JP2000102393A - 酢酸菌のキシリト―ルデヒドロゲナ―ゼ及びその遺伝子 - Google Patents

酢酸菌のキシリト―ルデヒドロゲナ―ゼ及びその遺伝子

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JP2000102393A JP11210696A JP21069699A JP2000102393A JP 2000102393 A JP2000102393 A JP 2000102393A JP 11210696 A JP11210696 A JP 11210696A JP 21069699 A JP21069699 A JP 21069699A JP 2000102393 A JP2000102393 A JP 2000102393A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なキシリトールデヒドロゲナーゼとその
遺伝子、及びこれらの利用法を提供する。 【解決手段】 下記(A)又は(B)に示すタンパク質
であるキシリトールデヒドロゲナーゼをコードするDN
Aが導入された細胞をD−キシルロースに作用させ、生
成するキシリトールを採取することにより、キシリトー
ルを製造する。 (A)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列を有す
るタンパク質。 (B)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酢酸菌の新規なキ
シリトールデヒドロゲナーゼ、それをコードする遺伝
子、キシリトールデヒドロゲナーゼの製造法、及びキシ
リトールの製造法に関する。キシリトールは、食品、医
薬分野等で有用である。
【0002】
【従来の技術】天然に存在する糖アルコールであるキシ
リトールは、蔗糖よりもカロリーが低いが蔗糖に匹敵す
る甘味を呈し、低カロリー甘味料として将来有望であ
る。加えて、抗う蝕性を有しており、虫歯予防甘味料と
なりうる。さらに、キシリトールは血糖値を上昇させな
いために、糖尿病治療の際の輸液として利用されてい
る。そのためキシリトールの需要は今後増加することが
予想される。
【0003】現在、キシリトールは主として米国特許第
4,008,825号に記載されるようなD−キシロースの水素
添加により工業生産されている。原料となるD−キシロ
ースは、硬木、藁、とうもろこしの穂軸、オート麦の外
皮、その他キシランに富んだ植物材料を出発材料とし、
これを加水分解することによって得られる。
【0004】しかし、植物材料を加水分解して得られる
D−キシロースは価格が高いという問題点がある。これ
は、生産コストが高いことによる。例えば、植物材料の
加水分解処理の収率が低いため、生成するD−キシリト
ールの純度は低くなる。このため、加水分解処理後に、
イオン交換処理をして加水分解に用いた酸および色素を
除去する。さらに、D−キシロースを結晶化して他のヘ
ミセルロース性糖類を除去する。食品に適するD−キシ
ロースを得るためにはさらなる精製が必要となる。これ
らイオン交換処理および結晶化処理が生産コストの上昇
につながる。
【0005】そこで、出発材料が容易に手に入り、かつ
生じる廃棄物の量が少ないキシリトールの製造法がいく
つか開発されている。例えば、他のペンチトールを出発
原料としてキシリトールを生産する方法が開発されてき
た。容易に手に入るペンチトールのひとつがD−アラビ
トールであり、D−アラビトールは酵母を用いて製造す
ることができる(Can.J.Microbiol.,31,1985,467-471、
J.Gen.Microbiol.,139,1993,1047-54)。
【0006】そこで、D−アラビトールを原料とするキ
シリトール生産法がいくつか開発されている。Applied
Microbiology., 18, 1969, 1031-1035には、デバリオミ
セス・ハンゼニイ(Debaryomyces hansenii) ATCC2012
1を用いて、発酵によりグルコースからD−アラビトー
ルを生産し、次に、アセトバクター・サブオキシダンス
(Acetobacter suboxydance)を用いてD−アラビトー
ルをD−キシルロースに変換し、さらにキャンディダ・
ギリエルモンディ・ヴァリ.ソヤ(Candida guilliermo
ndii var. soya)をD−キシルロースに作用させてキシ
リトールに変換する方法が報告されている。
【0007】また、ヨーロッパ特許出願公開第403392号
および同第421882号には、耐浸透圧酵母を用いてD−ア
ラビトールを発酵生産し、次にアセトバクター(Acetoba
cter)属細菌、グルコノバクター(Gluconobacter)属細菌
またはクレブジエラ(Klebsiella)属細菌を用いてD−ア
ラビトールをD−キシルロースに変換し、次いでD−キ
シルロースにグルコース(キシロース)イソメラーゼを
作用させてキシロースおよびD−キシルロース混合物を
生成し、さらに生成したキシロース/D−キシルロース
に水素添加してキシリトールに変換する方法が開示され
ている。また、同キシロース/D−キシルロース混合物
中のキシロースを予備濃縮し、これに水素添加してキシ
リトールに変換する方法が開示されている。
【0008】しかし、上記D−アラビトールを原料とす
るキシリトール生産法は、比較的高収率でキシリトール
を生成することができるが、多段階の反応ステップを必
要とするためにプロセスが煩雑なものとなるという欠点
があり、そのため経済的にも満足のいくものではなかっ
た。
【0009】一方、遺伝子操作技術によりキシリトール
発酵菌の育種が試みられている。クレブジエラ属細菌由
来のアラビトールデヒドロゲナーゼ遺伝子およびピヒア
(Pichia)属由来のキシリトールデヒドロゲナーゼ遺伝
子を、アラビトール発酵菌(キャンディダ(Candida)
属、トルロプシス(Torulopsis)属またはチゴサッカロミ
セス(Zygosaccharomyces)属に属する酵母)に導入した
遺伝子組換え菌を用いて、グルコースからキシリトール
の発酵生産が試みられている(WO94/10325号国際公開パ
ンフレット)。しかし、上記のような遺伝子操作技術に
よるキシリトール発酵菌の育種は、実用的に完成された
ものとはいえない。
【0010】ところで、キシリトールデヒドロゲナーゼ
は、キシルロースからキシリトールを生成する反応を触
媒する酵素であり、多くの生物種においてその存在が知
られている。例えば、ピヒア・スティピティス(Pichia
stipitis)(J. Ferment. Bioeng., 67, 25 (198
9))、パキソレン・タンノフィルス(Pachysolen tanno
philus)(J. Ferment. Technol., 64, 219 (1986))、
キャンディダ・シェハタエ(Candida shehatae)(App
l. Biochem. Biotech., 26, 197 (1990))、キャンディ
ダ・パラプシロシス(Candida parapsilosis)(Biotec
hnol. Bioeng., 58,440 (1998))、デバリオミセス・ハ
ンゼニイ(Appl. Biochem. Biotech., 56,79 (199
6))、プルラリア・プルランス(Pullularia pullulan
s)(An. Acad. Brasil. Cienc., 53, 183 (1981))等
の酵母、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus nige
r)(Microbiology, 140, 1679 (1994))、ニューロス
ポラ・クラッサ(Neurospora crassa)(FEMS Microbio
l. Lett., 146, 79 (1997))等の糸状菌、ガルディエリ
ア・スルフラリア(Galdieria sulphuraria)(Planta,
202, 487, (1997))等の藻類、モルガネラ・モルガニ
(Morgannela morganii)(J. Bacteriol., 162, 845
(1985))等の細菌等でキシリトールデヒドロゲナーゼの
存在が知られている。
【0011】また、キシリトールデヒドロゲナーゼ遺伝
子も、ピヒア・スティピティス(FEBS Lett., 324, 9
(1993))及びモルガネラ・モルガニ(DDBJ/GenBank/EMB
L accession No.L34345)由来の遺伝子の塩基配列が報
告されている。しかしながら、酢酸菌由来のキシリトー
ルデヒドロゲナーゼ及びその遺伝子は、存在自体知られ
ていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、キシリトー
ルを効率よく製造する技術あるいはキシリトール発酵菌
の育種を確立するために、キシリトール生産能に優れた
微生物のキシリトール生合成に関与する酵素及びその遺
伝子、及びこれらの利用法を提供することを課題とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、D−アラビトールをキシリトールに
直接変換する能力を有する微生物の検索を行った。その
結果、グルコノバクター属又はアセトバクター属に属す
る細菌に、該能力を有する細菌が存在することを見い出
した。そして、それらの細菌の一つであるグルコノバク
ター・オキシダンスから2種類のキシリトールデヒドロ
ゲナーゼを精製することに成功し、さらにこれらの酵素
をコードする遺伝子を単離して構造を決定することに成
功し、本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち本発明は、 (1)下記(A)又は(B)に示すタンパク質、 (A)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列を有す
るタンパク質。 (B)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。 (2)下記(C)又は(D)に示すタンパク質、 (C)配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列を有す
るタンパク質。 (D)配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質、で
ある。
【0015】また本発明は、 (3)下記(A)又は(B)に示すタンパク質をコード
するDNA、 (A)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列を有す
るタンパク質。 (B)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。 (4)下記(C)又は(D)に示すタンパク質をコード
するDNA、 (C)配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列を有す
るタンパク質。 (D)配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質、 (5)下記(a)又は(b)に示すDNAである(3)
のDNA、 (a)配列表の配列番号3に記載の塩基配列のうち、少
なくとも塩基番号25〜1053からなる塩基配列を含
むDNA。 (b)配列表の配列番号3に記載の塩基配列のうち、少
なくとも塩基番号25〜1053からなる塩基配列又は
同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、キシリトールデヒ
ドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDN
A。 (6)前記ストリンジェントな条件が、1×SSC及び
0.1%SDSに相当する塩濃度で60℃で洗浄が行わ
れる条件である(5)のDNA。 (7)下記(c)又は(d)に示すDNAである(4)
のDNA、 (c)配列表の配列番号5に記載の塩基配列のうち、少
なくとも塩基番号1063〜1848からなる塩基配列
を含むDNA。 (d)配列表の配列番号5に記載の塩基配列のうち、少
なくとも塩基番号1063〜1848からなる塩基配列
又は同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズし、かつ、キシリトール
デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする
DNA、を提供する。 (8)前記ストリンジェントな条件が、1×SSC及び
0.1%SDSに相当する塩濃度で60℃で洗浄が行わ
れる条件である(7)のDNA。
【0016】本発明はまた、 (9)前記(3)〜(8)のいずれかのDNAが、該D
NAがコードするキシリトールデヒドロゲナーゼが発現
可能な形態で導入された細胞を提供する。
【0017】本発明はさらに、 (10)前記(9)の細胞を培地で培養し、キシリトール
デヒドロゲナーゼを培養物中に生成蓄積させ、該培養物
よりキシリトールデヒドロゲナーゼを採取することを特
徴とするキシリトールデヒドロゲナーゼの製造法を提供
する。
【0018】さらに本発明は、 (11)前記(1)又は(2)のキシリトールデヒドロゲ
ナーゼをD−キシルロースに作用させ、生成するキシリ
トールを採取することを特徴とするキシリトールの製造
法、及び (12)前記(9)の細胞をD−キシルロースに作用さ
せ、生成するキシリトールを採取することを特徴とする
キシリトールの製造法、を提供する。
【0019】尚、本発明のキシリトールデヒドロゲナー
ゼは、D−キシルロースを還元してキシリトールを生成
する反応、及びキシリトールを酸化してD−キシルロー
スを生成する反応のいずれをも触媒する活性を有する
が、本発明において「キシリトールデヒドロゲナーゼ活
性を有する」とは、少なくともD−キシルロースからキ
シリトールを生成する反応を触媒する活性を有すること
をいう。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】<1>本発明のキシリトールデヒドロゲナ
ーゼ 本発明のキシリトールデヒドロゲナーゼは、グルコノバ
クター・オキシダンスが産生する酵素である。該酵素は
2種類存在し、一方をXDH1、他方をXDH2と命名した。XD
H1は配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列を有し、
XDH2は配列番号6に記載のアミノ酸配列を有する。ま
た、XDH1は、XDH2は、SDS-PAGE(SDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動)でそれぞれ約36,000〜約40,000、及び
約27,000〜約30,000の分子量を示す。以下、これら2種
類のキシリトールデヒドロゲナーゼ、XDH1及び/又はXD
H2を、まとめて「XDH」ということがある。
【0022】後述の実施例5に示すように、XDH2の還元
反応(D-キシルロースからキシリトールを生成する反
応)における至適pHは、約5付近であった。公知のキシ
リトールデヒドロゲナーゼ、例えばアスペルギルス・ニ
ガー由来のキシリトールデヒドロゲナーゼは、還元反応
の至適pHが厳密に6.5であり(Cor F.B.Witteveen, et a
l., Microbiology, 1994, 140, 1679-1685)、本発明の
グルコノバクター属細菌由来のXDH2とは反応至適pHが明
らかに異なる。
【0023】次に、本発明のXDHの製造法の例として、
グルコノバクター・オキシダンスからXDHを単離・精製
する方法を説明する。まず、グルコノバクター・オキシ
ダンス、例えばATCC621株の菌体から、超音波処理等の
物理的方法、あるいは細胞壁溶解酵素等を用いた酵素法
等により菌体を破壊し、遠心分離等により不溶性画分を
除いて菌体抽出液を調製する。
【0024】上記のようにして得られる菌体抽出液を、
通常のタンパク質の精製法、陰イオン交換クロマトグラ
フィー、アフィニティークロマトグラフィー、疎水性ク
ロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィーなどを
組み合わせて分画することによって、XDHを精製するこ
とができる。
【0025】陰イオン交換クロマトグラフィー用の担体
としては、Q-Sepharose FF(ファルマシア社製)及びMo
no-Q(ファルマシア社製)等が挙げられる。XDHを含む
抽出液をこれらの担体を詰めたカラムに通液させて酵素
をカラムに吸着させ、カラムを洗浄した後に、高塩濃度
の緩衝液を用いて酵素を溶出させる。その際、段階的に
塩濃度を高めてもよく、濃度勾配をかけてもよい。例え
ば、Q-Sepharose FFを用いた場合には、カラムに吸着し
たXDHは、200〜350mM程度のKClで溶出される。また、Mo
no-Qでは150mMから250mM程度のKClで溶出される。
【0026】アフィニティークロマトグラフィー用担体
としては、HiTrap Blue(ファルマシア社製)が挙げら
れる。本発明のXDHは、NAD又はNADHを補酵素とし、これ
らの物質に親和性を有する。担体に担体に吸着したXDH
は、5mM程度のNADを含む緩衝液で溶出することができ
る。
【0027】疎水性クロマトグラフィー用担体として
は、Phenyl Sepharose HP(ファルマシア社製)が挙げ
られる。低塩濃度で担体に吸着したXDHは200〜300mM程
度の硫酸アンモニウムで溶出される。
【0028】上記のようにして精製されたXDHは、さら
にゲル濾過クロマトグラフィーまたはSDS-PAGE等によ
り、XDH1及びXDH2に分離、精製することができる。ゲル
濾過クロマトグラフィー用担体としては、Sephadex 200
HP(ファルマシア社製)が挙げられる。
【0029】上記精製操作において、XDHを含む画分
は、後述の実施例に示した方法等により各画分のXDH活
性を測定することにより、確認することができる。上記
のようにして精製されたXDH1及びXDH2のN末端のアミノ
酸配列を、それぞれ配列表の配列番号1及び配列番号2
に示す。
【0030】本発明のXDHは、上記のようにグルコノバ
クター・オキシダンスの菌体から単離・精製することに
よって得られるが、異種タンパク質の発酵生産に通常用
いられている方法によって、後述するXDHをコードするD
NAを適当な宿主に導入し、発現させることによっても製
造することができる。以下に挙げる種々の遺伝子組換え
技法は、Molecular Cloning, 2nd edition,Cold Spring
Harbor press (1989)に記載されている。
【0031】XDH遺伝子を発現させるための宿主として
は、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)等のエシ
ェリヒア属細菌、グルコノバクター・オキシダンス等の
グルコノバクター属細菌、及びバチルス・ズブチリス
(Bacillus subtilis)をはじめとする種々の原核細
胞、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces ce
revisiae)、ピヒア・・スティピティス(Pichia stipi
tis)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryza
e)をはじめとする種々の真核細胞を用いることができ
る。
【0032】XDH遺伝子を宿主に導入するのに用いる組
み換えDNAは、発現させようとする宿主の種類に応じた
ベクターに、XDHをコードするDNAを該DNAがコードするX
DHが発現可能な形態で挿入することで、調製可能であ
る。XDH遺伝子を発現させるためのプロモーターとして
は、XDH遺伝子固有のプロモーターが宿主細胞で機能す
る場合には該プロモーターを使用することができる。ま
た、必要に応じて宿主細胞で働く他のプロモーターをXD
HをコードするDNAに連結し、該プロモーター制御下で発
現させるようにしてもよい。宿主としてエシェリヒア属
細菌を用いる場合、このようなプロモーターとしては、
lacプロモーター、trpプロモーター、trcプロモータ
ー、tacプロモーター、ラムダファージのPRプロモータ
ー、PLプロモーター等が挙げられる。また、エシェリヒ
ア属細菌用のベクターとしては、pUC19、pUC18、pBR32
2、pHSG299、pHSG298、pHSG399、pHSG398、RSF1010、pM
W119、pMW118、pMW219、pMW218等が挙げられる。他にも
ファージDNAのベクターも利用できる。さらに、プロモ
ーターを含み、挿入DNA配列を発現させることができる
発現ベクターを使用することもできる。
【0033】組換えDNAを宿主細胞に導入するための形
質転換法としては、D.M.Morrisonの方法(Methods in E
nzymology 68, 326 (1979))あるいは受容菌細胞を塩化
カルシウムで処理してDNAの透過性を増す方法(Mandel,
M. and Higa,A.,J.Mol.Biol.,53,159(1970))等が挙げ
られる。
【0034】<2>XDHをコードするDNA XDHをコードするDNAは、グルコノバクター・オキシダン
スのcDNAライブラリー又は染色体DNAライブラリーか
ら、PCR(polymerase chain reacion、White,T.J.et al
;Trends Genet., 5, 185(1989)参照)またはハイブリ
ダイゼーションによって取得することができる。PCRに
用いるプライマーは、精製されたXDH1及びXDH2について
決定されたN末端のアミノ酸配列に基づいて設計するこ
とができる。また、本発明によりXDH1遺伝子(配列番号
3)及びXDH2遺伝子(配列番号5)の塩基配列が明らか
になったので、これらの塩基配列に基づいてプライマー
又はハイブリダイゼーション用のプローブを設計しても
よい。PCR用のプライマーとして、5’非翻訳領域及び
3’非翻訳領域に対応する配列を有するプライマーを用
いると、XDHのコード領域全長を増幅することができ
る。具体的には、XDH2については、5’側プライマーと
しては配列番号5において塩基番号1063よりも上流の領
域の塩基配列を有するプライマーが、3’側プライマー
としては塩基番号1851よりも下流の領域の塩基配列に相
補的な配列を有するプライマーが挙げられる。XDH1につ
いては、5’側プライマーとしては配列番号3において
塩基番号25よりも上流の領域の塩基配列を有するプラ
イマーが挙げられる。
【0035】プライマーの合成は、例えば、Applied Bi
osystems社製DNA合成機 model 380Bを使用し、ホスホア
ミダイト法を用いて(Tetrahedron Letters(1981),22,1
859参照)常法に従って合成できる。PCR反応は、例えば
Gene Amp PCR System 9600(PERKIN ELMER社製)及びTa
KaRa LA PCR in vitro Cloning Kit(宝酒造社製)を
用い、供給者により指定された方法に従って行うことが
できる。
【0036】本発明のDNAは、コードされるXDH1またはX
DH2の活性、すなわちD−キシルロースからキシリトー
ルを生成する活性が損なわれない限り、1若しくは複数
の位置での1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿
入、付加、又は逆位を含むXDH1又はXDH2をコードするも
のであってもよい。ここで、「数個」とは、アミノ酸残
基のタンパク質の立体構造における位置や種類によって
も異なるが、2〜100個、より好ましくは、2〜50
個、さらに好ましくは2〜10個である。
【0037】このようなXDH1またはXDH2と実質的に同一
のタンパク質をコードするDNAは、例えば部位特異的変
異法によって、XDH1遺伝子またはXDH2遺伝子の特定の部
位のアミノ酸が置換、欠失、挿入、付加されるように塩
基配列を改変することによって得られる。また、上記の
ような改変されたDNAは、従来知られている突然変異処
理によっても取得され得る。突然変異処理としては、XD
HをコードするDNAをヒドロキシルアミン等でインビトロ
処理する方法、及びXDHをコードするDNAを保持するエシ
ェリヒア属細菌を、紫外線照射またはN−メチル−N'−
ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)もしくは亜硝酸
等の通常人工突然変異に用いられている変異剤によって
処理する方法が挙げられる。
【0038】また、上記のような塩基の置換、欠失、挿
入、付加、又は逆位等には、微生物の種あるいは菌株に
よる差等、天然に生じる変異も含まれる。上記のような
変異を有するDNAを適当な細胞で発現させ、発現産物のX
DH活性を調べることにより、XDH1またはXDH2と実質的に
同一のタンパク質をコードするDNAが得られる。また、
変異を有するXDH1またはXDH2をコードするDNAまたはこ
れを保持する細胞から、例えば配列表の配列番号3に記
載の塩基配列のうち、塩基番号25〜1053からなる塩基配
列を有するDNAもしくは同塩基配列から調製されるプロ
ーブ、または配列番号5に記載の塩基配列のうち、塩基
番号1063〜1848からなる塩基配列を有するDNAもしくは
同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、XDH活性を有する
タンパク質をコードするDNAを単離することによって
も、XDH1またはXDH2と実質的に同一のタンパク質をコー
ドするDNAが得られる。
【0039】ここでいう「ストリンジェントな条件」と
は、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異
的なハイブリッドが形成されない条件をいう。この条件
を明確に数値化することは困難であるが、一例を示せ
ば、相同性が高いDNA同士、例えば50%以上の相同性を有
するDNA同士がハイブリダイズし、それより相同性が低
いDNA同士がハイブリダイズしない条件、あるいは通常
のサザンハイブリダイゼーションの洗いの条件である60
℃、1×SSC、0.1%SDS、好ましくは、0.1×SSC、0.1%SDS
に相当する塩濃度でハイブリダイズする条件が挙げられ
る。このような条件でハイブリダイズする遺伝子の中に
は途中にストップコドンが発生したものや、活性中心の
変異により活性を失ったものも含まれるが、それらにつ
いては、市販の発現ベクターにつなぎ、適当な宿主で発
現させて、発現産物のXDH活性を後述の方法で測定する
ことによって容易に取り除くことができる。
【0040】本発明のXDHをコードするDNAは、前述した
XDHの製造法及び後述のキシリトールの製造法に用いる
ことができる他、キシリトール生産菌の育種に用いるこ
とができる。例えば、グルコノバクター属細菌等、D−
アラビトールからキシリトールを生成する能力を有する
微生物においてXDH遺伝子を増強することによって、該
微生物のD−アラビトールからキシリトールへの変換能
を高めることができる。
【0041】<3>キシリトールの製造法 本発明のXDH、またはXDHをコードするDNAが導入されXDH
を発現する細胞を、D−キシルロースに作用させ、生成
するキシリトールを採取することにより、キシリトール
を製造することができる。
【0042】XDHとしては、グルコノバクター属細菌か
ら抽出した酵素であっても、XDHをコードするDNAを用い
た遺伝子組換え法によって製造した酵素であってもよ
い。また、XDHは、XDH1又はXDH2のいずれであってもよ
く、これらの任意の割合の混合物であってもよい。
【0043】D−キシルロースからキシリトールを生成
させる反応は、通常、温度20〜60℃、望ましくは30〜40
℃、pH4〜10、望ましくはpH4〜8で好結果を与える。反
応には、静置反応あるいは攪拌反応のいずれの方法も採
用し得る。反応時間は、使用するXDHの濃度、細胞の
量、あるいは基質濃度によって異なるが、1〜100時間
が望ましい。
【0044】生成したキシリトールを反応終了混合物か
ら採取分離するには、合成吸着剤を用いる方法や沈殿剤
を用いる方法、その他通常の採取分離法が採用できる。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。尚、本発明は実施例の記載に限定されない。
【0046】
【実施例1】グルコノバクター・オキシダンスによるXD
Hの生産及び精製 <1>グルコノバクター・オキシダンスATCC621の培養 グルコノバクター・オキシダンスATCC621を培養し、充
分にXDH活性を有する菌体を得た。培養は総てPD培地を
用い、30℃で液体振盪培養にて行った。PD培地の組成は
24g/L Potato dextrose(Difco)、30 g/L Yeast Extra
ct(Difco)、5g/L肉エキス(Difco)、15 g/Lグリセロ
ール、10 g/L D-アラビトール、10 g/L D-キシロース、
10 g/Lキシリトール、20 g/L炭酸カルシウム(関東化
学)、pH7.0である。
【0047】まず、種培養として、ATCC621株をPD培地
を40ml含む坂口フラスコに接種し、30℃で一晩振盪培養
した。得られた培養液を同じくPD培地を40ml含む坂口フ
ラスコに40連で1%接種し、30℃で3日間振盪培養した
(本培養)。遠心分離により炭酸カルシウムを除いた
後、遠心分離にて集菌し、当該菌体を得た。こうして得
られた菌体を、XDHを精製するための材料として用い
た。
【0048】なお、XDH活性は、以下の酵素活性測定法
により行った。酵素液30μlを100mM(終濃度)キシリト
ール、2mM NAD、及び100mM CAPS(pH10.0)を含む反応
溶液570μlに添加して30℃にて酵素反応を行い、反応に
伴い生じるNADHの増加を分光光度計(DU 640 Spectrome
ter、BECKMAN社製)を使用して340nmの吸光度を測定す
ることにより決定した。一分間に1μmolのNADHを生じる
活性を1Uとした。なおNADHの340nmにおける分子吸光係
数はε=6.3×103として算出した。
【0049】<2>XDHの精製 (1)菌体抽出液の調製 上記で得られた菌体を、50mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7)に懸濁し、5000×gで10分間遠心し、沈澱画分に再
度集菌した。この菌体の懸濁及び遠心の作業を2回繰り
返して菌体を洗浄した。
【0050】洗浄した菌体約10gを、50mlの緩衝液1(2
0mM Tris-HCl(pH 7.6)、0.5mM EDTA、1mM MgCl2、1mM D
TT)に懸濁し、4℃で20分間超音波破砕した。破砕液を
遠心分離(8000rpm、10分間)して菌体残渣を除き、さら
に超遠心分離(56000rpm、30分間)して不溶性画分を除
いて可溶性画分を得た。
【0051】(2)陰イオン交換クロマトグラフィー 上記可溶性画分を緩衝液1で平衡化した陰イオン交換ク
ロマトグラフィーカラムQ-Sepharose FF(ファルマシア
社製)に供した。この操作によりXDHは担体に吸着し
た。
【0052】次に、担体に吸着しなかったタンパク質
(非吸着タンパク質)を緩衝液1を用いて洗い流した
後、KClを含む緩衝液を溶出液として用いて、吸着した
タンパク質の溶出を行った。このとき、緩衝液中のKCl
濃度を0Mから0.5Mまで直線的に変化させた。このとき
得られた各溶出画分についてXDH活性を測定したとこ
ろ、KCl濃度がおよそ200〜350mMの溶出位置にXDH活性が
認められた。
【0053】(3)NADアフィニティークロマトグラフ
ィー 上記で得られたXDH活性を含む画分を集めて、緩衝液1
に対して透析した。透析後の溶液を0.45μmのフィルタ
ーで濾過した。ここで得られた濾液を、緩衝液1で平衡
化されたNADアフィニティーカラムHiTrap Blue 5ml(フ
ァルマシア社製)に供した。この操作によりXDHは担体
に吸着した。
【0054】次に、担体に吸着しなかったタンパク質
(非吸着タンパク質)を緩衝液1を用いて洗い流した
後、NADを含む緩衝液2(20mM Tris-HCl(pH 7.6)、0.5m
M EDTA、1mM MgCl2、1mM DTT、5mM NAD)を溶出液とし
て用いて、吸着したタンパク質の溶出を行った。このと
きXDHは溶出画分に検出された。
【0055】(4)陰イオン交換クロマトグラフィー 上記のXDH活性を含む溶出画分を0.45μmのフィルター
で濾過した。ここで得られた濾液を、緩衝液1で平衡化
された陰イオン交換クロマトグラフィーカラムMono-Q
(ファルマシア社製)に供した。この操作により、XDH
は担体に吸着した。
【0056】次に、緩衝液1により非吸着タンパク質を
洗い流した後、KClを含む緩衝液を溶出液として用い
て、吸着されたタンパク質の溶出をおこなった。このと
き、緩衝液中のKCl濃度を直線的に0mMから500mMへ変化
させるという溶出方法を用いた。このとき得られた各溶
出画分についてXDH活性を測定したところ、KCl濃度がお
よそ150mMから250mMの溶出位置に活性が認められた。
【0057】(5)疎水性クロマトグラフィー 活性が検出された溶出画分を緩衝液3(50mMリン酸カリ
ウム緩衝液、1M硫酸アンモニウム、pH 7.0)に対して透
析した。透析後に得られた溶液を0.45μmのフィルター
で濾過した。ここで得られた濾液を、緩衝液3で平衡化
した疎水性クロマトグラフィーカラムPhenyl Sepharose
HP(ファルマシア社製)に供した。この操作によりXDH
は担体に吸着した。
【0058】次に、担体に吸着しなかった非吸着タンパ
ク質を緩衝液3を用いて洗い流した後、緩衝液4(50mM
リン酸カリウム緩衝液、pH7.0)を溶出液として用い
て、吸着したタンパク質の溶出を行った。このとき、緩
衝液中の硫酸アンモニウム濃度を1Mから0Mまで直線的変
化させた。このとき得られた各溶出画分についてXDH活
性を測定したところ、硫酸アンモニウム濃度がおよそ20
0〜300mMの溶出位置にXDH活性が認められた。
【0059】(6)精製画分の分析 上記精製操作で得られたXDH活性画分をSDS-PAGEに付
し、クマジーブリリアントブルー染色したところ、XDH
は2本のバンドになるまでに精製されていることが確認
され、その分子量はそれぞれ約27,000〜約30,000及び、
約36,000〜約40,000と見積もられた(図1参照)。以
後、分子量約36,000〜約40,000のバンドに相当する蛋白
質をXDH1、分子量約27,000〜約30,000のバンドに相当す
る蛋白質をXDH2と称することとする。
【0060】また、得られた活性画分をNative-PAGE
(非変性-PAGE)に供して、クマジーブリリアントブル
ー染色したところ100kDa以上に対応する2本のバンドが
確認され、さらにNative-PAGE後のゲルを活性染色溶液
(25mMグリシン緩衝液、2.5mM NAD、50mMキシリトー
ル、0.2mM フェナジンメトサルフェート(phenazine met
hosulfate)、0.2mM 塩化テトラニトロブルーテトラゾリ
ウム(tetranitro blue tetrazolium chloride))に供し
て活性染色したところ、対応する2本のバンドの両方か
らXDH活性が検出され、SDS-PAGEでの2本のバンドに対
応する蛋白はいずれもXDH活性を有していることを確認
した(図1)。以下、このXDH1及びXDH2を含む精製画分
を単にXDHと称することがある。
【0061】上記精製を行った結果のXDH比活性の上昇
を測定した。前出の菌体抽出液、及び精製により得られ
た活性画分のXDH活性を測定した結果、この一連の精製
操作により、単位タンパク質重量あたりの比活性は約55
0倍に上昇したことがわかった。なお、今回用いた活性
測定法においては、精製したXDHの比活性は、約130U/mg
(30℃、pH10)と見積もられた。
【0062】(7)XDHのN末端付近のアミノ酸配列の
決定 上記のように精製されたXDHのN末端付近の配列を以下
のようにして決定した。即ち、精製されたXDH画分のう
ち、タンパク質量約10μg分をSDS存在下ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動した後、ゲル中のXDHを膜フィルター
に転写し、プロテインシーケンサーによってアミノ酸配
列をN末端から解析した。具体的には、ミリポア社ミリ
ブロットを用い、セミドライ方式(タンパク質構造解
析、平野久著、東京化学同人)によって電気泳動後のゲ
ルからポリビニリデンフルオリド(PVDF)膜に目的酵素
を転写した。続いて、PVDF膜上の目的酵素(XDH1及びXD
H2)をプロテインシーケンサー(ABI社製、モデル476
A)に供し、N末端アミノ酸配列解析を行った。
【0063】その結果、XDH1についてはN末端から27残
基のアミノ酸配列が、XDH2についてはN末端から25残
基のアミノ酸配列が決定した。決定されたXDH1のN末端
付近のアミノ酸配列を配列表の配列番号1に、XDH2のN
末端付近のアミノ酸配列を配列表の配列番号2にそれぞ
れ示した。
【0064】
【実施例2】 XDHによるD-キシルロースのキシリトール
への変換 実施例1で得られた精製XDH(XDH1及びXDH2)を用い
て、D-キシルロースからのキシリトールへの変換を行っ
た。21mM D-キシルロース、20mM NADH、100mM Tris-HCl
緩衝液(pH8.0)を含む反応溶液0.25mlに0.2Uの精製XDH
を添加し、30℃で一時間インキュベートすることにより
反応を行った。反応後の溶液を高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)に供し、下記の条件にて生成したキシリト
ールを分析した。
【0065】 カラム:Shodex SC1211〔昭和電工社製品〕 移動層:50%アセトニトリル/50% 50ppm Ca-EDTA水溶
液 流 速:0.8 ml/分、 温 度:60℃、 検 出:RI検出器
【0066】その結果、反応後の溶液に18mMのキシリト
ールの生成が認められ、該精製XDHを用いてD-キシルロ
ースからキシリトールが生産可能であることが示され
た。
【0067】
【実施例3】グルコノバクター属由来のXDH遺伝子の単
離 <1>PCRによるXDH遺伝子断片の増幅 (1)XDHのN末端アミノ酸配列に基づいたPCRプライマ
ーの作製 前述のグルコノバクター・オキシダンスATCC621由来XDH
(XDH1、XDH2)のそれぞれのN末端アミノ酸配列(配列
番号1及び2)をもとに、配列番号7〜10にそれぞれ
示す塩基配列を有するミックスプライマーを作成した。
【0068】(2)グルコノバクター・オキシダンスAT
CC621の染色体DNAの調製 グルコノバクター・オキシダンスATCC621株を以下の条
件で培養した。まず、種培養として、ATCC621株を20ml
のYPG培地(3%グルコース、0.5% Bacto Yeast Extrac
t、0.3% Bacto Peptone、pH6.5)を用いて一晩培養し
た。この培養液5mlを種菌として、100mlのYPG培地を用
いて本培養を行った。培養は、30℃で振盪培養にて行っ
た。
【0069】上記条件下で対数増殖後期まで培養した
後、培養液100mlを遠心分離操作(12000×g、4℃、15
分間)に供し、集菌した。この菌体を10mlの50:20TE(5
0mM Tris-HCl, pH 8.0, 20mM EDTA)に懸濁し、遠心分
離操作により菌体を洗浄、回収した。再び、この菌体を
10ml 50:20 TEに懸濁した。さらに、この懸濁液に、0.5
mlの20 mg/mlリゾチーム溶液、1mlの10%SDS溶液を加え
た後、55℃で20分間インキュベートした。インキュベー
ト後、1倍容の10:1 TE飽和のフェノールを加えて除タ
ンパクを行った。分離した水層に対して、1倍容の2−
プロパノールを加えて、DNAを沈澱させ、回収した。沈
澱したDNAを0.5ml 50:20 TEに溶解した後、5μlの10mg/
ml RNase、5μlの10mg/ml Proteinase Kを加えて、55℃
で2時間反応させた。反応後、1倍容の10:1 TE飽和の
フェノールで除タンパクを行った。さらに、分離した水
層に対して、1倍容の24:1クロロホルム/イソアミルア
ルコールを加えて攪拌し、水層を回収した。この操作を
さらに2回行った後に得られた水層に、終濃度0.4Mとな
るように3M酢酸ナトリウム溶液(pH 5.2)を加え、さら
に2倍容のエタノールを加えた。沈澱となって生じたDN
Aを回収し、70%エタノールで洗浄した後、乾燥させ、1m
lの10:1 TEに溶解させた。
【0070】(3)PCR法によるDNA断片の取得 グルコノバクター属細菌由来のXDHをコードする遺伝子
を含むDNA分子を、TaKaRa LA PCR in vitro Cloning K
it(宝酒造社製)を用いたPCRにより増幅、単離した。
以下、断わりの無い限り、キットの説明書の方法に基づ
き実験を行った。
【0071】上記(2)のようにして調製した染色体DN
A 5μgを、制限酵素Pst I又はHindIIIでそれぞれ消化し
た。次に、エタノール沈澱操作により回収したDNA断片
に、PstIカセット、又はHindIIIカセットを連結した。
さらにエタノール沈澱操作を行った後、回収したDNAに
対してプライマーC1と以下に示す組合せのプライマーを
使用して1回目のPCRを行った。即ちXDH1のアミノ酸配
列に基づいたプライマーXDH1-S1には鋳型DNAとしてはPs
tIカセットを連結したDNAを使用して、XDH2の配列に基
づいたプライマーXDH2-S1には鋳型DNAとしてHindIIIカ
セットを連結したDNAをそれぞれ使用した。プライマーC
1の塩基配列を配列表の配列番号11に示し、プライマ
ーXDH1-S1の塩基配列を配列表の配列番号7に示し、プ
ライマーXDH2-S1の塩基配列を配列表の配列番号9に示
した。プライマーC1はTaKaRa LA PCR in vitro Cloning
Kitに含まれており、PstIカセット内及びHindIIIカセ
ット内の配列に対応する。PCR反応は、Gene Amp PCR Sy
stem 9600(PERKIN ELMER社製)を用いて行い、以下の
条件の反応を30サイクル行った。
【0072】94℃ 30秒 55℃ 2分 72℃ 1分
【0073】次にこの反応液を100倍に希釈して、プラ
イマーC2及びプライマーXDH1-S2もしくはプライマーXDH
2-S2を新たに加えて2回目のPCRを行った。条件は1回
目と同じである。プライマーC2の塩基配列を配列表の配
列番号12に示し、プライマーXDH1-S2の塩基配列を配
列表の配列番号8に示し、プライマーXDH2-S2の塩基配
列を配列表の配列番号10に示した。プライマーC2はTa
KaRa LA PCR in vitro Cloning Kitに含まれており、P
stIカセット内及びHindIIIカセット内の配列に相当する
配列を含む。プライマーXDH1-S2およびプライマーXDH2-
S2は、それぞれ決定したアミノ酸配列に基づいて設計し
た配列、及びEcoRI部位に対応する配列、及びEcoRI部位
を含んでいる。
【0074】反応後、反応液3μlを0.8%アガロースゲル
電気泳動に供した。その結果、プライマーXDH1-S2を使
用した場合には約1kbのDNA断片が、プライマー XDH2-S2
を使用した場合には約1.7kbのDNA断片が増幅されている
ことが確認された。
【0075】(4)PCRで増幅されたDNA断片のpUC19へ
のクローニング PCRで増幅された約1kbp (XDH1)と約1.7kbp (XDH2)のDNA
断片をpUC19と連結してクローニングを行った。連結
は、DNA Ligation Kit Ver.2(宝酒造製)を用いて行っ
た。以下、断わりの無い限り、キットの説明書の方法に
基づき実験を行った。
【0076】プライマーXDH1-S2により増幅された約1kb
のDNA断片400ngをPstI及びEcoRIによって消化後に、該D
NA断片を精製し、PstI及びEcoRIによって消化されたpUC
19と連結した。このライゲーション反応液を用いてエシ
ェリヒア・コリJM109を形質転換した。
【0077】また、プライマーXDH2-S2により増幅され
た約1.7kbpのDNA断片400ngをHindIII及びEcoRIによって
消化後に、該DNA断片を精製し、HindIII及びEcoRIによ
って消化されたpUC19と連結した。このライゲーション
反応液を用いて大腸菌エシェリヒア・コリJM109を形質
転換した。
【0078】得られたそれぞれの形質転換体より、目的
とする約1kbp(XDH1)及び約1.7kbp(XDH2)のDNA断片を含
むpUC19で形質転換されたJM109を数株づつ選抜した。選
抜の方法は、Molecular Cloning, 2nd edition, Cold S
pring Harbor press (1989)に記載されている。
【0079】(5)XDH2遺伝子断片の塩基配列決定 約1.7kbp(XDH2)のDNA断片を含むpUC19で形質転換された
JM109が保有するプラスミドを、Molecular Cloning, 2n
d edition, Cold Spring Harbor press (1989)に記載さ
れる方法に従って調製し、挿入DNA断片の塩基配列を決
定した。シーケンス反応は、 Dye Terminator Cycle Seq
uencing Kit(ABI社製)を用いて説明書に従って行っ
た。また、電気泳動は、DNA Sequencer 373(ABI社製)
を用いて行った。
【0080】その結果、PCRで増幅されたDNA断片は、配
列表配列番号5に示される塩基配列のうち、1116番目の
チミジン残基から2774番目のチミジン残基に至る配列を
有することが解った。
【0081】(6)PCR法によるXDH2遺伝子の上流領域
のDNA断片の取得 XDH2遺伝子およびXDH2遺伝子の上流領域のDNA断片を、
上記で決定された塩基配列を利用してPCRにより増幅、
単離した。、PCR反応は、TaKaRa LA PCR in vitro Clo
ning Kit(宝酒造社製)を用いて行った。以下、断わり
の無い限り、説明書の方法に基づき実験を行った。
【0082】上記(2)のようにして調製した染色体DN
A 5μgを制限酵素SalIで消化した。次に、エタノール沈
澱操作により回収したDNA断片にSalI Cassetteを連結し
た。さらにエタノール沈澱操作を行った後、回収したDN
Aに対して、プライマーC1及びプライマーXDH2UP-S1を用
いて1回目のPCRを行った。プライマーC1の塩基配列を
配列表の配列番号11に示し、プライマーXDH2UP-S1の
塩基配列を配列表の配列番号13に示した。プライマー
XDH2UP-S1は、配列番号5に示すグルコノバクターのXDH
2をコードする遺伝子群の塩基配列中1317番目のシトシ
ン残基から1283番目のシトシン残基までの領域に相補す
る配列である。
【0083】PCR反応は、Gene Amp PCR System 9600(P
ERKIN ELMER社製)を用いて行い、以下の条件の反応を3
0サイクル行った。 94℃ 30秒 55℃ 2分 72℃ 1分
【0084】次にこの反応液を100倍に希釈して、プラ
イマーC2及びプライマーXDH2UP-S2を新たに加えて2回
目のPCRを行った。条件は1回目と同じである。プライ
マーC2及びプライマーXDH2UP-S2の配列をそれぞれ配列
表配列番号12と配列番号14に示す。プライマーXDH2
UP-S2は、配列番号5に示すグルコノバクターのXDH2を
コードする遺伝子の塩基配列中1255番目のグアノシン残
基から1225番目のグアノシン残基までの領域に相補する
配列である。反応後、反応液3μlを0.8%アガロース
ゲル電気泳動に供した。その結果、約1.3kbのDNA断片が
増幅されていることが確認された。
【0085】(7)XDH2遺伝子及びその上流領域を含む
DNA断片の塩基配列決定 上記のPCRで増幅された約1.3kbpのDNA断片を精製し、塩
基配列を決定した。シーケンス反応は、 Dye Terminator
Cycle Sequencing Kit(ABI社製)を用いて説明書に従
って行った。また、電気泳動は、DNA Sequencer 373(A
BI社製)を用いて行った。
【0086】その結果、(6)で増幅されたDNA断片は
配列表配列番号5に示される塩基配列のうち、1番目の
グアノシン残基から1224番目のグアノシン残基に至る配
列を有することが解った。配列番号5に示す塩基配列
は、この塩基配列と、前記(5)で決定した塩基配列を
併せたものである。ユニバーサル・コドンに基づいて該
塩基配列によってコードされ得るアミノ酸配列を配列番
号5に併記するとともに配列番号6に示す。該アミノ酸
配列の2番目からから26番目までの配列は、配列番号2
に示したXDH2のN末端アミノ酸配列の1番目から25番目
の配列と完全に一致していた。このことから、PCRで増
幅されたDNA断片は、目的のグルコノバクター属細菌由
来のXDH2遺伝子及びその上流領域であることが確認され
た。
【0087】(8)XDH2遺伝子コード領域全長を有する
DNA断片のクローニング XDH2遺伝子のコード領域全長を有するDNA断片をPCR法に
より増幅し、pUC18と連結してクローニングを行った。P
CR反応は、TaKaRa LA PCR kit(宝酒造社製)を用いて
行った。以下断わりの無い限り、説明書の方法に基づき
実験を行った。
【0088】前記(2)のようにして調製したグルコノ
バクター・オキシダンス ATCC621株の染色体DNA 1μgを
鋳型として、プライマーXDH2-5'及びプライマーXDH2-3'
を用いてPCRを行った。プライマーXDH2-5'の塩基配列を
配列表の配列番号15に示し、プライマーXDH2-3'の塩
基配列を配列表の配列番号16に示した。プライマーXD
H2-5'は配列番号5に示されるXDH2遺伝子を含む塩基配
列のうち1043番目のシトシン残基から1063番目のアデノ
シン残基までの領域に相当する配列を含み、プライマー
XDH2-3'は、1957番目のグアノシン残基から1978残基の
シトシン残基までの領域に相補する配列を含む配列であ
る。
【0089】PCR反応は、GeneAmp PCR System 9600(PE
RKIN ELMER社製)を用いて行い、以下の条件の反応を30
サイクル行った。
【0090】94℃ 30秒 55℃ 2分 72℃ 1分
【0091】反応後、反応液3μlを0.8%アガロースゲル
電気泳動に供した。その結果、約1kbpのDNA断片が増幅
されていることが確認された。上記のPCRで増幅された
約1kbpのDNA断片をpUC18と連結してクローニングを行っ
た。クローニングは DNA Ligation Kit Ver.2(宝酒造
製)を用いて行った。以下、断わりの無い限り、説明書
の方法に基づき実験を行った。増幅された約1kbのDNA断
片400ngを、BamHI及びEcoRIによって消化後に、該DNA断
片を精製し、BamHI及びEcoRIによって消化されたpUC18
と連結した。このライゲーション反応液を用いてエシェ
リヒア・コリJM109を形質転換した。
【0092】得られた形質転換体より、目的とする約1k
bpのDNA断片を含むpUC18で形質転換されたJM109を数株
選抜した。選抜の方法はMolecular Cloning, 2nd editi
on, Cold Spring Harbor press (1989)に記載されてい
る。
【0093】上記のようにしてグルコノバクター・オキ
シダンス由来XDH2遺伝子をクローニングすることができ
た。上記方法により得られた目的とするXDH2遺伝子断片
を有するプラスミドをpUCXDH2とする。
【0094】(9)XDH1遺伝子断片の塩基配列の決定 前記(4)で選抜された、約1kbp(XDH1)のDNA断片を含
むpUC19で形質転換されたJM109が保有するプラスミド
を、Molecular Cloning, 2nd edition, Cold Spring Ha
rbor press (1989)に記載される方法に従って調製し、
挿入DNA断片の塩基配列を決定した。シーケンス反応は、
Dye Terminator Cycle Sequencing Kit(ABI社製)を
用いて説明書に従って行った。また、電気泳動は、DNA
Sequencer 373(ABI社製)を用いて行った。
【0095】その結果、PCRで増幅されたDNA断片は、配
列表配列番号3に示される塩基配列のうち、52番目のグ
アノシン残基から1011番目のグアノシン残基に至る配列
を有することが解った。
【0096】(10)染色体DNAライブラリーからのXDH1
遺伝子のクローニング i)染色体DNAライブラリーの作製 前記(2)で調製した染色体DNA 1μgをHindIIIで完全
に消化した。エタノール沈澱によってDNAを回収した
後、10μlの10:1 TEに溶解した。このうちの5μlと、Hi
ndIIIで消化されてさらにBAP(bacterial alkaline pho
sphatase)による脱リン酸化処理を受けたpUC19(宝酒
造製)1ngとを混合し、DNA Ligation Kit Ver.2(宝酒
造製)を用いて連結反応を行った。このライゲーション
反応液3μlとエシェリヒア・コリJM109株のコンピテン
ト・セル(宝酒造製)100μlとを混合して、エシェリヒ
ア・コリJM109株を形質転換した。これを適当な固形培
地に塗布し、染色体DNAライブラリーを作製した。
【0097】ii)プローブの作成 プローブには、(3)で取得したXDH1遺伝子の一部を用
いることにした。(3)で取得したプライマーC2及びプ
ライマーXDH1-S2により増幅された約1kbのDNA断片を1%
アガロースゲル電気泳動により分離した。目的のバンド
を切り出し、Gene Clean II Kit(フナコシ社製)を用
いてDNAを精製した。最終的に50ng/μlのDNA溶液16μl
を得た。このDNA断片をDIG High Prime(ベーリンガー
・マンハイム社製)を使用して、説明書通りにプローブ
のジゴキシゲニンによる標識を行った。
【0098】iii)コロニーハイブリダイゼーションによ
るスクリーニング XDH1遺伝子全長を取得するために、上記プローブを用い
たコロニーハイブリダイゼーションによる染色体DNAラ
イブラリーのスクリーニングを行った。コロニーハイブ
リダイゼーションの操作は、Molecular Cloning, 2nd e
dition, Cold Spring Harbor press (1989)に説明され
ている。
【0099】染色体DNAライブラリーのコロニーをナイ
ロンメンブレンフィルター(Hybond-N、アマシャム社
製)に移し、アルカリ変性、中和、固定化の処理を行っ
た。ハイブリダイゼーションは、EASY HYB(ベーリンガ
ー・マンハイム社製)を用いて行った。フィルターを該
バッファー(EASY HYB)中に浸し、42℃で1時間プレハ
イブリダイゼーションを行った。その後、上記で作製し
た標識プローブを添加し、42℃で16時間ハイブリダイゼ
ーションを行った。この後、フィルターを0.1% SDSを含
む2×SSCで室温、20分間洗浄した。さらに0.1% SDSを含
む0.1×SSCで65℃、15分間洗浄を2回行った。
【0100】プローブとハイブリダイズするコロニーの
検出は、DIG Nucleotide DetectionKit(ベーリンガー
・マンハイム社製)を使用して、説明書通りに行った。
その結果、プローブとハイブリダイズするコロニーを4
株確認できた。
【0101】(11)XDH1遺伝子のDNAシーケンス 前記(5)と同様にして、pUC19に挿入されたDNA断片の
塩基配列を決定した。その結果を、配列表配列番号3に
示す。ユニバーサル・コドンに基づいて該塩基配列によ
ってコードされ得るアミノ酸配列を配列番号3に併記す
るとともに配列番号4に示す。該アミノ酸配列の2番目
からから28番目までの配列は、配列番号1において開示
した27残基からなるアミノ酸配列の1番目から27番目の
配列と完全に一致していた。このことから取得したDNA
断片は、目的のグルコノバクター属細菌由来のXDH1遺伝
子及びその周辺領域であることが確認された。
【0102】
【実施例4】グルコノバクター属細菌由来のXDH2遺伝子
の大腸菌における発現及び精製 <1>組換えXDH2遺伝子を有する大腸菌の培養及び発現
誘導 実施例3で取得したpUCXDH2では、グルコノバクター属
細菌由来のXDH2遺伝子をコードするDNAがlacZプロモー
ターの下流に接続されており、lacZプロモーターから発
現するようにデザインされていた。
【0103】pUCXDH2によって形質転換された大腸菌JM1
09と、コントロールとして、pUC18によって形質転換さ
れた大腸菌JM109を、アンピシリン100μg/mlを含むLB培
地50mlを用いて、37℃で一晩振盪培養した。これを種培
養とした。pUCXDH2によって形質転換された大腸菌JM109
の種培養を、新しい培地を入れたフラスコに1%植菌
し、これを実験区1とした。一方、pUC18によって形質
転換された大腸菌JM109の種培養も同様にフラスコに1%
植菌し、実験区2とした(コントロール)。各実験区の
培養を行い、610nmの波長を有する光の吸光度が約0.7に
なったところで、IPTG(イソプロピル−β−D−チオガ
ラクトピラノシド)を終濃度1mMとなるよう添加した。
その後、4時間経過したところで培養を終了した。
【0104】<2>誘導発現した蛋白質の確認 培養終了後、培養液10mlを遠心分離(12,000×g、15分
間)し、菌体を回収した。この菌体を2mlの10mM Tris-H
Cl、pH 7.5に懸濁し、遠心分離により菌体を洗浄、回収
した。この菌体を1mlの同バッファーに懸濁した後、マ
ルチビーズショッカー(安井機械(株)製)を用いて、
0.1mmジルコニアビーズで3分間振盪破砕した。この菌
体破砕懸濁液をSDS-PAGEに供し、CBB(クマジーブリリ
アントブルー)染色した。その結果、実験区1(pUCXDH
2によって形質転換されたJM109)にのみにおいて観察さ
れる分子量約27,000〜30,000のバンドが確認された。こ
の分子量から推定して、期待したXDH2蛋白質が発現した
ものと考えられた。
【0105】<3>XDH活性の確認 発現された蛋白質のXDH活性を測定した。上記菌体破砕
懸濁液を使用して実施例1に記載した方法によりXDH活
性を測定した。その結果、コントロールのpUC18により
形質転換された大腸菌JM109ではXDH活性が検出されなか
ったの対して、pUCXDH2により形質転換された大腸菌JM1
09では、14U/mgのXDH活性が検出された。この結果よ
り、pUCXDH2により形質転換された大腸菌JM109では、XD
H活性が確認された。
【0106】<4>組換え大腸菌JM109からのXDH2の精
製 上記<2>で培養した、pUCXDH2によって形質転換され
た大腸菌JM109を遠心分離にて集菌し、当該菌体を得
た。こうして得られた菌体をXDHを精製するための材料
として用いた。なお、XDH活性は、実施例1に記載した
方法により測定した。
【0107】(1)菌体抽出液の調製 上記菌体を、50mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7)に懸濁
し、5000×gで10分間遠心し、沈澱画分に再度集菌し
た。この懸濁及び遠心の作業を、菌体の洗浄とした。こ
の菌体の洗浄を2回繰り返した。
【0108】洗浄菌体約3gを20mlの緩衝液1(20mM Tri
s-HCl(pH 7.6)、0.5mM EDTA、1mM MgCl2、1mM DTT)に
懸濁し、4℃で20分間超音波破砕した。破砕液を遠心分
離(8000rpm、10分間)して菌体残渣を除き、さらに超遠
心分離(56000rpm、30分間)して不溶性画分を除いて可
溶性画分を得た。
【0109】(2)陰イオン交換クロマトグラフィー 得られた可溶性画分を緩衝液1で平衡化した陰イオン交
換クロマトグラフィーカラムQ-Sepharose FF(ファルマ
シア社製)に供した。この操作によりXDHは担体に吸着
した。
【0110】次に、担体に吸着しなかったタンパク質
(非吸着タンパク質)を緩衝液1を用いて洗い流した
後、KClを含む緩衝液を溶出液として用いて、吸着した
タンパク質の溶出を行った。このとき、緩衝液中のKCl
濃度を0Mから0.5Mまで直線的に変化させた。このとき
得られた各溶出画分についてXDH活性を測定したとこ
ろ、KCl濃度がおよそ200〜350mMの溶出位置にXDH活性
が認められた。
【0111】(3)NADアフィニティークロマトグラフ
ィー XDH活性を含む画分を集めて、緩衝液1に対して透析し
た。透析後の溶液を0.45μmのフィルターで濾過した。
ここで得られた濾液を、緩衝液1で平衡化されたNADア
フィニティーカラムHiTrap Blue 5ml(ファルマシア社
製)に供した。この操作によりXDHは担体に吸着した。
次に、担体に吸着しなかったタンパク質(非吸着タンパ
ク質)を緩衝液1を用いて洗い流した後、NADを含む緩
衝液2(20mMTris-HCl(pH 7.6)、0.5mM EDTA、1mM MgCl
2、1mM DTT、5mM NAD)を溶出液として用いて、担体に
吸着したタンパク質の溶出を行った。このときXDHは溶
出画分に検出された。
【0112】(4)疎水性クロマトグラフィー 活性が検出された溶液を緩衝液3(50mMリン酸カリウム
緩衝溶液、1M硫酸アンモニウム、pH 7.0)に対して透析
した。透析後に得られた溶液を0.45μmのフィルターで
濾過した。ここで得られた濾液を、緩衝液3で平衡化し
た疎水性クロマトグラフィーカラムPhenyl Sepharose H
P(ファルマシア社製)に供した。この操作によりXDHは
担体に吸着した。
【0113】次に、担体に吸着しなかった非吸着タンパ
ク質を緩衝液3を用いて洗い流した後、緩衝液4(50mM
リン酸カリウム緩衝溶液、pH7.0)を溶出液として用い
て、吸着したタンパク質の溶出を行った。このとき、緩
衝液中の硫酸アンモニウム濃度を1Mから0Mまで直線的変
化させた。このとき得られた各溶出画分についてXDH活
性を測定したところ、硫酸アンモニウム濃度がおよそ20
0〜300mMの溶出位置にXDH活性が認められた。
【0114】得られた活性画分をSDS-PAGEに付し、クマ
ジーブリリアントブルー染色したところ、XDH2は1本の
バンドになるまでに精製されていることが確認され、そ
の分子量は約27,000〜約30,000と見積もられた。即ち、
大腸菌JM109で発現させたXDH2を単一になるまで精製す
ることができた。
【0115】
【実施例5】 XDHの至適pHの決定 実施例4にて取得したXDH2酵素を用いて、反応pHによる
酵素活性の変化を以下の方法で測定し、至適pHを決定し
た。
【0116】酵素反応緩衝液には酢酸ナトリウム緩衝液
(pH3.3、4、4.5、5及び6)、Tris-HCl(pH7及び8)、Gly
cine-NaOH(pH9)、CAPS-NaOH(pH10)緩衝液を用いた。XDH
活性の還元反応の測定は、以下の方法で行った。酵素液
30μlを100mM(終濃度)D-キシルロース、0.2mM NAD
H、及び100mM緩衝溶液を含む反応溶液570μlに添加し
て30℃にて酵素反応を行い、反応に伴うNADHの減少を分
光光度計(DU 640 Spectrometer, BECKMAN社製 )を使用
して340nmの吸光度を測定することにより決定した。一
分間に1μmolのNADHを減少させる活性を1Uとした。なお
NADHの340nmにおける分子吸光係数はε=6.3×103として
算出した。それぞれの緩衝液は反応溶液中で100mMの
濃度となるように添加した。酵素源として、上述の精製
したXDH画分を用い,反応は30℃において行った。測定結
果は、それぞれの反応溶液のpHの実測値に対する酵素活
性の相対値の形で示した。便宜上、pH 5における酸化反
応の活性の活性を100とした。測定結果は図2に示し
た。
【0117】本発明のXDH2の還元反応(D-キシルロース
からキシリトールを生成する反応)の至適pHは約5付近
であることが分かった(図2参照)。ところで、Cor F.
B.Witteveenらが報告した(Microbiology, 1994, 140,
1679-1685)アスペルギルス・ニガー由来のXDHは、その
還元反応の至適pHが厳密に6.5であるので、本発明のグ
ルコノバクター属細菌由来のXDH2は既知のXDHはその至
適pHが明らかに異なるものである。即ち、本発明で見出
したグルコノバクター属細菌由来XDHのうち少なくともX
DH2は、還元反応の至適pHが低いという特徴があること
が示された。
【0118】
【発明の効果】本発明により、新規なキシリトールデヒ
ドロゲナーゼ、該酵素をコードするDNA、該DNAを利用し
てキシリトールデヒドロゲナーゼを製造することができ
る。また、前記キシリトールデヒドロゲナーゼ、又は該
酵素をコードするDNAを導入した細胞を用いて、キシリ
トールを製造することができる。さらに、本発明のDNA
は、キシリトール生産菌の育種に利用することができ
る。
【0119】
【配列表】SEQUENCE LISTING
【0120】<110> 味の素株式会社(Ajinomoto Co., In
c.) <120> 酢酸菌のキシリトールデヒドロゲナーゼ及びその
遺伝子 <130> P-6704 <141> 1999-07-26 <150> JP 10-216047 <151> 1998-07-30 <160> 16 <170> PatentIn Ver. 2.0
【0121】 <210> 1 <211> 27 <212> PRT <213> Gluconobacter oxydans <400> 1 Ala Asp Thr Met Leu Ala Ala Val Val Arg Glu Phe Gly Lys Pro Leu 1 5 10 15 Ser Ile Glu Arg Leu Pro Ile Pro Asp Ile Lys 20 25
【0122】 <210> 2 <211> 25 <212> PRT <213> Gluconobacter oxydans <400> 2 Ser Lys Lys Phe Asn Gly Lys Val Cys Leu Val Thr Gly Ala Gly Gly 1 5 10 15 Asn Ile Gly Leu Ala Thr Ala Leu Arg 20 25
【0123】 <210> 3 <211> 1056 <212> DNA <213> Gluconobacter oxydans <220> <221> CDS <222> (25)..(1053) <400> 3 cacccgccag aaggagtctt ttcc atg gct gat aca atg ctc gcc gcc gtc 51 Met Ala Asp Thr Met Leu Ala Ala Val 1 5 gtc cgt gaa ttc ggc aag ccg ctc tcc atc gag cgg cta ccc atc ccg 99 Val Arg Glu Phe Gly Lys Pro Leu Ser Ile Glu Arg Leu Pro Ile Pro 10 15 20 25 gac atc aag ccc cac cag atc ctc gtg aag gtc gat acc tgt ggc gtc 147 Asp Ile Lys Pro His Gln Ile Leu Val Lys Val Asp Thr Cys Gly Val 30 35 40 tgc cac act gac ctg cac gcc gcg cgc ggg gac tgg ccg tcc aag ccc 195 Cys His Thr Asp Leu His Ala Ala Arg Gly Asp Trp Pro Ser Lys Pro 45 50 55 aac ccg ccg ttc att ccc ggg cat gaa ggc gtc gga cac atc gtc gcc 243 Asn Pro Pro Phe Ile Pro Gly His Glu Gly Val Gly His Ile Val Ala 60 65 70 gtc ggc agt cag gtc ggc gat ttc gtc aag acc ggc gat gtc gtg ggc 291 Val Gly Ser Gln Val Gly Asp Phe Val Lys Thr Gly Asp Val Val Gly 75 80 85 gtg ccc tgg ctc tac tcc gcc tgc ggt cac tgc gaa cac tgt ctg ggc 339 Val Pro Trp Leu Tyr Ser Ala Cys Gly His Cys Glu His Cys Leu Gly 90 95 100 105 ggc tgg gaa aca ctc tgc gaa aag cag gac gac acc ggc tac acc gtc 387 Gly Trp Glu Thr Leu Cys Glu Lys Gln Asp Asp Thr Gly Tyr Thr Val 110 115 120 aat ggc tgc ttc gcc gaa tat gtc gtg gca gac ccg aac tac gtc gca 435 Asn Gly Cys Phe Ala Glu Tyr Val Val Ala Asp Pro Asn Tyr Val Ala 125 130 135 cac ctg ccc tcg acc atc gac ccg ctt cag gcc tcg ccg gtc ctg tgc 483 His Leu Pro Ser Thr Ile Asp Pro Leu Gln Ala Ser Pro Val Leu Cys 140 145 150 gcg ggg ctg acg gtc tat aag ggc ctg aaa atg acg gag gcc cgc ccc 531 Ala Gly Leu Thr Val Tyr Lys Gly Leu Lys Met Thr Glu Ala Arg Pro 155 160 165 ggc cag tgg gtc gca gtc tcg ggc gtc ggc ggt ctc ggc cag atg gcc 579 Gly Gln Trp Val Ala Val Ser Gly Val Gly Gly Leu Gly Gln Met Ala 170 175 180 185 gtg cag tac gcc gtc gcc atg ggc atg aat gtc gtc gcg gtg gac atc 627 Val Gln Tyr Ala Val Ala Met Gly Met Asn Val Val Ala Val Asp Ile 190 195 200 gat gac gaa aaa ctc gcc aca gcc aaa aag ctc ggc gca tcc ctg acc 675 Asp Asp Glu Lys Leu Ala Thr Ala Lys Lys Leu Gly Ala Ser Leu Thr 205 210 215 gtc aac gcc aag gac acg gac ccg gcc agg ttc atc cag cag cag atc 723 Val Asn Ala Lys Asp Thr Asp Pro Ala Arg Phe Ile Gln Gln Gln Ile 220 225 230 ggc ggc gca cat ggc gct ctc gtc acc gct gtc gga cgg acg gcg ttt 771 Gly Gly Ala His Gly Ala Leu Val Thr Ala Val Gly Arg Thr Ala Phe 235 240 245 tcg cag gcc atg ggc tat gcc cgc cgc ggc ggc acc atc gtc ctg aac 819 Ser Gln Ala Met Gly Tyr Ala Arg Arg Gly Gly Thr Ile Val Leu Asn 250 255 260 265 gga ctg ccg ccc ggc gat ttc ccg gtc tcg atc ttc gac atg gtc atg 867 Gly Leu Pro Pro Gly Asp Phe Pro Val Ser Ile Phe Asp Met Val Met 270 275 280 aac ggc acc acc atc cgt ggc tcc atc gtc gga aca cgg ctg gac atg 915 Asn Gly Thr Thr Ile Arg Gly Ser Ile Val Gly Thr Arg Leu Asp Met 285 290 295 atc gag gcc atg gat ttc ttc gcc cgc ggc aag gtc aaa tcc gtc gtc 963 Ile Glu Ala Met Asp Phe Phe Ala Arg Gly Lys Val Lys Ser Val Val 300 305 310 acc ccc gga aaa ctt gaa aac atc aat acg atc ttc gac gat ctg cag 1011 Thr Pro Gly Lys Leu Glu Asn Ile Asn Thr Ile Phe Asp Asp Leu Gln 315 320 325 aat ggt cgc ctc gaa ggc cgg aca gtg ctc gac ttc cgg tcc tga 1056 Asn Gly Arg Leu Glu Gly Arg Thr Val Leu Asp Phe Arg Ser 330 335 340
【0124】 <210> 4 <211> 343 <212> PRT <213> Gluconobacter oxydans <400> 4 Met Ala Asp Thr Met Leu Ala Ala Val Val Arg Glu Phe Gly Lys Pro 1 5 10 15 Leu Ser Ile Glu Arg Leu Pro Ile Pro Asp Ile Lys Pro His Gln Ile 20 25 30 Leu Val Lys Val Asp Thr Cys Gly Val Cys His Thr Asp Leu His Ala 35 40 45 Ala Arg Gly Asp Trp Pro Ser Lys Pro Asn Pro Pro Phe Ile Pro Gly 50 55 60 His Glu Gly Val Gly His Ile Val Ala Val Gly Ser Gln Val Gly Asp 65 70 75 80 Phe Val Lys Thr Gly Asp Val Val Gly Val Pro Trp Leu Tyr Ser Ala 85 90 95 Cys Gly His Cys Glu His Cys Leu Gly Gly Trp Glu Thr Leu Cys Glu 100 105 110 Lys Gln Asp Asp Thr Gly Tyr Thr Val Asn Gly Cys Phe Ala Glu Tyr 115 120 125 Val Val Ala Asp Pro Asn Tyr Val Ala His Leu Pro Ser Thr Ile Asp 130 135 140 Pro Leu Gln Ala Ser Pro Val Leu Cys Ala Gly Leu Thr Val Tyr Lys 145 150 155 160 Gly Leu Lys Met Thr Glu Ala Arg Pro Gly Gln Trp Val Ala Val Ser 165 170 175 Gly Val Gly Gly Leu Gly Gln Met Ala Val Gln Tyr Ala Val Ala Met 180 185 190 Gly Met Asn Val Val Ala Val Asp Ile Asp Asp Glu Lys Leu Ala Thr 195 200 205 Ala Lys Lys Leu Gly Ala Ser Leu Thr Val Asn Ala Lys Asp Thr Asp 210 215 220 Pro Ala Arg Phe Ile Gln Gln Gln Ile Gly Gly Ala His Gly Ala Leu 225 230 235 240 Val Thr Ala Val Gly Arg Thr Ala Phe Ser Gln Ala Met Gly Tyr Ala 245 250 255 Arg Arg Gly Gly Thr Ile Val Leu Asn Gly Leu Pro Pro Gly Asp Phe 260 265 270 Pro Val Ser Ile Phe Asp Met Val Met Asn Gly Thr Thr Ile Arg Gly 275 280 285 Ser Ile Val Gly Thr Arg Leu Asp Met Ile Glu Ala Met Asp Phe Phe 290 295 300 Ala Arg Gly Lys Val Lys Ser Val Val Thr Pro Gly Lys Leu Glu Asn 305 310 315 320 Ile Asn Thr Ile Phe Asp Asp Leu Gln Asn Gly Arg Leu Glu Gly Arg 325 330 335 Thr Val Leu Asp Phe Arg Ser 340
【0125】 <210> 5 <211> 2774 <212> DNA <213> Gluconobacter oxydans <220> <221> CDS <222> (1063)..(1848) <400> 5 gcgcaatgat cttgcgaccc gtcaggccgg cgtcgccgtc cggtccgccg atgacgaagt 60 taccggtcgg gttcacgtag aactcgtctt ccgggcaggt ccagccttcc ggcaggatgc 120 cgttgaccac gtcgcgcagg gtttcgccgg atcgtgttct ggctcatgcc ctcgacatgc 180 tgcgtggaaa tcacgacgga cgtgacgcca accggcttgc catcgacata acgcagcgtg 240 acctggctct tggcatccgg cagaaggccg acgccacggg cgtcgccgtt cttgcggtag 300 tcgcggatgc gctcgaggat cgtctgcgcg taatacagcg gcgcaggcat caggtgttcg 360 gtttcgcgcg tggcgtagcc gaacatgatg ccctggtcac cagcgccctc gtccttgtcg 420 ctgccgctgt caacgccctg ggcgatgtcg gcggactgtg cgtgcaggta ggaggtgatg 480 tcggccttct tccaggagaa accttcctgg tcgtagccga tgtccttgat ggcttcacgg 540 gcacggtcga tcagcgtgtc ctcgacctct ttggggccgc ggacttcacc ggccaggatg 600 acgcggttgg tggtgaccag cgtctcacag gcaacacgtg cttccggatc ggcctgcaga 660 taggcgtcca gaacggtatc ggaaatgcgg tccgccacct tgtcgggatg gccctcggaa 720 acggactcgg acgtgaaaag gaaatcgccg tgattgcgca ctcagggacc tcgcagggaa 780 tgagtggtga gaagggccac agggtgtctt ggcagacagg ctgtggcatt cagggaggtg 840 acggcttggc ggaattggtc gcaagggtca aggggctgca tggggtctga acgcggtttt 900 ctgcgggaaa gtcccgaaaa ccgccgtgag atcacaaaaa agagagccgg cgcccccgtt 960 tcatttttca acgacaccgt ccatgctgcg ttcgtgttcc cgcgaccctt gttgcccgtc 1020 acgggtgcgg tcccgggaaa aacagagttt gaggcattcg ga atg tcg aag aag 1074 Met Ser Lys Lys 1 ttt aac ggt aaa gtc tgt ctg gtc acc ggc gcg ggt ggc aat atc ggt 1122 Phe Asn Gly Lys Val Cys Leu Val Thr Gly Ala Gly Gly Asn Ile Gly 5 10 15 20 ctt gcg acc gcc ctc cgt ctg gca gaa gag ggc acg gcc atc gcc ctt 1170 Leu Ala Thr Ala Leu Arg Leu Ala Glu Glu Gly Thr Ala Ile Ala Leu 25 30 35 ctg gac atg aac cgc gag gcg ctg gaa aag gcg gaa gcc tcc gtc cgt 1218 Leu Asp Met Asn Arg Glu Ala Leu Glu Lys Ala Glu Ala Ser Val Arg 40 45 50 gaa aag ggc gtc gaa gcc cgc tcc tat gtc tgt gac gtc acg tcc gaa 1266 Glu Lys Gly Val Glu Ala Arg Ser Tyr Val Cys Asp Val Thr Ser Glu 55 60 65 gag gcc gtg atc ggg acg gtg gat agc gtg gtc cgg gac ttc ggg aag 1314 Glu Ala Val Ile Gly Thr Val Asp Ser Val Val Arg Asp Phe Gly Lys 70 75 80 atc gac ttc ctg ttc aac aat gcc ggc tat cag ggc gcc ttc gcc ccc 1362 Ile Asp Phe Leu Phe Asn Asn Ala Gly Tyr Gln Gly Ala Phe Ala Pro 85 90 95 100 gtg cag gac tac ccg tcc gac gat ttc gcg cgc gtg ctg acg atc aac 1410 Val Gln Asp Tyr Pro Ser Asp Asp Phe Ala Arg Val Leu Thr Ile Asn 105 110 115 gtc acc ggt gcc ttc cac gtc ctc aaa gcc gtt tcg cgc cag atg atc 1458 Val Thr Gly Ala Phe His Val Leu Lys Ala Val Ser Arg Gln Met Ile 120 125 130 acg cag aac tac ggg cgc atc gtc aac acc gcc agc atg gcc ggt gtg 1506 Thr Gln Asn Tyr Gly Arg Ile Val Asn Thr Ala Ser Met Ala Gly Val 135 140 145 aag gga ccg cca aac atg gcc gcc tat ggt gcg tcc aag ggc gcc atc 1554 Lys Gly Pro Pro Asn Met Ala Ala Tyr Gly Ala Ser Lys Gly Ala Ile 150 155 160 atc gcc ctg acc gaa acg gcc gcg ctt gac ctt gcc ccc tac aac atc 1602 Ile Ala Leu Thr Glu Thr Ala Ala Leu Asp Leu Ala Pro Tyr Asn Ile 165 170 175 180 cgt gtg aac gcc atc agc ccc ggt tac atg ggg ccc ggt ttc atg tgg 1650 Arg Val Asn Ala Ile Ser Pro Gly Tyr Met Gly Pro Gly Phe Met Trp 185 190 195 gag cgt cag gtc gag ctt cag gcc aag gtc gga agc cag tat ttc tcc 1698 Glu Arg Gln Val Glu Leu Gln Ala Lys Val Gly Ser Gln Tyr Phe Ser 200 205 210 acc gat ccc aag gtc gtg gcc cag cag atg atc ggc agc gtt ccg atg 1746 Thr Asp Pro Lys Val Val Ala Gln Gln Met Ile Gly Ser Val Pro Met 215 220 225 cgc cgc tat ggc gac atc aac gag atc ccg ggc gta gta gcg ttc ctg 1794 Arg Arg Tyr Gly Asp Ile Asn Glu Ile Pro Gly Val Val Ala Phe Leu 230 235 240 ctg ggg gat gat tcc agc ttc atg acg ggg gtg aac ctg ccg att gct 1842 Leu Gly Asp Asp Ser Ser Phe Met Thr Gly Val Asn Leu Pro Ile Ala 245 250 255 260 ggc ggt tgatcggggg agtccgggct ctgcccgggc ccggcaggga ttttaatccc 1898 Gly Gly tgcaccctgt tttaagttag cgttttaagg cgtcggccat tgtgtagagg ccggcggggc 1958 gtcctgcgag ccatcttgcg gccagcaggg cgcctcttgc gaagaccctg cggtccagtg 2018 cgcggtgcga cagagtgatc tgttcgtctg cggccatcag aacgagatca tgttcgccta 2078 cgatctgtcc gccgcgcagg gaggcgaatc cgatcgcgcc atccggacgt cggccgttct 2138 ggtcggtccg ggccacgtcc tcgaaactga caccacgtcc ttccgccaca gcccggccga 2198 tcgccagtgc cgtgccggac ggcgcgtcca gcttctggcg gtgatgaact tccagaattt 2258 ccgcatcata atccggcagc cctgcaccaa gctgacgggc gagctccaga aacagcgtca 2318 gcgccggtga gaaattggcg gcctgaagaa cgggaatatg ctgcgccgcc gcgttcacgg 2378 catcctgcgc gccctgatcg agccccgtcg tccccagaac ccaggcgcat ccggcctgcg 2438 caaaggctgc cgcatgggcc ggaacggtcg aagcatggct gacatcgatc acgacatcgc 2498 agtttttcgc gagtgcggcg ggatcggtgg tgatgttgcg ctgggggtct gctgtccggg 2558 agaggccgcc gacgagggca gaaccagcct cttcggcaca aagcgttcca agccggcccg 2618 taatgccggc gataccaata cggggagcag aaatcagggt catggtcggt ccatcagaac 2678 ggaaaaatca ggtgttggcg tcaagccggg catcgaaacg ggcacgggcc gcctcgattt 2738 cgggacggtt cgacagcgcc cactgaccga aagctt 2774
【0126】 <210> 6 <211> 262 <212> PRT <213> Gluconobacter oxydans <400> 6 Met Ser Lys Lys Phe Asn Gly Lys Val Cys Leu Val Thr Gly Ala Gly 1 5 10 15 Gly Asn Ile Gly Leu Ala Thr Ala Leu Arg Leu Ala Glu Glu Gly Thr 20 25 30 Ala Ile Ala Leu Leu Asp Met Asn Arg Glu Ala Leu Glu Lys Ala Glu 35 40 45 Ala Ser Val Arg Glu Lys Gly Val Glu Ala Arg Ser Tyr Val Cys Asp 50 55 60 Val Thr Ser Glu Glu Ala Val Ile Gly Thr Val Asp Ser Val Val Arg 65 70 75 80 Asp Phe Gly Lys Ile Asp Phe Leu Phe Asn Asn Ala Gly Tyr Gln Gly 85 90 95 Ala Phe Ala Pro Val Gln Asp Tyr Pro Ser Asp Asp Phe Ala Arg Val 100 105 110 Leu Thr Ile Asn Val Thr Gly Ala Phe His Val Leu Lys Ala Val Ser 115 120 125 Arg Gln Met Ile Thr Gln Asn Tyr Gly Arg Ile Val Asn Thr Ala Ser 130 135 140 Met Ala Gly Val Lys Gly Pro Pro Asn Met Ala Ala Tyr Gly Thr Ser 145 150 155 160 Lys Gly Ala Ile Ile Ala Leu Thr Glu Thr Ala Ala Leu Asp Leu Ala 165 170 175 Pro Tyr Asn Ile Arg Val Asn Ala Ile Ser Pro Gly Tyr Met Gly Pro 180 185 190 Gly Phe Met Trp Glu Arg Gln Val Glu Leu Gln Ala Lys Val Gly Ser 195 200 205 Gln Tyr Phe Ser Thr Asp Pro Lys Val Val Ala Gln Gln Met Ile Gly 210 215 220 Ser Val Pro Met Arg Arg Tyr Gly Asp Ile Asn Glu Ile Pro Gly Val 225 230 235 240 Val Ala Phe Leu Leu Gly Asp Asp Ser Ser Phe Met Thr Gly Val Asn 245 250 255 Leu Pro Ile Ala Gly Gly 260
【0127】 <210> 7 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <221> UNSURE <222> (19) <223> n=a or c or g or t <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer XDH1-S1 <400> 7 gcngayacna tgytngcngc ngtngtnmg 29
【0128】 <210> 8 <211> 37 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <221> UNSURE <222> (19) <223> n=a or c or g or t <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer XDH1-S2 <400> 8 cggaattcgc ngcngtngtn mgngarttyg gnaarcc 37
【0129】 <210> 9 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <221> UNSURE <222> (19) <223> n=a or c or g or t <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer XDH2-S1 <400> 9 aaraarttya ayggnaargt ntgyytngtn acngc 35
【0130】 <210> 10 <211> 37 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <221> UNSURE <222> (19) <223> n=a or c or g or t <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer XDH2-S2 <400> 10 cggaattcgt nacnggnggn ggnaayathg gnytngc 37
【0131】 <210> 11 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer C1 <400> 11 gtacatattg tcgttagaac gcgtaatacg actca 35
【0132】 <210> 12 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer C2 <400> 12 cgttagaacg cgtaatacga ctcactatag ggaga 35
【0133】 <210> 13 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer XDH2UP-S1 <400> 13 gatcttccga agtcccggac cacgctatcc g 31
【0134】 <210> 14 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer XDH2UP-S2 <400> 14 cggaattccg tcacagacat aggagcgggc ttcgacgcc 39
【0135】 <210> 15 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer XDH2-5' <400> 15 ccgggattcc agagtttgag gcattcgga 29
【0136】 <210> 16 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: primer XDH2-3' <400> 16 ccgggatccg caagatggct cgcaggacgc 30
【図面の簡単な説明】
【図1】 精製されたXDHのポリアクリルアミドゲル電
気泳動写真。a)は、SDS-PAGE後にCBB染色したもの。
b)は、Native-PAGE後にCBB染色したもの。c)は、Na
tive-PAGE後に活性染色したもの。
【図2】 XDH2の酵素活性のpH依存性を示すグラフ図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:01) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/04 C12R 1:01) (72)発明者 鈴木 俊一 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社アミノサイエンス研究所内 (72)発明者 横関 健三 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社アミノサイエンス研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)又は(B)に示すタンパク
    質。 (A)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列を有す
    るタンパク質。 (B)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列におい
    て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
    加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
    リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。
  2. 【請求項2】 下記(C)又は(D)に示すタンパク
    質。 (C)配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列を有す
    るタンパク質。 (D)配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列におい
    て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
    加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
    リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。
  3. 【請求項3】 下記(A)又は(B)に示すタンパク質
    をコードするDNA。 (A)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列を有す
    るタンパク質。 (B)配列表の配列番号4に記載のアミノ酸配列におい
    て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
    加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
    リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。
  4. 【請求項4】 下記(C)又は(D)に示すタンパク質
    をコードするDNA。 (C)配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列を有す
    るタンパク質。 (D)配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列におい
    て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
    加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、キシ
    リトールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質。
  5. 【請求項5】 下記(a)又は(b)に示すDNAであ
    る請求項3記載のDNA。 (a)配列表の配列番号3に記載の塩基配列のうち、少
    なくとも塩基番号25〜1053からなる塩基配列を含
    むDNA。 (b)配列表の配列番号3に記載の塩基配列のうち、少
    なくとも塩基番号25〜1053からなる塩基配列又は
    同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
    な条件下でハイブリダイズし、かつ、キシリトールデヒ
    ドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDN
    A。
  6. 【請求項6】 前記ストリンジェントな条件が、1×S
    SC及び0.1%SDSに相当する塩濃度で60℃で洗
    浄が行われる条件である請求項5記載のDNA。
  7. 【請求項7】 下記(c)又は(d)に示すDNAであ
    る請求項4記載のDNA。 (c)配列表の配列番号5に記載の塩基配列のうち、少
    なくとも塩基番号1063〜1848からなる塩基配列
    を含むDNA。 (d)配列表の配列番号5に記載の塩基配列のうち、少
    なくとも塩基番号1063〜1848からなる塩基配列
    又は同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェ
    ントな条件下でハイブリダイズし、かつ、キシリトール
    デヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする
    DNA。
  8. 【請求項8】 前記ストリンジェントな条件が、1×S
    SC及び0.1%SDSに相当する塩濃度で60℃で洗
    浄が行われる条件である請求項7記載のDNA。
  9. 【請求項9】 請求項3〜8のいずれか一項に記載のD
    NAが、該DNAがコードするキシリトールデヒドロゲ
    ナーゼが発現可能な形態で導入された細胞。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の細胞を培地で培養し、
    キシリトールデヒドロゲナーゼを培養物中に生成蓄積さ
    せ、該培養物よりキシリトールデヒドロゲナーゼを採取
    することを特徴とするキシリトールデヒドロゲナーゼの
    製造法。
  11. 【請求項11】 請求項1又は2に記載のキシリトール
    デヒドロゲナーゼをD−キシルロースに作用させ、生成
    するキシリトールを採取することを特徴とするキシリト
    ールの製造法。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の細胞をD−キシルロー
    スに作用させ、生成するキシリトールを採取することを
    特徴とするキシリトールの製造法。
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