JP2000081589A - 光偏向器 - Google Patents

光偏向器

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JP2000081589A
JP2000081589A JP11190501A JP19050199A JP2000081589A JP 2000081589 A JP2000081589 A JP 2000081589A JP 11190501 A JP11190501 A JP 11190501A JP 19050199 A JP19050199 A JP 19050199A JP 2000081589 A JP2000081589 A JP 2000081589A
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coil
hall
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Yukiaki Minamoto
幸昭 源
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可動板の位置情報を従来よりもより正確かつ高
感度で検出することができる光偏向器を提供する。 【解決手段】支持体103と、少なくとも一方の面に光
源からの光を反射するための鏡面106が形成された可
動板101と、この可動板101と支持体103との間
を連結し、可動板101を偏向可能に保持する弾性部材
102と、可動板101の少なくとも一方の面に形成さ
れた駆動用コイル104と、可動板101の面に略平行
な方向に磁界を発生する永久磁石107と、可動板10
1上に設けられ、駆動用コイル104に印加された電流
と永久磁石107の磁界との相互作用により弾性部材1
02を弾性変形させたときの可動板101の偏向運動の
偏向角を検出するためのホール素子108とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光を反
射し、その反射光を走査する光偏向器に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭64−2015号公報は従来の光
偏向器の一例を開示しており、図21(a)、(b)は
この公報に開示されている光偏向器の構成を示してい
る。図21(a)はこの光偏向器の概略図であり、図2
1(b)はその断面図である。1は一平面に反射手段を
有する可動板、2は金属平板で形成されたトーションバ
ー構造であるヒンジ部材、3はヒンジ部材2の両端を固
定している支持体、40は磁石、6は磁石40の両磁極
に対向する位置にヒンジ部材2に固定されている第1の
コイル、8は第1のコイル6に固定されている第2のコ
イル、9は第1のコイル6と第2のコイル8が位置する
磁気ギャップを有し一巡の閉磁気回路を構成するヨー
ク、10は上記第1のコイル6の近傍に位置しヨーク9
に固定されている第3のコイルである。
【0003】このような構成の光偏向器において、第1
のコイル6に交流電流を印加すると、第1のコイル6に
流れる電流と磁石40によって発生する磁界の相互作用
により、第1のコイル6に可動板1の厚み方向にローレ
ンツ力が発生する。このローレンツ力により、可動板1
はヒンジ部材2内の可動板平面に平行な方向を回動中心
として回動運動する。
【0004】また可動板1と同時に回動する第2のコイ
ル8は、磁石40から発生する磁束と鎖交し、その鎖交
速度に比例した誘導起電力が第2のコイル8の両端に発
生する。また第2のコイル8は上記の誘導起電力のほか
に、第1のコイル6に流れる電流の変化に伴う相互誘導
作用による起電力も発生する。この相互誘導起電力を低
減するのに、第2のコイル8と同様に相互誘導起電力を
発生する第3のコイル10との差を第1のコイル6に負
帰還させる。このように相互誘導起電力を低減させた第
2のコイル8に発生する誘導起電力が可動板1の速度信
号となり、また第2のコイル8、第3のコイル10は可
動板1の偏向角を制御する手段となる。この光偏向器は
回動する可動板1にレーザー光等の光を照射させること
により反射光を走査することができる。
【0005】また、特開平10−90625公報には、
従来の光偏向器の他の例が記載されている。
【0006】図22はこのような光偏向器の平面構成を
示しており、可動板21,弾性部材22,支持体23,
駆動用コイル24,検出用コイル25,駆動用コイル電
極パッド26、検出用コイル電極パッド27、永久磁石
28から構成されている。ここで、可動板21、弾性部
材22、支持体23、駆動用コイル24、検出用コイル
25等は半導体製造法により一体形成されている。可動
板21は主として高剛性材料であるSi基板を用い、駆
動用コイル24,検出用コイル25が存在する面の裏面
に、反射面が一平面である反射手段を有している。弾性
部材22は主としてポリイミド等の有機材料を用い、可
動板21の板厚方向に移動可能に可動板21を支持して
いる。支持体23は可動板21と同基板を用い、弾性部
材22を固定している。駆動用コイル24,検出用コイ
ル25は主としてAl、Cu等の金属材料を用い、可動
板21内においてできるだけ外側に複数回巻いてある。
両コイルは互いにほぼ直上、直下の位置関係にあり、両
コイル間に絶縁層を形成することにより両コイル間を絶
縁している。駆動用コイル電極パッド26、検出用コイ
ル電極パッド27は支持体23上に形成し、両コイルの
両端は弾性部材22中を通り、支持体23まで延在して
いる。永久磁石28は可動板21の平面方向で、磁石近
傍の駆動用コイル24の電流方向に対して垂直方向に着
磁されている。また駆動力を高め、かつ検出信号出力レ
ベルを高めるため、可動板21及び駆動用コイル24,
検出用コイル25の近傍に設けてある。
【0007】このような構成の光偏向器において、駆動
用コイル24に交流電流を印加すると、駆動用コイル2
4に流れる電流と永久磁石28によって発生する磁界の
相互作用により、駆動用コイル24に可動板21の厚み
方向にローレンツ力が発生する。このローレンツ力によ
り可動板21は弾性部材22と支持体23の境界部を固
定端として可動板厚み方向に並進運動すると同時に、弾
性部材22の永久磁石28着磁方向を中心軸として可動
板厚み方向に回動運動する。また可動板21と同時に並
進、回動する検出用コイル25は永久磁石28から発生
する磁束と鎖交し、その鎖交速度に比例した誘導起電力
が検出用コイル25の両端に発生する。この検出用コイ
ル25に発生する誘導起電力が可動板21の速度信号と
なり、また検出用コイル25が可動板21の偏向角を制
御する手段となる。この光偏向器は並進、回動する可動
板21にレーザー光等の光を照射させることにより反射
光を走査することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来技術で用いられている検出手段としての検出用コイ
ルの信号は速度信号であるので、正確には可動板の位置
を検出してはいない。速度信号は積分処理すれば位置信
号になるが、積分処理した信号が正確な可動板の位置と
ずれる可能性がある。特に駆動コイルに印加する電流の
周波数が低い場合は信号が非常に微弱であるため、積分
処理信号が可動板の変位信号と異なる可能性が高い。さ
らに印加電流が直流である場合は正確な検出が困難であ
る。従って、可動板を位置決め手段として使用する場合
は、従来例のような駆動用コイルによる検出手段を用い
ることはできない。
【0009】また弾性部材にピエゾ素子等のひずみゲー
ジを形成し、弾性部材の曲げ、ねじりによって信号を検
出する手段もあるが、弾性部材の変形が必ずしも可動板
の変位に対応するわけではない。
【0010】本発明はこのような課題に着目してなされ
たものであり、その目的とするところは、可動板の位置
情報を従来よりもより正確かつ高感度で検出することが
できるとともに、低周波信号や直流信号で駆動した場合
においても可動板の正確な位置検出が行なえる光偏向器
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の光偏向器は、支持体と、少なくとも一方
の面に光源からの光を反射するための鏡面が形成された
可動板と、この可動板と前記支持体との間を連結し、前
記可動板を偏向可能に保持する弾性部材と、前記可動板
の少なくとも一方の面に形成された駆動用コイルと、前
記可動板の面に略平行な方向に磁界を発生する磁界発生
手段と、前記駆動用コイルに印加された電流と前記磁界
発生手段の磁界との相互作用により前記弾性部材を弾性
変形させたときの前記可動板の偏向運動の偏向角を検出
するためのホール素子とを具備する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を詳細に説明する。本発明の各実施の形態で
は可動板にホール素子を形成したことを共通の特徴とし
ており、したがって、まずこのホール素子の動作原理に
ついて説明する。
【0013】図1に示すように、長方形の半導体薄板5
0に電流Iを印加し、電流Iと垂直方向に磁束密度B
(Z方向)をかけると、電流Iと磁束密度Bとの相互作用
により双方に垂直な方向(Y方向)にローレンツ力が発生
する。電流Iによる電子はこのローレンツ力を受けるこ
とによって電流Iと磁束密度Bの双方に垂直な方向(Y
方向)に曲げられ、そのためY方向に起電力VH が発生
する。VH はホール起電力と呼ばれ、次の式で与えられ
る。
【0014】VH =RH ・I・B / t (1) ここでRH はホール係数と呼ばれ、n型半導体の場合、
電子密度をnとすればRH =−1/neで与えられ、p
型半導体の場合、正孔密度をpとすればRH =1/pe
で与えられる。ここでeは電子の単位電荷量である。ま
たtは薄板の厚さである。
【0015】次に本発明の第1の実施の形態を説明す
る。この実施の形態の特徴は、可動板上にホール素子を
貼り合わせて取り付けた点にある。図2(a)は本発明
の第1の実施の形態にかかわる光偏向器の斜視図であ
り、図2(b)は、図2(a)中のA−A’に沿った光
偏向器の断面図である。第1実施の形態にかかわる光偏
向器は、支持体103と、一方の面に光源からの光を反
射するための鏡面106が形成された可動板101と、
この可動板101と支持体103との間を連結し、可動
板101を偏向可能に保持する弾性部材102と、可動
板101の他方の面に形成された駆動用コイル104
と、この駆動用コイル104のコイル配線111と、可
動板101の面に略平行な方向に磁界を発生する磁界発
生手段としての永久磁石107と、可動板101上でか
つ駆動コイル104の内側に設けられたホール素子10
8と、このホール素子108のホール素子配線109
と、駆動用コイル104を覆う絶縁膜110とで構成さ
れている。弾性部材102はトーションバー構造となっ
ている。本実施の形態は永久磁石107、ホール素子1
08、ホール素子配線109以外はモノリシックで一体
形成されている。
【0016】本実施形態における光偏向器の各部を説明
すると、可動板101,支持体103は主に高剛性材料
であるSi基板等で形成することが望ましく、弾性部材
102は主として長寿命、偏向角が大きく取れるポリイ
ミド等の有機材料で形成することが望ましい。駆動用コ
イル104の材料としては抵抗率の低いAl,Cu等が
望ましい。可動板101の駆動力を高め偏向角を大きく
するには、駆動用コイル104の抵抗を低く押さえなが
らターン数を多くし、できるだけ永久磁石107に近い
位置、すなわち可動板101内の外縁部に近い位置に配
置する。鏡面106の表面は可動板101がSi基板な
らばSiの研磨面、あるいはその上部に薄いアルミニウ
ムあるいは金などを被覆させても良い。永久磁石107
は可動板101の両運動端に対向する位置に可動板10
1に近接させて配置する。また、永久磁石107は図2
(a)中のY方向に着磁し、可動板101側が互いに異
なる磁極になるように配置する。ホール素子108は図
2では可動板上の駆動用コイル104の内側(巻線の内
側)にあるが、ホール素子配線109が形成できる範囲
なら駆動用コイル104に厚み方向において重なる位置
にあってもよい。
【0017】上記した構成の光偏向器において、駆動用
コイル104に電流を印加すると、駆動用コイル104
に流れるX方向の電流と永久磁石107から発生するY
方向の磁界との相互作用により、駆動用コイル104に
はZ方向にローレンツ力が発生する。このローレンツ力
により、可動板101は弾性部材102のX方向を中心
軸として回動運動する。本実施形態の光偏向器は、可動
板101の鏡面106にレーザー光等の光を照射しなが
ら上記の方法により可動板101を回動させて反射光を
走査するように構成されている。
【0018】ここで図3(a)、(b)には、可動板1
01が中立位置に対してθだけ傾いている状態を示す。
図において可動板とコイル、ホール素子及びその配線の
みを示し、弾性部材などは省略されている(図4(a)
〜図9(a)、図10、図11(a)〜図14(a)に
おいても同様)。ホール素子108の厚み方向成分の磁
束密度はB・sinθ となる。このときホール素子108
のX方向の端子間に電流を流すと、ホール素子108の
Y方向の端子間には上記式(1)により、 VH =RH ・I・B・sinθ/ t (2) で示されるホール電圧が発生する。これによりホール電
圧は、同一のホール素子を用い、印加電流、磁束密度が
同一の場合、可動板101の傾向角に依存するので、可
動板101の位置を表わす信号(位置信号)となる。ホ
ール素子108の材料としては、キャリア移動度が大き
いInSb、InAs、GaAs等が望ましい。これら
のホール素子は素子の材料、形状によっても異なるが、
一般的に印加電流数mA、数百Gの磁束密度の場合でも
数百mVのホール電圧が発生する。
【0019】一方、従来例の検出用コイルによる信号
は、印加電流が低周波の場合は数十から数百μVオーダ
ーである。従って本実施形態では、従来例による方法と
比較してはるかに検出感度が大きい。また検出信号が位
置信号であることにより、従来よりも正確な可動板の位
置情報が検出され、さらに直流駆動させたときのスタテ
ィックな状態でも正確な検出が可能である。
【0020】また図3(a)、(b)においてホール素
子108の印加電流と検出電圧の方向を逆にしても検出
可能である。ただしホール素子108の形状によって検
出感度が変化するので以下にこのことについて説明す
る。
【0021】図1においてホール素子の印加電流端子間
の距離をLとし、ホール電圧端子間の距離をWとし、式
(1)を別の形で表すと VH =μ・V’・B・W / L (3) となる。ここでV’はホール素子の印加電流端子間の距
離Lに印加する電圧、μはキャリア移動度である。ホー
ル電圧VH を大きくするには式(1)よりキャリア密度
(電子密度n、正孔密度p)を小さくした方がよい。す
なわち印加電流端子間の抵抗を大きくするためにはL>
Wの関係を満たす形状の方が望ましいが、印加電流Iを
大きくするには印加電圧V′を大きくしなければならな
い。
【0022】一方、L<Wの関係を満たす形状において
は、式(3)により同じ印加電圧、キャリア移動度なら
ば、WがLに比較して大きくなるほどホール電圧は大き
くなるが、印加電流端子間の抵抗を小さくし過ぎるとキ
ャリア移動度μの方が小さくなってしまう。従って検出
感度を高くするには印加電流端子間の抵抗を大きくする
ために、L>Wの関係を満たす形状を用いてW/Lの値
が大きくなるようにすることが望ましいが、印加電圧の
限界、消費電力の限界を考慮することが必要である。
【0023】以下に、可動板101をSi基板とした場
合の光偏向器の製造方法の一例を簡単に説明する。まず
Si基板の一方の面に後でSiエッチングするためのマ
スクとなる絶縁膜をスパッタリング、CVD、真空蒸着
法等によって成膜し、フォトリソグラフィー法でパター
ン形成する。次にSi基板の他方の面に有機絶縁膜10
2をスピンコート、印刷法等で成膜、パターン形成す
る。この有機絶縁膜102は、図2(b)に示すよう
に、可動板101のみならず支持体103上にも形成さ
れ、さらに弾性部材152の形状にパターニングされ
る。その後、駆動用コイル104の材料である金属膜を
スパッタリング、CVD、真空蒸着、メッキ、印刷等に
よって成膜し、フォトリソグラフィー法でそれぞれパタ
ーン形成する。次にその上部に絶縁膜110を形成し駆
動用コイル104を覆うとともに、弾性部材152の形
状をパターニングする。そして最初に形成した絶縁膜を
マスクとしてSi基板をエッチングする。
【0024】ここまでがホール素子108を形成する前
までの製造工程であるが、このように同一基板上に半導
体製造法で作製することによって、可動板101,弾性
部材102,支持体103,駆動用コイル104,鏡面
106をモノリシックに一体形成することができ、小型
化及び量産化が容易となる。最後に駆動用コイル104
の内側における可動板101上の位置にホール素子10
8を貼り合せるとともに、これに接続してホール素子配
線109をも貼り合わせる。ホール素子108としては
上記のようにキャリア移動度の大きいInSb、InA
s、GaAs等が望ましい。またSi等のキャリア移動
度の比較的小さいホール素子においては、ホール電圧信
号を増幅したり差動させたりする処理回路とホール素子
とを一体化したホールICを可動板101に備えてもよ
い。
【0025】また図2(a)、(b)、図3(a)、
(b)ではホール素子を駆動コイル内側全体に取り付け
ているが、図4(a)、(b)に示すように可動板10
1の運動端部に小型のホール素子108を取り付ける
と、ホール素子108全体が永久磁石により近くなるの
で、ホール素子108の厚み方向成分の磁束密度Bも大
きくなる。従って式(2)により発生するホール電圧VH
も大きくなり、より高感度の位置信号が検出可能な光偏
向器となる。
【0026】図4(a)、(b)に示すように、ホール
素子を可動板の運動端部に取り付けると、例えば図5
(a)のように、コイル、ホール素子と同じ面に鏡面を
形成することも可能である。図5(b)には、A−A’
に沿った断面図を示す。この場合の製法としては、先に
説明した工程において、例えば以下の変更を行えばよ
い。すなわち、絶縁膜102にパターン形成する際に、
鏡面を形成する部分の絶縁膜を除去する。次に、コイル
104の材料である金属膜がアルミニウムや金等の高反
射率を有する材料である場合には、パターン形成の際に
鏡面部に金属膜が残るようにする。さらに、絶縁膜11
0を成膜後、鏡面を覆う部分を除去するようにパターン
形成を行う。
【0027】一方、コイル材料が銅などの低反射率材料
である場合には、絶縁膜102、110において鏡面を
形成する部分を除去するパターン形成を行った後に、鏡
面となる金属の成膜とパターン形成を行う。あるいは、
いずれの場合においても、可動板表面をそのまま鏡面と
して用いてもよい。
【0028】図5(a)、(b)に示す構成において
は、可動板の少なくとも一方の面が研磨されていればよ
いため、例えば図2(a)、(b)に示す構成において
両面が研磨された材料を可動板として使用する必要があ
るのに対して安価な材料を用いることができる特徴があ
る。
【0029】さらにまた別の例では、図6(a)、
(b)に示すように、可動板101の運動端近傍におけ
る駆動用コイル104の配線領域とホール素子108と
が、可動板101の厚み方向において重なるような位置
にホール素子108を配置する。これによりホール素子
108全体が永久磁石により近くなるので検出感度が高
くなる。さらにホール素子108が駆動用コイル104
の直上の位置に設けられていることより、ホール素子1
08における駆動用コイル104に流れる電流からの磁
束密度はほぼ可動板101と平行方向成分となり、ホー
ル素子108の厚み方向成分には磁束密度は発生しな
い。これにより駆動用コイル104の印加電流との相互
作用によるホール電圧は発生しなくなり、不要な信号発
生を防止できる光偏向器となる。
【0030】またさらに図7(a)、(b)のように可
動板101の両側の運動端でかつ駆動用コイル104の
直上にホール素子108を取り付けた場合には、両ホー
ル素子から発生するホール電圧を加算することにより検
出感度が2倍となる。
【0031】またさらには図10に示すように、ホール
素子の両配線間に増幅機能を有するMOSやバイポーラ
トランジスタ等を集積化した能動アンプ212を可動板
上に一体形成する。これにより発生するホール電圧が増
幅されることにより大きくなり、高感度の位置信号を発
生する光偏向器が実現される。
【0032】また、図示はしないが、ホール素子と信号
処理回路が一体化されたホールICをホール素子108
の代わりに取り付けることにより、図10の構成と同様
の効果を得ることが可能である。
【0033】上記した第1実施の形態によれば、可動板
上にホール素子を取り付けることにより、従来よりも正
確で高感度の位置信号が検出可能な光偏向器が実現でき
る。
【0034】次に本発明の第2実施の形態について説明
する。この実施の形態の特徴は可動板とホール素子とを
モノリシックに一体形成している点である。図8
(a)、(b)に第2実施の形態を示す。
【0035】まず図8(a)、(b)に示すように、S
i、InSb、InAs、GaAs基板等の半導体基板
からなる可動板201に、4端子電極のコンタクトとし
て電子密度1020cm-3から1022cm-3ほどの高濃度の
不純物をイオン注入して高濃度不純物拡散層211を形
成する。その後、高濃度不純物拡散層211の上部に絶
縁膜210を介在させ、コンタクトホールを介して高濃
度不純物拡散層211に接触するように、スパッタリン
グ、CVD、真空蒸着法等によりホール素子配線209
を形成する。その後、形成した高濃度不純物拡散層21
1、ホール素子配線209の上部に弾性部材を兼ねる絶
縁膜202を介して駆動用コイル204を形成する。
【0036】図8(b)では駆動用コイル204が最上
部で露出しているが、もちろんその上部に絶縁膜を形成
してもよい。これにより可動板201上の4端子電極内
側領域は可動板に設けられた半導体ホール素子となる。
【0037】図8(a)に示すように、第1実施の形態
同様、X方向間に電流を印加すると、Y方向間の電極に
ホール電圧が発生し、位置信号が検出可能となる光偏向
器が実現される。
【0038】以上により、可動板上の駆動用コイル内側
にイオン注入で4端子電極コンタクト用の拡散層を設け
ることにより、可動板とモノリシックに一体形成でホー
ル素子を作製することができるので小型化量産化可能と
なり、大幅な製造工数削減、コスト低減の光偏向器が実
現できる。
【0039】また、図9(a)、(b)に示すように第
1実施の形態の図6と同様に、ホール素子が駆動用コイ
ル204の直下に位置するように4端子電極コンタクト
用の高濃度不純物拡散層210’を設ける。これにより
第1実施の形態と同様に、ホール素子全体が永久磁石に
より近くなるので検出感度が高くなるとともに、ホール
素子における駆動用コイル204に流れる電流からの磁
束密度はほぼ可動板201と平行方向成分となり、厚み
方向成分には発生しない。従って駆動用コイル204の
印加電流との相互作用によるホール電圧は発生しなくな
り、不要な信号発生を防止できる光偏向器が実現され
る。
【0040】なお、図9(a)、(b)では駆動用コイ
ル204の直下にホール素子が位置するように示してい
るが、上記した第1の実施の形態のように駆動用コイル
204の直上でもよい。また図面には記載してないが第
1実施の形態と同様に、可動板201の両側の運動端で
かつ駆動用コイル204の直下または直上位置にホール
素子を取り付けることにより、2倍の検出感度が得られ
る光偏向器を実現することもできる。
【0041】さらに図示しないが、ホール素子の信号処
理回路を可動板上に一体形成し、高感度の位置信号を発
生させることも可能であり、コイル、ホール素子と同じ
面に鏡面を形成することも可能である。
【0042】上記した第2実施の形態によれば、可動板
とホール素子とをモノリシックに一体形成したので小型
化及び量産化が可能となり、大幅な製造工数の削減、コ
ストの低減による光偏向器が実現できる。
【0043】次に本発明の第3の実施の形態を説明す
る。この実施の形態の特徴はホール素子をモノリシック
に一体形成し、さらにホール素子を薄膜化することによ
り高感度の検出手段を得る点にある。図11(a)、
(b)に第3実施の形態を示す。
【0044】図11(a)、(b)に示すように、可動
板301を形成しているSi、InSb、InAs、G
aAs等の半導体基板とは逆極性のキャリアが発生する
ような不純物を可動板301にイオン注入して不純物拡
散層313を形成する。その後、この不純物拡散層31
3に第2実施の形態と同様に、高濃度の不純物をイオン
注入することによりホール素子電極コンタクト用の高濃
度不純物拡散層311を形成する。次にその上部に絶縁
膜310を介在させ、コンタクトホールを介して高濃度
不純物拡散層311に接触するようにホール素子配線3
09を形成する。その後ホール素子配線309の上部に
弾性部材を兼ねる絶縁膜302を介して駆動用コイル3
04を形成する。
【0045】これにより第2実施の形態と同様にモノリ
シックにホール素子を形成できるが、この例では不純物
拡散層313が可動板基板と反対のキャリアを発生する
ことにより、不純物拡散層313の厚さtがホール素子
の厚さになる。第2実施の形態ではホール素子の厚さは
基板の厚さとなるので数百μmほどになるが、この実施
の形態では数千オングストロームの厚さとなり、式(1)
により発生するホール電圧が3桁ほどにも大きくなる。
従って、第3実施形態では3桁分の高感度の位置信号を
発生するホール素子をモノリシックに形成できる光偏向
器が実現される。
【0046】次に上記した第3実施の形態の変形例を説
明する。図12(a)、(b)に示すように、可動板3
01上に絶縁膜310’を可動板301の全面に形成す
る。次に絶縁膜310’上にInSb、InAs等のホ
ール電圧の検出感度の高いホール素子314を真空蒸
着、スパッタリングなどの方法により薄膜化して形成す
る。その後、第2実施の形態と同様に、ホール素子31
4に高濃度の不純物をイオン注入することによりホール
素子電極コンタクト用の高濃度不純物拡散層311を形
成し、その上部に絶縁膜310”を介在させ、コンタク
トホールを介して高濃度不純物拡散層311に接触する
ようにホール素子配線309を形成する。
【0047】その後ホール素子配線309の上部に弾性
部材を兼ねる絶縁膜302を介して駆動用コイル304
を形成する。上記の変形例では絶縁膜310”を介在さ
せることによりホール素子の厚さは半導体(InSb、
InAs等)の厚さとなるので、第2実施の形態よりも
はるかに薄膜化したホール素子が実現できる。従って高
感度の位置信号を発生するホール素子をモノリシックで
形成できる光偏向器が実現される。なおこの場合の可動
板基板はSi、GaAs等の半導体基板に限らず金属、
絶縁基板等の高剛性材料でもよい。
【0048】以上により可動板上部に絶縁膜を形成し絶
縁膜上部にホール素子をモノリシックに一体形成するこ
とにより、高感度の位置信号が発生可能な光偏向器が実
現される。なお、ここでは真空蒸着、スパッタリング法
で薄膜化したホール素子を形成する実施形態を示したが
これに限らず、多結晶半導体(poly -Siなど)をCV
D法で形成する実施形態(図13)、あるいは、可動板
をSOI(Silicon OnInsulator)基板にし、上部の半導
体層をホール素子にする実施形態(図14)を採用した場
合でも、図12に示した光偏向器と同様に高感度の位置
信号が発生できる光偏向器を実現できる。なお、図1
2、13に示す実施形態ではSi半導体を用いたが、G
aAs、InSb、InAsを用いてもよい。
【0049】また、第1、第2実施の形態と同様に、ホ
ール素子が駆動コイルの直上または直下に位置するよう
に構成して検出感度の向上と不要信号の発生防止を実現
することも可能である。さらに、ホール素子の信号処理
回路を可動板上に一体形成して高感度の位置信号を発生
させることも可能である。
【0050】上記した第3実施の形態によれば、薄膜化
したホール素子をモノリシックに一体形成することによ
り高感度の位置信号を発生する光偏向器が実現される。
【0051】これまで第1〜3実施の形態をトーション
バー構造で支持された光偏向ミラーにおいて説明した
が、図15、16に示すように片持ち梁構造においても
本実施形態を適用することができる。以下に図15、1
6の動作について説明する。図15は可動板上にホール
素子を貼り付けで形成(第1実施の形態に対応)した光
偏向器であり、図16は可動板とホール素子とを一体形
成した光偏向器である(第2実施の形態に対応)。
【0052】図15、16において、駆動用コイル10
4、204に交流電流を印加すると、駆動用コイル10
4、204に流れるY方向の電流と永久磁石107、2
07から発生するX方向の磁界との相互作用により、駆
動用コイル104、204にZ方向にローレンツ力が発
生する。このローレンツ力により、可動板101、20
1は弾性部材102、202と支持体の境界部を回動中
心としてY軸回りに回動運動する。
【0053】ここで可動板101、201が角度θだけ
傾いているとき、ホール素子の厚み方向成分の磁束密度
はB・sinθ となる。従って片持ち梁構造においても、
トーションバー構造と同様に、ホール素子のX方向の端
子間に電流を流すと、ホール素子のY方向の端子間に、 VH =RH ・I・B・sinθ/ t で示されるホール電圧が発生する。これによりホール電
圧は、同一のホール素子を用いかつ、印加電流、磁束密
度が同一の場合には、可動板の偏向角に依存するので、
可動板101、201の位置を表わす信号(位置信号)
となる。以上により検出信号が位置信号であることによ
り、従来よりも正確な可動板の位置情報が検出され、さ
らに直流駆動させたときのスタティックな状態でも正確
な検出が可能である。また、図示していないが、ホール
電極下部に拡散層や絶縁膜を介して薄膜化したホール素
子を形成することで高感度化を実現することが可能であ
り、ホール素子の配置や信号処理回路の集積化等に関し
て第1〜第3実施形態と同様の変形が可能である。
【0054】次に本発明の第4の実施の形態を説明す
る。この実施の形態の特徴は片持ち梁またはジンバル構
造を2次元駆動させて2次元の位置信号を検出する点に
ある。図17〜図20に第4実施の形態を示す。
【0055】まず片持ち梁構成の光偏向器について説明
する。図17に示すようにX方向、Y方向の2方向に磁
束密度が発生するようにそれぞれの方向に着磁した永久
磁石407−1、407−2を配置する。またそれぞれ
の永久磁石407−1、407−2の近傍でかつ、駆動
用コイル404の直上の可動板401の位置にホール素
子408−1、408−2を貼り合せるとともに、これ
に接続してホール素子配線409−1、409−2をも
貼り合わせる。
【0056】上記した構成の光偏向器において、駆動用
コイル404に交流電流を印加すると、駆動用コイル4
04に流れるX方向の電流と永久磁石407−1から発
生するY方向の磁界との相互作用により、駆動用コイル
404にはZ方向のローレンツ力が発生する。また、駆
動用コイル404に流れるY方向の電流と永久磁石40
7−2から発生するX方向の磁界との相互作用により、
駆動用コイル404にはZ方向のローレンツ力が発生す
る。これらのローレンツ力により、可動板401は弾性
部材402のX方向を回動中心として回動運動するとと
もに弾性部材402と支持体403の境界部を回動中心
としてY軸回りに回動運動する。
【0057】ここで可動板401が回動運動によりθだ
け傾いているときには、ホール素子408−1の厚み方
向成分の磁束密度はB・sinθ となる。一方可動板40
1が並進運動によりψだけ傾いているときには、ホール
素子408−2の厚み方向成分の磁束密度はB・sinψ
となる。これにより各ホール素子408−1、408−
2の一方向の端子間に電流を流すと、他方向の端子間に
はそれぞれ VH =RH ・I・B・sinθ/ t VH =RH ・I・B・sinψ/ t で示されるホール電圧が発生する。これにより各ホール
電圧は、同一のホール素子を用い、印加電流、磁束密度
が同一の場合には、可動板401のそれぞれの偏向角に
依存するので、各ホール素子の電圧信号を検出すること
により可動板401の2自由度の偏向角が検出できる。
また第1実施の形態と同様に、ホール素子408−1、
408−2を、可動板401の運動端近傍でかつ、駆動
用コイル404の直上の位置に設けたので、ホール素子
408−1、408−2における駆動用コイル404に
流れる電流から発生する磁束密度はほぼ可動板401と
平行方向成分となり、厚み方向成分には発生しない。こ
れにより駆動用コイル404に流れる電流との相互作用
によるホール電圧は発生しなくなり、不要な信号発生を
防止できる光偏向器が実現できる。
【0058】なお、各ホール素子408−1、408−
2はともに駆動用コイル404の直上に設けられている
が、ホール素子408−1は永久磁石407−2から発
生するX方向の磁束密度の影響を受けにくいように、永
久磁石407−2から離れた位置に配置するのが望まし
い。またホール素子408−2も同様に、永久磁石40
7−1から離れた位置に配置するのが望ましい。
【0059】図17では第1実施の形態のようにホール
素子を貼り合わせで形成した光偏向器を示したが、図1
8に示すように、第2実施の形態に対応してイオン注入
により高濃度不純物拡散層411−1,411−2を形
成して可動板とホール素子とをモノリシックに一体形成
することにより、2次元位置検出の光偏向器を実現する
ことができる。また図示していないが、第3実施の形態
と同様に、ホール電極下部に拡散層や絶縁膜を介して薄
膜化したホール素子を設けることにより2次元位置検出
可能な光偏向器を実現することもできる。
【0060】次にジンバル構造での2次元駆動、位置検
出可能な光偏向器について説明する。図19に示すよう
に、X方向、Y方向の2方向に磁束密度が発生するよう
に着磁した永久磁石407−1、407−2を配置す
る。またそれぞれの永久磁石407−1、407−2の
近傍でかつ、可動板401−1,401−2の駆動用コ
イル404−1、404−2の直上である位置にホール
素子408−1、408−2を貼り合せるとともに、こ
れに接続してホール素子配線409−1、409−2を
貼り合わせる。またホール素子配線409−1が永久磁
石407−2から発生する磁束密度を受けにくいよう
に、2つの永久磁石407−2の可動板401−2に対
向していない側の磁極どうしを接続するヨーク418を
設ける。また、図示していないが、可動板401の外側
にある2つの永久磁石407−1の可動板401−1に
対向していない側の磁極どうしを接続するヨークを設け
てもよい。
【0061】上記した構成の光偏向器において、駆動用
コイル404−1、404−2に交流電流を印加する
と、駆動用コイル404−1に流れるX方向の電流と永
久磁石407−1から発生するY方向の磁界との相互作
用により、駆動用コイル404−1には可動板401−
1の厚み方向にローレンツ力が発生する。また、駆動用
コイル404−2に流れるY方向の電流と永久磁石40
7−2から発生するX方向の磁界との相互作用により、
駆動用コイル404−2には可動板401−2の厚み方
向にローレンツ力が発生する。これらのローレンツ力に
より、可動板401−1は弾性部材402−1のX方向
を回動中心として回動運動し、可動板401−2は弾性
部材402−2のY方向を回動中心として回動運動す
る。
【0062】ここで可動板401−1がθ傾いていると
き、ホール素子408−1の半導体膜厚方向成分の磁束
密度はB・sinθ となり、可動板401−2がψ傾いて
いるとき、ホール素子408−2の膜厚方向成分の磁束
密度はB・sinψ となる。これによりホール素子408
−1、408−2それぞれに一方向の端子間に電流を流
すと、他方向の端子間にはそれぞれ VH =RH ・I・B・sinθ/ t VH =RH ・I・B・sinψ/ t で示されるホール電圧が発生する。これにより各ホール
電圧は、同一のホール素子を用い、印加電流、磁束密度
が同一の場合には、各可動板の偏向角に依存するので、
各可動板401−1、401−2の位置を表わす信号
(位置信号)となる。また第1実施の形態と同様に、ホ
ール素子408−1、408−2を可動板401−1、
401−2の運動端近傍でかつ、駆動用コイル404−
1、404−2の直上位置に設けたので、ホール素子4
08−1、408−2における駆動用コイル404−
1、404−2に流れる電流から発生する磁束密度はほ
ぼ可動板401−1、401−2と平行方向成分とな
り、厚み方向成分には発生しない。これにより駆動用コ
イル404−1、404−2に流れる電流との相互作用
によるホール電圧は発生しなくなり、不要な信号発生を
防止できる光偏向器となる。
【0063】図19では第1実施の形態のようにホール
素子を貼り合わせて形成した光偏向器を示したが、図2
0に示すように、第2実施の形態に対応してイオン注入
による高濃度不純物拡散層411−1、411−2を形
成して、可動板とホール素子とをモノリシックに一体形
成した2次元の光偏向器も実現可能である。
【0064】また図示していないが、第3実施の形態と
同様に、ホール電極下部に拡散層や絶縁膜を介して薄膜
化したホール素子を形成することで2次元位置を検出可
能な光偏向器を実現することもできる。さらに、ホール
素子の配置や信号処理回路の集積化等に関して、第1〜
第3実施形態と同様の変形が可能である。
【0065】上記した第4実施の形態によれば、片持ち
梁またはジンバル構造を用いて2方向に磁束密度を発生
させて2次元駆動させるようにしたので、2次元の位置
信号が検出可能な光偏向器が得られる。
【0066】なお、上記した具体的実施の形態には以下
のような構成の発明が含まれている。
【0067】(1) 支持体と、少なくとも一方の面に
光源からの光を反射するための鏡面が形成された可動板
と、この可動板と前記支持体との間を連結し、前記可動
板を偏向可能に保持する弾性部材と、前記可動板の少な
くとも一方の面に形成された駆動用コイルと、前記可動
板の面に略平行な方向に磁界を発生する磁界発生手段
と、前記駆動用コイルに印加された電流と前記磁界発生
手段の磁界との相互作用により前記弾性部材を弾性変形
させたときの前記可動板の偏向運動の偏向角を検出する
ためのホール素子と、を具備することを特徴とする光偏
向器。
【0068】この構成の光偏向器ではホール素子を備え
ることにより検出信号が位置信号となり、従来よりも正
確な可動板の位置情報が検出できる。また低周波信号駆
動や直流信号で駆動した場合においても正確な可動板の
位置検出が可能となる。この発明に対応する実施の形態
は第1〜4の実施の形態である。
【0069】(2) 前記ホール素子と当該ホール素子
の信号処理用回路とが前記可動板上に備えられているこ
とを特徴とする(1)に記載の光偏向器。
【0070】この構成の光偏向器では、可動板上にさら
に増幅機能や差動機能を有する信号処理用回路を備える
ことにより、ホール素子からの信号が微小でも増幅可能
となり、あるいは磁界や電流を印加しない状態でも発生
する不要な信号を除去可能となる。従って、より高感度
の位置検出ができる光偏向器が実現できる。この発明に
対応する実施の形態は第1〜4の実施の形態である。
【0071】(3) 前記ホール素子と当該ホール素子
の信号処理用回路とを一体化したホールICを具備する
ことを特徴とする(1)または(2)に記載の光偏向
器。
【0072】この構成の光偏向器では、可動板上にホー
ル素子とこのホール素子用の増幅機能や差動機能を有す
る信号処理用回路を一体化したホールICを備えること
により、ホール素子からの信号が微小でも増幅可能とな
り、あるいは磁界や電流を印加しない状態でも発生する
不要な信号を除去可能となる。従って、より高感度の位
置検出が可能な光偏向器が実現できる。この発明に対応
する実施の形態は第1〜4の実施の形態である。
【0073】(4) 前記ホール素子の少なくとも1つ
は前記可動板が偏向運動する際の運動端近傍に設けられ
ていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つ
に記載の光偏向器。
【0074】この構成の光偏向器では、ホール素子を可
動板が偏向運動する際の運動端近傍に設けたので、ホー
ル素子が受ける磁束密度が大きくなって検出信号も大き
くなり高感度の位置検出が可能な光偏向器が実現でき
る。この発明に対応する実施の形態は第1〜4の実施の
形態である。
【0075】(5) 前記ホール素子の少なくとも1つ
は前記可動板厚み方向において前記駆動用コイルの配線
領域と重なる位置に設けられていることを特徴とする
(1)〜(4)のいずれか1つに記載の光偏向器。
【0076】この構成の光偏向器では、ホール素子を前
記可動板厚み方向において前記駆動用コイルの配線領域
と重なる位置に設けたので、ホール素子における磁束密
度が大きくなるとともに、駆動コイルの電流によって発
生する磁界との相互作用による不要な信号発生を防止す
る光偏向器が実現できる。この発明に対応する実施の形
態は第1〜4の実施の形態である。
【0077】(6) 前記ホール素子が前記可動板にモ
ノリシックに一体形成されていることを特徴とする
(1)〜(5)のいずれか1つに記載の光偏向器。
【0078】この構成の光偏向器では、ホール素子を可
動板にモノリシックに一体形成するようにしたので小型
化及び量産化が可能となり、製造工程を大幅に低減でき
る光偏向器が実現できる。この発明に対応する実施の形
態は第2〜4の実施の形態である。
【0079】(7) 前記可動板が半導体であり、前記
可動板上に4端子電極を備え、前記4端子電極に囲まれ
た可動板領域をホール素子とすることを特徴とする請求
項(6)に記載の光偏向器。
【0080】この構成の光偏向器では、可動板上に4端
子電極を備えることにより、4端子電極に囲まれた可動
板領域がホール素子となる。これにより可動板上にホー
ル素子をモノリシックに一体形成可能となる。この発明
に対応する実施の形態は第2〜4の実施の形態である。
【0081】(8) 前記ホール素子と当該ホール素子
の信号処理用回路とをモノリシックに一体形成したホー
ルICを具備することを特徴とする(6)または(7)
に記載の光偏向器。
【0082】この構成の光偏向器では、可動板上にホー
ル素子と、このホール素子用の増幅機能や差動機能等を
有する信号処理用回路とをモノリシックに一体形成した
ホールICを設けたので、ホール素子からの信号が微小
でも増幅可能となり、あるいは磁界や電流を印加しない
状態でも発生する不要な信号を除去可能となる。従っ
て、より高感度の位置検出が可能な光偏向器がモノリシ
ックに一体形成可能となる。この発明に対応する実施の
形態は第2〜4の実施の形態である。
【0083】(9) 前記可動板が半導体基板であり、
前記可動板上部に前記可動板と逆極性のキャリアを発生
するようなイオン注入を行うことにより拡散層を形成
し、この拡散層を前記ホール素子とすることを特徴とす
る(6)〜(8)のいずれか1つに記載の光偏向器。
【0084】この構成の光偏向器では、可動板上部に前
記可動板と逆極性のキャリアを発生するようなイオン注
入を行うことにより拡散層を形成し、この拡散層をホー
ル素子とする。拡散層のホール素子は基板に比べて数桁
薄いので、検出信号は数桁大きくなり高感度の光偏向素
子が実現できる。この発明に対応する実施の形態は第
3、4の実施の形態である。
【0085】(10) 前記可動板上部に絶縁膜を形成
し、前記絶縁膜上部にホール素子をモノリシックに一体
形成することを特徴とする(6)〜(8)のいずれか1
つに記載の光偏向器。
【0086】この構成の光偏向器では、可動板上部に絶
縁膜を形成し、絶縁膜上部にホール素子をモノリシック
に一体形成することによりホール素子が薄膜化となり、
高感度の光偏向素子が実現できる。この発明に対応する
実施の形態は第3、4の実施の形態である。
【0087】(11) 前記可動板が当該可動板の面に
略平行な2方向に磁界を受けて2次元の偏向運動を行
い、前記可動板の偏向角を検出するためのホール素子が
前記可動板上に少なくとも2個は備えられていることを
特徴とする(1)〜(10)のいずれか1つに記載の光
偏向器。
【0088】この構成の光偏向器では、片持ち梁やジン
バル構造の光偏向ミラー面に略平行な2方向に磁束密度
を印加させると可動板は2次元の偏向運動をする。そこ
で可動板上に少なくとも2個のホール素子を可動板の運
動端近傍に設けることにより、可動板の回動、並進それ
ぞれの位置信号が検出可能となる。この発明に対応する
実施の形態は第4の実施の形態である。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、可動板の位置情報を従
来よりもより正確かつ高感度で検出することができると
ともに、低周波信号や直流信号で駆動した場合において
も可動板の位置を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホール素子の動作原理について説明するための
図である。
【図2】(a)は可動板上にホール素子を貼り合せて取
り付けた本発明の第1の実施の形態にかかわる光偏向器
の斜視図であり、(b)は(a)中のA−A′ に沿っ
た光偏向器の断面図である。
【図3】図2に示す光偏向器の動作を説明するための図
である。
【図4】可動板の運動端部に小型のホール素子を取り付
けた変形例を示す図である。
【図5】ホール素子を可動板の運動端部に取り付けるこ
とで、コイル、ホール素子と同じ面に鏡面を形成した例
を示す図である。
【図6】可動板の運動端部近傍の駆動用コイルの配線領
域と可動板厚み方向において重なるような位置にホール
素子を配置した変形例を示す図である。
【図7】可動板の両側の運動端でかつ駆動用コイルの直
上にホール素子を取り付けた変形例を示す図である。
【図8】(a)は可動板とホール素子とをモノリシック
に一体形成した本発明の第2の実施の形態にかかわる光
偏向器の要部の立体図であり、(b)は(a)中のA−
A′に沿った光偏向器の断面図である。
【図9】ホール素子が駆動用コイルの真下に位置するよ
うに4端子電極コンタクト用の拡散層を設けた変形例を
示す図である。
【図10】ホール電圧を増幅するための機能を付加した
変形例を示す図である。
【図11】(a)はホール素子をモノリシックに一体形
成し、さらに素子を薄膜化して高感度の検出手段を実現
した本発明の第3の実施の形態にかかわる光偏向器の要
部の斜視図であり、(b)は(a)中のA−A′に沿っ
た光偏向器の断面図である。
【図12】可動板全面に絶縁膜を形成し、その内部に薄
膜状のホール素子を形成した変形例を示す図である。
【図13】薄膜状のホール素子として多結晶半導体をC
VD法で形成した変形例を説明するための図である。
【図14】可動板をSOI基板にし、上部の半導体層を
ホール素子にした変形例を示す図である。
【図15】光偏向ミラー部が片持ち梁構造を有し、可動
板上にホール素子を貼り付けて形成した変形例を示す図
である。
【図16】光偏向ミラー部が片持ち梁構造を有し、可動
板とホール素子とを一体形成にした変形例を示す図であ
る。
【図17】本発明の第4実施の形態において、ホール素
子を貼り合せて形成した片持ち梁構造の光偏向器につい
て説明するための図である。
【図18】イオン注入による拡散層を形成して可動板と
ホール素子とをモノリシックに一体形成した片持ち梁構
造の光偏向器を示す図である。
【図19】ホール素子を貼り合せて形成したジンバル構
造の光偏向器について説明するための図である。
【図20】イオン注入による拡散層を形成してホール素
子をモノリシックに一体形成したジンバル構造の光偏向
器を示す図である。
【図21】従来の光偏向器の第1の構成例を示す図であ
る。
【図22】従来の光偏向器の第2の構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
101…可動板、 102…弾性部材、 103…支持体、 104…駆動用コイル、 106…鏡面、 107…永久磁石、 108…ホール素子、 109…ホール素子配線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、 少なくとも一方の面に光源からの光を反射するための鏡
    面が形成された可動板と、 この可動板と前記支持体との間を連結し、前記可動板を
    偏向可能に保持する弾性部材と、 前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動用コ
    イルと、 前記可動板の面に略平行な方向に磁界を発生する磁界発
    生手段と、 前記駆動用コイルに印加された電流と前記磁界発生手段
    の磁界との相互作用により前記弾性部材を弾性変形させ
    たときの前記可動板の偏向運動の偏向角を検出するため
    のホール素子と、を具備することを特徴とする光偏向
    器。
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