JP2000052755A - 自動車用冷暖房装置 - Google Patents

自動車用冷暖房装置

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JP2000052755A
JP2000052755A JP10221731A JP22173198A JP2000052755A JP 2000052755 A JP2000052755 A JP 2000052755A JP 10221731 A JP10221731 A JP 10221731A JP 22173198 A JP22173198 A JP 22173198A JP 2000052755 A JP2000052755 A JP 2000052755A
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refrigerant inlet
compressor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒回収ラインが不要で四方弁と逆止弁を廃
止できる簡素化されたシステム構成により除湿暖房を行
いうる電気自動車に好適な除湿ヒートポンプ式の自動車
用冷暖房装置を提供する。 【解決手段】 縦置き型のパラレルフロー式コンデンサ
であるメインコンデンサ20に従来と同様の第1冷媒入
口21に加えてこれとは別にコンプレッサ7からの冷媒
をコンデンサの最終パスに直接導く(バイパスさせる)
第2の冷媒入口22を設け、電磁弁24によってコンプ
レッサ7からの冷媒を第1冷媒入口21または第2冷媒
入口22に選択的に導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除湿機能を備えた
ヒートポンプシステムにより車室内の除湿暖房を行う、
特に電気自動車に好適な自動車用冷暖房装置の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電気自動車は、走行駆動源が電
気モータであるため、高温のエンジン冷却水を利用する
エンジン搭載車に比べて暖房熱源が不足する。このた
め、従来の電気自動車用冷暖房装置においては、冷房の
みならず暖房にも冷媒を用いてサイクル運転を行い、窓
曇りを防止しながら車室内を暖房することができる除湿
暖房可能なヒートポンプ式カーエアコン(以下「除湿ヒ
ートポンプシステム」という)が開発されている(例え
ば、特開平5−201243号参照)。
【0003】この種の電気自動車用冷暖房装置は、例え
ば、図6に示すように、ダクト1内に、空気を取り入れ
るブロア装置2と、エバポレータ3と、主に暖房運転時
に機能する室内側のサブコンデンサ4とが配設され、さ
らに、ダクト1の外には、主に冷房運転時に機能する室
外側のメインコンデンサ5が配設されている。
【0004】サブコンデンサ4とメインコンデンサ5と
は、冷凍サイクル内に設けられた四方弁6によって暖房
運転時と冷房運転時とで切り換えられ、暖房運転時にお
いては、冷媒がメインコンデンサ5をバイパスして流れ
るようにし、電動コンプレッサ7から吐出された冷媒
は、四方弁6→バイパス通路9→サブコンデンサ4→リ
キッドタンク10→膨脹弁11→エバポレータ3と流れ
て、コンプレッサ7に帰還する(暖房サイクル)。この
循環過程において、コンプレッサ7から吐出され四方弁
6でメインコンデンサ5をバイパスしたガス冷媒は、サ
ブコンデンサ4で凝縮液化されて放熱を行うので、エバ
ポレータ3で除湿(および冷却)された空気はサブコン
デンサ4で加熱され、車室内が除湿暖房されることにな
る。
【0005】また、四方弁6の出口側(出口ポートの一
つ)とコンプレッサ7の吸入側との間には冷媒回収通路
12が設けられ、さらに、この冷媒回収通路12には電
磁弁13が取り付けられている。そして、暖房運転開始
時に外気温度が低いときには、四方弁6により冷媒回収
通路12とメインコンデンサ5とを連通させ、電磁弁1
3を開くことによって、主としてメインコンデンサ5に
滞留しているいわゆる寝込み冷媒をコンプレッサ7に戻
して、暖房サイクル内の冷媒不足を補うようにしてい
る。
【0006】なお、図6中、8は冷媒配管、14,1
5,16は逆止弁、17はエアミックスドア、18はコ
ンデンサファンである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の除湿ヒートポンプシステムでは、十分な除湿暖房
効果を発揮しうるものの、冷凍サイクルを含めたシステ
ム全体の構成が複雑であることなどから、下記の点が問
題となりうる。
【0008】第一に、従来の構成では、外気温度が低い
ときにメインコンデンサ5などに冷媒が溜りやすいので
(寝込み冷媒の存在)、暖房運転時においてサイクル内
を循環する冷媒量を確保するため、上記のように、寝込
み冷媒を回収するためのライン(四方弁6、冷媒回収通
路12、電磁弁13など)を設けるとともにその制御を
行うことが必要である。
【0009】第二に、従来の構成では、暖房運転時と冷
房運転時とで冷媒の流れを切り換えたりまた寝込み冷媒
を回収するために、四方弁6、逆止弁14〜16などの
弁類が追加されているが、こうした弁類の追加によっ
て、作動上の信頼性を確保するための対策が必要とな
り、さらに、作動音が発生したり、コストおよび重量が
増加するおそれがある。
【0010】本発明は、従来の除湿ヒートポンプシステ
ムにおける上記の課題に着目してなされたものであり、
冷媒回収ラインが不要で部品点数も削減された簡素化さ
れたシステム構成を有しつつ、信頼性の向上やコストの
低減などを図ることができる除湿暖房可能なヒートポン
プ式の自動車用冷暖房装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の手段によって達成される。
【0012】(1)本発明に係る自動車用冷暖房装置
は、冷凍サイクル内を状態変化しながら循環する冷媒の
熱を利用して車室内の除湿暖房を行うヒートポンプ式の
自動車用冷暖房装置において、コンプレッサ、車室外に
配置された室外コンデンサ、車室内に配置された室内コ
ンデンサ、リキッドタンク、膨脹弁、および車室内に配
置されたエバポレータをこの順序で冷媒配管により連結
してなり、前記室外コンデンサは、縦置き型のパラレル
フロー式コンデンサであって、該コンデンサ内の冷媒流
れの最初パス部に連通するタンク内最上部空間に設けら
れた第1冷媒入口と、該コンデンサ内の冷媒流れの最終
パス部に連通するタンク内最下部空間に設けられた第2
冷媒入口とを有し、前記コンプレッサの出口と前記室外
コンデンサの前記第2冷媒入口とをバイパス管で接続
し、前記コンプレッサから吐出された冷媒を冷媒流路切
換手段により、冷房運転時には前記室外コンデンサの前
記第1冷媒入口に導き、暖房運転時には前記室外コンデ
ンサの前記第2冷媒入口に導くようにしたことを特徴と
する。
【0013】(2)前記冷媒流路切換手段は、前記バイ
パス管に設けられた電磁弁である。
【0014】(3)前記冷媒流路切換手段は、前記冷媒
配管と前記バイパス管との接続点に設けられた三方弁で
ある。
【0015】(4)前記室外コンデンサの前記第2冷媒
入口は、内部バイパス管によって直接当該室外コンデン
サの冷媒出口と連通している。
【0016】(5)前記内部バイパス管にはフィンが設
けられていない。
【0017】(6)前記第1冷媒入口と連通する冷媒
管、前記第2冷媒入口と連通するバイパス管、および前
記冷媒流路切換手段を一体化して前記室外コンデンサの
入口側タンクに設けてなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を使って、本発明の実
施の形態を説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施の形態に係る自動
車用冷暖房装置の概略構成図であって、電気自動車に搭
載されるものを示している。なお、同図中、図6と共通
する部材には同一の符号を付してある。
【0020】この電気自動車用冷暖房装置は、冷房、暖
房共に冷媒を用いたサイクル運転を行うことにより車室
内の冷房と除湿暖房を行う除湿ヒートポンプシステムで
あって、図6に示す従来の除湿ヒートポンプシステムを
改良したものである。
【0021】このシステムの冷凍サイクルは、電動コン
プレッサ7(以下単に「コンプレッサ」という)、車室
外に配置された室外コンデンサとしてのメインコンデン
サ20、車室内に配置された室内コンデンサとしてのサ
ブコンデンサ4、リキッドタンク10、膨脹弁11、お
よび車室内に配置されたエバポレータ3をこの順序で冷
媒配管8により連結するとともに、メインコンデンサ2
0に二つの冷媒入口21,22を上下に設けて下側の冷
媒入口22とコンプレッサ7の出口とをバイパス管23
で接続し、その中に冷媒を封入して構成されている。バ
イパス管23には、冷媒流路切換手段としての電磁弁2
4が設置されている。
【0022】特に、メインコンデンサ20は、今日主流
になりつつある縦置き型のパラレルフロー式コンデンサ
であり、前記二つの冷媒入口21,22のうち、上側の
冷媒入口21は、従来一般のコンデンサ入口と同様のも
のであって、このタイプのコンデンサ内の冷媒流れの最
初のパス部に連通するタンク内最上部空間に設けられた
冷媒入口(第1冷媒入口)であり、また、下側の冷媒入
口22は、本発明で新たに加えられた別個のコンデンサ
入口であって、該タイプのコンデンサ内の冷媒流れの最
終のパス部に連通するタンク内最下部空間に設けられた
第2の冷媒入口である。本実施の形態では、パス設定と
して3パス化した例、つまりSターンの例を示してい
る。
【0023】図2は、図1のメインコンデンサ20の詳
細を示す拡大模式図である。なお、ここでは、簡単化の
ため、チューブ内を流れる冷媒の通路のみを示し、チュ
ーブ間のフィンは省略してある(図3および図4におい
て同じ)。
【0024】すなわち、このメインコンデンサ20で
は、入口側タンク26内と出口側タンク27内にそれぞ
れ一つの仕切り板28,29を入れることにより、第1
冷媒入口21から流入した冷媒について、左右のタンク
26,27間における冷媒の流れとして上方から順に、
入口側タンク26から出口側タンク27に向かう最上部
の第1の流れ(最初パス)、出口側タンク27から入口
側タンク26に向かう中間部の第2の流れ、および入口
側タンク26から出口側タンク27に向かう最下部の第
3の流れ(最終パス)という三つのパスが設定され、S
ターンが形成される。したがって、第1冷媒入口21
は、第1の流れ部(最初パス部)に連通するタンク26
内の上部空間(最上部空間)に設けられ、また、第2冷
媒入口22は、第3の流れ部(最終パス部)に連通する
タンク26内の下部空間(最下部空間)に設けられてい
る。その際、好ましくは、第2冷媒入口22は、この第
2冷媒入口22から入った冷媒が同時に流れるチューブ
の本数を最小限にするため、タンク26内の下部空間
(最下部空間)の最も下側の位置に設けられている。
【0025】このように、本発明では、メインコンデン
サ20に従来と同様の第1冷媒入口21に加えてこれと
は別にコンプレッサ7からの冷媒をコンデンサの最終パ
スに直接導く(バイパスさせる)第2の冷媒入口22を
設けて、コンプレッサ7から吐出された冷媒が通常のコ
ンデンサ入口(第1冷媒入口21)またはバイパス用入
口(第2冷媒入口)22へ選択的に分岐して流れるよう
に構成されている。
【0026】したがって、本システムと従来のシステム
とを比較した場合、弁類について、従来システムでは四
方弁を1個と逆止弁を3個必要とするのに対し、本シス
テムではそれらは全く不要である。
【0027】また、本システムでは、後で詳述するよう
にメインコンデンサ20を暖房時の冷媒経路の一部に使
用するため、そもそも寝込み冷媒を回収する必要がな
く、従来のシステムにおける冷媒回収ライン(冷媒回収
通路11など)は不要であり、その分従来のシステムに
比べて配管経路が簡単化されている。
【0028】このように、本システムでは、冷凍サイク
ルの構成において、冷媒回収ラインが不要で、かつ、四
方弁や逆止弁といった弁類も廃止されているため、従来
のものに比べてシステムが大幅に簡素化されている。
【0029】本システムにおける冷凍サイクル以外の構
成は、図6に示す従来のシステムと全く同様である。
【0030】すなわち、この電気自動車用冷暖房装置
は、車室内外の空気(内外気)を選択的に取り入れて空
気調和した後車室内に所定の場所に向かって吹き出す空
調ユニットを有し、この空調ユニットは、取り入れた空
気を車室内に向かって送るためのダクト1を有してい
る。ダクト1内には、白抜き矢印で示す空気流れ方向上
流側から順に、内気取入口および外気取入口(共に図示
せず)を選択的に開閉する図示しないインテークドア
と、このインテークドアにより選択された内外気をダク
ト1内に導入し下流側に向かって圧送するブロア装置2
と、冷媒を蒸発させて空気を冷却させる前記エバポレー
タ3と、主に暖房運転時に機能しガス冷媒を凝縮液化さ
せて空気を加熱する前記サブコンデンサ4とが配置され
ている。サブコンデンサ4の前面には、サブコンデンサ
4を通過する空気とこれを迂回する空気との割合を調節
するためのエアミックスドア17が回動自在に設けら
れ、また、サブコンデンサ4の下流側には、温度調節さ
れた空気を車室内の所定の場所に向かって吹き出すため
の図示しない各種吹出口(例えば、ベント吹出口、フッ
ト吹出口、デフ吹出口など)が形成されている。
【0031】一方、ダクト1外に配置されているメイン
コンデンサ20の背面、つまり空気流れ下流側には、こ
のメインコンデンサ20に空気を供給するコンデンサフ
ァン18が設けられている。メインコンデンサ20は、
主に冷房運転時に機能し、空気との熱交換によりガス冷
媒を冷却し凝縮液化させるものである。
【0032】次に、作用を説明する。
【0033】本実施の形態では、四方弁を使わず、一つ
の電磁弁24のみで冷暖房の切換えを行う。具体的な内
容は、下記のとおりである。
【0034】冷房運転時には、電磁弁24を閉じて、コ
ンプレッサ7から吐出された冷媒を専らメインコンデン
サ20の第1冷媒入口21にのみ導く。すなわち、コン
プレッサ7から吐出された冷媒は、第1冷媒入口21→
メインコンデンサ20内部→サブコンデンサ4→リキッ
ドタンク10→膨脹弁11→エバポレータ3と流れてコ
ンプレッサ7に帰還する(冷房サイクル)。このとき、
コンデンサファン18は作動をONにし、また、エアミ
ックスドア17は、例えば、図1中のB位置に設定し
て、エバポレータ3通過後の空気がサブコンデンサ4を
通過しないようにしている。
【0035】これにより、コンプレッサ7から出た高温
高圧のガス冷媒は、通常の第1冷媒入口21からメイン
コンデンサ20に入り、ここでコンデンサファン18に
よって供給された空気(外気)と熱交換されて凝縮液化
されて中温高圧の液冷媒となる。このときのメインコン
デンサ20内の冷媒の流れは、図2中の破線で示すとお
りである。その後、メインコンデンサ20から出た中温
高圧の液冷媒は、サブコンデンサ4に入るが、エアミッ
クスドア17により空気の通過つまり空気との熱交換が
阻止されているためサブコンデンサ4ではほとんど放熱
せず、そのままリキッドタンク10に入る。そしてリキ
ッドタンク10で抽出された液冷媒は、膨脹弁11によ
って断熱膨脹されて低温低圧の霧状冷媒となり、エバポ
レータ3に導かれる。この低温低圧の霧状冷媒は、エバ
ポレータ3において熱交換により取入れ空気を冷却しな
がら低温低圧のガス冷媒となり、コンプレッサ7に戻さ
れる。このようにして車室内の冷房が行われる。
【0036】一方、暖房運転時には、電磁弁24を開け
て、コンプレッサ7から吐出された冷媒をメインコンデ
ンサ20の第2冷媒入口22に導く。すなわち、コンプ
レッサ7から吐出された冷媒は、第2冷媒入口22→メ
インコンデンサ20の最終パス→サブコンデンサ4→リ
キッドタンク10→膨脹弁11→エバポレータ3と流れ
てコンプレッサ7に帰還する(暖房サイクル)。このと
き、コンデンサファン18は作動をOFFにして、メイ
ンコンデンサ20での放熱量ができるだけ少なくなるよ
うにするとともに、エアミックスドア16は、例えば、
図1中のA位置に設定して、エバポレータ3通過後の空
気がすべてサブコンデンサ4を通過するようにしてい
る。
【0037】これにより、コンプレッサ7から吐出され
た高温高圧のガス冷媒は、ほとんどメインコンデンサ2
0をバイパスして(つまり、メインコンデンサ20内の
最下部の最終パスのみを通過して)サブコンデンサ4に
入り、ここで取入れ空気に熱を放出して凝縮液化され、
中温高圧の液冷媒となる。この液冷媒は、リキッドタン
ク10で抽出され、膨脹弁10で断熱膨脹されて低温低
圧の霧状冷媒となった後、エバポレータ3で熱交換によ
り取入れ空気を冷却・除湿し、コンプレッサ7に戻され
る。このように、エバポレータ3で冷却され除湿された
取入れ空気をサブコンデンサ4で加熱して車室内に吹き
出すことによって、車室内が除湿暖房される。
【0038】なお、このときのメインコンデンサ20内
の冷媒の流れは、主として、図2中の実線で示すとおり
であるが、実際には、メインコンデンサ20の第1冷媒
入口21につながる冷媒通路8aは何ら遮断されていな
いため、コンプレッサ7からの冷媒の一部は第1冷媒入
口21からメインコンデンサ20に入ってくる。しか
し、通路抵抗との関係で、第1冷媒入口21からメイン
コンデンサ20内に流入する冷媒流量は少ない。
【0039】また、この場合、メインコンデンサ20の
最終パスのみではあるが(厳密には、上記のように少量
の冷媒がメインコンデンサ20の第1冷媒入口21から
流下するが、これはある程度無視できる)、メインコン
デンサ20内を高温高圧のガス冷媒が通過するため、そ
の冷媒の持つ熱がメインコンデンサ20で放出されてし
まう。しかし、上記のようにコンデンサファン18は停
止されているため、空気との熱交換はあまり行われず、
メインコンデンサ20から流出する冷媒温度、つまりサ
ブコンデンサ4に入る冷媒温度の低下は、極力回避され
ている。
【0040】したがって、これらの2点から、本システ
ムにおいて暖房性能の低下は最小限に抑えられている。
【0041】なお、温調制御は、エアミックスドア17
の開度を調整することによって行うことができる。
【0042】また、本発明では、前述したようにメイン
コンデンサ20を暖房時の冷媒経路(暖房サイクル)の
一部に使用するため、寝込み冷媒の回収は不要である。
すなわち、メインコンデンサ20は縦置き型であるため
寝込み冷媒は液体の状態でメインコンデンサ20の下部
に溜まっており、この寝込み冷媒の溜まっている部分は
一部暖房運転時に冷媒経路として使用される部分である
ため、構成上、暖房運転時に暖房サイクル内の冷媒不足
は生じない。そのため、寝込み冷媒の回収はそれ自体が
不要である。したがって、従来のシステムにおける冷媒
回収ライン(冷媒回収通路11など)は不要であり、そ
の分従来のシステムに比べて配管経路が簡単化されてい
る。
【0043】以上のとおり、本実施の形態によれば、四
方弁と逆止弁を廃止することができるため、作動上の信
頼性の向上が図られるとともに、弁類の作動音の発生が
低減され、さらに部品点数の削減によりコストや重量の
低減も図られる。
【0044】また、メインコンデンサ20を暖房時の冷
媒経路の一部に使用するため、寝込み冷媒の回収が不要
であり、従来のような専用の冷媒回収ラインおよびその
制御が不要となり、その分配管経路およびシステム制御
が簡単化され、この点からもシステムの簡素化が図ら
れ、信頼性の向上ならびにコストや重量の低減が図られ
る。
【0045】上記した実施の形態には、いろいろなバリ
エーションが考えられる。以下、それらについて簡単に
説明する。なお、図1および図2と共通する部材には同
一の符号を付してある。
【0046】図3は、メインコンデンサの他の実施形態
を示す模式図である。
【0047】このメインコンデンサ30は、暖房運転時
のメインコンデンサバイパス効果を有効に持たせるた
め、内部バイパス管31によって第2冷媒入口22と冷
媒出口25とを直接連通させるようにしている。例え
ば、電磁弁24と直接つながっている内部バイパス管3
1を第2冷媒入口22に挿通してメインコンデンサ30
の最下部に配置し一体化させる。好ましくは、内部バイ
パス管31には、放熱を極力なくすよう、フィンを付け
ていない。この構成により、暖房運転時にメインコンデ
ンサ30を通過する際の冷媒の凝縮がより一層防止され
る。
【0048】図4は、メインコンデンサのさらに他の実
施形態を示す模式図である。
【0049】このメインコンデンサ40は、図2におけ
る電磁弁24、第1冷媒入口21への冷媒配管8a、お
よび第2冷媒入口22へのバイパス管23を一体化して
入口側タンク26に付設してなる一体ブロック型の構造
をしている。例えば、このメインコンデンサ40は、電
磁弁24aを内蔵したブロック41を有し、このブロッ
ク41内には、図2のバイパス管23に相当する暖房時
用のバイパス管42と、図2の冷媒配管8aに相当する
冷房時用の冷媒パイプ43の一端とが設けられている。
暖房時用バイパス管42は電磁弁24aによって開閉さ
れる。冷房時用冷媒パイプ43の他端は、入口側タンク
26内を下部から上部に向かって伸長し、メインコンデ
ンサ40の最初パス部に連通するタンク26内の上部空
間(最上部空間)に連通している。このような構成とす
ることで、最終組立時の部品点数の削減が図られ、取付
作業が容易になる。
【0050】図5は、冷媒流路切換手段の他の実施形態
を示す概略構成図である。
【0051】ここでは、冷媒流路切換手段として、図1
に示す電磁弁24に代えて冷媒配管8aとバイパス管2
3との接続点に三方弁50を設けている。この三方弁5
0は、コンプレッサ7からの冷媒を冷房運転時にはメイ
ンコンデンサ20の第1冷媒入口21にのみ導き暖房運
転時にはメインコンデンサ20の第1冷媒入口22にの
み導くように制御される。このような三方弁50を用い
ることで、暖房運転時にメインコンデンサ20の第1冷
媒入口21に向かう流れが完全に遮断され、メインコン
デンサ20での放熱量がより一層低減される。
【0052】なお、上記した実施の形態では、電気自動
車用の冷暖房装置について説明したが、本発明は、これ
のみに限定されるものではなく、エンジン搭載車など通
常の自動車の冷暖房装置にも適用することができること
はいうまでもない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
専用の冷媒回収ラインが不要で、かつ四方弁および逆止
弁を廃止可能であるため、システムの簡素化が図られ、
作動上の信頼性の向上とともにコストや重量の低減など
も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る電気自動車用冷
暖房装置の概略構成図である。
【図2】 図1のメインコンデンサの詳細を示す拡大模
式図である。
【図3】 メインコンデンサの他の実施形態を示す模式
図である。
【図4】 メインコンデンサのさらに他の実施形態を示
す模式図である。
【図5】 冷媒流路切換手段の他の実施形態を示す概略
構成図である。
【図6】 従来のヒートポンプ式電気自動車用冷暖房装
置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
3…エバポレータ、 4…サブコンデンサ(室内コンデンサ)、 7…電動コンプレッサ、 8,8a…冷媒配管、 10…リキッドタンク、 11…膨脹弁、 20,30,40…メインコンデンサ(室外コンデン
サ)、 21…第1冷媒入口、 22…第2冷媒入口、 23…バイパス管、 24…電磁弁(冷媒流路切換手段)、 25…冷媒出口、 26…入口側タンク、 31…内部バイパス管、 41…電磁弁内蔵ブロック、 50…三方弁。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍サイクル内を状態変化しながら循環
    する冷媒の熱を利用して車室内の除湿暖房を行うヒート
    ポンプ式の自動車用冷暖房装置において、 コンプレッサ、車室外に配置された室外コンデンサ、車
    室内に配置された室内コンデンサ、リキッドタンク、膨
    脹弁、および車室内に配置されたエバポレータをこの順
    序で冷媒配管により連結してなり、前記室外コンデンサ
    は、縦置き型のパラレルフロー式コンデンサであって、
    該コンデンサ内の冷媒流れの最初パス部に連通するタン
    ク内最上部空間に設けられた第1冷媒入口と、該コンデ
    ンサ内の冷媒流れの最終パス部に連通するタンク内最下
    部空間に設けられた第2冷媒入口とを有し、前記コンプ
    レッサの出口と前記室外コンデンサの前記第2冷媒入口
    とをバイパス管で接続し、前記コンプレッサから吐出さ
    れた冷媒を冷媒流路切換手段により、冷房運転時には前
    記室外コンデンサの前記第1冷媒入口に導き、暖房運転
    時には前記室外コンデンサの前記第2冷媒入口に導くよ
    うにしたことを特徴とする自動車用冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記冷媒流路切換手段は、前記バイパス
    管に設けられた電磁弁であることを特徴とする請求項1
    に記載の自動車用冷暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記冷媒流路切換手段は、前記冷媒配管
    と前記バイパス管との接続点に設けられた三方弁である
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用冷暖房装
    置。
  4. 【請求項4】 前記室外コンデンサの前記第2冷媒入口
    は、内部バイパス管によって直接当該室外コンデンサの
    冷媒出口と連通していることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか一に記載の自動車用冷暖房装置。
  5. 【請求項5】 前記内部バイパス管にはフィンが設けら
    れていないことを特徴とする請求項4に記載の自動車用
    冷暖房装置。
  6. 【請求項6】 前記第1冷媒入口と連通する冷媒管、前
    記第2冷媒入口と連通するバイパス管、および前記冷媒
    流路切換手段を一体化して前記室外コンデンサの入口側
    タンクに設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か一に記載の自動車用冷暖房装置。
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