JP2000058256A - 有機発光素子 - Google Patents

有機発光素子

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JP2000058256A
JP2000058256A JP10234914A JP23491498A JP2000058256A JP 2000058256 A JP2000058256 A JP 2000058256A JP 10234914 A JP10234914 A JP 10234914A JP 23491498 A JP23491498 A JP 23491498A JP 2000058256 A JP2000058256 A JP 2000058256A
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protective film
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Masaaki Matsushima
正明 松島
Yasushi Taniguchi
靖 谷口
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
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    • H10K50/844Encapsulations

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性、耐酸素性に優れた有機発光素子を提
供する 【解決手段】 基板1上に、少なくとも一方が透明また
は半透明の互いに対向する陽極3および陰極5の間に有
機発光材料4を挟持してなる積層構造体8を陽極3が基
板1と接する様に設け、該積層構造体8の表面を、窒化
アルミニウム、窒化アルミニウムと窒化珪素との合金ま
たはこれらの混合物の膜からなる保護膜2で被覆してな
る有機発光素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機発光素子に関
し、特に情報産業機器用の各種表示、光スウィチング等
の発光体に用いられるもので、長期に亘って安定でかつ
長寿命の有機発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】発光(EL:Electro−Lumi
nescence)素子は自己発光性のため暗いところ
での視認性が良くまた視野角を気にすることなく使える
ために有機化合物・無機化合物を用いた種々の素子が提
案・発表されている。これらの素子のうち有機EL、有
機LED(Light Emitting Diod
e)は素子の駆動電圧を大幅に低下させることが出来る
のでいろいろな材料・素子およびその駆動法・素子製造
プロセスおよびその装置等の開発が進められている。
【0003】有機EL、有機LED素子の構成は発光層
を正孔注入電極・電子注入電極にて挟持したものを基本
として、発光性能を向上させるため正孔注入層、電子注
入層、正孔・電子結合層を必要に応じて設ける構成が知
られている。これらの構成要素は支持体である基板上に
形成されるが、これら構成要素の層間に大気中の水分や
酸素または不純物の浸入による影響を除いたり、少なく
するために、一度も大気中に取り出すことなく真空中に
て一貫して多層を成膜出来る成膜装置にて連続して成膜
されている。このような装置を使用することにより不均
一な発光や無発光領域をなくすことが行われている。
【0004】しかし、有機EL、有機LED素子を大気
中に放置しておくと空気中の水分・酸素等の影響で発光
効率の低下が観察される。この放置中の発光効率の劣化
を防ぐために、例えば特開平7−16147号公報に開
示されているようなa−Si、a−SiC、a−Si
(1−x)Nx、a−Cの保護膜が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような保
護膜は可視光領域において光の吸収があるために、有機
EL、有機LED素子より発光された光の純度が損なわ
れるという問題がある。また、光吸収のない膜において
は膜中に結合に関与しない水素が含有されるために水分
の透過阻止能力が小さくなってしまうという問題があ
る。
【0006】本発明は上記の問題に鑑みなされたもので
あり、対水分、対酸素の耐久性を向上させた有機EL、
有機LED素子等の有機発光素子を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、基板上
に、少なくとも一方が透明または半透明の互いに対向す
る一対の電極間に有機発光材料を挟持してなる積層構造
体を設け、該積層構造体の表面および積層構造体と基板
との間の少なくとも一方に保護膜を形成した有機発光素
子において、前記保護膜が窒化アルミニウム、窒化アル
ミニウムと窒化珪素との合金またはこれらの混合物の膜
からなることを特徴とする有機発光素子である。
【0008】前記保護膜に8重量%以下の酸素を含むの
が好ましい。前記保護膜に10重量%以下の水素を含む
のが好ましい。前記保護膜の膜応力が2kg/cm2
上の大きさの圧縮応力であるのが好ましい。前記保護膜
の膜厚が600Å以上であるのが好ましい。前記保護膜
がスパッター法にて成膜した膜であるのが好ましい。
【0009】前記保護膜が真空中で成膜された膜である
のが好ましい。前記窒化アルミニウム、窒化アルミニウ
ムと窒化珪素との合金またはこれらの混合物に酸素が8
重量%以下含有されているのが好ましい。前記窒化アル
ミニウム、窒化アルミニウムと窒化珪素との合金または
これらの混合物が非晶質であるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の有機発光素子は、基板上に、少なくとも一方が
透明または半透明の互いに対向する一対の電極間に有機
発光材料を挟持してなる積層構造体を設け、該 積層構造体の表面、積層構造体の表面および積層構
造体と基板との間、積層構造体と基板との間のいずれ
かに保護膜を形成した有機発光素子において、前記保護
膜が窒化アルミニウム、窒化アルミニウムと窒化珪素と
の合金またはこれらの混合物の膜からなることを特徴と
する。
【0011】図1は本発明の有機発光素子の一実施態様
を示す模式的である。この例はガラス等の基板を使用し
た有機発光素子を示す。同図において、本発明の有機発
光素子は、基板1上に、少なくとも一方が透明または半
透明の互いに対向する陽極3および陰極5の間に有機発
光材料4を挟持してなる積層構造体8を陽極3が基板1
と接する様に設け、該積層構造体8の表面を、窒化アル
ミニウム、窒化アルミニウムと窒化珪素との合金または
これらの混合物の膜からなる保護膜2で被覆してなるも
のである。
【0012】図2は本発明の有機発光素子の他の実施態
様を示す模式的である。この例はプラスチック、有機フ
ィルムを基板に使用した有機発光素子を示す。同図にお
いて、本発明の有機発光素子は、基板1上に保護膜2a
を設け、その保護膜2aの上に、少なくとも一方が透明
または半透明の互いに対向する陽極3および陰極5の間
に有機発光材料4を挟持してなる積層構造体8を設け、
該積層構造体8の表面を、窒化アルミニウム、窒化アル
ミニウムと窒化珪素との合金またはこれらの混合物の膜
からなる保護膜2で被覆してなるものである。この有機
発光素子において、基板1に対して反対側の保護膜2は
省くことが出来る。
【0013】上記の様に、本発明においては、基板上に
保護膜を設け、少なくとも一方が透明または半透明の互
いに対向する一対の電極間に有機発光材料を挟持し、外
側の電極の上に保護膜を形成する。
【0014】本発明における保護膜は窒化物で、その膜
組成は窒化アルミニウム及び窒化アルミニウムと窒化珪
素との化合物あるいは混合物、またこれらの窒化物なら
びにこれらの窒化物の化合物または混合物の膜に酸素が
含まれたもの(AlSiN(1-x)x)(0wt%≦O≦
8wt%)からなることを特徴とするものである。これ
らの窒化物の膜は有機EL素子を劣化させる水分、酸素
に対する保護能が大きい。即ち、この様な窒化物、窒酸
化膜の保護膜にて有機EL、有機LED層を被覆するこ
とにより長時間に亘る発光輝度の劣化がないことが判っ
た。
【0015】以下、本発明の有機発光素子(有機EL、
有機LED素子)を具体的に説明する。本発明に用いら
れる素子構成は特に限定されるものでなく、次のような
構成をとることが出来る。例えば、 陽極/発光層/陰極、 陽極/正孔注入層/発光層/陰極、 陽極/発光層/電子注入層/陰極、 陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極 等をあげることができる。これらの構成の素子において
は各層が複数の層の積層体であってもよいし、また複数
の材料の混合体であってもよい。これらの構成を、陽極
/有機発光材料/陰極と大別する。
【0016】発光層に使用される材料としては、ベンゾ
イミダゾール系、ベンゾチアゾール系、べンゾオキサゾ
ール系の材料、金属キレート化オキシノイド系化合物、
スチルヘンゼン系化合物等を挙げることが出来る。正孔
注入層としては、ポルフィリン系化合物、芳香族アミン
系化合物、スチリルアミン化合物等があげられる。
【0017】また、電子注入層としては、フルオレノン
誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノ
ン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、複素環テトラ
カルボン酸、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン
誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導
体、オキサジアゾール誘導体、キノリノール誘導体の金
属錯体、フタロシアニン、ジスチリルピラジン誘導体等
が考えられる。
【0018】上記のような有機EL、有機LED素子の
有機発光素子の構成は、例えばガラスの基板の上に保護
膜、例えば窒化アルミニウム、窒化アルミニウムと窒化
珪素との合金またはこれらの混合物の薄膜を、例えばス
パッター法により成膜した後に上記の構成の素子を形成
する。
【0019】基板にガラス等の水分の透過阻止能力の高
い基板を使用した場合には、基板側の保護膜を省くこと
が出来る。保護膜の成膜から素子の構成要素を成膜し、
更にその上に保護膜を成膜するまでは真空を破ることな
く連続で成膜することが発光輝度の劣化を防ぐのに必須
の条件である。
【0020】窒化物の保護膜をスパッター法にて成膜す
るのは光磁気ディスク等では既に実用化されている(特
開昭59−171054号公報)。しかし、この窒化物
の膜は結晶化していると水分の透過阻止能力が劣るため
に、本発明における保護膜は非晶質であることが望まし
い。この様な膜はスパッター法にて得ることが出来る。
【0021】一般のスパッター成膜においてはマグネト
ロン スパッター法が使われるが、成膜時にRFを成膜
電源として使用するとプラズマの広がりかたが大きく、
そのために基板の温度上昇が150℃〜200℃程まで
上昇してしまい、そのために有機EL、有機LED層の
ダメージが大きく、作製された素子の性能が悪くなる。
従って、保護膜の成膜には成膜中の基板温度の上昇が精
々80℃程と低いDC電源による成膜が適している。
【0022】また、保護膜に酸素が8重量%以下含有さ
れていても水分、酸素の透過阻止能力は劣化しないこと
も判明した。窒化アルミニウム、窒化アルミニウムと窒
化珪素との合金またはこれらの混合物(以下、窒化物等
と記す)の保護膜により有機発光素子の耐久性は実用上
問題が無いが、保護膜の膜応力は圧縮応力であれば更に
向上するが、2kg/cm2 以上の圧縮応力を持つよう
に成膜すると保護能は完壁になることが判った。しか
し、圧縮応力があまりにも大きくなると素子そのものが
湾曲等の変形が生じたり、はなはだしいものでは素子の
膜剥がれが起きてしまう。一概には言えないが、板の湾
曲等の変形、膜剥がれ等の点から鑑みて透明プラスチッ
ク板の厚さlmm前後のものでは2〜6kg/cm2
大きさの圧縮応力が適当である。以上のような組成の窒
化物等の保護膜においても圧縮応力が小さいか、引張り
応力の時には有機EL、有機LED素子の発光の劣化を
止めることは出来なかった。
【0023】保護膜の水素の含有量が多くなると、保護
膜(水素の入つた窒化膜または水素の入った酸素を含ん
だ窒化膜)の保存温度が高くなったり長い時間の間には
水素が膜から放出され、膜応力の大きさとか膜の光学特
性等が変化してくる。また、水素が膜から抜ける事によ
り水の透過を阻止する能力も低下してくる。すなわち、
保護膜としての能力が劣化してくる。その結果、有機発
光体を含む積層構造体の安定性、耐久性が悪くなる。
【0024】窒化膜をCVD法にて成膜すると通常では
10数重量%から30重量%程の水素が膜中に含まれ
る。この様な膜においては保存温度が高くなったり、光
の照射により膜から水素が放出されるようになり、保護
膜としての安定性、耐久性を期待する事が出来なくな
る。しかし、水素濃度が10重量%以下になってくると
膜の安定性が高くなり、水素の放出が認められないか又
は極めて少なくなる。
【0025】また、保護膜の膜厚が数百Åまでの薄い場
合においては、膜を均一に成膜することが出来なく一般
には「島状構造」を持つた不連続膜になってしまう。本
発明では保護膜は積層構造体を全て被覆することにより
その役目を果たすものであるため、保護膜の膜厚があま
りにも薄いと保護膜としての能力を期待することが出来
ない。たとえ連続な膜(島状でない)を成膜出来たとし
ても、薄い膜では膜応力を大きくする(これは成膜条件
で制御できる)と膜割れが発生してしまい保護能力を期
待することが出来ない。連続な膜で保護能力を期待する
には少なくとも50OÅ、望ましくは60OÅ以上の膜
厚が必要である。
【0026】また、窒化物等の保護膜を作製する方法に
は、上記の方法以外に化学蒸着法(Chemical
Vapor Deposition 略してCVD)が
良く知られている。そのうちで低温で成膜できる方法に
は、減圧プラズマ励起CVDがある。この方法によると
100℃前後の低温においても水素含有量の少ない窒化
物等の保護膜を造ることが出来る。即ち、マイクロ波に
より数torrに減圧された原料ガスを励起し、プラズ
マの非常に薄い場所か遮断した場所にて成膜出来るため
に成膜温度を低く出来、また原料ガスから発生したりま
たは搬送ガスである水素ガスの膜への混入を少なく抑え
ることが出来る。この方法にて成膜した保護膜は水素を
含んだ膜であるにもかかわらず、有機発光素子の水分、
酸素等の保護能は十分にあった。
【0027】本発明に使用される基板はガラス等水分の
透過を無視できるような物が望ましいが、水分を透過す
るプラスチック板、フィルムの様なものであっても良
い。水分、酸素等は基板を透過し素子を劣化させるため
に、プラスチック板、フィルムの様な基板を使用する時
には、基板上に上記で述べたような本発明における窒化
物等の保護膜を成膜する。このような保護膜を設ける事
により基板側からの素子の劣化を防ぐことが出来る。ま
た、上記該窒化物等の保護膜を基板の両面より付着させ
る事によりプラスチック板の曲がりを押さえることが出
来る。プラスチック板では片面ずつ該保護膜を成膜して
も良いが、フィルムのようなしわのより易い基板を使用
する場合には、素子を構成する面と反対の面との両面に
保護膜と同じ該窒化物等の膜を両面同時に成膜すること
により基板の反り、カールを取り除いたりして予防する
ことが望ましい。
【0028】本発明に使用される電極は少なくともその
一方が透明である互いに相対向する一対の電極からな
る。これら一対の電極の表面は滑らかであることが必要
である。電極の表面の凸凹が大きいと有機EL、有機L
ED材料の膜を突き抜けて対向の電極と接触してしまう
ことがある。そのようなことが起こらないようにするに
は電極の表面は有機EL、有機LED層の厚さより小さ
いものであれば良い。しかし、そのような厚さのもので
は発光することがないか、発光したとしても発光の効率
の良いものを得ることは難しい。支障の無い素子を得る
ためには、相対する電極同士の接触とか発色効率の低下
を防ぐために有機EL、有機LED層の1/2の厚さ以
下の平面性であることが望ましい。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0030】実施例1 大きさ25×75×l.2mmの白板ガラス基板を洗浄
し、その上に10×10mmの大きさで等間隔に5個の
パターンの付いたマスクを掛けてスパッター法にてIT
Oの透明電極を成膜した。
【0031】このような電極の上に正孔輸送層として、
N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジ
フェニル−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジア
ミン(以下、TPDと略称する)を、電子輸送層として
トリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、Al
3 と略称する)を順次真空蒸着法により50nmずつ
成膜した。成膜時の真空度は2〜3×10-7torrで
あり、成膜速度は2〜3Å/secであった。
【0032】ついで、真空中にて1l×llmmの大き
さで等間隔に5個のパターンの付いたマスクをITOの
マスクに重なるように掛けて陰極としてMgとAgとを
共蒸着によりMg/Ag=10の合金膜を2000Åの
厚さで成膜した。基板よリマスクを真空中にて外した
後、真空を破ることなくスパッター室に基板を移し、A
lをターゲットとして3×10-3torrの窒素雰囲気
中にてマグネトロン直流スパッター法にて窒素/Ar=
65/35にて400Wにて3分間成膜した。この時の
窒化物の膜厚は730Åであった。また、この時の膜応
力の大きさは3kg/cm2 であり、膜中の酸素含有量
は0.001重量%以下であった。これら5個の素子を
85%RH、75℃にて1000時間放置後の発光輝度
の低下は認められなかった。
【0033】実施例2 実施例1と同じ構成の有機EL素子で、保護膜の組成が
異なるものを作製した。即ち、保護膜を成膜する際に直
径5インチのAlターゲット(マグネトロン方式)の上
にSiのウエハー(10×10×0.3mmの大きさに
切り出した)6枚を載せたもので、窒素/Ar=7/3
混合ガス、3×10-3torrの雰囲気下で投入電力4
00Wにて3分間成膜した。この時の膜厚は830Åで
あり、また、この膜の組成はAl/Si=92/8の窒
化膜であった。この時の膜応力は2kg/cm2 であっ
た。
【0034】このような有機EL素子を85%RH,7
5℃にて1000時間放置後の発光輝度の変化は認めら
れなかった。
【0035】実施例3〜12および比較例1〜3 実施例1と同じ構成の有機EL素子で、表1〜3に示す
保護膜の組成が異なるものを作製した。このような有機
EL素子を85%RH,75℃にて1000時間放置後
の発光輝度の変化を測定した結果を表1〜3に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】実施例13 基板に75×25×1mmのアクリル樹脂板を使用し
た。前もって片面に実施例1と同じ保護膜をアクリル樹
脂板上に成膜したものを基板として使用した。この場合
は先ず、保護膜を基板全面に成膜し、その後真空を破る
ことなく10×10mmのパターンが等間隔に5個付い
たマスクをかけてITO膜を成膜した。その他は実施例
1と同じように同じ構成の有機EL素子を作製した。
【0040】この時の膜応力は2.5kg/cm2 の圧
縮応力であった。この素子を85%RH、75℃の環境
下に1000時間放置したものにおいては、発光輝度の
劣化は認められなかった。また、基板の曲がりもほとん
ど認める事は出来なかった。
【0041】実施例14 基板に15×75×1mmのアクリル樹脂板を使用し
た。このアクリル樹脂板をプラズマ励起の減圧CVD装
置に入れ、Al(CH33ガス、SiH4 ガス、Ar、
水素ガス、NH3を1/5/3/50/10sccmに
て流し、3kWのマイクロ波を環状プラズマ発生源に導
きプラズマを発生させた。このプラズマにより、これら
の混合ガスを励起し800nmの膜厚に成膜した。この
時の基板温度は80℃であった。この保護膜の上に実施
例1と同じ方法により有機発光素子を成膜した。この保
護膜の膜応力は2.5kg/cm2 の圧縮応力であり、
85%RH、75℃の環境下に1000時間放置したも
のにおいては発光輝度の劣化は95%であり、十分に実
用に耐えるものであった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐水性、耐酸素性に優れ基板の曲がりの無い有機発光素
子を提供する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機発光素子の一実施態様を示す模式
的である。
【図2】本発明の有機発光素子の他の実施態様を示す模
式的である。
【符号の説明】
1 基板 2 保護膜 3 陽極 4 有機発光材料 5 陰極 6 リード取出し用電極パッド 7 リード線 8 積層構造体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、少なくとも一方が透明または
    半透明の互いに対向する一対の電極間に有機発光材料を
    挟持してなる積層構造体を設け、該積層構造体の表面お
    よび積層構造体と基板との間の少なくとも一方に保護膜
    を形成した有機発光素子において、前記保護膜が窒化ア
    ルミニウム、窒化アルミニウムと窒化珪素との合金また
    はこれらの混合物の膜からなることを特徴とする有機発
    光素子。
  2. 【請求項2】 前記保護膜に8重量%以下の酸素を含む
    請求項1記載の有機発光素子。
  3. 【請求項3】 前記保護膜に10重量%以下の水素を含
    む請求項1記載の有機発光素子。
  4. 【請求項4】 前記保護膜の膜応力が2kg/cm2
    上の大きさの圧縮応力である請求項1乃至3のいずれか
    の項に記載の有機発光素子。
  5. 【請求項5】 前記保護膜の膜厚が600Å以上である
    請求項1乃至4のいずれかの項に記載の有機発光素子。
  6. 【請求項6】 前記保護膜がスパッター法にて成膜した
    膜である請求項1乃至5のいずれかの項に記載の有機発
    光素子。
  7. 【請求項7】 前記保護膜が真空中で成膜された膜であ
    る請求項1乃至6のいずれかの項に記載の有機発光素
    子。
  8. 【請求項8】 前記窒化アルミニウム、窒化アルミニウ
    ムと窒化珪素との合金またはこれらの混合物に酸素が8
    重量%以下含有されている請求項1記載の有機発光素
    子。
  9. 【請求項9】 前記窒化アルミニウム、窒化アルミニウ
    ムと窒化珪素との合金またはこれらの混合物が非晶質で
    ある請求項1または8記載の有機発光素子。
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