JP2000015810A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

Info

Publication number
JP2000015810A
JP2000015810A JP18374698A JP18374698A JP2000015810A JP 2000015810 A JP2000015810 A JP 2000015810A JP 18374698 A JP18374698 A JP 18374698A JP 18374698 A JP18374698 A JP 18374698A JP 2000015810 A JP2000015810 A JP 2000015810A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
boiling
nozzle
recording head
bubble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP18374698A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Tokiwa
剛 常盤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP18374698A priority Critical patent/JP2000015810A/ja
Publication of JP2000015810A publication Critical patent/JP2000015810A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク中に存在する気泡を効率よく排出し、
また周波数特性や熱履歴のないインク吐出条件を実現し
て、安定したドットを形成し高画質のプリントを得るこ
とを目的とする。 【解決手段】 インク加熱手段としてのヒータ20の面
形状、電気抵抗値、またインク加熱手段としての一対の
電極の形状、配置条件などを、特定の条件に規定するこ
とによって、沸騰気泡が成長して最大気泡径に成長した
ときの気泡の中心位置をノズル側に移動させ、インク中
に存在する沸騰気泡以外の余分気泡をインクの吐出時に
効率よく排除し、また、インクの加熱による熱履歴や周
波数特性を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を吐出さ
せて印刷用紙に印字叉は印画させるインクジェット記録
ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンタは、記録
時の静粛性、高速記録が可能、カラー化が容易といった
点から家庭用、オフィス用コンピュータの出力用プリン
タとして広く利用されるようになってきた。このような
インクジェットプリンタは、インクを小滴化し飛翔さ
せ、記録紙に付着させて記録を行うもので、小滴の発生
法や飛翔方向の制御法によってコンティニアス方式とオ
ンデマンド方式に大別され、現在オンデマンド方式が主
流である。
【0003】このオンデマンド方式の一つとして、イン
クを加熱してインク中に気泡を発生させ、その体積変化
でインクを飛翔させるバブルジェット方式がある。この
方式によるインクの吐出原理を図5により説明する。
【0004】図5(a)は、ヒータ方式のインクジェッ
ト記録ヘッドの要部の断面図であり、図において、1は
基板、2はヒータ、3はインク流路、4はノズル、5は
沸騰気泡、6は飛翔した液滴、7は記録紙である。ヒー
タ2に電圧を印加すると、インク流路3のインクが加熱
され、沸騰気泡5を生じる。この沸騰気泡5による体積
変化によってノズル4から飛翔した液滴6が記録用紙7
上にドットを形成する。
【0005】図5(b)は、通電方式の従来のインクジ
ェット記録ヘッドの要部の断面図であり、図において、
9は基板、10は外側電極、11は内側電極、12は外
側、内側電極10,11の露出面積を規定している絶縁
膜であり、13は外側、内側電極10と11の間に流れ
る電流の電気力線を示している。8はインク流路15と
圧力室16を隔ててノズル14を形成しているノズルプ
レート、6は飛翔したインクの液滴、7は記録紙、17
は信号発生装置である。外側、内側電極10,11に電
圧を印加すると、圧力室16に充填された導電性インク
に電流が流れ、そのジュール熱で外側、内側電極10,
11の先端間の導電性インクの一部が気化する。さらに
気化された導電性インクの蒸気は、ノズル14から吐出
するのに十分な圧力を発生するまで膨張し、ノズル14
から飛翔した液滴6が記録用紙7上にドットを形成す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のヒータ加熱方式
によるインクジェット記録ヘッドは、ヒータ面が均一に
加熱されるように、ヒータの形状は四角形を基本構造と
している。インク中の気泡の成長は円形であり、これに
対してヒータの形状は四角形であるので、不要な領域を
加熱することになり、沸騰気泡が一つにならずに分割し
たかたちで成長し、その気泡が滞留するおそれがある。
気泡が流路付近に滞留すると、ドット抜けなどの原因と
なってしまう。
【0007】また、インク通電加熱方式によるインクジ
ェット記録ヘッドにおいては、インク中に含まれる気泡
のほかに電極表面で発生する電解気泡などによって、ド
ット抜けの不具合などが発生するという問題を有してい
る。このほか、電極が絶縁膜から露出している面積やイ
ンクの加熱される領域の広さ、あるいは、電極表面上の
付着物や電極の腐食によって、吐出されるインクの液滴
量が周波数特性を持ったり、前の吐出の熱履歴を持った
りすることで、形成されるドットの大きさに影響を与え
たりすることがある。
【0008】本発明が解決すべき課題は、インク中に存
在する気泡を効率よく排出して安定したドットを形成す
ること、および、周波数特性や熱履歴のないインク吐出
条件を実現して高画質のプリントを得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、インクを加熱
して沸騰気泡を発生せしめ、その体積変化によってノズ
ルからインクを吐出させるインクジェット記録ヘッドに
おいて、インク加熱手段の形状特性または電気特性を、
沸騰気泡が発生した瞬間の気泡の中心位置に対して、沸
騰気泡が成長して最大気泡径に成長したときの気泡の中
心位置がノズル側に移動する条件としたことを特徴とす
る。この条件に合致したインク加熱手段の形状特性また
は電気特性とすることにより、沸騰気泡が発生した瞬間
から成長して最大気泡径になる過程において、気泡の中
心位置がノズル方向に移動することによって、インク中
に存在する溶存酸素や電解気泡等の沸騰に悪影響を与え
ると思われる気泡をノズル方向に押しやるという効果を
奏する。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載のインクジェット
記録ヘッドは、インクを加熱して沸騰気泡を発生せし
め、その体積変化によってノズルからインクを吐出させ
るインクジェット記録ヘッドにおいて、インク加熱手段
の形状特性または電気特性を、沸騰気泡が発生した瞬間
の気泡の中心位置に対して、沸騰気泡が成長して最大気
泡径に成長したときの気泡の中心位置がノズル側に移動
する条件としたものである。この条件に合致したインク
加熱手段の形状特性または電気特性とすることにより、
沸騰気泡が発生した瞬間から成長して最大気泡径になる
過程において、気泡の中心位置がノズル方向に移動する
ことによって、インク中に存在する溶存酸素や電解気泡
等の沸騰に悪影響を与えると思われる気泡をノズル方向
に押しやるという作用を有する。
【0011】請求項2に記載のインクジェット記録ヘッ
ドは、前記インク加熱手段がヒータであるインクジェッ
ト記録ヘッドにおいて、ヒータの面形状を、インクを吐
出させるノズル側に向けて面積が広がる形状としたもの
である。ヒータの面形状をこのような形状とすることに
より、インク流路側で発生する沸騰気泡が成長するに従
って、沸騰気泡の中心がノズル側に向けて移動すること
になり、これによってインク中に存在する、溶存酸素や
電解気泡等の沸騰に悪影響を与えると思われる気泡をノ
ズル方向に押しやるという作用を有する。
【0012】請求項3に記載のインクジェット記録ヘッ
ドは、前記インク加熱手段がヒータであるインクジェッ
ト記録ヘッドにおいて、ヒータの電気抵抗値を、インク
を吐出させるノズル側に向けて大きくしたものである。
ヒータの電気抵抗値をこのように差をつけることによ
り、インク流路側で発生する沸騰気泡が成長するに従っ
て、沸騰気泡の中心がノズル側に向けて移動することに
なり、これによってインク中に存在する、溶存酸素や電
解気泡等の沸騰に悪影響を与えると思われる気泡をノズ
ル方向に押しやるという作用を有する。
【0013】請求項4に記載のインクジェット記録ヘッ
ドは、前記インク加熱手段が一対の電極を用いたインク
通電であるインクジェット記録ヘッドにおいて、一方の
電極が他方の電極を包み込む形状とした一対の電極を、
包み込まれる側の電極がノズル側となるように配置した
ものである。電極の形状と配置をこのようにすることに
より、両電極が互いに最も接近している箇所から沸騰気
泡が発生し、沸騰気泡が成長するに従って沸騰気泡の中
心は包み込まれる側の他方の電極の方向へ移動する。こ
れによって、溶存酸素や電解気泡等の沸騰に悪影響を与
えると思われる気泡の移動方向を制御するという作用を
有する。
【0014】請求項5に記載のインクジェット記録ヘッ
ドは、請求項4記載の一対の電極において、両電極が互
いに最も接近している箇所を、包み込まれる側の電極の
中心よりもノズルと反対側の位置としたものである。こ
こで、両電極の形状は、円形、楕円形、放物線、双曲線
などを組み合わせた形状とすることができる。電極の形
状と配置をこのようにすることにより、両電極が互いに
最も接近している箇所から沸騰気泡が発生し、沸騰気泡
が成長するに従って沸騰気泡の中心は包み込まれる側の
他方の電極の方向へ移動する。これによって、溶存酸素
や電解気泡等の沸騰に悪影響を与えると思われる気泡の
移動方向を制御するという作用を有する。
【0015】請求項6に記載のインクジェット記録ヘッ
ドは、請求項4,5記載の一対の電極において、両電極
が双方が向かい合っている部分の距離を30μm以下と
したものである。電極の配置をこのようにすることによ
り、両電極の間でインクが加熱される領域が限定される
ことになり、これによってインクの加熱による熱履歴や
周波数特性を低減させるという作用を有する。
【0016】請求項7に記載のインクジェット記録ヘッ
ドは、請求項4ないし6記載の一対の電極において、包
み込む側の電極と包み込まれる側の電極の露出面積の比
を0.5〜1.5としたものである。両電極の露出面積
の比をこのように規定することにより、インクが加熱さ
れる領域が片方の電極に偏ることを避けることができ、
インクの加熱による熱履歴や周波数特性を低減させると
いう作用を有する。とくに内側電極の半径が10μm以
上のときは、沸騰の中心が外内側のギャップからはずれ
ないようにするために、この面積比を1.0以下とする
のが望ましい。
【0017】請求項8に記載のインクジェット記録ヘッ
ドは、請求項4ないし7記載の一対の電極による通電に
よってインクが200℃以上に加熱される領域を150
0μm2以下としたものである。加熱領域を1500μ
2以下とすることは、内側電極の半径を10μm以下
にするか、または、かぶり込み角度(図3(c)のθ参
照)を120度以下にすることによって達成できる。こ
のようにインクが加熱される領域を規定することによっ
て、インクの加熱による熱履歴や周波数特性を低減させ
るという作用を有する。
【0018】以下本発明の実施の形態について、図面を
参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1(a)は、本発明をヒータ加熱方
式のインクジェット記録ヘッドに適用した第1の実施の
形態を示す要部の断面図、(b)は本発明をヒータ加熱
方式のインクジェット記録ヘッドに適用した第1の実施
の形態を示す要部の平面図、(c)は本発明をヒータ加
熱方式のインクジェット記録ヘッドに適用した第1の実
施の形態を示す要部の側面図、(d)は本発明をヒータ
加熱方式のインクジェット記録ヘッドに適用した第1の
実施の形態の作用を説明する図である。図において、1
は基板、20はヒーター、3はインク流路、4はノズ
ル、5は沸騰気泡、6は液滴、7は記録紙である。
【0019】本実施の形態においては、インクを加熱し
て沸騰気泡5を発生させるためのヒーター20の平面形
状を、図1(b)に示すように、インク流路3からノズ
ル4側に向けてその面積が広がるように台形状に設計し
ている。
【0020】このような台形状にしたことにより、ヒー
ター20にリード21を接続したとき、面積が狭い部分
がリード21からの電気抵抗値が小さいので、面積が広
い部分に比べてより早く加熱され、ヒーター20の発熱
点が流路方向に集中するため、同図(d)に示すよう
に、初期沸騰気泡22の中心24はヒーター20の流路
側に位置している。
【0021】この後、沸騰気泡が成長して行くに従っ
て、ヒーター20上の沸騰気泡はノズル4方向に向かっ
て成長していき、やがて最大径のときの沸騰気泡23に
達する。このときの最大沸騰気泡23の中心25は、初
期沸騰気泡22の中心24に比べ、図中矢印で示すよう
にノズル4側に移動している。
【0022】このように、成長する沸騰気泡がノズル4
方向に移動するようにヒーター20の形状を設計するこ
とによって、インク中に存在する沸騰気泡以外の余分気
泡をインクの吐出時に効率よく排除することができる。
これによって、吐出されるインクの安定性が向上し、記
録紙上に形成されるドットの乱れのない、高品質の画質
を得ることができる。
【0023】(実施の形態2)図2(a)は、本発明を
インク通電加熱方式のインクジェット記録ヘッドに適用
した第2の実施の形態を示す要部の断面図、(b)は本
発明をインク通電加熱方式のインクジェット記録ヘッド
に適用した第2の実施の形態を示す要部の平面図、
(c)は本発明をインク通電加熱方式のインクジェット
記録ヘッドに適用した第2の実施の形態の作用を説明す
る図である。
【0024】本実施の形態のインクジェット記録ヘッド
においては、外側電極31が内側電極30を包み込む形
状とした一対の電極を、内側電極30がノズル14側と
なるように配置したものである。内側電極30と外側電
極31が最接近している場所に最も電流が集中し、イン
クの温度が早く上昇する。その位置が初期沸騰気泡40
の中心41である。数マイクロ秒後、沸騰気泡はさらに
電極からの電流の供給によって成長し、最大沸騰気泡4
2に達する。この過程において、外側電極31は内側電
極30を包み込んでいるという構成になっているため、
電流は外側電極31から内側電極30に集中する。この
構造的な理由から、最大沸騰気泡42の中心43は初期
沸騰気泡40の中心41に比べ、ノズル14側に移動す
ることになる。この沸騰気泡の移動によって、インク中
に存在している沸騰気泡以外の余分気泡がインクの吐出
と共に効率よく排出され、これによって、吐出されるイ
ンクの安定性が向上し、記録紙上に形成されるドットの
乱れのない、高品質の画質を得ることができる。
【0025】(実施の形態3)図3(a)は一対の電極
の露出面積比とインク沸騰時間のばらつきとの関係を示
す図、(b)は電極のギャップ長とインク沸騰時間のば
らつきとの関係を示す図、(c)は電極要部の上面図で
ある。図中の各点は、内側電極30および外側電極31
の形状を種々変えたときの測定データであり、図中に注
記のφ30およびφ60は、ドット径30μm用のノズ
ルおよびドット径60μm用のノズルのことである。
【0026】ここでギャップ長とは、同図(c)に示す
電極要部の上面図において、外側電極31によって包み
込まれる内側電極30の外周部の長さ32のことであ
り、外側電極31と内側電極30が向かい合っている部
分の距離であると言い換えることができる。ギャップ長
gは、 g=2π×(内側電極半径r)×(かぶり込み角度θ)
/360 という式によって得られる。
【0027】図3(a)から、外側電極31と内側電極
30の露出面積比が大きくなるに従って、インク沸騰時
間のばらつきが大きくなるという傾向があるが、特にこ
のばらつきは、露出面積比が0.5から1.5の間で極
小値を持っていることがわかる。これは双方の電極の露
出面積比のバランスが崩れると、電流密度に不均衡が生
じるためであると考えられる。
【0028】図3(b)から、ギャップ長gが長いほ
ど、インク沸騰時間のばらつきの度合いが増すことがわ
かる。これはギャップ長gが長くなるほど、インクが加
熱される領域が広くなり、この結果、インクを吐出した
後も加熱されたままのインクが、圧力室16に残ること
によって、インク沸騰時間に差ができてしまうためであ
る。
【0029】図4は、インク通電加熱方式によるインク
の加熱において、インクが150℃に加熱されている領
域の上方からの投影面積、および、200℃に加熱され
ている領域の上方からの投影面積と、インク沸騰時間の
ばらつきとの関係を示す図である。同図から、200℃
以上にインクが加熱される領域を1500μm2以下に
することによって、インクが吐出しても圧力室16に残
っている加熱されたインクが少なくなり、熱履歴および
周波数特性による沸騰時間のばらつきを20μs以下に
抑えることができることがわかる。
【0030】以上のことから、一方の電極が他方の電極
を包み込む形状をとる電極の場合、外側電極と内側電極
の露出面積比を0.5から1.5にし、ギャップ長を3
0μm以下とすることによって、インクの加熱領域の面
積を限定でき、特にインクの加熱温度が200℃以上の
領域を1500μm2以下にすることによって、熱履歴
や周波数特性による沸騰時間のばらつきが少ない、即ち
ドット系ばらつきの少ないインクジェットヘッドを実現
でき、高品質の画質を得ることができるということがわ
かる。
【0031】
【発明の効果】(1)インク加熱手段の形状特性または
電気特性を、沸騰気泡が発生した瞬間の気泡の中心位置
に対して、沸騰気泡が成長して最大気泡径に成長したと
きの気泡の中心位置がノズル側に移動する条件とするこ
とによって、インク中に存在する沸騰気泡以外の余分気
泡をインクの吐出時に効率よく排除することができる。
これによって、吐出されるインクの安定性が向上し、記
録紙上に形成されるドットの乱れがない、高品質の画質
を得ることができる。
【0032】(2)インク加熱手段がヒータである場合
は、ヒータの面形状を、インクを吐出させるノズル側に
向けて面積が広がる形状とするか、あるいは、ヒータの
電気抵抗値を、インクを吐出させるノズル側に向けて大
きくすることにより、インク流路側で発生する沸騰気泡
が成長するに従って、沸騰気泡の中心がノズル側に向け
て移動することになり、沸騰気泡の移動によって、イン
ク中に存在している沸騰気泡以外の余分気泡がインクの
吐出と共に効率よく排出され、吐出されるインクの安定
性が向上する。
【0033】(3)インク加熱手段が一対の電極を用い
たインク通電である場合は、一方の電極が他方の電極を
包み込む形状とした一対の電極を、包み込まれる側の電
極がノズル側となるような配置とするか、さらに、この
両電極が互いに最も接近している箇所を、包み込まれる
側の電極の中心よりもノズルと反対側の位置とすること
により、インク流路側で発生する沸騰気泡が成長するに
従って、沸騰気泡の中心がノズル側に向けて移動するこ
とになり、沸騰気泡の移動によって、インク中に存在し
ている沸騰気泡以外の余分気泡がインクの吐出と共に効
率よく排出され、吐出されるインクの安定性が向上す
る。
【0034】(4)インク加熱手段が一対の電極を用い
たインク通電である場合、両電極が双方が向かい合って
いる部分の距離、包み込む側の電極と包み込まれる側の
電極の露出面積の比、通電によってインクが200℃以
上に加熱される領域などを特定の範囲に規定することに
より、インクの加熱による熱履歴や周波数特性が低減さ
れ、高品質の画質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明をヒータ加熱方式のインクジェッ
ト記録ヘッドに適用した第1の実施の形態を示す要部の
断面図 (b)本発明をヒータ加熱方式のインクジェット記録ヘ
ッドに適用した第1の実施の形態を示す要部の平面図 (c)本発明をヒータ加熱方式のインクジェット記録ヘ
ッドに適用した第1の実施の形態を示す要部の側面図 (d)本発明をヒータ加熱方式のインクジェット記録ヘ
ッドに適用した第1の実施の形態の作用を説明する図
【図2】(a)本発明をインク通電加熱方式のインクジ
ェット記録ヘッドに適用した第2の実施の形態を示す要
部の断面図 (b)本発明をインク通電加熱方式のインクジェット記
録ヘッドに適用した第2の実施の形態を示す要部の平面
図 (c)本発明をインク通電加熱方式のインクジェット記
録ヘッドに適用した第2の実施の形態の作用を説明する
【図3】(a)一対の電極の露出面積比とインク沸騰時
間のばらつきとの関係を示す図 (b)電極のギャップ長とインク沸騰時間のばらつきと
の関係を示す図 (c)電極要部の上面図
【図4】加熱領域とインク沸騰時間のばらつきとの関係
を示す図
【図5】(a)ヒータ方式のインクジェット記録ヘッド
の要部の断面図 (b)通電方式の従来のインクジェット記録ヘッドの要
部の断面図
【符号の説明】
1 基板 2 ヒーター 3 インク流路 4 ノズル 5 沸騰気泡 6 液滴 7 記録紙 8 ノズルプレート 9 基板 10 外側電極 11 内側電極 12 絶縁膜 13 電気力線 14 ノズル 15 インク流路 16 圧力室 17 信号発生装置 20 ヒーター 21 リード 22 初期沸騰気泡 23 最大径のときの沸騰気泡 24 初期沸騰気泡の中心 25 最大沸騰気泡の中心 30 内側電極 31 外側電極 32 ギャップ長 40 初期沸騰気泡 41 初期沸騰気泡の中心 42 最大径のときの沸騰気泡 43 最大沸騰気泡の中心 θ かぶり込み角度 r 内側電極半径

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを加熱して沸騰気泡を発生せしめ、
    その体積変化によってノズルからインクを吐出させるイ
    ンクジェット記録ヘッドにおいて、インク加熱手段の形
    状特性または電気特性を、沸騰気泡が発生した瞬間の気
    泡の中心位置に対して、沸騰気泡が成長して最大気泡径
    に成長したときの気泡の中心位置がノズル側に移動する
    条件としたことを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】前記インク加熱手段がヒータであって、こ
    のヒータの面形状を、インクを吐出させるノズル側に向
    けて面積が広がる形状としたことを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】前記インク加熱手段がヒータであって、こ
    のヒータの電気抵抗値を、インクを吐出させるノズル側
    に向けて大きくした請求項1記載のインクジェット記録
    ヘッド。
  4. 【請求項4】前記インク加熱手段が一対の電極を用いた
    インク通電であって、一方の電極が他方の電極を包み込
    む形状とした一対の電極を、包み込まれる側の電極がノ
    ズル側となるように配置したことを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】前記一対の電極が互いに最も接近している
    箇所を、包み込まれる側の電極の中心よりもノズルと反
    対側の位置としたことを特徴とする請求項4記載のイン
    クジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】前記一対の電極が向かい合っている部分の
    距離を30μm以下としたことを特徴とする請求項4ま
    たは5記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】前記一対の電極の、包み込む側の電極と包
    み込まれる側の電極の露出面積の比を0.5〜1.5と
    したことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記
    載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】前記一対の電極による通電によってインク
    が200℃以上に加熱される領域を1500μm2以下
    としたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
JP18374698A 1998-06-30 1998-06-30 インクジェット記録ヘッド Withdrawn JP2000015810A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18374698A JP2000015810A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 インクジェット記録ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18374698A JP2000015810A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 インクジェット記録ヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000015810A true JP2000015810A (ja) 2000-01-18

Family

ID=16141262

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18374698A Withdrawn JP2000015810A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 インクジェット記録ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000015810A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003025577A (ja) * 2001-07-11 2003-01-29 Canon Inc 液体吐出ヘッド
US7293859B2 (en) 2002-07-10 2007-11-13 Canon Kabushiki Kaisha Liquid discharge head and method for manufacturing such head

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003025577A (ja) * 2001-07-11 2003-01-29 Canon Inc 液体吐出ヘッド
US7293859B2 (en) 2002-07-10 2007-11-13 Canon Kabushiki Kaisha Liquid discharge head and method for manufacturing such head

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0684071B2 (ja) インクジエツトプリンタ用プリンタヘツド
JPH0280253A (ja) バブル・インク・ジエツト印刷装置
JPS62142655A (ja) インクジェット・プリンタ
JPS63312843A (ja) サーマル式ドロツプ・オン・デマンド型インクジエツト印刷ヘツド
JP2718939B2 (ja) 複数色一体型液体噴射記録ヘッド
JP2002103621A (ja) バブルジェット(登録商標)方式のインクジェットプリントヘッド
JP2000015810A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH01247168A (ja) インクジェットヘッド
JP2907338B2 (ja) 液体噴射記録方法
JPH0483644A (ja) インクジェット記録方法
JP2738697B2 (ja) 液体噴射記録ヘッド
JP3072740B2 (ja) バブルジェット方式の液体噴射記録装置
JP2711008B2 (ja) インクジェット記録方法およびその装置
JP2641727B2 (ja) 液体噴射記録ヘッド
JP2807462B2 (ja) 液体噴射記録方法
JPH0820110A (ja) サーマルインクジェットプリンタ
JP2883151B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3277203B2 (ja) 液体噴射記録装置及び記録ヘッド
JP3048055B2 (ja) 液体噴射記録ヘッド
JP2698418B2 (ja) 液体噴射記録ヘッド
JP2763539B2 (ja) 液体噴射記録ヘッド
JP2651190B2 (ja) 液体噴射記録方法
JP2713722B2 (ja) 液体噴射記録装置
JPH09323417A (ja) インクジェットヘッド
JPH04201345A (ja) 液体噴射記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050613

RD01 Notification of change of attorney

Effective date: 20050621

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20070613

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761