JP2000001322A - 光学素子成形装置および光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子成形装置および光学素子の製造方法

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JP2000001322A
JP2000001322A JP17530598A JP17530598A JP2000001322A JP 2000001322 A JP2000001322 A JP 2000001322A JP 17530598 A JP17530598 A JP 17530598A JP 17530598 A JP17530598 A JP 17530598A JP 2000001322 A JP2000001322 A JP 2000001322A
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Japan
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optical element
outer diameter
molding
mold
die
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JP17530598A
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Takanobu Shiokawa
孝紳 塩川
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Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/72Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type
    • C03B2215/73Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type with means to allow glass overflow in a direction perpendicular to the press axis

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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形後の芯取り作業を必要とせず、簡易な方法
で形状精度に優れた光学素子を製造する。 【解決手段】加熱軟化した光学素子材料5をプレスする
成形面を有する1対の成形型と、成形型の少なくとも一
方の外周面に装着され光学素子の外径を規制する環状の
外径型3とを、成形時に余剰の前記光学素子材料5を収
容可能な空間33を有する。また外径型3の内径は前記
成形面の外径よりも大きくなるよう構成されている。空
間33は成形型に設けられた切り欠き部23と外径型内
周面31とで形成されることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、光学素子成形装
置、特に対向する一対の成形型の間で光学素子材料を押
圧し、光学素子を成形する光学素子成形装置およびその
装置を用いた光学素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラスレンズ等の光学素子は、光
学素子素材(プリフォーム)を加熱・軟化し、これを通
常、一対の成形型間に入れて加圧することにより製造さ
れている。
【0003】このような製造方法の場合、光学素子の径
方向については何ら規制されておらず、プリフォーム
は、その供給量、型の押圧力如何により無秩序に拡が
り、成形される光学素子の外径にバラツキが生じてい
た。このため、光学素子材料を加圧成形した後に研削に
より、芯取り作業を必要としていたため、煩雑で製造効
率が悪く、コストが高くなるという問題があった。
【0004】このような問題を解決するために、成形面
に衝面を形成する胴型等を設け、光学素子の径方向への
拡がりを抑制することにより光学素子の外径を規制し、
高精度成形を行う方法が提案されている。
【0005】しかし、成形面に衝面を設ける場合、成形
部が閉空間となるため、光学素子の厚さを一定にするた
めには光学素子材料の厳密な体積管理が必要となる。こ
のため、プリフォームの供給量を精密に制御する手段等
を必要とし、製造工程が煩雑となりコスト高になるとい
う問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
後の芯取り作業を必要とせず、簡易な方法でレンズの外
径が高精度に規制された光学素子を製造することができ
る光学素子成形装置および光学素子の製造方法を提供す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(19)の本発明により達成される。
【0008】(1) 加熱軟化した光学素子材料をプレ
スする成形面を有する1対の成形型と、前記成形型の少
なくとも一方の外周面に装着され、光学素子の外径を規
制する環状の外径型とを備える光学素子成形装置におい
て、前記光学素子の成形時に余剰の前記光学素子材料を
収容可能な空間を有することを特徴とする光学素子成形
装置。
【0009】(2) 加熱軟化した光学素子材料をプレ
スする成形面を有する1対の成形型と、前記成形型の少
なくとも一方の外周面に装着され、光学素子の外径を規
制する環状の外径型とを備える光学素子成形装置におい
て、前記外径型の内径は前記成形面の外径よりも大きい
ことを特徴とする光学素子成形装置。
【0010】(3) 前記空間は前記成形型に設けられ
た切り欠き部と前記外径型の内周面とで形成される上記
(1)に記載の光学素子成形装置。
【0011】(4) 前記切り欠き部は前記成形面の外
周部に設けられている上記(3)に記載の光学素子成形
装置。
【0012】(5) 前記空間は前記成形面の全外周に
設けられている上記(3)または(4)に記載の光学素
子成形装置。
【0013】(6) 前記外径型は該外径型の内周面で
前記光学素子の外径を規制する上記(1)ないし(5)
のいずれかに記載の光学素子成形装置。
【0014】(7) 前記外径型は前記光学素子の全周
について外径を規制する上記(1)ないし(6)のいず
れかに記載の光学素子成形装置。
【0015】(8) 前記外径型は前記光学素子の外径
を調整可能な外径調整部を備える上記(1)ないし
(7)のいずれかに記載の光学素子成形装置。
【0016】(9) 前記成形型の外周面には前記外径
型を嵌合するための段差部が形成されている上記(1)
ないし(8)のいずれかに記載の光学素子成形装置。
【0017】(10) 前記外径型は前記成形型に装着し
た状態で前記成形面の中心軸方向に突出するよう構成さ
れている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の光
学素子成形装置。
【0018】(11) 前記外径型の突出の高さは前記光
学素子のこば厚よりも大きい上記(10)に記載の光学素
子成形装置。
【0019】(12) 加熱軟化状態の光学素子材料をプ
レスする成形面を有する1対の成形型と、前記成形型の
少なくとも一方の外周面に装着され光学素子の外径を規
制する環状の外径型とで構成されるキャビティー内で加
圧成形する光学素子の製造方法において、余剰の前記光
学素子材料を前記キャビティーの一部に設けられた空間
に収容することを特徴とする光学素子の製造方法。
【0020】(13) 前記空間は前記成形型に設けられ
た切り欠き部と前記外径型の内周面とで形成される上記
(12)に記載の光学素子の製造方法。
【0021】(14) 前記切り欠き部は前記成形面の外
周部に設けられている上記(13)に記載の光学素子の製
造方法。
【0022】(15) 前記空間は前記成形面の全外周に
設けられている上記(12)ないし(14)のいずれかに記
載の光学素子の製造方法。
【0023】(16) 前記外径型はその内周面で光学素
子の外径を規制する上記(12)ないし(15)のいずれか
に記載の光学素子の製造方法。
【0024】(17) 前記外径型は前記光学素子の全周
について外径を規制する上記(12)ないし(16)のいず
れかに記載の光学素子の製造方法。
【0025】(18) 前記外径型は前記光学素子の外径
を調整可能な外径調整部を備える上記(12)ないし(1
7)のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
【0026】(19) 前記光学素子材料はガラスを主成
分とするものである上記(12)または(18)のいずれか
に記載の光学素子の製造方法。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学素子成形装置
を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明す
る。
【0028】図1は、本発明の光学素子成形装置の一実
施形態の成形部を示す断面図、図2は、図1に示す光学
素子成形装置を用いて光学素子材料を押圧する工程を示
す断面図、図5は図1に示す光学素子成形装置の要部を
示す斜視図であり、図6ないし図8は図1に示す光学素
子成形装置の成形型を示す断面図である。
【0029】これらの図に示されるように、本発明の光
学素子成形装置1は、加熱軟化した光学素子材料をプレ
スする成形面21b、21aを有する上下1対の成形型
(上型2b、下型2a)とを有する。
【0030】上型2bと下型2aとは成形面21b、2
1aが対向するよう配設され、上型2bおよび下型2a
の中心軸が一致するよう後述する胴型6a、6bによっ
て調整されている。
【0031】下型2aは、図5に示すように断面形状が
略凸状であって、成形面21aの中心軸を中心に同心円
状に切り欠き部23、段差部22およびフランジ24と
が形成されている。
【0032】成形面21aは、光学素子の光学機能部を
形成する面を構成し、所望の光学素子の反転形状に形成
されている。
【0033】切り欠き部23は、成形面21aの外周部
に形成された切り欠きにより設けられ、光学素子の体積
のばらつき等から生じる余肉を収容する空間を構成す
る。
【0034】段差部22は、下型2aの外周面に設けら
れた切り欠きからなり、かかる段差部22には光学素子
の外径を規制する外径型3が装着される。
【0035】嵌合用外周部212は、その中心軸と成形
面21aの中心軸とが一致するように形成されている。
これにより、嵌合用外周部212の外径とほぼ等しい内
径を有する外径型3を装着する場合、外径型3の中心軸
と成形面21aとの中心軸とを容易に一致させることが
できる。
【0036】フランジ24は、胴型6aの凹部61と嵌
合可能な形状をなしており、これにより下型2aは胴型
6aに固定される。
【0037】段差部22とフランジ24との間に設けら
れた外周部213は、成形面21aの中心線を定める基
準であって、成形面21aの中心線と外周部213の中
心線とは一致するよう形成されている。
【0038】下型2a(上型2b)は、例えば図6ない
し図8に示すような工程により作製される。以下、下型
2aを例に説明する。
【0039】まず、下型2aを構成する母材に、上述し
た成形面21a、切り欠き部23、段差部22、フラン
ジ24、成形面外周部211、嵌合用外周部212およ
び外周部213を形成する。
【0040】次に、成形面21aの周縁部、段差部22
および切り欠き部23の欠損、変形、ダレ等を防止する
ために、図7に示すような超硬合金(WC)製の加工ヤ
トイ4を装着する。
【0041】この状態で、成形面21aを研削加工によ
り所望の形状(非球面または球面)に形成する。その
後、ダイヤモンド研磨材を用いて表面を研磨し、例えば
最大表面粗さ(Rmax)=0.02μm以下とする。
【0042】次に、加工ヤトイ4を除去し、成形面21
aにスパッタリング等により、図8に示すように例えば
Ptからなる薄膜210(膜厚:1μm程度)を積層
し、下型2aが作製される。
【0043】このように薄膜210を積層することによ
って、成形面21aの耐熱性、耐酸化性、耐濡れ性等を
より向上させることができる。薄膜210としては、P
tの他にAu等の貴金属およびこれらの金属を主とする
合金、セラミックス等からなる薄膜が好ましい。
【0044】薄膜210の成膜方法は、特に限定され
ず、スパッタリングの他に例えばイオンプレーティング
等の方法が挙げられる。薄膜210の膜厚としては0.
1〜5μm程度が好ましい。
【0045】成形型の構成材料としては、高硬度材料か
らなるものが好ましく、例えば炭化珪素、窒化珪素、炭
化チタン、窒化チタン、炭化タングステン等の炭化物、
タングステンカーバイド系の超硬合金、モリブデン、タ
ングステン、タンタル等の金属等やアルミナ、ジルコニ
ア等の酸化物系セラミックス、窒化物セラミックス等を
用いることができる。これにより、光学素子成形装置1
の耐久性、耐熱性、耐食性等を大幅に向上させることが
できる。また、光学素子の成形時に成形型の摺動部にお
いて生じる、かじり、片当り、噛みつき等を防止するこ
とができる。
【0046】下型2aの段差部22には、光学素子の外
径を規制する環状の外径型3が装着されている。これに
より、光学素子を成形後に行われる芯取り工程を省略す
ることができる。
【0047】外径型3の内径は成形面21aの外径より
も大きくなるよう構成されている。また、成形面21a
の全外周に切り欠き部23が設けられており、成形面2
1aの外周にリング状凹溝からなる空間33が形成され
る。
【0048】空間33を設けることにより、成形時に光
学素子材料の余剰分を収容することができる。したがっ
て、光学素子材料(プリフォーム)の厳密な供給量精度
を必要とすることなく、高精度に光学素子の肉厚および
外径が確保され、芯取り工程を必要としない光学素子を
成形することができる。
【0049】さらに、空間33は成形面21aの全外周
に設けられた切り欠き部23により形成されるため、光
学素子材料の余剰分は成形面21aの外周に逃がされ、
光学素子の厚さおよび外径に影響を及ぼさない。
【0050】切り欠き部23、すなわち空間33は、成
形面21aの外周の一部に設けられたものであっても、
全外周に設けられていてもよいが、上記の効果を有効に
発揮させるためには全外周に設けられていることがより
好ましい。
【0051】外径型3は、下型2aに嵌合した状態で成
形面21aの中心軸方向(上方)に突出するよう構成さ
れていることが好ましい。これにより、光学素子の加圧
成形時に、外径型内周面31、下型2aおよび上型2b
とでキャビティーを構成し、外径型内周面31により光
学素子の外径が規制される。
【0052】また、切り欠き部23によりキャビティー
内に余剰のプリフォームを収容可能な空間33が形成さ
れ、プリフォームの容量の変動等により光学素子の形状
にバラツキを生じることがない。
【0053】なお、キャビティーは本実施形態の場合の
ように上下一対の成形型と外径型とから構成されるもの
の他、いずれか一方の成形型と外径型とから構成される
ものであってもよい。
【0054】外径型3は、光学素子の一部において外径
を規制するものであっても、あるいは全周について規制
するものであってもよいが、全周について規制するもの
がより好ましい。これにより、光学素子の外径をより高
い精度で規制することができる。また、外径型内周面3
1により外径を規制する構成とすることにより、光学素
子の全周において外径を規制することが容易に可能とな
る。
【0055】外径型3の突出量は成形される光学素子の
こば厚よりも大きいことがより好ましい。外径型の突出
量がこば厚よりも小さいと、必要な光学素子材料の一部
が径方向へ流出してしまうおそれがあり、光学素子の外
径寸法および肉厚精度が低下するおそれがある。
【0056】外径型3の構成材料としては特に限定され
ず、下型2a(上型2b)と同様の高硬度材料を挙げる
ことができるが、熱膨張係数が下型2aと近似するもの
がより好ましい。これにより、光学素子の成形工程にお
いて成形型の加熱、冷却を繰り返し行っても、外径型3
と下型2aとの嵌合状態を維持することができ、軸ずれ
等を生じるおそれがない。
【0057】下型2aは、円筒状の胴型6aに挿入さ
れ、フランジ24を胴型6aの凹部61に嵌合させるこ
とにより固定されている。胴型6aの内径部の中心軸と
成形面21aの中心軸とは一致するよう予め調整されて
いる。
【0058】外径型3の内径が嵌合用外周部212の外
径とほぼ等しい場合、外径型3を装着した下型2aを胴
型6a内に固定したとき、外径型の中心軸と胴型6aの
中心軸とを一致させることができる。また、外径型3の
外径が胴型6aの内径とほぼ等しい場合、外径型3を胴
型6aに嵌入したとき、両者の中心軸を一致させること
ができる。これらの方法により、外径型3、胴型6aお
よび成形面21aのすべての中心軸を一致させることが
できる。
【0059】上型2bは、下型2aと同様にフランジ2
4を胴型6bの凹部61に嵌合させることにより胴型6
bに固定されている。そして、両者の中心軸は一致する
よう調整されている。
【0060】さらに、胴型6aおよび6bは、各々の中
心軸が一致するよう配置されている。これにより成形面
21aと成形面21bの中心軸が一致し、成形される光
学素子の面相互の軸ずれや傾きの発生を抑制することが
できる。
【0061】胴型6aおよび6bは、図示しないボルト
等の固定手段により、各々下部土台7、上部土台8に脱
着可能に固定されている。
【0062】下部土台7、上部土台8の少なくとも一方
は、駆動機構(図示せず)により中心軸に沿って上下方
向に駆動される。
【0063】なお、1つの成形装置で複数の光学素子を
成形する場合には、例えば下型2aと下部土台7との間
に光学素子の肉厚を調整するためのスペーサ71を介在
させることがより好ましい。
【0064】次に、本発明の光学素子成形装置を用いた
光学素子の成形方法の一例を説明する。
【0065】光学素子成形装置1に図示しない光学素子
材料搬送手段により光学素子材料が搬送され、下型2a
の成形面21a上に供給される。
【0066】光学素子材料5は、ガラス材料、樹脂材料
のいずれでもよいが、ガラスを主成分とするものがより
好ましい。これにより、より高精度かつ耐熱性の良好な
光学素子を成形することができる。
【0067】光学素子材料5が供給されたら、下部土台
7および上部土台8のうち、少なくとも一方が移動し、
上型2bが光学素子材料5に接触しない程度に接近す
る。
【0068】上部土台8の付近には、昇降可能な石英管
10が配設されており、この石英管10は、押圧成形時
には下降して成形面21a、21bの周囲を取り囲み閉
空間を形成する。
【0069】この状態で、石英管10の周囲に配設され
たヒータ11に通電し、成形型(2a、2b)全体を加
熱する。
【0070】このとき、石英管10の閉空間内に不活性
ガスを導入することが好ましい。これにより、光学素子
材料、型材料の酸化反応等を抑制することができる。導
入される不活性ガスとは、例えば希ガスや窒素ガスおよ
びこれらの混合ガス等が挙げられる。
【0071】熱電対12が所定の温度に達した段階で、
上型2bおよび下型2aのうち少なくとも一方が移動
し、成形面21aと21bとの間で光学素子材料5を加
圧しながら、成形量に応じて予め設定された型間間隔を
保つよう調整する。このとき、上型2b、下型2aおよ
び外径型3とでキャビティーが形成される。
【0072】光学素子材料5の加熱温度は、400〜8
00℃程度とすることが好ましい。また、プレス圧は成
形する光学素子の大きさや個数等により適宜設定される
が、50〜2000kgf/cm2 程度とすることが好まし
い。
【0073】このように光学素子材料5が加熱・加圧さ
れると、成形面21a、21bの径方向に圧延される。
余剰の光学素子材料が供給された場合には、図2に示す
ように余肉51として成形面21から径方向に押し出さ
れる。
【0074】余肉51は、まず外径型内周面31に接触
し、さらに加圧されるとその内周面31に沿って延び、
空間33内に収容される。
【0075】このように、外径型3により光学素子の外
径を規制するとともに、光学素子の光学的機能を発揮す
る部分以外の部位に、余剰の光学素子材料(余肉51)
を逃がすことにより、光学素子材料の容量に多少の変動
があっても成形される光学素子の肉厚や外径等の寸法に
バラツキがなく、形状精度の向上を図ることができる。
【0076】成形終了後から冷却過程において、光学素
子材料の熱収縮により生じるヒケを防止し、光学素子の
光学機能面の面精度を保持するために、加圧状態を維持
しておく。
【0077】成形終了後、石英管10を上昇させ閉空間
を開放し、成形された光学素子を取出す。
【0078】図3および図4は、本発明の光学素子成形
装置の他の実施形態を示す断面図である。図1に示した
光学素子成形装置と同一構成および同一部材には同一符
号を付し、説明を省略する。
【0079】本実施形態の光学素子成形装置1は、外径
型3に光学素子の外径を調整可能な外径調整部35が設
けられている点で上記実施形態と異なる。
【0080】外径調整部35は、外径型3のキャビティ
ーを形成する部分の内周面に設けられた環状部材で構成
されており、光学素子の外径はかかる外径調整部35に
より規制される。
【0081】光学素子の外径が熱膨張等により、精度よ
く規制されていない場合、外径調整部35の一部または
全部をダイヤモンド砥石等で研削することにより径を調
整し、光学素子の外径精度を維持・向上させることがで
きる。
【0082】このように外径型3に外径調整部35を設
けることによって、光学素子の形状精度、光軸精度をよ
り高度に保つことができ、成形後の芯取り作業を必要と
しない光学素子を成形することができる。
【0083】なお、外径調整部35は、外径型3と一体
成形されたものであってもよく、別部材で構成されたも
のであってもよい。
【0084】以上、本発明の光学素子成形装置およびこ
の装置を用いた光学素子の製造方法を図示の各実施形態
について説明したが、本発明はこれらに限定されるもの
ではなく、各手段の構成は同様の機能を有する任意の構
成に置換することができる。例えば、本発明の外径型
は、下型2aに装着される場合に限定されるものではな
く、上型2bのみまたは上下の成形型のいずれにも設け
ることが可能である。
【0085】また、成形型および成形面は任意の構成と
することができ、例えば、成形面を備える別部材が母材
2に取付けられた構成としてもよい。
【0086】さらに、本発明の光学素子成形装置により
成形される光学素子は、凸レンズに限られず、凹面レン
ズ、非球面レンズ、シリンドリカルレンズ等、種々の光
学素子を成形することができる。
【0087】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0088】(実施例1)図1に示す光学素子成形装置
1を用いて光学素子を成形した。
【0089】まず、外径型3を下型2aに装着した。成
形面21a上に光学ガラスVC78(住田光学ガラス社
製)からなる光学素子材料5(プリフォーム)を載置し
た。
【0090】次に、上型2bの成形面21bと光学素子
材料5との距離が0.5mmになるよう上部土台8を降下
させた後、石英管10を降下させて成形面21a、21
bを覆い、石英管10内をN2 ガス雰囲気とした。
【0091】ヒータ11に通電することにより加熱し、
型温度は熱電対12により監視した。型温度が580℃
に達した時点で、上部土台8をさらに下降させて光学素
子材料5の加圧成形を開始した。成形時の加圧力は20
0kgf/cm2 とした。
【0092】光学素子材料5は加熱により軟化し、上下
の型による押圧にしたがって成形面21に沿って径方向
に拡がった。余剰のプリフォームは、成形面外周部21
1から空間33に流入し、余肉51として収容された。
【0093】(実施例2)図3および図4に示すような
外径型3に厚さ規制部214が設けられた光学素子成形
装置を用いて、実施例1と同様にして光学素子を成形し
た。
【0094】実施例1および実施例2で製造された光学
素子は、いずれも所望形状に成形され、肉厚および外径
の寸法精度に優れ、後工程での芯取りが不要であった。
【0095】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の光学素子成
形装置によれば、光学素子の成形時に光学素子材料(プ
リフォーム)の余剰分を収容する空間が設けられている
ため、プリフォームの厳密な体積管理を必要とすること
なく、光学素子の外径および肉厚を厳密に確保すること
ができ、高精度の光学機能面を有する光学素子を成形す
ることができる。また、後工程での芯取りが不要とな
り、製造コストの低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子成形装置の一実施形態の成形
部を示す断面図である。
【図2】図1に示す光学素子成形装置の成形部を示す断
面図である。
【図3】本発明の光学素子成形装置の他の実施形態の成
形部を示す断面図である。
【図4】図3に示す光学素子成形装置の成形部を示す断
面図である。
【図5】本発明の光学素子成形装置の要部を示す斜視図
である。
【図6】本発明の光学素子成形装置の要部を示す断面図
である。
【図7】本発明の光学素子成形装置の要部を示す断面図
である。
【図8】本発明の光学素子成形装置の要部を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 光学素子成形装置 2a 下型 2b 上型 21a、21b 成形面 210 薄膜 22 段差部 23 切り欠き部 24 フランジ 211 成形面外周部 212 嵌合用外周部 213 外周部 3 外径型 31 外径型内周面 33 空間 35 外径調整部 4 加工ヤトイ 5 光学素子材料 51 余肉 6a、6b 胴型 61 凹部 7 下部土台 71 スペーサ 8 上部土台 10 石英管 11 ヒータ 12 熱電対

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱軟化した光学素子材料をプレスする
    成形面を有する1対の成形型と、 前記成形型の少なくとも一方の外周面に装着され、光学
    素子の外径を規制する環状の外径型とを備える光学素子
    成形装置において、 前記光学素子の成形時に余剰の前記光学素子材料を収容
    可能な空間を有することを特徴とする光学素子成形装
    置。
  2. 【請求項2】 加熱軟化した光学素子材料をプレスする
    成形面を有する1対の成形型と、 前記成形型の少なくとも一方の外周面に装着され、光学
    素子の外径を規制する環状の外径型とを備える光学素子
    成形装置において、 前記外径型の内径は前記成形面の外径よりも大きいこと
    を特徴とする光学素子成形装置。
  3. 【請求項3】 前記空間は前記成形型に設けられた切り
    欠き部と前記外径型の内周面とで形成される請求項1に
    記載の光学素子成形装置。
  4. 【請求項4】 前記切り欠き部は前記成形面の外周部に
    設けられている請求項3に記載の光学素子成形装置。
  5. 【請求項5】 前記空間は前記成形面の全外周に設けら
    れている請求項3または4に記載の光学素子成形装置。
  6. 【請求項6】 前記外径型は該外径型の内周面で前記光
    学素子の外径を規制する請求項1ないし5のいずれかに
    記載の光学素子成形装置。
  7. 【請求項7】 前記外径型は前記光学素子の全周につい
    て外径を規制する請求項1ないし6のいずれかに記載の
    光学素子成形装置。
  8. 【請求項8】 前記外径型は前記光学素子の外径を調整
    可能な外径調整部を備える請求項1ないし7のいずれか
    に記載の光学素子成形装置。
  9. 【請求項9】 前記成形型の外周面には前記外径型を嵌
    合するための段差部が形成されている請求項1ないし8
    のいずれかに記載の光学素子成形装置。
  10. 【請求項10】 前記外径型は前記成形型に装着した状
    態で前記成形面の中心軸方向に突出するよう構成されて
    いる請求項1ないし9のいずれかに記載の光学素子成形
    装置。
  11. 【請求項11】 前記外径型の突出の高さは前記光学素
    子のこば厚よりも大きい請求項10に記載の光学素子成
    形装置。
  12. 【請求項12】 加熱軟化状態の光学素子材料をプレス
    する成形面を有する1対の成形型と、前記成形型の少な
    くとも一方の外周面に装着され光学素子の外径を規制す
    る環状の外径型とで構成されるキャビティー内で加圧成
    形する光学素子の製造方法において、 余剰の前記光学素子材料を前記キャビティーの一部に設
    けられた空間に収容することを特徴とする光学素子の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 前記空間は前記成形型に設けられた切
    り欠き部と前記外径型の内周面とで形成される請求項1
    2に記載の光学素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記切り欠き部は前記成形面の外周部
    に設けられている請求項13に記載の光学素子の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記空間は前記成形面の全外周に設け
    られている請求項12ないし14のいずれかに記載の光
    学素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記外径型はその内周面で光学素子の
    外径を規制する請求項12ないし15のいずれかに記載
    の光学素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記外径型は前記光学素子の全周につ
    いて外径を規制する請求項12ないし16のいずれかに
    記載の光学素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記外径型は前記光学素子の外径を調
    整可能な外径調整部を備える請求項12ないし17のい
    ずれかに記載の光学素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記光学素子材料はガラスを主成分と
    するものである請求項12または18のいずれかに記載
    の光学素子の製造方法。
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