WO2023175924A1 - インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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一哉 金城
諒平 小林
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コニカミノルタ株式会社
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    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads

Definitions

  • the invention according to claim 4 is the inkjet head according to claim 3,
  • the taper angle of the funnel portion is 40 degrees or more and 50 degrees or less,
  • the taper angle of the tapered portion is 3 degrees or more and 12 degrees or less.
  • the control unit 2 includes a CPU 2a that performs arithmetic processing, a RAM 2b that provides a working memory space to the CPU 2a and stores temporary data, and controls the operation of the inkjet recording apparatus 1 in an integrated manner.
  • Two supply channels 21 extending in the X-axis direction are formed in the channel substrate 40 .
  • Two ink supply ports 30a are formed in parallel in the Y-axis direction at the end of the actuator 30 on the positive side in the X-axis direction and the end on the negative side in the X-axis direction, respectively.
  • Each ink supply port 30a is connected to one supply channel 21, respectively.
  • the head drive control section 8 drives the actuator 30 using the waveform pattern of the drive signal (drive waveform 70c) shown in FIG.
  • a drive waveform 70c shown in FIG. 16 is a drive waveform that is an application of the drive waveform 70b shown in FIG. 14, and forms a large droplet 611.
  • the drive waveform 70c is drawn with a potential ratio when the reference potential is 0 and the lowest potential on the negative side is -1.
  • the reference potential is a potential during standby when no ink ejection operation is performed.
  • the time axis is drawn using AL as a unit.
  • the inkjet head 100 of this embodiment includes the pressure chamber 22 filled with ink 60, the actuator 30 that changes the pressure of the ink 60 filled in the pressure chamber 22, and the actuator 30 that is driven.
  • a nozzle 51 that discharges the ink 60 filled in the pressure chamber 22 with It has a constriction part 231 whose cross-sectional area perpendicular to the ejection direction is smaller than other parts in the communication channel, and the Q value in the pressure chamber 22 is 5.7 mPa ⁇ s as the viscosity of the ink 60 and 1080 kg as the density of the ink 60.
  • /m 3 and Q C calculated using 1521 m/s as the sound velocity value transmitted through the ink 60 satisfies the following formula (1).
  • the nozzle 51 has a straight portion 514 located closer to the ejection port than the tapered portion 513 in the ejection direction, and the straight portion 514 has a substantially circular cross section perpendicular to the ejection direction. , and the cross-sectional area perpendicular to the ejection direction does not change.
  • the inkjet head 100 of the present embodiment has a plurality of nozzle rows (rows L1, L2) in which a plurality of nozzles 51 are one-dimensionally arranged in a predetermined nozzle arrangement direction, and the plurality of nozzle rows are arranged such that ink is emitted from the nozzles 51.
  • the plurality of nozzles 51 of the plurality of nozzle rows are arranged so as to be at the same position in a direction perpendicular to the direction of relative movement with respect to the recording medium M when drawing is performed while ejecting the nozzle 60. Therefore, it is possible to make the ink droplets land in a wide range in the moving direction of the recording medium M. In other words, the productivity of the inkjet recording apparatus 1 can be improved.
  • the drive control unit calculates the distance t gap from the ejection opening of the nozzle 51 to the recording medium M and the volume V drop of the droplet 61 of the ink 60 using the following formula (2).
  • the actuator 30 is driven so as to satisfy the following conditions.

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

サテライト滴をより抑制し、安定な吐出を行う。 インクジェットヘッド100は、インク60が充填される圧力室22と、圧力室22に充填されたインク60の圧力を変化させるアクチュエーター30と、アクチュエーター30が駆動されることにより圧力室22に充填されたインク60を吐出するノズル51と、インク60を圧力室22に供給する連絡流路(供給側連絡流路23)と、を備え、連絡流路は、インク60の吐出方向に垂直な断面積が連絡流路内の他の部分よりも小さい絞り部231を有し、圧力室22におけるQ値をインク60の粘度として5.7mPa・s、インク60の密度として1080kg/m、インク60中を伝わる音速値として1521m/sを用いて計算したQが下記式(1)を満たす。 式(1):Q≧0.0222S-17.524 S:前記絞り部の前記インクの吐出方向に垂直な断面積

Description

インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
 本発明は、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
 インクジェット記録装置において、インクジェットヘッドの各ノズルからインクが吐出される際に、印字に関連する主滴の他に微小なサテライト滴(主滴からノズルへとつながる比較的長い小滴)が伴う。このサテライト滴が主滴から分離したり、分離したサテライト滴からミストが発生したりするおそれがある。分離したサテライト滴や発生したミストは、記録媒体の予期せぬ箇所に着弾してしまうため、記録媒体に形成された画像の画質が低下してしまうおそれがある。
 そこで、従来、分離したサテライト滴や発生したミストによる、記録媒体に形成された画像の画質の低下を抑制する発明がされている。
 これに関して、特許文献1には、インクジェットヘッドから吐出されたインクが通過する開口を有する整風板を設けることにより搬送流や吸引風を制御し、サテライト滴の拡散を抑制することが記載されている。
 また、特許文献2には、インクジェットヘッドを駆動するための駆動波形によりサテライト滴の速度の低下を抑制し、安定してインクを吐出させることが記載されている。
特開2020-131645号公報 特開2020-082433号公報
 ところで、記録媒体の表面とインクジェットヘッドのノズル面との距離であるメディアギャップが大きい(例えば10~20mm)と、立体物への印刷が可能になる等、印刷対象物の幅を拡げることができる。
 メディアギャップが大きい場合に、記録媒体に安定して印字を行うためには、インクの液滴速度が大きいこと、及びインクの液滴量が大きいことが必要である。しかし、インクの液滴速度が大きい、またはインクの液滴量が大きいと、サテライト滴が発生しやすく、画質の低下が生じるおそれがある。
 特許文献1、2では、メディアギャップが大きい場合は想定されておらず、サテライト滴の抑制が不十分である可能性があった。
 この発明の目的は、サテライト滴をより抑制し、安定な吐出を行うことができるインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置を提供することにある。
 上記目的を達成するため、請求項1に記載のインクジェットヘッドは、
 インクが充填される圧力室と、
 前記圧力室に充填された前記インクの圧力を変化させるアクチュエーターと、
 前記アクチュエーターが駆動されることにより前記圧力室に充填された前記インクを吐出するノズルと、
 前記インクを前記圧力室に供給する連絡流路と、
 を備え、
 前記連絡流路は、前記インクの吐出方向に垂直な断面積が前記連絡流路内の他の部分よりも小さい絞り部を有し、
 前記圧力室におけるQ値を前記インクの粘度として5.7mPa・s、前記インクの密度として1080kg/m、前記インク中を伝わる音速値として1521m/sを用いて計算したQが下記式(1)を満たす。
 式(1):Q≧0.0222S-17.524
 S:前記絞り部の前記インクの吐出方向に垂直な断面積
 また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
 前記ノズルは、前記インクの吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、前記圧力室側から前記ノズルの吐出口側に向かって、前記吐出方向に垂直な断面積が単調に減少するテーパー部を有する。
 また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
 前記ノズルは、漏斗部及びテーパー部を有し、
 前記漏斗部は、前記インクの吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、前記圧力室側から前記ノズルの吐出口側に向かって、前記吐出方向に垂直な断面積が単調に減少し、
 前記テーパー部は、前記漏斗部より前記吐出方向における前記吐出口側に位置し、前記吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、前記吐出方向に向かって、前記吐出方向に垂直な断面積が単調に減少し、当該断面積の減少の傾きが前記漏斗部の前記吐出方向に垂直な断面積の減少の傾きより小さい。
 請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェットヘッドにおいて、
 前記漏斗部のテーパー角度は、40度以上50度以下であり、
 前記テーパー部のテーパー角度は、3度以上12度以下である。
 請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
 前記ノズルは、前記テーパー部より前記吐出方向における前記吐出口側に位置するストレート部を有し、
 前記ストレート部は、前記吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、前記吐出方向に垂直な断面積が変化しない。
 請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
 複数の前記ノズルが所定のノズル配列方向に一次元配列されたノズル列を複数有し、
 前記複数のノズル列は、前記ノズルから前記インクを吐出しながら描画を行うときの記録媒体に対する相対移動方向に直交する方向において、前記複数のノズル列の前記複数のノズルがそれぞれ同じ位置となるように配置される。
 請求項7に記載のインクジェット記録装置は、
 請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドと、
 前記アクチュエーターを駆動する駆動制御部と、
 を備え、
 前記駆動制御部は、前記ノズルの吐出口から前記インクの吐出方向に0.5mmの位置における前記インクの液滴速度が7m/s以上であるように前記アクチュエーターを駆動する。
 請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のインクジェット記録装置において、
 前記駆動制御部は、1AL幅の単純引き打ち波形を用いて、前記吐出口から前記吐出方向に0.5mmの位置における前記液滴速度が7m/sである場合に、前記インクの液滴の液量が2pL以上4pL以下であるように前記アクチュエーターを駆動する。
 請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載のインクジェット記録装置において、
 前記駆動制御部は、前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張部、第2膨張部、及び第3膨張部と、前記圧力室の容積を収縮させる第1収縮部及び第2収縮部と、を有する駆動波形により前記アクチュエーターを駆動し、
 前記駆動波形において、前記第2膨張部の始点から前記第2収縮部の始点までの時間は、前記第1膨張部の始点から前記第1収縮部の始点までの時間より短い。
 請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のインクジェット記録装置において、
 前記駆動波形において、前記第1膨張部の始点から0.7AL~1.2AL後に前記第1収縮部が開始され、前記第1収縮部の始点から0.4AL~0.6AL後に前記第2膨張部が開始され、前記第2膨張部の始点から0.3AL~0.6AL後に前記第2収縮部が開始され、前記第2収縮部の始点から0.8AL~1.2AL後に前記第3膨張部が開始される。
 請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のインクジェット記録装置において、
 前記駆動波形において、前記第1膨張部の始点から0.7AL~0.9AL後に前記第1収縮部が開始される。
 請求項12に記載の発明は、請求項9から11のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
 前記駆動制御部は、第1駆動波形と、前記第1駆動波形の後に印加される第2駆動波形とを含む複合駆動波形により前記アクチュエーターを駆動し、
 前記第1駆動波形及び前記第2駆動波形は、それぞれ前記第1膨張部、前記第2膨張部、前記第1収縮部及び前記第2収縮部を有し、
 前記第2駆動波形における前記第2収縮部の電圧振幅が、前記第1駆動波形における前記第2収縮部の電圧振幅より大きい。
 請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のインクジェット記録装置において、
 前記複合駆動波形は、最初の前記第1駆動波形の前に、前記ノズルにおけるインクの液面を振動させる振動波形を含む。
 請求項14に記載の発明は、請求項7から13のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
 前記駆動制御部は、前記ノズルの吐出口から記録媒体までの距離tgapと、前記インクの液滴の体積Vdropとが、下記式(2)を満たすように前記アクチュエーターを駆動する。
 式(2):tgap≦-4.81e-6(Vdrop+7.45e-4(Vdrop-4.50e-2(Vdrop+1.79Vdrop+2.90
 本発明に従うと、サテライト滴をより抑制し、安定な吐出を行うことができる。
インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 ヘッドユニットの構成を示す模式図である。 インクジェットヘッドの構成を示す斜視図である。 インクジェットヘッドが有するヘッドチップの構成を示す図である。 ヘッドチップのX軸方向正側の端部の拡大図である。 図6のVII-VII断面図である。 ノズルの形状を示す図である。 ノズルの形状を示す図である。 ノズルの形状を示す図である。 ノズルの形状を示す図である。 サテライト特性を示す図である。 ノズル開口面における開口部の配列の一例を模式的に示す図である。 図9Aの場合の記録媒体に着弾した液滴の例を示す図である。 ノズル開口面における開口部の配列の一例を模式的に示す図である。 図10Aの場合の記録媒体に着弾した液滴の例を示す図である。 1AL幅の単純引き打ち波形を示す図である。 複数の小液滴を重ねて大液滴を作る図である。 一の大液滴を吐出する図である。 駆動波形の一例を示す図である。 1AL幅の単純引き打ち波形を用いた場合の液滴速度の駆動周期特性を示す図である。 図14の駆動波形を用いた場合の液滴速度の駆動周期特性を示す図である。 駆動波形の一例を示す図である。 複合駆動波形の一例を示す図である。
 以下、本発明のインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
<インクジェット記録装置の構成>
 図1は、インクジェット記録装置1の機能構成を示すブロック図である。
 本実施形態のインクジェット記録装置1は、制御部2と、搬送部3と、記憶部4と、通信部5と、表示部6と、操作受付部7と、ヘッド駆動制御部8(駆動制御部)と、複数のインクジェットヘッド100を有するヘッドユニット100Aなどを備える。
 制御部2は、演算処理を行うCPU2aと、CPU2aに対して作業用のメモリー空間を提供して一時データを記憶するRAM2bなどを備え、インクジェット記録装置1の動作を統括制御する。
 図2は、インクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
 搬送部3は、インクジェット記録装置1により画像などを記録する対象となる記録媒体Mをインクジェットヘッド100のインク吐出面と対向させながら当該インク吐出面に対して相対移動させる。搬送部3は、搬送駆動部3aを有する。
 搬送駆動部3aは、例えば、図2のX軸方向に延びる回転軸を中心に回転する2本の搬送ローラー3aa、3abを備える。搬送ローラー3aa、3abは、輪状の搬送ベルト3bの内側を支持する。
 搬送駆動部3aは、搬送ベルト3bの搬送面上に記録媒体Mが載置された状態で、搬送ローラー3aaを図示略の搬送モーターの動作に応じて回転させ、搬送ベルト3bを周回移動させることで記録媒体Mを搬送ベルト3bの移動方向(搬送方向;図2のY軸方向)に搬送する。
 記録媒体Mは、一定の寸法に裁断された枚葉紙とすることができる。記録媒体Mは、図示略の給紙装置により搬送ベルト3b上に供給され、ヘッドユニット100Aからインクが吐出されて画像が記録された後に搬送ベルト3bから所定の排紙部に排出される。なお、記録媒体Mとしては、ロール紙や連帳用紙といった長尺な記録媒体が用いられてもよい。また、記録媒体Mとしては、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛又はシート状の樹脂等、表面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
 記憶部4は、動作制御に係るプログラム及び設定データなどを記憶する。記憶部4は、不揮発性メモリー及び/又はHDD(Hard Disk Drive)などを有する。また、記憶部4は、通信部5を介して外部から取得された記録対象の画像データ4a及びその処理データなどを記憶可能であってよい。これらのデータの記憶用に、記憶部4は、DRAMなどの揮発性メモリーを有していてもよい。
 通信部5は、外部機器との通信を制御してデータの送受信を行う。通信部5は、例えば、ネットワークカードなどを備え、LANを用いたTCP/IPなどの通信規格に基づいてデータ通信の制御を行う。接続される外部機器には、画像記録命令及び記録対象の画像データ4aを出力する各種コンピューター端末が含まれる。
 表示部6は、制御部2の制御に基づいて表示画面に各種表示を行わせる。表示画面としては、例えば、液晶ディスプレイが挙げられる。表示画面には、例えば、画像記録動作に係るステータスの表示及び設定の選択画面の表示などが含まれる。また、表示部6には、LEDランプなどが含まれていてよく、例えば、主電源からの電力供給有無、及び/又はステータスの異常状態の有無などを報知可能であってよい。
 操作受付部7は、ユーザーなどによる外部からの入力操作を受け付けて、入力信号として制御部2に出力する。操作受付部7としては、例えば、表示画面に重ねて設けられたタッチパネルが挙げられる。また、操作受付部7は、押しボタンスイッチ及び/又はロータリースイッチなどが含まれていてもよい。
 ヘッド駆動制御部8は、記録対象の画像の各画素データに応じて適切なタイミングでインクジェットヘッド100の後述するアクチュエーター30を駆動する駆動信号を得るための駆動電圧信号を出力する。ヘッド駆動制御部8は、基板上などにまとめて形成されてもよいし、インクジェット記録装置1の各部に分散して配置されていてもよい。また、ヘッド駆動制御部8の構成の一部又は全部は、インクジェットヘッド100が有するものであってもよい。ヘッド駆動制御部8は、ヘッド制御部8aと、信号制御部8bなどを備える。
 ヘッド制御部8aは、CPUと記憶部などを備え、記録対象の画像データ4aの有無や画像データ4aの内容に応じてヘッド駆動制御部8の動作を制御する。記憶部には、ノズル51(図7参照)からインクを吐出させたりノズル51内のインクの液面(メニスカス)を振動させたりするための駆動信号の波形パターンのデータが予め保持されている。
 信号制御部8bは、図示略のクロック信号(同期信号)に応じた適切なタイミングでヘッド制御部8aから取得される波形信号(入力信号)をインクジェットヘッド100に出力する。駆動信号の波形パターンは、複数種類保持されていて、予め定められた順番及びタイミングで切り替えられてもよい。
 ヘッドユニット100Aは、搬送部3により搬送される記録媒体Mに対して画像データ4aに基づいて適切なタイミングでインクを吐出して画像を記録する。本実施形態のインクジェット記録装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット100Aが記録媒体Mの搬送方向上流側からY、M、C、Kの色の順に所定の間隔で並ぶように配列されている。なお、ヘッドユニット100Aの数は3つ以下又は5つ以上であってもよい。
 図3は、ヘッドユニット100Aの構成を示す模式図であり、ヘッドユニット100Aを搬送ベルト3bの搬送面に相対する側から見た平面図である。ヘッドユニット100Aは、板状の基部100Aaと、基部100Aaに設けられた貫通孔に篏合した状態で基部100Aaに固定された複数の(ここでは8つの)インクジェットヘッド100とを有する。インクジェットヘッド100は、ノズル51の開口部511(吐出口)が設けられたノズル開口面51aが基部100Aaの貫通孔からZ軸負方向に向けて露出した状態で基部100Aaに固定されている。
 インクジェットヘッド100では、複数のノズル51の開口部511が記録媒体Mの搬送方向と交差する方向(本実施形態では搬送方向と直交する幅方向、すなわちX軸方向)に等間隔にそれぞれ配列されている。すなわち、各インクジェットヘッド100は、X軸方向に等間隔に一次元配列されたノズル51の列(ノズル列)を有している。
 なお、図3に示す例において、インクジェットヘッド100は、2列のノズル列を有している。
 ヘッドユニット100Aにおける8つのインクジェットヘッド100は、ノズル51のX軸方向についての配置範囲が連続するように千鳥格子状に配置されている。ヘッドユニット100Aに含まれるノズル51のX軸方向についての配置範囲は、搬送ベルト3bにより搬送される記録媒体Mのうち画像が記録可能な領域のX軸方向の幅をカバーしている。
 ヘッドユニット100Aは、画像の記録時には位置が固定されて用いられ、記録媒体Mの搬送に応じて搬送方向についての所定間隔(搬送方向間隔)の各位置に対してノズル51からインクを吐出することで、シングルパス方式で画像を記録する。
<インクジェットヘッドの構成>
 図4は、インクジェットヘッド100の構成を示す斜視図である。
 図5は、インクジェットヘッド100が有するヘッドチップ13の構成を示す図である。
 図4に示すように、インクジェットヘッド100は、筐体10と、ヘッドベース12とを備える。筐体10は、ヘッドベース12に対して着脱可能となっている。
 筐体10は、下面(Z軸方向負側の面)が開放された矩形の箱体である。筐体10の上面(Z軸方向正側の面)には内部に繋がる切欠き10aが設けられ、この切欠き10aを介して回路基板11が筐体10に収納されている。回路基板11には、ヘッドチップ13内のアクチュエーター30を駆動するための駆動回路が実装されている。切欠き10aのX軸方向正側とX軸方向負側に、それぞれ、円形の穴部10bが設けられている。穴部10bは、図示略のインク供給用のチューブを筐体10の内部へと導くためのものである。
 ヘッドベース12は、上下に貫通する矩形の開口12aを中央に有する枠体である。開口12aの下端に、図5に示すヘッドチップ13が設けられている。ヘッドチップ13には、開口12a内において回路基板11と図示しないFPC(Flexible Printed Circuits)が電気的に接続されている。
 図5に示すように、ヘッドチップ13は、アクチュエーター30、流路基板40及びノズル基板50がこの順に積層された構成を有する。アクチュエーター30、流路基板40及びノズル基板50は、直方体状の板体であり、Z軸方向から見た形状が同一となっている。アクチュエーター30及び流路基板40は、接着剤を介して接合されている。また、流路基板40及びノズル基板50は、接着剤を介して接合されている。
 流路基板40には、X軸方向に延在する2つの供給流路21が形成されている。
 アクチュエーター30のX軸方向正側の端部とX軸方向負側の端部には、それぞれ、2つのインク供給口30aがY軸方向に並んで形成されている。各インク供給口30aは、それぞれ一つの供給流路21に繋がっている。
 図6は、ヘッドチップ13のX軸方向正側の端部の拡大図である。
 アクチュエーター30には、供給流路21に沿って複数の圧力室22が設けられている。詳しくは、アクチュエーター30の下面(Z軸方向負側の面)には、圧力室22に対応する位置に溝が形成されており、アクチュエーター30が流路基板40に重ねられることにより、アクチュエーター30の下面の溝と流路基板40の上面(Z軸方向正側の面)との間に、圧力室22が形成される。圧力室22は、流路基板40に形成された供給側連絡流路23(連絡流路)(図7参照)を介して供給流路21に繋がっている。
 なお、アクチュエーター30上面(Z軸方向正側の面)のY軸方向負側の端部とY軸方向正側の端部には、それぞれ、回路基板11のFPCを接続するための端子群(図示せず)が設けられている。この端子群は、アクチュエーター30の圧電体層34(図7参照)に電圧(駆動信号)を印加するためのものである。
 上記のように、供給流路21は、端部がインク供給口30aに繋がっている。供給流路21に沿って多数の圧力室22が配置され、各圧力室22が供給側連絡流路23によって供給流路21に繋がっている。
 図5に戻り、4つのインク供給口30aには、それぞれ図示略のインク供給チューブが接続されており、当該インク供給チューブからインクが供給される。インク供給口30aに供給されたインクは、供給流路21及び供給側連絡流路23を通って圧力室22に供給される。本実施形態では、2つの供給流路21には同一の色のインクが供給される。ただし、これに限られず、各供給流路21に互いに異なる色のインクを供給して、1つのインクジェットヘッド100により2色のインクを吐出できるようにしてもよい。
 図7は、図6のVII-VII断面図である。
 流路基板40は、例えばSUS(ステンレス鋼)材や42アロイで形成されるが、これに限られない。
 流路基板40の上面(Z軸方向正側の面)には、接着剤を介してアクチュエーター30に接合されている。また、流路基板40の下面(Z軸方向負側の面)には、接着剤を介してノズル基板50に接合されている。
 図7に示すように、流路基板40には、供給流路21、供給側連絡流路23及びノズル側連絡流路24が設けられている。
 供給側連絡流路23は、供給流路21のZ軸方向正側から延びて圧力室22に接続されている。また、供給側連絡流路23は、Z軸方向に垂直な断面積が供給側連絡流路23内の他の部分よりも小さい絞り部231を有する。
 ノズル側連絡流路24は、圧力室22とノズル基板50のノズル51とを接続するように流路基板40を貫通している。
 供給側連絡流路23、圧力室22、ノズル側連絡流路24、及びノズル51によりインク吐出流路20が構成される。
 ノズル基板50の材質は、特には限られないが、例えば金属や樹脂である。
 ノズル基板50には、圧力室22からZ軸負方向に延びるノズル側連絡流路24に対応する位置に、ノズル基板50を貫通するノズル51が形成されている。
 図8Aは、ノズル51の形状を示す図である。
 図8Aに示すように、ノズル51は、漏斗部512、及びテーパー部513を有する。
 漏斗部512は、Z軸方向(吐出方向)に垂直な断面が略円形状であり、圧力室22側から開口部511側(Z軸方向正側から負側)に向かってZ軸方向に垂直な断面積が単調に減少する。
 漏斗部512のテーパー角度は、40度以上50度以下である。
 テーパー部513は、漏斗部512より開口部511側(Z軸方向負側)近くに位置する。また、テーパー部513は、Z軸方向に垂直な断面が略円形状であり、Z軸方向正側から負側に向かって、Z軸方向に垂直な断面積が単調に減少し、当該断面積の減少の傾きが漏斗部512より小さい。
 テーパー部513のテーパー角度は、3度以上12度以下である。
 なお、ノズル51は、図8B~図8Dに示す形状であってもよい。
 図8Bに示すノズル51は、ノズル51全体がテーパー部513である。つまり、ノズル51は、Z軸方向(吐出方向)に垂直な断面が略円形状であり、圧力室22側から開口部511側(Z軸方向正側から負側)に向かって、Z軸方向に垂直な断面積が単調に減少する。
 また、図8Cに示すノズル51は、漏斗部512、テーパー部513、及びストレート部514を有する。
 ストレート部514は、Z軸方向に垂直な断面が略円形状であり、テーパー部513より開口部511側(Z軸方向負側)近くに位置する。また、ストレート部514は、Z軸方向に垂直な断面積が変化しない。
 また、図8Dに示すノズル51は、テーパー部513、及びストレート部514を有する。
 ここで、図9に、ノズル51が図8Aに示す形状である場合と、ノズル51が図8Bに示す形状である場合のサテライト特性を示す。図9の横軸は、サテライト滴が発生する時の液滴61の液滴速度[m/s]であり、縦軸は、サテライト滴のZ軸方向(吐出方向)の長さであるサテライト長[μm]である。
 図9に示す例において、図8Aに示す形状であるノズル51は、テーパー角度が45度である漏斗部512、及びテーパー角度が9度であるテーパー部513を備える。また、図8Bに示す形状であるノズル51は、テーパー角度が9度であるテーパー部513を備える。
 図9に示すように、ノズル51が図8Bに示す形状の場合よりも、図8Aに示す形状の場合の方が、サテライト滴が発生する時の液滴61の液滴速度が大きく、サテライト性能が良好である。したがって、ノズル51は図8Aに示す形状(漏斗部512及びテーパー部513を備える)であることが望ましい。
 図10Aは、ノズル基板50のノズル開口面51aにおける開口部511の配列を模式的に示す図である。
 図10Aに示すように、ノズル基板50のノズル開口面51aには、複数の開口部511(ノズル51)が一列に並ぶように配置されている。ノズル基板50には、2つのノズル51の列L1、L2が配置されている。例えば、列L1、L2に、それぞれ数百個のノズル51が一定間隔で設けられている。
 なお、各列のノズル51の数はこれに限られるものではない。また、ノズル列は3つ以上であってもよい。
 本実施形態では、図10Aに示すように、列L1、L2は、ノズル51のX軸方向の位置が同じ位置関係で設けられている。つまり、複数のノズル列(列L1、L2)は、ノズル51からインク60を吐出しながら描画を行うときの記録媒体Mに対する相対移動方向(Y軸方向)に直交する方向(X軸方向)において、複数のノズル列の複数のノズルがそれぞれ同じ位置となるように配置される。
 図10Aに対して、図11Aでは、列L1、L2は、ノズル51のX軸方向の位置が互いにずれるような位置関係で設けられている。
 図10Bに、図10Aの構成の場合において、列L1、L2のそれぞれから液滴61(図7参照)を5回吐出させたとき、液滴61が記録媒体Mに着弾した結果を示す。また、図11Bに、図11Aの構成の場合において、列L1、L2のそれぞれから液滴61を5回吐出させたとき、液滴61が記録媒体Mに着弾した結果を示す。
 図10B、図11Bに示す例において、内部に斜線を有する丸が列L1から吐出された液滴61が着弾した結果であり、黒色の丸が列L2から吐出された液滴61が着弾した結果である。
 図10B、図11Bに示すように、図11Aの構成の場合と比較して、図10Aの構成の場合の方が、液滴61を同じ回数分吐出させたときに、Y軸方向(記録媒体Mの移動方向)において広範囲に着弾させることができる。つまり、インクジェット記録装置1の生産性を向上させることができる。
 図7に戻り、アクチュエーター30は、圧力室22が形成されている圧力室層31、圧力室層31の上部(Z軸方向正側)に積層された振動板32、絶縁層33、圧電体層34及び電極層35を有している。
 振動板32、絶縁層33、圧電体層34及び電極層35は、スパッタ法等の真空製膜技術により形成することができる。これらの層は、塗布等の他の製膜技術により形成されてもよい。
 圧力室層31は、めっき工法等の厚膜形成技術又は金属板のエッチング工法により形成することができる。圧力室層31の下面(Z軸方向負側の面)に流路基板40が接合されることにより、圧力室22が形成される。
 振動板32は、導電性の金属材料から構成され、圧電体層34の下部電極(共通電極)を兼ねている。
 絶縁層33は、圧電体層34に対して振動板32を絶縁する。すなわち、絶縁層33は、圧電機能領域R1以外の圧電体層34への電圧印加を遮蔽する。
 圧電体層34は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)で形成される。圧電体層34の膜厚は数μm程度である。
 電極層35は、導電性材料により形成される。電極層35は、例えば、貴金属を含むチタンから形成される。電極層35の膜厚は0.2μm程度である。
 電極層35に電圧が印加されることにより圧電機能領域R1において圧電体層34がZ軸方向に変形し、これに伴い、振動板32が変形する。圧電機能領域R1において振動板32が下方(Z軸負方向)に変形すると、圧力室22の容積が減少(収縮)し、圧力室22に充填されたインク60の圧力が高まる。また、圧電機能領域R1において振動板32が上方(Z軸正方向)に変形すると、圧力室22の容積が増大(膨張)し、圧力室22に充填されたインク60の圧力が低下する。インク60の圧力を所定の順序で変動させることにより(例えば、減圧させた後に加圧することにより)、ノズル側連絡流路24を介して圧力室22に連通するノズル51からインク60の液滴61が吐出される。
 圧力室層31、振動板32、絶縁層33、圧電体層34及び電極層35は、それぞれ、必ずしも単層でなくともよく、複数の層によって形成されてもよい。また、各層の間に、さらに他の層が配置されてもよい。
<インク吐出流路の構成>
 本実施形態では、インク吐出流路20を以下のように構成する。
 ここで、ノズル51のイナータンスと、ノズル側連絡流路24のイナータンスと、圧力室22における中心から下流側(ノズル側連絡流路24側)のイナータンスの直列和をLとする。
 また、圧力室22における中心から上流側(供給側連絡流路23側)のイナータンスと、供給側連絡流路23のイナータンスの直列和をLとする。
 また、ノズル51の流路抵抗と、ノズル側連絡流路24の流路抵抗と、圧力室22における中心から下流側(ノズル側連絡流路24側)の流路抵抗の直列和をRとする。
 また、圧力室22における中心から上流側(供給側連絡流路23側)の流路抵抗と、供給側連絡流路23の流路抵抗の直列和をRとする。
 また、圧力室22におけるインク60のコンプライアンスと、振動板32の機械的コンプライアンスの並列和をCとする。
 このとき、圧力室22におけるQ値(振動の減衰のしやすさの指標)であるQは、下記式(1)で表される。
 式(1):Q=(Lall×π)/(Rall×T/2)
 上記式(1)中のLallは、下記式(2)で表される。
 式(2):Lall=(L×L)/(L+L
 上記式(1)中のRallは、下記式(3)で表される。
 式(3):Rall=(R×R)/(R+R
 上記式(1)中のTは、下記式(4)で表される。
 式(4):T=2π×(Lall×C)1/2
 Qが大きいほど、圧力室22の残響振動(液滴61を吐出した後の振動)の減衰がしにくく、サテライト性能が良好である。
 Q値はインクジェットヘッドの形状設計のみでなく、インクの物性によっても値が変動するため、特定のインクで計算した値を用いて議論することが好ましい。
 ここではインク60として、粘度:5.7[mPa・s]、密度:1080[kg/m]、インク中を伝わる音速値:1521[m/s]であるインクをQ値の計算に用いた場合に算出されるQが下記式(5)を満たすようにインク吐出流路20を構成する。
 式(5):Q≧0.0222S-17.524
 S:絞り部231のZ軸方向に垂直な断面積
 上記式(5)は所定のインクの物性値(粘度、密度、インク中を伝わる音速値)を用いて算出されたQが条件を満たすことを定義しており、実際に吐出に用いるインクの物性値は上記物性値と一致する必要はない。
 ここで、ヘッド駆動制御部8は、上記式(5)を満たすように構成されたインク吐出流路20を有するインクジェットヘッド100のアクチュエーター30を、1AL幅の単純引き打ち波形である駆動波形70a(図12参照)を用いて駆動する。AL(Acoustic Length)とは、圧力室22における圧力波の音響的共振周期の1/2であり、単純引き打ち波形の波高値を一定にして、パルス幅を変化させた際の速度変化を測定し、当該速度が最大になるパルス幅である。
 この場合、開口部511からZ軸負方向に1mmの位置における、サテライト滴発生時の液滴61の液滴速度は8m/s以上となる。
 したがって、サテライト滴の発生を抑制し、安定してインクを吐出することができる。
<インクジェットヘッドの駆動>
 また、本実施形態では、ヘッド駆動制御部8は、開口部511からZ軸負方向に0.5mmの位置における液滴61の液滴速度が7m/s以上となるように、アクチュエーター30を駆動する。
 このとき、メディアギャップ3mmを目標とした場合、液滴61の体積が1.2pl以上であれば、液滴61を記録媒体Mに着弾させることができる。
 また、メディアギャップが大きい(例えば10~20mm)場合、記録媒体Mに安定して印字を行うためには、インク60の液滴量が大きいことが必要である。
 図13Aは、複数の小液滴である液滴61を重ねて大液滴611を作る図であり、図13Bは、大液滴である液滴61を一発だけ吐出する図である。図13A、図13Bにおいて、サテライト滴62の大きさは液滴61の大きさに比例する。
 図13Aに示す例では、サテライト滴62は、後発の液滴61と合体するため、最終発の液滴61に伴うサテライト滴62のみが最終的に残る。したがって、図13A、図13Bに示すように、大液滴である液滴61を一発だけ吐出する場合のサテライト滴62よりも、複数の小液滴である液滴61を重ねて大液滴611を作る場合のサテライト滴62の方が小さい。つまり、複数の小液滴である液滴61を重ねて大液滴611を作る場合の方が、サテライト性能が良好である。
 したがって、本実施形態では、インクジェットヘッド100として、1AL幅の単純引き打ち波形を用いて、開口部511からZ軸負方向に0.5mmの位置における液滴61の液滴速度が7m/sであるときに、液滴61の液量が2pL以上4pL以下であるように設計されたインクジェットヘッドを用いることが好ましい。
 これにより、小液滴(2pL以上4pL以下)である液滴61を重ねることにより大液滴611を形成することができ、メディアギャップが大きい場合においても、サテライト性能を良好に保つことができる。
 また、本実施形態では、ヘッド駆動制御部8は、図14に示す駆動信号の波形パターン(駆動波形70b)を用いてアクチュエーター30を駆動する。
 図14に示す駆動波形70bは、圧力室22の容積を膨張させる第1膨張部711、第2膨張部712、第3膨張部713と、圧力室22の容積を収縮させる第1収縮部721、第2収縮部722とを有する。
 図14に示す駆動波形70bにおいて、第1膨張部711の始点から0.7AL~1.2AL後に第1収縮部721が開始される。そして、第1収縮部721の始点から0.4AL~0.6AL後に第2膨張部712が開始される。そして、第2膨張部712の始点から0.3AL~0.6AL後に第2収縮部722が開始される。そして、第2収縮部722の始点から0.8AL~1.2AL後に第3膨張部713が開始される。
 なお、より好ましくは、駆動波形70bにおいて、第1膨張部711の始点から0.7AL~0.9AL後に第1収縮部721が開始される。これにより、駆動時間をより短く抑えることができる。
 上記のように、駆動波形70bにおいて、第2膨張部712の始点から第2収縮部722の始点までの時間(0.3AL~0.6AL)は、第1膨張部711の始点から第1収縮部721の始点までの時間(0.7AL~1.2AL)より短い。これにより、第2膨張部及び第2収縮部によって液滴が形成されないようにすることができる。また、第2膨張部及び第2収縮部により効果的に液滴を引き戻し、かつノズル51におけるメニスカスを適切に前進させることができる。
 ここで、図15Aに、1AL幅の単純引き打ち波形(駆動波形70a)を用いてアクチュエーター30を駆動した場合の液滴61の液滴速度の駆動周期特性を示す。また、図15Bに、駆動波形70bを用いてアクチュエーター30を駆動した場合の液滴61の液滴速度の駆動周期特性を示す。
 図15A、図15Bに示すように、駆動周期が60μs以下である高速駆動領域Aにおいて、図15Aの場合と比較して、図15Bの場合は液滴速度の速度変動が小さく、安定している。
 したがって、駆動波形70bを用いてアクチュエーター30を駆動することで、安定して高速駆動することが可能である。
 また、本実施形態では、ヘッド駆動制御部8は、図16に示す駆動信号の波形パターン(駆動波形70c)を用いてアクチュエーター30を駆動する。
 図16に示す駆動波形70cは、図14に示す駆動波形70bを応用した駆動波形であり、大液滴611を形成する。
 図16では、基準電位を0、負側の最低電位を-1としたときの電位比率で駆動波形70cが描かれている。基準電位は、インク吐出動作を行わない待機時の電位である。
 また、時間軸は、ALを単位として描かれている。
 図16の駆動波形70cは、インク60の液滴61を各々吐出させる2つの第2駆動波形W2を含む。第2駆動波形W2は、第1膨張部711、第2膨張部712、第1収縮部721、及び第2収縮部722を含む。
 また、第2駆動波形W2においても、駆動波形70bと同様に、第1膨張部711の始点から0.7AL~1.2AL後に第1収縮部721が開始される。そして、第1収縮部721の始点から0.4AL~0.6AL後に第2膨張部712が開始される。そして、第2膨張部712の始点から0.3AL~0.6AL後に第2収縮部722が開始される。そして、一つ目の第2収縮部722の始点から0.8AL~1.2AL後に二つ目の第1膨張部711が開始される。なお、より好ましくは、第2駆動波形W2において、第1膨張部711の始点から0.7AL~0.9AL後に第1収縮部721が開始される。
 図16の駆動波形70cを圧電体層34に印加することで、ノズル51から吐出される2つの液滴61を合一させて記録媒体Mに着弾させることができる。
 図16の駆動波形70cを用いてアクチュエーター30を駆動し、2つの液滴61を合一させ、開口部511からZ軸負方向に0.5mmの位置における液滴61の液滴速度が7m/sである場合、インクジェットヘッド100は約4~8pLの液滴61を吐出することができる。したがって、液滴61の液量(重量)をより大きくすることで更に遠くの位置に着弾させることができる。
 また、本実施形態では、ヘッド駆動制御部8は、図17に示す駆動信号の波形パターン(複合駆動波形70d)を用いてアクチュエーター30を駆動する。
 図17に示す複合駆動波形70dは、図14に示す駆動波形70bをさらに組み合わせた駆動波形であり、より大きい大液滴611を形成する。
 図17では、図16と同様に、基準電位を0、負側の最低電位を-1としたときの電位比率で複合駆動波形WFが描かれている。基準電位は、インク吐出動作を行わない待機時の電位である。
 また、時間軸は、ALを単位として描かれている。
 図17の複合駆動波形70dは、ノズル51におけるインク60の液面を振動させる振動波形W0と、インク60の液滴61を各々吐出させる4つの第1駆動波形W1と、これらの第1駆動波形W1の後に印加される、2つの第2駆動波形W2とを含む(以下では、第1駆動波形W1及び第2駆動波形W2のうち任意の一方を指す場合には「駆動波形Wn」と記す)。
 第1駆動波形W1も、第2駆動波形W2と同様に、第1膨張部711、第2膨張部712、第1収縮部721、及び第2収縮部722を含む。
 また、第1駆動波形W1においても、駆動波形70bと同様に、第1膨張部711の始点から0.7AL~1.2AL後に第1収縮部721が開始される。そして、第1収縮部721の始点から0.4AL~0.6AL後に第2膨張部712が開始される。そして、第2膨張部712の始点から0.3AL~0.6AL後に第2収縮部722が開始される。なお、より好ましくは、第1駆動波形W1において、第1膨張部711の始点から0.7AL~0.9AL後に第1収縮部721が開始される。
 図17の複合駆動波形70dは、6つの駆動波形Wnを含んでおり、この複合駆動波形70dを圧電体層34に印加することで、ノズル51から吐出される6つのインク60の液滴61を合一させて記録媒体Mに着弾させることができる。すなわち、6つの液滴61が柱状に連なった状態でノズル51から吐出され、飛翔中に分離することなく記録媒体Mに着弾する。
 また、最初の第1駆動波形W1の印加前に振動波形W0を印加してノズル51のメニスカスを振動させることで、インクの液面の乾燥(増粘)によりインクの吐出特性が変動するのを抑えることができる。
 また、複合駆動波形70dの第2駆動波形W2における第2収縮部722の電圧振幅ΔV2は、第1駆動波形W1における第2収縮部722の電圧振幅ΔV1より大きくなっている。具体的には、図17に示す例においては、ΔV1は0.73であり、ΔV2は1.1である。
 また、このような電圧振幅ΔV2を確保するために、第2駆動波形W2では、第2収縮部722が、基準電位を超える電位まで変位するようになっている。
 このように電圧振幅ΔV2を大きくすることで、第1膨張部711及び第1収縮部721により吐出されるインク60が、第2収縮部722に応じた圧力室22の収縮により大きく加速される。よって、第2駆動波形W2により吐出されるインク60の液滴61の速度を高めることができ、第1駆動波形W1によって先に吐出されているインク60の液滴61に追い付きやすくすることができる。第2駆動波形W2により吐出されるインク60の液滴61の速度は、例えば約7m/sである
 図17の複合駆動波形70dを用いてアクチュエーター30を駆動し、6つの液滴61を合一させ、開口部511からZ軸負方向に0.5mmの位置における液滴61の液滴速度が7m/sである場合、インクジェットヘッド100は約12~24pLの液滴61を吐出することができる。したがって、液滴61の液量(重量)をより大きくすることで更に遠くの位置に着弾させることができる。
 なお、図16、図17に示した駆動波形は一例であり、飛翔させる距離や印字解像度に応じて適切な設定をすることが好ましい。
 また、本実施形態では、ヘッド駆動制御部8は、下記式(6)を満たすようにアクチュエーター30を駆動する。
 式(6):tgap≦A(Vdrop+B(Vdrop+C(Vdrop+DVdrop+E
 tgap:開口部511から記録媒体Mまでの距離
 Vdrop:液滴61の体積
 A:-4.81e-6
 B:7.45e-4
 C:-4.50e-2
 D:1.79
 E:2.90
 この場合、記録媒体Mに到達する時の液滴61の液滴速度は、0.01[m/s]以上であり、メディアギャップが大きい場合においても、液滴61を記録媒体Mに着弾させることができる。
 また、望ましくは、ヘッド駆動制御部8は、上記式(6)において下記の条件を満たすようにアクチュエーター30を駆動する。
 A:-3.00e-6
 B:4.66e-4
 C:-2.79e-2
 D:1.07
 E:1.83
 この場合、記録媒体Mに到達する時の液滴61の液滴速度は、3[m/s]以上であり、液滴61を記録媒体Mに安定して着弾させることができる。
 また、さらに望ましくは、ヘッド駆動制御部8は、上記式(6)において下記の条件を満たすようにアクチュエーター30を駆動する。
 A:-2.06e-6
 B:3.19e-4
 C:-1.91e-2
 D:7.14e-1
 E:1.13
 この場合、記録媒体Mに到達する時の液滴61の液滴速度は、5[m/s]以上であり、液滴61を記録媒体Mにさらに安定して着弾させることができる。
 以上のように、本実施形態のインクジェットヘッド100は、インク60が充填される圧力室22と、圧力室22に充填されたインク60の圧力を変化させるアクチュエーター30と、アクチュエーター30が駆動されることにより圧力室22に充填されたインク60を吐出するノズル51と、インク60を圧力室22に供給する連絡流路(供給側連絡流路23)と、を備え、連絡流路は、インク60の吐出方向に垂直な断面積が連絡流路内の他の部分よりも小さい絞り部231を有し、圧力室22におけるQ値をインク60の粘度として5.7mPa・s、インク60の密度として1080kg/m、インク60中を伝わる音速値として1521m/sを用いて計算したQが下記式(1)を満たす。
 式(1):Q≧0.0222S-17.524
 S:前記絞り部の前記インクの吐出方向に垂直な断面積
 従って、開口部511からZ軸負方向に1mmの位置における、サテライト滴発生時の液滴61の液滴速度は8m/s以上となるため、サテライト滴の発生を抑制し、安定してインクを吐出することができる。
 また、本実施形態のインクジェットヘッド100において、ノズル51は、インク60の吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、圧力室22側からノズル51の吐出口(開口部511)側に向かって、吐出方向に垂直な断面積が単調に減少するテーパー部513を有する。
 また、本実施形態のインクジェットヘッド100において、ノズル51は、漏斗部512及びテーパー部513を有し、漏斗部512は、インク60の吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、圧力室22側からノズル51の吐出口側に向かって、吐出方向に垂直な断面積が単調に減少し、テーパー部513は、漏斗部512より吐出方向における吐出口側に位置し、吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、吐出方向に向かって、吐出方向に垂直な断面積が単調に減少し、当該断面積の減少の傾きが漏斗部512の吐出方向に垂直な断面積の減少の傾きより小さい。
 漏斗部512のテーパー角度は、40度以上50度以下であり、テーパー部513のテーパー角度は、3度以上12度以下である。
 上記形状のノズル51は、ノズル51がテーパー部513のみを備える形状である場合よりも、サテライト性能が良好である。
 また、本実施形態のインクジェットヘッド100において、ノズル51は、テーパー部513より吐出方向における吐出口側に位置するストレート部514を有し、ストレート部514は、吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、吐出方向に垂直な断面積が変化しない。
 また、本実施形態のインクジェットヘッド100は、複数のノズル51が所定のノズル配列方向に一次元配列されたノズル列(列L1,L2)を複数有し、複数のノズル列は、ノズル51からインク60を吐出しながら描画を行うときの記録媒体Mに対する相対移動方向に直交する方向において、複数のノズル列の複数のノズル51がそれぞれ同じ位置となるように配置される。
 従って、記録媒体Mの移動方向において広範囲に着弾させることができる。つまり、インクジェット記録装置1の生産性を向上させることができる。
 また、本実施形態のインクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド100と、アクチュエーター30を駆動する駆動制御部(ヘッド駆動制御部8)と、を備え、駆動制御部は、ノズル51の吐出口からインク60の吐出方向に0.5mmの位置におけるインク60の液滴速度が7m/s以上であるようにアクチュエーター30を駆動する。
 従って、メディアギャップ3mmを目標とした場合、液滴61の体積が1.2pl以上であれば、液滴61を記録媒体Mに着弾させることができる。
 また、本実施形態のインクジェット記録装置1において、駆動制御部は、1AL幅の単純引き打ち波形を用いて、吐出口から吐出方向に0.5mmの位置における液滴速度が7m/sである場合に、インク60の液滴61の液量が2pL以上4pL以下であるようにアクチュエーター30を駆動する。
 従って、小液滴(2pL以上4pL以下)である液滴61を重ねることにより大液滴611を形成することができ、メディアギャップが大きい場合においても、サテライト性能を良好に保つことができる。
 また、本実施形態のインクジェット記録装置1において、駆動制御部は、圧力室22の容積を膨張させる第1膨張部711、第2膨張部712、及び第3膨張部713と、圧力室22の容積を収縮させる第1収縮部721及び第2収縮部722と、を有する駆動波形70bによりアクチュエーター30を駆動し、駆動波形70bにおいて、第2膨張部712の始点から第2収縮部722の始点までの時間は、第1膨張部711の始点から第1収縮部721の始点までの時間より短い。
 従って、第2膨張部712及び第2収縮部722によって液滴が形成されないようにすることができる。また、第2膨張部712及び第2収縮部722により効果的に液滴を引き戻し、かつノズル51におけるメニスカスを適切に前進させることができる。
 また、本実施形態のインクジェット記録装置1では、駆動波形70bにおいて、第1膨張部711の始点から0.7AL~1.2AL後に第1収縮部721が開始され、第1収縮部721の始点から0.4AL~0.6AL後に第2膨張部712が開始され、第2膨張部712の始点から0.3AL~0.6AL後に第2収縮部722が開始され、第2収縮部722の始点から0.8AL~1.2AL後に第3膨張部713が開始される。
 従って、高速駆動(例えば、駆動周期が60μs以下)させる場合においても、液滴速度の速度変動が小さく、安定してインクを吐出することができる。
 また、本実施形態のインクジェット記録装置1では、駆動波形70bにおいて、第1膨張部711の始点から0.7AL~0.9AL後に第1収縮部721が開始される。
 従って、駆動時間をより短く抑えることができる。
 また、本実施形態のインクジェット記録装置1において、駆動制御部は、第1駆動波形W1と、第1駆動波形W1の後に印加される第2駆動波形W2とを含む複合駆動波形70dによりアクチュエーター30を駆動し、第1駆動波形W1及び第2駆動波形W2は、それぞれ第1膨張部711、第2膨張部712、第1収縮部721及び第2収縮部722を有し、第2駆動波形W2における第2収縮部722の電圧振幅ΔV2が、第1駆動波形W1における第2収縮部722の電圧振幅ΔV1より大きい。
 従って、第2駆動波形W2により吐出されるインク60の液滴61の速度を高めることができ、第1駆動波形W1によって先に吐出されているインク60の液滴61に追い付きやすくすることができる。
 また、本実施形態のインクジェット記録装置1において、複合駆動波形70dは、最初の第1駆動波形W1の前に、ノズル51におけるインク60の液面を振動させる振動波形W0を含む。
 従って、ノズル51のメニスカスを振動させることで、インクの液面の乾燥(増粘)によりインクの吐出特性が変動するのを抑えることができる。
 また、本実施形態のインクジェット記録装置1において、駆動制御部は、ノズル51の吐出口から記録媒体Mまでの距離tgapと、インク60の液滴61の体積Vdropとが、下記式(2)を満たすようにアクチュエーター30を駆動する。
 式(2):tgap≦-4.81e-6(Vdrop+7.45e-4(Vdrop-4.50e-2(Vdrop+1.79Vdrop+2.90
 従って、この場合の記録媒体Mに到達する時の液滴61の液滴速度は、0.01[m/s]以上であり、メディアギャップが大きい場合においても、液滴61を記録媒体Mに着弾させることができる。
 なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
 例えば、上記実施形態では、搬送ベルト3bを備える搬送部3により記録媒体Mを搬送する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではなく、搬送部3は、例えば回転する搬送ドラムの外周面上で記録媒体Mを保持して搬送するものであっても良い。
 また、上記各実施形態では、シングルパス形式のインクジェット記録装置1を例に挙げて説明したが、インクジェットヘッド100を走査させながら画像の記録を行うインクジェット記録装置に本発明を適用しても良い。
 本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
 この発明は、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に利用することができる。
1 インクジェット記録装置
2 制御部
2a CPU
2b RAM
3 搬送部
3a 搬送駆動部
3aa、3ab 搬送ローラー
3b 搬送ベルト
4 記憶部
4a 画像データ
5 通信部
6 表示部
7 操作受付部
8 ヘッド駆動制御部(駆動制御部)
8a ヘッド制御部
8b 信号制御部
100A ヘッドユニット
100Aa 基部
100 インクジェットヘッド
10 筐体
11 回路基板
12 ヘッドベース
13 ヘッドチップ
20 インク吐出流路
21 供給流路
22 圧力室
23 供給側連絡流路(連絡流路)
231 絞り部
24 ノズル側連絡流路
30 アクチュエーター
30a インク供給口
31 圧力室層
32 振動板
33 絶縁層
34 圧電体層
35 電極層
40 流路基板
50 ノズル基板
51 ノズル
51a ノズル開口面
511 開口部(吐出口)
512 漏斗部
513 テーパー部
514 ストレート部
60 インク
61 液滴
611 大液滴
62 サテライト滴
70a、70b、70c 駆動波形
70d 複合駆動波形
711 第1膨張部
712 第2膨張部
713 第3膨張部
721 第1収縮部
722 第2収縮部
A 高速駆動領域
M 記録媒体
W1 第1駆動波形
W2 第2駆動波形

Claims (14)

  1.  インクが充填される圧力室と、
     前記圧力室に充填された前記インクの圧力を変化させるアクチュエーターと、
     前記アクチュエーターが駆動されることにより前記圧力室に充填された前記インクを吐出するノズルと、
     前記インクを前記圧力室に供給する連絡流路と、
     を備え、
     前記連絡流路は、前記インクの吐出方向に垂直な断面積が前記連絡流路内の他の部分よりも小さい絞り部を有し、
     前記圧力室におけるQ値を前記インクの粘度として5.7mPa・s、前記インクの密度として1080kg/m、前記インク中を伝わる音速値として1521m/sを用いて計算したQが下記式(1)を満たすインクジェットヘッド。
     式(1):Q≧0.0222S-17.524
     S:前記絞り部の前記インクの吐出方向に垂直な断面積
  2.  前記ノズルは、前記インクの吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、前記圧力室側から前記ノズルの吐出口側に向かって、前記吐出方向に垂直な断面積が単調に減少するテーパー部を有する請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3.  前記ノズルは、漏斗部及びテーパー部を有し、
     前記漏斗部は、前記インクの吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、前記圧力室側から前記ノズルの吐出口側に向かって、前記吐出方向に垂直な断面積が単調に減少し、
     前記テーパー部は、前記漏斗部より前記吐出方向における前記吐出口側に位置し、前記吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、前記吐出方向に向かって、前記吐出方向に垂直な断面積が単調に減少し、当該断面積の減少の傾きが前記漏斗部の前記吐出方向に垂直な断面積の減少の傾きより小さい請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  4.  前記漏斗部のテーパー角度は、40度以上50度以下であり、
     前記テーパー部のテーパー角度は、3度以上12度以下である請求項3に記載のインクジェットヘッド。
  5.  前記ノズルは、前記テーパー部より前記吐出方向における前記吐出口側に位置するストレート部を有し、
     前記ストレート部は、前記吐出方向に垂直な断面が略円形状であり、前記吐出方向に垂直な断面積が変化しない請求項2から4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  6.  複数の前記ノズルが所定のノズル配列方向に一次元配列されたノズル列を複数有し、
     前記複数のノズル列は、前記ノズルから前記インクを吐出しながら描画を行うときの記録媒体に対する相対移動方向に直交する方向において、前記複数のノズル列の前記複数のノズルがそれぞれ同じ位置となるように配置される請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  7.  請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドと、
     前記アクチュエーターを駆動する駆動制御部と、
     を備え、
     前記駆動制御部は、前記ノズルの吐出口から前記インクの吐出方向に0.5mmの位置における前記インクの液滴速度が7m/s以上であるように前記アクチュエーターを駆動するインクジェット記録装置。
  8.  前記駆動制御部は、1AL幅の単純引き打ち波形を用いて、前記吐出口から前記吐出方向に0.5mmの位置における前記液滴速度が7m/sである場合に、前記インクの液滴の液量が2pL以上4pL以下であるように前記アクチュエーターを駆動する請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9.  前記駆動制御部は、前記圧力室の容積を膨張させる第1膨張部、第2膨張部、及び第3膨張部と、前記圧力室の容積を収縮させる第1収縮部及び第2収縮部と、を有する駆動波形により前記アクチュエーターを駆動し、
     前記駆動波形において、前記第2膨張部の始点から前記第2収縮部の始点までの時間は、前記第1膨張部の始点から前記第1収縮部の始点までの時間より短い請求項7または8に記載のインクジェット記録装置。
  10.  前記駆動波形において、前記第1膨張部の始点から0.7AL~1.2AL後に前記第1収縮部が開始され、前記第1収縮部の始点から0.4AL~0.6AL後に前記第2膨張部が開始され、前記第2膨張部の始点から0.3AL~0.6AL後に前記第2収縮部が開始され、前記第2収縮部の始点から0.8AL~1.2AL後に前記第3膨張部が開始される請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11.  前記駆動波形において、前記第1膨張部の始点から0.7AL~0.9AL後に前記第1収縮部が開始される請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12.  前記駆動制御部は、第1駆動波形と、前記第1駆動波形の後に印加される第2駆動波形とを含む複合駆動波形により前記アクチュエーターを駆動し、
     前記第1駆動波形及び前記第2駆動波形は、それぞれ前記第1膨張部、前記第2膨張部、前記第1収縮部及び前記第2収縮部を有し、
     前記第2駆動波形における前記第2収縮部の電圧振幅が、前記第1駆動波形における前記第2収縮部の電圧振幅より大きい請求項9から11のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  13.  前記複合駆動波形は、最初の前記第1駆動波形の前に、前記ノズルにおけるインクの液面を振動させる振動波形を含む請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  14.  前記駆動制御部は、前記ノズルの吐出口から記録媒体までの距離tgapと、前記インクの液滴の体積Vdropとが、下記式(2)を満たすように前記アクチュエーターを駆動する請求項7から13のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
     式(2):tgap≦-4.81e-6(Vdrop+7.45e-4(Vdrop-4.50e-2(Vdrop+1.79Vdrop+2.90
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