JP2000058534A - 基板熱処理装置 - Google Patents

基板熱処理装置

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JP2000058534A JP10227118A JP22711898A JP2000058534A JP 2000058534 A JP2000058534 A JP 2000058534A JP 10227118 A JP10227118 A JP 10227118A JP 22711898 A JP22711898 A JP 22711898A JP 2000058534 A JP2000058534 A JP 2000058534A
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泰章 近藤
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隆俊 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な処理を行うことができる基板熱処理装
置を提供する。 【解決手段】 サセプタ35に支持された基板Wの被処
理面OSと対向した状態で近接して光吸収性および熱伝
導性の良好な板状部材40が設けられ、板状部材40
は、チャンバの内部水平断面をほぼ覆い尽くすものとな
っている。板状部材40によりチャンバの内部下面にお
いて熱せられた基板W周囲のガスと組成の異なるガスの
ガス流GS2は板状部材40により阻まれ、また、板状
部材40と基板Wとはほぼ等しい温度となるので空間S
P内に対流はほとんど生じない。そのため、基板Wの被
処理面OSを通過するガスの組成変化は少ないため、均
一な基板処理を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、光
ディスク用基板等の基板(以下、単に「基板」とい
う。)に熱処理を施す基板熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の光照射型の基板熱処理装置
の概略構成を説明するための図である。図6に示すよう
に従来の基板熱処理装置は、光透過性材料で構成された
偏平形状の処理室91を水平に設置し、上下に配置した
光源(図示せず)より光を照射し、処理室91内に水平
に保持した被処理基板Wを加熱する。その際、処理中の
雰囲気となるガスは処理室91の一方端に設けられたガ
ス導入口92より導入し、他方端に設けられた排気口9
3より排出する構造となっている。つまり、被処理基板
Wの周囲には図示のような方向性を持った雰囲気ガスの
流れGSaを形成している。
【0003】このような加熱を伴う基板処理の例とし
て、半導体製造の分野における基板表面の絶縁膜に窒素
原子を導入することによる絶縁膜の形成処理がある。こ
の基板処理では膜質改善技術が研究され、その処理雰囲
気として亜酸化窒素(N2O等)ガスが利用されるに及
び、以下のような処理不均一の問題が注目されている。
すなわち、処理室91内に導入された亜酸化窒素ガス
は、基板の周囲において複数の形に熱分解されながら基
板との熱化学反応を生ずる。したがって、基板Wの周囲
のガスとそれ以外におけるガスとの間ではガスの組成が
異なる場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、処理室91
下部の内壁面において熱せられた亜酸化窒素ガスは上昇
し、ガス流GSbとなって基板Wの下面に至る。とりわ
け、基板Wの周縁においては、基板W下面に至ったそれ
らのガスが上昇しようとするため乱流が生じ、対流によ
り基板Wに至ったガスと、それと組成の異なる基板Wの
周囲のガスとが混ざり合って基板処理に不均一が生じて
いた。
【0005】この発明は、従来技術における上述の問題
の克服を意図しており、均一な基板処理を行うことがで
きる基板熱処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載の装置は、基板に熱処理
を施す基板熱処理装置であって、(a) 基板を収容する処
理室と、(b) 基板を加熱する加熱手段と、(c) 処理室内
にて基板を支持する支持手段と、(d) ガス導入口から処
理室内に導入した熱分解性ガスを排気口から排気するこ
とにより支持手段に支持された基板とほぼ平行な熱分解
性ガスのガス流を形成するガス流形成手段と、(e) 支持
手段に支持された基板の被処理面に対向するとともに、
当該被処理面に近接する板状部材と、を備える。
【0007】また、この発明の請求項2に記載の装置
は、請求項1に記載の基板熱処理装置であって、支持手
段が基板をほぼ水平に支持するものであり、板状部材が
支持手段に支持された基板を平面視でほぼ覆うものであ
ることを特徴とする。
【0008】また、この発明の請求項3に記載の装置
は、請求項1に記載の基板熱処理装置であって、支持手
段が基板をほぼ水平に支持するものであり、板状部材が
平面視で処理室内全体をほぼ覆うものであることを特徴
とする。
【0009】また、この発明の請求項4に記載の装置
は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板熱
処理装置であって、加熱手段が光照射により加熱するも
のであり、板状部材が光吸収性材料により形成されてい
ることを特徴とする。
【0010】さらに、この発明の請求項5に記載の装置
は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板熱
処理装置であって、熱分解性ガスが亜酸化窒素ガスであ
ることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0012】<1.実施の形態の装置構成>図1は、本
発明に係る基板熱処理装置を示す部分縦断面図である。
【0013】炉壁55の内部にはチャンバ(処理室)1
0および複数のランプ20が設けられている。また、チ
ャンバ10の前側(図1における右側)には炉口ブロッ
ク50が設けられている。ランプ20としては、赤外線
ランプ、ハロゲンランプ、キセノンアークランプ等が使
用される。チャンバ10は、光を透過させる性質の材料
(石英等)を用いて構成されており、ランプ20から照
射された光をその内部に透過させる。チャンバ10と炉
壁55および炉口ブロック50との接続部分にはそれぞ
れOリング55aおよびOリング50bが設けられてお
り、チャンバ10内部の気密性が保てる構造とされてい
る。
【0014】移動フランジ30にはサセプタ(支持手
段)35が固設されている。サセプタ35の各所上面に
は支柱37が設けられており、それら支柱37により板
状部材40がほぼ水平姿勢にてサセプタ35に載置され
る。なお、板状部材40の形状等については後述する。
また、サセプタ35は3本の支持ピン36を備えており
(図1および図3の側面図では2本のみ図示)、それら
支持ピン36によって処理対象の基板Wが略水平姿勢に
て支持される。
【0015】そして、移動フランジ30は、水平方向
(図1中のX軸方向)に移動可能に構成されている。移
動フランジ30に固設されたサセプタ35は板状部材4
0が載置されるとともに、基板Wを支持しているため、
移動フランジ30の移動に伴って板状部材40および基
板WもX軸の正負方向に移動する。すなわち、移動フラ
ンジ30に固設されたサセプタ35は、板状部材40を
支持し、かつ基板Wを支持した状態でチャンバ10への
進入および退出を行うのである。
【0016】移動フランジ30がチャンバ10側に移動
し、炉口ブロック50に当接すると、炉口が塞がれると
ともに、基板Wがチャンバ10内の所定位置に略水平に
収容・保持される。そして、この状態にてランプ20か
ら光照射を行うことにより基板Wの加熱処理が行われる
のである。なお、炉口ブロック50にはOリング50a
が設けられており、移動フランジ30が炉口ブロック5
0に当接した状態においては、Oリング50aによって
チャンバ10内部の気密性が維持される。
【0017】一方、移動フランジ30がチャンバ10と
は反対側に移動すると、炉口が開放され、さらに移動フ
ランジ30が移動することにより基板Wがチャンバ10
および炉口ブロック50の外側に引き出される。そし
て、この状態においては、装置外部の基板搬送ロボット
(図示省略)とサセプタ35との間で基板Wの受け渡し
(未処理の基板Wと処理済み基板Wとの交換作業)が行
われるのである。
【0018】既述したように、基板Wの加熱処理中は、
加熱された基板Wに対して膜形成等の処理を施すため、
周辺雰囲気を熱分解性の亜酸化窒素(N2O等)ガス
(熱分解性ガス)により満たすとともに、ほぼ水平方向
の亜酸化窒素ガスのガス流をチャンバ10内に形成する
必要がある。そのため、本実施の形態の基板熱処理装置
には、ガス流形成手段としてガス導入口60およびガス
排気口70が設けられている。ガス導入口60は、炉壁
55およびチャンバ10の端部を貫通して設けられてお
り、装置外部のガス供給手段に連通されている。また、
ガス排気口70は、炉口ブロック50を貫通して設けら
れており、装置外部の排気手段に連通されている。そし
て、ガス導入口60から導入された亜酸化窒素ガスは、
チャンバ10内を流れ、ガス排気口70から排気される
ことによりチャンバ10内にガス流GSを形成する。す
なわち、図1に示すように、ガス導入口60側である上
流側USからガス排気口70側の下流側DSに向けて亜
酸化窒素ガスが流れるのである。
【0019】<2.実施の形態の処理および特徴>以上
のような概略構成を有する基板熱処理装置において、加
熱処理を行うときは、まず移動フランジ30が図1中の
X軸の正側に移動した状態において、基板搬送ロボット
からサセプタ35に未処理の基板Wが渡される。そし
て、移動フランジ30がチャンバ10に向けて(X軸の
負方向)移動し、チャンバ10内の所定位置に基板Wが
収容・保持される(図1の実線の状態)。
【0020】次に、ガス導入口60から導入されたガス
がガス排気口70から排気されてチャンバ10内に基板
Wと略平行のガス流GSを形成するとともに、基板Wに
対して複数のランプ20からの光照射が行われて加熱処
理が実行される。このとき、板状部材40は基板Wとと
もにチャンバ10内に搬入されて、基板Wとともに加熱
され、基板Wとともに搬出される。
【0021】図2および図3は、サセプタ35に板状部
材40および基板Wが支持された状態を示す水平断面図
および部分側面図である。サセプタ35は、2本の平行
棒状部35a,35aと一部切欠きを有する円環状部3
5bとを組み合わせた部材である。そして、サセプタ3
5の円環状部35bの内側には基板Wをほぼ水平に支持
する3本の支持ピン36が設けられている。
【0022】ここで、板状部材40の形状、材質および
機能についてさらに説明する。板状部材40は、その外
縁がチャンバ10の内部水平断面とほぼ一致し(ほぼ合
同)、したがって、平面視でチャンバ10内全面をほぼ
覆うものとなっている。
【0023】また、板状部材40は、支持ピン36に支
持された基板Wの被処理面OSに近接してサセプタ35
にほぼ水平に載置される。すなわち、この実施の形態で
は基板Wをその被処理面OSを下方に向けて支持ピン3
6により支持するのであるが、その際の基板Wの下方に
おいて基板Wに近接する高さに板状部材40が支柱37
によりサセプタ35に載置されるものとなっている。な
お、板状部材40のサセプタ35の各支持ピン36に対
応する位置には、それら支持ピン36を板状部材40に
対して貫通させるための穴40aが設けられており、板
状部材40をサセプタ35に載置した状態で支持ピン3
6の先端に基板Wを支持する。そして支柱37および支
持ピン36のそれぞれの高さが、板状部材40と基板W
とが互いに近接するように形成されているのである。そ
のため、チャンバ10の内部下面におて熱せられた雰囲
気が対流により上昇しても、直接基板Wに被処理面OS
に至ることはなく、また、基板Wと板状部材40とに温
度差がほとんど生じないため、空間SP内の雰囲気には
対流が生じにくい。したがって、組成の異なるガスが基
板Wの被処理面OSに至ることがほとんどない。なお、
基板Wの被処理面OSと板状部材40との間隔は3〜2
0mm程度が好ましく、5〜6mm程度が理想的な範囲
となっている。
【0024】ところで、本実施の形態の板状部材40
は、光吸収性および熱伝導性がよく、化学的に安定した
材料であるSiC製であり、特に半導体製造の分野でS
i基板の製造等に対して適したものとなっている。板状
部材40はこのような特性を有するため、基板Wの加熱
処理中、板状部材40も加熱され、それにより、ガス導
入口60から導入される亜酸化窒素ガスはチャンバ10
の上流側USから基板Wに至るまでの間に板状部材40
により加熱されて、その分解が進行し、基板Wに至る頃
には基板Wの温度における化学的に平衡な状態に近い組
成比のものとされる。そのため、基板W上においては、
亜酸化窒素ガスの組成の変化が少なくなる。
【0025】また、上記のように板状部材40は基板W
と近接してサセプタ35により支持されるので、ガスの
粘性により基板Wと板状部材40との間の空間SP内に
おけるガス流GS1は緩やかなものとなる。そのため、
空間SP内のガス流GS1に含まれるガスはその組成が
ほぼ均一なものとなっている。
【0026】また、板状部材40は上記のように平面視
でチャンバ10内全面をほぼ覆うものとなっているた
め、基板W周縁での乱流の発生を抑えることができ、ま
た、板状部材40は前述のように熱伝導性が高いため、
基板Wに対向した面内において均一な温度分布となる。
そのため、基板Wとの間の空間SP内の雰囲気(亜酸化
窒素ガス)を均一に加熱することができ、空間SP内の
雰囲気の熱膨張によりその空間SP内のガス圧がその外
部の空間のガス圧に対して高くなり、空間SP内への雰
囲気の巻き込みを生じにくい。そのため空間SP内のガ
ス流GS1を一層均一にすることができる。
【0027】さらに、前述のように基板Wとチャンバ1
0内壁との間には温度差が生じ易く、その温度差は基板
Wとチャンバ10内壁との間の亜酸化窒素ガスに対流を
生じさせ易い。すなわち、水平方向のガス流GS,GS
1に対して垂直な方向のガス流GS2を生じ易い。したが
って、このガス流GS2に含まれるガスの組成はガス流
GS1に含まれるガスの組成とは異なっているが、ガス
流GS2は板状部材40により阻まれ、基板Wの被処理
面OSに至ることがほとんどない。なお、この実施の形
態の装置では、板状部材40が基板Wと近接しており、
平衡状態では両者はほぼ等しい温度であると考えられる
ため、空間SP内においてはガスの対流はほとんど生じ
ないものと考えられる。
【0028】また、上述のように板状部材40は支持ピ
ン36に支持された基板Wに近接しているので、基板W
の周縁から放熱された場合に、板状部材40のその部分
に近い部分からの熱輻射により基板Wの周縁部に熱を補
うことで、基板Wの周縁の温度低下を防止する「熱補償
手段」としての機能をも有している。
【0029】以上により、基板Wに対して均一な基板処
理を行うことができる。図4は、この実施の形態による
基板処理の均一性を説明する図であり、図4(a)およ
び図4(b)はそれぞれ従来装置および実施の形態の装
置により基板の被処理面に形成された膜厚分布を示して
いる。図中には基板の被処理面を表わすX−Y平面と、
基板の被処理面に形成された膜厚を示すZ軸とからなる
X−Y−Z座標が定義されている。図4(a)と図4
(b)を比較すると明らかなように、この実施の形態の
装置を用いることにより膜厚の均一性すなわち、基板処
理の均一性の著しい向上が認められる。
【0030】処理の説明に戻る。基板Wの加熱処理が終
了すると、移動フランジ30が図1のX軸正方向に移動
し、基板Wがチャンバ10および炉口ブロック50の外
側に出される。そして、基板搬送ロボットがサセプタ3
5から処理済み基板Wを取り出すことによって、一連の
加熱処理が終了する。
【0031】また、本実施の形態の基板熱処理装置にお
いては、サセプタ35が板状部材40を載置し、基板W
を支持した状態でチャンバ10への進入および退出を行
う。従って、次に未処理の基板Wをサセプタ35にて受
け取る際に、サセプタ35及び板状部材40が常にチャ
ンバ10内にある場合に比較して、サセプタ35および
板状部材40の温度がある程度低下しており、基板Wに
急激な温度変化を与えるのを防止することができる。
【0032】以上説明したように、この実施の形態の基
板熱処理装置によれば、サセプタ35に支持された基板
Wの被処理面OSに対向するとともに、当該被処理面O
Sに近接する板状部材40を備えるため、基板Wと板状
部材40との間に温度差がほとんど生じないので、基板
Wと板状部材40との間の空間SP内の雰囲気に対流が
生じにくく、また、空間SP以外の雰囲気も基板Wの被
処理面OSに直接至ることも少ないため、組成の異なる
亜酸化窒素ガス(一般に熱分解性ガス。以下同様)が基
板Wの被処理面OSに至ることが少ないので、均一な基
板処理を行うことができる。また、基板Wと板状部材4
0との間における基板Wの被処理面OSと平行な熱分解
性ガスの流れを緩やかにできるので、ガス流GS1中の
亜酸化窒素ガスの組成をほぼ一定にすることができるた
め、より均一な基板処理を行うことができる。さらに、
従来装置に比して板状部材40を備えるだけの簡単な機
構の変更のみであるので、基板の回転機構等の大がかり
な機構の変更が不要となり、低コストで均一な処理を実
現できる。
【0033】また、板状部材40がサセプタ35にほぼ
水平に支持された基板Wを平面視で覆うものであるた
め、基板Wの被処理面OS全体に対して均一なガス流G
S1を形成することができ、基板W全面において均一な
基板処理を行うことができる。
【0034】また、板状部材40が平面視でチャンバ1
0内全体をほぼ覆うため、チャンバ10全体におけるガ
ス流GSを整流し、とりわけ基板Wの周縁におけるガス
流の巻き込み等の乱れを抑えて、より均一な基板処理を
行うことができる。また、ガス流GSが基板Wに対して
上流側USにおいて板状部材40の近傍を通過する間に
亜酸化窒素ガス(一般に熱分解性ガス)の化学的な分解
が進行し、基板Wに達する際にはほぼ化学的に平衡状態
に達するので、基板回転手段やガス供給経路等の大掛か
りな機構を必要としない簡単な装置構成で、基板位置を
流れる間の亜酸化窒素ガスの分解の度合いの変化を抑え
て均一な処理を行うことができる。
【0035】また、このような板状部材40がサセプタ
35に支持された基板Wと近接した位置に支持されるた
め、基板Wの周縁からの放熱を補うことができ、基板W
の温度を面内均一に保ってより均一な基板処理を行うこ
とができる。また、板状部材40が、光吸収性および熱
伝導性のよい材料で形成されているので、基板Wととも
に温度上昇することにより、基板Wの上流側USにおけ
る亜酸化窒素ガスの化学的な分解の進行をその時点での
基板Wの温度における平衡状態近くにまで進行させるこ
とができ、基板W近傍を通過中のガスの組成変化を少な
くして、より均一な基板処理を行うことができる。
【0036】さらに、板状部材40をサセプタ35に取
付け、基板Wを支持したサセプタ35とともにチャンバ
10に対して出し入れするため、板状部材をチャンバ内
に常設する場合のように板状部材が常に高温であること
がないので、基板Wの搬入時にも基板Wとの温度差が少
なく、基板Wの処理品質に悪影響を及ぼすことが少な
い。
【0037】<3.変形例>以上、本発明の実施の形態
について説明したが、この発明は上記の例に限定される
ものではない。
【0038】例えば、上記実施の形態においては、基板
Wの被処理面OSを下方に向けて、それに対向するよう
に基板Wの下方において近接するように板状部材40を
設けるものとしたが、基板Wの被処理面OSを上方に向
けて、板状部材を基板Wの上方において近接して設ける
ものとしてもよい。
【0039】また、上記実施の形態では板状部材40を
チャンバ10の内部断面を覆い尽くすものとしたが、こ
の変形例の板状部材を説明する図5に示すように、板状
部材41のように基板Wとほぼ一致する程度の大きさの
ものとする等、その他の大きさのものとしてもよく、さ
らには板状部材の外形は上記実施の形態のような長方形
や、図5のような円形以外にも多角形等その他の形状と
してもよい。
【0040】また、上記実施の形態では板状部材40を
サセプタ35に取付け、基板Wとともにチャンバ10に
対して出し入れするものとしたが、板状部材および基板
の支持手段をチャンバ内に常設するものとして、基板の
みを出し入れするものとしてもよい。
【0041】また、上記実施の形態ではサセプタ35に
支持ピン36を設けて、それにより基板Wを支持した
が、板状部材に支持ピンを直接取り付けて、それにより
基板を支持するものとしてもよい。
【0042】また、上記実施の形態では熱処理に使用す
る熱分解性ガスを亜酸化窒素ガスとしたが、熱分解性の
ガスであれば塩化水素ガス等その他のガスを用いてもよ
い。
【0043】さらに、上記実施の形態では板状部材40
を光吸収性、熱伝導性の良好な材料であるSiC製とし
たが、光吸収性、熱伝導性の良好な材料であればSi,
ポリシリコン等その他の材質のものとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項5の発明によれば、支持手段に支持された基板の被
処理面に対向するとともに、当該被処理面に近接する板
状部材を備えるため、基板と板状部材との間に温度差が
ほとんど生じないので、基板と板状部材の間の雰囲気に
対流が生じにくく、また、基板と板状部材との間以外の
雰囲気が基板の被処理面に至ることも少ないため、組成
の異なる熱分解性ガスが基板の被処理面に至ることが少
ないので、均一な基板処理を行うことができる。また、
基板と板状部材との間における基板の被処理面と平行な
熱分解性ガスの流れを緩やかにできるので、ガス流中の
熱分解性ガスの組成をほぼ一定にすることができるた
め、より均一な基板処理を行うことができる。さらに、
板状部材を備えるだけの簡単な機構の変更でよいので、
基板の回転機構等の大がかりな機構の変更が不要とな
り、低コストで均一な処理を実現できる。
【0045】また、とくに請求項2の発明によれば、板
状部材が支持手段にほぼ水平に支持された基板を平面視
でほぼ覆うものであるため、基板の被処理面全体に対し
て均一なガス流を形成することができ、基板全面におい
て均一な基板処理を行うことができる。
【0046】また、とくに請求項3の発明によれば、板
状部材が平面視で処理室内全体をほぼ覆うため、処理室
全体におけるガス流を整流し、とりわけ基板の周縁にお
けるガス流の巻き込み等の乱れを抑えてより均一な基板
処理を行うことができる。
【0047】さらに、とくに請求項4の発明によれば、
加熱手段が光照射により加熱するものであり、板状部材
が光吸収性材料により形成されているため、基板の被処
理面を加熱手段からの直接の光によってではなく、その
光によって加熱された板状部材による2次輻射によって
基板を加熱するため、基板の被処理面の加熱を緩やかに
行うことができるので、より均一な基板処理を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板熱処理装置を示す部分縦断面
図である。
【図2】サセプタに板状部材および基板が支持された状
態を示す水平断面図である。
【図3】サセプタに板状部材および基板が支持された状
態を示す側面図である。
【図4】この実施の形態による基板処理の均一性を説明
する図である。
【図5】変形例の板状部材を説明する図である。
【図6】従来より用いられていた基板熱処理装置を示す
側面図である。
【符号の説明】
10 チャンバ(処理室) 20 ランプ(加熱手段) 35 サセプタ(支持手段) 40 板状部材 60 ガス導入口 70 ガス排気口(60と併せてガス流形成手段) W 基板
フロントページの続き (72)発明者 西原 英夫 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大日 本スクリーン製造株式会社洛西事業所内 Fターム(参考) 5F045 AA03 DP04 EE20 EF14 EF20 EK12 EM06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に熱処理を施す基板熱処理装置であ
    って、 (a) 基板を収容する処理室と、 (b) 前記基板を加熱する加熱手段と、 (c) 前記処理室内にて前記基板を支持する支持手段と、 (d) ガス導入口から前記処理室内に導入した熱分解性ガ
    スを排気口から排気することにより前記支持手段に支持
    された前記基板とほぼ平行な前記熱分解性ガスのガス流
    を形成するガス流形成手段と、 (e) 前記支持手段に支持された前記基板の被処理面に対
    向するとともに、当該被処理面に近接する板状部材と、
    を備えることを特徴とする基板熱処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板熱処理装置であっ
    て、 前記支持手段が前記基板をほぼ水平に支持するものであ
    り、 前記板状部材が前記支持手段に支持された前記基板を平
    面視でほぼ覆うものであることを特徴とする基板熱処理
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の基板熱処理装置であっ
    て、 前記支持手段が前記基板をほぼ水平に支持するものであ
    り、 前記板状部材が平面視で前記処理室内全体をほぼ覆うも
    のであることを特徴とする基板熱処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の基板熱処理装置であって、 前記加熱手段が光照射により加熱するものであり、 前記板状部材が光吸収性材料により形成されていること
    を特徴とする基板熱処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の基板熱処理装置であって、 前記熱分解性ガスが亜酸化窒素ガスであることを特徴と
    する基板熱処理装置。
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