JP2000027490A - 制振装置および構造物 - Google Patents

制振装置および構造物

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JP2000027490A
JP2000027490A JP10211879A JP21187998A JP2000027490A JP 2000027490 A JP2000027490 A JP 2000027490A JP 10211879 A JP10211879 A JP 10211879A JP 21187998 A JP21187998 A JP 21187998A JP 2000027490 A JP2000027490 A JP 2000027490A
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JP
Japan
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damping device
vibration damping
vibration
natural frequency
pole
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JP10211879A
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Kenzo Ogawa
健三 小川
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Toshiba Plant Construction Corp
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Toshiba Plant Construction Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物に組み込んでその振動を減衰させる制
振装置において、その固有振動数の調整を容易とする。 【解決手段】 本制振装置1は、重錘4から延長された
一対のバネ5の端部にそれぞれネジ部7が形成され、各
ネジ部7は支持部材6に設けた支持孔8に挿通され、そ
の挿通部の両端にナット9が螺着される。そしてナット
9の螺着位置を変更することによりバネ5の張力が変化
して制振装置の固有振動数が調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重錘とバネを用いた
振動数調整可能な制振装置に関し、特にポール状の構造
物の振動減衰に好適な制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速道路や橋梁等に設置される照明灯
は、金属製の長いポール状の構造物の先端に照明器具を
取り付けて構成されるが、ポールはかなり長いので地震
や強い横風等によって大きく揺れることがあり、その揺
れが強度限界を越えるとポールが折れ曲がったり破断し
たりする損傷事故を引き起こす。そこでこのような事故
を未然に防止するため、従来からポールに制振装置を取
り付けて揺れを減衰させる対策が取られ、そのような制
振装置としては一般に錘の慣性を利用した形式のものが
採用されている。かかる制振装置による構造物の振動抑
制メカニズムは、構造物の地震等による揺れの振動数、
すなわちその固有振動数に制振装置の固有振動数(また
は共振周波数)を一致させ、構造物の揺れと同じ周期で
錘を逆方向に揺動させて振動を減衰するものである。
【0003】構造物の固有振動数に制振装置の固有振動
数を一致させるには、先ず構造物の形状、重心位置等の
データから構造物の固有振動数の概略値を算出し、その
値に制振装置の固有振動数を概略調整し、次にその制振
装置を取り付けた構造物に振動源となる周期的な応力を
試験的に加え、生じる振動が最小になるように制振装置
の固有振動数を再調整する方法が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の制振装置
は、通常支持部材に取り付けた撓み性の吊り棒とその先
端に結合した重錘により構成されるが、装置の固有振動
数を調整するには重錘を変更するか、または吊り棒の長
さを変化させる必要がある。しかしいずれの方法も部品
の交換等を必要とする上に、調整作業が煩雑で手間がか
かるという問題があった。そこで本発明はこのような問
題を解決し、ワンタッチでその固有振動数を調整するこ
とができる制振装置、およびその制振装置を取り付けた
ポール状の構造物の提供を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に記載
の発明は、重錘から延長された一対のバネの端部がそれ
ぞれ支持部材に支持され、且つバネの張力が調整可能と
されていることを特徴とする制振装置である。このよう
に構成された制振装置は、部品を交換することなく、支
持部材に対するバネの張力を変化させるだけで、その固
有振動数を容易に調整することができる。さらに構造が
簡単で装置全体を小型化することができる。請求項2に
記載の発明は、請求項1に記載の制振装置の好ましい実
施の形態であって、バネの端部にネジ部が形成され、そ
のネジ部を支持部材に設けた支持孔に挿通しナットの螺
着位置を調整することにより、バネの張力が調整可能と
されることを特徴とするものである。このように構成す
ると、ナットを緩めてその螺着位置を変更するだけで支
持部材に対するバネの張力を調整できるので、固有振動
数の調整がより容易に行える。
【0006】さらに請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の制振装置のより好ましい実施の
形態であって、ポール状の構造物に取り付けられること
を特徴とするものである。そのような構造物に適用する
場合、装置自体が重錘と一対のバネによる簡単な構造で
小型化でき、且つワンタッチでその固有振動数の調整が
可能という効果をより好適に発揮することができる。ま
た請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に
記載の制振装置を取り付けたポール状の構造物である。
このようなポール状の構造物は、取り付けられる上記制
振装置が簡単な構造で小型化できるため、制振装置のた
めに特別にポール部分を大きくする必要がない。またそ
の固有振動数をワンタッチで調整できるので、制振装置
の初期調整が容易であると共に、定期的な保守点検も容
易である。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、図面により本発明の実施の
形態を説明する。図1はポール状の構造物として高速道
路等に設置される照明灯に本発明の制振装置を取り付け
た状態を模式的に示す図、図2は図1の制振装置の内部
を拡大して示す断面図である。これらの図において、制
振装置1は構造物2のポール部分(円筒状の柱部分)の
中間部及び下部に間隔を置いて2セット取り付けられ
る。この例ではそれぞれの制振装置1はポール部分と同
等以上の強度を有する筒状の本体3内に予め組み込ま
れ、複数に分割された各ポールの間にその本体3の両端
部をボルト接合または溶接接合して同軸的に連結するこ
とにより取り付けられている。
【0008】構造物2における制振装置1の取付部分、
特にその固有振動数を調整する部分の本体3の前面に
は、図示しない開閉蓋が設けられ、その開閉蓋を開けて
外部から固有振動数の調整や保守点検等が容易に行える
ようになっている。またこのような本体3を使用せず、
制振装置1を直接ポール部分の内部に組み込むようにし
てもよく、その場合はポール自身に上記のような開閉蓋
を設ける。なおポール状の構造物2への制振装置1の取
付数や取付位置は、構造物2の形状や構造、および実験
等により選定される。
【0009】次に図2を参照して本発明の制振装置1を
具体的に説明すると、制振装置1は重錘4と、その重錘
4から上下方向に延長したコイル状で且つ同一特性の一
対のバネ5を主要部とする、いわゆる並列バネ式の動吸
振器を構成しており、各バネ5の端部がそれぞれ水平に
配置された板状の支持部材6に支持されている。なお支
持部材6は本体3の内面に設けられた支持ブラケット3
aに溶接もしくはボルトにより接合される。各バネ5は
バネ本体5aとその両端から延長された棒状の連結体5
bを有し、連結体5bの一方の端部に重錘4が連結さ
れ、他方の端部にネジ部7が形成される。該ネジ部7は
支持部材6に設けた支持孔8に挿通され、該挿通部の両
側に螺着された一対のナット9により支持部材6に固定
される。そしてナット9を緩めてその螺着位置を調整す
ることによりバネ5の張力を変化させ、その固有振動数
を調整するようになっている。なお各バネ5の張力は略
同一になるように調整することが望ましい。本体3の内
面には所望により複数の板状の減衰補助材10が設けら
れる。この減衰補助材10は地震等の衝撃振動を短時間
で吸収する、という作用を有し、それによって重錘4と
バネ5による振動減衰機能を補完するものである。
【0010】次に上記制振装置1の作用、およびそれを
取り付けたポール状の構造物2の振動減衰作用について
説明する。ポール状の構造物2におけるポール部分の断
面は通常円形に形成される。そのため例えば強い横風を
受けるとポール部分の周囲にカルマン渦が生成し、それ
によってポール部分に横方向の周期的な振動が発生す
る。また地震等時などにおいてもポール部分は同様に横
方向に振動する。従って、そのような横方向の振動を減
衰させるためには、図示のように重錘4が水平方向に振
動できるような姿勢で制振装置1はポール部分に取り付
けられるのであるが、その固有振動数を調整するには、
本体3の開閉蓋を開けて外部からスパナ等の工具により
ナット9の螺着位置を調整し、バネ5の張力を所定の値
に調整すればよい。
【0011】制振装置1の固有振動数を調整するには、
前述のように構造物の形状、重心位置等のデータから構
造物の固有振動数の概略値を先ず算出する。なおこの算
出式は、例えば「実用振動計算法」,小堀与一,工学図
書株式会社等の文献に記載されているように周知である
のでその説明は省略する。そして構造物の固有振動数の
概略値を算出したら、ナット9の螺着位置を調整してそ
の概略値に制振装置1の固有振動数を概略調整する。次
に制振装置1を取り付けた状態で構造物2に振動源とな
る周期的な応力を加え、実際に生じる振動が最小になる
ように制振装置1の固有振動数を再調整する。例えば、
このように制振装置1の固有振動数を構造物2の固有振
動数に一致させた状態で強い横風を受けると、構造物2
はその横風の強さに応じた振幅の固有振動数で横方向に
振動を開始する。するとそれを受けた制振装置1の錘重
4がその揺れと同じ周期で逆方向の振動を開始し、両者
の慣性が互いに打ち消し合って振動が減衰される。
【0012】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の制振装置
は、重錘から延長された一対のバネの端部がそれぞれ支
持部材に支持され、且つバネの張力が調整可能とされて
いるので、部品を交換することなく、支持部材に対する
バネの張力を変化させるだけでその固有振動数を容易に
調整することができる。さらに構造が簡単で装置全体を
小型化することができる。また請求項2に記載の制振装
置は、上記装置においてバネの端部にネジ部が形成さ
れ、そのネジ部を支持部材に設けた支持孔に挿通しナッ
トの螺着位置を調整することにより、バネの張力が調整
可能とされているので、単にナットを緩めてその螺着位
置を変更するだけで支持部材に対するバネの張力を調整
でき、それによって固有振動数の調整がより容易に行え
る。
【0013】さらに請求項3に記載の制振装置は、ポー
ル状の構造物に取り付けられるもので、そのような構造
物に適用する場合には、装置自体が重錘と一対のバネに
よる簡単な構造で小型化でき、且つワンタッチでその固
有振動数の調整が可能であるという効果をより好適に発
揮することができる。また請求項4に記載の発明は上記
制振装置を取り付けたポール状の構造物であり、このよ
うなポール状の構造物は、取り付けられる上記制振装置
が簡単な構造で小型化できるため、制振装置のために特
別にポール部分を大きくする等の必要がない。またその
固有振動数をワンタッチで調整できるので、制振装置の
初期調整が容易であると共に、定期的な保守点検も容易
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制振装置をポール状の構造物に取り付
けた状態を模式的に示す図。
【図2】図1における制振装置の内部を拡大して示す
図。
【符号の説明】
1 制振装置 2 構造物 3 本体 3a 支持ブラケット 4 重錘 5 バネ 5a バネ本体 5b 連結体 6 支持部材 7 ネジ部 8 支持孔 9 ナット 10 減衰補助材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重錘4から延長された一対のバネ5の端
    部がそれぞれ支持部材6に支持され、且つがバネ5の張
    力が調整可能とされていることを特徴とする制振装置。
  2. 【請求項2】 バネ5の端部にネジ部7が形成され、該
    ネジ部7を支持部材6に設けた支持孔8に挿通しナット
    9の螺着位置を調整することにより、バネ5の張力が調
    整可能とされる請求項1に記載の制振装置。
  3. 【請求項3】 ポール状の構造物2に取り付けられる請
    求項1または請求項2に記載の制振装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の制振装
    置を取り付けたポール状の構造物。
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