JP2000049561A - 圧電振動子の構造及びその製造方法 - Google Patents

圧電振動子の構造及びその製造方法

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JP2000049561A
JP2000049561A JP10225263A JP22526398A JP2000049561A JP 2000049561 A JP2000049561 A JP 2000049561A JP 10225263 A JP10225263 A JP 10225263A JP 22526398 A JP22526398 A JP 22526398A JP 2000049561 A JP2000049561 A JP 2000049561A
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hole
lead electrode
electrode
lead
electrodes
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JP10225263A
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English (en)
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Ryoichi Yasuike
亮一 安池
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型ウェハーからバッチ処理により個々の振
動子小片を製造する際に、個々の振動子の両主面に形成
される励振電極から延びるリード電極が各主面上にて終
端せざるを得ないために、リード電極を表面実装パッケ
ージ内のパッド上に接続固定する際に、パッド側とは反
対側のリード電極との接続が面倒になるという不具合を
解決することができる圧電振動子の構造及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 圧電素板12の両主面に励振電極13を
備えると共に、各励振電極から圧電素板の同一の端縁、
又は異なる2つの端縁に向けて夫々リード電極14を延
出した構造の圧電素子において、少なくともいずれか一
方のリード電極と接する凹所状のスルーホール17を素
板端縁に形成し、該スルーホール内の導体膜16を該リ
ード電極と電気的に接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電振動子の構造及
びその製造方法に関し、詳細には大型ウェハーからバッ
チ処理により個々の振動子小片を製造する際に、個々の
振動子の両主面に形成される励振電極から延びるリード
電極が各主面上にて終端しているために、リード電極を
表面実装パッケージ内のパッドに接続固定する際に、パ
ッド側とは反対側のリード電極との接続が面倒になると
いう不具合を解決することができる圧電振動子の構造及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶素板等の圧電素板に電極を形成した
製品、例えば時計用音叉型水晶振動子や、ATカット板
水晶を用いたHFF振動子は、大型ウェハーに対してバ
ッチ処理によるフォトリソグラフィ技術とエッチング技
術を施すことによって、素板両面に対する電極形成と素
板の成形(割り溝等の形成)を行って振動子小片(チッ
プ)を多数連結したものを製造し、その後切断すること
により個々の振動子小片を得る。振動子小片の両面に形
成される電極は、大型ウェハの両面にマスクを用いた蒸
着等を行うことによって一括して形成されるため、切断
分離した後の個々の小片の両面に形成される各励振電極
から延びるリード電極が反対側面にまで達した構造とす
ることはできない。このような振動子小片を表面実装用
パッケージ内にマウントする場合には、パッケージ内底
面に形成したパッド上に振動子小片の片面側の電極を当
接した状態で導電性接着剤、半田等のバインダによって
固定することが行われるが、他面側(上側)の電極につ
いては通常接着剤等を2度塗ることによりパッケージ内
のパッドとの導通を確保している。ここで2度塗りと
は、パッドと上側のリード電極との間の距離を埋める為
に、2度接着剤を塗布することによって使用量を増やし
て両者の接続を実現することである。しかし接着剤を2
度塗る作業は煩雑であり、作業数を増やすことになる
為、この点の改善が求められていた。また、2度塗るこ
とにより塗布される接着剤の量が増大する為、接着剤の
垂れにより不要な部分にまで付着するという不具合が発
生する。これを図示説明すると、図9に示すように水晶
等の圧電素板1の表裏両面には夫々励振電極2、2と各
励振電極から素板の反対側端縁に夫々延出されたリード
電極3、3が形成されているが、各リード電極3、3は
夫々が形成された主面上で終端しており反対側面までに
は達していない。これは、大型ウェハーの状態で電極形
成が行われる為、反対側面まで達するようにリード電極
を形成することが不可能だからである。従って、上述の
ごとくパッケージ内のパッド上にマウントする際に、パ
ッドと反対側に位置するリード電極をパッドと接続する
作業が難行し、生産性の低下、コストアップをもたらし
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、大型ウェハーからバッチ処理により個々の
振動子小片を製造する際に、個々の振動子の両主面に形
成される励振電極から延びるリード電極が各主面上にて
終端せざるを得ないために、リード電極を表面実装パッ
ケージ内のパッド上に接続固定する際に、パッド側とは
反対側のリード電極との接続が面倒になるという不具合
を解決することができる圧電振動子の構造及びその製造
方法に関する。即ち、本発明では、バッチ処理によって
水晶振動子を形成する際に、リード電極と接する素板面
に表裏を貫通する凹所、穴を形成し、この凹所、穴をス
ルーホールとすることにより、反対側面にまで延在する
導体膜をリード電極と接続するようにした。この結果、
パッド側の面上に、両面の励振電極と接続する導体が位
置することとなり、パッド側と反対側のリード電極との
接続が容易となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、圧電素板の両主面に励振電極を
備えると共に、各励振電極から圧電素板の同一の端縁、
又は異なる2つの端縁に向けて夫々リード電極を延出し
た構造の圧電振動子において、少なくともいずれか一方
のリード電極と接する凹所状のスルーホールを素板端縁
に形成し、該スルーホール内の導体膜を該リード電極と
電気的に接続したことを特徴とする。請求項2の発明
は、圧電素板の両主面に励振電極を備えると共に、各励
振電極から圧電素板の同一の端縁、又は異なる2つの端
縁に向けて夫々リード電極を延出した構造の圧電振動子
において、少なくともいずれか一方のリード電極と接す
る穴状のスルーホールを素板面に形成し、該スルーホー
ル内の導体膜を該リード電極と電気的に接続したことを
特徴とする。請求項3の発明は、圧電素板の一方の主面
に凹陥部を形成し、凹陥部側には導体膜を、他方の主面
には励振電極及びリード電極を夫々形成し、上記リード
電極と接する凹所状又は穴状のスルーホールを素板端縁
又は素板面に形成し、該スルーホール内の導体膜を該リ
ード電極と電気的に接続したことを特徴とする。請求項
4の発明は、上記圧電振動子をパッケージの凹所内に設
けたパッド上に接続する際に、パッド上にスルーホール
を載置した状態で、該スルーホール内にバインダを充填
することを特徴とする。請求項5の発明は、圧電素板と
なる小片を連結した大型ウェハーの表裏両面の各小片に
対応する位置にスルーホールとなる貫通孔を形成する工
程と、各小片部分の表裏両面に励振電極及びリード電極
となる導体膜を形成する工程と、上記貫通孔内に導体膜
を形成する工程と、上記大型ウェハーを小片毎に分割す
る工程と、からなることを特徴とする。請求項6の発明
は、上記励振電極及びリード電極の形成工程と、貫通孔
内に導体膜を形成する工程を同時に行うことを特徴とす
る。請求項7の発明は、上記圧電振動子は、ATカット
水晶振動子であることを特徴とする。請求項8の発明
は、上記圧電振動子がATカット水晶振動子である場合
に、圧電素板の両面側からのエッチングによって貫通孔
を形成することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した形態
例により詳細に説明する。図1は本発明の圧電振動子の
一例としてのATカット水晶振動子の斜視図であり、こ
の水晶振動子11は、矩形平板状の素板12の両主面に
夫々対称となるように励振電極13及びリード電極14
としての導電性材料膜を形成すると共に、一方のリード
電極14が延出する素板端縁に切欠き形成した凹所15
の内壁にリード電極14と連続する導体膜16を形成し
た構成を有する。導体膜16はリード電極14の延長上
にあって反対側の主面にまで達している。つまり、凹所
15をスルーホール17とすることによって上側のリー
ド電極14を下面付近にまで延在させたものである。な
お、凹所15の反対側に点線で示す凹所15’を設けて
スルーホール17’とすることにより下面側のリード電
極14を上側面にまで延在させるようにすれば、水晶振
動子11をパッケージ内にマウントする際に上下の方向
性がなくなるので、いずれの面を下向きにしても接続で
きるようになり作業性が向上する。スルーホール17の
形成位置として図示したものは一例に過ぎず、リード電
極の延出方向に応じてスルーホール17の形成位置も種
々変更可能であることはいうまでもない。
【0006】次に、図2(a) は上記水晶振動子11をパ
ッケージ本体20内にマウントした状態を示す斜視図で
あり、(b) はA−A断面図である。パッケージ本体20
の上面に形成された凹所21の内底面の段差22上に形
成されたパッド23に対して各リード電極14を接続す
る際には、下側のリード電極14については一方のパッ
ド23に載置して導電性接着剤或は、半田(バインダ)
25にて接続を行い、上側のリード電極14については
スルーホール17内の導体膜16と他方のパッド23と
を少ない量の導電性接着剤等25により接続する。つま
り、上下のリード電極14を各パッド23に対して接続
する作業を、夫々一回の導電性接着剤等25の塗布によ
って完了できることとなり、生産性を向上することがで
きる。また、スルーホール17内に導電性接着剤等を流
し込むことにより、スルーホールの3つの内壁面に導電
性接着剤等が接着するので、接着強度が強くなり、しか
も少ない接着剤等で済む。また、接着剤等がスルーホー
ル内に溜るので、外部に流出する不具合がなくなる。接
着剤が少なくて済む結果として、固化した後の機械的歪
みが小さくなって振動子の周波数に与える影響が少なく
なり、更にガスの発生が少なくなるので水晶振動子がパ
ッケージ内に気密封止された時におけるガスによる悪影
響を回避することが可能となる。次に、図3は圧電素板
12の対向し合う両端縁にスルーホール17を形成した
タイプの水晶振動子11をパッケージ20内のパッド2
3上にマウントした状態を示す断面図であり、この場合
には、両端に位置する凹所15内の導体膜16と各パッ
ド23とを接続するように導電性接着剤等25を塗布す
ることによって両リード電極14を各パッド23に対し
て接続することができる。
【0007】次に、図4(a) は本発明の他の形態例の水
晶振動子の構成を示す斜視図であり、この水晶振動子1
1が上記他の形態例と異なる点は、水晶素板12が平板
ではなく、一方の面(この例では下面)に凹陥部30を
形成した構成を備えている点である。また、凹陥部30
の底面(振動部37)、その内壁、更には外枠38の一
部には導体膜31を形成し、平坦な面上(振動部37の
表面側)には励振電極32、リード電極33を形成す
る。更に、リード電極33は90度側方に屈曲すること
により側端縁に形成したスルーホール34に接続されて
いる。スルーホール34は凹所35と、凹所内壁に形成
された導体膜36とから成り、リード電極33は導体膜
36を介して反対側面まで延在している。更に、スルー
ホール34を形成した端縁と反対側の端縁には他のスル
ーホール34’が設けられ、このスルーホール34’は
導体膜36から延びる図示しないリード電極と接続され
ている。このタイプの水晶振動子11は図4(b) (c) に
示すようにパッケージ20の内底面のパッド23上に載
置され、各凹所35内に導電性接着剤等(バインダ)2
5を充填して各導体膜36を各パッド23と接続するこ
とによりマウントされる。なお、この形態例においては
凹所35と導体膜36から成るスルーホール34を2か
所設けたが、上側のリード電極33と接続するスルーホ
ール34だけを設けて、下側の導体膜36については直
接他方のパッド23と接続してもよい。
【0008】この形態例の水晶振動子についても上記形
態例と同様の効果を奏する。即ち、両リード電極33を
各パッド23に対して接続する作業を、夫々一回の導電
性接着剤等25の塗布によって完了できることとなり、
生産性を向上することができる。また、スルーホール3
4内に導電性接着剤等を流し込むことにより、スルーホ
ールの3つの内壁面に導電性接着剤等が接着するので、
接着強度が強くなり、しかも少ない接着剤等で済む。ま
た、接着剤等がスルーホール内に溜るので、外部に流れ
る不具合がなくなる。接着剤が少なくて済む結果とし
て、固化した後の機械的歪みが小さくなって振動子の周
波数に与える影響が少なくなり、更にガスの発生が少な
くなるので水晶振動子がパッケージ内に気密封止された
時におけるガスによる悪影響を回避することが可能とな
る。
【0009】次に、図5(a) 及び(b) は図4の形態例と
同様に、水晶振動子11の素板12が平板状ではなく、
片面に凹陥部30を備えている。この素板12の凹陥部
30を含む片面には電極膜31と、平坦な他面上には励
振電極32と、リード電極33、更にはスルーホール3
4が形成されている。スルーホール34は端縁を切欠い
た凹所35と、凹所35の内壁に形成されたリード電極
33を他面側に延出する導体膜36とから構成されてい
る。なお、凹陥部30の内底面には超薄板状の振動部3
7が位置しており、厚肉の外枠38により振動部37を
補強する構成を備えている。図5(b) は上記水晶振動子
をパッケージ内に搭載した状態を示す断面図であり、凹
陥部30を下向きにした状態の水晶振動子11を、パッ
ケージ20内のパッド23上に載置してから、電極膜3
1と一方のパッド23との間、スルーホール34の導体
膜36と他方のパッド23との間を夫々導電性接着剤等
25により接続固定することにより搭載が行われる。こ
の場合も、上側のリード電極33をパッド23と接続す
る際に導電性接着剤等を2度塗りすることなく、スルー
ホール内の導体膜36とパッドとの間を一回の塗布によ
り接続できるので、作業性が大幅に向上する。この形態
例の効果は、上記各形態例において述べたものと同様で
ある。
【0010】次に、図6(a) は本発明の水晶振動子の他
の形態例の斜視図、(b) はパッケージ内に収納した状態
の斜視図、(c) は(b) のB−B断面図であり、この水晶
振動子11は平板状の水晶素板12の両主面に夫々励振
電極13と、リード電極14を対称形状となるように形
成するとともにリード電極14の延長上に位置する素板
面に穴状のスルーホール40(穴41、導体膜42)を
貫通形成することによりリード電極14を他方の面側に
延出させるようにしたものである。なお、この例では、
表裏のリード電極14を反対側に延出する為のスルーホ
ール40を夫々設けたが、いずれか一方のリード電極に
のみスルーホール40を設けてもよい。この水晶振動子
11をパッケージ20内に収納する際には図6(c) に示
すようにスルーホール40と一方のパッド23、下面の
リード電極14と他方のパッド23とを接触させた状態
で各スルーホール40内に導電性接着剤等25を所要量
充填する。このことによって各パッド23と各リード電
極14との接続が完了する。なお、図示しないスルーホ
ール40の形成位置は一例に過ぎず、各励振電極13か
ら延出されるリード電極14の方向に応じて種々変更で
きることはいうまでもない。この形態例においてスルー
ホールを設けたことによる効果は、上記各形態例につい
て述べたものと同様である。
【0011】次に、図7(a) (b) 及び(c) は本発明の他
の形態例の水晶振動子であり、この水晶振動子11は上
記した各タイプとは異なって片持ちタイプの振動子であ
る。従って、両主面に形成した各励振電極13、13か
ら延びるリード電極14、14は、共に素板12の同一
端縁に向かって延出されている。この形態例では、各リ
ード電極14、14が延びる方向に位置する素板端縁に
夫々スルーホール50、50を形成し、各リード電極1
4、14を反対側の主面にまで延在させている。即ち、
スルーホール50は、凹所51と、凹所51の内壁に形
成した導体膜52とから成り、導体膜52は各リード電
極14と電気的に接続されると共に該リード電極が形成
された面とは反対側の面付近まで延在している。このた
め、パッケージ55内の段差56上のパッド57に対し
て片持ち状態で水晶振動子11を固定する際にいずれの
面を上向きにしてもよいこととなり、更に各スルーホー
ル50内に導電性接着剤等25を充填することにより各
パッド57と各スルーホール(各リード電極14)とを
確実に接続することができる。なお、上記形態例では各
リード電極14、14についてスルーホールを設けた
が、これは一例であり、いずれか一方のリード電極14
についてスルーホールを設けるだけでも良く、この場合
には上側となるリード電極14にのみスルーホール50
が設けられているので、パッド57上へ水晶振動子を接
続する時にスルーホール50内に導電性接着剤等25を
充填するだけの作業により上側のリード電極とパッドと
の接続が完了することとなり、作業性が向上する。な
お、上記形態例では素板12の一つの端縁に2個又は1
個の凹所状のスルーホール50を形成したが、該素板端
縁よりも中央寄りの素板面に穴状のスルーホールを形成
し、このスルーホール内の導体膜を利用して上側のリー
ド電極とパッドとの接続を実現してもよい。なお、図
4、図5に示した凹陥部を有したタイプの水晶振動子を
図7の例の如くに片持ちタイプとすることも可能であ
り、この場合には水晶素板12の一方の端縁に沿って2
つのスルーホールを形成することとなろう。この形態例
においてスルーホールを設けたことによる効果は、上記
各形態例について述べたものと同様である。
【0012】次に、上記各形態例に示した水晶振動子を
バッチ処理により製造する方法について図8に基づいて
説明する。なお、ここでは一例として図1に示した水晶
振動子を製造する方法を図示説明するが、図1以外に示
した水晶振動子についての製造手順は図1の手順に準じ
るものである。まず、図8(a) は小片61となる部分が
未分離で複数連結された状態にある大型ウェハー60に
対してエッチング、レーザ加工等によってスルーホール
となる貫通孔62を形成する工程である。貫通孔62を
形成する位置は各小片61について決められた位置とす
る。この例では、各小片61間の境界線に沿った位置と
する。なお、各小片61の境界に相当する位置に各小片
61を分割する為の割り溝63を形成する工程を同時
に、或は前後して行ってもよい。なお、圧電振動子がA
Tカット水晶振動子である場合には、圧電素板の両面側
からのエッチングによって貫通孔62を形成することも
可能である。次に、(b) は電極等の形成工程であり、所
要のマスクを用いて各小片61の表裏両面に所要形状の
励振電極、リード電極を構成する導体膜64を蒸着によ
り形成する。なお、この工程と同時に、或は前後して貫
通孔62の内壁の適所に導体膜を形成して一方のリード
電極との導通を確保する。(c) は割り溝63に沿って各
小片61を大型ウェハー61から分割する工程を示して
おり、個々の小片61に分割された時点で図1に示した
水晶振動子が完成される。なお、図6、図7に示した平
坦なタイプの水晶振動子についてはスルーホールを構成
する貫通孔の形成位置、電極の形状等の点を除いては図
8に示した工程の説明がそのまま当てはまるものであ
る。但し、図6のように穴状のスルーホールを有する水
晶振動子の場合には、割り溝63に沿った位置ではな
く、割り溝63よりも小片61の内側寄りの位置に貫通
孔62を形成することとなる。これに対して、図4、図
5に示した凹陥部を備えた水晶振動子にあっては、図8
(a) の工程において凹陥部を形成する工程が実施される
が、それ以降の工程は同様に実施する。上記工程により
製造される水晶振動子等の圧電振動子にあっては、大型
ウェハの適所にスルーホールとなる貫通孔を予め形成し
ておき、電極形成のための真空蒸着を行う際に貫通孔内
に導体膜を形成することにより、リード電極を反対側面
にまで延出させているので、パッケージ内のパッド上に
水晶振動子の各リード電極を接続する際に、上側のリー
ド電極であってもスルーホールを介して下側に延出され
ているので、スルーホール内に導電性接着剤、半田等の
バインダを少量充填するだけで確実に電気的、機械的接
続を実現することが可能となる。
【0013】
【発明の効果】以上のように従来は、大型ウェハーから
バッチ処理により個々の振動子小片を製造する際に、個
々の振動子の両主面に形成される励振電極から延びるリ
ード電極が各主面上にて終端せざるを得ないために、リ
ード電極を表面実装パッケージ内のパッド上に接続固定
する際に、パッド側とは反対側のリード電極との接続が
面倒になるという不具合があったが、本発明では、バッ
チ処理によって水晶振動子を形成する際に、リード電極
と接する素板面に表裏を貫通する、凹所、穴を形成し、
この凹所、穴をスルーホールとすることにより、反対側
面にまで延在する導体膜をリード電極と接続するように
した。この結果、パッド側の面上に、両面の励振電極と
接続する導体が位置することとなり、パッド側と反対側
のリード電極との接続が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電振動子の一例としてのATカット
水晶振動子の斜視図。
【図2】(a) は上記水晶振動子をパッケージ本体内にマ
ウントした状態を示す斜視図であり、(b) はA−A断面
図である。
【図3】素板の対向し合う両端縁にスルーホールを形成
したタイプの水晶振動子をパッケージ内のパッド上にマ
ウントした状態を示す断面図。
【図4】(a) は本発明の他の形態例の水晶振動子の斜視
図、(b) はパッケージ内に搭載した状態を示す斜視図、
(c) は搭載状態を示す断面図。
【図5】(a) 及び(b) は本発明の他の形態例の水晶振動
子の斜視図、及びパッケージ内収納状態を示す断面図。
【図6】(a) (b) 及び(c) は本発明の他の形態例の水晶
振動子の斜視図、パッケージ内収納状態を示す斜視図、
及びB−B断面図。
【図7】(a) (b) 及び(c) は本発明の他の形態例の水晶
振動子の斜視図、パッケージ内収納状態を示す斜視図、
及びC−C断面図。
【図8】(a) (b) 及び(c) は本発明の圧電振動子の一例
を製造する手順を説明する為の図。
【図9】従来の水晶振動子の斜視図。
【符号の説明】 11 水晶振動子、12 圧電素板、13 励振電極、
14 リード電極、15、15’ 凹所、16 導体
膜、17 スルーホール、20 パッケージ本体、21
凹所、22 段差、23 パッド、25 導電性接着
剤或は、半田(バインダ)、30 凹陥部、34、3
4’スルーホール、36 導体膜、37 振動部、38
外枠、40 スルーホール、41 穴、42 導体
膜、50 スルーホール、51 凹所、52 導体膜、
55 パッケージ、56 段差、57 パッド、60
大型ウェハー、61 小片、62 貫通孔、63 割り
溝、64 導体膜。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素板の両主面に励振電極を備えると
    共に、各励振電極から圧電素板の同一の端縁、又は異な
    る2つの端縁に向けて夫々リード電極を延出した構造の
    圧電振動子において、 少なくともいずれか一方のリード電極と接する凹所状の
    スルーホールを素板端縁に形成し、該スルーホール内の
    導体膜を該リード電極と電気的に接続したことを特徴と
    する圧電振動子の構造。
  2. 【請求項2】 圧電素板の両主面に励振電極を備えると
    共に、各励振電極から圧電素板の同一の端縁、又は異な
    る2つの端縁に向けて夫々リード電極を延出した構造の
    圧電振動子において、 少なくともいずれか一方のリード電極と接する穴状のス
    ルーホールを素板面に形成し、該スルーホール内の導体
    膜を該リード電極と電気的に接続したことを特徴とする
    圧電振動子の構造。
  3. 【請求項3】 圧電素板の一方の主面に凹陥部を形成
    し、凹陥部側には導体膜を、他方の主面には励振電極及
    びリード電極を夫々形成し、 上記リード電極と接する凹所状又は穴状のスルーホール
    を素板端縁又は素板面に形成し、該スルーホール内の導
    体膜を該リード電極と電気的に接続したことを特徴とす
    る圧電振動子の構造。
  4. 【請求項4】 上記圧電振動子をパッケージの凹所内に
    設けたパッド上に接続する際に、パッド上にスルーホー
    ルを載置した状態で、該スルーホール内にバインダを充
    填することを特徴とする請求項1、2又は3記載の圧電
    振動子の接続方法。
  5. 【請求項5】 圧電素板となる小片を連結した大型ウェ
    ハーの表裏両面の各小片に対応する位置にスルーホール
    となる貫通孔を形成する工程と、 各小片部分の表裏両面に励振電極及びリード電極となる
    導体膜を形成する工程と、 上記貫通孔内に導体膜を形成する工程と、 上記大型ウェハーを小片毎に分割する工程と、からなる
    ことを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記励振電極及びリード電極の形成工程
    と、貫通孔内に導体膜を形成する工程を同時に行うこと
    を特徴とする請求項5記載の圧電振動子の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記圧電振動子は、ATカット水晶振動
    子であることを特徴とする請求項1乃至7に記載の圧電
    振動子の構造、接続方法、及び製造方法。
  8. 【請求項8】 上記圧電振動子がATカット水晶振動子
    である場合に、圧電素板の両面側からのエッチングによ
    って貫通孔を形成することを特徴とする請求項5又は6
    記載の圧電振動子の製造方法。
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