JP2000046609A - 熱式流量計とこれを用いた薬液注入装置 - Google Patents

熱式流量計とこれを用いた薬液注入装置

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JP2000046609A
JP2000046609A JP10214539A JP21453998A JP2000046609A JP 2000046609 A JP2000046609 A JP 2000046609A JP 10214539 A JP10214539 A JP 10214539A JP 21453998 A JP21453998 A JP 21453998A JP 2000046609 A JP2000046609 A JP 2000046609A
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Toru Shintani
徹 新谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用環境温度に対して数%程度となってしま
うスポット温度上昇信号の対雑音比を改善することで、
より正確な熱式流量計測を行う。 【解決手段】 流体の流速を測定するために流体に対し
てスポット温度上昇を行うために流路25の上流側に配
設されるヒータ26hと、複数のサーミスタ26t−
1、2を既知の距離Lで互いに離間して配設し、これら
とは別に環境温度を測定するサーミスタ26eを流路の
近くに配置して、差動入力流量信号の増幅器14により
サーミスタ26t−1、2とサーミスタ26eの差分を
増幅することにより、スポット温度上昇分のみの信号成
分を取り出し、この信号に基づいて、検知時間差Δtを
演算し、距離Lを時間差Δtで割ることで、求める流速
を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱式流量計及びこ
れを用いた薬液注入装置に関するものである。
【従来の技術】従来より、連続する既知の所定横断面積
を有するチューブ状の流路内を上流から下流に向けて流
れる流体の流速を測定するために上流側でスポット温度
上昇させ、下流側においてスポット温度上昇を検出する
までの経過時間を測定することで流速を得てから、横断
面積を乗ずることで流体の流量を測定するようにした熱
式流量計が知られている。
【0002】一方で、疼痛緩和の目的で塩酸モルヒネを
含む麻薬や、癌治療のための抗癌剤や抗生物質等の連続
微量注入やインシュリンなどの定期的投与を行うための
薬液注入装置が提案されている。
【0003】これらの薬液注入装置によれば、バッテリ
ーで駆動される小型のシリンジポンプやペリスタリック
ポンプなどのように電気をエネルギー源としてモータ等
の動力源を用いた電動式の加圧手段を用いている。ま
た、このような電動式の加圧手段によれば、電気回路や
マイクロプロセッサによる制御手段を用いて任意の注入
量を得ることが可能となることから、患者の様態に応じ
たきめ細かな薬液の注入管理が実現可能になるという利
点がある。
【0004】更に、本願出願人は特開平9−26229
2公報において、流量制御を単一のオリフィス(微細孔
を有する流体抵抗体)で行う流量制限手段を備え、これ
にさらに熱式流量計を組み合わせることにより、上記の
オリフィスの下流において熱式流量測定を行い、この測
定結果を用いて注入の流量を断続制御することで、一機
種で複数のパターンの流量設定ができるようにして、患
者の状態に応じて、よりきめ細かな薬液の注入を行うこ
とができるようにした薬液注入装置を提案している。
【0005】この種の薬液注入装置は、通常、患者が携
帯して使用されるため、さまざまな使用環境下でも十分
に機能することが求められることになる。特に、使用可
能な環境温度範囲は、患者が身に付けた状態で10〜40℃
の範囲となるように広く設定する必要がある。したがっ
て、当然ながら、上述したように流量を測定する熱式流
量計の測定温度範囲についても、薬液注入装置の環境温
度範囲と同じに設定する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱式流
量計の測定温度範囲を広げるということは、計測信号の
信号対雑音比の面でかなり不利となる。この理由は、例
えば熱式流量計が薬液注入装置に組み込まれる場合にお
いて、装置の電子回路の能力とその消費電力と、流速が
測定される薬液に対してスポット温度上昇を行うための
加熱ヒータを内蔵する必要を考慮すると、熱式流量計に
おける温度検出部におけるスポット上昇温度はせいぜい
1℃どまりとなるが、この上昇温度は上記の環境温度範
囲である10〜40℃のわずか数%程度に過ぎない。このた
めに、このスポット温度上昇分を増幅する増幅回路で
は、大部分が環境温度成分である信号を増幅することに
なってしまう。
【0007】このために、十分な増幅率を得ることがで
きず、流量測定方法において必要な情報は、温度変化分
のみであるが、温度上昇検出結果を十分に取り出すこと
ができなくなるので、正確な流量測定ができなくなる問
題がある。
【0008】したがって、本発明は上述した問題点に鑑
みてなされたものであり、熱式流量計において、温度検
出手段により検出した温度と環境温度の差分信号を取出
すことにより、流量計測信号の信号対雑音比を向上させ
ることで、環境温度変化に左右されず正確な流量の測定
を行なうことができる熱式流量計とこれを用いた薬液注
入装置の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明によれば、流路内を流れる
流体の流速に対して前記流路の横断面積を乗ずることで
前記流体の流量を測定するめに、前記流路の上流側に配
設されることで前記流体に対してスポット温度上昇を行
う加熱手段と、前記加熱手段の下流側に所定距離離間し
て配設され、前記スポット温度上昇による上昇温度まで
の経過時間を検出して前記流速を求めるための少なくと
も1つの温度検出手段とを備えた熱式流量計において、
前記流路の近傍に配設される前記温度検出手段と、前記
スポット温度上昇の影響を受けない部位において配設さ
れることで環境温度を測定する環境温度測定手段とを備
え、前記温度検出手段による前記検出の出力と、前記環
境温度測定手段による環境温度の測定結果の出力間の差
分信号に基づいて、前記経過時間を求め、前記距離を前
記経過時間で割ることにより求める流速を演算する制御
手段とを具備し、環境温度変化の影響を最小にすること
を特徴としている。
【0010】また、好ましくは、前記温度検出手段と、
前記環境温度測定手段は作動出力を得るブリッジ回路を
構成して、前記差分信号を求めることを特徴としてい
る。
【0011】また、好ましくは、前記温度検出手段を、
既知の距離で互いに離間して一対分配設することを特徴
としている。
【0012】また、好ましくは、前記制御手段は、前記
流路の既知の横断面積に対して求めた流速を乗ずること
で、前記流体の流量を演算し、演算結果を外部にデジタ
ルデータとして出力することを特徴としている。
【0013】そして、好ましくは、上記の熱式流量計を
用いた薬液注入装置であって、前記流体である薬液を充
填した薬液バッグを収納するとともに、加圧手段に接続
される加圧室を一体または別に設けた薬液カートリッジ
と、前記薬液バッグに接続される前記流路の途中部位に
おいて接続されることで前記加圧手段により送られる流
量を制限する流体抵抗手段と、前記流路内における薬液
の流量を断続するために前記流体抵抗手段の下流側に設
けられる流量制御手段と、前記流路における流量を求め
るための前記熱式流量計と、前記流量制御手段と前記熱
式流量計とに接続される主制御手段とを具備することを
特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明における好適な一実
施形態につき、添付図面を参照して詳細に述べる。先
ず、図1は患者Pへの装着状態とともに示した薬液注入
装置1の全体構成を示す外観斜視図である。また、図2
は図1の薬液注入装置1の要部を破断して示したブロッ
ク図を兼ねる断面図である。
【0015】両図において、薬液注入装置1は、図示の
ように患者Pの衣類の胸ポケットなどに入れることがで
きる形状を有している。また図示のように表示部15が
上に向くようにして、患者Pが随時見ることができると
ともに、一対のスイッチ18が前面に位置するように構
成された制御ユニット11と、この制御ユニット11に
対して後述するように着脱される流体制御デバイス21
と、この流体制御デバイス21に対して着脱される薬液
カートリッジ31とから構成されている。
【0016】また、この制御ユニット11には光通信を
行う送受信部63とリードスイッチ64が内蔵されてお
り、コネクタC1に対してインターフェースケーブル2
0(例えば、シリアルインターフェース用RS232C
ケーブル)を介してノートパソコン等の外部プログラミ
ング装置41に接続された通信用アダプター60に対し
て薬液注入装置1を所定位置にセットすることで、リー
ドスイッチ64がアダプター60に内蔵のアクチエータ
である永久磁石62により作動する一方で、アダプター
60に内蔵された送受信部61と薬液注入装置1の送受
信部63とが対向する位置にセットされることで、後述
の所定データの送受信を行えるように構成されている。
【0017】また、制御ユニット11と流体制御デバイ
ス21と薬液カートリッジ31の夫々は図中の矢印D
1、D2方向に互いに着脱自在に構成されており、流体
制御デバイス21と薬液カートリッジ31との接続につ
いては、例えばパチン嵌合により一体的となる状態にセ
ットした後には、外力の作用により簡単に外れることが
ないように構成されている。
【0018】また、図示のように一体的にセットすると
きに、流体制御デバイス21のコネクタC2が制御ユニ
ット11に接続する状態になる一方で、薬液カートリッ
ジ31の上部に配設された加圧孔34が制御ユニット1
1側に設けられた圧力発生部に対して自動接続できるよ
うに構成されている。
【0019】一方、薬液Mは薬液カートリッジ31内に
収納された薬液バッグ32に充填されている。この薬液
カートリッジ31は薬液の消費状況を外から見えるよう
にするために、透明もしくは半透明であって所定の機械
的強度を有する硬質の高分子材料から形成されており、
その内面において薬液バッグ32と薬液カートリッジ3
1との間の仕切り部材として作用すると共に、薬液カー
トリッジ31の内壁との間において、後述するように導
入気体を漏れなく封入できるようにした弾性体からなる
隔壁33が設けられている。
【0020】この隔壁33は加圧孔34を介して内部に
気体を導入することにより隔壁33で遮蔽された空間部
位が膨張し、薬液バッグ32側に移動して加圧するよう
に構成されており、この移動動作により薬液バッグ32
が薬液カートリッジ31内において収縮されることで、
内部の薬液Mを流体制御デバイス21に送ることを基本
動作原理としている。
【0021】ここで、この薬液カートリッジ31の素材
としては、機械的強度及び光透過性に優れるポリカーボ
ネート、アクリル、ポリスチレンなどの高分子樹脂材料
が挙げられる。また、薬液バッグ32の素材にはポリエ
チレン、ポリウレタン、塩化ビニル、ポリプロピレンの
ように可撓性及びに光透過性に優れる樹脂材料が挙げら
れる。さらに隔壁33の材料としては、ポリエチレン、
ポリウレタン、ポリプロピレン、塩化ビニル、シリコン
ゴム、ウレタンゴム、フッソ系ゴム、イソプレンゴム、
ブタジエンゴム、天然ゴム等のように、柔軟性と耐久性
に富む素材が挙げられる。また、隔壁33とカートリッ
ジ31は一体成形される場合には、同種の材料が使用さ
れるが、隔壁のみ異なる樹脂材料を用いて所謂2色成形
技術から成形するようにしても良い。
【0022】一方、ノートパソコン等の外部プログラミ
ング装置41は、メインコンピュータであり、外部記憶
媒体のフロッピーディスクやCD−ROMをドライバー
装置に装填することで、内蔵のオペレーティングシステ
ムが自動起動して、読み取るように構成されており、マ
ウス42の操作で表示部41aに表示されたアイコンを
クリックすることで、各種の設定ができるように構成さ
れている。
【0023】続いて、隔壁33を移動するための加圧
は、制御ユニット11内に設けられたガスボンベまたは
電動ポンプの加圧手段を含む圧力発生部51によって薬
液カートリッジ31内の隔壁33で囲まれた空間内の圧
力が一定になるように行われる。ここで、この圧力発生
部51としては、小型で消費電力が少ない電動注入装置
が使用可能である。また、近年になりパンク修理用とし
て一般向けに販売が許可されるようになった液化炭酸ガ
スを充填した超小型ガスボンベを用いることで、非常に
小型に構成できるようになる。
【0024】この圧力発生部51には、圧力調整弁52
が設けられており、この圧力調整弁52により発生圧力
を一定に調整して、薬液カートリッジ31内の隔壁33
で囲まれた空間内に対して、上記のように自動接続され
る加圧孔34を介して圧力気体を導入するように構成さ
れている。このようなガスボンベ中に充填される気体と
しては、上記の二酸化炭素の他に、ヘリウム、窒素、代
替フロンガス等があり、また発生圧力は、26〜66k
Pa(約200〜約500mmHg)の範囲に調整する
ことが望ましい。
【0025】また、図2に図示のように一体的にセット
するときに、流体制御デバイス21のコネクタC2が制
御ユニット11に接続する状態になる一方で、薬液カー
トリッジ31の上部に配設された加圧孔34が制御ユニ
ット11側に設けられた圧力発生部51に対して自動接
続されるとともに、接続された状態において自動弁34
aが開かれることで圧力発生部51からの気体圧が薬液
カートリッジ31に対して自動供給されるように構成さ
れている。
【0026】一方、薬液カートリッジ31内の薬液バッ
グ32には流体制御デバイス21に設けられた注射針状
の接続管22が、図1に示す矢印D2方向に移動するこ
とで自動的に刺入されて連通状態となる。この接続管2
2を通過した薬液Mは、微細孔23a(オリフィス)を
有する流体抵抗体23を通過する。この微細孔23aの
内径は10〜500μm程度が好ましく、目的とする流
量の範囲で任意に選択されることになる。
【0027】こうして流体抵抗体23のオリフィス23
aを通過した薬液Mは、流路を開閉する作用を有する流
体制御弁24によってオン/オフ状態にされて略一定の
流量になるように制御される。このためにこの流体制御
弁24は、流路である軟性チューブ25を制御ユニット
11内に設けられた弁駆動機構12のソレノイド可動軸
12aによる押圧作用により、軟性チューブ25自体を
図示のように直接押し潰すことで流路を閉塞させる方式
であるが、他の周知の弁機構も使用できることは勿論で
ある。
【0028】したがって、この弁駆動機構12がオフ状
態であり、流体制御弁24が開放状態の時には、薬液バ
ック32に対して印加された気体圧力と、主に流路抵抗
体23による流体抵抗で定められた一定流量の薬液Mが
患者に対して注入されることになる。また、この流体制
御弁24を用いて流量を時分割制御することにより、流
路開放時の時間流量値を最大値とした任意の時間流量値
が得られることになるので、後述する各注入モードに適
合した流量制御が可能となる。
【0029】一方、流体制御デバイス21には上記の流
体制御弁24の下流部位に薬液の流量を測定するための
流量センサ26がさらに組み込まれており、コネクタC
2を介して制御ユニット11に対して着脱可能に接続さ
れている。
【0030】即ち、図1に示した装置アセンブリの状態
で制御ユニット11とコネクタC2により接続され、ス
ポット温度上昇を検出できるように構成されており、ヒ
ータドライバ13と差動入力流量信号増幅器14を介し
てCPU19に対して接続されている。この流量センサ
26にはヒータとサーミスタとから構成される後述の熱
式流量計が使用される。
【0031】また、制御ユニット11は実装基板上に実
装されているCPU19に対して図示の各素子が接続さ
れている。具体的にはゲートアレイやドライバ素子他1
05を介して動作する弁駆動機構12と、薬液注入装置
1の動作状態を表示する液晶表示素子等からなる表示部
15と、電源オフ状態でも記憶内容の保持が可能なEPRO
M素子等からなる一時記憶素子であるメモリ16と、動
作スイッチ17と両方を同時に押圧した時にオンされる
ようにアンド回路接続される後述の要事手動注入用スイ
ッチ18a、18bと、上記のリードスイッチ64と外
部プログラミング装置41であるパソコンにコネクタC
1を介して接続される通信用アダプター60の送受信部
61との間で光通信をおこなう送受信部63と接続され
た外部インターフェース素子101と、警報ブザー10
2と、交換自在のリチウム乾電池103とから構成され
ている。
【0032】以上のように構成される薬液注入装置1の
全体の動作は、外部プログラミング装置41に組み込ま
れたソフトウェアを用いて制御され、薬液の注入量、注
入時刻、要事手動注入と呼ばれるPCA(Patient Control
led Anesthesia)量等の装置動作に必要な情報が、医師
または有資格者により外部プログラミング装置41の外
部インタフェースを用いて制御ユニット11の外部イン
タフェース101を通して情報が入力される。プライミ
ング動作の後に外部プログラミング装置41と制御ユニ
ット11は切り離される。
【0033】制御ユニット11は、流体制御デバイス2
1と薬液カートリッジ31と組み合わされることで、薬
液注入装置1として機能することになるので、これらが
組み合わされた時点で、外部プログラミング装置41か
ら動作に必要な設定等を行い、制御ユニット11の動作
スイッチ17を入れると、入力された薬液注入スケジュ
ールに従って、薬液注入が開始されることになる。
【0034】流量制御は、前述したように流量制御のた
めの弁駆動機構12にCPU19から信号を送って行わ
れる。又、流量センサ26からの流量信号は、流量信号
増幅器14を通りCPU19に送られてモニタされる。
この流量信号により算出した流量と微細孔23aで規定
される流量との差に基づき流体制御弁24の開閉時間に
フィードバックをかけ、弁駆動機構12のオン/オフ制
御を実行することで、後述の夫々の注入モードに基づき
流量制御を行うようにしている。また、流量計測が実行
できないような異常および気泡の混入を検出した場合に
は、ブザー102から警報を発生させるが、このために
流量センサ26からの流量信号が用いられる。また、薬
液注入装置1を使用する患者Pが例えば末期癌患者であ
り、激しい疼痛にどうしても耐えることができない場合
には、薬液の塩酸モルヒネ等を任意に注入する上記のPC
A注入を実現するために、注入スイッチ18a、18b
の両方を同時に押圧する。すると、あらかじめ設定され
たPCA量の塩酸モルヒネ等が患者体内に注入され、患者
の苦痛を緩和するように配慮されている。このような使
用状況は、薬液注入装置1に内蔵されたメモリ16に随
意記憶されて、アダプター60を介して外部プログラミ
ング装置41と接続することで、送受信部61、63を
介して所定データをやり取りして、使用情報を読み出す
ことができるようにして、表示部41aに適宜表示し
て、次の注入スケジュールの作成に役立て、次の処方箋
作成の参考にできるするように構成されている。
【0035】図3は、上記の実使用状態を示したフロー
チャートであって、初回の設定時におけるプログラムを
示したものである。
【0036】まず、予め流体制御デバイス21の接続管
22を薬液バッグ32に穿通するようにして薬液カート
リッジ31にセットした後に、制御ユニット11に対し
てセットして、弁機構12が動作可能な状態にする。
【0037】以上の準備の後、ステップS1において医
師または有資格者がノートパソコン等の外部プログラミ
ング装置41の電源投入後に、注入設定プログラムのロ
ードまたは呼び出しを行う。これに前後して、ステップ
S2において、インターフェースケーブル20(例え
ば、シリアルインターフェース用RS232Cケーブ
ル)をコネクタC1を介してアダプタ60に接続し、制
御ユニット11との光通信の準備をする。
【0038】続いて、ステップS3において、予め薬液
カートリッジのセットされている薬液注入装置1をアダ
プタ60にセットする。以上の操作で、薬液注入装置1
と外部プログラミング装置41の間で通信が行われて異
常がなければ、ステップS4において患者カルテに合致
する内容の情報を外部プログラミング装置41から入力
する。さらに、ステップS5において、薬液の種類、注
入モード、注入量、注入時刻、PCA注入のための設定等
を入力し、薬液注入スケジュールを決定する。
【0039】以上で、薬液注入のための制御条件が決定
したので、薬液注入スケジュールを外部プログラミング
装置41より制御ユニット11に転送することで、制御
ユニット11の記憶部であるメモリ16にスケジュール
が記憶される。
【0040】このステップS5、6の動作に前後して、
ステップS7に進みプライミングと各部の機能をチェッ
クする機能チェックプログラムを実行して、弁駆動機構
12及び流量センサ26の機能チェックを行う。また、
このとき、何等かの異常発生があるとエラーメッセージ
が表示されて、それ以降の処理を強制停止する。
【0041】以上で外部プログラミング装置41を接続
した状態の操作が終了し、ステップS8で、通信用アダ
プタ60から薬液注入装置1を取り外すとともに、チュ
ーブ25aの先端に接続された注射針25aを患者側に
予め埋設されたキャップPCに穿す状態にする。この
後、ステップS9において、動作スイッチ17を入れる
と、ステップS5、6で設定された薬液注入スケジュー
ルに基づく自動注入プログラムが起動される。また、薬
液が疼痛緩和のための塩酸モルヒネである場合には、上
記のPCA注入も可能な自動注入プログラムが起動され
る。
【0042】以上で、患者は薬液注入による治療と疼痛
緩和を受けることができるようになり、所定期間の薬液
注入経過途中においてステップS10で、薬液注入装置
1の注入履歴が上記のメモリ16に記憶されて、ステッ
プS11において薬液注入スケジュールの変更が必要に
なるか、あるいは薬液残量が少なくなるまで薬液の注入
が継続される。薬液の残量が残り少なくなるとアラーム
音を発生し、患者に医師の受診を促し、残量がなくなる
と終了する。
【0043】図4は、図3のステップS5における薬液
注入スケジュール設定の具体例を示した、フローチャー
トである。本図において、ステップS20において、医
師は患者の病状、病歴の確認を行い、ステップS21に
おいて(a)持続注入のみ、(b)間欠注入のみ、
(c)持続/間欠注入の設定および注入量の設定を行う
ことができようにしている。またPCA注入量、不応期、
一日当りの許可回数の入力を適宜行ない、薬液注入スケ
ジュールの設定を終了するようにしている。
【0044】図5は、図3のステップS7における初回
動作プログラムの具体例を示した動作フローチャートで
ある。このプログラムが起動されると、本図のステップ
S30において薬液バッグ32の加圧を開始し、ステッ
プ31において流体制御弁24を開放することで加圧さ
れた状態になっている薬液バッグ32から薬液が吐出さ
れて、ステップS32において、流量センサ26におい
て所定の流量が検出されたか否かの判定がされて、流量
検出がない場合には、何らかの異常発生があったと判断
して、ステップS36に進み「異常発生フラグ」を立て
ることでこのステップに続く処理を禁止して、ステップ
S37においてブザー102の連続鳴動により異常状態
を知らせて、ステップS38で強制終了する。
【0045】一方、ステップS32で所定の流量検出が
行われると、ステップS33において注射針25aから
の薬液吐出を医師が目視にて確認して、ステップS34
において流体制御弁24が閉じられて、吐出を禁止し
て、ステップS35で送液準備が終了するようにしてい
る。
【0046】図6は、2回目以降の薬液注入プログラム
の動作フローチャートであり、図3に示したフローチャ
ートによる薬液注入スケジュールを変更するときの場合
を示したものである。2回目以降においてスケジュール
を変更する必要がある場合において、ステップS40に
おいて医師または有資格者がノートパソコン等の外部プ
ログラミング装置41の電源投入後に、薬液の注入設定
プログラムのロードまたは呼び出しを行う。
【0047】続いて、ステップS41において、インタ
ーフェースケーブル20によりコネクタC1を介して接
続された通信用アダプタ60との接続を行い、続いて、
ステップS42において、薬液注入装置1を通信用アダ
プタ60にセットする。すると上記の識別コードが合致
するかどうかの確認が自動的に行われる。
【0048】この次に、ステップS43において、制御
ユニット11側のメモリ16に記憶された注入履歴が外
部プログラミング装置41側に転送される。そこで、ス
テップS44において、医師が表示された薬液注入結果
を見て、薬液注入スケジュールを再度検討し、最適な注
入パターンを決定し、再度、薬液種類、注入量、注入時
刻、PCA注入のために必要な設定を入力する(ステップ
S45)。この後に、ステップS46において制御ユニ
ット11の電源がオンされて、所望の薬液を充填した薬
液カートリッジ31からの薬液注入が実行される。
【0049】続いて、熱式流量計の測定原理について、
図7(a)の熱式流量計の概略構成図と図7(b)の検
出波形図により述べる。
【0050】先ず、図7(a)において、流路を形成す
る軟性チューブ25は長手方向に連続する略円形の同じ
横断面積Sを有しており、薬液Mの流路となる上流側に
おいてサーミスタからなるヒータ26hを設けており、
このヒータ26hをヒータドライバ13を介してCPU
19に対して接続している。また、このヒータ26hか
ら距離L分離れた下流側において温度検出のためのサー
ミスタ26tが配設されている。更に、薬液Mの流路2
5の近くの環境温度を測定するサーミスタ26eが若干
離間して配置されている。
【0051】以上の配置において、サーミスタ26tか
らの出力信号ラインは、差動入力流量信号を増幅する増
幅器14の(+)端子側へ接続される一方で、環境温度
を測定するサーミスタ26eからの出力信号ラインは、
差動入力流量信号増幅器14の(−)端子側に接続され
ている。この増幅器14の出力は、上記の装置1のCP
U19に接続されている。
【0052】また、図9はサーミスタ26tとサーミス
タ26eとの接続状態を示した一例であって、図示のよ
うなブリッジ接続によりサーミスタ26tからの出力信
号ラインは、差動入力流量信号を増幅する増幅器14の
(+)端子へ接続されており、環境温度を測定するサー
ミスタ26eからの出力信号ラインは、差動入力流量信
号増幅器14の(−)端子へ接続されるとともに、所定
抵抗値を有する抵抗器R1、R2がグランドと電源供給
ラインの間でブリッジ接続されている。
【0053】以上の構成において、図7(b)を参照し
て、求めるべき流速で矢印方向に流れている薬液Mに対
して時間t1において、波形図の図7(b)に示したよ
うなヒータ加熱信号Hを印加してヒータ26hへの通電
を行い、薬液Mに対するスポット温度上昇を行う。この
ようにしてスポット温度上昇(ヒートスポット加熱)さ
れた状態を距離L分下流において配設されたサーミスタ
26tで検出する。このサーミスタ26tで検出された
信号と環境温度を測定するサーミスタ26eで測定され
た信号は、それぞれ差動入力流量信号の増幅器14の
(+)端子および(−)端子へ入力される。このため、
増幅器14によりサーミスタ26tにおいて検出された
信号から、環境温度による成分が取り除かれ、残りのス
ポット温度上昇分による信号成分を増幅するようにな
る。この増幅後の信号を解析することにより、温度上昇
のピーク値を検出して、温度上昇がピーク値となる時間
t2を得るようにしている。
【0054】以上のようにして求められた時間t1とt
2より、時間差Δt=t1−t2をCPU19により求
め、その後に、上記の既知の距離Lを、求められた時間
差Δtで割ることで薬液の流速を得ることができる。そ
こて、この流速に対して既知の流路の横断面積Sを乗ず
ることで求める流量Vを得ることができる。このように
して求めた流量Vに基づき、例えば薬液注入装置1にお
ける注入量の管理を行うことができる。
【0055】上記のような熱式流量計により環境温度変
化の影響を最小にした測定が可能となるが、さらに精度
をより向上させるために、以下に説明する熱式流量測定
を行うようにしている。
【0056】先ず、図8(a)は流量センサ26の概略
構成を示したブロック図であり、また図8(b)はその
波形図である。先ず、図8(a)において、流路となる
チューブ25は長手方向に連続する既知の横断面積Sを
有している。また、薬液の流路となる軟性チューブ25
の上流側にはヒータ26hが設けられており、このヒー
タ26hはヒータドライバ13を介してCPU19に接
続されている。
【0057】また、このヒータ26hの下流側には互い
に既知の距離L分離れるようにして、温度検出のための
第1サーミスタ26t−1と、第2サーミスタ26t−
2とが夫々配置されている。更に、薬液Mの流路の近く
には環境温度を測定するサーミスタ26eが配置されて
いる。サーミスタ26t−1と26t−2からの出力信
号ラインは、それぞれ各々の差動入力流量信号を増幅す
る増幅器14の(+)端子へ接続されており、環境温度
を測定するサーミスタ26eからの出力信号ラインは、
各々の差動入力流量信号増幅器14の(−)端子へ接続
されている。
【0058】以上の構成において、図8(b)を参照し
て、求めるべき流速Vで矢印方向に流れている薬液Mに
対して時間t0において、図8(b)に示したようなヒ
ータ加熱信号Hを印加してヒータ26hへの通電を行
い、薬液Mに対するスポット温度上昇を行う。このよう
にしてスポット温度上昇された状態を下流に配設された
第1サーミスタ26t−1によりまず検出する。この第
1 サーミスタ26t−1において検出された信号と、
環境温度を測定するサーミスタ26eにおいて測定され
た信号は、それぞれ差動入力流量信号の増幅器14の
(+)端子および(−)端子へ入力されているので、増
幅器14により第1サーミスタ26t−1において検出
された信号から、環境温度による成分が除かれ、残りの
スポット温度上昇分による信号成分を増幅し、第1サー
ミスタ26t−1により検出された図示の波形のスポッ
ト温度上昇信号波形T1を得る。この増幅後の信号を解
析することにより、温度上昇のピーク値を検出して、第
1サーミスタ26t−1における温度上昇がピーク値と
なる時間t1を得る。
【0059】これに引き続いて、第1サーミスタ26t
−1よりも距離L分下流側に位置している第2サーミス
タ26t−2により、同様に温度検出を行い、第2サー
ミスタ26t−2における温度上昇がピーク値となる時
間t2をスポット温度上昇信号波形T2から得る。
【0060】以上のようにして求められた時間t1とt
2とから、時間差Δt=t1−t2をCPU19により
求めた後に、既知の距離Lを、求めらた時間差Δtで割
ることで薬液の流速を得る。そして、この得られた流速
に既知の横断面積Sを乗じて求める流量Vを得るように
する。このようにして求められた流量Vに基づき、例え
ば薬液注入装置1における注入量の管理をより正確に行
うことで、ヒータ加熱の時点とヒートスポットが生成ま
でに要する時点との間における時間遅れ発生の影響を一
切受けることなく、さらに環境温度変化があってもこれ
に影響されずに流量測定を行うことができるようにな
る。
【0061】続いて、図10は図8に示した動作をまと
めた動作説明のフローチャートである。本図において、
先ず、ステップS50においてヒータ26hへの通電を
行い薬液Mに対するスポット温度上昇を行う。次に、ス
テップS51において、スポット温度上昇された状態を
下流に配設された第1サーミスタ26t−1により温度
検出を行い、差動入力流量信号増幅器14を介して増幅
して、第1サーミスタ出力信号波形T1を得てから、温
度上昇のピーク値を検出して、温度上昇がピーク値とな
る時間t1を得る。
【0062】この後に、ステップS52に進み、第1サ
ーミスタ26t−1から既知の距離L分下流に位置して
いる第2サーミスタ26t−2により同様に温度検出を
行い、第2サーミスタ26t−2において、温度上昇が
ピーク値となる時間t2をサーミスタ2の出力信号波形
T2から得る。
【0063】次に、ステップS53において、時間差Δ
t=t1−t2を求めた後に、上記のように既知の距離
Lを求めらた時間差Δtで割ることで薬液の流速を得て
から既知の断面積Sを乗じて求める流量Vを得る。この
ようにして求められた流量VをステップS54におい
て、流量データとして出力して流量測定を終了して、リ
ターンする。
【0064】上記のような熱式流量測定によれば、ヒー
タへの通電を開始する時点と、ヒータ加熱によりスポッ
ト温度上昇が流体に生成までに要する時点との間におい
て発生する時間遅れの影響を全く受けることがなくな
り、また特性のバラツキがあるヒータとサーミスタによ
り構成された場合において、従来行われていた熱式流量
計の完成後における調整作業に多くの工程を省略できる
ようになる。
【0065】次に、図11は、流体制御デバイス21を
薬液カートリッジ側から見た外観図である。本図におい
て、接続管22に連通する流路25は横断面積が小さい
小流路25aと、横断面積が大きい大流路25bに分岐
しており、下流側において合流するようにデバイス21
を構成する透明樹脂により形成されている。また、上記
の各ヒータ26hとサーミスタ26t−1、26t−2
とを各大小流路25a、25bに対して夫々沿うように
配設するとともに上記のコネクタC2に対して不図示の
配線リードを接続するために破線図示の基板90上に夫
々が実装されており、この基板90をデバイス21中に
封印するように構成して、上記の制御ユニット11に電
気的な接続ができるようにしている。また、流体弁機構
24は図示のように合流点の近くに設けられている。以
上のように、横断面積が小さい小流路25aと、横断面
積が大きい大流路25bとを設けることで、大流量が必
要なときと微量が必要な場合に対して適宜対応できるよ
うになる。すなわち、小流路25aと大流路25bのい
ずれかを流体弁機構24の作用により用いる場合と、同
時に用いることで短時間に大量の注入を行なうようにで
きる。
【0066】さらに、図12は、別構成の薬液注入装置
の外観斜視図であり、既に説明済みの構成には同一符号
を付して説明を割愛すると、薬液Mは薬液カートリッジ
131内の弾性バルーン132内において充填されてい
る。この薬液カートッリジ131は透明乃至半透明な硬
質の高分子材料で形成されており、弾性バルーン132
自体の有する収縮力による収縮状態が外部から分かるよ
うになっている。この薬液カートリッジ131の材質
は、ポリカーボネート、アクリル、ポリスチレンなどの
高分子材料が挙げられる。また、弾性バルーン132の
材質は、シリコンゴム、天然ゴム、ブタジエンゴム、イ
ソプレンゴム等が挙げられる。
【0067】薬液Mは弾性バルーン132の収縮力によ
り一定圧力を加えられて制御ユニット11内の流体制御
デバイス21に対して接続孔133を介して送られる。
この制御ユニット11は、前述の制御ユニット11から
加圧部51を除いた構成にすることができ、流体制御デ
バイス21との協働作用により前述したような薬液注入
を行うことができる。尚、このような弾性バルーン13
2に代えて、金属ベローズと金属ベローズを覆うケース
内に封入されたガスの蒸気圧を利用したものであっても
もちろん良い。
【0068】以上説明した構成によれば、薬液を充填し
た軟性バッグに圧力を加えるか、弾性を有するバルーン
に薬液を充填してバルーンの収縮力を利用して、これら
容器より薬液を吐出させ患者に注入する機構を有してい
る。したがって、従来の電動注入装置に比較して小型で
軽量かつ安価な装置を実現することができる。さらにま
た、注入薬液の流量はこれら薬液容器に接続される流体
制御デバイス21によって行われ、また流体制御デバイ
ス21は微細孔を持つ流体抵抗器と流路弁機構で構成さ
れるとともに、あらかじめ外部プログラミング装置41
により設定された薬液注入スケジュースに基づき動作さ
れることによって、従来のような携帯型のバルーン方式
の注入装置では到底実現できない任意の設定量、設定時
刻での薬剤注入が実現できるようになる。
【0069】尚、上記の各実施形態によれば薬液バッグ
を収納した薬液カートリッジを加圧して所定流量で薬液
を注入する場合について述べたが、これに限定されず、
他の形式のペリスタリック式またはローラポンプ式薬液
注入装置における流量測定にも実施可能であることは言
うまでのない。また、最大で2つの温度検出部を設ける
場合に限定したが、これに限定されず2個以上設けても
良く、また回路構成は上記のブリッジ回路以外でも可能
であることは言うまでもない。
【0070】以上説明したように、熱式流量計を具備し
た薬液注入装置において、信号対雑音比を改善したスポ
ット温度上昇の検知を行うことにより、より正確な熱式
流量測定ができるようになり、患者の状態に応じたきめ
細かな薬液注入ができるようになる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱式流量計において、温度検出手段により検出した温度
と環境温度の差分信号を取出すことことにより、流量計
測信号の信号対雑音比を向上させることで、環境温度に
左右されず正確な流量の測定を行なうことができる熱式
流量計とこれを用いた薬液注入装置を提供することがで
きる。
【0072】
【図面の簡単な説明】
【図1】患者Pへの装着状態とともに示した薬液注入装
置1の全体構成を示す外観斜視図である。
【図2】制御ユニット11と流体制御デバイス21と薬
液カートリッジの接続後の様子を示したブロック図であ
る。
【図3】薬液注入スケジュール設定のためのフローチャ
ートである。
【図4】図3のステップS5の具体例を示したフローチ
ャートである。
【図5】初回動作のフローチャートである。
【図6】2回目以降の薬液注入スケジュール設定のため
のフローチャートである。
【図7】熱式流量計測の動作原理の説明図であって、
(a)は熱式流量計の概略構成図であり、また(b)は
その波形図である。
【図8】熱式流量計測のために2つのサーミスタを用い
た場合の動作原理図であって、(a)は概略構成図、ま
た(b)はその波形図である。
【図9】サーミスタの接続の回路図である。
【図10】図8に示した2つのサーミスタを用いた熱式
流量計測の動作説明のフローチャートである。
【図11】流体制御デバイス21の外観斜視図である。
【図12】薬液注入装置の別実施形態を示す外観斜視図
である。
【符号の説明】
1 薬液注入装置 11 制御ユニット 12 弁機構 13 ヒータドライバ 14 差動入力流量信号の増幅器 15 表示部 16 記憶部 17 動作スイッチ 18 薬液注入スイッチ 19 CPU(制御手段) 20 インターフェースケーブル 21 制御デバイス 22 接続管 23 流体抵抗体 24 流体制御弁 25 軟性チューブ(流路) 26hヒータ(加熱手段) 26t−1 第1サーミスタ(温度検出手段) 26t−2 第2サーミスタ(温度検出手段) 26e環境温度測定用サーミスタ(環境温度測定手段) 31 薬液カートリッジ 32 薬液バッグ 33 隔壁 34 加圧孔 41 外部プログラミング装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路内を流れる流体の流速に対して前記
    流路の横断面積を乗ずることで前記流体の流量を測定す
    るめに、前記流路の上流側に配設されることで前記流体
    に対してスポット温度上昇を行う加熱手段と、前記加熱
    手段の下流側に所定距離離間して配設され、前記スポッ
    ト温度上昇による上昇温度までの経過時間を検出して前
    記流速を求めるための少なくとも1つの温度検出手段と
    を備えた熱式流量計において、 前記流路の近傍に配設される前記温度検出手段と、 前記スポット温度上昇の影響を受けない部位において配
    設されることで環境温度を測定する環境温度測定手段と
    を備え、 前記温度検出手段による前記検出の出力と、前記環境温
    度測定手段による環境温度の測定結果の出力間の差分信
    号に基づいて、前記経過時間を求め、前記距離を前記経
    過時間で割ることにより求める流速を演算する制御手段
    とを具備し、 環境温度変化の影響を最小にすることを特徴とする熱式
    流量計。
  2. 【請求項2】 前記温度検出手段と、前記環境温度測定
    手段は作動出力を得るブリッジ回路を構成して、前記差
    分信号を求めることを特徴とする請求項1に記載の熱式
    流量計。
  3. 【請求項3】 前記温度検出手段を、既知の距離で互い
    に離間して一対分配設することを特徴とする請求項1に
    記載の熱式流量計。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記流路の既知の横断
    面積に対して求めた流速を乗ずることで、前記流体の流
    量を演算し、演算結果を外部にデジタルデータとして出
    力することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    かに記載の熱式流量計。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の熱式流量計を用いた薬液注入装置であって、 前記流体である薬液を充填した薬液バッグを収納すると
    ともに、加圧手段に接続される加圧室を一体または別に
    設けた薬液カートリッジと、 前記薬液バッグに接続される前記流路の途中部位におい
    て接続されることで前記加圧手段により送られる流量を
    制限する流体抵抗手段と、 前記流路内における薬液の流量を断続するために前記流
    体抵抗手段の下流側に設けられる流量制御手段と、 前記流路における流量を求めるための前記熱式流量計
    と、 前記流量制御手段と前記熱式流量計とに接続される主制
    御手段とを具備することを特徴とする熱式流量計を用い
    た薬液注入装置。
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