JP2000007366A - 多孔質ガラス母材の製造装置 - Google Patents

多孔質ガラス母材の製造装置

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JP2000007366A JP16980598A JP16980598A JP2000007366A JP 2000007366 A JP2000007366 A JP 2000007366A JP 16980598 A JP16980598 A JP 16980598A JP 16980598 A JP16980598 A JP 16980598A JP 2000007366 A JP2000007366 A JP 2000007366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱による膨張に起因する局所的な応力の集中
を防止し、変形や亀裂の発生の恐れのない反応容器を備
えた多孔質ガラス母材の製造装置を提供すること。 【解決手段】 軸回りに回転する芯材に、該芯材の長さ
方向に相対的に移動するガラス微粒子合成用バーナから
ガラス微粒子を堆積させて多孔質ガラス母材を製造する
装置において、反応容器に該容器の熱膨張による応力の
集中を緩和する手段が設けられていることを特徴とする
多孔質ガラス母材の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気相合成法によりS
iO2 を主成分とする多孔質ガラス母材を製造するため
の製造装置に関し、特に火炎加水分解反応によりガラス
微粒子を合成する反応容器の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ母材製造用の多孔質ガラス母
材は、主としてVAD法やOVD法に代表される気相合
成法によって製造されている。これらの方法において
は、軸回りに回転する芯材に、該芯材の長さ方向に相対
的に移動するガラス微粒子合成用バーナを用いて火炎加
水分解反応により生成させたガラス微粒子を堆積させて
多孔質ガラス母材を製造している。ここで使用される反
応容器は、反応熱により膨張/収縮を繰り返す結果、反
りや変形を生じるという問題があった。従来、反応容器
はガラス又は金属材料で構成されるが、近年の母材の大
型化に伴い、金属材料(Fe−Ni合金、Ni−Cr合
金、Ni基合金等)が主体となってきており、例えば実
3−74630号公報には、壁面をNi又はNi基合金
などの耐酸性金属材料で構成し、かつ少なくともその内
表面に耐熱・耐酸性塗料をコーティングした反応容器が
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような金属材料
を用いた反応容器においても、母材の大型化によりガラ
ス微粒子を合成するバーナの火力が大幅に増大すると、
反応容器が変形するという問題が生じ、変形を抑えるた
めに反応容器を固定すると、熱による膨張の逃げ場がな
く、局所的に力が加わって亀裂が発生してしまうことも
あった。本発明はこのような従来技術の実状に鑑み、熱
による膨張に起因する局所的な応力の集中を防止し、変
形や亀裂の発生の恐れのない反応容器を備えた多孔質ガ
ラス母材の製造装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として本発明は次の(1)〜(6)の構成を採るもので
ある。 (1)軸回りに回転する芯材に、該芯材の長さ方向に相
対的に移動するガラス微粒子合成用バーナからガラス微
粒子を堆積させて多孔質ガラス母材を製造する装置にお
いて、反応容器に該容器の熱膨張による応力の集中を緩
和する手段が設けられていることを特徴とする多孔質ガ
ラス母材の製造装置。 (2)前記反応容器が下部が固定された状態で中心軸が
たて方向となるように設置されており、前記反応容器上
部の周囲に、該容器側壁が上下方向に伸縮可能な状態で
変形防止部材が周設されてなることを特徴とする前記
(1)の多孔質ガラス母材の製造装置。 (3)前記反応容器が上部及び下部が固定された状態で
中心軸がたて方向となるように設置されており、前記反
応容器を該反応容器の上部において上下に分割し、該分
割部分は容器側壁が上下方向に伸縮可能な嵌め合わせ構
造としたことを特徴とする前記(1)の多孔質ガラス母
材の製造装置。 (4)前記分割部分の嵌め合わせ構造部分にパージガス
を流通させる手段を備えたことを特徴とする前記(3)
の多孔質ガラス母材の製造装置。 (5)前記反応容器が上部及び下部が固定された状態で
中心軸がたて方向となるように設置されており、上部及
び/又は下部の固定箇所が、容器側壁の上下方向への伸
縮を許容する固定部材で固定されていることを特徴とす
る前記(1)の多孔質ガラス母材の製造装置。 (6)前記反応容器が中心軸が水平方向となるように台
座上に載置され、複数箇所で固定された状態で設置され
ており、前記反応容器の固定箇所の一部が、容器側壁の
長手方向への伸縮を許容する固定部材で固定されている
ことを特徴とする前記(1)の多孔質ガラス母材の製造
装置。
【0005】
【発明の実施の形態】前記(1)の多孔質ガラス母材の
製造装置は、軸回りに回転する芯材に、該芯材の長さ方
向に相対的に移動するガラス微粒子合成用バーナからガ
ラス微粒子を堆積させて多孔質ガラス母材を製造するも
のであって、熱膨張による応力の集中を緩和する手段が
設けられた反応容器を備えていることを特徴とする。前
記(2)の装置は、下部が固定された状態で中心軸がた
て方向となるように設置された反応容器を備えた装置で
あり、熱膨張による応力の集中を緩和する手段として、
反応容器上部の周囲に、該容器側壁が上下方向に伸縮可
能な状態で変形防止部材が周設されている。このような
反応容器の1例を図1に示す。この装置は出発種棒2の
先端から軸方向にガラス微粒子を付着堆積させるVAD
法( Vapour-phase axial deposition method )による
多孔質ガラス母材の製造装置であり、コア用バーナ3と
クラッド用バーナ4を用いて、コア/クラッドからなる
多孔質ガラス母材5を作製するもので、図1(a)は正
面から見た概略図、図1(b)は反応容器1の上部断面
図である。
【0006】反応容器1の下端部は架台等にボルトによ
り固定されており、上部には変形防止部材(X方向変形
押さえ具6及びY方向変形押さえ具7)が設けられてい
る。これらの変形防止部材は昇降装置等に固定されてお
り、反応容器を周囲から押さえる形で設置されている
が、反応容器の壁面には固定されておらず、反応容器が
温度の変動により膨張、収縮する際には上下方向に伸縮
可能となっている。変形防止部材の取付け位置はその変
形防止効果の点で反応容器の上端から1/2までの範
囲、好ましくは上端より1/10〜1/3の範囲とす
る。また、変形防止部材は前記機能を発揮できるもので
あればその大きさ、形状には特に制限はなく、反応容器
の材質、使用条件等に応じて適宜定めればよい。その材
質についても特に制限はなくSUS、Al等の金属、カ
ーボン、セラミックス等が使用できる。なお、図1にお
いて符号8は種棒2を把持する支持棒、9は支持棒8を
把持するチャック、10は観察用石英窓、11は排気
管、12は反応容器1の上蓋に設けられた貫通穴であ
る。
【0007】前記(3)の装置は、上部及び下部が固定
された状態で中心軸がたて方向となるように設置された
反応容器を備えた装置であり、熱膨張による応力の集中
を緩和する手段として、前記反応容器を該反応容器の上
部において上下に分割し、該分割部分は容器側壁が上下
方向に伸縮可能な嵌め合わせ構造としたものである。こ
のような反応容器の1例を図2に示す。この装置はコア
/クラッド材などの出発ロッド22を回転させながら引
き上げてその周囲に石英を主成分とするガラス微粒子を
合成する装置である。
【0008】この装置における反応容器は、ガラス微粒
子合成用バーナ24を設置している反応容器本体部20
(火炎により高温になる)と生成した多孔質母材23を
上方に引き上げるための上部反応容器21(比較的低
温)とからなる。この反応容器は、反応容器本体部20
の下端部と上部反応容器21の上端部とが架台、床面等
に固定されているが、反応容器本体部20の熱膨張を吸
収するために反応容器本体部20と上部反応容器21と
は分割され、分割部においては上部反応容器21の下縁
部を外側に張り出させて、反応容器本体部20の上縁部
が上部反応容器21の下縁部にほとんど隙間のない状態
で嵌め込まれた形となっている。そのため、反応容器本
体部20が温度の変動により膨張、収縮する際に横方向
への変形は抑えられるが、反応容器本体部20の上端部
と上部反応容器21の下縁部が張り出した肩部との間に
は上下方向に10〜20mm程度の隙間が設けられてお
り、上下方向には伸縮可能となっている。また、分割部
には多孔質母材合成中に隙間から大気が混入するのを防
止するため、不活性ガスや清浄空気等をパージする構成
としている。反応容器は断面が四角形などの多角形のも
のであってもよく、断面が円形のものであってもよい。
なお、図2において符号25は出発ロッド22を把持す
る支持棒、26は支持棒25を把持するチャック、27
は観察用石英窓、28は排気管である。
【0009】図3は図2と同様の装置において、反応容
器本体部20の上部に分割部を設けない場合(従来技
術)を示す概略図である。なお、図2と同じ要素につい
ては図2と同じ符号を付し、説明は省略する。図3の装
置における反応容器は本体部と上部が分割されておら
ず、反応容器本体部20の下端部と反応容器の上端部と
が架台、床面等に固定された構造となっている。そのた
め、長期間使用すると熱膨張による応力の集中する部分
(例えば図3の斜線部)に亀裂が発生する場合がある。
【0010】前記(5)の装置は、図3の装置における
ような問題点を解決するものであって、上部及び下部が
固定された状態で中心軸がたて方向となるように設置さ
れた反応容器を備えた装置であり、熱膨張による応力の
集中を緩和する手段として、上部及び/又は下部の固定
箇所を、容器側壁の上下方向への伸縮を許容する固定部
材で固定する構造としたものである。このような機能を
有する固定部材の1例を図4に示す。図4は反応容器本
体上部31(図3の反応容器本体部20の太径の部分に
相当する)の固定様式を示したもので、上下方向に細長
いボルト穴36を有する架台側部材32を架台35にボ
ルト33で固定しておく。また、反応容器側には前記ボ
ルト穴36に見合ったボルト穴37を有する反応容器側
部材38を取付けておき、架台側部材32と反応容器側
部材38を合わせて締結用ボルト34で締結する。この
とき完全に締めつけることはせず、熱膨張/収縮により
上下に伸縮可能な状態としておく。これによって熱膨張
に起因する応力の集中による亀裂の発生を防止すること
ができる。この固定部材は断面が多角形の容器の場合は
各面に1か所以上、20〜30cmに1か所程度を目安
とし、断面が円形の容器の場合には60〜120°間隔
で3〜6か所程度とするのが好ましい。
【0011】前記(6)の装置は、中心軸が水平方向と
なるように台座上に載置され、複数箇所で固定された状
態で設置された反応容器を備えた装置であり、熱膨張に
よる応力の集中を緩和する手段として、前記反応容器の
固定箇所の一部が、容器側壁の長手方向への伸縮を許容
する固定部材で固定された構造を有している。このよう
な反応容器の1例を図5に示す。この装置はコア/クラ
ッド延伸体42の周囲にバーナ44で合成したガラス微
粒子を堆積させ、OVD法( Outsidevapour-phase dep
osition method )により多孔質ガラス母材43を作製
する装置であり、架台47に載置する形で横型旋盤48
に取付けられた反応容器41内でバーナ44を往復運動
させ、回転する出発ロッド(コア/クラッド延伸体4
2)の周囲に石英を主成分とするガラス微粒子を合成す
るものである。
【0012】この装置における反応容器41は、下面全
体を固定することはせず、複数の固定箇所で固定するよ
うにし、さらにその固定箇所の一部を図4に示した固定
部材と同様の機能を有する固定部材45を用いて、ボル
ト46で左右方向に数mm〜数cm移動可能な状態とし
ておく。これによって熱膨張に起因する応力の集中によ
る亀裂の発生を防止することができる。なお、必要によ
り前記(2)の装置における変形防止部材を周設すれば
より効果的である。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 (実施例1)図1に示す形状で概略寸法が横幅0.8
m、奥行き0.6m、高さ2.5mのNi−Cr合金製
反応容器1を有する装置を使用し、コア用バーナ3とク
ラッド用バーナ4の2本のバーナを用いて、コア/クラ
ッドからなる多孔質ガラス母材5を作製した。反応容器
1の上部には幅30mm、長さ500mmの変形押さえ
具(奥行き方向の変形押さえ具)及び幅30mm、長さ
600mmの変形押さえ具(横方向の変形押さえ具)を
各2枚(いずれもSUS製)取付けた。コア用バーナ3
にはGeCl4 とSiCl4 を、クラッド用バーナ4に
はSiCl4 を供給し、加水分解して酸化物ガラス微粒
子を生成させ、回転するターゲット(種棒2)に付着・
堆積させながら引き上げて行き、外径150mm、長さ
1.5mの多孔質ガラス母材を得た。合成時の反応容器
1の変形挙動を調べたところ、反応容器の上端が反応容
器軸方向(垂直方向)に7mm上昇していたが、変形押
さえ具6、7を設置してある左右方向/奥行き方向(X
−Y方向)の変形は抑えられていた。また、この方法に
よる多孔質ガラス母材の合成を3か月継続した段階で
も、反応容器1に亀裂が生じることはなかった。
【0014】(比較例1)X−Y方向の変形押さえ具
6、6、7、7を使用しなかったほかは実施例1と同様
の方法により多孔質ガラス母材を作製した。合成時の反
応容器1の変形挙動を調べたところ、反応容器の上端が
反応容器軸方向(垂直方向)に6mm上昇したのに加え
て奥行き方向に4mmほど変形が発生した。この影響に
より反応容器1の上部の貫通穴12の縁と支持棒8とが
接触する事態が生じた。支持棒8には多孔質ガラス母材
5に付着しなかったガラス微粒子が付着しているが、支
持棒8が貫通穴12の縁と接触すると、支持棒8に付着
・堆積したススが剥がれ(落下し)、多孔質ガラス母材
5の表面に付着する。多孔質ガラス母材5に付着したス
スは焼結後に表面凹凸として残ったり、線引時に断線の
要因となる異常点の問題を生じ、品質が劣化した。
【0015】(実施例2)図2に示す形状で概略寸法が
反応容器本体部20の太い部分が横幅1m、奥行き0.
8m、高さ1m、細い部分が横幅0.4m、奥行き0.
4m、高さ1.5m、上部反応容器21が横幅0.4
m、奥行き0.4m、高さ1.8mで上部反応容器21
の下縁部を外側に張出させて2〜10mmのクリアラン
スで反応容器本体部20の上縁部を嵌め込んだ構造のN
i製反応容器を有する装置を使用し、多孔質ガラス母材
23を作製した。すなわち、実施例1で作製したコア/
クラッドからなる多孔質ガラス母材を焼結後、適当なサ
イズ(直径20〜30mm)に延伸したロッドを出発ロ
ッド22とし、回転させながら引き上げてその周囲に石
英を主成分とするガラス微粒子を合成した。ガラス微粒
子合成用バーナ24にはSiCl4 を供給し、加水分解
させてSiO2 を生成させ、回転する出発ロッド22を
引き上げて行き、外径220mm、長さ1.5mの多孔
質ガラス母材を得た。合成の間、分割部にはN2 ガスを
50リットル/分の量で流入させた。合成時の反応容器
本体部20の変形挙動を調べたところ、反応容器本体部
の上端が反応容器軸方向(垂直方向)に9mm上昇して
いたが、熱膨張吸収のための隙間でこの膨張分を吸収す
ることができた。また、上部反応容器21の下端部を反
応容器本体部20の上端部外周に沿った形状とし、嵌め
合わせているので左右方向/奥行き方向(X−Y方向)
の変形は抑えられていた。さらに、この方法による多孔
質ガラス母材の合成を3か月継続した段階でも、反応容
器本体部20に亀裂が生じることはなかった。
【0016】(実施例3)図3に示す装置を使用し、実
施例2と同様にして多孔質ガラス母材の作製を行った。
この装置の反応容器は本体部と上部が分割されていない
点を除いて実施例2で使用したものと同じである。多孔
質ガラス母材の作製中に反応容器には目立った変形挙動
は観察されなかったが、1か月使用を継続したところ図
3の斜線部の箇所に亀裂が発生し、製造を中止せざるを
得ない状況となった。そこで、反応容器本体部20の上
端の固定箇所を、図4に示した構造の固定部材を用いて
上下方向に伸縮可能な状態とした(固定箇所4か所)と
ころ、亀裂の発生を回避することができ、X−Y方向の
変形も抑制されていた。
【0017】(実施例4)図5に示す形状で概略寸法が
長さ2m、奥行き0.8m、高さ0.8mのNi製反応
容器を有する装置を使用し、OVD法により多孔質ガラ
ス母材43を作製した。下面の固定は反応容器下面をフ
レームに設置し、全面固定させない状態で図5に示す部
分の4か所(図では2か所のみ見える)に図4に示した
ものと類似の構造の固定部材45を用いて左右方向に伸
縮可能な状態とすることによって行った。この装置にお
いて、バーナ44にSiCl4 を供給し加水分解させて
SiO2 微粒子を合成し、実施例1で作製したコア/ク
ラッドからなる多孔質ガラス母材を焼結後、適当なサイ
ズ(直径20〜30mm)に延伸したコア/クラッド延
伸体42を回転させながらバーナ44を往復移動させ
て、コア/クラッド延伸体42の周囲に積層させた。こ
れにより外径約200mm、長さ1.2mの多孔質ガラ
ス母材を得た。この製造を長時間継続したところ、ガラ
ス微粒子合成時の変形も観察されず、また3か月の使用
においても亀裂の発生などの問題は発生しなかった。
【0018】
【発明の効果】前記(1)の発明によれば、反応容器に
おける熱膨張による応力の集中を緩和することができ、
容器の変形や亀裂の発生を抑制することができる。前記
(2)の発明によれば、たて型の反応容器を使用する場
合に、反応容器の周囲に変形押さえ具を設置し、上方に
膨張の逃げ代を設けることにより、横方向への変形を防
止するとともに、応力の集中を緩和し、亀裂の発生を抑
制することができる。前記(3)の発明によれば、たて
型の反応容器を使用する場合に、反応容器を上部で上下
に分割し、嵌め合わせ構造とすることにより、上方への
膨張の逃げ代が確保され、横方向への変形を防止すると
ともに、応力の集中を緩和し、亀裂の発生を抑制するこ
とができる。前記(4)の発明によれば、反応容器を上
下に分割した場合に、分割部からの大気(汚れ成分)の
侵入を防ぐことができる。前記(5)の発明によれば、
たて型の反応容器を使用する場合に、反応容器の固定箇
所を容器側壁が上下方向に伸縮可能な状態で固定するこ
とにより、上方への膨張の逃げ代が確保され、横方向へ
の変形を防止するとともに、応力の集中を緩和し、亀裂
の発生を抑制することができる。前記(6)の発明によ
れば、横型の反応容器を使用する場合に、反応容器の固
定箇所を容器側壁が長手方向に伸縮可能な状態で固定す
ることにより、長手方向への膨張の逃げ代が確保され、
容器の側方への変形を防止するとともに、応力の集中を
緩和し、亀裂の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反応容器の1例を示す概略図
【図2】本発明に係る反応容器の他の1例を示す概略図
【図3】従来技術に係る反応容器の1例を示す概略図
【図4】本発明に係る反応容器の固定様式の1例を示す
概略図
【図5】本発明に係る反応容器の他の1例を示す概略図
【符号の説明】
1 反応容器 2 種棒 3 コア用バーナ 4
クラッド用バーナ 5 多孔質ガラス母材 6 X方向変形押さえ具 7 Y方向変形押さえ具 8 支持棒 9 チャッ
ク 10 観察用石英窓 11 排気管 12 貫通穴 20 反応容器本体部 21 上部反応容器 22
出発ロッド 23 多孔質ガラス母材 24 ガラス微粒子合成用
バーナ 25 支持棒 26 チャック 27 観察用石英
窓 28 排気管 31 反応容器本体上部 32 架台側部材 33
ボルト 34 締結用ボルト 35 架台 36、37 ボ
ルト穴 38 反応容器側部材 41 反応容器 42 コア/クラッド延伸体 4
3 多孔質ガラス母材 44 バーナ 45 固定部材 46 ボルト
47 架台 48 横型旋盤

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸回りに回転する芯材に、該芯材の長さ
    方向に相対的に移動するガラス微粒子合成用バーナから
    ガラス微粒子を堆積させて多孔質ガラス母材を製造する
    装置において、反応容器に該容器の熱膨張による応力の
    集中を緩和する手段が設けられていることを特徴とする
    多孔質ガラス母材の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記反応容器が下部が固定された状態で
    中心軸がたて方向となるように設置されており、前記反
    応容器上部の周囲に、該容器側壁が上下方向に伸縮可能
    な状態で変形防止部材が周設されてなることを特徴とす
    る請求項1に記載の多孔質ガラス母材の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記反応容器が上部及び下部が固定され
    た状態で中心軸がたて方向となるように設置されてお
    り、前記反応容器を該反応容器の上部において上下に分
    割し、該分割部分は容器側壁が上下方向に伸縮可能な嵌
    め合わせ構造としたことを特徴とする請求項1に記載の
    多孔質ガラス母材の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記分割部分の嵌め合わせ構造部分にパ
    ージガスを流通させる手段を備えたことを特徴とする請
    求項3に記載の多孔質ガラス母材の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記反応容器が上部及び下部が固定され
    た状態で中心軸がたて方向となるように設置されてお
    り、上部及び/又は下部の固定箇所が、容器側壁の上下
    方向への伸縮を許容する固定部材で固定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の多孔質ガラス母材の製造
    装置。
  6. 【請求項6】 前記反応容器が中心軸が水平方向となる
    ように台座上に載置され、複数箇所で固定された状態で
    設置されており、前記反応容器の固定箇所の一部が、容
    器側壁の長手方向への伸縮を許容する固定部材で固定さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の多孔質ガラ
    ス母材の製造装置。
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