JP2000073812A - 油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置 - Google Patents

油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置

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JP2000073812A JP24989898A JP24989898A JP2000073812A JP 2000073812 A JP2000073812 A JP 2000073812A JP 24989898 A JP24989898 A JP 24989898A JP 24989898 A JP24989898 A JP 24989898A JP 2000073812 A JP2000073812 A JP 2000073812A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置に
おいて、原動機の出力が低下した場合も、高負荷時にお
いて原動機の回転数の低下を少なくでき、しかもコント
ローラの限られた処理能力でできるだけ速い処理が行え
るようにする。 【解決手段】環境の変化によるエンジンの出力低下時
は、センサー75〜82の信号を入力し、補正ゲイン演
算部70m〜70u及びトルク補正値演算部70vでト
ルク補正値ΔTFLを計算し、スピードセンシングトルク
偏差補正部70iで偏差ΔTIからトルク補正値ΔTFLを
減じ、その値ΔTNLをポンプベーストルクTROに加算して
吸収トルクTR1を求め、ソレノイド制御弁32に信号を
出力し、全馬力制御用のサーボ弁22を制御して油圧ポ
ンプ1,2の最大吸収トルクを制御する。センサ75〜
82の信号は入力タイミング制御部96a〜96hによ
り予め定めた時間間隔でメモリに取り込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧建設機械の油圧
ポンプのトルク制御装置に係わり、特に原動機としてデ
ィーゼルエンジンを備え、このエンジンにより回転駆動
される油圧ポンプから吐出される圧油により油圧アクチ
ュエータを駆動し、必要な作業を行う油圧ショベル等の
油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の油圧建設機械は、一般
に、原動機としてディーゼルエンジンを備え、このエン
ジンにより少なくとも1つの可変容量型の油圧ポンプを
回転駆動し、油圧ポンプから吐出される圧油により油圧
アクチュエータを駆動し、必要な作業を行っている。こ
のディーゼルエンジンにはアクセルレバー等の目標回転
数を指令する入力手段が備えられ、この目標回転数に応
じて燃料噴射量が制御され、回転数が制御される。
【0003】このような油圧建設機械におけるエンジン
と油圧ポンプの制御に関して、特公昭62−8618号
公報に「内燃機関と液圧ポンプとを含む駆動系の制御方
法」と題した制御方法が提案されている。この制御方法
は、目標回転数に対して回転数センサからの実エンジン
回転数との差(回転数偏差)を求め、この回転数偏差を
使って油圧ポンプの入力トルクを制御する、いわゆるス
ピードセンシング制御の例である。
【0004】この制御の目的は、目標回転数に対して検
出された実エンジン回転数が低下した場合、油圧ポンプ
の負荷トルク(入力トルク)を低下させ、エンジン停止
を防止し、エンジンの出力を有効に利用することであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンの
出力低下は、エンジンを取り巻く環境で変わってくる。
例えば使用する場所が高地であった場合は、大気圧の低
下でエンジン出力トルクは低下する。
【0006】エンジン負荷が軽いときは、燃料噴射装置
(ガバナ機構)のレギュレーション上の点がエンジン負
荷と出力トルクのマッチング点となり、環境の変化によ
るエンジンの出力低下に係わらずエンジン回転数は目標
回転数より少し高い、ガバナ機構のレギュレーション特
性線上の点となる。
【0007】エンジン負荷が増加した場合、エンジン固
有のエンジン出力トルク特性で決まる目標回転数に対す
る出力トルクがエンジン負荷とのマッチング点となり、
このマッチング点においては、環境の変化によりエンジ
ン出力が低下すると、上記スピードセンシング制御はエ
ンジン回転数の低下に応じて油圧ポンプの吸収トルクを
低下させ、油圧ポンプの吸収トルクとエンジンの出力ト
ルクが等しくなった点でマッチングする。
【0008】このため、上記従来技術では、エンジン負
荷の増加時は、環境の変化でエンジン出力が低下する
と、エンジン負荷が軽負荷から高負荷になるにつれてエ
ンジン回転数が大きく低下する。例えば油圧建設機械が
油圧ショベルであり、この油圧ショベルで標高の高いと
ころで掘削作業をしようとする場合、バケットが空の状
態ではエンジン回転数はオペレータの入力した目標回転
数よりやや高めとなるが、土砂を掘削するとエンジン回
転数が大幅に低下する。
【0009】これによって騒音やエンジン回転数からく
る車体の振動が変化し、作業者に疲労感を訴える。
【0010】一方、油圧ショベル等の油圧建設機械にあ
っては、コントローラを搭載する場合、コントローラの
搭載スペースは限られており、コントローラの処理能力
(容量)もそれに応じて制限される。このため、コント
ローラにプログラムを組み込む場合、コントローラの限
られた処理能力でできるだけ速い処理が行えるようにす
る必要がある。特に、コントローラに新たな機能を付加
する場合は、他の処理があっても速い処理が行えるよう
にする必要がある。
【0011】本発明の目的は、環境の変化で原動機の出
力が低下した場合も、高負荷時において原動機の回転数
の低下を少なくでき、しかもコントローラの限られた処
理能力でできるだけ速い処理が行える油圧建設機械の油
圧ポンプのトルク制御装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、原動機と、この原動機によって駆
動される可変容量油圧ポンプと、前記原動機の目標回転
数を指令する入力手段と、前記原動機の実回転数を検出
する第1検出手段と、前記目標回転数と実回転数の偏差
を算出しその偏差に基づいて前記油圧ポンプの最大吸収
トルクを制御するスピードセンシング制御手段とを備え
た油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置におい
て、前記原動機の環境に係わる状態量を検出する第2検
出手段と、前記第2検出手段の検出値に基づいて、前記
原動機の環境に係わる状態量毎に、予め定めた状態量と
原動機の出力変化の影響量との関係からそのときの状態
量の検出値に対応する出力変化の影響量を演算する個別
演算手段と、この個別演算手段の演算値に応じて前記油
圧ポンプの最大吸収トルクを補正するトルク補正手段
と、前記個別演算手段に設けられ、前記第2検出手段の
検出値を、前記原動機の環境に係わる状態量毎に予め定
められた時間間隔で入力する入力制御手段とを備えるも
のとする。
【0013】ここで、第2検出手段が検出する原動機の
環境に係わる状態量とは、冷却水温、吸入空気温度、エ
ンジンオイル温度、排気温度、大気圧、吸気圧力、排気
圧力等がある。
【0014】このように第2検出手段で原動機の環境に
関する状態量を検出し、この検出値に基づいてトルク補
正手段で油圧ポンプの最大吸収トルクを補正することに
より、環境の変化による原動機の出力低下分だけ油圧ポ
ンプの最大吸収トルクを予め減じることができ、環境の
変化により原動機の出力が低下しても最大トルクマッチ
ング点での原動機回転数は大きく低下しなくなり、原動
機回転数の低下の少ない良好な作業性を確保できる。
【0015】また、入力制御手段で、第2検出手段の検
出値を、原動機の環境に係わる状態量毎に予め定められ
た時間間隔で入力することにより、検出値を常時入力す
る場合に比べて、検出値の入力に関する処理量が減る。
このため、コントローラの処理能力が限られていても、
比較的速い処理が行える。
【0016】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記入力制御手段は、前記予め定められた時間間隔で前
記第2検出手段の検出値をメモリに取り込む手段であ
り、前記個別演算手段は、そのメモリに取り込んだ検出
値を用いて前記出力変化の影響量を演算する。
【0017】これにより検出値を常時メモリに取り込む
場合に比べて、検出値のメモリ取り込み量が減り、検出
値の入力に関する処理量が減る。
【0018】(3)また、上記(1)において、好まし
くは、前記入力制御手段は、前記予め定められた時間間
隔で前記第2検出手段の検出値を前記個別演算手段に取
り込む手段であり、前記個別演算手段は、前記予め定め
られた時間間隔でその取り込んだ検出値を用いて前記出
力変化の影響量を演算し、その演算値をメモリに取り込
む手段を有する。
【0019】これにより検出値を常時メモリに取り込み
かつその取り込んだ検出値を用いて出力変化の影響量を
常時演算する場合に比べて、検出値のメモリ取り込み量
及び出力変化の影響量の演算量が減り、更に速い処理が
行える。
【0020】(4)更に、上記(1)において、好まし
くは、前記入力制御手段は、油圧建設機械の作業中の変
化が小さい状態量の検出値に対しては前記時間間隔を長
く設定し、油圧建設機械の作業中の変化が大きい状態量
の検出値に対しては前記時間間隔を短く設定する。
【0021】このように油圧建設機械の作業中の変化が
小さい状態量の検出値に対しては時間間隔を長く設定し
て検出値を入力することにより、上記(1)で述べたよ
うに検出値の入力処理量が減ると共に、油圧建設機械の
作業中の変化が大きい状態量に対しては時間間隔を短く
設定して検出値を入力することにより、トルク補正手段
による最大吸収トルクの補正精度は維持される。
【0022】(5)また、上記(1)において、好まし
くは、前記個別演算手段は、前記原動機の環境に係わる
状態量毎に、前記状態量と原動機の出力変化の影響量と
の関係として、状態量と原動機の出力変化の補正ゲイン
との関係が予め記憶してあり、この関係から前記出力変
化の影響量としてそのときの状態量の検出値に対応する
出力変化の補正ゲインを演算する。
【0023】これにより個別演算手段は、原動機の環境
に係わる状態量毎に出力変化の影響量を補正ゲインとし
て演算し、トルク補正手段はその補正ゲインを用いて油
圧ポンプの最大吸収トルクを補正できる。
【0024】(6)また、上記(1)において、好まし
くは、前記トルク補正手段は、前記個別演算手段の演算
値に応じて前記油圧ポンプのトルク補正値を求め、この
トルク補正値に基づいて前記油圧ポンプの最大吸収トル
クを補正する。
【0025】このようにトルク補正手段で環境の変化に
よる原動機の出力低下分をトルク補正値として求めるこ
とにより、油圧ポンプの最大吸収トルクを補正できる。
【0026】(7)上記(1)において、前記トルク補
正手段は、前記個別演算手段の演算値に応じて前記原動
機の回転数補正値を求め、この回転数補正値に基づいて
前記油圧ポンプの最大吸収トルクを補正してもよい。
【0027】このようにトルク補正手段で環境の変化に
よる原動機の出力低下分を回転数補正値として求めて
も、油圧ポンプの最大吸収トルクを補正できる。
【0028】(8)更に、上記(1)において、好まし
くは、前記スピードセンシング制御手段は、前記目標回
転数に応じてポンプベーストルクを計算すると共に、前
記回転数偏差に応じてスピードセンシングトルク偏差を
計算し、ポンプベーストルクにスピードセンシングトル
ク偏差分を加算して前記油圧ポンプの目標最大吸収トル
クとする第1手段と、この目標最大吸収トルクに基づい
て前記油圧ポンプの最大容量を制限制御する第2手段と
を有し、前記トルク補正手段は、前記個別演算手段の演
算値に応じて前記目標最大吸収トルクに対するトルク補
正値を計算する第3手段と、前記第1手段でポンプベー
ストルクにスピードセンシングトルク偏差を加算すると
きにこのトルク補正値を減じ、前記目標最大吸収トルク
を補正する第4手段とを有する。
【0029】このように環境の変化による原動機の出力
低下分をトルク補正値として求め、ポンプベーストルク
からこのトルク補正値を減じて目標最大吸収トルクを補
正することにより、油圧ポンプの最大吸収トルクを補正
できる。
【0030】(9)上記(1)において、前記スピード
センシング制御手段は、前記目標回転数に応じてポンプ
ベーストルクを計算すると共に、前記実回転数から前記
目標回転数を減じて前記回転数偏差を求め、この回転数
偏差に応じて前記ポンプベーストルクを補正し前記油圧
ポンプの目標最大吸収トルクとする第1手段と、この目
標最大吸収トルクに基づいて前記油圧ポンプの最大容量
を制限制御する第2手段とを有し、前記トルク補正手段
は、前記個別演算手段の演算値に基づいて前記目標回転
数に対する回転数補正値を計算する第3手段と、前記第
1手段で実回転数から目標回転数を減じるときに前記回
転数補正値を更に減じてもよい。
【0031】このように環境の変化による原動機の出力
低下分を回転数補正値として求め、実回転数から回転数
補正値を更に減じることによっても、油圧ポンプの目標
最大吸収トルクを補正することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。以下の実施形態は、本発明を油圧ショ
ベルのエンジン・ポンプ制御装置に適用した場合のもの
である。
【0033】まず、本発明の第1の実施形態を図1〜図
8により説明する。
【0034】図1において、1及び2は例えば斜板式の
可変容量型の油圧ポンプであり、油圧ポンプ1,2の吐
出路3,4には図2に示す弁装置5が接続され、この弁
装置5を介して複数のアクチュエータ50〜56に圧油
を送り、これらアクチュエータを駆動する。
【0035】9は固定容量型のパイロットポンプであ
り、パイロットポンプ9の吐出路9aにはパイロットポ
ンプ9の吐出圧力を一定圧に保持するパイロットリリー
フ弁9bが接続されている。
【0036】油圧ポンプ1,2及びパイロットポンプ9
は原動機10の出力軸11に接続され、原動機10によ
り回転駆動される。12は冷却ファン、13は熱交換器
である。
【0037】弁装置5の詳細を説明する。
【0038】図2において、弁装置5は、流量制御弁5
a〜5dと流量制御弁5e〜5iの2つの弁グループを
有し、流量制御弁5a〜5dは油圧ポンプ1の吐出路3
につながるセンタバイパスライン5j上に位置し、流量
制御弁5e〜5iは油圧ポンプ2の吐出路4につながる
センタバイパスライン5k上に位置している。吐出路
3,4には油圧ポンプ1,2の吐出圧力の最大圧力を決
定するメインリリーフ弁5mが設けられている。
【0039】流量制御弁5a〜5d及び流量制御弁5e
〜5iはセンタバイパスタイプであり、油圧ポンプ1,
2から吐出された圧油はこれらの流量制御弁によりアク
チュエータ50〜56の対応するものに供給される。ア
クチュエータ50は走行右用の油圧モータ(右走行モー
タ)、アクチュエータ51はバケット用の油圧シリンダ
(バケットシリンダ)、アクチュエータ52はブーム用
の油圧シリンダ(ブームシリンダ)、アクチュエータ5
3は旋回用の油圧モータ(旋回モータ)、アクチュエー
タ54はアーム用の油圧シリンダ(アームシリンダ)、
アクチュエータ55は予備の油圧シリンダ、アクチュエ
ータ56は走行左用の油圧モータ(左走行モータ)であ
り、流量制御弁5aは走行右用、流量制御弁5bはバケ
ット用、流量制御弁5cは第1ブーム用、流量制御弁5
dは第2アーム用、流量制御弁5eは旋回用、流量制御
弁5fは第1アーム用、流量制御弁5gは第2ブーム
用、流量制御弁5hは予備用、流量制御弁5iは走行左
用である。即ち、ブームシリンダ52に対しては2つの
流量制御弁5g,5cが設けられ、アームシリンダ54
に対しても2つの流量制御弁5d,5fが設けられ、ブ
ームシリンダ52とアームシリンダ54のボトム側に
は、それぞれ、2つの油圧ポンプ1,2からの圧油が合
流して供給可能になっている。
【0040】流量制御弁5a〜5iの操作パイロット系
を図3に示す。
【0041】流量制御弁5i,5aは操作装置35の操
作パイロット装置39,38からの操作パイロット圧TR
1,TR2及びTR3,TR4により、流量制御弁5b及び流量制御
弁5c,5gは操作装置36の操作パイロット装置4
0,41からの操作パイロット圧BKC,BKD及びBOD,BOUに
より、流量制御弁5d,5f及び流量制御弁5eは操作
装置37の操作パイロット装置42,43からの操作パ
イロット圧ARC,ARD及びSW1,SW2により、流量制御弁5h
は操作パイロット装置44からの操作パイロット圧AU1,
AU2により、それぞれ切り換え操作される。
【0042】操作パイロット装置38〜44は、それぞ
れ、1対のパイロット弁(減圧弁)38a,38b〜4
4a,44bを有し、操作パイロット装置38,39,
44はそれぞれ更に操作ペダル38c,39c、44c
を有し、操作パイロット装置40,41は更に共通の操
作レバー40cを有し、操作パイロット装置42,43
は更に共通の操作レバー42cを有している。操作ペダ
ル38c,39c、44c及び操作レバー40c,42
cを操作すると、その操作方向に応じて関連する操作パ
イロット装置のパイロット弁が作動し、操作量に応じた
操作パイロット圧が生成される。
【0043】また、操作パイロット装置38〜44の各
パイロット弁の出力ラインにはシャトル弁61〜67が
接続され、これらシャトル弁61〜67には更にシャト
ル弁68,69,100〜103が階層的に接続され、
シャトル弁61,63,64,65,68,69,10
1により操作パイロット装置38,40,41,42の
操作パイロット圧の最高圧力が油圧ポンプ1の制御パイ
ロット圧PL1として検出され、シャトル弁62,64,
65,66,67,69,100,102,103によ
り操作パイロット装置39,41,42,43,44の
操作パイロット圧の最高圧力が油圧ポンプ2の制御パイ
ロット圧PL2として検出される。
【0044】以上のような油圧駆動系に本発明の油圧ポ
ンプのトルク制御装置を備えたエンジン・ポンプ制御装
置が設けられている。以下、その詳細を説明する。
【0045】図1において、油圧ポンプ1,2にはそれ
ぞれレギュレータ7,8が備えられ、これらレギュレー
タ7,8で油圧ポンプ1,2の容量可変機構である斜板
1a,2aの傾転位置を制御し、ポンプ吐出流量を制御
する。
【0046】油圧ポンプ1,2のレギュレータ7,8
は、それぞれ、傾転アクチュエータ20A,20B(以
下、適宜20で代表する)と、図3に示す操作パイロッ
ト装置38〜44の操作パイロット圧に基づいてポジテ
ィブ傾転制御をする第1サーボ弁21A,21B(以
下、適宜21で代表する)と、油圧ポンプ1,2の全馬
力制御をする第2サーボ弁22A,22B(以下、適宜
22で代表する)とを備え、これらのサーボ弁21,2
2によりパイロットポンプ9から傾転アクチュエータ2
0に作用する圧油の圧力を制御し、油圧ポンプ1,2の
傾転位置が制御される。
【0047】傾転アクチュエータ20、第1及び第2サ
ーボ弁21,22の詳細を説明する。
【0048】各傾転アクチュエータ20は、両端に大径
の受圧部20aと小径の受圧部20bとを有する作動ピ
ストン20cと、受圧部20a,20bが位置する受圧
室20d,20eとを有し、両受圧室20d,20eの
圧力が等しいときは作動ピストン20cは図示右方向に
移動し、これにより斜板1a又は2aの傾転は小さくな
りポンプ吐出流量が減少し、大径側の受圧室20dの圧
力が低下すると、作動ピストン20cは図示左方向に移
動し、これにより斜板1a又は2aの傾転が大きくなり
ポンプ吐出流量が増大する。また、大径側の受圧室20
dは第1及び第2サーボ弁21,22を介してパイロッ
トポンプ9の吐出路9aに接続され、小径側の受圧室2
0eは直接パイロットポンプ9の吐出路9aに接続され
ている。
【0049】ポジティブ傾転制御用の各第1サーボ弁2
1は、ソレノイド制御弁30又は31からの制御圧力に
より作動し油圧ポンプ1,2の傾転位置を制御する弁で
あり、制御圧力が高いときは弁体21aが図示右方向に
移動し、パイロットポンプ9からのパイロット圧を減圧
せずに受圧室20dに伝達し、油圧ポンプ1又は2の傾
転を小さくし、制御圧力が低下するにしたがって弁体2
1aがバネ21bの力で図示左方向に移動し、パイロッ
トポンプ9からのパイロット圧を減圧して受圧室20d
に伝達し、油圧ポンプ1又は2の傾転を大きくする。
【0050】全馬力制御用の各第2サーボ弁22は、油
圧ポンプ1,2の吐出圧力とソレノイド制御弁32から
の制御圧力により作動し、油圧ポンプ1,2の全馬力制
御をする弁であり、ソレノイド制御弁32により油圧ポ
ンプ1,2の最大吸収トルクが制限制御される。
【0051】即ち、油圧ポンプ1及び2の吐出圧力とソ
レノイド制御弁32からの制御圧力が操作駆動部の受圧
室22a,22b,22cにそれぞれ導かれ、油圧ポン
プ1,2の吐出圧力の油圧力の和がバネ22dの弾性力
と受圧室22cに導かれる制御圧力の油圧力との差で決
まる設定値より低いときは、弁体22eは図示右方向に
移動し、パイロットポンプ9からのパイロット圧を減圧
して受圧室20dに伝達して油圧ポンプ1,2の傾転を
大きくし、油圧ポンプ1,2の吐出圧力の油圧力の和が
同設定値よりも高くなるにしたがって弁体22aが図示
左方向に移動し、パイロットポンプ9からのパイロット
圧を減圧せずに受圧室20dに伝達し、油圧ポンプ1,
2の傾転を小さくする。また、ソレノイド制御弁32か
らの制御圧力が低いときは、上記設定値を大きくし、油
圧ポンプ1,2の高めの吐出圧力から油圧ポンプ1,2
の傾転を減少させ、ソレノイド制御弁32からの制御圧
力が高くなるにしたがって上記設定値を小さくし、油圧
ポンプ1,2の低めの吐出圧力から油圧ポンプ1,2の
傾転を減少させる。
【0052】ソレノイド制御弁30,31,32は駆動
電流SI1,SI2,SI3により作動する比例減圧弁であり、駆
動電流SI1,SI2,SI3が最小のときは、出力する制御圧力
が最高になり、駆動電流SI1,SI2,SI3が増大するに従っ
て出力する制御圧力が低くなるよう動作する。駆動電流
SI1,SI2,SI3は図4に示すコントローラ70より出力さ
れる。
【0053】原動機10はディーゼルエンジンであり、
燃料噴射装置14を備えている。この燃料噴射装置14
はガバナ機構を有し、図4に示すコントローラ70から
の出力信号による目標エンジン回転数NR1になるように
エンジン回転数を制御する。
【0054】燃料噴射装置のガバナ機構のタイプは、コ
ントローラからの電気的な信号による目標エンジン回転
数になるよう制御する電子ガバナ制御装置や、機械式の
燃料噴射ポンプのガバナレバーにモータを連結し、コン
トローラからの指令値に基づいて目標エンジン回転数に
なるよう予め定められた位置にモータを駆動し、ガバナ
レバー位置を制御するような機械式ガバナ制御装置があ
る。本実施形態の燃料噴射装置14はいずれのタイプも
有効である。
【0055】原動機10には、目標エンジン回転数をオ
ペレータが手動で入力する目標エンジン回転数入力部7
1が設けられ、図4に示すようにその目標エンジン回転
数NR0の入力信号がコントローラ70に取り込まれ、コ
ントローラ70から目標回転数NR1の信号が燃料噴射装
置14へ出力され、原動機10の回転数が制御される。
目標エンジン回転数入力部71はポテンショメータのよ
うな電気的入力手段によって直接コントローラ70に入
力するものであってよく、オペレータが基準となるエン
ジン回転数の大小を選択するものである。
【0056】また、原動機10の実回転数NE1を検出す
る回転数センサー72と、油圧ポンプ1,2の制御パイ
ロット圧PL1,PL2を検出する圧力センサー73,74
(図3参照)が設けられている。
【0057】更に、原動機10の環境を検出するセンサ
ーとして、大気圧センサー75、燃料温度センサー7
6、冷却水温度センサー77、吸気温度センサー78、
吸気圧力センサー79、排気温度センサー80、排気圧
力センサー81、エンジンオイル温度センサー82が設
けられ、それぞれ、大気圧センサー信号TA、燃料温度セ
ンサー信号TF、冷却水温度センサー信号TW、吸気温度セ
ンサー信号TI、吸気圧力センサー信号PI、排気温度セン
サー信号TO、排気圧力センサー信号PO、エンジンオイル
温度センサー信号TLを出力する。
【0058】コントローラ70の全体の信号の入出力関
係を図4に示す。コントローラ70は上記のように目標
エンジン回転数入力部71の目標エンジン回転数NR0の
信号を入力し、目標回転数NR1の信号を燃料噴射装置1
4へ出力し、原動機10の回転数を制御する。
【0059】また、コントローラ70は、回転数センサ
ー72の実回転数NE1の信号、圧力センサー73,74
のポンプ制御パイロット圧PL1,PL2の信号、環境センサ
ー75〜82の大気圧センサー信号TA、燃料温度センサ
ー信号TF、冷却水温度センサー信号TW、吸気温度センサ
ー信号TI、吸気圧力センサー信号PI、排気温度センサー
信号TO、排気圧力センサー信号PO、エンジンオイル温度
センサー信号TLを入力し、所定の演算処理を行って駆動
電流SI1,SI2,SI3をソレノイド制御弁30〜32に出力
し、油圧ポンプ1,2の傾転位置、即ち吐出流量を制御
する。
【0060】コントローラ70の油圧ポンプ1,2の制
御に関する処理機能を図5及び図6に示す。
【0061】図5において、コントローラ70は、ポン
プ目標傾転演算部70a,70b、ソレノイド出力電流
演算部70c,70d、ベーストルク演算部70e、回
転数偏差演算部70f、トルク変換部70g、リミッタ
演算部70h、スピードセンシングトルク偏差補正部7
0i、ベーストルク補正部70j、ソレノイド出力電流
演算部70kの各機能を有している。
【0062】ポンプ目標傾転演算部70aは、油圧ポン
プ1側の制御パイロット圧PL1の信号を入力し、これを
メモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの
制御パイロット圧PL1に応じた油圧ポンプ1の目標傾転
θR1を演算する。この目標傾転θR1はパイロット操作装
置38,40,41,42の操作量に対するポジティブ
傾転制御の基準流量メータリングであり、メモリのテー
ブルには制御パイロット圧PL1が高くなるに従って目標
傾転θR1も増大するようPL1とθR1の関係が設定されて
いる。
【0063】ソレノイド出力電流演算部70cは、θR1
に対してこのθR1が得られる油圧ポンプ1の傾転制御用
の駆動電流SI1を求め、これをソレノイド制御弁30に
出力する。
【0064】ポンプ目標傾転演算部70b、ソレノイド
出力電流演算部70dでも、同様にポンプ制御パイロッ
ト圧PL2の信号から油圧ポンプ2の傾転制御用の駆動電
流SI2を算出し、これをソレノイド制御弁31に出力す
る。
【0065】ベーストルク演算部70eは、目標エンジ
ン回転数NR0の信号を入力し、これをメモリに記憶して
あるテーブルに参照させ、そのときの目標エンジン回転
数NR0に応じたポンプベーストルクTROを算出する。メモ
リのテーブルには、目標エンジン回転数NR0が上昇する
に従ってポンプベーストルクTROが増大するようNR0とTR
Oの関係が設定されている。
【0066】回転数偏差演算部70fは、目標エンジン
回転数NR1と実エンジン回転数NE1の差の回転数偏差ΔN
を算出する。
【0067】トルク変換部70gは、回転数偏差ΔNに
スピードセンシングのゲインKNを掛け、スピードセン
シングトルク偏差ΔTOを算出する。
【0068】リミッタ演算部70hは、スピードセンシ
ングトルク偏差ΔTOに上限下限リミッタを掛け、スピー
ドセンシングトルク偏差ΔT1とする。
【0069】スピードセンシングトルク偏差補正部70
iは、このスピードセンシングトルク偏差ΔT1から図6
の処理で求めたトルク補正値ΔTFLを減算し、トルク偏
差ΔTNLとする。
【0070】ベーストルク補正部70jは、ベーストル
ク演算部70eで求めたポンプベーストルクTROにその
トルク偏差ΔTNLを加算し、吸収トルクTR1とする。この
TR1が油圧ポンプ1,2の目標最大吸収トルクとなる。
【0071】ソレノイド出力電流演算部70kは、TR1
に対してこのTR1が得られる油圧ポンプ1,2の最大吸
収トルク制御用のソレノイド制御弁32の駆動電流SI3
を求め、これをソレノイド制御弁32に出力する。
【0072】このようにして駆動電流SI3を受けたソレ
ノイド制御弁32は、前述したように油圧ポンプ1,2
の最大吸収トルクを制御する。
【0073】図6において、コントローラ70は、更
に、補正ゲイン演算部70m〜70u、トルク補正値演
算部70v、入力タイミング制御部96a〜96h、メ
モリ入出力制御部97a〜97hの各機能を有してい
る。
【0074】入力タイミング制御部96aは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき、予め定められた時間間
隔TTAで大気圧センサー信号TAをメモリ入出力制御部9
7aに入力し、メモリ入出力制御部97aはその大気圧
センサー信号TAを大気圧センサーメモリー値MTAとして
メモリーに取り込む。
【0075】補正ゲイン演算部70mは、メモリーに取
り込まれた大気圧センサーメモリー値MTAをメモリ入出
力制御部97aを介して入力し、これを大気圧センサー
信号TAとして、メモリーに記憶してあるテーブルに参照
させ、大気圧センサー信号TAに応じた補正ゲインKTAを
演算する。この補正ゲインKTAは、予めエンジン単体の
特性に対して事前に把握した値を記憶したものである。
以下に記す他の補正ゲインも同様である。
【0076】ここで、大気圧が下がるとエンジンの出力
は低下することから、メモリーのテーブルにはこれに対
応して、大気圧センサー信号TAが小さくなるにしたがっ
て補正ゲインKTAが大きくなるように、大気圧センサー
信号TAと補正ゲインKTAとの関係が設定されている。
【0077】入力タイミング制御部96bは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき、予め定められた時間間
隔TTFで燃料温度センサー信号TFをメモリ入出力制御部
97bに入力し、メモリ入出力制御部97bはその燃料
温度センサー信号TFを燃料温度センサーメモリー値MTF
としてメモリーに取り込む。
【0078】補正ゲイン演算部70nは、メモリーに取
り込まれた燃料温度センサーメモリー値MTFをメモリ入
出力制御部97bを介して入力し、これを燃料温度セン
サー信号TFとして、メモリーに記憶してあるテーブルに
参照させ、そのときの燃料温度センサー信号TFに応じた
補正ゲインKTFを演算する。
【0079】ここで、燃料温度が低い場合あるいは高い
場合は出力が低下することから、メモリーのテーブルに
はこれに対応して、燃料温度センサー信号TFが小さくな
るにしたがって補正ゲインKTFが大きくなり、かつ燃料
温度センサー信号TFが大きくなるにしたがって補正ゲイ
ンKTFが大きくなるように、燃料温度センサー信号TFと
補正ゲインKTFとの関係が設定されている。
【0080】入力タイミング制御部96cは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき、予め定められた時間間
隔TTWで冷却水温度センサー信号TWをメモリ入出力制御
部97cに入力し、メモリ入出力制御部97cはその冷
却水温度センサー信号TWを冷却水温度センサーメモリー
値MTWとしてメモリーに取り込む。
【0081】補正ゲイン演算部70pは、メモリーに取
り込まれた冷却水温度センサーメモリー値MTWをメモリ
入出力制御部97cを介して入力し、これを冷却水温度
センサー信号TWとして、メモリーに記憶してあるテーブ
ルに参照させ、そのときの冷却水温度センサー信号TWに
応じた補正ゲインKTWを演算する。
【0082】ここで、冷却水温度が低い場合あるいは高
い場合は出力が低下することから、メモリーのテーブル
にはこれに対応して、冷却水温度センサー信号TWが小さ
くなるにしたがって補正ゲインKTWが大きくなり、かつ
冷却水温度センサー信号TWが大きくなるにしたがって補
正ゲインKTWが大きくなるように、冷却水温度センサー
信号TWと補正ゲインKTWとの関係が設定されている。
【0083】入力タイミング制御部96dは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき、予め定められた時間間
隔TTIで吸気温度センサー信号TIをメモリ入出力制御部
97dに入力し、メモリ入出力制御部97dはその吸気
温度センサー信号TIを吸気温度センサーメモリー値MTI
としてメモリーに取り込む。
【0084】補正ゲイン演算部70qは、メモリーに取
り込まれた吸気温度センサーメモリー値MTIをメモリ入
出力制御部97dを介して入力し、これを吸気温度セン
サー信号TIとして、メモリーに記憶してあるテーブルに
参照させ、そのときの吸気温度センサー信号TIに応じた
補正ゲインKTIを演算する。
【0085】ここで、吸入空気温度が低い場合あるいは
高い場合は出力が低下することから、メモリーのテーブ
ルにはこれに対応して、吸気温度センサー信号TIが小さ
くなるにしたがって補正ゲインKTIが大きくなり、かつ
吸気温度センサー信号TIが大きくなるにしたがって補正
ゲインKTIが大きくなるように、吸気温度センサー信号T
Iと補正ゲインKTIとの関係が設定されている。
【0086】入力タイミング制御部96eは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき、予め定められた時間間
隔TPIで吸気圧力センサー信号PIをメモリ入出力制御部
97eに入力し、メモリ入出力制御部97eはその吸気
圧力センサー信号PIを吸気圧力センサーメモリー値MPI
としてメモリーに取り込む。
【0087】補正ゲイン演算部70rは、メモリーに取
り込まれた吸気圧力センサーメモリー値MPIをメモリ入
出力制御部97eを介して入力し、これを吸気圧力セン
サー信号PIとして、メモリーに記憶してあるテーブルに
参照させ、そのときの吸気圧力センサー信号PIに応じた
補正ゲインKPIを演算する。
【0088】ここで、吸入空気圧力が低い場合あるいは
高い場合は出力が低下することから、メモリーのテーブ
ルにはこれに対応して、吸気圧力センサー信号PIが小さ
くなるにしたがって補正ゲインKPIが大きくなり、かつ
吸気圧力センサー信号PIが大きくなるにしたがって補正
ゲインKPIが大きくなるように、吸気圧力センサー信号P
Iと補正ゲインKPIとの関係が設定されている。
【0089】入力タイミング制御部96fは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき、予め定められた時間間
隔TTOで排気温度センサー信号TOをメモリ入出力制御部
97fに入力し、メモリ入出力制御部97fはその排気
温度センサー信号TOを排気温度センサーメモリー値MTO
としてメモリーに取り込む。
【0090】補正ゲイン演算部70sは、メモリーに取
り込まれた排気温度センサーメモリー値MTOをメモリ入
出力制御部97fを介して入力し、これを排気温度セン
サー信号TOとして、メモリーに記憶してあるテーブルに
参照させ、そのときの排気温度センサー信号TOに応じた
補正ゲインKTOを演算する。
【0091】ここで、排気温度が低い場合あるいは高い
場合は出力が低下することから、メモリーのテーブルに
はこれに対応して、排気温度センサー信号TOが小さくな
るにしたがって補正ゲインKTOが大きくなり、かつ排気
温度センサー信号TOが大きくなるにしたがって補正ゲイ
ンKTOが大きくなるように、排気温度センサー信号TOと
補正ゲインKTOとの関係が設定されている。
【0092】入力タイミング制御部96gは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき、予め定められた時間間
隔TPOで排気圧力センサー信号POをメモリ入出力制御部
97gに入力し、メモリ入出力制御部97gはその排気
圧力センサー信号POを排気圧力センサーメモリー値MPO
としてメモリーに取り込む。
【0093】補正ゲイン演算部70tは、メモリーに取
り込まれた排気圧力センサーメモリー値MPOをメモリ入
出力制御部97gを介して入力し、これを排気圧力セン
サー信号POとして、メモリーに記憶してあるテーブルに
参照させ、そのときの排気圧力センサー信号POに応じた
補正ゲインKPOを演算する。
【0094】ここで、排気圧力が上昇するにつれて出力
は低下することから、メモリーのテーブルにはこれに対
応して、排気圧力センサー信号POが大きくなるにしたが
って補正ゲインKPOが大きくなるように、排気圧力セン
サー信号POと補正ゲインKPOとの関係が設定されてい
る。
【0095】入力タイミング制御部96hは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき、予め定められた時間間
隔TTLでエンジンオイル温度センサー信号TLをメモリ入
出力制御部97hに入力し、メモリ入出力制御部97h
はそのエンジンオイル温度センサー信号TLをエンジンオ
イル温度センサーメモリー値MTLとしてメモリーに取り
込む。
【0096】補正ゲイン演算部70uは、メモリーに取
り込まれたエンジンオイル温度センサーメモリー値MTL
をメモリ入出力制御部97hを介して入力し、これをエ
ンジンオイル温度センサー信号TLとして、メモリーに記
憶してあるテーブルに参照させ、そのときのエンジンオ
イル温度センサー信号TLに応じた補正ゲインKTLを演算
する。
【0097】ここで、エンジンオイル温度が低い場合あ
るいは高い場合は出力が低下することから、メモリーの
テーブルにはこれに対応して、エンジンオイル温度セン
サー信号TLが小さくなるにしたがって補正ゲインKTLが
大きくなり、かつエンジンオイル温度センサー信号TLが
大きくなるにしたがって補正ゲインKTLが大きくなるよ
うに、エンジンオイル温度センサー信号TLと補正ゲイン
KTLとの関係が設定されている。
【0098】以上において、時間間隔TTA,TTF,TTW,T
TI,TPI,TTO,TPO,TTLはそれぞれのセンサー信号の性
格を考慮し、作業中の変化が小さいセンサー信号値に対
しては短く設定され、作業中の変化が大きいセンサー信
号値に対しては長く設定されている。以下にその時間間
隔の一例を示す。
【0099】TTA:1時間 TTF:10〜20分 TTW:1分 TTI:30分 TPI:40分 TTO:10〜100ms TPO:10〜100ms TTL:5分 トルク補正値演算部70vは、上記の補正ゲイン演算部
70m〜70uでそれぞれ演算した補正ゲインを重み付
けして、トルク補正値ΔTFLを算出する。この算出方法
は、予めエンジン固有の性能に対してそれぞれの補正ゲ
インに対する出力低下の量を事前に把握し、求めようと
するトルク補正値ΔTFLに対する基準のトルク補正値ΔT
Bを定数として内部に備える。更に、それぞれの補正ゲ
インの重み付けを予め把握し、その重み付けの補正分を
行列A,B,C,D,E,F,G,Hとしてコントローラ内部に備え
る。これらの値を用いて図6のトルク補正値演算ブロッ
クで示すような計算でトルク補正値ΔTFLを算出する。
【0100】図6の計算式は一次式で表したが、その目
的は最終トルク補正値ΔTFLを算出することであるの
で、例えば2次式等で計算しても効果は同じである。
【0101】以上において、目標エンジン回転数入力部
71は原動機(エンジン)10の目標回転数を指令する
入力手段を構成し、回転数センサー72は原動機の実回
転数を検出する第1検出手段を構成し、ベーストルク演
算部70e、回転数偏差演算部70f、トルク変換部7
0g、リミッタ演算部70h、ベーストルク補正部70
j、ソレノイド出力電流演算部70k、ソレノイド制御
弁32、第2サーボ弁22A,22Bは、上記目標回転
数と実回転数の偏差を算出しその偏差に基づいて油圧ポ
ンプ1,2の最大吸収トルクを制御するスピードセンシ
ング制御手段を構成する。
【0102】また、環境センサー75〜82は、原動機
10の環境に係わる状態量を検出する第2検出手段を構
成し、入力タイミング制御部96a〜96h、メモリ入
出力制御部97a〜97h、補正ゲイン演算部70m〜
70uは、第2検出手段の検出値に基づいて、原動機1
0の環境に係わる状態量毎に、予め定めた状態量と原動
機の出力変化の影響量との関係からそのときの状態量の
検出値に対応する出力変化の影響量を演算する個別演算
手段を構成し、トルク補正値演算部70v、スピードセ
ンシングトルク偏差補正部70iは、その個別演算手段
の演算値に応じて油圧ポンプ1,2の最大吸収トルクを
補正するトルク補正手段を構成する。
【0103】更に、入力タイミング制御部96a〜96
hは、上記個別演算手段に設けられ、上記第2検出手段
の検出値を、原動機10の環境に係わる状態量毎に予め
定められた時間間隔で入力する入力制御手段を構成す
る。
【0104】そして、以上のスピードセンシング制御手
段、第2検出手段、個別演算手段、トルク補正手段、入
力制御手段は、本発明の油圧ポンプのトルク制御装置を
構成する。
【0105】次に、以上のように構成した本実施形態の
動作の特徴を説明する。
【0106】図7は本発明のトルク制御装置によるエン
ジン出力トルクとポンプ吸収トルクのマッチング点を示
す図である。図8は、比較のため、従来のトルク制御装
置によるエンジン出力トルクと油圧ポンプ吸収トルクの
マッチング点を示す図である。これらマッチング点は、
共に、目標回転数を一定とした場合でエンジンの出力ト
ルクが通常時と環境の変化による出力低下時のものであ
る。
【0107】ここで、従来のスピードセンシング制御と
しては、図5のスピードセンシングトルク偏差補正部7
0iがなく、リミッタ演算部70hで得たスピードセン
シングトルク偏差ΔT1を直接ベーストルク補正部70j
にてポンプベーストルクTROに加算し、これを目標最大
吸収トルクとするものを想定する。
【0108】まず、エンジンの出力低下は、エンジンを
取り巻く環境で変わってくる。例えば使用する高度が高
地であった場合は、大気圧の低下でエンジン出力トルク
は曲線Aから曲線Bのように低下する。
【0109】エンジン負荷(油圧ポンプの吸収トルク)
が軽いときは、燃料噴射装置(ガバナ機構)のレギュレ
ーション上の点がエンジン負荷と出力トルクのマッチン
グ点となり、目標回転数をNaとした場合、軽負荷時に
はエンジンの出力低下に係わらずエンジン回転数は目標
回転数Naより少し高い、ガバナ機構のレギュレーショ
ン特性線上の点Na0となる。これは、図7の本実施形態
も図8の従来技術も同じである。
【0110】エンジン負荷が増加した場合、エンジン出
力トルク曲線A,B上の点がエンジン負荷と出力トルク
のマッチング点となる。この点を最大トルクマッチング
点と呼ぶ。
【0111】通常出力時は、最大トルクマッチング点は
エンジン出力トルク曲線A上の目標回転数Naに対応す
る点Maである。油圧ショベルの作業中に負荷が軽負荷
から高負荷になるにつれてエンジン回転数がNa0からN
aに低下する。このことも、図7の本実施形態と図8の
従来技術とで同じである。
【0112】環境の変化によるエンジン出力低下時、従
来技術の場合は、スピードセンシング制御によりエンジ
ン回転数の低下(回転数偏差ΔNの増大)に応じて油圧
ポンプの吸収トルクを低下させる。このとき、エンジン
回転数の低下(回転数偏差ΔNの増大)に対するポンプ
最大吸収トルクの低下の割合は図5に示すトルク変換部
70gのゲインKで定まる。これをポンプ最大吸収トル
クのスピードセンシングゲインと呼ぶと、図8の「C」
の特性がこれに相当する。
【0113】従来のスピードセンシング制御では、図5
のスピードセンシングトルク偏差補正部70iがないの
で、環境の変化でエンジン出力が低下しても、このスピ
ードセンシングゲインCの特性は一定である。このた
め、エンジン負荷の増加時、エンジン出力が曲線Aから
曲線Bに低下すると、スピードセンシング制御によりエ
ンジン回転数の低下に応じてゲインCの特性に沿って油
圧ポンプの吸収トルクを低下させ、Ma1の点で油圧ポン
プの吸収トルクとエンジンの出力トルクが等しくなり、
マッチングする。即ち、マッチング点はMaからMa1に
移動する。
【0114】以上より、環境の変化でエンジン出力が低
下した場合は、油圧ショベルの作業中に負荷が軽負荷か
ら高負荷になるにつれてエンジン回転数がNa0からNa1
(<Na)に大きく低下する。
【0115】例えば標高の高いところで掘削作業をしよ
うとする場合、バケットが空の状態ではエンジン回転数
はオペレータの入力した目標回転数Naよりやや高めの
Na0となるが、土砂を掘削するとエンジン回転数がNa1
へと低下する。
【0116】これによって騒音やエンジン回転数からく
る車体の振動が変化し、作業者に疲労感を訴える。
【0117】以上の従来技術に対し、本実施形態の場合
は、環境の変化によりエンジンの出力が低下すると、セ
ンサー75〜82がその環境の変化を検出し、補正ゲイ
ン演算部70m〜70u及びトルク補正値演算部70v
がその信号を入力してエンジン出力の低下をトルク補正
値ΔTFLとして推定し、スピードセンシングトルク偏差
補正部70i及びベーストルク補正部70jでスピード
センシングトルク偏差ΔTIからトルク補正値ΔTFLを減
じたトルク偏差ΔTNLをポンプベーストルクTROに加算
し、吸収トルクTR1(目標最大吸収トルク)を求める処
理を行う。この処理は、環境の変化によるエンジンの出
力低下分をトルク補正値ΔTFLとして計算し、この分だ
けポンプベーストルクTROを減じることで目標最大吸収
トルクTR1を予め減じたことに相当し、エンジン出力の
低下に従って(トルク補正値ΔTFLの増加に従って)図
8に示すポンプ最大吸収トルクのスピードセンシングの
ゲインCの特性はトルク補正値ΔTFLの分だけ下方に移
動する。
【0118】その結果、エンジン出力低下時のポンプ吸
収トルクとのマッチング点はMa2点となり、エンジン回
転数は通常出力時のNaと変わらず、エンジン回転数の
低下の少ない良好な作業性を確保できる。
【0119】また、本発明は、以上のように環境の変化
で原動機の出力が低下した場合も、高負荷時において、
原動機の回転数の低下を少なくしているが、このために
はセンサー75〜82という多数のセンサーが必要であ
る。このように多数のセンサがある場合、全てのセンサ
ーの信号をそのまま入力してメモリに取り込み、それに
よってトルク補正値を演算すると、コントローラ70の
処理能力は限られているので、センサー信号のメモリの
取り込みに多くの時間を費やし、特にコントローラ70
に他の処理機能が組まれている場合は、処理速度が遅く
なる。
【0120】しかし、センサー値はその検出対象である
環境状態量の種類によって性格が違っており、比教的変
動の大きいものと少ないものがある。例えば、大気圧は
油圧ショベルの作業中に大きく変化することはなく、そ
の結果センサー値は、作業中に大きく変動しない。吸気
温度、吸気圧力のセンサー値も同様である。一方、エン
ジンオイル温度は作業状態によって進展速度が一定でな
く、かつ作業中に大きく変動する。燃料温度、冷却水温
度、排気温度、排気圧力のセンサー値も同様である。
【0121】本実施形態では、このようなセンサー値の
性格の相違に着目し、それぞれのセンサー信号のメモリ
入出力制御部97a〜97hに対して、入力タイミング
制御部96a〜96hを設け、作業中の変化が小さいセ
ンサー値に対しては長い時間間隔でセンサー信号をメモ
リに取り込み、作業中の変化が大きいセンサー値に対し
ては短い時間間隔でセンサー信号をメモリに取り込むよ
うにしている。例えば、大気圧センサー75、吸気温度
センサー78、吸気圧力センサー79のセンサー信号T
A,TI,PIに対しては、TTA:1時間、TTI:30分、TP
I:40分の時間間隔でセンサー信号をメモリに取り込
む。このため、通常の時間間隔で常時センサー信号TA,
TI,PIをメモリーに取り込む場合に比較してコントロー
ラ70の処理量が減り、コントローラ70に余裕がで
き、他の処理を行うような場合でも比較的速い処理が行
える。また、燃料温度センサー76、冷却水温度センサ
ー77、排気温度センサー80、排気圧力センサー8
1、エンジンオイル温度センサー82のセンサー信号T
F,TW,TO,PO,TLに対しては、TTF:10〜20分、TT
W:1分、TTO:10〜100ms、TPO:10〜100
ms、TTL:5分というように比較的短い時間間隔でセ
ンサー信号をメモリに取り込んでトルク補正すること
で、上記のように環境の変化で原動機の出力が低下した
場合の原動機の回転数の低下を少なくできる。
【0122】以上のように本実施形態によれば、環境の
変化でエンジン出力が低下した場合も、高負荷時におい
てエンジン回転数の低下を少なくでき、良好な作業性を
確保できる。
【0123】また、常に回転数偏差による油圧ポンプの
吸収トルクを制御するスピードセンシングは従来通り行
っており、急負荷がかかったときや予期せぬことによる
エンジンの出力低下に対してもエンジン停止を防止でき
る。
【0124】更に、スピードセンシング制御をしている
ので油圧ポンプの吸収トルクを予め余裕を持って設定す
る必要がなく、エンジン出力が従来通り有効に利用でき
る。例えば機器の性能のばらつきや径年変化等でエンジ
ン出力が低下しても高負荷時のエンジン停止を防止でき
る。
【0125】また、コントローラ70の処理能力を有効
に使うことができるので、コントローラ70の限られた
処理能力で、コントローラ70で他の処理を行うような
場合でも比較的速い処理が行える。
【0126】なお、上記実施形態ではスピードセンシン
グトルク偏差補正部70iでスピードセンシングトルク
偏差ΔTIからトルク補正値ΔTFLを減じたが、ベースト
ルク補正部70jでトルク偏差ΔTNLからトルク補正値
ΔTFLを減じても良いことは、勿論である。
【0127】本発明の第2の実施形態を図9〜図11に
より説明する。図中、図5〜図7に示すものと同等のも
のには同じ符号を付している。
【0128】図9において、コントローラは、ポンプ目
標傾転演算部70a,70b、ソレノイド出力電流演算
部70c,70d、ベーストルク演算部70e、回転数
偏差演算部70Af、トルク変換部70g、リミッタ演
算部70h、ベーストルク補正部70j、ソレノイド出
力電流演算部70kの各機能を有している。
【0129】回転数偏差演算部70Afは、目標エンジ
ン回転数NR1と実エンジン回転数NE1の差を求め、更に図
10の処理で求めた回転数補正値ΔNFLを減算し、回転
数偏差ΔNを算出する。
【0130】トルク変換部70gでは、この回転数偏差
ΔNにスピードセンシングのゲインKNを掛け、スピード
センシングトルク偏差ΔTOを算出した後、リミッタ演算
部70hでスピードセンシングトルク偏差ΔTOに上限下
限リミッタを掛け、スピードセンシングトルク偏差ΔT1
とし、ベーストルク補正部70jではこのスピードセン
シングトルク偏差ΔT1とポンプベーストルクTROとから
吸収トルクTR1(目標最大吸収トルク)を求める。
【0131】それ以外は、図5に示す第1の実施形態と
同じである。
【0132】図10において、コントローラは、更に、
補正ゲイン演算部70m〜70u、回転数補正値演算部
70Av、入力タイミング制御部96a〜96h、メモ
リ入出力制御部97a〜97hの各機能を有している。
【0133】入力タイミング制御部96a〜96h、メ
モリ入出力制御部97a〜97h、補正ゲイン演算部7
0m〜70uでの処理は図6に示す第1の実施形態と同
じである。
【0134】回転数補正値演算部70Avは、補正ゲイ
ン演算部70m〜70uでそれぞれ演算した補正ゲイン
を重み付けして、回転数補正値ΔNFLを算出する。この
算出方法は、予めエンジン固有の性能に対してそれぞれ
の補正ゲインに対する出力低下の量を事前に把握し、求
めようとする回転数補正値ΔNFLに対する基準の回転数
補正値ΔNBを定数として内部に備える。更に、それぞれ
の補正ゲインの重み付けを予め把握し、その重み付けの
補正分を行列A,B,C,D,E,F,G,Hとしてコントローラ内部
に備える。これらの値を用いて図10の回転数補正値演
算ブロックで示すような計算で回転数補正値ΔTFLを算
出する。
【0135】この場合も、図6の計算式は例えば2次式
等で計算しても効果は同じである。
【0136】ソレノイド出力電流演算部70jで生成さ
れた駆動電流SI3は図1に示すソレノイド制御弁32に
出力され、前述したように油圧ポンプ1,2の最大吸収
トルクを制御する。
【0137】以上において、本実施形態では、入力タイ
ミング制御部96a〜96h、メモリ入出力制御部97
a〜97h、補正ゲイン演算部70m〜70uは、第1
の実施形態と同様に、第2検出手段(環境センサー75
〜82)の検出値に基づいて、原動機10の環境に係わ
る状態量毎に、予め定めた状態量と原動機の出力変化の
影響量との関係からそのときの状態量の検出値に対応す
る出力変化の影響量を演算する個別演算手段を構成し、
回転数補正値演算部70Av、回転数偏差演算部70A
fは、その個別演算手段の演算値に応じて油圧ポンプ
1,2の最大吸収トルクを補正するトルク補正手段を構
成する。
【0138】以上のように構成した本実施形態において
は、環境の変化によるエンジンの出力低下時は、センサ
ー75〜82の信号を入力して補正ゲイン演算部70m
〜70u及び回転数補正値演算部70Avでエンジン出
力の低下を回転数補正値ΔNFLとして推定し、回転数偏
差演算部70Afで目標エンジン回転数NR1と実エンジ
ン回転数NE1の偏差から更に回転数補正値ΔNFLを減じ、
この減じた回転数偏差ΔNからスピードセンシングトル
ク偏差ΔTNLを求め、吸収トルクTR1(目標最大吸収トル
ク)を求める処理を行う。この処理は、環境の変化によ
るエンジンの出力低下分を回転数補正値ΔNFLとして計
算し、この分だけ目標エンジン回転数NROを減じること
で目標最大吸収トルクTR1を予め減じたことに相当し、
エンジン出力の低下に従って(回転数補正値ΔTFLの増
加に従って)図11に示すポンプ最大吸収トルクのスピ
ードセンシングのゲインCの特性は回転数補正値ΔNFL
の分だけ図示左方に移動する。
【0139】その結果、エンジン出力低下時のポンプ吸
収トルクとのマッチング点は、図7に示す第1の実施形
態と同様、Ma2点となり、エンジン回転数は通常出力時
のNaと変わらない。
【0140】従って、本実施形態によって、エンジン回
転数の低下の少ない良好な作業性を確保できると共に、
スピードセンシング制御により急負荷がかかったときや
予期せぬことによるエンジンの出力低下に対してもエン
ジン停止を防止できるなど、第1の実施形態と同様の効
果が得られる。
【0141】また、本実施形態でも、それぞれのセンサ
ー信号のメモリ入出力制御部97a〜97hに対して入
力タイミング制御部96a〜96hを設け、作業中の変
化が小さいセンサー値に対しては長い時間間隔でセンサ
ー信号をメモリに取り込み、作業中の変化が大きいセン
サー値に対しては短い時間間隔でセンサー信号をメモリ
に取り込むようにしたので、コントローラ70に余裕が
でき、速い処理が行える。
【0142】なお、上記実施形態では回転数偏差演算部
70Afで目標エンジン回転数NR1と実エンジン回転数N
E1の偏差から更に回転数補正値ΔNFLを減じたが、これ
は目標エンジン回転数NR1に回転数補正値ΔNFLを加算し
たものを実エンジン回転数NE1から減じたことと同じで
あり、目標エンジン回転数NR1に回転数補正値ΔNFLを加
算する手段を設け、回転数偏差演算部70Afではこの
加算値を実エンジン回転数NE1から減じても良い。
【0143】本発明の第3の実施形態を図12により説
明する。本実施形態は、センサー値の処理に関し、更に
コントローラの処理量を減らすものである。図中、図6
に示した機能と同等のものには同じ符号を付している。
【0144】図12において、本実施形態に係わるコン
トローラは、補正ゲイン演算部70m〜70u、トルク
補正値演算部70v、入力タイミング制御部96a〜9
6h、メモリ入出力制御部97a〜97hに加え、更に
演算タイミング制御部98a〜98h及びメモリ入出力
制御部99a〜99hの各機能を有している。
【0145】補正ゲイン演算部70m〜70u、トルク
補正値演算部70v、入力タイミング制御部96a〜9
6h、メモリ入出力制御部97a〜97hでの処理は図
6に示した第1の実施形態と同じである。
【0146】演算タイミング制御部98aは、図4に示
すタイマー88の機能に基づき予め定めた時間間隔TTA
で補正ゲイン演算部70mを起動し、補正ゲイン演算部
70mはその時間間隔TTAで、メモリーに取り込まれた
大気圧センサーメモリー値MTAをメモリ入出力制御部9
7aを介して入力し、これを大気圧センサー信号TAとし
て補正ゲインKTAを演算する。演算タイミング制御部9
8b〜98hも同様に、図4に示すタイマー88の機能
に基づき予め定めた時間間隔TTF,TTW,TTI,TPI,TT
O,TPO,TTLで補正ゲイン演算部70n〜70uを起動
し、補正ゲイン演算部70n〜70uはその時間間隔TT
F,TTW,TTI,TPI,TTO,TPO,TTLで、メモリーに取り
込まれたそれぞれのセンサーメモリー値MTF,MTW,MT
I,MPI,MTO,MPO,MTLをメモリ入出力制御部97b〜
97hを介して入力し、これをそれぞれのセンサー信号
TF,TW,TI,PI,TO,PO,TLとして補正ゲインKTF,KT
W,KTI,KPI,KTO,KPO,KTLを演算する。
【0147】メモリ入出力制御部99aは、補正ゲイン
演算部70mで計算した補正ゲインKTAの値を補正ゲイ
ンメモリー値MKTAとしてメモリーに取り込む。メモリ入
出力制御部99b〜99hも同様に、補正ゲイン演算部
70n〜70uで計算した補正ゲインKTF,KTW,KTI,K
PI,KTO,KPO,KTLの値を補正ゲインメモリー値MKTF,M
KTW,MKTI,MKPI,MKTO,MKPO,MKTLとしてメモリーに
取り込む。
【0148】トルク補正値演算部70vは、メモリーに
取り込まれた補正ゲインメモリー値MKTA,MKTF,MKTW,
MKTI,MKPI,MKTO,MKPO,MKTLを補正ゲインLTA,KTF,
KTW,KTI,KPI,KTO,KPO,KTLとしてメモリ入出力制御
部99a〜99hを介して入力し、補正ゲインの重み付
けをしてトルク補正値ΔTFLを算出する。
【0149】以上のように構成した本実施形態によれ
ば、補正ゲイン演算部70m〜70uは予め定めた時間
間隔で演算を行うので、コントローラの処理量が更に減
少し、コントローラの処理能力を更に有効に使うことが
でき、コントローラの処理速度を更に速くできる。
【0150】
【発明の効果】本発明によれば、環境の変化で原動機の
出力が低下した場合も、高負荷時において、原動機の回
転数の低下を少なくでき、良好な作業性が確保できる。
【0151】また、スピードセンシング制御は従来通り
行っているので、急負荷がかかったときや予期せぬこと
による原動機の出力低下に対しても原動機の停止を防止
できる。
【0152】更に、スピードセンシング制御をしている
ので油圧ポンプの吸収トルクを予め余裕を持って設定す
る必要がなく、原動機出力が従来通り有効に利用でき
る。例えば機器の性能のばらつきや径年変化等で原動機
出力が低下しても高負荷時の原動機の停止を防止でき
る。
【0153】また、本発明によれば、コントローラの処
理能力を有効に使うことができるので、コントローラの
限られた処理能力で比較的速い処理が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による油圧ポンプのト
ルク制御装置を備えたエンジン・ポンプ制御装置を示す
図である。
【図2】図1に示す油圧ポンプに接続された弁装置及び
アクチュエータの油圧回路図である。
【図3】図2に示す流量制御弁の操作パイロット系を示
す図である。
【図4】図1に示すコントローラの入出力関係を示す図
である。
【図5】コントローラの処理機能の一部を示す機能ブロ
ック図である。
【図6】コントローラの処理機能の他の一部を示す機能
ブロック図である。
【図7】第1の実施形態によるスピードセンシング制御
によるエンジン出力トルクとポンプ吸収トルクのマッチ
ング点を示す図である。
【図8】従来のスピードセンシング制御によるエンジン
出力トルクとポンプ吸収トルクのマッチング点を示す図
である。
【図9】本発明の第2の実施形態によるコントローラの
処理機能の一部を示す機能ブロック図である。
【図10】コントローラの処理機能の他の一部を示す機
能ブロック図である。
【図11】第2の実施形態によるスピードセンシング制
御によるエンジン出力トルクとポンプ吸収トルクのマッ
チング点を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施形態によるコントローラ
の処理機能の一部を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1,2 油圧ポンプ 1a,2a 斜板 5 弁装置 7,8 レギュレータ 10 原動機 14 燃料噴射装置 20A,20B 傾転アクチュエータ 21A,21B 第1サーボ弁 22A,22B 第2サーボ弁 30〜32 ソレノイド制御弁 38〜44 操作パイロット装置 50〜56 アクチュエータ 70 コントローラ 70a,70b ポンプ目標傾転演算部 70c,70d ソレノイド出力電流演算部 70e ベーストルク演算部 70f 回転数偏差演算部 70Af 回転数偏差演算部 70g トルク変換部 70h リミッタ演算部 70i スピードセンシングトルク偏差補正部 70j ベーストルク補正部 70k ソレノイド出力電流演算部 70m〜70u 補正ゲイン演算部 70v トルク補正値演算部 70Av 回転数補正値演算部 71 目標エンジン回転数入力部 72 回転数センサー 73,74 圧力センサー 75 大気圧センサー 76 燃料温度センサー 77 冷却水温度センサー 78 吸気温度センサー 79 吸気圧力センサー 80 排気温度センサー 81 排気圧力センサー 82 エンジンオイル温度センサー 88 タイマー 96a〜96h 入力タイミング制御部 97a〜97h メモリ入出力制御部 98a〜98h 演算タイミング制御部 99a〜99h メモリ入出力制御部
フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA01 AB05 AB06 BA02 BB01 CA04 DA03 DA04 DB02 DB03 DB06 DB08 3G093 AA10 AA15 AB01 BA05 DA01 DA02 DA03 DA04 DA05 DB07 DB08 DB23 EB05 EB06 FA02 FA10 FA11 FB05 3H045 AA04 AA10 AA15 AA24 AA33 AA34 BA02 BA12 BA14 BA19 CA03 DA09 DA14 DA25 DA40 DA42 DA49 DA50 EA13 EA23 EA26 EA35 EA38 EA46

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原動機と、この原動機によって駆動される
    可変容量油圧ポンプと、前記原動機の目標回転数を指令
    する入力手段と、前記原動機の実回転数を検出する第1
    検出手段と、前記目標回転数と実回転数の偏差を算出し
    その偏差に基づいて前記油圧ポンプの最大吸収トルクを
    制御するスピードセンシング制御手段とを備えた油圧建
    設機械の油圧ポンプのトルク制御装置において、 前記原動機の環境に係わる状態量を検出する第2検出手
    段と、 前記第2検出手段の検出値に基づいて、前記原動機の環
    境に係わる状態量毎に、予め定めた状態量と原動機の出
    力変化の影響量との関係からそのときの状態量の検出値
    に対応する出力変化の影響量を演算する個別演算手段
    と、 この個別演算手段の演算値に応じて前記油圧ポンプの最
    大吸収トルクを補正するトルク補正手段と、 前記個別演算手段に設けられ、前記第2検出手段の検出
    値を、前記原動機の環境に係わる状態量毎に予め定めら
    れた時間間隔で入力する入力制御手段とを備えることを
    特徴とする油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の油圧建設機械の油圧ポンプ
    のトルク制御装置において、前記入力制御手段は、前記
    予め定められた時間間隔で前記第2検出手段の検出値を
    メモリに取り込む手段であり、前記個別演算手段は、そ
    のメモリに取り込んだ検出値を用いて前記出力変化の影
    響量を演算することを特徴とする油圧建設機械の油圧ポ
    ンプのトルク制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の油圧建設機械の油圧ポンプ
    のトルク制御装置において、前記入力制御手段は、前記
    予め定められた時間間隔で前記第2検出手段の検出値を
    前記個別演算手段に取り込む手段であり、前記個別演算
    手段は、前記予め定められた時間間隔でその取り込んだ
    検出値を用いて前記出力変化の影響量を演算し、その演
    算値をメモリに取り込む手段を有することを特徴とする
    油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の油圧建設機械の油圧ポンプ
    のトルク制御装置において、前記入力制御手段は、油圧
    建設機械の作業中の変化が小さい状態量の検出値に対し
    ては前記時間間隔を長く設定し、油圧建設機械の作業中
    の変化が大きい状態量の検出値に対しては前記時間間隔
    を短く設定することを特徴とする油圧建設機械の油圧ポ
    ンプのトルク制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の油圧建設機械の油圧ポンプ
    のトルク制御装置において、前記個別演算手段は、前記
    原動機の環境に係わる状態量毎に、前記状態量と原動機
    の出力変化の影響量との関係として、状態量と原動機の
    出力変化の補正ゲインとの関係が予め記憶してあり、こ
    の関係から前記出力変化の影響量としてそのときの状態
    量の検出値に対応する出力変化の補正ゲインを演算する
    ことを特徴とする油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制
    御装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の油圧建設機械の油圧ポンプ
    のトルク制御装置において、前記トルク補正手段は、前
    記個別演算手段の演算値に応じて前記油圧ポンプのトル
    ク補正値を求め、このトルク補正値に基づいて前記油圧
    ポンプの最大吸収トルクを補正することを特徴とする油
    圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の油圧建設機械の油圧ポンプ
    のトルク制御装置において、前記トルク補正手段は、前
    記個別演算手段の演算値に応じて前記原動機の回転数補
    正値を求め、この回転数補正値に基づいて前記油圧ポン
    プの最大吸収トルクを補正することを特徴とする油圧建
    設機械の油圧ポンプのトルク制御装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の油圧建設機械の油圧ポンプ
    のトルク制御装置において、 前記スピードセンシング制御手段は、前記目標回転数に
    応じてポンプベーストルクを計算すると共に、前記回転
    数偏差に応じてスピードセンシングトルク偏差を計算
    し、ポンプベーストルクにスピードセンシングトルク偏
    差分を加算して前記油圧ポンプの目標最大吸収トルクと
    する第1手段と、この目標最大吸収トルクに基づいて前
    記油圧ポンプの最大容量を制限制御する第2手段とを有
    し、 前記トルク補正手段は、前記個別演算手段の演算値に応
    じて前記目標最大吸収トルクに対するトルク補正値を計
    算する第3手段と、前記第1手段でポンプベーストルク
    にスピードセンシングトルク偏差を加算するときにこの
    トルク補正値を減じ、前記目標最大吸収トルクを補正す
    る第4手段とを有することを特徴とする油圧建設機械の
    油圧ポンプのトルク制御装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の油圧建設機械の油圧ポンプ
    のトルク制御装置において、 前記スピードセンシング制御手段は、前記目標回転数に
    応じてポンプベーストルクを計算すると共に、前記実回
    転数から前記目標回転数を減じて前記回転数偏差を求
    め、この回転数偏差に応じて前記ポンプベーストルクを
    補正し前記油圧ポンプの目標最大吸収トルクとする第1
    手段と、この目標最大吸収トルクに基づいて前記油圧ポ
    ンプの最大容量を制限制御する第2手段とを有し、 前記トルク補正手段は、前記個別演算手段の演算値に基
    づいて前記目標回転数に対する回転数補正値を計算する
    第3手段と、前記第1手段で実回転数から目標回転数を
    減じるときに前記回転数補正値を更に減じることを特徴
    とする油圧建設機械の油圧ポンプのトルク制御装置。
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