JP2000095844A - エポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び積層板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び積層板

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JP2000095844A JP27041598A JP27041598A JP2000095844A JP 2000095844 A JP2000095844 A JP 2000095844A JP 27041598 A JP27041598 A JP 27041598A JP 27041598 A JP27041598 A JP 27041598A JP 2000095844 A JP2000095844 A JP 2000095844A
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佳秀 澤
Kengo Yamanouchi
建吾 山野内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半硬化状態(B−ステージ)での保存性が高
いエポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂化合物、カルボン酸金属
塩、芳香族ポリアミン、イミダゾール類を構成成分とし
て含有してエポキシ樹脂組成物を調整する。硬化剤とし
てカルボン酸金属塩と芳香族ポリアミンを配合すること
によって、半硬化状態(B−ステージ)での保存性を高
めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造に用いられるエポキシ樹脂組成物、プリプレグ及び
積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気機器、電子機器などに使用されるプ
リント配線板は、熱硬化性樹脂ワニスをガラスクロスな
どの基材に含浸してプリプレグを調製し、このプリプレ
グを所要枚数重ねると共にその上下に銅箔等の金属箔を
配置し、これを加熱加圧して積層成形することによって
金属箔張り積層板を作製し、表面の金属箔をプリント配
線加工して回路形成することによって、製造されてい
る。そしてこのプリント配線板を内層回路板とし、この
プリント配線板に所要枚数のプリプレグを重ねると共に
その外側に金属箔を配置し、これを加熱加圧して積層成
形した後に、外層の金属箔をプリント配線加工して回路
形成したりスルホール加工したりすることによって、多
層プリント配線板を製造することができる。
【0003】ここで、上記のプリプレグとしては、一般
に、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用い、ガラスク
ロスなどの基材にエポキシ樹脂ワニスを含浸して加熱乾
燥することによって半硬化状態(B−ステージ)にした
ものが使用されている。
【0004】そして近年の多層プリント配線板の高密度
化、高信頼性化の要求に伴って、プリプレグには成形性
の向上、すなわち、多層プリント配線板を製造する際の
内層回路板の内層回路間をプリプレグの樹脂で正確に充
填することができること、あるいは成形後のプリプレグ
による絶縁層の厚みのばらつきを抑えることができるこ
とが重要な課題となっている。また、プリプレグの生産
性の向上や品質の安定のために、樹脂の半硬化状態が均
一なプリプレグを製造することも重要な課題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のように、
プリプレグの樹脂は一般的には半硬化状態であり、経時
変化によって樹脂の硬化度が変化することは避けること
ができない。すなわち、経時変化することによって製造
直後に比較して、プリプレグの硬化時間が短くなり、溶
融粘度が高くなる。そしてこのように経時変化したプリ
プレグを使用して加熱加圧成形により積層板を製造した
場合、多層プリント配線板では内層回路間に樹脂を十分
に充填することができず、いわゆるボイドを生じたり、
樹脂の流れが不足して絶縁層の厚みが厚くなったりし
て、インピーダンスコントロールが変化するなどの問題
が生じるものであった。またボイドがあると、プリント
配線板が吸湿したときに内部に水分が多く含有され、電
圧印加時に絶縁破壊が起こったり、また絶縁層の厚みが
厚いと、熱時のスルーホールメッキの伸び量が大きくな
って断線したりする等、プリント配線板の信頼性が低下
するといった問題も生じるものであった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、半硬化状態(B−ステージ)での保存性が高いエ
ポキシ樹脂組成物を提供することを目的とし、また成形
性の良好なプリプレグを提供することを目的とし、さら
に信頼性の高い積層板を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂化合物、カルボン
酸金属塩、芳香族ポリアミン、イミダゾール類を構成成
分として含有して成ることを特徴とするものである。
【0008】また請求項2の発明は、上記エポキシ樹脂
化合物が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びノボラ
ック型エポキシ樹脂であることを特徴とするものであ
る。
【0009】また請求項3の発明は、上記エポキシ樹脂
化合物は全体としてエポキシ当量が250〜500であ
ることを特徴とするものである。
【0010】また請求項4の発明は、上記カルボン酸金
属塩が、C6以上の炭素鎖を有するものであることを特
徴とするものである。
【0011】また請求項5の発明は、エポキシ樹脂化合
物とカルボン酸金属塩の当量比が1:0.05〜1:
0.2であることを特徴とするものである。
【0012】また請求項6の発明は、上記芳香族ポリア
ミンが、アミノ基を持つ炭素の両側のオルト位にアルキ
ル基を持つものであることを特徴とするものである。
【0013】また請求項7の発明は、エポキシ樹脂化合
物と芳香族ポリアミンの当量比が1:0.05〜1:
0.2であることを特徴とするものである。
【0014】また請求項8の発明は、エポキシ樹脂化合
物とイミダゾール類の重量比が100:1〜500:1
であることを特徴とするものである。
【0015】また請求項9の発明は、組成物全量に対し
て10〜25重量%のハロゲン元素を含むことを特徴と
するものである。
【0016】本発明の請求項10に係るプリプレグは、
上記の請求項1乃至9のいずれかに記載のエポキシ樹脂
組成物を用いて製造されて成ることを特徴とするもので
ある。
【0017】本発明の請求項11に係る積層板は、上記
の請求項10に記載のプリプレグを用いて製造されて成
ることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0019】本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、エポ
キシ樹脂化合物に、硬化剤としてカルボン酸金属塩と芳
香族ポリアミンを、硬化促進剤としてイミダゾール類を
配合して調製されるものである。
【0020】本発明においてエポキシ樹脂化合物として
は、特に制限されるものではないが、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹
脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ
樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、多官能型
エポキシ樹脂等を単独で、または複数組み合わせて使用
することができる。
【0021】本発明はこれらの中でも、特に、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂とフェノールノボラック型エポ
キシ樹脂を併用することが望ましい。エポキシ樹脂化合
物としてこのようにビスフェノールA型エポキシ樹脂と
フェノールノボラック型エポキシ樹脂を併用することに
よって、耐熱性及び信頼性の両者を向上する効果を著し
く高めることが可能となるものである。ビスフェノール
A型エポキシ樹脂とフェノールノボラック型エポキシ樹
脂を併用する場合、両者の配合比率は重量比で95:5
〜70:30の範囲が好ましい。尚、難燃性を付与する
目的で、臭素や塩素などのハロゲン化合物を含有するエ
ポキシ樹脂を使用することも可能である。
【0022】また、本発明で使用するエポキシ樹脂化合
物は、組成物中の全体のエポキシ樹脂化合物として、エ
ポキシ当量が250〜500になるようにするのが好ま
しい。エポキシ当量がこの範囲より極端に大きいと、エ
ポキシ樹脂の架橋度が不足して、得られた積層板の耐熱
性が不十分になり、逆にエポキシ当量がこの範囲より小
さいと、硬化剤の配合量が相対的に多くなって、硬化剤
とエポキシ樹脂化合物との相溶性が低下し、硬化剤が析
出したり硬化剤が反応せず残留したりして、得られた積
層板の耐熱性が不十分になる。
【0023】また本発明においてカルボン酸金属塩とし
ては、特に制限されるものではないが、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、
オクタン酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル
酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタ
デシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン
酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリ
ン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリ
シン酸、ラクセル酸、アクリル酸、クロトン酸、イソク
ロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン
酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオ
ール酸、ステアロール酸、アビエチン酸、ネオアビエチ
ン酸、d−ピマル酸、イソ−d−ピマル酸、ポドカルプ
酸、アガテンジカルボン酸、安息香酸、ケイ皮酸、p−
オキシケイ皮酸、ナフテン酸など、カルボン酸のアルミ
ニウム塩、マンガン塩、コバルト塩、鉛塩、カルシウム
塩、クロム塩、銅塩、鉄塩、水銀塩、マグネシウム塩、
亜鉛塩、ニッケル塩等を例示することができる。
【0024】本発明ではこれらの中でも、有機基の炭素
鎖がC6以上のカルボン酸の金属塩を用いるのが好まし
い。C6以上の炭素鎖を有するカルボン酸の金属塩はエ
ポキシ樹脂化合物との相溶性が良好であり、平滑な表面
のプリプレグを製造することができるものである。炭素
鎖のC数の上限は特に設定されないが、実用的には、炭
素鎖のC数の上限は30程度である。
【0025】エポキシ樹脂化合物に対するカルボン酸金
属塩の配合量は、エポキシ樹脂化合物とカルボン酸金属
塩の当量比が1:0.05〜1:0.2の範囲になるよ
うに設定するのが好ましい。この範囲よりもカルボン酸
金属塩の当量比が小さい場合は、成形後の硬化が不十分
となり、またこの範囲よりもカルボン酸金属塩の当量比
が大きい場合は、樹脂ワニスやプリプレグの保存性が低
下し、いずれも好ましくない。
【0026】また芳香族ポリアミンとしては、特に限定
されないが、o−,m−,p−のフェニレンジアミン、
o−,m−,p−のトルエンジアミン、2,6−ジアミ
ノピリジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
2,2′−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,
4′−ジアミノフェニルオキシド、4,4′−ジアミノ
ジフェニルサルファイド、4,4′−ジアミノジフェニ
ルスルホン、ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルシ
ラン、ビス(4−アミノフェニル)メチルホスフィンオ
キシド、ビス(4−アミノフェニル)フェニラミン、
1,5−ジアミノナフタレン、1,1−ビス(パラアミ
ノフェニル)フタラミン等が挙げられる。これらは、1
種のみを使用しても良いし、2種以上を併用しても良
い。
【0027】また、本発明で用いる芳香族ポリアミンの
構造としては、ベンゼン環のアミノ基が結合した炭素の
両側のオルト位の2ヶ所にアルキル基が結合したもので
あることが好ましい。このアルキル基としては炭素数が
1〜6のものが好ましい。このような芳香族ポリアミン
を用いることによって、より保存性の良好な樹脂ワニス
およびプリプレグを作製することができるものである。
これに該当する芳香族ポリアミンとして、3,3′,
5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフエニ
ルメタン、3,3′,5,5′−テトラエチル−4,
4′−アミノジフエニルメタン、3,3′,5,5′−
テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、2,3,5,6−テトラメチル−p−フェニレンジ
アミン等を例示することができる。
【0028】エポキシ樹脂化合物に対する芳香族ポリア
ミンの配合量は、エポキシ樹脂化合物と芳香族ポリアミ
ンの当量比が1:0.05〜1:0.2の範囲になるよ
うに設定するのが好ましい。この範囲よりも芳香族ポリ
アミンの当量比が小さい場合は、成形後の硬化が不十分
となり、またこの範囲よりも芳香族ポリアミンの当量比
が大きい場合は、樹脂ワニスやプリプレグの保存性が低
下し、いずれも好ましくない。
【0029】さらに本発明に用いるイミダゾール類とし
ては、各種のものが使用できるものであり。2−メチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル
イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾー
ル、1−シアノ−2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール等を例示で
きる。
【0030】エポキシ樹脂化合物に対するイミダゾール
類の配合量は、エボキシ樹脂化合物とイミダゾール類の
重量比が100:1〜500:1の範囲になるように設
定するのが好ましい。この範囲よりもイミダゾール類の
配合量が少ない場合は、プリプレグの硬化反応が十分に
進まず、成形時間が長くなったり、得られた積層板の耐
熱性が不十分になったりする。逆にこの範囲よりもイミ
ダゾール類の配合量が極端に多くなると、プリプレグの
保存性が低下するために好ましくない。
【0031】さらに、エポキシ樹脂組成物に難燃性を付
与する目的で、ハロゲン化合物を配合することも可能で
ある。この場合、エポキシ樹脂組成物中、ハロゲン元素
の含有量が10〜25重量%になるようにハロゲン化合
物の配合量を設定するのが好ましい。この範囲より少な
いと、難燃性付与の効果が低く、逆にこの範囲より多い
と、熱時のハロゲン化合物の分解による耐熱性の低下が
起こるおそれがあって好ましくない。
【0032】上記の各成分を配合することによって、本
発明に係るエポキシ樹脂組成物を得ることができるもの
であり、これを溶剤で希釈することによって樹脂ワニス
として調製することができる。そしてこの樹脂ワニスを
基材に含浸し、乾燥機中で120〜190℃程度の温度
範囲で、3〜15分程度乾燥することによって、半硬化
状態(B−ステージ)のプリプレグを調製することがで
きるものである。ここで基材としては、ガラスクロス、
ガラスペーパー、ガラスマットなどのガラス繊維布の
他、クラフト紙、リンター紙、天然繊維布、有機繊維布
などを用いることができる。またプリプレグは樹脂分の
含有量が35〜80重量%になるように調製するのが好
ましい。
【0033】上記のようにして調製したプリプレグを所
要枚数重ね、これを140〜200℃、10〜50kg
/cm2、40〜150分の条件で加熱加圧して積層成
形することによって、積層板を製造することができる。
この際に、所要枚数重ねたプリプレグの片側もしくは両
側に金属箔を重ねて積層成形することによって、プリン
ト配線板に加工するための金属箔張り積層板を製造する
ことができる。この金属箔としては、銅箔、アルミニウ
ム箔、ステンレス箔などを用いることができる。
【0034】また、内層回路板の片側もしくは両側に所
要枚数のプリプレグを重ねると共にその外側に金属箔を
配置し、これを加熱加圧して積層成形することによっ
て、多層プリント配線板に加工するための多層積層板を
製造することができる。このように多層積層板を製造す
る際には、プリプレグによる絶縁層との密着性を高める
ために、内層回路板の内層回路を構成する銅箔の表面を
黒化処理等の化学的な処理によって酸化銅にしており、
このために成形時の温度は150〜180℃の範囲に設
定するのが好ましい。成形温度が150℃未満では、プ
リプレグの硬化が不十分になって耐熱性を十分に得るこ
とが難しく、またプリプレグによる絶縁層と内層回路の
銅箔との接着強度が不十分になるおそれがある。逆に成
形温度が180℃を超えると、内層回路の銅箔の表面を
酸化銅にすることによって生じる凹凸が消失し、プリプ
レグによる絶縁層と内層回路の銅箔との接着強度が不十
分になるおそれがある。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0036】エポキシ樹脂として、東都化成社製「YD
B−500」(臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、エポキシ当量500)をメチルエチルケトン(ME
K)で希釈して固型分濃度を80重量%にしたもの、東
都化成社製「YDCN−704」(ノボラック型エポキ
シ樹脂、エポキシ当量220)をMEKで希釈して固型
分濃度を80重量%にしたもの、東都化成社製「YDF
−2001」(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポ
キシ当量470)をMEKで希釈して固型分濃度を80
重量%にしたもの、東都化成社製「YD−014」(ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量950)
をMEKで希釈して固型分濃度を80重量%にしたも
の、東都化成社製「YD−011」(ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、エポキシ当量500)をMEKで希釈
して固型分濃度を80重量%にしたものを用いた。
【0037】また、カルボン酸金属塩としてオクタン酸
亜鉛(金属当量352)、ペンタン酸亜鉛(金属当量2
68)を用いた。尚、金属当量は金属元素1個当たりの
当量であり、分子量を金属元素の個数で割った値であ
る。
【0038】また、芳香族ポリアミンとして4,4′−
ジアミノジフェニルメタン(アミン当量49.5)、
3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミ
ノジフェニルメタン(アミン当量63.5)を用いた。
尚、アミン当量はアミノ基1個当たりの当量であり、分
子量をアミノ基の個数で割った値である。表1〜表3に
おいて4,4′−ジアミノジフェニルメタンを「A」、
3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミ
ノジフェニルメタンを「B」と表示する。
【0039】さらに、イミダゾール類として2−エチル
−4−メチルイミダゾールを用いた。表1〜表3におい
て2−エチル−4−メチルイミダゾールを「2E4M
Z」と表示する。
【0040】そして、表1〜表3の配合量で上記の各成
分を混合し、MEKで希釈して固形分濃度を60重量%
とした実施例1〜9及び比較例1〜3のエポキシ樹脂ワ
ニスを調製した。尚、エポキシ樹脂の配合量は、樹脂固
形分換算量である。
【0041】次にこの樹脂ワニスをガラスクロス(MI
L規格2116タイプ)に含浸し、150℃で5分間乾
燥することによって、樹脂量が46重量%のエポキシ樹
脂プリプレグを作製した。このプリプレグのエポキシ樹
脂のゲルタイムを170℃において測定した。その結果
を表1〜表3に示す。
【0042】次に、このプリプレグを8枚重ね、その上
下に18μm厚の銅箔を配し、170℃、30kg/c
2の条件で90分間、加熱加圧して積層成形すること
によって、銅張り積層板を得た。この銅張り積層板の表
面の銅箔をエッチングして除去し、積層板の成形性を検
査した。ボイドやカスレなどの不良がないものを、
「○」、ボイドが発生したものを「△」、ボイドとカス
レが発生したものを「×」として表1〜表3に表示し
た。
【0043】次に、上記のプリプレグを23℃の雰囲気
で6ヶ月保存した後に、エポキシ樹脂のゲルタイムを1
70℃において測定した。その結果を表1〜表3に示
す。またこの保存後のプリプレグを用いて上記と同様に
積層成形して銅張り積層板を作製し、同様に成形性を検
査し、その結果を表1〜表3に表示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係るエ
ポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂化合物、カルボン酸
金属塩、芳香族ポリアミン、イミダゾール類を構成成分
として含有するので、硬化剤としてカルボン酸金属塩と
芳香族ポリアミンを配合することによって、半硬化状態
(B−ステージ)での保存性を高めることができるもの
である。
【0048】また請求項2の発明は、上記エポキシ樹脂
化合物が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びノボラ
ック型エポキシ樹脂であるので、得られた積層板の耐熱
性及び信頼性の両者を向上することができるものであ
る。
【0049】また請求項3の発明は、上記エポキシ樹脂
化合物は全体としてのエポキシ当量が250〜500で
あるので、得られた積層板の耐熱性を高めることができ
るものである。
【0050】また請求項4の発明は、上記カルボン酸金
属塩が、C6以上の炭素鎖を有するものであるので、平
滑な表面のプリプレグを製造することができるものであ
る。
【0051】また請求項5の発明は、エポキシ樹脂化合
物とカルボン酸金属塩の当量比が1:0.05〜1:
0.2であるので、成形後のエポキシ樹脂の硬化を十分
にすることができると共にプリプレグの保存性を高める
ことができるものである。
【0052】また請求項6の発明は、上記芳香族ポリア
ミンが、アミノ基を持つ炭素の両側のオルト位にアルキ
ル基を持つものであるので、より保存性の良好なプリプ
レグを得ることができるものである。
【0053】また請求項7の発明は、エポキシ樹脂化合
物と芳香族ポリアミンの当量比が1:0.05〜1:
0.2であるので、成形後のエポキシ樹脂の硬化を十分
にすることができると共にプリプレグの保存性を高める
ことができるものである。
【0054】また請求項8の発明は、エポキシ樹脂化合
物とイミダゾール類の重量比が100:1〜500:1
であるので、プリプレグの硬化反応を高めて成形時間を
短くすることができると共にプリプレグの保存性を高め
ることができるものである。
【0055】また請求項9の発明は、組成物全量に対し
て10〜25重量%のハロゲン元素を含むので、得られ
た積層板の耐熱性を低下させることなく高い難燃性を付
与することができるものである。
【0056】本発明の請求項10に係るプリプレグは、
上記の請求項1乃至9のいずれかに記載のエポキシ樹脂
組成物を用いて製造したものであるので、半硬化状態
(B−ステージ)での保存性の高いエポキシ樹脂組成物
を用いることによって、積層板を成形する際の成形性を
高めることができるものである。
【0057】本発明の請求項11に係る積層板は、上記
の請求項10に記載のプリプレグを用いて製造したもの
であるので、保存性が高く成形性の良好なプリプレグを
用いることによって、内層回路間を樹脂で十分に充填す
ることができ、また絶縁層にボイド等が発生したり絶縁
層の厚みが厚くなったりすることを防ぐことができ、信
頼性を高めることができるものある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤 佳秀 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 山野内 建吾 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 元部 英次 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 岸野 光寿 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA07 AA09 AB09 AD23 AD26 AD27 AD28 AE02 AE04 AF27 AF28 AG03 AG16 AH02 AH31 AK05 AL12 AL13 4F100 AH02A AH02H AH03A AH03H AH07A AH07H AH08A AH08H AK53A BA01 CA08 DH01A DH02A GB43 JL01 JL02 JL05 4J036 AA01 AA02 AD08 AD09 AF06 AF10 DC10 DC41 GA11 JA11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂化合物、カルボン酸金属
    塩、芳香族ポリアミン、イミダゾール類を構成成分とし
    て含有して成ることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記エポキシ樹脂化合物が、ビスフェノ
    ールA型エポキシ樹脂及びノボラック型エポキシ樹脂で
    あることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 上記エポキシ樹脂化合物は全体としてエ
    ポキシ当量が50〜500であることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記カルボン酸金属塩が、C6以上の炭
    素鎖を有するものであることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エポキシ樹脂化合物とカルボン酸金属塩
    の当量比が1:0.05〜1:0.2であることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエポキシ樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】 上記芳香族ポリアミンが、アミノ基を持
    つ炭素の両側のオルト位にアルキル基を持つものである
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 エポキシ樹脂化合物と芳香族ポリアミン
    の当量比が1:0.05〜1:0.2であることを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂
    組成物。
  8. 【請求項8】 エポキシ樹脂化合物とイミダゾール類の
    重量比が100:1〜500:1であることを特徴とす
    る請求項1乃至7のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  9. 【請求項9】 組成物全量に対して10〜25重量%の
    ハロゲン元素を含むことを特徴とする請求項1乃至8の
    いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を用いて製造されて成ることを特徴と
    するプリプレグ。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のプリプレグを用い
    て製造されて成ることを特徴とする積層板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006131690A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Kaneka Corp 樹脂組成物の流動性を向上させる樹脂改質材およびその利用
WO2022009937A1 (ja) * 2020-07-08 2022-01-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 樹脂シート、プリプレグ、絶縁性樹脂材及びプリント配線板

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