JP2000058003A - 平板型光源 - Google Patents

平板型光源

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JP2000058003A
JP2000058003A JP10224301A JP22430198A JP2000058003A JP 2000058003 A JP2000058003 A JP 2000058003A JP 10224301 A JP10224301 A JP 10224301A JP 22430198 A JP22430198 A JP 22430198A JP 2000058003 A JP2000058003 A JP 2000058003A
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flat
glass plate
flat plate
light
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Inventor
Masaaki Kobayashi
正秋 小林
Shinichi Shinada
眞一 品田
Yoji Arai
要次 新井
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Noritake Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄く且つ一様な輝度を得ることが可能な平板型
光源を提供する。 【解決手段】前面ガラス板32および背面ガラス板の相
互間隔を維持するために一対の電極間の放電方向Dの3
箇所においてその前面ガラス板32の内面40から背面
ガラス板の内面に向かうように円錐台状の複数本のスペ
ーサ42が突設され、それら複数本のスペーサ42はそ
の放電方向Dに垂直な方向における位置がずらされてい
る。そのため、スペーサ42が円錐台状を成すことか
ら、それに起因する発光ムラが生じてもそれは点状を成
すため、板状のスペーサが設けられる場合のような線状
の発光ムラは生じない。しかも、スペーサ42は、放電
方向Dの3箇所に設けられた3本が、その放電方向Dに
垂直な方向にずれて位置させられているため、放電経路
上にスペーサ42が備えられている位置において放電距
離が長くなって発光強度が低下し、延いては輝度の一様
性が低下することが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平板型光源に関す
る。
【0002】
【従来の技術】平板状を成して発光面として機能するそ
の一面或いは両面から光を照射する形式の平板型光源が
知られている。例えば、液晶テレビやノート型コンピュ
ータの液晶パネル等の高輝度を要求される液晶表示装置
において、透過型液晶パネルの背面から照射する目的で
備えられているバック・ライト、案内表示板や広告表示
板等の両面または一面で表示する形式の平板型表示灯に
おいて、それらの内部から表示面に光を照射する目的で
備えられる照明ランプ、或いは、天井や壁等に直付して
用いられる一般照明用の平面型蛍光灯等がそれである。
従来、上記のようなバック・ライトとしては、液晶パネ
ルの背面側に配置された浅皿状容器内に備えられた蛍光
管の光を拡散板を通してその液晶パネルに照射する直下
型や、液晶パネルの背面側に導光板を配置してその側方
に備えられた蛍光管の光をその導光板を通して照射する
サイド・ライト型等が用いられていた。また、平板型表
示灯用の照明ランプや平面型蛍光灯では、複数本の管状
或いは環状の蛍光管をその内部に適宜配置する形式が一
般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶パネルや平
板型表示灯等では、発光面内の輝度の一様性を高めて表
示を見易くすることや装置全体を薄型化することが望ま
れている。また、一般照明においても、発光面全面から
一様な輝度で発光させて装飾性を高めることや厚さを薄
くして居住空間内で照明の占める体積を少なくすること
等が望まれている。そのため、何れの用途においても、
バック・ライト、照明ランプ、或いは平面型蛍光灯とし
て、輝度ムラがなく且つ薄型の平板型光源が求められて
いた。そこで、上記のような平板型光源は輝度ムラが大
きく且つ比較的厚いことから、これに代えて、例えば、
特開平9−115483号公報等に記載されているよう
な平箱状の放電空間内に備えられた一対の電極間で直接
放電させる形式の平板型光源が提案されている。
【0004】図1は、上記公報に記載されている平板型
光源10の構成を説明する図である。図において、平板
型光源10は、一対の平行平板12、12が周壁部14
を介して接合されることによってそれらの間に形成さ
れ、放電ガスが封入された偏平な放電空間16と、一方
の平板12の内面上に周壁部14に沿って互いに平行に
設けられた長手状の放電電極18、18とを備えてい
る。このような平板型光源10においては、それら放電
電極18、18間で平行平板12、12の面方向に沿っ
て繰り返し放電させることにより、放電空間16内に封
入されている放電ガスを発光させ、或いは平行平板1
2、12の内面に固着されている図示しない蛍光体層を
励起して発光させ、その光をそれら一対の平行平板1
2、12のうち発光面を構成する両方或いは一方を通し
て照射する。そのため、放電電極18、18の略全長に
亘って略一様な放電が生じることにより、発光面全体に
亘って略一様な輝度が得られるのである。しかも、上記
の構造では光源の内部空間の全体が放電空間16として
利用されることから蛍光管を光源内部に備える場合のよ
うな二重構造とはならず、且つ局部で発生させた光を拡
散するための拡散板や光を面内に全域に導くための導光
板等を設ける必要もないため、全体の厚さを十分に薄く
できる。
【0005】ところで、上記のような平板型光源10に
おいて、発光面積を大きくするために平行平板12、1
2の面積を拡大し、或いは、一層薄型化するために平行
平板12、12の厚さを薄くすると、平板12の自重や
放電空間16と外気との気圧差等に基づいて、それら平
行平板12、12の撓みやそれに起因する破損が生じ易
くなる。なお、放電空間16内にはアルゴンや水銀等の
放電ガスが封入されているが、そのガス圧は発光効率、
輝度や寿命等を考慮して定められており、 100(Torr)
[=133(hPa)]程度に過ぎない。そのため、発光面積に
対して平行平板12、12の厚さを十分に薄くする場合
には、例えば実用新案登録第2536382号公報等に
示されるように、平行平板12、12間にそれらの間隔
を維持してその撓みを防止するためのスペーサが設けら
れていた。図2は、このような平板型光源20の構成を
一部を切り欠いて示す図であり、放電空間16内には、
その大きさに応じて枚数を定められる1乃至複数枚の略
一様な厚みを有する板状のスペーサ22が、その長手方
向が放電方向に一致する向きで適当な相互間隔を以て配
置されている。
【0006】しかしながら、上記のようなスペーサ22
は放電空間16内に非発光部を形成するため、平板型光
源20の発光面ではそのスペーサ22上の部分が暗くな
って線状の発光ムラが生じる。そのため、長手板状のス
ペーサ22を設けると平板型光源の利点である一様な輝
度が得られなくなるという問題があった。しかも、平行
平板12、12を薄くするほど、気圧差に起因するそれ
らの変形を抑制するために必要となるスペーサ22の枚
数が多くなるため、上記のような輝度ムラの問題は平板
型光源20を薄くするほど顕著となる。なお、上記公報
に記載されているように補助電極をスペーサ22に沿っ
て設け、或いは、よく知られるようにスペーサ22の表
面を微細に荒らしても、スペーサ22内を通って射出さ
れる光を他の部分と同程度まで多くすることは困難であ
り、輝度ムラを十分に緩和することはできないのであ
る。したがって、スペーサ22を設ける場合には輝度ム
ラの発生が避けられなかったため、発光面の輝度を一様
に維持しながら一対の平行平板12、12を薄くして光
源の薄型化を図ることは極めて困難であった。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、薄く且つ一様な輝度を得
ることが可能な平板型光源を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の要旨とするところは、互いに平行
に配置された一対の第一平板および第二平板間に形成さ
れて所定の放電ガスを封入された偏平な放電空間と、そ
の第一平板の面方向に沿って放電するようにその放電空
間内に互いに平行に設けられた長手状の一対の放電電極
とを備え、それら一対の放電電極間の放電で発生した光
をそれら第一平板および第二平板の少なくとも一方を通
して照射する形式の平板型光源であって、(a) 前記第一
平板および前記第二平板の相互間隔を維持するために前
記一対の放電電極間の放電方向の複数箇所においてそれ
らの内面の一方から他方に向かうように柱状の複数本の
支持体を突設し、それら複数本の支持体のその放電方向
に垂直な方向における位置をずらしたことにある。
【0009】
【第1発明の効果】このようにすれば、平板型光源に
は、第一平板および第二平板の相互間隔を維持するため
に一対の放電電極間の放電方向の複数箇所においてそれ
らの内面の一方から他方に向かうように柱状の複数本の
支持体が突設され、それら複数本の支持体はその放電方
向に垂直な方向における位置がずらされる。そのため、
第一、第二平板の相互間隔を維持するための支持体が柱
状を成すことから、それに起因する発光ムラが生じても
それは点状を成すため、板状のスペーサが支持体として
設けられる場合のような線状の発光ムラは生じない。し
たがって、支持体を設けることに起因する発光ムラが生
じても目立たず輝度の一様性の低下が抑制されることか
ら、輝度を特に低下させることなく第一、第二平板の面
積や厚さに応じて支持体の数を十分に多くできるため、
それら第一、第二平板を薄くすることが容易となる。し
かも、柱状の支持体は、放電方向の複数箇所に設けられ
た複数本が、その放電方向に垂直な方向にずらして位置
させられるため、放電経路上に支持体が備えられている
位置においても、そのずれの大きさおよび放電経路に備
えられているもののうちずらして配置された本数に応じ
て、放電方向に並んで設けられた場合に比較してその放
電距離を長くすることとなる障害物の存在に起因する発
光強度の低下が小さくなることから、一層発光ムラの発
生延いては輝度の一様性の低下が抑制される。したがっ
て、薄く且つ一様な輝度の平板型光源が得られる。な
お、本願において「柱状」とは、断面積が一様な円柱状
や多角柱状だけでなく、円錐台や多角錐台等の截頭錐体
形状を成すものを含む。
【0010】
【第1発明の他の態様】ここで、上記の第1発明におい
て、好適には、(a-1) 前記放電方向の複数箇所に突設さ
れた複数本の支持体は、その放電方向に垂直な方向にお
ける位置を相互にずらして配設されたものである。この
ようにすれば、平板型光源に備えられる複数本の支持体
は、一対の放電電極間の放電方向の複数箇所に突設され
たものが相互にずれた位置に配設され、各放電経路上に
は、最大で一本の支持体が位置させられる。そのため、
第一、第二平板の相互間隔を維持するための支持体が柱
状を成し且つ放電方向において相互にずれて位置して各
放電経路上には一本だけが存在することから、複数本の
支持体が放電方向に並ぶ場合に比較して放電の回り込み
によって放電距離が長くなることが一層抑制され、それ
に起因する発光強度のバラツキも抑制される。したがっ
て、薄く且つ輝度が一層一様な平板型光源が得られる。
【0011】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の要旨とするところは、互いに
平行に配置された一対の第一平板および第二平板間に形
成されて所定の放電ガスを封入された偏平な放電空間
と、その第一平板の面方向に沿って放電するようにその
放電空間内に互いに平行に設けられた長手状の一対の放
電電極とを備え、それら一対の放電電極間の放電で発生
した光を少なくともその第一平板を通して照射する形式
の平板型光源であって、(b) 前記第一平板から前記第二
平板に向かうに従って断面積が大きくなる形状を以てそ
れら第一平板および第二平板の相互間隔を維持するため
に点状に配設された複数本の支持体を含むことにある。
【0012】
【第2発明の効果】このようにすれば、平板型光源に
は、光の射出面である第一平板から第二平板に向かうに
従って断面積が大きくなる形状を以てそれら第一、第二
平板の相互間隔を維持するために点状に配設された複数
本の支持体が備えられる。そのため、支持体の断面積
は、第一平板から第二平板に向かうに従って大きくなる
ことから、個々の断面積を、その第二平板側において第
一平板との相互間隔を維持できるように十分に大きくし
ながら、光の射出側となる第一平板側の先端面におい
て、それによって形成される非発光部が輝度ムラに影響
しない程度に十分に小さくできる。したがって、第一平
板表面すなわち発光面に支持体の存在に起因する発光ム
ラが殆ど生じないことから、第一、第二平板が薄くされ
る場合にも、輝度ムラを抑制しつつ多数の支持体を配設
できるため、薄く且つ一様な輝度の平板型光源が得られ
る。
【0013】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記の目的
を達成するための第3発明の要旨とするところは、互い
に平行に配置された一対の第一平板および第二平板間に
形成されて所定の放電ガスを封入された偏平な放電空間
と、その第一平板の面方向に沿って放電するようにその
放電空間内に互いに平行に設けられた長手状の一対の放
電電極とを備え、それら一対の放電電極間の放電で発生
した光を少なくともその第二平板を通して照射する形式
の平板型光源であって、(c) 前記第一平板から前記第二
平板に向かうに従って断面積が大きくなる形状を以てそ
れら第一平板および第二平板の相互間隔を維持するため
に点状に配設された透光性の複数本の支持体を含むこと
にある。
【0014】
【第3発明の効果】このようにすれば、平板型光源に
は、第一平板から光の射出面である第二平板に向かうに
従って断面積が大きくなる形状を以てそれら第一、第二
平板の相互間隔を維持するために点状に配設された透光
性の複数本の支持体が備えられる。そのため、透光性を
有する支持体は、第一平板から第二平板に向かうに従っ
てその断面積が大きくなる形状に形成されていることか
ら、その第一平板に向かうように傾斜した表面を備える
ため、その傾斜面と第一平板との間の空間で発生した光
がそれよりも外側に位置する部分で発生した光と共にそ
の傾斜面から支持体に入射する。しかも、その傾斜面は
第一平板側に向かって傾斜しているため、支持体に入射
してその内部を進行した光がその表面で第二平板側に反
射される確率は、その表面が第一、第二平板に垂直な場
合に比較して高くなると共に、一般に真空の値に略等し
い放電空間の屈折率よりも支持体の屈折率が大きいこと
から、放電空間内を一定の方向に進行して支持体に入射
した光の屈折後における進行方向は、傾斜面の上記垂直
表面に対する傾斜角度が大きくなるほど、その垂直表面
すなわち厚さ方向と成す角度が小さくなって光の射出側
に向かう方向となる。したがって、支持体の第二平板側
に位置する底面の直下に位置する部分およびその周縁部
で発生する光がその支持体を通って第二平板側から射出
されることに基づき、その支持体の側面が第一平板の内
面に垂直な場合に比較してその底面の範囲内から射出さ
れる光量が飛躍的に高められるため、支持体の備えられ
ている部分が暗くなって輝度ムラが生じることが抑制さ
れる。上記により、第一、第二平板を薄くする場合にも
輝度ムラを抑制しつつ多数の支持体を配設し得るため、
薄く且つ一様な輝度の平板型光源を得ることができる。
【0015】なお、第一平板が透光性を有するものとさ
れて、支持体の断面積が小さくなっているその第一平板
側からも光を射出させる場合には、放電空間内で発生し
た殆どの光はその支持体内に入り込むことなくそのまま
その第一平板を通して射出される。この場合において
も、支持体が傾斜面を有していることから、前記第二発
明の場合と同様に、支持体の個々の断面積を、第二平板
側において第一、第二平板の相互間隔を維持できるよう
に十分に大きくしながら、第一平板側の先端面において
それによって形成される非発光部が輝度ムラに影響しな
い程度に十分に小さくできる。したがって、第一平板側
においても支持体の存在に起因する輝度ムラが殆ど生じ
ないことから、薄く且つ両面から一様な輝度を以て光を
射出することが可能な平板型光源を得ることができる。
【0016】
【第1乃至第3発明の他の態様】ここで、前記の第1乃
至第3発明の何れかの態様において、好適には、(d) 前
記複数本の支持体は、前記第一平板および第二平板の一
方と一体的に形成されているものである。このようにす
れば、第一、第二平板の相互間隔を維持するために備え
られる複数本の支持体は、それらのうちの一方と一体的
に形成されていることから、第一、第二平板間に多数本
が備えられる支持体を所定の配設位置に備えることが容
易になると共に、個々の支持体の高さ寸法を第一、第二
平板間の内壁面の高さ寸法と同様な一様な大きさに揃え
ることが容易になる。したがって、独立した複数本の支
持体が放電空間内に備えられるにも拘わらず平板型光源
の製造工程が煩雑になることが抑制されると共に、第
一、第二平板が一部の支持体によって局部的に押圧され
ることに起因するそれらの破損が好適に抑制される。
【0017】また、好適には、(e) 前記放電空間に面す
る前記第一平板および第二平板の内面には、それぞれ紫
外線で励起発光させられる蛍光体層が設けられる。この
ようにすれば、ガス放電によって生じた紫外線で蛍光体
層が励起されて発光させられることから、輝度ムラがな
く高輝度で発光効率が高い平板型光源が得られる。
【0018】また、好適には、(f) 前記支持体は、その
表面に高低差の最大値が10〜100(μm)程度の凹凸を有す
るものである。このようにすれば、支持体の表面に適度
な大きさの凹凸が設けられていることから、放電空間内
で発生した光がその表面で好適に乱反射されるため、発
光面における輝度の一様性が一層高められる。また、蛍
光体層がその表面に設けられる場合には、その付着性が
高められて製造中における取扱いの容易性や、使用中に
おける取扱い容易性および耐久性等が高められる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において
各部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【0020】図3は、本発明の平板型光源の一実施例の
平面型冷陰極蛍光灯(以下、平面蛍光灯という)30を
一部を切り欠いて示す斜視図である。この平面蛍光灯3
0は、例えば、液晶テレビやカー・ナビゲーションの表
示装置を構成する液晶パネルのバック・ライトとして用
いられる。図において、平面形蛍光灯30は例えば薄型
平箱状を成すものであって、互いに平行に配置された透
明且つ略平坦な前面ガラス板32および略平坦な背面ガ
ラス板34が、矩形枠状を成してその前面ガラス板32
の周縁部に一体的に備えられた周壁部36を介して気密
に接合されることにより、内部に放電空間38を備えた
気密容器に構成される。この気密容器内には放電空間3
8が備えられており、例えばアルゴンや水銀等の放電ガ
スが100(Torr) 程度の圧力で封入されている。この封入
ガス圧は、放電空間38の全面で略一様な放電が発生す
るように設定される。本実施例においては、前面ガラス
板32が第二平板に、背面ガラス板34が第一平板に相
当する。
【0021】上記の前面ガラス板32および背面ガラス
板34は、例えばソーダ・ライム・ガラス等から成っ
て、それぞれ厚さが 1乃至数(mm)程度で一辺が数(cm)乃
至数十(cm)程度の長方形の平面形状を成すものである。
この前面ガラス板32の放電空間38内に面する内面4
0には、周壁部36と略同様な高さに形成された複数本
のスペーサ42が相互に独立して立設されている。これ
ら周壁部36およびスペーサ42の高さ寸法すなわち放
電空間38の高さ寸法は、放電条件に応じて定められる
ものであって、例えば2.5(mm) 程度である。また、背面
ガラス板34の内面44上には、その一対の長辺に沿っ
て一対の電極46、46が互いに平行に対向して配置さ
れている。電極46、46は、例えば断面コ字型を成す
ものであって、例えば426合金(Ni 42 , Cr 6, 残部
Fe)等のステンレス鋼や鉄−ニッケル合金等から成る冷
陰極であり、上記長辺方向に垂直な背面ガラス板34の
短辺方向に沿った方向に放電させられる。なお、電極4
6、46の一端、例えば図における左奥に位置する端部
は、例えば背面ガラス板34と周壁部36との間を通っ
て気密容器外部に引き出されており、電極端子として機
能させられている。また、上記の図3は、スペーサ42
の大きさが誇張して描かれている。
【0022】図4は、上記スペーサ42の軸心を通る断
面の要部を示す図である。図に示されるように、スペー
サ42は前面ガラス板32から背面ガラス板34に向か
うに従って断面積が小さくなる略円錐形すなわち略円柱
状を成すものであり、前面ガラス板32側に位置する底
部における直径がdb =2.0(mm) 程度、背面ガラス板3
4側に位置する頂部における直径がdt =0.5(mm) 程
度、高さが前述のように2.5(mm) 程度の微小突起に形成
されている。スペーサ42の先端は背面ガラス板34の
内面44に当接させられており、前記のように薄く形成
された前面ガラス板32および背面ガラス板34が撓
み、更にはそれらの相互間隔が小さくなるように変化す
ることを抑制している。また、スペーサ42は、上記の
ように略円錐状に形成されていることから、前面ガラス
板32と背面ガラス板34との間の放電空間38内に傾
斜面48を備えている。その傾斜面48の傾斜角度は、
平面蛍光灯30の厚さ方向に対してφ=20°程度であ
る。また、周壁部36の放電空間38側の側面も背面ガ
ラス板34に向かうように傾斜させられているが、その
傾斜角度はスペーサ42と同様な20°程度である。
【0023】なお、前面ガラス板32の内面40および
背面ガラス板34の内面44の略全域、すなわちスペー
サ42表面を含む放電空間38内の略全表面には、例え
ば、紫外線励起により白色或いは昼光色に発光させられ
る蛍光体粉末が塗布されて蛍光体層50が設けられてい
る。蛍光体層50の厚さは、光の射出側である前面ガラ
ス板32の内面40上においては、スペーサ42の表面
を含めて 10(μm)程度であり、背面ガラス板34の内面
44上においては数十〜数百 (μm)程度である。これら
の厚さは、光の射出側である内面40で発光量が十分多
く且つ放電空間38内で発生した光の透過の妨げとなら
ない程度に、その反対側の内面44上においては蛍光体
層50の脱落が生じ難い範囲でできるだけ多くの発光量
が得られるように、それぞれ定められている。また、本
実施例においては、上述したようにスペーサ42が傾斜
面48を備えたテーパ状に構成されていることから、こ
れに代えて略同様な機械的特性を有する直径φ1(mm) 程
度の円柱状のスペーサが備えられている場合に比較し
て、放電空間38内における蛍光体層50の塗布面積が
大きくなっている。
【0024】図5は、前面ガラス板32の内面40を示
す平面図であり、スペーサ42の配置状態を表してい
る。上記複数本のスペーサ42は、電極46、46の長
手方向に一致する前面ガラス板32の長辺方向に沿った
3列に、それぞれ5本ずつ合計15本が備えられてい
る。それら15本のスペーサ42の隣接するもの相互の
中心間隔pは、上記長手方向においては全て同様な一定
の長さである。このため、スペーサ42は、前面ガラス
板32の短辺方向に略沿った方向においては5列に並ぶ
が、各列の配列方向はその短辺方向すなわち前記の電極
46、46間の放電方向に対して数度程度の角度θだけ
傾斜している。すなわち、スペーサ42はその放電方向
において3箇所に設けられているが、その3箇所のそれ
ぞれに設けられている3本のスペーサ42の図に矢印で
示す放電方向Dに垂直な方向における位置は相互にずら
されている。それら3本のスペーサ42の相対的なずれ
は、何れの列においても、放電方向における中央に位置
するスペーサ42を基準として、それに対して互いに反
対の長辺側に位置するものがそれぞれ反対の短辺側に接
近する方向に僅かにずれるものとなっている。ずれの大
きさSは、放電方向Dに沿って各々のスペーサ42を通
る直線の相互間隔において、スペーサ42の前面ガラス
板32側の底部の直径と略同等以上の大きさである。す
なわち、その放電方向に沿った方向では、全てのスペー
サ42が相互に重なり合わないように配置されており、
電極46、46間で放電させられる際にその長手方向の
各位置において放電の妨げとなり得るスペーサ42は一
本以下である。換言すれば、複数本のスペーサ42は、
放電方向Dおよびそれに垂直な方向に沿って伸びて複数
本のスペーサ42の各々の軸心を通る、図に一点鎖線で
示される互いに直交するそれぞれ複数本の直線により構
成される格子が、全ての直線上にスペーサ42の存在し
ない空点(空格子点)を含むように、更に厳密に言え
ば、放電方向Dに沿って伸びる複数本の直線上に各々一
本が位置して空点でない配設位置は一つの交点だけとな
るように配設されている。
【0025】なお、上記のスペーサ42の数や配置は、
前面ガラス板32および背面ガラス板34の厚さや大き
さ等に基づいて、それらの撓み延いては破損が生じない
ように、強度設計手法に従って定めたものである。すな
わち、スペーサ42の大きさを適当に定めて均等配置位
置を算出し、強度の許容範囲内で電極46、46の長手
方向に沿って各列の相対位置を変化させることにより実
際の配置を設定している。このため、平面蛍光灯30に
は、前述のように1 乃至数(mm)程度の薄い前面ガラス板
32および背面ガラス板34で気密容器を構成できるよ
うに、極めて多数のスペーサ42が備えられている。な
お、図5において、52は、気密容器内から排気し且つ
放電ガスを封入するための排気穴であり、前面ガラス板
32および背面ガラス板34を相互に接合して放電ガス
を封入した後、封止ガラスで封止される。また、図3に
おいては、上記の排気穴52が省略されている。
【0026】図6(a) 、(b) は、上述のようにスペーサ
42を一体的に備えた前面ガラス板32の製造方法を説
明する図である。図において、前面ガラス板32の成形
には、底面型54、中型56、および上面型58で構成
される成形型が用いられる。これら3つの成形型は何れ
もカーボンから成るものであり、その表面は平滑に形成
されているが、微視的には素材に起因する微細な凹凸を
表面に備えている。上記の底面型54は、前面ガラス板
32の外表面形状と略同様な形状の内面を備えて、一面
が開放された平箱状を成すものである。また、中型56
は、スペーサ42の高さ寸法と同様な厚さ寸法を有し
て、そのスペーサ42を形成するための厚み方向に貫通
する複数(本実施例においては 5× 3=15)の貫通穴6
0を備えたものであり、その端面には周壁部36の内周
面形状に対応する斜面が形成されて全体の寸法がその周
壁部36の内周寸法に略一致させられている。また、上
面型58は、平坦な薄板状を成すものであり、底面型5
4の周壁部62の内周に嵌まり込む寸法に形成されてい
る。
【0027】上記の成形型を用いて前面ガラス板32を
成形するに際しては、まず、素材ガラスとして厚さが2.
3(mm) 程度の板ガラス64を用意する。この板ガラス6
4の厚さは、前面ガラス板32の厚さ寸法、周壁部36
の高さおよび幅寸法、或いはスペーサ42の大きさや本
数等に応じて適宜定められる。次いで、図6(a) に示さ
れるように、板ガラス64が底面型54と中型56との
間に挟まれるように、成形型を相互に重ね合わせる。底
面型54の周壁部62の高さ寸法は、このように重ね合
わせた状態で上面型58がその周壁部62の内周側に位
置するように定められており、その上面型58は中型5
6に密着させられてその貫通穴60を閉塞している。そ
して、重ね合わされた成形型および板ガラス64を炉内
に入れ、上面型58を介して板ガラス64に適当な圧力
Pを加えつつ、その軟化温度まで加熱する。これによ
り、軟化させられた板ガラス64が、底面型54、中型
56、および上面型58相互の間に形成された隙間内、
すなわち貫通穴60内および中型56の端面と周壁部6
2との間に入り込んで、図6(b) に示されるようにその
隙間が埋め尽くされ、その板ガラス64からスペーサ4
2および周壁部36が突設されて前記の前面ガラス板3
2が形成される。
【0028】なお、上記のようにしてカーボン製の成形
型によって成形された結果、前面ガラス板32の内面4
0および表面66には、図7に要部断面を拡大して示す
ように、成形型の表面形状に倣った振幅10〜100(μm)程
度の微細な凹凸が備えられている。そのため、スペーサ
42の表面(傾斜面48)を含むその内面40上に塗設
されている蛍光体層50は、その内面40が滑らかであ
る場合に比較して強固に付着させられている。なお、図
では凹凸が誇張して描かれており、内面40および表面
66は成形型の表面と同様に巨視的には十分に平滑であ
る。なお、スペーサ42および周壁部36の傾斜角度
(本実施例においては20°)は、上述した前面ガラス板
32の成形工程において、中型56が成形済の前面ガラ
ス板32から容易に抜けるように、適度な抜き角度にな
っている。平面蛍光灯30は、このように成形された前
面ガラス板32と背面ガラス板34とを、それぞれの内
面に蛍光体層50を設けると共に例えば背面ガラス板3
4の内面44上に一対の電極46、46を配置した後、
フリット・ガラス等で気密に接合し、更に、排気穴52
を介して放電空間38内の空気を排気し且つ放電ガスを
封入した後にその排気穴52を封止することで製造され
る。
【0029】以上のように構成された平面蛍光灯30
は、例えば、一対の電極46、46に周期的にそれらの
間の極性(正負)が反転させられるパルス、例えばパル
ス幅が数 (μs)〜数十 (μs)程度、周波数が数(kHz) 〜
数十(kHz) 程度で、電圧が数百〜1000(V) 程度の高周波
電圧を高周波インバータ回路等を用いて印加して駆動さ
れる。上記パルスは、交流パルスおよび直流パルスの何
れでもよく、例えば、直流パルスを用いる場合には、一
対の放電電極46、46に相互に半周期ずれた同様な波
形の正或いは負の電圧パルスを印加することで駆動でき
る。なお、駆動パルスのパルス幅、周波数や電圧等は、
平面蛍光灯30の大きさや封入ガス圧等に応じて適宜設
定される。パルスを印加することにより一対の電極4
6、46間で所謂電界放電型の放電が発生させられる
と、放電ガスが電離させられて紫外線を発生させる。そ
して、その紫外線で蛍光体層50が励起されて発光し、
その光が前面ガラス板32を通してその全面から射出さ
れる。
【0030】このとき、前記図5に示されるように放電
空間38内に備えられている複数本のスペーサ42が放
電方向に対してずれて配置されており、何れのスペーサ
42も放電方向に沿った方向では他のスペーサ42と重
なっていないことから、電極46、46の長手方向の何
れの位置においても、直線的な放電を妨げる障害物は多
くとも1本のスペーサ42だけである。そのため、放電
経路上にスペーサ42が存在する位置においても、その
スペーサ42に起因する図5に矢印Dで示されるような
放電の回り込み、延いては放電距離の長くなる量が僅か
に留められて、スペーサ42が存在しない放電経路にお
ける放電距離との差が無視できる程度に小さくなる。し
たがって、電極46、46の長手方向の全長に亘って略
一様な放電が発生することから、放電ムラ延いては発光
ムラが抑制されるため、発光面として機能する前面ガラ
ス板32からは、その面内の略全域から一様な輝度で発
光させられる。
【0031】しかも、スペーサ42が透光性を有し且つ
略円錐状を成していることから、図4に斜線で示される
ように、そのスペーサ42の底部(前面ガラス板32側
の部分)と背面ガラス板34との間のその底部の陰にな
る部分68で発生した光も、そのスペーサ42を通って
前面ガラス板32から射出される。また、斜面46に代
えて前面ガラス板32の内面40に垂直な厚さ方向に沿
った側面を有するスペーサが備えられている場合に比較
して、図に矢印L1 、L2 で光の進路を示すように、ス
ペーサ42の周囲で発生して斜面46に入射する光が前
面ガラス板32側に向かうように屈折或いは反射させら
れるものの割合も高められる。そのため、放電空間38
内で非発光部を形成するスペーサ42が備えられている
部分からも十分に多くの光が射出されることとなる。な
お、放電空間38の屈折率は真空の値に略等しく1 程度
である一方、ガラスから成るスペーサ42の屈折率は1
よりも十分に大きいため、上記のようにスペーサ42に
入射してその底面の範囲内或いはその近傍から光が射出
される割合は、傾斜面48の傾斜角度φが大きくなるほ
ど高くなる。
【0032】更に、図7に示されるように前面ガラス板
32の表面66および内面40に微細な凹凸が形成され
ていることから、スペーサ42の表面(斜面46)を含
むその内面40から前面ガラス板32内に光が入射する
際、および表面66から光が射出される際には、その凹
凸によって光が散乱させられる。そのため、スペーサ4
2が存在する位置では発光が生じ得ないことに起因する
輝度のバラツキは、その散乱によっても緩和されること
となる。
【0033】したがって、平面蛍光灯30では、以上の
ような放電距離の一様性、スペーサ42を通る光の量の
増大、および上記の散乱によって、スペーサ42が設け
られている位置からも十分な量の光が射出される。その
ため、前述のように強度計算に基づいて多数本のスペー
サ42が備えられているにも拘わらず、その存在に起因
する輝度ムラ、延いては、前面ガラス板32における発
光強度のバラツキが抑制されているのである。なお、平
面蛍光灯30の前面ガラス板32の表面66における相
対輝度は、中央位置における輝度を100としたとき、
矩形の発光面の角部(電極46、46上等の本来的に発
光面として用いない部分を除く)でも90程度以上であ
った。因みに、前記図2に示されるような「冷陰極形フ
ラット蛍光ランプ」では、直管蛍光灯を用いて拡散板で
輝度の一様性を図っていた従来のバック・ライトに比較
すれば輝度分布が著しく改善されていたが、この技術に
よっても角部における相対輝度は70程度に過ぎなかっ
た。すなわち、本実施例によれば、従来の平面蛍光灯に
比較しても飛躍的に輝度の一様性が高められるのであ
る。
【0034】要するに、本実施例においては、平面蛍光
灯30には、前面ガラス板32および背面ガラス板34
の相互間隔を維持するために一対の電極46、46間の
放電方向Dの3箇所においてそれらの内面40から内面
44に向かうように円錐台状の複数本のスペーサ42が
突設され、それら複数本のスペーサ42はその放電方向
に垂直な方向における位置がずらされている。そのた
め、前面ガラス板32および背面ガラス板34の相互間
隔を維持するためのスペーサ42が円錐台状を成すこと
から、それに起因する発光ムラが生じてもそれは点状を
成すため、板状のスペーサがスペーサ42に代えて設け
られる場合のような線状の発光ムラは生じない。したが
って、スペーサ42を設けることに起因する発光ムラが
生じても目立たず輝度の一様性の低下が抑制されること
から、輝度を特に低下させることなく多数のスペーサ4
2を設け得るため、前述のように薄い前面ガラス板32
および背面ガラス板34を用いることができる。しか
も、円錐台状のスペーサ42は、放電方向Dの3箇所に
設けられた3本が、その放電方向Dに垂直な方向にずれ
て位置させられているため、放電経路上にスペーサ42
が備えられている位置においても、その存在に起因して
放電距離が長くなって発光強度が低下し、延いては輝度
の一様性が低下することが抑制される。したがって、薄
く、軽く且つ一様な輝度の平面蛍光灯30が得られる。
【0035】また、本実施例においては、前記複数本の
スペーサ42は、平面蛍光灯30には、背面ガラス板3
4から光の射出面である前面ガラス板32に向かうに従
ってその面方向に沿った(すなわち、その面方向に平行
な)断面積が大きくなる形状を備え且つ透光性を有して
いる。そのため、透光性を有するスペーサ42は、前面
ガラス板32から背面ガラス板34に向かうに従ってそ
の断面積が小さくなる形状に形成されていることから、
その背面ガラス板34に向かうように傾斜した傾斜面4
8を備えるため、その傾斜面48と背面ガラス板34と
の間の空間で発生した光がそれよりも外側に位置する部
分で発生した光と共にその傾斜面48からスペーサ42
に入射する。しかも、その傾斜面48は背面ガラス板3
4側に向かって傾斜しているため、スペーサ42に入射
してその内部を進行した光がその表面で前面ガラス板3
2側に反射される確率、或いは入射した光が前面ガラス
板32側に屈折させられる確率は、その表面が前面ガラ
ス板32および背面ガラス板34に垂直な場合に比較し
て高くなる。したがって、スペーサ42の前面ガラス板
32側に位置する底部の直下に位置する部分およびその
周縁部で発生する光がそのスペーサ42を通って前面ガ
ラス板32側から射出されることに基づき、そのスペー
サ42の側面が前面ガラス板32の内面40に垂直な場
合に比較してその底面の範囲内から射出される光量が飛
躍的に高められるため、スペーサ42の備えられている
部分が暗くなって輝度ムラが生じることが抑制される。
【0036】また、本実施例においては、スペーサ42
は、前面ガラス板32と一体的に形成されている。その
ため、前面ガラス板32および背面ガラス板34間に多
数本が備えられるスペーサ42を所定の配設位置に備え
ることが容易になると共に、前記図6(a) 、(b) に製造
方法を示したように、個々のスペーサ42の高さ寸法を
前面ガラス板32および背面ガラス板34間の内壁面の
高さ寸法(周壁部36の放電空間38内における高さ寸
法)と同様な一様な大きさに揃えることが容易になる。
したがって、独立した複数本のスペーサ42が放電空間
38内に備えられるにも拘わらず平面蛍光灯30の製造
工程が煩雑になることが抑制されると共に、前面ガラス
板32および背面ガラス板34が一部のスペーサ42に
よって局部的に押圧されることに起因するそれらの破損
が好適に抑制される。
【0037】また、本実施例においては、放電空間38
に面する前面ガラス板32および背面ガラス板34の内
面40、44(スペーサ42表面を含む)等には、それ
ぞれ紫外線で励起発光させられる蛍光体層50が設けら
れる。そのため、ガス放電によって生じた紫外線で蛍光
体層50が励起されて発光させられることから、輝度ム
ラがなく高輝度で発光効率が高い平面蛍光灯30が得ら
れる。しかも、スペーサ42が傾斜面48を有するテー
パ状に構成されることによって、円柱状を成す場合に比
較して放電空間38内全体における蛍光体層50の塗布
面積が大きくされているため、一層高い輝度が得られ
る。特に、スペーサ42の傾斜面48上に塗布されてい
る蛍光体層50は、その存在位置における輝度の低下防
止に直接的に寄与するため、これによってもスペーサ4
2を設けることに起因する輝度ムラが一層抑制されてい
る。
【0038】また、本実施例においては、スペーサ42
は、その傾斜面48上に高低差が10〜100(μm)程度の凹
凸を有するものである。このようにすれば、スペーサ4
2の表面に適度な大きさの微小な凹凸が設けられている
ことから、放電空間38内で発生した光がその表面で好
適に乱反射されるため、前面ガラス板32の表面66に
おける輝度の一様性が一層高められる。また、蛍光体層
50の付着性が高められて製造中における取扱いの容易
性や、使用中における取扱い容易性および耐久性等が高
められる。
【0039】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前述の実施例と共通する部分
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】図8は、本発明の他の実施例の平面蛍光灯
70の一部を切り欠いて示す斜視図である。図におい
て、平面蛍光灯70は、前記の特開平9−115483
号公報に示される電界放電型の平面型光源であり、前記
一対の電極46、46に代えて背面ガラス板34の内面
44上に一対の長手状の印刷電極72、72を備えてい
る。この印刷電極72、72も、平面蛍光灯30の場合
と同様に周壁部36の対向して位置する一対の長辺に沿
って、短辺方向の両端部に設けられている。これら一対
の印刷電極72、72は、例えば厚膜スクリーン印刷法
を用いて厚膜銀ペースト等の厚膜導体ペーストを印刷
し、焼成処理を施すこと等によって形成されたものであ
り、それぞれ誘電体として機能するカバー・ガラス7
4、74によって覆われている。本実施例においては、
上記の印刷電極72、72が放電電極に相当する。
【0041】上記の平面蛍光灯70においても、平板状
の背面ガラス板34と、周壁部36およびスペーサ42
を一体的に備えた前面ガラス板32とによって気密容器
が構成されており、その多数本備えられたスペーサ42
によって背面ガラス板34の内面44と前面ガラス板3
2の内面40との間隔が保たれている。また、それら内
面40、44上には、図示しない蛍光体層50が前述の
実施例と同様に設けられている。すなわち、放電電極が
印刷電極72、72で構成される他は、平面蛍光灯70
は平面蛍光灯30と同様に構成されており、その断面形
状や前面ガラス板32の平面形状等は全て図4、図5等
に示されているものと同様である。
【0042】但し、平面蛍光灯70においては、光の主
たる射出方向すなわち発光面は、平面蛍光灯30とは反
対に背面ガラス板34側である。そのため、スペーサ4
2が前面ガラス板32から背面ガラス板34に向かうに
従って先細になることから、本実施例においては、図4
を参照すれば明らかなように、光の射出側となる背面ガ
ラス板34の内面44側でスペーサ42の断面積が小さ
くなっている。このため、その内面44のうち光が発生
する放電空間38内に面していない部分は、そのスペー
サ42の先端の直径dt の範囲だけである。すなわち、
本実施例においては、放電空間38内においてスペーサ
42によって形成される非発光部の断面積は、そのスペ
ーサ42が円錐状を成すことによって発光面側において
十分に小さくされている。そのため、たとえそのスペー
サ42の先端面の範囲内から殆ど光が射出されない場合
にも、個々の非発光面積が十分に小さいことから実質的
に発光ムラが生じず、輝度ムラの発生が抑制されること
となる。しかも、前述のようにスペーサ42は透光性を
有することから、比較的多くの光がそのスペーサ42を
通ってその真上から射出されるため、実際にはスペーサ
42上においても他の部分と略同様な輝度が得られる。
したがって、平面蛍光灯70においても、前述の実施例
と同様に、発光面における輝度の一様性を低下させるこ
となく多数のスペーサ42を配設できることから、同様
に十分に薄い前面ガラス板32および背面ガラス板34
を用い得て薄く、軽く且つ一様な輝度を得ることができ
る。
【0043】すなわち、本実施例においては、平面蛍光
灯70には、光の射出面である背面ガラス板34から前
面ガラス板32に向かうに従ってその面方向に沿った断
面積が大きくなる形状を以てそれら前面ガラス板32お
よび背面ガラス板34の相互間隔を維持するために点状
に配設された複数本のスペーサ42が備えられる。その
ため、スペーサ42の断面積は、前面ガラス板32から
背面ガラス板34に向かうに従って小さくなることか
ら、個々の断面積を、その前面ガラス板32側において
背面ガラス板34との相互間隔を維持できるように十分
に大きくしながら、光の射出側となる背面ガラス板34
側の先端面において、それによって形成される非発光部
が輝度ムラに影響しない程度に十分に小さくできる。し
たがって、発光面にスペーサ42の存在に起因する発光
ムラが殆ど生じないことから、前面ガラス板32および
背面ガラス板34が薄くされる場合にも、輝度ムラを抑
制しつつ多数のスペーサ42を配設できるため、薄く且
つ一様な輝度の平面蛍光灯70が得られる。
【0044】図9、図10は、支持体として機能させら
れるスペーサ42の他の形状の一例をそれぞれ示す図で
ある。図9に示されるスペーサ76は、四角錐形状を成
している。このような形状のスペーサ76においても、
スペーサ42と同様に先細り形状であって傾斜面78を
有し、先端面80が小さくなっていることから、平面蛍
光灯30、70に用いた場合に同様な効果を得ることが
できる。すなわち、支持体は、錐台状を成すものであれ
ば、その断面形状に拘わらず同様な効果を得ることがで
きるのである。
【0045】また、図10に示されるスペーサ82は、
一様な断面形状を備えた円柱状を成すものである。この
ような形状のスペーサ82においては、傾斜面を備えて
いないことから、前記図4に示したようなスペーサ42
のようにそれに入射した光を発光面から多量に取り出す
ことが困難である。しかしながら、本実施例において
も、相互に独立させられた柱状の複数本のスペーサ82
が配設されているため、前記図5に基づいて説明したよ
うな、支持体を点状に配置することによりそれによって
生じる発光ムラが目立たなくなり、或いは、放電の回り
込みにより放電距離の大きなバラツキが生じることによ
る輝度ムラ等を好適に回避できる。
【0046】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0047】例えば、実施例においては、本発明が蛍光
体層50を備えた平面型蛍光灯30、70に適用された
場合について説明したが、蛍光体層50を備えない水銀
灯、ナトリウム放電灯、ネオン・ランプ等の他の形式の
放電灯が応用された平板型光源にも本発明は同様に適用
される。
【0048】また、実施例においては、スペーサ42等
が前面ガラス板32と一体的に形成されている場合につ
いて説明したが、スペーサ42等は、別途作製されて前
面ガラス板32或いは背面ガラス板34の内面40、4
4にフリット・ガラス等で接着されてもよい。このよう
にする場合には、例えば、平坦な基準面を有する治具に
スペーサを配置し、その上端面が一平面上に位置する状
態で接着することが望ましい。
【0049】また、実施例においては、気密容器を構成
するための第一、第二平板が何れもソーダ・ライム・ガ
ラスから構成されていたが、その材料は他のガラス材
料、セラミックス、ホウロウ等の電気絶縁性材料から適
宜選択される。但し、少なくとも光の射出側となる一方
は、透光性の高いガラス等の材料で構成する必要があ
る。
【0050】また、実施例においては、前面ガラス板3
2および背面ガラス板34の何れか一方から光を射出す
る場合について説明したが、両面から光を射出させる場
合にも本発明は同様に適用される。
【0051】また、実施例においては、放電方向Dにお
いては、スペーサ42等が相互に重なり合わないように
配置されていたが、複数本のスペーサ42等がその放電
方向Dに重なるように設けられる場合にも、少なくとも
その放電方向に垂直な方向に沿って並ぶ複数列に配置さ
れたスペーサ42等の全てが重なるように設けられてい
るのでなければ、放電の回り込みによって放電距離が長
くなることを抑制するという本発明の効果が得られる。
すなわち、スペーサ42は、放電方向Dの複数箇所に設
けられている複数本のうち、少なくとも一本がその放電
方向Dに垂直な方向にずれて配置されていればよく、必
ずしも全てのスペーサ42の位置を相互にずらす必要は
ない。
【0052】また、実施例においては、スペーサ42の
傾斜面48の傾斜角度φが20°程度になっていたが、そ
の角度は発光ムラや生産性等を考慮して適宜定められ、
例えば、好適には5 〜30°程度、更に好適には15〜25°
程度の範囲に設定される。
【0053】また、実施例においては、前面ガラス板3
2の内面40および表面66が微細な凹凸を有していた
が、その内面40および表面66は、極めて平滑に形成
されても差し支えない。
【0054】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の平面型光源の一例を一部を切り欠いて示
す斜視図である。
【図2】従来の平面型光源の他の例を一部を切り欠いて
示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の平面型光源を一部を切り欠
いて示す斜視図である。
【図4】図3の平面型光源の要部断面を拡大して示す図
である。
【図5】図3の平面型光源を構成する前面ガラス板の内
面を示す平面図である。
【図6】(a) 、(b) は、図5の前面ガラス板の成形方法
を説明する図である。
【図7】図6の成形方法によって成形された前面ガラス
板の表面状態を説明する図である。
【図8】本発明の他の実施例の平面型光源を一部を切り
欠いて示す斜視図である。
【図9】支持体の他の構成例を説明する図である。
【図10】支持体の更に他の構成例を説明する図であ
る。
【符号の説明】
30:平板型冷陰極蛍光灯(平板型光源) {32:前面ガラス板,34:背面ガラス板(第一平
板,第二平板) 38:放電空間 42:スペーサ(支持体) 46:電極(放電電極)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 品田 眞一 東京都青梅市新町6丁目16番地の2 株式 会社日立製作所熱器ライティング事業部内 (72)発明者 新井 要次 東京都青梅市新町6丁目16番地の2 株式 会社日立製作所熱器ライティング事業部内 Fターム(参考) 5C043 AA02 AA04 BB04 CC08 CD08 DD03 DD21 EA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に配置された一対の第一平板
    および第二平板間に形成されて所定の放電ガスを封入さ
    れた偏平な放電空間と、該第一平板の面方向に沿って放
    電するように該放電空間内に互いに平行に設けられた長
    手状の一対の放電電極とを備え、該一対の放電電極間の
    放電で発生した光を該第一平板および該第二平板の少な
    くとも一方を通して照射する形式の平板型光源であっ
    て、 前記第一平板および前記第二平板の相互間隔を維持する
    ために前記一対の放電電極間の放電方向の複数箇所にお
    いてそれらの内面の一方から他方に向かうように柱状の
    複数本の支持体を突設し、該複数本の支持体の該放電方
    向に垂直な方向における位置をずらしたことを特徴とす
    る平板型光源。
  2. 【請求項2】 前記放電方向の複数箇所に突設された複
    数本の支持体は、該放電方向に垂直な方向における位置
    を相互にずらして配設されたものである請求項1の平板
    型光源。
  3. 【請求項3】 互いに平行に配置された一対の第一平板
    および第二平板間に形成されて所定の放電ガスを封入さ
    れた偏平な放電空間と、該第一平板の面方向に沿って放
    電するように該放電空間内に互いに平行に設けられた長
    手状の一対の放電電極とを備え、該一対の放電電極間の
    放電で発生した光を少なくとも該第一平板を通して照射
    する形式の平板型光源であって、 前記第一平板から前記第二平板に向かうに従って断面積
    が大きくなる形状を以て該第一平板および該第二平板の
    相互間隔を維持するために点状に配設された複数本の支
    持体を含むことを特徴とする平板型光源。
  4. 【請求項4】 互いに平行に配置された一対の第一平板
    および第二平板間に形成されて所定の放電ガスを封入さ
    れた偏平な放電空間と、該第一平板の面方向に沿って放
    電するように該放電空間内に互いに平行に設けられた長
    手状の一対の放電電極とを備え、該一対の放電電極間の
    放電で発生した光を少なくとも該第二平板を通して照射
    する形式の平板型光源であって、 前記第一平板から前記第二平板に向かうに従って断面積
    が大きくなる形状を以て該第一平板および該第二平板の
    相互間隔を維持するために点状に配設されて透光性を有
    する複数本の支持体を含むことを特徴とする平板型光
    源。
  5. 【請求項5】 前記複数本の支持体は、前記第一平板お
    よび第二平板の一方と一体的に形成されているものであ
    る請求項1乃至4の何れかの平板型光源。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005222943A (ja) * 2004-02-05 2005-08-18 Samsung Sdi Co Ltd 電界放出型バックライト装置
KR100715502B1 (ko) * 2000-08-25 2007-05-08 하홍주 평면광원 구조
KR100741898B1 (ko) * 2000-12-22 2007-07-24 엘지.필립스 엘시디 주식회사 평판형 형광램프 및 그 제조방법
JP2016031843A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 京セラ株式会社 発光装置およびそれを備えた電子機器

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