JP2000052509A - 積層延伸フィルム - Google Patents
積層延伸フィルムInfo
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- JP2000052509A JP2000052509A JP22196298A JP22196298A JP2000052509A JP 2000052509 A JP2000052509 A JP 2000052509A JP 22196298 A JP22196298 A JP 22196298A JP 22196298 A JP22196298 A JP 22196298A JP 2000052509 A JP2000052509 A JP 2000052509A
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Abstract
性等にも優れた、包装用途に適した積層延伸フィルムを
提供することを課題とする。 【解決手段】 MFRが1〜50g/10分であり、密
度が0.91〜0.97g/cm3であり、X線回折法
にて測定された結晶化度(Xc)と密度(D)との関係
が[Xc≧500D−430]を満たし、TREF溶出
曲線中のピーク温度が60℃以上、該ピークの高さをH
としその2分の1の高さにおける該ピークの幅をWとし
たときのH/Wの値が3以上、且つ前記Wを温度幅とし
て表したとき該温度幅が20℃を超えないことを特徴と
するエチレン系重合体からなる層と、プロピレン系重合
体からなる層とを積層して延伸し、積層延伸フィルムを
得る。
Description
関する。詳しくは、本発明は、防湿性に優れ、保香性、
透明性、剛性、耐寒性等にも優れる積層延伸フィルムに
関する。
種食品包装用途、例えば調味料、海苔、鰹節、スナック
やせんべい等の菓子類、乾麺類、レトルト食品類、茶
類、コーヒー豆類、乾燥野菜等の包装用フィルムとし
て、あるいは、各種医薬品包装用途などの包装用フィル
ムとして多く使用されてきている。
能として、内容物の品質劣化防止の観点から、防湿性、
保香性などが要求されることがある。このうち、包装材
への防湿性付与には、一般に、アルミ箔との貼り合わせ
や、アルミ又はシリカ等の金属蒸着加工を施す手法が行
われている。
ムは、例えばアルミ箔を貼り合わせた場合は内容物が全
く見えないなどの問題があり、金属蒸着加工では、透明
性は付与できても、折り目などにより傷が付いて防湿性
が低下しやすいなどの問題があった。また、概してこれ
ら金属を用いた加工は高価であるという欠点もあった。
性及び作業性に優れ、剛性、耐寒性等も高く、さらに防
湿性をも満足する各種包装用フィルムの開発への要求が
高かった。
れ、保香性、透明性、剛性、耐寒性等にも優れた積層延
伸フィルムを提供することを課題とする。
した結果、特定のエチレン系重合体からなる層を有する
積層体により構成することによって、上記課題を解決し
うることを見出し、本発明に到達した。
からなる層と、以下に示す性状(1)〜(4)を備えた
エチレン系重合体からなる層とを少なくとも有する積層
体から構成されるフィルムであって、少なくとも1方向
に延伸されていることを特徴とする積層延伸フィルムを
提供する。
10分であること。 (2)密度が0.91〜0.97g/cm3であるこ
と。 (3)X線回折法にて測定された結晶化度(Xc)と密
度(D)との関係が以下の式(I)を満たすこと。
溶出曲線中のピーク温度が60℃以上であり、該ピーク
の高さをHとしその2分の1の高さにおける該ピークの
幅をWとしたときのH/Wの値が3以上であり、且つ前
記Wを温度幅として表したとき該温度幅が20℃を超え
ないこと。
て説明する。本発明の積層延伸フィルムは、プロピレン
系重合体からなる層(以下、「第1層」とする)と、エ
チレン系重合体からなる層(以下、「第2層」とする)
とを少なくとも有する積層体により構成されている。
は、プロピレン単独重合体、又はプロピレンと、コモノ
マーであるエチレンもしくは炭素数4〜18、より好ま
しくは炭素数4〜10のα−オレフィンとのランダム共
重合体である。
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテ
ン−1、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチルヘキ
セン−1、4,4−ジメチルペンテン−1、オクタデセ
ン等が挙げられる。これらのコモノマーのうち特に好ま
しいものは、エチレン又は1−ブテンである。なお、コ
モノマーは1種のみならず、2種以上を用いてもよい。
量は、好ましくは0〜10重量%、より好ましくは0〜
5重量%である。
体の具体例としては、プロピレン単独重合体、プロピレ
ン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・1−ブテ
ンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテ
ンランダム共重合体等が挙げられる。
Rは、0.01〜10g/10分、好ましくは0.1〜
5g/10分である。MFRが高すぎるとフィルム強度
の低下が起こり、好ましくない。MFRが低すぎると、
押出成形が困難となり好ましくない。
造方法は特に限定されるものではなく、一般的には、い
わゆるチタン含有固体状遷移金属成分と有機金属成分と
を組み合わせたチーグラー・ナッタ型触媒の存在下に重
合を行う方法が用いられる。特に、遷移金属成分とし
て、チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分とし
電子供与性化合物を任意成分とする固体成分、もしくは
三塩化チタンを用い、有機金属成分として有機アルミニ
ウム化合物を用いるチーグラー系触媒の存在下に重合す
る方法が好ましく採用される。また、メタロセン系触媒
の存在下に重合する方法も好ましく採用される。
合、バルク重合、溶液重合等又はこれらを組み合わせた
方法が用いられる。また、重合は一段であっても多段で
あってもよい。本発明のプロピレン系重合体は、これら
を適宜組み合わせた方法により、プロピレンの単独重
合、又は主成分のプロピレンと従成分のエチレンもしく
はα−オレフィンとの共重合を行うことによって得るこ
とができる。
の効果を損なわない範囲で、一般に用いられる樹脂添加
剤を必要に応じて適宜添加することができる。このよう
な樹脂添加剤としては、例えば酸化防止剤、熱安定剤、
光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、界面活性剤、滑剤、
帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ
剤、着色剤等を挙げることができる。
外のポリオレフィン系樹脂、例えば他のエチレン系樹脂
やプロピレン系樹脂等を、発明の効果を損なわない程度
に添加することもできる。その配合割合としては、好ま
しくは5〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%
の範囲である。
プロピレン系重合体に上記樹脂添加剤等を加えて混合及
び溶融混練し、さらに必要に応じて造粒等を行うことに
より、第1層用の成形材料として調製する。通常は、ヘ
ンシェルミキサー、スーパーミキサー、V−ブレンダ
ー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー、バンバリ
ーミキサー、ニーダーブレンダー等で混合し、一軸又は
二軸の押出機等にて溶融混練することができる。
は、以下に示す性状(1)〜(4)を満たすものであ
る。
下、「MFR」と略す)が1〜50g/10分、好まし
くは1〜30g/10分、特に好ましくは2〜20g/
10分である。MFRが大きすぎると、衝撃強度が低下
するので好ましくない。一方、MFRが小さすぎると、
成形加工が困難となり好ましくない。なお、この場合の
MFRは、JIS−K7210(190℃、2.16k
g荷重)に準拠して測定した値である。
7g/cm3、好ましくは0.915〜0.97g/c
m3、さらに好ましくは0.92〜0.97g/c
m3、特に好ましくは0.925を超え0.97g/c
m3の範囲であり、最も好ましくは0.935を超え
0.97g/cm3の範囲である。密度が高すぎると、
衝撃強度が劣り好ましくない。一方、密度が低すぎると
防湿性や保香性が低下するので好ましくない。なお、こ
の場合の密度は、JIS−K7112(23℃)に準拠
して測定した値である。
晶化度(Xc)と密度(D)とが、以下の関係式
(I)、好ましくは(I’)を満たすものである。
この関係式を満たさないと、防湿性や保香性が低下する
ので好ましくない。
分別による測定によって得られる溶出曲線が特定の性状
を示す。
(Temperature Rising Elution Fraction:以下、「T
REF」と略す場合がある)による測定とは、「Journa
l ofAppliedPolymer Science, Vol26, 4217-4231(198
1)」及び「高分子討論会予稿集2P1C09(1985)」に記載さ
れている原理に基づき、以下のようにして行われるもの
である。
で完全に溶解させた後に冷却し、不活性担体表面に薄い
ポリマー層を形成させる。かかるポリマー層は、結晶し
易いものが内側(不活性担体表面に近い側)に、結晶し
にくいものが外側に形成されてなるものである。
各温度で溶出した成分を回収する。このとき、低温度段
階ではポリマー組成中の非晶部分、すなわちポリマーの
持つ短鎖分岐の分岐度の多いものから溶出し、温度が上
昇すると共に徐々に分岐度の少ないものが溶出し、最終
段階で分岐の無い直鎖状のものが溶出して、測定は終了
する。
分の濃度を検出し、その溶出量と溶出温度を求める。こ
の溶出量と溶出温度によって描かれるグラフが溶出曲線
であり、これによりポリマーの組成分布を知ることがで
きる。
は、上記TREFによって得られる溶出曲線中のピーク
温度が60℃以上、好ましくは65〜100℃、特に好
ましくは70〜100℃である。
の1の高さにおける該ピークの幅をWとしたときのH/
Wの値が3以上、好ましくは5以上、特に好ましくは1
0以上である。さらに、前記Wを温度幅として表したと
き該温度幅が20℃を超えない、好ましくは15℃を超
えない、特に好ましくは12℃を超えない。
線の性状が上記条件を満たさない場合は、防湿性や保香
性が低下するので好ましくない。
2以上存在する溶出曲線の場合については、該2以上の
ピークのすべてにおいて満たされる必要がある。TRE
Fによって得られる溶出曲線の形はポリマーの分子量及
び結晶性の分布によって異なる。例えばピークが一つの
曲線、ピークが2つの曲線、及びピークが3つの曲線が
あり、さらにピークが2つの曲線には溶出温度の低いピ
ークに比べて溶出温度の高いピークの方が溶出分率が大
きい(ピークの高さが高い)場合と、溶出温度の低いピ
ークに比べて溶出温度の高いピークの方が溶出分率が小
さい(ピークの高さが低い)場合とがある。
はピークが1つの場合の溶出曲線を表し、図2はピーク
が2つの場合の溶出曲線を表し、図3はピークが3つの
場合の溶出曲線を表す。さらに図2(a)は溶出温度の
低いピークに比べて溶出温度の高いピークの方がピーク
高さが高い場合を表し、図2(b)は溶出温度の低いピ
ークに比べて溶出温度の高いピークの方がピーク高さが
低い場合を表す。
ークが1つの場合の溶出曲線においてはそのピークを、
ピークが2つ以上存在する溶出曲線においては、その各
々のピークを表す。また、本発明におけるH/Wとは、
図1〜3に示したように、ピークの高さをHとし、その
2分の1の高さにおける幅をWとして計算することによ
り求められる。
1つの場合は該ピークの高さと幅とから求められるが、
ピークが2つ以上存在する溶出曲線においては、各ピー
ク間の谷が該各ピークのいずれかの高さの2分の1以上
となるような場合があり、形状によってはあるピークの
高さの2分の1の高さにおける幅が該ピークと他のピー
クとから形成される曲線の幅となる場合がある。そのと
きはそのピークと他のピークとから形成される曲線全体
の幅がWとなる(図2(a)及び図3参照)。
のエチレン系重合体は、エチレン単独重合体、又はエチ
レンと従成分との共重合体である。従成分であるコモノ
マーとしては、好ましくは炭素数4〜40、より好まし
くは炭素数4〜12、特に好ましくは炭素数6〜10の
α−オレフィンである。
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
ペンテン−1、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチ
ルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1、オク
タデセン等が挙げられる。コモノマーは1種のみなら
ず、2種以上を用いてもよい。
は、好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜1
2重量%、特に好ましくは0〜8重量%である。本発明
における好ましいエチレン系重合体の具体例としては、
エチレン単独重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合
体、エチレン・1−オクテン共重合体等が挙げられる。
ものではなく、いわゆるチーグラー型触媒、フィリップ
ス型触媒、メタロセン系触媒等を用いてエチレンの単独
重合、又は主成分のエチレンと従成分のα−オレフィン
との共重合を行う方法が挙げられる。
同59−95292号、同60−355005号、同6
0−35006号、同60−35007号、同60−3
5008号、同60−35009号、同61−1303
14号、特開平3−163088号の各公報、ヨーロッ
パ特許出願公開第420,436号明細書、米国特許第
5,055,438号明細書、及び国際公開公報WO9
1/04257号明細書等に記載されている方法、すな
わち、メタロセン触媒、特にメタロセン・アルモキサン
触媒を用いる方法、又は例えば国際公開公報WO92/
01723明細書等に開示されているようなメタロセン
化合物と、該メタロセン化合物と反応して安定なイオン
となる化合物とからなる触媒を用いる方法、または、特
開平5−295020号、同5−295022号等に記
載されているような、メタロセン化合物を無機化合物に
担持させた触媒を用いる方法等が挙げられる。
タロセン化合物と反応して安定なイオンとなる化合物と
しては、カチオンとアニオンのイオン対から形成される
イオン性化合物、又は親電子性化合物であって、メタロ
セン化合物と反応して安定なイオンとなって重合活性種
を形成するものが挙げられる。
(1)で表されるものが挙げられる。なお、式(1)
中、mは1以上の整数である。
ン成分である。具体的には、カルボニウムカチオン、ト
ロピリウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニ
ウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカ
チオン等が挙げられ、更には、それ自身が還元され易い
金属の陽イオンや有機金属の陰イオン等も挙げることが
できる。
50号公報等に開示されているようなプロトンを与える
ことができるカチオンだけでなく、プロトンを与えない
カチオンでもよい。
フェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シク
ロヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアン
モニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアン
モニウム、N,N−ジメチルアンモニウム、ジプロピル
アンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフ
ェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリ
(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリ(メチルフェ
ニル)ホズホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリ
フェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、ピリ
リウム、銀イオン、金イオン、白金イオン、パラジウム
イオン、水銀イオン、フェロセニウムイオン等が挙げら
れる。
アニオン成分であり、メタロセン化合物と反応して安定
なアニオンとなる成分であって、有機ホウ素化合物アニ
オン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム
化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ヒ素化
合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げ
られる。
ラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ素、
テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニ
ル)ホウ素、テトラキス(3,5−(t−ブチル)フェ
ニル)ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ホウ素、テトラフェニルアルミニウム、テトラキス
(3,4,5−卜リフルオロフェニル)アルミニウム、
テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニ
ル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチ
ル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(ペンタフル
オロフェニル)アルミニウム、テトラフェニルガリウ
ム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)
ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチ
ル)フェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(t
−ブチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ガリウム、テトラフェニルリン、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)リン、テトラフェニ
ルヒ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ素、
テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)アンチモン、デカボレート、ウンデカボレ
ート、カルバドデカボレート、デカクロロデカボレート
等が挙げられる。
合物として知られているもののうち、メタロセン化合物
と反応して安定なイオンとなって重合活性種を形成する
ものであり、種々のハロゲン化金属化合物や固体酸とし
て知られている金属酸化物等が挙げられる。具体的に
は、ハロゲン化マグネシウムやルイス酸性無機化合物等
が例示される。
体、有機固体担体等に担持して使用することもできる。
担持の例としては、特開昭61−296008、特開平
1−101315、特開平5−301917等に記載さ
れている方法が挙げられる。
液法、スラリー法、気相法等を挙げることができる。好
ましくは高圧イオン重合法、溶液法、気相法であり、特
に高圧イオン重合法で製造することが好ましい。この高
圧イオン重合法とは、特開昭56−18607号、同5
8−25106号の各公報に記載されている、圧力が1
00kg/cm2以上、好ましくは150〜2000k
g/cm2、特に好ましくは300〜1500kg/c
m2で、温度が125℃以上、好ましくは130〜25
0℃、特に好まし〈は150〜200℃の反応条件下で
行われる重合方法である。
には、一般に用いられている樹脂添加剤、例えば酸化防
止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、界
面活性剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、帯電防
止剤、核剤、着色剤等を、必要に応じて適宜添加するこ
とができる。
成分、例えばハイドロパーオキサイド、ジアルキルパー
オキサイド、ジアシルパーオキサイド、ケトンパーオキ
サイド、アルキルパーエステル、パーオキシジカーボネ
ート等に分類される、いわゆる有機過酸化化合物を添加
することができる。この中で好ましいものは、ジアルキ
ルパーオキサイドである。有機過酸化化合物の添加量
は、好ましくは5〜50ppm、より好ましくは5〜3
0ppm、特に好ましくは5〜20ppmである。
の樹脂、例えばLDPE、LLDPE、HDPE等の1
種または2種以上を、発明の効果を損なわない程度に添
加することができる。その配合割合としては1〜20重
量%、好ましくは5〜15重量%の範囲である。
合は、予めエチレン系重合体に上記添加成分を加えて混
合及び溶融混練し、さらに必要に応じて造粒等を行うこ
とにより、第2層用の成形材料として調製する。通常
は、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、V−ブレ
ンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー、バン
バリーミキサー、ニーダーブレンダー等で混合し、一軸
又は二軸の押出機等にて溶融混練することができる。
ロピレン系重合体からなる層(第1層)と、前記エチレ
ン系重合体からなる層(第2層)とを少なくとも含むも
のであれば、特に制限はない。第1層及び第2層は、各
々1層ずつであってもよく、また各々複数層含まれてい
てもよい。また、構成する層の数にも特に制限はなく、
例えば、第1層/第2層といった2層構成や、第1層/
第2層/第1層、第2層/第1層/第2層等の3層構成
でもよい。
1層と第2層との間、又は第1層同士もしくは第2層同
士の間等に、必要に応じて接着層を設けることもでき
る。接着層の材料としては、各種接着性樹脂を用いても
よく、また第1層と第2層に使用する樹脂材料をブレン
ドしてなる組成物を用いてもよい。
成としては、第1層を少なくとも片面最外層に用いるこ
とを基本とする層構成である。具体的には、第1層/第
2層、第1層/第2層/第1層、第1層/接着層/第2
層、第1層/接着層/第2層/接着層/第1層、などが
挙げられる。
本発明の効果を損なわない範囲で、該フィルムへの各種
機能付与を目的とする他の層、例えばアルミニウム等の
金属箔、紙、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリアミド、ビニルアルコール系重合体、
各種接着性樹脂、他のエチレン・α−オレフィン共重合
体や高圧法低密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、等
からなる層を積層することができる。
果を損なわない限り、特に限定されるものではない。さ
らに本発明の積層延伸フィルムには、必要に応じて、金
属蒸着加工、コロナ放電処理、電子線処理、印刷加工等
のフィルム加工処理を施すこともできる。
限はなく用途に応じて適宜選択されるが、好ましくは1
5〜200μm、より好ましくは20〜150μmであ
る。
限はなく、層構成等に応じて適宜選択されるが、第1層
の厚みは、各々好ましくは2〜100μm、より好まし
くは3〜50μm、特に好ましくは5〜30μmであ
る。第2層の厚みは、各々好ましくは2〜100μm、
より好ましくは5〜50μm、特に好ましくは10〜3
0μmである。
各種樹脂添加剤等の添加成分を添加しうることは上述し
た通りであるが、特に界面活性剤を添加する場合は、そ
の配合割合は、積層延伸フィルム全体に対して、好まし
くは0.1〜5.0重量%、特に好ましくは0.2〜
2.0重量%である。また、界面活性剤は1種のみを用
いてもよく、2種以上を組み合わせて併用してもよい。
カチオン系又は両イオン系などのイオン系界面活性剤
や、非イオン系界面活性剤などに大別される。これらの
中では一般に、樹脂フィルムの材料に添加して帯電防止
剤又は防曇剤などとしての目的で通常用いられるものを
使用することができる。これらは第1層、第2層のいず
れか、又は両方に含まれるように配合してもよいが、好
ましくは第1層に、目的量の大部分を添加することが望
ましい。
1方向に延伸されていればよい。すなわち、該フィルム
は、一軸延伸フィルム及び2軸延伸フィルムのいずれで
あってもよい。
ては、インフレーション法、Tダイ法などを経て無延伸
の積層フィルムとした後、該積層フィルムを延伸する方
法、予め延伸フィルムを成形した後、積層する方法等が
挙げられる。好ましくは無延伸の積層フィルムを成形し
た後延伸する方法が挙げられる。
る方法においては、まず、共押出法又はラミネーション
成形法などの公知の方法によって該無延伸の積層フィル
ムを得ることができる。共押出法としては、多層インフ
レーション成形法、多層Tダイ法等が挙げられる。ま
た、ラミネーション成形法としては、インラインラミネ
ーション法、ドライラミネーション法、サンドイッチラ
ミネーション法、押出ラミネーション法等が挙げられ
る。すなわち、例えばインフレーション法、Tダイ法な
どにより単層または多層のフィルムを成形した後、サン
ドイッチラミネーション法、ドライラミネーション法な
どにより各層を積層する方法を採用してもよく、また各
種原反フィルムに、単層または多層の押出ラミネーショ
ン法などを用いて積層する方法を採用してもよく、これ
ら各種方法を組み合わせて積層フィルムとしてもよい。
次いで一軸又は二軸延伸するが、延伸方法は同時又は逐
次のいずれでもよい。また、インフレーション成形によ
る延伸法、テンターを用いた延伸法等の公知の方法を用
いることができる。
おいては、まず、インフレーション成形による延伸法、
テンターを用いた延伸法等の公知の方法を用いて延伸フ
ィルムを成形した後、ドライラミネーション法等で積層
する方法が挙げられる。
成形方法としては、押出機にて加熱溶融させた各層の樹
脂材料を、多層Tダイより押出し、冷却ロール上で固化
させてシート状にし、次いで予熱ロール群により予熱し
た後、ロールの周速を利用して縦方向に延伸し、次にテ
ンターにて横方向に延伸する方法が挙げられる。
倍、好ましくは4〜9倍であり、延伸温度は90〜15
0℃、好ましくは100〜140℃である。横延伸倍率
は、2〜10倍、好ましくは4〜10倍であり、延伸温
度は120〜200℃であり、目的とするフィルム物性
に合わせて適宜選択することができる。
定されないが、各種内容物を包装する包装用フィルムと
して好適に用いることができる。内容物は特に限定され
るものではなく、液体、固体、半固体のいずれであって
もよい。
味料、海苔、鰹節、スナックやせんべい等の菓子類、乾
麺類、レトルト食品類、茶類、コーヒー豆類、乾燥野菜
等の包装用フィルムとして、あるいは各種医薬品包装用
途など、特に防湿性を要求される分野における包装用フ
ィルムとして、好適に用いられる。
明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。なお、実施例及び比較例においてなされた
評価法は次の通りである,
重)に準拠して測定した。 (2)密度 JIS−K7112に準拠して測定した。 (3)結晶化度 X線回折法にて測定した。
高温でポリマーを完全に溶解させた後、冷却し、不活性
担体表面に薄いポリマー層を生成させ、次いで、温度を
連続または段階的に昇温して溶出した成分を回収し、そ
の濃度を連続的に検出して、その溶出量と溶出温度によ
って描かれるグラフ(溶出曲線)のピークで、ポリマー
の組成分布を測定するものである。
測定は、以下のようにして行った。測定装置としてクロ
ス分別装置(三菱化学株式会社製、CFC・T150
A)を使用し、附属の操作マニュアルの測定法に従って
行った。
差を利用して分別する温度上昇溶離分別(TREF)機
構と、分別された区分を更に分子サイズで分別するサイ
ズ排除クロマトグラフ(SEC)とをオンラインで接続
した装置である。
クロロベンゼン)を用いて濃度が4mg/mlとなるよ
うに、140℃で溶解し、これを測定装置内のサンプル
ループ内に注入した。以下の測定は、設定条件に従って
自動的に行われた。
は、溶解温度の差を利用して分別するTREFカラム
(不活性担体であるガラスビーズが充填された内径4m
m、長さ150mmの装置附属のステンレス製カラム)
に0.4ml注入された。該サンプルは、1℃/分の速
度で140℃から0℃の温度まで冷却され、上記不活性
担体にコーティングされた。このとき、高結晶成分(結
晶しやすいもの)から低結晶成分(結晶しにくいもの)
の順で不活性担体表面にポリマー層が形成される。
した後、0℃の温度で溶解している成分2mlを、1m
l/分の流速でTREFカラムからSECカラム(昭和
電工(株)製、AD80M・S、3本)へ注入した。
る間に、TREFカラムでは次の溶出温度(5℃)に昇
温され、その温度に約30分間保持された。SECでの
各溶出区分の測定は39分間隔で行われた。溶出温度と
しては以下の温度が用いられ、段階的に昇温された。
0,25,30,35,40,45,49,52,5
5,58,61,64,67,70,73,76,7
9,82,85,88,91,94,97,100,1
02,120,140。
された溶液は、装置附属の赤外分光光度計でポリマーの
濃度に比例する吸光度が測定され(波長3.42nm、
メチレンの伸縮振動で検出)、これにより各溶出温度区
分のクロマトグラムが得られた。
上記測定で得られた各溶出温度区分のクロマトグラムの
ベースラインを引き、演算処理した。各クロマトグラム
の面積が積分され、積分溶出曲線が計算された。この積
分溶出曲線を温度で微分して、本発明の溶出曲線(微分
溶出曲線)が計算された。
0℃当たり89.3mm、縦軸に微分量(全積分溶出量
を1.0に規格し、1℃の変化量を微分量とした)0.
1当たり76.5mmで行った。この溶出曲線のピーク
高さ(H:mm)を1/2高さの幅(W:mm)で除し
た値をH/Wとした。また、前記Wの温度幅をH温度幅
とした。
件下で測定した(単位:g/m2・24hrs)。
ションフィルム200gを適当な大きさに切断したサン
プルと、1%香気物質/エタノール溶媒液を100ml
入れ、当日と2日後の液中の香気物質濃度を測定した。
フィーにて、以下の条件で行った。これにより求めた香
気物質濃度から、以下の式により、サンプルフィルムへ
の吸着量を求めた。この値が小さいほど、保香性に優れ
ることを意味する。なお、使用した香気物質は、リモネ
ン及び酪酸エチルである。
ID;0.25mm キャリアーガス:窒素、100ml/分 濃度計算:面積100分率法
100)=吸着量(%)
直径13mm×高さ6mmの真鍮製のものを使用し、測
定温度は23℃及び−5℃で測定した。 (8)透明性(ヘーズ:HAZE) JIS−K7105に準拠して測定した。 (9)フィルム弾性率 ISO−R1184に準拠し、MD方向の弾性率を測定
した。
造 触媒の調製は特開昭61−130314号公報に記載さ
れた方法で実施した。すなわち、錯体エチレンビス
(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニ
ウムジクロライド2.0mmolに、アルベマール社製
メチルアルモキサンを、上記錯体に対して1000mo
l倍加え、トルエンで20リットルに希釈して触媒溶液
を調製し、以下の方法で重合を行った。
ーブ型連続反応器に、エチレンと1−ヘキセンを、該1
−ヘキセンが10mol%の組成となるよう供給し、反
応器内の圧力を1300kg/cm2に保ち、200℃
の温度で反応を行った。反応終了後、MFRが2g/1
0分、密度が0.926g/cm3、結晶化度が43
%、1−ヘキセン含量が4重量%、TREF溶出曲線の
ピーク温度が88℃、H/Wが27、H温度幅が12℃
の、エチレン・α−オレフィン共重合体を得た。
器内圧力を1300kg/cm2、温度を200℃とし
て、エチレン・α−オレフィン共重合体と同様にして
重合を行った。
が0.958g/cm3、結晶化度が70%、1−ヘキ
セン含量が0重量%、TREF溶出曲線のピーク温度が
96℃、H/Wが33、H温度幅が10℃、のエチレン
単独重合体を得た。
製造 供給する1−ヘキセンの組成を34mol%、反応器内
圧力を1000kg/cm2、温度を170℃として反
応を行った他は、エチレン・α−オレフィン共重合体
と同様にして重合を行った。
が0.895g/cm3、結晶化度が17%、1−ヘキ
セン含量が21重量%、TREF溶出曲線のピーク温度
が50℃、H/Wが6、H温度幅が15℃、のエチレン
・α−オレフィン共重合体を得た。
ピレン単独重合体を用い、第2層に上記製造例で得られ
たエチレン単独重合体を用いて、以下の条件にて多層
二軸延伸フィルムを成形した。このフィルムについて、
各評価を行った。結果を表1に示す。
機 ダイ:リップ幅260mm、ストレートマニホールド型 押出機:65mmφ/40mmφ/40mmφ 延伸温度:縦128℃、横165℃ 延伸倍率:縦5倍、横10倍 加工速度:15m/分 フィルム構成及び厚み:第1層/第2層/第1層=10
/10/10μm
て、エチレン・α−オレフィン共重合体を用いた以外
は、実施例1と同様に成形し、評価を行った。結果を表
1に示す。
て、MFRが4g/10分、密度が0.95g/c
m3、結晶化度が57%、TREF溶出曲線のピーク温
度が96℃、H/Wが19、H温度幅が13℃、のチー
グラー触媒で重合された高密度ポリエチレンを用いた以
外は、実施例1と同様に成形し、評価を行った。結果を
表1に示す。
厚み30μmの二軸延伸フィルムを成形し、実施例1と
同様に評価を行った。結果を表1に示す。
て、エチレン・α−オレフィン共重合体を用いた以外
は、実施例1と同様に成形し、評価を行った。結果を表
1に示す。
工程を行わずに厚み30μmの積層フィルムを成形し
た。これにつき、実施例1と同様に評価を行った。結果
を表1に示す。
で厚み20μmの2軸延伸フィルムを成形し、また、実
施例1で使用したエチレン単独重合体で、厚み10μ
mの無延伸フィルムを成形し、各フィルムをドライラミ
ネーション法により貼り合わせて積層フィルムを得た。
これについて実施例1と同様に評価を行った。
優れ、保香性、透明性、剛性、耐寒性等にも優れてい
る。よって、各種食品包装用途、例えば調味料、海苔、
鰹節、スナックやせんべい等の菓子類、乾麺類、レトル
ト食品類、茶類、コーヒー豆類、乾燥野菜等の包装用フ
ィルムとして、あるいは各種医薬品包装用途などに好適
に用いることができ、工業上有用である。
(a)は溶出温度の低いピークより溶出温度の高いピー
クの方がピーク高さが高い場合を表し、図2(b)は溶
出温度の低いピークより溶出温度の高いピークの方がピ
ーク高さが低い場合を表す。
Claims (1)
- 【請求項1】 プロピレン系重合体からなる層と、以下
に示す性状(1)〜(4)を備えたエチレン系重合体か
らなる層とを少なくとも有する積層体から構成されるフ
ィルムであって、少なくとも1方向に延伸されているこ
とを特徴とする、積層延伸フィルム。 (1)メルトフローレートが1〜50g/10分である
こと。 (2)密度が0.91〜0.97g/cm3であるこ
と。 (3)X線回折法にて測定された結晶化度(Xc)と密
度(D)との関係が以下の式(I)を満たすこと。 【数1】Xc≧500D−430 ・・・(I) (4)温度上昇溶離分別によって得られる溶出曲線中の
ピーク温度が60℃以上であり、該ピークの高さをHと
しその2分の1の高さにおける該ピークの幅をWとした
ときのH/Wの値が3以上であり、且つ前記Wを温度幅
として表したとき該温度幅が20℃を超えないこと。
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---|---|---|---|
JP22196298A JP4326607B2 (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 積層延伸フィルム |
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---|---|---|---|---|
JP2016187933A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 株式会社プライムポリマー | 多層フィルム |
-
1998
- 1998-08-05 JP JP22196298A patent/JP4326607B2/ja not_active Expired - Fee Related
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