JP2000030937A - Mri用磁界発生装置 - Google Patents

Mri用磁界発生装置

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JP2000030937A
JP2000030937A JP10218517A JP21851798A JP2000030937A JP 2000030937 A JP2000030937 A JP 2000030937A JP 10218517 A JP10218517 A JP 10218517A JP 21851798 A JP21851798 A JP 21851798A JP 2000030937 A JP2000030937 A JP 2000030937A
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mri
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Masaaki Aoki
雅昭 青木
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Hitachi Metals Ltd
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Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 C字型磁気回路の磁界の均一性を損なうこと
なく、温度ムラを低減して熱効率を高め、永久磁石の温
度制御を高精度に実施できる構成からなるMRI用磁界
発生装置の提供。 【解決手段】 複数のヒータ手段を永久磁石が配置され
る板状継鉄外方面の支持継鉄近傍とその反対側に配置す
ることによって、C字型磁気回路の支持継鉄からの放熱
が大きく、磁気回路中の温度分布が不均一となっていた
のを改善し、制御追従性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、医療用磁気共鳴
断層撮影装置(以下MRI装置という)の改良に係り、
永久磁石の温度分布を測定して継鉄の複数箇所に設置し
た温度制御用のヒータ手段の温度制御を行ない、発生さ
せる磁界均一性を損なうことなく、永久磁石の温度分布
の非対称性を低減したMRI用磁界発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MRI装置は、強力な磁界を形成する磁
界発生装置の空隙内に、被検者の一部または全部を挿入
して、対象物の断層イメージを得てその組織の性質まで
描き出すことができる装置である。
【0003】上記MRI装置用の磁界発生装置におい
て、空隙は被検者の一部又は全部が挿入できるだけの広
さが必要であり、かつ鮮明な断層イメージを得るため
に、通常、空隙内の撮像視野内には、0.02〜2.0
Tでかつ1×10-4以下の精度を有する安定した強力を
均一磁界を形成することが要求される。
【0004】MRI装置に用いる磁界発生装置として、
図5(A)(B)に示すように、磁界発生源としてR−
Fe‐B系磁石を用いた一対の永久磁石構成体30,3
0の各々の一方端に磁極片31,31を固着して対向さ
せ、他方端を板状継鉄35,35にて連結し、磁極片3
1,31間の空隙33内に、静磁界を発生させる構成が
知られている(特公平2‐23010号公報)。なお、
図示の継鉄34は一対の板状継鉄35,35間に柱状継
鉄36を接続して組み立ててあり、図中37は傾斜磁界
コイルである。
【0005】磁極片31は、通常、電磁軟鉄、純鉄等の
磁性材料を削りだした板状のバルク(一体物)から構成
され、空隙33内における磁界分布の均一度を向上させ
るために、周辺部に環状突起32を設けたり、さらに中
央部に凸状突起(図示せず)を設けた構成(実公平5‐
37446号)等が採用される。
【0006】さらに、診断時の被検者に与える圧迫感を
低減できる構成からなるMRI用磁界発生装置として、
図6に示すような所謂C字型継鉄を採用した構成が提案
されている。すなわち、図6に示すMRI磁界発生装置
は、一対の板状継鉄42,42を所定の空隙46を形成
して対向配置するよう該一対の板状継鉄42,42の一
方端を支持継鉄47にて接続支持する構成からなり、さ
らに一対の板状継鉄42,42の各々空隙対向面に永久
磁石40,40とともに磁極片41,41を配置した構
成からなっている。
【0007】静磁界を形成するには、通常永久磁石は維
持コストが比較的安価であり、かつ装置の小型化の観点
からますます利用度が高まっている。しかし、この永久
磁石は磁石自体の特性により、温度変化によって磁界強
度が変化しやすいという欠点がある。
【0008】MRI装置においては、静磁界の磁界強度
の安定性が重要であることから、磁界強度を安定にする
ため磁気回路を一定温度に保つように、通常のMRI装
置では磁界発生装置を断熱材で覆うとともに磁気回路内
部にヒータが設けられている。
【0009】MRI装置における静磁界への温度変化が
与える影響を低減する技術が、例えば特開昭63‐43
649号に示されている。図7に示すように、40は永
久磁石、41は永久磁石の空隙対向面側に設置された磁
極片、42は永久磁石の空隙対向面と反対側に配置され
た板状継鉄、43は柱状継鉄であり、板状継鉄42上に
ヒータ44が配置され、このヨーク全体を断熱材45で
覆う構成である。図示されていない電源から通電されて
ヒータ電流が通電され、磁気回路の温度を制御する。ま
た、特開昭63‐278310号は上記特開昭63‐4
3649号の構成に立ち上げ用ヒータを設置したMRI
用装置を開示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記図7の構
成は、ヒータ44を永久磁石40の空隙対向面とは反対
側、つまり継鉄外面に設置するため、熱が装置から外側
に逃げてしまい、熱効率が悪い。しかも、板状継鉄42
を断熱材45で囲み、板状継鉄42と断熱材45の間に
空気流通路を形成し、ファンで空気を強制的に流通させ
て、かつ温度調整用ヒータと温度センサとで温度調整す
る構成となっており、空気を介して継鉄を加熱するた
め、装置が複雑である上に熱効率が悪い。
【0011】さらに、特開昭63‐278310号に記
載の発明を改良した構成として、特開平8‐26650
6号が開示されている。特開平8‐266506号の構
成は、下永久磁石を上面に取り付けた下ベースヨーク
と、その下ベースヨークの端縁部から立設された柱ヨー
クと、その柱ヨークで支持されると共に上永久磁石を下
永久磁石に対向して下面に取り付けた上ベースヨーク
と、下および上永久磁石の温度に関連した温度を検出す
る温度センサ手段と、下および上永久磁石を加温するた
めのヒータ手段と、前記温度センサ手段により検出した
温度に基づいて前記ヒータ手段を制御する温度制御手段
とを備えてなるMRI装置のマグネットアセンブリであ
り、ヒータ手段を、上ベースヨークおよび下ベースヨー
クの側面に直接に又は気体でない熱伝達材を介して取り
付けたことを特徴としている。
【0012】特開平8‐266506号には、この構成
とすることによってロスの大きい上方への熱の逃げがな
くなり、熱効率がよく、また下ベースヨークの下面にヒ
ータと取り付けないため、作業性が向上すると記載され
ている。しかも、下ベースヨークおよび上ベースヨーク
をACシートヒータおよびDCシートヒータとともに断
熱材で覆っているので、空気の対流による上下の温度差
の発生を防止でき、固定用ベーク板を用いてACシート
ヒータおよびDCシートヒータを下ベースヨークおよび
上ベースヨークに完全に密着させるので、熱伝達効率が
良いと記載されている。
【0013】しかし、特開平8‐266506号の構成
は、シートヒータをヨーク側面に着設するために、この
ような面状のヒータからヨークと接する面とは反対側へ
の放熱が大きく、熱効率が悪い。しかも、これらは1つ
の制御系であるため、温度ムラが大きく、磁界の均一性
も損なう問題がある。
【0014】特に、被検者に与える圧迫感の低減を重視
したC字型継鉄を採用した磁気回路において、継鉄が被
検者に対して左右非対称であり、上下の磁極を結合する
支持継鉄からの放熱が大きく、継鉄中の温度分布が不均
一となって、その結果磁界の均一性が劣化してしまうと
いう問題があった。
【0015】また、磁気回路の上下に配置される一対の
永久磁石についても、磁気回路の脚部から床面へ熱が放
散されたり、また室内空気の対流によって室内の上下で
は気温差があることから、下方に配置される永久磁石の
温度が低くなり磁界の安定性が悪くなることから、上下
の永久磁石の温度を一定に保ち、磁界の均一性・安定性
を維持する必要がある。
【0016】この発明は、MRI用磁界発生装置におけ
る永久磁石の温度制御に関する従来の問題を解消し、磁
界の均一性を損なうことなく、温度ムラを低減して熱効
率を高め、永久磁石の温度制御を高精度に実施できる構
成からなるMRI用磁界発生装置の提供を目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記問題点を
解決して永久磁石の温度制御を高精度に実施できる構成
を目的に種々検討した結果、C字型磁気回路において、
複数のヒータ手段を永久磁石が配置される板状継鉄外方
面の支持継鉄近傍とその反対側に配置することによっ
て、磁気回路の非対称による上下一対の永久磁石の温度
分布の非対称性を低減し、磁界の均一性、安定性を維持
することによって良好な撮像画像が得られることを知見
し、この発明を完成した。
【0018】すなわち、この発明は、撮像空間を形成し
て対向配置する一対の板状継鉄と、該一対の板状継鉄の
一方端を接続支持する支持継鉄とを有し、前記一対の板
状継鉄の各々空隙対向面に永久磁石を配置し、該空隙に
対する3方の開放面を有する磁気回路からなるMRI用
磁界発生装置において、磁気回路に温度センサ手段およ
びヒータ手段を備え、かつヒータ手段が少なくとも板状
継鉄の外方面の前記支持継鉄近傍とその反対開放面側に
配置されたことを特徴とするMRI用磁界発生装置であ
る。
【0019】また、この発明は、上記構成のMRI用磁
界発生装置において、前記ヒータ手段に加えて、前記支
持継鉄の外方面の板状継鉄側にも設けたことを特徴とす
るMRI用磁界発生装置である。
【0020】また、発明者らは、上記構成のMRI用磁
界発生装置において、前記温度センサ手段が対向する各
々の磁極に配置された構成、前記温度センサ手段によ
り、検出した温度に基づいて該ヒータ手段を制御する温
度制御手段を有する構成を特徴としたMRI用磁界発生
装置を併せて提案する。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明のMRI用磁界発生装置
は、開放型の磁気回路が有する永久磁石の温度分布が非
対称であるという問題を、板状継鉄の外方面の支持継鉄
側とその反対側の少なくとも2箇所にヒータ手段を配置
することによって低減し、磁界の均一性および安定性を
維持して、良質の画像を得ることを可能とした。
【0022】さらに、温度センサ手段及びヒータ手段を
板状継鉄の外方面の支持継鉄近傍とその反対側だけでな
く、上下の対向配置される磁極に複数配置することによ
り、さらに制御系を複数とすることによって、より均一
で安定な磁界を得ることができる。その箇所以外にも、
継鉄の側面・中心部および永久磁石側面および中心部
等、適宜必要に応じて配置すればよい。ヒータは永久磁
石表面に設置させる場合、直接設置させるか、またはア
ルミニウム等の熱伝導部材を介して設置させてもよい。
【0023】ヒータ手段に継鉄内部に埋設する構成を採
用した場合は、熱が外部に放散してロスが起こることな
く、非常に効率良く熱制御を行なうことが可能である。
さらに、温度センサを複数配置することによって、部分
的な温度制御が可能であり、磁界均一度の非対称が起こ
り難い利点がある。
【0024】この発明の対象とするMRI用磁界発生装
置は、撮像空間を形成して対向配置する一対の板状継鉄
と、該一対の板状継鉄の一方端を接続支持する支持継鉄
と、前記一対の板状継鉄の各々空隙対向面に配置された
永久磁石からなる構成であれば、後述する実施例に限定
されることなく、いかなる構成にも適用できる。さら
に、磁路形成用の板状継鉄および支持継鉄の形状寸法等
も、要求される空隙の大きさ、磁界強度、磁界均一度
等、種々の諸特性に応じて適宜選定すればよい。
【0025】磁界発生源となる磁石構成体としては、常
電導磁石、超電導磁石または永久磁石等が使用できる
が、永久磁石を採用する場合、フェライト磁石、希土類
コバルト系磁石等の公知の磁石材料が使用できる。特
に、RとしてNdやPrを中心とする資源的に豊富な軽
希土類を用い、B,Feを主成分として30MGOe以
上の極めて高いエネルギー積を示すFe‐B‐R系永久
磁石を使用することにより、著しく小型化することがで
きる。また、これらの公知の永久磁石を組み合わせて配
置することにより、装置の小型化を著しく阻害すること
なく、経済的に優れた磁界発生装置を提供することがで
きる。
【0026】この発明の継鉄の材料として、電磁軟鉄、
純鉄などの従来から公知の材料を使用することができ
る。板状継鉄、支持継鉄は、磁界強度の均等化とともに
磁極片全体の機械的強度を確保し、磁界発生装置の組立
作業性を良好とする。
【0027】磁極片を構成する材料は、実施例の材料に
限定されるものでない。純鉄、あるいは軟磁性粉を電気
絶縁性材料で成型したもの等が採用でき、また保磁力が
小さく電気抵抗の高いMn‐Zn系、Ni‐Zn系等種
々のソフトフェライトやけい素鋼板の積層体、あるいは
その組み合わせを採用することにより、パルス磁界の印
加時に磁性材ベースに発生する渦電流や残留磁気を低減
できる。
【0028】特に、積層けい素鋼板はソフトフェライト
に比べ安価であることから経済的メリットが大きい。ま
た、図4に示すように、磁極片20を上記けい素鋼板で
構成するに際し、複数及び種々の積層けい素鋼板のブロ
ック23,24を磁性材ベース21上に配置し、それら
ブロックをさらに積層した構成とすることによって、渦
電流や残磁現象の低減効果も大きく、作業性良く取付け
できる。上記の磁極片の厚みや板状継鉄の厚み比を最適
化することにより、磁極片の機械的強度を確保し、磁極
片に要求される磁界強度の均等化と渦電流および残磁現
象の防止効果が得られる。
【0029】さらに、この発明において、空隙内の磁界
均一度を向上させるために、磁極片の周縁部に電磁軟
鉄、純鉄等の磁性材リングからなる環状突起を形成する
ことが望ましい。特に、図4に示すように、環状突起2
2の周方向に1つ以上のスリットを設けて分割すれば、
一層渦電流の軽減効果が得られる。環状突起の断面は矩
形、略三角形や台形等、適宜選定される。また、磁極片
の環状突起の内側に凸状突起を配置することによって
も、均一磁界の形成に有効である。
【0030】この発明において、継鉄に配設するヒータ
手段の温度制御用ヒータとしては、特に限定されるもの
ではなく、立ち上げ用には発熱量の大きいACヒータを
用いて、恒温制御用には追従性の良いDCヒータを用い
ることもできる。又、図1Aに示すシート状のヒータに
限定されず、シーズ型ヒータ、埋め込み型ヒータ、リボ
ン型ヒータ等の既存のヒータを用いてもよい。
【0031】さらに、金属のパイプ中に発電体を保持
し、そのパイプ中をMgO等の絶縁物で充填した管状ヒ
ータを作成して、図1Bに示すごとく、継鉄内部に設置
すれば、ヒータから外気に熱が放散することなく、効率
よく永久磁石の温度を制御することができる。
【0032】温度制御のために配置する温度センサ手段
としては、熱電対、測温抵抗体、サーミスタ等、制御系
の構成に応じて適宜、公知のセンサを用いることができ
る。温度センサの配置位置は、実施例に示す一対の永久
磁石5の側面で支持継鉄の対向側とその反対側に配置さ
れる以外にも、継鉄のヒータ取付け箇所、継鉄の側面、
永久磁石中心部、側面等、磁気回路の構成に応じて適宜
配置するとよい。
【0033】温度制御手段には、実施例に示す回路構成
の他、いずれの電気的制御手段が採用でき、単数の制御
系、あるいは必要に応じて複数の制御系を用いることが
できる。また、磁気回路が比較的低温状態から、一定温
度まで上昇させる必要がある場合、昇温時間の短縮のた
めに容量の大きいヒーターを併用することもできる。こ
の場合、加速昇温用と設定温度保持のための微調整用の
2系統の出力をもつ温度調節器を用いることが望まし
い。温度調節器は複数の独立した回路でも、多チャンネ
ル(多点)温度調節器でも良い。
【0034】
【実施例】実施例1 以下にこの発明の特徴を、図1Aに示す一実施例に基づ
いて説明する。磁界発生装置の継鉄は一対の板状継鉄
3,3端を板状の支持継鉄4で接続してあり、床1上に
断熱用ゴムを介して脚部2が配置される構成である。磁
界発生源としてR−Fe‐B系磁石を用いた一対の永久
磁石構成体5,5を板状継鉄,3の対向面に着設し、各
々の一方端に磁極片6,6を固着して対向させ、磁極片
6,6間の空隙8内に、静磁界を発生させ、特に撮像空
間9内に均一磁界を発生させる構成からなる。また、磁
極片6,6は環状突起7を有する構成で、図3の積層け
い素鋼板のブロックにて形成されている。
【0035】純鉄製の上下一対の板状継鉄3,3の空隙
8とは反対の各外方面には、シート状ヒータ10,11
が支持継鉄4に近い箇所とその反対側の空隙開放面側に
着設してあり、図示しないリード、リレーを介して温度
調節器に接続される。
【0036】一対の永久磁石5の側面には、それぞれ温
度センサ12が支持継鉄4の対向側とその反対側に配置
される。
【0037】ここでは、図4に示す構成からなる2系統
の温度制御系13,14に接続してあり、温度センサ1
2により感知された磁気回路の温度と設定温度の差によ
り、温度調節器16,16から制御信号がSSR(ソリ
ッド・ステート・リレー)15,15に送られる。SS
R15,15を通じて、制御された電流がヒータ10,
11に通電され、磁気回路の温度が一定に保たれるよう
に構成してある。
【0038】すなわち、図1のように上下に磁極が対向
する磁気回路では上側の磁石の温度が高くなりやすく、
下側の磁石の温度が低くなりやすい傾向にあるため、上
下の板状継鉄3,3で図3に示す別々の温度制御系1
3,14を持っており、上側の板状継鉄3のヒータ10
と、上磁極の磁石近傍に取り付けられた温度センサ12
は一つの制御系として電気回路が構成されている。
【0039】なお、各制御系13,14には複数のヒー
タ10,11を接続してあるが、これは磁気回路の局部
的な加熱を防ぎ、全体を均等に加熱するためであり、ま
た、図では省略しているが、周囲の空気と磁気回路を熱
的に遮断するための断熱材を適宜配置することができ
る。
【0040】以上の構成からなる温度制御手段により、
上下の永久磁石構成体5の目標温度を32℃に設定した
ところ、上下磁石の温度差を0.1℃の範囲に保持する
ことが可能であった。
【0041】実施例2 図1Bに示す磁界発生装置は、実施例1と同様構成であ
るが、その温度センサ及びヒータ手段の構成が異なる。
すなわち、上下一対の板状継鉄3,3の空隙8とは反対
の各外方面には、棒状発熱体のヒータ10a,10bが
支持継鉄4に近い箇所とその反対側の空隙開放面側に埋
設してあり、さらに支持継鉄4の外方面の上下端部に棒
状発熱体のヒータ11a,11bが埋設してあり、それ
ぞれ図示しないリード、リレーを介して温度調節器に接
続される。
【0042】ヒータ10a,10b、11a,11b
は、図2に示す構成からなる2系統の温度制御系16
a,16bに接続してあり、ここでは一対の永久磁石5
と支持継鉄4との間に、それぞれ温度センサ12a,1
2bが配置され、この温度センサ12a,12bにより
感知された磁気回路の温度と設定温度の差により、温度
調節器16a,16bから制御信号がSSRを通じて、
制御された電流がヒータ10a,10b、11a,11
bに通電され、磁気回路の温度が一定に保たれるように
構成してある。
【0043】以上の構成からなる温度制御手段により、
上下の永久磁石構成体5の目標温度を32℃に設定した
ところ、上下磁石の温度差を0.1℃の範囲に保持する
ことが可能であり、消費電力は600Wであった。板状
継鉄の外側にシートヒータを配置する場合に比較して、
消費電力の大幅な削減が可能であった。
【0044】
【発明の効果】この発明の対象とするC字型磁気回路で
は、板状継鉄の一方端にしか支持継鉄が接続されていな
いため、継鉄が被検者の左右方向で非対称となることか
ら、従来から該支持継鉄からの放熱が大きく、磁気回路
中の温度分布が均一でないために、磁界が不均一となっ
ていた。
【0045】この発明によるMRI用磁界発生装置は、
かかる問題点を複数のヒータ手段を永久磁石が配置され
る板状継鉄外方面の支持継鉄近傍とその反対側に配置す
ることによって解決するもので、温度センサの温度検知
に対応して温度制御用ヒータが温度制御器により加温さ
れる際、継鉄近傍に配置された永久磁石が効率よく加熱
されて制御追従性がよい。
【0046】さらに、温度制御用ヒータが継鉄内部に埋
設された場合は、ヒータから発する熱が継鉄を伝導して
直接永久磁石に達するため、熱が外部に放散してロスが
起こることなく、非常に効率良く熱制御を行なうことが
可能である。さらに、温度センサを永久磁石に複数配置
することによって、部分的な温度制御が可能であり、磁
界均一度の非対称が起こり難い利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)(B)はこの発明のMRI用磁界発生装
置の構成を示す説明図である。
【図2】この発明のMRI用磁界発生装置の温度制御を
行う回路説明図である。
【図3】この発明のMRI用磁界発生装置の温度制御を
行う回路説明図である。
【図4】この発明のMRI用磁界発生装置の磁極片の構
成を示すもので、(A)は上面説明図、(B)は縦断説
明図である。
【図5】従来のMRI用磁界発生装置の構成を示すもの
で、(A)は一部縦断正面説明図、(B)は横断上面図
である。
【図6】C字型磁気回路のMRI用磁界発生装置の構成
を示す斜視説明図である。
【図7】従来のMRI用磁界発生装置の他の構成を示す
一部破断斜視説明図である。
【符号の説明】
1 床 2 脚部 3,35,42 板状継鉄 4,47 支持継鉄 36,43 柱状継鉄 5,40 永久磁石 6,20,31,41 磁極片 7,22,32 環状突起 8,33,46 空隙 9 撮像空間 10,10a,10a1,10a2,10b,10b1
10b2,11,11a,11b,44 ヒータ 12 温度センサ 13,14 温度制御系 15 SSR 16,16a,16b 温度調節器 21 磁性材ベース 23,24 ブロック 30 永久磁石構成体 34 継鉄 37 傾斜磁界コイル 45 断熱材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像空間を形成して対向配置する一対の
    板状継鉄と、該一対の板状継鉄の一方端を接続支持する
    支持継鉄とを有し、前記一対の板状継鉄の各々空隙対向
    面に永久磁石を配置し、該空隙に対する3方の開放面を
    有する磁気回路からなるMRI用磁界発生装置におい
    て、磁気回路に温度センサ手段およびヒータ手段を備
    え、かつヒータ手段が少なくとも板状継鉄の外方面の前
    記支持継鉄近傍とその反対開放面側に配置されたMRI
    用磁界発生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のMRI用磁界発生装置におい
    て、前記ヒータ手段に加えて、前記支持継鉄の外方面の
    板状継鉄側にも設けたMRI用磁界発生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1のMRI用磁界発生装置におい
    て、前記温度センサ手段が、対向する各々の磁極に配置
    されたMRI用磁界発生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1のMRI用磁界発生装置におい
    て、前記温度センサ手段により検出した温度に基づいて
    該ヒータ手段を制御する温度制御手段を有するMRI用
    磁界発生装置。
JP10218517A 1998-07-15 1998-07-15 Mri用磁界発生装置 Pending JP2000030937A (ja)

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