WO2009119156A1 - 表示パネル、該表示パネルを備えた表示装置、および、該表示パネルに用いられる帯電粒子の製造方法 - Google Patents

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  • the plurality of types of particles include white particles and particles having a color other than white, and the particles having the scattering surface include It has a color other than the white color.
  • the black porous particles 31 are dispersed on the surface of the substrate 52 (see FIG. 7A).
  • fine-particles 32 is sprayed from the upper direction of the porous particle 31 arrange
  • the black charged particles 30 are completed by removing the porous particles 31 to which the fine particles 32 are attached from the substrate 52 (see FIG. 7C).

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Abstract

 帯電極性が異なる複数種類の帯電粒子を用いて画像を表示する表示パネルにおいて、明度が高い粒子の色を高輝度で表示可能とするために、透明電極を基準電位として、画素電極に負の所定電圧を印加すると、負に帯電している白色帯電粒子が透明基板側に分布する一方で、正に帯電している黒色帯電粒子は対向基板側に分布するが、このとき、黒色帯電粒子を構成する多孔質粒子と微粒子の表面電荷密度の違いにより、多孔質粒子の表面(散乱面)が透明基板側に向き、隣り合う白色の帯電粒子の隙間を通過した外来光が、多孔質粒子の表面で散乱することで、白色表示を行っている時の輝度を向上させることができる。

Description

表示パネル、該表示パネルを備えた表示装置、および、該表示パネルに用いられる帯電粒子の製造方法
 本発明は、透明基板とこれに対向する対向基板との間に、帯電極性が異なる複数種類の粒子を封入し、これらの基板間に電圧を印加して上記複数種類の粒子を移動させることによって画像を表示する表示パネル、該表示パネルを備えた表示装置、および、該表示パネルに用いられる帯電粒子の製造方法に関する。
 近年、持ち運びが容易で視認性および保存性が良好であるといった表示媒体としての「紙」の特長と、書き換えが可能でデジタル情報との結合が容易であり、省資源を実現できるといった電子ディスプレイの特長とを兼ね備えた表示装置の研究開発が進められている。この表示装置に利用される表示パネルの1つに、溶媒中に分散された粒子が電界によって移動する電気泳動という現象を利用した表示パネル(以下、単に表示パネルという)がある。また、気体(たとえば空気)中に封入された帯電粒子を、電界によって移動させることで画像の表示を行う表示パネルもある。これらの表示パネルの一例が特許文献1に記載されている。これらの表示パネルは、透明基板と背面基板との間に極性の異なる2種類の帯電粒子が封入されている。そして、上記基板間に電界を発生させて2種類の帯電粒子を移動させ、透明基板側に配置する帯電粒子の種類を切り替えることによって表示させる色を切り替える。
特開2005-345573号公報
 しかしながら、これらの表示パネルは、外来光の反射によって表示を行う反射型の表示パネルであるため、明度が高い粒子の色を高輝度で表示することが困難であった。
 本発明は、明度が高い粒子の色を高輝度で表示することができる表示パネル、該表示パネルを備えた表示装置、および、該表示パネルに用いられる帯電粒子の製造方法を提供する。
 上述した課題を解決するために、本発明に係る表示パネルの1つの実施態様は、透明基板と前記透明基板に対向する対向基板との基板間に、帯電極性が異なる複数種類の粒子を封入し、前記基板間に電圧を印加して前記複数種類の粒子を移動させることにより、画像を表示する表示パネルであって、前記複数種類の粒子のうち少なくとも一種の粒子は、他種の粒子の色よりも明度が低い色の粒子であり、表面に光を散乱させる散乱面を備えた粒子になっている。
本発明の一実施形態における表示装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における表示パネルの概略構造を示す模式図である。 同表示パネルに使用される黒色帯電粒子の形状および構成を模式的に示す模式図である。 同黒色帯電粒子を構成する多孔質粒子の表面において、外来光が散乱させられることを説明するための説明図である。 本発明の一実施形態における表示パネルに画像を表示する際の黒色帯電粒子および白色帯電粒子の動きを説明するための説明図である。 同表示パネルに使用される黒色帯電粒子を製造する方法の各工程を説明するための説明図である。 同表示パネルに使用される黒色帯電粒子を、図6に示した製造方法とは異なる方法により製造する場合の、各工程を説明するための説明図である。
発明の詳細な説明
全般的説明
 本発明に係る表示パネルの第1の実施態様は、透明基板と前記透明基板に対向する対向基板との基板間に、帯電極性が異なる複数種類の粒子を封入し、前記基板間に電圧を印加して前記複数種類の粒子を移動させることにより、画像を表示する表示パネルであって、前記複数種類の粒子のうち少なくとも一種の粒子は、他種の粒子の色よりも明度が低い色の粒子であり、表面に光を散乱させる散乱面を備えた粒子になっている。
 本実施態様は、透明基板と対向基板との間に封入された複数種類の粒子のうち、少なくとも一種類の粒子(他種の粒子の色よりも明度が低い色の粒子)が、その表面に散乱面を備えている。これにより、明度が高い色の粒子が透明基板に付着しているときに、透明基板、および、透明基板に付着した隣り合う粒子の間を通過する外来光が、上記明度が高い色の粒子の背後にある明度が低い色の粒子の散乱面によって散乱させられ、この散乱光によって透明基板側に配置した粒子が照らされることで、透明基板側に配置した粒子の色がより高輝度で表示される。
 好ましくは、本発明に係る表示パネルの第2の実施態様のように、前記複数種類の粒子は、白色粒子と、白色以外の色を有する粒子とを含み、前記散乱面を備えた粒子は、前記白色以外の色を有する。
 本実施態様は、透明基板と対向基板との間に、白色粒子と白色以外の色を有する粒子とが封入された表示パネルにおいて、上記白色以外の色を有する粒子の表面に散乱面が設けられている。これにより、当該表示パネルにおいて白色を表示している場合、白色以外の粒子の散乱面によって発生した散乱光により、白色粒子が照らされて、白色がより高輝度で表示される。
 好ましくは、本発明の係る表示パネルの第3の実施態様のように、前記透明基板にカラーフィルタを備える。
 本実施態様は、透明基板と対向基板との間に白色粒子と白色以外の色を有する粒子とが封入された表示パネルにおいて、上記透明基板にカラーフィルタが設けられている。よって、白色以外の色を有する粒子の散乱面によって白色表示の輝度が増すため、上記カラーフィルタを通過することによる輝度の低下が緩和される。
 ここで、「カラーフィルタ」とは、特定の波長(または波長帯)の光のみを通過させるフィルタ(フィルム)をいう。
 好ましくは、本発明に係る表示パネルの第4の実施態様のように、前記散乱面は、該散乱面を備えた粒子の半球面よりも広い領域を有し、該散乱面以外の面における表面電荷密度が、該散乱面における表面電荷密度よりも高くなっている。
 本実施態様は、散乱面を備えた粒子の表面において、散乱面と、当該散乱面以外の面(仮に非散乱面という)が存在し、散乱面は、粒子の半球面よりも広い領域を有するとともに、残りの非散乱面における表面電荷密度が、散乱面の表面電荷密度よりも高くなっている。これにより、上記散乱面を有する粒子を透明基板側へ移動させる向きの電界を基板間に加えた際に、非散乱面が透明基板側に配置し、外部から視認可能な散乱面の面積が小さくなる。よって、視認される散乱光が減少し、散乱光によって散乱面を備えた粒子本来の色よりも明るい色に見えてしまうことを避けることができる。
 これに対して、基板間に上記の電界とは逆向きの電界を印加した際は、散乱面を備えた粒子における非散乱面が対向基板側に配置し、散乱面が透明基板の方向に向くこととなる。これにより、透明基板側に配置している粒子間の隙間から入射した外来光は、上記散乱面において散乱させられ、この結果、前述したように、透明基板側に配置している粒子による表示を行っているときの輝度が向上する。
 好ましくは、本発明に係る表示パネルの第5の実施態様のように、前記散乱面を備えた粒子は、透明な多孔質材料の中に、着色剤が添加された多孔質粒子である。
 本実施態様は、透明基板と対向基板の間に封入された複数種類の粒子に、透明な材料で形成され、内包する着色剤により着色された多孔質粒子とその多孔質粒子よりも明度が高い粒子とが含まれている。ここで、上記多孔質粒子の表面に形成された多数の孔は、粒子表面に透明な材料で形成された凹凸とみなすことができ、この透明な材料で形成された凹凸が散乱面としての役割を担うことになる。よって、明度が高い粒子を透明基板側に配置しているときに、透明基板、および、隣り合う明度が高い粒子の間を通過する外来光が、当該明度が高い粒子の背後にある多孔質粒子の透明な凹凸表面によって散乱させられ、これによる散乱光によって透明基板側に配置した明度が高い粒子が照らされることで、当該明度が高い粒子の色がより高輝度で表示される。
 好ましくは、本発明に係る表示パネルの第6の実施態様のように、前記多孔質粒子の表面において、前記多孔質粒子よりも小さく且つ前記明度が高い粒子の色と異なる色を有し散乱性が前記散乱面よりも低い微粒子が複数付着している。
 本実施態様は、多孔質粒子の表面に、散乱性が多孔質面よりも低い微粒子が複数付着しており、当該微粒子の色が、明度が高い粒子と異なる色を有しているため、当該多孔質粒子による表示が行われているとき、すなわち、たとえば前述した透明基板側に多孔質粒子が多数付着している場合、上述した微粒子によって、多孔質粒子の表面で発生する散乱光が抑制される。これにより、多孔質粒子の表面に複数の微粒子を付着させない場合に比べ、散乱光によって多孔質粒子が有する本来の色よりも明るく表示されてしまうことを避けることができる。
 好ましくは、本発明に係る表示パネルの第7の実施態様のように、前記微粒子の色が、前記多孔質粒子の着色剤の色と同一色である。
 本実施態様は、上述した多孔質粒子に付着される微粒子の色が、当該多孔質粒子の着色剤の色と同一色であるため、当該多孔質粒子による表示を行っている際に、多孔質粒子の表面で発生する散乱光によって、多孔質粒子が有する本来の色よりも明るく表示されてしまうことを避けるとともに、上記微粒子が有する色により、多孔質粒子が有する本来の色により近い色を表示することができる。なお、本実施形態において同一色とはまったく同一の色に限定するものではなく、略同一の波長の色の範囲を含む。
 好ましくは、本発明に係る表示パネルの第8の実施態様のように、前記微粒子は、前記多孔質粒子の帯電極性と同じ極性で帯電し、該微粒子の表面電荷密度が、前記多孔質粒子の表面電荷密度よりも大きく、前記多孔質粒子の半球面の領域内にのみ前記微粒子が付着している。
 本実施態様は、上述した多孔質粒子の帯電極性と、当該多孔質粒子の表面に付着されている微粒子の帯電極性とが、同じ極性であるため、外部から電界が付与された場合、上記多孔質粒子と微粒子との移動方向が一致し、上記多孔質粒子の挙動に悪影響を与える虞が少ない。また、上記微粒子は、上記多孔質粒子の表面において、当該多孔質粒子の半球面の領域内にのみ付着しており、当該微粒子の表面電荷密度が多孔質粒子の表面電荷密度よりも大きくなっている。このため、上記多孔質粒子を透明基板側へ移動させる向きの電界を基板間に加えた際に、微粒子の付着面が透明基板側に配置し、外部から視認可能な多孔質粒子の面積が小さくなる。よって、視認される散乱光が減少し、散乱光によって多孔質粒子本来の色よりも明るい色に見えてしまうことを避けることができる。
 これに対して、基板間に上記の電界とは逆向きの電界を印加した際は、多孔質粒子における微粒子の付着面が対向基板側に配置し、多孔質の表面が透明基板の方向に向くこととなる。これにより、透明基板側に配置している明度が高い粒子間の隙間から入射した外来光は、多孔質粒子の表面において散乱させられ、この結果、前述したように、透明基板側に配置している白色粒子による表示を行っているときの輝度が向上する。
 さらに好ましくは、本発明に係る表示パネルの第9の実施態様は、前記散乱面を備えた粒子は、表面に透明層を有する複数の微粒子が付着した表面を備えた粒子である。
 本実施態様は、透明基板と対向基板の間に封入された複数種類の粒子の中に、表面に透明層を有する複数の微粒子を表面に付着させた粒子(仮に散乱粒子という)が含まれている。これにより、当該表面に透明層を有する複数の微粒子が付着している領域が透明な材料で形成された凹凸面である散乱面となり、明度が高い粒子による表示が行われているとき、すなわち、透明基板側に明度が高い粒子が多数配置している場合、明度が高い粒子の間を通過した外来光は、その背後にある散乱粒子の表面において散乱させられ、散乱光となる。この結果、上記明度が高い粒子間の隙間における輝度が、上述した散乱光によって増すため、明度が高い粒子によって表示される色の輝度が向上する。
 また、上述した課題を解決するために、本発明に係る表示装置の実施態様は、請求項1から9のうちいずれか1項に記載された表示パネルを備える。
 本実施態様は、表示装置が、請求項1から9のうちいずれか1項に記載された表示パネルを備えているため、透明基板側に配置した明度が高い粒子の色が高輝度で表示される。
 さらに、前述した課題を解決するために、本発明に係る帯電粒子の製造方法についての第1の実施態様は、表示装置に用いられる帯電粒子の製造方法であって、複数の微粒子を第1の基板上に配置する微粒子配置工程と、前記第1の基板とは異なる第2の基板上に、前記微粒子よりも大きく、透明な多孔質材料の中に、着色剤が添加された複数の多孔質粒子を配する多孔質粒子配置工程と、前記微粒子配置工程および前記多孔質粒子配置工程の後、前記第1の基板上の前記微粒子と、前記第2の基板上の前記多孔質粒子とが対向する状態で前記第1の基板に前記第2の基板を重ねた後、前記微粒子が前記多孔質粒子に付着するまで、前記第1および第2の基板の間隔が狭まる方向に圧力を加える加圧工程とを有する。
 本実施態様は、第1の基板上に複数の微粒子を配置する(微粒子配置工程)とともに、第2の基板上には上記微粒子よりも大きく、透明な多孔質材料の中に、着色剤が添加された複数の多孔質粒子を配置する(多孔質粒子配置工程)。その後、第1の基板と第2の基板を、各基板上に配置された粒子が向き合うようして重ね、上記微粒子が、上記多孔質粒子に付着するまで、第1および第2の基板の間隔が狭まる方向へ圧力を加える(加圧工程)ことにより、帯電極性が異なる複数種類の粒子を用いて画像を表示する表示パネルにおいて、上記複数種類の粒子の一種として用いられ、他種の粒子の色よりも明度が低い色で、かつ、表面に光を散乱させる散乱面を備えた帯電粒子を製造することができる。
 好ましくは、本発明に係る帯電粒子の製造方法についての第2の実施態様のように、前記微粒子配置工程および前記多孔質粒子配置工程の後、前記多孔質粒子の温度が該多孔質粒子の軟化点に到達するまで加熱する多孔質粒子加熱工程を有する。
 本実施態様は、多孔質粒子を軟化点に達するまで加熱し、前述した加圧工程を行うため、微粒子を、より確実に多孔質粒子に付着させやすくなる。
 さらに好ましくは、本発明に係る帯電粒子の製造方法についての第3の実施態様のように、表示装置に用いられる帯電粒子の製造方法であって、基板上に、透明な多孔質材料の中に、着色剤が添加された複数の多孔質粒子を配置する多孔質粒子配置工程と、前記多孔質粒子よりも小さい微粒子を複数含む液体を、前記多孔質粒子配置工程によって前記基板上に配置された前記多孔質粒子の上面に散布する微粒子散布工程とを有する。
 本実施態様は、透明な多孔質材料の中に着色剤が添加された複数の多孔質粒子を基板上に配置した後(多孔質粒子配置工程)、当該多孔質粒子の上面に、微粒子が含まれた液体を散布する(微粒子散布工程)ことによって、多孔質粒子の表面に複数の微粒子を付着させた帯電粒子を製造することができる。これにより、より少ない工程で多孔質粒子の表面に複数の微粒子を付着させた帯電粒子を製造することができ、また、当該帯電粒子を製造するために使用する機材を少なくすることができる。
発明の効果
 以上のように、本発明の表示パネルおよび該表示パネルを用いた表示装置では、帯電極性が異なる複数種類の帯電粒子を用いて画像の表示を行う表示パネルにおいて、上記複数種類の帯電粒子のうち少なくとも一種の粒子は、他種の粒子の色よりも明度が低い色の粒子であり、表面に光を散乱させる散乱面を備えているので、明度が高い粒子の色を高輝度で表示することができる。
図示された実施形態の説明
 以下、本発明の表示パネルおよび表示装置の実施形態、ならびに、これら表示パネルおよび表示装置に用いられる帯電粒子の製造方法に関する実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(本発明に係る表示装置の一実施形態の説明)
 図1は、本発明の一実施形態に係る表示パネルを備えた表示装置の構成を示すブロック図であり、この図に示すように、CPU1、表示制御プログラム記憶装置2、画像データ記憶装置3、グラフィックコントローラ4、バス5、駆動制御部6、データ線駆動回路7、ゲート線駆動回路8、および、表示パネル10を有している。このうち、CPU1、表示制御プログラム記憶装置2、画像データ記憶装置3、および、グラフィックコントローラ4は、バス5によって相互に接続され、各種コマンドまたはデータの授受を行う。また、表示パネル10は、モノクロの電気泳動方式の表示パネルであり、詳しくは後述するが、m行n列(m,nは共に自然数)のマトリクス状に形成された画素を有し、各画素において白または黒の表示を行うことで画像を表示する。
 上述した構成を有する表示装置において、CPU1は、表示制御プログラム記憶装置2に記憶されている表示制御用プログラムを実行することで、表示パネル10に画像を表示するための処理を行う。また、画像データ記憶装置3には、表示パネル10に表示するための文字、記号、数字、絵柄などの画像データが記憶されており、CPU1は、画像データ記憶装置3から表示パネル10へ表示させる画像データをグラフィックコントローラ4へ転送するとともに、転送した画像データを表示パネル10へ表示させるための描画コマンドを、グラフィックコントローラ4へ送信する。グラフィックコントローラ4は、CPU1から描画コマンドを受信すると、画像データ記憶装置3から転送されてきた画像データに基づいて、表示パネル10の各画素ごとの表示内容(白または黒)を示す描画データに変換する。そして、グラフィックコントローラ4は、上記描画データを予め定められた情報転送クロックに従って駆動制御装置6へ送信する。
 駆動制御装置6は、フィールド同期信号、水平同期信号、データ取込みクロックなどの各種タイミング信号を生成し、これら各種タイミング信号とともに、グラフィックコントローラ4から受信した描画データをデータ線駆動回路7およびゲート線駆動回路8へ出力する。そして、データ線駆動回路7およびゲート線駆動回路8は、駆動制御回路6から出力された各種タイミング信号および描画データに従って、表示パネル10の各画素に対応して設けられたスイッチング素子(たとえばTFT(Thin Film Transistor)など)に駆動電圧を出力する。これにより、上記スイッチング素子は、データ線駆動回路7から供給された駆動電圧を、ゲート線駆動回路8から出力されるオン信号に従って、各画素に対応して設けられた画素電極(後述する)に印加することにより、表示パネル10に画像を表示させる。
 たとえば、まず、データ線駆動回路7が、各スイッチング素子に対して、第1行目に配置されたn個のスイッチング素子のための駆動信号を出力する。次いで、ゲート線駆動回路8から第1行目の各スイッチング素子に対してオン信号が出力される。これにより、表示しようとしている画像の、第1行目の部分に関する画像が表示される。そして、以下、第2行目の各スイッチング素子、第3行目の各スイッチング素子、……というように、各行ごとに対応する駆動信号を順次出力していき、これに基づいて最終的にm行×n列の画素によって構成された画像を表示する。
(本発明に係る表示パネルの一実施形態の説明)
 次に図2を参照して、上述した表示パネル10の構造について説明する。ここで、図2(a)は、本実施形態における表示パネル10を表示面側から見た平面図であり、一部に切り欠き部分を設け、内部構造を図示している。また、図2(b)は、図2(a)の矢印A側から見た断面図であって、表示パネル10の内部構造を模式的に図示している。
 図2に示すように、表示パネル10は、透明性と機械的強度を有する透明プラスチック基材からなる透明基板11と、透明基板11に対向する対向基板12との間に、複数の略十字形の隔壁13が格子状に形成されている。ここで、透明基板11は、表示パネル10において、画像を表示する表示面となる。また、透明基板11および対向基板12として、可塑性を有する材質を用いても良く、さらに対向基板12として、透明基板11と同様、透明性と機械的強度を有する透明プラスチック基材を用いても良い。透明プラスチック基材としは、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォンなどの熱可塑性ポリマー、または、有機溶媒に可溶なアクリル系ポリマーなどを使用することができる。
 図2中、水平方向における各隔壁13の形成位置は、十字形の隔壁のうち、水平方向の隔壁が一直線上に並ぶように形成される。また、垂直方向における各隔壁13の形成位置は、十字形の隔壁のうち、垂直方向の隔壁が一直線上に並ぶように形成されている。そして、上下左右で隣り合う各隔壁13間の、水平方向および直垂方向の隔壁の間には、各々、隙間Gが設けられている。
 これら各隔壁13の水平方向の壁と、垂直方向の壁とによって囲まれた各領域は、表示パネル10における画素14となり、対向基板12側には、各画素14に対応して画素電極15が個別に設けられている。一方、透明基板11側には、透明電極16が設けられているが、この透明電極16は、隔壁13間の各隙間Gの間にも設けられ、これにより、すべての画素14における透明電極16が電気的に接続された共通の電極になっている。ここで、透明電極16は、たとえばITO(Indium Tin Oxide)などが用いられる。また、画素電極15は、対向基板12として透明プラスチック基材を用いている場合は、透明電極16と同様のITOなどが用いられるが、対向基板12が光透過性を有していない場合は、銅、銀などの金属材料を用いることができる。
 上述した透明電極16と、画素電極15との間に形成された密閉空間には、白色の帯電粒子20と、黒色の帯電粒子30とが含まれた液体の表示媒体40が封入されている。本実施形態では、白色の帯電粒子20が負に帯電し、黒色の帯電粒子30が正に帯電している。ここで、白色の帯電粒子20は、たとえば、表面が滑らかなサブミクロンサイズの酸化チタンまたはアルミナなどからなる略球形の粒子を用いることができる。
 図2において、透明基板11側の透明電極16を基準電位として、画素電極15に所定の電圧を印加して対向基板12側を正にし、十分に電界を発生させた場合、正に帯電した黒色の帯電粒子30が透明基板11側の近傍に分布し、負に帯電した白色の帯電粒子20が対向基板12側の近傍に分布する。階調は、黒色の帯電粒子30および白色の帯電粒子20の表示面(内すなわち透明基板11側の面)における平均分布によって決定されるので、この場合、黒色が表示される。これに対して、透明基板11側の透明電極16を基準電位として、画素電極15に所定の電圧を印加して対向基板12側を負にし、十分に電界を発生させた場合、負に帯電した白色の帯電粒子20が透明基板11側の近傍に分布し、正に帯電した黒色の帯電粒子30が対向基板12側の近傍に分布する。よって、表示面には白色が表示される。ここで、画素電極15に印加される電圧は、図1に示したデータ線駆動回路7から出力される駆動信号に相当する。
 なお、透明基板11側の透明電極16を基準電位として、画素電極15に印加する電圧の大きさや印加時間を調節して、黒色の帯電粒子30および白色の帯電粒子20を透明基板11と対向基板12との中間位置の近傍に位置させると、透明基板11側(表示面側)からは、黒色の帯電粒子30および白色の帯電粒子20の両方が視認できるため、階調はグレーとなる。この場合、帯電粒子20,30の分布の度合いを変えることによって、任意の濃さのグレーを表示することができる。また、このような帯電粒子を用いた表示パネルとしては、透明基板側に配置した帯電粒子が、透明基板とのファンデルワールス力や静電気力等の引力によって、透明基板に付着し、表示のメモリ効果が得られるものや、基板間に封入された液体と帯電粒子との比重を略同一にして、帯電粒子の基板間の移動を抑制することにより表示のメモリ効果が得られるものが存在するが、本発明はいずれかに限定されるものではない。さらに、本実施例においては、液体と帯電粒子との比重が略同一であり、白色または黒色の帯電粒子が透明基板側に配置した場合には、液体との比重が同一であるため、帯電粒子の基板間の移動が抑制され、且つ、帯電粒子と透明基板との引力により表示のメモリ効果を得ることができ、グレーを表示する場合には、液体との比重が同一であるため各帯電粒子の移動が抑制されメモリ効果を得ることができる。
(本発明に係る表示パネルに用いられる帯電粒子の説明)
 次に図3を参照して、上述した黒色の帯電粒子(以下、単に帯電粒子という)30の構成について説明する。図3(a)は、帯電粒子30の外観を示した模式図であり、図3(b)は帯電粒子30を上面から見た時の模式図、図3(c)は、図3(b)における矢印Aの方向(側面)から帯電粒子30を見た時の模式図である。
 図3に示すように、帯電粒子30は、表面に多数の孔を有する略球形の多孔質粒子31と、多孔質粒子31の表面に付着された略球形の微粒子32とからなっている。多孔質粒子31は、粒径が約5マイクロメートルの粒子であり、表面に形成された多数の孔により、その表面に凹凸が形成されているとみなすことができる。
 なお、多孔質粒子31は透明な材料で形成されており、その透明な材料の内部に黒色の着色剤が添加された、黒色の粒子である。より具体的には、本実施形態においては、PMMAで形成された内部に着色剤としてカーボンブラックを内包しているものとする。他には、PMMAのかわりにPS(ポリスチレン)やナイロン、PE(ポリエチレン)等を用いることができ、着色剤としてはカーボンブラックのほかにチタンブラック、酸化鉄等を用いることができる。
 また、最表面に(光を吸収する黒色の着色剤よりも外側に)凹凸のピッチ(凸部から隣の凸部までのピッチ)が100nm~500nmの構造があることが好ましい。その理由は、可視光波長の略1/2のピッチであるため、可視光の散乱強度が最も高くなるピッチであるためである。
 そして、上述した凹凸により、図4に示すように、破線で示す透明基板11および透明電極16を通過した外来光は、同図中、実線で示すように、多孔質粒子31の表面で様々な方向へ反射し、散乱させられることになる。よって、多孔質粒子31は、その表面に、光を散乱させる散乱面を備えているということができる。このように、一般に入手容易な多孔質粒子を、散乱面を備えた粒子として用いるため、粒子表面に散乱面を形成するための特殊な加工を施す必要がない。
 微粒子32は、粒径が約200ナノメートルの着色剤がむき出しとなった黒色粒子であり、多孔質粒子31の表面において、図3(b)および(c)に示す破線で示す円形の領域(以下、付着領域という)S内に複数付着されている。この微粒子32の材料としては具体的にはカーボンブラック、チタンブラック、酸化鉄等があげられる。着色剤がむき出しの黒色粒子の場合、可視光がほとんど吸収されるので可視光は散乱されない。ここで、図3(b)は、付着領域Sの中心を真上から見下ろした時の図であり、図3(c)は、付着領域Sの中心を頂点として、帯電粒子30を真横から見た図である。ここで、微粒子32の表面は着色剤である黒色がむきだしのため、多孔質粒子31とは異なり、上述した外来光を吸収し散乱させることが極めて少ない。よって、微粒子32が付着された領域は、散乱面以外の面ということができる。さらに、付着領域Sの直径dは、多孔質粒子31の直径Dよりも小さくなっていることから、帯電粒子30は、その半球面よりも狭い領域に散乱面以外の面を有している(換言すると、帯電粒子30の半球面よりも広い領域に散乱面を有している)といえる。
 また、前述したように、帯電粒子30は全体として正に帯電しているが、多孔質粒子31および微粒子32は、ともに同極性(正)に帯電している。これにより、電界中において、多孔質粒子と微粒子との移動方向が一致し、帯電粒子30の挙動に悪影響(たとえば移動速度の低下など)を与える虞が少なくなっている。さらに、微粒子32の表面電荷密度は、多孔質粒子31の表面電荷密度よりも大きくなっている。すなわち、散乱面以外の面における表面電荷密度が、散乱面における表面電荷密度よりも大きくなっている。このように、散乱面と、散乱面以外の面とにおける表面電荷密度を異ならせるには、たとえば、たとえば、CCA(Charge Control Agent)やCCR(Charge Control Range)などの帯電制御剤を用いることによって可能となる。表面電荷密度の差は50μC/m以上が望ましい。その理由は差が50μC/mよりも小さいと差が明確でなく、動きを制御しにくいからである。なお、帯電粒子30が全体として正に帯電するのであれば、微粒子32として多孔質粒子31と逆極性(負)に帯電したものを用いてもよい。その場合は、微粒子32総和の表面電荷密度の絶対値は50μC/m未満で、多孔質粒子31との表面電荷密度の差が50μC/m以上が良い。その理由は表面電荷密度差が明確で動きを制御しやすく、帯電粒子30が全体として正に帯電しやすくなるからである。
 次に図5を参照して、上述した黒色の帯電粒子30を用いた表示パネル10において、白色および黒色の表示を行う際の各種帯電粒子の動きについて説明する。図5は、1つの画素14における一部断面図を模式的に示したものであり、図5(a)は、白色を表示しているとき、図5(b)は、黒色を表示しているときの、各種帯電粒子の分布を示している。
 まず、透明電極16を基準電位として、画素電極15に負の所定電圧を印加すると、図5(a)に示すように、負に帯電している白色の帯電粒子20は透明基板11側の近傍に分布し、正に帯電している黒色の帯電粒子30は、対向基板12側の近傍に分布する。このとき、多孔質粒子31の表面電荷密度よりも微粒子32の表面電荷密度の方が大きくなっていることから、微粒子32の付着領域が対向基板12側を向き、多孔質粒子31の表面(すなわち散乱面)が透明基板11側を向くことになる。これにより、透明基板11および透明電極16を通過し、さらに、隣り合う白色の帯電粒子20の間にできた隙間を通過した外来光は、多孔質粒子31の透明な凹凸表面(散乱面)で散乱して散乱光となる。この結果、透明基板11(表示面)側に配置された白色の帯電粒子20が散乱光によって照らされることとなり、白色の帯電粒子20によって表示される色(すなわち白色)の輝度を向上させることができる。また、透明基板11側に配置した白色の帯電粒子20同士の間に形成された隙間も、散乱光によって白く表示され、白色表示の輝度が向上される。
 これに対して、透明電極16を基準電位として、画素電極15に正の所定電圧を印加すると、図5(b)に示すように、正に帯電している黒色の帯電粒子30は透明基板11側の近傍に分布し、負に帯電している白色の帯電粒子20は、対向基板12側の近傍に分布する。このとき、黒色の帯電粒子30は、多孔質粒子31の表面電荷密度よりも微粒子32の表面電荷密度の方が大きくなっていることから、微粒子32の付着領域(すなわち非散乱面)が、透明基板11側に向くことになる。これにより、透明基板11(表示面)側から多孔質粒子31の表面部分を視認できる領域が狭くなり、上記散乱光が視認されにくくなる。すなわち、微粒子32の色がほぼそのまま表示されることとなり、本実施形態においては、黒色が散乱光の影響をほとんど受けることなく、表示されることとなる。
 このように、白色表示を行う場合、多孔質粒子31の表面における散乱光により輝度が向上し、黒色表示を行う場合は上記散乱光による影響を受けにくくなるため、結果として表示する画像のコントラストを向上させることができる。
 なお、上述した実施形態の表示パネルでは、白色の帯電粒子20および黒色の帯電粒子30を、液体の表示媒体40に分散させていたが、これら帯電粒子を気体中に分散させたものであってもよい。この場合、グレーを表示させる場合には、白色の帯電粒子20をと黒色の帯電粒子30との両方を透明基板に配置させるようにすれば、実現できる。例えば、白色の帯電粒子20のすべてを透明基板11側に配置し、黒色の帯電粒子30の全てを対向基板12側に配置することによって白色を表示している状態から、グレーを表示させるには、黒色に書き換えるための電圧の印加時間よりも、電圧の印加時間を短くすればよい。このようにすれば、一部の白色の帯電粒子20は透明基板11側に配置されたままの状態で残り、さらに黒色の帯電粒子30の一部は、透明基板11側に移動して配置されることになり、白と黒との混色のグレーを表示することができる。
 また、粒子に備える散乱面を多孔質粒子31の表面としたが、散乱面は、粒子表面に透明な材料で形成された凹凸部を設けることによって、または、光を散乱させ得る部材(たとえば、表面に透明層を有する多数の微粒子など)を粒子表面に付着させることなどによって設けることができる。この散乱面は、粒子表面の全てまたは一部に設けても良いし、粒子表面の複数個所に点在させても良い。なお、本発明でいう透明とは、可視光すべてを透過する完全な透明なものだけではなく、可視光の一部の波長の光を透過するものであれば良い。例えば明度が高い粒子として赤色の粒子を用いる場合は、赤色の光の波長、若しくはその周辺の波長の光のみを透過するような半透明なものであっても良い。
 また、白色の帯電粒子20および黒色の帯電粒子30を用いていたが、他の色の組み合わせ(たとえば、赤と青、または、黄・シアン・マゼンダの何れかと白、など)の帯電粒子を用いても良い。また、帯電粒子の色は、2色に限定することなく、3色以上の帯電粒子を用いても良い。この場合は、それぞれの種類毎に帯電粒子の帯電量を変えておけば、電界によって基板間に粒子の分布状態を変えることができる。そして、少なくとも1色の帯電粒子を、散乱面を備えた粒子(たとえば、多孔質粒子)とし、明度が高い粒子とで、帯電極性を異ならせれば、明度が高い粒子の色を表示している時の輝度を向上させることができる。
 さらに、複数色の帯電粒子のうち、1色を白色とする場合、その他の色の帯電粒子は1色でも2色以上でもよく、上記その他の色の帯電粒子が複数色存在する場合、それら複数色の粒子すべてに散乱面を設けても良いし、上記複数色のうち特定の色を有する粒子のみに散乱面を設けても良い。ここで、白色粒子の帯電極性と、散乱面を備えた白色以外の色を有する粒子の帯電極性とを、異ならせることが望ましい。
 また、多孔質粒子31に、着色剤がむき出しの微粒子32を付着させることで、散乱面以外の面を設ける場合、微粒子の色は、少なくとも上記多孔質粒子以外の粒子の色と異ならせるようし、微粒子と多孔質粒子に含まれる着色剤の色を同色にすることが望ましい。ここで、多孔質粒子の表面で発生する散乱光による影響を抑制するために、上述した微粒子の色は、多孔質粒子の色よりも暗色であることが望ましい。
 また、本実施形態では、多孔質粒子の表面を散乱面としたが、たとえば、非多孔質の粒子の表面に、光を散乱させ得る部材(たとえば表面に透明層を有する多数の微粒子など)を付着させることにより、散乱面を形成しても良い。
(本発明に係る表示パネルに用いられる帯電粒子の製造方法に関する説明)
 次に、図3に示した帯電粒子30を製造する方法について、図6を参照して説明する。ここで図6は、帯電粒子30を製造する際の各工程を説明するための説明図である。
 まず、始めに、黒色の微粒子32を散布などによって第1の基板50の表面上に配置する(図6(a)参照)。また別途、第2の基板51の表面上に黒色の着色剤を含む多孔質粒子31を散布するなどして配置する(図6(b)参照)。ここで、第2の基板51上に多孔質粒子31を配置した後、多孔質粒子31同士が積み重なっている箇所を無くすために、配置した多孔質粒子31を均す工程を行うとなお良い。この工程を行うことによって、第2の基板51上に配置された多孔質粒子31に、微粒子32をまんべんなく付着させることができる。また、上述した微粒子32を配置する工程と、多孔質粒子31を配置する工程は、いずれを先に行っても良く、並行して同時に行っても良い。なお、上述した各工程の段階で、多孔質粒子31および微粒子32を、各々、所定の極性および電荷密度で帯電させておいても良い。
 次に、第2の基板51に、多孔質粒子31が帯電している極性と逆の極性の電圧を印加して、第2の基板51に多孔質粒子31を吸着させ、第1の基板50上に配置された微粒子32に対向させる(図6(c)参照)。そして、当該多孔質粒子31を微粒子32に押し付けるように圧力を加える(図6(d)参照)。このとき、多孔質粒子31の硬度が微粒子32の硬度よりも十分に小さければ、この加圧を行うだけで微粒子32を多孔質粒子31に付着させることができる。また、多孔質粒子31が軟化点の低い材質からなる場合、または、多孔質粒子31の表面に軟化点の低い材質からなる表層が形成されている場合は、当該多孔質粒子31または表層の温度が軟化点に達するまで第2の基板51から加熱を行い、多孔質粒子31が柔らかくなった状態で、上述した加圧を行えば、より確実に微粒子32を多孔質粒子31に付着させることができる。そして、第1の基板50から第2の基板51を引き離して、第2の基板51に対する電圧の印加を停止し、微粒子32が付着した多孔質粒子31を第2基板51から取り外すことで、黒色の帯電粒子30が完成する(図6(e)参照)。
 なお、図6(d)に示す工程において、加圧と加熱を併せて行う場合、同時に行うか、または、いずれかを先に行うかについては任意であるが、加熱を先に行う場合は、多孔質粒子31またはその表層の温度が軟化点よりも下がる前に加圧を行うべきであることはいうまでもない。
(本発明に係る表示パネルに用いられる帯電粒子の他の製造方法に関する説明)
 次に図7に示す各工程を参照して、上述した図6に示した製造方法とは異なる帯電粒子30の製造方法について説明する。
 まず始めに、黒色の多孔質粒子31を散布するなどして基板52の表面上に配置する(図7(a)参照)。ここで、基板52上に多孔質粒子31を配置した後、多孔質粒子31同士が積み重なっている箇所を無くすために、配置した多孔質粒子31を均す工程を行うとなお良い。そして、上述した工程により配置した多孔質粒子31の上方から、微粒子32を含む液体を散布する(図7(b)参照)。そして、散布した液体が乾燥したら、基板52から微粒子32が付着した多孔質粒子31を取り外すことで、黒色の帯電粒子30が完成する(図7(c)参照)。
 上述した製造方法の場合、図6に示した製造方法よりも少ない工程で帯電粒子30を製造することができ、また、用いる基板も1枚しかないため、帯電粒子30を製造するために使用する機材も少なくすることができるという利点がある。
 なお、以上の実施形態で説明した帯電粒子は、アクティブマトリクスの表示装置に適用する場合について説明したが、当該帯電粒子をパッシブマトリクスの表示装置に適用しても良い。また、上述した実施形態では、当該帯電粒子を、図2に示した隔壁13を備える表示パネル10に適用する場合について説明したが、このような隔壁を備えていない表示パネルに適用しても良い。さらに、上述した実施形態の帯電粒子を図2(b)に示した画素電極15および透明電極16のような電極を備えていない表示パネルに適用することも可能である。このように電極を持たない表示パネルに上記帯電粒子を適用する場合は、表示パネルの外部に設けた外部装置によって、画像の表示または既に表示している画像の書き換えるための電界を発生させる。
符号の説明
 10 表示パネル
 11 透明基板
 12 対向基板
 13 隔壁
 14 画素
 15 画素電極
 16 透明電極
 20 白色帯電粒子
 30 黒色帯電粒子
 31 多孔質粒子
 32 微粒子
 40 表示媒体
 50 第1の基板
 51 第2の基板
 52 基板

Claims (13)

  1.  透明基板と前記透明基板に対向する対向基板との基板間に、帯電極性が異なる複数種類の粒子を封入し、前記基板間に電圧を印加して前記複数種類の粒子を移動させることにより、画像を表示する表示パネルであって、
     前記複数種類の粒子のうち少なくとも一種の粒子は、他種の粒子の色よりも明度が低い色の粒子であり、表面に光を散乱させる散乱面を備えた粒子である
     ことを特徴とする表示パネル。
  2.  前記複数種類の粒子は、白色粒子と、白色以外の色を有する粒子とを含み、
     前記散乱面を備えた粒子は、前記白色以外の色を有する粒子である
     ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
  3.  前記透明基板にカラーフィルタを備える
     ことを特徴とする請求項2に記載の表示パネル。
  4.  前記散乱面は、該散乱面を備えた粒子の半球面よりも広い領域を有し、
     該散乱面以外の面における表面電荷密度が、該散乱面における表面電荷密度よりも高い
     ことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の表示パネル。
  5.  前記散乱面を備えた粒子は、透明な多孔質材料の中に、着色剤が添加された多孔質粒子である
     ことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の表示パネル。
  6.  前記多孔質粒子の表面において、前記多孔質粒子よりも小さく且つ前記明度が高い粒子の色と異なる色を有し散乱性が前記散乱面よりも低い微粒子が複数付着している
     ことを特徴とする請求項5に記載の表示パネル。
  7.  前記微粒子の色が、前記多孔質粒子の色と同一色の着色剤で着色されている
     ことを特徴とする請求項6に記載の表示パネル。
  8.  前記微粒子は、前記多孔質粒子の帯電極性と同じ極性で帯電し、該微粒子の表面電荷密度が、前記多孔質粒子の表面電荷密度よりも大きく、
     前記多孔質粒子の半球面の領域内にのみ前記微粒子が付着している
     ことを特徴とする請求項6または7に記載の表示パネル。
  9.  前記散乱面を備えた粒子は、表面に透明層を有する複数の微粒子が付着した表面を備えた粒子である
     ことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の表示パネル。
  10.  請求項1から9のうちいずれか1項に記載された表示パネルを備え、該表示パネルに画像を表示させる表示装置。
  11.  表示装置に用いられる帯電粒子の製造方法であって、
     複数の微粒子を第1の基板上に配置する微粒子配置工程と、
     前記第1の基板とは異なる第2の基板上に、前記微粒子よりも大きく、透明な多孔質材料の中に、着色剤が添加された複数の多孔質粒子を配する多孔質粒子配置工程と、
     前記微粒子配置工程および前記多孔質粒子配置工程の後、前記第1の基板上の前記微粒子と、前記第2の基板上の前記多孔質粒子とが対向する状態で前記第1の基板に前記第2の基板を重ねた後、前記微粒子が前記多孔質粒子に付着するまで、前記第1および第2の基板の間隔が狭まる方向に圧力を加える加圧工程と
     を有することを特徴とする帯電粒子の製造方法。
  12.  前記微粒子配置工程および前記多孔質粒子配置工程の後、前記多孔質粒子の温度が該多孔質粒子の軟化点に到達するまで加熱する多孔質粒子加熱工程を有する
     ことを特徴とする請求項11に記載の帯電粒子の製造方法。
  13.  表示装置に用いられる帯電粒子の製造方法であって、
     基板上に、透明な多孔質材料の中に、着色剤が添加された複数の多孔質粒子を配置する多孔質粒子配置工程と、
     前記多孔質粒子よりも小さい微粒子を複数含む液体を、前記多孔質粒子配置工程によって前記基板上に配置された前記多孔質粒子の上面に散布する微粒子散布工程と
     を有することを特徴とする帯電粒子の製造方法。
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