JP2000091142A - リード付き磁性部品及びそれを用いたノイズ低減回路 - Google Patents

リード付き磁性部品及びそれを用いたノイズ低減回路

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JP2000091142A
JP2000091142A JP10256213A JP25621398A JP2000091142A JP 2000091142 A JP2000091142 A JP 2000091142A JP 10256213 A JP10256213 A JP 10256213A JP 25621398 A JP25621398 A JP 25621398A JP 2000091142 A JP2000091142 A JP 2000091142A
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insulating case
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conductors
leads
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Tadao Saito
忠雄 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズ低減効果及び表面実装性を向上させた
ノイズ低減素子を提供する。 【解決手段】 トロイダル形状の軟磁性体を絶縁ケース
に収納した磁性部品において、2本以上の導電体を一体
化させたリードを中空部に挿通させたリード付き磁性部
品。リードの各導電体の接続方法を改良することによ
り、ノーマル・コモンモードの選択を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リード付き磁性部
品及びそれを用いたノイズ低減回路に関するものであ
り、特にDC−DCコンバータの半導体素子などのスイ
ッチング電源のノイズ低減に有効な磁性部品であり、詳
しくはリード又は絶縁ケース形状を改良することにより
表面実装性を向上させ、リードの接続方法を改良するこ
とにより各種用途の使い分けを可能とするノイズ低減回
路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源などの電子回路におけ
るノイズ発生源として、ダイオードやトランジスタなど
の半導体素子が挙げられるが、これらの半導体素子に対
するノイズ対策方法として磁気ノイズ低減素子(以下、
ノイズ低減素子と称す)を用いる方法がある。ノイズ低
減素子は非晶質合金などの各種磁性材料からなる筒状体
(トロイダル状磁心)および該筒状体の例えば周囲に配
した絶縁部材により形成したもので半導体素子のリード
を挿通して使用される。
【0003】この方法は通常のノイズフィルタなどによ
りノイズを低減する方法に比べ組み上がってしまった電
源ユニットに対してもノイズ対策ができるため近年良く
用いられている。また、磁性材料として、従来のフェラ
イトから非晶質合金などの損失の小さい磁性材料に変え
ているためノイズ低減素子の発熱の問題や割損といった
問題も改良されている。
【0004】
【発明が解決しようと課題】しかし、例えば特開平1−
71164号や特開平5−234760号などの従来の
ノイズ低減素子は筒状磁心を、主に半導体素子のリード
1本に1つ貫通させて使用しているため、巻線効果は半
導体素子のリード1本分=1ターン分しか得られなかっ
た。また、インダクタンス値を上げるためには巻線数を
上げなければならないが、仮に巻線2ターン以上の巻線
効果を得るためには筒状磁心に別途巻線を施すことが必
要であった。
【0005】さらに近年、半導体回路は小型化の要求が
強く、ノイズ低減素子などの部品も小型化、しいては表
面実装化が望まれるようになっていた。そこで前述の巻
線型筒状磁心を用いたノイズ低減素子を表面実装する場
合、そのままでは表面実装できないことから専用の台座
などの取付け部材を半田付けするといった特別な措置が
必要となりノイズ低減素子の大型化、作業行程の複雑
化、コストアップの要因となっていた。
【0006】また、従来の筒状磁心からなるノイズ低減
素子では、その用途としてノーマルモードチョークコイ
ルと言ったノイズ低減素子としてしか使用できず、他の
部品、例えばコモンモードチョークコイルとしての転用
はできずにいた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するため請求項1のリード付き磁性部品は、トロイダ
ル形状の軟磁性体を絶縁ケースに収納した磁性部品にお
いて、該軟磁性体及び絶縁ケースにはリードを挿通する
ための中空部が設けられ、該中空部に2以上の複数の導
電体からなるリードが挿通されていることを特徴とする
リード付き磁性部品。
【0008】請求項2として、リードの各導電体の層間
を絶縁し一体化したことを特徴とする請求項1記載のリ
ード付き磁性部品。請求項3として、リードの断面が角
形であることを特徴とする請求項1ないし2記載のリー
ド付き磁性部品。
【0009】請求項4として、絶縁ケースの中空部がリ
ード断面と同一形状であることを特徴とする請求項1な
いし3いずれかに記載のリード付き磁性部品。請求項5
として、絶縁ケースの形状が直方体であることを特徴と
する請求項1ないし4のいずれかに記載のリード付き磁
性部品。
【0010】請求項6として、絶縁ケースの高さ方向の
長さが、縦方向及び横方向の長さより小さいことを特徴
とする請求項1ないし5いずれかに記載のリード付き磁
性部品。
【0011】請求項7として、軟磁性体が、非晶質合金
薄帯であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
かに記載のリード付き磁性部品。請求項8として、トロ
イダル形状の軟磁性体を絶縁ケースに収納した磁性部品
に関し、該軟磁性体及び絶縁ケースにはリードを挿通す
るための中空部が設けられ、該中空部に2以上の複数の
導電体からなるリードが挿通されているリード付き磁性
部品を回路基板に取付けたノイズ低減回路において、各
導電体どうしを接続しないことを特徴とするノイズ低減
回路。
【0012】請求項9として、トロイダル形状の軟磁性
体を絶縁ケースに収納した磁性部品に関し、該軟磁性体
及び絶縁ケースにはリードを挿通するための中空部が設
けられ、該中空部に2以上の複数の導電体からなるリー
ドが挿通されているリード付き磁性部品を回路基板に取
付けたノイズ低減回路において、一方の導電体の端部を
隣の導電体の反対の端部と接続したことを特徴とするノ
イズ低減回路。
【0013】請求項10として、軟磁性体が、非晶質合
金薄帯であることを特徴とする請求項8ないし9のいず
れかに記載のノイズ低減回路、としている。本発明にお
いては、中空部を有するトロイダル形状の軟磁性体を絶
縁ケースに収納した磁性部品に関し、該中空部に複数の
導電体からなるリードを挿通することにより、複数の巻
線効果を得ることを特徴としている。
【0014】また、表面実装時にリードの接続方法を制
御することにより、ノーマルモードチョークコイルやコ
モンモードチョークコイルなどさまざまな使い分けを可
能とするリード付き磁性部品を提供することを可能とし
ている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明を実施するための形態につ
いて説明する。本発明のリード付き磁性部品は、トロイ
ダル形状の軟磁性体を絶縁ケースに収納した磁性部品に
おいて、該軟磁性体及び絶縁ケースにはリードを挿通す
るための中空部が設けられ、該中空部に2以上の複数の
導電体からなるリードが挿通されていることを特徴とし
ている。
【0016】まず、2以上の複数の導電体からなるリー
ドとは、図1に示すように導電体と層間絶縁をとるため
の絶縁層を交互に並べた構成となっている。導電体とし
ては、CuやAlなどの安価な導電材料が好ましく、絶
縁材料としては、絶縁性が得られれば特に問題は無い
が、絶縁性や強度の点から有機樹脂、特にポリエステル
が好ましい。
【0017】リード形状としては、特に限定されるもの
ではないが断面が角形が好ましく、導電体と絶縁樹脂を
交互に並べたものをさらに絶縁樹脂で覆い、一体化させ
る。この場合、各導電体を平行に置いた状態で一体化さ
せることが好ましい。また、各導電体が層間絶縁されて
いれば良いため絶縁被覆した導電体を一体化させても良
い。このように一体化させておくと後述の絶縁ケースの
中空部に挿通し易くなる。
【0018】導電体の本数については、2以上であれば
問題は無く、目的のノイズ低減効果を得るために本数を
増やしていけばよい。このように作製したリードを図2
のようにトロイダル形状の軟磁性体を収めた絶縁ケース
の中空部へ挿通するこことなる。この挿通の際、リード
断面と絶縁ケース中空部の断面が同じ形状であると挿通
し易く、接着工程などの工程を省略でき、かつ基板への
取付けの際にリードが抜け落ちることが無くなるため、
リード断面と絶縁ケース中空部の断面が同じ、例えば角
形であることが好ましい。
【0019】絶縁ケースについても、材質としては絶縁
性が得られれば特に問題は無いが、エポキシ系、シリコ
ーン系、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、液晶
ポリマーなどが好ましい。近年は表面実装時にリフロー
工程などの熱処理によってリードを実装基板に接合する
ことから耐熱性の優れた絶縁樹脂、例えば液晶ポリマー
が望ましい。
【0020】ケース形状については、角形、特に直方体
が望ましく、直方体のように表面が平らであれば、基板
への実装時に取付け装置による吸着搬送が行い易くな
る。また、絶縁ケースのサイズについても特に限定され
るものではないが、図3に示すようにケースの高さ方向
の長さが、縦方向及び横方向の長さより小さいものが好
ましい。前述の通り、近年の磁性部品の実装については
機械化が進んでおり、吸着搬送装置によって取り付けら
れることが多くなっている。この実装時に、高さ方向が
あまり高い磁性部品は基板上に置いた際に転倒などのト
ラブルが発生し易くなる。この問題に対処するために、
高さ方向の低い絶縁ケースを用いると基板上設置した際
に安定し転倒などのトラブルが減少する。
【0021】絶縁ケースの本体部と蓋部については図3
に示すような形状であると好ましい。特に蓋部の突起部
が磁心中空部に入り込む形状であるとリードを固定し易
くなると共に、磁心をケース内で固定できるため振動に
よるケース内での磁心の破損が無くなり歩留まりが向上
する。また、リード挿通時に蓋部の方から挿通すると、
ケース本体部と蓋部が分解しなくてすむ。通常、ケース
本体部と蓋部は単にはめ込み式であったり、超音波溶着
などの溶着や接着剤によって固定されているが、リード
挿通時にあまり大きな力を加えると、ケース本体と蓋部
が分解して離れ易くなるため蓋部にリードを挿通し固定
するための突起部を設ける。
【0022】ケース蓋部の中空部の形状はリードの断面
に合わせておけば問題は無いが、リードの断面の±5%
以内であると装着性が良好かつ十分な固定強度が得られ
接着剤によるリードとケースとの固定が必要なくなる。
リードの断面形状より5%以上小さいと中空部の形状が
小さくなりすぎ装着性が悪くなり、装着時に余分な力が
加わりリードや磁心の破損につながる。一方、5%より
大きいと中空部の大きさが大きくなりすぎ十分な固定強
度が得られないことから接着工程が必要になり好ましく
ない。
【0023】また、図4に示すように中空部の入口形状
をリード断面と同じにし、中空部の内面を円形状に凸形
にすることにより、リードの挿通性を容易にし、かつ十
分な固定強度を得ることが可能となる。この凸形の最大
高さの合計値もリードの高さ方向の5%以内であること
が好ましい。
【0024】本発明の表面実装されたリード付き磁性部
品は、基板上でのリードの導電体の接続の仕方によっ
て、同一製品でありながら通常のノーマルモードチョー
クコイル又はコモンモードチョークコイルどちらとして
でも使用できるようになる。
【0025】例えば、2本の導電体を一体化したリード
を用いた場合、1本目のリードの導電体両端をA、A’
とし、2本目の導電体の両端をB、B’とする。通常の
ノーマルモードチョークコイルとしては、図5(a)に
示すように基板上でBとA’を接続すると回路として図
5(b)に示すようなノーマルモードになる。
【0026】また、3本の導電体を一体化したリードを
用いる場合、3本目のリードの導電体の両端をC、C’
とした場合、BとA’、CとB’をそれぞれ接続するこ
とにより、巻線3本分=3ターン分の効果が得られる。
【0027】一方、図6(a)に示すようにA、A’、
B、B’を接続せずに用いれば、図6(b)に示すよう
なコモンモードチョークコイルとして使用できる。な
お、コモンモードチョークコイルとして使用する場合に
は、導電体の本数は偶数でなければならない。
【0028】本発明のリード付き磁性部品を形成する軟
磁性材料は、特に限定されるものではないが次に上げる
非晶質合金又は微細結晶構造を有するFe基磁性合金で
あることが好ましい。
【0029】非晶質合金としては、Fe系非晶質合金、
Co系非晶質合金、Fe−Ni系非晶質合金が好まし
い。Fe系、Co系の非晶質合金としては、次の一般式
1を満たすものが好ましい。
【0030】一般式1:(M1-a M’a100-bb 式中、MはFe、Coから選ばれる少なくとも1種の元
素を、M’はTi、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Z
r、Nb、Mo、Ta、Wから選ばれる少なくとも1種
の元素を、XはB、Si、C、Pから選ばれる少なくと
も1種の元素を示し、0≦a≦0.5、10≦b≦35
(各数字はat%)となる。
【0031】ここでM元素はCo又はFeとなり磁束密
度や鉄損、微小電流に対する感度等要求される磁気特性
に応じて組成比を調整していく、M’元素は熱安定性、
耐食性、結晶化温度の制御のために必要な元素であり、
好ましくはCr、Mn、Nb、Moであり、X元素は非
晶質合金を得るのに必要な元素であり、特にBは非晶質
化するのに有効な元素であり、Siは非晶質を助成する
こと及び結晶化温度の上昇に有効な元素である。
【0032】Fe−Ni系非晶質合金としては次の一般
式2を満たすものが好ましい。 一般式2:(Ni1-a Fea100-x-y-zx Siy
z 式中、MはV、Cr、Mn、Co、Nb、Ta、W、Z
rから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、0.2≦
a≦0.5、0.05≦x≦10、4≦y≦12、5≦
z≦20(各数字はat%)となる。このFe−Ni系
非晶質合金はNiリッチなFe−Ni系をベースとする
ことにより前述のCo系よりは安価に製造することがで
き、磁気特性も良好である。ここでM元素は、熱安定
性、耐食性、結晶化温度の制御のために必要な元素であ
り、好ましくはCr、Mn、Co、Nbである。
【0033】非晶質合金の製造方法としては、液体急冷
法が好ましく、例えば所定の組成比に調整した合金素材
を溶融状態から105 ℃/秒以上の冷却速度で急冷する
ことによって得られる。このような液体急冷法は通常、
単ロール法又は双ロール法と呼ばれる方法であり、得ら
れる非晶質合金は薄帯として得られる。薄帯の厚みとし
ては30μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好
ましくは8〜15μmであり、薄帯の厚さを制御するこ
とにより低損失のリアクトルを得ることが可能となる。
【0034】微細結晶構造を有するFe基磁性合金につ
いては、次ぎの一般式3を満たすものが好ましい。 一般式3:Fea Cubc Side 式中、Mは周期律表4a、5a、6a族元素又はMn、
Ni、Co、Alから選ばれる少なくとも1種以上の元
素を示し、a+b+c+d+e=100at%、0.0
1≦b≦4、0.01≦c≦10、10≦d≦25、3
≦e≦12となる。ここでCuは耐食性を高め、結晶粒
の粗大化を防ぐと共に、鉄損や透磁率等の軟磁気特性を
改善するのに有効な元素であり、M元素は結晶径の均一
化に有効であると共に、磁歪及び磁気異方性の低減、温
度変化に対する磁気特性の改善に有効な元素である。微
細結晶構造としては、50〜300オングストロームの
結晶粒を合金中に面積比50%以上、好ましくは90%
以上存在している状態である。
【0035】微細結晶構造を有するFe基磁性合金の製
造方法としては、液体急冷法により非晶質合金薄帯を得
た後、該非晶質合金の結晶化温度に対し−50〜+12
0℃、1分〜5時間の熱処理を行い、微細結晶を析出さ
せる方法、又は液体急冷法の急冷速度を制御して微細結
晶を直接析出させる方法により得ることが可能となる。
【0036】このような非晶質合金薄帯又は微細結晶構
造を有するFe基磁性合金薄帯等の磁性薄帯を得た後、
これらの薄帯を巻回又は積層することにより磁心を形成
し、その後絶縁外装処理を施しリアクトルを形成する。
【0037】絶縁外装処理の前後どちらかに、前述の磁
心の磁路長方向に垂直(磁心の幅方向)又は平行に磁場
を印加しながら熱処理を施す磁場中熱処理を行うことが
好ましい。磁場中熱処理条件としては、垂直方向又は平
行に有効に磁場が印加されるのであれば多少の傾きは許
容される。また、この磁場中熱処理は磁心を形成した後
の歪取り熱処理の次の処理として連続して行ってもよい
し、歪取り熱処理後一旦冷却した後、改めて磁場中熱処
理を行ってもよい。磁場の印加も、磁場中熱処理時に始
めて印加してもよいし、歪取り熱処理時から印加しても
よい。
【0038】磁場中熱処理温度は、キュリー温度以下で
あればよく、100℃以上が実用的であり、180℃以
上であるとより効果的である。雰囲気については、窒
素、アルゴン等の不活性雰囲気中、真空中や水素ガス等
の還元雰囲気中、大気中等のいずれでもよい。熱処理時
間は10分〜3時間程度が好ましく、特に好ましくは1
5〜60分である。
【0039】前述の絶縁外装としては、磁性薄帯間の層
間絶縁と磁心外装の絶縁の2種類ある。リアクトルを形
成する磁性薄帯には絶縁性を得るために層間絶縁処理を
施している。絶縁処理については、層間絶縁を得るため
にマグネシア、アルミナ、シリカ、ジルコニアといった
金属酸化物の絶縁被覆を薄帯表面に設ける。その後、前
述の絶縁ケースに収納する。
【0040】
【実施例】(実施例1)ノイズ低減用インダクタンス素
子(ノーマルモードチョークコイル)として使用する場
合の実施例について説明する。
【0041】軟磁性体として、Co系非晶質合金薄帯
(厚さ17μm)をトロイダル状に形成し、外形4m
m、内径2mm、高さ6mmの磁心を作製し、熱処理を
行った。絶縁ケースとして、液晶ポリマー製の直方体
(横6mm×縦8mm×高さ5mm)のものを用い、リ
ード挿入用中空部の形状を横1.5mm×高さ0.2m
mとした。
【0042】リードとして、錫メッキ平角軟銅線(日立
電線社製CUジョイナーCUJ)を2本平行に置き、ポ
リエステル絶縁体で仕切り及び被覆を行い一体化した。
これらの軟磁性体、絶縁ケース、リードを組立てノイズ
低減素子とした。本素子を図5(a)の回路パターンの
ように接続し、回路的に2ターンあるように構成した。
【0043】本素子と本パターンを、図6にあるような
DC/DCコンバータ(200kHz)入力24V、出
力5V−1Aの回路の2次側整流ダイオードにシリーズ
投入した。
【0044】(実施例2)リードの導電体を3本とし、
実施例1と同様の条件で測定した。(比較例1)ノイズ
低減素子を用いない場合(ノイズ対策なし)の出力ノイ
ズを測定した。
【0045】(比較例2)比較のために、ビーズ状の東
芝製アモビーズ(r) (サイズ4×2×6W;実施例1と
同サイズ)をダイオードのリードに挿通させて使用し、
実施例1と同条件で出力ノイズの比較を行った。
【0046】
【表1】
【0047】比較例と比べて、リードの導電体を2本と
したものは約2倍のノイズ抑制効果を確認することが
で、3本としたものは約3倍の効果が確認できた。この
結果から、リードの導電体の本数を増やすことにより、
目的のノイズ抑制効果が得ることが分かる。
【0048】(実施例3)また、本素子の応用として、
回路接続パターンを図6(a)のように接続すればコモ
ンモードチョークコイルとして使用することができた。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明のノイズ低減
素子は、複数の導電体を一体化したリードを用いること
により、複数の巻線効果をもつことが可能となり、絶縁
ケース形状を直方体とすることにより表面実装性を向上
することを可能とする。また、基板上で導電体の接続方
法を選択することにより、ノーマルモード、コモンモー
ドどちらのチョークコイルとしても使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリード形状を表わす図である。
【図2】本発明のリード付き磁性部品を表わす図であ
る。
【図3】本発明の絶縁ケースの構成の一例を表わす図で
ある。
【図4】本発明の絶縁ケースの中空部の形状の一例を表
わす図である。
【図5】(a)本発明のノーマル・ノイズ低減素子を表
わす回路パターン接続方法である。 (b)(a)の接続方法を行った場合の回路図。
【図6】(a)本発明のコモンモード・ノイズ低減素子
を表わす回路パターン接続方法である。 (b)(a)の接続方法を行った場合の回路図。
【図7】本発明の実施例1に用いた回路図である。
【符号の説明】
1、1’…リードを構成する導電体 2…リードを構成する絶縁体 3…絶縁ケース 4…中空部 5…絶縁ケースの本体部 6…磁心 7…絶縁ケースの蓋部 8…実装基板 9…突起部 10…中空部内の凸形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 17/06 H01F 17/06 D 27/28 27/28 A H01G 4/252 H01G 1/14 V 4/228 W

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トロイダル形状の軟磁性体を絶縁ケース
    に収納した磁性部品において、該軟磁性体及び絶縁ケー
    スにはリードを挿通するための中空部が設けられ、該中
    空部に2以上の複数の導電体からなるリードが挿通され
    ていることを特徴とするリード付き磁性部品。
  2. 【請求項2】 リードの各導電体の層間を絶縁し一体化
    したことを特徴とする請求項1記載のリード付き磁性部
    品。
  3. 【請求項3】 リードの断面が角形であることを特徴と
    する請求項1ないし2記載のリード付き磁性部品。
  4. 【請求項4】 絶縁ケースの中空部がリード断面と同一
    形状であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか
    に記載のリード付き磁性部品。
  5. 【請求項5】 絶縁ケースの形状が直方体であることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のリード
    付き磁性部品。
  6. 【請求項6】 絶縁ケースの高さ方向の長さが、縦方向
    及び横方向の長さより小さいことを特徴とする請求項1
    ないし5いずれかに記載のリード付き磁性部品。
  7. 【請求項7】 軟磁性体が、非晶質合金薄帯であること
    を特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のリー
    ド付き磁性部品。
  8. 【請求項8】 トロイダル形状の軟磁性体を絶縁ケース
    に収納した磁性部品に関し、該軟磁性体及び絶縁ケース
    にはリードを挿通するための中空部が設けられ、該中空
    部に2以上の複数の導電体からなるリードが挿通されて
    いるリード付き磁性部品を回路基板に取付けたノイズ低
    減回路において、各導電体どうしを接続しないことを特
    徴とするノイズ低減回路。
  9. 【請求項9】 トロイダル形状の軟磁性体を絶縁ケース
    に収納した磁性部品に関し、該軟磁性体及び絶縁ケース
    にはリードを挿通するための中空部が設けられ、該中空
    部に2以上の複数の導電体からなるリードが挿通されて
    いるリード付き磁性部品を回路基板に取付けたノイズ低
    減回路において、一方の導電体の端部を隣の導電体の反
    対の端部と接続したことを特徴とするノイズ低減回路。
  10. 【請求項10】 軟磁性体が、非晶質合金薄帯であるこ
    とを特徴とする請求項8ないし9のいずれかに記載のノ
    イズ低減回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005116666A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁性素子
JP2012023311A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Okaya Electric Ind Co Ltd ノイズフィルタの絶縁ケースおよびコイル保持具、並びにノイズフィルタ
WO2023047758A1 (ja) * 2021-09-27 2023-03-30 株式会社東芝 磁性部品

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