JP2000067744A - プラズマディスプレイの製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイの製造方法

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JP2000067744A
JP2000067744A JP24157698A JP24157698A JP2000067744A JP 2000067744 A JP2000067744 A JP 2000067744A JP 24157698 A JP24157698 A JP 24157698A JP 24157698 A JP24157698 A JP 24157698A JP 2000067744 A JP2000067744 A JP 2000067744A
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glass
plasma display
layer
weight
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JP24157698A
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Tetsuo Uchida
哲夫 内田
Junji Sanada
淳二 真多
Takeshi Horiuchi
健 堀内
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電極が形成されたガラス基板上に誘電体層およ
び隔壁を形成して、高い歩留まりで、高い全反射率を有
する誘電体層と高アスペクト比かつ高精細の隔壁を有す
るプラズマディスプレイ用基板の製造方法を提供する。 【解決手段】基板上に電極層、誘電体層、隔壁層を順次
形成する工程を含むプラズマディスプレイの製造方法に
おいて、該誘電体層の形成を、無機材料と有機成分から
なる誘電体ペーストを塗布後、全無機材料成分の60重
量%以上を占める物質の軟化点より20〜50℃高い温
度で焼成することにより行い、該焼成直後の誘電体層の
全光線反射率を40%以上とすることを特徴とするプラ
ズマディスプレイの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イの製造方法に関するものであり、詳しくは外観品位、
白色性に優れ、非常に高い表面輝度が得られる誘電体層
を形成したプラズマディスプレイ用基板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大型ディスプレイとしてプラズマ
ディスプレイが注目されている。プラズマディスプレイ
は、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、且つ
大型化が容易であることから、OA機器および広報表示
装置などの分野に浸透している。また高品位テレビジョ
ンの分野などでの進展が非常に期待されている。このよ
うな用途の拡大にともなって、微細で多数の表示セルを
有するカラープラズマディスプレイが注目されている。
【0003】プラズマディスプレイは、前面基板と背面
基板をはり合わせて構成される。前面基板は、ガラス基
板の裏面にITOや酸化錫からなる透明電極が形成され
ており、該透明電極は帯状に複数本形成されている。こ
の隣り合う透明電極間に通常10kHz〜数10kHz
のパルス状AC電圧を印加し表示用の放電を得るが、透
明電極のシート抵抗は数10Ω/cm2 と高いため、電
極抵抗が数10kΩ程度になり、印加電圧パルスが十分
に立ち上がらずに駆動が困難になる。そこで、透明電極
上に通常金属製のバス電極を形成して抵抗値を下げる。
これら電極は、低融点ガラスからなる透明誘電体層(絶
縁層)によって被覆されている。さらにその上に保護層
として、MgOの層を電子ビーム蒸着法により形成され
ている。前面基板に形成される誘電体層は、放電のため
の電荷を蓄積するコンデンサーとしての役割を有してい
る。
【0004】一方背面基板は、表示データを書き込むデ
ータ電極を作製し、それを誘電体層(絶縁層)で被覆
し、その上に隔壁を形成し、さらに隔壁の間に赤、緑、
青の各色に発光する蛍光体ペーストを塗布後、乾燥、焼
成を行って蛍光体層を形成したものである。
【0005】前面基板と背面基板とをマトリクス駆動が
可能になるように合わせて、封着した後、排気し、He
−Xe、Ne−Xeなどの混合ガスを封入し、駆動回路
を実装してプラズマディスプレイは作製される。
【0006】隣り合う透明電極の間にパルス状の交流電
圧を印加するとガス放電が生じ、プラズマが形成され
る。ここで生じた紫外線が蛍光体を励起して可視光を発
光し前面基板を通して表示発光を得る。
【0007】このようにしてプラズマディスプレイを作
製する場合に、基板が加工時に反りや割れを生じること
によって歩留まりが低下するという問題があった。特に
背面基板全体に形成される誘電体層に起因するものが問
題になっていた。
【0008】また、誘電体層中のアルカリ金属イオンな
どの影響、具体的には電極に用いる銀、ガラス基板中に
含まれる錫などの金属イオンとのイオン交換反応による
誘電体層の変色が表示品位を低下させるという問題もあ
った。さらに、誘電体層は、上記した機能に加えて、蛍
光体からの発光を反射して輝度を上げる効果を有するこ
とが好ましく、このような電極と蛍光体層の間に介在し
て発揮する機能と、誘電体層の上にある隔壁と蛍光体層
の形成を問題なく行うことができるようバランスさせる
ことが重要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、輝度が高
く、明るい表示が可能な表示品位の高いプラズマディス
プレイ用基板を歩留まりよく製造することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、基板上
に電極層、誘電体層、隔壁層を順次形成する工程を含む
プラズマディスプレイの製造方法において、該誘電体層
の形成を、無機材料と有機成分からなる誘電体ペースト
を塗布後、全無機材料成分の60重量%以上を占める物
質の軟化点より20〜50℃高い温度で焼成することに
より行い、該焼成直後の誘電体層の全光線反射率を40
%以上とすることを特徴とするプラズマディスプレイの
製造方法によって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いる基板は特に限定さ
れるものではないが、中でもガラス基板、特にソーダガ
ラスや高歪み点ガラス(例えば、旭硝子社製のPD−2
00)などが好ましく挙げられる。
【0012】これらの基板上に、、電極材質として、銀
を80重量%以上、好ましくは95重量%以上含む材料
を用いて電極を形成することが、抵抗値、基板との密着
性の点から好ましい。また電極中に1〜5重量%のガラ
スフリット成分を含有させることにより、基板との密着
性に優れた電極層を得ることができる。
【0013】本発明において、電極層の形成方法は特に
限定されるものではなく、公知の技術、例えば通常の導
電性ペーストを所望のパターンを有するスクリーン版を
用いて印刷するいわゆるスクリーン印刷法、通常の感光
性導電性ペーストを用い、該感光性導電性ペーストを基
板上に塗布後、所望のパターンを有するフォトマスクを
介してパターン露光し、現像するいわゆるフォトリソグ
ラフィー法などを適用することができる。
【0014】本発明では、電極層を形成した基板上に、
無機材料からなる誘電体層を形成する。電極の上に誘電
体層を形成することによって、隔壁を形成する場合に、
剥がれや倒れが生じにくくなる。特に、隔壁を感光性ペ
ースト法で形成する場合には、隔壁上部と下部の光硬化
の差に起因する内部応力が生じやすく、隔壁を焼成する
際に剥がれなどの欠陥の原因になりやすい。隔壁層の下
に、誘電体層を形成することは、このような欠陥発生を
防止することができるので歩留まり向上のために有効で
ある。
【0015】誘電体層は、無機材料と有機成分からなる
誘電体ペーストを塗布・乾燥し、これを焼成する方法で
形成される。本発明において誘電体ペーストの塗布方法
は、特に限定されるものではなく、誘電体用ペーストを
公知の塗布、印刷、積層技術を用いることができる。具
体的な例として、各種ロールコート法、スリットダイコ
ート法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法などが
挙げられる。
【0016】本発明において誘電体ペースト層の塗布、
印刷厚みは、電極の厚みに依存するが、電極厚みによる
凹凸ができるだけ解消される範囲において薄い方が好ま
しい。具体的には3〜40μm、より好ましくは4〜3
0μmであることが好ましい。誘電体層が厚くなると、
焼成の際、脱バインダー性が低下するのでクラックが生
じやすく、また基板にかかる応力が大きいために基板が
反るなどの問題が生じる傾向がある。また、薄過ぎると
平坦性があって、均一かつ緻密な誘電体層を形成しにく
い。
【0017】また、本発明においては誘電体ペースト塗
布膜を、後記する誘電体ペースト中の全無機材料成分の
60重量%以上を占める物質の軟化点より20〜50℃
高い温度で焼成する必要がある。焼成温度が前記軟化点
より20℃以上高くない場合、誘電体層の焼結性が低下
する。また前記軟化点より50℃を越えて高い温度で焼
成した場合、誘電体層の白色性が低下し、本発明におい
て必要な全光線反射率が得られない。
【0018】すなわち本発明においては、このようにし
て形成された焼成直後の誘電体層の全光線反射率が40
%以上あることが必要である。
【0019】誘電体層の反射率は、自記分光光度計UV
−3101PC型(島津製作所製)を用いて測定され
る。全光線反射率は、入射角8度で入射した光の全反射
を測定したものである。この際、100%反射板(副白
板)として硫酸バリウム板を使用した。
【0020】プラズマディスプレイ基板の誘電体層は、
その上部に形成される蛍光体層からの発光を効率よく前
方に反射して表示光の輝度を高める役割をも担ってい
る。従って、白色化して反射率を上げることが好まし
く、全光線反射率を40%以上に保持することにより、
ディスプレイの輝度を高くし明るい表示を可能にするこ
とができる。
【0021】本発明において誘電体層は、必ずしも単層
として形成されるものではなく、2層以上の多層構造と
して形成するものであってもよい。また、それらの多層
構造を有する誘電体層を形成する各層の成分は同一であ
ってもよいが、異なる成分を含むものであってもよい。
すなわち、それぞれの層における誘電体ペーストの構成
要素である無機材料と有機成分として異なるものを使用
することが可能である。例えば、誘電体層を構成するガ
ラスが、実質的にアルカリ金属を含まず、ガラス転移点
450〜550℃、軟化点500〜600℃の酸化ビス
マス10〜65重量%含有組成を有するものであること
は共通であっても、1つの層はフィラー成分を含み、他
の層はフィラーを含まないものであってもよい。誘電体
ペーストを構成する成分が量的あるいは質的に異なって
も、最終的に形成された焼成直後の誘電体層の全光線反
射率が40%以上であればよい。
【0022】誘電体ペーストに含まれる無機材料として
は、主としてガラスが用いられるが、誘電体層は電極に
接して形成されるので、電極材料として用いられる銀と
の接触で活性な成分を含むものは使用できない。誘電体
層を構成するガラスがアルカリ金属を含有する場合に
は、電極に由来する銀イオンとイオン交換反応を起こ
し、誘電体層が着色するという問題が生じる。この問題
を回避するためには、実質的にアルカリ金属を含まない
ガラスを用いることが好ましい。実質的に含まないと
は、含んだとしても0.5重量%以下であり、より好ま
しくは0.1重量%以下であることを示す。
【0023】本発明において誘電体層は、ソーダガラス
基板や高歪み点ガラス基板の上に焼き付けて形成される
ので、これらのガラス基板を熱変形させない520〜6
00℃の温度域で焼成できることが必須である。従っ
て、誘電体層を構成する無機材料としては、ガラス転移
点450〜550℃、軟化点500〜600℃のガラス
を主成分とするものが好ましい。ガラス転移点が450
℃、軟化点が500℃より低い場合は、後工程中にガラ
スが溶融して誘電体層の厚みの均一性や特性が低下しや
すい。また、ガラス転移点が550℃より高い場合や軟
化点が600℃より高い場合は、ガラス基板上での焼成
が不十分となり、誘電体層の剥離や欠落を生じやすくな
る。
【0024】さらに誘電体層の無機材料は、上記範囲の
ガラス転移点および軟化点を有すると共に、50〜40
0℃の範囲の熱膨張係数α50400の値が、70〜85
×10-7/K、より好ましくは72〜80×10-7/K
であることが、基板ガラスの熱膨張係数と整合し、焼成
の際にガラス基板にかかる応力を減らす点で好ましい。
85×10-7/Kを越えると、誘電体層の形成面側に基
板が反るような応力がかかり、70×10-7/K未満で
は誘電体層のない面側に基板が反るような応力がかか
る。このため、基板の加熱、冷却を繰り返すと基板が割
れる場合がある。また、前面基板との封着の際、基板の
反りのために両基板が平行にならず封着できない場合も
ある。
【0025】本発明において誘電体層は、上記のように
実質的にアルカリ金属を含まず、上記の熱特性を有する
ガラスで構成されることが好ましいが、このようなガラ
スとして、酸化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛のうち少な
くとも1種類、さらに好ましくは酸化ビスマスを10〜
65重量%含む組成を有するガラスが適合する。
【0026】特に、酸化ビスマスを10〜65重量%含
有するガラスを用いることは、ペーストの安定性などの
利点がある。酸化ビスマスの添加量は、65重量%を越
えるとガラスの耐熱温度が低くなり過ぎてガラス基板上
への焼き付けが難しくなる。
【0027】具体的には、誘電体層の形成に用いるガラ
スの組成として酸化物換算表記で、 酸化ビスマス 10〜65重量% 酸化珪素 5〜30重量% 酸化ホウ素 10〜30重量% 酸化亜鉛 10〜30重量% を含有するものを使用することが好ましい。この組成範
囲であると550〜600℃でガラス基板上に焼き付け
ることができるガラスが得られる。
【0028】上記組成において、ガラス成分中の酸化ビ
スマスは、10〜65重量%の範囲で配合される。10
重量%未満では、焼き付け温度や軟化点を制御するのに
効果が少ない。65重量%を超えるとガラスの耐熱温度
が低くなり過ぎてガラス基板上への焼き付けが難しくな
る。
【0029】酸化珪素は、5〜30重量%の範囲で配合
できるが、5重量%未満の場合はガラス層の緻密性、強
度や安定性が低下し、またガラス基板と熱膨張係数のミ
スマッチが起こり、所望の値から外れる。30重量%を
超えるとガラス転移点や軟化点が上昇し、耐熱温度が高
くなる。このため600℃以下でガラス基板上に緻密に
焼き付けることが難しくなり、気泡が残留し、電気絶縁
性が低下する。
【0030】酸化ホウ素は、10〜30重量%の範囲で
配合することによって、電気絶縁性、強度、熱膨張係
数、誘電体層の緻密性などの電気、機械および熱的特性
を向上することができる。
【0031】酸化亜鉛は10〜30重量%の範囲で添加
されるのが好ましい。10重量%未満では緻密性向上の
効果がなく、30重量%を超えると、焼き付け温度が低
くなり過ぎて制御しにくく、また絶縁抵抗が低くなるの
で好ましくない。
【0032】また、本発明において誘電体層は、上記の
組成成分を含有し、ガラス転移点が450〜550℃、
軟化点500〜600℃であるガラスを50〜85重量
%とフィラーを15〜50重量%含有する無機材料で構
成されていることが好ましい。フィラーとしては、軟化
点が600℃以上の高融点ガラスやセラミックスが挙げ
られ、特に白色フィラーであるチタニア(酸化チタ
ン)、アルミナ、シリカ、チタン酸バリウム、ジルコニ
アからなる群から選ばれた少なくとも一種を用いること
が好ましい。
【0033】本発明で使用されるフィラーの平均粒子径
は、0.15〜5.00μm、さらには0.15〜4.
00μmであることが好ましい。フィラーの平均粒子径
が0.15μm未満では、白色性が低下し、所望の全光
線反射率が得にくい。また5.00μmを越えると、誘
電体層の平滑性が低下するため好ましくない。
【0034】このようなフィラーを添加することによ
り、焼成時の収縮率が小さくなり、形成される誘電体層
の内部応力が小さくなるので、誘電体層の割れや剥がれ
などの欠陥発生が抑制できる共に、ガラス基板の反りを
減少することにも寄与することができる。本発明では、
白色フィラーを選択して添加することにより、形成され
る誘電体層が白色を呈し、これが表示光をよく反射する
ため、表示光の輝度を向上すると共に、表示色の純度の
向上にも効果を発揮することができる。
【0035】ガラスまたはガラスとフィラーからなる無
機材料を分散配合するバインダーとして有機成分が用い
られる。有機成分としては、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体や共
重合体、アクリル酸エステル重合体や共重合体体、セル
ロース系樹脂などが使用できるが、これらに限定される
ものではない。特に、セルロース系樹脂は、焼成におけ
る脱バインダー性がよいので好ましい。
【0036】なお本発明においては、上記したように誘
電体層を多層構造とすることも可能であり、この場合
は、最上層を形成する誘電体ペーストの塗布膜と、感光
性ペーストで形成した隔壁パターンを同時に焼成してプ
ラズマディスプレイ用基板を製造することも可能であ
る。このような場合においては、該誘電体ペーストの有
機成分として、隔壁パターンの形成に用いられるものと
同様の有機成分を適用することが、親和性や同時焼成に
おいての脱バインダー性の観点から好ましいと考えられ
る。従って、その誘電体ペーストが感光性を有すること
があり、その機能を有効に利用することができるが、光
重合開始剤などの活性光を吸収して光反応を開始する成
分を添加しない場合は、その他のバインダー成分と同様
に扱うことができる。
【0037】誘電体ペーストにおいて無機材料の量は、
無機材料と有機成分の和に対して50〜90重量%であ
るのが好ましい。50重量%未満では、誘電体層の緻密
性、表面の平坦性が欠如する傾向があり、90重量%を
越えるとペースト粘度が上昇し、塗布時の厚みムラが大
きくなる傾向がある。
【0038】誘電体ペーストの粘度は、バインダー成分
を溶解する溶媒を用いて調整する。溶媒としては、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、
メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、シクロペ
ンタノン、テトラヒドロフラン、エチルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、ジメチルスルフォキシド、γ−
ブチロラクトン、テルピネオールなど、またはこれらの
混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0039】誘電体ペーストの粘度は、3000〜8万
cps(センチ・ポイズ)、より好ましくは4000〜
6万cpsであり、この範囲であれば、電極上に誘電体
層を形成する際、焼成収縮応力に起因する誘電体層の亀
裂を抑制する効果があり好ましい。3000cps未満
では、塗布ムラができやすく、8万cpsを超えると、
電極付近に焼成収縮力が集中し易く、亀裂が発生しやす
くなる。
【0040】誘電体ペースト中に可塑剤を含むことがあ
り、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリ
エチレングリコール、グリセリンなどが用いられる。
【0041】次いで、本発明のプラズマディスプレイの
製造方法では、前記誘電体層上に隔壁層を形成、場合に
より誘電体ペースト層の最上層と隔壁パターンを同時に
焼成することにより隔壁が形成されるが、いずれの場合
でも、剥がれや倒れのない均一な隔壁層を形成すること
ができる。
【0042】本発明の隔壁層を形成する方法としては特
に限定されるものではなく、例えばスクリーン印刷法、
サンドブラスト法、感光性ペースト法、型転写法などを
適用することができるが、高アスペクト比かつ高精細な
パターン形成が可能な感光性ペースト法を適用すること
が好ましい。感光性ペースト法は、主としてガラス粉末
からなる無機成分と感光性を持つ有機成分からなる感光
性ペーストを誘電体層または誘電体ペースト塗布膜が形
成されたガラス基板上に塗布し、フォトマスクを介して
露光し、現像して隔壁パターンを形成し、その後焼成し
て隔壁を得る方法である。
【0043】感光性ペースト法によって形成した隔壁パ
ターンは、厚み方向に光硬化の不均一による歪み応力が
生じやすいため、焼成の際に剥がれが生じやすい。隔壁
の剥がれが生じると剥がれた箇所で色の混色が起こり、
また剥がれた隔壁がパネル上に残り画素をつぶしてしま
いプラズマディスプレイ製造の歩留まりが低下する。こ
れを抑制するために、隔壁パターンを誘電体上で形成、
もしくは未焼成の誘電体層上で形成し、隔壁パターンも
しくは隔壁パターンと誘電体ペースト層を同時に焼成す
ることにより、剥がれが抑制され、歩留まりが向上す
る。
【0044】隔壁の高さは70〜160μmであり、焼
成収縮を考慮すると隔壁パターン形成のために塗布され
る感光性ペースト塗布膜の厚さは100〜220μmあ
ることが必要となる。このような厚さの感光性ペースト
塗布膜に高精細なパターンを露光し、高アスペクト比の
パターンを解像度高く形成するためには、露光用の活性
光線を塗布膜の最下部まで出来るだけ直進的に透過させ
ることが必須である。このため、隔壁形成用感光性ペー
ストに配合されるガラス成分および感光性有機成分が共
に光透過性の高いものを選び、これらを均一に混合する
ことが重要である。さらに、感光性ペーストのような感
光性有機成分中にガラス粉末が分散しているような混合
物系では、これらの成分のそれぞれの平均屈折率が近似
していることが光透過度を高めるために最も重要にな
る。
【0045】一般的に、有機成分の屈折率は1.45〜
1.7であるが、ガラス成分の屈折率はより高くなるの
で、両者の屈折率を整合させるためには、ガラス成分の
平均屈折率を好ましくは1.5〜1.7にコントロール
し、有機成分の平均屈折率との差を±0.05程度にな
るようにすることが最も好ましい。さらに、隔壁形成用
感光性ペーストのガラス成分は、平均屈折率が1.5〜
1.7であると共に、ガラス転移点450〜550℃、
軟化点500〜600℃であることが好ましい。熱特性
は誘電体層の最上層膜と同時に焼成されることがあるの
で、誘電体を構成するガラス成分と同等または近似して
いることが好ましい。
【0046】上記のような条件を満足する感光性ペース
ト用ガラス成分として下記のような成分と配合量を有す
るものが用いられる。すなわち、酸化物換算表記で、 酸化リチウム 2〜10重量% 酸化珪素 8〜40重量% 酸化ホウ素 20〜50重量% 酸化バリウム 2〜15重量% 酸化アルミニウム 8〜30重量% の組成を有するものであるが、これに限定されるもので
はない。
【0047】隔壁形成用感光性ペーストのガラス成分中
にも、誘電体層に配合されたと同様のフィラー成分を加
えることが可能であり、それにより、隔壁パターンの焼
成時の収縮率が小さくなり、パターン形成が容易にな
り、焼成時の形状保持性が向上する。
【0048】なお本発明で使用される誘電体、隔壁用の
ガラス粉末の作製法としては、例えば原料であるビスマ
ス、リチウム、珪素、アルミニウム、ホウ素、バリウム
などの化合物を所定の配合組成となるように混合し、9
00〜1200℃で溶融後、急冷し、ガラスフリットに
してから粉砕して、1〜5μmの微細な粉末にする。原
料には高純度の炭酸塩、酸化物、水酸化物などが使用で
きる。また、ガラス粉末の種類や組成によっては99.
99%以上の超高純度なアルコキシドや有機金属の原料
を使用し、ゾル・ゲル法で均質に作製した粉末を使用す
ると高電気抵抗で緻密な気孔の少ない、高純度な誘電体
層、隔壁が得られるので好ましい。
【0049】上記において使用されるガラス粉末の粒子
径は、作製しようとする誘電体層の厚み、隔壁の線幅や
高さを考慮して選ばれるが、粉末は、50体積%粒子径
(平均粒子径、D50)が2.0〜6.0μm、10体
積%粒子径(D10)が0.6〜1.7μm、90体積
%粒子径(D90)が7〜20μm、トップサイズが4
5μm以下で、比表面積が1.5〜3.0m2 /gある
ことが好ましい。さらにD50が3.0〜5.5μm、
D10が1.0〜1.5μm、D90が8.0〜15μ
m、トップサイズが35μm以下、比表面積1.0〜
2.0m2 /gを有していることがより好ましい。
【0050】隔壁形成用感光性ペースト中のガラス粉末
量は、65〜85重量%であることが好ましい。65重
量%より少ないと、焼成時の収縮率が大きくなり、隔壁
の断線、剥がれの原因となるため好ましくない。またパ
ターンの太り、現像時の残膜の発生が起こり易い。85
重量%より多いと、感光性成分が少なすぎてパターン形
成性が悪くなる。
【0051】隔壁形成用感光性ペーストの感光性有機成
分として、露光により可溶化するタイプおよび不溶化す
るタイプのいずれの成分をも使用することが可能である
が、本発明では、材料の多様性、種々の特性の付与の可
能性、形成されたパターンの物性、焼成時の脱バインダ
ー性の向上などの観点でバリエーションの多い光不溶化
タイプ、すなわち露光部分が光硬化するタイプを用いる
ことが好ましい。
【0052】感光性有機成分は、通常、オリゴマもしく
はポリマ成分、感光性モノマ成分および光重合開始剤を
基本的要素とするものであるが、これらの他に、必要に
応じて溶媒、増感剤、安定剤、可塑剤、紫外線吸光剤、
重合禁止剤などを加えることができる。感光性ペースト
を形成する場合には、無機材料の分散安定性を改善する
分散剤、塗布性を改良するためのレベリング剤などが加
えられることがある。
【0053】感光性ペースト中に含まれる有機成分の屈
折率を制御するため、感光性モノマの屈折率に注意を払
うことが必要である。屈折率1.55〜1.8の感光性
モノマを用いることによって、有機成分の屈折率を高め
ることができる。屈折率の高い感光性モノマとしては、
ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環や硫黄原子を含
有する多官能アクリレートもしくは多官能メタクリレー
トモノマが好ましい。感光性ペーストを構成するオリゴ
マもしくはポリマとしては、前記した誘電体ペーストに
適用された有機バインダーから選んで用いることも可能
であるが、パターン形成性や現像特性を考慮して、側鎖
にカルボキシル基とエチレン性不飽和基を有する感光性
でアルカリ水溶液可溶の成分を用いるのが好ましい。
【0054】光重合開始剤は、ラジカル種を発生するも
のから選んで用いられる。高精細に高アスペクト比の隔
壁パターンを形成する必要性から増感剤の使用が重要な
条件となる。1分子直接開裂型の光重合開始剤と三重項
増感剤との組み合わせが好ましいが、これらに限定され
るものではない。
【0055】隔壁形成用感光性ペーストの塗布粘度は、
有機成分を溶解する有機溶媒の量で調整される。セロソ
ルブ類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、アルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトンなど
が単独または混合して用いられる。
【0056】隔壁形成用感光性ペーストは、誘電体層の
上、もしくは誘電体ペースト層の最上層の上にスクリー
ン印刷法、バーコーター法、ロールコーター法、スリッ
トダイコーター法、ブレードコーター法などの既知の技
術を用いて塗布される。
【0057】感光性ペーストを塗布した後、露光装置を
用いて露光を行う。露光は通常のフォトリソグラフィ技
術で行われるように、フォトマスクを介して行われる。
この際にフォトマスクを感光性ペーストの塗布膜表面に
密着する方法あるいは一定の間隔をあけて行うプロキシ
ミティー露光法のいずれを用いてもよい。露光に使用さ
れる活性光線は、紫外線が最も好ましく、その光源とし
て、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、
ハロゲンランプなどが使用される。超高圧水銀灯を光源
とした平行光線を用いプロキシミティー露光機を用いる
のが一般的である。露光条件は隔壁形成用感光性ペース
トの塗布厚みによって異なるが、3〜50mW/cm2
の出力の超高圧水銀灯を用いて10秒〜20分間露光を
行う。
【0058】露光後、露光部分と未露光部分の現像液に
対する溶解度差を利用して、現像を行うが、この場合、
浸漬法、スプレー法、ブラシ法などが用いられる。現像
液には、感光性ペースト中の有機成分、特にオリゴマも
しくはポリマが溶解可能な溶液を用いる。アルカリ水溶
液現像が可能なことがプロセス上好ましい。感光性ペー
ストのオリゴマもしくはポリマに、カルボキシル基を側
鎖に有するものを用いることにより、アルカリ水溶液現
像が可能になる。アルカリ水溶液としては水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウムの水溶液など
が使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成
時にアルカリ成分を除去し易いので好ましい。有機アル
カリとしては、一般的なアミン化合物を用いることがで
きる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキ
サイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイ
ド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが
挙げられる。現像時の温度は、20〜40℃で行うこと
が工程管理上好ましい。
【0059】感光性ペーストの塗布膜から露光・現像の
工程を経て形成された隔壁パターンもしくは、隔壁パタ
ーンと誘電体層の最上層を構成する未焼成の塗布膜は次
に焼成炉で焼成されて、有機成分を熱分解して除去し、
同時にガラス微粒子成分を溶融させて無機質の隔壁もし
くは隔壁と誘電体層が形成される。焼成雰囲気や温度
は、ペーストや基板の特性によって異なるが、通常は空
気中で焼成される。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉
やベルト式の連続型焼成炉を用いことができる。
【0060】バッチ式の焼成を行うには通常、隔壁パタ
ーンが形成されたガラス基板を室温から500℃程度ま
で数時間掛けてほぼ等速で昇温した後、焼成温度として
設定された550〜600℃に30〜40分間で上昇さ
せて、約15〜30分間保持して焼成を行う。焼成温度
は用いるガラス基板のガラス転移点より低くなければな
らないので自ずから上限が存在する。焼成温度が高すぎ
たり、焼成時間が長すぎたりすると隔壁の形状にダレな
どの欠陥が発生する。また、有機成分に含まれる感光性
モノマ、感光性オリゴマもしくはポリマ、種々の添加剤
の熱分解特性とガラス粉末成分の熱特性が不釣り合いに
なると、隔壁が褐色に着色したり、隔壁が基板から剥が
れたりする欠陥が発生する。
【0061】本発明では、特に、既述の通りの熱特性を
有するガラス成分を用いることと、誘電体層の最上層を
未焼成の塗布膜としておいて、隔壁パターンと同時焼成
する方法を用いることにより、隔壁の剥がれ等の欠陥を
発生することなく、パターン化された隔壁を形成するこ
とができ、優れた特性を有するプラズマディスプレイ用
の背面ガラス基板を得ることができる。
【0062】形成された隔壁の側面および隔壁間の底部
に蛍光体層を形成することによりプラズマディスプレイ
用基板を得ることができ、別途作成された前面ガラス基
板と封着した後、放電ガスを封入し配線の実装を行うこ
とで輝度の高く、クロストークなどの欠陥のないプラズ
マディスプレイを得ることができる。
【0063】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例中の濃度は断りのない場合は重量%で
ある。また、本発明においてガラス転移点および軟化点
は、示差熱分析(DTA)により測定されたものであ
る。具体的には、測定試料100mgを採取し、これを
エアーを導入しながら毎分20℃の昇温速度で加熱し、
温度(横軸)−熱量(縦軸)プロット(DTA曲線)を
測定する。このDTA曲線からガラス転移点と軟化点を
読みとることにより測定される値とする。
【0064】実施例1 平均粒径3μmの銀粉末を含む感光性銀ペーストを用い
て、ピッチ150μm、線幅40μmのストライプ状電
極(銀含有量95%)パターンを形成した300mm角
のガラス基板(旭硝子社製PD−200)を空気中で5
90℃、30分間焼成することで、厚み5μmの電極層
を形成した。
【0065】誘電体層形成用の実質的にアルカリ金属成
分を含有しない酸化ビスマス10〜65%含有ガラスと
して、次のような組成と特性を有するものを使用した。
【0066】ガラスの組成:酸化ビスマス38%、酸化
珪素7%、酸化硼素19%、酸化バリウム12%、酸化
アルミニウム3%、酸化亜鉛21%。
【0067】ガラスの特性:平均粒径3.4μm、ガラ
ス転移点476℃、軟化点525℃、熱膨張係数77×
10-7/K、屈折率1.75。
【0068】誘電体ペーストは、エチルセルロース6%
テルピネオール溶液に上記ガラス粉末とフィラー成分を
分散・混合した後、三本ローラで混練して作成した。な
お、ペースト中の無機材料と有機成分との和に対する無
機成分の割合は、85重量%であった。
【0069】これを上記の電極層を形成したガラス基板
の上にスクリーン印刷法で塗布し、乾燥後、所定温度で
30分間焼成することにより厚さ12μmの誘電体層を
形成した。
【0070】表1は、ガラス成分とフィラー成分の割合
と焼成温度を変えた場合に得られた誘電体層の全光線反
射率を示す。用いたフィラーは石原産業(株)製ルチル
型チタニア(R550)で平均粒径は0.24μmであ
る。
【0071】
【表1】 実施例2 実施例1を繰り返すが、フィラー成分としてチタン酸バ
リウム(堺化学工業(株)製)を用いた。フィラー量と
焼成温度を変えた場合に得られた誘電体層の全光線反射
率を表2に示す。
【0072】
【表2】 実施例3 実施例1で得られた焼成温度550℃、チタニア添加量
10%の誘電体層の上に次のようにして隔壁を形成し
た。
【0073】感光性ポリマ(X−4007)の34%γ
−ブチロラクトン溶液32g、感光性モノマ(MGP4
00)10.5g、光重合開始剤(IC−369)3.
4g、増感剤(DETX−S)3.4g、紫外線吸光剤
(スダンIV)0.04g、下記の組成と特性を有するガ
ラス成分49gの割合で混合・予備混練した後、三本ロ
ールにかけて感光性ペーストを作製する。
【0074】ガラスの組成:酸化リチウム9%、酸化珪
素20%、酸化硼素31%、酸化バリウム4%、酸化ア
ルミニウム24%、酸化亜鉛2%、酸化マグネシウム6
%、酸化カルシウム4%。
【0075】ガラスの特性:平均粒径2.6μm、ガラ
ス転移点480℃、軟化点520℃、熱膨張係数79×
10-7/K、屈折率1.58。
【0076】感光性ペーストを乾燥厚み180μmにな
るようにスクリーン印刷を複数回繰り返して塗布した。
塗布膜上にフォトマスク(ストライプ状パターン、ピッ
チ150μm、線幅20μm)を置いて、12mW/c
2の出力の超高圧水銀灯の露光機で露光し、0.6J
/cm2の露光量を与えた。
【0077】その後、35℃に保持したモノエタノール
アミンの0.2%水溶液を120秒間シャワーすること
により現像し、さらに水洗した。これにより形状の優れ
た隔壁パターンが形成され、未露光部のペースト塗布膜
が除去された部分には誘電体層の表面が露出した。隔壁
パターンは空気中570℃で15分間焼成され、電子顕
微鏡で観察して隔壁の高さは130μmであり、線幅
(半値幅)は33μmであった。
【0078】実施例4 実施例3で得られた誘電体層上に隔壁を形成した基板
に、ノズル塗布法で蛍光体ペーストを塗布し、焼成し蛍
光体層を形成してプラズマディスプレイ用の背面ガラス
基板を作製した。別途作製された前面ガラス基板と前記
背面基板を封着し、放電セルにXe−He混合ガスを封
入し、配線を実装して作製されたプラズマディスプレイ
は、クロストークがなく、高い輝度の表示を示すことが
確認された。
【0079】略記号の説明 X−4007:40%メタクリル酸、30%メチルメタ
クリレート、30%スチレンからなる共重合体のカルボ
キシル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリレー
トを付加反応させた重量平均分子量43,000、酸価
95の側鎖にカルボキシル基とエチレン性不飽和基を有
するポリマ。
【0080】MGP400:下記の化学式で示される化
合物
【化1】 IC−369:Irgacure-369(チバ・ガイギー社製品) 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ
ォリノフェニル)ブタノン−1 DETX−S:2,4−ジエチルチオキサントン スダンIV:紫外線吸光剤(東京化成工業(株)製)
【0081】
【発明の効果】本発明は、基板上に電極層、誘電体層、
隔壁層を順次形成する工程を含むプラズマディスプレイ
の製造方法において、該誘電体層の形成を、無機材料と
有機成分からなる誘電体ペーストを塗布後、全無機材料
成分中の60重量%以上を占める物質の軟化点より20
〜50℃高い温度で焼成することにより行い、該焼成直
後の誘電体層の全光線反射率を40%以上とすることを
特徴とするものであるため、輝度が高く、表示品質の高
いプラズマディスプレイを歩留まりよく製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA07 CA01 EA01 EA05 EA07 GA02 GA04 GA16 5C027 AA05 AA09 5C040 AA01 AA04 DD06 DD07 DD09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に電極層、誘電体層、隔壁層を順次
    形成する工程を含むプラズマディスプレイの製造方法に
    おいて、該誘電体層の形成を、無機材料と有機成分から
    なる誘電体ペーストを塗布後、全無機材料成分の60重
    量%以上を占める物質の軟化点より20〜50℃高い温
    度で焼成することにより行い、該焼成直後の誘電体層の
    全光線反射率を40%以上とすることを特徴とするプラ
    ズマディスプレイの製造方法。
  2. 【請求項2】誘電体層が実質的にアルカリ金属を含まな
    い無機材料からなるものである請求項1記載のプラズマ
    ディスプレイの製造方法。
  3. 【請求項3】誘電体層が、ガラス転移点450〜550
    ℃、軟化点500〜600℃の無機材料から構成されて
    いるものである請求項1または2に記載のプラズマディ
    スプレイの製造方法。
  4. 【請求項4】無機材料が酸化ビスマスを10〜65重量
    %含むガラスからなるものである請求項3に記載のプラ
    ズマディスプレイの製造方法。
  5. 【請求項5】ガラスが酸化物換算表記で下記組成のもの
    である請求項4に記載のプラズマディスプレイの製造方
    法。 酸化ビスマス 10〜65重量% 酸化珪素 5〜30重量% 酸化ホウ素 10〜30重量% 酸化亜鉛 10〜30重量%
  6. 【請求項6】誘電体層の無機材料が、ガラス転移点45
    0〜550℃、軟化点500〜600℃であるガラスを
    60〜85重量%、フィラーを15〜50重量%含有す
    るものである請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラ
    ズマディスプレイの製造方法。
  7. 【請求項7】フィラーが、チタニア、アルミナ、シリ
    カ、チタン酸バリウム、ジルコニアからなる群から選ば
    れた少なくとも一種である請求項6に記載のプラズマデ
    ィスプレイの製造方法。
  8. 【請求項8】フィラーの平均粒子径が0.15〜5.0
    0μmである請求項7に記載のプラズマディスプレイの
    製造方法。
  9. 【請求項9】隔壁層を、無機微粒子と感光性有機成分を
    主成分とする感光性ペーストを塗布後、パターン露光、
    現像工程を経る方法により形成することを特徴とする請
    求項1〜8のいずれか1項に記載のプラズマディスプレ
    イの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009170418A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Samsung Sdi Co Ltd 下板誘電体層及びプラズマディスプレイパネル

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