JP2000034470A - 研磨液組成物 - Google Patents
研磨液組成物Info
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Abstract
度を向上させ、被研磨物の表面にスクラッチやピット等
の欠陥を生じさせることなく、表面粗さを低くし得る被
研磨基板の研磨方法、及びスクラッチやピットの発生を
防止しうる精密部品用基板の製造方法を提供すること。 【解決手段】タングステン酸及びタングステン酸塩から
なる群より選ばれた少なくとも1種と、研磨材と、水と
を含有してなる研磨液組成物、前記研磨液組成物を用い
て被研磨基板を研磨する被研磨基板の研磨方法、並びに
前記研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を
有する精密部品用基板の製造方法。
Description
する。さらに詳しくは、研磨速度を向上させ、表面粗さ
を低減し得る研磨液組成物、該研磨液組成物を用いた被
研磨基板の研磨方法及び該研磨液組成物を用いた精密部
品用基板の製造方法に関する。
ヘッドの浮上量は、ますます小さくなってきている。そ
の結果、ハードディスク基板の研磨工程で研磨速度の向
上及び表面粗さの低減を図ることができる研磨液組成物
や研磨方法が検討されている(特開平5-311153号公報、
特開平7-216345号公報等)。
高速化が進むに伴って半導体装置のデザインルームの微
細化が進み、デバイス製造プロセスでの焦点深度が浅く
なり、パターン形成面の平坦化がより一層求められてい
る。
ードディスク基板及び半導体パターン形成面の表面粗さ
の低減及び研磨速度が不充分であった。
チやピット等の欠陥を生じさせずに、研磨速度を向上さ
せ得る研磨液組成物の開発が望まれている。
向上させ、被研磨物の表面にスクラッチやピット等の欠
陥を生じさせることなく、表面粗さを低減させ得る研磨
液組成物、研磨速度を向上させ、被研磨物の表面にスク
ラッチやピット等の欠陥を生じさせることなく、表面粗
さを低くし得る被研磨基板の研磨方法、及びスクラッチ
やピットの発生を防止しうる精密部品用基板の製造方法
を提供することを目的とする。
(1) タングステン酸及びタングステン酸塩からなる
群より選ばれた少なくとも1種と、研磨材と、水とを含
有してなる研磨液組成物、(2) 前記(1)記載の研
磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する被研磨基板の
研磨方法、並びに(3) 前記(1)記載の研磨液組成
物を用いて被研磨基板を研磨する工程を有する精密部品
用基板の製造方法に関する。
酸は、オルトタングステン酸、パラタングステン酸及び
メタタングステン酸の総称であり、これらのタングステ
ン酸は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いる
ことができる。
塩及びタングステン酸アンモニウム塩の少なくとも1種
であることが好ましい。
は、タングステン酸と塩を形成しうるものであれば特に
限定されるものではない。その金属の具体例としては、
周期律表(短周期型)Iaに属するアルカリ金属、Ibに属
する銅族、IIa に属するアルカリ土類金属、IIb に属す
る亜鉛族、IIIaに属するアルミニウム族、VIIIに属する
鉄族等が挙げられる。これらの中では、ナトリウム及び
カリウムが表面粗さの低減の観点から好ましい。
タングステン酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、
タングステン酸カリウム、タングステン酸セリウム、タ
ングステン酸第二鉄、タングステン酸コバルト、タング
ステン酸マグネシウム、タングステン酸銅等が挙げら
れ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いるこ
とができる。これらの中では、タングステン酸ナトリウ
ム、タングステン酸カリウム及びタングステン酸第二鉄
は、表面粗さの低減の観点から好ましい。
しては、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸
テトラメチルアンモニウム、タングステン酸メチルアン
オニウム、タングステン酸ジメチルアンモニウム等が挙
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。これらの中では、タングステン酸アン
モニウムは、表面粗さの低減の観点から好ましい。
タングステン酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1
種の含有量は、研磨速度を向上させる観点から、好まし
くは0.01重量%以上、さらに好ましくは0.05重量%以
上、特に好ましくは0.1 重量%以上であり、経済性の観
点から、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは15
重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
ている砥粒を使用することができる。砥粒の例として
は、金属、金属又は半金属の炭化物、金属又は半金属の
窒化物、金属又は半金属の酸化物、金属又は半金属のホ
ウ化物、ダイヤモンド等が挙げられる。金属又は半金属
元素は、周期律表の3A、4A、5A、3B、4B、5
B、6B、7B又は8B族由来のものである。具体的に
は、アルミナ粒子、炭化ケイ素粒子、ダイヤモンド粒
子、酸化マグネシウム粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジ
ルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子、ヒュームドシ
リカ粒子等が挙げられ、これらは研磨速度を向上させる
観点から好ましい。特に、アルミナ粒子、酸化セリウム
粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子及
びヒュームドシリカ粒子は、半導体ウェハや半導体素
子、磁気記録媒体用基板等の精密部品の研磨に適してお
り、特にアルミナ粒子は磁気記録媒体用基板の研磨に適
している。アルミナ粒子の中では、中間アルミナ粒子
は、被研磨物の表面粗さを極めて低くしうるので好まし
い。なお、中間アルミナ粒子とは、α―アルミナ粒子以
外のアルミナ粒子の総称であり、具体的には、γ―アル
ミナ粒子、δ―アルミナ粒子、θ―アルミナ粒子、η―
アルミナ粒子、無定型アルミナ粒子等が挙げられる。ア
ルミナ粒子としては、研磨液組成物を機械的に攪拌した
り、研磨する際に、二次粒子が一次粒子に再分散するア
ルミナ系粒子を好適に使用しうる。
(研磨速度)を向上させる観点から、好ましくは0.002
μm以上、より好ましくは0.01μm以上、さらに好まし
くは0.02μm以上、特に好ましくは0.05μm以上であ
る。また、被研磨物の表面粗さを低減させる観点から、
好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下、さ
らに好ましくは0.8 μm以下、特に好ましくは0.5 μm
以下、最も好ましくは0.3 μm以下である。特に、研磨
剤としてアルミナ系粒子を用いた場合には、好ましくは
0.01μm以上、さらに好ましくは0.02μm以上、特に好
ましくは0.05μm以上である。また、被研磨物の表面粗
さを低減させる観点から、好ましくは1.0μm以下、さ
らに好ましくは0.5 μm以下、特に好ましくは0.3 μm
以下である。
成している場合には、研磨効率(研磨速度)を向上させ
る観点から、その二次粒子の平均粒径は、好ましくは0.
05μm以上、さらに好ましくは0.1 μm以上、特に好ま
しくは0.3 μm以上である。また、被研磨物の表面粗さ
を低減させる観点から、その二次粒子の平均粒径は、好
ましくは2.0 μm以下、さらに好ましくは1.5 μm以
下、特に好ましくは1.2μm以下である。研磨材の一次
粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察
して画像解析を行い、2軸平均径を測定することにより
求めることができる。また、二次粒子の平均粒径は、レ
ーザー光回折法を用いて屈折率を考慮することにより体
積平均粒径として測定することができる。
分な研磨速度を得るという観点と被研磨物の表面に加工
ダメージ層(即ち、マイクロクラックやピッチングの
層)を発生させないという観点から、700 〜9000である
ことが好ましく、1000〜5000がさらに好ましく、1500〜
3000であることがより一層好ましい。
供給性や回収再利用性の観点から、2〜6であることが
好ましく、2〜4であることがより好ましい。
ングステン酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種
と研磨材とを使用することによる研磨速度の向上とスク
ラッチやピットの発生防止との相乗効果を向上させる観
点から、特に好ましく用いられる研磨材は、ヌープ硬度
1500〜3000、純度が98重量%以上、好ましくは99重量%
以上、特に好ましくは99.9重量%以上のα−アルミナ粒
子及びγ−アルミナ粒子である。この研磨材は、高純度
アルミニウム塩を用いた結晶成長法(ベルヌーイ法等)
により製造することができる。なお、この研磨材の純度
は、研磨材1 〜3gを酸又はアルカリ水溶液に溶かし、IC
P (プラズマ発光分析)測定法を用いてアルミニウムイ
オンを定量することによって測定できる。
使用される。研磨液組成物における研磨材の含有量は、
研磨液組成物の粘度や被研磨物の要求品質などの応じて
適宜決定することが好ましい。研磨液組成物における研
磨材の含有量は、経済性及び表面粗さを小さくする観点
から、30重量%以下、好ましくは20重量%以下、さらに
好ましくは10重量%以下とすることが望ましく、また効
率よく研磨することができるようにするために、0.01重
量%以上、好ましくは0.02重量%以上、さらに好ましく
は0.05重量%以上であることが望ましい。なお、研磨速
度をより向上させる場合には、1重量%以上、好ましく
は2重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上とする
ことが望ましい。
実際の取り代の比)の低下させずにタングステン酸及び
タングステン酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1
種と、研磨材を配合した効果を十分に発現させる観点か
ら、研磨液組成物中における研磨材とタングステン酸及
びタングステン酸塩からなる群より選ばれた少なくとも
1種との含有量比[研磨材の含有量(重量%)/タング
ステン酸及びタングステン酸塩からなる群より選ばれた
少なくとも1種の含有量(重量%)]は、0.001 以上、
好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1 以上、特に好
ましくは1以上とすることが望ましく、また、200 以
下、好ましくは100 以下、より好ましくは50以下、さら
に好ましくは25以下、特に好ましくは10以下となるよう
に配合するのが望ましい。
て使用されるものである。研磨液組成物中の水の含有量
は、被研磨物を効率よく研磨することができるようにす
る観点から、60重量%以上、好ましくは70重量%、より
好ましくは90重量%以上であることが望ましく、また、
99.8重量%以下、好ましくは99.4重量%以下、より好ま
しくは99.0重量%以下であることが望ましい。
他の成分を配合することができる。該他の成分として
は、単量体型の酸化合物の金属塩、アンモニウム塩や過
酸化物、増粘剤、分散剤、防錆剤、キレート剤、塩基性
物質、界面活性剤等が挙げられる。単量体型の酸化合物
の金属塩、アンモニウム塩や過酸化物の具体例として
は、特開昭62-25187号公報2頁右上欄3〜11行、特開昭
63-251163 号公報3頁左上欄4行〜右上欄2行、特開平
1-205973号公報2頁右上欄3〜11行、特開平3-115383号
公報2頁右下欄16行〜3頁左上欄11行、特開平4-275387
号公報2頁右欄27行〜3頁左欄12行、特開平5-59351 号
公報2頁右欄23〜37行等に記載されているものが挙げら
れる。
は、その使用目的等に応じて適宜調整すればよいが、通
常、それぞれ0.1 〜5.0 重量%程度であることが好まし
い。
浄性、加工機械の腐食防止性及び人体への安全性の観点
から、1〜13が好ましく、2〜11がより好ましく、2〜
9が特に好ましい。本発明の研磨液組成物を半導体ウェ
ハや半導体素子等の研磨、特にシリコンウェハの研磨に
用いる場合は、研磨速度の向上と表面品質の向上の観点
から、pHは、7〜13が好ましく、8〜12がより好まし
く、9〜11が特に好ましい。pHは、硝酸、硫酸等の無
機酸、メタンスルホン酸、前記の単量体型の酸化合物の
金属塩、アンモニウム塩、過酸化物、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウムアミン等の塩基性物質を適宜、所望量
で配合することで容易に調整することができる。
の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を有
する。また、本発明の精密部品用基板の製造方法は、本
発明の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程
を有する。
は、例えば、シリコン、アルミニウム、タングステン、
銅等の金属又は半金属、ガラス、ガラス状カーボン、ア
モルファスカーボン等のガラス状物質、アルミナ・炭化
チタン(Al2O3 ・ TiC)、二酸化ケイ素等のセラミック材
料、ポリイミド樹脂等の樹脂等が挙げられる。これらの
中では、アルミニウム等の延性材料からなる被研磨物、
特にNi-Pメッキされたアルミニウム合金からなる被研磨
基板を研磨する際に、本発明の研磨液組成物を用いた場
合、スクラッチやピット等の表面欠陥の発生が抑制さ
れ、表面粗さを従来より低くしながら高速で研磨できる
ので好ましい。
ば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等
の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形
状が本発明の研磨液組成物を用いた研磨の対象となる。
その中でも、ディスク状の被研磨物の研磨に特に優れて
いる。
板の研磨に好適に用いられる。例えば、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク等の磁気記録媒体の基
板や半導体ウェハや半導体素子等の半導体基板、光学レ
ンズ、光学ミラー、ハーフミラー、光学プリズム等の研
磨に適している。その中でも、磁気記録媒体の基板や半
導体基板、特に、ハードディスク基板の研磨に適してい
る。なお、半導体素子の研磨には、例えば、層間絶縁膜
の平坦化工程、埋め込み金属配線の形成工程、埋め込み
素子分離膜の形成工程、埋め込みキャパシタ形成工程等
において行われる研磨がある。
とにより、精密部品用基板等を製造することができる。
ング工程において特に効果があるが、これ以外の研磨工
程、例えば、ラッピング工程等にも同様に適用すること
ができる。
−Al2O3(純度約99.9%)10重量%と、表1に示す種類と
量のタングステン酸及びタングステン酸塩から選ばれた
少なくとも1種と、残部水とを混合・攪拌し、表1に示
す組成からなる研磨液組成物を得た。
によって測定した中心線平均粗さRa0.1μm、厚さ0.9mm
、直径2.5 インチのNi-Pメッキされたアルミニウム合
金基板の表面を両面加工機により、以下の両面加工機の
設定条件でポリッシングしてハードディスク用基板とし
て用いられる、Ni-Pメッキされたアルミニウム合金基板
の研磨物を得た。
定し、研磨前後のアルミニウム合金基板の厚さの変化か
ら、厚さの減少速度を求め、比較例1を基準として相対
値(相対速度)を求めた。
Ra及びスクラッチを以下の方法に従って測定した。な
お、中心線粗さRaは比較例1を基準として相対値(相対
粗さ)を求めた。その結果を表1に示す。
ブソン社製のタリーステップを用いて測定した。
顕微鏡)を用いて倍率×50倍で各基板の表面を60度おき
に6ヵ所測定した。スクラッチの深さはZygo(Zygo社
製)により測定した。評価基準は下記のとおりである。
1視野 B:深さ500 Åを越えるスクラッチが平均0.5 本以上1
本未満/1視野 C:深さ500 Åを越えるスクラッチが平均1本以上/1
視野
た研磨液組成物を用いた場合には、比較例で得られたも
のを用いた場合と対比して、研磨速度が高く、表面粗さ
が小さく、スクラッチも少なく、良好な研磨表面を有す
る被研磨基板を得ることができることがわかる。
被研磨物の表面にスクラッチやピット等の欠陥を生じさ
せることなく、表面粗さを低減させ得る研磨液組成物を
得ることができる。
研磨速度を向上させ、被研磨物の表面にスクラッチやピ
ット等の欠陥を生じさせることなく、表面粗さを低くす
ることができるという効果が奏される。
Claims (3)
- 【請求項1】 タングステン酸及びタングステン酸塩か
らなる群より選ばれた少なくとも1種と、研磨材と、水
とを含有してなる研磨液組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の研磨液組成物を用いて被
研磨基板を研磨する被研磨基板の研磨方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の研磨液組成物を用いて被
研磨基板を研磨する工程を有する精密部品用基板の製造
方法。
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-
1998
- 1998-07-21 JP JP20538498A patent/JP4092015B2/ja not_active Expired - Fee Related
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