JP2000103026A - ラミネート装置 - Google Patents

ラミネート装置

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JP2000103026A
JP2000103026A JP10277946A JP27794698A JP2000103026A JP 2000103026 A JP2000103026 A JP 2000103026A JP 10277946 A JP10277946 A JP 10277946A JP 27794698 A JP27794698 A JP 27794698A JP 2000103026 A JP2000103026 A JP 2000103026A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送り方向に積層体を切断する機能を持つラミ
ネート装置を改良するし、積層体の浮き上がりを防止し
て、積層体を送り方向に円滑に切断することができるラ
ミネート装置の開発する。 【解決手段】 ラミネート装置1では、従動ローラ31
の直近部に押さえ棒35が設けられており、挾持ローラ
30を出た積層体Rは、押さえ棒35と床状の受け面8
1の間で挟まれ、保持される。押さえ棒35は、ばね3
7によって受け面81に押圧されているので、積層体R
はバネ37の力によって受け面81に押しつけられてい
る。押さえ棒35は、縦カッター刃43の直前の位置に
設けられているので、縦カッター刃43と当接すること
による積層体Rの浮き上がりは押さえ棒35によって阻
止され、積層体Rは円滑に切断されてゆく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラミネート装置に
係るものであり、特にラミネートした積層体を切断する
部分の構成に特徴のあるラミネート装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】カード等の用紙を合成樹脂フィルム等の
シートによってラミネートするラミネート装置が知られ
ている。図23は、従来技術のラミネート装置を示す斜
視図である。図24は、従来技術のラミネート装置の主
要な構成部分を示す概略構成図である。
【0003】従来技術のラミネート装置100は、大き
く分けて、用紙供給部I、シート供給部II、ラミネート
処理部III 及び切断部IVによって構成される。ここで用
紙供給部Iは、書類やカード等の用紙Pを供給する部分
であり、給紙トレイ101が設けられている。給紙トレ
イ101の先端部には、用紙Pを挾持ローラ103a,
103bの挟持位置に案内するガイド板101aが設け
られている。給紙トレイ101は、装置本体100aに
装着され、そのガイド板101aによって形成された案
内路部分が、装置本体100aに装着されたシートカセ
ット102の非粘着シートロール102aと粘着シート
ロール102bとの間に入り込む状態となる。
【0004】続くシート供給部IIは、用紙Pをラミネー
トするためのシートを供給する部分である。シート供給
部IIはカセット式になっており、シートカセット102
内には、図24に示す様に、二本のシートロール102
a,102bが回転可能に支持されている。シートカセ
ット102内のシートロールの内、図面上方に図示した
シートロール102aは、合成樹脂フィルムによって形
成された長尺帯状の非粘着シートS1がロール状に巻回
されたものである。また図面下方に示したシートロール
102bは、フィルムの片面側に粘着層が形成された長
尺帯状の粘着シートS2を、その粘着面が内側になる様
に、ロール状に巻回したものである。そしてシート供給
部IIのシートカセット102からは、非粘着シートロー
ル102aから繰り出された非粘着シートS1に、粘着
シートロール102bから繰り出された粘着シートS2
の粘着面が対向するような状態で、双方のシートが重ね
られてラミネート処理部III に供給される。
【0005】ラミネート処理部III は、一対の挟持ロー
ラ103a,103bを持つ部分である。そしてラミネ
ート処理部III では、挟持ローラ103a,103bの
間に用紙供給部Iから供給される用紙Pを挟み込んでラ
ミネートする。すなわち挾持ローラ103a,103b
の間には、上記した一対のシートS1,S2に挟まれた
状態で用紙Pが供給され、シートS1,S2と用紙Pと
が一体化される。
【0006】また切断部IVは、ラミネート処理部III か
ら送り出される積層体R、より具体的には用紙Pがシー
トS1,S2によってラミネートされたものを、その送
り出し方向に直交する方向に切断する部分である。従来
技術のラミネート装置では、切断部IVに、積層体Rをそ
の送り出し方向と直交する方向(以下 X方向)に切断
する横カッター刃104が設けられている。前記横カッ
ター刃104は、図23(b)及び図24に示す様に、
挟持ローラ103a,103bの積層体Rの送出側にお
いて、装置本体100aの幅方向に掛け渡された軸10
4aにスライド自在に支持されている。そして積層体R
を任意の切断位置まで送り出し、その位置で横カッター
刃104を幅方向にスライドさせることにより、積層体
Rをその送り出し方向の任意の位置でX方向に切断する
ことができる様になっている。
【0007】以上の様に構成されたラミネート装置10
0を使用する際には、先ず最初にシートカセット102
の上下に支持された非粘着シートロール102a及び粘
着シートロール102bのそれぞれから繰り出された非
粘着シートS1及び粘着シートS2の先端部を相互に接
着し、挾持ローラ103a,103bに挟み込む。続い
て給紙トレイ101にカード等の用紙Pを載せ、用紙P
を前方に押し込む。その結果、用紙Pの先端がガイド板
101aによって導かれ、用紙Pは非粘着シートロール
102a及び粘着シートロール102bからそれぞれ繰
り出されたシートS1,S2の間を通り、挾持ローラ1
03a,103bの挾持位置に導かれる。
【0008】続いてハンドル103cを操作して一方の
挾持ローラ103aを所定方向に回転させると、非粘着
シートS1及び粘着シートS2と共に用紙Pが挾持ロー
ラ103a,103bに引き込まれ、用紙PがシートS
1,S2によってラミネートされ、積層体Rとなって前
方に送り出される。
【0009】そして積層体Rを横カッター刃104によ
ってX方向に切断すると、PETフィルム等のシートに
よってラミネートされた用紙(積層体)が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来技術
のラミネート装置は、横カッター刃を持ち、積層体Rを
任意の長さに切断することができる。そのため従来技術
のラミネート装置では、用紙Pの送り出し方向の端縁部
分については、ラミネートするシート同士が相互に接着
された縁取部を任意の幅で残すことができる。
【0011】しかしながら従来技術のラミネート装置
は、積層体RをX方向について切断する手段を持つだけ
であり、送り方向(以下 Y方向)に積層体Rを切断す
る手段を持たない。すなわちラミネート装置に装着する
シートロールの幅は、規格その他によって段階的に決ま
っているのに対し、これらのシートによってラミネート
される用紙Pの幅は常に一定であるというわけではな
い。そのため出来上がった積層体RのX方向における縁
取部の幅は、用紙Pの幅によって変化することになり、
用紙PのX方向の端縁部分に形成される縁取部について
は、その幅を任意に設定することができなかった。
【0012】そのためラミネートするシートの幅に比べ
て用紙Pの幅が極端に小さく、出来上がった積層体Rの
X方向の縁取部の幅が必要以上に大きくなる場合には、
横カッター刃104によって切断された積層体RのX方
向に残された不要な縁取部を、はさみやカッターによっ
て別途切除しなければならないという問題があった。
【0013】そこで本出願人は、先に切断部IVに、送り
方向、すなわちY方向に積層体Rを切断する縦カッター
刃を設け、積層体RをX方向だけでなくY方向にも切断
することができるラミネート装置を発明し、特願平10
−67755号、特願平10−67755号として出願
した。本出願人が先に出願した発明は、従来技術の横カ
ッター刃と、挾持ローラの間に、縦カッター刃を設けた
構成である。
【0014】特願平10−67755号等で採用した縦
カッター刃は、いわゆる三角刃であり、その刃先が積層
体の送り出し方向の上流側を向くような姿勢を保持し、
挾持ローラの下流側に配される。そして挾持ローラから
送り出された積層体は、縦カッター刃に当たり、積層体
は送り方向に切断される。
【0015】ところで本出願人が上記した発明のラミネ
ート装置を試作し、実験を重ねたところ、試作したラミ
ネート装置は、縦カッターの部分で、積層体がしわにな
り、切断が円滑に行われずゴチャゴチャになってしまう
ことがあった。この理由を研究したところ、次の通りで
あった。すなわち本出願人が、特願平10−67755
号等として出願した発明では、いわゆる三角刃のカッタ
ーを採用し、挾持ローラ103a,103bの送り力を
利用して積層体を切断する。上記した構成は、挾持ロー
ラ103a,103bから力を受けて積層体が移動する
ことを利用して切断するものであり、積層体の移動力だ
けを利用して積層体自体を押し切りするものである。そ
のため積層体が円滑に切れている場合は、問題は生じな
いが、何らかのきっかけで、積層体が切れにくい状態と
なると、新たな積層体が次々と刃先に向かって送られて
くるため、積層体自体に垂直方向の分力が発生し、積層
体が床面から浮き上がってしまう。そのため積層体はま
すます切れない状態となり、悪循環となって縦カッター
刃の直前でゴチャゴチャに折れ重なってしまう。
【0016】このような問題点を解決するためには、縦
カッター刃を挾持ローラの押圧作用部に極めて近い位置
に配置し、挾持ローラによる積層体の押圧力が影響して
いる状態で積層体を縦カッター刃に当接させればよい。
しかしながら挾持ローラは円形であり、積層体を押圧す
る挾持部分は中心軸線上にあるので、押圧作用部は挾持
ローラの外径部分からは離れている。そのため縦カッタ
ー刃を挾持ローラの押圧作用部に近接させることは困難
である。また挾持ローラに小径のものを採用すると、縦
カッター刃を押圧作用部に近接させることも可能ではあ
るが、このような小径ローラを使用すると、挾持ローラ
の主たる作用である肝心のラミネート作用が不十分とな
る。そのため挾持ローラの直径を小型化する方策にも限
界がある。
【0017】そこで本発明は、本出願人が先に開示した
特願平10−67755号等に記載のラミネート装置を
さらに改良し、積層体の浮き上がりを防止して、積層体
を送り方向に円滑に切断することができるラミネート装
置の開発を課題とするものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】そして上記した課題を
解決するための請求項1に記載の発明は、被積層物を供
給する被積層物供給部と、前記被積層物と積層するため
のシートを供給するシート供給部と、前記被積層物供給
部から供給される被積層物と前記シート供給部から供給
されるシートを一対の挾持ローラの間に挟んで積層し、
積層体として送り出すラミネート処理部と、ラミネート
処理部から送り出された前記積層体又はシートを切断す
る切断部を有するラミネート装置において、切断部は、
積層体の送り出し方向に切断する縦カッター刃を有し、
ラミネート処理部の挾持ローラと縦カッター刃の間に、
積層体又はシートを挟んで保持する保持部が設けられた
ことを特徴とするラミネート装置である。なお、被積層
物としては、従来技術で説明した用紙の他、金属薄板や
刺繍した布等も活用できる。
【0019】本発明のラミネート装置の基本構成は、従
来技術のそれと同様であり、用紙等の被積層物とシート
を一対の挾持ローラの間で挟んで積層し、ラミネートす
るものである。また本発明のラミネート装置では、送り
方向に積層体を切断する縦カッター刃を有し、積層体R
を送り方向に沿って切断することができる。したがって
本発明のラミネート装置では、ラミネートされる被積層
物の幅に合わせて積層物の幅を調節することができる。
そして特に本発明のラミネートの装置では、ラミネート
処理部の挾持ローラと縦カッター刃の間に、積層体又は
シートを挟んで保持する保持部が設けられているので、
積層体又はシートは、縦カッター刃と当接する直前にお
いて保持される。そのため本発明のラミネート装置で
は、積層物の浮き上がりが防止され、積層体を送り方向
に円滑に切断することができる。
【0020】また上記した発明をさらに改良した請求項
2に記載の発明は、挾持ローラの少なくとも一方は動力
によって回転され、積層体又はシートは挾持ローラの回
転力によって送られ、縦カッター刃と接して切断される
ことを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置であ
る。
【0021】本発明のラミネート装置は、挾持ローラか
ら力を受けて積層体が移動することを利用して積層体を
送り方向に切断するものである。本発明のラミネート装
置では、積層体を移動させるための特別の装置が不要で
あり、部品点数が少なく、外形の小型も可能である。
【0022】また請求項3に記載の発明は、保持部は、
床状部材、板状部材、ローラ状部材、棒状部材の中から
選ばれる一片と、当該一片と同種又は異種の部材から選
ばれる他片の組合せによって構成され、積層体又はシー
トはこれらの間で挟んで保持されることを特徴とする請
求項1又は2に記載のラミネート装置である。
【0023】本発明のラミネート装置では、保持部は、
床状部材、板状部材、ローラ状部材、棒状部材の中から
選ばれる一片と、当該一片と同種又は異種の部材から選
ばれる他片の組合せによって構成される。本発明のラミ
ネート装置では、保持部は極めて簡単な構成要素によっ
て作られており、構造が簡単で故障が少ない。
【0024】また請求項4に記載の発明は、保持部を構
成する一片及び他片は、少なくとも一方が他方に向かっ
て付勢されていることを特徴とする請求項3に記載のラ
ミネート装置である。
【0025】本発明のラミネート装置では、保持部を構
成する一片及び他片は、少なくとも一方が他方に向かっ
て付勢されている。そのため積層体は付勢された部材に
よって安定して保持され、浮き上がることはない。
【0026】さらに請求項5に記載の発明は、挾持ロー
ラは、動力によって強制回転される駆動ローラと、空転
自在に支承されていて前記駆動ローラと接して回転する
従動ローラからなり、駆動ローラ又は従動ローラの少な
くとも一方は移動可能であって他方のローラと分離可能
であり、保持部を構成する少なくとも一片は、移動側の
ローラに付随して移動することを特徴とする請求項1乃
至4のいずれかに記載のラミネート装置である。
【0027】本発明のラミネート装置では、挾持ローラ
の少なくとも一方が移動してローラと分離し、保持部を
構成する一片も当該ローラに付随して移動する。そのた
めシートを取り換える場合の様に、挾持ローラの間にシ
ートを挟みなおす際に一方のローラと共に保持部の一片
についてもリリースすることができる。したがって、本
発明のラミネート装置は、シートの取り換え等の作業が
容易である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施形態について説
明する。図1は、本発明の実施形態のラミネート装置の
概略平面図である。図2は、本発明の実施形態のラミネ
ート装置で使用するシートカセットの断面図である。図
3は、図2のラミネート装置に装着された状態のシート
カセットの断面図である。図4は、ラミネート装置に対
するシートカセットの装着途中の状態を示すシートカセ
ットの断面図である。図5は、従動ローラ及び押さえ棒
周辺の斜視図である。図6は、揺動アームを開いた状態
における挾持ローラ及びカッターホルダー周辺の説明図
である。図7は、揺動アームを閉じる途中における挾持
ローラ及びカッターホルダー周辺の説明図である。図8
は、揺動アームを閉じると共に縦カッター刃を積層体に
貫通させた状態における挾持ローラ及びカッターホルダ
ー周辺の説明図である。図9は、本発明の実施形態のラ
ミネート装置の切断部周辺の斜視図である。図10は、
カッターホルダーの装着部材の装着手順を示す本発明の
実施形態のラミネート装置の切断部周辺の斜視図であ
る。図11は、本発明の実施形態のラミネート装置で採
用するカッターホルダーの台座部材の斜視図である。図
12は、本発明の実施形態のラミネート装置で採用する
カッターホルダーの本体部の斜視図及び裏面図である。
図13は、本発明の実施形態のラミネート装置で採用す
るカッターホルダーの移動部材の斜視図である。図14
は、図10の状態を側面から見たカッターホルダー周辺
の側面断面図である。図15は、台座部材に図10の装
着部材を装着した直後の状態を示すカッターホルダー周
辺の正面図である。図16は、図15に示した状態から
さらに完全に装着部材をセットした状態を示すカッター
ホルダー周辺の正面図である。図17は、図16の側面
断面図である。図18は、本実施形態のラミネート装置
で採用する切り換え装置の概略正面図である。図19
は、本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の挾持ロ
ーラと、押さえ棒と、受け面及び縦カッター刃の関係を
概念的に示す概略斜視図である。図20は、本実施形態
のラミネート装置の保持部周辺の挾持ローラと、押さえ
棒と、受け面及び縦カッター刃の関係を示す説明図であ
る。図21は、カッターホルダーの移動部材の変形例を
示すカバー部分の下面斜視図である。図22は、本実施
形態のラミネート装置の保持部周辺の変形例を示す挾持
ローラと、押さえ部材と、受け面及び縦カッター刃の関
係を示す説明図である。
【0029】図において、1は、本発明の実施形態のラ
ミネート装置を示す。本発明のラミネート装置1は、図
1の様に外装体に覆われ、内部は従来技術のそれと同様
に、用紙供給部A、シート供給部B、ラミネート処理部
C及び切断部Dによって構成されている。各構成の概略
的な位置関係は、図1の他、図3,4及び図6〜8にも
示す。
【0030】各構成の基本的な機能は、従来技術と同様
であり、用紙供給部Aは、書類やカード等の用紙Pを供
給する部分であり、シート供給部Bは、用紙Pをラミネ
ートするためのシートS1,S2を供給する部分であ
る。またラミネート処理部Cは、用紙供給部Aから供給
される用紙PをシートS1,S2の間に挟み込んでラミ
ネートする部分である。さらに切断部Dは、ラミネート
処理部Cから送り出される積層体Rを切断する部分であ
り、従来技術の様に積層体RをX方向に切断する機能を
持つほか、積層体RをY方向に切断する機能も併せ持
つ。
【0031】以下、順次説明する。ラミネート装置1の
用紙供給部Aには、図1に示す様に、給紙トレイ11が
設けられている。給紙トレイ11は、積層しようとする
用紙Pを載置するための平坦な用紙載置面を有するもの
であり、ラミネート装置1の外装体に取り付けられてい
る。当該給紙トレイ11には、用紙Pを幅方向の位置決
めをする用紙ガイド12a,bが設けられている。
【0032】用紙ガイド12a,bは、一方が可動であ
ってX方向に移動自在に支持され、外装体の壁面との距
離を任意に調節するものである。
【0033】シート供給部Bには、シートカセット20
が装着されている。シートカセット20は、図2〜4に
示す様に、二本のシートロール21,22を筐体23内
に内蔵したものである。筐体23は樹脂で作られたもの
であり、前後の面にそれぞれ開口が設けられている。筐
体23に設けられた開口の内、前方側に設けられた開口
は、用紙挿入口23aであり、後方側に設けられた開口
は、用紙送出口23bである。用紙挿入口23aは、支
持された粘着シートロール21,22の間に用紙Pを送
り込む機能を果たすものである。一方、用紙送出口23
bは、用紙挿入口23aから送り込まれた用紙Pを、粘
着シートロ一ル21,22のそれぞれから繰り出された
粘着シートS1,S2と共に前記ラミネート処理部Cに
送り出す機能を持つ。
【0034】用紙送出口23bの部分には、当該用紙送
出口23bを開閉するための上下一対のシャッター24
が設けられている。
【0035】また筐体23内には、上下一対のガイド板
25a,25bが、用紙挿入口23aから用紙送出口2
3bに向かって延びる様な位置関係に設けられている。
ガイド板25a,25bは、用紙挿入口23aから送り
込まれた用紙Pを用紙送出口23bに案内するための案
内路を形成するものである。ここで本実施形態では、ガ
イド板25a,25bの長さは同一ではなく、下位のガ
イド板25bが短く、上位のガイド板25aはより長
い。下位のガイド板25bには、供給される用紙Pを上
位のガイド板25a側に押さえつけることで位置決めす
る樹脂ばね26が取り付けられている。したがって、用
紙挿入口23aから送り込まれた用紙Pは、ガイド板2
5a,25b及び樹脂ばね26によって、確実に用紙送
出口23bに案内される。
【0036】シートロール21,22は、いずれも透明
なPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムをロ
ール状に巻回したものであり、PETフィルムの片面側
には粘着層が形成されている。前記したシートロール2
1,22は、いずれも筐体23内に回転可能に支持され
ている。そして粘着シートは、粘着面が相互に対向する
様に、筐体23の用紙送出口23bから繰り出される。
【0037】このシートカセット20は、ラミネート装
置1の本体に設けられた装着部位に装着される。シート
カセット20がシート供給部Bに装着された状態では、
給紙トレイ11から供給される用紙Pが円滑にシートカ
セット20内に送り込まれる様に、用紙挿入口23a
が、用紙Pの供給経路の延長線上に位置する。
【0038】前記したシャッター24は、シートカセッ
ト20がシート供給部Bに装着されていない状態では、
図2に示す様に、用紙送出口23bを覆っている。これ
に対して、シートカセット20がシート供給部Bに装着
された状態では、図3に示す様に、シャッター24は用
紙送出口23bから退避し、用紙Pをラミネート処理部
Cに送り出すことができる様に構成されている。このシ
ャッター24によって用紙送出口23bが閉塞された状
態、即ちシャッター24を閉じた状態では、図2に示す
様に、相互に接着された粘着シートS1,S2の先端部
が下方を向く様に、シャッター24が粘着シートSl,
S2を挟み込んでいる。
【0039】ラミネート処理部Cには、図3,4,6,
7,8,19,20に示す様に、上下一対の挾持ローラ
30が設けられている。この挾持ローラ30は、その挾
持位置がシート供給部Bに装着されたシートカセット2
0の用紙送出口23bに対向する位置に、支持されてい
る。挾持ローラ30の下方に設けられたローラ32は、
図示しないモータ等の駆動手段によって回転する駆動ロ
ーラである。一方、上部のローラ31は、空転可能に取
り付けられた従動ローラであり、前記した駆動ローラ3
2と接触して回転する。また本実施形態のラミネート装
置1では、上部の従動ローラ31は、図5〜7に示した
様に、シャーシ1aに取り付けられた揺動アーム33に
よって支持されている。したがって、揺動アーム33を
上方に揺動させることにより、従動ローラ31はリリー
スされ駆動ローラ32と離れる。そのため図4に示す様
に、シートカセット20をシート供給部Bに装着する際
には、シートカセット20から斜め下方に突出している
粘着シートS1,S2の先端部を挾持ローラ30の間に
挟み込みやすい。
【0040】また本実施形態のラミネート装置1では、
従動ローラ31の直近部に、押さえ棒35が設けられて
いる。押さえ棒35は、後記する様に積層体Rの浮き上
がりを防止するための保持部85を構成するものであ
り、従動ローラ31の軸に取り付けられた揺動片36に
取り付けられている。すなわち揺動片36は、図5
(b)の様に「く」の字形をした部材であり、折れ曲が
り部分が従動ローラ31の軸心31aに回動可能に取り
付けられている。そして揺動片36の端部によって押さ
え棒35が支持されている。押さえ棒35は、鋼製の丸
棒であり、その直径は、少なくとも従動ローラ31より
も小さい。押さえ棒35の直径は、従動ローラ31の5
分の1から2分の1程度である。
【0041】また揺動片36の他端側にはコイルバネ3
7が設けられており、揺動片36は常時下側に向かって
付勢されている。押さえ棒35は、前記した様に従動ロ
ーラ31の軸心31aに取り付けられた揺動片36に取
り付けられているので、従動ローラ31の移動に付随し
て移動する。したがって揺動アーム33を上方に揺動し
て従動ローラ31をリリースさせる際、押さえ棒35も
一緒に移動し、シートカセット20を装着する際に邪魔
になることはない。
【0042】逆に揺動アーム33を下方に移動して従動
ローラ31を所定の位置にセットした時、押さえ棒35
は縦カッター刃43と挾持ローラ30の間に位置し、駆
動ローラ側に設けられた受け面81(後記)と当接す
る。
【0043】なお従動ローラ31は、図5(a)に示し
た様に長穴38を介して揺動アーム33に取り付けられ
ており、駆動ローラ32と離れた状態の時には長穴38
に沿って移動可能である。そして従動ローラ31は、駆
動ローラ32と離れるとバネ等に付勢されて長穴38に
沿って移動する。また図6〜10に示す様に、従動ロー
ラ31の軸心31aが保持される受け部材31bには、
上部に開口が開いたガイドが設けられているので、揺動
アーム33を下げた際には、軸心31aはガイドに沿っ
て移動し、所定の位置に納まる。この様に従動ローラ3
1の取付けに自由度を持たせ、従動ローラ31を移動可
能にした理由は、揺動アーム33の開閉の際に従動ロー
ラ31を移動して他の部材との干渉を解消し、揺動アー
ム33の揺動軌跡を大きくしてよりよい作業性を確保す
るためである。
【0044】挾持ローラ30の機能は、シート供給部B
に装着されたシートカセット20から供給される粘着シ
ートS1と粘着シートS2との間に送り込まれた用紙P
を、粘着シートS1,S2と共に挾持し、三者を接合し
つつ送り出すものである。シートカセット20から供給
される粘着シートS1,S2の間に挟み込まれた用紙P
を、この挾持ローラ30によって挾持しながら送り出す
ことで、用紙Pが粘着シートS1,S2によってラミネ
ートされた積層体Rが得られる。
【0045】切断部Dには、図1及び図6に示す様に、
ラミネート処理部Cから送り出された積層体RをX方向
に切断する横切断機構41と、積層体Rをその送り出し
方向であるY方向に切断する縦切断機構42とが設けら
れている。
【0046】横切断機構41は、円板状のカッター刃4
1aを持つものである。横切断機構41のカッター刃4
1aには、中心に螺旋溝が設けられている。またシャー
シ1aには、横方向に延びる螺旋軸(図示せず)が設け
られており、当該螺旋軸がカッター刃41aの螺旋溝と
嵌合している。前記した螺旋軸は、シャーシ1aに回転
可能に支持されており、さらに図示しないモータが接続
されている。そしてモータを回転させると、螺旋軸が回
転し、螺旋軸と嵌合するカッター刃41aがX方向に移
動し、積層体Rを横方向に切断する。
【0047】これに対して、縦切断機構42は、いわゆ
る三角刃を使用して積層体Rを切断するものである。縦
切断機構42は、図1及び図6〜8に示す様に、ラミネ
ート処理部Cと横切断機構41との間に設けられてい
る。また本実施形態のラミネート装置1では、縦カッタ
ー刃43はカッターホルダー50によって取り付けら
れ、カッターホルダー50を介して縦カッター刃43の
刃先が挾持ローラ30側に向けて取り付けられている。
縦切断機構42では、用紙Pの大きさに合わせて積層体
Rの用紙Pの両脇側を切断することができる様に、縦カ
ッター刃43は、左右に一個づつ設けられている。さら
に縦切断機構42は、縦カッター刃43を昇降させて、
縦カッター刃43を積層体Rに上面側から貫通及び離反
させる貫通離反機構46を備えている。
【0048】以下、これらの構成を順次説明する。な
お、以下の説明において、上下、左右、水平、垂直等の
表現、例えば「上面部材」といった表現は、カッターホ
ルダーの本実施形態の取付け姿勢に基づいて便宜上付け
た名称に過ぎず、カッターホルダーの取付け姿勢を限定
するものではない。
【0049】本実施形態で採用する縦カッター刃43を
対象とする刃物取付け構造では、図9以下に図示したカ
ッターホルダー50が活用される。カッターホルダー5
0は、図9の様に台座部材51と、装着部材52によっ
て構成される。また装着部材52は、本体部55と移動
部材56から成る。台座部材51は、樹脂で作られたも
のであり、図11に示した様に軸部57を中心として、
スライド軌道部58と、摘まみ部59が一体的に設けら
れたものである。軸部57は、図11の様に中心部に穴
57aが設けられた部材である。スライド軌道部58
は、入り組んだ断面形状をしている。スライド軌道部5
8は、具体的には軸部57に接した第一垂直壁58a
と、第一垂直壁58aの上端から水平に延びる第一水平
壁58bを持つ。また第一水平壁58bからさらに第一
垂直壁58aの略半分の高さの第二垂直壁58cが垂下
されている。さらに第二垂直壁58cの先端から水平に
延びる第二水平壁58dと、第二水平壁58dの先端か
ら上方に延びる係合壁58eを持つ。また図14,16
に図示する様に、第一垂直壁58aの下部には、嵌合部
58gが設けられている。本実施形態で採用する台座部
材51では、第二水平壁58d及び嵌合部58gの幅方
向の側面が幅方向に位置決めするための幅方向係合部5
8f(図11,14)として機能する。
【0050】一方、摘まみ部59は、軸部57を中心と
してスライド軌道部58の反対側の部位にあり、垂直部
59aと水平部59bによって構成されている。
【0051】本体部55の形状は、図12の通りであ
る。ここで図12(a)は、本体部55を正面側から見
た斜視図であり、 図12(b)は裏面図である。本体
部55は、樹脂によって作られており、図12の様に外
形形状は概ね四角形の箱型である。すなわち本体部55
の形状は、正面側が開口した箱形をしており、正面側を
除く5面が壁によって覆われている。具体的には本体部
55は、背面部材49、上面部材53、下面部材54及
び左右の側面部材61を有する。そして上面部材53に
は、両端部に切り欠き53aが設けられている。また上
面部材53の背面側53は延長され、さらにその先端5
3aには垂直部53cが設けられている。そのため本体
部55の上面部分の端面形状は、概ね「L」形をしてい
る。
【0052】一方、本体部55の下面部材54には二箇
所のスリット54aが設けられている。また左右の側面
部材61には、外側に張り出した張出部61aが設けら
れている。張出部61aは、側面部材61に対して垂直
に設けられている。そして張出部61aの裏面側には、
コルク等の摩擦部材80が設けられている。なお摩擦部
材80は、本体部55の素材よりも大きな摩擦係数を有
するものでありさえすればコルクに限定されるものでは
なく、他にゴム、皮革、布等も採用可能である。本体部
55の正面側であって、その下面近くの位置に板体55
aが取り付けられている。
【0053】本体部55の内部には、下面近くの中間部
に、ブロック部60が設けられ、当該ブロック部60に
縦カッター刃43が取り付けられている。縦カッター刃
43は、上記した様にブロック部60に固定され、先端
の刃先は、本体部55から下に露出している。
【0054】装着部材52の移動部材56は、樹脂の射
出成形等によって作られたものであり、図13の様に上
部a、中間部b及び下部側cで大きく形状及び機能が異
なる。具体的には、上部a側で操作部材62及び係合爪
63が形成され、中間部bでヒンジ部65が形成され、
下部cで摺動部及びカバー部材72が形成されている。
【0055】すなわち移動部材56の上部は、レバー状
の操作部材62となっている。操作部材62は中央に板
状の底板部材62aがあり、その周囲が上面部材62b
と側面部材62cによって覆われている。底板部材62
aは、操作部材62、すなわち移動部材56の上部aに
だけ存在し、移動部材56の中間部b及び下部cには底
板部材に相当する部材は無い。
【0056】また底板部材62aは、操作部材62の中
間部から下側が、正面側に向かってせり出している。底
板部材62aには、縦方向に二条のスリット62dが形
成されており、当該スリット62dは底板部材62aの
下端に開口している。そのためスリット62dによって
挟まれた部分は、片持ち状の係合爪63を構成してい
る。本実施形態では、係合爪63の先端部分は、台座部
材51の第二水平壁58dを押圧する押圧部67として
機能する。また係合爪63の片持ち状の部位は、操作部
材62を前傾姿勢に変化させる機能を持つ。
【0057】操作部材62とヒンジ部65の境界部分の
近傍であって、側面部材62cの背面側には、略三角形
の切り欠き部62fが設けられている。また本実施形態
では、側面部材62cの一部であって、切り欠き部62
fの下部に位置する部位が幅方向の係合壁62gとして
機能する。
【0058】底板部材62aには、突起62hが設けら
れている。そして突起62hには、薄板状の覆体部材7
4が取り付けられている。覆体部材74は、移動部材5
6の前面を覆う薄板であり、他の部材がカッターホルダ
ー50に触れた時に、引っ掛かりを防ぐために設けられ
ている。覆体部材74は、この様に引っ掛かりを防ぐこ
とを目的とする部材であるから、摩擦係数が低い素材の
採用が推奨される。
【0059】移動部材56のヒンジ部65は、操作部材
62等が設けられた部位と、摺動部及びカバー部材72
とが設けられた部位とを結合する部位であり、幅の狭い
板によって構成されている。すなわちヒンジ部65は、
側面部材に相当する部材がなく、また底板部材に相当す
る部材もない。そのためヒンジ部65の断面係数は他の
部位よりも小さく、撓みやすい。
【0060】移動部材56の下部cでは、前記した側面
部材62cと同一平面上に摺動側面68が設けられてい
る。摺動側面68は、移動部材56の下部cのもっとも
幅の広い部位であり、本実施形態では板状部分の端面で
あり、厚さは薄い。また摺動側面68のやや内側には、
補強リブ69が設けられている。さらに移動部材56の
下部cには、二つの突出片70が対称に設けられてい
る。突出片70は、略「L」字状の部材が片持ち状に支
持されたものであり、前記した補強リブ69の上端部か
ら水平に延ばされた支持片70aと、当該支持片70a
の先端から垂下された垂下片70bによって構成され
る。突出片70の支持片70a及び垂下片70bは、い
ずれも薄板状である。そして垂下片70bの下端はやや
内側に湾曲している。本実施形態では当該湾曲部がカバ
ー部材72として機能する。カバー部材72は、前記し
た様に薄板状をした突出片70の先端部であり、その幅
は、縦カッター刃43のそれと同等またはそれよりも大
きい。
【0061】装着部材52は、前記した様に本体部55
と移動部材56から構成され、両者が係合して一体化し
たものである。すなわち移動部材56の摺動側面68
は、本体部55の背面部材49、上面部材53、下面部
材54及び左右の側面部材61によって囲まれる箱状の
部位に取り付けられる。そして下部cの摺動側面68が
本体部55の側面部材61の内側と係合している。また
下部cの突出片70は、本体部55の下面部材54のス
リット54aに挿入されている。さらに操作部材62の
側面部材62cが上面部材53の切り欠き53aと係合
している。
【0062】したがって移動部材56は、本体部55に
対して摺動自在に移動することができる。そして移動部
材56を本体部55側に移動させた時、突出片70の先
端は、図10,14,15の様に本体部55の下面から
突出し、本体部55に設けられた縦カッター刃43の刃
先の近傍に至る。すなわち移動部材56を本体部55側
に移動させた時、本体部55からカバー部材72が同時
に突出し、縦カッター刃43を囲んでカバーする。すな
わち二列のカバー部材72は、縦カッター刃43の両脇
に位置し縦カッター刃43を囲む。
【0063】この時、移動部材56の操作部材62側
は、本体部55の前方に向かって傾斜した姿勢をとる。
すなわち移動部材56を本体部55側に移動させた時、
図14に示す様に操作部材62の係合部材63の傾斜部
分が、本体部55の上面部材53と当接し、移動部材5
6を前方に向かって押圧する。ここで移動部材56の操
作部材62と、摺動側面68の間は、断面係数が小さい
ヒンジ部65によって接続されており、当該ヒンジ部6
5は撓みやすい。そのため移動部材56は、係合部材6
3が本体部55の上面部材53から受ける力によって、
ヒンジ部65から撓み、全体が略「く」の字状となる。
この時の装着部材52の側面形状は、図14の様であ
り、移動部材56の操作部材62が前方へ倒れ、切り欠
き部62fの一辺62eが垂直状態となり、本体部55
の上面部材53周辺に障害物が無くなる。
【0064】一方、移動部材56を本体部55から抜き
方向に移動させると、カバー部材72は上方に移動し、
カバー部材72は、本体部55内に没入する。また移動
部材56の係合部材63は、本体部55の上面部材53
のさらに上方に移動し、側面部材62cの切り欠き部6
2fよりも下部の係合壁62gが上面部材53の周辺部
に位置する。その結果、移動部材56の操作部材62
は、直立姿勢となる。この時の装着部材52の側面形状
は、図9,17の通りであり、本体部55の上面部材5
3の周辺に係合壁62gが位置し、本体部55の上面部
材53の周辺に障害物が出現する。
【0065】次に、カッターホルダー50の取付手順に
ついて説明する。カッターホルダー50の構成部材たる
台座部材51は、図9,10及び図14〜17に示す様
に支持軸44に回転及びスライド可能に取り付けられて
いる。そして装着部材52が、台座部材51に取り付け
られ、縦カッター刃43が所定の位置にとりつけられる
こととなる。装着部材52の取付けに際しては、図10
の様に移動部材56は本体部55側に移動させた状態と
する。その結果、縦カッター刃43の周囲には二つのカ
バー部材72が出現し、縦カッター刃43を囲んでカバ
ーする。そのため作業者が手で装着部材52を触って
も、縦カッター刃43の刃先が指等に触れることはな
い。したがって縦カッター刃43を狭い場所に取り付け
る場合の様に、作業者が手さぐりによる作業を余儀なく
される場合であっても、刃先は完全にカバーされ、作業
者の安全が確保される。
【0066】また移動部材56を本体部55側に移動さ
せると、前記した様に移動部材56の操作部材62側は
「く」の字状に前傾し、切り欠き部62fの一辺62e
が垂直状態となり、本体部55の上面部材53周辺に障
害物が無くなる(図14参照)。その結果、図14の様
に装着部材52の本体部55の上部周辺の端面形状が、
台座部材51のスライド軌道部58の端面の凹凸形状と
合致する。そこで作業者は、装着部材52を台座部材5
1の端面からスライド軌道部58に沿って移動させ、装
着部材52を台座部材51に嵌合させる。
【0067】続いて移動部材56を図面上方に引き上
げ、移動部材56を本体部55から抜き上げる方向に移
動させる。その結果、図15に示す状態から図16に示
す状態に変化し、突出片70先端のカバー部材72は本
体部55内に没入し、縦カッター刃43が露出する。そ
して続いて装着部材52を少し後方へ倒す。その結果、
装着部材52の係合爪63の押圧部67が台座部材51
の係合壁58eに係合する。また同時に切り欠き部62
fの下部の係合壁62gが幅方向係合部58fの外面と
係合する。そのため本体部55の上面部材53の垂直部
53cが台座部材51の第一垂直壁58aと第二垂直壁
58cによって形成される溝と嵌合し、上面部材53の
水平部分の上面が台座部材51の第二水平壁58dの下
面と当接し、さらに装着部材52の係合爪63が台座部
材51に係合壁58eと係合し、上面部材53の水平部
分の上面を台座部材51の第二水平壁58dの下面に押
圧し、さらに装着部材52の側面部材62cの係合壁6
2gが幅方向係合部58fと係合する。そのため装着部
材52は、台座部材51に前後左右のいずれの方向にも
位置決めされ、強固に固定される。
【0068】なお、移動部材56が引き抜き状態にある
とき、すなわち本体部55内にカバー部材72が没入
し、装着部材52の縦カッター刃43が剥き出し状態に
あるときは、装着部材52を台座部材51に取り付ける
ことができない。すなわち移動部材56が引き抜き状態
にあるときは、移動部材56の係合部材63が、本体部
55の上面部材53のさらに上方に移動し、移動部材5
6の操作部材62が直立姿勢をとる。その結果、装着部
材52の本体部55の上面部材53の周辺に障害物(係
合壁62g)が出現し、装着部材52の端面形状が台座
部材51のそれと不一致となる。そのため装着部材52
を台座部材51に取り付けることができず、作業者が手
さぐり状態で作業を行うことは未然に防がれ、作業者の
安全が確保される。
【0069】次に貫通離反機構46の構成部品について
説明する。貫通離反機構46は、シャーシ1aに支持さ
れたX方向に延びる支持軸44と、反力発生部材75と
一体化された揺動レバー76と、コイルばね46c及び
円板カム46dによって構成される。
【0070】反力発生部材75は、鋼板を曲げ加工して
作られたものであり、図9,10,14,17に図示す
る様に断面形状が「コ」の字状をした長尺部材である。
すなわち反力発生部材75は、天面75aと、前面75
b及び背面75cを持つ。また揺動レバー76は、一端
が上記した反力発生部材75の一部と一体化されたもの
であり、側面形状が弓形をしている。そして曲部に軸が
挿通される穴76aが設けられている。さらに揺動レバ
ー76の他端側には折り返し部が設けられ、円板カム4
6dの当接部76bが形成されている。そして当該当接
部76bには、円板カム46dが当接している(図6〜
8)。円板カム46dの回転軸46eは、図示しないモ
ータと接続されている。またコイルばね46cが、前記
した当接部76bの近傍にその一端が取り付けられ、揺
動レバー76を常時時計回りの方向に付勢している。
【0071】そして支持軸44は、前述した台座部材5
1の穴57aに挿通され、さらに台座部材51が反力発
生部材75の天面75aに固定されている。なお、カッ
ターホルダー50の装着部材52の本体部55に設けら
れたコルク等の摩擦部材80は、反力発生部材75の前
面75bと当接する。
【0072】貫通離反機構46では、図示しないモータ
によって円板カム46dを回転させることにより、カッ
ターホルダー50を揺動させ、縦カッター刃43が積層
体Rを貫通する位置と積層体Rを離れた位置とに変化さ
せることができる。すなわち、図6,7の様に円板カム
46dの回転軸46eに近い部位が揺動レバー76の当
接部76bと当接しているとき、反力発生部材75及び
カッターホルダー50は、時計方向に回転した姿勢とな
り、縦カッター刃43は、図6,7の様に積層体Rから
離れた状態となる。逆に図8の様に円板カム46dの回
転軸46eから遠い部位が揺動レバー76の当接部76
bと当接すると、反力発生部材75及びカッターホルダ
ー50は、反時計方向に回転した姿勢となり、縦カッタ
ー刃43は、図8の様に積層体Rを貫通する。
【0073】また本実施形態では、縦カッター刃43を
受け入れる発泡ウレタン等の弾性部材によって形成され
た受け部材47を持つ。
【0074】また本実施形態のラミネート装置では、図
6〜10の様にラミネート処理部Cから送り出される積
層体Rの下面に沿う受け面81を備えている。受け面8
1は、鋼板等によって作られた床状のものであり、挾持
ローラ30の駆動ローラ32の直後から下流側に延び、
カッターホルダー50の直前位置まで至っている。受け
面81は、駆動ローラ32の直後ではやや上り傾斜とな
っており、その後は平坦面となっている。
【0075】したがって、この貫通離反機構46によっ
て、縦カッター刃43を積層体Rに貫通させ、ラミネー
ト処理部Cから積層体Rが送り出されると、刃先が積層
体Rの送り出し方向の上流側を向いている縦カッター刃
43によって、積層体RがY方向に切断される。
【0076】このとき、縦カッター刃43が積層体Rに
十分に貫通していない場合は、積層体Rに切断不良や送
り不良といった種々のトラブルが発生することになる
が、上述した様に、縦カッター刃43が積層体Rを貫通
する際には、図8,20に示す様に縦カッター刃43の
先端部分が受け部材47に突き刺さることで、縦カッタ
ー刃43を傷つけることなく、確実に積層体Rに貫通さ
せることができる。そのため積層体Rの切断不良等のト
ラブルの発生を防止することができると共に縦カッター
刃43の使用寿命を延ばすこともできる。
【0077】以上の様に、本実施形態においては、切断
部Dの縦切断機構42の縦カッター刃43を、ラミネー
ト処理部Cと横切断機構41との間に配置し、積層体R
を切断する様にしたため、積層体Rを切断するのに必要
な種々の部材を横切断機構41(横カッター刃41a)
と縦切断機構42(縦カッター刃43)との間で共有化
することができ、切断部Dの占有スペースを小さく抑え
ることができる。
【0078】また、縦切断機構42は、上述した様に、
貫通離反機構46によって縦カッター刃43を積層体R
に貫通させた後、ラミネート処理部Cが積層体Rを送り
出すことによって、積層体RをY方向に切断する様にし
たため、切断機構自体が簡単かつコンパクトになり、切
断部Dの占有スペースをさらに小さく抑えることができ
る。特に、上述した様に、ラミネート処理部Cと横切断
機構41との間において、カッター刃43を積層体Rに
貫通させる場合は、ラミネート処理部Cと横切断機構4
1(横カッター刃41a)との間隔を小さく抑えること
ができるので、ラミネート処理部Cと横カッター刃41
aとの間に必ず残る不要な縁取部の幅を小さくすること
ができる。
【0079】また本実施形態のラミネート装置1は、別
途の切換機構48を備えている。切換機構48は、用紙
Pの幅方向にシートだけが接着された縁を残して切断す
る場合と、用紙Pの幅に略等しい位置で切断し、縁を残
さない場合とを切り換える機構である。次に切換機構4
8について説明する。切り換え機構48は、図18の様
にX方向に延びるスライド軸48bと、スライド軸48
bを回転させる操作レバー48dと、操作レバー48d
によるスライド軸48bの回転によって接近離反させる
カム機構48eとから構成されている。すなわちカム機
構48eは、嵌合部48gとガイドホルダ48cからな
り、両者を接近させる方向に付勢するコイルばね48h
を介して相互に離反可能に連結されており、ガイドホル
ダ48cとカムブロック48fとが常時密接する様にな
っている。また、ガイドホルダ48c及びカムブロック
48fの対向面には、相互に嵌まり合う凹凸状のカム面
が形成されており、両者がスライド軸48bを中心とし
て相対回転することによって接近離反する様になってい
る。
【0080】また、同図(a)に示す様に、ガイドホル
ダ48cとカムプロック48fとが相互に接近した状態
では、用紙ガイド12によって位置決めされた用紙Pの
X方向の端縁に沿って積層体Rを切断する第1の切断位
置αに刃先がくる様に、縦カッター刃43がガイドされ
る。一方ガイドホルダ48cとカムブロック48fとが
相互に離反した状態では、両者の相対移動量Lだけ用紙
ガイド12のガイド面から外側にずらした位置に、縦カ
ッター刃43がガイドされる。すなわちこの場合には用
紙ガイド12によって位置決めされた用紙PのX方向の
端縁から相対移動量Lだけ外側を切断する第2の切断位
置に縦カッター刃43の刃先がくる様になっている。
【0081】以上の様に構成されたラミネート装置1の
作用を、使用手順を追って説明する。まず最初の準備段
階として、シート供給部Bにシートカセット20を装着
する。具体的には、本体に取り付けられた揺動アーム3
3を図5,6の様に上方に揺動させ、従動ローラ31及
び押さえ棒35をリリースして、シートカセット20の
収納空間を確保する。また図示しないモータを回動さ
せ、貫通離反機構46を動作させてカッターホルダー5
0を揺動させ、縦カッター刃43が上昇した位置とす
る。
【0082】続いて所定の位置にシートカセット20を
装着する。シートカセット20の装着に際しては、シー
トカセット20の粘着シートS1,S2の先端を予め相
互に接着させておく。そしてこの状態で粘着シートS
1,S2を、筐体23から斜め下方に引き出しておく。
そしてシートカセット20を載置すると、突出している
粘着シートS1,S2の先端部が図4の様に駆動側ロー
ラ及びに反力発生部材75の上に載置される。なおこの
時、粘着シートS1,S2の先端部が、カッターホルダ
ー50の前面を撫でるが、カッターホルダー50の前面
には、覆体部材74が設けられているので、粘着シート
S1,S2は覆体部材74の表面を滑り、カッターホル
ダー50に引っ掛かることはない。
【0083】そしてシートカセット20を所定の位置に
配置した後、揺動アーム33を下げ降ろす。揺動アーム
33を下げ降ろす際、従動ローラ31の軸心31aは、
本体の両側に設けられた受け部材31bのガイドに嵌ま
り、ガイドに沿って移動し、所定の軌跡を描いて駆動ロ
ーラ32と接した位置に納まる。また押さえ棒35は、
従動ローラ31と共に移動し、従動ローラ31の直近部
に配される。また押さえ棒35は、ばね37によって受
け面81に押圧される。続いて、切換機構48を操作
し、積層体Rを縁取部があるものとするか、縁取部が無
いものとするかを選択する。
【0084】こうして準備が整うと、ラミネートしよう
とする用紙Pを給紙トレイ11に載置する。そして、駆
動ローラ32を回転させると、一対の粘着シートS1,
S2が重なった状態で挾持ローラ30に巻き込まれ、給
紙トレイ11上の用紙Pも粘着シートS1,S2と共に
前進する。また用紙Pの前進と前後して、図示しないセ
ンサが給紙トレイ11上の用紙Pの大きさを検知し、図
示しないベルトを駆動して一方のカッターホルダー50
を移動させ、用紙Pの大きさに相当する位置にカッター
ホルダー50を移動させる。ここで前記した切換機構4
8で、縁取り部の無い積層体Rとすることを選択した場
合は、カッターホルダー50は、用紙Pの端部に相当す
る位置で停止する。一方、前記した切換機構48で、縁
取りのある積層体Rとすることを選択した場合には、カ
ッターホルダー50は、用紙Pの端部からやや外側に位
置で停止することとなる。
【0085】すなわち用紙ガイド12a,bによってX
方向に位置決めされた用紙Pをシート供給部Bに送り込
むと、シート供給部Bに装着されたシートカセット20
の用紙挿入口23aから用紙Pがシートカセット20内
に挿入され、ガイド板25a,25b及び樹脂ばね26
によって案内されながら、粘着シートS1,S2の間に
用紙Pが挟み込まれた状態で用紙送出口23bからラミ
ネート処理部Cに送り出される。
【0086】この様にして、粘着シ一トS1,S2と共
に送り出された用紙Pは、一対の挾持ローラ30によっ
て挾持されることにより、粘着シートSl,S2によっ
てラミネートされた積層体Rとなって切断部Dに送り出
される。
【0087】切断部Dでは、積層体Rが送り出される直
前に、貫通離反機構46が作動して縦カッター刃43が
積層体Rを貫通する。具体的には貫通離反機構46の図
示しないモータが回転し、円板カム46dを回転させて
縦カッター刃43が積層体Rを貫通する位置に移動させ
る。そしてその後に送り出される積層体Rを用紙PのX
方向の端縁(縁のない積層体Rを選択した場合)、ある
いは用紙Pの外側(縁のある積層体Rを選択した場合)
でY方向に切断していく。
【0088】本実施形態のラミネート装置1では、いわ
ゆる三角刃の縦カッター刃43を使用し、粘着シ一トS
1,S2自体の移動力によって積層体Rを縦カッター刃
43に押し当て、積層体Rを押し切りするものである。
そのため縦カッター刃43と積層体Rとの当接部位で
は、垂直方向の力が発生し、積層体Rが浮き上がろうと
する。しかしながら、本実施形態のラミネート装置1で
は、挾持ローラ30と縦カッター刃43の間に、積層体
Rを保持する保持部85を設け、この問題を解決してい
る。すなわち本実施形態のラミネート装置1では、従動
ローラ31の直近部に、押さえ棒35が設けられてお
り、押さえ棒35によって積層体Rの浮き上がりを阻止
する工夫がなされている。
【0089】図19,20で概念的に理解できる様に、
本実施形態のラミネート装置1では、従動ローラ31の
直近部に押さえ棒35が設けられており、挾持ローラ3
0を出た積層体Rは、押さえ棒35と床状の受け面81
の間で挟まれ、保持される。また押さえ棒35は、ばね
37によって受け面81に押圧されているので、積層体
Rはバネ37の力によって受け面81に押しつけられて
いる。そして押さえ棒35は、縦カッター刃43の直前
の位置に設けられているので、縦カッター刃43と当接
することによる積層体Rの浮き上がりは押さえ棒35に
よって阻止され、積層体Rは円滑に切断されてゆく。
【0090】また本実施形態のラミネート装置1では、
縦カッター刃43の横ブレについても対策が施されてい
る。すなわち本実施形態のラミネート装置1では、縦カ
ッター刃43は、カッターホルダー50を介して取り換
え可能に取り付けられており、且つ縦カッター刃43
は、用紙Pの大きさに合わせて適切な位置で切断を行う
様に移動可能である。そのため縦カッター刃43の周辺
部は、剛性を高め難く、縦カッター刃43は横ブレしが
ちとなる。ここで縦カッター刃43が横触れすると、積
層体Rに垂直に刃先が当接しえなくなり、切れ味が著し
く低下する。この問題を解決するために、本実施例のラ
ミネート装置1は、カッターホルダー50の本体部55
に外側に張り出した張出部59aを設け、張出部59a
の背面側に摩擦部材80を取り付けて、反力発生部材7
5の前面75bと当接させる構造を採用している。
【0091】本実施例のラミネート装置1では、カッタ
ーホルダー50の背面側に摩擦部材80があり、この摩
擦部材80が反力発生部材75と当接しているので、カ
ッターホルダー50がX方向に移動しようとした時、摩
擦部材80と反力発生部材75間で摩擦が発生し、カッ
ターホルダー50の移動を阻止する。したがって本実施
形態のラミネート装置1では、縦カッター刃43の横ブ
レは小さく、積層体Rは円滑に切断されてゆく。
【0092】本実施形態ラミネート装置1では、本体部
55に張出部61aを設け、当該張出部61aに摩擦部
材80を設けたが、本体部55の背面の全体に摩擦部材
を設けても良い。また逆に反力発生部材75の側に摩擦
部材を設ける構成も可能である。
【0093】積層体Rの送り出しが進み、用紙PのY方
向の所定の位置まで進んで、積層体Rの所定位置が横カ
ッター刃41aによる切断位置に到達した時点で、積層
体RがX方向に切断され、所望の積層体Rができあが
る。
【0094】なお、ラミネート装置1から積層体Rを切
り離すための横カッター刃41aによる積層体Rの切断
位置以降は、縦カッター刃43によってY方向に切断し
ない様にしておくと、縦カッター刃43によってラミネ
ート装置1例に残された積層体Rの先端部分がX方向に
3分割されることがなく、次回の取り扱いが容易になる
といった効果がある。
【0095】またラミネート処理を繰り返すと、縦カッ
ター刃43が鈍り、積層体RのY方向への切断が円滑に
行かない状況となる。その際には、縦カッター刃43を
取り換える必要があるが、本実施形態のラミネート装置
1によると、縦カッター刃43の取り換えは、極めて容
易、且つ安全である。
【0096】縦カッター刃を取り換える際は、ラミネー
ト装置1の上蓋を外すと共に、前記した揺動アーム33
を上方に揺動させ、従動ローラ31と押さえ棒35をリ
リースし、さらにシートカセット20を取り出して、作
業空間を確保する。そして先の縦カッター刃43の取付
け手順と逆に、装着部材52の操作部材62を前方に起
こし、係合爪63の押圧部67と台座部材51の係合壁
58eとの係合を解除する。また装着部材52の操作部
材62を前方に起こすと共に、移動部材56を本体側に
押し込む。その結果、台座部材51の幅方向係合部58
fと装着部材52の係合壁62gの係合が解け、装着部
材52をX方向にスライド可能になると共に、本体部5
5の下面からカバー部材72が突出し、本体部55に設
けられた縦カッター刃43の刃先の近傍に至り、縦カッ
ター刃43を囲んでカバーする。そのため作業者が誤っ
て刃先に触れても、怪我をしない状態となる。次いで装
着部材52を台座部材51のスライド軌道部58に沿っ
てX方向に移動させ、装着部材52を台座部材51から
抜き去る。あとは、前述した手順に沿って新たな装着部
材52を台座部材51に取り付け、縦カッター刃43の
取り換えを完了する。
【0097】以上説明した実施形態では、移動部材56
は、操作部材62とカバー部材72がヒンジ部65を介
して一体となった構成を開示した。本実施形態で採用す
る移動部材56は、部品点数が少なく、最も推奨される
構成であるが、例えば操作部材62とカバー部材72と
を別体の部品として製作し、これを公知の嵌合構造によ
って結合し、嵌合部分をヒンジとして当該部分から折り
曲げる構造とすることも可能である。
【0098】またカッターホルダー50のカバー部材7
2は、本実施形態では板状の部材を活用したが、図21
に示すような「コ」の字状のカバー部材86や、「C」
字状のカバー部材87とすることも考えられる。また台
座部材51の軌道形状は、任意であり、より複雑な形状
としてもよく、逆により簡単な形状とすることも可能で
ある。
【0099】また以上説明したカッターホルダーを使用
した刃物の取付け構造は、ラミネート装置に限らず、あ
らゆる種類の装置に採用することができる。
【0100】また本実施形態のラミネート装置1では、
縦カッター刃43の直前に保持部85を設け、保持部8
5の構成要素として押さえ棒35と床状の受け面81採
用した。保持部85を構成させる部材としては、上記し
た押さえ棒35の様な棒状部材に代わって、図22
(a)の様な板状部材88を採用することも可能であ
る。また板状部材は、単層のものであっても良いが、例
えば鋼製の剛性部88aと、ポリ4フッ化エチレンに代
表される低摩擦部材88bを積層し、低摩擦部材側で積
層体Rを押さえる構成も採用可能である。また図22
(b)の様に、断面形状が略三角形、或いは上面が従動
ローラ32に沿った円弧形状の板状部材89を使用し、
より広い範囲で積層体Rを保持する構成とすることも可
能である。
【0101】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のラミネート
装置は、積層体の浮き上がりを防止することができる。
そのため本発明のラミネート装置によると、積層物が縦
カッター刃の位置で滞ることがなく、積層体を送り方向
に円滑に切断することができる効果がある。また本発明
のラミネート装置では、挾持ローラを小径にした場合の
様な弊害もなく、シートと被積層物とをしっかりと押圧
することができる。
【0102】特に請求項2に記載のラミネート装置で
は、積層体を移動させるための特別の装置が不要であ
り、部品点数が少なく、装置の小型化に寄与することが
できる効果がある。
【0103】また特に請求項3に記載のラミネート装置
では、保持部が、極めて簡単な構成要素によって作られ
ており、構造が簡単で故障が少ないという効果がある。
【0104】さらに請求項4に記載のラミネート装置
は、積層体は付勢された部材によって安定して保持さ
れ、積層体はより完全に保持され、積層体を送り方向
に、より円滑に切断することができる効果がある。
【0105】また請求項5に記載のラミネート装置で
は、シートの取り換え等の作業が容易であるという優れ
た効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のラミネート装置の概略平面
図である。
【図2】本発明の実施形態のラミネート装置で使用する
シートカセットの断面図である。
【図3】図2のラミネート装置に装着された状態のシー
トカセットの断面図である。
【図4】ラミネート装置に対するシートカセットの装着
途中の状態を示すシートカセットの断面図である。
【図5】従動ローラ及び押さえ棒周辺の斜視図である。
【図6】揺動アームを開いた状態における挾持ローラ及
びカッターホルダー周辺の説明図である。
【図7】揺動アームを閉じる途中における挾持ローラ及
びカッターホルダー周辺の説明図である。
【図8】揺動アームを閉じると共に縦カッター刃を積層
体に貫通させた状態における挾持ローラ及びカッターホ
ルダー周辺の説明図である。
【図9】本発明の実施形態のラミネート装置の切断部周
辺の斜視図である。
【図10】カッターホルダーの装着部材の装着手順を示
す本発明の実施形態のラミネート装置の切断部周辺の斜
視図である。
【図11】本発明の実施形態のラミネート装置で採用す
るカッターホルダーの台座部材の斜視図である。
【図12】本発明の実施形態のラミネート装置で採用す
るカッターホルダーの本体部の斜視図及び裏面図であ
る。
【図13】本発明の実施形態のラミネート装置で採用す
るカッターホルダーの移動部材の斜視図である。
【図14】図10の状態を側面から見たカッターホルダ
ー周辺の側面断面図である。
【図15】台座部材に図10の装着部材を装着した直後
の状態を示すカッターホルダー周辺の正面図である。
【図16】図15に示した状態からさらに完全に装着部
材をセットした状態を示すカッターホルダー周辺の正面
図である。
【図17】図16の側面断面図である。
【図18】本実施形態のラミネート装置で採用する切り
換え装置の概略正面図である。
【図19】本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の
挾持ローラと、押さえ棒と、受け面及び縦カッター刃の
関係を概念的に示す概略斜視図である。
【図20】本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の
挾持ローラと、押さえ棒と、受け面及び縦カッター刃の
関係を示す説明図である。
【図21】カッターホルダーの移動部材の変形例を示す
カバー部分の下面斜視図である。
【図22】本実施形態のラミネート装置の保持部周辺の
変形例を示す挾持ローラと、押さえ部材と、受け面及び
縦カッター刃の関係を示す説明図である。
【図23】従来技術のラミネート装置を示す斜視図であ
る。
【図24】従来技術のラミネート装置の主要な構成部分
を示す概略構成図である。
【符号の説明】
A 用紙供給部 B シート供給部 C ラミネート処理部 D 切断部 P 用紙 R 積層体 S1,S2 粘着シート 1 ラミネート装置 11 給紙トレイ 12 用紙ガイド1 20 シートカセット 21,22 シートロール 23 筐体 23a 用紙挿入口 23b 用紙送出口 24 シャッター 30 挾持ローラ 31 従動ローラ 32 駆動ローラ 33 揺動アーム 35 押さえ棒 41 横切断機構 42 縦切断機構 43 縦カッター刃 46 貫通離反機構 50 カッターホルダー 51 台座部材 52 装着部材 55 本体部 56 移動部材 58 スライド軌道部 58e 係合壁 59 摘まみ部 63 係合爪 65 ヒンジ部 67 押圧部 68 摺動側面 70b 垂下片 72 カバー部材 74 覆体部材 80 摩擦部材 81 受け面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被積層物を供給する被積層物供給部と、
    前記被積層物と積層するためのシートを供給するシート
    供給部と、前記被積層物供給部から供給される被積層物
    と前記シート供給部から供給されるシートを一対の挾持
    ローラの間に挟んで積層し、積層体として送り出すラミ
    ネート処理部と、ラミネート処理部から送り出された前
    記積層体又はシートを切断する切断部を有するラミネー
    ト装置において、切断部は、積層体の送り出し方向に切
    断する縦カッター刃を有し、ラミネート処理部の挾持ロ
    ーラと縦カッター刃の間に、積層体又はシートを挟んで
    保持する保持部が設けられたことを特徴とするラミネー
    ト装置。
  2. 【請求項2】 挾持ローラの少なくとも一方は動力によ
    って回転され、積層体又はシートは挾持ローラの回転力
    によって送られ、縦カッター刃と接して切断されること
    を特徴とする請求項1に記載のラミネート装置。
  3. 【請求項3】 保持部は、床状部材、板状部材、ローラ
    状部材、棒状部材の中から選ばれる一片と、当該一片と
    同種又は異種の部材から選ばれる他片の組合せによって
    構成され、積層体又はシートはこれらの間で挟んで保持
    されることを特徴とする請求項1又は2に記載のラミネ
    ート装置。
  4. 【請求項4】 保持部を構成する一片及び他片は、少な
    くとも一方が他方に向かって付勢されていることを特徴
    とする請求項3に記載のラミネート装置。
  5. 【請求項5】 挾持ローラは、動力によって強制回転さ
    れる駆動ローラと、空転自在に支承されていて前記駆動
    ローラと接して回転する従動ローラからなり、駆動ロー
    ラ又は従動ローラの少なくとも一方は移動可能であって
    他方のローラと分離可能であり、保持部を構成する少な
    くとも一片は、移動側のローラに付随して移動すること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のラミネ
    ート装置。
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