WO2023100976A1 - ペプチドを固定化したビーズライブラリー - Google Patents

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    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
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    • G01N33/544Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being organic
    • G01N33/545Synthetic resin

Definitions

  • X is an amino acid residue
  • n is an integer of 4 to 8
  • Y is a cyclized structure
  • A is a spacer structure
  • B is a specific cleavage site-containing structure
  • 4 to 8 amino acid residues are randomly selected independently of each other.
  • the inventors of the present application have carefully examined past reports and examined the creation of peptide pharmaceuticals composed of frequently occurring amino acid units.
  • the contribution of aromatic amino acids is large.
  • a long methylene chain with a functional group at the end is disadvantageous in terms of entropy and is therefore difficult to select.
  • the contribution of Tyr is also large at the antibody interaction interface, and there is a tendency for free rotation to be small.
  • the group of amino acid building units is not limited to the first to third groups described above, and other groups can be adopted according to the above criteria.
  • B is a specific cleavage site-containing structure.
  • the specific cleavage site-containing structure is not particularly limited as long as it has a site that can be specifically cleaved, but it is preferable that the structure is simple and has a site that can be specifically cleaved by the action of a chemical.
  • a preferred specific example of such a specific cleavage site-containing structure is methionine. Methionine is specifically cleaved by cyanogen bromide (BrCN).
  • An OPOB with a specific peptide sequence was synthesized as follows. First, 10 ⁇ mol of beads was weighed into a reaction vessel RT5 (HiPep Laboratories), dimethylformamide (DMF) was added to swell the beads, and then the reaction vessel was set in a solid-phase synthesizer PetiSyzer PSS510 (HiPep Laboratories). A DMF solution of Fmoc amino acid (60 ⁇ mol) corresponding to the C-terminal residue was mixed with HATU (60 ⁇ mol) and diisopropylethylamine (DIEA, 120 ⁇ mol) in a polyethylene tube, added to the beads, and stirred at room temperature for 45 minutes. bottom.
  • DMF dimethylformamide
  • the beads were washed 5 times with DMF, added with DMF containing 20% piperidine, and stirred for 5 minutes. The reaction was repeated twice, and then the beads were washed again with DMF 5 times.
  • the elongation cycle consisting of the coupling reaction of the Fmoc amino acid and the de-Fmoc reaction with piperidine is repeated according to the sequence, and finally the beads obtained by acetylation in the same manner are treated twice with DMF and five times with dichloromethane. , methanol 5 times, and t-butyl methyl ether 5 times, and then dried with a vacuum pump.

Abstract

公知のOPOBライブラリーよりも、得られたペプチドが医薬等の有用物質候補となる可能性が高く、かつ、目的物質と結合したアミノ酸配列の解析がより容易となる、ペプチド固定化ビーズライブラリーが開示されている。ペプチド固定化ビーズライブラリーは、下記式[I]で表される構造を有する。一般式[I]中、Xはアミノ酸残基、nは4~8の整数、Yは環状化構造、Aはスペーサー構造、Bは特異的切断部位含有構造を示し、Xで示される4~8個のアミノ酸残基は、互いに独立にランダムに選択される。

Description

ペプチドを固定化したビーズライブラリー
 本発明は、目的の物質に結合するアミノ酸配列を探索するため等に使用される、ペプチド固定化ビーズライブラリーに関する。
 目的の物質に結合するアミノ酸配列を探索する方法として、ビーズにペプチドを固定化し、このペプチド固定化ビーズを目的物質と接触させ、目的物質が結合したビーズに固定化されているペプチドのアミノ酸配列を解析することが行われている。ここで、1個のビーズに1種類のペプチドのみを固定化し、このようなビーズを多数含むペプチドライブラリーを作製し、このペプチドライブラリーと目的物質を接触させることが行われている。1個のビーズに1種類のペプチドのみを固定化してペプチドライブラリーを作製する手法は、OPOB(one peptide immobilized on one bead)と呼ばれ、創薬に利用されている。
 本願発明者らは、OPOBにおいて、ビーズに固定化するペプチドを環状ペプチドとすることにより、ペプチドの認識能と安定性が高まることを見出し、解析も正確に行えることを確認し、発表した(非特許文献1)。この非特許文献1には、以下の式に記載される構造のペプチド固定化ビーズが記載されている。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
 上記式中、X1~X6が、互いに独立した任意のアミノ酸残基である。この6個のアミノ酸残基の両端にD-Cysが結合され、両端のD-Cys同士のS-S結合によりペプチドが環状化されている。上記式中、右端の大きな球がビーズを表している。
Kiyoshi Nokihara et al., Amino Acids (2016) 48:2491-2499
 非特許文献1に記載されているOPOBライブラリーは、ペプチドの環状化により優れた認識能を発揮するが、目的物質と接触して結合(認識)するペプチドが得られた場合でも、医薬の候補物としてその物性が好ましくない場合がしばしばある。また、標的物質と接触して結合したビーズを選別後、そこに固定化されているペプチドのアミノ酸配列を解析する必要があるが、この解析は必ずしも容易ではなく、煩雑な操作や高額な機器が必要であった。
 したがって、本発明の目的は、非特許文献1に記載されたOPOBライブラリーよりも、得られたペプチドが医薬等の有用物質候補となる可能性が高く、かつ、目的物質と結合したアミノ酸配列の解析がより容易となる、ペプチド固定化ビーズライブラリーを提供することである。
 本願発明者らは、鋭意研究の結果、従来の結果を踏まえて選ばれたアミノ酸を組み合わせたペプチドを、スペーサーを介してビーズに結合させることにより、目的物質と結合するペプチドが新規に得られることに想到した。さらに、ペプチドのアミノ酸配列を解析する際に、ペプチドをビーズから切り離すことにより、ペプチドのアミノ酸配列の解析が容易になることに想到し、かつ、ペプチドとビーズの間に、容易にかつ特異的に切断可能な特異的切断部位を設けることを実現して、本発明に到達した。
 すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 下記一般式[I]:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
(一般式[I]中、Xはアミノ酸残基、nは4~8の整数、Yは環状化構造、Aはスペーサー構造、Bは特異的切断部位含有構造を示し、Xで示される4~8個のアミノ酸残基は、互いに独立にランダムに選択される)で示される構造を有するペプチド固定化ビーズライブラリー。
(2) 前記Yは、ジスルフィド結合、チオエーテル結合、アミド結合から選択される、(1)記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
(3) 前記Yがジスルフィド結合を含む構造であり、2個のシステイン残基により構成される、(2)記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
(4) 前記Yがチオエーテル結合を含む構造であり、ホモシステインまたはシステインとアセチル基により構成される、(2)記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
(5) 前記Bが、メチオニン残基である、(1)~(4)のいずれかに記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
(6) 前記Aが、その主鎖を構成する原子数が3個~30個の構造である(1)~(5)のいずれかに記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
(7) 前記Xで示される4~8個のアミノ酸残基は、アミノ酸残基の群から互いに独立にランダムに選択され、該群を構成するアミノ酸残基のうち、半数以上が、天然のタンパク質を構成する20種類のアミノ酸残基以外のアミノ酸残基である、(1)~(6)のいずれかに記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
 本願発明により、目的物質との結合が確実に達成され、かつ、目的物質と結合したアミノ酸配列の解析がより容易となる、新規なペプチド固定化ビーズライブラリーが提供された。
下記実施例において得られた、質量分析結果を示す図である。 下記実施例において得られた、質量分析結果を示す図である。
 上記のとおり、本発明のペプチド固定化ビーズライブラリーは、上記一般式[I]で表されるものである。
 上記一般式中、Xはアミノ酸残基、nは4~8の整数である。したがって、1個のビーズに固定化されるアミノ酸残基数が4~8ということである。アミノ酸残基数は、好ましくは5~7、特に好ましくは6である。
 4~8個のアミノ酸残基を与えるアミノ酸は、互いに独立してランダムに選択される。天然のタンパク質を構成するアミノ酸が20種類であることがよく知られている(以下、この20種類のアミノ酸を、便宜的に「タンパク質構成アミノ酸」と呼び、20種類のアミノ酸以外のアミノ酸を「非タンパク質構成アミノ酸」と呼ぶことがある)が、本発明に用いるアミノ酸は、タンパク質構成アミノ酸に限られず、種々の非タンパク質構成アミノ酸も包含される。
 一般式[I]中のXを与えるアミノ酸は、アミノ酸群から選択されるが、このアミノ酸群を構成するアミノ酸(以下、便宜的に「アミノ酸ビルディングユニット」と呼ぶことがある)数が大きいと、アミノ酸配列の種類が膨大となり、全アミノ酸配列を網羅するOPOBを合成するのに多大な手間がかかる。非特許文献1では、24種類のアミノ酸ビルディングユニットから、6個のアミノ酸を選択してペプチドを構成しているが、この場合には、アミノ酸配列が24の6乗(約2億)通りとなり、合成作業では丁寧な分割、混合の繰り返しが必要となり膨大な労力が必要だった。すなわち、アミノ酸配列の多様性と合成作業量とはトレードオフの関係にあり、商業的な現実性を考慮すると、アミノ酸ビルディングユニットの種類は10~14種類程度、好ましくは11~13種類程度が適切であると考えられる。
 ここで、創薬を行う場合には、新薬が見つかる可能性が大きくなるアミノ酸ビルディングユニット群を設定することが望まれる。創薬でよく用いられるリピンスキーの法則は経口医薬の一般的な傾向を示したものである。すなわち、
1.水素結合ドナー(NH, OH)が5個以下; 
2. 水素結合アクセプター(N, O)が10個以下;
3. 分子量が500以下; 
4. 分配係数がLogPで5以下
である。リピンスキーの法則は例外でさえ部分的には合致していることが多いことが知られている。例えば、環状ペプチドのシクロスポリンは分子量が1207だが水素結合ドナーは5個である。他に自由回転部分も一般に少ない方が望ましく親和性や特異性に関して重要であると思われる。本願発明者らは、過去の報告を精査し、よく出現するアミノ酸ユニットからなるペプチド医薬品の創製を検討した。全般に芳香族アミノ酸の寄与は大きい。長いメチレン鎖の先に官能基があるものはエントロピー的に不利なため選択されにくい。抗体の相互作用界面でもTyrの寄与は大きく、自由回転の少ない傾向がある。
 本願発明者らは、さらに検討を加え、以下のアミノ酸ビルディングユニット選定基準に想到した。
1.ファーマコフォア(芳香族、脂肪族、アニオン性、カチオン性)を代表する側鎖を有するものか、主鎖構造の多様化に寄与しやすいもの
2.ファーマコフォアとなる官能基と主鎖の間で自由回転が少ないこと(例えばLysよりはDap, HomoPheよりはPheが好ましい)
3.水素結合形成能がなるべく低いこと(水素結合は相互作用に有益なときもあるが一次ヒットでは全般に寄与が小さいので物性を落とさないことを優先)
4.分子量で他のアミノ酸と区別できること(特にD体とL体のエナンチオマーの区別は質量分析では困難なため、ビーズ選別後に単品合成によって判別する前提でD体とL体のセット数を減らし3組を許容した。探索した一次構造を最大化・最適化のために改変することは当業界では一般的であるからその時、DやL体を導入すればよい。
5.非天然アミノ酸誘導体が市販品として比較的入手が容易であること(実用化で工業製造時のコストも考慮した)
 さらに、ディスプレー系を用いた選択実験の結果から求められる条件として、以下の点も考慮に入れた。
1.非タンパク質構成アミノ酸によるアミノ酸ビルディングユニットを増やし、質の高い構造多様性を追求 (親和性における寄与の高さを考慮しD-アミノ酸あるいは非天然型の側鎖を導入)
2.親和性が中程度でもクスリらしさをある程度備えたものを取得する。(創薬におけるリピンスキーの法則は絶対ではないが、ある程度は配慮する)
3.ヒトの細胞で発現されたものを対象にスクリーニングを実施する。
4.未知の標的分子の同定も目的にする。
 これらのうち、1の非タンパク質構成アミノ酸によるアミノ酸ビルディングユニットを増やすということは、特に重要であり、固定化ペプチドを構成するアミノ酸の半数以上を非タンパク質構成アミノ酸とすることが好ましい。これにより、タンパク質構成アミノ酸を主に用いた場合と比較して、これまでに見つかっていない新薬が見つかる可能性が増大する。
 また、後述のとおり、固定化ペプチドのアミノ酸配列は、質量分析により解析することが好ましいので、1つの群には、分子量が同一のアミノ酸ビルディングユニットを含めないことが好ましい。もっとも、分子量が同一のロイシンとイソロイシンの区別も、MALDI-TOF-MS/MS による high energy collision-induced dissociation (高エネルギー衝突誘起解離)により可能であるので、分子量が同一のアミノ酸ビルディングユニットを1つの群に含めることも可能である。
 以上の点を考慮して、好ましいアミノ酸ビルディングユニット群として、以下の第1群~第3群を設定した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
                第1群
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
 第2群(第1群に含まれないアミノ酸ビルディングユニットのみで構成)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
       第3群(第1群の4種と第2群の8種で構成)
 なお、アミノ酸ビルディングユニットの群は、上記した第1群~第3群に限定されるものではなく、上記の基準に従って、他の群を採用することも可能である。
 上記した、4~8個のアミノ酸残基は、一般式[I]に示されるように、環状化構造Yにより環状化される。ペプチド固定化ビーズライブラリーのペプチドの環状化は、既に非特許文献1に記載されているとおり公知であり、公知の方法をそのまま採用することができる。すなわち、4~8個のアミノ酸残基から成るペプチドの両端にそれぞれシステイン(L型でもよいが、生体内における酵素的な分解を抑える理由でD型が好ましい)を結合し、これらのシステイン同士をS-S結合で結合することにより、環状化することができる。もっとも、環状化構造は、2個のシステインに限定されるものではなく、環状化できるものであれば、特に限定されない。例えば、ペプチドの一端にホモシステインを結合し、他端にハロゲン化アセチル基を結合して、ホモシステインとアセチル基の結合により形成されるチオエーテル結合により環状化することも可能である。あるいは、アミノ基とカルボキシル基の結合により形成されるアミド結合により環状化することも可能である。
 上記一般式[I]中、Aは、スペーサー構造である。スペーサー構造は、目的物質と固定化ペプチドとの結合反応が、ビーズによる立体障害により妨害されないようにするためのものであり、構造自体は特に限定されるものではない。スペーサー構造の主鎖を構成する原子数が3個~30個が好ましく、5個~15個がさらに好ましい。最も単純には、炭素数3~30のアルキレン基とすることができるし、他の原子を含むものであってもよい。スペーサー構造をアルキレン基とする場合、例えば、アルキレン基の一方の末端にカルボキシル基、他端にアミノ基を持つ、アミノアルキレン酸を用いて容易にスペーサー構造を形成することができる。例えば、下記実施例では、6-アミノヘキシル酸(Ahex)を用いて特異的切断部位含有構造を持つメチオニン残基(後述)と、システインとの間にスペーサー構造を形成したが、これに限定されるものではない。
 上記一般式[I]中、Bは、特異的切断部位含有構造である。特異的切断部位含有構造は、特異的に切断できる部位を有しておれば、特に限定されないが、構造が単純で、かつ、薬品を作用させることにより特異的に切断できる部位を有するものが好ましい。このような特異的切断部位含有構造の好ましい具体例として、メチオニンを挙げることができる。メチオニンは、臭化シアン(BrCN)により、特異的に切断される。
 一般式[I]中のビーズとしては、表面に官能基を持つビーズが種々市販されているので、市販のビーズを用いることができる。ビーズのサイズは、特に限定されないが、目的物質と結合したビーズをマイクロピペットにより回収可能であることが望まれるので、光学顕微鏡で見える大きさが好ましく、直径50μm~100μm程度が好ましい。好ましい具体例としては、市販されているTentaGel S-NH2(商品名)(ポリエチレングリコール(PEG)がグラフトされたポリスチレンビーズで、表面にアミノ基を持つ、直径90ミクロンのビーズ)を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
 本発明のペプチド固定化ビーズライブラリーは、次のようにして製造することができる。まず、ビーズ表面の官能基を利用して、メチオニン等の特異的切断部位含有構造を結合する。次いで、スペーサー構造(実施例で用いたAhex等)を結合する。さらに、常法であるFmoc法等により、所定のアミノ酸を結合していく。最後にジスルフィド結合又はチオエーテル結合により環状化を行う。この方法は、有機合成化学及びペプチド合成の常法により行うことができ、下記実施例にも具体的に記載されている。また、アミノ酸の逐次結合及びペプチドの環状化の方法自体は、非特許文献1に記載されているとおり公知であり、下記実施例にも具体的に記載されている。
 本発明のペプチド固定化ビーズライブラリーの使用方法は、特異的切断部位含有構造の切断工程が入ること以外は、非特許文献1に記載されている公知のOPOBライブラリーと同様である。すなわち、まず、目的物質とペプチド固定化ビーズライブラリーとを接触させる。洗浄後、目的物質が結合したビーズを選択的に回収する。この作業は、光学顕微鏡を見ながら、マイクロピペットを用いて行うことができる。目的物質が細胞の場合には、細胞が光学顕微鏡で見えるので、細胞が結合したビーズをマイクロピペットで回収する。目的物質が、タンパク質のような分子の場合には、そのままでは光学顕微鏡では見えないので、目的物質を標識する。標識は例えば蛍光色素を用いれば、蛍光を発する光を照射しながら、蛍光を発する物質が結合しているビーズをマイクロピペットで回収する。
 次いで、特異的切断部位含有構造中の特異的部位を切断して、ビーズを切り離す。この切断は、例えば、特異的切断部位含有構造がメチオニンの場合には、BrCNを作用させることにより行うことができる。この際の反応条件としては、例えば、BrCNの終濃度を20mM~300mMとして、50mM~1M塩酸等の溶媒中、4℃~60℃の温度下で、30分間~24時間で行うことができる。
 切断反応後、ビーズを除去する。ビーズの除去は、例えば、上清をピペットで取り出すことにより行うことができる。
 ビーズを除去後、ビーズから切断された構造中の、環状ペプチドのアミノ酸配列を決定する。このステップ自体は、非特許文献1に記載されているような、任意の公知の方法により行うことができる。例えば、常法であるエドマン分解によっても行うことができるが、配列解析では質量分析を用いる方法はエドマン分解の様に逐次開裂による解析所要時間の長さと検体にフリーのN末端アミノ基が必須という制約がないため、より柔軟性があり好ましい。配列解析は通称MS/MSと呼ばれている方法が有用である。MS/MSは、質量分析計(MS)が2台直列に結合され、その間に衝突活性化室を持つ。原理としては、まず1台目のMSで試料をイオン化させた後、特定の質量数のイオンのみを選択して衝突活性化室に導き、不活性ガスと衝突させた後、1台目のMSで選択したイオンから生じた2次的なイオン(プロダクトイオン)を2台目のMSで測定する方法である。ソフトウェアが発達しており解析を容易にしている。
 遊離のタンパク質などの分子を対象にして選択実験を行う場合、環状ペプチドと相互作用した分子も質量分析計により同定できる。すなわち、タンパク質の変性と還元アルキル化などの修飾反応を促す溶液をビーズと混合し、相互作用したタンパク質を遊離させたのちに酵素などで限定加水分解して質量分析計で同定する。一方でビーズと共有結合したままの環状ペプチドは、前述の方法で特異的にビーズから切り離したのち質量分析計で配列を解析する。相互作用分子とライブラリーの両方を検出する本方法を多数のビーズに対して実施する系を用いれば、医薬の候補物質になりやすい構造のペプチド群を対象に、それらと相互作用するタンパク質などを網羅的に探索する試みにも本発明は応用できる。
 以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)特定のペプチド配列を有するOPOBの合成法
 ペプチドの合成に用いるビーズ(TentaGel S NH2, 90 μm)、Fmocアミノ酸、カップリング剤(HATU)、脱保護試薬、有機溶媒などは、ハイペップ研究所、ナカライテスク、novabiochem (Merck Millipore) 社、BLD pharm社の製品を使用した。
 特定のペプチド配列を有するOPOBは次のように合成した。まずビーズ10 μmol相当を反応容器RT5(ハイペップ研究所)に量り取り、ジメチルホルムアミド(DMF)を加えて膨潤したのち、反応容器を固相合成装置PetiSyzer PSS510(ハイペップ研究所)にセットした。C末の残基に対応するFmocアミノ酸(60 μmol)のDMF溶液をポリチューブ中でHATU(60 μmol)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA,120 μmol)と混合してからビーズに加え、室温で45分撹拌した。ビーズをDMFで5回洗浄し、20%のピぺリジンを含むDMFを加えて5分撹拌する反応を2回繰り返したのち、再びビーズをDMFで5回洗浄した。以上のFmocアミノ酸のカップリング反応とピぺリジンによる脱Fmoc反応から成る伸長サイクルを配列に応じて繰り返し、最後に同様の方法でアセチル化して得られたビーズをDMFで2回、ジクロロメタンで5回、メタノールで5回、t―ブチルメチルエーテルで5回洗浄してから真空ポンプで乾燥した。トリフルオロ酢酸、トリメチルシラン、水の混合溶液(90:5:5)を氷冷してビーズに加え、室温で90分撹拌し、配列にメチオニンを含む場合は30当量の臭化テトラn―ブチルアンモニウムを加えてさらに5分撹拌した。ビーズをジクロロメタンで5回、水と有機溶媒の混合液で6回洗浄し、ジスルフィド結合を形成させる場合は0.1Mの酢酸アンモニウムと10%のジメチルスルホキシド(DMSO)を含む水溶液中で24時間撹拌し、チオエーテル結合を形成させる場合は0.2MのDIEAと20%のDMSOを含む水溶液中で1時間撹拌し、いずれの場合も最後に水と有機溶媒の混合液で6回洗浄し、ペプチド固定ビーズ(OPOB)を得た。
(2)OPOBライブラリーの合成
 中規模スケール(ビーズ480 μmol相当)のOPOBライブラリーの合成に関しては、まず反応容器RTG50(ハイペップ研究所)と固相合成装置PetiSyzer II(ハイペップ研究所)を用いて共通部分を特定配列と同様の化学反応で連結し、アミノ酸がランダム化される部位の前でFmocを脱保護したのち、ビーズの量がほぼ均等になるようにその懸濁液を12分割して12本のRT5に移した。ポリチューブ中で各Fmocアミノ酸(160 μmol)のDMF溶液とHATU(160 μmol)、DIEA(320 μmol)を混合した溶液を調製し、PetiSyzer PSS510上でRT5の各ビーズ(40 μmol相当)に加えて40℃で45分撹拌したのち、12種のビーズ懸濁液を1本のRTG50にまとめてDMFで5回洗浄した。以下同様に、カップリング反応はビーズを分割して12本のRT5で、洗浄と脱Fmoc反応はビーズを混合して1本のRTG50で行うことでランダム化部位のアミノ酸を伸長させ、最後に共通部分をRTG50で連結した。脱保護反応とジスルフィド結合あるいはチオエーテル結合の形成は特定配列のOPOBの調製と同様に実施した。
実施例2  質量分析計によるOPOBの配列解析
(1) ジスルフィド結合環状型OPOBの配列解析
 AHST用バイアル(H255、ハイペップ研究所)にビーズを1粒入れて、液体をできる限り除去した。10μLの水で1回洗浄した。水を除去した後に、10μLの0.83 mM TCEP(トリカルボキシエチルホスフィン)で還元した(40℃, 1 時間)。TCEPを除去した後に、10μLの10 mM IAM(ヨードアセトアミド)でアルキル化した(遮光下40℃, 45分)。IAMを除去した。
 還元アルキル化したビーズに臭化シアン(最終濃度50mM)を含む0.1M塩酸を10マイクロリットル(μL)加え、室温で2時間静置した。
 ペプチドを切り出した溶液を取り出し、遠心エバポレーターで乾燥した。その後、10μLの0.1% TFAに再溶解した。1 μLの溶液をMALDIプレートに載せ、1μLのCHCA(5mg/ml in 50% TFA)を加えて乾燥させた。ultrafleXtremeでMSとMS/MSスペクトルを測定した。
 臭化シアン処理をする前の元の配列はCysを還元した状態でAc-D-Cys-MeGly-D-MeLeu-D-Dap-D-MePhe-L-Nle-D-Pro-D-Cys-Ahx-Met-Beads 当該1粒に固定化されているペプチドはMet残基が含まれるビーズであり、CNBr処理によってホモセリンラクトンになっている。質量分析に供したAc-D-Cys-MeGly-D-MeLeu-D-Dap-D-MePhe-L-Nle-D-Pro-D-Cys-Ahx-homoSer(lactone)の質量分析結果を、図1に示す。
(2) チオエーテル結合環状型OPOBの配列解析
 AHSTバイアルにビーズを1粒入れて、液体をできる限り除去した。10μLの水で1回洗浄した。ビーズに10 μLの4% BrCN in ACN/AcOH/H2Oを加えて40℃で3時間反応させた。
 ペプチドを切り出した溶液を取り出し、遠心エバポレーターで乾燥した。その後、20μLの0.1% ギ酸に再溶解した。10μLの溶液をLC/MSに注入して、MSとMS/MSスペクトルを測定した。
 臭化シアン処理をする前の元の配列は[Ac-MeGly-Gly-D-MePhe-L-Nle-MeGly-L-Pro-homoCys] -Ahx-Met-Beads([]内はチオエーテル結合で環状化された構造)であり、当該ビーズ上の元の固定化ペプチドはチオエーテル型環状体とAhex-Met残基を含んでいる。質量分析に供したNC-S-CH2CO-MeGly-Gly-D-MePhe-L-Nle-MeGly-L-Pro-homoSer(lactone)の質量分析結果を、図2に示す。
OPOBを用いたスクリーニング(一般例)
 以下、OPOBを用いたスクリーニングの方法を一般的に説明する。
 OPOBライブラリーから標的分子を認識するビーズを選別(スクリーニング)する方法は、標的分子がどのように発現しているか、あるいはどのような検出方法を用いるかによって異なるが、いずれもライブラリーと標的分子を適当な組成の水溶液中で相互作用させ、標的分子の結合が確認されたビーズを回収することで実施できる。特異性の高いビーズのみを得る目的で、回収したビーズを標的分子以外の分子や対象ではない系統の細胞と相互作用させて結合したものを解析から除く方法、相互作用させる水溶液の組成を変えて洗浄の条件を厳しくする方法なども有効である。
 可溶化が難しい標的分子を細胞膜の外側に発現したタンパク質としてスクリーニングに用いる場合、あるいは標的分子を特定せずに細胞表面の分子や複合体の構造を標的とする場合は、細胞を用いた選別実験が行われる。ビーズと細胞の混合溶液をCCDカメラ等で観察して細胞が結合したビーズを吸引して採取し、その数が多い場合はビーズを細胞から解離させて標的分子を発現していない細胞や異なる系統の細胞と相互作用させて特異性が低いと考えられるビーズを除き、得られたビーズのリガンド配列を解析した。がん細胞を特異的に認識する分子や、GPCRなどの膜タンパク質のリガンドの探索に応用できる。
 溶液中のタンパク質をスクリーニングに用いる実験では、人工的に調製された組換えタンパク質だけでなく、細胞抽出物などから得られる遺伝子の改変を受けていないタンパク質も標的分子として用いられる。前者の場合はビーズライブラリーと相互作用させたのち洗浄し、融合したアルカリホスファターゼなどの活性で標的分子が結合したビーズを検出する。後者の場合はまずタンパク質を適当な量の蛍光ラベル剤で標識し、選別実験に用いて蛍光活性のあるビーズを選別する。
 本発明で得られるOPOBは網羅的なリガンドの探索に向いており、多数の標的分子を同時に対象とするスクリーニング実験も容易に実施できた。また実験に用いたビーズはほぼ同じ認識能力を維持した状態で再利用することが可能であり、複数の系の選択実験に適用できる。

Claims (7)

  1.  下記一般式[I]:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (一般式[I]中、Xはアミノ酸残基、nは4~8の整数、Yは環状化構造、Aはスペーサー構造、Bは特異的切断部位含有構造を示し、Xで示される4~8個のアミノ酸残基は、互いに独立にランダムに選択される)
    で示される構造を有するペプチド固定化ビーズライブラリー。
  2.  前記Yは、ジスルフィド結合、チオエーテル結合、アミド結合から選択される、請求項1記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
  3.  前記Yがジスルフィド結合を含む構造であり、2個のシステイン残基により構成される、請求項2記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
  4.  前記Yがチオエーテル結合を含む構造であり、ホモシステイン又はシステインとアセチル基により構成される、請求項2記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
  5.  前記Bが、メチオニン残基である、請求項1~4のいずれか1項に記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
  6.  前記Aが、その主鎖を構成する原子数が3個~30個の構造である請求項1~5のいずれか1項に記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
  7.  前記Xで示される4~8個のアミノ酸残基は、アミノ酸残基の群から互いに独立にランダムに選択され、該群を構成するアミノ酸残基のうち、半数以上が、天然のタンパク質を構成する20種類のアミノ酸残基以外のアミノ酸残基である、請求項1~6のいずれか1項に記載のペプチド固定化ビーズライブラリー。
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