WO2023248554A1 - 品質モニタリングシステム、品質モニタリング方法、および品質モニタリングプログラム - Google Patents

Abstract

設備の障害が免責事項に該当するか否かを合意するプロセスの透明性を保持し、かつ、設備の稼働品質をモニタリングする。品質モニタリングシステムは、品質を保証すると共に免責事項を含む契約に基づいて保守サービスを受けた設備の稼働ログから品質を計算する品質計算部（２２１）と、品質計算部（２２１）による品質計算結果から、前記設備の稼働品質を示す情報を可視化する品質可視化部（２２３）と、設備の稼働品質が低下していた場合、品質の低下が契約の免責事項によるか否かを設備の保守サービスの提供者と契約者との間で逐次合意させる免責事項逐次合意部（２２２）とを有する。

Description

品質モニタリングシステム、品質モニタリング方法、および品質モニタリングプログラム

　本発明は、例えば長期にわたる機器や設備の保守管理の請負において、契約した機器や設備の稼働品質をモニタリングする品質モニタリングシステム、品質モニタリング方法、および品質モニタリングプログラムに関する。

　プラントなどの運用や保守を、長期にわたって保守サービス提供会社に委託する際に、契約のサービス合意に関連するリスクを評価することが知られている。
　また、保守契約では一定の品質を保証することになるが、免責事項を定義し保証対象から除外するための技術も知られている。特許文献１の解決手段には、「電源設備導入支援装置１は、請負者側に設けられたコンピュータで構成されており、電源設備データ記憶部３と、契約事項記憶部５と、電源設備データ等提示部７と、電源設計データ保存部９と、品質保証条件決定部１１と、品質保証条件保存部１３と、品質保証判定部とを備え、ユーザに対して所望する電源設備を提供すると共に、ユーザとの間で電源設備に関する契約を行うために利用される。」という記載がある。

特開２０１１－６０１９１号公報

　特許文献１では、保守により保証すべき品質について、免責事項が考慮されている。しかし、免責事項について保守サービス契約提供者と保守サービス契約者との間で逐次合意は行われておらず、また合意結果や判断プロセスは明示的に保存されていない。このため、免責事項の合意プロセスを後から振り返ることができない。更に免責事項の合意プロセスの透明性を保持することもできない。

　そこで、本発明は、設備の障害が免責事項に該当するか否かを合意するプロセスの透明性を保持し、かつ、設備の稼働品質をモニタリングすることを課題とする。

　前記した課題を解決するため、本発明の品質モニタリングシステムは、品質を保証すると共に免責事項を含む契約に基づいて保守サービスを受けた設備の稼働ログから品質を計算する品質計算部と、前記品質計算部による品質計算結果から、前記設備の稼働品質を示す情報を可視化する品質可視化部と、前記設備の稼働品質が低下していた場合、当該品質の低下が前記契約の免責事項によるか否かを前記設備の保守サービスの提供者と契約者との間で逐次合意させる免責事項逐次合意部と、を有することを特徴とする。

　本発明の品質モニタリング方法は、品質計算部が、品質を保証すると共に免責事項を含む契約に基づいて保守サービスを受けた設備の稼働ログから品質を計算するステップと、品質可視化部が、前記品質計算部による品質計算結果から、前記設備の稼働品質を示す情報を可視化するステップと、前記設備の稼働品質が低下していた場合、免責事項逐次合意部が、当該品質の低下が前記契約の免責事項によるか否かを前記設備の保守サービスの提供者と契約者との間で逐次合意させるステップと、を有することを特徴とする。

　本発明の品質モニタリングプログラムは、コンピュータに、品質を保証すると共に免責事項を含む契約に基づいて保守サービスを受けた設備の稼働ログから品質を計算する手順、品質の計算結果から、前記設備の稼働品質を示す情報を可視化する手順、前記設備の稼働品質が低下していた場合、当該品質の低下が前記契約の免責事項によるか否かを前記設備の保守サービスの提供者と契約者との間で逐次合意させる手順、を実行させるためのものである。
　その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。

　本発明によれば、設備の障害が免責事項に該当するか否かを合意するプロセスの透明性を保持し、かつ、設備の稼働品質をモニタリングできる。

本実施形態の品質モニタリングシステムの全体構成図である。 品質モニタリングシステムの機能ブロック図である。 契約内容の例を示す図である。 稼働ログの例を示す図である。 品質計算結果の例を示す図である。 障害ログの例を示す図である。 ブロックチェーン上のデータ構造を示す図である。 品質モニタリング処理のフローチャートである。 免責事項合意処理のフローチャートである。 品質モニタリング結果画面である。 障害ログ画面である。 運用責任者向け情報収集支援ダイアログである。 運用責任者向け免責判定結果入力ダイアログである。 顧客側担当向け免責判定承認ダイアログである。 運用責任者向け合意確認ダイアログである。 年次品質レポート画面である。 月次品質レポート画面である。 日次品質レポート画面である。 障害ログレポート画面である。

　以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
　本実施形態では、保守管理契約を結ぶ対象となる機器または設備の例として、回線およびエネルギー貯蔵システムを想定する。ただし本実施形態は、機器または設備の保守サービスに伴い、保守管理契約を結ぶものであれば適用可能であり、例示した機器または設備に限られるものではない。

　図１は、本実施形態の品質モニタリングシステム１０００の全体構成図である。
　品質モニタリングシステム１０００は、計算サーバ１１０と、データ収集サーバ１２０とを含んで構成され、情報参照・制御用端末１４０ａ～１４０ｃと通信可能である。品質モニタリングシステム１０００は、免責事項の合意プロセスの透明性を保持しながら、設備の稼働品質をモニタリングするものである。

　設備１３０は、品質モニタリングシステム１０００によって品質をモニタリングする対象であり、例えば回線またはエネルギー貯蔵システムなどである。本実施形態では、設備１３０を長期にわたって保守して品質を保証する契約が、サービス契約提供者と契約者の間で締結されている。データ収集サーバ１２０は、ネットワーク１７０を通じて、設備１３０から稼働ログ２１２０を収集する。設備１３０は、複数の部品を含んで構成されている。

　計算サーバ１１０は、ネットワークインタフェース１１３と、記憶装置１１１と、演算装置１１２と、メモリ１１４を備える。
　ネットワークインタフェース１１３は、ネットワーク１６０を通じて外部サーバや端末とデータを送受信する。

　記憶装置１１１は、本実施形態の品質モニタリングプログラム２２０（図２参照）や外部サーバや端末から受信したデータ、品質モニタリングプログラム２２０の実行により出力されたデータを格納する。演算装置１１２は、処理に必要な品質モニタリングプログラム２２０やデータを記憶装置１１１からメモリ１１４に読み込み、この品質モニタリングプログラム２２０を実行する。
　計算サーバ１１０は、稼働ログ２１２０を受信し、品質計算結果２１３０と品質レポート２１３１を情報参照・制御用端末１４０ａ～１４０ｃに送信する。

　情報参照・制御用端末１４０ａ～１４０ｃは、演算装置１４４と、ネットワークインタフェース１４１と、入力装置１４２と、表示装置１４３とを含んで構成される。
　演算装置１１２は、処理に必要な不図示のプログラムやデータを、不図示の記憶装置からメモリに読み込み、プログラムを実行することで、各情報参照・制御用端末１４０ａ～１４０ｃを統括制御する。ネットワークインタフェース１４１は、各種データをネットワーク１６０を通じて計算サーバ１１０と送受信する。入力装置１４２は、例えばタッチパネル、マウス、キーボードなどであり、利用者による契約内容や合意結果などの入力に使用される。表示装置１４３は、例えば液晶ディスプレイなどであり、利用者へ品質モニタリング結果や品質レポートを表示する。なお利用者とは、サービス契約提供者や契約者のことである。

　情報参照・制御用端末１４０ａ～１４０ｃの演算装置１４４は、計算サーバ１１０から品質計算結果２１３０と品質レポート２１３１とを受信して表示装置１４３に表示する。そして情報参照・制御用端末１４０ａ～１４０ｃの演算装置１４４は、入力装置１４２から入力された契約内容２１１０を、ネットワークインタフェース１４１により計算サーバ１１０に送信する。演算装置１４４は、計算サーバ１１０を介して合意結果２１１１を相互に送受信する。

　契約提供者側には、保守サービスの運用に責任を持つ運用責任者と、実際に保守作業を実施する現場作業者とが存在する。保守サービスの運用に責任を持つ運用責任者が、情報参照・制御用端末１４０ａを使用する。実際に保守作業を実施する現場作業者が、情報参照・制御用端末１４０ｂを使用する。契約者側では、顧客側担当が情報参照・制御用端末１４０ｃを使用する。

　図２は、品質モニタリングシステム１０００の機能ブロック図である。
　計算サーバ１１０内の記憶装置１１１には、データベース２１０と品質モニタリングプログラム２２０とが格納される。データベース２１０には、稼働ログデータベース２１２と、契約内容データベース２１１と、品質計算結果データベース２１３と、障害ログデータベース２１４とが格納されている。データベース２１０に格納される各種データベースのデータは、ブロックチェーン上の分散台帳に格納されていてもよい。

　契約内容データベース２１１には、情報参照・制御用端末１４０ａ，１４０ｃ内の入力部２４１から入力された契約内容２１１０が格納される。契約内容２１１０の例を図３に示す。
　稼働ログデータベース２１２には、データ収集サーバ１２０内のデータ収集部２３１から送信された稼働ログ２１２０が格納される。稼働ログ２１２０の例を、後記する図４に示す。

　品質計算結果データベース２１３には、品質モニタリングプログラム２２０による処理によって計算された品質計算結果２１３０が格納される。品質計算結果２１３０の例を図５に示す。
　障害ログデータベース２１４には、情報参照・制御用端末１４０ａ～１４０ｃのうち何れかの入力部２４１から入力された障害ログ２１４０が格納される。障害ログ２１４０の例を図６に示す。

　品質モニタリングプログラム２２０は、設備１３０の品質をモニタリングするためのプログラムである。図１の演算装置１１２が品質モニタリングプログラム２２０を実行することにより、品質計算部２２１と、免責事項逐次合意部２２２と、品質可視化部２２３と、品質レポート部２２４とが具現化される。

　品質計算部２２１は、契約内容データベース２１１の契約内容２１１０に記載された品質定義に従って、稼働ログデータベース２１２から設備１３０の品質計算結果２１３０を算出する。品質計算部２２１は、算出した品質計算結果２１３０を品質計算結果データベース２１３に保存する。品質計算部２２１は、設備１３０を構成する部品のうち予め定めたものの総数に対する稼働中の部品の数で定義される稼働率を算出して品質とする。ここで設備１３０は、品質を保証すると共に免責事項を含む契約に基づいて保守サービスを受けている。

　免責事項逐次合意部２２２は、設備１３０の稼働品質が予め契約内容に定められた正常範囲の範囲外になった場合、この品質低下を障害と見做す。設備１３０の稼働品質が低下していた場合、免責事項逐次合意部２２２は、障害に関する利用者とのやり取りを処理し、障害ログ２１４０や品質計算結果２１３０を再計算した場合、品質計算結果２１３０を品質計算結果データベース２１３に保存する。これにより、免責事項逐次合意部２２２は、この品質の低下が契約の免責事項によるか否かを設備１３０の保守サービスの提供者と契約者との間で逐次合意させる。

　障害に関する利用者とのやり取りには、情報参照・制御用端末１４０内の入力部２４１を通じた障害原因の調査指示の入力受付や障害原因の調査結果の入力受付、障害が免責事項によるか否かに関する合意結果の入力受付が含まれる。

　更に、障害に関する利用者とのやり取りには、情報参照・制御用端末１４０内の表示部２４２を通じた品質低下の通知表示と、障害原因の調査結果の表示が含まれる。品質可視化部２２３は、品質計算結果２１３０と障害ログ２１４０から、設備１３０の稼働品質を示す情報を、表およびグラフで可視化する。

　品質レポート部２２４は、契約内容に記載された品質の目標値、品質計算結果２１３０、および、障害ログ２１４０から、所定期間分の品質レポートを作成し出力する。品質レポート部２２４が作成する品質レポートの例を図１６から図１９に示す。データ収集サーバ１２０内のデータ収集部２３１は、設備１３０から稼働ログ２１２０を収集して、計算サーバ１１０に送信する。

　情報参照・制御用端末１４０内の入力部２４１は、利用者による契約内容や障害原因の調査指示、障害原因の調査結果、障害が免責事項によるか否かに関する合意結果の入力を受け付ける。表示部２４２は、計算サーバ１１０から情報参照・制御用端末１４０に送信された品質低下の通知、障害原因の調査結果、品質を表す表やデータ、および品質レポートを利用者に表示する。

　図３は、契約内容２１１０の例を示す図である。
　契約内容２１１０は、品質定義３１０、免責事項定義３２０、設備情報３３０を含んで構成される。品質定義３１０は、本発明によるシステムがモニタリングする品質の定義であり、品質の種類、計算式、正常範囲、目標値を含む。品質の種類は、例えば設備１３０の稼働率、回線提供サービスであれば通信速度、エネルギー貯蔵システムであれば電池の充電容量などである。ここで稼働率は、複数の部分（部品）から成る設備または機器において、予め定めた部品の、総数に対する稼働中の部品の数の割合とする。正常範囲は、品質が低下していないとする品質の値の範囲である。

　免責事項逐次合意部２２２は、品質計算結果が正常範囲外の場合、品質が低下したことを利用者に通知する。免責事項定義３２０は、免責事項の定義であり、免責事項の名称、詳細を含む。免責事項は、例えば災害による故障、盗難による紛失などである。設備情報３３０は、本発明がモニタリング対象とする設備１３０の品質計算に必要な仕様を表す。例えば品質として設備１３０の稼働率をモニタリングする場合、設備情報３３０には各部品の総数が含まれる。

　図４は、稼働ログ２１２０の例を示す図である。
　稼働ログ２１２０は、品質モニタリングシステム１０００がモニタリング対象とする設備１３０が稼働しているときのログデータであり、データが取得された時刻と、設備１３０の品質計算に必要な情報を含む。設備１３０の品質計算に必要な情報は、設備１３０に設置された不図示のセンサの値と、設備１３０内の稼働中の部品数などである。

　図５は、品質計算結果２１３０の例を示す図である。
　品質計算結果２１３０は、品質計算部２２１によって計算された品質を表すデータである。図５の各行は、各時刻に取得されたデータを各レコードとしている。各レコードは、それぞれ品質計算に使用されたデータが取得された時刻、品質の計算値、合意された品質の計算値、障害の数、合意済の障害の数、障害ログＩＤの項目を含んで構成される。

　品質の計算値は、契約内容に含まれる品質定義に従って稼働ログ２１２０から計算された値であり、当該レコードにおいて品質低下が生じていても障害が免責事項によるか否かを考慮しない値である。一方で、合意された品質の計算値は、当該レコードにおける品質低下が免責事項によるか否かを考慮した値である。品質低下が生じていないレコードでは、品質の計算値と合意された品質の計算値は同じ値になる。障害の数は、当該レコードで発生した障害（品質低下）の総数であり、合意済の障害の数とまだ合意されていない障害の数を足した値である。障害の数と合意済の障害の数が同じ値であれば、当該レコードの品質低下が免責事項によるか否かについて契約提供者と契約者の間で合意済であり、当該レコードの品質計算結果は以降変化しない。なお、品質が低下していないレコードでは障害発生数および合意済の障害の数を０とする。障害ログＩＤは、当該レコードの障害の原因の詳細な調査結果が記載された障害ログのＩＤである。

　図６は、障害ログ２１４０の例を示す図である。
　障害ログ２１４０は、障害情報６１０や調査ログ６２０を含んで構成される。障害情報６１０は、品質低下（障害）に関する情報である。障害情報６１０の各行は、障害情報６１０を構成するレコードである。各レコードには、ＩＤ、品質低下発生時刻、品質低下が免責事項によるか否かについて合意済か否かに関するステータス、障害内容、品質低下が免責事項によるか否かについての最終合意結果の項目を含む。ステータスは、保留中か合意済かである。

　調査ログ６２０は、品質低下に関する利用者の行動記録である。調査ログ６２０の各行は、調査ログ６２０を構成するレコードである。各レコードには品質低下の原因の詳細調査や品質低下への対処内容、品質低下が免責事項によるか否かについての利用者の判断結果などが記録される。調査ログ６２０は、当該レコードが示す行動が行われた時刻、調査や対処をしてレコードを作成した記入者、調査内容や対処内容を含む。

　図７は、ブロックチェーン上のデータ構造を示す図である。
　ブロック７１０ａは、第ｋ番目のブロックである。ブロック７１０ａは、直前のブロックに係るハッシュ値７１１ａと、品質計算結果２１３０の複数のレコードを含んだデータ７１２ａとを含んで構成される。

　ブロック７１０ｂは、第ｋ＋１番目のブロックである。ブロック７１０ｂは、直前のブロック７１０ａに係るハッシュ値７１１ｂと、品質計算結果２１３０の複数のレコードを含んだデータ７１２ｂとを含んで構成される。

　データ７１２ａは、所定期間に更新されたレコードの集合である。データ７１２ｂは、データ７１２ａを更新した所定期間の次の所定期間に更新されたレコードの集合である。
　図７は、データが品質計算結果の例である。ハッシュ値７１１ｂは、ハッシュ関数にブロック７１０ａを入力することで計算される値である。このように、品質計算結果２１３０を所定期間ごとにブロックチェーンで管理することにより、データの改竄を防止することができる。

　図３で示した契約内容２１１０、図４で示した稼働ログ２１２０、図６で示した障害ログ２１４０は、図７で示すようにブロックチェーン上に格納されてもよく、図３から図６で示したように表形式のリレーショナルデータベースに格納されてもよく、限定されない。

　図８は、品質モニタリング処理のフローチャートである。図８のフローチャートに基づく動作は以下のとおりである。
　計算サーバ１１０は、データ収集サーバ１２０から稼働ログ２１２０を受信する（ステップ８０１）。当該処理は、例えば１時間ごと、２４時間ごとなど、所定間隔で行われる。計算サーバ１１０が受信した稼働ログ２１２０は、稼働ログデータベース２１２に格納する（ステップ８０２）。

　品質計算部２２１は、契約内容データベース２１１から契約内容２１１０を、稼働ログデータベース２１２から稼働ログ２１２０を取得し、品質定義３１０に従って設備情報３３０や稼働ログ２１２０を用いてモニタリングする品質を計算し、品質計算結果２１３０を生成する（ステップ８０３）。この時点では品質低下に関する処理を行っていないが、合意された品質の計算値には品質の計算値と同じ値を格納しておく。また、品質低下に関する処理が未実施のため、障害の数は記録しない。

　品質計算部２２１は、品質の計算値である品質計算結果２１３０の各レコードが品質定義３１０に記載された正常範囲の範囲外であるか確認する（ステップＳ８０４）。
　品質の計算値が正常範囲内であった場合（Ｎｏ）、品質計算部２２１は、品質が低下していないため品質低下に関する処理を行わず、処理がステップ８０９に進む。品質の計算値が正常範囲外であった場合（Ｙｅｓ）、品質計算部２２１は、品質計算結果２１３０の当該レコードの障害の数を１つ増やす。

　免責事項逐次合意部２２２は、図９のフローチャートに示す免責事項逐次合意処理を行う（ステップ８０５）。そして免責事項逐次合意部２２２は、品質低下が免責事項によらないと合意されたか否かを判定する（ステップ８０６）。品質低下が免責事項によると合意されたならば（Ｙｅｓ）、処理がステップ８０７に進む。品質低下が免責事項によらないと合意された場合（Ｎｏ）、免責事項逐次合意部２２２は、合意された品質の計算値を修正する処理を行わず、処理がステップ８０９に進む。

　ステップ８０７にて、品質計算部２２１は、契約内容データベース２１１から契約内容２１１０を、稼働ログデータベース２１２から稼働ログ２１２０を、障害ログデータベース２１４から障害ログ２１４０を取得する。次に品質計算部２２１は、障害ログ２１４０を確認して、免責事項によると合意された障害は生じなかったものとして除外し、品質定義に従って設備情報や稼働ログ２１２０を用いて、モニタリングする品質を再計算する（ステップ８０８）。ここで品質計算部２２１は、再計算した品質を、品質計算結果２１３０の当該レコードの合意された品質の計算値に格納する。また、障害が合意済となったため、品質計算部２２１は、品質計算結果２１３０の当該レコードの合意済の障害の数を１増やす。

　ステップ８０９にて、品質計算部２２１は、前のブロックのハッシュ値を計算する。次に品質計算部２２１は、計算したハッシュ値と保存対象の品質計算結果２１３０を一つのブロックにして品質計算結果データベース２１３に保存し（ステップ８１０）、図８の処理が終了する。
　なお、品質計算部２２１は、ブロックチェーンを用いず、単に品質計算結果２１３０を品質計算結果データベース２１３に保存してもよい。

　品質可視化部２２３による処理は、品質計算結果２１３０または障害ログ２１４０が更新される度に行われる。品質可視化部２２３による処理は、品質計算結果データベース２１３から品質計算結果２１３０を、障害ログデータベース２１４から障害ログ２１４０を取得し、図１０および図１１で示すような画面を生成し、情報参照・制御用端末１４０内の表示部２４２に出力する処理である。

　また、品質レポート部２２４による処理は、例えば利用者が入力部２４１を通じて品質レポートを要求した場合に行われる。品質レポート部２２４による処理は、契約内容データベース２１１から契約内容２１１０（品質定義の品質の目標値を含む）を、品質計算結果データベース２１３から品質計算結果２１３０を、障害ログデータベース２１４から障害ログ２１４０を取得し、図１６、図１７、図１８、および図１９で示すような画面を生成し、情報参照・制御用端末１４０内の表示部２４２に表示させる処理である。

　図９は、免責事項合意処理のフローチャートである。
　品質計算部２２１は、図８のステップ８０４にて、品質の計算値が品質定義内の品質の正常範囲外であるか否かを判定し、品質が低下していた場合、免責事項逐次合意部２２２は、ステップＳ８０５に進み、図９のフローチャートによる処理を実行する。

　免責事項逐次合意部２２２は、障害情報を作成し（ステップ９０１）、障害ログデータベース２１４に格納する。また、免責事項逐次合意部２２２は、品質低下の通知を運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａに送信する（ステップ９０２）。
　運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａの演算装置１４４は、品質低下の通知を表示部２４２に表示する（ステップ９０３）。

　更に運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａの演算装置１４４は、入力部２４１を通じて品質の低下が免責事項によるか否かを運用責任者が判断するためのデータを免責事項逐次合意部２２２に要求する。品質の低下が免責事項によるか否かを判断するためのデータは、例えば稼働ログ２１２０や品質計算結果２１３０、障害ログ２１４０である。免責事項逐次合意部２２２は、要求されたデータをデータベース２１０から取得し、運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａに送信する。運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａの演算装置１４４は、受信したデータを関連情報として表示部２４２に表示する（ステップ９０４）。

　更に、運用責任者が品質の低下が免責事項によるか否かを判断するため、情報参照・制御用端末１４０ａの演算装置１４４は、入力部２４１を通じて、データの追加調査が必要か否かの入力を受け付ける（ステップ９０５）。

　ステップ９０６にて、運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａは、追加調査が必要であるか否かを確認する処理を行う。追加調査が不要と入力された場合（Ｎｏ）、処理がステップ９１０に進む。追加調査が必要と入力された場合、処理がステップ９０７に進む。

　ステップ９０７にて、運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａの演算装置１４４は、追加調査依頼を免責事項逐次合意部２２２に送信する。免責事項逐次合意部２２２は、追加調査依頼を調査ログとして障害ログデータベース２１４に格納し、品質低下に関する追加調査依頼を現場作業者の情報参照・制御用端末１４０ｂに送信する。

　現場作業者の情報参照・制御用端末１４０ｂの演算装置１４４は、受信した追加調査指示を表示部２４２に表示する（ステップ９０８）。現場作業者の情報参照・制御用端末１４０ｂの演算装置１４４は、入力部２４１を通じて追加調査に関する調査ログの入力を受け付け、入力された調査ログを免責事項逐次合意部２２２に送信する（ステップ９０９）。免責事項逐次合意部２２２は、受信した調査ログを障害ログデータベース２１４に格納する。そして、免責事項逐次合意部２２２は、ステップ９０４からステップ９０９までの処理を、品質の低下が免責事項によるか否かを判断するための追加調査が不要と入力されるまで繰り返す。

　ステップ９１０にて、運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａの演算装置１４４は、入力部２４１を通じて、品質低下が免責事項によるか否かの判断結果の入力を受け付け、入力された判断結果を免責事項逐次合意部２２２に送信する。免責事項逐次合意部２２２は、判断結果を調査ログとして障害ログデータベース２１４に格納する。

　顧客側担当の情報参照・制御用端末１４０ｃの演算装置１４４は、免責事項逐次合意部２２２から、品質低下が免責事項によると運用責任者によると判断された結果を受信し、受信した免責事項に関する判断結果を表示部２４２に表示する（ステップ９１１）。顧客側担当の情報参照・制御用端末１４０ｃの演算装置１４４は、入力部２４１を通じて品質の低下が免責事項によるか否かを判断するためのデータ（例えば、稼働ログや品質計算結果、障害ログ）の参照要求の入力を受け付け、表示部２４２を通じて要求されたデータを表示する（ステップ９１２）。

　ステップＳ９１３にて、顧客側担当の情報参照・制御用端末１４０ｃの演算装置１４４は、入力部２４１を通じて、品質低下が免責事項によるか否かの判断結果を承認するか否かの入力を受け付け、入力された承認結果を免責事項逐次合意部２２２に送信する。免責事項逐次合意部２２２は、承認結果を調査ログとして障害ログデータベース２１４に格納する。そして、顧客側担当の情報参照・制御用端末１４０ｃの演算装置１４４は、品質低下が免責事項によるか否かの判断結果を承認するか否かの入力を判定する（ステップ９１３）。「差し戻し」と入力された場合（Ｎｏ）、処理がステップ９１４に進み、「承認」と入力された場合（Ｙｅｓ）、処理がステップ９１５に進む。
　詳細にいうと、「差し戻し」と入力された場合には、免責事項逐次合意部２２２は、顧客側担当の情報参照・制御用端末１４０ｃから、判断結果が差し戻されたことと、再判断依頼を受信する。

　ステップ９１４にて、運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａの演算装置１４４は、判断結果が差し戻されたことと再判断依頼を表示部２４２に表示し、ステップ９１０に戻る。このとき免責事項逐次合意部２２２は、運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａに、判断結果が差し戻されたことと再判断依頼を送信する。
　ステップ９１０からステップ９１４までの処理は、顧客側担当の情報参照・制御用端末１４０ｃに、判断結果の承認が入力されるまで繰り返される。

　ステップ９１５にて、運用責任者の情報参照・制御用端末１４０ａの演算装置１４４は、入力部２４１を通じて、免責事項によるか否かの最終合意結果の入力を受け付ける。そして、免責事項逐次合意部２２２は、品質低下が免責事項によるか否かについての最終合意結果を、当該障害情報に保存し（ステップ９１６）、図９の処理が終了する。

　図１０は、品質モニタリング結果画面４００である。
　品質モニタリング結果画面４００には、グラフ領域４０１と表領域４０２とが表示されている。
　グラフ領域４０１は、品質計算結果データベース２１３内の品質計算結果２１３０のグラフが表示される領域である。このグラフの縦軸は稼働率を示し、横軸は時刻を示している。

　表領域４０２は、品質計算結果データベース２１３内の品質計算結果２１３０が表として表示される領域である。図１０は、本発明でモニタリングする品質を、設備の部品の稼働率とした場合の例である。図１０で示した品質モニタリング結果画面４００により、利用者は保守サービスの品質をリアルタイムでモニタリングできる。障害情報詳細４０３をクリックやタップすることで、図１１で示す障害ログ画面４１０に遷移する。

　図１１は、障害ログ画面４１０である。
　障害ログ画面４１０には、ステータステキストボックス４１１と、障害種別テキストボックス４１２と、発生時刻テキストボックス４１３と、障害箇所テキストボックス４１４と、復旧時刻テキストボックス４１５と、フロー進捗状況テキストボックス４１６と、調査ログテーブル４１７と、戻るボタン４１８とが表示されている。

　ステータステキストボックス４１１には、現在の障害対応の状態が表示され、ここでは「保留中」が表示されている。発生時刻テキストボックス４１３には、障害が発生した時刻が格納される。復旧時刻テキストボックス４１５には、障害から復旧した時刻が格納される。

　障害種別テキストボックス４１２には、免責事項か否かの種別が表示され、ここでは「免責（仮）」が表示されている。これにより、障害番号#67に係る障害が、仮に免責であると設定されているが、判断結果は保留中であることを示している。

　障害箇所テキストボックス４１４には、設備１３０のうち障害が発生している箇所が表示される。フロー進捗状況テキストボックス４１６には、現在の障害に対応するフローの進捗が表示される。調査ログテーブル４１７には、現在の障害ログが表示される。戻るボタン４１８は、この障害ログ画面４１０に遷移する前の画面に戻るためのボタンである。

　品質可視化部２２３は、障害ログ画面４１０に、指定された障害ＩＤを持つ障害情報を障害ログデータベース２１４から取得して表示し、当該障害情報および当該障害情報に関する調査ログを調査ログテーブル４１７に表示する。図１１で示した障害ログ画面４１０により、契約者は、障害ログをリアルタイムで確認できる。契約者は、障害ログ画面４１０によって個別の障害の詳細と当該障害に関して行われた処理の進捗状況を確認できる。

　図１２は、運用責任者向けの情報収集支援ダイアログ４２０である。
　情報収集支援ダイアログ４２０には、関連データ参照ボタン４２１と、現場作業者検索コンボボックス４２２と、コメントテキストボックス４２３と、問合せメール作成ボタン４２４とが表示されている。情報収集支援ダイアログ４２０は、データの参照要求の入力を受け付け、当該データを表示するための画面である。

　関連データ参照ボタン４２１は、この障害に関する関連データを参照する画面に遷移するためのボタンである。現場作業者検索コンボボックス４２２は、現場作業者をプルダウンメニューで選択可能に表示するためのものである。コメントテキストボックス４２３は、運用責任者が、この障害に関するコメントを入力するためのものである。問合せメール作成ボタン４２４は、現場作業者検索コンボボックス４２２で選択した現場作業者に問い合わせメールを送信するためのボタンである。

　問合せメール作成ボタン４２４がクリックされたとき、免責事項逐次合意部２２２は、追加調査が必要であると判定する。図１２は、追加調査依頼として問合せメールを送信する例であるが、電話などで問い合わせてもよい。図１２で示した情報収集支援ダイアログ４２０は、図９のステップ９０６で使用される。情報収集支援ダイアログ４２０により、品質の低下が免責事項によるか否かを運用責任者が判断するためのデータの収集を支援できる。

　図１３は、運用責任者向けの免責判定結果入力ダイアログ４３０である。
　免責判定結果入力ダイアログ４３０は、関連データ参照ボタン４３１と、判定結果コンボボックス４３２と、コメントテキストボックス４３３と、送信ボタン４３４とが表示されている。

　関連データ参照ボタン４３１は、この障害に関する関連データを参照する画面に遷移するためのボタンである。判定結果コンボボックス４３２は、運用責任者が、当事象の品質低下が有責事項と免責事項のうち何れかを判定した結果をプルダウンメニューで選択可能に表示するためのものである。コメントテキストボックス４３３は、運用責任者が、この障害に関するコメントを入力するためのものである。送信ボタン４３４は、有責か免責かの判定結果を送信するためのボタンである。

　免責判定結果入力ダイアログ４３０は、関連データ参照ボタン４３１のクリックにより、関連データの参照要求の入力を受け付け、当該関連データを表示する。また免責判定結果入力ダイアログ４３０は、コメントテキストボックス４３３により、品質低下が免責事項によるか否かの判断結果（有責もしくは免責）の入力を受け付ける。図１３で示した免責判定結果入力ダイアログ４３０は、図９のステップ９１０で使用される。免責判定結果入力ダイアログ４３０により、運用責任者は、品質低下が免責事項によるか否かの判断結果を入力することができる。

　図１４は、顧客側担当向けの免責判定承認ダイアログ４４０である。
　免責判定承認ダイアログ４４０は、関連データ参照ボタン４４１と、判定結果テキストボックス４４２と、コメントテキストボックス４４３と、承認ボタン４４４と、差し戻しボタン４４５とが表示されている。

　関連データ参照ボタン４４１は、関連データの参照要求の入力を受け付け、当該関連データを表示するためのボタンである。判定結果テキストボックス４４２は、運用責任者による判定結果を表示するためのものである。コメントテキストボックス４４３は、運用責任者が、この障害に関するコメントを入力するためのものである。承認ボタン４４４または差し戻しボタン４４５により、免責事項に関する判断結果を承認するか否かの入力（承認もしくは差戻し）を受け付ける。

　図１４で示した免責判定承認ダイアログ４４０は、図９のステップ９１３で使用される。免責事項逐次合意部２２２が免責判定承認ダイアログ４４０を表示させることにより、顧客側担当である契約者は、免責事項に関する判断結果に対する、承認と差し戻しの何れかを入力することができる。

　図１５は、運用責任者向けの合意確認ダイアログ４５０である。
　合意確認ダイアログ４５０は、関連データ参照ボタン４５１と、判定結果コンボボックス４５２と、コメントテキストボックス４５３と、確認ボタン４５４とが表示されている。

　関連データ参照ボタン４５１は、関連データの参照要求の入力を受け付け、当該関連データを表示するためのボタンである。判定結果コンボボックス４５２は、免責事項に関する最終合意結果の入力（有責もしくは免責）を受け付ける。図１５で示した合意確認ダイアログ４５０は、図９のステップ９１５で使用される。合意確認ダイアログ４５０により、運用責任者は、品質低下が免責事項によるか否かの最終合意結果を確認し入力することができる。免責事項逐次合意部２２２は、合意確認ダイアログ４５０に入力された情報を運用責任者が最終合意結果を確認したこととして確実に記録し、トレーサビリティを担保する。

　図１６は、年次品質レポート画面４６０である。
　年次品質レポート画面４６０には、年間稼働率テキストボックス４６１と、総時間テキストボックス４６２と、合計有責停止時間テキストボックス４６３と、合計稼働時間テキストボックス４６４と、合計免責停止時間テキストボックス４６５と、グラフ４６６を含んで表示される。

　品質レポート部２２４は、品質計算結果データベース２１３内の品質計算結果を、指定された１年間分に亘って集計し、年間稼働率、総時間、有責停止時間の合計、合計稼働時間、免責停止時間の合計を算出し、年次品質レポート画面４６０に表示する。
　グラフ４６６の縦軸は各月の稼働率を示し、横軸は各月を示している。

　図１１のグラフ内の特定の月をクリックやタップすることで、図１７で示す当該月に関する月次品質レポートを表示する月次品質レポート画面４７０に遷移する。

　図１７は、月次品質レポート画面４７０である。
　月次品質レポート画面４７０には、「前の月」ボタン４７１と、稼働率領域４７２と、「次の月」ボタン４７３と、グラフ４７４と、「戻る」ボタン４７５が表示されている。

　「前の月」ボタン４７１は、現在表示している月度の前月の品質レポートを表示する画面に遷移するボタンである。「次の月」ボタン４７３は、現在表示している月度の翌月の品質レポートを表示する画面に遷移するボタンである。稼働率領域４７２は、当該月度の稼働率を表示する領域である。

　グラフ４７４は、品質計算結果データベース２１３内の品質計算結果を、指定した１か月分集計してグラフで表示したものである。「戻る」ボタン４７５は、この画面に遷移する前の画面に戻るボタンである。

　グラフ４７４の特定の日をクリックやタップすることで、図１８で示す当該日に関する日次品質レポートを表示する日次品質レポート画面４８０に遷移する。

　図１８は、日次品質レポート画面４８０である。
　日次品質レポート画面４８０には、「前の日」ボタン４８１と、「次の日」ボタン４８２と、時間刻みコンボボックス４８３と、グラフ４８４と、品質レポートテーブル４８５と、「戻る」ボタン４８６が表示されている。

　「前の日」ボタン４８１は、現在表示している日の前日の品質レポートを表示する画面に遷移するボタンである。「次の日」ボタン４８２は、現在表示している日の翌日の品質レポートを表示する画面に遷移するボタンである。時間刻みコンボボックス４８３は、品質レポートを集計する時間刻みを選択するコンボボックスである。グラフ４８４は、当該日時の時間毎の稼働率を表示する領域である。品質レポートテーブル４８５は、当該日時の品質レポートを表形式で示したものである。「戻る」ボタン４８６は、この画面に遷移する前の画面に戻るボタンである。

　日次品質レポート画面４８０は、品質計算結果データベース２１３内の品質計算結果をグラフや表で表示する。

　図１９は、障害ログレポート画面４９０である。
　図１９の障害ログレポート画面４９０は、ステータステキストボックス４９１と、障害種別テキストボックス４９２と、発生時刻テキストボックス４９３と、障害箇所テキストボックス４９４と、復旧時刻テキストボックス４９５と、調査ログテーブル４９７と、戻るボタン４９８とが表示されている。障害ログレポート画面４９０は、図１１と同様の画面要素を表示しているが、表示している障害番号と、その属性が異なる。また、図１１のフロー進捗状況テキストボックス４１６に対応する画面要素は表示されていない。

　ステータステキストボックス４９１には、「確定」と表示されている。障害種別テキストボックス４１２には、「有責」と表示されている。これにより、障害番号#172に係る障害が有責であると確定したことを示している。

　品質レポート部２２４は、指定された障害ＩＤを持つ障害情報を障害ログデータベース２１４から取得し、当該障害情報および当該障害情報に関する調査ログをグラフおよび表として表示する。図１９で示した障害ログレポート画面４９０により、利用者は当該障害に関して行われた処理を振り返ることができる。利用者が本画面によって当該障害が免責事項によるか否かの合意プロセスを確認できるため、本システムはモニタリングした品質に関する判断のトレーサビリティを保持できる。

（変形例）
　本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。

　上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、ＳＳＤ（Solid State Drive）などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、ＤＶＤ（Digital Versatile Disk）などの記録媒体に置くことができる。

　各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
　本発明の変形例として、例えば、次の（ａ）～（ｃ）のようなものがある。

（ａ）　データベース２１０に格納される各種データベースのデータは、ブロックチェーン上の分散台帳に格納されていてもよく、ブロックチェーンを用いない単なるデータベースであってもよい。
（ｂ）　データ収集サーバ１２０は必須の構成要件ではなく、例えば計算サーバ１１０がデータ収集サーバを兼用してもよい。
（ｃ）　運用責任者が現場作業者に問い合わせる方法は、メールに限られず、電話など、任意の通信方法であってもよい。

１０００　品質モニタリングシステム
１１０　計算サーバ
１１１　記憶装置
１１２　演算装置
１２０　データ収集サーバ
１３０　設備
１４０　情報参照・制御用端末
２１０　データベース
２１１　契約内容データベース
２１２　稼働ログデータベース
２１３　品質計算結果データベース
２１４　障害ログデータベース
２２０　品質モニタリングプログラム
２２１　品質計算部
２２２　免責事項逐次合意部
２２３　品質可視化部
２２４　品質レポート部
２３１　データ収集部
２４１　入力部
２４２　表示部

Claims (15)

1. 　品質を保証すると共に免責事項を含む契約に基づいて保守サービスを受けた設備の稼働ログから稼働品質を計算する品質計算部と、
   　前記品質計算部による品質計算結果から、前記設備の稼働品質を示す情報を可視化する品質可視化部と、
   　前記設備の稼働品質が低下していた場合、当該稼働品質の低下が前記契約の免責事項によるか否かを前記設備の保守サービスの提供者と契約者との間で逐次合意させる免責事項逐次合意部と、
   　を有することを特徴とする品質モニタリングシステム。
2. 　前記免責事項逐次合意部は、品質低下が免責事項によるか否かを判断するためにデータの追加調査が必要か否かの入力を受け付け、データの追加調査が必要と入力された場合、追加調査に関する調査ログの入力を受け付けて、再びデータの追加調査が必要か否かの入力を受け付ける、
   　ことを特徴とする請求項１に記載の品質モニタリングシステム。
3. 　前記免責事項逐次合意部は、前記提供者の端末により、品質低下が免責事項によるか否かの判断結果の入力を受け付けると、前記契約者の端末に、前記判断結果を送信する、
   　ことを特徴とする請求項１に記載の品質モニタリングシステム。
4. 　前記免責事項逐次合意部は、前記契約者の端末から、前記判断結果が差し戻されたことを受信し、前記提供者の端末に、前記判断結果が差し戻されたことと再判断依頼を送信する、
   　ことを特徴とする請求項３に記載の品質モニタリングシステム。
5. 　契約内容に記載された品質の目標値、および、前記品質計算部による品質計算結果から、所定期間分の品質レポートを出力する品質レポート部、
   　を有することを特徴とする請求項１に記載の品質モニタリングシステム。
6. 　前記設備の稼働ログ、前記品質計算部による品質計算結果、および前記設備の障害ログのうち少なくとも何れかを、ブロックチェーンにより保持するデータベースを有する、
   　ことを特徴とする請求項１に記載の品質モニタリングシステム。
7. 　前記設備は、複数の部品を含んで構成されており、
   　前記品質計算部は、予め定めた部品の、総数に対する稼働中の部品の数で定義される稼働率を算出して品質とする、
   　ことを特徴とする請求項１に記載の品質モニタリングシステム。
8. 　品質計算部が、品質を保証すると共に免責事項を含む契約に基づいて保守サービスを受けた設備の稼働ログから品質を計算するステップと、
   　品質可視化部が、前記品質計算部による品質計算結果から、前記設備の稼働品質を示す情報を可視化するステップと、
   　前記設備の稼働品質が低下していた場合、免責事項逐次合意部が、当該品質の低下が前記契約の免責事項によるか否かを前記設備の保守サービスの提供者と契約者との間で逐次合意させるステップと、
   　を有することを特徴とする品質モニタリング方法。
9. 　品質レポート部が、契約内容に記載された品質の目標値、および、前記品質計算部による品質計算結果から、所定期間分の品質レポートを出力するステップ、
   　を有することを特徴とする請求項８に記載の品質モニタリング方法。
10. 　前記設備の稼働ログ、前記品質計算部による品質計算結果、および前記設備の障害ログのうち少なくとも何れかを保持するブロックチェーンを生成するステップ、
    　を有することを特徴とする請求項８に記載の品質モニタリング方法。
11. 　前記設備は、複数の部品を含んで構成されており、
    　前記品質計算部は、予め定めた部品の、総数に対する稼働中の部品の数で定義される稼働率を算出して品質とするステップ、
    　を有することを特徴とする請求項８に記載の品質モニタリング方法。
12. 　コンピュータに、
    　品質を保証すると共に免責事項を含む契約に基づいて保守サービスを受けた設備の稼働ログから品質を計算する手順、
    　品質の計算結果から、前記設備の稼働品質を示す情報を可視化する手順、
    　前記設備の稼働品質が低下していた場合、当該品質の低下が前記契約の免責事項によるか否かを前記設備の保守サービスの提供者と契約者との間で逐次合意させる手順、
    　を実行させるための品質モニタリングプログラム。
13. 　契約内容に記載された品質の目標値、および、品質計算結果から、所定期間分の品質レポートを出力する手順、
    　を更に実行させるための請求項１２に記載の品質モニタリングプログラム。
14. 　前記設備の稼働ログ、品質の計算結果、および前記設備の障害ログのうち少なくとも何れかを保持するブロックチェーンを生成する手順、
    　を更に実行させるための請求項１２に記載の品質モニタリングプログラム。
15. 　前記設備は、複数の部品を含んで構成されており、
    　コンピュータは、
    　予め定めた部品の、総数に対する稼働中の部品の数で定義される稼働率を算出して品質とする手順、
    　を更に実行させるための請求項１２に記載の品質モニタリングプログラム。

Images