JP2000079463A - 赤外線照射式ろう付け方法及びその装置 - Google Patents

赤外線照射式ろう付け方法及びその装置

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JP2000079463A
JP2000079463A JP17576599A JP17576599A JP2000079463A JP 2000079463 A JP2000079463 A JP 2000079463A JP 17576599 A JP17576599 A JP 17576599A JP 17576599 A JP17576599 A JP 17576599A JP 2000079463 A JP2000079463 A JP 2000079463A
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infrared irradiation
heating furnace
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Yuichiro Asano
祐一郎 浅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム又は銅製の熱交換器等のパイプ
や種々の部品に対して、ろう付けを容易かつ効率良く行
うことができる方法及び装置を提供する。 【解決手段】 熱交換器5のパイプ等の金属構造物の接
合部分54に赤外線を照射することによりろう付けするに
は、金属構造物を搬送する手段2と、搬送手段2の少な
くとも一方の側に直線状に配置された赤外線照射装置と
を有する赤外線照射加熱炉1を使用し、赤外線照射装置
として、搬送手段2に沿って直線状に延びる楕円面反射
鏡31aとその一方の焦点に配置された赤外線ランプ32と
により構成された集光型赤外線照射装置3を使用する。
楕円面反射鏡31aの他方の焦点又はその近傍に接合部分
54が位置するように金属構造物を搬送手段2上に載置
し、接合部分54にろう材56を装着した状態で金属構造物
を赤外線照射加熱炉1に通すことにより、接合部分54を
赤外線で局部加熱し、ろう付けを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアコン、ラジエ
ター、オイルクーラー等の熱交換器及びそれらの部品等
のパイプや種々の部品等をろう付けする方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エアコ
ン、ラジエター、オイルクーラー等の熱交換器は一般に
冷媒が流通するパイプとパイプ中の冷媒の熱を放散する
ためのフィンとからなるが、熱交換のための表面積をで
きるだけ大きくするために、パイプを蛇行状にしてその
全長を長くする。蛇行状のパイプを一本のパイプの連続
的加工により形成することもあるが、汎用の熱交換器で
は直線状パイプとUベント状パイプとを接合することに
より形成している。
【0003】直線状パイプとUベント状パイプとの接合
部分をろう付けするには、リング状ろう材を使用し、接
合部分には予めフラックスを塗布しておくのが普通であ
る。加熱によりまずフラックスが溶解し、次いでろう材
が溶解するので、接合部分の金属面にろう材が密着す
る。アルミニウムろう材用には一般にフッ化アルミン酸
カリウム、塩化物系フラックス等が使用されている。
【0004】フラックス及びろう材を加熱する手段とし
ては、従来からトーチバーナ、高周波加熱装置等が使用
されている。熱交換器用パイプはほとんど銅製である
が、銅パイプ同士のろう付けの場合には加熱温度の制御
はそれ程厳密ではなく、従来の加熱手段を用いることに
何の問題もなかった。ところが最近リサイクルの容易化
のために、熱交換器の全ての部品をアルミニウム製とす
ることが提案され、エアコンやオイルクーラー等の熱交
換器に対して実現化が試みられている。
【0005】ところがアルミニウム製パイプ同士をろう
付けする場合には、アルミニウムの融点が660 ℃であ
り、アルミニウムろう材の融点との差が余りないので、
正確な温度制御が難しいトーチバーナ法は利用できな
い。またトーチバーナ法ではろう付け中に接合部分に水
蒸気が付着し、接合品質を損なう。一方、高周波加熱装
置によれば正確な温度制御が可能であるが、多数の接合
部分を有する熱交換器のろう付けを効率良く行うには高
周波加熱装置は不適当である。
【0006】従って本発明の目的は、アルミニウム又は
銅製の熱交換器等のパイプや種々の部品等に対して、ろ
う付けを容易かつ効率良く行うことができる方法及びそ
の装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、熱交換器等の金属構造物の搬送
手段の少なくとも一方の側に直線状に赤外線照射装置を
配置し、赤外線照射装置として、搬送手段に沿って直線
状に延びる楕円面反射鏡とその一方の焦点に配置された
赤外線ランプとにより構成された集光型赤外線照射装置
を使用し、楕円面反射鏡の他方の焦点又はその近傍に接
合部分が位置するように金属構造物を搬送手段上に載置
し、接合部分にろう材を装着した状態で赤外線を照射す
ると、接合部分が局部加熱され、ろう付けされることを
発見し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、金属構造物の接合部分に赤外線
を照射することによる本発明のろう付け方法は、(a) 前
記金属構造物を搬送する手段と、前記搬送手段の少なく
とも一方の側に直線状に配置された赤外線照射装置とを
有する赤外線照射加熱炉を使用し、(b) 前記赤外線照射
装置として、前記搬送手段に沿って直線状に延びる楕円
面反射鏡とその一方の焦点に配置された赤外線ランプと
により構成された集光型赤外線照射装置を使用し、(c)
前記楕円面反射鏡の他方の焦点又はその近傍に前記接合
部分が位置するように前記金属構造物を前記搬送手段上
に載置し、(d)前記接合部分にろう材を装着した状態で
前記金属構造物を前記赤外線照射加熱炉に通すことによ
り、前記接合部分を赤外線で局部加熱し、もって前記接
合部分のろう付けを行うことを特徴とする。
【0009】金属構造物の接合部分をろう付けする本発
明の装置は、前記金属構造物を搬送する手段と、前記搬
送手段の少なくとも一方の側に直線状に配置された赤外
線照射装置とを有する赤外線照射加熱炉を具備し、前記
赤外線照射装置は、前記搬送手段に沿って直線状に延び
る楕円面反射鏡とその一方の焦点に配置された赤外線ラ
ンプとからなる集光型赤外線照射装置であり、前記金属
構造物は前記楕円面反射鏡の他方の焦点又はその近傍に
前記接合部分が位置するように前記搬送手段上に載置さ
れ、前記接合部分にろう材を装着した状態で前記金属構
造物が前記赤外線照射加熱炉を通過すると、前記接合部
分は赤外線で局部加熱され、もって前記接合部分がろう
付けされることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施態様】[1] ろう付け装置 図1〜図5は本発明の一実施例によるろう付け装置を示
す。この実施例では金属構造物としてアルミニウム製の
熱交換器を使用し、接合部分は直線状アルミニウム又は
銅製パイプとUベント状のアルミニウム又は銅製パイプ
である。アルミニウムパイプ同士のろう付けの場合、ろ
う材の融点が約570 〜600 ℃であり、アルミニウムの融
点が約660 ℃である。従って、アルミニウムパイプの接
合部分の加熱温度を約570 以上で約660 ℃未満に制御し
なければならない。このように狭い温度範囲に制御する
ために、赤外線照射法によりアルミニウムパイプの接合
部分を加熱する。
【0011】ろう付け装置は赤外線照射加熱炉1と、赤
外線照射加熱炉1内を貫通するコンベヤ等の搬送手段2
とを有する。図2に示すように、赤外線照射加熱炉1
は、搬送手段2の両側に直線状に配置された集光型赤外
線照射装置3を有する。図1に示すように、各集光型赤
外線照射装置3は、搬送手段2に沿って直線状に延びる
楕円面反射鏡部材31と、楕円面31aの一方の焦点F1
配置された赤外線ランプ32とからなる。楕円面反射鏡部
材31内には冷却水の流路(図示せず)が設けられてお
り、給水・排水口33より冷却水は楕円面反射鏡部材31内
に送給され、排出される。
【0012】図1及び図3に示すように、搬送手段2上
に固定されて搬送される熱交換器5は複数の直線状アル
ミニウム又は銅製パイプ51の拡開開口部51aを上向きに
されており、連通すべき一対の拡開開口部51a、51aに
Uベント状アルミニウム又は銅製パイプ52の両端部が挿
入され、接合部分54、54を形成している。また各接合部
分54、54には予めリング状ろう材56、56が装着されてい
る。熱交換器5の直線状アルミニウム又は銅製パイプ51
には多数のアルミニウム製フィン58が固定されており、
また直線状アルミニウム又は銅製パイプ51を固定・保持
するためのフレーム部材59を有する。フレーム部材59の
両側部に補強用のフランジ部59a、59aが設けられてい
る。
【0013】楕円面の特性により、一方の焦点F1 に配
置された光源から出た光は楕円面により反射され、他方
の焦点F2 に集光する。従って本発明の赤外線照射装置
の場合、楕円面反射鏡の他方の焦点F2 に赤外線ランプ
32から出た赤外線が集光するので、その焦点F2 又はそ
の近傍に熱交換器5の接合部分54、54・・・が位置する
ように、熱交換器5を搬送手段2上に固定した状態で搬
送する。焦点F2 上ではなくその近傍に接合部分54、54
・・・が位置する場合があるのは、焦点F2 に正確に接
合部分54、54・・・が位置すると、製品によっては接合
部分が局部的に加熱され、ろう付けが不均一になること
があるからである。このような場合には、焦点F2 から
ずれてその近傍に接合部分54、54・・・を位置させる
と、接合部分54、54・・・の比較的広い部分に赤外線が
照射され、ろう付けが均一に行われる。
【0014】集光型赤外線照射装置3の配置では、接合
部分54、54・・・の位置を楕円面反射鏡31の両焦点
1 、F2 間の距離Dの±20%以内で照射方向の前後に
調整することができる。両焦点F1 、F2 間の距離Dに
対する接合部分54、54・・・と焦点F2 との距離Dx
比(Dx /D)が±20%の範囲内にないと、集光が不十
分である。ここでDx /Dが「+」の場合には図3のよ
うに焦点F2 が接合部分54より遠方にあり、「−」の場
合にはその逆である。Dx /Dの比を所望の範囲内に設
定するには、集光型赤外線照射装置3を矢印Aの方向
(長手方向)、及び/又は矢印Bの方向(角度)に変位
させれば良い。
【0015】接合部分54、54・・・の形状、寸法及び配
置に応じて赤外線照射量を制御する必要があるので、集
光型赤外線照射装置3は制御装置35を具備する。制御装
置35は温度プログラムに応じて、PID 制御、ハイロー制
御、オンオフ制御等を行う。
【0016】接合部分54、54・・・に集光型赤外線照射
装置3で赤外線を照射しただけでは、接合部分54、54・
・・の温度をろう付けに必要な温度まで上昇させられ
ず、接合部分54、54・・・の温度の均一度が不十分とな
る恐れがある。そのため、接合部分54、54・・・付近に
赤外線を集光させるだけでなく、その周囲全体を広く加
熱するのが好ましい。このような目的で、図1に示すよ
うに、搬送手段2に沿って直線状に延びる放物面反射鏡
41とその焦点F3 に配置された赤外線ランプ42とにより
構成された平行光型赤外線照射装置4を赤外線照射加熱
炉1内に設置するのが好ましい。平行光型赤外線照射装
置4は接合部分54、54・・・の周囲を広く加熱する作用
を有するので、その設置位置は接合部分54、54・・・か
ら比較的遠くても良い。なお集光型赤外線照射装置3と
同様に、平行光型赤外線照射装置4も内部に冷却水流路
を有する。
【0017】さらに熱交換器のアルミニウムパイプ51の
熱伝導率が高く、放射熱量が多いため、接合部分54、54
・・・に照射する集光型赤外線及び平行光型赤外線だけ
では接合部分54、54・・・の温度をろう付けに必要な温
度まで上昇させられない恐れがある。従って、赤外線照
射加熱炉1内の温度を所定のレベルまで上昇させるため
の加熱装置6を設けるのが好ましい。加熱装置6は赤外
線ランプに限らず任意の加熱手段により構成することが
できる。加熱装置6による加熱温度は約50〜200 ℃が好
ましい。
【0018】接合部分54、54・・・の酸化を防止し、良
好なろう付けを確実に達成するために、赤外線照射加熱
炉1内の雰囲気を窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガ
スとするのが好ましい。
【0019】赤外線照射加熱炉1に導入する前に熱交換
器5を十分に加熱しておくと、ろう付け作業を迅速に行
うことができる。そのためには、図4に示すように、赤
外線照射加熱炉1の上流に連続的に設けた予熱炉7に熱
交換器5を通し、続いて赤外線照射加熱炉1内で加熱と
ともに赤外線照射を行えば良い。予熱温度は50〜200℃
程度で良い。
【0020】アルミニウムパイプのろう付けに使用し得
るろう材の組成は、例えばアルミニウム部材の場合、Al
-Si 合金、Al-Si-Cu合金、Al-Cu 合金、Al-Zn 合金、Al
-Si-Zn合金、Al-Si-Zn-Cu 合金等が挙げられる。Al-Si
合金、Al-Si-Cu合金、Al-Cu合金において、Si及び/又
はCuの合金元素の合計含有量は5〜15重量%であるのが
好ましく、6〜13重量%であるのがより好ましい。これ
らの合金元素はろう付け温度(600 ℃前後)において、
アルミニウムと流動性共融物を形成し、接合部を被覆す
る。しかし合金元素含有量が多すぎると、共融物の流動
性が変化するだけでなく、ろう材が脆化するので好まし
くない。またAl-Zn 合金の場合、Znは5〜95重量%で、
残部実質的にAlであるのが好ましく、Al-Si-Zn合金又は
Al-Si-Zn-Cu 合金の場合、Znは5〜85重量%で、Siは1
〜5重量%であり、Cuは1〜5重量%であり、残部実質
的にAlであるのが好ましい。特に低温ろう材を使用する
と、加熱温度の許容範囲が広くなり、温度制御し易い。
【0021】フラックスは、ろう付け時に接合部分表面
の酸化物を除去するとともに、溶融したろう材の流動性
を向上させる作用を有する。フラックスの組成として
は、KF-AlF3 、 CsF-AlF3 等のフッ化物系、KCl-LiCl-N
aF、CaCl2 -KCl-ZnCl2、NaCl-KCl-LiCl-LiF-ZnCl2 、Zn
Cl2-NaF -NH4Cl等の塩化物系が挙げられる。好ましいフ
ラックスはKF-AlF3 又は CsF-AlF3 である。
【0022】ろう材とフラックスとは別々に接合部分に
施しても良いが、両者を混合し、リング状に圧密したも
の、又は圧密後押出成形してなる線材をリング状に加工
したものを使用するのが好ましい。このような複合材を
使用することにより、フラックスを別途塗布する手間が
省け、接合効率が向上する。
【0023】複合線材を作製するのに使用するろう材は
200 μm以下、好ましくは10〜150μmの平均粒径を有
する粉末状である。このようなろう材粉末はガスアトマ
イズ法、回転円盤法、粉砕法等公知の方法で製造するこ
とができる。一般にガスアトマイズ法の場合には不定型
の粉末が得られ、回転円盤法の場合には球状の粉末が得
られ、粉砕法の場合には不定型の粉末が得られる。
【0024】フラックスの添加量は、ろう材粉末+フラ
ックスの合計を100 重量%として、5〜30重量%である
のが好ましい。フラックス粉末の添加量が5重量%未満
では、ろう付け時に接合部分表面の酸化物を除去すると
ともに溶融したろう材の流動性を向上させるという効果
が得られない。一方30重量%を超えても更なる効果が得
られず、押出線材が脆化するだけであるので好ましくな
い。フラックスの好ましい添加量は5〜20重量%であ
る。
【0025】[2] ろう付け方法 熱交換器5の直線状アルミニウムパイプ51とUベント状
アルミニウムパイプ52のろう付けの場合、まず図3に示
すように、両パイプ51、52の接合部分54にろう材+フラ
ックス(又はろう材/フラックス複合材を押出成形した
線材のリング)を設置する。熱交換器5の全ての直線状
アルミニウムパイプ51、51・・・にそれぞれUベント状
アルミニウムパイプ52、52・・・を取り付けた状態を図
5及び図6(a) 、(b) に示す。この例ではUベント状パ
イプ52、52・・・は熱交換器5の側面に斜めに配置され
る(図5、図6(a) 参照)。
【0026】図4に示すように、まずコンベヤ等の搬送
手段2上に固定した熱交換器5を予熱炉7に通して、全
体を約50〜200 ℃まで加熱し、連続的に赤外線照射加熱
炉1に導入する。赤外線照射加熱炉1内で、熱交換器5
の接合部分54、54・・・の近傍に集光型赤外線照射装置
3の赤外線が集光するように集光型赤外線照射装置3の
位置を調整するとともに、接合部分54、54・・・の領域
全体を照射するように平行光型赤外線照射装置4を設置
する。赤外線照射加熱炉1内では、図5に示すように、
接合部分54、54・・・の両側から赤外線が照射されるの
で、接合部分54、54・・・及びろう材56の加熱を比較的
均一に行うことができる。断続的に移動するコンベヤー
等の搬送手段2上に熱交換器5を固定したまま炉内で静
止加熱する場合、各接合部分54、54・・・の赤外線照射
時間はろう材が完全に溶融するのに要する時間以上にな
るように設定し、また連続的に移動する搬送手段2上に
固定したまま炉内で連続加熱する場合は、熱交換器5の
通過速度が各接合部分54、54・・・の赤外線照射時間が
ろう材が完全に溶融するのに要する時間以上になるよう
に設定する。
【0027】また本発明の方法及び装置は、直線状パイ
プとUベント状パイプのろう付けに限らず、他の金属構
造物のろう付けに適用することができる。例えば、従来
の技術では困難であった熱交換器の凹凸のある部分や形
状が複雑な部分へのろう付けも容易に行うことができ
る。
【0028】例えば、図7に示す熱交換器70のようにヘ
ッダー71の接続孔71aにパイプ(図示せず)をろう付け
する場合やヘッダー71と冷媒管72、冷媒管72とカップリ
ング74のろう付けをする場合等でも容易かつ効率的に処
理することができる。同様に、図8に示す熱交換器80の
ように冷媒管72と接続ブロック81のろう付け、図9に示
す熱交換器90のように冷媒管72とフィッティング91のろ
う付け等も容易に行うことができる。また図10のような
平板型熱交換器100 の平板101 と取付部品102のろう付
けも容易に行うことができる。
【0029】さらに熱交換器の部品のろう付けだけでな
く、図11に示すようなアルミニウム又は銅板同士のろう
付けも容易に行うことができる。図11には、ろう材104
を介して行うT型接合(図11(a) )、突合せ接合 (図11
(b) )、重ね接合 (図11(c))の3つの例をあげている
が、その他にも用途に応じて様々な接合を行うことがで
きる。また図12のようにアルミニウム管同士、銅管同士
又はアルミニウム管と銅管といった重ね接合管105 のろ
う付けも行うことができる。その他にも図13のようにア
ルミニウム製又は銅製の直管107 とブロック108 のろう
付けをして冷媒管のコネクターや切替弁106 を製作する
こともできる。
【0030】
【発明の効果】以上の通り、本発明のろう付け方法は、
赤外線照射装置として、搬送手段に沿って直線状に延び
る楕円面反射鏡とその一方の焦点に配置された赤外線ラ
ンプとにより構成された集光型赤外線照射装置を使用
し、楕円面反射鏡の他方の焦点又はその近傍に接合部分
が位置するように金属構造物を搬送手段上に載置し、接
合部分にろう材を装着した状態で金属構造物を赤外線照
射加熱炉に通すことにより、接合部分を赤外線で局部加
熱するので、接合部分の温度制御を正確に行うことがで
きる。そのため、アルミニウムパイプ同士のろう付けの
ように加熱温度の許容範囲が狭い場合でも本発明の方法
によれば効率的にろう付けを行うことができる。またパ
イプに限らず種々の部品について、凹凸のある部分や形
状が複雑な部分へのろう付けも容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の赤外線照射加熱炉の一例を示す概略
断面図である。
【図2】 本発明の赤外線照射加熱炉を示す部分破断平
面図である。
【図3】 本発明の方法によりろう付けする直線状アル
ミニウムパイプとUベント状アルミニウムパイプとを示
す部分拡大正面図である。
【図4】 本発明のろう付け装置を示す平面図である。
【図5】 本発明の方法によりろう付けする熱交換器の
接合部分を示す部分拡大平面図である。
【図6】 本発明の方法によりろう付けする熱交換器の
一例であって、その全体を示す部分破断平面図であり、
(a) は上面を示し、(b) は正面を示す。
【図7】 本発明の方法によりろう付けする熱交換器の
一例であって、その全体を示す平面図であり、(a) は上
面を示し、(b) は正面を示す。
【図8】 本発明の方法によりろう付けする熱交換器の
一例であって、その全体を示す平面図であり、(a) は正
面を示し、(b) 右側面を示す。
【図9】 本発明の方法によりろう付けする熱交換器の
一例であって、その全体を示す平面図であり、(a) は正
面を示し、(b) は右側面を示す。
【図10】 本発明の方法によりろう付けする平板型熱交
換器の一例を示す部分破断平面図である。
【図11】 本発明の方法によりろう付けする板材の接合
例を示す斜視図であり、(a) はT型接合を示し、(b) は
突合せ接合を示し、(c) は重ね接合を示す。
【図12】 本発明の方法によりろう付けする重ね接合管
の一例を示す縦断面図である。
【図13】 本発明のろう付け方法により製作された切替
弁の一例を示す斜視図である。
【符号の簡単な説明】
1・・・赤外線照射加熱炉 2・・・搬送手段 3・・・集光型赤外線照射装置 31・・楕円面反射鏡部材 31a・楕円面反射鏡 32・・赤外線ランプ 33・・冷却水給排水口 35・・制御装置 4・・・平行光型赤外線照射装置 41・・放物面反射鏡 42・・赤外線ランプ 5・・・熱交換器 51・・直線状アルミニウムパイプ 52・・Uベント状アルミニウムパイプ 54・・接合部分 56・・リング状ろう材 58・・アルミニウム製フィン 6・・・加熱装置 7・・・予熱装置 F1 ,F2 ,F3・・焦点 D・・距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 1/19 B23K 1/19 K 31/02 310 31/02 310B // B23K 101:10 101:14 103:10 103:12 103:18

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属構造物の接合部分に赤外線を照射す
    ることによりろう付けする方法において、(a) 前記金属
    構造物を搬送する手段と、前記搬送手段の少なくとも一
    方の側に直線状に配置された赤外線照射装置とを有する
    赤外線照射加熱炉を使用し、(b) 前記赤外線照射装置と
    して、前記搬送手段に沿って直線状に延びる楕円面反射
    鏡とその一方の焦点に配置された赤外線ランプとにより
    構成された集光型赤外線照射装置を使用し、(c) 前記楕
    円面反射鏡の他方の焦点又はその近傍に前記接合部分が
    位置するように前記金属構造物を前記搬送手段上に載置
    し、(d) 前記接合部分にろう材を装着した状態で前記金
    属構造物を前記赤外線照射加熱炉に通すことにより、前
    記接合部分を赤外線で局部加熱し、もって前記接合部分
    のろう付けを行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の赤外線照射によるろう
    付け方法において、前記赤外線照射加熱炉はさらに前記
    搬送手段に沿って直線状に延びる放物面反射鏡とその焦
    点に配置された赤外線ランプとにより構成された平行光
    型赤外線照射装置を具備することを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の赤外線照射によ
    るろう付け方法において、前記接合部分の位置を前記楕
    円面反射鏡の両焦点間の距離の±20%以内で照射方向の
    前後方向に調整することを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の赤外線
    照射によるろう付け方法において、前記金属構造物の接
    合部分は2つのパイプの接合部分であり、前記2つのパ
    イプの材質の組合せはAl/Al 、Al/Cu 、Cu/Cu のいずれ
    かであることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の赤外線
    照射によるろう付け方法において、前記金属構造物中の
    パイプはアルミニウム又は銅製であり、かつ前記接合部
    分は直線状に配列された開口パイプと、前記開口パイプ
    に嵌合するUベント状パイプとからなることを特徴とす
    る方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の赤外線
    照射によるろう付け方法において、前記金属構造物に赤
    外線を照射する前に予熱することを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の赤外線
    照射によるろう付け方法において、前記赤外線照射加熱
    炉内を不活性ガス雰囲気にすることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 金属構造物の接合部分をろう付けする装
    置において、前記金属構造物を搬送する手段と、前記搬
    送手段の少なくとも一方の側に直線状に配置された赤外
    線照射装置とを有する赤外線照射加熱炉を具備し、前記
    赤外線照射装置は、前記搬送手段に沿って直線状に延び
    る楕円面反射鏡とその一方の焦点に配置された赤外線ラ
    ンプとからなる集光型赤外線照射装置であり、前記金属
    構造物は前記楕円面反射鏡の他方の焦点又はその近傍に
    前記接合部分が位置するように前記搬送手段上に載置さ
    れ、前記接合部分にろう材を装着した状態で前記金属構
    造物が前記赤外線照射加熱炉を通過すると、前記接合部
    分は赤外線で局部加熱され、もって前記接合部分がろう
    付けされることを特徴とするろう付け装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のろう付け装置におい
    て、前記赤外線照射加熱炉はさらに前記搬送手段に沿っ
    て直線状に延びる放物面反射鏡とその焦点に配置された
    赤外線ランプとにより構成された平行光型赤外線照射装
    置を具備することを特徴とするろう付け装置。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載のろう付け装置に
    おいて、前記接合部分が前記楕円面反射鏡の両焦点間の
    距離の±20%以内に位置するように、前記集光型赤外線
    照射装置の位置を照射方向の前後方向に調整可能である
    ことを特徴とするろう付け装置。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかに記載のろう付
    け装置において、前記赤外線照射装置は前記接合部分の
    形状、寸法及び配置に応じて赤外線照射量を制御し得る
    制御装置を具備することを特徴とするろう付け装置。
  12. 【請求項12】 請求項8〜11のいずれかに記載のろう付
    け装置において、前記金属構造物の接合部分は2つのパ
    イプの接合部分であり、前記2つのパイプの材質の組合
    せはAl/Al 、Al/Cu 、Cu/Cu のいずれかであることを特
    徴とするろう付け装置。
  13. 【請求項13】 請求項8〜12のいずれかに記載のろう付
    け装置において、前記金属構造物中のパイプはアルミニ
    ウム又は銅製であり、かつ前記接合部分は直線状に配列
    された開口パイプと、前記開口パイプに嵌合するUベン
    ト状パイプとからなることを特徴とするろう付け装置。
  14. 【請求項14】 請求項8〜13のいずれかに記載のろう付
    け装置において、前記赤外線照射加熱炉の上流に前記金
    属構造物を予熱する予熱炉を有することを特徴とするろ
    う付け装置。
  15. 【請求項15】 請求項8〜14のいずれかに記載のろう付
    け装置において、前記赤外線照射加熱炉内は不活性ガス
    雰囲気であることを特徴とするろう付け装置。
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