JP2000086642A - ベンゾチアゾール誘導体及びその製造法 - Google Patents

ベンゾチアゾール誘導体及びその製造法

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JP2000086642A
JP2000086642A JP10258843A JP25884398A JP2000086642A JP 2000086642 A JP2000086642 A JP 2000086642A JP 10258843 A JP10258843 A JP 10258843A JP 25884398 A JP25884398 A JP 25884398A JP 2000086642 A JP2000086642 A JP 2000086642A
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carbon atoms
lower alkyl
hydrogen atom
alkyl group
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JP10258843A
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Takeshi Tsubuki
猛 津吹
Yasushi Kono
靖志 河野
Yasuhiko Sekoe
康彦 迫江
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Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 細胞接着分子の発現または、細胞接着分子間
の結合阻害活性を有し、免疫抑制剤、抗炎症剤、抗アレ
ルギー剤、癌転移抑制剤として有用なベンゾチアゾール
誘導体及びそれらの製造法を提供する。 【解決手段】 一般式(1) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基など
を、Xは−NHCO−、−CONH−、−S−、−SO
−、−SO−、−CH−、−CO−を、Rは水素
原子、炭素数1〜4の低級アルキル基を、Rは水素原
子、置換されていてもよい炭素数1〜6の低級アルキル
基などを示すか、RとRが結合し環状構造をとって
もよく、nは1〜3の整数を示す]で表されることを特
徴とするベンゾチアゾール誘導体及び薬理学的に許容し
うる塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞接着分子の発
現または、細胞接着分子間の結合阻害活性を有し、免疫
抑制剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、癌転移抑制剤とし
て有用なベンゾチアゾール誘導体及びそれらの製造法に
関する。
【従来の技術】免疫反応や炎症反応において、血管内皮
細胞と白血球との接着は極めて重要な過程をしめている
(Mebio, No.5, Vol.10, 1993)。この接着に関与する
血管内皮細胞側の主な接着分子には、ICAM−1、V
CAM−1、E−セレクチン、P−セレクチンなどが報
告されており、各接着分子の発現は炎症が惹起されてか
らの時間によって異なっている(診断と治療、83巻、
1164、(1995)、Springer Semin Immunopatho
l, Vol.11, 163, (1989), Cell, Vol.76 301, (199
4))。即ち、炎症が惹起されてから5〜30分後(即
時)に発現のピークを示し以後発現が低下するものとし
てP−セレクチンが、また2〜6時間(早期)に発現の
ピークを示し以後発現が低下するものとしてはE−セレ
クチンが、さらに12〜48時間後(晩期)に発現のピ
ークを示すものとしてICAM−1、VCAM−1があ
る。なかでも晩期に多量に発現するICAM−1、VC
AM−1を介した白血球との接着は最も強固であり、実
際の各種疾患においても、これら2つの接着分子が重要
な役割を果たしているとされている。従って、炎症時に
中心的役割をなすICAM−1、VCAM−1といった
接着分子を介した接着を阻害することができれば、慢性
関節リウマチ、腎炎、変形性膝関節炎などの自己免疫疾
患や慢性炎症性疾患、喘息、皮膚炎などのアレルギー疾
患の治療薬、また癌転移抑制剤として有効であると考え
られる。本発明化合物と置換基を異にする2−置換ベン
ゾチアゾール誘導体が糖尿病合併症治療薬として特開平
8−208631に記載されているが、細胞接着抑制作
用については全く触れられていない。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細胞接着分
子の中でも中心的役割をなすICAM−1、VCAM−
1を介する接着経路を阻害する物質を提供することによ
って、優れた免疫抑制剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、
癌転移抑制剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒト単球
様細胞株(U937)とIL−1β刺激24時間後のヒ
ト臍帯静脈由来血管内皮細胞(HUVEC)との接着を
阻害する化合物について鋭意研究を重ねた結果、これま
でに知られている細胞接着阻害剤とは構造を異にした新
規なベンゾチアゾール誘導体が、ICAM−1、VCA
M−1を介した細胞間の接着を阻害することを見出し、
本発明を完成した。即ち、本発明は一般式(1) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリ
フルオロメチル基、メタンスルホニル基、チオシアナー
ト基を、Xは−NHCO−、−CONH−、−S−、−
SO−、−SO−、−CH−、−CO−を、R
水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基を、Rは水
素原子、置換されていてもよい炭素数1〜6の低級アル
キル基、炭素数2〜4の低級アルケニル基、炭素数2〜
4の低級アルキニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル
基を示すか、RとRが結合し環状構造をとってもよ
い。この場合、環状構造としてはヒドロキシ基で置換さ
れていてもよいピロリジン環、ヒドロキシ基で置換され
ていてもよいピペリジン環、モルホリン環を示し、nは
1〜3の整数を示す]で表されることを特徴とするベン
ゾチアゾール誘導体及び薬理学的に許容しうる塩、並び
にそれらの少なくとも一種類以上を有効成分とする細胞
接着抑制剤である。本発明における一般式(1)で表さ
れる化合物の薬理学的に許容される塩には、塩酸塩、臭
化水素酸塩、メタンスルホン酸塩、クエン酸塩、酒石酸
塩のような酸付加塩、及びナトリウム塩、カリウム塩等
の金属塩が挙げられる。また、本発明の一般式(1)に
おいて、低級アルキル基、低級アルコキシ基、置換され
ていてもよい炭素数1〜4の低級アルキル基等の「低級
アルキル基」とは、例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル等の直鎖もしくは分岐した炭素数1〜4の
炭化水素を表し、「ハロゲン原子」とは、塩素、臭素、
ヨウ素、フッ素原子を表す。「置換されていてもよい炭
素数1〜6の低級アルキル基」とは、低級アルキル基の
任意の位置に、ヒドロキシ基、カルボキシル基、低級ア
ルコキシカルボニル基、低級アルキルチオ基、低級アル
キルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、フェ
ニルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホ
ニル基、カルボニル基、低級アルコキシ基、シアノ基、
低級アルキルアミノ基、フェニル基、3、4、5−トリ
メトキシフェニル基、フリル基、もしくはイミダゾール
基を有するものが挙げられる。また、「低級アルケニル
基」とは、ビニル、アリル等の直鎖もしくは分岐した炭
素数2〜4のアルケニル基を表し、「低級アルキニル
基」とは、2−プロピニル基等の直鎖もしくは分岐した
炭素数2〜4のアルキニル基を表し、「シクロアルキル
基」とは、炭素数3〜6の環状炭化水素を表す。本発明
によれば、上記一般式(1)で表される化合物は以下に
述べる経路により製造することができる。一般式(1)
でXが−NHCO−、−CONH−、−S−、−CH
−、−CO−である化合物、即ち一般式(4) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリ
フルオロメチル基、メタンスルホニル基、チオシアナー
ト基を、Yは−NHCO−、−CONH−、−S−、−
CH−、−CO−を、Rは水素原子、炭素数1〜3
の低級アルキル基を、Rは水素原子、置換されていて
もよい炭素数1〜6の低級アルキル基、炭素数2〜4の
低級アルケニル基、炭素数2〜4の低級アルキニル基、
炭素数3〜6のシクロアルキル基を示すか、RとR
が結合し環状構造をとってもよい。この場合、環状構造
としてはヒドロキシ基で置換されていてもよいピロリジ
ン環、ヒドロキシ基で置換されていてもよいピペリジン
環、モルホリン環を示し、nは1〜3の整数を示す]で
表される化合物は、一般式(2)で表される化合物と一
般式(3)で表される化合物を縮合することによって製
造することができる。 [式中、Zはハロゲン原子、ヒドロキシ基を、R、R
、R、R、Y、nは前述の通り] [式中、R、Rは前述の通り] 反応は、式(2)のZがハロゲン原子である酸ハライド
の場合、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基の存
在下に塩化メチレン、1、4−ジオキサン等を溶媒とし
て用い、0℃〜室温下で行うことができる。また、式
(2)のZがヒドロキシ基の場合、通常のペプチド結合
形成反応に用いられる混合酸無水物法や活性エステル法
によって製造することができ、好ましくは縮合剤を用い
る方法が適している。反応は、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド
(DIPC)、ジフェニルホスホニルアジド(DPP
A)、ジエチルホスホニルシアニド(DEPC)、1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボ
ジイミド(WSC)等の縮合剤の存在下、場合によって
は、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を触媒と
して加え、反応溶媒としてはテトラヒドロフラン(TH
F)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、塩化メチレ
ン、ジメチルホルムアミド(DMF)等を用い、反応温
度としては0℃〜室温下に行うことができる。一般式
(1)でXが−NHCO−である化合物、即ち一般式
(7) [式中、R、R、R、R、R、R、nは前
述の通り]で表される化合物は、一般式(5)で表され
る化合物を一般式(6)で表される化合物と縮合させる
ことによって製造することができる。 [式中、R、R、R、Rは前述の通り] [式中、Z、n、R、Rは前述の通り] 反応は、式(6)のZがハロゲン原子である酸ハライド
の場合、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基の存
在下に塩化メチレン、1、4−ジオキサン等を溶媒とし
て用い、0℃〜室温下に行うことができる。また、式
(6)のZがヒドロキシ基の場合、通常のペプチド結合
形成反応に用いられる混合酸無水物法や活性エステル法
によって製造することができ、好ましくは縮合剤を用い
る方法が適している。反応は、DCC、DIPC、DP
PA、DEPC、WSC等の縮合剤の存在下、場合によ
っては、DMAPを触媒として加え、反応溶媒としては
THF、DMSO、塩化メチレン、DMF等を用い、反
応温度としては0℃〜室温下に行うことができる。一般
式(1)でXが−SO−、−SO−で表される化合
物、即ち一般式(9) [式中、mは1または2の整数を示し、R、R、R
、R、R、R、nは前述の通り]で表される化
合物は一般式(8)で表される化合物を酸化することに
よって製造することができる。 [式中、R、R、R、R、R、R、nは前
述の通り] 反応は、過酸化水素水、m−クロロ過安息香酸等の酸化
剤の存在下、塩化メチレン、DMF等の溶媒を用い、0
℃〜室温下に行うことができる。一般式(1)でR
カルボキシル基で置換されている低級アルキル基である
化合物、即ち一般式(11) [式中、pは1〜3の整数を示し、R、R、R
、R、X、nは前述の通り]で表される化合物
は、一般式(10)で表される化合物を酸の存在下に加
水分解することによって製造することができる。 [式中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、
、R、R、R、R、X、n、pは前述の通
り] 反応は、塩酸含有エタノール、塩酸含有1、4−ジオキ
サン、塩酸含有酢酸エチル等の塩酸を含有した有機溶媒
中で行うか、トリフルオロ酢酸を溶媒兼用として用い、
0℃〜室温下に行うことができる。
【実施例】次に本発明を具体例によって説明するが、こ
れらの例によって本発明が限定されるものではない。参考例1 4−(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)アミノ
−4−オキソ酪酸 2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール(1.73g)、
無水コハク酸(1.37g)、DMAP(0.14g)をTHF
(50ml)に溶解し、2時間加熱還流した。冷後、析出し
た結晶をろ取し、目的物(2.12g)を無色針状晶として
得た。参考例2 5−(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)アミノ
−5−オキソ吉草酸 無水グルタル酸と2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾ
ールを用い、参考例1と同様に行い、目的物を無色粉末
として得た。参考例3 4−(2−エトキシカルボニル)エチルアミノ−4−オ
キソ酪酸 THF(20ml)に、無水コハク酸(1.00g)、β−アラ
ニンエチルエステル塩酸塩(1.51g)、DMAP(0.15
g)、トリエチルアミン(1.40ml)を加え2時間加熱還
流した。希塩酸を加え、塩化メチレンで抽出した後、有
機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、目的物(1.11g)を無色粉末として得た。参考例4 4−[2−(エトキシカルボニル)エチルメチルアミ
ノ]−4−オキソ酪酸 N−メチル−β−アラニンエチルエステルを原料とし、
参考例1と同様に行い、目的物を無色油状物として得
た。参考例5 4−[2−(エトキシカルボニル)プロピルメチルアミ
ノ]−4−オキソ酪酸 N−メチル−2−メチル−β−アラニンエチルエステル
塩酸塩を用い、参考例3と同様に行い目的物を淡褐色粉
末として得た。参考例6 4−[2−(3、4、5−トリメトキシフェニル)エチ
ルアミノ]−4−オキソ酪酸 2−(3、4、5−トリメトキシフェニル)エチルアミ
ンを原料として用い、参考例1と同様に行い、目的物を
淡黄色油状物として得た。参考例7 4−[N−メチル−2−(3、4、5−トリメトキシフ
ェニル)エチルアミノ]−4−オキソ酪酸 N−メチル−2−(3、4、5−トリメトキシフェニ
ル)エチルアミンを原料として用い、参考例1と同様に
行い、目的物を淡黄色油状物として得た。参考例8 3−[(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)アミ
ノ]−3−オキソプロピオン酸エチルエステル マロン酸モノエチルカリウム塩(5.00g)に氷冷下、反
応液がpH1となるまで希塩酸を加えた。エーテルで抽
出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去し、無色油状物としてマロン酸モノエチルエス
テル(2.83g)を得た。ついでこのマロン酸モノエチル
エステル(2.83g)の塩化メチレン(70ml)溶液に、2
−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール(2.46g)、D
MAP(0.20g)、WSC(5.00g)を加え、室温にて1
時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、ろ液を希塩酸で
洗浄後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を減圧留去し、得られた結晶を塩化メチレンとイソプロ
ピルエーテルの混液で洗浄した。先に得られた結晶とあ
わせ、目的物(3.56g)を無色粉末として得た。融点274
−276℃ 参考例9 3−[(ベンゾチアゾール−2−カルボニル)アミノ]
プロピオン酸t−ブチルエステル ベンゾチアゾール−2−カルボン酸(0.53g)、β−ア
ラニンt−ブチルエステル塩酸塩(0.52g)、トリエチ
ルアミン(0.63g)、DMAP(0.02g)の塩化メチレン
(20ml)溶液に、WSC(0.86g)を加え、室温にて18
時間撹拌した。反応溶媒を希塩酸で洗浄後、有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n
−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、目的物
(0.32g)を無色粉末として得た。参考例10 3−[(ベンゾチアゾール−2−カルボニル)アミノ]
プロピオン酸 参考例9の化合物(0.32g)にトリフルオロ酢酸(5ml)
を加え、室温にて10分間撹拌した。溶媒を減圧留去
し、目的物(0.26g)を灰白色粉末として得た。参考例11 4−(4−メチルベンゾチアゾール−2−イル)チオ酪
4−メチル−2−メルカプトベンゾチアゾール(0.79
g)、4−ブロモ酪酸エチル(0.98g)、水酸化リチウ
ム1水和物(0.19g)をエタノール(30ml)に溶解し、3
0分間加熱還流した。冷後、酢酸エチルを加え、希塩
酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の
順に洗い、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去し、粗4−(4−メチルベンゾチアゾール
−2−イル)チオ酪酸エチルエステルを得た。得られた
上記粗4−(4−メチルベンゾチアゾール−2−イル)
チオ酪酸エチルエステルに10%水酸化ナトリウム水溶
液(30ml)を加え、100℃にて10分間加熱撹拌し
た。不溶物をろ別し、ろ液に濃塩酸を加えてpH1とし
た。塩化メチレンで抽出し、有機層を水で洗浄後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸
エチル:n−ヘキサン=1:1)にて精製し、目的物
(0.67g)を無色粉末として得た。参考例12 4−(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)チオ酪
6−メチル−2−メルカプトベンゾチアゾール(1.18
g)を用い参考例11と同様に行い、目的物(1.07g)を
淡黄色板状晶として得た。参考例13 3−(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)アミノ
−3−オキソプロピオン酸 参考例8の化合物(3.40g)、水酸化リチウム1水和物
(1.54g)をエタノール(10ml)および水(50ml)混液
に加え、室温にて1時間撹拌した。不溶物をろ別した
後、ろ液にpH1となるまで希塩酸を加えた。析出した
結晶をろ取し、冷エタノールで洗浄後よく乾燥した。目
的物(2.58g)を灰白色粉末として得た。実施例1 3−[4−(ベンゾチアゾール−2−イル)アミノ−
1、4−ジオキソブチルアミノ]プロピオン酸エチルエ
ステル 2−アミノベンゾチアゾール(0.40g)、参考例3の化
合物(0.73g)、WSC(0.80g)、DMAP(0.26g)
を塩化メチレン(20ml)に溶解し、室温にて20時間撹
拌した。析出した結晶をろ取し、塩化メチレンで洗浄
後、よく乾燥した。目的物(0.82g)を無色粉末として
得た。融点 195.5−196.5℃ 実施例2−67 実施例1と同様に行い下記化合物を得た(表1)。 実施例68 3−[4−(4−メチルベンゾチアゾール−2−イル)
スルホキシブタノイルアミノ]プロピオン酸エチルエス
テル 参考例11の化合物とβ−アラニンエチルエステルとの
縮合によって得られる3−[4−(4−メチルベンゾチ
アゾール−2−イル)チオブタノイルアミノ]プロピオ
ン酸エチルエステル(0.80g)の塩化メチレン(20ml)
溶液に、0℃にてm−クロロ過安息香酸(0.43g)を少
量ずつ加え、1時間同温で撹拌後、さらに室温で10分
撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗
浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去後、残さをエーテルで洗浄し、目的物(0.57
g)を無色粉末として得た。融点 82−84℃ 実施例69 3−[4−(4−メチルベンゾチアゾール−2−イル)
スルホニルブタノイルアミノ]プロピオン酸エチルエス
テル 実施例68の化合物を実施例68と同様に酸化して目的
物を得た。無色針状晶 融点120.5−121.5℃(n−ヘキ
サン−イソプロパノール−塩化メチレン) 実施例70−73 実施例64、及び参考例12の化合物とβ−アラニンエ
チルエステルとの縮合によって得られる3−[4−(6
−メチルベンゾチアゾール−2−イル)チオブタノイル
アミノ]プロピオン酸エチルエステルを原料として、実
施例68、69と同様に行い下記化合物を得た(表
2)。 実施例74 3−[4−(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)
アミノ−1、4−ジオキソブチルアミノ]プロピオン酸 実施例19の化合物(0.39g)をトリフルオロ酢酸(5m
l)に溶解し、室温にて1時間撹拌した。水を加え、析
出した結晶をろ取し水で洗浄後よく乾燥した。目的物
(0.29g)を無色結晶として得た。融点 257℃(エタノ
ール) 次に本発明化合物について、有用性を裏付ける成績を実
験例によって示す。ヒト血管内皮細胞とU937細胞
(ヒト単球系細胞株)との接着に対する試験化合物の阻
害効果 ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(HUVEC)をヒトイ
ンターロイキン−1(IL−1)で刺激することにより
ICAM−1、VCAM−1、ELAM−1等の発現が
誘導される。刺激24時間後では、主にICAM−1、
VCAM−1の発現が認められる(J. Immunol., 144,
2558 (1990) , ibid.,149, 698 (1992))。IL−1で2
4時間刺激したHUVECを用いて細胞接着試験を行う
ことで、ICAM−1、VCAM−1を介した接着反応
を試験できる。20%ウシ胎児血清及び10ng/ml
血管内皮細胞増殖因子(ECGF)を含むM199培地
(培養用)に浮遊したHUVECを、96穴コラーゲン
コートプレート(平底)に2×10/ウエルずつ播種
し、37℃、5%CO下で培養した。約24時間培養
後、ウシ胎児血清及びECGFを含まないM199培地
(洗浄用)で、HUVECを2回洗浄した。試験化合物
をジメチルスルホキシドに溶解し、更に、培養用M19
9培地で1000倍に希釈したものを、80μl/ウエ
ルずつ添加し、1時間培養した。次に、ヒトインターロ
イキン−1β(IL−1β)を含む培養用M199培地
を20μl/ウエルずつ添加し、24時間培養した(I
L−1βの最終濃度 10U/ml、試験化合物の最終
濃度50μM)。一方、U937細胞浮遊液(1×10
/ml)1ml当たりに1mMBCECF−AM溶液
(和光純薬工業)を10μlずつ加え、氷冷下で1時間
インキュベートして蛍光標識した。蛍光標識U937細
胞を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS(−))で2回洗
浄後、10%ウシ胎児血清を含むRPMI−1640培
地に浮遊した(1×10/ml)。HUVECを洗浄
用M199培地で3回洗浄した後、再び、試験化合物を
含む培養用M199培地を80μl/ウエルずつ添加
し、続いて、蛍光標識U937細胞浮遊液を20μl/
ウエルずつ添加した。毎分1000回転、室温、1分間
遠心後、37℃、5%CO下で30分間培養した。各
ウエルを、PBS(−)100μlで2回洗浄して、未
接着細胞を除去した。0.1%ドデシル硫酸ナトリウム
水溶液を100μl/ウエルずつ添加して、細胞を可溶
化した。各ウエルの蛍光強度を測定し(Excitation 490
nm, Emission 530nm)、検量線から接着したU937細
胞数を求めた。下式に従って、接着抑制率を算出した。 結果を表3に示す。なお100%を越える抑制率につい
ては、100%として示した。 以上に示したように、本発明化合物には優れた細胞接着
抑制作用が認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/535 ABC A61K 31/535 ABC C07D 277/64 C07D 277/64 277/70 277/70 417/12 207 417/12 207 211 211 233 233 307 307 Fターム(参考) 4C033 AE03 AE09 AE13 AE17 AE18 AE20 4C063 AA01 BB07 BB09 CC62 DD03 DD25 DD54 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC84 GA07 GA09 MA04 NA14 ZB08 ZB11 ZB13 ZB26 ZC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
    4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリ
    フルオロメチル基、メタンスルホニル基、チオシアナー
    ト基を、Xは−NHCO−、−CONH−、−S−、−
    SO−、−SO−、−CH−、−CO−を、R
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基を、Rは水
    素原子、置換されていてもよい炭素数1〜6の低級アル
    キル基、炭素数2〜4の低級アルケニル基、炭素数2〜
    4の低級アルキニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル
    基を示すか、RとRが結合し環状構造をとってもよ
    い。この場合、環状構造としてはヒドロキシ基で置換さ
    れていてもよいピロリジン環、ヒドロキシ基で置換され
    ていてもよいピペリジン環、モルホリン環を示し、nは
    1〜3の整数を示す]で表されることを特徴とするベン
    ゾチアゾール誘導体及び薬理学的に許容しうる塩。
  2. 【請求項2】一般式(1) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
    4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリ
    フルオロメチル基、メタンスルホニル基、チオシアナー
    ト基を、Xは−NHCO−、−CONH−、−S−、−
    SO−、−SO−、−CH−、−CO−を、R
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基を、Rは水
    素原子、置換されていてもよい炭素数1〜6の低級アル
    キル基、炭素数2〜4の低級アルケニル基、炭素数2〜
    4の低級アルキニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル
    基を示すか、RとRが結合し環状構造をとってもよ
    い。この場合、環状構造としてはヒドロキシ基で置換さ
    れていてもよいピロリジン環、ヒドロキシ基で置換され
    ていてもよいピペリジン環、モルホリン環を示し、nは
    1〜3の整数を示す]で表されることを特徴とするベン
    ゾチアゾール誘導体及び薬理学的に許容しうる塩の少な
    くとも一種類以上を有効成分とする細胞接着抑制剤。
  3. 【請求項3】一般式(2) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
    4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリ
    フルオロメチル基、メタンスルホニル基、チオシアナー
    ト基を、Yは−NHCO−、−CONH−、−S−、−
    CH−、−CO−を、Zはハロゲン原子、ヒドロキシ
    基を、nは1〜3の整数を示す]で表される化合物と一
    般式(3) [式中、Rは水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
    基を、Rは水素原子、置換されていてもよい炭素数1
    〜6の低級アルキル基、炭素数2〜4の低級アルケニル
    基、炭素数2〜4の低級アルキニル基、炭素数3〜6の
    シクロアルキル基を示すか、RとRが結合し環状構
    造をとってもよい。この場合、環状構造としてはヒドロ
    キシ基で置換されていてもよいピロリジン環、ヒドロキ
    シ基で置換されていてもよいピペリジン環、モルホリン
    環を示す]で表される化合物を縮合させることを特徴と
    する一般式(4) [式中、R、R、R、R、R、R、Y、n
    は前述の通り]で表される化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(5) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
    4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリ
    フルオロメチル基、メタンスルホニル基、チオシアナー
    ト基を示す]で表される化合物と一般式(6) [式中、Zはハロゲン原子、ヒドロキシ基を、nは1〜
    3の整数を、Rは水素原子、炭素数1〜4の低級アル
    キル基を、Rは水素原子、置換されていてもよい炭素
    数1〜6の低級アルキル基、炭素数2〜4の低級アルケ
    ニル基、炭素数2〜4の低級アルキニル基、炭素数3〜
    6のシクロアルキル基を示すか、RとR が結合し環
    状構造をとってもよい。この場合、環状構造としてはヒ
    ドロキシ基で置換されていてもよいピロリジン環、ヒド
    ロキシ基で置換されていてもよいピペリジン環、モルホ
    リン環を示す]で表される化合物を縮合させることを特
    徴とする一般式(7) [式中、R、R、R、R、R、R、nは前
    述の通り]で表される化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(8) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
    4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリ
    フルオロメチル基、メタンスルホニル基、チオシアナー
    ト基を、Rは水素原子、炭素数1〜3の低級アルキル
    基を、Rは水素原子、置換されていてもよい炭素数1
    〜6の低級アルキル基、炭素数2〜4の低級アルケニル
    基、炭素数2〜4の低級アルキニル基、炭素数3〜6の
    シクロアルキル基を示すか、RとRが結合し環状構
    造をとってもよい。この場合、環状構造としてはヒドロ
    キシ基で置換されていてもよいピロリジン環、ヒドロキ
    シ基で置換されていてもよいピペリジン環、モルホリン
    環を示し、nは1〜3の整数を示す]で表される化合物
    を酸化することを特徴とする一般式(9) [式中、mは1または2の整数を示し、R、R、R
    、R、R、R、nは前述の通り]で表される化
    合物の製造方法。
  6. 【請求項6】一般式(10) [式中、R、R、R、Rは同一又は異なって、
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜
    4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、トリ
    フルオロメチル基、メタンスルホニル基、チオシアナー
    ト基を、Xは−NHCO−、−CONH−、−S−、−
    SO−、−SO−、−CH−、−CO−を、R
    水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基を、Rは炭
    素数1〜4の低級アルキル基を、nおよびpは1〜3の
    整数を示す]で表される化合物を酸の存在下に加水分解
    することを特徴とする一般式(11) [式中、R、R、R、R、R、n、pは前述
    の通り]で表される化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012069743A1 (fr) 2010-11-22 2012-05-31 Sanofi Derives de nitrobenzothiazoles et leur utilisation pour le traitment de la tubercolose
US8993561B2 (en) 2010-11-22 2015-03-31 Sanofi Nitrobenzothiazole derivatives, preparation thereof and therapeutic applications thereof

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