JP2000047013A - プリズムシートの製造方法 - Google Patents

プリズムシートの製造方法

Info

Publication number
JP2000047013A
JP2000047013A JP23466798A JP23466798A JP2000047013A JP 2000047013 A JP2000047013 A JP 2000047013A JP 23466798 A JP23466798 A JP 23466798A JP 23466798 A JP23466798 A JP 23466798A JP 2000047013 A JP2000047013 A JP 2000047013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
prism sheet
master mold
master
generation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23466798A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Masutani
真紀 増谷
Masato Sugimachi
正登 杉町
Toshikazu Shinogaya
利和 篠ケ谷
Itsuo Tanuma
逸夫 田沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP23466798A priority Critical patent/JP2000047013A/ja
Publication of JP2000047013A publication Critical patent/JP2000047013A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリズム列の頂角部におけるバリ、変形等を
なくし、正面輝度が高い性能を有するプリズムシートの
製造方法の提供。 【解決手段】 切削工具により多数の溝を形成したマス
ター型10に金属メッキ層20を形成し、その後電鋳に
より形成された電鋳部30をマスター型10から剥がし
て親型40を製作する。この親型40上に金属メッキを
施した後、電鋳により形成された電鋳部50を親型40
から剥がして子型を製作し、この子型に透明樹脂材料を
注入・固化してプリズムシートを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリズムシートの製
造方法に関し、さらに詳しくは、液晶表示体の液晶パネ
ルの背面照明装置等に使用される面光源用プリズムシー
トを製造するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示体では、液晶パネルの表示をよ
り見えやすくするため、液晶パネルの背面に平面状の照
明装置(バックライト)が設置されている。このバック
ライトとしては、液晶パネルの直下に設けられる拡散板
の下面に光源を配置する直下型方式と、液晶パネルの背
面に透明樹脂製の導光板を配置し、この導光板の端部に
細い管状の光源を配置するエッジライト方式とが主に採
用されている。このエッジライト方式では、透明導光板
の端面から入った光を上面方向に立ち上げる目的で、集
光効果を持つプリズムシートが透明導光板の上面に載置
して使用されている。
【0003】従来、このような面光源用のプリズムシー
トとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)等
の透明フイルムの表面に断面三角形のプリズム列を形成
したシートが1枚乃至2枚使用されている。このプリズ
ムシートは、通常断面三角形の溝を有する型に透明樹脂
材料を流し込み、次いでその上から透明樹脂フイルムを
積層し硬化一体化することで製造されている。得られた
プリズムシートは装着されるバックライトユニットのサ
イズに応じて打ち抜いて使用される。
【0004】また、このプリズムシートを製造するため
の金型は、次のように製作されている。まず、アクリル
樹脂等の板を切削工具でプリズムとして山形形状の溝を
彫りマスター型を製作し、このマスター型に金属メッキ
を行い、更に電鋳により裏打ちすることによって親型を
製作し、この親型を金型として透明樹脂材料を注入、固
化してプリズムシートを得ている。
【0005】このような親型を金型として用いて製造さ
れるプリズムシートにおいては、マスター型の頂角に切
削工具等によるバリ、変形等ができやすく、特に頂角部
の角度の小さいマスター型ではバリ、変形等ができやす
く、この結果、このマスター型から得られる親型を用い
て製作されるプリズムシートの頂角部にもバリ、変形等
が形成されやすくなる。頂角部にバリ、変形等が形成さ
れたプリズムシートの場合、この頂角部付近で透明導光
板からの光が散乱して正面輝度が低下する問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プリ
ズムの頂角部のバリ、変形等がほとんどないプリズムシ
ートの製造方法を提供することにあり、その結果、輝度
向上性能に優れたプリズムシートを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的は、断面が三角
形のプリズム列を多数形成したマスター型に金属を被覆
し、この金属を前記マスター型から剥がすことにより親
型を形成し、この親型に金属を被覆して該金属を親型か
ら剥がすことにより得られる子型を金型として使用し、
この金型に透明樹脂材料を注入して固化するプリズムシ
ートの製造方法によって達成される。
【0008】さらに、上記した目的は、断面が三角形の
プリズム列を多数形成した金型に透明樹脂材料を注入し
て固化することからなるプリズムシートの製造方法にお
いて、(1)断面が三角形のプリズム列を多数形成した
第1のマスター型に金属を被覆し、(2)この金属を前
記マスター型から剥がすことにより親型を形成し、
(3)この親型に金属を被覆して該金属を親型から剥が
すことにより得られる子型(第1世代)を形成し、この
子型を第2のマスター型として使用し、前記(1)〜
(3)の工程を経て孫型(第2世代)を成形金型として
使用し、この成形金型に透明樹脂材料を注入して固化す
ることを特徴とするプリズムシートの製造方法によって
達成される。
【0009】断面が三角形のプリズム列を多数形成した
マスター型の頂角部にバリ、変形等が形成されている場
合、このマスター型から得られる親型においては、上記
のバリ、変形等に対応するバリ、変形等が親型の谷部に
形成される。ついでこの親型から子型を製作すると、親
型の谷部に形成されたバリ、変形等に対応するバリ、変
形等が子型の頂部に形成される。したがって、この子型
を金型として透明樹脂材料を注入・固化して得られるプ
リズムシートにおいては、このシートのプリズム列の各
々の谷部に子型の頂部に形成されたバリ、変形等に対応
するバリ、変形等が形成されるが、プリズムシートのプ
リズム列の各々の頂部には、バリ、変形等は形成されな
い。孫型(第2世代)を成形金型として使用し、この成
形金型に透明樹脂材料を注入して固化することによって
プリズムシートを製造する場合、得られるプリズムシー
トのプリズム列の各々の谷部に孫型(第2世代)の頂部
に形成されたバリ、変形等に対応するバリ、変形等が形
成されるが、プリズムシートのプリズム列の各々の頂部
には、バリ、変形等は形成されない。また、更に第3世
代、第4世代、第5世代・・・・の各々を成形金型とし
て使用すると、多数の成形金型を作製でき、製品精度が
安定する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態をついて説明する。図1は本発明のプリズムシートの
製造方法の前段部の好ましい一実施の形態を示す工程
図、図2は本発明のプリズムシートの製造方法の後段部
の好ましい一実施の形態を示す工程図である。図1
(A)は断面が三角形のプリズム列を形成する工程を示
しており、図示していない切削工具により樹脂板の表面
を切削し、溝が彫り込まれたマスター型10が製作され
る。切削工具には、ダイヤモンド、超硬金属製のバイト
等が使用され、樹脂板には、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂等の樹脂が使用される。また、樹脂板の代わりに銅
材、銅材にNi等をメッキしたもの等を使用することも
できる。この工程で彫り込まれる溝は、作製しょうとす
るプリズムシートのプリズムの形状により設定され、例
えば、頂角50〜120度、ピッチが10〜120μ
m、溝の深さが10〜130μmの溝12が形成され
る。この切削工程では、溝12の谷部12Aは切削バイ
トの先端で形成されるので、バイトの形状に対応した正
確な形状を有する。しかし、溝12の山部12Bは、バ
リ、変形等(12C)が見られる。
【0011】次に図1(B)に示すように、マスター型
10の溝12が形成された面に金属メッキが施されて金
属メッキ層20が形成される。
【0012】次に図1(C)に示すように、に上記のマ
スター型10の金属メッキ層20が形成された面に電鋳
が施される。この電鋳によって形成された部分30(以
下、電鋳部30という)には、例えば、ニッケル等の金
属が使用される。電鋳部30の厚さは0.1〜5.0m
mが望ましい。電鋳部30の厚さが、0.1mよりも薄
いと、この電鋳部30をマスター型から剥がし、親型と
する際の強度、ハンドリング等の点が支障が生じ、一
方、5.0mm以下の厚みでも親型としての性能上に支
障はなく、これ以上厚くすることはコスト等の面で不利
である。
【0013】次に図1(D)に示すように、電鋳部30
をマスター型10から剥がす。この場合、電鋳部30の
谷部には、マスター型10の溝の山部に形成されたバ
リ、変形等(12C)に対応するバリ、変形等(30
A)が形成されている。
【0014】次に図1(E)に示すように、この電鋳部
30の溝が形成された面に金属メッキ層42を形成して
親型40を製作する。この場合、金属メッキは親型40
を構成する金属とは密着性に優れ、この金属メッキ層4
2の面に電鋳される金属に対して離型性に優れた金属が
望ましい。
【0015】次にこの金属メッキ層42の面に電鋳が施
されて電鋳部50が形成される。この電鋳部50は親型
40から剥がされ、図2(F)に示すような子型60が
製作される。この子型60の溝の谷部は切削バイト等の
先端部形状に対応した正確な形状を有するが、子型60
の溝の山部には、親型40の谷部に形成されたバリ、変
形等に対応するバリ、変形等(60A)が形成されてい
る。
【0016】次に図2(G)に示すように、子型60を
プリズムシート成形用金型として使用し、この金型に透
明樹脂材料70を注入・固化し、この透明樹脂材料の部
分を子型60から剥がすと、図2(H)に示すようなプ
リズムシート80が製作される。このように、子型60
をプリズムシート成形用金型として使用するので、子型
60を構成する金属(電鋳部50を構成する金属)に
は、耐久性に優れた金属が望ましい。
【0017】子型60を用いて形成されるプリズムシー
ト80の溝の谷部は、子型60の山部の形状に対応する
ので、図3の拡大図の示すように、バリ、変形等(80
A)が形成されているが、プリズムシート80の溝の山
部には、切削バイト等の先端部形状に対応した正確な形
状を有する。
【0018】プリズムシートの場合、図3の拡大図に示
すように、導光板からプリズムシート80に出射された
光は、プリズムシート80から外側にほぼ垂直な方向に
出射される。一般に、プリズムシートの山部(頂角部付
近)にバリ、変形等があると、導光板からプリズムシー
トに出射された光はバリ、変形等の部分で乱反射しやす
くなる結果、プリズムシートから外側にほぼ垂直な方向
に出射される光量が少なくなり、プリズムシートの正面
輝度が低下することになる。しかし、本発明の方法で得
られるプリズムシート80の場合、図3の拡大図に示す
ように、プリズムシート80の山部(頂角部付近)にバ
リ、変形等がないので、導光板からプリズムシート80
に出射された光(光線を破線で示す)は、プリズムシー
ト80から外側にほぼ垂直な方向に出射され、プリズム
シート80の正面輝度が低下することがない。本発明の
方法で得られるプリズムシート80は、プリズムシート
80の谷部にはバリ、変形等(80A)が形成されてい
るが、光の入射角度(θ)とすると、太線で示すように
θの角度が大きい場合も山部には光線が通るが、谷部を
通る光線が少量のためバリ、変形等(80A)の影響が
少ないという理由からほとんど乱反射することがなく、
プリズムシート80の表面輝度はほとんど低下しない。
【0019】また、本発明においては、図2(F)に示
すような子型を第2のマスター型として使用し、このマ
スター型を上記した図1の(A)〜(F)と同様な工程
を経て図2(F)に示す形状と同様な形状の孫型(第2
世代)を成形金型として使用し、この成形金型に透明樹
脂材料を注入して固化してプリズムシートを製造するこ
ともできる。
【0020】さらに、本発明においては、前記孫型(第
2世代)を第3のマスター型として使用し、このマスタ
ー型を図1の(A)〜(F)と同様な工程を経て図2
(F)に示す形状と同様な形状の第3世代の型を成形金
型として使用し、この成形金型に透明樹脂材料を注入し
て固化してプリズムシートを製造することもできる。
【0021】また、本発明においては、第3世代の型を
第4のマスター型として使用し、このマスター型を図1
の(A)〜(F)と同様な工程を経て図2(F)に示す
形状と同様な形状の第4世代の型を成形金型として使用
し、この成形金型に透明樹脂材料を注入して固化してプ
リズムシートを製造することもできる。
【0022】さらに前記第4世代、第5世代・・・の各
々の型を第5、第6・・・のマスター型として、図1の
(A)〜(F)と同様な工程を経て図2(F)に示す形
状と同様な形状の第5世代、第6世代、・・・・・の各
々の型を成形金型として使用し、この成形金型に透明樹
脂材料を注入して固化してプリズムシートを製造するこ
ともできる。
【0023】通常、マスター型から親型、または親型か
ら子型を作製する型起こしは、型の成形精度を保つため
には、一つのマスター型から数回程度しか行うことがで
きないため、数個の型しか作製することできない。しか
しながら、上記のように第2世代、第3世代、第4世
代、第5世代、・・・の各々の型を第3、第4、第5、
第6・・・のマスター型として、図1の(A)〜(F)
と同様な工程を経て図2(F)に示す形状と同様な形状
の第3世代、第4世代、第5世代、第6世代、・・・・
・の各々の型を成形金型として使用し、この成形金型に
透明樹脂材料を注入して固化してプリズムシートを製造
する場合、それぞれのマスター型から数個の型を成形で
きるため、マスター型の数×数個の数の型を卦婦負製精
度よく成形できることになる。したがって、多数の成形
金型を作製でき、製品精度が安定したプリズムシートを
得ることができる。
【0024】本発明において、金型に注入・固化される
透明樹脂材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の
いずれも使用可能である。熱可塑性樹脂としては、アク
リル系樹脂(例えば、PMMA)、ポリカーボネート、
ポリスチレン、ポリノルボルネン、ポリメチルペンテン
−1、ウレタン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチ
レン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、アク
リル系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂等が挙げられる。
【0025】熱可塑性樹脂の場合、射出成形機も用いて
樹脂を可塑化して金型に注入し、金型で冷却固化してプ
リズムシートが製造される。また、熱硬化性樹脂の場合
も射出成形機を用いて金型に注入し、加熱硬化により固
化してプリズムシートが取り出される。さらに熱硬化性
樹脂では、液状の材料をローター、スタティックミキサ
ー等の混合装置で混合し、これを金型に注入して加熱す
ることによってプリズムシートを得ることができる。
【0026】これらの透明樹脂材料の中では、特に熱硬
化性ポリウレタンが特に好ましく用いられる。通常、プ
リズムシートの製造方法において、プリズムシートを金
型から取り出す際、あるいはプリズムシートをバックラ
イトとして組み立てる際に、プリズムシートのプリズム
列の傷がつきやすいため、この傷に起因する輝度の低下
が生じやすい。プリズムシートが熱硬化性ポリウレタン
で作製される場合、この樹脂の耐摩耗性等に起因して傷
の発生を防止することができる。
【0027】熱硬化性ポリウレタンは、水酸基末端プレ
ポリマーとイソシアネート成分とをウレタン化触媒のも
とに反応して得られる。水酸基末端プレポリマーは、ポ
リオール成分と当量以下の無黄変性ジイソシアネートと
を反応して得られる。
【0028】ポリオール成分としては、ポリエステルポ
リオールと、水酸基価が30〜400のポリエステルポ
リオールあるいは分子量300以下の短鎖ジオールとの
混合物が使用できる。水酸基価が30〜400のポリエ
ステルポリオールとしては、ポリ(ε−カプロラクト
ン)ポリオール、ポリ(アルキレンカーボネイト)ポリ
オール、ポリ(β−メチル−δ−バレロラクトン)ポリ
オール等が使用できる。これらのポリエステルポリオー
ルは、1分子当たり平均して1.8以上3.5未満の水
酸基を持つことが望ましい。
【0029】また、分子量300以下のジオールとして
は、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1、3−ブタンジオール、ネオペンチルジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール等が使用できる。
【0030】一方、無黄変性ジイソシアネートとして
は、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレン
ジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、
2,24−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、3,3’−ジイソシアネートプロピルエーテル、3
−イソシアネートメチル−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジ
イソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネ
ート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサ
ン等が使用できる。
【0031】上記のポリオール成分に対して、イソシア
ネートを0.8当量以下、好ましくは0.6当量以下反
応させることにより、水酸基末端プレポリマーを得るこ
とができる。そして、水酸基末端プレポリマーに対して
0.8〜1.3の当量のイソシアネートをウレタン化触
媒の存在下で反応させることによりウレタン硬化物を得
ることができる。
【0032】ウレタン化触媒としては、錫化合物、鉛化
合物、ビスマス化合物等の金属化合物が使用できる。具
体例としては、塩化第一錫、塩化第二錫、硝酸錫、硫酸
錫、テトラ−n−ブチル錫、n−ブチル錫トリクロライ
ド、トリメチル錫ヒドロキシド、ジ−n−ブチル錫ジア
セテート、ジ−n−ブチル錫ジラウレート、スタナスオ
クトエート等が使用できる。ウレタン化触媒の使用量
は、水酸基末端プレポリマーおよびイソシアネートの総
量に対し、1ppm〜0.1重量%である。
【0033】本発明におけるプリズムシートの製造する
際には、透明樹脂材料中に、必要に応じて酸化防止剤、
紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング等の成分をプ
リズムシートの特性上支障のない範囲内で添加すること
ができる。
【0034】本発明におけるプリズムシートは、上記の
方法でプリズム例が形成されたプリズムシートと透明樹
脂フイルムを一体化したプリズムシートとすることがで
きる。これらの方法としては、例えば、(1)金型内に
透明樹脂フイルムを配置し、金型を閉じて前記透明樹脂
材料を金型内に注入する方法、(2)金型内に前記透明
樹脂材料を注入し、その上に透明樹脂フイルムを積層す
る方法、(3)前記透明樹脂材料を塗工した透明樹脂フ
イルムを金型に押しつけて透明樹脂材料面にプリズム列
を転写する方法等が挙げられる。
【0035】これらの方法で得られる一体化したプリズ
ムシートでは、強度、耐熱性等を考慮して透明樹脂フイ
ルムを選定することによってプリズムシートの耐久性、
寸法安定性をコントロールすることができる。透明樹脂
フイルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカー
ボネート、ポリエーテルサルホン等からなるフイルムが
好ましく、フイルムの厚みは、50〜300μmのもの
を使用することができる。フイルムの厚みが50μmμ
m未満の場合、シートとしての剛性が低くなるので、バ
ックライトの組み立て性が悪くなり、また、厚みが30
0μmを越えると、バックライトシステムとして厚くな
るので好ましくない。
【0036】
【実施例】実施例1 水酸基価216のポリ(ε−カプロラクト)ポリオール
と、1,4−ブタンジオール、および3−イソシアネー
トメチル−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソ
シアネート(IPDI)とを反応し水酸基末端プレポリ
マーを得た。このプレポリマーの水酸基に対し、IPD
Iを1.05当量加え、さらに20ppmのジn−ブチ
ル錫ジラウレートを添加し反応させ、硬化性液状組成物
を得た。
【0037】(マスター型の製作)アクリル樹脂板の片
面に切削バイトを用いて、断面三角形(深さ25μm、
ピッチ50μm、頂角58度)の溝を彫ったマスター型
を製作した。 (親型の製作)マスター型の溝を彫った面に9μmの厚
みでニッケルメッキ層を形成し、このニッケルメッキ層
の面にニッケルの電鋳を施した。電鋳時のキャビティサ
イズ:45×55mm)であり、この電鋳部分をマスタ
ー型から剥がし親型を得た。 (子型の製作)得られた親型の溝が形成された面に10
0μmの厚みのニッケルメッキ層を形成し、このメッキ
層の面にニッケルの電鋳を施した。電鋳時のキャビティ
サイズ:45×55mm)であり、この電鋳部分を親型
から剥がし子型を得た。 (プリズムシートの製作)この子型を金型として前記の
硬化性液状組成物を注入充填し、90℃で硬化した。5
分後、硬化物を金型から脱型し、200μmのプリズム
シートを得た。次いで120℃で2時間熱処理を行い、
目的とするプリズムシートを得た。
【0038】(プリズムシートの評価)得られたプリズ
ムシートのプリズム頂角部の表面は平滑でバリ、変形等
が認められなかった。このプリズムシートを45mm×
55mm×3mmのエッジライト式導光板の上にプリズ
ム面を載置し、性能を評価したところ、3mAの条件で
の中心正面輝度は4400cd/mであった。
【0039】実施例2 実施例1で得られた子型をマスター型とし、このマスタ
ー型に9μmの厚みでニッケルメッキ層を形成し、この
ニッケルメッキ層の面にニッケルの電鋳を施した。電鋳
時のキャビティサイズ:45×55mm)であり、この
電鋳部分をマスター型から剥がし型を得た。 〔孫型(第2世代)の製作)得られた型の溝が形成され
た面に100μmの厚みのニッケルメッキ層を形成し、
このメッキ層の面にニッケルの電鋳を施した。電鋳時の
キャビティサイズ:45×55mm)であり、この電鋳
部分を型から剥がし孫型(第2世代)を得た。 (プリズムシートの製作)この孫型(第2世代)を金型
として実施例1と同じ硬化性液状組成物を注入充填し、
90℃で硬化した。5分後、硬化物を金型から脱型し、
200μmのプリズムシートを得た。次いで120℃で
2時間熱処理を行い、目的とするプリズムシートを得
た。 (プリズムシートの評価)得られたプリズムシートの性
能は実施例1と同様であった。
【0040】比較例1 実施例1におけるマスター型から親型を製作し、この親
型をプリズムシート製作用金型として使用した以外は実
施例1同様にしてプリズムシートを製作した。得られた
プリズムシートは、プリズム頂角部にバリ、変形等が認
められた。これは、マスター型製作時にプリズム頂角に
バリ、変形等が形成され、このバリ、変形等が親型の溝
の谷部に転写されたためと思われる。次に実施例1同様
にして性能を評価したところ、3mAの条件での中心正
面輝度は3900cd/mであった。
【0041】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、マスター型製作時に溝の頂角部に形成されるバ
リ、変形等がプリズムシートの頂角部に転写されること
がなく、プリズムシートの頂角部は、切削バイトの先端
形状に対応した正確な形状を有するので、プリズムシー
トの頂角部における乱反射がなく、プリズムシートによ
る正面輝度が高くなる。請求項7に記載の発明によれ
ば、上記の効果の他に、多数の成形金型を作製できるの
で、製品精度が安定したプリズムシートを大量生産する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリズムシートの製造方法における製
造工程の前段部を示す工程図である。
【図2】本発明のプリズムシートの製造方法における製
造工程の後段部を示す工程図である。
【図3】本発明の製造方法によって得られるプリズムシ
ートの一部拡大図である。
【符号の説明】
10 マスター型 12 溝 20 金属メッキ層 30 電鋳部 40 親型 42 金属メッキ層 50 電鋳部 60 子型 70 透明樹脂材料 80 プリズムシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 11:00 Fターム(参考) 2H042 BA05 BA11 BA14 BA20 4F202 AA42 AH75 AH76 AJ02 AJ09 CD05 CD12 4F206 AA42 AH75 AH76 AJ02 AJ09 JA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が三角形のプリズム列を多数形成し
    た金型に透明樹脂材料を注入して固化することからなる
    プリズムシートの製造方法において、断面が三角形のプ
    リズム列を多数形成したマスター型に金属を被覆し、こ
    の金属を前記マスター型から剥がすことにより親型を形
    成し、この親型に金属を被覆して該金属を親型から剥が
    すことにより得られる子型を金型として使用し、この金
    型に透明樹脂材料を注入して固化することを特徴とする
    プリズムシートの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記マスター型が、樹脂板を切削して形
    成されることを特徴とする請求項1に記載のプリズムシ
    ートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記マスター型に金属メッキし、その表
    面を電鋳して親型を形成することを特徴とする請求項1
    に記載のプリズムシートの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記親型に金属メッキし、その表面を電
    鋳して子型を形成することを特徴とする請求項1に記載
    のプリズムシートの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記透明樹脂材料が、熱可塑性樹脂材料
    または熱硬化性樹脂材料であることを特徴とする請求項
    1に記載のプリズムシートの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱硬化性樹脂が、熱硬化性ポリウレ
    タンからなることを特徴とする請求項5に記載のプリズ
    ムシートの製造方法。
  7. 【請求項7】 断面が三角形のプリズム列を多数形成し
    た金型に透明樹脂材料を注入して固化することからなる
    プリズムシートの製造方法において、(1)断面が三角
    形のプリズム列を多数形成した第1のマスター型に金属
    を被覆し、(2)この金属を前記マスター型から剥がす
    ことにより親型を形成し、(3)この親型に金属を被覆
    して該金属を親型から剥がすことにより得られる子型
    (第1世代)を形成し、この子型を第2のマスター型と
    して使用し、前記(1)〜(3)の工程を経て孫型(第
    2世代)を成形金型として使用し、この成形金型に透明
    樹脂材料を注入して固化することを特徴とするプリズム
    シートの製造方法。
  8. 【請求項8】前記孫型(第2世代)を第3のマスター型
    として使用し、前記(1)〜(3)の工程を経て第3世
    代の型を成形金型として使用し、この成形金型に透明樹
    脂材料を注入して固化することを特徴とする請求項7に
    記載のプリズムシートの製造方法。
  9. 【請求項9】前記第3世代の型を第4のマスター型とし
    て使用し、前記(1)〜(3)の工程を経て第4世代の
    型を成形金型として使用し、この成形金型に透明樹脂材
    料を注入して固化することを特徴とする請求項8に記載
    のプリズムシートの製造方法。
  10. 【請求項10】前記第4世代、第5世代・・・の各々の
    型を第5、第6・・・のマスター型として、前記(1)
    〜(3)の工程を経て第5世代、第6世代・・・の各々
    の型を成形金型として使用し、この成形金型に透明樹脂
    材料を注入して固化することを特徴とする請求項9に記
    載のプリズムシートの製造方法。
JP23466798A 1998-05-29 1998-08-20 プリズムシートの製造方法 Pending JP2000047013A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23466798A JP2000047013A (ja) 1998-05-29 1998-08-20 プリズムシートの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14976898 1998-05-29
JP10-149768 1998-05-29
JP23466798A JP2000047013A (ja) 1998-05-29 1998-08-20 プリズムシートの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000047013A true JP2000047013A (ja) 2000-02-18

Family

ID=26479549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23466798A Pending JP2000047013A (ja) 1998-05-29 1998-08-20 プリズムシートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000047013A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002166425A (ja) * 2000-11-30 2002-06-11 Dainippon Printing Co Ltd 金型の複製方法および性状判定方法
JP2010503454A (ja) * 2006-09-18 2010-02-04 エージェンシー フォー サイエンス、テクノロジー アンド リサーチ 針構造および針構造を製作するための方法
CN102207566A (zh) * 2011-07-01 2011-10-05 上海凯鑫森产业投资控股有限公司 棱镜片、具备上述棱镜片的背光模组及液晶显示装置
CN107030940A (zh) * 2017-05-16 2017-08-11 苏州维旺科技有限公司 扩散板模仁及扩散板模仁制作方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002166425A (ja) * 2000-11-30 2002-06-11 Dainippon Printing Co Ltd 金型の複製方法および性状判定方法
JP2010503454A (ja) * 2006-09-18 2010-02-04 エージェンシー フォー サイエンス、テクノロジー アンド リサーチ 針構造および針構造を製作するための方法
CN102207566A (zh) * 2011-07-01 2011-10-05 上海凯鑫森产业投资控股有限公司 棱镜片、具备上述棱镜片的背光模组及液晶显示装置
CN107030940A (zh) * 2017-05-16 2017-08-11 苏州维旺科技有限公司 扩散板模仁及扩散板模仁制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100957654B1 (ko) 가요성 주형 및 그를 이용한 미세구조체의 제조 방법
EP0478178B1 (en) Retroreflective article
JP5932235B2 (ja) フレキシブル導光板及びフレキシブル導光板の製造方法
AU733436B2 (en) Method and apparatus for seamless microreplication using an expandable mold
CN104486918B (zh) 玻璃复合体、电子设备及输入装置
KR20060126546A (ko) 전이 금형, 그의 제조 방법 및 미세 구조의 제조 방법
KR100853160B1 (ko) 구조화된 표면 광 가이드의 연속 제조 방법
JPH045681B2 (ja)
EP2422963A2 (en) Optical sheet manufactured with patterned rollers
EP2378191A2 (en) Double sided light guide plate manufactured with patterned rollers
CN102362327B (zh) 导光板材料用聚氨酯片材及其制造方法以及用途
CN111025440A (zh) 贴合膜用棱镜结构及其加工方法和应用
JP2000047013A (ja) プリズムシートの製造方法
EP2422964A2 (en) Optical sheet manufactured with micro-patterned carrier
EP2371524A1 (en) Thin light guide plate having patterns on both major surfaces and process for the production of same
EP2374591A2 (en) Printed double-sided light guide plate
CN101900300B (zh) 导光板及其制造方法
JP2014044880A (ja) フレキシブル導光板
CN113681935A (zh) 一种带纹理的透明3d玻纤板材的生产工艺及应用
JP6174754B2 (ja) シート状物及びシート状物の製造方法
JPH11142620A (ja) プリズムシートの製造方法
CN114055904A (zh) 一种塑料嵌装玻璃的制备方法
JPH11142621A (ja) プリズムシートの製造方法
JP3999305B2 (ja) 光学用熱可塑性ウレタン樹脂レンズの製造方法とそのレンズ
JP2005041164A (ja) 成形用樹脂型および成形用樹脂型の製造方法並びに成形用樹脂型を用いたレンズシートの製造方法