JP2000004759A - 無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置 - Google Patents

無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置

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JP2000004759A JP18109598A JP18109598A JP2000004759A JP 2000004759 A JP2000004759 A JP 2000004759A JP 18109598 A JP18109598 A JP 18109598A JP 18109598 A JP18109598 A JP 18109598A JP 2000004759 A JP2000004759 A JP 2000004759A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線操縦ヘリコプターで薬剤の空中散布を行
う際、その操縦は、操縦者が離れた所からヘリコプター
の様子を目で確認しながら送信機を介して行っていたた
め、たとえ無線操縦ヘリコプターが散布エリアから外に
逸脱しても、遠目のために確認できずにそのまま散布を
続けることがあり、この場合には、無駄な飛行や散布作
業となることはもちろん、隣接エリアの農作物にとって
有害な薬剤の場合には甚大な被害を引き起こすという問
題があった。 【解決手段】 無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置に
おいて、散布中に散布エリア76を外れると自動的に散
布を中断し、該散布エリア内に復帰すると自動的に散布
を再開する自動散布制御装置50を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線操縦ヘリコプ
ターの薬剤散布装置の稼動を、薬剤を散布する対象とな
る範囲(以下「散布エリア」とする)内のみに限定する
制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から無線操縦ヘリコプターを利用し
て、薬剤の空中散布を行えるようにした技術は公知とな
っており、この無線操縦ヘリコプターの操縦は、通常、
操縦者が離れた所からヘリコプターの様子を目で確認し
ながら、送信機を操作して行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような操縦方法で
は、たとえ無線操縦ヘリコプターが散布エリアから外に
逸脱しても、遠目のために確認できずにそのまま散布を
続けることがあった。このため、散布対象外のエリア
(以下「非散布エリア」とする)内を飛行するため、薬
剤や燃料を浪費することとなるのはもちろんであるが、
該非散布エリアの農作物にとって有害な薬剤の場合に
は、甚大な被害を引き起こす場合もあった。本発明は、
前記の点に鑑み、所定のエリア内でのみ薬剤を散布可能
な装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。すなわち、請求項1においては、空
中にて薬剤を散布する無線操縦ヘリコプターの薬剤散布
装置が、散布中に散布エリアを外れると自動的に散布を
中断し、該散布エリア内に復帰すると自動的に散布を再
開する自動散布制御装置を有したものである。
【0005】請求項2においては、空中にて薬剤を散布
する無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置が、飛行中の
機***置をセンサーで検知し、該位置が散布エリアから
外れると自動的に散布を中断し、該散布エリア内に復帰
すると自動的に散布を再開する自動散布制御装置を有し
たものである。
【0006】請求項3においては、請求項2記載の無線
操縦ヘリコプターの薬剤散布装置のセンサーを、人工衛
星を使って三次元空間の受信者の位置を求めるシステム
衛星航法装置としたものである。
【0007】請求項4においては、請求項2記載の無線
操縦ヘリコプターの薬剤散布装置のセンサーを、検出し
た加速度を基に自分の位置を求める航法であり、三次元
の加速度を測定する加速度計およびこの加速度から速
度、移動距離などを計算するコンピューターなどから成
るジャイロ基準装置を有する慣性航法装置としたもので
ある。
【0008】請求項5においては、空中にて薬剤を散布
する無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置が、散布エリ
アと非散布エリアとの境界線に到達した際に該境界線か
ら発信される信号をセンサーで検知することにより、散
布エリアから外れると自動的に散布を中断し、該散布エ
リア内に復帰すると自動的に散布を再開する自動散布制
御装置を有したものである。
【0009】請求項6においては、請求項5記載の無線
操縦ヘリコプターの薬剤散布装置のセンサーを、発光部
と受光部を有する光電スイッチ装置を無線操縦ヘリコプ
ターの機体表面に付設し、該発光部からの光が散布エリ
アの境界線に敷設した反射板により反射され、その反射
光が前記受光部に検知されると自動的に散布を中断又は
再開するように構成した光電スイッチセンサーとしたも
のである。
【0010】請求項7においては、請求項6記載の反射
板において、散布エリアの内外に反射特性の異なる反射
板を配置したものである。
【0011】請求項8においては、請求項5記載の無線
操縦ヘリコプターの薬剤散布装置のセンサーを、散布エ
リアの境界線に設けた複数の超音波送受信機の間を流れ
る超音波が無線操縦ヘリコプターの通過に伴う下方空気
流により減衰されると、自動的に散布を中断又は再開す
るように構成した超音波スイッチセンサーとしたもので
ある。
【0012】請求項9においては、請求項8記載の超音
波送受信機において、散布エリアの内外位置に超音波特
性の異なる複数組の送受信部を配置したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。図1は本発明に係わる薬剤散布装置を搭載した無線
操縦ヘリコプターの側面図、図2は同じく正面図、図3
は本発明に係わる薬剤散布装置の散布量調節機構のブロ
ック図、図4は衛星航法装置を用いた自動散布制御装置
の制御機構のブロック図、図5は慣性航法装置を用いた
自動散布制御装置の制御機構のブロック図、図6は光電
スイッチ装置の側面図と底面図、図7は光電スイッチセ
ンサーを用いた境界線認識状況の説明図、図8は光電ス
イッチセンサーを用いた自動散布制御装置の制御機構の
ブロック図、図9は超音波スイッチセンサーを用いた境
界線認識状況の説明図、図10は超音波スイッチセンサ
ーを用いた自動散布制御装置の制御機構のブロック図で
ある。
【0014】まず、本発明に係わる無線操縦ヘリコプタ
ーの薬剤散布装置を図1、図2により説明する。無線操
縦ヘリコプターの機体1の左右両側面にカバー11・1
1が装着されており、該機体1には薬液散布装置が装着
され、該薬剤散布装置は、機体1下部から両側面に延設
して着脱可能に搭載される薬液タンク2と、該薬液タン
ク2を支持するステー8と、機体下部において左右両方
向に突出した支持アーム4と、この支持アーム4の左右
両端部に懸架されたアトマイザー噴霧装置16・16
と、該薬液タンク2からアトマイザー噴霧装置16に接
続する給液チューブ6等より構成される。
【0015】前記薬液タンク2は機体1の下部より正面
視左右方向に、該機体1の側面に沿うように延設されて
おり、左右端部より中央下方側に傾斜するように設け、
薬液が中心部の底面に設けられた供給部30に流入する
ように構成されている。該薬液タンク2は後述するポン
プ31を固設したステー8により機体1に固設されてい
る。該ステー8の前部には正面視左右方向に支持アーム
4・4の中央部が固設されており、該支持アーム4・4
の両端にはアトマイザー噴霧装置16・16が下方に向
け配設されている。前記支持アーム4の機体中央部とア
トマイザー噴霧装置16の略中間部には回動部27が設
けられている。該アーム4は前記回動部27において、
図1に示す様に、後方に回動可能に構成されており、収
納及び移動時に左右の幅を減少可能に構成されている。
また、回動部27の構成により、該アーム4を上方に回
動し、収納及び移動時に左右の幅を減少させる事も可能
である。
【0016】また、該機体1の内部には図示していない
エンジンを搭載して、該エンジンに発電機を付設して、
この発電機が発生する電力は図示していない整流回路を
介して図示していないバッテリに充電される。一方、図
3に示す送信器43の無線操作により、機体1に搭載さ
れた機体制御用受信器を介して機体制御用のコントロー
ラが作動し、該機体1内に配設されたエンジンやクラッ
チ等が制御される。前記バッテリの電力もしくはエンジ
ンに搭載された発電機の電力をモーターに給電して、前
記ポンプ31は駆動される。但し、該ポンプを(電磁)
クラッチを介してエンジンからの動力によって駆動する
構成も可能である。
【0017】前記機体1の中央部から左右方向には、機
体制御用アンテナ13が突出され、前記機体制御用受信
機に接続されている。更に該機体制御用アンテナ13の
前方には、薬液散布装置の受信用アンテナ14が縣装さ
れ、該散布装置受信用アンテナ14は後述する散布用受
信機42に接続されている。尚、この散布装置受信用ア
ンテナ14は、本発明に係わる散布エリアの識別情報を
受信する役目も担っており、後述の散布エリア情報受信
機52に接続されている。また、機体テール部にはGP
Sアンテナ39が配設されており、該GPSアンテナ3
9は後述する衛星航法装置(以下「GPS」とする)4
0に接続されている。後述する光電スイッチを用いて散
布エリアを判別する場合には、機体1の前方下面に、後
述する光電スイッチ装置51が垂設され、該光電スイッ
チ装置51から下方に放出されるレーザー光の反射光に
より境界線前後のエリアの識別ができる構成となってい
る。
【0018】次に、このような薬剤散布装置により薬液
の散布量を調節する機構を図3により説明する。前述の
薬液タンク2に充填された薬液は、ポンプ31・31に
送られる。該ポンプ31・31はモーター46・46に
よって駆動されて薬液をアトマイザー噴霧装置16に供
給する。該アトマイザー噴霧装置16は、モータ25に
よって駆動され、(なお、エンジンによりフレキシブル
ワイヤーを介して駆動する構成も可能である。)空中に
おいて薬液を散布する。また、機体1内には、機体制御
用の受信機とは別に、薬液散布機装置用の受信機42及
びコントローラ41が設けられており、該コントローラ
41には前記受信機42及びアトマイザー噴霧装置駆動
用のモータ25、アトマイザー噴霧装置16の角度を変
更するためのモーターからなる駆動装置45及びポンプ
31駆動用のモーター46に接続されており、送信機4
3の無線操作により、アトマイザー噴霧装置16の角度
を変更可能に構成している。さらに、機体1には位置セ
ンサーとしてGPS40が装着されており、該GPS4
0から飛行時の機体1の飛行速度を認知可能に構成され
ている。即ち、該GPS40は、機体1の内部に設けら
れたコントローラ41に接続され現在位置をメモリに記
憶し、時間と飛行距離から飛行速度Vを演算している。
つまり、コントローラ41に記憶された薬液ー飛行速度
関係マップにより、飛行速度Vに対する薬液の散布量M
が演算されて決定され、前記コントローラ41に接続し
た前記制御機構(モータ25、モータ45、ポンプ31
・31)により、機体の飛行速度に対応した薬液の散布
量が調整されるのである。
【0019】本発明に係わる、散布エリアを自動的に識
別して薬剤散布を中断・再開する自動散布制御装置50
は、境界線の前後のエリアを識別して、前記アトマイザ
ー噴霧装置16の噴霧動作の中断・再開の指令を発する
散布エリア識別制御部50aと、該散布エリア識別制御
部50aでの判断基準となる散布予定エリアに関する情
報を入力して処理する散布エリア情報制御部50bとか
ら構成される。散布エリア識別制御部50aは前記コン
トローラ41に接続され、散布エリア情報制御部50b
は前記送信機43に接続されており、該送信機43を操
作することにより、散布に必要なエリアに関する情報が
散布エリア識別制御部50aに伝達され、境界線前後で
噴霧動作の中断・再開が実施される構成となっている。
【0020】以上のような全体構成から成る無線操縦ヘ
リコプターの薬剤散布自動制御装置において、本発明の
要部である自動散布制御装置50について詳述する。自
動散布制御装置50には、飛行中の機体の絶対座標を常
に把握しておき、散布エリアの境界線に対応する座標で
噴霧の中断・再開を行えるようにした、特別な地上設備
が不要な機***置確認タイプと、境界線上通過時に該境
界線に設けられた目印から発信された信号を受信して噴
霧の中断・再開を行うようにした、地上設備は必要であ
るが境界線の識別精度の高い信号受信タイプとに大別さ
れる。前者の機***置確認タイプには、前記GPSや慣
性航法装置(以下「INS」とする)を活用したものが
ある。又、後者の信号受信タイプには、検出スイッチの
中で最も検知距離の長い、いわゆる光電スイッチを利用
したもの(以下「光電スイッチセンサー」とする)や、
ヘリコプターからの下向きの空気流による風圧による超
音波の減衰を利用したもの(以下「超音波スイッチセン
サー」とする)がある。
【0021】これらの中からGPSを活用した場合につ
いて、図4により説明する。前記散布エリア情報処理部
50bは、入力装置53、情報処理装置54、出力装置
55から構成される。キーボードやペン、あるいは境界
線データを既に記憶させたメモリーカード等の入力装置
53により、散布予定エリアとその周囲のエリアとの境
界線の位置座標等のデータが入力されると、該データ
は、データ処理装置54により、GPSからの機***置
データと比較可能なデータ形式に変換され、出力装置5
5を介して前記送信機43に伝達される。
【0022】送信機43から発信された散布予定エリア
関連データは、前記散布装置受信用アンテナ14で受信
された後、前記散布エリア識別制御部50aに伝達され
る。該データは、前記散布装置受信用アンテナ14に接
続された散布エリア情報受信機52を介して、メモリー
カード等のファイル装置56に記憶され、一方、前記G
PS40からは機体の位置データが刻々と受信され、両
データは、中央処理装置やメインメモリからなる散布エ
リア識別指示装置57に伝達される。該散布エリア識別
指示装置57においては、両データを比較して、現在の
機体が散布エリアの内か外かを判断し、噴霧の要否を前
記コントローラ41に指示する構成となっている。
【0023】次に、INSを活用した場合について、図
5により説明する。INSでの散布エリア情報処理部5
0bも、GPSと同様に、入力装置58、情報処理装置
59、出力装置60から構成され、キーボード等の入力
装置58により散布予定エリア関連のデータが入力さ
れ、該データは、データ処理装置59でINSからの機
***置データと比較可能なデータ形式に変換され、出力
装置60を介して前記送信機43に伝達されるのであ
る。
【0024】送信機43から発信された散布予定エリア
関連データは、前記散布装置受信用アンテナ14で受信
された後、前記散布エリア識別制御部50aに伝達され
る。該データは、GPSの場合と同様に、前記散布装置
受信用アンテナ14に接続された散布エリア情報受信機
61を介して、メモリーカード等のファイル装置62に
記憶される。一方、INSでは、加速度の検出および速
度、位置、移動距離などの算出をするジャイロ基準装置
63、航法データなど必要な情報をコンピューターに記
憶させるためのモード選択器、必要な情報を取り出すた
めの指示装置65から構成される。該指示装置65から
選択された機体の位置データは、前記ファイル装置62
中の散布予定エリア関連データと共に、散布エリア識別
指示装置66に伝達される。該散布エリア識別指示装置
66では両データが比較され、現在の機***置を判断
し、噴霧の要否を前記コントローラ41に指示するので
ある。
【0025】次に、光電スイッチセンサーを用いた場合
について、図6乃至図8により説明する。前記光電スイ
ッチ装置51は、図6に示すように、機体1の下面に固
定された基部67と該基部67下に垂下された光電スイ
ッチケース72から成り、該基部67の下面略中央部に
形成したボール受け69と、該光電スイッチケース72
の上面中央に立設された係止部材70の頭部のボール6
8とが可動自在に嵌合されており、機体が少し傾いた程
度では、光電スイッチケース72は傾かずに水平に維持
される構成となっている。また、該光電スイッチケース
72下面の略中央部には、下方に向かってレーザー光等
を放射可能な発光部73が固設され、該発光部73の周
囲にはトランジスタ、ホトダイオード等の光電素子から
なる受光部74が設けられている。すなわち、図7に示
すように、発光部73から常にレーザー光79aを散布
エリア76にほぼ垂直に放射しておくと、散布中に境界
線75上を通過する際には、敷設されている反射板78
で該レーザー放射光79aが反射され、この反射された
レーザー反射光79bが前記受光部74に入射して電気
信号に変換され、信号線11を介して機体内にある前記
散布エリア識別制御部50aに伝達される構成となって
いる。
【0026】一方、キーボードやペン、あるいは境界線
データを既に記憶させたメモリーカード等の入力装置8
5により、散布予定エリア及びその周囲のエリアとの境
界線の各反射板78における反射光の波長・波形・振幅
等の光特性に関するデータが入力されると、該データ
は、データ処理装置86により、光電スイッチ装置51
からの反射光データと比較可能なデータ形式に変換さ
れ、出力装置87を介して前記送信機43に伝達され
る。このようにして、散布予定エリア関連データが送信
機43から散布エリア情報受信機80を介してファイル
装置81に入力・記憶されると、前記光電スイッチ装置
51から伝達されたレーザー反射光79bに関するデー
タと、散布エリア識別指示装置84内で比較検討され、
現在の機体が散布エリアの内か外かを判断して、噴霧の
要否を前記コントローラ41に指示するのである。尚、
本実施例ではレーザー光を用いたが、直進性と反射性を
有する伝達媒体、例えばマイクロ波などの電磁波でも良
く、特に限定はされない。
【0027】また、機体が散布エリアか否かの識別を一
層確実なものとするには、反射特性の異なる反射板を境
界線に沿って複数配置するとよい。例えば、レーザー反
射光が長波長側にずれる反射板78aを散布エリア76
側に、短波長側にずれる78bを非散布エリア77側に
配置した場合、前記光電スイッチ装置51で受光したレ
ーザー光が、長波長から短波長に変化した場合は散布エ
リア76からはずれて非散布エリア77に侵入したと判
断して散布が中断され、逆の場合には、散布が再開され
るのである。
【0028】超音波スイッチセンサーを用いた場合につ
いて、図9、図10により説明する。境界線75上には
複数の超音波送受信機88・88・・を散布エリア76
を囲むようにして配置し、該超音波送受信機88・88
・・の発信部89と受信部90とは対向させておき、散
布エリア76を一種の超音波壁で取り巻くように構成す
る。該超音波壁上を無線操縦ヘリコプターが通過する
と、その風圧で超音波の減衰が生じ、その減衰を超音波
送受信機88内の図示せぬ検出器がとらえて電波信号と
して無線操縦ヘリコプター発信するのである。発信され
た該超音波減衰信号は前記散布装置受信用アンテナ14
で受信された後、超音波情報受信装置91を介して散布
エリア識別指示装置92に入力される。
【0029】一方、入力装置93により、散布予定エリ
ア及びその周囲のエリアの境界線上の超音波送受信機の
配置位置データ、超音波減衰関連データ等が入力される
と、該データは、データ処理装置94により超音波送受
信機88からの超音波減衰データと比較可能なデータ形
式に変換され、出力装置95を介して前記送信機43に
伝達される。これらのデータは、送信機43から散布エ
リア情報受信機96を介してファイル装置97に記憶さ
れた後、前記超音波送受信機88からの超音波減衰デー
タと、散布エリア識別指示装置92内で比較検討され、
散布の要否が判断されるのである。この結果は、コント
ローラ41に伝達され、噴霧の中断・開始が行われる。
【0030】また、機体が散布エリアか否かの識別を一
層確実なものとするには、前記光電スイッチの場合と同
様に、減衰特性の異なる超音波を発する超音波送受信機
88を境界線に沿って複数列配置するとよい。例えば、
減衰率の大きな超音波を発する超音波送受信機88aを
散布エリア76側に、減衰率の小さな超音波を発する超
音波送受信機88aを散布エリア77側に配置した場
合、減衰率が減少した場合は散布エリア76からはずれ
て非散布エリア77に出たと判断して散布が中断され、
逆の場合には、散布が再開されるのである。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。すなわち、請求項1の如
く、空中にて薬剤を散布する無線操縦ヘリコプターの薬
剤散布装置に、散布中に散布エリアを外れると自動的に
散布を中断し、該散布エリア内に復帰すると自動的に散
布を再開する自動散布制御装置を設けたので、散布予定
エリア内に限定した薬剤散布が可能となり、無駄なばか
りでなく、場合によっては周囲の農作物に被害を及ぼす
ような薬剤散布を防止することができるようになった。
【0032】請求項2の如く、空中にて薬剤を散布する
無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置に、飛行中の機体
位置をセンサーで検知し、該位置が散布エリアから外れ
ると自動的に散布を中断し、該散布エリア内に復帰する
と自動的に散布を再開する自動散布制御装置を設けたの
で、特別な地上設備を要せずとも散布予定エリア内での
みの散布が可能となった。
【0033】請求項3の如く、請求項2記載の無線操縦
ヘリコプターの薬剤散布装置のセンサーを、人工衛星を
使って三次元空間の受信者の位置を求めるシステム衛星
航法装置としたので、散布エリアが極めて広く、境界線
の位置を示す地上設備の設置が事実上不可能な場合にお
いても、境界線上での噴霧の制御が可能となった。
【0034】請求項4の如く、請求項2記載の無線操縦
ヘリコプターの薬剤散布装置のセンサーを、検出した加
速度を基に自分の位置を求める航法であり、三次元の加
速度を測定する加速度計およびこの加速度から速度、移
動距離などを計算するコンピューターなどから成るジャ
イロ基準装置を有する慣性航法装置としたので、電波状
態・受信状態等の外乱要因に全く左右されることなく、
広い散布エリアの境界線上での噴霧の制御が可能となっ
た。
【0035】請求項5の如く、空中にて薬剤を散布する
無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置に、散布エリアと
非散布エリアとの境界線に到達した際に該境界線から発
信される信号をセンサーで検知することにより、散布エ
リアから外れると自動的に散布を中断し、該散布エリア
内に復帰すると自動的に散布を再開する自動散布制御装
置を設けたので、極めて高精度で境界線を認識できるよ
うになり、散布エリア内に限定した散布作業がより確実
なものとなった。
【0036】請求項6の如く、請求項5記載の無線操縦
ヘリコプターの薬剤散布装置のセンサーを、発光部と受
光部を有する光電スイッチ装置を無線操縦ヘリコプター
の機体表面に付設し、該発光部からの光が散布エリアの
境界線に敷設した反射板により反射され、その反射光が
前記受光部に検知されると自動的に散布を中断又は再開
するように構成した光電スイッチセンサーとしたので、
高度を飛行中においても、精度の高い境界線の認識が可
能となった。
【0037】請求項7の如く、請求項6記載の反射板に
おいて、散布エリアの内外に反射特性の異なる反射板を
配置したので、散布エリアか否かの光電スイッチセンサ
ーによる識別が、より確実に行えるようになった。
【0038】請求項8の如く、請求項5記載の無線操縦
ヘリコプターの薬剤散布装置のセンサーを、散布エリア
の境界線に設けた複数の超音波送受信機の間を流れる超
音波が無線操縦ヘリコプターの通過に伴う下方空気流に
より減衰されると、自動的に散布を中断又は再開するよ
うに構成した超音波スイッチセンサーとしたので、機体
外面に新たに信号発信装置等を付設する必要がなく、該
設備による機体の空気抵抗が増加し燃費が悪化するとい
った不具合の回避が可能となった。
【0039】請求項9の如く、請求項8記載の超音波送
受信機において、散布エリアの内外位置に超音波特性の
異なる複数組の送受信部を配置したので、散布エリアか
否かの超音波スイッチセンサーによる識別が、より確実
に行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる薬剤散布装置を搭載した無線操
縦ヘリコプターの側面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】本発明に係わる薬剤散布装置の散布量調節機構
のブロック図である。
【図4】衛星航法装置を用いた自動散布制御装置の制御
機構のブロック図である。
【図5】慣性航法装置を用いた自動散布制御装置の制御
機構のブロック図である。
【図6】光電スイッチ装置の側面図と底面図である。
【図7】光電スイッチセンサーを用いた境界線認識状況
の説明図である。
【図8】光電スイッチセンサーを用いた自動散布制御装
置の制御機構のブロック図である。
【図9】超音波スイッチセンサーを用いた境界線認識状
況の説明図である。
【図10】超音波スイッチセンサーを用いた自動散布制
御装置の制御機構のブロック図である。
【符号の説明】
1 機体 40 衛星航法装置 50 自動散布制御装置 51 光電スイッチ装置 63 ジャイロ基準装置 73 発光部 74 受光部 75 境界線 76 散布エリア 77 非散布エリア 78 反射板 88 超音波送受信機

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中にて薬剤を散布する無線操縦ヘリコ
    プターの薬剤散布装置において、散布中に散布エリアを
    外れると自動的に散布を中断し、該散布エリア内に復帰
    すると自動的に散布を再開する自動散布制御装置を有す
    ることを特徴とする無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装
    置。
  2. 【請求項2】 空中にて薬剤を散布する無線操縦ヘリコ
    プターの薬剤散布装置において、飛行中の機***置をセ
    ンサーで検知し、該位置が散布エリアから外れると自動
    的に散布を中断し、該散布エリア内に復帰すると自動的
    に散布を再開する自動散布制御装置を有することを特徴
    とする無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の無線操縦ヘリコプターの
    薬剤散布装置のセンサーが、人工衛星を使って三次元空
    間の受信者の位置を求めるシステム衛星航法装置である
    ことを特徴とする無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の無線操縦ヘリコプターの
    薬剤散布装置のセンサーが、検出した加速度を基に自分
    の位置を求める航法であり、三次元の加速度を測定する
    加速度計およびこの加速度から速度、移動距離などを計
    算するコンピューターなどから成るジャイロ基準装置を
    有する慣性航法装置であることを特徴とする無線操縦ヘ
    リコプターの薬剤散布装置。
  5. 【請求項5】 空中にて薬剤を散布する無線操縦ヘリコ
    プターの薬剤散布装置において、散布エリアと非散布エ
    リアとの境界線に到達した際に該境界線から発信される
    信号をセンサーで検知することにより、散布エリアから
    外れると自動的に散布を中断し、該散布エリア内に復帰
    すると自動的に散布を再開する自動散布制御装置を有す
    ることを特徴とする無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の無線操縦ヘリコプターの
    薬剤散布装置のセンサーが、発光部と受光部を有する光
    電スイッチ装置を無線操縦ヘリコプターの機体表面に付
    設し、該発光部からの光が散布エリアの境界線に敷設し
    た反射板により反射され、その反射光が前記受光部に検
    知されると自動的に散布を中断又は再開するように構成
    した光電スイッチセンサーであることを特徴とする無線
    操縦ヘリコプターの薬剤散布装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の反射板において、散布エ
    リアの内外に反射特性の異なる反射板を配置したことを
    特徴とする無線操縦ヘリコプターの薬剤散布装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の無線操縦ヘリコプターの
    薬剤散布装置のセンサーが、散布エリアの境界線に設け
    た複数の超音波送受信機の間を流れる超音波が無線操縦
    ヘリコプターの通過に伴う下方空気流により減衰される
    と、自動的に散布を中断又は再開するように構成した超
    音波スイッチセンサーであることを特徴とする無線操縦
    ヘリコプターの薬剤散布装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の超音波送受信機において、
    散布エリアの内外位置に超音波特性の異なる複数組の送
    受信部を配置したことを特徴とする無線操縦ヘリコプタ
    ーの薬剤散布装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004305805A (ja) * 2003-04-02 2004-11-04 Fuji Heavy Ind Ltd 散布制御装置及び散布装置の制御方法
KR20150074562A (ko) * 2013-12-24 2015-07-02 경북대학교 산학협력단 약액 살포용 회전익기
JPWO2017175804A1 (ja) * 2016-04-08 2019-02-14 株式会社ナイルワークス 無人飛行体による薬剤散布方法、プログラム、および、装置

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