WO2021145380A1

WO2021145380A1 - 加熱調理機

Info

Publication number: WO2021145380A1
Application number: PCT/JP2021/001061
Authority: WO
Inventors: 健義中村; 佑篠原
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2020-01-16
Filing date: 2021-01-14
Publication date: 2021-07-22
Also published as: EP4092327A4; US20230050020A1; EP4092327B1; JPWO2021145380A1; EP4092327A1; CA3164894A1

Abstract

加熱調理機（１）は、加熱調理室（１０）と、熱供給部（４１），（４２），（４４）と、筐体（１４）と、ファン（５０）と、引出し体（１３）と、スライドレール（３０）と、案内部（５２ａ），（５２ｃ）とを備える。熱供給部（４１），（４２），（４４）は、加熱調理室（１０）の内部に熱を供給する。筐体（１４）は、加熱調理室（１０）を収容する。ファン（５０）は、加熱調理室（１０）の外面と筐体（１４）の内面との間に形成された空間（Ｒ）内に配置される。ファン（５０）は、気流（ＢＦ）を発生する。引出し体（１３）は、加熱調理室（１０）に対して引出し自在である。スライドレール（３０）は、加熱調理室（１０）の外面に取り付けられている。スライドレール（３０）は、引出し体（１３）をスライド自在に支持する。案内部（５２ａ），（５２ｃ）は、気流（ＢＦ）がスライドレール（３０）に沿って流れるように気流（ＢＦ）を案内する。

Description

加熱調理機

　本発明は、加熱調理機に関する。

　加熱調理室と、引出し体とを備える加熱調理機が知られている。加熱調理室は、収容空間を有する。引出し体は、開閉扉を有する。引出し体は、収容空間に対して引出し可能に配置される。このような加熱調理機は、システムキッチンのキャビネットに組み込まれている。

　特許文献１には、加熱調理機が開示されている。特許文献１に開示の加熱調理機の加熱機能は、マイクロ波加熱機能と、高速熱風加熱機能とを含む。マイクロ波加熱機能は、被加熱物に向かってマイクロ波を照射する機能である。高速熱風加熱機能は、被加熱物に向かって熱風を高速で吹き出す機能である。

特開２０１０－１３３６３４号公報

　しかしながら、特許文献１に開示の加熱調理機では、高速熱風加熱機能を使用する場合、加熱調理室内の温度の上昇に伴い、加熱調理室の外面の温度が上昇するおそれがある。これにより、加熱調理室の外面の周囲の温度が上昇するおそれがある。加熱調理室の外面の周囲には、引出し体を加熱調理室内に移動させるスライドレールが配置されている。従って、加熱調理室の外面の周囲に配置されているスライドレールの温度が上昇するおそれがある。

　本発明は、上記課題に鑑み、スライドレールを効率よく冷却することができる加熱調理機を提供することを目的とする。

　本発明の加熱調理機は、加熱調理室と、熱供給部と、筐体と、ファンと、引出し体と、スライドレールと、案内部とを備える。前記加熱調理室には、被加熱物が収容される。前記熱供給部は、前記加熱調理室の内部に熱を供給する。前記筐体は、前記加熱調理室を収容する。前記ファンは、前記加熱調理室の外面と前記筐体の内面との間に形成された空間内に配置される。前記ファンは、気流を発生する。前記引出し体は、前記加熱調理室に対して引出し自在である。前記スライドレールは、前記加熱調理室の外面に取り付けられている。前記スライドレールは、前記引出し体をスライド自在に支持する。前記案内部は、前記気流が前記スライドレールに沿って流れるように前記気流を案内する。

　本発明の加熱調理機によれば、スライドレールを効率良く冷却することができる。

本発明の実施形態に係る加熱調理機の斜視図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の斜視図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の右側面を示す図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の左側面を示す図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の正面図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の正面図である。図１の切断線ＶＩＩで切断した加熱調理機の断面図である。図１の切断線ＶＩＩＩで切断した加熱調理機の断面図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の斜視図である。図９に示す加熱調理機の一部を拡大して示す斜視図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の斜視図である。図１２は、図９の切断線ＸＩＩで切断した加熱調理機１の部分断面図である。本発明の実施形態に係る右側支持部の斜視図である。本発明の実施形態に係る右側支持部の斜視図である。本実施形態に係る右側スライドレールが取り付けられた右側支持部の正面図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の構成を示すブロック図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の右側面を示す図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の裏面を示す図である。本発明の実施形態に係る加熱調理室に取り付けられた右側支持部を示す斜視図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の上面を示す図である。本発明の実施形態に係る加熱調理機の左側面を示す図である。本実施形態に係る加熱調理機がビルトインされるキャビネットの外観を示す図である。

　以下、図面を参照して、本発明に係る加熱調理機の実施形態について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。

　図１及び図２を参照して、本実施形態に係る加熱調理機１について説明する。図１及び図２は、本実施形態に係る加熱調理機１の斜視図である。詳しくは、図１は、右斜め前の上方から観た加熱調理機１を示す。図２は、右斜め後の下方から観た加熱調理機１を示す。

　加熱調理機１は、被加熱物を加熱調理する。被加熱物は、例えば、食品である。図１に示すように、加熱調理機１は、加熱調理室１０と、パネル１１と、操作パネル部１２と、引出し体１３と、筐体１４とを備える。

　本実施形態では、加熱調理機１の操作パネル部１２が配置される側を前側とし、その反対側を後側と規定する。また、加熱調理機１を前側から見たときの右側を右側とし、その反対側を左側と規定する。また、加熱調理機１の前後方向及び左右方向と直交する方向において、操作パネル部１２が配置される側を上側とし、その反対側を下側と規定する。なお、これらの向きは、本発明の加熱調理機の使用時の向きを限定するものではない。

　加熱調理室１０は、箱状部材である。加熱調理室１０は、収容空間１Ａを内部に有する。収容空間１Ａには、被加熱物が収容される。

　本実施形態では、加熱調理機１は、加熱調理モードとして、レンジ加熱モード、第１熱風循環加熱モード、第２熱風循環加熱モード、及びグリル加熱モードを有する。レンジ加熱モードは、主として、収容空間１Ａ内にマイクロ波を放射することによって、被加熱物を加熱調理するモードである。第１熱風循環加熱モードは、主として、収容空間１Ａ内に第１熱風Ｈ１を循環させて、被加熱物を加熱調理するモードである。第２熱風循環加熱モードは、主として、第１モード及び第２モードを含む。第１モードは、第２熱風Ｈ２を被加熱物の上面に直接吹き付けることによって、被加熱物を加熱調理するモードである。第２モードは、収容空間１Ａ内に第２熱風Ｈ２を循環させて、収容空間１Ａ内を短時間で予熱するモードである。グリル加熱モードは、主として、被加熱物を熱放射に曝すことによって、加熱調理するモードである。

　パネル１１は、加熱調理室１０の前側に配置されている。パネル１１は、開口部１１Ａを有する。開口部１１Ａは、パネル１１の略中央部分に位置する。開口部１１Ａは矩形状である。開口部１１Ａは、収容空間１Ａと連通している。パネル１１の詳細については、図６を参照して後述する。

　操作パネル部１２は、ユーザーからの操作を受け付ける。操作パネル部１２は、パネル１１より前側に配置されている。つまり、操作パネル部１２は、加熱調理室１０の前側に配置されている。操作パネル部１２は、加熱調理機１の上部に位置する。

　引出し体１３は、加熱調理室１０に対して前後方向に引出し自在である。詳しくは、引出し体１３は、加熱調理室１０の前側に引き出される。引出し体１３は、操作パネル部１２の下側に位置する。引出し体１３の構成の詳細については、図３及び図４を参照して後述する。

　筐体１４は、加熱調理室１０を収容する。筐体１４は、前側が開口した直方体状物である。図２に示すように、筐体１４は、右壁１４Ａ、左壁１４Ｂ、上壁１４Ｃ、下壁１４Ｄ及び後壁１４Ｅを有する。

　次に、図１～図５を参照して、引出し体１３について更に説明する。図３は、本実施形態に係る加熱調理機１の右側面を示す図である。詳しくは、図３は、筐体１４が取り外された状態の加熱調理機１の右側面を示す。図４は、本実施形態に係る加熱調理機１の左側面を示す図である。詳しくは、図４は、筐体１４が取り外された状態の加熱調理機１の左側面を示す。図５は、本実施形態に係る加熱調理機１の正面図である。

　図３及び図４に示すように、引出し体１３は、扉部１３１と、載置部１３２と、左右一対のスライド部材１３３と、支持部材１３４とを有する。

　扉部１３１は、パネル１１の開口部１１Ａ（図１参照）を開閉可能である。図５に示すように、扉部１３１は、略矩形の板状部材である。

　載置部１３２は、被加熱物を載置可能である。図３及び図４に示すように、扉部１３１は、後面１３１Ａを有する。載置部１３２は、扉部１３１の後面１３１Ａに取り付けられている。

　左右一対のスライド部材１３３は、扉部１３１を支持する。左右一対のスライド部材１３３は、扉部１３１を支持することにより、載置部１３２を支持する。左右一対のスライド部材１３３は、扉部１３１の後面１３１Ａに取り付けられている。左右一対のスライド部材１３３の各々は、前後方向を長手方向とする右側スライド部材１３３ａ（図３参照）と、前後方向を長手方向とする左側スライド部材１３３ｂ（図４参照）とを有する。

　支持部材１３４は、扉部１３１を支持する。支持部材１３４は、扉部１３１を支持することにより、載置部１３２を支持する。支持部材１３４は、扉部１３１の後面１３１Ａの左右方向の略中央部で、かつ載置部１３２よりも下側に取り付けられている。支持部材１３４は、前後方向を長手方向とする板状部材である。

　支持部材１３４は、ラック部を有する。ラック部は複数の歯を有する。加熱調理機１は、図１６を参照して後述する駆動機構４６を有する。駆動機構４６は、図８を参照して後述する吸気空間ＡＲ内に収納されている。駆動機構４６は、支持部材１３４のラック部と噛み合うことで、引出し体１３を開状態又は閉状態にする。引出し体１３の開状態とは、引出し体１３の載置部１３２が収容空間１Ａ内から引き出された状態を示す。引出し体１３の閉状態とは、引出し体１３の載置部１３２が収容空間１Ａ内に引き込まれた状態を示す。

　次に、図１～図６を参照して、パネル１１について更に説明する。図６は、本実施形態に係る加熱調理機１の正面図である。詳しくは、図６は、引出し体１３が取り外された状態の加熱調理機１を示す。

　図６に示すように、パネル１１は、矩形状の板状部材である。パネル１１は、開口部１１Ａに加えて、複数の第１貫通孔部１１Ｂと、複数の第２貫通孔部１１Ｃと、一対の第３貫通孔部１１Ｄと、第４貫通孔部１１Ｅとを有する。以下、複数の第２貫通孔部１１Ｃをまとめて「排気孔部１１Ｃ」と記載する。

　複数の第１貫通孔部１１Ｂは、パネル１１の開口部１１Ａより下側部分に位置する。複数の第１貫通孔部１１Ｂは、４つの列を形成する。本実施形態では、４つの列の各々は、６つ又は７つの第１貫通孔部１１Ｂが上下方向に沿って一列に配置されてなる。４つの列のうちの２列は、パネル１１の右側部分に位置する。４列のうちの残りの２列は、パネル１１の左側部分に位置する。以下、４列のうち最も左側に位置する列を除いた各列を構成する７つの第１貫通孔部１１Ｂをまとめて「吸気孔部１１ＢＡ」と記載する場合がある。以下、４列のうち最も左側に位置する列を構成する６つの第１貫通孔部１１Ｂをまとめて「排気孔部１１ＢＢ」と記載する場合がある。各吸気孔部１１ＢＡは、図７及び図８を参照して後述する空間Ｒと、加熱調理機１の外部とを連通する。各吸気孔部１１ＢＡは、図９～図１１を参照して後述する冷却用ファン５０が吹き出す吹出気流ＢＦに対して上流に位置する。

　排気孔部１１Ｃは、図７及び図８を参照して後述する空間Ｒと、加熱調理機１の外部とを連通する。排気孔部１１Ｃは、図９～図１１を参照して後述する冷却用ファン５０が吹き出す吹出気流ＢＦに対して下流に位置する。また、排気孔部１１Ｃは、パネル１１の開口部１１Ａより上側部分に位置する。複数の第２貫通孔部１１Ｃは、パネル１１の右部から左部に渡って一列に配置されている。また、図５に示すように、排気孔部１１Ｃは、上下方向において、引出し体１３と操作パネル部１２との間に位置する。

　図６に示すように、一対の第３貫通孔部１１Ｄは、右側貫通孔部１１Ｄａと、左側貫通孔部１１Ｄｂとを有する。右側貫通孔部１１Ｄａは、パネル１１の開口部１１Ａより右側部分に位置する。左側貫通孔部１１Ｄｂは、パネル１１の開口部１１Ａより左側部分に位置する。図３及び図４を参照して説明した右側スライド部材１３３ａは、パネル１１の右側貫通孔部１１Ｄａを貫通する。図３及び図４を参照して説明した左側スライド部材１３３ｂは、パネル１１の左側貫通孔部１１Ｄｂを貫通する。

　第４貫通孔部１１Ｅは、パネル１１の開口部１１Ａより下側部分で、かつ左右方向の略中央部分に位置する。図３及び図４を参照して説明した支持部材１３４は、パネル１１の第４貫通孔部１１Ｅを貫通する。

　次に、図１～図６を参照して、加熱調理機１の構成について更に説明する。

　図３及び図４に示すように、加熱調理機１は、左右一対の支持部２０と、左右一対のスライドレール３０と、左右一対の庫内灯部品１５と、左右一対のラッチスイッチ１６とを更に備える。左右一対の支持部２０は、支持部の一例である。一対のスライドレール３０は、スライドレールの一例である。

　左右一対の支持部２０は、左右一対のスライドレール３０を支持する。左右一対の支持部２０は、右側支持部２０ａ（図３参照）と、左側支持部２０ｂ（図４参照）とを有する。図３に示すように、加熱調理室１０は、右壁１０Ａを有する。右側支持部２０ａは、加熱調理室１０の右壁１０Ａに取り付けられている。図４に示すように、加熱調理室１０は、左壁１０Ｂを有する。左側支持部２０ｂは、加熱調理室１０の左壁１０Ｂに取り付けられている。右側支持部２０ａと左側支持部２０ｂとの構成は、略同一である。右側支持部２０ａの構成については、図１２～図１４を参照して後述する。左側支持部２０ｂの構成の説明は割愛する。右壁１０Ａ及び左壁１０Ｂは、壁部の一例である。

　左右一対のスライドレール３０は、引出し体１３を前後方向にスライド自在に支持する。図３及び図４に示すように、左右一対のスライドレール３０は、右側スライドレール３０ａ（図３参照）と、左側スライドレール３０ｂ（図４参照）とを有する。

　右側スライドレール３０ａ及び左側スライドレール３０ｂの各々は、加熱調理室１０の外面に取り付けられている。詳しくは、図３に示すように、右側スライドレール３０ａは、右側支持部２０ａに取り付けられている。引出し体１３の右側スライド部材１３３ａは、右側スライドレール３０ａにスライド自在に支持される。図４に示すように、左側スライドレール３０ｂは、左側支持部２０ｂに取り付けられている。引出し体１３の左側スライド部材１３３ｂは、左側スライドレール３０ｂにスライド自在に支持される。右側スライドレール３０ａと左側スライドレール３０ｂとの構成は、略同一である。右側スライドレール３０ａの構成については、図１２及び図１５を参照して後述する。左側スライドレール３０ｂの構成の説明は割愛する。

　左右一対の庫内灯部品１５は、収容空間１Ａ（図６参照）内を照らす。図３及び図４に示すように、左右一対の庫内灯部品１５は、右側庫内灯部品１５ａ（図３参照）と、左側庫内灯部品１５ｂ（図４参照）とを有する。図３に示すように、右側庫内灯部品１５ａは、加熱調理室１０の右壁１０Ａの前側部分に取り付けられている。図４に示すように、左側庫内灯部品１５ｂは、加熱調理室１０の左壁１０Ｂの前側部分に取り付けられている。

　左右一対のラッチスイッチ１６は、引出し体１３の開状態又は閉状態に基づいて、電装部品を駆動するための通電を制御する。詳しくは、左右一対のラッチスイッチ１６は、引出し体１３が開状態の場合、電装部品を駆動するための通電を遮断する。左右一対のラッチスイッチ１６は、引出し体１３が閉状態の場合、電装部品を駆動するための通電を遮断しない。電装部品は、図７及び図８を参照して後述する第１送風部４１、第２送風部４２、マイクロ波供給部４３、及びグリル部４４を含む。

　図３及び図４に示すように、左右一対のラッチスイッチ１６は、右側ラッチスイッチ１６ａ（図３参照）と、左側ラッチスイッチ１６ｂ（図４参照）とを有する。図３に示すように、右側ラッチスイッチ１６ａは、加熱調理室１０の右壁１０Ａの前側部分のうち、右側庫内灯部品１５ａよりも上側部分に取り付けられている。図４に示すように、左側ラッチスイッチ１６ｂは、加熱調理室１０の左壁１０Ｂの前側部分のうち、左側庫内灯部品１５ｂよりも上側部分に取り付けられている。

　次に、図１～図８を参照して、本実施形態に係る加熱調理機１の構成について更に説明する。図７は、図１の切断線ＶＩＩで切断した加熱調理機１の断面図である。図８は、図１の切断線ＶＩＩＩで切断した加熱調理機１の断面図である。

　図７に示すように、加熱調理室１０は、右壁１０Ａ及び左壁１０Ｂに加えて、上壁１０Ｃ、下壁１０Ｄ、及び後壁１０Ｅを有する。収容空間１Ａは、右壁１０Ａ、左壁１０Ｂ、上壁１０Ｃ、下壁１０Ｄ及び後壁１０Ｅによって形成されている。加熱調理室１０の収容空間１Ａは、略直方体状である。

　加熱調理機１は、第１送風部４１と、第２送風部４２と、マイクロ波供給部４３と、グリル部４４（図８参照）と、ダンパー部４５（図８参照）とを更に備える。加熱調理機１は、空間Ｒを有する。空間Ｒは、加熱調理室１０の外面Ｓ１０と、筐体１４の内面Ｓ１４との間に形成されている。第１送風部４１、第２送風部４２、及びグリル部４４は、熱供給部の一例である。

　第１送風部４１は、第１熱風Ｈ１を収容空間１Ａ内に供給する。つまり、第１送風部４１は、第１熱風循環加熱モードを実行する。第１送風部４１は、後壁１０Ｅの外側に取り付けられている。後壁１０Ｅは、複数の第１吹出孔部１０Ｅ１及び複数の第１吸込孔部１０Ｅ２を有する。複数の第１吸込孔部１０Ｅ２は、後壁１０Ｅの略中央部分に位置する。複数の第１吹出孔部１０Ｅ１は、後壁１０Ｅの複数の第１吸込孔部１０Ｅ２の外側部分に位置する。

　第１送風部４１は、第１送風室４１０と、第１ヒーター４１１と、第１遠心ファン４１２と、第１駆動部４１３と、第１通電部４１４とを有する。第１ヒーター４１１及び第１遠心ファン４１２は、第１送風室４１０内に収容されている。第１駆動部４１３及び第１通電部４１４は、第１送風室４１０の外側に位置する。

　第１通電部４１４は、第１ヒーター４１１を通電する。通電された第１ヒーター４１１は、第１送風室４１０内の空気を加熱する。第１駆動部４１３は、第１遠心ファン４１２を駆動する。駆動した第１遠心ファン４１２は、複数の第１吹出孔部１０Ｅ１を介して、第１送風室４１０内の空気を収容空間１Ａ内に吹き付ける。また、駆動した第１遠心ファン４１２は、複数の第１吸込孔部１０Ｅ２を介して、収容空間１Ａ内の空気を第１送風室４１０内に吸い込む。複数の第１吸込孔部１０Ｅ２は、第１遠心ファン４１２の軸方向において、第１遠心ファン４１２と対向している。第１ヒーター４１１は、例えば、シーズヒーターである。第１駆動部４１３は、例えば、モーターである。

　第２送風部４２は、第２熱風Ｈ２を収容空間１Ａ内に供給する。つまり、第２送風部４２は、第２熱風循環加熱モードを実行する。第２送風部４２は、上壁１０Ｃの外側に取り付けられている。上壁１０Ｃは、複数の第２吹出孔部１０Ｃ１及び複数の第２吸込孔部１０Ｃ２を有する。複数の第２吹出孔部１０Ｃ１及び複数の第２吸込孔部１０Ｃ２は、上壁１０Ｃの略中央部分に位置する。

　第２送風部４２は、第２送風室４２０と、第２ヒーター４２１と、第２遠心ファン４２２と、第２駆動部４２３と、第２通電部４２４とを有する。第２ヒーター４２１及び第２遠心ファン４２２は、第２送風室４２０内に収容されている。第２駆動部４２３及び第２通電部４２４は、第２送風室４２０の外側に位置する。

　第２通電部４２４は、第２ヒーター４２１を通電する。通電された第２ヒーター４２１は、第２送風室４２０内の空気を加熱する。第２駆動部４２３は、第２遠心ファン４２２を駆動する。駆動した第２遠心ファン４２２は、複数の第２吹出孔部１０Ｃ１を介して、第２送風室４２０内の空気を収容空間１Ａ内に吹き付ける。また、駆動した第２遠心ファン４２２は、複数の第２吸込孔部１０Ｃ２を介して、収容空間１Ａ内の空気を第２送風室４２０内に吸い込む。複数の第２吸込孔部１０Ｃ２は、第２遠心ファン４２２の軸方向において、第２遠心ファン４２２と対向している。第２ヒーター４２１は、例えば、シーズヒーターである。第２駆動部４２３は、例えば、モーターである。

　マイクロ波供給部４３は、マイクロ波を収容空間１Ａ内に供給する。つまり、マイクロ波供給部４３は、レンジ加熱モードを実行する。マイクロ波供給部４３は、下壁１０Ｄ側に取り付けられている。

　図８に示すように、マイクロ波供給部４３は、マグネトロン４３１と、回転アンテナ４３２と、導波管４３３と、アンテナモーター４３４とを有する。下壁１０Ｄは、凹部１０Ｄ１を有する。凹部１０Ｄ１は、下壁１０Ｄの略中央部分に位置する。加熱調理室１０は、オーブントレイ４３０を有する。オーブントレイ４３０は、下壁１０Ｄに取り付けられている。オーブントレイ４３０は、板状部材である。オーブントレイ４３０は、凹部１０Ｄ１を覆っている。オーブントレイ４３０は、凹部１０Ｄ１との間に空間１０Ｄ２を形成する。

　回転アンテナ４３２は、空間１０Ｄ２内に位置する。マグネトロン４３１、導波管４３３、アンテナモーター４３４は、凹部１０Ｄ１の外側に位置する。マグネトロン４３１はマイクロ波を発生する。凹部１０Ｄ１は、給電孔部１０Ｄ３を有する。導波管４３３は、発生したマイクロ波を給電孔部１０Ｄ３に伝播する。この結果、マイクロ波は、回転アンテナ４３２を介して収容空間１Ａ内に供給される。アンテナモーター４３４は、回転アンテナ４３２を駆動する。回転アンテナ４３２は、マイクロ波を攪拌し、収容空間１Ａ内にマイクロ波を放射させる。

　オーブントレイ４３０の材質は、セラミックス又はガラスを含む。オーブントレイ４３０の材質がセラミックス又はガラスを含むことで、オーブントレイ４３０は、マイクロ波を透過しやすくなる。そのため、加熱調理機１は、レンジ加熱モードが実行される際、マイクロ波が凹部１０Ｄ１側から供給され、被加熱物を効率良く加熱調理することができる。

　グリル部４４は、熱を収容空間１Ａ内に供給する。グリル部４４は、グリル加熱モードを実行する。グリル部４４は、加熱調理用ヒーター部４４１と、第３通電部４４２とを有する。加熱調理用ヒーター部４４１は、収容空間１Ａ内の上部に位置する。第３通電部４４２は、左壁１０Ｂの外側に位置する。第３通電部４４２は、加熱調理室１０の左壁１０Ｂの外面から突出している。第３通電部４４２は、加熱調理用ヒーター部４４１に通電する。通電された加熱調理用ヒーター部４４１は、発熱すると共に熱放射する。加熱調理用ヒーター部４４１は、例えば、Ｕ字状のシーズヒーターである。

　右壁１０Ａは、複数の給気孔部１０Ａ１を有する。複数の給気孔部１０Ａ１は、右壁１０Ａを貫通している。左壁１０Ｂは、複数の排気孔部１０Ｂ１を有する。複数の排気孔部１０Ｂ１は、左壁１０Ｂを貫通している。

　ダンパー部４５は、複数の給気孔部１０Ａ１及び複数の排気孔部１０Ｂ１を開放又は閉塞する。例えば、ダンパー部４５が複数の給気孔部１０Ａ１及び複数の排気孔部１０Ｂ１を開放すると、収容空間１Ａは空間Ｒと連通する。ダンパー部４５が複数の給気孔部１０Ａ１及び複数の排気孔部１０Ｂ１を閉塞すると、収容空間１Ａは空間Ｒと連通しない。ダンパー部４５は、給気ダンパー４５ａと、排気ダンパー４５ｂとを有する。

　給気ダンパー４５ａは、複数の給気孔部１０Ａ１を開放又は閉塞する。給気ダンパー４５ａは、右壁１０Ａの外側に取り付けられている。

　排気ダンパー４５ｂは、複数の排気孔部１０Ｂ１を開放又は閉塞する。排気ダンパー４５ｂは、左壁１０Ｂの外側に取り付けられている。図４に示すように、排気ダンパー４５ｂは、湿度センサー４５ｂ１を有する。湿度センサー４５ｂ１は、複数の排気孔部１０Ｂ１が開放されている際、排気孔部１０Ｂ１を通って収容空間１Ａから排出された空気に含まれる蒸気の量を検知する。従って、レンジ加熱モードが実行されている際に、加熱調理機１は、湿度センサー４５ｂ１が検知した蒸気の量に基づいて、加熱調理されている被加熱物の仕上がりを検知可能である。排気ダンパー４５ｂは、排気孔部１０Ｂ１を通って収容空間１Ａから排出された空気を、空間Ｒ内の空気と接触させずに、排気孔部１１ＢＢ（図６参照）に案内する。

　加熱調理室１０の外面の温度は、第１送風部４１、第２送風部４２又はグリル部４４の駆動による収容空間１Ａ内の温度の上昇に伴い、高温になりやすい。左右一対の支持部２０、左右一対のスライドレール３０、及び左右一対のスライド部材１３３は、金属製である。加熱調理室１０の外面の熱は、左右一対の支持部２０、左右一対のスライドレール３０、及び左右一対のスライド部材１３３に熱伝導されやすい。そのため、左右一対の支持部２０、左右一対のスライドレール３０、及び左右一対のスライド部材１３３は、収容空間１Ａ内の温度の上昇に伴い、高温になる。

　次に、図９～図１２を参照して、加熱調理機１の構成について更に説明する。図９は、本実施形態に係る加熱調理機１の斜視図である。詳しくは、図９は、右斜め後ろの上方から観た、筐体１４が取り外された状態の加熱調理機１を示す。図１０は、図９に示す加熱調理機１の一部を拡大して示す斜視図である。詳しくは、図１０は、加熱調理機１の中央部から下部を示す。図１１は、本実施形態に係る加熱調理機１の斜視図である。詳しくは、図１１は、左斜め後ろの上方から観た、筐体１４が取り外された状態の加熱調理機１を示す。

　図９に示すように、加熱調理機１は、冷却用ファン５０と、仕切り板５１と、複数の風向板５２と、マグネトロン用ファン５３とを更に備える。冷却用ファン５０、仕切り板５１、複数の風向板５２、及びマグネトロン用ファン５３は、空間Ｒ（図７参照）内に位置する。冷却用ファン５０は、ファンの一例である。

　冷却用ファン５０は、主として、加熱調理室１０（図７参照）の外面の周囲に配置されている冷却対象部品を冷却する。冷却対象部品は、左右一対のスライド部材１３３、左右一対の庫内灯部品１５、左右一対のラッチスイッチ１６、支持部２０、左右一対のスライドレール３０、第１送風部４１、第２送風部４２、及びグリル部４４を含む。詳しくは、冷却用ファン５０は、加熱調理機１の外部の空気を空間Ｒ（図７参照）内に取り込むと共に、空間Ｒ（図７参照）内の空気を加熱調理機１の外部に排出する。図９に示すように、冷却用ファン５０は、空間Ｒ（図７参照）の下側部分で、かつ後側部分に位置する。冷却用ファン５０は、パネル１１の吸気孔部１１ＢＡ（図６参照）の高さと同じ高さに位置する。冷却用ファン５０は、上方向に空気を吹出して、吹出気流ＢＦを生成する。本実施形態では、冷却用ファン５０は、クロスフローファンである。

　仕切り板５１は、図８に示すように、空間Ｒを吸気空間ＡＲと排気空間ＢＲとに仕切る。吸気空間ＡＲは、上下方向において、空間Ｒのうち仕切り板５１の下側に位置する。排気空間ＢＲは、上下方向において、空間Ｒのうち仕切り板５１の上側に位置する。吸気空間ＡＲには、冷却用ファン５０の駆動によって生成される吸気気流ＡＦが流通する。吸気気流ＡＦは、加熱調理機１の外部から複数の吸気孔部１１ＢＡ（図６参照）を通って冷却用ファン５０に向かう空気の流れを示す。排気空間ＢＲには、冷却用ファン５０の駆動によって生成される吹出気流ＢＦが流通する。図９及び図１０に示すように、仕切り板５１は、２つの吹出孔部５１ｂ１を有する。吹出気流ＢＦは、冷却用ファン５０から仕切り板５１の２つの吹出孔部４５１ｂ１を通って上方向に吹き出され、排気孔部１１Ｃ（図６参照）に向かう空気の流れを示す。

　仕切り板５１は、空間Ｒの冷却用ファン５０より上側部分で、かつ左右一対のスライドレール３０より下側部分に位置する。仕切り板５１は、加熱調理室１０の右壁１０Ａの前側の端部から左壁１０Ｂの前側の端部に渡って、加熱調理室１０の外面に取り付けられている。

　本実施形態では、マイクロ波供給部４３のマグネトロン４３１は、吸気空間ＡＲ内に位置する。左右一対のスライドレール３０、第１送風部４１、第２送風部４２、及びグリル部４４の第３通電部４４２は、排気空間ＢＲ内に位置する。そのため、排気空間ＢＲ内の空気の温度は、加熱調理機１の駆動によって、吸気空間ＡＲ内の空気の温度よりも高くなりやすい。

　図９に示すように、仕切り板５１は、第１平板部５１ａと、第２平板部５１ｂと、第３平板部５１ｃとを有する。第１平板部５１ａと、第２平板部５１ｂとは連結されている。第２平板部５１ｂと、第３平板部５１ｃとは連結されている。

　図１０に示すように、第１平板部５１ａは、前後方向を長手方向とする平板状物である。第１平板部５１ａは、加熱調理室１０の右壁１０Ａの外面に取り付けられている。第１平板部５１ａは、右側スライドレール３０ａより下側に位置する。第１平板部５１ａは、折曲部５１ａ１を有する。折曲部５１ａ１は、第１平板部５１ａの右側縁部に形成されている。折曲部５１ａ１は、筐体１４の右壁１４Ａ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　第２平板部５１ｂは、左右方向を長手方向とする平板状物である。第２平板部５１ｂは、加熱調理室１０の後壁１０Ｅの外面に取り付けられている。第２平板部５１ｂは、冷却用ファン５０より上側に位置する。第２平板部５１ｂは、２つの吹出孔部５１ｂ１に加えて、折曲部５１ｂ２を有する。冷却用ファン５０から吹き出された空気は、２つの吹出孔部５１ｂ１を通って、排気空間ＢＲ（図８参照）内に導入される。折曲部５１ｂ２は、第２平板部５１ｂの右側縁部、左側縁部、及び後側縁部に形成されている。折曲部５１ｂ２は、筐体１４の右壁１４Ａ、左壁１４Ｂ及び後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　図１１に示すように、第３平板部５１ｃは、前後方向を長手方向とする平板状物である。第３平板部５１ｃは、加熱調理室１０の左壁１０Ｂの外面に取り付けられている。第３平板部５１ｃは、左側スライドレール３０ｂより下側に位置する。第３平板部５１ｃは、折曲部５１ｃ１を有する。折曲部５１ｃ１は、第３平板部５１ｃの左側縁部に形成されている。折曲部５１ｃ１は、筐体１４の左壁１４Ｂ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　図９に示すように、複数の風向板５２は、冷却用ファン５０が上方向に吹き出す吹出気流ＢＦを分岐して、冷却対象部品に導くと共に、冷却対象部品の各々の冷却に必要な風量に吹出気流ＢＦを分配する。詳しくは、複数の風向板５２は、吹出気流ＢＦの一部を５つに分岐するダクトとして機能する。複数の風向板５２は、加熱調理室１０の後壁１０Ｅの外面に取り付けられている。複数の風向板５２は、第１風向板５２ａと、第２風向板５２ｂと、第３風向板５２ｃと、第４風向板５２ｄとを有する。第１風向板５２ａ及び第３風向板５２ｃは、案内部の一例である。

　第１風向板５２ａは、冷却用ファン５０が上方向に吹き出す吹出気流ＢＦの一部を右側スライドレール３０ａに導くと共に、右側スライドレール３０ａの冷却に必要な風量に吹出気流ＢＦを分配する。従って、第１風向板５２ａは、右側スライドレール用風向板として機能する。図１０に示すように、第１風向板５２ａは、第１平板部５２ａ１と、第２平板部５２ａ２とを有する。第１平板部５２ａ１と、第２平板部５２ａ２とは連結されている。

　第１平板部５２ａ１は、前後方向を長手方向とする平板状物である。第１平板部５２ａ１は、右側スライドレール３０ａより上側でかつ給気ダンパー４５ａよりも下側に位置する。第１平板部５２ａ１の下面は、前後方向に延在している。前後方向は、図３及び図４を参照して説明した引出し体１３がスライドするスライド方向を示す。第１平板部５２ａ１は、折曲部５２ａ３を有する。折曲部５２ａ３は、第１平板部５２ａ１の後側及び右側の縁部に形成されている。折曲部５２ａ３は、筐体１４の右壁１４Ａ及び後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。第１平板部５２ａ１の下面は、案内面の一例である。

　第２平板部５２ａ２は、右斜め方向（右上左下方向）を長手方向とする平板状物である。第２平板部５２ａ２は、折曲部５２ａ４を有する。折曲部５２ａ４は、第２平板部５２ａ２の後側の縁部に形成されている。折曲部５２ａ４は、筐体１４の後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　第２風向板５２ｂは、冷却用ファン５０が上方向に吹き出す吹出気流ＢＦの一部を給気ダンパー４５ａに導く。従って、第２風向板５２ｂは、給気ダンパー用風向板として機能する。第２風向板５２ｂは、第１平板部５２ｂ１と、第２平板部５２ｂ２とを有する。第１平板部５２ｂ１と、第２平板部５２ｂ２とは連結されている。

　第１平板部５２ｂ１は、前後方向を長手方向とする平板状物である。第１平板部５２ｂ１は、給気ダンパー４５ａより上側に位置する。第１平板部５２ｂ１は、折曲部５２ｂ３を有する。折曲部５２ｂ３は、第１平板部５２ｂ１の後側及び右側の縁部に形成されている。折曲部５２ｂ３は、筐体１４の右壁１４Ａ及び後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　第２平板部５２ｂ２は、左右方向を長手方向とする平板状物である。第２平板部５２ｂ２は、折曲部５２ｂ４を有する。折曲部５２ｂ４は、第２平板部５２ｂ２の後側の縁部に形成されている。折曲部５２ｂ４は、筐体１４の後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　図１１に示すように、第３風向板５２ｃは、冷却用ファン５０が上方向に吹き出す吹出気流ＢＦの一部を左側スライドレール３０ｂに導くと共に、左側スライドレール３０ｂの冷却に必要な風量に吹出気流ＢＦを分配する。従って、第３風向板５２ｃは、左側スライドレール用風向板として機能する。第３風向板５２ｃは、第１平板部５２ｃ１と、第２平板部５２ｃ２とを有する。第１平板部５２ｃ１と、第２平板部５２ｃ２とは連結されている。

　第１平板部５２ｃ１は、前後方向を長手方向とする平板状物である。第１平板部５２ｃ１は、左側スライドレール３０ｂより上側でかつ排気ダンパー４５ｂよりも下側に位置する。第１平板部５２ｃ１の下面は、前後方向に延在している。第１平板部５２ｃ１は、折曲部５２ｃ３を有する。折曲部５２ｃ３は、第１平板部５２ｃ１の後側及び左側の縁部に形成されている。折曲部５２ｃ３は、筐体１４の左壁１４Ｂ及び後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。第１平板部５２ｃ１の下面は、案内面の一例である。

　第２平板部５２ｃ２は、左斜め方向（左上右下方向）を長手方向とする平板状物である。第２平板部５２ｃ２は、折曲部５２ｃ４を有する。折曲部５２ｃ４は、第２平板部５２ｃ２の後側の縁部に形成されている。折曲部５２ｃ４は、筐体１４の後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　第４風向板５２ｄは、冷却用ファン５０が上方向に吹き出す吹出気流ＢＦの一部をグリル部４４の第３通電部４４２に導く。従って、第４風向板５２ｄは、グリル部用風向板として機能する。第４風向板５２ｄは、第１平板部５２ｄ１と、第２平板部５２ｄ２とを有する。第１平板部５２ｄ１と、第２平板部５２ｄ２とは連結されている。

　第１平板部５２ｄ１は、前後方向を長手方向とする平板状物である。第１平板部５２ｄ１は、グリル部４４の第３通電部４４２より下側に位置する。第１平板部５２ｄ１は、折曲部５２ｄ３を有する。折曲部５２ｄ３は、第１平板部５２ｄ１の後側及び左側の縁部に形成されている。折曲部５２ｄ３は、筐体１４の左壁１４Ｂ及び後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　第２平板部５２ｄ２は、左右方向を長手方向とする平板状物である。第２平板部５２ｄ２は、折曲部５２ｄ４を有する。折曲部５２ｄ４は、第２平板部５２ｄ２の後側の縁部に形成されている。折曲部５２ｄ４は、筐体１４の後壁１４Ｅ（図１及び図２参照）の内面と接触している。

　図９に示すように、マグネトロン用ファン５３は、マイクロ波供給部４３のマグネトロン４３１を冷却する。詳しくは、マグネトロン用ファン５３は、加熱調理機１の外部の空気を、図６を参照して説明した複数の吸気孔部１１ＢＡを通して吸引し、マグネトロン４３１に吹き付ける。マグネトロン４３１の動作特性は、マグネトロン４３１の温度に依存する。そのため、マグネトロン用ファン５３は、マグネトロン４３１の動作特性の変動を抑制する。マグネトロン用ファン５３は、加熱調理室１０より下側で、かつマグネトロン４３１より前側に位置する。マグネトロン用ファン５３は、例えば、シロッコファンである。

　次に、図１２～図１４を参照して、右側支持部２０ａの構成について更に説明する。図１２は、図９の切断線ＸＩＩで切断した加熱調理機１の部分断面図である。詳しくは、図１２は、右壁１０Ａ、右側支持部２０ａ、右側スライドレール３０ａ及び右側スライド部材１３３ａの断面を示す。図１３及び図１４は、本実施形態に係る右側支持部２０ａの斜視図である。詳しくは、図１３は、後斜め右の上方から観た、右側支持部２０ａを示す。図１４は、前斜め左の上方から観た、右側支持部２０ａを示す。

　図１２に示すように、右側支持部２０ａは、流通部２１と、第１鍔部２２と、第２鍔部２３とを有する。流通部２１、第１鍔部２２及び第２鍔部２３は、一体化している。流通部２１の左部、第１鍔部２２、及び第２鍔部２３は、右壁１０Ａ内に埋め込まれている。

　流通部２１は、右壁１０Ａの外面との間に内側空間ＩＲを形成する。内側空間ＩＲは、吹出気流ＢＦが流通する。図１３及び図１４に示すように、流通部２１は、断面略Ｕ字形状で、かつ前後方向を長手方向とする溝状物である。

　図１２に示すように、第１鍔部２２は、流通部２１の上部の左側縁部から上方向に向けて延在している。第１鍔部２２は、右壁１０Ａに取り付けられている。図１３及び図１４に示すように、第１鍔部２２は、流通部２１の前後方向に沿って形成されている。

　図１２に示すように、第２鍔部２３は、流通部２１の下部の左側縁部から下方向に向けて延在している。第２鍔部２３は、右壁１０Ａに取り付けられている。図１３及び図１４に示すように、第２鍔部２３は、流通部２１の前後方向に沿って形成されている。

　図１３に示すように、流通部２１は、前後方向において、後側固定部２１１と、前側固定部２１２と、切欠部２１３とを有する。後側固定部２１１は、前後方向において、流通部２１の後部に位置する。前側固定部２１２は、前後方向において、流通部２１の前部に位置する。切欠部２１３は、前後方向において、流通部２１の後側固定部２１１と前側固定部２１２との間に位置する。

　後側固定部２１１は、図１４を参照して後述する右側スライドレール３０ａの後側取付支持部３２が固定される部位である（図１２参照）。後側固定部２１１は、後側対向壁２１１Ａと、一対の後側立設壁２１１Ｂとを有する。一対の後側立設壁２１１Ｂの一方は、後側対向壁２１１Ａの上側縁部から左方向に向けて立設されている。一対の後側立設壁２１１Ｂの他方は、後側対向壁２１１Ａの下側縁部から左方向に向けて立設されている。後側対向壁２１１Ａ、及び一対の後側立設壁２１１Ｂは、一体化している。

　後側対向壁２１１Ａは、右壁１０Ａの外面と対向する。後側対向壁２１１Ａは平板状物である。後側対向壁２１１Ａは、後側取付孔部２１１Ａ１と、２つの通気孔２１１Ａ２とを有する。後側取付孔部２１１Ａ１は、図１５を参照して説明する第１螺子３４が螺着される部位である。後側取付孔部２１１Ａ１は、後側対向壁２１１Ａの前後方向の中央部で、かつ上部に位置する。通気孔２１１Ａ２は、内側空間ＩＲ（図１２参照）の内部を流通する吹出気流ＢＦを内側空間ＩＲ（図１２参照）の外部に案内する貫通孔である。

　図１３及び図１４に示すように、一対の後側立設壁２１１Ｂは、複数の通気孔２１１Ｂ１を有する。複数の通気孔２１１Ｂ１は、内側空間ＩＲ（図１２参照）の内部を流通する吹出気流ＢＦを内側空間ＩＲ（図１２参照）の外部に案内する貫通孔である。

　前側固定部２１２は、図１４を参照して後述する右側スライドレール３０ａの前側取付支持部３３が固定される部位である。図１３に示すように、前側固定部２１２は、前側対向壁２１２Ａと、一対の前側立設壁２１２Ｂと、一対の折曲部２１２Ｃ（図１３及び図１４参照）とを有する。一対の前側立設壁２１２Ｂの一方（図１３参照）は、前側対向壁２１２Ａの上側縁部から左方向に向けて立設されている。一対の前側立設壁２１２Ｂの他方（図１４参照）は、前側対向壁２１２Ａの下側縁部から左方向に向けて立設されている。一対の折曲部２１２Ｃの一方は、前側対向壁２１２Ａの後側縁部から左方向に向けて折り曲げられている。一対の折曲部２１２Ｃの他方は、前側対向壁２１２Ａの前側縁部から左方向に向けて折り曲げられている。前側対向壁２１２Ａ、一対の前側立設壁２１２Ｂ、及び一対の折曲部２１２Ｃは、一体化している。

　前側対向壁２１２Ａは、右壁１０Ａの外面と対向する。前側対向壁２１２Ａは平板状物である。前側対向壁２１２Ａは、前側取付孔部２１２Ａ１と、通気孔２１２Ａ２とを有する。前側取付孔部２１２Ａ１は、図１５を参照して後述する第２螺子３５が螺着される部位である。前側取付孔部２１２Ａ１は、前側対向壁２１２Ａの前後方向の中央部で、かつ上部に位置する。通気孔２１２Ａ２は、内側空間ＩＲ（図１２参照）の内部を流通する吹出気流ＢＦを内側空間ＩＲ（図１２参照）の外部に案内する貫通孔である。

　図１３及び図１４に示すように、一対の前側立設壁２１２Ｂは、複数の通気孔２１２Ｂ１を有する。複数の通気孔２１２Ｂ１は、内側空間ＩＲ（図１２参照）の内部を流通する吹出気流ＢＦを内側空間ＩＲ（図１２参照）の外部に案内する貫通孔である。左右方向において、一対の前側立設壁２１２Ｂの前側対向壁２１２Ａに対する高さと、一対の後側立設壁２１１Ｂの前側対向壁２１２Ａに対する高さとは、略同一である。

　左右方向において、一対の折曲部２１２Ｃの前側対向壁２１２Ａに対する高さは、一対の前側立設壁２１２Ｂの前側対向壁２１２Ａに対する高さの半分以下である。

　切欠部２１３は、右側支持部２０ａに取り付けられた右側スライドレール３０ａに吹出気流ＢＦを接触させやすくする。切欠部２１３は、上側取付片２１３Ａと、下側取付片２１３Ｂと、上側立設壁２１３Ｃと、下側立設壁２１３Ｄとを有する。上側取付片２１３Ａ及び下側取付片２１３Ｂの各々は、右壁１０Ａの外面に取り付けられる。上側取付片２１３Ａ及び下側取付片２１３Ｂの各々は、右壁１０Ａの外面と対向する。上側取付片２１３Ａ及び下側取付片２１３Ｂの各々は、前後方向を長手方向とする板状物である。上側立設壁２１３Ｃは、上側取付片２１３Ａの上側端部から左方向に向けて立設されている。下側立設壁２１３Ｄは、下側取付片２１３Ｂの下側端部から左方向に向けて立設されている。左右方向において、上側立設壁２１３Ｃの高さと、下側立設壁２１３Ｄの高さとは、略同一である。左右方向において、上側立設壁２１３Ｃ及び下側立設壁２１３Ｄの高さは、一対の前側立設壁２１２Ｂ及び一対の後側立設壁２１１Ｂの高さよりも低い。

　次に、図１２及び図１５を参照して、右側スライドレール３０ａの構成について更に説明する。図１５は、本実施形態に係る右側スライドレール３０ａが取り付けられた右側支持部２０ａの正面図である。詳しくは、図１５は、右から観た、右側スライドレール３０ａが取り付けられた右側支持部２０ａを示す。

　図１５に示すように、右側スライドレール３０ａは、レール部３１と、後側取付支持部３２と、前側取付支持部３３とを有する。レール部３１、後側取付支持部３２、及び前側取付支持部３３は、一体化されている。

　レール部３１は、図３を参照して説明した右側スライド部材１３３ａと係合する。レール部３１は、右側スライド部材１３３ａをスライド自在に支持する。レール部３１は、上側レール部３１Ａと、下側レール部３１Ｂとを有する。上側レール３１部Ａ及び下側レール部３１Ｂは、上下方向に沿って、併設されている。上側レール部３１Ａ及び下側レール部３１Ｂは、前後方向を長手方向とするレール状物である。本実施形態では、前後方向において、上側レール部３１Ａの長さは、下側レール部３１Ｂの長さよりも短い。

　図１２に示すように、後側取付支持部３２は、レール部３１を支持すると共に、右側支持部２０ａの後側固定部２１１に固定される。後側取付支持部３２は、断面略Ｌ字状のブラケットである。後側取付支持部３２は、後側ベース板部３２Ａと、後側支持板部３２Ｂとを有する。後側支持板部３２Ｂは、後側ベース板部３２Ａの下側縁部から右方向に向けて延在している。後側ベース板部３２Ａと、後側支持板部３２Ｂとは一体化されている。

　図１５に示すように、後側ベース板部３２Ａは、平板状物である。後側ベース板部３２Ａは、右側支持部２０ａの後側取付孔部２１１Ａ１（図１３参照）に対応する後側取付孔部３２Ａ１を有する。第１螺子３４が、右側スライドレール３０ａの後側取付孔部３２Ａ１を介して、右側支持部２０ａの後側取付孔部２１１Ａ１に螺着されることで、後側取付支持部３２は、後側対向壁２１１Ａ（図１３参照）に固定される。

　後側支持板部３２Ｂは、平板状物である。図１２に示すように、レール部３１は、後側支持板部３２Ｂに載置されている。レール部３１は、後側支持板部３２Ｂに固定されている。

　図１５に示すように、後側取付支持部３２と同様に、前側取付支持部３３は、レール部３１を支持すると共に、右側支持部２０ａの前側固定部２１２（図１３参照）に固定される。前側取付支持部３３は、断面略Ｌ字状のブラケットである。前側取付支持部３３は、前側ベース板部３３Ａと、前側支持板部３３Ｂとを有する。前側ベース板部３３Ａは、前側ベース板部３３Ａの下側縁部から右方向に向けて延在している。前側ベース板部３３Ａと、前側支持板部３３Ｂとは一体化されている。

　前側ベース板部３３Ａは、平板状物である。前側ベース板部３３Ａは、右側支持部２０ａの前側取付孔部２１２Ａ１（図１３参照）に対応する前側取付孔部３３Ａ１を有する。第２螺子３５が、右側スライドレール３０ａの前側取付孔部３３Ａ１を介して、右側支持部２０ａの前側取付孔部２１２Ａ１に螺着されることで、前側取付支持部３３は、前側対向壁２１２Ａ（図１３参照）に固定される。

　前側支持板部３３Ｂは、平板状物である。レール部３１は、前側支持板部３３Ｂに載置されている。レール部３１は、前側支持板部３３Ｂに固定されている。

　図１６を参照して、加熱調理機１の構成について更に説明する。図１６は、本実施形態に係る加熱調理機１の構成を示すブロック図である。

　図１６に示すように、加熱調理機１は、駆動機構４６と、記憶部４８とを更に備える。

　駆動機構４６は、駆動機構用駆動モーター４６１と、ラックピニオン機構とを有する。ラックピニオン機構は、ピニオンを有する。ピニオンは、駆動機構用駆動モーター４６１のモーター軸の先端部に取り付けられている。ピニオンは、図３及び図４を参照して説明した支持部材１３４のラック部と噛み合う。

　記憶部４８は、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｍｅｍｏｒｙ）、及びＲＯＭ（Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）によって構成される。記憶部４８は、加熱調理機１の各部の動作を制御するための制御プログラムを記憶する。記憶部４８は、操作パネル部１２が操作されて入力された設定情報を記憶する。

　制御部４７は、ハードウェア回路である。ハードウェア回路は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）のようなプロセッサーを含む。制御部４７は、記憶部４８に格納された制御プログラムを実行することにより、操作パネル部１２、第１駆動部４１３、第１通電部４１４、第２駆動部４２３、第２通電部４２４、第３通電部４４２、マイクロ波供給部４３、給気ダンパー４５ａ、排気ダンパー４５ｂ、冷却用ファン５０、マグネトロン用ファン５３、駆動機構用駆動モーター４６１、及び記憶部４８を制御する。

　制御部４７は、操作パネル部１２が受け付けた加熱調理モードの種類に応じて、冷却用ファン５０及びマグネトロン用ファン５３の駆動を制御する。操作パネル部１２は、ユーザーから操作されて、レンジ加熱モード、第１熱風循環加熱モード、第２熱風循環加熱モード、及びグリル加熱モードのいずれかの加熱調理モードを設定する指令を受け付ける。制御部４７は、操作パネル部１２が受け付けた指令に応じた加熱調理モードを設定する。例えば、制御部４７は、加熱調理モードとして、第１熱風循環加熱モード、第２熱風循環加熱モード、又はグリル加熱モードを設定すると、冷却用ファン５０を駆動させる。この際、制御部４７は、マグネトロン用ファン５３を駆動させない。制御部４７は、例えば、加熱調理モードとして、レンジ加熱モードを設定すると、冷却用ファン５０及びマグネトロン用ファン５３を駆動させる。

　制御部４７は、操作パネル部１２が受け付けた加熱調理モードの種類に応じて、給気ダンパー４５ａ及び排気ダンパー４５ｂを制御する。詳しくは、制御部４７は、加熱調理モードとして、第１熱風循環加熱モード、第２熱風循環加熱モード、又はグリル加熱モードを設定すると、給気ダンパー４５ａ及び排気ダンパー４５ｂに、給気孔部１０Ａ１及び排気孔部１０Ｂ１を閉塞させる。これにより、第１熱風循環加熱モード、第２熱風循環加熱モード、又はグリル加熱モードが実行されている際、収容空間１Ａは閉鎖される。その結果、収容空間１Ａ内の温度が保持される。

　制御部４７は、加熱調理モードとして、レンジ加熱モードを設定すると、給気ダンパー４５ａ及び排気ダンパー４５ｂに、給気孔部１０Ａ１及び排気孔部１０Ｂ１を開放させる。これにより、レンジ加熱モードが実行されている際、収容空間１Ａは開放される。その結果、ダンパー部４５は、加熱調理されている被加熱物の仕上がりを検知することができる。

　詳しくは、レンジ加熱モードが実行されている際、収容空間１Ａ内の被加熱物から放出される水蒸気は、収容空間１Ａ内から排気ダンパー４５ｂ内に移動する。湿度センサー４５ｂ１は、排気ダンパー４５ｂ内の蒸気の量を検知する。排気ダンパー４５ｂ内の蒸気の量は、加熱調理されている被加熱物の温度に依存する。制御部４７は、湿度センサー４５ｂ１が検知した蒸気の量が所定値以上であるか否かを判定する。所定値は、所望する被加熱物の仕上がり温度に対応する蒸気の量を示す。制御部４７は、湿度センサー４５ｂ１が検知した蒸気の量が所定値以上であると判定した場合、マイクロ波供給部４３の駆動を終了させる。制御部４７は、湿度センサー４５ｂ１が検知した蒸気の量が所定値以上でないと判定した場合、マイクロ波供給部４３の駆動を終了させない。記憶部４８は、所定値を記憶している。排気ダンパー４５ｂ内の空気は、図６を参照して説明した排気孔部１１ＢＢを通って、加熱調理機１の外部に排出される。

　次に、図１７～図２１を参照して、冷却用ファン５０の駆動によって発生する空気の流れについて説明する。図１７は、本実施形態に係る加熱調理機１の右側面を示す図である。図１８は、本実施形態に係る加熱調理機１の裏面を示す図である。図１９は、本実施形態に係る加熱調理室１０に取り付けられた右側支持部２０ａを示す斜視図である。図１９中、破線は、右壁１０Ａ内に位置する部分を示す。図２０は、本実施形態に係る加熱調理機１の上面を示す図である。図２１は、本実施形態に係る加熱調理機１の左側面を示す図である。なお、図１７、図１８、図２０及び図２１中、筐体１４は、省略されている。

　図１７に示すように、冷却用ファン５０は駆動すると、吸気気流ＡＦを生成する。吸気気流ＡＦは、図８を参照して説明した吸気空間ＡＲ内を流通する。この際、吸気気流ＡＦは、吸気空間ＡＲ内に位置する電源及び電装部品を冷却する。

　冷却用ファン５０は駆動すると、吹出気流ＢＦを生成する。図８を参照して説明した吹出気流ＢＦは、排気空間ＢＲ内を流通する。

　吹出気流ＢＦは、図９～図１１を参照して説明した複数の風向板５２によって、主として、図１８に示すように、第１吹出気流ＢＦ１～第５吹出気流ＢＦ５に分岐される。

　第１吹出気流ＢＦ１は、第１風向板５２ａによって形成される。詳しくは、第１吹出気流ＢＦ１は、上方向に吹き出される吹出気流ＢＦの一部が第１風向板５２ａに接触して、右側スライドレール３０ａに向けて流通することによって形成される。以下、右側支持部２０ａの後側固定部２１１と右壁１０Ａとの間に形成された内側空間ＩＲを「第１内側空間ＩＲ１」と記載する（図１９参照）。以下、右側支持部２０ａの前側固定部２１２と右壁１０Ａとの間に形成された内側空間ＩＲを「第２内側空間ＩＲ２」と記載する（図１９参照）。

　図１９に示すように、右側スライドレール３０ａに沿って流通する第１吹出気流ＢＦ１は、第１内側空間ＩＲ１内を流通する。次いで、第１内側空間ＩＲ１内から排出された第１吹出気流ＢＦ１は、第２内側空間ＩＲ２内を流通する。この際、本実施形態では、第１内側空間ＩＲ１内から排出された第１吹出気流ＢＦ１は、第２内側空間ＩＲ２内に流通する前に、右側支持部２０ａが切欠部２１３を有しない場合よりも右側スライドレール３０ａ（図１７参照）と接触しやすい。つまり、右側スライドレール３０ａは、より冷却されやすくなる。

　図１７に示すように、第１吹出気流ＢＦ１は、右側スライドレール３０ａに沿って流通した後、上方向に流通する。この際、第１吹出気流ＢＦ１は、右側スライド部材１３３ａ、右側スライドレール３０ａ、右側庫内灯部品１５ａ、及び右側ラッチスイッチ１６ａ等を冷却する。

　次いで、図２０に示すように、第１吹出気流ＢＦ１は、加熱調理室１０の上壁１０Ｃに沿って、図６を参照して説明した排気孔部１１Ｃに向けて流通する。この際、第１吹出気流ＢＦ１は、第２吹出気流ＢＦ２～第５吹出気流ＢＦ５と合流する。次いで、冷却による熱交換で温度上昇した吹出気流ＢＦは、パネル１１の排気孔部１１Ｃから加熱調理機１の外部に排出される。

　図１８に示すように、第２吹出気流ＢＦ２は、第２風向板５２ｂによって形成される。詳しくは、第２吹出気流ＢＦ２は、上方向に吹き出される吹出気流ＢＦの一部が、第２風向板５２ｂに接触して、給気ダンパー４５ａに向けて流通することによって形成される。図１７に示すように、第２吹出気流ＢＦ２は、加熱調理室１０の右壁１０Ａに沿って流通した後、上方向に流通する。この際、第２吹出気流ＢＦ２の一部は、給気ダンパー４５ａが加熱調理室１０の給気孔部１０Ａ１を開放しているとき、収容空間１Ａ内に供給される。また、第２吹出気流ＢＦ２は、右側庫内灯部品１５ａ、及び右側ラッチスイッチ１６ａ等を冷却する。

　次いで、図２０に示すように、第２吹出気流ＢＦ２は、加熱調理室１０の上壁１０Ｃに沿って、図６を参照して説明した排気孔部１１Ｃに向けて流通する。この際、第２吹出気流ＢＦ２は、第１吹出気流ＢＦ１、第３吹出気流ＢＦ３～第５吹出気流ＢＦ５と合流する。次いで、冷却による熱交換で温度上昇した吹出気流ＢＦは、パネル１１の排気孔部１１Ｃから加熱調理機１の外部に排出される。

　図１８に示すように、第３吹出気流ＢＦ３は、第３風向板５２ｃによって形成される。詳しくは、第３吹出気流ＢＦ３は、上方向に吹き出される吹出気流ＢＦが第３風向板５２ｃに接触して、左側スライドレール３０ｂに向けて流通することによって形成される。図２１に示すように、第３吹出気流ＢＦ３は、左側スライドレール３０ｂに沿って流通した後、上方向に流通する。この際、第３吹出気流ＢＦ３は、左側スライド部材１３３ｂ、左側スライドレール３０ｂ、左側庫内灯部品１５ｂ、及び左側ラッチスイッチ１６ｂ等を冷却する。

　次いで、図２０に示すように、第３吹出気流ＢＦ３は、加熱調理室１０の上壁１０Ｃに沿って、図６を参照して説明した排気孔部１１Ｃに向けて流通する。この際、第３吹出気流ＢＦ３は、第１吹出気流ＢＦ１、第２吹出気流ＢＦ２、第４吹出気流ＢＦ４、及び第５吹出気流ＢＦ５と合流する。次いで、冷却による熱交換で温度上昇した吹出気流ＢＦは、パネル１１の排気孔部１１Ｃから加熱調理機１の外部に排出される。

　図１８に示すように、第４吹出気流ＢＦ４は、第４風向板５２ｄによって形成される。詳しくは、第４吹出気流ＢＦ４は、上方向に吹き出される吹出気流ＢＦの一部が第４風向板５２ｄに接触して、グリル部４４の第３通電部４４２に向けて流通することによって形成される。

　図２１に示すように、第４吹出気流ＢＦ４は、加熱調理室１０の左壁１０Ｂに沿って流通した後、上方向に流通する。この際、第４吹出気流ＢＦ４は、グリル部４４の第３通電部４４２、左側庫内灯部品１５ｂ、及び左側ラッチスイッチ１６ｂ等を冷却する。

　次いで、図２０に示すように、第４吹出気流ＢＦ４は、加熱調理室１０の上壁１０Ｃに沿って、図６を参照して説明した排気孔部１１Ｃに向けて流通する。この際、第４吹出気流ＢＦ４は、第１吹出気流ＢＦ１～第３吹出気流ＢＦ３、及び第５吹出気流ＢＦ５と合流する。次いで、冷却による熱交換で温度上昇した吹出気流ＢＦは、パネル１１の排気孔部１１Ｃから加熱調理機１の外部に排出される。

　図１８に示すように、第５吹出気流ＢＦ５は、複数の風向板５２と接触しないことによって形成される。第５吹出気流ＢＦ５は、加熱調理室１０の後壁１０Ｅの外面に沿って、上方向に流通する。次いで、図２０に示すように、第５吹出気流ＢＦ５は、加熱調理室１０の上壁１０Ｃに沿って、図６を参照して説明した排気孔部１１Ｃに向けて流通する。この際、第５吹出気流ＢＦ５は、第１吹出気流ＢＦ１～第４吹出気流ＢＦ４と合流する。次いで、冷却による熱交換で温度上昇した吹出気流ＢＦは、パネル１１の排気孔部１１Ｃから加熱調理機１の外部に排出される。

　続いて、図２２を参照して、加熱調理機１がビルトインされるキャビネット２について説明する。図２２は、本実施形態に係る加熱調理機１がビルトインされるキャビネット２の外観を示す図である。

　加熱調理機１は、キャビネット２内にビルトインされて配置される。図２２に示すように、キャビネット２は、収容空間ＤＲを有する。収容空間ＤＲ内には、加熱調理機１が配置される。収容空間ＤＲは、直方体状の空間である。キャビネット２は、右内面２Ａ、左内面２Ｂ、上内面２Ｃ、下内面２Ｄ、及び後内面２Ｅを有する。収容空間ＤＲは、右内面２Ａ、左内面２Ｂ、上内面２Ｃ、下内面２Ｄ、及び後内面２Ｅによって形成されている。

　図１～図２２を参照して説明したように、加熱調理機１は、加熱調理室１０と、第１送風部４１と、第２送風部４２と、グリル部４４と、筐体１４と、冷却用ファン５０と、引出し体１３と、一対のスライドレール３０と、第１風向板５２ａと、第３風向板５２ｃとを備える。加熱調理室１０の外面の温度は、第１送風部４１、第２送風部４２又はグリル部４４が駆動すると、高温になる。一対のスライドレール３０の温度は、加熱調理室１０の外面から一対のスライドレール３０への熱伝導によって、高温になる。第１風向板５２ａ及び第３風向板５２ｃは、吹出気流ＢＦが一対のスライドレール３０に沿って流れるように吹出気流ＢＦの一部を案内する。これにより、加熱調理機１は、第１送風部４１、第２送風部４２、又はグリル部４４が駆動している際、高温の一対のスライドレール３０と低温の吹出気流ＢＦとの熱交換により、一対のスライドレール３０を効率的に冷却することができる。その結果、加熱調理機１は、一対のスライドレール３０の耐久性を向上させることができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、第１風向板５２ａは、第１平板部５２ａ１の下面を有する。第１平板部５２ａ１の下面は、引出し体１３がスライドする前後方向に延在する。第３風向板５２ｃは、第１平板部５２ｃ１の下面を有する。第１平板部５２ｃ１の下面は、引出し体１３がスライドする前後方向に延在する。従って、冷却用ファン５０から上方に吹き出された吹出気流ＢＦの一部が第１平板部５２ａ１の下面に接触すると、吹出気流ＢＦは、第１平板部５２ａ１の下面が延在する方向に案内される。つまり、第１平板部５２ａ１の下面は、吹出気流ＢＦの一部から第１吹出気流ＢＦ１を形成する。同様に、第１平板部５２ｃ１の下面は、吹出気流ＢＦの一部から第３吹出気流ＢＦ３を形成する。従って、吹出気流ＢＦの一部は、一対のスライドレール３０に沿って流れやすくなる。その結果、加熱調理機１は、第１送風部４１、第２送風部４２、又はグリル部４４が駆動している際、左右一対のスライドレール３０を効率よく冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、加熱調理機１は、左右一対の支持部２０を備える。従って、加熱調理室１０の外面の熱は、一対のスライドレール３０が、加熱調理室１０の外面に直接的に取り付けられる場合よりも、左右一対のスライドレール３０に熱伝導しにくくなる。その結果、加熱調理機１は、第１送風部４１、第２送風部４２、又はグリル部４４が駆動している際、左右一対のスライドレール３０をより効率よく冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、左右一対の支持部２０は、右側支持部２０ａと、左側支持部２０ｂとを有する。右側支持部２０ａは、流通部２１を有する。流通部２１は、後側固定部２１１と、前側固定部２１２と、切欠部２１３とを有する。従って、第１内側空間ＩＲ１内を流通する第１吹出気流ＢＦ１は、流通部２１が切欠部２１３を有しない場合よりも右側スライドレール３０ａと接触しやすい。また、右側スライドレール３０ａは、右側支持部２０ａの流通部２１と接触する。加熱調理室１０の外面の熱は、流通部２１を介して、右側スライドレール３０ａに熱伝導する。右側スライドレール３０ａと右側支持部２０ａとの接触面積は、流通部２１が切欠部２１３を有しない場合よりも小さい。そのため、加熱調理室１０の外面の熱は、右側スライドレール３０ａに熱伝導しにくくなる。左側支持部２０ｂの構成は、右側支持部２０ａの構成と略同一である。従って、左側支持部２０ｂは、右側支持部２０ａと同様の作用効果を有する。そのため、加熱調理機１は、第１送風部４１、第２送風部４２、又はグリル部４４が駆動している際、左右一対のスライドレール３０をより効率よく冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、右側支持部２０ａの前側固定部２１２は、折曲部２１２ｃを有する。これにより、右側支持部２０ａの強度を向上させることができる。左側支持部２０ｂの構成は、右側支持部２０ａの構成と略同一である。従って、左側支持部２０ｂは、右側支持部２０ａと同様の作用効果を有する。その結果、加熱調理機１は、左右一対の支持部２０の強度を向上させることができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、右側支持部２０ａは、通気孔２１１Ａ２、通気孔２１１Ｂ１、通気孔２１２Ａ２及び通気孔２１２Ｂ１を有する。従って、第１内側空間ＩＲ１又は第２内側空間ＩＲ２内を流通する第１吹出気流ＢＦ１は、右側支持部２０ａとの熱交換により、加熱される。加熱された第１吹出気流ＢＦ１は、第１内側空間ＩＲ１又は第２内側空間ＩＲ２内から排気空間ＢＲ内に流通しやすくなる。そのため、加熱調理機１は、右側支持部２０ａを効率的に冷却することができる。左側支持部２０ｂの構成は、右側支持部２０ａの構成と略同一である。従って、左側支持部２０ｂは、右側支持部２０ａと同様の作用効果を有する。そのため、加熱調理機１は、左側支持部２０ｂを効率的に冷却することができる。その結果、加熱調理機１は、第１送風部４１、第２送風部４２、又はグリル部４４が駆動している際、左右一対のスライドレール３０をより効率よく冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、右側支持部２０ａは、通気孔２１１Ｂ１、及び通気孔２１２Ｂ１を有する。加熱調理室１０の外面の温度は、第１経路及び第２経路によって、右側スライドレール３０ａに熱伝導される。第１経路は、右側支持部２０ａの一対の後側立設壁２１１Ｂの左側縁部から後側対向壁２１１Ａへの経路を示す。第２経路は、右側支持部２０ａの一対の前側立設壁２１２Ｂの左側縁部から前側対向壁２１２Ａへの経路を示す。通気孔２１１Ｂ１は、一対の後側立設壁２１１Ｂの左側縁部から後側対向壁２１１Ａへの熱伝導の経路を非直線状にしやすい。通気孔２１２Ｂ１は、一対の前側立設壁２１２Ｂの左側縁部から前側対向壁２１２Ａへの熱伝導の経路を非直線状にしやすい。そのため、加熱調理室１０の外面の熱は、右側支持部２０ａが通気孔２１１Ｂ１及び通気孔２１２Ｂ２を有しない場合よりも、右側スライドレール３０ａに対して熱伝導しにくい。左側支持部２０ｂの構成は、右側支持部２０ａの構成と略同一である。従って、左側支持部２０ｂは、右側支持部２０ａと同様の作用効果を有する。その結果、加熱調理機１は、第１送風部４１、第２送風部４２、又はグリル部４４が駆動している際、左右一対のスライドレール３０をより効率よく冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、加熱調理機１は、マイクロ波供給部４３を備える。これにより、加熱調理機１は、マイクロ波による加熱調理が可能である。

　図１～図２２を参照して説明したように、加熱調理機１は、第１送風部４１及び第２送風部４２を備える。これにより、加熱調理機１は、加熱条件の異なる熱風による加熱調理が可能である。

　図１～図２２を参照して説明したように、加熱調理機１は、グリル部４４と、第４風向板５２ｄとを備える。第４風向板５２ｄは、グリル部用風向板として機能する。グリル部４４は、加熱調理用ヒーター部４４１と、第３通電部４４２とを有する。第４風向板５２ｄは、第４吹出気流ＢＦ４を第３通電部４４２に導く。加熱調理機１は、輻射熱による加熱調理が可能である。加熱調理機１は、第４吹出気流ＢＦ４によって、グリル部４４の第３通電部４４２を冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、加熱調理機１は、仕切り板５１を備える。排気空間ＢＲ内の空気の温度は、加熱調理室１０の外面の温度等に起因して吸気空間ＡＲの空気の温度より高い。仕切り板５１は、吸気空間ＡＲの空気と、排気空間ＢＲの空気との混合をより確実に防止することができる。これにより、加熱調理機１は、低温の空気を排気空間ＢＲに吹き出しやすくなる。その結果、加熱調理機１は、冷却対象部品を効率良く冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、パネル１１は、開口部１１Ａを有する。図６に示すように、吸気孔部１１ＢＡと排気孔部１１Ｃとは、開口部１１Ａを挟むように配置されている。これにより、排気孔部１１Ｃから排気された高温の空気は、吸気孔部１１ＢＡから吸気されにくくなる。その結果、加熱調理機１は、冷却対象部品を効率良く冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、吸気孔部１１ＢＡは、開口部１１Ａの下側に配置されている。排気孔部１１Ｃは、開口部１１Ａの上側に配置されている。高温の空気は、低温の空気よりも上昇しやすい。そのため、排気孔部１１Ｃから排気された高温の空気は、吸気孔部１１ＢＡからより吸気されにくくなる。その結果、加熱調理機１は、冷却対象部品をより効率良く冷却することができる。また、加熱調理機１は、開口部１１Ａの右側及び左側に吸気孔部１１ＢＡ及び排気孔部１１Ｃを配置するスペースがなくても、冷却対象部品の温度の上昇を効率的に抑制することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、冷却用ファン５０は、吸気孔部１１ＢＡの高さと同じ高さに位置する。これにより、冷却用ファン５０は、吸気孔部１１ＢＡの高さと同じ高さに配置されていない場合に比べて、吸気孔部１１ＢＡから空気を吸気しやすくなる。その結果、加熱調理機１は、冷却対象部品をより効率良く冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、冷却用ファン５０は、加熱調理室１０の後側に位置する。これにより、冷却用ファン５０は、加熱調理室１０の後側から空気を吹き出すことができる。これにより、加熱調理機１は、吹出気流ＢＦを冷却対象部品の各々に案内しやすくなる。その結果、加熱調理機１は、冷却対象部品をより効率良く冷却することができる。

　図１～図２２を参照して説明したように、冷却用ファン５０は、クロスフローファンを有する。クロスフローファンは、遠心送風機に比べて、左右方向（水平方向）の広い範囲に渡って、空気を吸気することができる。そのため、加熱調理機１は、吸気孔部１１ＢＡから空気を効率的に吸気すると共に、冷却対象部品をより効率的に冷却することができる。遠心送風機は、シロッコファンを含む。

　以上、図面（図１～図２２）を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である（例えば、下記に示す（１）～（１７））。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

　（１）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、一対のスライドレール３０は、排気空間ＢＲ内に位置する。つまり、一対のスライドレール３０は、主として、第１吹出気流ＢＦ１及び第３吹出気流ＢＦ３によって冷却される。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、一対のスライドレール３０は、吸気空間ＡＲ内に位置していてもよい。つまり、一対のスライドレール３０は、吸気気流ＡＦによって冷却されてもよい。

　（２）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、案内面として、第１風向板５２ａの第１平板部５２ａ１の下面と、第３風向板５２ｃの第１平板部５２ｃ１の下面とを有する。第１平板部５２ａ１の下面及び第１平板部５２ｃ１の下面の各々は、前後方向に延在する平面である。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、第１平板部５２ａ１の下面及び第１平板部５２ｃ１の下面は、吹出気流ＢＦの少なくとも一部を左右一対のスライドレール３０に沿って流れるように案内できれば、曲面等であってもよい。

　（３）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、第１風向板５２ａ及び第３風向板５２ｃは、加熱調理室１０の後壁１０Ｅに取り付けられているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第１風向板５２ａの第１平板部５２ａ１は、加熱調理室１０の右壁１０Ａに取り付けられ、第１風向板５２ａの第２平板部５２ａ２は、加熱調理室１０の後壁１０Ｅに取り付けられてもよい。また、第３風向板５２ｃの第１平板部５２ｃ１は、加熱調理室１０の左壁１０Ｂに取り付けられ、第３風向板５２ｃの第２平板部５２ｃ２は、加熱調理室１０の後壁１０Ｅに取り付けられてもよい。

　（４）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、加熱調理機１は、左右一対の支持部２０を備えるが、本発明はこれに限定されない。加熱調理機１は、左右一対の支持部２０を備えていなくてもよい。加熱調理機１が左右一対の支持部２０を備えない場合、左右一対のスライドレール３０は、加熱調理室１０の外面に直接的に取り付けられてもよい。　

　（５）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、左右一対の支持部２０の流通部２１は、切欠部２１３を有するが、本発明はこれに限定されない。左右一対の支持部２０の流通部２１は、切欠部２１３を有してなくてもよい。

　（６）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、左右一対の支持部２０の流通部２１は、通気孔２１１Ａ２、通気孔２１１Ｂ１、通気孔２１２Ａ２及び通気孔２１２Ｂ１を有するが、本発明はこれに限定されない。左右一対の支持部２０の流通部２１は、通気孔２１１Ａ２、通気孔２１１Ｂ１、通気孔２１２Ａ２及び通気孔２１２Ｂ１を有しなくてもよい。

　（７）図１～図２２を参照して説明したように、右側支持部２０ａの前側固定部２１２は、折曲部２１２ｃを有するが、本発明はこれに限定されない。右側支持部２０ａの前側固定部２１２は、折曲部２１２ｃを有しなくてもよい。

　（８）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、加熱調理機１は、マイクロ波供給部４３を備えるが、本発明はこれに限定されない。加熱調理機１は、マイクロ波供給部４３を備えていなくてもよい。

　（９）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、加熱調理機１は、第１送風部４１、第２送風部４２及びグリル部４４を備えるが、本発明はこれに限定されない。例えば、加熱調理機１は、第１送風部４１、第２送風部４２及びグリル部４４のうちの１つ又は２つを備えていてもよい。

　（１０）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、加熱調理機１は、仕切り板５１を備えるが、本発明はこれに限定しない。加熱調理機１は、仕切り板５１を備えていなくてもよい。この場合、加熱調理室１０の外面Ｓ１０の一部と、筐体１４の内面Ｓ１４とが接触することによって、吸気空間ＡＲ及び排気空間ＢＲが形成されてもよい。

　（１１）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、吸気孔部１１ＢＡと排気孔部１１Ｃとは、開口部１１Ａを挟むように配置されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、吸気孔部１１ＢＡ及び排気孔部１１Ｃは、開口部１１Ａに対して同じ側に配置されていてもよい。

　（１２）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、吸気孔部１１ＢＡは開口部１１Ａの下側に配置され、排気孔部１１Ｃは開口部１１Ａの上側に配置されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、吸気孔部１１ＢＡは開口部１１Ａの上側に配置され、排気孔部１１Ｃは開口部１１Ａの下側に配置されていてもよい。また、吸気孔部１１ＢＡは開口部１１Ａの左側に配置され、排気孔部１１Ｃは開口部１１Ａの右側に配置されていてもよい。

　（１３）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、冷却用ファン５０は、吸気孔部１１ＢＡの高さと同じ高さに位置するが、本発明はこれに限定されない。冷却用ファン５０は、吸気孔部１１ＢＡの高さと同じ高さに位置しなくてもよい。

　（１４）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、冷却用ファン５０は、加熱調理室１０の後側に位置するが、本発明はこれに限定されない。冷却用ファン５０は、加熱調理室１０の後側に位置していなくてもよい。

　（１５）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、冷却用ファン５０として、クロスフローファンを用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、冷却用ファン５０として、遠心ファンを用いてもよいし、圧縮機を用いてもよい。また、本実施形態では、冷却用ファン５０として、クロスフローファンを２つ用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、冷却用ファン５０として、クロスフローファンを１つだけ用いてもよいし、３つ以上用いてもよい。

　（１６）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、冷却用ファン５０は、加熱調理室１０の後側で、かつ加熱調理室１０の下側に配置されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、冷却用ファン５０は、加熱調理室１０の後側で、かつ加熱調理室１０の上側に配置されていてもよい。この場合、吸気空間ＡＲを形成するために、仕切り板５１の形状を調整してもよい。

　（１７）図１～図２２を参照して説明したように、本実施形態では、第１内側空間ＩＲ１及び第２内側空間ＩＲ２内には、第１吹出気流ＢＦ１が流通するが、本発明はこれに限定されない。例えば、第１内側空間ＩＲ１及び第２内側空間ＩＲ２内には、断熱材が充填されていてもよい。つまり、第１内側空間ＩＲ１及び第２内側空間ＩＲ２内には、第１吹出気流ＢＦ１が流通しなくてもよい。

　本発明は、例えば、加熱調理機の分野に有用である。

　１　　　加熱調理機
　１０　　加熱調理室
　１３　　引出し体
　１４　　筐体
　３０　　スライドレール
　４１　　第１送風部
　４２　　第２送風部
　４４　　グリル部
　５０　　ファン
　５２ａ　第１風向板
　５２ｃ　第３風向板
　ＢＦ　　吹出気流
　Ｒ　　　空間

Claims

　被加熱物が収容される加熱調理室と、
　前記加熱調理室の内部に熱を供給する熱供給部と、
　前記加熱調理室を収容する筐体と、
　前記加熱調理室の外面と前記筐体の内面との間に形成された空間内に配置され、気流を発生するファンと、
　前記加熱調理室に対して引出し自在である引出し体と、
　前記加熱調理室の外面に取り付けられており、前記引出し体をスライド自在に支持するスライドレールと、
　前記気流が前記スライドレールに沿って流れるように前記気流を案内する案内部とを備える加熱調理機。
　前記案内部は、前記引出し体がスライドするスライド方向に延在する案内面を有する、請求項１に記載の加熱調理機。
　前記加熱調理室の外面に取り付けられ、前記スライドレールを支持する支持部を備える、請求項１又は請求項２に記載の加熱調理機。
　前記支持部は、前記加熱調理室の外面との間に前記気流が流通する内側空間を形成する流通部を有し、
　前記流通部は、
　前記スライドレールが固定される２つの固定部と、
　前記引出し体がスライドするスライド方向において、前記２つの固定部の間に形成された切欠部とを有する、請求項３に記載の加熱調理機。
　前記２つの固定部の少なくとも一方は、前記加熱調理室側に折り曲げられた折曲部を有する、請求項４に記載の加熱調理機。
　前記流通部は、貫通孔を有する、請求項４又は請求項５に記載の加熱調理機。
　前記加熱調理室内にマイクロ波を供給するマイクロ波供給部を備える、請求項１～請求項６のいずれか１項に記載の加熱調理機。
　前記熱供給部は、前記加熱調理室の内部に熱風を供給する送風部を含む、請求項１～請求項７のいずれか１項に記載の加熱調理機。