WO2021049374A1 - 自動運転操作表示装置 - Google Patents

Abstract

車両に搭載されて車両の自動運転を行う自動運転装置を制御する自動運転制御部（１０）と、自動運転制御部からの指示に基づいて、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切替え条件が成立したことを示す成立情報を運転者に対して表示する表示部（１１４）と、成立情報に対応して、自動運転モードあるいは手動運転モードを設定するために運転者が操作する自動運転スイッチ（１２１）と、を備える自動運転操作表示装置において、成立情報に基づいて操作すべき操作部を運転者に認識させるための発光部（１３０）が、操作部に設けられており、自動運転制御部は、表示部に対する成立情報の表示指示に連動して、認識部を作動させる。

Description

自動運転操作表示装置 関連出願の相互参照

　この出願は、２０１９年９月１０日に日本に出願された特許出願第２０１９－１６４８５９号を基礎としており、基礎の出願の内容を、全体的に、参照により援用している。

　本開示は、自動運転あるいは手動運転に切替える際の操作表示を行う自動運転操作表示装置に関するものである。

　自動運転操作表示装置として、例えば、特許文献１に記載されたものが知られている。特許文献１の自動運転操作表示装置（車両情報表示制御装置）では、表示装置を有しており、表示装置には、運転操作に使用される操作部として、例えば、ハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル、およびシフトレバー等の画像が表示される。そして、いずれかの操作部において、手動運転モードの設定がなされているときは、対象となる操作部に対して手動イメージ画像（人の手や足の画像）が重畳されるようになっている。また、いずれかの操作部において、自動運転モードの設定がなされているときは、対象となる操作部に対して自動イメージ画像（ロボットの手や足の画像）が重畳されるようになっている。これにより、運転者は、各操作部の現在の制御モードが手動運転モードなのか自動運転モードなのかを直感的に把握できるようになっている。

特許第６３５１８６７号公報

　特許文献１では、例えば、手動運転モードから自動運転モードへ移行する際に、移行可能か否かが判断されて、移行可能なとき、表示装置にその旨（「移行可能を示す情報」）が表示されるようになっている。そして、運転者は、表示装置での表示内容に基づいて、ＨＭＩ装置（操作ボタン、キーボード、タッチパネル等）を用いて、自動運転モードへの切替え入力を行うようになっている。

　しかしながら、自動運転車両に慣れていない運転者であると、表示装置によって、運転モードの「移行可能を示す情報」が表示されても、次に、どの操作部をどのように操作してよいのか分からない場合がある。加えて、手動運転をしている場合であると、表示装置の表示に気を取られる、あるいは、運転席回りにおいて、表示装置の表示に対応するための操作部を探すことになり、安全運転に支障をきたすおそれが発生する。

　本開示の目的は、上記問題に鑑み、不慣れな運転者であっても、自動運転あるいは手動運転に切替えるための操作指示に対して、正しい操作対応のできる自動運転操作表示装置を提供することにある。

　本開示の一態様による自動運転操作表示装置は、
　車両に搭載されて車両の自動運転を行う自動運転装置を制御する自動運転制御部と、
　自動運転制御部からの指示に基づいて、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切替え条件が成立したことを示す成立情報を運転者に対して表示する表示部と、
　成立情報に対応して、自動運転モードあるいは手動運転モードを設定するために運転者が操作する操作部と、を備える自動運転操作表示装置において、
　成立情報に基づいて操作すべき操作部を運転者に認識させるための認識部が、操作部に設けられており、
　自動運転制御部は、表示部に対する成立情報の表示指示に連動して、認識部を作動させる。

　これによれば、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切替え条件が成立したことを示す成立情報が表示部に表示されたときに、連動して認識部が作動される。よって、運転者は、この認識部に対応する操作部を操作すればよいことを直感的に認識することができるので、不慣れな運転者であっても、自動運転あるいは手動運転に切替えるための正しい操作対応ができる。

第１実施形態の自動運転操作表示装置を示す構成図である。 メータ装置内に設けられた表示部を示す説明図である。 ステアリングに設けられた多数の操作スイッチ、および自動運転スイッチを示す説明図である。 第１実施形態の変形例における自動運転操作表示装置を示す構成図である。 第２実施形態における発光部の点滅周期の制御を示す説明図である。 第２実施形態の変形例における発光部の発光色の制御を示す説明図である。 第３実施形態における振動付加の制御を示す説明図である。 第３実施形態における表示部の表示内容を示す説明図である。 第４実施形態における発光部の点灯制御を示す説明図である。 第５実施形態の自動運転操作表示装置を示す構成図である。 第６実施形態の自動運転操作表示装置を示す構成図である。

　以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。

　（第１実施形態）
　第１実施形態の自動運転操作表示装置１００を図１～図３に示す。自動運転操作表示装置１００は、自動運転を行う自動運転装置が搭載された車両に適用されて、運転者に対して、自動運転モードあるいは手動運転モードに切替える際の操作表示を行う装置となっている。自動運転操作表示装置１００は、自動運転制御部１０、表示部１１４、自動運転スイッチ１２１、および発光部１３０等を備えている。

　自動運転制御部１０は、車両における自動運転装置を制御するための制御手段であり、自動運転装置に対して、手動運転モードから自動運転モードへ、あるいは自動運転モードから手動運転モードへの切替え設定を行う。自動運転制御部１０は、メータ装置１１０のメータ制御部１１５に接続されている。

　尚、自動運転装置は、例えば、先進運転支援システム（Ａｄｖａｎｃｅｄ　Ｄｒｉｖｅｒ－Ａｓｓｉｓｔａｎｃｅ　Ｓｙｓｔｅｍであり、以下、ＡＤ）を形成するものであり、自動運転モードとして、アクティブクルーズコントロール（ＡＣＣ）、緊急ブレーキ操作、車線逸脱防止支援、ドライバーモニタリング、および高度駐車アシスト等を実施するものとなっている。

　以下の説明では、自動運転モードとして、例えば、アクティブクルーズコントロール（ＡＣＣ）を例にして説明する。尚、アクティブクルーズコントロールというのは、例えば高速走行において、運転者がペダルから足を離した状態でアクセルやブレーキの操作が制御されて、前走車がいるときに一定の距離を保って追従走行し、また、前走車がいない場合は、運転者によって設定された速度を保って走行する自動運転モードである。

　本開示に記載の制御部（自動運転制御部１０）およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つないしは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ、およびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。

　あるいは、本開示に記載の制御部およびその手法は、一つ以上の専用ハードウエア理論回路によりプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。

　もしくは、本開示に記載の制御部およびその手法は、一つないしは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと、一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合せにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。

　また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。

　表示部１１４は、メータ制御部１１５を介して、自動運転制御部１０からの指示に基づいて、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切替え条件が成立したことを示す成立情報を運転者に対して表示する部位となっている。表示部１１４は、例えば、メータ装置１１０内に設けられている。メータ装置１１０は、車両における各種車両情報を文字板上において表示するものであり、例えば、車速を表示する速度計１１１、エンジン冷却水温を表示する水温計１１２、燃料残量を表示する燃料計１１３等を有している。表示部１１４は、例えば、速度計１１１に並ぶように、設けられている。

　表示部１１４は、例えば、正面形状が長方形を成すディスプレイ（液晶ディスプレイ、有機ＥＬディスプレイ等）によって形成されている。表示部１１４は、例えば、手動運転モードから自動運転モードへの切替え条件が成立したときに、成立情報として、「Ａｄｖａｎｃｅｄ　Ｄｒｉｖｅ（ＡＣＣ）　使用できます」といった表示を運転者に対して行う（図２）。あるいは、表示部１１４は、例えば、自動運転モードから手動運転モードへの切替え条件が成立したときに、成立情報として、「Ａｄｖａｎｃｅｄ　Ｄｒｉｖｅ（ＡＣＣ）　解除します」といった表示を運転者に対して行う。

　上記の速度計１１１、水温計１１２、燃料計１１３、および表示部１１４における表示状態は、メータ制御部１１５によって、制御されるようになっている。メータ制御部１１５は、車両に搭載された各種センサ（速度センサ、水温センサ、燃料センサ等）からの検出信号に基づいて、速度計１１１、水温計１１２、および燃料計１１３における表示状態を制御すると共に、自動運転制御部１０からの指示に基づいて、表示部１１４における成立情報の表示を制御するようになっている。

　自動運転スイッチ１２１は、表示部１１４における成立情報に対応して、運転者が、自動運転モードあるいは手動運転モードに設定するためのスイッチ（例えば、押下式のスイッチ）である。自動運転スイッチ１２１は、本開示の操作部に対応する。自動運転スイッチ１２１は、メータ制御部１１５に接続されており、操作状態の信号（例えば、オン信号）がメータ制御部１１５、更には自動運転制御部１０に出力されるようになっている。

　自動運転スイッチ１２１は、例えば、車両のステアリング２０のスポーク部２１に設けられている。自動運転スイッチ１２１は、ここでは、自動運転モードとしてアクティブクルーズコントロール（ＡＣＣ）を設定するためのスイッチとして図示しているが、他の自動運転モードに対応した複数のスイッチが設定される場合もある。

　スポーク部２１には、自動運転スイッチ１２１の他にも、多数の操作スイッチ１２０が並ぶように設けられている。多数の操作スイッチ１２０は、例えば、オーディオ機器（ＴＶ、ラジオ、ＣＤデッキ等）を選択するためのオーディオ切替えスイッチ、これらオーディオ機器のボリュームを調整するためのボリュームスイッチ、トリップメータの表示形態を切替えるためのトリップ表示切替えスイッチ、空調モードを切替えるための空調モード切替えスイッチ、空調温度を設定するための空調温度設定スイッチ等である。

　発光部１３０は、自動運転モードあるいは手動運転モードにおける成立情報に基づいて、操作すべき自動運転スイッチ１２１（操作部）を運転者に認識させるためのものであり、自動運転スイッチ１２１に設けられている。つまり、発光部１３０は、自動運転スイッチ１２１の位置に対応するように、例えば、スポーク部２１の内部に設けられている。発光部１３０は、本開示の認識部に対応する。

　発光部１３０は、メータ制御部１１５に接続されている。発光部１３０は、自動運転制御部１０からメータ制御部１１５を介して表示部１１４に出力される成立情報の表示指示に連動して、メータ制御部１１５によって、点灯制御されるようになっている。発光部１３０は、点灯されて、自動運転スイッチ１２１を発光させることで、運転者に対して操作すべき自動運転スイッチ１２１（操作部）を認識させるようになっている。発光部１３０は、例えば、ＬＥＤライトが使用されており、所定の発光色で、発光して（点灯、あるいは点滅して）、自動運転スイッチ１２１を発光させるようになっている。

　本実施形態の自動運転操作表示装置１００の構成は、以上のようになっており、以下、作用効果について説明する。

　車両の運転操作中において、手動運転モードから自動運転モードへの切替え条件（例えば、高速走行に入って、アクティブクルーズコントロールが可能な条件）が成立すると、自動運転制御部１０は、メータ制御部１１５に対して、成立情報の表示指示（要求）を出力し、表示部１１４において自動運転モードへの切替え条件が成立したことを示す成立情報（ＡＤ使用　できます）を表示させる（図２）。尚、自動運転モードから手動運転モードへの切替え条件が成立した場合も同様である。

　このとき、自動運転制御部１０は、成立情報の表示指示と併せて、発光部１３０（認識部）を点灯させるための指示をメータ制御部１１５に対して出力する。そして、メータ制御部１１５は、成立情報の表示指示に連動して、発光部１３０（認識部）を点灯させて、自動運転スイッチ１２１（操作部）を発光させる。

　この状況下において、運転者は、発光部１３０によって発光された自動運転スイッチ１２１を操作すればよいということを直感的に認識して、自動運転スイッチ１２１を操作する。すると、自動運転スイッチ１２１における操作信号は、メータ制御部１１５を介して、自動運転制御部１０に出力される。これに基づいて、自動運転制御部１０は、自動運転装置に対して、手動運転モードから自動運転モードへの切替えを行う。尚、自動運転制御部１０は、成立情報に応じては、自動運転モードから手動運転モードへの切替えを行う。

　これにより、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切替え条件が成立したことを示す成立情報が表示部１１４に表示されたときに、連動して発光部１３０が作動される。よって、運転者は、この発光部１３０に対応する自動運転スイッチ１２１を操作すればよいことを直感的に認識することができので、不慣れな運転者（特に、自動運転操作が初めての運転者）あっても、自動運転あるいは手動運転に切替えるための正しい操作対応ができる。

　例えば、近年の車両においては、図３で説明したような多数の機能を操作するための多数の操作スイッチ１２０が設けられる場合がある。特に不慣れな運転者は、表示部１１４における成立情報の表示に対して、どの操作スイッチ１２０を操作すればよいのか、迷いがちとなるところを、発光部１３０の作動によって、解消できるのである。

　（第１実施形態の変形例）
　第１実施形態の変形例における自動運転操作表示装置１００Ａを図４に示す。本変形例の自動運転操作表示装置１００Ａでは、発光部１３０は、自動運転制御部１０に直接接続されて、自動運転制御部１０からの指示によって、点灯されるようになっている。

　これにより、何らかの原因によって、仮に、表示部１１４における成立情報の表示に不備があっても、自動運転制御部１０が直接的に発光部１３０を点灯させることにより、運転者に対して、操作すべき自動運転スイッチ１２１を認識させることができる。

　（第２実施形態）
　第２実施形態を図５に示す。第２実施形態は、上記第１実施形態に対して、成立情報に対する自動運転スイッチ１２１への操作の緊急度に応じて、発光部１３０の発光態様を変更したものである。

　自動運転制御部１０は、発光部１３０によって自動運転スイッチ１２１を発光させる際に、発光部１３０を点滅発光させるようになっている。そして、自動運転制御部１０は、成立情報に対する自動運転スイッチ１２１への操作の緊急度が高い程、点滅発光の周期を相対的に短くするようにしている。

　自動運転スイッチ１２１への操作の緊急度の高い場合は、例えば、運転者の体調が悪くなって緊急停止をした場合の解除操作（ドライバーモニタリング緊急停止の解除通知）等が挙げられる。この場合は、発光部１３０は、所定周期（相対的に短い周期）で点滅される（図５の例１）。

　逆に、自動運転スイッチ１２１への操作の緊急度の低い場合は、例えば、自動レーンチェンジ提案や、目的地案内における迂回路の選択提案等が挙げられる。この場合は、発光部１３０は、所定周期よりも長い周期で、フェード点滅される（図５の例２）。

　これにより、運転者は、緊急度の高い場合には、素早い操作対応ができ、また、緊急度の低い場合は、余裕を持った操作対応が可能となる。

　（第２実施形態の変形例）
　第２実施形態の変形例を図６に示す。第２実施形態の変形例は、上記第２実施形態に対して、発光部１３０の発光色を変更したものである。

　自動運転制御部１０は、成立情報に対する自動運転スイッチ１２１への操作の緊急度に応じて発光態様として、発光色を変更するようにしている。

　自動運転スイッチ１２１への操作の緊急度の高い場合は、上記第２実施形態と同様に、例えば、運転者の体調が悪くなって緊急停止をした場合の解除操作（ドライバーモニタリング緊急停止の解除通知）等が挙げられる。この場合は、発光部１３０は、例えば、赤色で点滅される（図６の例３）。

　逆に、自動運転スイッチ１２１への操作の緊急度の低い場合は、上記第２実施形態と同様に、例えば、自動レーンチェンジ提案や、目的地案内における迂回路の選択提案等が挙げられる。この場合は、発光部１３０は、例えば、白色で点滅される（図６の例４）。

　これにより、上記第２実施形態と同様に、運転者は、緊急度の高い場合には、素早い操作対応ができ、また、緊急度の低い場合は、余裕を持った操作対応が可能となる。

　（第３実施形態）
　第３実施形態を図７、図８に示す。第３実施形態は、上記第１、第２実施形態に対して、ステアリング２０、アクセルペダル、あるいはブレーキペダルを振動させる振動部を設けている。そして、自動運転制御部１０は、自動運転モード時に、運転者によるステアリング２０、アクセルペダル、あるいはブレーキペダルに対する介入操作があると、表示部１１４に介入操作があることを表示させると共に、介入操作が運転者の意図しないものであると、振動部を作動させるようにしている。

　具体的には、自動運転制御部１０は、ステアリング２０、アクセルペダル、あるいはブレーキペダルに対する介入操作が、例えば、予め定めた所定時間未満の操作であると、運転者の意図しない介入操作であると判定する。また、自動運転制御部１０は、介入操作が、例えば、予め定めた所定時間以上の操作であると、運転者の意図した介入操作であると判定する。

　自動運転制御部１０は、運転者の介入操作（意図しない介入操作、および意図した介入操作）があると、図８に示すように、表示部１１４に、例えば、「ドライバーがアクセル操作中」等の表示を行う。

　そして、自動運転制御部１０は、運転者の意図しない介入操作のときには、振動部を作動させることで、ステアリング２０、アクセルペダル、あるいはブレーキペダルを振動させて、自動運転モードが解除に至る旨の警告を運転者に与える（図７の例５）。

　また、自動運転制御部１０は、運転者の意図した介入操作のときには、運転者による自動運転解錠の意思があると見なして、振動部は作動させずに、自動運転モードを解除する（図７の例６）。

　これにより、運転者に対して、自動運転モードが解除される条件を明確に伝えることができる。

　（第４実施形態）
　第４実施形態を図９に示す。第４実施形態は、上記第１～第３実施形態に対して、自動運転モードに切替えるための自動運転スイッチ１２１に対する操作が、複数の手順に分かれている場合の処理を設定したものである。ここでは、複数の手順としては、例えば、２つの手順として以下、説明する。複数の手順とは、例えば、前方車両に対する追い越しを行うための第１操作と、追い越した後に元のレーンに戻るための第２操作と、が必要とされる場合が挙げられる。

　自動運転スイッチ１２１は、第１スイッチと、第２スイッチとして形成されており、発光部１３０も、第１、第２スイッチに対応するように、第１発光部と、第２発光部として形成されている。

　自動運転制御部１０は、自動運転モードあるいは手動運転モードに切替える際の操作として、複数の手順が必要とされる場合に、図９に示すように、表示部１１４に、「１．第１スイッチを押す、２．第２スイッチを押す」と言うように、複数の手順を表示させる。そして、自動運転制御部１０は、複数の手順に応じて、第１、第２発光部を順番に作動させる。自動運転制御部１０は、まず、第１スイッチに対応する第１発光部を発光させる。運転者によって、第１スイッチの操作が行われると、自動運転制御部１０は、第１スイッチに対応する自動運転モードを実行し、次に、第２スイッチに対応する第２発光部を発光させる。運転者によって、第２スイッチの操作が行われると、自動運転制御部１０は、第２スイッチに対応する自動運転モードを実行する（図９の例７）。

　これにより、運転者は、自動運転スイッチ１２１に対する操作が複数ある場合であっても、発光部１３０が順番に発光されるので、発光された第１、第２スイッチの順に操作することで、間違いのない操作が可能となる。

　尚、上記に対して、自動運転スイッチ１２１は、１つの設定としておき、第１操作時に１回目の操作を行い、第２操作時に２回目の操作を行うものとしてもよい。

　また、本実施形態では、自動運転モードに切替える際の、複数の手順として、この他にも、例えば、運転者の体調不良による緊急停止を行うための第１操作、および緊急停止から通常走行への復帰を行うための第２操作を必要とする場合等にも適用可能である。

　（第５実施形態）
　第５実施形態の自動運転操作表示装置１００Ｂを図１０に示す。第５実施形態の自動運転操作表示装置１００Ｂは、上記第１実施形態の自動運転操作表示装置１００に対して、識別部１４０を追加したものである。

　識別部１４０は、例えば、運転者の顔画像を取得するカメラ等を用いることができる。識別部１４０は、顔画像を自動運転制御部１０に出力する。自動運転制御部１０は、顔画像から、現在の運転者が誰であるか（Ａさん、Ｂさん、Ｃさん）を、予め記憶した、顔画像から識別する。そして、自動運転制御部１０は、識別した運転者に応じて、発光部１３０の作動、あるいは非作動を決定する。具体的には、自動運転制御部１０は、過去の運転操作において、各運転者が自動運転スイッチ１２１を使用した頻度をもとに、今回、発光部１３０を作動させるか、非作動とするかを決定する。

　つまり、今回の運転者において、過去に自動運転スイッチ１２１を使用した頻度が、所定頻度以上あれば、自動運転制御部１０は、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切換え操作は、既に慣れていると判定して、発光部１３０を非作動とする。逆に、今回の運転者において、過去に自動運転スイッチ１２１を使用した頻度が、所定頻度以上なければ、自動運転制御部１０は、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切換え操作には、まだ慣れていないと判定して、発光部１３０の作動を行うようにする。

　これにより、自動運転制御に慣れた運転者であれば、操作要領を心得ていることから、殊更、自動運転スイッチ１２１を発光させないようにすることで、都度、自動運転スイッチ１２１が発光されることに対する煩わしさをなくすことができる。

　尚、本実施形態では、自動運転モードとして、ドライバーモニタリング（ＤＭ）機能を有するものにおいては、このドライバーモニタリングに使用されるカメラ等を、識別部１４０のカメラと兼用してもよい。

　また、識別部１４０は、図４で説明した第１実施形態の変形例（自動運転操作表示装置１００Ａ）に適用してもよい。

　（第６実施形態）
　第６実施形態の自動運転操作表示装置１００Ｃを図１１に示す。第６実施形態の自動運転操作表示装置１００Ｃは、上記第１実施形態の自動運転操作表示装置１００に対して、入力部１５０を追加したものである。

　入力部１５０は、運転者が、発光部１３０の作動を禁止するための設定入力を行う部位となっており、自動運転制御部１０に接続されている。運転者は、入力部１５０での入力操作を行うと、入力信号は、自動運転制御部１０に出力される。そして、自動運転制御部１０は、この信号を受けると、発光部１３０の作動を禁止する。

　つまり、自動運転制御部１０は、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切換えが成立したことを示す成立情報を表示部１１４に表示させるものの、運転者の意思に基づいて（入力部１５０への入力操作に基づいて）、成立情報に基づく操作に必要な自動運転スイッチ１２１を発光させるための発光部１３０の作動を行わないようになっている。

　これにより、上記第５実施形態と同様に、自動運転制御に慣れた運転者であれば、操作要領を心得ていることから、殊更、自動運転スイッチ１２１を発光させないようにすることで、都度、自動運転スイッチ１２１が発光されることに対する煩わしさをなくすことができる。

　尚、入力部１５０は、図４で説明した第１実施形態の変形例（自動運転操作表示装置１００Ａ）に適用してもよい。

　（第７実施形態）
　第７実施形態は、上記第１～第６実施形態に対して、自動運転スイッチ１２１（入力用の押下スイッチ）に対する押下長さ、あるいは押下回数に応じて、自動運転制御部１０が、自動運転スイッチ１２１における操作を受付けるようにしたものである。

　例えば、自動運転スイッチ１２１に対する押下長さが、予め定めた所定時間以上の場合（長押し入力の場合）、あるいは、自動運転スイッチ１２１に対する押下回数が、複数回（例えば２回押し）の場合（複数回押下入力の場合）に、自動運転制御部１０は、自動運転スイッチ１２１に対する操作信号を受付ける。

　これにより、運転者が、長押しあるいは複数回押下と言うように、意図的に自動運転スイッチ１２１を操作した場合に、運転モードの切換えが行われることになる。逆に、運転者が意図せずに自動運転スイッチ１２１に触れたような場合では、運転モードの切替えは実施されないことになるので、不確実な入力操作をなくすことができる。

　（その他の実施形態）
　この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および／または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および／または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および／または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、更に請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。

　上記第２実施形態と、第２実施形態の変形例との両者を組み合わせたものとしてもよい。即ち、自動運転制御部１０は、成立情報に対する自動運転スイッチ１２１への操作の緊急度に応じて、発光部１３０の点滅発光の周期、および発光色を変更するようにしてもよい。

　上記各実施形態では、認識部として、発光部１３０を用いるようにした。しかしながら、認識部としては、これに限定されることなく、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切換えのための操作部が、例えばステアリング２０、アクセルペダル、あるいはブレーキペダル等である場合に、これらの操作部を振動させるもの（バイブレータ）や、操作力を重くするもの等としてもよい。

　また、上記各実施形態では、表示部１１４は、メータ装置１１０内に設けるものとしたが、これに限らず、例えば、ヘッドアップディスプレイ装置の表示領域に設けるものとしてもよい。

　また、上記各実施形態では、表示部１１４は、メータ装置１１０内の、一部の領域に設定するようにしたが、例えば、別の領域にサブ的な情報を表示するサブ表示部を設けてもよい。例えば、表示部１１４に、「Ａｄｖａｎｃｅｄ　Ｄｒｉｖｅｒ　使用できます」と表示し、サブ表示部に、「自動運転エリアまで、あと○○Ｋｍです」といった情報を表示するようにしてもよい。

Claims (10)

1. 　車両に搭載されて前記車両の自動運転を行う自動運転装置を制御する自動運転制御部（１０）と、
   　前記自動運転制御部からの指示に基づいて、自動運転モードあるいは手動運転モードへの切替え条件が成立したことを示す成立情報を運転者に対して表示する表示部（１１４）と、
   　前記成立情報に対応して、前記自動運転モードあるいは前記手動運転モードを設定するために前記運転者が操作する操作部（１２１）と、を備える自動運転操作表示装置において、
   　前記成立情報に基づいて操作すべき前記操作部を前記運転者に認識させるための認識部（１３０）が、前記操作部に設けられており、
   　前記自動運転制御部は、前記表示部に対する前記成立情報の表示指示に連動して、前記認識部を作動させる自動運転操作表示装置。
2. 　前記認識部は、前記操作部を発光させる発光部（１３０）である請求項１に記載の自動運転操作表示装置。
3. 　前記自動運転制御部は、
   　前記成立情報に対する前記操作部への操作の緊急度に応じて、前記発光部の発光態様を変更する請求項２に記載の自動運転操作表示装置。
4. 　前記自動運転制御部は、
   　前記操作部を発光させる際に、前記発光部を点滅発光させると共に、
   　前記成立情報に対する前記操作部への操作の緊急度が高い程、前記点滅発光の周期を相対的に短くする請求項３に記載の自動運転操作表示装置。
5. 　前記自動運転制御部は、
   　前記発光部を作動させる際に、前記成立情報に対する前記操作部への操作の緊急度に応じて、前記発光の色を変更する請求項３または請求項４に記載の自動運転操作表示装置。
6. 　前記車両のステアリング（２０）、アクセルペダル、あるいはブレーキペダルを振動させる振動部を備え、
   　前記自動運転制御部は、
   　前記自動運転モード時に、前記運転者による前記ステアリング、前記アクセルペダル、あるいは前記ブレーキペダルに対する意図しない介入操作があると、前記表示部に前記介入操作があることを表示させると共に、前記振動部を作動させる請求項１～請求項５のいずれか１つに記載の自動運転操作表示装置。
7. 　前記操作部に対する前記運転者の操作が複数の手順に分かれており、
   　前記自動運転制御部は、複数の前記手順に応じて、前記成立情報の表示指示を行うと共に、前記認識部の作動を順番に行う請求項１～請求項６のいずれか１つに記載の自動運転操作表示装置。
8. 　前記運転者を識別する識別部（１４０）を備え、
   　前記自動運転制御部は、前記識別部に基づいて識別された前記運転者に応じて、前記認識部の作動、あるいは非作動を決定する請求項１～請求項７のいずれか１つに記載の自動運転操作表示装置。
9. 　前記運転者が、前記自動運転制御部に対して前記認識部の作動を禁止するための入力を行う入力部（１５０）を備える請求項１～請求項８のいずれか１つに記載の自動運転操作表示装置。
10. 　前記操作部は、入力用の押下スイッチであり、
    　前記押下スイッチは、前記運転者からの長押し入力、あるいは、複数回押下入力を受付ける請求項１～請求項９のいずれか１つに記載の自動運転操作表示装置。

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