JP2000041400A - 圧縮機用誘導電動機の制御装置 - Google Patents

圧縮機用誘導電動機の制御装置

Info

Publication number
JP2000041400A
JP2000041400A JP10206920A JP20692098A JP2000041400A JP 2000041400 A JP2000041400 A JP 2000041400A JP 10206920 A JP10206920 A JP 10206920A JP 20692098 A JP20692098 A JP 20692098A JP 2000041400 A JP2000041400 A JP 2000041400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
induction motor
current
command value
primary
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10206920A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Tazawa
徹 田澤
Sadahiro Matsuura
貞裕 松浦
Yoshiaki Igarashi
祥晃 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10206920A priority Critical patent/JP2000041400A/ja
Publication of JP2000041400A publication Critical patent/JP2000041400A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導電動機を用いた1ピストン型ロータリー
コンプレッサは1回転での負荷変動がとても大きく、回
転数の変動とともに振動が大きくなる。特に低周波数で
振動が顕著になり、低周波運転時の振動の低減が求めら
れている。 【解決手段】 1回転の負荷変動に同期したトルクを誘
導電動機に出力させ、トルク差を低減することによって
振動を押さえるため、モータ速度と同じ周期を持つトル
ク電流パターンをトルク電流指令として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機用誘導電動
機の制御装置に関し、特に圧縮機用誘導電動機の供給電
流を制御する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から家庭用エアコンなどで用いられ
ている圧縮機として、1ピストン式のロータリー型圧縮
機があり、この圧縮機駆動用に誘導電動機が用いられて
いる。また駆動方式としてはV/f制御方式が多く用い
られている。この1ピストン式のロータリー型圧縮機
は、冷媒の吸入−圧縮−吐出のサイクルを1回転ごとに
行っているが、図5に示すように、1回転あたりの圧縮
トルクの変動が非常に大きい。一方、V/f制御されて
いる誘導電動機側は、圧縮トルクの変動よりも小さい変
動を持った、ほぼ一定の電動機トルクを発生する。この
圧縮トルクと電動機トルクとの差が加振力となって振動
の大きな原因となっていることが知られている(例え
ば、日本機械学会論文集(C編)49巻444号(昭和
58年)の第1346頁から第1353頁)。
【0003】特に、30Hz以下の低周波数で駆動させ
る場合は、圧縮幅機の振動が非常に大きくなるため、圧
縮機や圧縮機を駆動する誘導電動機の強度の点から最低
駆動周波数に限界が生じてくる。一方、省エネルギーの
観点からは、適切な駆動状態を得るために、この限界を
越えて最低駆動周波数をより下げたい要望がある。この
要望に応えるためには、圧縮トルクの変動に対応して電
動機トルクを制御して、圧縮トルクと電動機トルクとの
差をなくせばよい。この制御方法については、具体的に
は、例えば特開平3−239193号公報に記載されて
いるもの、特開平5−312178号公報に記載されて
いるものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平3−239
193号公報に記載されたものでは、圧縮機の回転角に
対応した信号を検出し、この位置信号に基づいて電動機
トルクを制御し、振動低減をはかっている。この実施例
では、この回転角に対応した位置信号を得るために位置
検出器を必要としている。また、特開平5−31217
8号公報に記載されたものでは、吐出ポートのバルブの
変位を基に電動機トルクを制御し、振動低減を図ってい
る。この変位を得るために変位検出器を必要としてい
る。いずれも回転位置に関係する情報を正確に得る検出
器が用いられており、検出器を用いて検出する位置情報
なくしては振動低減ができないという問題があった。
【0005】本発明の目的は、上記のような問題点を解
決するためになされたもので、圧縮機を駆動する誘導電
動機の平均回転数情報を基に電動機トルクを制御して、
圧縮機の振動を低減させる圧縮機用誘導電動機の制御装
置を提供することにある。すなわち、回転位置に関する
正確な情報を得るための位置検出器や変位検出器なし
で、圧縮機の振動を低減させることのできる圧縮機用誘
導電動機の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の圧縮機用誘導電
動機の制御装置は、回転に同期した脈動トルクを発生す
る冷媒圧縮用の圧縮機と、前記圧縮機を駆動する三相誘
導電動機と、前記三相誘導電動機の実際の回転の速度を
推定し推定速度を出力する速度推定器と、前記三相誘導
電動機の固定子に供給する一次交流電流群のトルク電流
成分であるトルク電流指令値を出力するトルク電流指令
器と、前記一次交流電流群の励磁電流成分である励磁電
流指令値を出力する励磁電流指令器と、前記トルク電流
指令値と前記励磁電流指令値とから前記三相誘導電動機
のすべり周波数を演算するすべり周波数演算器と、前記
トルク電流指令値と前記励磁電流指令値と前記推定速度
と前記すべり周波数とに応じて一次交流電流指令値を出
力する一次交流電流指令器と、前記一次交流電流群のそ
れぞれを検出する電流検出器群と、前記電流検出器群の
出力がそれぞれ対応する前記一次交流電流指令値に一致
するよう前記一次交流電流群を制御する電流制御器と、
前記電流制御器の出力に応じて前記三相誘導電動機の固
定子に一次交流電圧群を供給する電力変換器とを有する
圧縮機用誘導電動機の制御装置であって、前記トルク電
流指令器は、前記三相誘導電動機の指令速度と前記推定
速度とに応じて演算される平均トルク電流指令値と、前
記推定速度の回転周期と同じ周期を持つ付加トルク電流
指令値との和を、前記トルク電流指令値として出力する
ことを特徴とする。
【0007】このように、誘導電動機の平均回転周期と
同じ周期を持つ、トルク電流指令値を出力するトルク電
流指令器を備えている。したがって、誘導電動機の回転
に同期した負荷変動に応じたトルク電流が与えられるこ
とにより、負荷状態に適した電動機出力が得られる。そ
の結果、誘導電動機の回転速度変動が押さえられ、振動
を低減することができる。
【0008】また、上述した構成の圧縮機用誘導電動機
の制御装置において、速度推定器は、三相誘導電動機の
一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1つ
と三相誘導電動機の電気的定数とを用いて演算された推
定速度、推定すべり周波数あるいは推定トルクのいずれ
かの脈動成分の周波数に基づく推定速度を出力するのが
好ましい。
【0009】さらに、本発明の他の観点による圧縮機用
誘導電動機の制御装置は、回転に同期した脈動トルクを
発生する冷媒圧縮用の圧縮機と、前記圧縮機を駆動する
三相誘導電動機と、前記三相誘導電動機の実際回転の速
度を検出する速度検出器と、前記三相誘導電動機の固定
子に供給する一次交流電流群のトルク電流成分であるト
ルク電流指令値を出力するトルク電流指令器と、前記一
次交流電流群の励磁電流成分である励磁電流指令値を出
力する励磁電流指令器と、前記トルク電流指令値と励磁
電流指令値とから前記三相誘導電動機のすべり周波数を
演算するすべり周波数演算器と、前記トルク電流指令値
と前記励磁電流指令値と前記速度検出器の出力と前記す
べり周波数とに応じて一次交流電流指令値を出力する一
次交流電流指令器と、前記一次交流電流群のそれぞれを
検出する電流検出器群と、前記電流検出器群の出力がそ
れぞれ対応する前記一次交流電流指令値に一致するよう
前記一次交流電流群を制御する電流制御器と、前記電流
制御器の出力に応じて前記三相誘導電動機の固定子に一
次交流電圧群を供給する電力変換器とを有する圧縮機用
誘導電動機の制御装置であって、前記トルク電流指令器
は、前記三相誘導電動機の指令速度と前記速度検出器の
出力とに応じて演算される平均トルク電流指令値と、前
記速度検出器の出力を時間平均化した前記三相誘導電動
機の平均回転周期と同じ周期を持つ付加トルク電流指令
値との和を前記トルク電流指令値として出力することを
特徴とする。
【0010】この構成の圧縮機用誘導電動機の制御装置
においても、誘導電動機の平均回転周期と同じ周期を持
つトルク電流指令値を出力するトルク電流指令器を備え
ている。したがって、誘導電動機の回転に同期した負荷
変動に応じたトルク電流が与えられることにより、負荷
状態に適した電動機出力が得られる。その結果、誘導電
動機の回転速度変動が押さえられ、振動を低減すること
ができる。
【0011】さらに、本発明の他の観点による圧縮機用
誘導電動機の制御装置は、回転に同期した脈動トルクを
発生する冷媒圧縮用の圧縮機と、前記圧縮機を駆動する
三相誘導電動機と、前記三相誘導電動機の実際回転の速
度を推定し推定速度を出力する速度推定器と、前記三相
誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群のトルク
電流成分であるトルク電流指令値を出力するトルク電流
指令器と、前記一次交流電流群の励磁電流成分である励
磁電流指令値を出力する励磁電流指令器と、前記トルク
電流指令値と前記励磁電流指令値とから前記三相誘導電
動機のすべり周波数を演算するすべり周波数演算器と、
前記トルク電流指令値と前記励磁電流指令値と前記三相
誘導電動機の指令速度と前記すべり周波数とに応じて、
前記一次交流電流指令値を出力する一次交流電流指令器
と、前記一次交流電流群のそれぞれを検出する電流検出
器群と、前記電流検出器群の出力がそれぞれ対応する一
次交流電流指令値に一致するよう前記一次交流電流群を
制御する電流制御器と、前記電流制御器の出力に応じて
前記三相誘導電動機の固定子に前記一次交流電圧群を供
給する電力変換器とを有する圧縮機用誘導電動機の制御
装置であって、前記トルク電流指令器は、前記三相誘導
電動機の指令速度に応じてあらかじめ定められている平
均トルク電流指令値と、前記推定速度の回転周期と同じ
周期を有する付加トルク電流指令値との和を前記トルク
電流指令値として出力することを特徴とする。
【0012】さらに、本発明の他の観点による圧縮機用
誘導電動機の制御装置は、回転に同期した脈動トルクを
発生する冷媒圧縮用の圧縮機と、前記圧縮機を駆動する
三相誘導電動機と、前記三相誘導電動機の回転速度を推
定し推定速度を出力する速度推定器と、前記三相誘導電
動機の固定子に供給する一次交流電流群のトルク電流成
分であるトルク電流指令値を出力するトルク電流指令器
と、前記一次交流電流群の励磁電流成分である励磁電流
指令値を出力する励磁電流指令器と、前記トルク電流指
令値と前記励磁電流指令値とから前記三相誘導電動機の
すべり周波数を演算するすべり周波数演算器と、前記ト
ルク電流指令値と前記励磁電流指令値と前記三相誘導電
動機の指令速度と前記すべり周波数とに応じて、前記一
次交流電流指令値を出力する一次交流電流指令器と、前
記一次交流電流群のそれぞれを検出する電流検出器群
と、前記電流検出器群の出力がそれぞれ対応する一次交
流電流指令値に一致するよう前記一次交流電流群を制御
する電流制御器と、前記電流制御器の出力に応じて前記
三相誘導電動機の固定子に前記一次交流電圧群を供給す
る電力変換器とを有する圧縮機用誘導電動機の制御装置
であって、前記トルク電流指令器は、前記推定速度の回
転周期と同じ周期の周期パターンを有する前記トルク電
流指令値を出力することを特徴とする。
【0013】これらの構成の圧縮機用誘導電動機の制御
装置においても、誘導電動機の平均回転周期と同じ周期
を持つトルク電流指令値を出力するトルク電流指令器を
備えている。したがって、誘導電動機の回転に同期した
負荷変動に応じたトルク電流が与えられることにより、
負荷状態に適した電動機出力が得られる。その結果、誘
導電動機の回転速度の変動が押さえられ、振動を低減す
ることができる。
【0014】また、上述した構成の圧縮機用誘導電動機
の制御装置において、速度推定器は、三相誘導電動機の
一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1つ
と三相誘導電動機の電気的定数とを用いて演算された推
定速度、推定すべり周波数あるいは推定トルクのいずれ
かの脈動成分の周波数を、推定速度として出力するのが
好ましい。
【0015】また、上述した4つの構成の圧縮機用誘導
電動機の制御装置において、トルク電流指令器が、三相
誘導電動機の推定速度あるいは検出速度の回転周期と同
じ周期を持つ付加トルク電流指令値あるいはトルク電流
指令値を生成するのは、一次交流電流指令値の周波数が
所定の値より小さい時であるのが好ましい。
【0016】さらに、トルク電流指令器は、三相誘導電
動機の一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくと
も1つと三相誘導電動機の電気的定数とを用いて演算さ
れた推定速度、推定すべり周波数あるいは推定トルク、
もしくは検出速度のいずれかの変化に応じて付加トルク
電流あるいはトルク電流の周期パターンを与える位相タ
イミングを決定するのが好ましい。
【0017】また、トルク電流指令器は、三相誘導電動
機の一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも
1つと三相誘導電動機の電気的定数とを用いて演算され
た推定速度、推定トルク、二次磁束の大きさ、もしくは
検出速度のいずれかの変動幅が所定の値以下になるよう
に付加トルク電流あるいはトルク電流の周期パターンの
振幅を変化させることが好ましい。
【0018】また、トルク電流指令器は、付加トルク電
流あるいはトルク電流の周期パターンの振幅を所定の変
化率以下で変化させながら、三相誘導電動機の一次交流
電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1つと三相誘
導電動機の電気的定数とを用いて演算された推定速度、
推定トルク、二次磁束の大きさ、もしくは検出速度のい
ずれかの変動幅が所定の値以下になるように前記付加ト
ルク電流あるいはトルク電流の周期パターンの振幅を変
化させるのが好ましい。
【0019】また、トルク電流指令器は、付加トルク電
流の周期パターンの振幅を所定の変化率以下で変化させ
始めてから、誘導電動機の一次交流電流群と一次交流電
圧群のうち少なくとも1つと前記誘導電動機の電気的定
数とを用いて演算された推定速度、推定トルクあるいは
二次磁束の大きさ、もしくは検出速度のいずれかの変動
幅が所定の値以下になるように前記付加トルク電流の周
期パターンの振幅を変化させた後、所定期間経るまで
は、平均トルク電流指令は、前記付加トルク電流の周期
パターンの振幅を所定の変化率以下で変化させ始める前
の値を保持したままにしておくのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を添
付の図1ないし図4を参照しつつ説明する。
【0021】《実施例 1》図1は本発明の実施例1の
圧縮機用誘導電動機の制御装置の構成を示すブロック図
である。指令速度発生器1で、圧縮機13を駆動する三
相誘導電動機12の回転の速度(以下単に速度と言う)
を指令である指令速度ωme*を出力する。励磁電流指令
器2は、所定の励磁電流指令値I1d*を出力する。トルク
電流指令器3は、付加トルク電流指令器31と、平均ト
ルク電流指令器32と、加算器33とから構成されてい
る。指令速度ωme*と、三相誘導電動機の実際の速度を
推定する速度推定器14で推定された推定速度ωme^と
がトルク電流指令器3の中の平均トルク電流指令器32
に入力され、推定速度ωme^が指令速度ωme*に追従する
ように、例えばPI制御をして、平均トルク電流指令値
を出力する。
【0022】一方、付加トルク電流指令器31には速度
指令値ωme*と推定速度ωme^が入力され、付加トルク電
流指令値を出力する。この付加トルク電流指令器31の
動作の詳細は後で述べる。これら平均トルク電流指令値
と付加トルク電流指令値とが加算器33にて加算され、
トルク電流指令値I1q*としてトルク電流指令器3から出
力される。さらに、すべり周波数演算器4では、励磁電
流指令値I1d*と、トルク電流指令値I1q*と、あらかじめ
設定された三相誘導電動機の電気的定数とを用いてすべ
り周波数ωsを演算して出力する。推定速度ωme^とすべ
り周波数ωsとが加算器5で加算され一次周波数ω0とな
り、さらに、この一次周波数ω0は、積分器6で積分さ
れ、位相指令値θとなる。
【0023】励磁電流指令値I1d*、トルク電流指令値I
1q*、位相指令値θが一次電流指令器7に入力される。
一次電流指令器7は回転/静止座標変換器71と二相/
三相変換器72が連結されたもので、回転/静止座標変
換器71にて、直流の励磁電流指令値I1d*とトルク電流
指令値I1q*とから、二相交流電流指令値に変換され、さ
らに、二相/三相変換器で、三相交流電流指令値へと変
換される。
【0024】電流制御器8では、電流検出器群9a〜9
cで検出されたモータ電流が一次電流指令器7から出力
された一次電流指令値に追従するように、電力変換器1
0へ与える指令値を制御している。コンバータ11は交
流を直流に変換して電力変換器10に供給する。そし
て、電流制御器8の指令値に従って、電力変換器10は
三相誘導電動機12に電圧を供給し電流を流す。一方、
速度推定器14では、三相誘導電動機12の一次交流電
流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1つとあらかじ
め設定された三相誘導電動機の電気的定数とを用いて、
三相誘導電動機12の回転速度を推定する。
【0025】付加トルク電流指令器31がなければ、よ
く知られている誘導電動機のセンサレスベクトル制御に
て圧縮機を駆動する装置となる。ベクトル制御は誘導電
動機の回転数やトルクを独立に制御できる制御である。
例えば、負荷トルクが変動しても速度を一定に保つ制御
ができる。しかし、従来のセンサレスベクトル制御では
負荷トルク変動に対する速度制御の応答性能には限界が
あり、例えば50Hzで回転数制御されている場合、制
御の応答性能は1/10の約5Hz程度である。したが
って、回転に同期した負荷変動によって振動が生じる1
ピストン式ロータリーコンプレッサのような圧縮機にお
いては、振動が問題となる30Hz以下の低周波運転で
の完全な速度制御は困難である。そこで、1ピストン式
ロータリーコンプレッサのような圧縮機に、そのままセ
ンサレスベクトル制御を適用させても、振動低減に関し
ては従来のV/f制御の時と比べて大きな改善が得られ
ない。
【0026】そこで、本実施例1の圧縮機用誘導電動機
の制御装置では、三相誘導電動機の回転速度情報を得
る。この速度情報を用いて、圧縮トルク変動に対する電
動機トルクの過不足分を調節するための付加トルク電流
指令値を、付加トルク電流指令器31から出力させる。
この付加トルク電流指令値により、圧縮トルクと電動機
トルクとのトルク差を埋め、それにより圧縮トルクと電
動機トルクとを可能な限り近付ける。こうすることによ
り低周波運動時においても、三相誘導電動機の回転数変
動を低減し、その結果として、振動を大幅に低減するこ
とができる。
【0027】ここで、図2のフローチャートを参照し
て、付加トルク電流指令器31の動作を説明する。振動
が問題となるような低い周波数、例えば30Hz以下に
周波数が低下すると、付加トルク電流指令器31が図2
の各ステップの動作をする。まず、推定速度ωme^を周
波数分析する(ステップS1)。推定速度ωme^には脈
動成分が存在するため、この分析にて速度変動周期の成
分、すなわち推定平均回転速度の成分が大きなピークを
持って得られる(ステップS2)。この推定平均回転速
度の周期をTとする。そして、周囲温度の変化などの影
響で変動する付加トルク電流の振幅を推定速度ωme^の
変動の振幅から最適化する(ステップS3)。また、は
指令速度ωme*に応じた付加トルク電流の1周期パター
ンで最適化した振幅の付加トルク電流の周期パターンを
生成する(ステップS4)。そして、周期を前述のTと
した付加トルク電流指令値を生成する(ステップ5)。
そして、推定速度ωme^の変動幅が小さくなるような位
相タイミング、例えば推定速度の脈動と逆位相になるよ
うな位相タイミングを決定しそれを付加トルク電流指令
器31から出力する(ステップS6)。
【0028】このようにして生成した付加トルク電流指
令値を三相誘導電動機12に付加しないときと付加した
ときの、トルク電流指令値、圧縮トルク、電動機トル
ク、回転速度と推定速度の時間的変化を図3に示す。図
3の(a)、(b)、(c)の垂直な一点鎖線の左半分
は、付加トルク電流指令値を付加しないときのものを示
し、右半分は付加したときのものを示す。付加トルク電
流指令値を付加しないときは、図3の(a)に示すよう
に、トルク電流指令値I1q*は平均トルク電流指令値のみ
の一定値となる。推定速度も平均的なほぼ一定値である
ため、一次電流指令値は振幅、周波数が一定のものとな
る。したがって、図3の(b)に示すように、圧縮トル
クと電動機トルクに差が生じ、図3の(c)に示すよう
に、三相誘導電動機12の回転速度変動となって現れ
る。図3(a)に示すような付加トルク電流指令値を付
加したときは、図3の(b)に示すように、電動機トル
クと圧縮トルクの差が小さくなり、図3の(c)に示す
ように、三相誘導電動機12の回転速度変動が小さくな
る。その結果として、振動も小さくなる。
【0029】この実施例1では、推定平均回転速度の周
期Tを、推定速度の周波数分析から得ているが、推定す
べり周波数や、推定電動機トルクにも推定速度と同じ脈
動成分が含まれているため、推定速度の代わりにこれら
を用いてもよい。また、この付加トルク電流指令値を与
える位相タイミングは、望ましくは図3に示すように、
圧縮トルク変動の位相と同期させるのがよい。これは、
例えば、推定速度の変化と同期させて付加トルク電流指
令値を付加することによって実現できる。しかし、多少
位相が異なったタイミングで付加した場合でも、過渡的
には振動が大きくなる状態も存在する可能性もあるが、
1周期パターンが合っていれば、図3に示す付加トルク
電流指令値を付加した後のように、圧縮トルクと電動機
トルクがほぼ等しくなった状態に収束することが実験に
よって確かめられている。
【0030】また、推定すべり周波数の変化や推定電動
機トルクの変化には推定速度と同じ脈動成分が含まれて
いるので、前記の位相タイミングの決定にこれらの推定
すべり周波数の変化、推定電動機トルクの変化を用いて
も、同様の動作が実現できる。さらに、周囲温度の変化
などによりたとえば軸摩擦抵抗の変化などを生じ、その
結果1周期パターンの振幅が最適値からずれてくる場合
がある。したがって、外的環境の変化にもとづく推定速
度の変動幅が所定の値(例えば、推定速度の5%)以下
になるよう1周期パターンの振幅を変更することによ
り、圧縮トルクと電動機トルクの差を低減することがで
きる。この変更に伴う過渡的な振動の増大を回避するた
め、変更は所定の変化率(例えば、振幅の1%/秒の増
減)以下で変化させるとよい。この実施例では、1周期
パターンの振幅を推定速度の変動幅が所定の値以下にな
るよう変化させているが、推定二次磁束の大きさの変動
幅が所定の値(例えば、推定二次磁束の大きさの5%)
以下になるようにしても同様のものが得られることを確
かめたので、そのような推定二次磁束の大きさの変動幅
を推定速度の変動幅の代りに用いうる。
【0031】また、付加トルク電流指令値の1周期パタ
ーンの振幅の変更がされ初めてから決定されるまでの区
間、およびその後所定期間(5〜10サイクル)を経る
までは、平均トルク電流電流指令値として変更前の値を
保持させておくのが望ましい。これは、付加トルク電流
指令値の変更中に生じる推定速度の変化による制御性の
悪化を回避するために行うものである。
【0032】以上のような本実施例1によれば、三相誘
導電動機の正確な回転位置情報がなくても、平均回転速
度の情報があれば、低周波運転時においても圧縮トルク
と電動機トルクの差が少なくなる状態が実現でき、その
結果として、振動を低減するという効果が得られる。な
お、以上の説明では速度推定器を用いているが、もちろ
ん、速度検出器を用いれば同様に実施可能なことは言う
までもない。
【0033】《実施例 2》実施例1では、平均トルク
電流指令器32が指令速度と推定速度とにより平均トル
ク電流指令値を与えているが、回転数と圧縮負荷変動パ
ターンとの対応が既知であれば、付加トルク電流指令値
の1周期パターンは、指令速度のみで決定できる。また
推定速度ωme^と演算されたすべり周波数ωsとの和を、
一次周波数ω0とする代わりに、指令速度ωme*と演算さ
れたすべり周波数ωsとの和を一次周波数ω0とすれば、
三相誘導電動機の推定速度ωme^が乱れた場合にも、そ
の影響を受けずに一次電流指令値を出力でき、より安定
した制御装置となる。この方式を実現するのが、実施例
2の圧縮機用誘導電動機の制御装置である。この実施例
について以下に説明する。
【0034】図4は、本発明の実施例2の圧縮機用誘導
電動機の制御装置の構成を示すブロック図である。指令
速度発生器1は、圧縮機13を駆動する三相誘導電動機
12の回転速度の指令速度ωme*を出力する。励磁電流
指令器2は、所定の励磁電流指令値I1d*を出力する。ト
ルク電流指令器3’は、付加トルク電流指令器31’
と、平均トルク電流指令器32’、および加算器33’
から構成されている。トルク電流指令器3’の中の平均
トルク電流指令器32’では、指令速度指令値ωme*に
応じた平均トルク電流指令値を出力する。一方、付加ト
ルク電流指令器31’には指令速度ωme*と推定速度ωm
e^が入力され、付加トルク電流指令値を出力する。この
付加トルク電流指令器31’の動作は実施例1で説明し
たものと同じである。これら平均トルク電流指令値と付
加トルク電流指令値とが加算器33’にて加算され、ト
ルク電流指令値I1q*としてトルク電流指令器3’から出
力される。
【0035】すべり周波数演算器4では、励磁電流指令
値I1d*とトルク電流指令値I1q*と三相誘導電動機の電気
的定数とを用いて、すべり周波数ωsを演算して出力す
る。推定速度ωme^とすべり周波数ωsとが加算器5で加
算され一次周波数ω0となる。さらに、この一次周波数
ω0は積分器6で積分され、位相指令値θとなる。励磁
電流指令値I1d*、トルク電流指令値I1q*、位相指令値θ
が一次電流指令器7に入力される。一次電流指令器7は
回転/静止座標変換器71と二相/三相変換器72とが
連結されたもので、回転/静止座標変換器71にて直流
の励磁電流指令値とトルク電流指令値から二相交流電流
指令値に変換され、さらに、二相/三相変換器72で三
相交流電流指令値へと変換される。電流制御器8では、
電流検出器群9a〜9cで検出されたモータ電流が、一
次電流指令器7から出力された一次電流指令値に追従す
るように、電力変換器10への指令値を制御している。
コンバータ11は交流を直流に変換して電力変換器10
に供給する。そして電流制御器8の指令値に従って、電
力変換器10は、三相誘導電動機12に電圧を供給し電
流を流す。一方、速度推定器14では、三相誘導電動機
12の一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくと
も1つと、誘導電動機の電気的定数とを用いて三相誘導
電動機12の回転速度を推定する。
【0036】本実施例2でも三相誘導電動機12の回転
速度情報を得て、圧縮トルク変動に対する電動機トルク
の過不足分を補う付加トルク電流指令値を付加トルク電
流指令器31’から出力する。それにより圧縮トルクと
電動機トルクとの差をなくし、回転速度変動を低減す
る。その結果振動を低減することができる。実施例1と
の違いは、平均トルク電流指令器32’が指令速度/平
均トルク電流指令値の変換器になっていること、一次電
流指令値の一次周波数ω0が速度指令値ωme*とすべり周
波数ωsの和になっていることである。平均トルク電流
指令器32’での変換で用いる指令速度/平均トルク電
流指令値変換のマップは、速度指令値における圧縮トル
クの平均値を出すために必要な平均トルク電流指令値
を、圧縮機と三相誘導電動機の組み合わせに対して、あ
らかじめ持っている。このマップを用いれば、実施例1
で示した平均トルク電流指令器32とほぼ同じ動作をす
ることが可能となる。しかも、推定速度が乱れても平均
トルク電流指令値、および一次周波数も一定の演算値と
なるので安定した制御が可能となる。
【0037】以上のように、本実施例2の圧縮機用誘導
電動機の制御装置によれば、三相誘導電動機の正確な回
転位置情報がない場合でも、平均回転数の情報があれ
ば、低周波運転時においても、圧縮トルクと電動機トル
クの差が少なくなる状態にできる。その結果として振動
を低減するという効果が得られる。本実施例2ではトル
ク電流指令器3’を、平均トルク電流指令器31’、付
加トルク電流指令器32’及び加算器33’により構成
したが、これら3つをまとめたものをトルク電流指令器
としてもよい。すなわち、指令速度ωme*に対する1周
期パターンのマップを平均トルク電流分と付加トルク電
流分とを合わせたものとしてあらかじめ用意しておくと
いうものである。この場合でも同様の動作が実現可能で
ある。
【0038】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、誘導電動機の正確な回転位置情報が得られない場合
でも、平均回転数の情報があれば、誘導電動機の回転数
が低い場合でも、応答性良く圧縮トルクと電動機トルク
の差が少ない状態にできる。従って、誘導電動機の回転
速度変動が少ない状態にでき、その結果として従来回転
に同期した振動を発生する圧縮機で問題であった低周波
運転時においても、振動のレベルを低減することができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の圧縮機用誘導電動機の制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施例1の圧縮機用誘導電動機の制
御装置の付加トルク電流指令器の動作を説明するフロー
チャートである。
【図3】 付加トルク電流の有無の違いによる各波形を
示す図である。
【図4】 本発明の実施例2の圧縮機用誘導電動機の制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 従来の圧縮機用誘導電動機における圧縮トル
クと電動機トルクの波形を示す図である。
【符号の説明】
1 指令速度発生器 2 励磁電流指令器 3、3’ トルク電流指令器 4 すべり周波数演算器 5 加算器 6 積分器 7 一次交流電流指令器 8 電流制御器 9a〜9c 電流検出器 10 電力変換器 11 コンバータ 12 三相誘導電動機 13 圧縮機 14 速度推定器 31、31’ 付加トルク電流指令器 32、32’ 平均トルク電流指令器 33 加算器 71 回転/静止座標変換器 72 二相/三相変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 祥晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA04 AB03 BB23 CC27 CC58 CC62 5H576 AA10 BB04 CC05 DD02 DD04 EE01 EE18 EE19 FF07 GG02 GG04 HB01 JJ03 JJ04 JJ05 JJ22 JJ24 LL14 LL15 LL22 LL30 LL34 LL38

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転に同期した脈動トルクを発生する冷
    媒圧縮用の圧縮機と、 前記圧縮機を駆動する三相誘導電動機と、 前記三相誘導電動機の実際の回転周期の周波数で表され
    る回転の速度を推定し、推定速度を出力する速度推定器
    と、 前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群
    のトルク電流成分であるトルク電流指令値を出力するト
    ルク電流指令器と、 前記一次交流電流群の励磁電流成分である励磁電流指令
    値を出力する励磁電流指令器と、 前記トルク電流指令値と前記励磁電流指令値とから前記
    三相誘導電動機のすべり周波数を演算するすべり周波数
    演算器と、 前記トルク電流指令値と、前記励磁電流指令値と、前記
    推定速度と、前記すべり周波数とに応じて、一次交流電
    流指令値を出力する一次交流電流指令器と、 前記一次交流電流群のそれぞれの電流を検出する電流検
    出器群と、 前記電流検出器群の各出力にもとづき、それぞれに対応
    する前記一次交流電流指令値に一致するよう、前記一次
    交流電流群を制御する電流制御器と、 前記電流制御器の出力に応じて前記三相誘導電動機の固
    定子に、前記一次交流電圧群を供給する電力変換器とを
    有する圧縮機用誘導電動機の制御装置であって、 但し、前記トルク電流指令器は、前記三相誘導電動機の
    指令速度と、前記推定速度とに応じて演算される平均ト
    ルク電流指令値と、前記推定速度の回転周期と同じ周期
    を持つ付加トルク電流指令値との和を、前記トルク電流
    成分指令値として出力することを特徴とする圧縮機用誘
    導電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 回転に同期した脈動トルクを発生する冷
    媒圧縮用の圧縮機と、 前記圧縮機を駆動する三相誘導電動機と、 前記三相誘導電動機の実際の回転周期の周波数で表され
    る回転の速度を検出する速度検出器と、 前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群
    のトルク電流成分であるトルク電流指令値を出力するト
    ルク電流指令器と、 前記一次交流電流群の励磁電流成分である励磁電流指令
    値を出力する励磁電流指令器と、 前記トルク電流指令値と前記励磁電流指令値とから前記
    三相誘導電動機のすべり周波数を演算するすべり周波数
    演算器と、 前記トルク電流指令と、前記励磁電流指令と、前記速度
    検出器の出力と、前記すべり周波数とに応じて、一次交
    流電流指令値を出力する一次交流電流指令器と、 前記一次交流電流群のそれぞれの電流を検出する電流検
    出器群と、 前記電流検出器群の各出力にもとづき、それぞれに対応
    する前記一次交流電流指令値に一致するよう、前記一次
    交流電流群を制御する電流制御器と、 前記電流制御器の出力に応じて、前記三相誘導電動機の
    固定子に一次交流電圧群を供給する電力変換器とを有す
    る圧縮機用誘導電動機の制御装置であって、 但し、前記トルク電流指令器は、前記三相誘導電動機の
    指令速度値と、前記速度検出器の出力とに応じて演算さ
    れる平均トルク電流指令値と、前記速度検出器の出力を
    時間平均化した前記三相誘導電動機の平均回転周期と同
    じ周期を持つ付加トルク電流指令値との和を、前記トル
    ク電流指令値として出力することを特徴とする圧縮機用
    誘導電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 回転に同期した脈動トルクを発生する冷
    媒圧縮用の圧縮機と、 前記圧縮機を駆動する三相誘導電動機と、 前記三相誘導電動機の回転周期の周波数で表される回転
    速度を推定し、推定速度を出力する速度推定器と、 前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群
    のトルク電流成分であるトルク電流指令値を出力するト
    ルク電流指令器と、 前記一次交流電流群の励磁電流成分である励磁電流指令
    値を出力する励磁電流指令器と、 前記トルク電流指令値と前記励磁電流指令値とから前記
    三相誘導電動機のすべり周波数を演算するすべり周波数
    演算器と、 前記トルク電流指令値と、前記励磁電流指令値と、前記
    三相誘導電動機の速度指令値と、前記すべり周波数とに
    応じて、一次交流電流指令値を出力する一次交流電流指
    令器と、 前記一次交流電流群のそれぞれの電流を検出する電流検
    出器群と、 前記電流検出器群の出力が、それぞれに対応する前記一
    次交流電流指令値に一致するように、前記一次交流電流
    群を制御する電流制御器と、 前記電流制御器の出力に応じて前記三相誘導電動機の固
    定子に、前記一次交流電圧群を供給する電力変換器とを
    有する圧縮機用誘導電動機の制御装置であって、 前記トルク電流指令器は、前記三相誘導電動機の指令速
    度に応じてあらかじめ定められている平均トルク電流指
    令値と、前記推定速度の回転周期と同じ周期を有する付
    加トルク電流指令値を出力することを特徴とする圧縮機
    用誘導電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 回転に同期した脈動トルクを発生する冷
    媒圧縮用の圧縮機と、 前記圧縮機を駆動する三相誘導電動機と、 前記三相誘導電動機の実際の回転周期の周波数で表され
    る回転の速度を推定し、推定速度を出力する速度推定器
    と、 前記三相誘導電動機の固定子に供給する一次交流電流群
    のトルク電流成分の指令であるトルク電流指令値を出力
    するトルク電流指令器と、 前記一次交流電流群の励磁電流成分である励磁電流指令
    値を出力する励磁電流指令器と、 前記トルク電流指令値と前記励磁電流指令値とから前記
    三相誘導電動機のすべり周波数を演算するすべり周波数
    演算器と、 前記トルク電流指令値と、前記励磁電流指令値と、前記
    三相誘導電動機の速度指令値と、前記すべり周波数とに
    応じて、一次交流電流指令値を出力する一次交流電流指
    令器と、 前記一次交流電流群のそれぞれの電流を検出する電流検
    出器群と、 前記電流検出器群の出力が、それぞれに対応する前記一
    次交流電流指令値に一致するように、前記一次交流電流
    群を制御する電流制御器と、 前記電流制御器の出力に応じて前記三相誘導電動機の固
    定子に、前記一次交流電圧群を供給する電力変換器とを
    有する圧縮機用誘導電動機の制御装置であって、 前記トルク電流指令器は、前記推定速度の回転周期と同
    じ周期の周期パターンを有する前記トルク電流指令値を
    出力することを特徴とする圧縮機用誘導電動機の制御装
    置。
  5. 【請求項5】 トルク電流指令器は、一次交流電流指令
    値の周波数が所定の値より小さい時、三相誘導電動機の
    推定速度の回転周期と同じ周期を持つ付加トルク電流指
    令値を生成することを特徴とする請求項1又は3に記載
    の圧縮機用誘導電動機の制御装置。
  6. 【請求項6】 トルク電流指令器は、一次交流電流指令
    値の周波数が所定の値より小さい時、三相誘導電動機の
    検出速度の回転周期と同じ周期を持つ付加トルク電流指
    令値を生成することを特徴とする請求項2に記載の圧縮
    機用誘導電動機の制御装置。
  7. 【請求項7】 トルク電流指令器は、一次交流電流指令
    値の周波数が所定の値より小さい時三相誘導電動機の推
    定速度の回転周期と同じ周期を持つトルク電流指令値を
    生成することを特徴とする請求項4に記載の圧縮機用誘
    導電動機の制御装置。
  8. 【請求項8】 速度推定器は、三相誘導電動機の一次交
    流電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1つと三相
    誘導電動機の電気的定数とを用いて演算された推定速
    度、推定すべり周波数、あるいは推定トルクのいずれか
    の脈動成分の周波数基づく推定速度を出力することを特
    徴とする請求項1、3又は4に記載の圧縮機用誘導電動
    機の制御装置。
  9. 【請求項9】 トルク電流指令器は、三相誘導電動機の
    一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1つ
    と三相誘導電動機の電気的定数とを用いて演算された推
    定速度、推定すべり周波数、あるいは推定トルクのいず
    れかの変化に応じて、付加トルク電流の周期パターンを
    与える位相タイミングを決定することを特徴とする請求
    項1又は3に記載の圧縮機用誘導電動機の制御装置。
  10. 【請求項10】 トルク電流指令器は、速度検出器から
    出力される三相誘導電動機の検出速度の変化に応じて、
    付加トルク電流の周期パターンを与える位相タイミング
    を決定することを特徴とする請求項2に記載の圧縮機用
    誘導電動機の制御装置。
  11. 【請求項11】 トルク電流指令器は、三相誘導電動機
    の一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1
    つと三相誘導電動機の電気的定数とを用いて演算された
    推定速度、推定すべり周波数、あるいは推定トルクのい
    ずれかの変化に応じて、トルク電流の周期パターンを与
    える位相タイミングを決定することを特徴とする請求項
    4に記載の圧縮機用誘導電動機の制御装置。
  12. 【請求項12】 トルク電流指令器は、三相誘導電動機
    の一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1
    つと三相誘導電動機の電気的定数とを用いて演算された
    推定速度、推定トルク、あるいは二次磁束の大きさのい
    ずれかの変動幅が所定の値以下になるように、付加トル
    ク電流の周期パターンの振幅を変化させることを特徴と
    する請求項1又は3に記載の圧縮機用誘導電動機の制御
    装置。
  13. 【請求項13】 トルク電流指令器は、速度検出器から
    出力される三相誘導電動機の検出速度の変動幅が所定の
    値以下になるように、付加トルク電流の周期パターンの
    振幅を変化させることを特徴とする請求項2に記載の圧
    縮機用誘導電動機の制御装置。
  14. 【請求項14】 トルク電流指令器は、三相誘導電動機
    の一次交流電流群と一次交流電圧群のうち少なくとも1
    つと三相誘導電動機の電気的定数とを用いて演算された
    推定速度、推定トルク、あるいは二次磁束の大きさのい
    ずれかの変動幅が所定の値以下になるように、トルク電
    流の周期パターンの振幅を変化させることを特徴とする
    請求項4に記載の圧縮機用誘導電動機の制御装置。
  15. 【請求項15】 トルク電流指令器は、付加トルク電流
    の周期パターンの振幅を所定の変化率以下で変化させな
    がら、三相誘導電動機の一次交流電流群と一次交流電圧
    群のうち少なくとも1つと三相誘導電動機の電気的定数
    とを用いて演算された推定速度、推定トルク、あるいは
    二次磁束の大きさのいずれかの変動幅が所定の値以下に
    なるように、前記付加トルク電流の周期パターンの振幅
    を変化させることを特徴とする請求項1又は3に記載の
    圧縮機用誘導電動機の制御装置。
  16. 【請求項16】 トルク電流指令器は、付加トルク電流
    の周期パターンの振幅を所定の変化率以下で変化させな
    がら、速度検出器から出力される三相誘導電動機の検出
    速度の変動幅が所定の値以下になるように、前記付加ト
    ルク電流の周期パターンの振幅を変化させることを特徴
    とする請求項2に記載の圧縮機用誘導電動機の制御装
    置。
  17. 【請求項17】 トルク電流指令器は、トルク電流の周
    期パターンの振幅を所定の変化率以下で変化させなが
    ら、三相誘導電動機の一次交流電流群と一次交流電圧群
    のうち少なくとも1つと三相誘導電動機の電気的定数と
    を用いて演算された推定速度、推定トルク、あるいは二
    次磁束の大きさのいずれかの変動幅が所定の値以下にな
    るように、前記トルク電流の周期パターンの振幅を変化
    させることを特徴とする請求項4に記載の圧縮機用誘導
    電動機の制御装置。
  18. 【請求項18】 トルク電流指令器は、付加トルク電流
    の周期パターンの振幅を所定の変化率以下で変化させ始
    めてから、三相誘導電動機の一次交流電流群と一次交流
    電圧群のうち少なくとも1つと三相誘導電動機の電気的
    定数とを用いて演算された推定速度、推定トルク、ある
    いは二次磁束の大きさのいずれかの変動幅が所定の値以
    下になるように、前記付加トルク電流の周期パターンの
    振幅を変化させた後、所定期間経るまでは、平均トルク
    電流指令は、前記付加トルク電流の周期パターンの振幅
    を所定の変化率以下で変化させ始める前の値を保持した
    ままにしておくことを特徴とする請求項1又は3に記載
    の圧縮機用誘導電動機の制御装置。
  19. 【請求項19】 トルク電流指令器は、付加トルク電流
    の周期パターンの振幅を所定の変化率以下で変化させ始
    めてから、速度検出器から出力される三相誘導電動機の
    検出速度の変動幅が所定の値以下になるように、前記付
    加トルク電流の周期パターンの振幅を変化させた後、所
    定期間経るまでは、平均トルク電流指令値は、前記付加
    トルク電流の周期パターンの振幅を所定の変化率以下で
    変化させ始める前の値を保持したままにしておくことを
    特徴とする請求項2に記載の圧縮機用誘導電動機の制御
    装置。
JP10206920A 1998-07-22 1998-07-22 圧縮機用誘導電動機の制御装置 Pending JP2000041400A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10206920A JP2000041400A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 圧縮機用誘導電動機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10206920A JP2000041400A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 圧縮機用誘導電動機の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000041400A true JP2000041400A (ja) 2000-02-08

Family

ID=16531277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10206920A Pending JP2000041400A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 圧縮機用誘導電動機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000041400A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009303435A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Sanyo Electric Co Ltd モータ制御装置
JP2010093995A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Toshiba Corp モータ制御装置、モータ制御方法およびエアコンディショナ
CN101877569A (zh) * 2009-04-28 2010-11-03 株式会社日立制作所 电动机驱动***、电动机控制装置以及电动机的驱动方法
JP2014093928A (ja) * 2012-11-07 2014-05-19 Calsonic Kansei Corp 電動コンプレッサの制御装置
WO2018056394A1 (ja) * 2016-09-26 2018-03-29 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 モータ駆動装置、及びこれを備える冷凍サイクル装置、並びにモータ駆動方法
EP3355466A1 (en) 2017-01-30 2018-08-01 Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems, Ltd. Motor control device, rotary compressor system and motor control method
KR102298877B1 (ko) * 2020-08-11 2021-09-06 현대자동차 주식회사 부등 피치 모사 제어를 통한 기어 펌프 소음 저감 제어 장치 및 방법

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009303435A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Sanyo Electric Co Ltd モータ制御装置
JP2010093995A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Toshiba Corp モータ制御装置、モータ制御方法およびエアコンディショナ
JP4691150B2 (ja) * 2008-10-10 2011-06-01 株式会社東芝 モータ制御装置、モータ制御方法およびエアコンディショナ
CN101877569A (zh) * 2009-04-28 2010-11-03 株式会社日立制作所 电动机驱动***、电动机控制装置以及电动机的驱动方法
JP2014093928A (ja) * 2012-11-07 2014-05-19 Calsonic Kansei Corp 電動コンプレッサの制御装置
WO2018056394A1 (ja) * 2016-09-26 2018-03-29 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 モータ駆動装置、及びこれを備える冷凍サイクル装置、並びにモータ駆動方法
JP2018057085A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 モータ駆動装置、及びこれを備える冷凍サイクル装置、並びにモータ駆動方法
EP3355466A1 (en) 2017-01-30 2018-08-01 Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems, Ltd. Motor control device, rotary compressor system and motor control method
KR102298877B1 (ko) * 2020-08-11 2021-09-06 현대자동차 주식회사 부등 피치 모사 제어를 통한 기어 펌프 소음 저감 제어 장치 및 방법
US11578718B2 (en) 2020-08-11 2023-02-14 Hyundai Motor Company Apparatus for reducing noise of gear pump through uneven pitch-simulated control and method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1774646B1 (en) Apparatus and method to control torque and voltage of an ac machine
US6979967B2 (en) Efficiency optimization control for permanent magnet motor drive
EP2034605B1 (en) Electric motor driving device, and compressor driving device
JP4625116B2 (ja) モータ制御装置、モータ制御システム、モータ制御モジュール、及び冷凍装置
JP3888082B2 (ja) モータ装置およびその制御方法
JP3684203B2 (ja) モータ制御装置
WO2012144276A1 (ja) モータ制御装置
JP4116595B2 (ja) モータ制御装置
EP2387146B1 (en) Motor controlling apparatus and controlling method of the same
JP2004048886A (ja) 同期電動機の駆動制御装置
JP4407109B2 (ja) 電動機制御方法およびその装置
US20080152325A1 (en) Apparatus and method for controlling BLDC motor
JP4065375B2 (ja) モータ駆動装置及びモータ駆動方法
JPH1189297A (ja) 電力変換装置
JP2000041400A (ja) 圧縮機用誘導電動機の制御装置
JP4596906B2 (ja) 電動機の制御装置
JP4352860B2 (ja) 電動機の制御装置
JP5849420B2 (ja) モータの制御装置、及びモータの制御方法
JP2002142499A (ja) 速度センサレスベクトル制御装置
JP4404193B2 (ja) 同期電動機の制御装置
JP3425438B2 (ja) 誘導電動機の駆動装置
JP5862691B2 (ja) 電動機駆動装置の制御装置および電動機駆動システム
JP2007151215A (ja) インバータ装置、圧縮機駆動装置および冷凍・空調装置
JP4061517B2 (ja) 交流電動機の可変速制御装置
JP5034888B2 (ja) 同期電動機のV/f制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040317