WO2019012682A1

WO2019012682A1 - 処置具

Info

Publication number: WO2019012682A1
Application number: PCT/JP2017/025667
Authority: WO
Inventors: 聖悟加瀬
Original assignee: オリンパス株式会社
Priority date: 2017-07-14
Filing date: 2017-07-14
Publication date: 2019-01-17
Also published as: US11452560B2; US20200146748A1

Abstract

第２のジョー(21)の背面(26)にカバー(31)が脱落しないように設けられた処置具(1)。処置具(1)は、第１のジョー(13)及び第２のジョー(21)を有する。第２のジョー(21)の孔(62A, 62B)と可動シャフト(18)の孔(44A, 44B)の中にピン(54)が挿入される。可動シャフト(18)が後退するとき、可動シャフト(18)はピン(54)を介して第２のジョー(21)を引っ張る。すると、第２のジョー(21)はシャフト(5)及び第１のジョー(13)に対して回動する。カバー(31)は電気絶縁性及び断熱性を有し、第２のジョー(21)の背面(26)を覆う。ジョー(13, 21)の間に挟んだ組織を超音波又は高周波で熱するとき、カバー(31)は周辺の組織を熱から保護する。カバー(31)の突出部(37)には孔(38)があり、この孔(38)の中を上述のピン(54)が通過する。このため、カバー(31)が熱で変形しても、カバー(31)は処置具(1)から脱落しない。

Description

処置具

　本発明は、一対の把持片の間で把持される処置対象を処置する処置具に関する。

　ＵＳ２０１５／０１６４５７５Ａ１には、一対のジョーの間で把持される生体組織等の処置対象を処置する処置具が開示されている。この処置具では、ジョーのそれぞれには、発熱素子が設けられている。一対のジョーの間で把持される処置対象に発熱素子で発生した熱が付与されることにより、処置対象が凝固及び／又は切開される。

　ＵＳ２０１５／０１６４５７５Ａ１のような処置具では、ジョーのそれぞれには、断熱用のカバーが取付けられている。カバーによって、熱が処置対象以外の生体組織に伝達されることが、防止される。カバーは、弾性を利用したスナップフィット等によって、ジョーに取付けられている。この場合、処置で発生する熱等によってカバーが変形しても、カバーがジョーから脱落しない状態に、カバーがジョーに取付けられることが求められる。

　本発明の目的とするところは、カバーのジョーからの脱落が防止される処置具を提供することにある。

　前記目的を達成するため、本発明のある態様の処置具は、長手軸に沿って基端側から先端側に向かって延設されるシャフトと、前記シャフトの先端部に設けられる第１のジョーと、前記第１のジョーと対向する把持面と、前記把持面とは反対側を向く背面と、を備えるとともに、第１の孔が形成され、前記シャフトに対して回動軸を中心として回動することにより、前記第１のジョーとの間が開く又は閉じる第２のジョーと、前記長手軸に沿って前記シャフトに対して移動することにより、前記第２のジョーを前記第１のジョーに対して前記回動軸を中心として前記回動させる可動シャフトと、前記第２のジョーの前記背面に設けられるカバーであって、前記第２のジョーの前記把持面に対して前記基端側に突出する突出部を備え、前記突出部に第２の孔が形成されるカバーと、前記第１の孔及び前記第２の孔を通過するとともに、前記シャフト又は前記可動シャフトに対して接続される軸ピンと、を備える。

図１は、第１の実施形態に係る処置具が用いられる処置システムを示す概略図である。図２は、第１の実施形態に係るエンドエフェクタを概略的に示す斜視図である。図３は、第１の実施形態に係るジョーを概略的に示す斜視図である。図４は、第１の実施形態に係るカバーを概略的に示す斜視図である。図５は、第１の実施形態に係るカバーを図４に示す状態とは反対側から視た状態を概略的に示す斜視図である。図６は、第１の実施形態に係るジョー及びカバーのジョーの延設方向に略垂直な断面を概略的に示す図である。図７は、第１の実施形態に係る第２の把持片を第１の把持片が配置される側から視た概略図である。図８は、第１の実施形態に係る第２の把持片の幅方向に略垂直な断面を概略的に示す図である。図９は、第１の実施形態に係るシャフト（アウターパイプ）の先端部を概略的に示す斜視図である。図１０は、第１の実施形態に係るジョーの基端部及びカバーの基端部を概略的に示す斜視図である。図１１は、第１の実施形態に係る可動シャフトの先端部を概略的に示す斜視図である。図１２は、第１の実施形態に係る第２の把持片と可動シャフトとの連結構造を一部断面で示す概略図である。図１３は、第１の実施形態に係るジョーと可動シャフトとの連結構造の長手軸に略垂直な断面を示す概略図である。図１４は、第１の実施形態の第１の変形例に係るカバーを概略的に示す図である。図１５は、第１の実施形態の第２の変形例に係る第２の把持片と可動シャフトとの連結構造を概略的に示す図である。図１６は、第２の実施形態に係るエンドエフェクタを概略的に示す斜視図である。図１７は、第２の実施形態に係るジョーを概略的に示す斜視図である。図１８は、第２の実施形態に係るカバーを概略的に示す斜視図である。図１９は、第２の実施形態に係るジョーの基端部及びカバーの基端部を概略的に示す斜視図である。図２０は、第２の実施形態に係る第２の把持片とシャフトとの連結構造を概略的に示す斜視図である。

　（第１の実施形態）　
　本発明の第１の実施形態について、図１乃至図１３を参照して説明する。図１は、本実施形態の医療機器である処置具１が用いられる処置システムを示す図である。図１に示すように、処置具１は、保持可能なハウジング４と、ハウジング４の先端側に連結されるシャフト（アウターパイプ）５と、シャフト５の先端部に設けられるエンドエフェクタ６と、を備える。ハウジング４には、ケーブル７の一端が接続される。ケーブル７の他端は、電源ユニット３に分離可能に接続される。シャフト５は、長手軸Ｃを中心軸として、延設される。ここで、長手軸Ｃに沿う方向の一方側を先端側（矢印Ｃ１）とし、他方側を基端側（矢印Ｃ２）とする。

　ハウジング４には、グリップ（固定ハンドル）１１が設けられるとともに、ハンドル（可動ハンドル）１２が回動可能に取付けられる。ハンドル１２がハウジング４に対して回動することにより、ハンドル１２はグリップ１１に対して開く又は閉じる。なお、本実施形態では、ハンドル１２は、グリップ１１に対して先端側に位置し、グリップ１１に対して開く又は閉じる動作において長手軸Ｃに対して略平行に移動するが、これに限るものではない。例えば、ある実施例では、ハンドル１２がグリップ１１に対して基端側に位置してもよい。また、別のある実施例では、ハンドル１２は、長手軸Ｃに対してグリップ１１とは反対側に位置し、グリップ１１に対して開く又は閉じる動作における移動方向が、長手軸Ｃに対して交差してもよい（略垂直であってもよい）。

　図２は、シャフト５の先端部及びエンドエフェクタ６を示す図である。図２に示すように、エンドエフェクタ６は、第１の把持片（第１のジョー）１３と、第１の把持片１３との間が開閉可能な第２の把持片１４と、を備える。第１の把持片１３は、第２の把持片１４と対向する第１の対向面１６を備える。また、第２の把持片１４は、第１の把持片１３の第１の対向面１６と対向する第２の対向面（把持面）１７を備える。

　第２の把持片１４は、シャフト５の先端部に回動軸を中心として回動可能に取付けられている。また、ハンドル１２と第２の把持片１４との間は、シャフト５の内部に長手軸Ｃに沿って延設される可動シャフト１８（インナーパイプ）を介して、連結される。開閉操作入力部であるハンドル１２をグリップ１１に対して開く又は閉じることにより、可動シャフト１８がシャフト５及びハウジング４に対して長手軸Ｃに沿って移動し、一対の把持片１３，１４の間が開く又は閉じる。把持片１３，１４の間が閉じることにより、第１の対向面１６と第２の対向面１７との間で血管等の生体組織が処置対象として把持される。

　なお、可動シャフト１８は、シャフト５の外側で長手軸Ｃに沿って延設されてもよい。この場合、可動シャフト１８は、長手軸Ｃに沿って延設される中空円筒であり、シャフト５は、可動シャフト１８の内部に長手軸Ｃに沿って延設される。

　エンドエフェクタ６の開閉方向は、長手軸Ｃに対して交差する（略垂直となる）。エンドエフェクタ６の開閉方向のうち、第２の把持片１４が第１の把持片１３に対して開く側を第２の把持片１４の開方向（図１の矢印Ｙ１側）とし、第２の把持片１４が第１の把持片１３に対して閉じる側を第２の把持片１４の閉方向（図１の矢印Ｙ２側）とする。また、長手軸Ｃ対して交差し（略垂直で）、かつ、エンドエフェクタ６の開閉方向に対して交差する（略垂直な）方向を幅方向とする。

　シャフト５の内部には、長手軸Ｃに沿って延設されるロッド部材（プローブ）１５が挿通されている。ロッド部材１５は、シャフト５の先端から先端側に向かって突出している。本実施形態では、ロッド部材１５のシャフト５から先端側への突出部分によって第１の把持片１３が形成されている。

　なお、ある実施例では、第１の把持片１３は、シャフト５と一体に形成される。また、別のある実施例では、第１の把持片１３及び第２の把持片１４の両方が、シャフト５の先端部に回動可能に取付けられる。

　ロッド部材１５の基端は、ハウジング４の内部に設けられる超音波トランスデューサ（図示しない）に接続されている。超音波トランスデューサは、ハウジング４の内部及びケーブル７の内部に延設される電気経路（図示しない）を介して電源ユニット３に電気的に接続される。超音波トランスデューサは、電源ユニット３から供給される電気エネルギー（交流電力）を超音波振動に変換し、変換した超音波振動をロッド部材１５に伝達する。伝達された超音波振動は、ロッド部材１５を介してエンドエフェクタ６の第１の把持片１３に伝達される。そして、伝達された超音波振動が、把持片１３，１４の間で把持される処置対象に処置エネルギーとして付与される。

　第２の把持片１４は、ジョー（第２のジョー）２１を備える。ジョー２１は、例えば、ステンレス等の金属で形成されている。したがって、ジョー２１は、導電性を有する。ジョー２１は、ジョー本体２２を備える。ジョー本体２２には、カバー（断熱カバー）３１が取付けられている。カバー３１は、第２の把持片１４において外部に露出する露出面の一部を形成している。カバー３１は、例えば、スーパーエンプラ等の樹脂、セラミック又はゴム等で形成されている。カバー３１は、ジョー２１とは別体に形成されている。カバー３１は、電気的絶縁性及び断熱性を有する。

　図３は、ジョー本体２２のみを示す図である。図３に示すように、ジョー本体２２は、第１の把持片１３が設けられる側とは反対側を向く背面２６と、第２の把持片１４の幅方向を向く側面２７と、先端側を向く先端面２８とを備える。

　ジョー２１は、ジョー本体２２の基端部から基端側に向かって延出する一対の突出片（アーム部）２４Ａ，２４Ｂを備える。突出片２４Ａ，２４Ｂは、幅方向について、互いに対して離間している。したがって、ジョー２１の基端部には、先端側に向かって凹む溝部２５が、突出片２４Ａ，２４Ｂ及びジョー本体２２によって形成される。溝部２５は、把持片１４の開閉方向についてジョー２１の全体に渡って形成されている。

　溝部２５は、ジョー本体２２に対して基端側に延設される先端側溝部（凹み部）２９と、先端側溝部２９に対して基端側に位置する基端側溝部３０とを備える。先端側溝部２９では、基端側溝部３０に比べて、幅方向についての突出片２４Ａ，２４Ｂ間の距離が小さい。

　突出片２４Ａは、孔６１Ａを有する。孔６１Ａは、幅方向に沿って延設され、突出片２４Ａを幅方向について貫通している。突出片２４Ｂは、孔６１Ｂを有する。孔６１Ｂは、幅方向に沿って延設され、突出片２４Ｂを幅方向について貫通している。孔６１Ａ，６１Ｂは、幅方向について互いに対して離間している。また、孔６１Ａ，６１Ｂは、同軸（同心）に配置されている。ジョー２１は、孔６１Ａ，６１Ｂ内に挿通される支点ピン５３Ａ，５３Ｂを介して、シャフト５に回動可能に取付けられる。

　突出片２４Ａは、孔（第１の孔）６２Ａを有する。孔６２Ａは、幅方向に沿って延設され、突出片２４Ａを幅方向について貫通している。孔６２Ａは、孔６１Ａよりも把持片１４の開方向側、すなわち、ジョー２１の背面２６側に設けられている。また、突出片２４Ｂは、孔（第１の孔）６２Ｂを有する。孔６２Ｂは、幅方向に沿って延設され、突出片２４Ｂを幅方向について貫通している。孔６２Ｂは、孔６１Ｂよりも把持片１４の開方向側、すなわち、ジョー２１の背面２６側に設けられている。孔６２Ａ，６２Ｂは、幅方向について互いに対して離間している。また、孔６２Ａ，６２Ｂは、同軸（同心）に配置されている。

　図４及び図５は、カバー３１のみを示す図である。また、図６乃至図８は、ジョー２１にカバー３１が取付けられた状態を示す図である。図４乃至図８に示すように、カバー３１は、カバー本体３２を備える。カバー本体３２は、ジョー本体２２を外側から覆う形状に形成されている。カバー本体３２は、ジョー本体２２の背面２６に取付けられる背面被覆部３３と、ジョー本体２２の側面２７に取付けられる側面被覆部３４と、ジョー本体２２の先端面２８に取付けられる先端面被覆部３５とを備える。

　カバー３１は、スナップフィット等によって、ジョー２１のジョー本体２２に取付けられている。本実施形態では、先端面被覆部３５の内面には、基端側に向かって突出する引掛け部３６ａが設けられている。また、側面被覆部３４において第２の把持片１４の閉方向側の端部には、幅方向について内側に向かって突出する引掛け部３６ｂが設けられている。引掛け部３６ａ，３６ｂのそれぞれがジョー本体２２に当接することにより、カバー３１とジョー２１とが係合される。

　また、図８に示すように、ジョー２１にカバー３１が取付けられた状態では、ジョー本体２２とカバー３１との間は離間している。このため、ジョー本体２２とカバー３１と間には、隙間Ｖが形成されている。

　図７及び図８に示すように、ジョー２１は、ホルダ部材（電極）５０と、ホルダ部材５０に取付けられる当接部材５１とを備える。ホルダ部材５０は、第２の把持片１４の延設方向に沿って設けられ、ステンレス等の金属で形成される。また、ホルダ部材５０は、ジョー本体２２の第１の把持片１３側に取付けられ、第２の対向面１７の一部を形成する。ホルダ部材５０は、ピン（シーソーピン）５２を介して、ジョー本体２２に対して揺動可能に取付けられている。ピン５２は、第２の把持片１４の幅方向に沿って延設されている。

　第１の把持片１３及び第２の把持片１４のそれぞれは、少なくとも一部が導電材料によって形成されている。第１の把持片１３では、ロッド部材１５が導電材料により形成されている。また、第２の把持片１４では、ジョー２１、ピン５２及びホルダ部材５０が導電材料によって形成されている。第１の把持片１３は、ロッド部材１５及びケーブル７の内部の電気配線等から形成される電気経路を介して、電源ユニット３と電気的に接続されている。また、第２の把持片１４のホルダ部材５０は、可動シャフト１８及びケーブル７の内部の電気配線等から形成される電気経路、及びジョー２１を介して、電源ユニット３と電気的に接続されている。第１の把持片１３と第２の把持片１４との間で処置対象が把持された状態で操作ボタン等による操作入力が行われることにより、電源ユニット３から第１の把持片１３及びホルダ部材５０のそれぞれに電気エネルギー（高周波電力）が供給される。そして、第１の把持片１３及びホルダ部材５０のそれぞれに電気エネルギー（高周波電力）が供給されることにより、把持された処置対象を通って第１の把持片１３とホルダ部材５０との間に高周波電流が流れる。このとき、第１の把持片１３及びホルダ部材５０のそれぞれは、電極として作用する。このようにして、把持された処置対象に高周波電流が処置エネルギーとして付与される。

　ホルダ部材５０には、第２の把持片１４の閉方向側から当接部材５１が取付けられている。当接部材５１は、第２の把持片１４の延設方向に沿って設けられている。ジョー２１の当接部材５１によって、第２の対向面１７の一部が形成される。当接部材５１は、非導電性の材料から形成されている。第１の把持片１３と第２の把持片１４との間で処置対象が配置されない状態で第１の把持片１３と第２の把持片１４との間が閉じる際、当接部材５１が第１の把持片１３（第１の対向面１６）と当接する。これにより、第１の把持片１３と第２の把持片１４との間で処置対象が配置されない状態で第１の把持片１３と第２の把持片１４との間が閉じる際において、第１の把持片１３及び第２の把持片１４のそれぞれに設けられる電極同士が接触することによる短絡が防止される。

　なお、ある実施例では、ジョー２１にホルダ部材５０及び当接部材５１は設けられず、ジョー本体２２が電極として機能する。そして、第１の把持片１３の第１の対向面１６に、電気的絶縁性を有する当接部材が設けられる。この場合、ジョー本体２２によって第２の対向面（把持面）１７が形成される。

　図９に示すように、シャフト５の先端部には、孔（第３の孔）９Ａ，９Ｂが設けられている。孔９Ａ，９Ｂのそれぞれは、幅方向に沿って延設され、孔９Ａ，９Ｂのそれぞれではシャフト５の内部とシャフト５の外部とが連通する。孔９Ａ，９Ｂは、幅方向について互いに対して離間している。孔９Ａ，９Ｂは、同軸（同心）に配置されている。

　孔６１Ａ内及び孔９Ａ内には、ピン（支点ピン）５３Ａが挿通されている（図２参照）。また、本実施形態では図示しないが、孔６１Ｂ内及び孔９Ｂ内には、ピン（支点ピン）５３Ｂが挿通されている。ピン（軸ピン）５３Ａ，５３Ｂは、幅方向に沿って延設され、同軸に配置されている。ジョー２１は、ピン５３Ａ，５３Ｂの中心軸を回動軸として、シャフト５に対して回動する。

　図４及び図５に示すように、カバー３１は、カバー本体３２の基端部から基端側に向かって突出する突出部３７を備える。突出部３７の基端部には、孔（第２の孔）３８が設けられている。孔３８は、幅方向に沿って延設され、突出部３７を幅方向について貫通している。孔３８は、ジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂのそれぞれよりも大きく形成されている。すなわち、孔３８の内径は、ジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂのそれぞれの内径よりも、大きく形成されている。このため、孔３８では、ジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂに対して、延設方向（軸方向）に交差する（略垂直な）断面における断面積が大きい。

　図１０に示すように、カバー３１がジョー２１に取付けられた状態では、カバー３１の突出部３７は、ジョー２１の溝部２５の先端側溝部２９に嵌合し、基端側溝部３０内において突出片２４Ａ，２４Ｂの間に配置される。突出部３７は、先端側溝部２９に嵌合することにより、第２の対向面１７に対して基端側に固定され、第２の対向面１７の基端に対して基端側に突出する。突出部３７と突出片２４Ａ，２４Ｂのそれぞれとの間は、幅方向について離間している。突出部３７の孔３８は、ジョー２１の孔６２Ａ、６２Ｂと同軸（同心）に配置される。

　図１１に示すように、可動シャフト１８は、長手軸Ｃに沿って延設されるベース部４１と、ベース部４１の先端部から先端側に向かって延出する延出部４２Ａ，４２Ｂを備える。延出部４２Ａ，４２Ｂは、幅方向について、互いに対して離間している。したがって、可動シャフト１８の先端部には、基端側に向かって凹む溝部４３が、延出部４２Ａ，４２Ｂ及びベース部４１によって形成されている。溝部４３は、エンドエフェクタ６（把持片１３，１４）の開閉方向について可動シャフト１８の全体に渡って形成されている。

　延出部４２Ａには、孔４４Ａが設けられている。孔４４Ａは、幅方向に沿って延設され、延出部４２Ａを幅方向について貫通している。また、延出部４２Ｂには、孔４４Ｂが設けられている。孔４４Ｂは、幅方向に沿って延設され、延出部４２Ｂを幅方向について貫通している。孔４４Ａ，４４Ｂは、幅方向について互いに対して離間している。孔４４Ａ，４４Ｂは、同軸（同心）に配置されている。

　図１２及び図１３は、可動シャフト１８とジョー２１及びカバー３１との、連結構造を示す図である。図１２及び図１３に示すように、可動シャフト１８の延出部４２Ａ，４２Ｂは、ジョー２１の溝部２５内に配置されている。また、カバー３１の突出部３７は、可動シャフト１８の溝部４３内に配置されている。したがって、幅方向について、可動シャフト１８の延出部４２Ａの外側にジョー２１の突出片２４Ａが配置され、延出部４２Ａ，４２Ｂの間（内側）に突出部３７が配置される。また、幅方向について、可動シャフト１８の延出部４２Ｂの外側にジョー２１の突出片２４Ｂが配置され、延出部４２Ａ，４２Ｂの間（内側）に突出部３７が配置される。突出片２４Ａ，２４Ｂの孔６２Ａ，６２Ｂ、延出部４２Ａ，４２Ｂの孔４４Ａ，４４Ｂ及び突出部３７の孔３８は、同軸（同心）に配置されている。孔６２Ａ、６２Ｂ内、孔４４Ａ、４４Ｂ内及び孔３８内には、ピン（ジョーリアピン）５４が挿通されている。ピン（軸ピン）５４は、幅方向に沿って延設され、孔６２Ａ、６２Ｂ内、孔４４Ａ、４４Ｂ内及び孔３８内を通過している。このため、ピン５４の中心軸（軸方向）は、幅方向に対して略平行である。ピン５４は、溶接等によって、孔６２Ａ，６１Ｂ内でジョー２１に固定される。

　孔６２Ａ，６２Ｂ内及び孔４４Ａ，４４Ｂ内にピン５４が挿通されることにより、ジョー２１が可動シャフト１８に取付けられる。また、ピン５４は、孔４４Ａ，４４Ｂ内において可動シャフト１８に対して移動可能である。ピン５４が可動シャフト１８に対して移動することにより、ピン５４に固定されるジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂが、ピン５４と一緒に可動シャフト１８に対して移動する。

　例えば、把持片１３，１４の間が開いた状態において、ハンドル１２での操作によって可動シャフト１８をシャフト５に対して先端側へ移動させると、ピン５４は、孔４４Ａ，４４Ｂの内周面から、先端側へ押圧される。ピン５４が先端側へ押圧されることにより、ピン５４は、可動シャフト１８と一緒にシャフト５に対して先端側へ移動する。このとき、ピン５４は、ジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂ内において孔６２Ａ，６２Ｂの縁を先端側へ押圧する。孔６２Ａ，６２Ｂの縁がピン５４によって先端側へ押圧されることにより、孔６２Ａ，６２Ｂがピン５４と一緒にシャフト５に対して先端側へ移動するとともに、ジョー２１が回動軸を中心としてシャフト５に対して回動する。これにより、第２の把持片１４が第１の把持片１３に対して閉じる。すなわち、可動シャフト１８を移動させる駆動力がピン５４及び孔６２Ａ，６２Ｂの縁を介してジョー２１に伝達され、第２の把持片１４が第１の把持片１３に対して閉じる。

　また、例えば、把持片１３，１４の間が閉じた状態において、ハンドル１２での操作によって可動シャフト１８をシャフト５に対して基端側へ移動させると、ピン５４は、孔４４Ａ，４４Ｂの内周面から、基端側へ押圧される。ピン５４が基端側へ押圧されることにより、ピン５４は、可動シャフト１８と一緒にシャフト５に対して基端側へ移動する。このとき、ピン５４は、ジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂ内において孔６２Ａ，６２Ｂの縁を基端側へ押圧する。孔６２Ａ，６２Ｂの縁がピン５４によって基端側へ押圧されることにより、孔６２Ａ，６２Ｂがピン５４と一緒にシャフト５に対して基端側へ移動するとともに、ジョー２１が回動軸を中心としてシャフト５に対して回動する。これにより、第２の把持片１４が第１の把持片１３に対して開く。すなわち、可動シャフト１８を移動させる駆動力がピン５４及び孔６２Ａ，６２Ｂの縁を介してジョー２１に伝達され、第２の把持片１４が第１の把持片１３に対して開く。

　前述のように、孔３８の内径（大きさ）は、孔６２Ａ，６２Ｂの内径（大きさ）よりも大きい。したがって、孔３８の内径は、孔６２Ａ，６２Ｂ内でジョー２１に固定されるピン５４の外径よりも大きい。また、孔３８は、ピン５４と同軸に配置されている。したがって、ピン５４の外周面と孔３８の縁（内周面）とは、離間している。

　次に、処置具１の作用及び効果について説明する。処置具１を用いて処置を行う際には、腹腔等の体腔内にエンドエフェクタ６を挿入する。そして、処置対象を一対の把持片１３，１４の間に位置させ、ハンドル１２での操作入力によってエンドエフェクタ６を閉動作させる。これにより、把持片１３，１４の間で処置対象が把持される。この状態で、電源ユニット３から処置具１に電気エネルギーを供給させる操作入力が行われることにより、前述の超音波振動及び高周波電流の少なくとも一方が、把持される処置対象に処置エネルギーとして付与される。

　本実施形態では、カバー３１とジョー２１とは、別体に成形される。この場合、カバー３１とジョー２１の間には、隙間Ｖが形成される。ジョー２１とカバー３１との間の隙間Ｖに空気層が形成されることにより、ジョー２１からカバー３１への熱の伝達が低減され、カバー３１の断熱性能が向上する。一方、処置において発生する熱等によってカバー３１の引掛け部３６ａ，３６ｂ等が弾性変形することにより、カバー３１がジョー２１から脱落する可能性がある。

　本実施形態では、突出部３７に設けられる孔３８内にピン５４が挿通されることにより、カバー３１とピン５４とが係合されている。このため、カバー３１が変形し、引掛け部３６ａ，３６ｂ等による係合が外れた場合においても、カバー３１の突出部３７が破断されない限り、カバー３１とピン５４との係合が維持される（係合が解除されない）。また、カバー３１は、ピン５４を介して、ジョー２１と接続されている。したがって、カバー３１とピン５４との係合が有効に維持されることにより、カバー３１のジョー２１に対する接続が維持される。これにより、カバー３１のジョー２１に対する脱落が防止され、処置における安定性が確保される。

　また、ピン５４が可動シャフト１８の孔４４Ａ，４４Ｂ内に挿通されることにより、ジョー２１と可動シャフト１８とが係合されている。したがって、ピン５４は、ジョー２１と可動シャフト１８とを係合させるとともに、カバー３１とジョー２１とを係合させている。すなわち、可動シャフト１８とジョー２１とを係合させるピン５４が、カバー３１とジョー２１とを係合させる係合部材として共用されている。このため、本実施形態では、１つの係合部材（５４）を用いて可動シャフト１８とジョー２１との係合と、カバー３１とジョー２１との係合が行われることにより、部品数を増やすことなく、カバー３１が変形してもカバー３１とジョー２１との係合が維持される構成を実現することができる。

　また、前述のように、カバー３１の突出部３７の孔３８の内径がジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂの内径よりも大きく形成されているため、ピン５４は孔３８には当接しない。また、カバー３１は、ピン５４を介してジョー２１に取付けられ、ジョー２１がシャフト５に対して回動する際にジョー２１と一緒に回動する。また、前述のように、カバー３１の突出部３７の孔３８の内径は、ジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂの内径よりも大きい。このため、ジョー２１がシャフト５に対して回動する際にピン５４が可動シャフト１８に対して移動しても、ピン５４は、カバー３１の孔３８の縁には当接しない。孔３８の縁にピン５４が接触することが防止されることにより、カバー３１の孔３８の耐久性が向上し、カバー３１のジョー２１からの脱落がさらに防止される。

　なお、カバー３１の孔３８の形状は略円形に限るものではなく、略楕円形又は略多角形等であってもよい。

　また、ある実施例では、把持片１３，１４の少なくとも一方に設けられるヒータで発生する熱が、処置エネルギーとして用いられる。処置具１では、前述の超音波振動、高周波電流及び熱のうち少なくとも１つが、処置エネルギーとしてエンドエフェクタ６から処置対象に付与される。

　また、図１４に示す第１の変形例では、孔３８は、第２の把持片１４の閉方向に向かって開口する開口部３９を備える。本変形例では、孔３８内にピン５４を挿通する際に、開口部３９を通して孔３８内にピン５４を挿通することができ、組み立て性が向上する。

　図１５は、本実施形態の第２の変形例における第２の把持片１４と可動シャフト１８との連結構造を示す図である。本変形例では、可動シャフト１８には、延出部（４２Ａ，４２Ｂ）及び溝部（４３）は設けられていない。可動シャフト１８の先端部には、幅方向について可動シャフト１８を貫通する孔４５が設けられている。

　カバー３１の突出部３７は、突出片７１Ａ，７１Ｂを備える。突出片７１Ａ，７１Ｂは、突出部３７の基端部から基端側に向かって延設されている。突出片７１Ａ，７１Ｂは、幅方向について、互いに対して離間している。したがって、突出部３７の基端部には、突出片７１Ａと突出片７１Ｂとの間に、先端側に向かって凹む溝部７２が形成されている。溝部７２は、エンドエフェクタ６（把持片１３，１４）の開閉方向について全体に渡って形成されている。カバー３１がジョー２１に取付けられた状態では、突出片７１Ａ，７１Ｂは、ジョー２１の溝部２５内に配置される。

　突出片７１Ａには、孔（第２の孔）７３Ａが設けられている。孔７３Ａは、幅方向に沿って延設され、突出片７１Ａを幅方向について貫通している。また、突出片７１Ｂには、孔（第２の孔）７３Ｂが設けられている。孔７３Ｂは、幅方向に沿って延設され、突出片７１Ｂを幅方向について貫通している。孔７３Ａ，７３Ｂは、幅方向について互いに対して離間している。孔７３Ａ，７３Ｂは、同軸（同心）に配置されている。

　可動シャフト１８の先端部は、ジョー２１の溝部２５内において、カバー３１の突出部３７の溝部７２内に配置される。このとき、突出片７１Ａ，７１Ｂが、幅方向について可動シャフト１８を挟んで配置される。可動シャフト１８の孔４５、突出片２４Ａ，２４Ｂの孔６２Ａ，６２Ｂ及び突出片７１Ａ，７１Ｂの孔７３Ａ，７３Ｂは、同軸に配置されている。孔４５内、孔６２Ａ、６２Ｂ内及び孔７３Ａ、７３Ｂ内には、ピン５４が挿通されている。ピン５４は、幅方向に沿って延設され、孔４５内、孔６２Ａ、６２Ｂ内及び孔７３Ａ、７３Ｂ内を通過している。

　本変形例においても、カバー３１の孔７３Ａ，７３Ｂ内にピン５４が挿通されることにより、カバー３１がピン５４を介してジョー２１と接続される。これにより、前述のようにして、ジョー２１からのカバー３１の脱落が防止される。

　なお、本実施形態では、ピン５４は、ジョー２１に孔６２Ａ，６２Ｂで固定されているがこれに限るものではない。ある実施例では、ピン５４は、ジョー２１に対して固定されず、可動シャフト１８に孔４４Ａ，４４Ｂ内で固定される。この場合、ピン５４は、ジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂ内をジョー２１に対して移動可能である。可動シャフト１８がシャフト５に対して移動すると、ピン５４が可動シャフト１８と一緒にシャフト５に対して移動する。そして、ピン５４がジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂの縁を押圧することにより、孔６２Ａ，６２Ｂがピン５４と一緒にシャフト５に対して移動し、ジョー２１が第１の把持片１３に対して開く又は閉じる。

　ここで、カバー３１の孔３８は、ジョー２１の孔６２Ａ，６２Ｂと同軸に配置されている。また、孔３８の内径は、孔６２Ａ，６２Ｂの内径よりも大きく形成されている。このため、ピン５４が孔６２Ａ，６２Ｂ内及び孔３８内を移動する際には、ピン５４は、孔３８の縁に当接するよりも先に、孔６２Ａ，６２Ｂの縁に当接する。したがって、ピン５４が孔６２Ａ，６２Ｂ内を移動する際において、ピン５４が孔３８よりも先に孔６２Ａ，６２Ｂに当接することにより、ピン５４が孔３８に当接することが防止される。このため、ピン５４が可動シャフト１８に固定される場合においても、ピン５４がカバー３１に当接することが防止され、第１の実施形態と同様に、カバー３１の耐久性が向上する。

　（第２の実施形態）　
　本発明の第２の実施形態について、図１６乃至図２０を参照して説明する。第２の実施形態は、第１の実施形態の構成を次の通り変形したものである。なお、第１の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。

　図１８に示すように、本実施形態では、カバー３１は、延出部（突出部）８１Ａ，８１Ｂを備える。延出部８１Ａ，８１Ｂは、カバー本体３２の基端部から基端側に向かって延出している。延出部８１Ａ，８１Ｂは、幅方向について、互いに対して離間している。

　延出部８１Ａには、孔（第２の孔）８３Ａが設けられている。孔８３Ａは、幅方向に沿って延設され、延出部８１Ａを幅方向について貫通している。また、延出部８１Ｂには、孔（第２の孔）８３Ｂが設けられている。孔８３Ｂは、幅方向に沿って延設され、延出部８１Ｂを幅方向について貫通している。孔８３Ａ，８３Ｂは、幅方向について互いに対して離間している。孔８３Ａ，８３Ｂは、同軸（同心）に配置されている。また、孔８３Ａ，８３Ｂの内径は、ジョー２１の孔６１Ａ，６１Ｂのそれぞれの内径よりも、大きく形成されている。このため、孔８３Ａ，８３Ｂでは、孔６１Ａ，６１Ｂに比べて、延設方向（軸方向）に交差する（略垂直な）断面の面積が大きく形成されている。

　図１９に示すように、カバー３１がジョー２１に取付けられた状態では、延出部８１Ａは、ジョー２１の突出片２４Ａの外側に配置される。延出部８１Ａは、突出片２４Ａのうち孔６１Ａを含む領域に設けられる。孔８３Ａは、孔６１Ａと略同軸に配置される。また、延出部８１Ｂは、ジョー２１の突出片２４Ｂの外側に配置される。延出部８１Ｂは、突出片２４Ｂのうち孔６１Ｂを含む領域に設けられる。孔８３Ｂは、孔６１Ｂと略同軸に配置される。

　図２０は、ジョー２１と、シャフト５との連結構造を示す図である。図２０に示すように、ジョー２１の突出片２４Ａ，２４Ｂは、幅方向についてシャフト５の内側に配置されている。シャフト５の孔９Ａと突出片２４Ａの孔６１Ａは、同軸（同心）に配置されている。また、突出片２４Ａの外側には、カバー３１の延出部８１Ａが配置されている。延出部８１Ａは、突出片２４Ａとシャフト５との間に配置されている。孔８３Ａは、孔６１Ａ及び孔９Ａと同軸に配置される。孔６１Ａ内、孔８３Ａ内及び孔９Ａ内には、ピン（支点ピン）５３Ａが挿通されている。ピン（軸ピン）５３Ａは、幅方向に沿って延設され、孔６１Ａ内、孔８３Ａ内及び孔９Ａ内を通過している。このため、ピン５３Ａの中心軸（軸方向）は、幅方向に対して略平行である。

　シャフト５の孔９Ｂと突出片２４Ｂの孔６１Ｂは、同軸（同心）に配置されている。また、突出片２４Ｂの外側には、カバー３１の延出部８１Ｂが配置されている。延出部８１Ｂは、突出片２４Ｂとシャフト５との間に配置されている。孔８３Ｂは、孔６１Ｂ及び孔９Ｂと同軸に配置される。孔６１Ｂ内、孔８３Ｂ内及び孔９Ｂ内には、ピン（支点ピン）５３Ｂが挿通されている。ピン（軸ピン）５３Ｂは、幅方向に沿って延設され、孔６１Ｂ内、孔８３Ｂ内及び孔９Ｂ内を通過している。このため、ピン５３Ｂの中心軸（軸方向）は、幅方向に対して略平行である。また、ピン５３Ａ，５３Ｂは、同軸に配置される。そして、ピン５３Ａ，５３Ｂは、溶接等によって、ジョー２１に孔６１Ａ，６１Ｂ内で固定される。

　孔９Ａ，９Ｂ及び孔６１Ａ，６１Ｂにピン５３Ａ，５３Ｂが挿通されることにより、ピン５３Ａ及びピン５３Ｂの中心軸を中心として、ジョー２１がシャフト５に対して回動可能に取付けられる。すなわち、ピン５３Ａ及びピン５３Ｂによって、ジョー２１のシャフト５に対する回動の回動軸が規定される。なお、ピン５３Ａ，５３Ｂは、ジョー２１に孔６１Ａ，６１Ｂで固定されてもよい。また、ピン５３Ａ及びピン５３Ｂは別体に形成されているが、一体に形成されていてもよい。

　本実施形態では、カバー３１の孔８３Ａ内にピン５３Ａが挿通され、孔８３Ｂ内にピン５３Ｂが挿通されることにより、カバー３１とピン５３Ａ，５３Ｂとが係合されている。また、ジョー２１の孔６１Ａ内にピン５３Ａが挿通され、孔６１Ｂ内にピン５３Ｂが挿通されることにより、ジョー２１とピン５３Ａ，５３Ｂとが係合されている。このため、カバー３１は、ピン５３Ａ，５３Ｂを介して、ジョー２１と接続されている。これにより、第１の実施形態と同様にして、カバー３１のジョー２１に対する脱落が防止される。本実施形態では、ピン５３Ａ，５３Ｂが、ジョー２１に設けられる第１の孔（６１Ａ，６１Ｂ）及びカバー３１に設けられる第２の孔（８３Ａ，８３Ｂ）を通り、シャフト５と接続される軸ピンとなる。

　また、ピン５３Ａがシャフト５の孔９Ａ内に挿通され、ピン５３Ｂが孔９Ｂ内に挿通されることにより、ジョー２１とシャフト５とが、ピン５３Ａ，５３Ｂを介して接続されている。したがって、ピン５３Ａ，５３Ｂは、ジョー２１とシャフト５とを係合させるとともに、カバー３１とジョー２１とを係合させている。すなわち、シャフト５とジョー２１とを係合させるピン５３Ａ，５３Ｂが、カバー３１とジョー２１とを係合させる係合部材として共用されている。このため、本実施形態においても、部品数を増やすことなく、カバー３１が変形してもカバー３１とジョー２１との係合が維持される構成を実現することができる。

　本実施形態では、カバー３１の孔８３Ａ，８３Ｂは、ジョー２１の孔６１Ａ，６１Ｂよりも大きく形成されている。また、カバー３１の孔８３Ａ，８３Ｂは、ジョー２１の孔６１Ａ，６１Ｂと同軸に配置されている。したがって、ピン５３Ａ，５３Ｂは、カバー３１の孔８３Ａ，８３Ｂ内において孔８３Ａ，８３Ｂの縁に対して離間している。このため、第１の実施形態と同様にして、ジョー２１がシャフト５に対して回動する際に、カバー３１の孔８３Ａ，８３Ｂの縁がピン５３Ａ，５３Ｂによって押圧されることが防止される。

　なお、カバー３１の延出部８１Ａ，８１Ｂは、カバー本体３２から基端側に向かって延設され、溝部２５内において突出片２４Ａ，２４Ｂの間に配置されていてもよい。この場合、孔８３Ａは、突出片２４Ａの内側において孔６１Ａと同軸に配置され、孔８３Ｂは、突出片２４Ｂの内側において孔６１Ｂと同軸に配置される。そして、孔６１Ａ内、孔８３Ａ内及び孔９Ａ内にピン５３Ａが挿通され、孔６１Ｂ内、孔８３Ｂ内及び孔９Ｂ内にピン５３Ｂが挿通されることにより、ピン５３Ａ，５３Ｂを介してカバー３１とジョー２１とが係合され、ジョー２１からのカバー３１の脱落が防止される。

　なお、延出部８１Ａ，８１Ｂは、一体に形成されてもよい。この場合、孔８３Ａ，８３Ｂも一体に形成され、孔８３Ａ（８３Ｂ）、孔６１Ａ，６１Ｂ及び孔９Ａ，９Ｂを通る一本の軸ピンが設けられ、この軸ピンを介して、ジョー２１、カバー３１及びシャフト５が接続される。

　なお、本実施形態では、ピン５３Ａ，５３Ｂは、ジョー２１の孔６１Ａ，６１Ｂ内に固定されているがこれに限るものではない。ある実施例では、ピン５３Ａ，５３Ｂは、ジョー２１の孔６１Ａ，６１Ｂに固定されず、シャフト５の孔９Ａ,９Ｂに固定される。この場合、ピン５３Ａ，５３Ｂは、孔６１Ａ，６１Ｂ内においてジョー２１に対して移動可能である。ここで、カバー３１の孔８３Ａ，８３Ｂは、ジョー２１の孔６１Ａ，６１Ｂと同軸に配置されている。また、孔８３Ａ，８３Ｂの内径（断面積）は、孔６１Ａ，６１Ｂの内径（断面積）よりも大きく形成されている。このため、ピン５３Ａ，５３Ｂがカバー３１の孔８３Ａ，８３Ｂの縁に当接するよりも先にジョー２１の孔６１Ａ，６１Ｂの縁に当接することにより、ピン５３Ａ，５３Ｂがカバー３１の孔８３Ａ，８３Ｂの縁を押圧することが防止される。

　また、ハンドル１２での操作によって可動シャフト１８をシャフト５に対して基端側へ移動させることにより第２の把持片１４と第１の把持片１３との間が閉じ、可動シャフト１８をシャフト５に対して先端側へ移動させることにより第２の把持片１４と第１の把持片１３との間が開く構成であってもよい。このような構成に対しても、前述のカバー３１とジョー２１との連結構造を適用可能である。

　（実施形態等の共通構成）　
　処置具（１）は、長手軸（Ｃ）に沿って基端側から先端側に向かって延設されるシャフト（５）と、前記シャフト（５）の先端部に設けられる第１のジョー（１３）と、前記第１のジョー（１３）と対向する把持面（１７）と、前記把持面（１７）とは反対側を向く背面（２６）と、を備えるとともに、第１の孔（６１Ａ，６１Ｂ；６２Ａ，６２Ｂ）が形成され、前記シャフト（５）に対して回動軸（５３Ａ，５３Ｂ）を中心として回動することにより、前記第１のジョー（１３）との間が開く又は閉じる第２のジョー（２１）と、前記長手軸（Ｃ）に沿って前記シャフト（５）に対して移動することにより、前記第２のジョー（２１）を前記第１のジョー（１３）に対して前記回動軸（５３Ａ，５３Ｂ）を中心として前記回動させる可動シャフト（１８）と、前記第２のジョー（２１）の前記背面（２６）に設けられるカバー（３１）であって、前記第２のジョー（２１）の前記把持面（１７）に対して前記基端側に突出する突出部（３７）を備え、前記突出部（３７）に第２の孔（３８；７３Ａ，７３Ｂ；８３Ａ，８３Ｂ）が形成されるカバー（３１）と、前記第１の孔（６１Ａ，６１Ｂ；６２Ａ，６２Ｂ）及び前記第２の孔（３８；７３Ａ，７３Ｂ；８３Ａ，８３Ｂ）を通過するとともに、前記シャフト（５）又は前記可動シャフト（１８）に対して接続される軸ピン（５３Ａ，５３Ｂ；５４）と、を備える。

　なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。

Claims

　長手軸に沿って基端側から先端側に向かって延設されるシャフトと、
　前記シャフトの先端部に設けられる第１のジョーと、
　前記第１のジョーと対向する把持面と、前記把持面とは反対側を向く背面と、を備えるとともに、第１の孔が形成され、前記シャフトに対して回動軸を中心として回動することにより、前記第１のジョーとの間が開く又は閉じる第２のジョーと、
　前記長手軸に沿って前記シャフトに対して移動することにより、前記第２のジョーを前記第１のジョーに対して前記回動軸を中心として前記回動させる可動シャフトと、
　前記第２のジョーの前記背面に設けられるカバーであって、前記第２のジョーの前記把持面に対して前記基端側に突出する突出部を備え、前記突出部に第２の孔が形成されるカバーと、
　前記第１の孔及び前記第２の孔を通過するとともに、前記シャフト又は前記可動シャフトに対して接続される軸ピンと、
を備える、処置具。
　前記カバーは、前記第２のジョーとは別体である、
　請求項１の処置具。
　前記第２のジョーと前記カバーとは、離間している、
　請求項２の処置具。
　前記第２の孔の面積は、前記第１の孔の面積よりも大きい、
　請求項１の処置具。
　前記可動シャフトが前記シャフトに対して前記長手軸に沿って前記移動した場合でも、前記軸ピンは、前記第２の孔の縁に接触しない、
　請求項４の処置具。
　前記軸ピンは、前記可動シャフトを通過し、
　前記第２のジョーは、前記軸ピンを介して前記可動シャフトに接続される、
　請求項１の処置具。
　前記可動シャフトは、前記突出部が配置される凹み部を備え、
　前記軸ピンは、前記凹み部において前記可動シャフトに接続される、
　請求項６の処置具。
　前記第２のジョーは、前記突出部が嵌合する凹み部を備える、
　請求項１の処置具。
　前記第２のジョーは、前記把持面に対して基端側に突出するアーム部を備え、
　前記第１の孔は、前記アーム部に形成される、
　請求項１の処置具。
　前記第２の孔は、前記軸ピンの軸方向について前記第１の孔に対して離間している、
　請求項１の処置具。
　前記軸ピンは、前記シャフトに接続されるとともに、前記回動軸を規定し、
　前記第２のジョーは、前記軸ピンを介して前記シャフトに取付けられる、
　請求項１の処置具。