JP2000034640A - 銀繊維織込み体 - Google Patents

銀繊維織込み体

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JP2000034640A
JP2000034640A JP10200296A JP20029698A JP2000034640A JP 2000034640 A JP2000034640 A JP 2000034640A JP 10200296 A JP10200296 A JP 10200296A JP 20029698 A JP20029698 A JP 20029698A JP 2000034640 A JP2000034640 A JP 2000034640A
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fiber
yarn
woven
fibers
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JP10200296A
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English (en)
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Toshinobu Hirohata
敏信 廣畑
Shigeru Yamada
茂 山田
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TSUJIZEN KK
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TSUJIZEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】織り物自体及び織り物を装着した部分を殺菌し
て、細菌の増殖を抑制すると共に、殺菌作用及び抗菌作
用が長期間持続して得られる銀繊維織込み体を提供す
る。 【解決手段】銀繊維が織込まれた銀繊維織込み体を患者
の創部に装着するので、銀自体の殺菌作用及び抗菌作用
により、銀繊維織込み体及び銀繊維織込み体を装着した
患者の創部が殺菌され、細菌の増殖を抑制して、清潔且
つ衛生的な状態を保つことができる。細菌感染により創
部の治癒が遅れるのを防止でき、傷跡が残らないように
皮膚組織を再生する。身体機能の活性化を促して、皮膚
組織の再生及び治癒を促進する。銀自体の減菌効果及び
触媒効果により、細菌の増殖を抑え、汗や体臭等の臭い
の素を分解するので、悪臭が発生するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、医療
(メディカル)に於いて、火傷や外傷等の創部を細菌に
よる感染から保護するためのガーゼ、感染防止用の衣
服、肌着、靴下、手袋、絆創膏、包帯、マスク、オシメ
等に用いられる銀繊維織込み体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のような医療に用いられる
ガーゼには、例えば、ガーゼ自体に細菌が増殖するのを
防止するため、殺菌剤を含浸したり、銀イオンを付着し
たセラミックスの微細粒子を繊維中に練り込んで編成し
たガーゼがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したガー
ゼは、患者の傷口に対して密着した状態に装着するの
で、再生する皮膚組織がガーゼの繊維中に食い込み、ガ
ーゼを交換するとき、皮膚組織の一部がガーゼと一緒に
剥離されるため、傷口から出血することが多く、治癒が
遅くなる。且つ、ガーゼを剥離する都度、患者に対して
苦痛が付与されるという問題点を有している。
【0004】また、ガーゼは、傷口から滲みでる体液
(例えば血液)を吸収するので、その液を栄養源して細
菌が増殖することになり、創部に化膿が起きることが多
く、悪臭を発生する原因となるため、ガーゼを、定期的
に交換しなければならない。且つ、ガーゼを何回も使用
する場合、その都度、ガーゼを殺菌及び消毒しなければ
ならず、手間が掛かるという問題点を有している。
【0005】ガーゼを使用しないで殺菌する場合、傷口
に対して殺菌剤(スプレー式)を吹き付けて殺菌する方
法もあるが、創部表面が殺菌剤で覆われ、創部が固着さ
れるので、内部で感染が進行し、時には重篤化を起こす
ことがある。
【0006】消毒剤を使用した場合、一時的な殺菌効果
は得られるが、持続性がなく、殺菌効果が即低下するた
め、再感染を予防することができない。
【0007】この発明は上記問題に鑑み、銀繊維が織込
まれた織り物を任意部分に装着するので、織り物自体及
び織り物を装着した部分が殺菌され、細菌が増殖するの
を抑制することができる。且つ、殺菌作用及び抗菌作用
が長期間持続して得られる銀繊維織込み体の提供を目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
任意の織り方に編成する織り物に、銀繊維からなる糸を
任意の割合に織込んで編成した銀繊維織込み体であるこ
とを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、上記銀繊維からなる糸を、上記織り物
を構成する縦糸及び又は横糸に用いた銀繊維織込み体で
あることを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、上記請求項1又は
2記載の構成と併せて、上記銀繊維を、任意の繊維表面
を銀メッキコーティングして形成した銀繊維織込み体で
あることを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、上記請求項1,2
又は3記載の構成と併せて、上記銀繊維と、任意の繊維
を撚糸してなる糸で編成した銀繊維織込み体であること
を特徴とする。
【0012】請求項5記載の発明は、上記請求項1,2
又は3記載の構成と併せて、上記銀繊維からなる糸と、
任意の繊維からなる糸を交撚して編成した銀繊維織込み
体であることを特徴とする。
【0013】請求項6記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、上記織り物を、化学繊維からなる糸で
編成した銀繊維織込み体であることを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の銀繊維織込み体は、任意の織り
方に編成する織り物に、銀繊維からなる糸を織込むの
で、銀自体の殺菌作用及び抗菌作用により、織り物自体
及び織り物を装着した部分が殺菌され、細菌の増殖を抑
制することができると共に、清潔且つ衛生的な状態を保
つことができる。
【0015】請求項2記載の銀繊維織込み体は、上記請
求項1記載の作用と併せて、銀繊維からなる糸を、縦糸
及び又は横糸に用いるので、その糸の本数、間隔、太さ
(デニール)を変更して、任意の密度及び面積に織込む
ことにより、銀繊維による効果を任意の強さに設定した
り、その効果が発揮される面積及び部分を任意に設定す
ることができる。
【0016】請求項3記載の銀繊維織込み体は、上記請
求項1又は2記載の作用と併せて、銀繊維を、任意の繊
維(例えば化学繊維)を銀メッキコーティングして形成
するので、銀の固着力が強く、剥離しにくいため、殺菌
作用及び抗菌作用が長期間持続して得られる。
【0017】請求項4記載の銀繊維織込み体は、上記請
求項1,2又は3記載の作用と併せて、銀繊維と、任意
の繊維を撚糸してなる糸により編成するので、銀繊維の
折曲げ強度及び引張り強度が高くなり、織り物の耐久性
が向上する。
【0018】請求項5記載の銀繊維織込み体は、上記請
求項1,2又は3記載の作用と併せて、銀繊維からなる
糸と、任意の繊維からなる糸を交撚した糸により編成す
るので、折曲げ強度及び引張り強度が高くなり、織り物
の耐久性が向上すると共に、銀繊維が露出するため、銀
繊維のみを織込んだときと同等の効果が得られる。
【0019】請求項6記載の銀繊維織込み体は、上記請
求項1記載の構成と併せて、織り物を、撥水性を有する
化学繊維からなる糸により編成するので、水分を殆ど吸
収せず、吸収率が低くいため、例えば、創部(傷口)か
ら滲みでる液が染み込まず、剥離交換が容易に行える。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、銀繊維が織込まれた
織り物を任意部分に装着するので、銀自体の殺菌作用及
び抗菌作用により、織り物自体及び織り物を装着した部
分が殺菌される。細菌の増殖が抑制されるため、清潔且
つ衛生的な状態を保つことができ、例えば、細菌感染に
より創部の治癒が遅れるのを防止して、傷跡が残らない
ように皮膚組織を再生することができる。
【0021】しかも、銀自体の減菌効果及び触媒効果に
より、細菌の増殖を抑え、汗や体臭等の臭いの素を分解
するので、悪臭が発生するのを防止することができ、使
用者及び周囲の人に対して不快感を与えず、快適な環境
が得られる。
【0022】且つ、銀は、金属の中で最も導電率が高
く、使用中に帯電する静電気の量を抑えるため、身体電
位の調節が可能となり、身体機能の活性化を促して、皮
膚組織の再生及び治癒を促進することができる。
【0023】さらに、銀繊維からなる糸を縦糸及び又は
横糸に用いるので、その糸の本数、間隔、太さを変更し
て、任意の密度及び面積に織込むことにより、銀繊維に
よる効果を任意の強さに設定したり、その効果が発揮さ
れる面積及び部分を任意に設定することができる。
【0024】さらにまた、銀メッキコーティングした銀
繊維を用いるので、従来例のように抗菌剤を後加工した
り、練り込んだりするよりも、銀の固着力が強く、剥離
しにくいため、何回洗濯しても、銀繊維による効果が劣
化及び低下したりせず、殺菌効果及び抗菌効果がが長期
間持続して得られる。
【0025】さらにまた、銀繊維と他の繊維を撚糸して
なる糸又は銀繊維からなる銀糸と他の繊維からなる糸を
交撚してなる糸を用いるので、銀繊維の折曲げ強度及び
引張り強度が高くなり、銀繊維織込み体の耐久性が向上
する。
【0026】さらにまた、撥水性を有する化学繊維と、
殺菌効果を有する銀繊維からなる糸により編成するの
で、従来例の綿製ガーゼよりも創部の皮膚と接触する面
積が小さく、水分や体液等の液を吸収しないため、例え
ば、創部から滲みでる液が繊維に染み込まず、銀繊維織
込み体の剥離交換が容易に行えると共に、使用者に与え
る苦痛を軽減することができる。
【0027】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は、医療に於いて、患者の創部を細菌によ
る感染から保護するときに用いられるガーゼ状の銀繊維
織込み体を示し、図1、図2、図3に於いて、この銀繊
維織込み体10は、天然繊維を撚糸してなる縦糸11…
と、銀メッキコーティング(被覆)した化学繊維を撚糸
してなる横糸12…を用いて、任意の織り方(例えば平
織)で、任意の編み目(目の荒い状態又は細い状態)に
編成(例えばガーゼ状)している。
【0028】縦糸11には、天然繊維(例えば綿繊維、
麻繊維、毛繊維、絹繊維又はその他の天然繊維)を撚糸
してなる糸を用いるが、例えば、化学繊維を撚糸してな
る糸を用いてもよく、また、天然繊維と化学繊維を任意
の割合で混合又は複合して撚糸してなる糸を用いてもよ
い。
【0029】横糸12には、化学繊維(例えばナイロン
繊維)を銀メッキコーティングしてなる約40デニール
の銀繊維13と、他の化学繊維(例えばポリプロピレン
繊維、ポリエステル繊維又はその他の化学繊維)からな
る約100デニールの繊維14を、任意の割合及び比率
で撚糸してなる糸を用いるが、例えば、同一の化学繊維
を撚糸してなる糸を用いてもよい。
【0030】また、化学繊維からなる銀繊維13と、天
然繊維からなる繊維14を、任意の割合で混合又は複合
して撚糸してなる糸を用いてもよい。
【0031】銀繊維13は、図4、図5に示すように、
任意の断面形状(例えば丸形、楕円、扁平等の断面形
状)に形成したナイロン繊維13aの表面全体を、任意
の純度(例えば純度100%)を有する銀13bにより
均一にメッキコーティング(例えば塗布、蒸着する等)
して、任意の太さ(例えば約30デニール〜約40デニ
ール)に撚糸している。なお、銀繊維13と繊維14
を、任意の割合及び任意の太さ(デニール)に変更して
もよい。
【0032】実施例では、銀繊維織込み体10を、平織
方法により編成しているが、その他の織り方(例えば格
子織、綾織、朱子織、絡み織、パイル織、不織)で編成
してもよく、また、任意の編み方(例えばミラーズ編、
コード編、アトラス編、トリコット編等の縦メリヤス
編、パール編、タック編、両面編、浮き編、レース目
編、ペリン編等の横メリヤス編)で編成してもよい。
【0033】上述した銀繊維織込み体10を編成する場
合、天然繊維及び又は化学繊維を撚糸してなる縦糸11
…を、所定間隔に隔てて縦方向に対して平行に織込み、
銀繊維13と繊維14を撚糸してなる横糸12…を、所
定間隔に隔てて横方向に対して平行に織込み、縦糸11
…及び横糸12…の間を、任意の間隔に隔てて、目の荒
いガーゼ状に編成している。なお、縦糸11と横糸12
を、任意の織込み間隔及び織込み本数に変更してもよ
い。
【0034】銀繊維織込み体10の全体重量に対して、
銀メッキコーティングした銀繊維13を約10wt%〜約
20wt%の範囲で織込むことにより、細菌感染による炎
症を予防することができる。なお、銀繊維13を、任意
の織込み量(重量比=wt%)に変更してもよい。
【0035】銀繊維13と繊維14を撚糸してなる横糸
12を、銀繊維織込み体10に対して均一に織込んでい
るため、銀繊維13による殺菌効果及び抗菌効果を、患
者の創部に対して均一に付与することができる。
【0036】また、銀繊維織込み体10の任意部分に銀
繊維13を織込んでもよく、特定の部分に対して銀繊維
13による効果を付与することができる。
【0037】なお、銀繊維織込み体10を構成する縦糸
11に、化学繊維及び又は天然繊維を撚糸してなる糸
と、銀繊維13と繊維14を撚糸してなる糸を用いた
り、銀繊維13と繊維14を撚糸してなる糸又は銀繊維
13を撚糸してなる糸のみを用いてもよい。
【0038】また、横糸12に、銀繊維13と繊維14
を撚糸してなる糸と、化学繊維及び又は天然繊維を撚糸
してなる糸を用いて、任意の本数及び間隔に隔てて交互
(例えば1本置き、2本置き)に織込んでもよい。
【0039】上述した実施例では、銀繊維織込み体10
を構成する縦糸11及び横糸12に、銀繊維13と繊維
14を撚糸してなる糸を用いるが、図6の(a)及び
(b)に示すように、銀繊維13と繊維14を撚糸して
なる銀糸15と、化学繊維及び又は天然繊維を撚糸して
なる芯糸16を交撚(螺旋状に巻回)してなる糸を用い
てもよい。
【0040】銀糸15に、銀メッキコーティングした銀
繊維13と、化学繊維及び又は天然繊維からなる繊維1
4を撚糸してなる糸を用いてもよく、また、銀繊維13
を撚糸してなる糸のみを用いてもよい。
【0041】実施例では、銀糸15を、芯糸16の外側
に巻付けて交撚するが、銀糸15の外側に、化学繊維又
は天然繊維からなる糸を巻付けて交撚してもよく、その
他の交撚方法(例えばからみ糸、壁糸、らせん糸、ささ
べり糸、鎖糸、カール糸等)で交撚してもよい。
【0042】また、縦糸11及び又は横糸12に、銀繊
維13と繊維14を撚糸してなる糸と、銀糸15と芯糸
16を交撚してなる糸を併用してもよく、その併用時の
糸を、任意の織込み間隔及び織込み本数に変更してもよ
い。
【0043】なお、上述した化学繊維に代えて、例えば
レーヨン、キュプラ、アセテート、ビニロン、ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリエチレン、ポリウ
レタン等の合成樹脂からなる化学繊維、或いは、綿、
綿、麻、毛、絹等の天然繊維を用いてもよく、また、化
学繊維と天然繊維を複合又は混合してなる繊維を用いて
もよい。
【0044】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下、銀繊維織込み体10を、患者Aの腹部Aa、
腕部Abに装着した状態を説明する。先ず、図7に示す
ように、銀繊維織込み体10を、患者Aの腹部Aa及び
腕部Abに形成された創部(例えば火傷、傷口)に装着
する場合、その創部が覆われる大きさ及び形状に分離
(切断)して装着したり、所定サイズに形成された銀繊
維織込み体10を装着することにより、銀自体の殺菌作
用及び抗菌作用により、銀繊維織込み体10及び患者A
の創部が殺菌され、細菌の増殖を抑制して、清潔且つ衛
生的な状態を保つことができる。
【0045】銀繊維織込み体10を、腹部Aa及び腕部
Abに形成された創部が覆われる状態に固定(例えば包
帯、紐、面ファスナ等)してもよい。なお、腹部Aa及
び腕部Abを除く、患者Aの他の身体部分(例えば頭
部、背部、足部、腰部、指部等)に形成された創部に装
着してもよく、上述した装着状態と同等の作用効果を奏
することができる。
【0046】銀繊維13は導電率が高いので、銀繊維織
込み体10を、患者Aの創部(例えば火傷や傷口等)に
装着した後、電流供給装置(図示省略)から供給される
微弱パルス電流を銀繊維織込み体10に通電することに
より、身体機能の活性化が促され、皮膚組織の再生及び
治癒を促進することができる。
【0047】また、図8に示すように、感染防止用のマ
スクBを構成する口当て部Ba(フィルタ部)に、帯状
に編成した銀繊維織込み体10を折り重ねて装填した
り、所定サイズに形成した銀繊維織込み体10…を何枚
か重ね合わせて装填した後、銀繊維織込み体10が装填
されたマスクBを、使用者の口部及び鼻部が覆われる状
態に装着し、口当て部Baの両側縁部に取り付けた掛け
紐Bbを使用者の耳部に掛けて使用するので、マスクB
の口当て部Baに装填した銀繊維織込み体10を介して
吸気することにより、銀繊維織込み体10に織込まれた
銀繊維13により吸気中に浮遊する細菌が殺菌され、使
用者が細菌に感染するのを確実に防止することができ
る。
【0048】また、マスクBの口当て部Baに装填した
銀繊維織込み体10を介して、使用者の口部及び鼻部か
ら息を排気するので、銀繊維織込み体10に織込まれた
銀繊維13により息に含まれる細菌が殺菌され、使用者
以外の人が細菌に感染するのを確実に防止することがで
きる。なお、マスクB全体を、銀繊維織込み体10によ
り構成してもよい。
【0049】上述のように銀繊維13を織込んだ試験片
Aと、綿繊維のみで編成した試験片Bの比較例として、
病原性大腸菌又はその他の菌に対する経時的殺菌効果を
同一条件で試験する。
【0050】その試験方法として、試験菌を普通寒天培
地に接種し、約37度、約24時間培養した後、その1
集落を普通ブイヨン培地に植菌し、約37度で、約16
時間〜約18時間培養する。なお、普通ブイヨン培地で
培養した菌は全て108 cfu/mlに調整する。
【0051】検体を調整する場合、検体及び対象にした
試験片A,B(一辺約20mmの正方形)をシャーレに入
れて高圧蒸気殺菌する。
【0052】試験操作は、検体及び対象にした試験片
A,Bをセットとし、試験菌培養液100μlずつを全
ての試験片A,Bに含浸して、経時的(例えば5,1
0,15,20,30,45,60,120,180,
240分毎)に試験片A,Bの菌数を測定する。
【0053】生菌数を測定する場合、検体が入っている
減菌試験管に減菌緩衝液1mlを加え、ブレンダーで約3
0秒間撹拌して、試験片A,Bに存在する菌を抽出し
た。この抽出液100μlを普通寒天培地上に接種し、
約37度で、約24時間〜約48時間培養して、その生
菌数を測定した結果、図9に示すような試験結果が得ら
れると共に、綿製の試験片Bよりも、銀糸5を織込んだ
試験片Aの方が殺菌に要する時間が短く、菌の数が短時
間で減少するため、銀繊維織込み体10の方が殺菌効果
及び抗菌効果に優れていることが明らかである。また、
肺炎桿菌、緑膿菌、ブドウ球菌、真菌又はその他の菌に
対しても上述と略同等の効果が得られる。
【0054】以上のように、銀繊維13が織込まれた銀
繊維織込み体10を、患者Aの創部に装着したり、感染
防止用のマスクBとして装着するので、銀自体の殺菌作
用及び抗菌作用により、銀繊維織込み体10及び銀繊維
織込み体10を装着した患者Aの創部、吸気エアが殺菌
され、細菌が増殖するのを抑制すると共に、清潔且つ衛
生的な状態を保つことができる。且つ、細菌感染により
創部の治癒が遅れるのを防止でき、傷跡が残らないよう
に皮膚組織を再生することができる。
【0055】しかも、銀自体の減菌効果及び触媒効果に
より、細菌の増殖を抑え、汗や体液等の臭いの素を分解
するので、悪臭が発生するのを防止することができ、使
用者及び周囲の人に対して不快感を与えず、快適な環境
が得られる。
【0056】銀繊維13の銀13bは、金属の中で最も
導電率が高く、使用中に帯電する静電気の量を抑えるた
め、身体電位の調節が可能となり、身体機能の活性化を
促して、皮膚組織の再生及び治癒を促進することができ
る。且つ、銀13bは、他の金属に比べて、皮膚に対す
る刺激が少なく、安全な金属であるため、医療又はその
他の分野に於いて用いることができる。
【0057】さらに、銀繊維13は、潤滑状態にある創
傷面に於いて、常時微量の銀イオンを放出するため、銀
繊維織込み体10を、患者Aの創部に装着している間、
常に殺菌効果が付与されることになり、再感染による炎
症再発等を予防することができる。
【0058】軽度の外傷に用いた場合、通常の殺菌剤を
含浸したガーゼを用いた絆創膏よりも治癒に要する期間
が短く、頻繁に交換しなくても傷が短期間で完治する。
また、銀繊維織込み体10を装着した状態のまま入浴し
ても、銀繊維13による殺菌効果が劣化及び低下したり
せず、細菌に感染することがない。
【0059】さらにまた、銀繊維13と繊維14を撚糸
してなる糸又は銀糸15と芯糸16を交撚してなる糸を
用いるので、その糸の本数、間隔、太さを変更して、任
意の密度及び面積に織込むことにより、用途及び状況に
応じて、銀繊維13による効果を任意の強さに設定した
り、その効果が発揮される面積及び部分を任意に設定す
ることができる。
【0060】さらにまた、銀メッキコーティングした銀
繊維13を織込むので、従来例のように抗菌剤を後加工
したり、練り込んだりするよりも、銀の固着力が強く、
剥離しにくいため、何回洗濯(例えば約50回)して
も、銀繊維13による効果が劣化及び低下したりせず、
その効果が長期間又は半永久的に持続され、従来例のよ
うに殺菌処理する必要が無く、交換の頻度を下げること
ができる。
【0061】さらにまた、縦糸11及び又は横糸12
に、銀繊維13と繊維14を撚糸してなる糸又は銀糸5
と芯糸6を交撚してなる糸を用いるので、銀繊維13の
折曲げ強度及び引張り強度が高くなり、銀繊維織込み体
10の耐久性が向上する。
【0062】さらにまた、撥水性を有する化学繊維と、
殺菌効果を有する銀繊維13を用いて編成するので、従
来例のような綿製ガーゼよりも、皮膚と接触する吸湿繊
維との接触面積が約半分(例えば約50%)と小さくな
るため、銀繊維織込み体13の剥離交換が容易に行え、
患者Aに与える苦痛を軽減することができる。
【0063】且つ、化学繊維からなる縦糸11及び横糸
12を用いて編成するので、綿製のガーゼよりも通気性
が良く、乾燥に要する時間が約1/3で済むため、取扱
いが容易に行える。
【0064】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の織り物は、実施例の銀繊維織込み
体10に対応し、以下同様に、銀繊維からなる糸は、銀
繊維13と繊維14を撚糸してなる縦糸11、横糸1
2、銀糸15に対応するも、この発明は、上述の実施例
の構成のみに限定されるものではない。
【0065】上述した銀繊維織込み体10を用いて、例
えば、感染防止用の衣服、肌着、靴下、手袋、オシメ等
を縫製したり、また、絆創膏、包帯等の医療用具として
用いたり、老人や身障者等の介護及び看護にも用いるこ
とができ、上述した医療の分野のみに用途が限定される
ものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 銀繊維織込み体の平織状態を示す平面図。
【図2】 縦糸と横糸の織込み状態を示すC−C矢視線
断面図。
【図3】 横糸を構成する銀繊維及び天然繊維の撚糸状
態を示す側面図。
【図4】 断面丸形繊維を銀メッキ処理してなる銀繊維
を示す断面図。
【図5】 断面楕円繊維を銀メッキ処理してなる銀繊維
を示す断面図。
【図6】 (a)(b)は銀糸及び芯糸の交撚状態を示
す側面図。
【図7】 銀繊維織込み体を患者の創部に装着した状態
を示す正面図。
【図8】 銀繊維織込み体をマスクの口当て部に装填し
た状態を示す正面図。
【図9】 経時的殺菌効果の試験結果を示す特性図。
【符号の説明】
A…患者 Aa…腹部 Ab…腕部 B…マスク Ba…口当て部 Bb…掛け紐 10…銀繊維織込み体 11…縦糸 12…横糸 13…銀繊維 13a…ナイロン繊維 13b…銀 14…繊維 15…銀糸 16…芯糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 31/00 501 A41D 31/00 501Z 503 503P A61F 13/00 A61F 13/00 301Z D04B 1/14 D04B 1/14 21/00 21/00 B Fターム(参考) 3B029 BD22 HA07 HB05 4L002 AA00 AA06 AB02 AC00 AC03 BA01 CA01 EA00 FA00 FA01 FA03 FA04 FA05 4L048 AA24 AA52 AB07 AB16 AC00 AC13 BA01 CA00 CA05 DA22 DA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の織り方に編成する織り物に、銀繊維
    からなる糸を任意の割合に織込んで編成した銀繊維織込
    み体。
  2. 【請求項2】上記銀繊維からなる糸を、上記織り物を構
    成する縦糸及び又は横糸に用いた請求項1記載の銀繊維
    織込み体。
  3. 【請求項3】上記銀繊維を、任意の繊維表面を銀メッキ
    コーティングして形成した請求項1又は2記載の銀繊維
    織込み体。
  4. 【請求項4】上記銀繊維と、任意の繊維を撚糸してなる
    糸で編成した請求項1,2又は3記載の銀繊維織込み
    体。
  5. 【請求項5】上記銀繊維からなる糸と、任意の繊維から
    なる糸を交撚して編成した請求項1,2又は3記載の銀
    繊維織込み体。
  6. 【請求項6】上記織り物を、化学繊維からなる糸で編成
    した請求項1記載の銀繊維織込み体。
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