JP2000012470A - 気相成長装置 - Google Patents

気相成長装置

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JP2000012470A
JP2000012470A JP10189777A JP18977798A JP2000012470A JP 2000012470 A JP2000012470 A JP 2000012470A JP 10189777 A JP10189777 A JP 10189777A JP 18977798 A JP18977798 A JP 18977798A JP 2000012470 A JP2000012470 A JP 2000012470A
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thin film
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ring
vapor phase
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JP10189777A
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Takeshi Arai
剛 荒井
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急激な昇降温によりサセプタに発生するひび
や割れを大幅に抑制し、これによって信頼性の高い薄膜
を形成できる気相薄膜成長装置を提供する。 【解決手段】 サセプタ3とリング2の双方のエッジ部
にここから垂下されるスカート部3a,2aをそれぞれ
設け、近接対面させた配置とする。サセプタ3のエッジ
部がリング2によって垂直方向に空間的に遮蔽されない
ので、サセプタ3の上下の赤外線ランプ6a,6bによ
る加熱量が均等となり、熱応力によるサセプタ3のひび
や割れが防止できる。反応容器1の上部空間1aを流れ
る反応ガスは、両スカート部3a,2aの間の微小間隙
7にも多少進入して堆積物層を形成するが、微小間隙7
の垂直方向長さh1をこの堆積物層の垂直方向形成長さ
よりも大としておけば、堆積反応はほぼ微小間隙7内で
終了し、下部空間1bを汚染しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気相成長装置に関
し、特に急激な昇降温を要するプロセスに使用してもサ
セプタのひびや割れの発生を防止できる装置構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、被成膜基板上に薄膜を気相成長さ
せるための装置、特に半導体基板上にシリコン系薄膜を
気相成長させるための装置として、たとえば図4に示さ
れるような枚葉式の気相成長装置が知られている。この
装置は、透明石英からなる反応容器1内に1枚ずつセッ
トされた基板Sを、上下より赤外線ランプ6a,6bを
用いて輻射加熱しながら、気相成長を行わせるものであ
る。この赤外線ランプ6a,6bはそれぞれ反応容器1
の外部上側および外部下側において、二重の同心円状に
配列されている。
【0003】上記反応容器1内には、基板Sを載置する
ためのサセプタ13が水平に配設されている。このサセ
プタ13は、上面に形成された座繰り部13bに基板S
を収容し、自身は矢印E方向に回転される。サセプタ1
3は、反応容器1の側壁部から該サセプタ13の外周至
近部にかけて設けられるリング12により周回されてい
る。このリング12は、上記サセプタ13と共働して反
応容器1の内部空間を上部空間1aと下部空間1bとに
分割する。上部空間1aでは、矢印Aで示されるごとく
ガス供給孔4aからキャリアガスと共に導入された原料
ガスが、基板Sの表面をほぼ層流を形成しながら流れ、
矢印Bで示されるごとく反対側の排気孔5aから排気さ
れる。上記リング12は、ガス供給孔4aから基板Sに
至るまでの間に原料ガスの温度を前もって加熱する役割
を果たすものである。一方の下部空間1bにおいては、
ガス供給孔4bから矢印Cで示されるごとくパージガス
が供給され、矢印Dで示されるごとく反対側の排気孔5
bより排気される
【0004】上述のような構成を有する気相成長装置に
おいては、原料ガスが下部空間1bへ進入することを防
止することが重要である。原料ガスが下部空間1bへ自
由に進入してしまうと、サセプタ13の裏面や下部空間
1bの内壁面に原料ガスに由来する堆積物層が形成さ
れ、この堆積物層が成膜プロセス中の昇降温に伴って剥
離して上部空間1a内に進入し、該上部空間1a内のパ
ーティクルレベルを悪化させたり、あるいは下部空間1
bの内壁面に形成された堆積物層が赤外線ランプ6bの
透光量を低下させ、成膜温度を不安定化させる原因とな
る。いずれも、成長される薄膜の膜質低下につながり、
好ましくない。そこで、上記進入を抑制するための対策
のひとつとして、パージガスの圧力を原料ガスの圧力よ
りも高めることが行われている。これにより、原料ガス
の下部空間1bへの進入を大幅に減ずることができる。
【0005】また、さらなる対策として既に図4にも示
されているように、リング12のエッジ部とサセプタ1
3のエッジ部とを相補的階段形状とする構造が、特開平
7−78863号公報に開示されている。このリング1
2とサセプタ13との係合部分の拡大図を図5に示す。
リング12とサセプタ13は、各々のエッジ部から水平
方向に突出するフランジ(flange)部12a,13aをそ
れぞれ有し、これらフランジ部12a,13aの空間配
置が相補的であることに起因して、両者間にカギ形に屈
曲した微小間隙14が確保されている。原料ガスが下部
空間1bに進入するには、この屈曲した微小間隙14を
通過する必要があるが、該微小間隙14を通過する間に
発生する乱流によりこの微小間隙14内への堆積物層の
付着量が多くなるので、下部空間1bになお進入しよう
とする原料ガスを微小間隙14でほぼ完全にトラップす
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような相補的な階段形状を有するリング12とサセプタ
13を急激な昇降温が行われるプロセスに適用した場
合、サセプタ13のフランジ部13aに、図5に示され
るようなひびや割れ(以下、総称的にひびGと記載す
る。)が頻繁に発生することが明らかとなった。このひ
びGは、サセプタ13の局部的な温度差に起因するもの
と考えられる。
【0007】すなわち、サセプタ13のフランジ部13
aはリング12のフランジ部12aと空間的に重複して
いるため、サセプタ13のフランジ部13aには下側の
赤外線ランプ6bからの熱Δが直接的に到達するもの
の、上側の赤外線ランプ6aからの熱Δはリング12の
フランジ部12aに遮蔽されて間接的にしか到達しな
い。その上、フランジ部13aはサセプタ13の本体部
分に比べて厚みが小さいので、降温時の冷却速度も大き
い。これに対し、図中、鎖線で囲んだフランジ部13a
の付け根領域Xは、上下いずれの赤外線ランプ6a,6
bによっても十分に加熱されて昇温する一方、厚みがあ
るので降温時の冷却速度は遅い。この結果、付け根領域
Xの温度はフランジ部13aよりも常に高くなり、両者
間に発生する熱応力によって物理的に弱い方のフランジ
部13aにひびGが発生するのである。
【0008】ところで、上記サセプタ13の構成材料と
しては通常、カーボン基材をSiC(炭化珪素)の被膜
でコーティングしたものが用いられている。基材として
カーボンが選択されているのは、開発当初の気相成長装
置の加熱方式の主流が高周波誘導加熱であったことと関
連しているが、その他にも高純度品が得やすいこと、加
工が容易であること、熱伝導率に優れていること等のメ
リットがあるからである。ただし、カーボンは多孔質体
であるが故にプロセス中に吸蔵ガスを放出する可能性が
あること、また、特にシリコン薄膜の成長装置に適用し
ようとする場合にはカーボンとシリコン系原料ガスが反
応してサセプタの表面がSiCに変化すること等の問題
があり、その表面を最初からSiC被膜で覆う構成が一
般化しているのである。
【0009】かかる材料から構成されるサセプタ13に
上述のようなひびGが生ずると、SiC被膜が破壊され
て内側のカーボン基材が露出する。カーボン基材中には
様々な不純物が含有されており、これら不純物が気相中
に放出されて成長中の薄膜に取り込まれると、種々の問
題が生ずる。たとえば、カーボン基材から放出されたホ
ウ素(B)が成長中のシリコン系薄膜に取り込まれる
と、薄膜の抵抗率が変動してしまう。また、鉄(Fe)
やCr(クロム)等の重金属が取り込まれると、積層欠
陥やピットの発生、あるいはキャリア寿命の短縮等の不
都合がある。また、フランジ部13aが欠損してしまう
と屈曲した微小間隙14も損なわれるので、原料ガスが
下部空間1bに進入しやすくなり、該下部空間1bの内
壁面に堆積物層が形成されるといを問題がある。また、
同様のひびGの問題は、予熱リング12のフランジ部1
2aにおいても発生する。
【0010】さらに、同様のひびGの問題は、図6に示
されるように、リング22に対してエッジ部が相補的な
テーパ(taper) 形状を有するサセプタ23においても発
生することがわかった。このサセプタ23は、座繰り部
23bの内部に基板Sを収容するものであり、この座繰
り部23bの形成面側から裏面に向かって断面が拡大す
るようなテーパをエッジ部に有している。前掲の図5に
示したサセプタ13と比べれば、エッジ部に厚みが本体
と極端に異なる部材を持たない分、ひび割れ耐性には若
干優れている。しかし、リング22による空間的遮蔽に
起因する上下加熱量の不均衡については何ら根本的に解
決されていないため、昇降温サイクルを繰り返せばやは
りひびGを防止することはできない。そこで本発明は、
急激な昇降温よりサセプタやリングに発生するひびや割
れを大幅に抑制し、これによって信頼性の高い薄膜を形
成できる気相成長装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述の目的
を達成するために検討を行った結果、サセプタのエッジ
部からリングにより垂直方向に遮蔽される部分を無くす
と共に、反応容器の下部空間へ反応ガスが進入すること
を十分に抑制するために、サセプタとリングの間の微小
間隙に十分な長さを確保できる構造として、スカート部
を利用することを考え、本発明を提案するに至ったもの
である。すなわち、本発明の気相成長装置は、サセプタ
とリングの双方のエッジ部に垂直かつ下方に延びるスカ
ート部を設け、これらスカート部同士を近接対面させる
ごとく配置したものである。反応容器の上部空間と下部
空間とは、これら両スカート部間に形成される微小間隙
をもって連通されることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明においては、リングとサセ
プタとが互いにそのエッジ部から垂下されるスカート部
を有するため、サセプタのエッジ部は反応容器の外部上
下に配設されるいずれの加熱手段からも均等に加熱さ
れ、局部的な温度差を生ずることがない。したがって、
急激な昇降温サイクルを経てもクラックの発生頻度を著
しく低減させることが可能となる。
【0013】本発明の気相成長装置の一構成例を図1に
示す。なお、図1の参照符号は前掲の図4と一部共通で
ある。この装置の概要は、前掲の図4を参照しながら本
明細書の従来の技術の欄で述べたとおりであるが、従来
と異なる部分はリング2とサセプタ3の構造である。図
2に、このリング2とサセプタ3の近接対向部分の拡大
図を示す。上記サセプタ3は、その上面側に設けられた
座繰り部3bの内部に基板Sを収容するものである。該
サセプタ3とリング2のエッジ部からは、それぞれスカ
ート部3a,2aが垂下されており、これら両者が近接
対向された間の部分が微小間隙7とされている。
【0014】本発明では、このように微小間隙7が反応
容器1内で垂直方向にしか形成されないため、下部空間
1bへの反応ガスの進入を十分に抑制するためには、こ
の微小間隙7の垂直方向長さh1を十分に大きく確保す
ることが必要である。なお、単純にリング2とサセプタ
3とを共に厚板とすれば、スカート部を設けなくても両
者間に形成される微小間隙の長さを大とすることはでき
る。しかし、これではリングやサセプタの熱容量が大き
くなり過ぎ、急激な昇降温サイクルに追従することが難
しくなる。本発明でスカート部2a,3aを利用するの
は、この問題を避けるためである。すなわちスカート部
2a,3aが設けられることにより、リングとサセプタ
の板厚を増すことなく、微小間隙7の垂直方向長さh1
を十分に確保することが可能となるのである。
【0015】ここで、本発明の気相成長装置では反応容
器1の上部空間1aと下部空間1bとは完全に断絶され
たものではなく、上記微小間隙7を介して連通されてい
るため、この微小間隙7内にもある程度の堆積物層Fは
不可避的に形成される。しかし、上部空間1a側から見
て微小間隙7の深部に向かうほど原料ガスは到達しにく
くなり、堆積物層Fが形成されにくくなる。したがっ
て、ある条件下における堆積物層Fの垂直方向形成長さ
をh2とすると、微小間隙7の垂直方向長さh1がこれ
より常に大きければ(h1>h2)、下部空間1bへの
原料ガスの進入を十分に抑制し、サセプタ3の裏面側や
下部空間1bの内壁面上への堆積物層の蓄積を防止する
ことができる。
【0016】上記サセプタ3のエッジ部には、面取り形
状または丸みが付与されていることが、ひびや割れの発
生を防止する上で一層効果的である。本発明において被
成膜基板上に成長される薄膜は、成膜時に基板加熱を要
するものであればいかなる種類のものであっても構わな
いが、特にシリコン系薄膜の成長を想定した場合に、本
発明のメリットが大きい。ここで言うシリコン系薄膜と
は、多結晶シリコン薄膜もしくは単結晶シリコン薄膜で
あり、不純物がドープされていても、あるいはされてい
なくてもよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。ここでは、前掲の図1に示される気相成長装置に
3種類の形状を有するサセプタを順次配設し、実際にシ
リコンエピタキシャル層を気相成長させる場合と同じ昇
降温サイクルを繰り返した場合のクラックの発生状況を
比較した。図3(a)〜(c)に、使用した3種類のサ
セプタ3,31,32を示す。いずれのサセプタ3,3
1,32も、加工前の基本寸法は共通であり、本体部分
はカーボン基材をSiCのCVD被膜によりコーティン
グした材料からなる直径255mm、厚さ4mmの円板
体であり、その上面には8インチウェーハ(直径200
mm)を載置するための直径203mm、深さ0.7m
mの座繰り部3b,31b,32bを有している。
【0018】スカート部3a,31a,32aの幅は5
mmであり、微小間隙7の垂直方向長さh1は8.8m
m、幅は2.6mmである。図3(a)のサセプタ3の
エッジ部3cは、特に加工を施しておらず、その断面プ
ロファイルは直角である。図3(b)のサセプタ31の
エッジ部31cには、幅d=3mmにわたって45°の
角度で面取りが施されている。また、図3(c)のサセ
プタ32のエッジ部32cには、半径R=3mmの丸み
が付与されている。なお比較のために、前掲の図5に示
したような階段状の断面プロファイルを有するサセプタ
13も用意した。このサセプタ13の構成材料、直径、
厚さ、座繰り部の寸法は上述の本発明のサセプタ3,3
1,32と同じとした。また、フランジ部13aの厚さ
は1.7mm、突出長さは20mm、微小間隙7の幅は
2.6mmとした。
【0019】実際のシリコンエピタキシャル層の気相成
長時と同じ昇降温サイクルの各ステップは、下記のとお
りである。1サイクルの所要時間は、約10分間であ
る。 (1)800℃→1130℃に昇温(昇温速度=18℃
/秒) (2)1130℃に4分間保持(エピタキシャル成長時
間に相当) (3)1130℃→800℃に降温 (4)800℃で50秒間待機 (5)800℃→1200℃に昇温(昇温速度=18℃
/秒) (6)1200℃に3分間保持(サセプタのクリーニン
グ時間に相当) (7)1200℃→800℃に降温 (8)800℃で50秒間待機 なお、下記の各ステップはすべてH2 ガス雰囲気中で行
い、上部空間1aへのH2 ガス供給速度は40リットル
/分、下部空間1bへのH2 ガス供給速度は20リット
ル/分とした。下部空間1bの排気孔5bの直径は上部
空間1aの排気孔5aよりも小さく形成されているた
め、両空間1a,1bへ供給されるH2 ガスの流量が等
しくても、下部空間1b内の方が圧力が高められる仕組
みとなっている。
【0020】階段状の断面プロファイルを有する従来の
サセプタ13では、昇降温サイクルの反復回数が10回
にも満たないうちにフランジ部13aにひびGが生じ
た。これに対し、図3(a)のサセプタ3ではクラック
が生ずるまでの昇降温サイクルの反復回数は25回以
上、図3(b)のサセプタ31では3000回以上、図
3(c)のサセプタ32では5000回以上であった。
したがって、本発明によりサセプタの寿命が大幅に延長
することが確認された。
【0021】そこで、今度は図3(c)のサセプタ32
を用いて、実際にシリコンエピタキシャル層の気相成長
を行った。使用した基板Sは、直径200mmのp
+ 型、面方位(100)のシリコン単結晶基板であり、
この上に目標厚さ50μmにてp型のシリコンエピタキ
シャル層(抵抗率=10Ω・cm)を成長させた。通常
成長されるシリコンエピタキシャル層の厚さが10μm
以下であることを考えると、50μmの目標厚さはかな
り大きいが、これは故意に十分厚く成長させることによ
り、微小間隙7の垂直方向長さh1が十分であるか否か
を確認するためである。エピタキシャル成長条件は、一
例として下記のとおりとした。 H2 アニール条件: 1130℃,45秒 エピタキシャル成長温度: 1130℃ H2 流量: 40リットル/分 原料ガス(SiHCl3 をH2 で希釈)流量: 12リ
ットル/分 ドーパント(B2 6 をH2 で希釈)流量: 100m
l/分
【0022】上記サセプタ32を用いた場合、下部空間
1b内では反応容器1の内壁面上には堆積物層が実質的
に形成されず、薄膜成長温度を常に安定に制御すること
ができた。上記気相成長条件で厚さ50μmのシリコン
エピタキシャル層を成長した後に、微小間隙7内に形成
された堆積物層Fの垂直方向長さh2を観察したとこ
ろ、約4mmであり、微小間隙7の垂直方向長さh1が
十分であることが確認された。得られるシリコンエピタ
キシャル層の膜質や膜厚は、目標厚さ15μmにて上記
プロセスを多数回反復しても常に安定していた。これ
は、下部空間1bにおける堆積物層の蓄積がほとんど生
じないこと、およびサセプタ32のひび発生が防止され
ているためであり、ホウ素汚染による抵抗率の変化、あ
るいは重金属汚染による積層欠陥やピットの形成、キャ
リア寿命の短縮がいずれも効果的に抑制された。
【0023】以上、本発明の具体的な実施例について説
明したが、本発明は何らこの実施例に限定されるもので
はない。たとえば、気相成長装置の構成、サセプタの各
部の寸法、昇降温サイクルの各ステップの構成と条件、
シリコンエピタキシャル層の成長条件、成長される薄膜
の種類、被成膜基板として使用されるウェーハの口径等
の細部については適宜変更、選択、組合せが可能であ
る。
【0024】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の気相成長装置によれば、急激な昇降温サイクルが反
復されるプロセスに適用された場合にも、サセプタのひ
びや割れの発生を効果的に防止することができる。この
ため、昇降温の所要時間の短縮によるスループットの向
上とサセプタの長寿命化とを両立させて経済的に有利と
なることはもちろん、成長される薄膜の膜質や膜厚も高
度に安定されたものとなる。本発明は、基板の大口径化
に伴って主流となることが予想される枚葉式気相成長装
置の実用性能を高める上で特に有効であり、特にシリコ
ンエピタキシャル層に代表される高品質のシリコン系薄
膜の成長に好適であり、半導体製造分野における産業上
の価値は極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気相成長装置の構成例を示す模式的断
面図である。
【図2】図1のリングとサセプタの近傍を拡大して示す
模式的断面図である。
【図3】本発明の気相成長装置のサセプタの断面プロフ
ァイルの例を示す模式的断面図であり、(a)図はサセ
プタのエッジを直角とした例、(b)図はサセプタのエ
ッジに面取りを施した例、(c)図はサセプタのエッジ
に丸みを付与した例を表す。
【図4】従来の気相成長装置の構成例を示す模式的断面
図である。
【図5】図4のサセプタのエッジにひびが発生した状態
を示す模式的断面図である。
【図6】従来の気相成長装置のサセプタの他の例におい
て、エッジにひびが発生した状態を示す模式的断面図で
ある。
【符号の説明】
1 反応容器 1a (反応容器の)上部空間 1b (反応容器の)下部空間 2 リング 2a (リングの)スカート部 3 サセプタ 3a,31a,32a (サセプタの)スカート部 3b,31b,32b 座繰り部 3c,31c,32c エッジ部 6a 赤外線ランプ(上側) 6b 赤外線ランプ(下側) 7 微小間隙 S 基板 F 堆積物層 h1 微小間隙の垂直方向長さ h2 堆積物層の垂直方向形成長さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導入された原料ガスを用いて薄膜を気相
    成長させるための反応容器と、 前記反応容器内に水平に配置され、被成膜基板を載置す
    るためのサセプタと、 前記サセプタの主面と共働して前記反応容器の内部空間
    を上部空間と下部空間とに分割するごとく、該反応容器
    の側壁部から該サセプタの外周至近部にかけて設けられ
    るリングと、 前記サセプタの上下に配設される加熱手段とを有する気
    相成長装置であって、 前記サセプタと前記リングとは、各々のエッジ部から垂
    下されるスカート部同士を近接対面させるごとく配置さ
    れ、これら両スカート部間に形成される微小間隙をもっ
    て前記上部空間と前記下部空間とが連通されるようにな
    されたことを特徴とする気相成長装置。
  2. 【請求項2】 前記微小間隙の垂直方向長さは、前記被
    成膜基板上で進行する薄膜成長に付随して前記微小間隙
    内に形成される堆積物層の垂直方向形成長さよりも大き
    く選択されていることを特徴とする請求項1記載の気相
    成長装置。
  3. 【請求項3】 前記サセプタのエッジ部が面取り形状を
    有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の気相成長装置。
  4. 【請求項4】 前記サセプタのエッジ部に丸みが付与さ
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の気相成長装置。
  5. 【請求項5】 前記被成膜基板上に成長される薄膜がシ
    リコン系薄膜であることを特徴とする請求項1ないし請
    求項4のいずれか1項に記載の気相成長装置。
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