JP2000015789A - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置

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JP2000015789A
JP2000015789A JP10184106A JP18410698A JP2000015789A JP 2000015789 A JP2000015789 A JP 2000015789A JP 10184106 A JP10184106 A JP 10184106A JP 18410698 A JP18410698 A JP 18410698A JP 2000015789 A JP2000015789 A JP 2000015789A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックプリントフィルムなど普通紙以外の記
録媒体であっても耐水性に優れた信頼性が高く、かつ、
高品位な記録画像を形成する。 【解決手段】 普通紙である記録媒体130を用いる場
合、記録インク滴122,123,124,125を吐
出し、記録媒体表面にそのドットを形成した後、プリン
ト性向上液滴121を吐出して記録媒体表面の記録イン
クのドットに付着させて画像を形成し、バックプリント
フィルムである記録媒体110を用いる場合、プリント
性向上液滴121を吐出し、記録媒体表面にそのドット
を形成した後、記録インク滴122,123,124,
125を吐出して記録媒体表面のプリント性向上液のド
ットに付着させて画像を形成し、および、コート紙であ
る記録媒体140を用いる場合、記録インク滴122,
123,124,125を吐出し、記録媒体表面に画像
を形成する、それぞれ異なるモードで記録を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置およびインクジェット記録方法に関し、詳しくはイ
ンクおよびこのインクを不溶化するプリント性向上液を
用いて記録を行うインクジェット記録装置およびインク
ジェット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インク滴を
飛翔させ、紙などの記録媒体にインクを付着させて記録
を行うものである。特に、特公昭61−59911号公
報、特公昭61−59912号公報、特公昭61−59
914号公報において開示された、吐出エネルギー供給
手段として電気熱変換体を用い、熱エネルギーをインク
に与えて気泡を発生させることによりインク滴を吐出さ
せる方式のインクジェット記録方法によれば、記録ヘッ
ドの高密度マルチオリフィス化を容易に実現することが
でき、高解像度および高品位の画像を高速で記録するこ
とができる。
【0003】このようなインクジェット記録方法を用い
たインクジェット記録装置は、複写機やファクシミリ、
パーソナルコンピュータなど情報処理システムの出力手
段として広く利用され、商品化されている。
【0004】ところで、このようなインクジェット記録
方法では、一般には記録媒体にインク滴を付着し、この
インク滴が記録媒体に吸収され十分定着することによ
り、信頼性が高くかつ高品位な記録画像となる。よっ
て、信頼性の高い記録物、また、高品位な記録画像を得
るための一構成として、用いるインクに適したインク吸
収層を有する専用紙を使用することがあった。一方、近
年はインクの改良により、プリンタや複写機で大量に使
用される普通紙に適した記録方法も実用化されてきた。
しかしながら、普通紙は専用紙に比べて、耐水性、イン
ク定着性が劣っており、普通紙への記録品位はまだまだ
不充分なレベルに留まっているのが現状である。
【0005】そこで、従来から普通紙に記録した記録物
の耐水性向上のため、いろいろな手段が施されてきた。
例えば、記録インク中に含まれる色材に耐水性を持たせ
る方法が知られているが、この方法に使用される記録イ
ンクは、基本的に乾燥後には水に再溶解しにくくされて
いるため、インクが増粘化しやすい。よって記録ヘッド
の吐出口が詰まり易く、また、その回復も比較的困難な
ことが多い。この目詰まり等を防止することも可能では
あるが、その場合には、装置の構成が複雑になるという
問題を派生する。
【0006】また、特開昭56−84992号公報に
は、記録媒体に染料を定着させるための材料をあらかじ
め塗工しておく方法が開示されている。しかしながら、
この方法では、特定の記録媒体を使用する必要があり、
また、染料を定着させる材料を塗工するためには、装置
の大型化、コストアップが避けられない。さらには、記
録媒体上に染料を定着させる材料を安定して所定の膜厚
で塗工することは困難である。
【0007】さらに、特開昭64−63185号公報に
は、染料を不溶化する無色のインク(以下「プリント性
向上液」ともいう)を記録ヘッドから記録媒体上に付着
させる技術が開示されている。この方法においては、無
色インクのドット径を記録インクのドット径よりも大き
くしているので、仮に記録インクと無色インクとの着弾
位置がずれた場合でも所望の特性を満足できる。
【0008】しかしながら、この方法では、画像が形成
される領域前面にわたって無色インクを打ち込むため、
比較的無色インクの消費量が多くなり、ランニングコス
トの増加を招く場合がある。また、画像が形成される領
域全面に無色インクを打ち込むため、記録媒体に付与さ
れるインクの総量が通常よりも多く、インクの定着、乾
燥時間が長くなったり、インクの付着、乾燥工程で発生
する記録媒体の凸凹(コックリング)により、記録イン
クの着弾位置ズレなどを生ずることもある。特に、カラ
ー画像を形成する場合には、この凸凹に基づく着弾位置
ズレは色ムラにつながり、著しく画像品位を損ねること
になる。
【0009】さらに、特開平08−216392号公報
には、複数の記録モードを設け、その記録モードに応じ
て、上述したインクを不溶化する無色インクの付与量を
変えるという技術が開示されている。この方法により、
専用紙だけでなく普通紙上であっても優れた耐水性を示
す「信頼性の高い記録物」を得ることができるようにな
った。
【0010】ところで、近年、インクジェット記録装置
の普及により、普通紙以外の記録媒体への画像記録の要
求が多くなってきている。普通紙以外の記録媒体として
はPVA(ポリビニルアルコール)等の透明インク吸収
層をPET(ポリエチレンテレフタレート)上にコーテ
ィング塗布したOHPフィルムや、アルミナやCaCO
3 やシリカなどの顔料を分散させたコーティング層を基
紙上に塗布したコート紙、コート紙の表面をカレンダー
処理などで光沢処理した光沢紙、透明PET上に白色顔
料を分散させたコーティング層をコーティング処理した
バックプリントフィルム(以下単に「BPF」ともい
う)などが既に市販されている。これらの記録媒体に対
しても、記録画像の高品位化に加え、耐水性といった記
録画像の堅牢性が必要とされてきている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、普通紙
以外の記録媒体、中でも上述したBPFにプリント性向
上液を用いた場合に次のような問題を生じうることが本
願発明者などによって確認されている。
【0012】すなわち、従来のインクジェット記録方法
では、図13に示すように、例えば普通紙等の記録媒体
106上に記録ヘッド103からプリント向上液(P
液)滴121とブラック(K)、シアン(C)、マゼン
タ(M)、イエロー(Y)の各色の記録インク液滴12
2、123、124、125を吐出して記録する際、通
常、P液滴121を記録インク液滴122,123,1
24,125より先に吐出し、その後、記録インク液滴
122,123,124,125を順に吐出する。これ
により、記録インクが記録媒体中に吸収される前に、記
録インクの多くが記録媒体表面上で、P液と反応し、記
録インク中の染料を不溶化することができる。この結
果、記録画像において十分な濃度を得ることができると
ともに、耐水性を向上させることが可能となる。
【0013】ところが、BPFは、例えば特開昭63−
120561号公報に記載されているように、主に、P
ETフィルム等からなる透明PET層、インク保持層、
インク輸送層の3層構造で構成されており、通常、イン
クのみを用いた記録の場合、吐出されたインクは、図1
4に示すように、BPF110のインク輸送層111に
付着した後、吸収されてインク保持層112に到達する
と、インク保持層112でインクを定着させるようにな
っている。そして、記録画像は、インクが付着した面の
裏側にあたる透明PET層113側から観察される。こ
のようなBPFの構成によれば、透明PET層113側
の耐水性は優れるが、インク輸送層111側の耐水性が
十分でない場合があり、この点から前述したように、B
PFにおける記録画像の耐水性が期待されていた。そこ
で、図13に示した従来の方法と同じように、まずプリ
ント性向上液をインク輸送層111に付着させてから、
記録インクを付着させて画像を記録することにより、耐
水性を向上させることができる。
【0014】しかし、この場合は、図15に示すように
BPFに記録した画像の濃度は、プリント向上液を使用
しないで記録を行った場合(図中実線で示す)よりも低
下してしまい、この結果、記録画像品位の十分な向上を
得られないことがある。すなわち、プリント性向上液を
先に吐出する場合、記録インクがインク保持層112に
到達する前に、インク輸送層111表面もしくはその表
面から浅い部分でインクの不溶化反応が起きる。一方、
この不溶化を生じる部分は、透明PET層113側から
は深い部分であり、したがって、それら不溶化した染料
の反射濃度は低下することになる。
【0015】本発明の目的は、上記従来の技術課題を解
決し、BPFなど普通紙以外の記録媒体であっても耐水
性に優れた信頼性の高い記録物、または、高品位な記録
画像を形成することができるインクジェット記録方法お
よびインクジェット記録装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のイ
ンクジェット記録装置は、記録媒体に画像を記録する記
録インクを吐出する第一の吐出部と、記録インクを不溶
化するプリント性向上液を吐出する第二の吐出部とを備
えたインクジェット記録装置において、記録媒体に第一
の吐出部から記録インクを吐出し、記録媒体表面に該記
録インクのドットを形成した後、第二の吐出部からプリ
ント性向上液を吐出して記録媒体表面の前記記録インク
のドットにプリント性向上液を重ねることにより画像を
記録する第一モード実行手段と、記録インクおよびプリ
ント性向上液の吐出順序および/またはプリント性向上
液を当該記録に用いるか否かについて、前記第一モード
と異なるモードを実行して記録媒体に画像を記録する第
二モード実行手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0017】また、記録媒体に画像を記録する記録イン
クを吐出する第一の吐出部と、記録インクを不溶化する
プリント性向上液を吐出する第二の吐出部とを備えたイ
ンクジェット記録装置において、記録媒体に前記第一の
吐出部から記録インクを吐出し、記録媒体表面に該記録
インクのドットを形成した後、前記第二の吐出口からプ
リント性向上液を吐出して記録媒体表面の前記記録イン
クのドットにプリント性向上液を重ねることにより画像
を記録する第一モード実行手段と、記録媒体上に第二の
吐出部からプリント性向上液を吐出し、記録媒体表面に
該プリント性向上液のドットを形成した後、第一の吐出
部から記録インクを吐出して記録媒体表面の前記プリン
ト性向上液のドットに記録インクを重ねることにより画
像を記録する第二モード実行手段と、記録媒体上に第一
の吐出部から記録インクを吐出し、記録媒体表面に画像
を記録する第三モード実行手段とを設けたことを特徴と
するものでもよい。
【0018】また、記録媒体の種類に応じて、前記第一
モード、前記第二モードおよび前記第三モードの中から
一つのモードを選択する選択手段をさらに備えたことを
特徴とするものでもよい。
【0019】また、前記選択手段は、記録媒体の種類が
バックプリントフィルムであったときは前記第一モード
を選択し、記録媒体の種類が普通紙であったときは前記
第二モードを選択し、記録媒体の種類がコート紙であっ
たときは前記第三モードを選択することを特徴とするも
のでもよい。
【0020】また、前記第一の吐出部および前記第二の
吐出部は、熱エネルギーを利用して、それぞれインクま
たはプリント性向上液に気泡を生じさせ、この気泡の圧
力によってそれぞれインクまたはプリント性向上液を吐
出することを特徴とするものでもよい。
【0021】また、本発明のインクジェット記録方法
は、記録媒体に画像を記録する記録インクを吐出する第
一の吐出部と、記録インクを不溶化するプリント性向上
液を吐出する第二の吐出部とを備えたインクジェット記
録装置を用いたインクジェット記録方法において、記録
インクの吸収、浸透が可能なインク定着層と、透明層と
の少なくとも二層からなる記録媒体への記録時に、前記
第一の吐出部から記録インクを吐出し、所定の時間経過
後に、第二の吐出部からプリント性向上液を吐出するこ
とを特徴とするものである。
【0022】以上の構成によれば、バックプリントフィ
ルムのようにインク定着層と透明層の少なくとも二層か
らなる記録媒体に対し、記録インクおよびこれを不溶化
するプリント性向上液を用いて記録する場合には、記録
インクが吐出されて所定の時間が経過して、記録インク
がインク定着層の所定の深さに浸透した後、プリント性
向上液が吐出されるので、記録インクとプリント性向上
液とが反応して色材の不溶化が生じるのはこの色材がイ
ンク定着層に十分浸透し透明層に近い部分に至った後と
なる。この結果、透明層側から観察したとき、記録画像
について高濃度を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態に係るインク
ジェット記録方法およびインクジェット記録装置につい
て、以下に図面を参照して説明する。
【0024】図1は本発明を適用可能なインクジェット
記録装置を示す斜視図である。
【0025】インクジェット記録装置100は、キャリ
ッジ101と、キャリッジ101に搭載されている記録
ヘッドユニット103と、ガイド軸104、105と、
表示パネル、SW部107と、金属製のプラテン108
と、送りローラ109などから構成されている。
【0026】キャリッジ101は、あらかじめ定められ
た領域(記録可能領域)をガイド軸104、105にし
たがって往復走査するものである。
【0027】記録ヘッドユニット103は、ブラック
(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)からなる各色の記録インク吐出部とプリント性向
上液( P液) 吐出部とから構成されており、キャリッジ
101の走査に伴って記録可能領域を移動し、画像デー
タにしたがって、必要なインクを吐出して記録を行うも
のである。
【0028】なお、ここで吐出部は、一体に形成される
ヘッドの一部として、あるいは別個のヘッドとして構成
されてもよい。また、記録インクは上述の4色のみに限
定されず、例えば上述のインクに加え、それらより低濃
度のインクなど他のインクを搭載していてもよい。
【0029】このような構成のインクジェット記録装置
100は、次のような動きにより記録媒体106に記録
を行う。まず、インクジェット記録装置100の給紙位
置に挿入された記録媒体106は、送りローラ109に
よって、記録領域に搬送される。記録領域にはプラテン
108が設けられており、これにより搬送された記録媒
体における記録面の平坦性が確保される。そして、キャ
リッジ101が記録媒体106のあらかじめ設定された
記録領域を往復走査する。この往復走査の時に、記録ヘ
ッドユニット103は各インクを吐出して画像を形成す
ることで記録を行うことができる。
【0030】図2は記録ヘッドユニット103の記録ヘ
ッドの正面図である。記録ヘッドの吐出口面には、P
液、Kインク、Cインク、Mインク、Yインクのそれぞ
れに対応した複数の吐出口23があり、各色のインクお
よびP液の吐出口の数はそれぞれ64個である。各色6
4個ある吐出口の間隔は、ピッチが約70μmであり、
従って360dpiの密度で、各吐出口23はそれぞれ
のインクごとに直線状に配置されている。また、各色の
吐出口列は、主走査方向において、図中右からP、K、
C、M、Yの順に配列されている。
【0031】本実施形態のインクジェット記録装置は、
吐出口に対応して電気・熱変換体を配置し、記録情報に
対応する駆動信号を電気・熱変換体に印加して吐出口か
らインクを吐出させる記録方式を採用するものである。
【0032】図3は、上述した記録ヘッドにおける吐出
口およびこれに連通するインク液路の一単位を示す模式
的断面図である。
【0033】吐出口23に対応して、これに連通するイ
ンク液路24が設けられており、インク液路24が配設
される部位の後方にはこれら複数のインク液路にインク
を供給するための共通液室(図示省略)が設けられてい
る。インク液路24には、インク滴を吐出するために利
用されるエネルギーを発生する電気・熱変換体からなる
発熱体30やこれに電力を供給するための電極配線(図
示省略)が設けられている。発熱体30や電極配線は、
シリコンなどからなる基板33上に成膜技術によって形
成される。発熱体30の上にはインクと発熱体とが直接
接触しないように保護膜36が形成されている。さら
に、この基板上に樹脂またはガラス材よりなる隔壁およ
び天板34を形成することによって上記吐出口、インク
液路、共通液室等が形成される。この構成において、発
熱体30の発熱により急速に加熱された発熱体付近のイ
ンクには膜沸騰により気泡が生成し、この生成気泡の圧
力によりインク滴35を記録媒体31に向かって吐出
し、記録媒体31上に文字や画像を形成することができ
る。この時、吐出される各インクのインク滴の体積は約
40ngである。
【0034】なお、このように、電気・熱変換体を使用
した記録方式は、インク滴吐出時に熱エネルギー印加に
より形成される気泡を使用しているため、通称バブルジ
ェット記録方式と呼ばれている。
【0035】図4は、上述したインクジェット記録装置
100の主に制御構成を示すブロック図である。
【0036】ホストコンピュータから記録すべき文字や
画像のデータ(以下、「画像データ」と呼ぶ)が記録装
置の受信バッファ401に入力される。また、正しくデ
ータが転送されているか否かを確認するデータが記録装
置からホストコンピュータに返される。受信バッファ4
01が受け取った画像データはCPU402の管理の
下、メモリ部403に転送され、RAM(ランダムアク
セスメモリ)に一時的に記憶される。メカコントロール
部404は、CPU402からの指令によりキャリッジ
モータやラインフィードモータなどのメカ部405を駆
動する。センサ/SWコントロール部406は各種セン
サやSW(スイッチ)より構成されるセンサ/SW部4
07からの信号をCPU402に送る。表示素子コント
ロール部408は、CPU402からの指令により表示
パネル群のLEDなどの表示素子部409を制御する。
ヘッドコントロール部410はCPUからの指令により
記録ヘッド411を制御する。また、記録ヘッド411
の状態を示す温度情報などを取り込み、CPU402に
伝えるといった流れによって、インクジェット記録装置
100は駆動している。
【0037】次に、以上の構成に基づく本実施形態のイ
ンクジェット記録方法を説明する。 (実施形態1)本実施形態では、記録に用いる記録媒体
がBPFの場合と普通紙の場合とで、記録インクとプリ
ント性向上液との吐出順序について異なる記録モードを
実行し、さらにコート紙等を用いる場合はプリント性向
上液を用いない記録モードを実行する。
【0038】すなわち、本発明の一実施形態によるイン
クジェット記録方法は、記録媒体それぞれに適した記録
モードを選択し、その記録モードに従って、それぞれの
記録媒体に適した記録動作を行うものである。
【0039】図5は、実施形態の記録動作を示すフロー
チャートである。
【0040】まず、画像データを記録する記録媒体の種
類を設定する(ステップ1)。この設定は、インクジェ
ット記録装置に接続されたホストコンピュータから記録
媒体の設定に係るデータが受信バッファを経由してCP
U402に送られることにより、または、センサ/SW
部407によって検出された記録媒体の種類に関するデ
ータがセンサ/SWコントロール部406を経由してC
PU402に送られることにより、さらにインクジェッ
ト記録装置に設けた操作部412を介して使用者の手動
選択によって設定されたデータがCPU402に送られ
ることにより、行われる。なお、センサ/SW部407
による記録媒体の種類の検出方法は、「反射型センサ」
と「透過型センサ」の組みあわせで、出力光量値を測定
し、その出力光量値の違いで種類を検出する方法が一般
的である。
【0041】そして、以上のように設定された記録媒体
が普通紙か否かが判定される(ステップ2)。判定の結
果、普通紙である場合は、プリント性向上液(以降P液
と称す)の使用が決定される(ステップ3)。具体的に
は、例えばプリント性向上液を使用する旨のフラグが立
てられる。そして、普通紙に画像を記録するのに適した
記録モードである後述の記録モード(I)が設定される
(ステップ4)。
【0042】ステップ2で普通紙でないと判定した場合
は、記録媒体の設定がBPFか否かを判定する(ステッ
プ5)。判定の結果、BPFである場合、P液の使用が
決定される(ステップ6)。そして、BPFに画像を記
録するのに適した記録モードである後述の記録モード
(II)が設定される。
【0043】ステップ5でBPFでないと判定した場
合、P液は使用しないと決定され(ステップ8)、普通
紙、BPF以外の記録媒体、例えばコート紙、あるいは
光沢紙、OHPフィルムに画像を記録するのに適した記
録モードである後述の記録モード(III)が設定され
る。
【0044】以上のいずれかの記録モードの設定が行わ
れると、その記録モードにしたがって、記録動作が実行
される(ステップ10)。
【0045】なお、ここで述べているプリント性向上液
(P液)とは、基本的にインク中の色材である染料また
は顔料を不溶化するものであり、この不溶化によって、
色材が記録媒体表面に多く残り濃度を向上させること
や、にじみやフェザリングを防止できる点からプリント
性向上液と称する。このプリント性向上液は、インク中
の染料を不溶化する液体、インク中の顔料に分散破壊を
生じせしめる液体、プリント性向上液などを含むもので
ある。ここで、不溶化とは、インク中の染料に含まれる
アニオン性基とプリント性向上液中に含まれるカチオン
性物質のカチオン性基がイオン的に相互作用を起こして
イオン結合が生じ、インク中に均一に溶解していた染料
が溶液中から分離する現象である。なお、本発明におい
ては必ずしもインク中のすべての染料を不溶化しなくと
も、本発明に述べるようなカラーブリード抑制、発色性
の向上、文字品位の向上、定着性の向上といった効果が
得られる。また、凝集とは、インクに使用している色剤
がアニオン性基を有する水溶性染料の場合には、不溶化
と同一の意味で使用される。また、インクに使用してい
る色剤が顔料の場合には、顔料分散剤あるいは顔料表面
とプリント性向上液中に含まれるカチオン性物質のカチ
オン性基がイオン的相互作用を起こし、顔料の分散破壊
が生じ、顔料の粒子径が巨大化することを含む。
【0046】また、ここで使用した記録インクとP液と
は以下のような組成のものを用いている。
【0047】K、C、M、Yインクは、それぞれ グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料 3.0重量% 水 78.0重量% の組成となっている。
【0048】なお、染料はY、M、C、Kでそれぞれ反
応した染料とした。
【0049】P液は、 ポリアリルアミン塩酸塩 1.0重量% 塩化ベンザルコニウム 1.0重量% チオジグリコール 1.0重量% アセチレノールEH 0.5重量% 水 87.5重量% の組成となっている。
【0050】次に、上述した記録モード(I)、(I
I)および(III)について具体的に説明する。
【0051】図6は、1パスで画像を記録する場合の記
録ヘッドユニット103の動きを模式的に示したもので
ある。
【0052】記録ヘッドユニット103は、主走査方向
の往方向(矢印A方向)、および復方向(矢印B方向)
にシリアルスキャンして、記録媒体106上に画像を記
録する。この場合、記録ヘッドユニット103は図7に
示すように、往方向に向かって端からP液、Kインク、
Cインク、Mインク、Yインクの順に各吐出部が配列し
ている。各インクの吐出部は走査方向に対して垂直に一
列に配列した吐出口23から成っており、この吐出口2
3の配列幅をノズル幅Lとする。
【0053】この記録ヘッドユニット103を用いて1
パス(一走査)で画像を記録する基本的動作は次のとお
りである。
【0054】まず、記録ヘッドユニット103を、記録
開始ポジションから、矢印Aで示す往方向に走査させ、
その走査時に画像データに基づいてP液および、記録イ
ンクを選択的に吐出して記録を行う。そして、この記録
媒体106における所定領域の往方向の走査の後、矢印
Bで示す復方向に記録ヘッドユニット103を移動させ
て、記録開始ポジションまで戻し、これとともに送りロ
ーラによって記録媒体106を矢印Cで示す副走査方向
にノズル幅Lだけ搬送する。そして再度、記録ヘッドユ
ニット103を矢印Aで示す方向に走査させ、記録媒体
106に記録を行う。このような動作の繰り返しによっ
て例えばA4サイズの記録媒体全体に画像を記録するこ
とができる。
【0055】なお、図6中、右端の番号、、・・は
記録ヘッドユニット103が走査を行った回数を示して
おり、図では4回目の途中までの画像記録の状態を示し
ている。
【0056】以上の基本動作に基づく1パスの画像記録
について、普通紙を記録媒体に用いる場合に実行される
記録モード(I)の記録方法を図8(a)および、図8
(b)に示す模式図を参照して説明する。
【0057】まず、普通紙130に対し記録ヘッドユニ
ット103を矢印Aで示す往方向に走査させる。この
時、画像データに基づいて、まずP液滴121を吐出
し、続いてKインク滴122、Cインク滴123、Mイ
ンク滴124、Yインク滴125の順に必要な記録イン
クを吐出して普通紙130に記録を行う。この往方向で
の記録終了後、記録ヘッドユニット103を復方向に走
査させるとともに、送りローラ109により普通紙13
0をノズル幅分だけ副走査方向にノズル幅Lだけ移動さ
せる。この記録動作を繰り返すことにより、普通紙へ画
像を形成する。
【0058】ここで、記録ヘッドユニット103の吐出
部の往方向に向かって先頭にP液を配置し、これにより
往方向の走査で最初にP液を吐出し、普通紙130の表
面に付着させた後、各色の記録インクを吐出することが
できる。このような吐出順序とすることで、各色の記録
インク滴122,123,124,125とP液滴12
1とが、普通紙130の表面もしくはその表面から浅い
部分で反応し不溶化が促進される。したがって、P液を
用いない記録に比べて、濃度を向上させることができ、
これとともに普通紙上でのカラーブリード抑制、耐水性
の向上などを実現できる。
【0059】次に、記録媒体としてBPFを用いる場合
の記録モード(II)の記録方法を図8(c)および、
図8(d)に示す模式図を参照して説明する。
【0060】BPF110は、前述したように、インク
吐出側の表面から順にインク輸送層111、インク保持
層112、透明PET層113の3層構造となってい
る。
【0061】まず、BPF110上の記録開始ポジショ
ンから記録ヘッドユニット103を往方向に走査させ
る。この時、P液は吐出せず、画像データに基づいてK
インク滴122、Cインク滴123、Mインク滴12
4、Yインク滴125のみを吐出してBPF110のイ
ンク輸送層111にインクドットを形成する。この往方
向での記録終了後、記録ヘッドユニット103を復方向
に走査させるが、このときBPF110を副走査方向に
は移動させず、先に往方向走査で記録インクにより形成
したインクドットに対しP液滴121を吐出する。そし
てこの復方向の走査によって記録ヘッドユニット103
が記録開始ポジションに戻ると、BPF110を副走査
方向にノズル幅Lだけ移動させる。この記録動作を繰り
返すことにより、BPF110への記録を行うことがで
きる。
【0062】以上のBPFに対する記録をインクなどの
浸透状態を示す図9を参照して説明する。図9(a)に
示すように、最初に記録インクが吐出されることによ
り、インクはインク保持層112まで十分到達すること
ができ、これにより、透明PET層113側から見ても
高濃度の画像を形成することができる。そして、図9
(c)に示すように、所定の時間が経過して記録インク
がインク保持層112にまで到達した後に、P液が吐出
されてインク輸送層111表面にP液が付着し、このイ
ンク輸送層111表面もしくはその浅い部分で記録イン
クとP液との反応が起きる。この結果、透明PET層1
13側から見て高濃度の画像を形成できるとともに、イ
ンク輸送層111側で水などに触れても蒸気反応により
生成される不溶化物の存在によって耐水性も維持するこ
とが可能となる。
【0063】これに対し、図9(b)に示すように、上
述した普通紙への記録の場合と同様に、最初にプリント
性向上液をBPF110に付着させ、その後、このプリ
ント性向上液の上から記録インクを付着させると、先に
付着したP液がインク輸送層111に吸収・浸透してい
る最中に、記録インクがインク輸送層111表面に付着
するため、P液と記録インクとの反応がインク輸送層1
11内の途中で行われてしまい、記録インクがインク保
持層112に十分浸透する前にインク輸送層111内で
不溶化してしまう。したがって、透明PET層113側
から見たときの画像濃度は低下することになる。
【0064】なお、復方向に記録ヘッドユニット103
を走査する際に記録動作を行わず、DPF110を副走
査方向に搬送しないで、再度記録ヘッドユニット103
往方向へ走査させてP液を吐出するようにしてもよい
が、この場合、2パスで記録を行うことになる。これに
対し、本実施形態によれば、1パスで記録動作が完了す
るため、普通紙と同様の記録時間とすることができる。
【0065】次に、プリント性向上液を必要としないコ
ート紙等を用いる場合の記録モード(III)の記録方
法を図8(e)および、図8(f)に示す模式図を参照
して説明する。
【0066】コート紙140は、基材142上に記録イ
ンク吸収・定着用のコーティング層141を設けたもの
である。このようなコート紙140の場合、コーティン
グ層141にて、記録インクの速やかな定着が行われる
ので、普通紙やBPFのように耐水性等の問題が起こり
にくく、P液を使用しなくても十分高品位で堅牢性の高
い画像を形成することができる。
【0067】まず、コート紙140上に記録ヘッドユニ
ット103を往方向に走査させ、P液は吐出せず、Kイ
ンク滴122、Cインク滴123、Mインク滴124、
Yインク滴125のみを吐出してコート紙140のコー
ティング層141表面に記録を行う。この往方向での記
録終了後、記録ヘッドユニット103を復方向に走査さ
せるとともに、コート紙140を副走査方向にノズル幅
Lだけ移動させる。この記録動作を繰り返すことによ
り、コート紙140への記録を行う。つまり、他の記録
モードでは行っていたP液の吐出をこのモードでは行わ
ない。コーティング層141にて記録インクを保持する
ため、P液を用いずに高品位の画像を形成することがで
きる。
【0068】なお、以上説明した本実施形態では、普通
紙が記録モード(I)、BPFが記録モード(II)、
普通紙、BPF以外の記録媒体が記録モード(III)
というふうに記録媒体の種類によって記録モードを設定
しているが、普通紙、BPF以外でも記録媒体のインク
吸収面の構成によっては、プリント性向上液を使用した
記録モード(I)あるいは記録モード(II)で記録を
行うほうが耐水性、画像品位の点で好ましい場合は、耐
水性、画像品位の向上が図れるモードに設定することも
できる。
【0069】また、ユーザが、用いようとする記録媒体
に適した記録モードを特定できない場合にも対応できる
ように、操作部のスイッチ切り替えにより記録モード
(I)、(II)、(III)をそれぞれ選択設定でき
るようにし、それぞれの記録媒体に適した記録モードを
選ぶこともできる。例えば、同じコート紙であっても、
製造方法、コーティング層、基材などが異なると、必ず
しも記録モード(III)による記録方法が適したもの
とは限らない。このようにそれぞれのコート紙に適した
記録モードで画像を形成することができれば、記録媒体
への適用範囲をより広くすることが可能となる。
【0070】また、本発明者らの実験によれば、キヤノ
ン株式会社製カラープリンタ−BJC−700Jとキヤ
ノン株式会社製バックプリントフィルムBF−102を
用いて検討したところ、上記記録モード(II)で、所
定の時間後に、プリント性向上液を記録する際に、約
0.5秒〜5秒の時間差があれば、十分な記録濃度と耐
水性を実現する事ができた。
【0071】(実施形態2)次に、2パスで画像を記録
する場合の実施形態について説明する。
【0072】図10は、2パスで画像を記録する場合の
記録ヘッドユニット103の動きを示したものである。
記録ヘッドユニット103は、矢印Aで示す往方向と、
矢印Bで示す復方向とにシリアルスキャンし、記録媒体
106上に画像を記録する。記録ヘッドユニット103
は図11に示すように、往方向に向かって端からP液、
Kインク、Cインク、Mインク、Yインクの順に吐出部
が配列するものである。また、各インクの吐出部は、主
走査方向に対して垂直に一列に配列した吐出口23から
成っている。この吐出口23一列の配列幅をノズル幅L
とし、このノズル幅Lの半分の長さを副走査幅lとす
る。
【0073】また、記録ヘッドの吐出口配列の上半分を
ノズル領域Rとし、下半分をノズル領域Fとする。
【0074】2パスで画像を記録する場合の基本的な動
作は次のとおりである。
【0075】まず、記録ヘッドユニット103を、記録
開始ポジションから、まず往方向に走査させ、その走査
時に記録ヘッドのノズル領域Fの吐出口23より所定の
インクを吐出して、記録媒体上に記録を行う。このと
き、画像データは画素に関して所定の間引きマスク(図
示省略)によりドット数を1/2に間引いたものとす
る。次に復方向に走査させて、記録開始ポジションまで
戻す。記録ヘッドユニット103が記録開始ポジション
まで戻ると、記録媒体106を矢印Cで示す副走査方向
に副走査幅lだけ搬送する。その後、記録ヘッドユニッ
ト103を再び往方向に走査し、記録ヘッドの上半分で
あるノズル領域Rの吐出口23より、最初の往方向への
走査で間引かれて記録されなかった残り1/2の画像デ
ータに基づき吐出を行い、先にノズル領域Fにて記録さ
れた領域の上に重ねて記録を行う。この記録と同時に、
記録ヘッドの下半分であるノズル領域Fの吐出口23よ
り、この領域Fに対応する走査領域において次の記録対
象の画像データのうち、間引きマスクにより1/2に間
引いた画像データに基づく記録を行う。
【0076】このように記録媒体106の所定領域を記
録した後、復方向の走査によって、記録開始位置まで戻
り、これとともに記録媒体106を矢印Cで示す副走査
方向に副走査幅lだけ搬送する。このような動作を繰り
返して画像を形成する。
【0077】このように、画像データを1/2に間引い
て、2パスで画像を記録することにより、記録ヘッドの
各吐出口23の吐出特性のばらつきに起因した濃度ムラ
やスジの発生を防ぐことができ、より高品位な記録画像
を得ることができる。
【0078】なお、図10中、右端の番号、、・・
は記録ヘッドユニット103が走査を行った回数を示し
ており、図では4回目の途中までの画像記録の状態を示
している。
【0079】以上の基本動作に基づく記録モード(I)
の記録方法を図12(a)および、図12(b)に示す
模式図を参照して説明する。
【0080】まず、普通紙130上で記録開始ポジショ
ンから記録ヘッドヘッドユニット103を往方向に走査
させる。このとき、ノズル領域Fから1/2に間引きし
た画像データに基づき、まずP液121を吐出した後、
Kインク滴122、Cインク滴123、Mインク滴12
4、Yインク滴125の順序で選択的に普通紙130上
に吐出する。往方向での記録動作終了後、送りローラ1
09により、普通紙130を副走査方向に副走査幅lだ
け搬送するとともに、記録ヘッドユニット103を矢印
Bで示す復方向に走査して、記録開始位置まで戻す。そ
して再度、往方向へ走査して、ノズル領域Rにより1/
2間引いたデータに基づき、先にノズル領域Fによって
記録した領域に記録を行う。このとき、インクの吐出は
1回目の記録動作と同様に、まずP液を吐出した後に記
録インクを吐出していく。
【0081】先に述べた1パスでの記録のときと同様
に、P液と記録インクが普通紙110表面もしくはその
近傍で反応して不溶化するため、濃度向上による発色性
の向上、文字品位の向上を得ることができ、これととも
にカラーブリード抑制、耐水性の向上効果を実現するこ
とができる。さらには2パス記録による濃度ムラの抑制
効果を得ることができる。
【0082】次に記録モード(II)での記録方法を図
12(c)、図12(d)および、図12(e)に示す
模式図を用いて説明する。
【0083】まず、記録開始ポジションから記録ヘッド
ユニット103を矢印Aで示す往方向に走査させる。こ
の時、ノズル領域Fから間引きマスクにより1/2に間
引かれた画像データにしたがって、Kインク滴122、
Cインク滴123、Mインク滴124、Yインク滴12
5の順で選択的にインクを吐出する。このときP液は吐
出しない。次に、矢印Bで示す復方向に記録開始ポジシ
ョンまで走査するとともに、BPF110を副走査方向
に副走査幅lだけ移動させる。
【0084】そして、再度記録ヘッドユニット103を
往方向に走査させ、ノズル領域Rからは先の記録で間引
かれた残りの画像データに基づき、またノズル領域Fか
らは新たな1/2の間引き画像データに基づきインクを
吐出する。この時もP液は吐出しない。
【0085】そして、上述の2回目の往走査の後、復走
査でノズル領域Rの吐出口のみからP液を吐出し、重ね
て記録インクを吐出した領域にP液を付着させる。この
走査を終了すると、BPF110を副走査方向に副走査
幅lだけ搬送する。以上のようにして記録動作を繰り返
していく。
【0086】このように、2パスで画像を記録する際
に、2パス目の記録インクの吐出後、復方向に記録ヘッ
ドユニット103を移動させる際にP液を吐出すること
により、BPF110のインク輸送層111に対しては
最初に記録インクが吐出され、その後、P液が吐出され
ることになり、このP液が吐出されるまでの時間が実施
形態1で示した1パスでの記録に比べて長いため、記録
インクが十分インク保持層112に浸透してから、P液
と反応して不溶化することができる。したがって、より
記録濃度の高い高品位な記録画像を得ることができる。
【0087】次に、記録モード(III)の記録方法に
ついて、図12(f)および、図12(g)に示す模式
図を参照して説明する。ここでは、普通紙、BPF以外
の記録媒体として、コート紙を用いた場合を例にとって
説明する。
【0088】コート紙140上で、記録ヘッドユニット
103を往方向へ走査させ、このとき、間引きマスクに
より1/2に間引いた画像データに基づいて、ノズル領
域Fから各記録インクを吐出する。このときP液は吐出
しない。そして、このようにコート紙140の一方端ま
で記録ヘッドユニット103を走査させた後、復方向に
記録ヘッドユニット103を走査させるとともに、コー
ト紙140を副走査方向に副走査幅lだけ移動させる。
【0089】次に再度、記録ヘッドユニット103を往
方向に走査させ、このときノズル領域Rからは1回目の
記録動作により間引かれた画像データの残り分のデータ
に基づいて、各記録インクを吐出し、ノズル領域Fから
は1/2に間引いた次の画像データに基づいて、各記録
インクを吐出する。このとき、P液は吐出しない。同様
にコート紙140の一方端まで記録ヘッドユニット10
3を走査させた後、復方向に記録ヘッドユニット103
を走査させるとともに、コート紙140を副走査方向に
副走査幅lだけ移動させる。以降、この2回の記録動作
と同様の動作を繰り返して画像を形成していく。
【0090】なお、上記実施形態では、2パスによる記
録方法に本発明を適用した例を説明したが、2パスに限
定するものではなく、2パス以上のマルチパス記録に本
発明を適用できることはもちろんである。
【0091】なお、本発明を実施するにあたって、使用
するインクは特に染料インクに限るものではなく、顔料
を分散させた顔料インクを用いることもできるし、使用
する処理液はその顔料を凝集させるものを用いることが
できる。前記した無色液体A1と混合して凝集を引き起
こす顔料インクの一例として以下のものを挙げることが
できる。すなわち、下記に述べるようにして、それぞれ
顔料とアニオン性化合物とを含むイエロー,マゼンタ,
シアン,ブラックの各色インク、Y2,M2,C2およ
びK2を得ることができる。
【0092】ブラックインクK2 アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をバッチ式縦
型サンドミル(アイメックス株式会社製)に仕込み、1
mm径のガラスビーズをメディアとして充填し、水冷し
つつ3時間分散処理を行った。分散後の粘度は9cp
s、pHは10.0であった。この分散液を遠心分離機
にかけ粗大粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカ
ーボンブラック分散体を作製した。
【0093】 (カーボンブラック分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 40部 ・カーボンブラック 24部 (商品名;Mogul L、キャブラック株式会社製) ・グリセリン 15部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 次に、上記で得られた分散体を充分に拡散して顔料が含
有されたインクジェット用のブラックインクK2を得
た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0094】イエローインクY2 アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸−メチ
ルメタアクリレート、酸価280、重量平均分子量1
1,000、固形分20%の水溶液、中和剤:ジエタノ
ールアミン)を分散剤として用い、以下に示す材料を用
いて、ブラックインクK2の作製の場合と同様に分散処
理を行い、重量平均粒径103nmのイエロー色分散体
を作製した。
【0095】 (イエロー分散体の組成) ・P−2水溶液(固形分20%) 35部 ・C.I.ピグメントイエロー180 24部 (商品名;ノバパームイエロー PH−G、 Hoechst Aktiengesellschaft製) ・トリエチレングリコール 10部 ・ジエチレングリコール 10部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 1.0部 ・イソプロピルアルコール 0.5部 ・水 135部 上記で得られたイエロー分散体を充分に拡散して、顔料
が含有されたインクジェット用のイエローインクY2を
得た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0096】シアンインクC2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径120nmのシアン色分散
体を作製した。
【0097】 (シアン色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 30部 ・C.I.ビグメントブルー15:3 24部 (商品名;ファストゲンブル−FGF、 大日本インキ化学工業株式会社製) ・グリセリン 15部 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたシアン色分散体を充分に攪拌して、顔料
が含有されたインクジェット用のシアンインクC2を得
た。最終調製物の固形分は、約9.6%であった。
【0098】マゼンタインクM2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分
散体を作製した。
【0099】 (マゼンタ色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 20部 ・C.I.ピグメントレッド122 24部 (大日本インキ化学工業株式会社製) ・グリセリン 15部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に拡散して、顔
料が含有されたインクジェット用のマゼンタインクM2
を得た。最終調製物の固形分は、約9.2%であった。
【0100】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0101】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0102】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0103】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0104】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0105】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0106】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0107】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0108】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0109】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録方法および
インクジェット記録装置を用いることにより、バックプ
リントフィルムのようにインク定着層と透明層の少なく
とも二層からなる記録媒体に対し、記録インクおよびこ
れを不溶化するプリント性向上液を用いて記録する場合
には、記録インクが吐出されてインク定着層の所定の深
さに浸透した後、プリント性向上液が吐出されるので、
記録インクとプリント性向上液とが反応して色材の不溶
化が生じるのは、この色材がインク定着層に十分浸透し
透明層に近い部分に至った後となる。この結果、透明層
側から観察したとき、記録画像について高濃度を得るこ
とができる。
【0110】この結果、普通紙への記録ばかりでなく、
バックプリントフィルムやコート紙など、普通紙以外の
記録媒体に対しても、それぞれ適した記録方法によっ
て、記録を行うことができる。したがって、どのような
記録媒体であっても、高品位で信頼性の高い画像を形成
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の斜視図であ
る。
【図2】記録ヘッドユニットの正面図である。
【図3】記録ヘッドの模式的断面図である。
【図4】本発明のインクジェット記録装置の構成を示す
ブロック図である。
【図5】本発明のインクジェット記録方法の記録動作を
示すフローチャートである。
【図6】1パス記録のときの記録ヘッドユニットの動き
を示す平面図である。
【図7】図6中の記録ヘッドユニットの正面図である。
【図8】本発明のインクジェット記録方法の記録動作を
しめす模式図である。
【図9】BPFの記録面に対して垂直に切った模式的断
面図である。
【図10】2パス記録のときの記録ヘッドユニットの動
きを示す平面図である。
【図11】図10中の記録ヘッドユニットの正面図であ
る。
【図12】本発明のインクジェット記録方法のほかの例
の記録動作を示す模式図である。
【図13】従来のインクジェット記録装置による記録動
作を示す模式図である。
【図14】従来のBPFへの記録状態を示す記録面に対
して垂直に切った模式的断面図である。
【図15】従来の記録方法でBPFにプリント性向上液
を用いた場合と用いなかった場合との入力画像データと
記録画像濃度との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
23 吐出口 100 インクジェット記録装置 103 記録ヘッドユニット 401 受信バッファ(制御部) 402 CPU(制御部) 403 メモリ部(制御部) 404 メカコントロール部(制御部) 405 メカ部(制御部) 406 センサ/SWコントロール部(制御部) 407 センサ/SW部(制御部) 410 記録ヘッドコントロール部(制御部) 411 記録ヘッド 110 BPF 121 P液滴(プリント性向上液滴) 122 K液滴(記録インク滴) 123 C液滴(記録インク滴) 124 M液滴(記録インク滴) 125 Y液滴(記録インク滴) 130 普通紙(記録媒体) 140 コート紙(記録媒体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA09 EA11 EA13 EC14 EC42 FA03 FB01 FC06 HA05 HA42 HA44 KD10 2H086 BA02 BA05 BA15 BA19 BA21 BA59

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に画像を記録する記録インクを
    吐出する第一の吐出部と、 記録インクを不溶化するプリント性向上液を吐出する第
    二の吐出部とを備えたインクジェット記録装置におい
    て、 記録媒体に第一の吐出部から記録インクを吐出し、記録
    媒体表面に該記録インクのドットを形成した後、第二の
    吐出部からプリント性向上液を吐出して記録媒体表面の
    前記記録インクのドットにプリント性向上液を重ねるこ
    とにより画像を記録する第一モード実行手段と、 記録インクおよびプリント性向上液の吐出順序および/
    またはプリント性向上液を当該記録に用いるか否かにつ
    いて、前記第一モードと異なる第二モードを実行して記
    録媒体に画像を記録する第二モード実行手段とを備えた
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体に画像を記録する記録インクを
    吐出する第一の吐出部と、 記録インクを不溶化するプリント性向上液を吐出する第
    二の吐出部とを備えたインクジェット記録装置におい
    て、 記録媒体に前記第一の吐出部から記録インクを吐出し、
    記録媒体表面に該記録インクのドットを形成した後、前
    記第二の吐出口からプリント性向上液を吐出して記録媒
    体表面の前記記録インクのドットにプリント性向上液を
    重ねることにより画像を記録する第一モード実行手段
    と、 記録媒体上に第二の吐出部からプリント性向上液を吐出
    し、記録媒体表面に該プリント性向上液のドットを形成
    した後、第一の吐出部から記録インクを吐出して記録媒
    体表面の前記プリント性向上液のドットに記録インクを
    重ねることにより画像を記録する第二モード実行手段
    と、 記録媒体上に第一の吐出部から記録インクを吐出し、記
    録媒体表面に画像を記録する第三モード実行手段とを設
    けたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体の種類に応じて、前記第一モー
    ド、前記第二モードおよび前記第三モードの中から一つ
    のモードを選択する選択手段をさらに備えたことを特徴
    とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記選択手段は、記録媒体の種類がバッ
    クプリントフィルムであったときは前記第一モードを選
    択し、記録媒体の種類が普通紙であったときは前記第二
    モードを選択し、記録媒体の種類がコート紙であったと
    きは前記第三モードを選択することを特徴とする請求項
    3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記第一の吐出部および前記第二の吐出
    部は、熱エネルギーを利用して、それぞれインクまたは
    プリント性向上液に気泡を生じさせ、この気泡の圧力に
    よってそれぞれインクまたはプリント性向上液を吐出す
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか
    に記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体に画像を記録する記録インクを
    吐出する第一の吐出部と、 記録インクを不溶化するプリント性向上液を吐出する第
    二の吐出部とを備えたインクジェット記録装置を用いた
    インクジェット記録方法において、 記録インクの吸収、浸透が可能なインク定着層と、透明
    層との少なくとも二層からなる記録媒体への記録時に、 前記第一の吐出部から記録インクを吐出し、所定の時間
    経過後、第二の吐出部からプリント性向上液を吐出する
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
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