JP2000093054A - 魚釣用リ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 側板の外側カバ−やスプ−ルの円筒部を
表面硬度が高い耐食性の材料で形成して長期間、良好な
握持保持性や外観、操作性を維持できること。 【解決手段】 リ−ル本体Ａが側枠１と側板Ｂ、Ｃで構
成されている。側板Ｂは軸受構造体２と外側カバ−３と
外側保持部材10とで構成されている。側板Ｃは軸受構造
体４と外側カバ−３′とで構成されている。外側カバ−
３、３′は例えば純チタン又はチタン合金で形成されて
いる。側枠１に側板Ｂ、Ｃが取り付けられる時は、ハン
ドル側の右側枠1bから止めネジ16が左側枠1aの透孔1gに
挿入されると共に軸受構造体２の筒部2i内のネジ部2jに
螺合される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、変形を受け易いリ
−ルの外側部材を耐食性の材料で覆った魚釣用リ−ルに
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、リ−ル本体の側板間にスプ−ルを
回転自在に支持し、一方の側板に設けたハンドル操作で
巻き取り操作される両軸受型リ−ルは、金属（アルミ）
や樹脂（繊維強化樹脂）等で形成されるフレ−ム本体の
両側に、従来より一般的に、樹脂（塗装処理）やアルミ
ニュウム（アルマイト処理）等で形成される外側板が装
着されている。釣糸巻回胴部の前後に鍔部と円筒部を形
成したスプ−ルをハンドル操作で前後動させると共にロ
−タの回転で釣糸を巻き取り操作されるスピニングリ−
ルは、スプ−ルが金属（アルミ）や樹脂（繊維強化樹
脂）等で形成されている。

【０００３】魚釣用リ−ルの使用環境は、船上や岩場で
の使用による他物との衝突、誤った落下等による変形や
傷の発生、海水や異物等の侵入、付着による腐食発生
等、非常に厳しい環境で使用されることが多く、そのた
め、外部に大きく露出される両軸受型リ−ルのリ−ル本
体の外側板等には特にこのような外力による変形や傷或
は海水、異物などの侵入付着が発生して影響を受け易
く、そのため、変形や傷発生により握持の際に違和感が
生じて握持保持性が劣ると共にこの変形や傷が生じた箇
所に海水や異物等の付着により腐食を誘発かつ促進し易
く、握持保持性の低下は勿論のこと、材料の強度低下や
内部機構の機能に支障をきたして使用環境の厳しい釣場
で長期間円滑に使用できないことがある。又、外観的に
見劣りして十分な満足感を長期間維持できない等の課題
が残されている。

【０００４】スピニングリ−ルにおいても、スプ−ルの
円筒部には外力による変形や傷或は海水、異物などの侵
入付着が発生して影響を受け易く、そのため、変形や傷
発生によりロ−タやリ−ル本体との間に接触が発生して
円滑な魚釣操作が出来なくなったり、変形や傷が生じた
箇所に海水や異物等の付着により腐食を誘発かつ促進し
易く、使用環境の厳しい釣場で長期間円滑に使用できな
いことがある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、両軸受型リ−ルにおいては、フレ−ム本体の両側
に、樹脂（塗装処理）やアルミニュウム（アルマイト処
理）等で形成された外側板が装着され、スピニングリ−
ルにおいては、スプ−ルが金属や繊維強化樹脂等で形成
されている。前記魚釣用リ−ルが使用環境の厳しい釣場
において使用されると、他物との衝突、誤った落下等に
よる変形や傷の発生、海水や異物等の侵入、付着による
腐食発生等が起こり、長期間、良好な握持保持性や外
観、操作性を維持することができないことである。

【０００６】本発明の目的は前記欠点に鑑み、外側板の
外側カバ−やスプ−ルの円筒部を表面硬度が高い耐食性
の材料で形成して長期間、良好な握持保持性や外観、操
作性を維持できる魚釣用リ−ルを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１に係わる本発明は、リ−ル本体の側板間に
回転自在に支持したスプ−ルを一方の側板に設けたハン
ドルにより巻取り回転可能とした魚釣用リ−ルにおい
て、前記側板の軸受構造体を除く外側カバ−をチタン材
で形成したことを要旨とするものである。請求項２に係
わる本発明は、釣糸巻回胴部の前後に鍔部と円筒部を形
成したスプ−ルをリ−ル本体に備えた魚釣用リ−ルにお
いて、前記円筒部をチタン材で形成したことを要旨とす
るものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】請求項１の本発明により、外力が
加わり易くかつリ−ルを握持保持する際に手に触れる外
側カバ−３、３′が、表面硬度が高い耐食性の材料のチ
タン材で傷、変形の発生が抑えられることにより、違和
感なくかつ手に優しく握持保持できると共に、耐食性が
向上し、異物や魚のヌメリ等が不必要に外側カバ−３、
３′、８、８′に付着固化することが防止でき、不快感
が解消されると共に良好な魚釣り操作性が得られる。

【０００９】請求項２の本発明により、実釣時や釣場の
移動等で外力が加わり易く、傷、変形が発生し易いスプ
−ルの５′の円筒部９を表面硬度が高い耐食性の材料の
チタン材で形成する構成によって、該円筒部９の傷、変
形の発生が抑えられることにより、釣糸への糸傷発生が
防止でき、放出操作及び巻取り操作をトラブル無く行う
ことができる。又、耐食性が向上することにより異物や
魚のヌメリ等が不必要に円筒部９に付着固化することが
防止でき、不快感が解消される。更に、釣糸巻回胴部へ
の釣糸巻回時の巻き締め力に対するスプ−ル全体の補強
効果も奏する。

【００１０】

【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
ると、図１から図６は第１実施例で魚釣用リ−ルを魚釣
用両軸受型リ−ルで述べれば、図１は魚釣用両軸受型リ
−ルの一部断面平面図、図２は魚釣用両軸受型リ−ルの
断面平面図、図３は反ハンドル側の左側枠と軸受構造体
と外側カバ−の拡大分解断面平面図、図４はハンドル側
の拡大断面平面図、図５はハンドル側の右側枠と軸受構
造体と外側カバ−の断面平面図、図６はハンドル側の右
側枠と軸受構造体と外側カバ−の分解断面平面図であ
る。

【００１１】魚釣用両軸受型リ−ルはリ−ル本体Ａが側
枠１と側板Ｂ、Ｃで構成され、側面から見た形状は丸型
に形成されている。側枠１の左右両側枠1a、1bが複数本
の支柱1cと図示しないリ−ル脚の固定板で一体的に平行
に保持されて左右両側枠1a、1bの外側には夫々側板Ｂ、
Ｃが取り付けられている。側板Ｂは軸受構造体２と外側
カバ−３と外側保持部材10とで構成されている。側板Ｃ
は軸受構造体４と外側カバ−３′とで構成されている。
外側カバ−３、３′は例えば純チタン又はチタン合金で
形成されている。

【００１２】側板Ｂ側の左側枠1aは図１から図３のよう
に、右側面に突出部1dが形成されて突出部1d内に大径の
透孔1eが形成されている。左側枠1aの左側面には外周よ
り小径の筒部1fが形成され、筒部1f内の近傍の複数箇所
に図１の透孔1gが形成されている。

【００１３】側板Ｂ側の軸受構造体２は図２、図３の円
板部2aの右側面に大径の筒部2bとそれより小径の筒部2c
が形成されている。円板部2aの左側面の上側に突出部2d
が形成され、小径の筒部2cの左側面には有底筒部2eが形
成されて筒部底面の左外側に筒部2fが形成されている。
有底筒部2eは上方に開口部2gが形成され、円板部2aの左
側面に複数の筒部2hが形成されてその一つは有底筒部2e
の下側に断面で図示されている。図１のように円板部2a
の左側面に複数の筒部2iが形成されて筒部2i内にネジ部
2jが形成されている。複数の筒部2hには貫通孔2kが形成
された壁部と、壁部の両側に凹部2m、2nが形成されてい
る。

【００１４】大径の筒部2bは左側枠1aの大径の透孔1eに
嵌合されると共に大径の透孔1eにスプ−ル５のフランジ
部5aが挿入されている。筒部2f内には軸受11が挿入され
て軸受11にスプ−ル軸６の小径部6aが軸承されている。
スプ−ル軸６の太径部6bにはスプ−ル５の筒軸部5bが嵌
合固定され、太径部6bの小径部6a側には外周に回り止め
部6cが形成されて遠心力ブレ−キ部材Ｄと軸方向に肉厚
の歯車12が回り止め嵌合されて歯車12は太径部6bに固定
されている。上側の突出部2dには軸部13が固定されて軸
部13に軸承された歯車14が歯車12に噛合されている。

【００１５】側板Ｂ側の外側カバ−３の形状は皿状に形
成されて大径の開口部3aは左側枠1a外周より小径の筒部
1f外周に嵌合される。外側カバ−３には段部で凹部3bが
形成され、筒部2f位置の凹部3bに透孔3cが、凹部2m位置
に対向する凹部3bに透孔3dが形成されている。外側保持
部材10は湾曲円板10a に形成されて湾曲円板10a の内側
に複数の軸筒部10b が形成されている。軸筒部10b 内に
ネジ部が形成されている。

【００１６】側板Ｂが組み立てられる時は、軸受構造体
２の左側面に軸部13と歯車14が取り付けられて軸受構造
体２に外側カバ−３と外側保持部材10が重ねられ、軸筒
部10b が凹部2mに挿入されてビス15で固定される。次に
側板Ｂが左側枠1aに重ねられて軸受構造体２の大径の筒
部2bが左側枠1aの大径の透孔1eに嵌合され、外側カバ−
３の開口部3aが左側枠1aの筒部1f外周に嵌合される。そ
の後図１のようにハンドル側の右側枠1bから止めネジ16
が左側枠1aの透孔1gに挿入されると共に筒部2i内のネジ
部2jに螺合される。

【００１７】側板Ｃ側の右側枠1bは図２、図４から図６
のように、左側面に突出部1hと突出部1h内に凹部1iが形
成されてスプ−ル５の他方のフランジ部5cが挿入されて
いる。フランジ部5b、5cの間に釣糸巻回胴部5dが形成さ
れている。凹部1iの内側に筒部1jと筒部1j内に段付透孔
1kが形成されている。右側枠1bの右側面に外周より小径
の筒部1mと透孔1kの周囲に凹部1nとハンドル軸７軸承用
凹部1oと複数の筒軸部1pが形成されている。右側枠1bに
図１の止めネジ16が挿入される図示しない複数の透孔が
形成されている。

【００１８】側板Ｃ側の軸受構造体４は円板部4aの左側
面に図５のように右側が開口した複数の筒部4bが形成さ
れている。円板部4aの右側面に図４のように左側が開口
した筒部4cとそれより大径の外径が二段の筒部4dが形成
されている。筒部4cの外周4eには周溝4fとネジ部4gとス
リ割4hが形成されている。筒部4c内には図５のように傾
斜面4iと透孔4jと周溝4kと透孔4jより小径の凹部4mと透
孔4nと透孔4nより小径でスリ割4hのある透孔4oが形成さ
れている。外径が二段の筒部4d内には大径の透孔4pとそ
れより小径の透孔4qが形成されている。円板部4aに止め
ネジ16が挿入される図示しない複数の透孔が形成されて
いる。

【００１９】側板Ｃ側の外側カバ−３′の形状は皿状に
形成されて大径の開口部3eは右側枠1b外周より小径の筒
部1m外周に嵌合される。外側カバ−３′には図４から図
６のように筒部4cが挿入される透孔3fとそれより大径の
二段の筒部4dが挿入される透孔3gが形成されている。外
側カバ−３′には止めネジ16が挿入される図示しない複
数の透孔が形成されている。

【００２０】側板Ｃ側の右側枠1bの段付透孔1kには軸受
17、18が挿入されて軸受17でスプ−ル軸６の太径部6b他
端が軸承されている。軸受18でピニオン19の一端外周が
軸承されている。軸受構造体４の小径の筒部4c内の凹部
4m内に軸受20が挿入されてピニオン19の他端が軸承され
ている。軸受構造体４の筒部4cの外周には外側カバ−
３′の透孔3fが挿入される後断面凸形のカラ−21が嵌合
されて周溝4fにＯリング22が嵌合される。軸受構造体４
のネジ部4gには調整ツマミ23が螺合されている。

【００２１】右側枠1bの凹部1oには軸受24が挿入されて
ハンドル軸７の一端鍔部7aが嵌合されて軸承されてい
る。軸受24と鍔部7aは抜け止め板25で抜け止めされてい
る。ハンドル軸７は一端鍔部7aと小径部7bと鍔部7cと中
径部7dと太径部7eと、鍔部7cと中径部7dの外周の回り止
め部7fと、太径部7eの回り止め部7gと、太径部7e他端の
回り止め部7hと、太径部7e他端側外周のネジ部7iとで形
成されている。

【００２２】ハンドル軸７の太径部7e外周には逆転防止
爪車26と摩擦部材27と駆動歯車28と制動部材Ｅと押圧板
29ところがり式一方向クラッチＦのカラ−からなる内輪
30と二枚のバネ板31、32と軸受33が嵌合され、ネジ部7i
にドラグ制動調整ハンドル34が螺合されている。回り止
め部7hにはハンドル35が回り止め嵌合されて袋ナット36
で抜け止めされている。軸受構造体４の外径が二段の筒
部4d内の透孔4pにはころがり式一方向クラッチＦが挿入
され、透孔4qには軸受33が挿入されている。

【００２３】側板Ｃが組み立てられる時は、軸受18にピ
ニオン19の一端外周が軸承され、ハンドル軸７に各部材
が嵌合された後、軸受構造体４が右側枠1bに重ねられる
と共に複数の筒軸部1pが筒部4bに重ねられてビス37で固
定される。次に軸受構造体４に外側カバ−３′が重ねら
れて筒部4cの外周に断面凸形のカラ−21が嵌合されて周
溝4fに嵌合されたＯリング22で抜け止めされる。その後
図１のようにハンドル側の右側枠1bから止めネジ16が左
側枠1aの透孔1gに挿入されると共に筒部2i内のネジ部2j
に螺合される。

【００２４】前記のように実釣時に外部に露出されて外
力が加わり易くかつリ−ルを握持保持する際に手に触れ
るリ−ル本体Ａの側板Ｂ、Ｃの外側を純チタン又はチタ
ン合金からなる耐食性の材料の外側カバ−３、３′で覆
うことになる。

【００２５】前記のように魚釣用両軸受型リ−ルが構成
されると、外力が加わり易くかつリ−ルを握持保持する
際に手に触れる外側カバ−３、３′が、表面硬度が高い
耐食性の材料のチタン材で傷、変形の発生が抑えられる
ことにより、違和感なくかつ手に優しく握持保持できる
と共に、耐食性が向上し、異物や魚のヌメリ等が不必要
に外側カバ−３、３′に付着固化することが防止でき、
不快感が解消されると共に良好な魚釣り操作性が得られ
る。

【００２６】図７から図11は第２実施例で魚釣用リ−ル
を魚釣用両軸受型リ−ルで述べれば、図７は魚釣用両軸
受型リ−ルの平面図、図８は魚釣用両軸受型リ−ルの断
面平面図、図９は反ハンドル側の左側枠と軸受構造体と
外側カバ−の拡大分解断面平面図、図10はハンドル側の
拡大断面平面図、図11はハンドル側の右側枠と軸受構造
体と外側カバ−の分解断面平面図である。

【００２７】第２実施例の魚釣用両軸受型リ−ルはリ−
ル本体Ａが側枠１と側板Ｇ、Ｈで構成され、側面から見
た形状は丸型に形成されている。側枠１の左右両側枠1
a、1bが複数本の支柱1cと図示しないリ−ル脚の固定板
で一体的に平行に保持されて左右両側枠1a、1bの外側に
は夫々側板Ｇ、Ｈが取り付けられている。側板Ｇは軸受
構造体２′と外側カバ−８とで構成されている。側板Ｈ
は軸受構造体４′と外側カバ−８′とで構成されてい
る。外側カバ−８、８′は例えば純チタン又はチタン合
金で形成されている。

【００２８】側板Ｇ側の左側枠1aは図８、図９のよう
に、右側面に突出部1dが、左側面に突出部1qが形成され
て突出部1d、1q内に大径の透孔1eが形成されている。左
側枠1aの左側面には外周より小径の筒部1fが形成され、
筒部1f外周にネジ部1rが形成されている。

【００２９】側板Ｇの軸受構造体２′は湾曲円板2oに形
成されて湾曲円板2oの外周部2pに断面Ｌ字形の外側に向
けた突部2qが形成されている。突部2qは筒部1fの内側に
挿入される。湾曲円板2oの内側に大径の筒部2rと小径の
筒部2sが形成されている。大径の筒部2rは大径の透孔1e
に嵌合されて筒部2rの外周に周溝2tが形成され、筒部2r
のリ−ル前後方向の後側は外周部2pと一体に形成されて
いる。筒部2rの内周に周溝2uが形成されている。筒部2s
内には軸受11が挿入されて軸受11にスプ−ル軸６の小径
部6aが軸承されている。

【００３０】スプ−ル軸６の太径部6bにはスプ−ル５の
筒軸部5bが嵌合固定され、太径部6bの小径部6a側には磁
気ブレ−キ部材Ｉが嵌合されている。筒部2sの先端外周
には磁石37が固定され、磁石37の対向外側には他の磁石
38が保持部材39に固定され、保持部材39は大径の筒部2r
と小径の筒部2sの中間に設けられた筒部2vと周溝2uで保
持されている。

【００３１】側板Ｇの外側カバ−８はリング状に形成さ
れて軸受構造体２′の外周部2pに嵌合される内径の透孔
8aとネジ部1rに螺合されるネジ部8bが形成されている。
他の構成は前記第１実施例の側板Ｂと略同一である。

【００３２】側板Ｇが組み立てられる時は、軸受構造体
２′の筒部2rが左側枠1aの大径の透孔1eに嵌合されると
共に周溝2tにＯリング40が嵌合されて突出部1qに押し当
てられ、外側カバ−８のネジ部8bが左側枠1aのネジ部1r
に螺合されて組み立てられる。

【００３３】側板Ｈ側の右側枠1bは図８、図10、図11の
ように、外周が右側に延びて筒部1wが形成され、筒部1w
の先端に中心に向かって鍔部1xが形成されて鍔部1xの位
置の外周には段部で筒部1wより小径部1yが形成されてい
る。鍔部1xの複数箇所にネジ孔1zが形成されている。

【００３４】側板Ｈ側の軸受構造体４′は円板部4aの左
側面に筒部4rが形成されると共に筒部4rの外側に外側に
向けて鍔部4sが形成されて鍔部4sの複数箇所に透孔4tが
形成されている。円板部4aの右側面には側板Ｃの筒部4c
と略同形の筒部4c′が別体で形成されて固定されると共
に、大径の外径が二段の筒部4dが一体に形成されてい
る。

【００３５】側板Ｈ側の外側カバ−８′はリング状に形
成されて右側枠1bの筒部1wより小径部1yと軸受構造体
４′の鍔部4sの外周に嵌合される筒部8cと、筒部4rの外
周に嵌合される透孔8dが形成されている。他の構成は前
記第１実施例の側板Ｃと略同一である。

【００３６】側板Ｈが組み立てられる時は、右側枠1bの
鍔部1xに軸受構造体４′の鍔部4sが重ねられてビス41で
固定され、右側枠1bの小径部1yと軸受構造体４′の鍔部
4sの外周に外側カバ−８′の筒部8cと透孔8d内周面が嵌
合されて接着固定される。右側枠1bの小径部1yと軸受構
造体４′の鍔部4sの外周にネジ部を形成し、外側カバ−
８′の筒部8cと透孔8d内にネジ部を形成して螺合しても
よい。

【００３７】図12、図13は第３実施例で魚釣用リ−ルを
魚釣用スピニングリ−ルで述べれば、図12は魚釣用スピ
ニングリ−ルの要部断面側面図、図13はスプ−ルの拡大
要部断面側面図である。

【００３８】第３実施例で魚釣用スピニングリ−ルは、
リ−ル本体Ａ′の前側に突出された回転軸筒42にロ−タ
43が取り付けられ、回転軸筒42の前側に突出されたスプ
−ル軸６′にスプ−ル５′が取り付けられて図示しない
オシレ−ト機構で前後往復動される。ロ−タ43は回転軸
筒42外周に嵌合される筒部43a と縦壁43b と大径の筒部
43cと筒部43c の後側から前方に延びた支持腕43d 、43e
で形成されている。スプ−ル５′は前側鍔部5eと釣糸
巻回胴部5fと後側鍔部5gと、後側鍔部5gの後端に形成さ
れた鍔部5gより小径の筒部5hと筒部5hの外周に形成され
たネジ部5iと、ネジ部5iに螺合された軸方向に長い円筒
部９とで形成されている。円筒部９は例えば純チタン又
はチタン合金で形成されて先端内周にネジ部5iと螺合さ
れるネジ部9aが形成されている。

【００３９】第３実施例でスプ−ル５′の後側に螺合さ
れた円筒部９は、内周がロ−タ43の大径の筒部43c に近
接配置され、外周がロ−タ43の支持腕43d 、43e に近接
配置されている。実釣時や釣場の移動等で外力が加わり
易く、円筒部に変形が発生すると近接部材に摺接して良
好な魚釣り操作が出来なくなるが、純チタン又はチタン
合金で円筒部９が形成されていると、塑性変形し難く且
つ表面硬度の高い材料のチタン材であるため、傷や凹み
が付き難く、更に、耐食性に優れているため、長期に渡
って使用した場合でも経年変化を感じさせない。更に、
釣糸巻回胴部5fへの釣糸巻回時の巻き締め力により釣糸
巻回胴部5fが変形する力を受けるが、後側鍔部5gに円筒
部９が螺合で固定されているので、変形の発生が抑えら
れ、スプ−ル全体の補強効果も奏する。

【００４０】前記のように魚釣用スピニングリ−ルが構
成されると、実釣時や釣場の移動等で外力が加わり易
く、傷、変形が発生し易いスプ−ルの５′の円筒部９を
表面硬度が高い耐食性の材料のチタン材で形成する構成
によって、該円筒部９の傷、変形の発生が抑えられるこ
とにより、釣糸への糸傷発生が防止でき、放出操作及び
巻取り操作をトラブル無く行うことができる。又、耐食
性が向上することにより異物や魚のヌメリ等が不必要に
円筒部９に付着固化することが防止でき、不快感が解消
される。更に、釣糸巻回胴部への釣糸巻回時の巻き締め
力に対するスプ−ル全体の補強効果も奏する。

【００４１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。

【００４２】請求項１により、外力が加わり易くかつリ
−ルを握持保持する際に手に触れる外側カバ−が、表面
硬度が高い耐食性の材料のチタン材で傷、変形の発生が
抑えられることにより、違和感なくかつ手に優しく握持
保持できると共に、耐食性が向上し、異物や魚のヌメリ
等が不必要に外側カバ−に付着固化することが防止で
き、不快感が解消されると共に良好な魚釣り操作性が得
られる。

【００４３】請求項２により、実釣時や釣場の移動等で
外力が加わり易く、傷、変形が発生し易いスプ−ルの円
筒部を表面硬度が高い耐食性の材料のチタン材で形成す
る構成によって、該円筒部の傷、変形の発生が抑えられ
ることにより、釣糸への糸傷発生が防止でき、放出操作
及び巻取り操作をトラブル無く行うことができる。又、
耐食性が向上することにより異物や魚のヌメリ等が不必
要に円筒部に付着固化することが防止でき、不快感が解
消される。更に、釣糸巻回胴部への釣糸巻回時の巻き締
め力に対するスプ−ル全体の補強効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例で、魚釣用両軸受型リ−ルの一部断
面平面図である。

【図２】同魚釣用両軸受型リ−ルの断面平面図である。

【図３】同反ハンドル側の左側枠と軸受構造体と外側カ
バ−の拡大分解断面平面図である。

【図４】同ハンドル側の拡大断面平面図である。

【図５】同ハンドル側の右側枠と軸受構造体と外側カバ
−の断面平面図である。

【図６】同ハンドル側の右側枠と軸受構造体と外側カバ
−の分解断面平面図である。

【図７】第２実施例で、魚釣用両軸受型リ−ルの平面図
である。

【図８】同魚釣用両軸受型リ−ルの断面平面図である。

【図９】同反ハンドル側の左側枠と軸受構造体と外側カ
バ−の拡大分解断面平面図である。

【図10】同ハンドル側の拡大断面平面図である。

【図11】同ハンドル側の右側枠と軸受構造体と外側カバ
−の分解断面平面図である。

【図12】第３実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの要部
断面側面図である。

【図13】同スプ−ルの拡大要部断面側面図である。

【符号の説明】

Ａ、Ａ′ リ−ル本体 Ｂ、Ｃ、Ｇ、Ｈ 側板 ２、２′、４、４′ 軸受構造体 ３、３′、８、８′ 外側カバ− ５、５′ スプ−ル 5e、5f 釣糸巻回胴部 ９ 円筒部 35 ハンドル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】リ−ル本体の側板間に回転自在に支持した
   スプ−ルを一方の側板に設けたハンドルにより巻取り回
   転可能とした魚釣用リ−ルにおいて、前記側板の軸受構
   造体を除く外側カバ−をチタン材で形成したことを特徴
   とする魚釣用リ−ル。
2. 【請求項２】釣糸巻回胴部の前後に鍔部と円筒部を形成
   したスプ−ルをリ−ル本体に備えた魚釣用リ−ルにおい
   て、前記円筒部をチタン材で形成したことを特徴とする
   魚釣用リ−ル。