JP2000083931A - 無侵襲生体検査用装置 - Google Patents

無侵襲生体検査用装置

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JP2000083931A
JP2000083931A JP10260289A JP26028998A JP2000083931A JP 2000083931 A JP2000083931 A JP 2000083931A JP 10260289 A JP10260289 A JP 10260289A JP 26028998 A JP26028998 A JP 26028998A JP 2000083931 A JP2000083931 A JP 2000083931A
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Kaoru Asano
薫 浅野
Toshiyuki Ozawa
利行 小澤
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Sysmex Corp
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 解析部に検出部を載置する載置部を設け、検
出部と解析部とを自由に脱着ができることにした無侵襲
生体検査用装置を提供すること。 【解決手段】 上記の無侵襲生体検査用装置は、検出部
と解析部から構成される。検出部は、検査対象とする生
体に光を供給するための光源部と、光を受けた生体から
光学的情報を検出する受光部とを備える。解析部は検出
部からの光学的情報をデータ処理するデータ処理部と、
データ処理された情報を出力する出力部と、データ処理
に必要なデータを入力したり操作するための操作部とを
備える。そして解析部は検出部を載置する載置部とをさ
らに備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無侵襲的に生体成
分情報を計測する無侵襲生体検査用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液検査は、臨床検査において最も重要
な検査のひとつで、病院等で頻繁に行われている。この
血液検査をする装置としては、採血により得られた血液
の血球成分である赤血球、白血球、血小板の個数や大き
さ、赤血球に含まれているヘモグロビン濃度、ヘマトク
リットなどを迅速に自動的に測定する血液分析装置が一
般に用いられている。
【0003】しかしながら、このような装置は小型の装
置でも数十キログラム程度あり、希釈液、溶血剤等の試
薬が必要なため、検査室等の場所に設置して用いられて
いた。そのため、患者は検査室に直接行くか、もしくは
病室等で採血された血液は何らかの形で検査室まで運ば
れる必要があり、貧血検査など頻繁に検査したい検査項
目においても、わざわざ病院に行く必要があった。ま
た、これらの検査は現在採血によって行われているが、
頻回の採血は患者の負担なるばかりか、注射針の誤射等
による感染事故の発生が危惧されている。
【0004】そこで、簡単な装置構成で指などの生体の
一部に合まれる血管の透過像を得、これを画像解析する
ことによって血管サイズやヘモグロビン濃度およびヘマ
トクリットのような血液成分の濃度を経皮的、非侵襲的
に計測しようとする装置が考案されている(例えば、国
際特許出願公開番号WO97/24066)。このよう
な無侵襲生体検査用装置では、試薬を必要とせず、装置
も小型なため持ち運びもでき、どこででも容易に測定す
ることが可能となった。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】従来の非侵襲生体検査用装置では、検出部
と解析部が別々であるか、検出部と解析部が一体化して
いる装置構成であった。前者においては、検出部が小さ
い場合は上記のどちらの構成でも問題はないが、検出部
が大きくなると両者を別々に持ち運び必要があり不便で
ある。逆に、後者においては、検出部を一体構成とする
と、計測の自由度が少なくなる、つまり、座位または臥
位等の自由な姿勢での計測やに問題が生じる可能性があ
る。また、計測対象の変更(例えば、大人用や子供用)
にも柔軟に対応できない問題がある。
【0006】この発明は、このような事情を考慮してな
されたもので、解析部に検出部を載置する載置部を設
け、検出部と解析部とを自由に脱着できるにした無侵襲
生体検査用装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、検出部と解
析部から構成される。検出部は、検査対象とする生体に
光を供給するための光源部と、光を受けた生体から光学
的情報を検出する受光部とを備える。解析部は検出部か
らの光学的情報をデータ処理するデータ処理部と、デー
タ処理された情報を出力する出力部と、データ処理に必
要なデータを入力したり操作するための操作部とを備え
る。そして解析部は検出部を載置する載置部とをさらに
備えることを特徴とする。
【0008】さらに、検出部は解析部の載置部に載置さ
れた検出部のコネクタと解析部のコネクタが直結される
か、もしくは、接続コードを介して検出部のコネクタと
解析部のコネクタ間が接続されることを特徴とする無侵
襲生体検査用装置が好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の生体検査用装置におい
て、生体とはヒトを合む哺乳動物であり、生体の一部と
は生体から分離した組織ではなく、生体のありのままの
組織の一部であり、例えば指や耳柔などがあげられる。
【0010】本発明品の検出部は、光源部と受光部およ
び保持部から構成される。光源部には、半導体レーザ
(以下、LD)やLEDあるいはハロゲン光源が使用で
き、直接生体の一部に照射してもよいし、ファイバーを
介して照射してもよい。波長としては生体組織を透過
し、水の吸収が大きくない600〜950nmの範囲に
あることが好ましい。
【0011】受光部は、レンズなどの光学系とフォトダ
イオードやCCDなどの受光素子から構成できる。受光
部素子にCCDを用いると、血管部分の濃度分布情報が
得られる。受光素子としては、CCDの他にラインセン
サーやフォトダイオード・アレイが使用できる。また、
フォトダイオード1個を血管を横切る方向に駆動させて
濃度分布情報を得ることもできる。
【0012】受光部の光学系は、受光素子にCCDを用
いる場合、単にTV用レンズだけを用いて構成してもよ
い。
【0013】また、検出部はより好適な光学情報を得る
ために、光源部と受光部を生体の一部に対して保持する
ための保持部材を備えることが好ましい。生体の一部が
例えばヒトの手の指である場合には、保持部材は光源部
と撮像部との間にその指を離脱可能に保持するような部
材であればよく、それには、指を指の形状に合わせた穴
や溝に挿入させる方式のものや、指を可動片で両側から
挟む方式のものを用いることができる。
【0014】本発明品の解析部は、載置部、データ処理
部、出力部および操作部から構成される。解析部の載置
部に載置された検出部は、コネクタによって解析部と直
結することができる。これらのコネクタは、検出部の光
学情報を解析部へ電気信号として送るポートの役割と同
時に、検出部と解析部を固定して一体化する役割を担
う。検出部と解析部を切り離す場合、検出部を載置部か
ら取り外し、検出部と解析部の間に接続コードを別途設
けることで対処できる。
【0015】また、検出部と解析部が、予め収納タイプ
のリール式接続コードで接続されているか、もしくは、
赤外線送受信機などのワイヤレス送受信機を備えること
により、別途、検出部と解析部の載置部にそれぞれに凹
凸からなる固定部材、磁石、粘着テープ、ネジ、などに
より自由に脱着できる構成にしても良い。
【0016】解析部は、得られた同一人の複数の光学情
報から血液に関する情報および任意に選択された情報の
時系列データを解析結果として出力部に表示させること
ができる。血液に関する情報とは、血液や血流に関する
情報であって、具体的には血管径や血液成分濃度(例え
ば、ヘモグロビン、ヘマトクリット等)、血液成分濃度
比(例えば、酸素化率等)などである。任意に選択され
た情報とは、同一人の健康状態を表す指標であったり、
行動成績、運動成績およびタイムトライアル成績あって
も良い。また、解析部は、光学情報を解析するために、
CPU、ROM、RAMおよびI/Oポートからなるマ
イクロコンピュータ並びに市販のパーソナルコンピュー
タを利用できる。
【0017】出力部は、CRTや液晶ディスプレイなど
の表示装置や、プリンタ等の印字装置を利用できる。
【0018】操作部は、測定者情報や測定データ等を入
力できるキーボードまたはテンキーから構成することが
できる。
【0019】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明
を詳述する。これによってこの発明が限定されるもので
はない。図1はこの発明の生体用検査装置の構成図を示
すブロック図であり、「血管幅計測モード」、「血液成
分濃度計測モード」および「酸素化率計測モード」を選
択的に実行できる。図1において、検出部1は、血管を
合む生体の一部(ここではヒトの指)を照明するための
光源部11と、照明された生体部分の光像(ここでは透
過光像)を撮像する受光部12を備える。
【0020】解析部3は、データ処理部2、出力部24
および操作部35から構成され、データ処理部2は、受
光部12が生体の一部を時系列的に複数回撮像すると
き、撮像された画像ごとにその画像における生体の一部
の位置的特徴(ここでは、指の第1関節位置の輪郭にお
けるくぼみの座標)を抽出する特徴抽出部31と、抽出
された各特徴を記憶する記憶部32と、各特徴を比較す
る比較部33と、比較結果に基づき複数の画像において
同一血管部位を合む解析領域を設定する解析領域設定部
34を備える。
【0021】また、データ処理部2は、撮像された画像
について解析領域内の血管を直角に直線的に横切る部分
の画像濃度分布を画像の濃度プロファィルとして抽出す
る抽出部21と、抽出された濃度プロファイルの形態的
特徴を定量化する定量化部22と、定量化された特徴に
基づいて血管径、血液成分濃度および酸素化率などを演
算する演算部23と、演算結果を記憶する記憶部25と
を備える。
【0022】さらに、解析部3は演算結果やモニタ画像
を出力する出力部(液晶モニター)24、操作部35
(キーボード)とからなり、計測モードの設定や解析領
域の初期設定、演算部23の演算条件、測定者情報や測
定データの入力を行う。また、データ処理部2はパーソ
ナルコンピュータによって構成される。
【0023】図2は図lに示す装置の外観斜視図であ
り、検出部1を載置部4に載置した状態を示している。
検出部1はアーム5とハウジング6からなり、アーム5
内に光源部11、アーム5に対向してハウジング6内に
受光部12(レンズおよびCCD)を内蔵している。ア
ーム5とハウジング6の間に指16を保持し、指16に
光を照射してその透過光を透過像として受光部12で受
光するようになっている。出力部(液晶モニター)24
は、ヒンジ10で解析部3に繋がっており、折り畳むこ
とができる。解析部3には外部記憶媒体の挿入口36が
あり、外部記憶媒体を挿入し、測定情報等を記録でき
る。
【0024】図3は図1に示す装置を検出部1側から見
た側面図であり、載置部3に載置された検出部1は、検
出部1のコネクタ7と解析部3のコネクタ8で直結され
ている。このように、検出部1と解析部3が載置部4と
コネクタ7、8を介して一体化しているために、持ち運
ぶときに便利である。
【0025】図4は、検出部1を解析部3の載置部4か
ら取り外し、コネクタの付いた接続コードで検出部1と
解析部3を接続した図を示している。検出部1を解析部
3の載置部4から取り外すことにより、測定の自由度が
拡がり、座位または臥位等の自由な姿勢での計測可能と
なる。
【0026】このように、検出部1を解析部3に自由に
脱着ができることにより、検出部1の交換も容易であ
り、測対象の変更(例えば、大人用や子供用)にも柔軟
に対応できる。
【0027】図5は、操作部3(キーボード)の一例で
ある。操作部3は、装置電源を入れる「POWER」キ
ー、コマンド領域のメニューをハイライト表示する「メ
ニュー」キー、メニューの選択した項目の実行および測
定情報や測定データを入力を確定する「入力」キー、メ
ニューツリーに戻るまたは入力を取り消す「取消」キ
ー、頁の切り替えやカーソルの移動を行う「カーソル」
キー、測定シーケンスを実行する「測定」キー、並びに
数字を入力する「数字」キーから構成される。
【0028】図13は光源部11の正面図であり、LE
D11aとLED11bとLED11cを備えた発光素
子からなる。LED11aとして、中心波長830n
m、半値幅40nmのL3989(浜松ホトニクス
(株)製)を使用し、LED11bとして中心波長89
0nm、半値幅50nmのL25656(同上製)を使
用し、LED11cとして、中心波長660nm、半値
幅40nmのLED(同上製)を使用している。なお、
後述するように、「血管幅計測モード」ではLED11
aのみを点灯させ、「血液成分濃度計測モード」ではL
ED11a、11bを、「酸素化率計測モード」ではL
ED11a、11b、11cを点灯させる。
【0029】このような構成において実施される血管
幅、血液成分濃度および酸素化率の計測手順を説明す
る。 (1)血管幅計測モード このモードにおいては、一つの波長を使って時系列的に
複数回血管像を撮像する。まず、図6において、操作部
35を操作して「血管幅計測モード」を設定し(ステッ
プS1)、LED11a(第1波長)によって指16を
照明して撮像すると、図8に示すように、指16の輪郭
16aと共に、受光部12側の皮膚表面に局在する血管
(静脈)像40を合む画像41が得られる(ステップS
2)。次に、画像41において解析領域A1を設定する
(ステップS3)。
【0030】解析領域Alの設定手順は図7に示す手順
により実行される。つまり、計測が第1回目であるとき
には(ステップS31)、血管像40の最もコントラス
トのよい領域を検索し、決定した領域を解析領域A1と
して設定する(ステップS32)。なお、解析領域A1
は解析領域設定部34により自動的に設定されるが、使
用者が出力部24に出力されるモニタ像を見ながら操作
部35を操作して手動設定してもよい。
【0031】設定された解析領域A1は、画像41の画
面をX−Y座標平面として、四角形の各頂点の座標が記
憶部32に記憶される(ステップS33)。次に、特徴
抽出部31が、画像41において輪郭16aのくぼみか
ら関節位置P1を抽出し、袖出した位置P1の座標を記
憶部32に記憶させる(ステップS34、S35)。
【0032】また、ステップ31において、計測が第2
回目以降である場合には、前のステップにおいて、例え
ば、図9に示すような画像41aが得られると、記憶さ
れている解析領域A1の座標が読み出されると共に、画
像41aから関節位置P2が特徴抽出部31によって抽
出される(ステップS36、S37)。
【0033】次に、第l回の計測時に設定した関節位置
P1と今回抽出した関節位置P2について座標の差△
X、△Yが比較部33によって算出される(ステップS
38)。そして、△X、△Yがいずれも所定の許容範囲
δを越えない場合には(ステップS39)、解析領域設
定部34は初斯設定した解析領域A1を△X、△Yだけ
ずらすことにより、新しい解析領域A2を設定する(ス
テップS40)。
【0034】これによって領域A2内の血管部位は、第
1回目の計測時に設定された領域A1内の血管部位と実
質的に同一となる。このようにして、一人の被検者の指
について時系列的(例えば、2時間おき)にn回計測し
ても、解析領域A1、A2……Anがその都度設定さ
れ、常に血管の同一部位についての計測が行われる。な
お、ステップS39において、△X、△Yのいずれかが
許容値δを越えると、指16が検出部1に対して正常に
設置されていないものと判断され、出力部24に「エラ
ー」が表示される。
【0035】次に、図6のステップS4においで、プロ
ファイル抽出部21が、設定された解析領域内で血管に
垂直な方向の濃度プロファイル(図10)を作成する
と、定量化部22は、この濃度プロファイルをベースラ
インで規格化する。ベースラインは、血管部分以外の濃
度プロファイルから、最小二乗法などによって求め、こ
れで図10のプロファイルを図11に示すように規格化
する(ステップS5)。このようにすることによって、
入射光量に依存しない濃度プロファイルを得ることがで
きる。
【0036】演算部23は、この規格化した濃度プロフ
ァイル(図10)からピーク高さh1を求め、(1/
2)h1における分布輻(半値輻)w1を血管幅として
算出し、記憶部25に格納する(ステップS6)。そし
て、所定回数の計測が完了すると、算出した血管幅から
その時系列的変化を表わすグラフや表を作成して表示す
る(ステップS7〜S9)。
【0037】(2)血液成分濃度計測モード このモードにおいては、2波長について各1回撮像する
動作を時系列的に複数回行う。まず、図6において、操
作部35を操作して「血液成分濃度計測モード」を設定
し(ステップS11)、LED11a(第1波長)とL
ED11b(第2波長)とによって順に指16を照明
し、それぞれ撮像を行い(ステップS12、S13)、
第1波長により得られた画像について、ステップS3と
同じ手順、つまり図7に示す手順により解析領域を設定
する(ステップS14)。
【0038】次に、プロファイル抽出部21が、第1お
よび第2波長により得られた各画像について、図10に
示すようなそれぞれの第1の濃度プロファイルおよび第
2の濃度プロファイルを作成する(ステップS15)。
定量化部22は、第1、第2の各濃度プロファイルをベ
ースラインでそれぞれ図11、図12に示すように規格
化する(ステップS16)。
【0039】そこで、演算部23は、規格化された各濃
度プロファイル(図11)についてピーク高さh1およ
び半値幅w1を算出し規格化された第2の濃度プロファ
イル(図12)について同様にピーク高さh2を算出し
(ステップS17)、次のようにしてヘモグロビン濃度
HGBおよびヘマトクリットHCTを算出する(ステッ
プS18)。
【0040】つまり、第1波長における血液の散乱係数
をS1、吸収係数をA1とし、近似的にBeerの法則
が成立っているとすると log(1−h1)=−k(Sl+Al)w1 ……(1) である。ここで、kは比例定数である。
【0041】ところで散乱係数S1と吸収係数A1は、
それぞれ血液のへマトクリットHCTとヘモグロビン量
に比例すると考えられるので、σ1、ε1を定数とし
て、 S1=σ1・HCT、A1=ε1・HGB ……(2) 故に、 log(1−h1)=−(kσ1・HCT+kε1・HGB)・w1 ……(3) となる。
【0042】そこで、LED11b(第2波長)による
画像から求めたピーク高さh2についても同様に、S2
=σ2・HCT、A2=ε2・HGB(σ2、ε2は定
数) log(1−h2)=−k(S2+A2)・w1 =−(kσ2・HCT+kε2・HGB)・w1 ……(4) となる。k、σl、σ2、ε1、ε2は理論的又は実験
的に決定されるので、h1、h2、w1が得られると、
式(3)、(4)よりHGB、HCTが決まる。
【0043】ところで、実際には血管から表皮までに存
在する組織によって画像はボケるため、観察されるピー
ク値は組織がない場合に比べて小さくなる。よって、実
際には log(1−h1)=−k(S+A)w1+T ……(5) となる。ここで、Sは血液の散乱係数、Aは血液の吸収
係数、Tは生体組織による影響を表す項である。
【0044】さて、このTは、得られた画像の中で血管
像のコントラストが最大となる部分を解析領域に選択す
ることによって、比較的一定となることを実験的に見い
だした。従って、実験的に求めたTを用いればHGB、
HCTを求めるのに問題とはならない。算出されたHG
BとHCTは記憶部25に格納される。このような計測
が所定回数くり返されると、演算部23は、算出した値
からその時系列的変化を表わすグラフや表を作成して表
示する(ステップS19、S20)。
【0045】(3)酸素化率計測モード このモードでは複数波長について各1回撮像する動作を
(時系列的に)複数回行う。操作部35により「酸素化
率計測モード」を設定する。そして、図14に示すよう
にLED11a(第一波長:830nm)によって指1
6を照明し撮像を行う(ステップS51)。次に、LE
D11b(第2波長:890nm)によって指16を照
明し、同様に撮像する(ステップ52)。次に、LED
11c(第3波:660nm)によって指16を照明し
撮像する(ステップS53)。そして、図7に示す手順
で、解析領域を設定する(ステップ54)。
【0046】次に、第1、第2および第3波長による画
像の各濃度プロファイルを図10に示すように作成する
(ステップS55)。次に、各濃度プロファイルを規格
化し(ステップS56)、ピーク高さh1、h2、h3
と幅w1を算出する(ステップS57)。次に、酸素化
率を算出して記憶部25に格納する(ステップS5
8)。所定回数の計測を繰り返し、その時系列的変化を
表すグラフや表を作成して表示してもよい(ステップS
59〜S61)。
【0047】ここで、ステップS58において酸素化率
を算出する原理を説明する。全ヘモグロビン量をHG
B、酸化ヘモグロビン量をHGBo、還元ヘモグロビン
量をHGBrとすると HGB=HGBo+HGBr ……(6) である。
【0048】また、第1波長での酸化および還元ヘモグ
ロビンに対する吸光度ε1(等吸収なので)、第2波長
での酸化および還元ヘモグロビンに対する吸光度をε2
(等吸収なので)、第3波長での酸化および還元ヘモグ
ロビンに対する吸光度をそれぞれε3o、ε3rとす
る。
【0049】さらに、第1波長での吸収係数をA1、散
乱係数をS1、第2波長での吸収係数をA2、散乱係数
をS2、第3波長での吸収係数をA3、散乱係数をS3
とし、各波長について規格化された濃度プロファイルの
ピーク高さをそれぞれ、h1、h2、h3、幅をw1と
すると、式(1)と同様にして、 log(1−h1)=―k(A1+S1)w1 ……(7) log(1−h2)=―k(A2+S2)w1 ……(8) log(1−h3)=―k(A3+S3)w1 ……(9) となり、式(7)、(8)よりA1、A2、S1、S2
は決定する。
【0050】一方、S3は、S1、S2と同様に、血液
のヘマトクリットHCTに比例すると考えられ、 S3=σ3・HCT ……(10) として決定される。従って、式(9)、(10)からA
3も求まる。
【0051】ところで、 A3/A1=(ε3o・HGBo+ε3r・HGBr)/(ε1・HGB) ……(11) ε3r>>ε3oであるから A3/A1=ε3r・HGBr/(ε1・HGB) =a・HGBr/HGB ……(12) となる(a=ε3r/ε1)。
【0052】酸素化率の定義から r=HGBo/HGB =1−HGBr/HGB=1−(1/a)・(A3/A1) ……(13) となり、酸素化率が算出される。なお、静脈の酸素化率
の臨床的な意義は、現時点では動脈血の酸素飽和度ほど
明確ではない。しかし、動脈の酸素飽和度と静脈の酸素
飽和度の差が実際に消費される酸素量であり、静脈の酸
素飽和度は、生体の酸素の予備量を反映していると考え
られる。
【0053】図15は出力部24(液晶ディスプレイ)
の表示例である。グラフ表示領域51、測定データ表示
領域52、測定情報領域53、メッセージ領域54、デ
ータ表示形式切替領域55、コマンド領域56がある。
グラフ表示領域51は、計測装置より得られた生体成分
情報と任意選択情報を時系列データのグラフとして表示
できる。測定データ表示領域52は、グラフ上のある測
定時点の測定データを表示できる。測定情報領域53
は、測定番号、測定者名、生年月日、性別等の測定者情
報が表示される。メッセージ領域54はシステムの状態
を示すメッセージや、測定者に動作を促すメッセージを
表示できる。データ表示形式切替領域55は、データ表
示形式を切り替えるためのアイコンを表示し、グラフ、
一覧表、画像等のいずれかに表示を切り替えることがで
きる。コマンド領域は、いろいろなコマンドを実行する
アイコンが表示され、各アイコンを選択すると、PCカ
ードへの測定データの記録、ファイルの削除、設定、デ
ータの転送、印刷、メンテナンス等を実行できる。
【0054】図15のグラフ領域51に示されたグラフ
は、同一の被験者について、毎日の運動前に計測して得
られた血管幅、ヘモグロビンHGB、酸素化率SVI
と、任意の選択情報中からタイムトライアルのタイムを
選択して入力した測定データ基づいた時系列グラフであ
る。グラフ領域51には示されていないが、任意選択情
報として乳酸(乳酸値)、血圧H(血圧最大値)、心拍
数が選択、データ入力されており、図3に示した「カー
ソル」キーで表示領域を切り替えて、グラフ領域51に
時系列グラフとして表示できる。また、「カーソル」キ
ーで時系列データのグラフ上の計測点を示すバー(棒)
を動かすことができ、グラフ領域51に測定日と測定時
間とその時点の測定結果とコメントをデータ表示領域5
2に表示できる。
【0055】このように、計測装置の計測結果と任意選
択情報との関係が時系列的に一目でわかり、計測結果の
予測(増加または減少傾向)が容易となり、便利であ
る。また、コンディションを反映した項目を任意に選択
可能であり、目的に応じたコンディションの管理ができ
る。
【0056】
【発明の効果】この発明によれば、検出部を解析部の載
置部に載置することができるので、検出部と解析部を一
体化することができ、持ち運び易く、1人で測定が可能
になるなどの取い扱いが便利になる。さらに、検出部と
解析部はコネクタで直結されるので、コネクタは電気信
号ポートと固定部を兼ねることができ、部品点数やコス
トの削減ができる。また、必要に応じて載置部から降ろ
して使用するので、測定の自由度が拡がり、測定者と被
験者を分けたり、座位または臥位等の自由な姿勢での計
測可能となる。また、検出部の交換も容易となり、測対
象の変更(例えば、大人用や子供用)にも柔軟に対応で
きる。このような無侵襲生体検査用装置は、測定場所を
選ばず、どこでも持ち運びができ、頻繁に検査したい貧
血検査も簡単に短時間に行え、測定結果も時系列データ
として表示され、その日のコンディションが一目でわか
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】この発明の実施例の外形を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施例の外形を示す側面図である。
【図4】この発明の実施例の外形を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施例の操作部を示す図である。
【図6】この発明の実施例の動作を示すフローチャート
である。
【図7】この発明の実施例の動作を示すフローチャート
である。
【図8】この発明の実施例により得られる画像例を示す
説明図である。
【図9】この発明の実施例により得られる画像例を示す
説明図である。
【図10】この発明の実施例の画像例の濃度プロファイ
ルを示す説明図である。
【図11】この発明の実施例の正規化された濃度プロフ
ァイルを示す説明図である。
【図12】この発明の実施例の正規化された濃度プロフ
ァイルを示す説明図である。
【図13】この発明の実施例の光源の正面図である。
【図14】この発明の実施例の動作を示すフローチャー
トである。
【図15】この発明の実施例の表示例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 検出部 2 データ処理部 3 解析部 4 載置部 11 光源部 12 受光部 21 プロファイル抽出部 22 定量化部 23 演算部 24 出力部 25 記憶部 31 特徴抽出部 32 記憶部 33 比較部 34 解析領域設定部 35 操作部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象とする生体に光を供給するため
    の光源部と、光を受けた生体から光学的情報を検出する
    受光部とを備える検出部と、 検出部からの光学的情報をデータ処理するデータ処理部
    と、データ処理された情報を出力する出力部と、データ
    処理に必要なデータを入力したり操作するための操作部
    とを備える解析部とを備えてなり、 解析部は検出部を載置する載置部をさらに備えてなるこ
    とを特徴とする無侵襲生体検査用装置。
  2. 【請求項2】 検出部は、解析部の載置部に載置された
    状態において検出部のコネクタと解析部のコネクタとが
    直結されることを特徴とする請求項1記載の無侵襲生体
    検査用装置。
  3. 【請求項3】 検出部は、接続コードを介して検出部の
    コネクタと解析部のコネクタ間が接続されることを特徴
    とする請求項1記載の無侵襲生体検査用装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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