JP2000021753A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents

露光方法及び露光装置

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JP2000021753A
JP2000021753A JP10201333A JP20133398A JP2000021753A JP 2000021753 A JP2000021753 A JP 2000021753A JP 10201333 A JP10201333 A JP 10201333A JP 20133398 A JP20133398 A JP 20133398A JP 2000021753 A JP2000021753 A JP 2000021753A
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exposure
pattern
optical system
projection
aberration
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Miyoko Kawashima
美代子 川島
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70425Imaging strategies, e.g. for increasing throughput or resolution, printing product fields larger than the image field or compensating lithography- or non-lithography errors, e.g. proximity correction, mix-and-match, stitching or double patterning
    • G03F7/7045Hybrid exposures, i.e. multiple exposures of the same area using different types of exposure apparatus, e.g. combining projection, proximity, direct write, interferometric, UV, x-ray or particle beam

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像度のパターンが得られる露光方法及び
露光装置を得ること。 【解決手段】 第1物体面上のパターンを投影光学系に
より第2物体面上に投影露光する投影方法において、該
投影光学系の解像力が最も良くなる方向と、該第1物体
面上の微細パターンの回折光の出射方向とが一致するよ
うにし、かつ該第2物体を第1物体に対して位置調整し
て投影露光していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光方法及び露光
装置に関し、特に微細な回路パターンで感光基板上を露
光し、例えばIC,LSI等の半導体チップ、液晶パネ
ル等の表示素子、磁気ヘッド等の検出素子、CCD等の
撮像素子といった各種デバイスの製造に用いられる際に
好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSI、液晶パネル等
のデバイスをフォトリソグラフィー技術を用いて製造す
るときには、フォトマスク又はレチクル等(以下、「マ
スク」と記す。)の面上に形成した回路パターンを投影
光学系によってフォトレジスト等が塗布されたシリコン
ウエハ又はガラスプレート等(以下、「ウエハ」と記
す。)の感光基板上に投影し、そこに転写する(露光す
る)投影露光方法及び投影露光装置が使用されている。
【0003】近年、上記デバイスの高集積化に対応し
て、ウエハに転写するパターンの微細化、即ち高解像度
化とウエハにおける1チップの大面積化とが要求されて
いる。従ってウエハに対する微細加工技術の中心を成す
上記投影露光方法及び投影露光装置においても、現在、
0.5μm以下の寸法(線幅)の像(回路パターン像)
を広範囲に形成するべく、解像度の向上と露光面積の拡
大が計られている。
【0004】従来の投影露光装置の摸式図を図28に示
す。図28中、191は遠紫外線露光用の光源であるエ
キシマーレーザ、192は照明光学系、193は照明光
学系192から照射される照明光、194はマスク、1
95はマスク194から出て光学系(投影光学系)19
6に入射する物体側露光光、196は縮小型の投影光学
系、197は投影光学系196から出て基板198に入
射する像側露光光、198は感光基板であるウエハ、1
99は感光基板を保持する基板ステージを、示す。
【0005】エキシマレーザ191から出射したレーザ
光は、引き回し光学系(190a,190b)によって
照明光学系192に導光され、照明光学系192により
所定の光強度分布、配光分布、開き角(関口数NA)、
投影倍率等を持つ照明光193となるように調整され、
マスク194を照明する。マスク194にはウエハ19
8上に形成する微細パターンを投影光学系196の投影
倍率の逆数倍(例えば2倍や4倍や5倍)した寸法のパ
ターンがクロム等によって石英基板上に形成されてお
り、照明光193はマスク194の微細パターンによっ
て透過回折され、物体側露光光195となる。投影光学
系196は、物体側露光光195を、マスク194の微
細パターンを上記投影倍率で且つ充分小さな収差でウエ
ハ198上に結像する像側露光光197に変換する。像
側露光光197は図28の下部の拡大図に示されるよう
に、所定の開口数NA(=Sin(θ))でウエハ19
8上に収束し,ウエハ198上に微細パターンの像を結
ぶ。基板ステージ199は、ウエハ198の互いに異な
る複数の領域(ショット領域:1個又は複数のチップと
なる領域)に順次、微細パターンを形成する場合に、投
影光学系の像平面に沿ってステップ移動することにより
ウエハ198の投影光学系196に対する位置を変えて
いる。
【0006】現在主流となりつつある上記のエキシマレ
ーザを光源とする投影露光装置は高い投影解像力を有し
ているが、例えば0.15μm以下のパターン像を形成
することが技術的に困難である。
【0007】投影光学系196は、露光(に用いる)波
長に起因する光学的な解像度と焦点深度との間のトレー
ドオフによる解像度の限界がある。投影露光装置による
解像パターンの解像度Rと焦点深度DOFは,次の
(1)式と(2)式の如きレーリーの式によって表され
る。
【0008】R=k1 (λ/NA) ‥‥‥(1) DOF=k2 (λ/NA2 ) ‥‥‥(2) ここで、λは露光波長、NAは投影光学系196の明る
さを表す像側の開口数、k1 ,k2 はウエハ198の現
像プロセス特性等によって決まる定数であり、通常0.
5〜0.7程度の値である。この(1)式と(2)式か
ら、解像度Rを小さい値とする高解像度化には開口数N
Aを大きくする「高NA化」がある。しかしながら、実
際の露光では投影光学系196の焦点深度DOFをある
程度以上の値にする必要があるため、高NA化をある程
度以上に進めることが難しいこと、この為、高解像度化
には結局、露光波長λを小さくする「短波長化」が必要
となることとが分かる。
【0009】ところが露光波長の短波長化を進めていく
と重大な問題が発生してくる。それは投影光学系196
を構成するレンズの硝材がなくなってしまうことであ
る。殆どの硝材の透過率は遠紫外線領域では0に近く、
特別な製造方法を用いて露光装置用(露光波長約248
nm)に製造された硝材として溶融石英が現存するが、
この溶融石英の透過率も波長193nm以下の露光波長
に対しては急激に低下するし、線幅0.15μm以下の
微細パターンに対応する露光波長150nm以下の領域
では実用的な硝材の開発は非常に困難である。また遠紫
外線領域で使用される硝材は、透過率以外にも、耐久
牲,屈折率均一性,光学的歪み,加工性等の複数条件を
満たす必要があり、この事から、実用的な硝材の存在が
危ぶまれている。
【0010】このように従来の投影露光方法及び投影露
光鼓置では、ウエハ上に線幅0.15μm以下のパター
ンを形成する為には150nm程度以下まで露光波長の
短波長化が必要である。これに対し、現在のところ、こ
の波長領域では実用的な硝材が存在しないので、ウエハ
に線幅0.15μm以下のパターンを形成することがで
きなかった。
【0011】米国特許第5415835号公報は2光束
干渉露光によって敏細パターンを形成する技術を開示し
ており、この2光束干渉露光によれば、ウエハに線幅
0.15μm以下のパターンを形成することができる。
【0012】2光束干渉露光の原理を図20を用いて説
明する。2光束干渉露光は、レーザ151からの可干渉
牲を有し且つ平行光線束であるレーザ光L151をハー
フミラー152によってレーザ光L151a,L151
abの2光束に分割し、分割した2光束を夫々平面ミラ
ー153a,153bによって反射することにより2個
のレーザ光(可干渉性の平行光線束)を0より大きく9
0度末満のある角度を成してウエハ154面上で交差さ
せることにより交差部分に干渉縞を形成している。この
干渉縞(の光強度分布)によってウエハ154を露光し
て感光させることで干渉縞の光強度分布に応じた微細な
周期パターンをウエハ154に形成するものである。
【0013】2光束L151a,L151bがウエハ1
54面の立てた垂線に対して互いに逆方向に同じ角度だ
け傾いた状態でウエハ面で交差する場合、この2光束干
渉露光における解像度Rは次の(3)式で表される。
【0014】 R=λ/(4sinθ) =λ/4NA =0.25(λ/NA) ‥‥‥(3) ここで、RはL&S(ライン・アンド・スペース)の夫
々の幅、即ち干渉縞の明部と暗部の夫々の幅を示してい
る。又βは2光束の夫々の像面に対する入射角度(絶対
値)を表し、NA=Sinθである。
【0015】通常の投影露光における解像度の式である
(l)式と2光束干渉露光における解像度の式である
(3)式とを比較すると、2光束干渉露光の解像度Rは
(1)式においてk1 =0.25とした場合に相当する
から、2光束干渉露光ではk1=0.5〜0.7である
通常の投影露光の解像度より2倍以上の解像度を得るこ
とが可能である。
【0016】上記米国特許には開示されていないが、例
えばλ=0.248nm(KrFエキシマ)でNA=
0.6の時は、R=0.10μmが得られる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】露光装置に用いられる
最近の投影レンズは設計技術もすすみ、設計値ではほと
んど収差がゼロに近いが、製作時の誤差によっておこる
ランダムな収差が残存する。この製作時の収差は、空中
像から波面収差を測定し、波面各点の収差の詳細な量が
分かっている。
【0018】収差の影響は、例えば球面収差があると像
がぼけるため線幅が広がったり、デフォーカスのプラス
とマイナスで線幅が違ってくる。またコマ収差がある
と、パターンの左側と右側の線幅が違うなどの悪影響が
ある。
【0019】特に投影光学系は製作誤差より、光軸に対
して回転非対称な収差の発生により、光軸に対して直交
する面内において方向によって投影解像力にバラツキが
生じてくる。
【0020】又、投影レンズの波面収差は中心部より周
辺部の方が収差が大きいため、パターンが微細化してく
ると収差の影響が大きくでる。そのため、微細パターン
の線幅はマスクの設計値通りにならず、線幅再現性が非
常に悪いものとなっている。
【0021】又前述した2光束干渉露光は、基本的に干
渉縞の光強度分(露光量分布)に相当する単純な縞パタ
ーンしか得られないので、所望の形状の回路パターンを
ウエハに形成することが難しい。
【0022】そこで上記米国特許第5415835号公
報は、2光束干渉露光によって単純な縞パターン(周期
パターン)即ち2値的な露光量分布をウエハ(のレジス
ト)に与えた後、露光装置の分解能の範囲内の大きさの
ある開口が形成されたマスクを用いて通常リソグラフィ
ー(露光)を行なって更に別の2値的な露光量分布をウ
エハに与えることにより、孤立の線(パターン)を得る
ことを提案している。
【0023】しかしながら上記米国特許第541583
5号公報の露光方法は、2光束干渉露光と通常露光の2
つの露光法の夫々において通常の2値的な露光量分布し
か形成していないので、より複雑な形状の回路パターン
を得ることが難しい。
【0024】また、上記米国特許第5415835号公
報は2光束干渉露光と通常露光の2つの露光法を組み合
わせることは開示しているが、このような組み合せを達
成する露光装置を具体的に示してはいない。
【0025】この為マスク面上のパターンを投影光学系
によりウエハ面上に投影露光するとき、投影光学系の最
も解像力の良い方向(解像力方向)が微細パターンの形
成方向と合っていないと良好なる解像度が得られない。
【0026】特に2光束干渉露光と通常露光で多重露光
する露光方法においては解像力の良い方向に微細パター
ンの形成方向が一致していないと良好なるパターン像が
得られない。
【0027】本発明は、投影光学系の解像力方向とマス
クの微細パターンの方向とを適切に設定することによ
り、高い解像力が容易に得られる露光方法及び露光装置
の提供を目的とする。
【0028】この他本発明は、2光束干渉露光に代表さ
れる周期パターン露光と周期パターンを含まない通常パ
ターン露光(通常露光)の2つの露光方法を用いること
により、複雑な形状の回路パターンをウエハに形成する
ことが可能な露光方法及び露光装置の提供を目的とす
る。
【0029】また本発明の他の目的は線幅0.15μm
以下の部分を備える回路パターンを容易に得ることが可
能な露光方法及び露光装置の提供にある。
【0030】また本発明の他の目的は周期パターン露光
と通常露光の2つの露光法が実施できる露光装置を提供
することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の露光方法は、 (1-1) 第1物体面上のパターンを投影光学系により第2
物体面上に投影露光する投影方法において、該投影光学
系の解像力が最も良くなる方向と、該第1物体面上の微
細パターンの回折光の出射方向とが一致するようにして
いることを特徴としている。
【0032】特に、 (1-1-1) 前記投影光学系の複数の像高において解像力が
最も良くなる方向を計測しておき、前記第1物体面上の
微細パターンの位置するパターン像高と同じ高さでの投
影光学系の像高における解像力が最も良い方向とを一致
させていることを特徴としている。
【0033】(1-2) 互いに異なったパターンを有する複
数の第1物体を用いて投影光学系で第2物体上の同一領
域を異なったパターンで多重露光する露光方法におい
て、該投影光学系の解像力が最も良くなる方向と、該第
1物体面上の微細パターンの回折光の出射方向とが一致
するようにしていることを特徴としている。
【0034】特に、 (1-2-1) 前記投影光学系の解像力が最も良くなる方向を
複数の像高において計測しておき、前記第1物体面上の
微細パターンの位置するパターン像高と同じ高さでの投
影光学系の像高における解像力が最も良い方向とを一致
させていることを特徴としている。
【0035】この他構成(1-1) 又は(1-2) において、 (1-2-2)前記投影レンズの解像力が最も良い方向は測定
した波面収差のrms(root mean squar
e)が最も小さくなる方向であること。
【0036】(1-2-3) 前記第1物体面のパターンの最も
微細なパターンの回折光の出射方向は、最も微細なパタ
ーンの長手方向に直角な方向とすること。
【0037】(1-2-4)前記像高と測定されたこの像高で
の収差量、あるいはZernike展開された係数を露
光装置のコントロール部に記憶しておき、各方向の収差
量のrmsを計算すること。
【0038】(1-2-5)あらかじめ計算されたrmsが最
も最小になる方向を露光装置のコントロール部に記憶し
ておき、この記憶から読み込むこと。
【0039】(1-2-6)収差が最も小さくなる方向を露光
時に入力すること。
【0040】(1-2-7)前記第1物体の微細パターンのあ
る部分の像高と、微細パターンの回折光の出射方向を第
1物体のバーコードに書き込むこと。
【0041】(1-2-8)第1物体のアライメント時に第1
物体のバーコードを読み取ること。
【0042】(1-2-9) 第1物体のパターンの最も微細な
パターンの回折光の出射方向を露光時に入力すること。
【0043】(1-2-10) 前記投影レンズをある一方向だ
けが収差が小さくなるように調整して製作し、その方向
を基準方向としておくこと。
【0044】(1-2-11) 一方向の収差を補正できる収差
補正系を回転できるようにして、微細パターンの回折光
の出射方向を収差補正すること。
【0045】(1-2-12)前記投影レンズの収差量のrms
が最も最小になる方向に直角にスキャンして露光してい
ること。等を特徴としている。
【0046】本発明の露光装置は、 (2-1) 構成(1-1) 又は(1-2) の露光方法を用いて感光性
の基板にマスク上のパターンを転写していることを特徴
としている。
【0047】本発明のデバイスの製造方法は、 (3-1) 構成(1-1) 又は(1-2) の露光方法を用いてマスク
面上のパターンをウエハ面上に露光した後、該ウエハを
現像処理工程を介してデバイスを製造していることを特
徴としている。
【0048】(3-2) 構成(2-1) の露光装置を用いてマス
ク面上のパターンをウエハ面上に露光した後、該ウエハ
を現像処理工程を介してデバイスを製造していることを
特徴としている。
【0049】尚、本発明において「多重露光」とは「感
光基板上の同一領域を互いに異なる光パターンで途中に
現像処理工程を介さずに露光すること」を言う。
【0050】
【発明の実施の形態】図1は本発明の2光束干渉用露光
と通常の投影露光の双方が行える高解像度の露光装置を
示す概略図である。
【0051】本実施形態は解像限界付近の微細なパター
ンの線幅再現性を向上するために、マスクパターンの最
も微細なパターンに直角な方向を投影レンズの収差が最
も小さくなる方向に合わせて露光するようにマスクとウ
エハを同一方向に同量、投影レンズに対して相対的に回
転できるようにする。
【0052】あるいは1方向の収差を補正できる収差補
正系を回転できるようにして、マスクパターンの最も微
細なパターンに直角な方向に平行にして収差補正を行う
ことを特徴としている。
【0053】図1において、221はKrF又はArF
エキシマレーザー、222は照明光学系、223はマス
ク(レチクル)、224はマスクステージ、227はマ
スク223の回路パターンをウエハ228上に縮小投影
する投影光学系で231の補正光学系が含まれる。23
1は1方向のみの収差補正系であり、任意の回転が可能
である。225はマスク(レチクル)チェンジャであ
り、ステージ224に、通常のレチクルと前述したレベ
ンソン位相シフトマスク(レチクル)又はエッジシフタ
型のマスク(レチクル)又は位相シフタを有していない
周期パターンマスク(レチクル)の一方を選択的に供給
する為に設けてある。
【0054】また、マスクステージは微細パターンの方
向と周期パターンの方向と平行にする為に、予めマスク
にバーコード等に描かれてある情報をもとにマスクを回
転させる機能を持たせてある。
【0055】図1の229は2光束干渉露光と投影露光
で共用される1つのXYZステージであり、このステー
ジ229は、光学系227の光軸に直交する平面及びこ
の光軸方向に移動可能で、レーザー干渉計等を用いてそ
のXY方向の位置が正確に制御される。224,229
は記憶された或いは入力された投影レンズの収差が最も
小さくなる方向の情報とマスクの微細パターンの回折光
の出射方向の情報により相対的に回転がなされる。
【0056】また、図1の装置は、不図示のレチクル位
置合わせ光学系、ウエハ位置合わせ光学系(オフアクシ
ス位置合わせ光学系とTTL位置合わせ光学系とTTR
位置合わせ光学系)とを備える。
【0057】図1の露光装置の照明光学系222は部分
的コヒーレント照明とコヒーレント照明とを切換え可能
に構成してあり、コヒーレント照明の場合には、ブロッ
ク230内の図示した前述した(1a)又は(1b)の
照明光を、前述したレベンソン型位相シフトレチクル又
はエッジシフタ型レチクル又は位相シフタを有していな
い周期パターンレチクルの1つに供給し、部分的コヒー
レント照明の場合にはブロック230内に図示した(2
a)の照明光を所望のレチクルに供給する。部分的コヒ
ーレント照明からコヒーレント照明とを切換えは、通常
光学系222のフライアイレンズの直後に置かれる開口
絞りを、この絞りに比して開口径が十分に小さいコヒー
レント照明用絞りと交換すればいい。
【0058】次に本実施形態の特徴について説明する。
本実施形態ではまず露光装置全体を組み立てて、この時
の状態を基準状態としている。そして、この基準状態の
位置でマスク(第1物体)面上のパターンをウエハ(第
2物体)面上に投影光学系(投影レンズ)227を基準
状態の位置より光軸を回転中心として段階的に何度か回
動しながら順次投影露光する。
【0059】又は画面全体にわたり解像力チャート(パ
ターン)が配置されているマスクをウエハ面上に投影露
光する。そしてウエハ面上に投影されたパターン像を測
定して投影光学系の画面上で最も解像力の良い方向(収
差が最も補正された方向)を検出する。
【0060】このとき、投影光学系の各像高における最
も解像力の良い方向も同時に検出しておく、あるいはあ
らかじめ波面収差測定機により空中像から直接波面収差
を測定しておく。以下、この方向「解像力方向」ともい
う。
【0061】図2は投影レンズの基準方向SDに対して
反時計方向に角度θ回転した方向が測定により求めた最
も解像力の良い方向(xa方向)であることを示してい
る。
【0062】このXa方向は投影レンズの基準方向SD
からの各方向での解像力(収差量)のrms(root
mean square)を計算し、rmsが最も小さ
い方向として求めている。
【0063】次に図3に示すようにマスク(第1物体)
M面上の微細パターン(最も線幅の小さいパターン)M
Pから生じる回折光の出射方向DPとXa方向とが一致
するようにマスクMを基準方向SDより角度θ′だけ反
時計方向に回動させる。
【0064】図4は投影レンズのXa方向とマスクのD
P方向とを一致させた状態を示している。
【0065】次に図5に示すようにウエハ(第2物体)
Wを基準位置SDより角度θ−θ′だけ反時計方向に回
動させる。これによってマスクのXa方向とウエハの焼
き付け方向Xbとを一致させている。
【0066】以上により投影レンズの解像力方向にマス
クを角度θ′回動させて、マスク面上の微細パターンか
らの回折光出射方向を一致させ、更にウエハも角度θ′
回動させて投影露光準備を完了している。
【0067】次にステップアンドリピート方式における
投影露光やステップアンドスキャン方式(スキャナー)
における投影走査露光、そして後述する多重露光等を行
っている。
【0068】特にスキャナーに対しては投影レンズの収
差量のrmsが最も最小になる方向に直角にスキャンす
るようにするのが良い。
【0069】本実施形態では、このような操作を行うこ
とにより、マスク面上のパターンをウエハ面上に高い解
像力で投影露光ができるようにしている。
【0070】尚、本実施形態において投影光学系の解像
力方向を各像高毎に求めておいて、マスク(第1物体)
面上の微細パターンが位置している像高と対応させて、
投影光学系の解像力方向とマスクのDP方向とを一致さ
せるのが良い。
【0071】この他、像高と測定されたこの像高での波
面各点での収差量、あるいはZernike展開された
係数を露光装置のコントロール部に記憶しておき、収差
量のrmsを計算してもいいし、あるいは像高とこの像
高でのrmsが最も最小になる方向をあらかじめ計算し
て露光装置のコントロール部に記憶しておき、この記憶
から読み込むようにしても良い。又は露光時に入力して
も良い。これによれば、より高解像度のパターン像が容
易に得られる。
【0072】本実施形態においては投影光学系の光路中
に収差補正系を回転可能に設けて、該収差補正系を回動
させてあらかじめわかっている収差を補正してこの方向
にマスクのDP方向1及びウエハの焼き付け方向とを一
致させるようにしても良い。
【0073】又マスクの微細パターンの回折方向の出射
方向は、微細パターンのある部分の像高と微細パターン
の回折光の出射方向をマスクのバーコードに書き込み、
マスクアライメント時にマスクのバーコードを読み取
り、マスクとウエハを同一方向に同量回転する。また
は、露光時に入力しても良い。
【0074】又投影レンズをある一方向だけが収差が小
さくなるように調整して製作し、その方向を基準方向と
してマスクとウエハを同一方向に同量回転するようにし
ても良い。
【0075】本実施形態はマスク面上のパターンをウエ
ハ面上に1回露光する露光装置に適用できる他に多重露
光においても同様に適用することができる。
【0076】次に前述したように投影光学系とマスクそ
して、ウエハとを調整してウエハ面上の同一領域に異な
ったパターンを複数、投影露光する多重露光について説
明する。
【0077】本発明の露光方法及び露光装置における2
重露光における前記第1露光と前記第2露光の露光波長
は、第2露光が投影露光の場合、双方とも400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKrFエキシマレーザ
(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193n
m)を用いる。
【0078】尚、本発明において「投影露光」というの
は、マスクに形成された任意のパターンからの3個以上
の平行光線束が互いに異なる様々な角度で像面に入射し
て露光が行なわれるものである。
【0079】本発明の露光装置はマスクのパターンをウ
エハに投影する投影光学系と、部分的コヒーレント照明
とコヒーレント照明の双方の照明が可能なマスク照明光
学系とを有し、部分的コヒーレント照明によって通常の
露光を行い、コヒーレント照明によって2光束干渉露光
を行うことにより、周期パターン露光を特徴とする。
「部分的コヒーレント照明」とはσ=(照明光学系の開
口数/投影光学系の開口数)の値がゼロより大きく1よ
り小さい照明であり、「コヒーレント照明」とは、σの
値がゼロまたはそれに近い値であり、部分的コヒーレン
ト照明のσに比べて相当小さい値である。
【0080】周期パターン露光でのコヒーレント照明で
はσを0.3以下にする。通常露光を行う際の部分的コ
ヒーレント照明はσを0.6以上にする。σ=0.8が
望ましい。さらに照度分布が外側に比べて内側が低い輪
帯照明にすると、なお効果的である。
【0081】この露光装置の露光波長は、400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKrFエキシマレーザ
(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193n
m)を用いる。
【0082】本発明の実施形態においては、マスク照明
光学系として部分的コヒーレント照明とコヒーレント照
明とが切換え可能な光学系を開示している。
【0083】本発明の露光装置は2光束干渉露光装置と
通常(投影)露光装置を両装置で共用される被露光基板
(感光基板)を保持する移動ステージとを有している。
【0084】この露光装置の露光波長も、400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKrFエキシマレーザ
(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193n
m)を用いている。
【0085】以上説明した露光方法及び露光装置を用い
てIC,LSI等の半導体チップ、液晶パネル等の表示
素子、磁気ヘッド等の検出素子、CCD等の撮像素子と
いった各種デバイスの製造が可能である。
【0086】本発明は以上説明した実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て種々に変更することが可能である。特に2光束干渉露
光及び通常露光の各ステップでの露光回数や露光量の段
数は適宜選択することが可能であり、更に露光の重ね合
わせもずらして行なう等適宜調整することが可能であ
る。このような調整を行うことで形成可能な回路パター
ンにバリエーションが増える。
【0087】図6〜図14は本発明の多重露光方法(以
下単に「露光方法」ともいう。)の実施形態1の説明図
である。図6は本発明の露光方法を示すフローチャート
である。図6には本発明の露光方法を構成する周期パタ
ーン露光ステップ、投影露光ステップ(通常パターン露
光ステップ)、現像ステップの各ブロックとその流れが
示してある。同図において周期パターン露光ステップと
投影露光ステップの順序は、逆でもいいし、どちらか一
方のステップが複数回の露光段階を含む場合は各ステッ
プを交互に行うことも可能である。また、各露光ステッ
プ間には.精密な位置合わせを行なうステップ等がある
が、ここでは図示を略した。
【0088】本発明の露光方法及び露光装置は、被露光
基板(感光基板)に対して周期パターン露光と通常の露
光の二重露光を行うことを特徴としている。
【0089】ここで通常パターン露光とは周期パターン
露光より解像度が低いが任意のパターンで露光が行える
露光であり、代表的なものとして投影光学系によってマ
スクのパターンを投影する投影露光があげられる。
【0090】通常パターン露光によって露光されるパタ
ーン(通常パターン)は解像度以下の微細なパターンを
含み、周期パターン露光はこの微細なパターンと略同線
幅の周期パターンを形成するようにする。通常パターン
露光の解像度以上の大きなパターンは、周期パターン露
光の線幅に限定されないが整数倍が効果的である。
【0091】通常パターン露光は任意の形状をしている
のでいろいろな方向を向いていてもよい。一般にICパ
ターンでは、方向がある方向とそれに直行する方向の2
方向を向いている場合が多く、最も微細なパターンはあ
る特定の1方向のみに限定される場合が多い。
【0092】二重露光で周期パターン露光をする際、そ
の通常パターンの最も微細なパターンの方向に、周期パ
ターンの方向を合致させることが重要である。
【0093】また、周期パターンのピークの中心は、通
常パターンにおける解像度以下の微細なパターンの中心
に合致するように露光する。
【0094】本発明における二重露光とは周期パターン
露光と通常パターン露光の二重露光という意味であっ
て、周期パターン露光は、通常パターン露光の最も微細
なパターンの方向に平行にして何回繰り返して露光して
も良い。
【0095】本発明の露光方法及び露光装置の周期パタ
ーン露光と通常パターン露光のそれぞれは、1回また
は、複数回の露光段階よりなり、複数回の露光段階を取
る場合は、各露光階ごとに異なる露光量分布を感光基板
に与えている。
【0096】図6のフローに従って露光を行なう場合、
まず周期パターンによりウエハ(感光基板)を図7に示
すような周期パターンで露光する。図7中の数字は露光
量を表しており、図7(A)の斜線部は露光量1(実際
は任意)で白色部は露光量0である。
【0097】このような周期パターンのみを露光後現像
する場合、通常,感光基板のレジストの露光しきい値E
thは図7(B)の下部のグラフに示す通り露光量0と
1の間に設定する。尚、図7(B)の上部は最終的に得
られるリソグラフィーパターン(凹凸パターン)を示し
ている。
【0098】図8に、この場合の感光基板のレジストに
関して、現像後の膜厚の露光量依存性と露光しきい値と
をポジ型レジスト(以下、「ポジ型」と記す。)とネガ
型レジスト(以下、「ネガ型」配す。)の各々について
示す。ポジ型の場合は露光しきい値Eth以上の場合
に、ネガ型の場合は露光しきい値Eth以下の場合に、
現像後の膜厚が0となる。
【0099】図9はこのような露光を行った場合の現像
とエッチングプロセスを経てリソグラフィーパターンが
形成される様子を、ネガ型とポジ型の場合に関して示し
た摸式図である。
【0100】本実施形態においては、この通常の露光感
度設定とは異なり、図10(図7(A)と同じ)及び図
11に示す通り、周期パターン露光での中心露光量を1
としたとき、露光基板のレジストの露光しきい値Eth
を1よりも大きく設定している。この感光基板は図7に
示す下地パターン露光のみ行った露光パターン(露光量
分布)を現像した場合は露光量が不足するので、多少の
膜厚変動はあるものの現像によって膜厚が0となる部分
は生じず、エッチングによってリソグラフィーパターン
は形成されない。これは即ち周期パターンの消失と見做
すことができる(尚、ここではネガ型を用いた場合の例
を用いて本発明の説明を行うが、本発明はポジ型の場合
も実施できる。)。
【0101】尚、図11において、上部はリソグラフィ
ーパターンを示し(何もできない)、下部のグラフは露
光量分布と露光しきい値の関係を示す。尚、下部に記載
のE1 は周期パターン露光における露光量を、E2 は通
常の投影露光における露光量を表している。
【0102】本実施形態の特徴は、周期パターン露光の
みでは一見消失する高解像度の露光パターンを通常の投
影露光による露光装置の分解能以下の大きさのパターン
を含む任意の形状の露光パターンと融合して所望の領域
のみ選択的にレジストの露光しきい値以上の露光をし、
最終的に所望のリソグラフィーパターンを形成できると
ころにある。
【0103】図12(A)は通常の投影露光(通常パタ
ーン露光)による露光パターンであり、微細なパターン
である為、解像できずに被露光物体上での強度分布はぼ
けて広がっている。本実施形態では通常の投影露光の解
像度の約半分の紙幅の微細パターンとしている。
【0104】図12(A)の露光パターンを作る投影露
光を、図10の周期パターン露光の後に、現像工程なし
で、同一レジストの同一領域に重ねて行ったとすると、
このレジスト面上への合計の露光量分布は図12(B)
の下部のグラフのようになる。尚、ここでは周期パター
ン露光の露光量E1 と投影露光の露光量E2 の比が1:
1、レジストの露光しきい値Ethが露光量E1 (=
1)と露光量E1 と投影露光の露光量E2 の和(=2)
の間に設定されている為、図12(B)の上部に示した
リソグラフィーパターンが形成される。
【0105】その際、通常パターンの中心が周期パター
ンのピークと合致させておく。又、通常パターンの方向
と周期パターンの方向とを合致させている。
【0106】図12(B)の上部に示す孤立線パターン
は、解像度が周期パターン露光のものであり且つ単純な
周期パターンもない。従って通常の投影露光で実現でき
る解像度以上の高解像度のパターンが得られたことにな
る。
【0107】ここで仮に、図13の露光パターンを作る
投影露光(図10の露光パターンの2倍の線幅で露光し
きい値以上(ここではしきい値の2倍の露光量)の投影
露光)を、図10の周期パターン露光の後に、現像工程
なしで、同一レジストの同一領域に重ねる。この際、通
常パターンの中心が周期パターン露光のピーク位置と合
致させることで重ね合わせたパターンの対称性が良く、
良好なるパターン像が得られる。
【0108】このレジストの合計の露光量分布は図13
(B)のようになり、2光束干渉露光(周期パターン露
光)の露光パターンは消失して最終的に投影露光による
リソグラフィーパターンのみが形成される。
【0109】また、図14に示すように、図10の露光
パターンの3倍の線幅で行う場合も理屈は同様であり、
4倍以上の線幅の露光パターンでは、基本的に2倍の線
幅の露光パターンと3倍の線幅の露光パターンの組み合
わせから、最終的に得られるリソグラフィーパターンの
線幅は自明でであり、投影露光で実現できるリソグラフ
ィーパターンは全て、本実施形態でも、形成可能であ
る。
【0110】以上簡潔に説明した周期パターン露光と投
影露光の夫々による露光量分布(絶対値及び分布)と感
光基板のレジストのしきい値の調整を行うことにより、
図11,図12(B),図13(B),及び図14
(B)で示したような多種のパターンの組み合わせより
成り且つ最小線幅が周期パターン露光の解像度(図12
(B)のパターンとなる回路パターンを形成することが
できる。
【0111】以上の露光方法の原理をまとめると、 (ア-1) 投影露光(通常パターン露光)をしないパターン
領域即ちレジストの露光しきい値以下の周期露光パター
ンは現像により消失する。
【0112】(ア-2) レジストの露光しきい値以下の露光
量で行った投影露光のパターン領域に関しては投影露光
と周期パターン露光のパターンの組み合わせにより決ま
る周期パターン露光の解像度を持つ露光パターンが形成
される。
【0113】(ア-3) 露光しきい値以上の露光量で行った
投影露光のパターン領域は投影露光のみでは解像しなか
った微細パターンも同様に(マスクに対応する)形成す
る。ということになる。更に露光方法の利点として、最
も解像力の高い周期パターン露光を2光束干渉露光で行
えば、通常の露光に比してはるかに大きい焦点深度が得
られることが挙げられる。
【0114】以上の説明では周期パターン露光と投影露
光の順番は周期パターン露光を先としたが、この順番に
限定されない。
【0115】次に本発明の実施形態2を説明する。
【0116】本実施形態は露光により得られる回路パタ
ーン(リソグラフィーパターン)として、図15に示す
所謂ゲート型のパターンを対象としている。
【0117】図15のゲートパターンは横方向の即ち図
中A−A’方向の最小線幅が0.1μmであるのに対し
て、縦方向では0.2μm以上である。本発明によれ
ば、このような1次元方向のみ高解像度を求められる2
次元パターンに対しては2光束干渉露光(周期パターン
露光)をかかる高解像度の必要な1次元方向のみで行え
ばいい。
【0118】本実施形態では、図16を用いて1次元方
向のみの2光束干渉露光と通常の投影露光の組み合わせ
の一例を示す。
【0119】図16において、図16(A)は1次元方
向のみの2光束干渉露光による周期的な露光パターンを
示す。この露光パターンの周期は0.2μmであり、こ
の露光パターンは線幅0.1μmL&Sパターンに相当
する。図16の下部における数値は露光量を表すもので
ある。
【0120】このような2光束干渉露光を実現する露光
装置としては、図20で示すような、レーザ151,ハ
ーフミラー152,平面ミラー153による干渉計型の
分波合波光学系を備えるものや、図21で示すような、
投影露光装置においてマスクと照明方法を図22又は図
23のように構成した装置がある。
【0121】図20の露光装置について説明を行う。
【0122】図20の露光装置では前述した通り合波す
る2光束の夫々が角度θでウエハ154に斜入射し、ウ
エハ154に形成できる干渉縞パターン(露光パター
ン)の線幅は前記(3)式で表される。角度θと分波合
波光学系の像面側のNAとの関係はNA=sinθであ
る。角度θは一対の平面ミラー153(153a,15
3b)の夫々の角度を変えることにより任意に調整、設
定可能で、一対の平面ミラーで角度θの値を大きく設定
すれば干渉縞パターンの夫々の縞の線幅は小さくなる。
例えば2光束の波長が248nm(KrFエキシマ)の
場合、θ=38度でも各縞の線幅は約0.1μmの干渉
縞パターンが形成できる。尚、この時のNA=sinθ
=0.62である。角度θを38度よりも大きく設定す
れば、より高い解像度が得られるということは言うまで
もない。
【0123】次に図21乃至図23の露光装置に関して
説明する。
【0124】図21の露光装置は、例えば通常のステッ
プアンドリピート方式又はステップアンドスキャン方式
の縮小投影光学系(多数枚のレンズより成る)を用いた
投影露光装置であり、現状で露光波長248nmに対し
てNA0.6以上のものが存在する。
【0125】図21中、161はマスク、162はマス
ク161から出て光学系163に入射する物体側露光
光、163は投影光学系、164は開口絞り、165は
投影光学系163から出てウエハ166に入射する像側
露光光、166は感光基板であるウエハを示し、167
は絞り164の円形開口に相当する瞳面での光束の位置
を一対の黒点で示した説明図である。
【0126】図21は2光束干渉露光を行っている状態
の摸式図であり、物体側露光光162と像側露光光16
5は双方とも、通常の投影露光とは異なり、2つの平行
光線束だけから成っている。
【0127】図21に示すような通常の投影露光装置に
おいて2光束干渉露光(周期パターン露光)を行う為に
は、マスク161とその照明方法を図22又は図23の
ように設定すれば良い。以下これら3種の例について説
明する。
【0128】図22(A)はレベンソン型の位相シフト
マスク173を示しており、クロムより成る遮光部17
1のピッチPOが(4)式で0、位相シフタ172のピ
ッチPOSが(5)式で表されるマスクである。
【0129】 P0 =MP=2MR=Mλ/(2NA) ‥‥‥(4) POS=2P0 =Mλ/(NA) ‥‥‥(5) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波
長、NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0130】一方、図22(B)が示すマスク174は
クロムより成る遮光部のないシフタエッジ型の位相シフ
トマスクであり、レベンソン型と同様に位相シフタ17
5のピッチPOSを上記(5)式を満たすように構成し
たものである。
【0131】図22(A),(B)の夫々の位相シフト
マスクを用いて2光束干渉露光を行うには、これらのマ
スクをσ=0(又は0に近い値)所謂コヒーレント照明
を行う。具体的には図22に示すようにマスク面170
に対して垂直な方向(光軸に平行な方向)から平行光線
束をマスク170に照射する。
【0132】ここで、σ=照明光学系の開口数/投影光
学系の開口数 である。
【0133】このような照明を行うと、マスク170か
ら上記垂直な方向に出る0次透過回折光に関しては、位
相シフタ172(175)により隣り合う透過光の位相
差がπとなって打ち消し合い存在しなくなり、±1次の
透過回折光の2平行光線束はマスク170から投影光学
系163の光軸に対して対称に発生し、図16の2個の
物体側露光165がウエハ166上で干渉する。また2
次以上の高次の回折光は投影光学系163の開口絞り1
64の開口に入射しないので結像には寄与しない。
【0134】図23に示したマスク180は、クロムよ
り成る遮光部181のピッチPOが(4)式と同様の
(6)式で表されるマスクである。
【0135】 P0 =MP=2MR=Mλ/(2NA) ‥‥‥(6) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波
長、NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0136】図23の位相シフタを有していないマスク
には、1個又は2個の平行光線束による斜入射照明とす
る。この場合の平行光線束のマスク180への入射角θ
0 は(7)式を満たすように設定される。2個の平行光
線束を用いる場合が、光軸を基準にして互いに逆方向に
θ0 傾いた平行光線束によりマスクを照明する。
【0137】sinθ0 =M/NA ‥‥‥(7) ここでも、Mは投影光学系163の投影倍率、NAは投
影光学系163の像側の開口数を示す。
【0138】図23が示す位相シフタを有していないマ
スクを上記(7)式を満たす平行光線束により斜入射照
明を行うと、マスク180からは、光軸に対して角度θ
0 で直進する0次透過回折光とこの0次透過回折光の光
路と投影光学系の光軸に関して対称な光路に沿って進む
(光軸に対して角度−θ0 で進む)−1次透過回折光の
2光束が図16の2個の物体側露光光162として生
じ、この2光束が投影光学系163の開口絞り164の
開口部に入射し、結像が行われる。
【0139】尚、本発明においてはこのような1個又は
2個の平行光線束による斜入射照明も「コヒーレント照
明」として取り扱う。
【0140】以上が通常の投影露光装置を用いて2光束
干渉露光を行う技術であり、通常の投影露光装置の照明
光学系は部分的コヒーレント照明を行うように構成して
あるので、照明光学系の0<σ<1に対応する不図示の
開口絞りをσ≒0に対応する特殊開口絞りに交換可能に
する等して、投影露光装置において実質的にコヒーレン
ト照明を行うよう構成することができる。
【0141】図15及び図16が示す実施形態2の説明
に戻る。本実施形態では前述した2光束干渉露光(周期
パターン露光)の次に行う通常の投影露光(通常パター
ン露光)(例えばマスクに対して部分的コヒーレント照
明を行うもの)によって図16(B)が示すゲートパタ
ーンの露光を行う。
【0142】図16(C)の上部には2光束干渉露光に
よる露光パターンとの相対的位置関係と通常の投影露光
の露光パターンの領域での露光量を示し、同図の下部
は、通常の投影露光によるウエハのレジストに対する露
光量を縦横を最小線幅のピッチの分解能でマップ化した
ものである。
【0143】図16の下部に示す露光量分布は、マスク
から入射される光強度を1としてウエハに露光される強
度分布を示したものである。
【0144】図16(A)の周期パターンの露光による
露光量分布は、理想的には1と0の矩形波であるはずだ
が、2光束干渉露光の解像限界付近の線幅を用いている
ので、0次光と1次光のみで形成されるsin 波となって
いる。そのsin 波の最大値をIo、最小値をI1とあらわ
す。このとき、照明条件のσによって、I0とI1の値が定
まる。
【0145】図16(B) の通常の投影露光による露光量
分布は、各部分での代表的な値を示している。この投影
露光による露光パターンの最小線幅の部分は、解像せず
ぼけて広がり、光強度の各店の値は下がる。露光量は、
大まかにパターン中心部をb,両サイドをd,両側から
のぼけ像がくる中心部をcとする。最小線幅の2倍の線
幅は、b,c,d の値よりも大きいが、投影露光の解像限界
付近の線幅であるため、少しぼけてa の値をとる。これ
ら、a,b,c,d の値は、照明条件によって変化する。
【0146】図16(C) の露光量分布は、図16(A) の
露光パターンと図16(B) の露光パターンの露光量の加
算した結果生じたものである。
【0147】2光束干渉露光と投影露光の各露光での光
量比は、それぞれの露光の照明条件により異なる。加算
における各露光での光量比は、照明系の照度比として、 2光束干渉露光:投影露光=1:k とし、kの値は次のようにして求める。
【0148】図16(C) の露光量分布は、上記の露光量
分布、光量比を用いて、以下の式で表せる。
【0149】a' = k×a + I0 a" = k×a + I1 b' = k ×b + I0 c' = k×c+ I1 d' = k×d + I1 所望のゲートパターンを得るためには、レジストの感光
のしきい値Icとの関係式を得る。たとえば、レジストが
ネガ型の場合、以下のようになる。
【0150】a' >IC a" >IC b' >IC c' <IC d' <IC a',a",b'は差が小さい方が望ましく、c'と特にb'との差
がある方が望ましい。
【0151】これらの式を解くことにより、各照明条件
での最適光量比が求められる。特に微細パターンの関係
する以下の2式は重要である。 レジストがネガ型の場合、 k×b+I0>IC k×c+I1<IC レジストがポジ型の場合、 k×b+I1<IC k×c+I0>IC レジストがポジ型の場合、露光量分布の大小関係が反転
し、レジストしきい値Icとの不等号が逆になるが、同様
に最適光量比が求められる。
【0152】以上説明した2光束干渉露光と通常の投影
露光の照明方法の異なった2つを組み合わせによって図
17の微細回路パターンが形成される様子について述べ
る。本実施形態においては2光束干渉露光と通常の投影
露光の間には現像過程はない。従って各露光の露光パタ
ーンが重なる領域での露光量は加算され、加算後の露光
量(分布)により新たな露光パターンが生じることと成
る。
【0153】図17,図18,図19は波長248nm のK
rFエキシマステッパーを用いたときの具体的な実施例
である。
【0154】図17に示すような、最小線幅0.12μmの
ゲートパターンを通常露光し、重ねてレベンソンタイプ
の位相シフトマスクで、その最小線幅と重なるように周
期パターンを露光したものである。
【0155】投影レンズのNAは0.6 、照明系のσは、レ
ベンソンマスクによる露光では、0.3 とした。通常マス
ク露光時では、σ=0.3,0.6,0.8,輪帯照明とした。
【0156】位相シフトマスクなどの2光束干渉により
周期パターンを露光する場合の、コヒーレント照明はσ
の値がゼロまたは、それに近い値であるが、あまり小さ
くすると単位時間当たりの露光量が小さくなり、露光に
要する時間が長くなるので実際的でない。
【0157】周期パターン露光のときはσが0.3 以下で
あることが望ましく、レベンソンマスクによる露光では
その最大であるσ=0.3とした。通常露光では、一般
的に部分的コヒーレント照明にするが、σを大きくする
と複雑な形状の再現性はよくなり、かつ深度は広がる。
照度分布が外側に比べて内側が低いいわゆる輪帯照明で
は、この傾向は顕著になるが、コントラストは落ちると
いう欠点がある。
【0158】また通常露光では、レンズ周辺の収差が大
きいと微細パターンの解像では影響がでやすく、同じ微
細線幅の周期パターン露光では収差の影響がでにくい。
なぜならば、周期パターンでは微細線が微細線と同じ幅
の間隔で多数本並んでいて、ピッチが一定の繰り返しパ
ターンなのでピッチが固定されパターンの両端以外では
左右などの位置による線幅の差はでにくく、ここで行わ
れる多重露光では周期パターンの中央付近の一部を使う
ためである。なおかつ、深度が通常露光に比べて非常に
広いので、デフォーカスの非対称性もでにくいからであ
る。
【0159】露光装置に用いられるレンズは、よく調整
され充分な収差補正がなされており、通常の解像力範囲
では収差による影響はほとんどなく、問題とならない
が、解像度以下の微細なパターンには影響を及ぼす。こ
の例を図19(A)に示し、本発明の方法を用いて露光
した結果を図19(B)に示す。
【0160】図19(A)は比較のために調整前の収差
が大きく残っているレンズの収差のrmsが最大となる
方向と、微細パターン回折光の出射方向を一致させて露
光した結果である。
【0161】非対称性収差の影響で特に微細部分が左右
非対称な形状をしており、また球面収差の影響でデフォ
ーカスに対して非対称な結果となっている。
【0162】図19(B)は収差のrmsが最小となる
方向と、微細パターン回折光の出射方向を一致させて非
対称性収差を最小にして、かつ球面収差を1方向収差補
正系を用いて収差を補正した露光装置により露光した結
果を示す。
【0163】この図においてパターンは左右対称な形状
になり、デフォーカスに対しても対称な結果となり、デ
フォーカス±0.1μm以下で良好な像が得られた。
【0164】従って、本発明の方法を実現した露光装置
において、形状の再現性はよくなり、かつ深度は広が
る。
【0165】このように微細な回路パターンは周期パタ
ーン露光との二重露光によって形成される。通常露光パ
ターンの微細なパターンは光強度が低くコントラストも
低いので、通常は解像されないが、コントラストが高い
周期パターン露光と二重に露光し重ねあわせる事によっ
て、微細なパターンはコントラストが増強され、解像さ
れるようになる。
【0166】このとき通常露光では収差の影響がでやす
いので、微細パターン回折光の出射方向に収差が最小と
なる方向を一致させて露光すると収差の影響が最小とな
る。さらに、微細パターン回折光の出射方向の収差を補
正すれば、一層効果的である。
【0167】一方、通常露光の解像度以上の大きなパタ
ーンでは収差による影響は比較的少ないので、任意の形
状をした回折光の出射方向が任意な方向を持つパターン
であっても、前に述べたように、通常の解像力範囲では
形状の悪化は問題とはならない。しかも、周期パターン
露光の線幅の整数倍にすると、収差の影響がでにくい周
期パターン露光と重ね合わされることによってコントラ
ストが増強され、エッジがシャープな像となり、形状も
補正される。
【0168】本発明の露光方法によって0.12μmと
いった微細な線幅を有する回路パターンが、例えば微細
パターン回折光の出射方向に収差が最小となる方向を一
致させる手段、あるいは微細パターン回折光の出射方向
の収差を補正する収差補正系、σや照度の光量比を可変
とする照明条件の切り替え可能な照明光学系を有する投
影露光装置を用いて形成可能としている。
【0169】周期パターンと通常露光パターンの光量比
は、照明条件の組み合わせによる最適値を前述の組み合
わせによる最適値を前述の計算式によって求めた。
【0170】図18(A)に示すように、通常露光のσ
を周期パターン露光のσと同じ0.3にして同じ照明条件
で二重露光を行うと、ゲートパターンがデフォーカス0
±0.2 μmの範囲で解像されるが、線パターンの部分が
うねっており、くびれた部分が断線の原因となるため好
ましくない。
【0171】又、通常パターン露光のときはσ=0.6
以上にするのが良い。図18(B)に示すように、通常
露光のσを0.6 にするとデフォーカス0±0.4 μmの範
囲でゲートパターンが解像されるようになり、線パター
ンの部分がうねりは解消されている。通常露光と周期パ
ターン露光の露光量比を 通常露光:周期パターン露光=
1.5 :1とした。
【0172】図19(A)に示すように、通常露光のσ
が0.8 と大きくなると、複雑な形状の再現性は若干よく
なる。通常露光と周期パターン露光の露光量比を通常パ
ターン露光:周期パターン露光=2 :1とした。通常パ
ターン露光のときは周期パターン露光に比べて2倍以上
の露光量とするのが良い。
【0173】図19(B)では、通常露光を輪帯照明と
し、リング内側の0.6 から外側の0.8 までの照度を1、
リング内側の0.6 以下を照度0とした場合の二次元強度
分布である。通常露光と周期パターン露光の露光量比を
通常露光:周期パターン露光=2.5:1とした。
【0174】輪帯照明では、σが0.8 の時よりも、複雑
な形状の再現性はよくなり、かつ深度は広がる。デフォ
ーカス±0.4 μm以下で良好な像が得られた。
【0175】このように微細な回路パターンは、周期パ
ターン露光との二重露光によって形成される。通常露光
パターンの微細なパターンは光強度が低くコントラスト
も低いので、通常は解像されないが、コントラストが高
い周期パターン露光と二重に露光し重ね合わせることに
よって、微細なパターンはコントラストが増強され解像
されるようになる。
【0176】一方、通常露光パターンの解像度以上の大
きなパターンも、周期パターン露光の強度と重ね合わさ
れコントラストが増強されるので、周期パターン露光の
線幅の整数倍にするとエッジがシャープな像となる。本
発明の露光方法によって、0.12μmといった微細な線幅
を有する回路パターンが、例えばσや照度の光量比を可
変とする照明条件の切り替え可能な照明光学系を有する
投影露光装置を用いて形成可能としている。
【0177】周期パターン露光と通常パターン露光の光
量比は、照明条件の組み合わせによる最適値を前述の計
算式によって求めた。
【0178】照明条件1 周期パターンの露光はσ=0.
3、通常パターン露光はσ=0.3 図16(A) の下部に示した周期パターンの露光による露
光量分布と、図16(B)の下部に示した通常の投影露光
による露光量分布(ベストフォーカス)を以下に示す。
【0179】 I0 = 0.80 I1 = 0.23 a = 1.31 b = 0.34 c = 0.61 d = 0.09 k = 1.0 のとき最適であり、 a' = 2.11 a" = 1.54 b'= 1.21 c'= 0.89 d'= 0.32 となり、後の比較のため、最大値のa'を1で規格化する
と次のようになる。
【0180】a' = 1.0 a" = 0.73 b'= 0.57 c'= 0.42
d'= 0.15 I0 = 0.38 照明条件2 周期パターンの露光はσ=0.3、通常パター
ン露光はσ=0.6 I0 = 0.80 I1 = 0.23 a = 1.25 b = 0.44 c = 0.53 d = 0.13 k = 1.5 のとき最適であり、 a' = 2.68 a" = 2.11 b'= 1.46 c'= 1.03 d'= 0.43 となり、後の比較のため、最大値のa'を1で規格化する
と次のようになる。
【0181】a' = 1.0 a" = 0.79 b'= 0.55 c'= 0.38
d'= 0.16 I0 = 0.30 照明条件3 周期パターンの露光はσ=0.3、通常パター
ン露光はσ=0. 8 I0 = 0.80 I1 = 0.23 a = 1.20 b = 0.48 c = 0.47 d = 0.16 k = 2.0 のとき最適であり、 a' = 3.20 a" = 2.63 b'= 1.76 c'= 1.17 d'= 0.55 となり、最大値のa'を1で規格化すると次のようにな
る。
【0182】a' = 1.0 a" = 0.82 b'= 0.55 c'= 0.37
d'= 0.17 I0 = 0.25 照明条件4 周期パターンの露光はσ=0.3、通常パター
ン露光はσ=0. 8で輪帯照明とし、内側(輪帯内側)σ
0.6以下の照度分布をゼロとした。
【0183】I0 = 0.80 I1 = 0.23 a = 1.10 b = 0.47 c = 0.36 d = 0.19 k = 2.5 のとき最適であり、 a' = 3.55 a" = 2.98 b'= 1.98 c'= 1.13 d'=0.71 となり、最大値のa'を1で規格化すると次のようにな
る。
【0184】a' = 1.0 a" = 0.84 b'= 0.56 c'= 0.32
d'=0.20 I0 = 0.23 今までの議論で、レジストしきい値は、最大露光量3の
とき1.5 だったので、最大露光量で規格化するとレジス
トしきい値は0.5 となる。この規格化された露光量分布
を見ると、a',a",b'は規格化されたレジストしきい値0.
5 より大きく、c',d',I0 はしきい値より小さい。
【0185】現像によって露光量がレジストしきい値よ
り大きい部分がのこるから、露光量がa',a",b'のみパタ
ーンとして現像後残ることになる。従って、図16(C)
の下部で灰色に示された部分が、現像後の形状である。
【0186】一般に、通常露光パターンを露光するとき
は、周期パターンを露光するときの約2倍の露光量が適
切で、通常露光パターンを露光するときの照明条件と、
周期パターンを露光するときの照明条件の組合わせによ
って最適な露光量比があり、前述の計算式で求められ
る。
【0187】前述の計算式から、種々の照明条件の組合
わせを計算した結果、次のことが示された。周期パター
ン露光のときσ=0.3で通常パターン露光の照明条件
σが0.8 より小さいときは、通常パターンを露光すると
きの露光量を周期パターンを露光するときの露光量より
2倍以下にするとよい。
【0188】周期パターンのときσ=0.3で通常パタ
ーンを露光するときの照明条件が輪帯照明のときは、輪
帯の巾が小さいときは、通常パターンを露光する露光量
が周期パターンを露光するときの露光量より2倍以上に
するとよい。
【0189】周期パターンを露光するときの照明条件σ
が0.3 より小さいときは、通常パターンを露光する露光
量は、周期パターンを露光するときの露光量より2倍以
上にするとよい。
【0190】図24は本発明に係る2光束干渉露光用の
露光装置の一例を示す概略図であり、図24において、
201は2光束干渉露光用の光学系で、基本構成は図2
0の光学系と同じである。202はKrF又はArFエ
キシマレーザー、203はハーフミラー、204(20
4a,204b)は平面ミラー、205は光学系201
との位置関係が固定又は適宜ベースライン(量)として
検出できるオフアクシス型の位置合わせ光学系で、ウエ
ハ206上の2光束干渉用位置合わせマークを観察し、
その位置を検出する。206は感光基板であるウエハ、
207は光学系201の光軸に直交する平面及びこの光
軸方向に移動可能なXYZステージで、レーザー干渉計
等を用いてその位置が正確に制御される。装置205と
XYZステージ207の構成や機能は周知なので具体的
な説明は略す。
【0191】図25は本発明の2光束干渉用露光装置と
前述した如く解像力方向を設定した投影露光装置より成
る高解像度の露光装置を示す概略図である。
【0192】図25において、212は図24の光学系
201、装置205を備える2光束干渉露光装置であ
り、213は、不図示の照明光学系とレチクル位置合わ
せ光学系214、ウエハ位置合わせ光学系(オフアクシ
ス位置合わせ光学系)217とマスク215の回路パタ
ーンをウエハ218上に縮小投影する投影光学系216
とを備える通常の投影露光装置である。
【0193】レチクル位置合わせ光学系214はマスク
215上の位置合わせマークを観察し、その位置を検出
する。ウエハ位置合わせ光学系217はウエハ206上
の投影露光用又は2光束干渉と兼用の位置合わせマーク
を観察し、その位置を検出する。光学系214,21
6,217の構成や機能は周知なので、具体的な説明は
略す。
【0194】図25の219は2光束干渉用露光装置2
12と投影露光装置213で共用される1つのXYZス
テージであり、このステージ219は、装置212、2
13の各光軸に直交する平面及びこの光軸方向に移動可
能で、レーザー干渉計等を用いてそのXY方向の位置が
正確に制御される。
【0195】ウエハ218を保持したステージ219
は、図25の位置(1)に送り込まれてその位置が正確
に測定され、測定結果に基づいて位置(2)で示す装置
212の露光位置に送り込まれてウエハ218へ2光束
干渉露光が行われ、その後、位置(3)に送り込まれて
その位置が正確に測定され位置(4)で示す装置213
の露光位置に送り込まれてウエハ218へ投影露光が行
われる。
【0196】装置213においては、オフアクシスの位
置合わせ光学系217の代わりに、投影光学系216を
介してウエハ218の位置合わせマークを観察し、その
位置を検出する不図示のTTLの位置合わせ光学系や、
投影光学系216とマスク(レチクル)215とを介し
てウエハ218上の位置合わせマークを観察し、その位
置を検出する不図示のTTRの位置合わせ光学系も使用
できる。
【0197】尚、本発明において (a)照明光学系の照明方法としては、KrFエキシマ
レーザー、ArFエキシマレーザー又はF2エキシマレ
ーザーから光でマスクパターンを照明することが適用可
能である。
【0198】(b)露光装置においては屈折系、反射−
屈折系、又は反射系のいずれかより成る投影光学系によ
って前記マスクパターンを投影することが適用可能であ
る。
【0199】(c)露光装置としては本発明の露光方法
を露光モードとして有するステップアンドリピート型縮
小投影露光装置や本発明の露光方法を露光モードとして
有するステップアンドスキャン型縮小投影露光装置等が
適用可能である。
【0200】尚、本発明において、投影光学系の製作誤
差に伴う光学性能の補正に関しては本出願人が先の特願
平8−357746号で提案した方法が適用できる。
【0201】例えば、図29に示すような補正レンズ2
31を投影光学系中に設ければ良い。
【0202】同図は一方向の収差補正系を示しており、
これは2枚の平行平面板からなり、向かい合う面の面形
状は、次のようなxの関数として表される非球面形状を
している。
【0203】z=f(x) この関数は補正される収差によって異なり、例えば、低
次の球面収差補正ならば、z=ax5 であり、aは収
差補正量と相対偏心量によってきまる定数である。
【0204】次に上記説明した投影露光装置を利用した
半導体デバイスの製造方法の実施形態を説明する。
【0205】図26は半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、或いは液晶パネルやCCD等)の製造
のフローを示す。
【0206】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0207】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0208】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。
【0209】ステップ6(検査)ではステップ5で作製
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0210】図27は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。
【0211】ステップ13(電極形成)ではウエハ上に
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0212】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0213】本実施形態の製造方法を用いれば、従来は
製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易に製
造することができる。
【0214】
【発明の効果】本発明は以上のように、 (イ-1) 2光束干渉露光に代表される周期パターン露光と
周期パターンを含まない通常パターン露光(通常露光)
の2つの露光方法を用いることにより、複雑な形状の回
路パターンをウエハに形成することが可能な露光方法及
び露光装置。
【0215】(イ-2) 線幅0.15μm以下の部分を備え
る回路パターンを容易に得ることが可能な露光方法及び
露光装置。
【0216】(イ-3) 周期パターン露光と通常露光の2つ
の露光法が実施できる露光装置。を、達成することがで
きる。
【0217】特に、本発明によれば、 (イ-4) 2光束干渉露光と通常の露光を融合して例えば
0.15μm以下の微細な線幅を有する複雑なパターン
を得ることができる。
【0218】又、本発明によれば (イ-5) 投影光学系の解像力方向とマスクの微細パターン
の方向とを適切に設定することにより、高い解像力が容
易に得られる露光方法及び露光装置を達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光装置の実施形態の要部概略図
【図2】本発明の露光装置の実施形態1の一部分の説明
【図3】本発明の露光装置の実施形態1の一部分の説明
【図4】本発明の露光装置の実施形態1の一部分の説明
【図5】本発明の露光装置の実施形態1の一部分の説明
【図6】本発明の露光方法のフローチャート
【図7】2光束干渉露光による露光パターンを示す説明
【図8】レジストの露光感度特性を示す説明図
【図9】現像によるパターン形成を示す説明図
【図10】通常の2光束干渉露光による露光パターンを
示す説明図
【図11】本発明における2光束干渉露光による露光パ
ターンを示す説明図
【図12】本発明の実施形態1において形成できる露光
パターン(リソグラフィーパターン)の一例を示す説明
【図13】本発明の実施形態1において形成できる露光
パターン(リソグラフィーパターン)の他の一例を示す
説明図
【図14】本発明の実施形態1において形成できる露光
パターン(リソグラフィーパターン)の他の一例を示す
説明図
【図15】本発明の実施形態2に係るゲートパターンを
示す説明図
【図16】本発明の実施形態2を示す説明図
【図17】ゲートパターンを説明する図
【図18】形成されたゲートパターンの説明図
【図19】形成されたゲートパターンの説明図
【図20】従来の2光束干渉用露光装置の一例を示す概
略図
【図21】2光束干渉露光を行なう投影露光装置の一例
を示す概略図
【図22】図16の装置に使用するマスク及び照明方法
の1例を示す説明図
【図23】図16の装置に使用するマスク及び照明方法
の他の1例を示す説明図
【図24】本発明の2光束干渉露光装置の一例を示す概
略図
【図25】本発明の高解像度の露光装置の一例を示す概
略図
【図26】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図27】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図28】従来の投影露光装置を示す概略図
【符号の説明】
221 エキシマレーザ 222 照明光学系 223 マスク(レチクル) 224 マスク(レチクル)ステージ 225 2光束干渉用マスクと通常投影露光用のマスク 226 マスク(レチクル)チェンジャ 227 投影光学系 228 ウエハ 229 XYZステージ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1物体面上のパターンを投影光学系に
    より第2物体面上に投影露光する投影方法において、該
    投影光学系の解像力が最も良くなる方向と、該第1物体
    面上の微細パターンの回折光の出射方向とが一致するよ
    うにしていることを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記投影光学系の複数の像高において解
    像力が最も良くなる方向を計測しておき、前記第1物体
    面上の微細パターンの位置するパターン像高と同じ高さ
    での投影光学系の像高における解像力が最も良い方向と
    を一致させていることを特徴とする請求項1の露光方
    法。
  3. 【請求項3】 互いに異なったパターンを有する複数の
    第1物体を用いて投影光学系で第2物体上の同一領域を
    異なったパターンで多重露光する露光方法において、該
    投影光学系の解像力が最も良くなる方向と、該第1物体
    面上の微細パターンの回折光の出射方向とが一致するよ
    うにしていることを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 前記投影光学系の解像力が最も良くなる
    方向を複数の像高において計測しておき、前記第1物体
    面上の微細パターンの位置するパターン像高と同じ高さ
    での投影光学系の像高における解像力が最も良い方向と
    を一致させていることを特徴とする請求項3の露光方
    法。
  5. 【請求項5】 前記投影レンズの解像力が最も良い方向
    は測定した波面収差のrms(root mean sq
    uare)が最も小さくなる方向であることを特徴とす
    る請求項1,2,3又は4の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記第1物体面のパターンの最も微細な
    パターンの回折光の出射方向は、最も微細なパターンの
    長手方向に直角な方向とすることを特徴とする請求項
    1,2,3又は4の露光方法。
  7. 【請求項7】 前記像高と測定されたこの像高での収差
    量、あるいはZernike展開された係数を露光装置
    のコントロール部に記憶しておき、各方向の収差量のr
    msを計算することを特徴とする請求項2又は4の露光
    方法。
  8. 【請求項8】 あらかじめ計算されたrmsが最も最小
    になる方向を露光装置のコントロール部に記憶してお
    き、この記憶から読み込むことを特徴とする請求項1,
    2,3又は4の露光方法。
  9. 【請求項9】 収差が最も小さくなる方向を露光時に入
    力することを特徴とする請求項1,2,3又は4の露光
    方法。
  10. 【請求項10】 前記第1物体の微細パターンのある部
    分の像高と、微細パターンの回折光の出射方向を第1物
    体のバーコードに書き込むことを特徴とする請求項2又
    は4の露光方法。
  11. 【請求項11】 第1物体のアライメント時に第1物体
    のバーコードを読み取ることを特徴とする請求項1,
    2,3又は4の露光方法。
  12. 【請求項12】 第1物体のパターンの最も微細なパタ
    ーンの回折光の出射方向を露光時に入力することを特徴
    とする請求項1,2,3又は4の露光方法。
  13. 【請求項13】 前記投影レンズをある一方向だけが収
    差が小さくなるように調整して製作し、その方向を基準
    方向としておくことを特徴とする請求項1,2,3又は
    4の露光方法。
  14. 【請求項14】 一方向の収差を補正できる収差補正系
    を回転できるようにして、微細パターンの回折光の出射
    方向を収差補正することを特徴とする請求項1,2,3
    又は4の露光方法。
  15. 【請求項15】 前記投影レンズの収差量のrmsが最
    も最小になる方向に直角にスキャンして露光しているこ
    とを特徴とする請求項1,2,3又は4の露光方法。
  16. 【請求項16】 請求項1から15のいずれか1項の露
    光方法を用いて感光性の基板にマスク上のパターンを転
    写していることを特徴とする露光装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜15のいずれか1項の露光
    方法を用いてマスク面上のパターンをウエハ面上に露光
    した後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製
    造していることを特徴とするデバイスの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項16の露光装置を用いてマスク
    面上のパターンをウエハ面上に露光した後、該ウエハを
    現像処理工程を介してデバイスを製造していることを特
    徴とするデバイスの製造方法。
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