26 FG27 FG54 GG10 GG11 GG26 GG28 HH43 JJ03 JJ05 JJ12 JJ23 LL01 LL02 LL35 MM22 MM23 MM24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷版上に所望の形状の導電性ペースト
    による導電体層パターンを形成する第1の工程と、前記
    導電体層パターンを転写体に転写する第2の工程と、セ
    ラミックグリーンシート上に前記転写体から前記導電体
    層パターンを転写する第3の工程と、前記導電体層パタ
    ーンを形成したセラミックグリーンシートを複数積層し
    て積層体を形成する第4の工程と、前記積層体を焼成す
    る第5の工程とを備え、前記第2の工程後で第3の工程
    の前に導電体層パターンを加熱する積層セラミック電子
    部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 導電体層パターンの加熱は転写体を加熱
    することにより行う請求項1に記載の積層セラミック電
    子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 印刷版上に所望の形状の導電性ペースト
    による導電体層パターンを形成する第1の工程と、前記
    導電体層パターンを転写体に転写する第2の工程と、セ
    ラミックグリーンシート上に前記転写体から前記導電体
    層パターンを転写する第3の工程と、前記導電体層パタ
    ーンを形成したセラミックグリーンシート上にセラミッ
    クグリーンシートを積層する第4の工程と、前記第1の
    工程から前記第4の工程までを所望の回数を繰り返して
    積層体を形成する第5の工程と、前記積層体を焼成する
    第6の工程とを備え、前記第2の工程後で第3の工程の
    前に導電体層パターンを加熱する積層セラミック電子部
    品の製造方法。
  4. 【請求項4】 導電体層パターンの加熱は転写体を加熱
    することにより行う請求項3に記載の積層セラミック電
    子部品の製造方法。
JP10274944A 1998-09-29 1998-09-29 積層セラミック電子部品の製造方法 Pending JP2000106317A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10274944A JP2000106317A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 積層セラミック電子部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10274944A JP2000106317A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 積層セラミック電子部品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000106317A true JP2000106317A (ja) 2000-04-11

Family

ID=17548739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10274944A Pending JP2000106317A (ja) 1998-09-29 1998-09-29 積層セラミック電子部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000106317A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7131174B2 (en) Ceramic electronic device and method of production of same
JP3785966B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法および積層セラミック電子部品
JPS5831510A (ja) ド−ピング処理した多層セラミツクコンデンサ−
JP2014093517A (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
US20070193675A1 (en) Process of manufacturing a multilayer device and device manufactured thereby
JP4432106B2 (ja) グラビア印刷用インク、及び積層セラミック電子部品の製造方法
US20060203423A1 (en) Multi-layer ceramic capacitor and production method thereof
JP3102454B2 (ja) 導電性ペーストおよびそれを用いた多層セラミック電子部品の製造方法
JP3602368B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP4784264B2 (ja) 積層型電子部品の製造方法
JP2000106316A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2003045740A (ja) 積層型電子部品
JP2000106317A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2000243650A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP2003115416A (ja) 導電性ペースト、積層セラミック電子部品の製造方法および積層セラミック電子部品
JP2004179349A (ja) 積層型電子部品およびその製法
JP2970238B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2006278842A (ja) 内部電極パターンの形成方法とこれを用いた積層セラミック電子部品の製造方法
JP2020136604A (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2013093462A (ja) 積層電子部品の製造方法およびその方法に用いる積層ユニットの製造方法
JP3196713B2 (ja) セラミック電子部品の製造方法
JP2006100498A (ja) セラミック電子部品の製造方法
JPH09237737A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JPH08115847A (ja) 転写用金属膜及びセラミック積層電子部品の製造方法
JPH0729771A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法