JP2000038946A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP2000038946A
JP2000038946A JP10206840A JP20684098A JP2000038946A JP 2000038946 A JP2000038946 A JP 2000038946A JP 10206840 A JP10206840 A JP 10206840A JP 20684098 A JP20684098 A JP 20684098A JP 2000038946 A JP2000038946 A JP 2000038946A
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air
learning
fuel ratio
value
control
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JP10206840A
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English (en)
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Noritake Mitsuya
典丈 光谷
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Toyota Motor Corp
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  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空燃比学習値の誤った学習更新に基づき、混合
気の空燃比を理論空燃比へと制御する際の制御精度が低
下するのを防止することのできる内燃機関の空燃比制御
装置を提供する。 【解決手段】エンジン11の燃焼室11aに供給される
混合気の空燃比を制御するための空燃比学習値が誤学習
されると、その空燃比学習値に対応する空燃比学習領域
にて、空燃比を理論空燃比へと近づけるためのフィード
バック補正値から求められる徐変値が基準値である
「1.0」から大きく離れた値になる。エンジン11の
電子制御ユニットは、上記徐変値と、既に空燃比学習値
の学習が完了している各空燃比学習領域で求められた徐
変値の内の最大値及び最小値とを比較し、その比較結果
に基づき空燃比学習値の誤学習を判断する。そして、電
子制御ユニットは、空燃比学習値が誤学習されている旨
判断されると、その空燃比学習値を再学習するなどして
適正な値にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空燃比フィードバ
ック制御及び空燃比学習制御を行う内燃機関の空燃比制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車載用エンジン等の内燃機関に
おいては、燃焼室内での混合気の燃焼状態を良好に維持
するために、その混合気の空燃比を理論空燃比へとフィ
ードバック制御することが行われている。こうしたフィ
ードバック制御を行う装置としては、例えば特開平7−
253040号公報に記載された空燃比制御装置が知ら
れている。
【0003】同公報に記載された装置では、機関運転状
態に応じて求められる燃料噴射量に、混合気の空燃比に
基づき求められるフィードバック補正値を乗算して同燃
料噴射量を補正する。こうして補正された燃料噴射量に
応じた量の燃料を噴射することにより、混合気の空燃比
を理論空燃比へと近づけるフィードバック制御が実行さ
れることとなる。
【0004】また、同公報に記載された装置では、混合
気の空燃比を理論空燃比へと制御する際の制御精度を向
上させるために空燃比学習制御が行われる。こうした空
燃比学習制御では、機関運転状態に応じて複数の学習領
域が設定されるとともに、その学習領域毎に空燃比学習
値が設定される。そして、内燃機関の運転状態が所定学
習領域に位置する状態にあるとき、その学習領域に対応
する空燃比学習値を上記燃料噴射量に乗算して同燃料噴
射量を補正する。
【0005】この空燃比学習値は、フィードバック補正
値が「1.0」に近づけられるように順次学習更新され
る。そして、フィードバック補正値が「1.0」を含む
所定範囲内の値になったとき、この学習領域での空燃比
学習値の学習が完了する。こうした空燃比学習制御は、
各学習領域にてそれぞれ実行されることとなる。従っ
て、内燃機関の運転状態が所定学習領域に位置する状態
から別の所定学習領域に位置する状態へと変化すると、
燃料噴射量を補正するための空燃比学習値も切り換えら
れる。
【0006】上記のように内燃機関の運転状態が変化し
たとき、空燃比学習値による燃料噴射量の補正が行われ
ない場合にはフィードバック補正値のみで混合気の空燃
比を理論空燃比に近づけなければならないため、その混
合気の空燃比が理論空燃比に達するのに時間がかかって
しまう。しかし、上記内燃機関の運転状態変化の際、燃
料噴射量を補正するための空燃比学習値が切り換えら
れ、その空燃比学習値とフィードバック補正値との両方
によって混合気の空燃比が理論空燃比へと速やかに近づ
けられる。こうして混合気の実空燃比を理論空燃比へと
制御する際の制御精度が向上するようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な空燃比のフィードバック制御は、内燃機関が定常状態
のときだけでなく過度状態のときにも行われるが、その
過渡状態のときのフィードバック制御ではフィードバッ
ク補正値が大きく変動するようになる。このようにフィ
ードバック補正値が大きく変動する状態において、その
フィードック補正値に基づき空燃比学習制御による空燃
比学習値の学習更新が行われると、その空燃比学習値が
不適切なものへと学習更新される可能性がある。
【0008】この場合、内燃機関の運転状態が上記空燃
比学習値の誤学習が行われた学習領域内に位置する状態
になったとき、その誤学習された空燃比学習値に基づき
燃料噴射量の不適切な補正が行われる。そのため、空燃
比学習値の誤学習が行われた学習領域にあっては、混合
気の理論空燃比へと制御するためのフィードバック補正
値が、上記空燃比学習制御の完了を判断するための所定
範囲内であって且つ「1.0」から離れた値になる。
【0009】従って、内燃機関の運転状態が所定学習領
域に位置する状態から上記誤学習が行われた運転領域に
位置する状態へと変化したとき、フィードバック補正量
を「1.0」から離れた値へと大幅に変化させなければ
ならなくなる。そして、そのフィードバック補正値の大
幅な変化に時間がかかるようになり、混合気の空燃比を
理論空燃比へと制御する際の制御精度が低下することと
なる。
【0010】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、空燃比学習値の誤った学習
更新に基づき、混合気の空燃比を理論空燃比へと制御す
る際の制御精度が低下するのを防止することのできる内
燃機関の空燃比制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、内燃機関の燃焼室に供給
される混合気の空燃比に応じて算出されるフィードバッ
ク補正値に基づき前記燃焼室に供給される燃料量を補正
して前記空燃比を目標値へとフィードバック制御すると
ともに、機関運転状態に応じて設定される複数の学習領
域毎に前記フィードバック補正値に基づく空燃比学習制
御を実行して同学習領域に対応する空燃比学習値を学習
更新する内燃機関の空燃比制御装置において、前記空燃
比学習制御が所定の学習領域にて完了したとき、その学
習領域でのフィードバック補正値と、別の学習領域での
フィードバック補正値とに基づき、前記空燃比学習制御
が完了した学習領域で誤った空燃比学習値の学習更新が
行われたか否かを判断する誤学習判断手段を備えた。
【0012】例えば内燃機関の過渡状態のときには、フ
ィードバック補正値が大きく変動するため、そのフィー
ドバック補正値に基づく空燃比学習制御によって誤った
空燃比学習値の学習更新が行われる可能性がある。この
ように誤った空燃比学習値の学習更新が行われた学習領
域におけるフィードバック補正値と、その学習領域とは
別の学習領域におけるフィードバック補正値とは離れた
値になる。同構成によれば、それらフィードバック補正
値に基づき、誤った空燃比学習値の学習更新が行われた
ことを判断することができるようになる。そして、その
空燃比学習値の誤学習が判断されたときに、同空燃比学
習値を学習し直したり補正したりすることによって適正
な値とすることができるようになる。
【0013】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記誤学習判断手段は、前記空燃比学習
制御が所定の学習領域にて完了したとき、その学習領域
でのフィードバック補正値の制御中心と、別の学習領域
でのフィードバック補正値の制御中心とに基づき、前記
空燃比学習制御が完了した学習領域で誤った空燃比学習
値の学習更新が行われたか否かを判断するものとした。
【0014】内燃機関が過渡状態のときなどにフィード
バック補正値が大きく変動したとしても、そのフィード
バック補正値の制御中心は緩やかに変動する。従って、
上記のように空燃比学習制御が完了した学習領域、及び
それとは別の学習領域でのフィードバック補正値の制御
中心に基づき、前記空燃比学習制御が完了した学習領域
での空燃比学習値の誤学習を判断する同構成によれば、
その判断を的確に行うことができるようになる。
【0015】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記誤学習判断手段は、前記空燃比学習
制御が所定の学習領域にて完了したとき、その学習領域
でのフィードバック補正値の制御中心と、既に前記空燃
比学習制御が完了している学習領域のフィードバック補
正値の制御中心のうち最も大きい制御中心もしくは最も
小さい制御中心とに基づき、誤った空燃比学習値の学習
更新が行われたか否かを判断するものとした。
【0016】誤った空燃比学習値の学習更新が行われた
とき、その学習領域でのフィードバック補正値の制御中
心と、空燃比学習制御が完了した学習領域でのフィード
バック補正値の制御中心のうち最も大きい制御中心もし
くは最も小さい制御中心とは大きく離れた値になる。従
って、同構成によれば、それらフィードバック補正値の
制御中心に基づき、誤った空燃比学習値の学習更新が行
われたか否かを的確に判断することができるようにな
る。
【0017】請求項4記載の発明では、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、前記誤学習判断手段に
よって誤った学習値の学習更新がなされた旨判断された
とき、その旨判断された学習領域での前記空燃比学習制
御を再度行う学習値再学習手段を更に備えた。
【0018】同構成によれば、空燃比学習値の誤学習が
判断されたとき、同空燃比学習値が学習し直されて適正
な値とされる。従って、内燃機関の運転状態が所定学習
領域に位置する状態から別の学習領域に位置する状態へ
と変化したときにおいて、混合気の空燃比を理論空燃比
へと制御する際の制御精度が低下するのを防止すること
ができるようになる。
【0019】請求項5記載の発明では、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、前記誤学習判断手段に
よって誤った学習値の学習更新がなされた旨判断された
とき、その旨判断された学習領域での空燃比学習値に対
して誤学習判断のために用いられた各フィードバック補
正値に応じた量の補正を行う学習値補正手段を更に備え
た。
【0020】同構成によれば、空燃比学習値の誤学習が
判断されたとき、その判断に用いられた各フィードバッ
ク補正値に応じた量だけ空燃比学習値が補正されて適正
な値とされる。従って、内燃機関の運転状態が所定学習
領域に位置する状態から別の学習領域に位置する状態へ
と変化したときにおいて、混合気の空燃比を理論空燃比
へと制御する際の制御精度が低下するのを防止すること
ができるようになる。また、空燃比学習値の誤学習が判
断されると、直ちに同空燃比学習値が適正な値とされる
ようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
自動車用エンジンに適用した第1実施形態を図1〜図1
5に従って説明する。
【0022】図1に示すように、エンジン11は、燃焼
室11aに空気を吸入するための吸気通路12を備えて
いる。この吸気通路12において、その上流端にはエン
ジン11の吸入空気を浄化するためエアクリーナ13が
設けられ、同エアクリーナ13の下流にはエンジン11
の吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けら
れている。また、吸気通路12においてエアフローメー
タ14の下流には、アクセルペダル15の踏込量に基づ
き開度調節されるスロットルバルブ16が設けられてい
る。そして、そのスロットルバルブ16の開度調節によ
りエンジン11の吸入空気量が調節される。このスロッ
トルバルブ16の開度(スロットル開度)は、スロット
ルポジションセンサ17によって検出される。更に、吸
気通路12の下流端には、エンジン11に空気が吸入さ
れるときに燃料を噴射して、その吸入空気と燃料とから
なる混合気を形成する燃料噴射弁18が設けられてい
る。
【0023】エンジン11は、上記のように形成された
混合気を燃焼室11a内で燃焼させることにより駆動さ
れ、出力軸であるクランクシャフト19を回転させる。
このクランクシャフト19にはシグナルロータ20が取
り付けられている。シグナルロータ20の外周部には、
複数の突起20aがクランクシャフト19の軸線を中心
とする等角度毎に設けられている。また、シグナルロー
タ20の側方には、クランクポジションセンサ21が設
けられている。そして、クランクシャフト19が回転し
て、シグナルロータ20の各突起20aが順次クランク
ポジションセンサ21の側方を通過することにより、同
センサ21からはそれら各突起20aの通過に対応した
パルス状の検出信号が出力されるようになる。
【0024】また、エンジン11は、燃焼後の混合気を
排気として排出するための排気通路22を備えている。
この排気通路22には、排気中の酸素濃度を検出して同
濃度に対応した信号を出力する酸素(O2 )センサ23
が設けられている。排気通路22において、酸素センサ
23の下流には排気を浄化するための触媒24が設けら
ている。従って、排気通路22内の排気は、触媒24に
よって浄化された後にエンジン11の外部に排出される
ようになる。また、エンジン11は混合気の燃焼による
熱で過度に高温とならないように冷却水によって冷却さ
れるが、その冷却水の水温を機関温度として検出する水
温センサ25がエンジン11の側部に設けられている。
【0025】次に、上記エンジン11に適用される燃料
蒸気処理装置について説明する。この燃料蒸気処理装置
は、エンジン11が搭載される自動車の燃料タンク31
にて発生する燃料蒸気(ベーパ)を捕集して処理するこ
とにより、その燃料蒸気が大気中に放出されてしまうの
を防止するためのものである。
【0026】上記燃料タンク31内の燃料は、同タンク
31内のポンプ32によってメインライン33、及びデ
リバリパイプ34を介して上記燃料噴射弁18に供給さ
れ、その燃料噴射弁18から噴射されることとなる。ま
た、燃料噴射弁18から噴射しきれずにデリバリパイプ
34内に残った燃料は、同パイプ34に接続されたリタ
ーンライン35を介して燃料タンク31に戻される。ま
た、燃料タンク31には、ベーパライン37及びベーパ
制御弁38を介してキャニスタ36が接続されている。
このキャニスタ36は箱状に形成されており、キャニス
タ36内には燃料蒸気を吸着するための吸着材36aが
設けられている。
【0027】燃料タンク31内にて燃料が蒸発して燃料
蒸気の圧力がキャニスタ36の内圧よりも高くなると、
ベーパ制御弁38が開いて燃料蒸気が燃料タンク31か
らキャニスタ36へと送り出される。キャニスタ36内
においては、燃料蒸気に含まれる燃料成分が吸着材36
aによって吸着され、その燃料蒸気が空気と燃料とに分
離される。そして、燃料タンク31からキャニスタ36
への蒸発燃料の送出によってキャニスタ36の内圧が燃
料タンク31内の燃料蒸気の圧力よりも高くなると、ベ
ーパ制御弁38が閉じて燃料タンク31からキャニスタ
36への燃料蒸気の送出が禁止される。
【0028】キャニスタ36には、吸気通路12におけ
るスロットルバルブ16よりも上流の部分に連通するエ
アパイプ39が第1の大気弁40を介して接続されると
ともに、外部に開口するアウトレットパイプ41が第2
の大気弁42を介して接続されている。そして、キャニ
スタ36内の圧力が大気圧以下になると、第1の大気弁
40が開くとともに第2の大気弁42が閉じ、吸気通路
12からキャニスタ36内に空気が送り込まれる。ま
た、キャニスタ36内の圧力が大気圧以上になると第1
の大気弁40が閉じるとともに第2の大気弁42が開
き、キャニスタ36内の空気が外部に導出される。こう
したキャニスタ36の内圧に基づく第1及び第2の大気
弁40,42の開閉によって、そのキャニスタ36の内
圧が大気圧に維持される。
【0029】キャニスタ36には、吸気通路12におけ
るスロットルバルブ16より下流側に連通するパージラ
イン43が接続されている。このパージライン43は、
キャニスタ36の吸着材36aに吸着された燃料を吸気
通路12内の負圧によって蒸発燃料(ベーパ)として吸
気通路12へ送り出すためのものである。パージライン
43の途中には電磁ソレノイド(図示せず)を備えたパ
ージ制御弁44が設けられ、その電磁ソレノイドへの印
加電圧をデューティ制御してパージ制御弁44の開度を
調整することにより、吸気通路12に送り出されるベー
パの量が調節される。
【0030】次に、本実施形態における空燃比制御装置
の電気的構成を図2に基づいて説明する。この空燃比制
御装置は、燃料噴射量制御、空燃比フィードバック制
御、空燃比学習制御、パージ制御、ベーパ濃度学習制御
など、エンジン11の運転状態を制御するための電子制
御ユニット(以下「ECU」という)92を備えてい
る。このECU92は、ROM93、CPU94、RA
M95、及びバックアップRAM96等を備える理論演
算回路として構成されている。
【0031】ここで、ROM93は各種制御プログラム
や、それら各種制御プログラムを実行する際に参照され
るマップ等が記憶されたメモリであり、CPU94はR
OM93に記憶された各種制御プログラムやマップに基
づいて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU
94での演算結果や各センサから入力されたデータ等を
一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM9
6はエンジン11の停止時に保存すべきデータを記憶す
る不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CP
U94、RAM95及びバックアップRAM96は、バ
ス97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回
路98及び外部出力回路99と接続されている。
【0032】外部入力回路98には、エアフローメータ
14、スロットルポジションセンサ17、クランクポジ
ションセンサ21、酸素センサ23、水温センサ25等
が接続されている。また、外部出力回路99には、燃料
噴射弁18及びパージ制御弁44等が接続されている。
【0033】このように構成されたECU92は、クラ
ンクポジションセンサ21からの検出信号に基づきエン
ジン回転数NEを求めるとともに、エアフローメータ1
4からの検出信号に基づき機関負荷を表す吸入空気量を
求める。そして、ECU92は、周知のマップを参照し
てエンジン回転数NE及び吸入空気量に基づき基本燃料
噴射量Qbseを算出する。こうして算出された基本燃
料噴射量Qbseは、エンジン回転数NEが高く且つ吸
入空気量が多くなるほど(高回転高負荷になるほど)大
きい値になる。
【0034】更に、ECU92は、下記の式(1)を用
いて基本燃料噴射量Qbseに各種補正を加えて最終燃
料噴射量Qfinを算出し、その最終燃料噴射量Qfi
nに対応する量の燃料を噴射させるべく燃料噴射弁18
を駆動制御する。
【0035】
【数1】 Qfin =Qbse*(FAF+KG(i) −PGR*FGPG(k) ) …(1) FAF:フィードバック補正値 KG(i) :空燃比学習値 PGR:目標パージ率 FGPG(k) :ベーパ濃度学習値 ここで、上記フィードバック補正値FAFは、混合気の
空燃比を理論空燃比へと近づけるフィードバック制御に
用いられ、酸素センサ23からの検出信号に基づき
「1.0」を基準値として変化するものである。また、
上記空燃比学習値KG(i) は、上記フィードバック制御
の制御精度を向上させるべく、フィードバック補正値F
AFを基準値「1.0」が含まれる所定範囲内の値に収
めるために「0」を基準値として変化するものである。
【0036】ECU92は、吸入空気量(負荷)に応じ
て複数の空燃比学習領域i及びベーパ濃度学習領域k
(i,k=0,1,2,3・・・)を設定する。また、
ECU92は、上記空燃比学習領域i毎にそれぞれ空燃
比学習値KG(i) を設定するとともに、上記ベーパ濃度
学習領域k毎にそれぞれベーパ濃度学習値FGPG(k)
を設定する。そして、上記式(1)における空燃比学習
値KG(i) 及びベーパ濃度学習値FGPG(k) は、現在
の吸入空気量に応じた空燃比学習領域i及びベーパ濃度
学習領域kに対応したものが用いられる。
【0037】上記式(1)において、「PGR*FGP
G(k)」は、パージライン43から吸気通路12に送り
出されるベーパに含まれる燃料量に対応する分だけ、基
本燃料噴射量Qbseを減量するためのものである。な
お、ここでパージ率とは吸入空気量に対する送出ベーパ
量の比率を示すものであって、そのパージ率の目標値が
上記目標パージ率PGRである。また、上記ベーパ濃度
学習値FGPG(k) は、上記ベーパの燃料濃度に対応し
た値である。
【0038】従って、上記式(1)によって算出される
最終燃料噴射量Qfinに基づき燃料噴射を行うこと
で、吸気通路12にベーパが送り出される場合であって
も、混合気の空燃比を理論空燃比へと精度よく制御する
ことができるようになる。
【0039】次に、燃料噴射弁18による燃料噴射の制
御手順について図7を参照して説明する。図7は、燃料
噴射弁18を駆動制御するための燃料噴射制御ルーチン
を示すフローチャートである。この燃料噴射制御ルーチ
ンは、ECU92を通じて例えば所定時間毎の時間割り
込みにて実行される。
【0040】燃料噴射制御ルーチンにおいて、ECU9
2は、ステップS101の処理として、上述したように
基本燃料噴射量Qbseを算出する。ECU92は、続
くステップS102の処理として、吸入空気量に基づき
現在のエンジン運転状態が各空燃比学習領域i及び各ベ
ーパ濃度学習領域kの内のいずれに位置する状態かを判
定する。こうして判定された空燃比学習領域i及びベー
パ濃度学習領域kに対応する空燃比学習値KG(i) 及び
ベーパ濃度学習値FGPG(k) が、続くステップS10
3の処理で使用される。ECU92は、ステップS10
3の処理として上記式(1)によって最終燃料噴射量Q
finを算出する。続いてECU92は、ステップS1
04の処理として最終燃料噴射量Qfinに対応した量
の燃料が噴射されるように燃料噴射弁18を駆動制御し
た後、この燃料噴射制御ルーチンを終了する。
【0041】次に、本実施形態の空燃比フィードバック
制御手順について図8を参照して説明する。図8は、混
合気の空燃比を理論空燃比へと制御するための空燃比フ
ィードバック制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。この空燃比フィードバック制御ルーチンは、ECU
92を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行
される。
【0042】空燃比フィードバック制御ルーチンにおい
て、ECU92は、ステップS201の処理として、フ
ィードバック条件が全て成立しているか否か、即ち例え
ば以下に示す各種条件が全て成立しているか否かを判断
する。
【0043】・始動完了前のクランキング中でない ・冷却水温が所定温度以上 ・酸素センサ23が活性化している ・高回転高負荷状態でない そして、上記各条件の内のいずれか1つでも満たされて
いなければステップS204に進む。ECU92は、ス
テップS204の処理として、上記式(1)で用いられ
るフィードバック補正値FAFを基準値である「1.
0」に戻した後、この空燃比フィードバック制御ルーチ
ンを一旦終了する。
【0044】また、上記各条件が全て満たされていれば
ステップ202に進み、ECU92は、フィードバック
補正値FAFを算出する。即ち、ECU92は、酸素セ
ンサ23からの検出信号に基づき現在の空燃比が理論空
燃比(14.7)よりもリッチかリーンかを判断する。
そして、ECU92は、現在の空燃比が理論空燃比より
もリーンである間においてはフィードバック補正値FA
Fを徐々に減少させ、現在の空燃比が理論空燃比よりも
リッチである間においてはフィードバック補正値FAF
を徐々に増加させる。また、現在の空燃比が理論空燃比
よりもリッチからリーンへ変化したとき、ECU92
は、フィードバック補正値FAFに所定のスキップ量を
加算する。一方、現在の空燃比が理論空燃比よりもリー
ンからリッチへ変化したとき、ECU92は、フィード
バック補正値FAFから所定のスキップ量を減算する。
【0045】こうしてステップS203の処理によっ
て、フィードバック補正値FAFが算出された後、ステ
ップS203に進む。ECU92は、ステップS203
の処理として、算出されたフィードバック補正値FAF
を上限ガード及び下限ガードした後、この空燃比フィー
ドバック制御ルーチンを一旦終了する。
【0046】上記のように酸素センサ23からの検出信
号に基づきフィードバック補正値FAFを算出すること
により、例えば図3(a)に示すように混合気の空燃比
が変化したとすると、フィードバック補正値FAFは図
3(b)に実線で示すように推移する。このように空燃
比の変化に応じてフィードバック補正値FAFを推移さ
せることで、混合気の空燃比が理論空燃比へと近づけら
れるように燃料噴射量が補正されることとなる。
【0047】次に、本実施形態の空燃比学習制御手順に
ついて図9を参照して説明する。図9は、各空燃比学習
領域i毎に空燃比学習値KG(i) を学習更新するための
空燃比学習制御ルーチンを示すフローチャートである。
この空燃比学習制御ルーチンは、混合気の空燃比が理論
空燃比に対するリッチ及びリーン間で変化する毎にEC
U92を通じて実行される。
【0048】空燃比学習制御ルーチンにおいて、ECU
92は、ステップS301の処理として、空燃比学習条
件が成立しているか否か、即ち例えば以下に示す各種条
件が全て成立しているか否かを判断する。
【0049】・暖機中でない ・空燃比フィードバック制御が実行中である ・全ての空燃比学習値KG(i) の学習が完了していない そして、上記各条件の内のいずれか1つでも満たされて
いなければ、ECU92は、この空燃比学習制御ルーチ
ンを一旦終了する。上記各条件が全て満たされていれ
ば、ステップS302に進む。ECU92は、ステップ
S302の処理として、吸入空気量に基づき現在のエン
ジン運転状態が各空燃比学習領域iの内のいずれに位置
する状態かを判定する。こうして判定された空燃比学習
領域iに対応する空燃比学習値KG(i) が、続くステッ
プS303の処理で使用される。
【0050】ECU92は、ステップS303の処理
で、学習完了フラグX(i) として「0」がRAM95の
所定領域に記憶されているか否かを判断する。この学習
完了フラグX(i) は、各空燃比学習領域iに対応して複
数設けられ、その対応する空燃比学習領域iでの空燃比
学習値KG(i) の学習が完了しているか否かを判断する
ためのものである。そして、上記ステップS303の処
理において、「0」か否かの判断対象となる学習完了フ
ラグX(i) は、現在の空燃比学習領域iに対応する学習
完了フラグX(i) になる。また、それら各空燃比学習領
域iに対応する学習完了フラグX(i) は、エンジン11
が停止されたときにリセットされて「0」になる。
【0051】上記ステップS303の処理において、
「X(i) =0」でなく現在の空燃比学習領域iで空燃比
学習値KG(i) の学習が完了している旨判断されると、
ECU92は、この空燃比学習制御ルーチンを一旦終了
する。また、ステップS303の処理において、「X
(i) =0」であって現在の空燃比学習領域iでは空燃比
学習値KG(i) の学習が完了していない旨判断される
と、ステップS304に進む。ECU92は、ステップ
S304の処理として、前回空燃比が理論空燃比に対す
るリッチ及びリーン間で変化したときのフィードバック
補正値FAFに基づき、補正平均値FAFAVを算出す
る。この補正平均値FAFAVは、上記空燃比変化の前
と後とにおけるフィードバック補正値FAFの平均値で
ある。
【0052】こうして補正平均値FAFAVを算出した
後、ステップS305に進む。空燃比学習制御ルーチン
において、ステップS305〜S308の処理は、補正
平均値FAFAVを所定範囲(本実施形態では「1−α
<FAFAV<1+α」)内に収めて、空燃比学習値K
G(i) の学習を完了するためのものである。
【0053】ECU92は、ステップS305の処理と
して、補正平均値FAFAVが「1.0」に所定値αを
加算した値よりも小さいか否か判断する。そして、「F
AFAV<1+α」でない旨判断されると、ステップS
306に進む。ECU92は、ステップS306の処理
として、現在の空燃比学習領域iに対応する空燃比学習
値KG(i) に「0.002」を加算したものを新たな空
燃比学習値KG(i) として設定した後、この空燃比学習
制御ルーチンを一旦終了する。こうして空燃比学習値K
G(i) が増加されると、上記式(1)から明らかなよう
に、空燃比を理論空燃比に維持するためにフィードバッ
ク補正値FAFが小さくなり、それに応じて補正平均値
FAFAVも小さくなる。
【0054】一方、上記ステップS305の処理におい
て、「FAFAV<1+α」である旨判断されると、ス
テップS307に進む。ECU92は、ステップS30
7の処理として、補正平均値FAFAVが「1.0」か
ら所定値αを減算した値よりも大きいか否かを判断す
る。そして、「FAFAV>1−α」でない旨判断され
ると、ステップS308に進む。ECU92は、ステッ
プS308の処理として、現在の空燃比学習領域iに対
応する空燃比学習値KG(i) から「0.002」を減算
したものを新たな空燃比学習値KG(i) として設定した
後、この空燃比学習制御ルーチンを一旦終了する。こう
して空燃比学習値KG(i) が低下されると、上記式
(1)から明らかなように、空燃比を理論空燃比に維持
するためにフィードバック補正値FAFが大きくなり、
それに応じて補正平均値FAFAVも大きくなる。
【0055】こうしたステップS306,S308の処
理に基づく空燃比学習値KG(i) の増減によって、補正
平均値FAFAVが「1−α〜1+α」内の値になる
と、ステップS305,S306の判断処理で共にYE
Sと判断されてステップS309に進む。ECU92
は、ステップS309の処理で、現在の空燃比学習領域
iに対応する学習完了フラグX(i) として「1」をRA
M95の所定領域に記憶した後、この空燃比学習制御ル
ーチンを一旦終了する。
【0056】なお、以上のような空燃比学習値KG(i)
の学習更新は、全ての空燃比学習領域iについてそれぞ
れ行われる。そして、エンジン11の運転状態が所定空
燃比学習領域iに位置する状態から別の空燃比学習領域
iに位置する状態へと変化したとき、その運転状態の変
化に応じて上記式(1)で用いられる空燃比学習値KG
(i) も切り換えられる。即ち、式(1)の空燃比学習値
KG(i) は、運転状態変化前の空燃比学習領域iに対応
したものから、運転状態変化後の空燃比学習領域iに対
応したものへと切り換えられる。
【0057】上記のようなエンジン11の運転状態の変
化の際には吸入空気量が大きく変化するが、空燃比を理
論空燃比に維持するためには同吸入空気量の変化に応じ
て燃料射量を速やかに変化させる必要がある。仮に、空
燃比学習値KG(i) による燃料噴射量の補正を行わない
とすると、上記吸入空気量の変化に応じた速やかな燃料
噴射量の変化をフィードバック補正値FAFの変化のみ
で実現しなければならなくなる。しかし、上記のように
吸入空気量の変化が大きい場合には、フィードバック補
正値FAFの変化のみでは空燃比を理論空燃比に維持す
ることができず、また空燃比を理論空燃比に短時間で近
づけることも困難である。
【0058】そこで、上記エンジン11の運転状態変化
が生じた場合には、空燃比学習値KG(i) を切り換える
ようにして同学習値KG(i) とフィードバック補正値F
AFとの両方で、空燃比を理論空燃比に近づけたり理論
空燃比に維持したりする。この場合、エンジン11の運
転状態変化の際に空入空気量が大きく変化したとして
も、空燃比学習値KG(i) の切換及びフィードバック補
正値FAFの変化により、吸入空気量の変化に対し速や
かに燃料噴射量が変化する。その結果、空燃比が速やか
に理論空燃比に近づけられるとともに同理論空燃比に維
持され、空燃比を理論空燃比へと制御する際の制御精度
が向上する。
【0059】次に、本実施形態のパージ制御手順につい
て図10を参照して説明する。図10は、キャニスタ3
6から吸気通路12に送出されるベーパの量を制御する
ためのパージ制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。このパージ制御ルーチンは、ECU92を通じて例
えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
【0060】パージ制御ルーチンにおいて、ECU92
は、ステップS401の処理として、パージ条件が成立
したか否か、即ち例えば以下に示す各種条件が全て成立
しているか否かを判断する。
【0061】・燃料カット中でない ・空燃比フィードバック制御中である ・現在の空燃比学習領域iにて空燃比学習値KG(i) の
学習が完了している そして、上記各条件の内のいずれか1つでも満たされて
いなければ、ステップS404に進む。ECU92は、
ステップS404の処理として、パージ制御弁44を駆
動するためのデューティ比DPGを「0」にする。EC
U92は、続くステップS405の処理として、上記デ
ューティ比DPGに基づきパージ制御弁44の電磁ソレ
ノイドに対する印加電圧をデューティ制御した後、この
パージ制御ルーチンを一旦終了する。上記デューティ比
DPGが「0」の場合、パージ制御弁44が閉じられて
キャニスタ36から吸気通路12へのベーパの送出が禁
止される。
【0062】一方、ステップS401の処理において、
上記各条件が全て満たされていれば、ステップS402
に進む。ECU92は、ステップS402の処理とし
て、最大パージ率PGRMX及び目標パージ率PGRと
を算出する。ここで、最大パージ率PGRMXは、パー
ジ制御弁44を全開としたときの吸気通路12中の吸入
空気量に対するパージ通路から吸気通路12へ送り出さ
れるベーパ量の比率であって、現在の吸入空気量及びエ
ンジン回転数NEに基づき周知のマップを参照して算出
される。また、目標パージ率PGRは、パージ率(吸入
空気量に対するベーパ量の比率)の目標値であって、現
在のフィードバック補正値FAFの最新値等に基づき算
出される。こうしてステップS402の処理を実行した
後、ステップS403に進む。
【0063】ECU92は、ステップS403の処理と
して、下記の式(2)を用いて上記最大パージ率PGR
MX及び目標パージ率PGRに基づき、パージ制御弁4
4を駆動するためのデューティ比DPGを算出する。ま
た、目標パージ率PGRは、上記式(1)においても用
いられる。
【0064】
【数2】 DPG=(PGR/PGRMX)*100 …(2) PGR:目標パージ率 PGRMX:最大パージ率 ECU92は、続くステップS405の処理として、上
記デューティ比DPGに基づきパージ制御弁44の電磁
ソレノイドに対する印加電圧をデューティ制御した後、
このパージ制御ルーチンを一旦終了する。この場合、パ
ージ制御弁44が上記デューティ比DPGに応じた開度
とされ、キャニスタ36から吸気通路12に所定量のベ
ーパが送り出されることとなる。
【0065】次に、本実施形態のベーパ濃度学習手順に
ついて図11を参照して説明する。図11は、上記式
(1)で用いられるベーパ濃度学習値FGPG(i) を学
習更新するためのベーパ濃度学習ルーチンを示すフロー
チャートである。このベーパ濃度学習ルーチンは、EC
U92を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実
行される。
【0066】ベーパ濃度学習ルーチンにおいて、ECU
92は、ステップS501の処理として、パージ実行履
歴かあるか否か、即ちエンジン11の始動後に一回でも
吸気通路12にキャニスタ36からベーパが送り出され
たか否かを判断する。そして、パージ実行履歴がなけれ
ばステップS505に進む。ECU92は、ステップS
505の処理として、全てのベーパ濃度学習領域kに対
応する各ベーパ濃度学習値FGPG(k) を全て「1」に
する。その後、ECU92は、このベーパ濃度学習ルー
チンを一旦終了する。
【0067】一方、ステップS501の処理において、
パージ実行履歴がある旨判断されると、ステップS50
2に進む。ECU92は、ステップS502の処理とし
て、ベーパ濃度学習条件が成立しているか否か、即ち例
えば以下に示す各条件が全て成立ているか否かを判断す
る。
【0068】・空燃比学習値KG(i) の学習中でない ・冷却水温が所定温度以上である ・フィードバック補正値FAFの「1」からのずれ量が
所定値未満である(例えば、|1−FAF|<0.0
2) そして、上記各条件の内のいずれか1つでも満たされて
いなければ、ECU92は、このベーパ濃度学習制御ル
ーチンを一旦終了する。また、上記各条件が全て満たさ
れていればステップS503に進む。ECU92は、ス
テップS503の処理として、吸入空気量に基づき現在
のエンジン運転状態が各ベーパ濃度学習領域kの内のい
ずれに位置する状態かを判定する。こうして判定された
ベーパ濃度学習領域kに対応するベーパ濃度学習値FG
PG(k) が、続くステップS504の処理で使用され
る。
【0069】ECU92は、ステップS504の処理と
して、下記の式(3)を用いて上記判定されたベーパ濃
度学習領域kに対応するベーパ濃度学習値FGPG(i)
を学習更新する。このベーパ濃度学習値FGPG(k)
は、上記式(1)において用いられる。
【0070】
【数3】 FGPG(i) =FGPG(i) +(FAF−1)/PGR …(3) FAF:フィードバック補正値 PGR:目標パージ率 こうして学習されたベーパ濃度学習値FGPG(k) は、
キャニスタ36から吸気通路12に送り出されるベーパ
の濃度に対応した値になる。そして、ECU92は、ベ
ーパ濃度学習値FGPG(k) の学習を行った後、このベ
ーパ濃度学習ルーチンを一旦終了する。
【0071】次に、本実施形態における空燃比学習値K
G(i) の誤学習検出態様を図4〜図6のグラフを参照し
て説明する。ECU92は、混合気の空燃比が理論空燃
比となるようにフィードバック補正値FAFを変化させ
る。また、ECU92は、各空燃比学習領域i毎に設定
される空燃比学習値KG(i) を変化させ、上記フィード
バック補正値FAFの補正平均値FAFAVが基準値
「1.0」を含む所定範囲(1−α〜1+α)内の値と
なるようにする。そして、フィードバック補正値FAF
が上記所定範囲内の値になったときの空燃比学習値KG
(i) が学習値として各空燃比学習領域i毎に学習更新さ
れる。こうして学習更新された空燃比学習値KG(i) に
対応する空燃比学習領域iにて空燃比学習制御が完了す
る。従って、例えば図4に示すように空燃比学習領域0
〜4にて空燃比学習制御が完了したとすると、エンジン
運転状態が空燃比学習領域0〜4に位置する状態のと
き、フィードバック補正値FAF(正確には補正平均値
FAFAV)が「1−α〜1+α」内に収まるようにな
る。
【0072】ところで、空燃比フィードバック制御はエ
ンジン11が定常状態のときだけでなく過渡状態のとき
にも行われるが、その過渡状態のときのフィードバック
制御ではフィードバック補正値FAFが例えば図4の空
燃比学習領域iに二つの実線のうちのいずれかで示すよ
うに大きく変動する。こうしてフィードバック補正値F
AFが大きく変動したとしても、その補正平均値FAF
AVが所定範囲「1−α〜1+α」内にあるならば、そ
のときの空燃比学習値KG(i) が学習値として学習更新
され、その空燃比学習領域iでの空燃比学習制御が完了
する。このような状況下で空燃比学習制御が完了した場
合には、空燃比学習値KG(i) が不適切なものへと学習
更新されている可能性がある。
【0073】この場合、エンジン11の運転状態が上記
空燃比学習値KG(i) の誤学習が行われた空燃比学習領
域iに位置する状態になったとき、上記式(1)におい
て誤学習された空燃比学習値KG(i) が用いられる。そ
のため、上記誤学習が行われた空燃比学習領域iにおい
て、例えばP1点やP2点で示す位置にて空燃比学習値
KG(i) の学習が完了したとすると、補正平均値FAF
AVが「1−α〜1+α」内に位置するものの基準値
「1.0」から離れた値になる。
【0074】従って、エンジン11の運転状態が空燃比
学習値KG(i) の学習が適正に行われた空燃比学習領域
i(図中の領域0〜4)に位置する状態から、誤学習が
行われた空燃比学習領域iに位置する状態へと変化した
とき、フィードバック補正値FAF(補正平均値FAF
AV)を図中P1点やP2点へ向けて大幅に変化させな
ければならなくなる。そして、そのフィードバック補正
値FAFの大幅な変化に時間がかかるようになり、混合
気の空燃比を理論空燃比へと制御する際の制御精度が低
下する。また、フィードバック補正値FAFは上記式
(3)においても用いられるため、上記のようにフィー
ドバック補正値FAFに大幅な変化が生じると、その式
(3)に基づき学習更新されるベーパ濃度学習値FGP
G(k) も不適切な値になってしまう。
【0075】そこで、本実施形態では、所定の空燃比学
習領域iにて空燃比学習値KG(i)の学習が完了したと
き、その空燃比学習値KG(i) の誤学習が行われたか否
かを判断し、誤学習が行われた旨判断された場合には空
燃比学習値KG(i) を再学習する。
【0076】即ち、上記誤学習判断のためにECU92
は、図9の空燃比学習制御ルーチンのステップS304
で用いられる補正平均値FAFAVに下記の式(4)を
用いて徐変処理を施し、その補正平均値FAFAVの徐
変値fafsm(i) を算出する。
【0077】
【数4】 fafsm(i) =fafsm(i) +(fafsm(i) −FAFAV)*n …(4) FAFAV:補正平均値 n:なまし率(例えば1/16) こうして算出される徐変値fafsm(i) は、図4に一
点鎖線で示す各空燃比学習領域iにおけるフィードバッ
ク補正値FAFの制御中心となる。ECU92は、所定
の空燃比学習領域iにて空燃比学習値KG(i) の学習が
完了したとき、その空燃比学習領域iにおける徐変値f
afsm(i) と、既に空燃比学習値KG(i) の学習が完
了している空燃比学習領域iにて算出された徐変値fa
fsm(i) の最大値fafmax及び最小値fafmi
nとを比較する。この比較に基づき、上記学習完了した
空燃比学習値KG(i) の誤学習が判断されることとな
る。なお、図4においては、空燃比学習領域1における
徐変値fafsm(1) が最大値fafmaxになり、空
燃比学習領域2における徐変値fafsm(2) が最小値
fafminになる。
【0078】今、エンジン11の運転状態が図4の空燃
比学習領域iに位置する状態にあって且つ過渡状態であ
るるときには、徐変値fafsm(i) が例えば同空燃比
学習領域i内の上側一点鎖線で示すように推移すること
となる。この状態にあって、空燃比学習値KG(i) が誤
学習されたときには、徐変値fafsm(i) が例えば図
中P1点など、フィードバック補正値FAFの基準値
「1.0」からプラス側に離れて位置することとなる。
ECU92は、P1点での徐変値fafsm(i)と最大
値fafmaxとを比較するとともに、同徐変値faf
sm(i) と最小値fafminとを比較する。そして、
同徐変値fafsm(i) が最大値fafmax又は最小
値fafminから所定値α以上離れている場合に、空
燃比学習値KG(i) が誤学習された旨判断する。この場
合、上記徐変値fafsm(i) が、図5に示すように、
最小値fafminからプラス側に所定値α以上離れる
ため、上記空燃比学習値KG(i) が誤学習された旨判断
される。
【0079】また、エンジン11の運転状態によって
は、徐変値fafsm(i) が図4の空燃比学習領域i内
の下側の一点鎖線で示すように推移することもある。こ
の状態にあって、空燃比学習値KG(i) が誤学習された
ときには、徐変値fafsm(i) が例えば図中P2点な
ど、フィードバック補正値FAFの基準値「1.0」か
らマイナス側に離れて位置することとなる。ECU92
は、P2点での徐変値fafsm(i) と最大値fafm
axとを比較するとともに、同徐変値fafsm(i) と
最小値fafminとを比較する。そして、同徐変値f
afsm(i) が最大値fafmax又は最小値fafm
inから所定値α以上離れている場合に、空燃比学習値
KG(i) が誤学習された旨判断する。この場合、上記徐
変値fafsm(i) が、図6に示すように、最大値fa
fmaxからマイナス側に所定値α以上離れるため、上
記空燃比学習値KG(i) が誤学習された旨判断される。
【0080】従って、空燃比学習値KG(i) が上記のよ
うに誤学習された場合には、その空燃比学習値KG(i)
に対応する空燃比学習領域iにおける徐変値fafsm
(i)が「1.0」から離れた値になるため、上記徐変値
fafsm(i) が最大値fafmax又は最小値faf
minから所定値α以上離れているか否かに基づき、空
燃比学習値KG(i) の誤学習を判断することができるよ
うになる。そして、空燃比学習値(i) が誤学習された旨
判断されると、ECU92は、その誤学習が行われた空
燃比学習領域iにて空燃比学習値KG(i) の再学習を行
って、同空燃比学習値KG(i) を適正な値にする。こう
して空燃比学習値KG(i) の誤学習に基づき、混合気の
空燃比を理論空燃比へと近づける際の制御精度が低下し
たり、ベーパ濃度学習値FGPG(k) が不適切な値にな
ったりするのを防止する。
【0081】次に、上記空燃比学習値KG(i) の誤学習
検出手順について図12及び図13を参照して説明す
る。図12及び図13は空燃比学習値KG(i) として誤
った値が学習されたことを検出するための誤学習検出ル
ーチンを示すフローチャートである。この誤学習検出ル
ーチンは、ECU92を通じて混合気の空燃比が理論空
燃比に対するリッチ及びリーン間で変化する毎に実行さ
れる。
【0082】誤学習検出ルーチンにおいて、ECU92
は、ステップS601(図12)の処理として、吸入空
気量に基づき現在のエンジン運転状態が各空燃比学習領
域iの内のいずれに位置する状態かを判定する。こうし
て現在のエンジン運転状態に対応する空燃比学習領域i
を判定する。ECU92は、ステップS602の処理と
して、補正平均値FAFAVに上記式(4)を用いて徐
変処理を施し、その補正平均値FAFAVの徐変値fa
fsm(i) を算出する。
【0083】上記補正平均値FAFAVは、エンジン1
1の過渡状態などフィードバック補正値FAFが大きく
変動するとき、そのフィードバック補正値FAFに応じ
て大きく変動することとなる。こうした補正平均値FA
FAVの大きな変動に対し、その補正平均値FAFAV
の徐変値fafsm(i) は緩やかに推移することとな
る。従って、エンジン11に突発的な失火が生じた場合
などに、その失火によってフィードバック補正値FAF
が一回だけ大きく変動したとしても、そのフィードバッ
ク補正値FAFの変動の影響が徐変値fafsm(i) に
現れにくくなる。こうして徐変値fafsm(i) を算出
した後、ステップS603に進む。
【0084】ECU92は、ステップS603の処理と
して、上記ステップS601で判定された現在の空燃比
学習領域iに対応する学習完了フラグX(i) として
「1」がRAM95の所定領域に記憶されているか否
か、即ち上記空燃比学習領域iにて空燃比学習値KG
(i) の学習が完了しているか否かを判断する。そして、
「X(i) =1」でなく上記空燃比学習領域KG(i) にて
空燃比学習値KG(i) の学習が完了していない旨判断さ
れると、ECU92は、この誤学習検出ルーチンを一旦
終了する。
【0085】また、上記ステップS603の処理におい
て、「X(i) =1」であって上記空燃比学習領域にて空
燃比学習値KG(i) の学習が完了している旨判断される
と、ステップS604に進む。ステップS604〜ステ
ップSS611の処理は、上記空燃比学習領域にて空燃
比学習値KG(i) が誤学習されたか否か判断するための
ものである。
【0086】ECU92は、ステップS604の処理と
して、上記現在の徐変値fafsm(i) が最大値faf
maxよりも大きいか否か判断する。この最大値faf
maxは、既に学習が完了した各空燃比学習値KG(i)
の内で最も大きい空燃比学習値KG(i) のことであっ
て、初期値が「1.0」に設定されている。なお、最大
値fafmaxは、エンジン11が停止したときなどに
初期値「1.0」に戻される。
【0087】そして、ステップS604の処理におい
て、fafsm(i) >fafmaxである旨判断される
と、ステップS605に進む。ECU92は、ステップ
S605の処理として、同徐変値fafsm(i) から最
小値fafminを減算したものが所定値αよりも小さ
いか否かを判断する。ここで、最小値fafminは、
既に学習完了した各空燃比学習値KG(i) の内で最も小
さい空燃比学習値KG(i) のことであって、初期値が
「1.0」に設定されている。なお、最小値fafmi
nも、エンジン11が停止したときなどに初期値「1.
0」に戻される。
【0088】エンジン11が過渡状態にあって上記空燃
比学習領域iにて空燃比学習値KG(i) が誤学習された
場合には、その空燃比学習領域iに対応する徐変値fa
fsm(i) が「1−α〜1+α」の範囲に収まるもの
の、基準値「1.0」からは例えばプラス側に大きく離
れることとなる。従って、上記空燃比学習領域iにて空
燃比学習値KG(i) が誤学習されている場合には、上記
ステップS605の処理においてNO(「fafsm
(i) −fafmin>α」)と判断され、ステップS6
12(図13)に進む。また、上記空燃比学習領域iに
て空燃比学習値KG(i) が誤学習されていない場合に
は、上記ステップSS605の処理において、YES
(「fafsm(i) −fafmin<α」)と判断さ
れ、ステップS606に進む。
【0089】ECU92は、ステップS606の処理
で、上記徐変値fafsm(i) を新たな最大値fafm
axとして設定する。こうしたステップS606の処理
によって、既に学習が完了した空燃比学習値KG(i) の
内で、最も大きい空燃比学習値KG(i) が最大値faf
maxになる。ECU92は、続くステップS607の
処理において、現在の空燃比学習領域iを最大値学習領
域enmaxとしてRAM95の所定領域に記憶した
後、この誤学習検出ルーチンを一旦終了する。
【0090】一方、上記ステップS604の処理におい
て、「fafsm(i) >fafmax」でない旨判断さ
れると、ステップS608に進む。ECU92は、ステ
ップS608の処理として、徐変値fafsm(i) が上
記最小値fafminよりも小さいか否かを判断する。
現在の空燃比学習領域iに対応する空燃比学習値KG
(i) が最大値fafmaxと最小値fafminとの間
の値ならば、上記ステップS608の処理において「f
afsm(i) <fafmin」でない旨判断され、EC
U92は、この誤学習検出ルーチンを一旦終了する。ま
た、「fafsm(i) <fafmin」である旨判断さ
れると、ステップS609に進む。ECU92は、ステ
ップS609の処理として、最大値fafmaxから現
在の徐変値fafsm(i) を減算したものが所定値αよ
りも小さいか否かを判断する。
【0091】エンジン11が過渡状態にあって上記空燃
比学習領域iにて空燃比学習値KG(i) が誤学習された
場合には、その空燃比学習領域iに対応する徐変値fa
fsm(i) が「1−α〜1+α」の範囲に収まるもの
の、基準値「1.0」からは例えばマイナス側に大きく
離れることとなる。従って、上記空燃比学習領域iにて
空燃比学習値KG(i) が誤学習されている場合には、上
記ステップS609の処理においてNO(「fafma
x−fafsm(i) >α」)と判断され、ステップS6
12(図13)に進む。また、上記空燃比学習領域iに
て空燃比学習値KG(i) が誤学習されていない場合に
は、上記ステップSS609の処理において、YES
(「fafmax−fafsm(i) <α」)と判断さ
れ、ステップS610に進む。
【0092】ECU92は、ステップS610の処理
で、上記徐変値fafsm(i) を新たな最小値fafm
inとして設定する。こうしたステップS610の処理
によって、既に学習が完了した空燃比学習値KG(i) の
内で、最も小さい空燃比学習値KG(i) が最小値faf
minになる。ECU92は、続くステップS611の
処理において、現在の空燃比学習領域iを最小値学習領
域enminとしてRAM95の所定領域に記憶した
後、この誤学習検出ルーチンを一旦終了する。
【0093】上記空燃比学習領域iにて空燃比学習値K
G(i) が誤学習され、その空燃比学習値KG(i) が基準
値「1.0」から大きく離れた値になると、上記ステッ
プS605とステップS609とのいずれか一方でNO
と判断され、図13に示すステップS612に進むこと
となる。ECU92は、ステップS612の処理で、現
在の空燃比学習領域iに対応する学習完了フラグX(i)
として「0」をRAM95の所定領域に記憶する。
【0094】こうして学習完了フラグX(i) をリセット
して「0」にすることで、空燃比学習値KG(i) の誤学
習が行われた空燃比学習領域iにて、図9の空燃比学習
ルーチンにより再び同空燃比学習値KG(i) の学習が行
われる。従って、その空燃比学習値KG(i) が適正な値
になるまで、同空燃比学習値KG(i) の学習が繰り返し
実行されることとなる。
【0095】上記のように学習完了フラグX(i) がリセ
ットされた後にステップS613に進むと、ECU92
は、現在の徐変値fafsm(i) を基準値である「1.
0」にする。その後、ステップS614に進む。ステッ
プS614〜S617の処理は、最大値fafmax及
び最小値fafminが過度に「1.0」から離れた値
にならないようにするためのものである。
【0096】ECU92は、ステップS614の処理と
して、最大値学習領域enmaxが現在の空燃比学習領
域iと一致するか否か判断する。そして、「enmax
=i」と判断される状況としては、前回の最大値faf
maxの更新が現在の空燃比学習領域iで行われ、その
空燃比学習領域iにて今回上記ステップS605(図1
2)の処理によって空燃比学習値KG(i) の誤学習が発
生している旨判断された場合があげられる。この場合、
今回算出される徐変値fafsm(i) が前回更新された
最大値fafmaxよりも大きくなるため、その徐変値
fafsm(i)を新たな最大値fafmaxとして設定
すると、二回続けて同一空燃比学習領域iにて最大値f
afmaxの更新が行われてしまう。
【0097】こうして二回続けて同一空燃比学習領域i
にて最大値fafmaxの更新が行われるエンジン11
の運転状況では、その最大値fafmaxが過度に大き
くなる可能性があるため、続くステップS615の処理
でECU92は同最大値fafmaxを「1.0」にす
る。このようにステップS615の処理を実行した後、
ECU92は、この誤学習検出ルーチンを一旦終了す
る。
【0098】また、上記ステップS614の処理におい
て、最大値学習領域enmaxが現在の空燃比学習領域
iと一致しない旨判断されると、ステップS616に進
む。ECU92は、ステップS616の処理として、最
小値学習領域enminが現在の空燃比学習領域iと一
致するか否か判断する。そして、「enmin=i」と
判断される状況としては、前回の最小値fafminの
更新が現在の空燃比学習領域iで行われ、その空燃比学
習領域iにて今回上記ステップS609(図12)の処
理によって空燃比学習値KG(i) の誤学習が発生してい
る旨判断された場合があげられる。この場合、今回算出
される徐変値fafsm(i) が前回更新された最小値f
afminよりも小さくなるため、その徐変値fafs
m(i) を新たな最小値fafminとして設定すると、
二回続けて同一空燃比学習領域iにて最小値fafmi
nの更新が行われてしまう。
【0099】こうして二回続けて同一空燃比学習領域i
にて最小値fafminの更新が行われるエンジン11
の運転状況では、その最小値fafminが過度に小さ
くなる可能性があるため、続くステップS617の処理
でECU92は同最小値fafminを「1.0」にす
る。このようにステップS617の処理を実行した後、
ECU92は、この誤学習検出ルーチンを一旦終了す
る。
【0100】以上詳述した処理が行われる本実施形態に
よれば、以下に示す効果が得られるようになる。 (1)エンジン11の運転が過渡状態のときの空燃比フ
ィードバック制御中などには、フィードバック補正値F
AFが大きく変動するため、そのフィードバック補正値
FAFに基づく空燃比学習制御によって誤った空燃比学
習値KG(i) の学習が行われる可能性がある。このよう
に空燃比学習値KG(i) の誤学習が行われた空燃比学習
領域iでは、フィードバック補正値FAFの補正平均値
FAFAVが「1−α〜1+α」内に収まるものの、同
補正値FAF制御中心である徐変値fafsm(i) が基
準値である「1.0」から大きく離れた値になる。ま
た、その徐変値fafsm(i) は、既に空燃比学習値K
G(i) の学習が完了した空燃比学習領域iの徐変値fa
fsm(i) の最大値fafmaxや最小値fafmin
から離れた値にもなる。従って、上記徐変値fafsm
(i)が、最大値fafmax又は最小値fafminか
ら所定値α以上離れていることに基づき、同徐変値fa
fsm(i) に対応する空燃比学習領域iにて空燃比学習
値KG(i) が誤学習された旨判断することができる。
【0101】(2)上記徐変値fafsm(i) は、フィ
ードバック補正値FAFの補正平均値FAFAVに徐変
処理を施すことによって得られるため、エンジン11の
過渡状態などにフィードバック補正値FAFが大きく変
動するのに対し、そのフィードバック補正値FAFより
も緩やかに推移するようになる。従って、上記徐変値f
afsm(i) 等に基づき空燃比学習値KG(i) の誤学習
が行われたか否かを的確に判断することができる。ま
た、例えばエンジン11に突発的な一回の失火が生じて
フィードバック補正値FAFに大きな変動が生じたとし
ても、上記徐変値fafsm(i) には同変動の影響が現
れにくい。従って、例えば上記のような失火が生じた場
合でも、上記徐変値fafsm(i) 等に基づき空燃比学
習値KG(i) の誤学習が行われたか否かを的確に判断す
ることができる。
【0102】(3)空燃比学習値KG(i) が誤学習され
た場合には、上記徐変値fafsm(i) と最大値faf
maxとの間、又は同徐変値fafsm(i) と最小値f
afmin(i) との間が特に大きく離れることとなる。
従って、それら徐変値fafsm(i) 、最大値fafm
ax、及び最小値fafminに基づき、空燃比学習値
KG(i) の誤学習を的確に判断することができる。
【0103】(4)空燃比学習値KG(i) が誤学習され
ている旨判断されると、その空燃比学習値KG(i) が適
正になるまで同学習値KG(i) に対応する空燃比学習領
域iにて、空燃比学習値KG(i) の再学習が実行され
る。そして、その空燃比学習値KG(i) の再学習によっ
て、誤学習された空燃比学習値KG(i) を適正なものと
することができる。従って、エンジン11の運転状態が
所定空燃比学習領域iに位置する状態から別の空燃比学
習領域iに位置する状態へと変化したときにおいて、混
合気の空燃比を理論空燃比へと制御する際の制御精度が
低下するのを防止することができる。また、空燃比学習
値KG(i) が誤学習されることに基づき、ベーパ濃度学
習値FGPG(k) が不適切な値になるのを防止すること
ができる。
【0104】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態を図14及び図15に基づき説明する。本実施形態
では、空燃比学習値KG(i) が誤学習されたとき、その
空燃比学習値KG(i)を再学習する代わりに、その空燃
比学習値KG(i) における適正値からのずれ量分だけ同
空燃比学習値KG(i) を補正する。この場合、空燃比学
習値KG(i) が誤学習された旨判断されると、その空燃
比学習値KG(i) が上記のように補正されて直ちに適正
な値にされる。なお、本実施形態では、誤学習検出ルー
チンのみが第1実施形態と異なっている。従って、本実
施形態では、その第1実施形態と異なる部分のみについ
て説明し、第1実施形態と同一部分については詳細な説
明を省略する。
【0105】図14及び図15に示す本実施形態の誤学
習検出ルーチンは、第1実施形態の誤学習検出ルーチン
(図13)におけるステップS612に相当する処理
(図15のステップS712〜S715)のみが第1実
施形態と異なっている。本実施形態の誤学習検出ルーチ
ンも、ECU92を通じて所定時間毎の時間割り込みに
て実行される。
【0106】ECU92は、ステップS701(図1
4)の処理として現在の空燃比学習領域iの判定を行
い、ステップS702の処理として現在の空燃比学習領
域iに対応する徐変値fafsm(i) を算出する。EC
U92は、現在の空燃比学習領域iに対応する学習完了
フラグX(i) が「1(学習完了)」か否かを判断し、
「X(i) =1」であればステップS704〜S711の
処理によって現在の空燃比学習領域iに対応する空燃比
学習値KG(i) が誤学習されているか否か判断する。
【0107】即ち、ECU92は、ステップS704,
S708の処理によって、上記徐変値fafsm(i)
を、最大値fafmax及び最小値fafminと比較
する。。そして、「fafmin<fafsm(i) <f
afmax」であれば、ステップS708でNOと判断
されて、ECU92は、この誤学習検出ルーチンを一旦
終了する。
【0108】また、上記ステップS704,S708の
処理において、空燃比学習値KG(i) が誤学習されるな
ど、何らかの原因で徐変値fafsm(i) が基準値
「1.0」からプラス側に大きく離れた場合、ステップ
S704の処理でYESと判断され、ステップS705
に進む。ECU92は、ステップS705の処理で、
「fafsm(i) −fafmin<α」であるか否かに
基づき、現在の空燃比学習領域iに対応する空燃比学習
値KG(i) が誤学習されたか否か判断する。
【0109】そして、ステップS705の処理におい
て、「fafsm(i) −fafmin<α」であって、
空燃比学習値KG(i) が誤学習されていない旨判断され
ると、ステップSS706に進む。ECU92は、ステ
ップS706の処理で上記徐変値fafsm(i) を新た
な最大値fafmaxとして設定し、ステップS707
の処理で現在の空燃比学習領域iを最大値学習領域en
maxとしてRAM95の所定領域に記憶する。その後
ECU92は、この誤学習検出ルーチンを一旦終了す
る。
【0110】また、上記ステップS705の処理におい
て、例えば図5に示すように「fafsm(i) −faf
min<α」でなく、空燃比学習値KG(i) が誤学習さ
れている旨判断されると、ステップSS712(図1
5)に進む。ECU92は、ステップS712の処理
で、徐変値fafsm(i) から最大値fafmaxを減
算したものを所定値βとして設定する。続いてECU9
2は、ステップS713の処理で、誤学習された空燃比
学習値KG(i) に上記所定値βを加算した値を新たな空
燃比学習値KG(i) として設定した後、ステップS71
6に進む。
【0111】このように誤学習された空燃比学習値KG
(i) を補正することで、フィードバック補正値FAFが
小さくなり、その結果、フィードバック補正値FAFに
基づき算出される徐変値fafsm(i) が所定値β分だ
け小さくなり、その徐変値fafsm(i) と最小値fa
fminとの間が所定値α以下となる。従って、上記の
ように誤学習された空燃比学習値KG(i) は、ステップ
S705(図14)の処理によって誤学習された旨判断
されると、ステップS713の処理によって直ちに適正
な値へと補正されるようになる。
【0112】一方、上記ステップS704,S708の
処理において、空燃比学習値KG(i) が誤学習されるな
ど、何らかの原因で徐変値fafsm(i) が基準値
「1.0」からマイナス側に大きく離れた場合、ステッ
プS708の処理でYESと判断され、ステップS70
9に進む。ECU92は、ステップS709の処理で、
「fafmax−fafsm(i) <α」であるか否かに
基づき、現在の空燃比学習領域iに対応する空燃比学習
値KG(i) が誤学習されたか否か判断する。
【0113】そして、ステップS709の処理におい
て、「fafmax−fafsm(i)<α」であって、
空燃比学習値KG(i) が誤学習されていない旨判断され
ると、ステップSS710に進む。ECU92は、ステ
ップS710の処理で上記徐変値fafsm(i) を新た
な最小値fafminとして設定し、ステップS711
の処理で現在の空燃比学習領域iを最小値学習領域en
minとしてRAM95の所定領域に記憶する。その後
ECU92は、この誤学習検出ルーチンを一旦終了す
る。
【0114】また、上記ステップS709の処理におい
て、例えば図6に示すように「fafmax−fafs
m(i) <α」でなく、空燃比学習値KG(i) が誤学習さ
れている旨判断されると、ステップSS714(図1
5)に進む。ECU92は、ステップS714の処理
で、最小値fafminから徐変値fafsm(i) を減
算したものを所定値βとして設定する。続いてECU9
2は、ステップS715の処理で、誤学習された空燃比
学習値KG(i) から上記所定値βを減算した値を新たな
空燃比学習値KG(i) として設定した後、ステップS7
16に進む。
【0115】このように誤学習された空燃比学習値KG
(i) を補正することで、フィードバック補正値FAFが
大きくなる。その結果、フィードバック補正値FAFに
基づき算出される徐変値fafsm(i) が所定値β分だ
け大きくなり、その徐変値fafsm(i) と最大値fa
fmaxとの間が所定値α以下となる。従って、上記の
ように誤学習された空燃比学習値KG(i) は、ステップ
S709(図14)の処理によって誤学習された旨判断
されると、ステップS715の処理によって直ちに適正
な値へと補正されるようになる。
【0116】その後、ECU92は、ステップS717
〜S720の処理で、最大値学習領域enmaxが現在
の空燃比学習領域iなら最大値fafmaxを「1.
0」にし、最小値学習領域enminが現在の空燃比学
習領域iなら最小値fafminを「1.0」にする。
こうしたステップS717〜S720の処理は、最大値
fafmax及び最小値fafminが過度に「1.
0」から離れた値にならないようにするためのものであ
る。そして、ステップS717〜S720の処理を実行
した後、ECU92は、この誤学習検出ルーチンを一旦
終了する。
【0117】以上詳述した処理が行われる本実施形態に
よれば、第1実施形態に記載した(1)〜(3)の効果
に加え、以下に示す効果が得られるようになる。 (5)空燃比学習値KG(i) が誤学習されている旨判断
されると、その判断に用いられた徐変値fafsm(i)
、最大値fafmax、及び最小値fafminに応
じた量(所定値β)だけ、同空燃比学習値KG(i) が補
正されて適正なものとされる。従って、エンジン11の
運転状態が所定空燃比学習領域iに位置する状態から別
の空燃比学習領域に位置する状態へと変化したときにお
いiて、混合気の空燃比を理論空燃比へと制御する際の
制御精度が低下するのを防止することができる。また、
空燃比学習値KG(i) が誤学習されることに基づき、ベ
ーパ濃度学習値FGPG(k) が不適切な値になるのを防
止することができる。
【0118】(6)空燃比学習値KG(i) が誤学習され
ている旨判断されると、その誤学習された空燃比学習値
KG(i) が直ちに補正されるため、空燃比学習値KG
(i) が誤学習されても同学習値KG(i) を迅速に適正な
値にすることができる。
【0119】なお、上記各実施形態は、例えば以下のよ
うに変更することもできる。 ・第2実施形態において、誤学習された空燃比学習値K
G(i) を補正するための所定値βの算出方法を適宜変更
してもよい。
【0120】・上記各実施形態では、徐変値fafsm
(i) が最大値fafmax及び最小値fafminから
どれほど離れているかに基づき、空燃比学習値KG(i)
の誤学習を判断するようにしたが、その判断のために最
大値fafmax及び最小値fafminを必ずしも用
いる必要はない。即ち、例えば既に空燃比学習値KG
(i) の学習が完了している空燃比学習領域iでの徐変値
fafsm(i) の内で、最大値fafmax及び最小値
fafminでない代表的な徐変値fafsm(i) を、
上記最大値fafmax及び最小値fafminの代わ
りに用いてもよい。
【0121】・上記各実施形態では、空燃比学習値KG
(i) の誤学習を判断するための監視対象として徐変値f
afsm(i) を採用としたが、これに代えてフィードバ
ック補正値FAFや補正平均値FAFAVを監視して空
燃比学習値KG(i) の誤学習を判断してもよい。
【0122】・本実施形態では、パージ制御が行われる
エンジン11に本発明を適用したが、そのパージ制御が
行われないエンジン11に本発明を適用してもよい。
【0123】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、誤った空
燃比学習値の学習更新が行われたことを判断することが
できるため、その空燃比学習値の誤学習が判断されたと
きに、同空燃比学習値を学習し直したり補正したりする
ことによって適正な値とすることができる。従って、空
燃比学習値の誤った学習更新に基づき、混合気の空燃比
を理論空燃比へと制御する際の制御精度が低下するのを
防止することができる。
【0124】請求項2記載の発明によれば、空燃比学習
制御が完了した学習領域、及びそれとは別の学習領域で
のフィードバック補正値の制御中心に基づき、前記空燃
比学習制御が完了した学習領域での空燃比学習値の誤学
習を的確に判断することができる。
【0125】請求項3記載の発明によれば、誤った空燃
比学習値の学習更新が行われたとき、その学習領域での
フィードバック補正値の制御中心と、空燃比学習制御が
完了した学習領域でのフィードバック補正値の制御中心
のうち最も大きい制御中心もしくは最も小さい制御中心
とは大きく離れた値になるため、それらフィードバック
補正値の制御中心に基づき、誤った空燃比学習値の学習
更新が行われたか否かを的確に判断することができる。
【0126】請求項4記載の発明によれば、空燃比学習
値の誤学習が判断されたとき、同空燃比学習値が学習し
直されて適正な値とされる。従って、内燃機関の運転状
態が所定学習領域に位置する状態から別の学習領域に位
置する状態へと変化したときにおいて、混合気の空燃比
を理論空燃比へと制御する際の制御精度が低下するのを
防止することができる。
【0127】請求項5記載の発明によれば、空燃比学習
値の誤学習が判断されたとき、その判断に用いられた各
フィードバック補正値に応じた量だけ空燃比学習値が補
正されて適正な値とされる。従って、内燃機関の運転状
態が所定学習領域に位置する状態から別の学習領域に位
置する状態へと変化したときにおいて、混合気の空燃比
を理論空燃比へと制御する際の制御精度が低下するのを
防止することができる。また、空燃比学習値の誤学習が
判断されたとき、直ちに同空燃比学習値を適正な値とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる空燃比制御装置の第1実施形態
を示す概略構成図。
【図2】同空燃比制御装置の電気的構成を示すブロック
図。
【図3】空燃比及びフィードバック補正値の変化態様を
示すタイムチャート。
【図4】空燃比学習値の学習が完了したときの徐変値f
afsm(i) を空燃比学習領域毎に示すグラフ。
【図5】空燃比学習値が誤学習されたときの徐変値fa
fsm(i) と、最大値fafmax及び最小値fafm
inとの関係を示すグラフ。
【図6】空燃比学習値が誤学習されたときの徐変値fa
fsm(i) と、最大値fafmax及び最小値fafm
inとの関係を示すグラフ。
【図7】燃料噴射制御手順を示すフローチャート。
【図8】空燃比フィードバック制御手順を示すフローチ
ャート。
【図9】空燃比学習制御手順を示すフローチャート。
【図10】パージ制御手順を示すフローチャート。
【図11】ベーパ濃度学習手順を示すフローチャート。
【図12】空燃比学習値の誤学習検出手順を示すフロー
チャート。
【図13】空燃比学習値の誤学習検出手順を示すフロー
チャート。
【図14】第2実施形態における空燃比学習値の誤学習
検出手順を示すフローチャート。
【図15】第2実施形態における空燃比学習値の誤学習
検出手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
11…エンジン、11a…燃焼室、14…エアフローメ
ータ、18…燃料噴射弁、23…酸素センサ、92…電
子制御ユニット(ECU)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 BA09 BA13 BA27 CA04 CA09 DA04 DA12 DA27 EA04 EA11 EB11 EB18 EB20 EB21 EB25 EC03 EC06 FA00 FA10 FA20 FA29 FA33 FA36 3G301 HA14 JA00 JB09 KA09 KA25 MA01 MA11 NA01 NA03 NA04 NA08 ND01 ND28 ND30 ND33 ND36 ND41 NE14 NE17 NE19 PA01Z PA11Z PA17Z PB09A PB09Z PD03A PE01Z PE03Z PE08Z PF16Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の燃焼室に供給される混合気の空
    燃比に応じて算出されるフィードバック補正値に基づき
    前記燃焼室に供給される燃料量を補正して前記空燃比を
    目標値へとフィードバック制御するとともに、機関運転
    状態に応じて設定される複数の学習領域毎に前記フィー
    ドバック補正値に基づく空燃比学習制御を実行して同学
    習領域に対応する空燃比学習値を学習更新する内燃機関
    の空燃比制御装置において、 前記空燃比学習制御が所定の学習領域にて完了したと
    き、その学習領域でのフィードバック補正値と、別の学
    習領域でのフィードバック補正値とに基づき、前記空燃
    比学習制御が完了した学習領域で誤った空燃比学習値の
    学習更新が行われたか否かを判断する誤学習判断手段を
    備えることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】前記誤学習判断手段は、前記空燃比学習制
    御が所定の学習領域にて完了したとき、その学習領域で
    のフィードバック補正値の制御中心と、別の学習領域で
    のフィードバック補正値の制御中心とに基づき、前記空
    燃比学習制御が完了した学習領域で誤った空燃比学習値
    の学習更新が行われたか否かを判断する請求項1記載の
    内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】前記誤学習判断手段は、前記空燃比学習制
    御が所定の学習領域にて完了したとき、その学習領域で
    のフィードバック補正値の制御中心と、既に前記空燃比
    学習制御が完了している学習領域のフィードバック補正
    値の制御中心のうち最も大きい制御中心もしくは最も小
    さい制御中心とに基づき、誤った空燃比学習値の学習更
    新が行われたか否かを判断する請求項1記載の内燃機関
    の空燃比制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関
    の空燃比制御装置において、 前記誤学習判断手段によって誤った学習値の学習更新が
    なされた旨判断されたとき、その旨判断された学習領域
    での前記空燃比学習制御を再度行う学習値再学習手段を
    更に備えることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関
    の空燃比制御装置において、 前記誤学習判断手段によって誤った学習値の学習更新が
    なされた旨判断されたとき、その旨判断された学習領域
    での空燃比学習値に対して誤学習判断のために用いられ
    た各フィードバック補正値に応じた量の補正を行う学習
    値補正手段を更に備えることを特徴とする内燃機関の空
    燃比制御装置。
JP10206840A 1998-07-22 1998-07-22 内燃機関の空燃比制御装置 Withdrawn JP2000038946A (ja)

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