WO2008099514A1

WO2008099514A1 - 玩具銃におけるリコイルショック装置

Info

Publication number: WO2008099514A1
Application number: PCT/JP2007/053439
Authority: WO
Inventors: Tatsuo Iwasawa
Original assignee: Tokyo Marui Co., Ltd.
Priority date: 2007-02-16
Filing date: 2007-02-16
Publication date: 2008-08-21
Also published as: EP2113736A4; EP2113736B8; EP2113736B1; EP2113736A1

Abstract

ピストンシリンダーの可動部とウエイトとを別体に設けることにより、ピストン重量を増すことなくしかもピストン重量を増したのと同等のリコイルショックを得る。また、銃の外観を損うことなく、実銃と同様のリコイルショックが得られるようにする。圧縮エアを生成するピストンシリンダーの可動部の動作に基因してウエイトを駆動し、模擬的な反動即ちリコイルショックを得るために、可動部(13)により後退方向へ移動させられる連絡部31を設けるとともに、可動部(13)により連絡部31を介してウエイト33に伝えられる力を受けて圧縮状態となるリコイルばね35を設け、リコイルばね35が圧縮され、その後リコイルばね35が弾発力によって伸張する際のウエイト33の移動に伴う反作用がリコイルショックとして銃本体(37)に伝達されるように構成する。

Description

玩具銃におけるリコイルショック装置技術分野

本発明は、圧縮エアを生成するビストンシリンダー装置における可動部の動作に基因してウェイトを駆動し、模擬的な反動を得るようにした装置に関するものである。

明背景技術 ' 書

弾丸発射時に反動を発生する実銃と同様に、模擬的な反動（リコイルショック）を玩具銃にも再現.しょうという試みは従来から行われている。市販されている玩具銃に見られる反動付与方式は、圧縮エアを生成するビストンシリンダーを有する玩具銃について、ビストンを重くしてショックを得る方式のものであった。このため、十分なショックを得るにはピストンを重くする必要があり、ピストンを重くすると弾速低下を避けるためにビストンスプリングを強化する必要を生じ、スプリング強化によりピストンをコッキングする負荷が'増加し、ピストン前進時の衝撃でシリンダ一へッドゃビストン自体、或いは作動機構などを破損させ、耐久性を著しく損うという問題があつた。

出願された文献の中には、特開 2 0◦ 0— 8 8 4 9 4号のように、引き金を引く操作でビストン口ッドを突出させ、可動肩当てを後方へ突出させて射手の肩に衝擊を与えるものがあるが、肩当てを可動にするという実銃にはない機構を付与しなければならない不利がある。また特開平 8— 8 9 6 6 1号は、スライドカバーを、トリガー操作に連動するソレノイドによって駆動し、反動を付与するものであるが、スライド機構を有していない小銃型のものには適さない。また実開平 6— 2 2 7 9 3号は、銃身に沿ったスプリングと重りにより後ろ向きに発生させた衝擊を利用して空気室を押し、その圧力でエアガンの弾丸を発射させるというものであるが、衝撃が発射に先行するという特殊なもので一般向きということはできない。 2007/053439 発明の開示

発明が解決しようとする課題

本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、ピストンシリンダー装置における可動部とウェイトとを別体に設けることにより、ピストン重量を増すことなくビストン重量を増したのと同等のリコイルショックを得ることである。また、本発明の他の課題は、実銃と同じようなリコイルショックを、実銃の外観を損うことなしに体感できるようにすることである。課題を解決するための手段

前記の課題を解決するため、本発明は、圧縮エアを生成するピストンシリンダー装置における可動部の動作に基因してウェイトを駆動し、模擬的な反動を得るようにした装置として、可動部により後退方向へ移動をさせられる連絡部を設けるともに、可動部により連絡部を介してウェイトに伝えられる力を受けて圧縮状態となるリコイルばねを設け、リコイルばねが圧縮されその後弾発力により伸張する際のウェイトの移動に伴う反作用が銃本体に伝達されるようにするという手段を講じたものである。

本発明の玩具銃は、ビストンシリンダー装置を使用して圧縮エアを生成する方式の銃に関するものである。ピストンシリンダー装置は、ピストンがシリンダ一内を摺動する形式が一般的であるが、ビストンが固定されシリンダ一が可動となる形式もあり、どちらの場合でも圧縮エアを生成するので、ピストン、シリンダーのどちらかが可動部となってウェイトを駆動するものは、本発明の対象となる。

ビストンシリンダ一装置により圧縮エアが生成される玩具銃では、圧縮エアは弾丸の発射のために使用することができる。しかし、弾丸が発射されない場合でも、ピストンはシリンダーの動作に基因してウェイトが駆動されれば、模擬的な反動を得ることができるのはいうまでもない。従って弾丸発射に伴うリコイルショックに対して、本発明による模擬的な反動は弾丸発射を条件としていない。つまり本発明の装置は弹丸発射機構を備えているものについて適用できることはもちろん、弾丸発射機構を備えていないものについても適用可能である。本発明の装置では、ピストン又はシリンダ一のどちらかによって構成される可動部の作動に基づいて、後退方向へ移動させられる連絡部を設けている。連絡部は、可動部に発する力を受けてウェイトに伝える役割を果たすもので、ウェイトには上記の力を受けて圧縮状態になるリコイルばねが組み合わされている。要するに可動部→連絡部→ウェイト→リコイルばね、という順序に力が伝えられるのであるが、しかし、可動部、連絡部、ウェイトの各部は同じ方向へ、ほぼ同じ長さだけ移動するものであるので、 3部品に分かれていることは絶対的に必要な条件ではなく、設計上部品数や構造を任意に変更することができるものに該当する。

このような可動部と、連絡部及びウェイトは、ほぼ一直線状に同順に配置されるという構成を取ることができるが、この配置構成は、機関部よりも後方に十分な長さの銃床を有する小銃のような銃に好適である。また連絡部は、その一部が可動部により後退させられる位置に配置されており、かつ可動部の移動軸線と平行に伸びた違絡部の他の一部にてウェイトに連絡した構成を取ることも可能であり、この構成は機関部の前方或いは左右若しくは上方に本装置を設けることになる場合に適している。機関部には、ピストンシリンダー装置から弾丸を発射までの間保持する装弹部までを含む。

連絡部とウェイトとの間又は可動部と連絡部の間のどちらか一方又は両方には、連絡部の後退移動により圧縮状態となる弾性体を介装することができる。前述の説明によれば、ビストンシリンダー装置において発生する力は可動部→連絡部→ウェイト、と伝わるので、連絡部とウェイトとの間に弾性体を介装することにより、伝達作用を直接的でなく間接的なものに変えることができる。また、伝達時間にも僅かながらギャップを生じる。さらに弾性体は、ピストンや連絡部、ウェイト間の力の伝達に伴うショックを吸収し、破損を防ぐ役割をも果たす。

なお、リコイルショックは、ピストンシリンダーに発する力がウェイトに伝わってリコイルばねを圧縮する状態から始まり、弾発力により伸張するリコイルばねとともにウェイトが前進するのに伴って顕著になる。そこで、本発明では、リコイルばねの圧縮に伴いウェイトが後退し、その後可動部前進時にウェイ卜の前進を同調させることにより、僅かなウェイトの移動でも実銃のようなリコイルショックを体感できるように図っている。リコイルショックはばねが強ければ早い方にずれ、弱ければ遅れる方にずれる。

本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、ビストンシリンダ一の可動部とウェイトとを別体にしてウェイトをリコイルばねにより駆動するので、ピストン重量を増さなくても増したのと同等のリコイルショックを得ることができ、しかも玩具銃の外観を損うことがないという顕著な効果を奏する。図面の簡単な説明

図 1 本発明に係るリコイルショック装置を適用した玩具銃の 1例を示す縦断面図。

図 2 同上の装置の例 1のものの縦断面図。

図 3 同じくリコイルばねの圧縮状態を示す縦断面図。

図 4 同じくリコイルショックを生じている状態を示す縦断面図。

図 5 本発明装置を適用した玩具銃の例 2を示す縦断面図。

図 6 同上装置のリコイルばねの圧縮状態を示す縦断面図。

図 7 本発明装置を適用した玩具銃の例 3を示す縦断面図。

図 8 同上装置のリコイルばねの圧縮状態を示す縦断面図。符号の説明

1 0 玩具銃

1 1 ビストンシリンダー装置

1 2 シリンダー

1 3 ビストン

1 4 ピストンばね

2 0 機関部

3 0、 4 0、 5 0 リコイノレショック装置

3 1、 4 1 , 5 1 連絡部

3 2、 4 2、 5 2 ガイド穴

3 3、 4 3、 5 3 ウェイト

3 4、 4 4、 5 4 弾性体

3 5、 4 5 , 5 5 リコイルばね 3 7 銃本体の側

4 6 銃身

4 8 , 5 8 他端

4 9 , 5 9 一端発明を実施するための最良の形態

以下図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図 1ないし図 4は本発明を適用した玩具銃 1 0の例 1を示すもので、電動の発射部を有するいわゆる電動ガンの構成を備えている。例示のビストンシリンダー装置 1 1は固定されたシリンダー 1 2とその内部を摺動するピストン 1 3を有しており、ピストン 1 3が可動部であり、このピストン 1 3は、機関室後壁に支えられたビストンばね 1 4によって前方へ弾発されている。

ここで電動の発射部について簡単に説明しておく。例示の発射部は、ピストン下部に前後方向に設けたラック 1 5を有し、それに嚙み合う歯部と早戻りのための無歯部とから成るセクタ一ギヤ 1 6の 1回転でピストンの後退（蓄圧）と、前進（蓄圧の解放によるエアの圧縮）を行うもので、セクタ一ギヤ 1 6は減速歯車組を介してモーター 1 7により駆動される。モーター 1 7は、引き金 1 8を引く操作によって切り換わるスィツチ 1 9によりオンオフされる。セクタ一ギヤ 1 6にはピン 2 1が側方へ向けて植設され、それとの係合によって所要寸法後退する係合部 2 2を有する連絡部材 2 3がシリンダ一前方へ伸びていて、シリンダー 1 2の前端のノズル 2 4を、一時的に後退させ、弾丸 2 5を装弾部 2 6へ 1発ずつ供給することができるようになっている。これらのビストンシリンダー装置 1 1、電動発射部、装弹部 2 6は機関部 2 0を構成する。

図 1ないし図 4に示す小銃型の玩具銃 1 0において、本発明に係るリコイルショック装置 3 0は可動部であるピストン 1 3の移動軸線上かつピストン 1 3の後方にほぼ一直線状に配置されている。即ち、可動部であるピストン 1 3により後退方向へ移動させられるロッド状の連絡部 3 1が、機関室後壁に設けられたスラスト軸受 2 7に前進後退可能に設けられており、連絡部 3 1の先端はビストン 1 3に接触可能であり、連絡部 3 1の後端はウェイト 3 3の前部に形成されているガイド穴 3 2に差し込まれている。連絡部 3 1とウェイトとの間に介装される、弾性体 3 4はガイド穴 3 2の中に配置した小型のばねより成り、ウェイト 3 3 に伝えられる力を受けて圧縮状態となるリコイルばね 3 5がリコイルウェイト 3 3を収めたケース 3 6の内部後端部に配置されている。

上記の構成を有する例 1のリコイルショック装置 3 0では、引き金 1 8を引き、モーター 1 7が回転し、ピストン 1 3が後退を開始した時点では、ピストンばね 1 4の他には何の抵抗も受けずに後退するが、ピストン 1 3が連絡部 3 1であるロッドに当たるようになると連絡部 3 1は後退方向に抵抗を受けるようになる（図 2 ) 。しかし、連絡部 3 1は後端にて弾性体 3 4を圧縮し、その後さらに後退するとリコイルばね 3 5の圧縮が始まり、圧縮限界においてウェイト 3 3の荷重が銃本体の側 3 7に伝わるようになる（図 3 ) 。圧縮限界を超えると、リコィルばね 3 5は弾発力によって伸張に転じ、それによつてウェイト 3 3が前進し、その反作用が反動として射手に感じられることになる（図 4 ) 。このリコイルショックは引き金 1 8を引いている間中、間欠的に発生する。

図 5、図 6は本発明による装置 4 0の例 2を示すもので、ウェイト 4 3を、機関部 2 0の前方に装備されているスペース 4 7の中に組み込んだ例である。この例 2では、連絡部 4 1は、一端 4 9が、可動部であるピストン 1 3により後退させられる位置に配置され、かつ係合可能な鈎状に形成されていて、他端 4 8が、ウェイト 4 3の前方に伸ぴ、ガイド穴 4 2の中に差し込まれた上、弾性体 4 4 を介してストッパーに接続されている。故に、ピストン 1 3の後退方向の移動に伴う力は、ウェイト 4 3を前方から後方へ押し、リコイルばね 4 5を圧縮させることになる。例 2のウェイト 4 3は、例 1のウェイト 3 3がケース 3 6内を摺動するのに対して、銃身 4 6の外側に嵌挿され摺動する構成である。

. 他の構成は例 1の場合と同様であるので、例 1の符号を援用して例 2の装置 4 0の作動を説明する。例 2では、可動部であるピストン 1 3の後退により、その後端が連絡部 4 1の一端 4 9と係合を生じると、ウェイト 4 3を後退方向へ移動させ、リコイルばね 4 5を圧縮させる状態になる（図 6 ) 。そしてリコイルばね 4 5の圧縮されたのち、リコイルばね 4 5は弾発力によって伸張に転じ、このリコイルばね 4 5が圧縮され尽くして伸張に到る過程において、ウェイト 4 3の移動の反作用が反動の衝撃となり射手に感じられるものとなる。

図 7、図 8は本発明による装置 5 0の例 3を示すもので、ウェイト 5 3を、機関部 2 0の上方に備わっているスペース 5 7の中に組み込んだ例である。例 3 では、連絡部 5 1はその一端 5 9が、可動部であるピストン 1 3により後退させられる位置に配置され、かつ係合可能な鈎状に形成されていて、他端 5 8が、ゥエイト 5 3の内部にて前後方向へ移動可能としたガイド穴 5 2に入り込み、弾性体 5 4を介してウェイト 5 3を後退方向へ移動可能に設けている。ピストン 1 3 の後退方向への移動に伴う力はウェイト 5 3を後方へ押し、リコイルばね 5 5を圧縮可能とする。例 3の場合、ウェイト 5 3は、機関部上と铳本体内との間のスペース 5 7の構成壁面若しくは同スペース 5 7と同形にした収容部内にて前後方向へ摺動可能に設けられている。

例 3では、可動部であるビストン 1 3の後退により、その後端が連絡部 5 1 の一端 5 9と係合して抵抗を生じると、ウェイト 5 3を後退方向へ移動させ、リコイルばね 5 5を圧縮させる状態となる。リコイルばね 5 5の圧縮限界を超えたのちリコイルばね 5 5は弾発力によって伸張に転じ、このリコイルばね 5 5の圧縮から伸張に到る過程において、ウェイト 5 3の移動の反作用が反動の衝撃となり身体に体感されるものとなる。このリコイルショックのタイミングはリコイルばねの強弱によって調整することができる。産業上の利用可能性

ビストンシリンダー装置の可動部から伝えられる力に基因してウェイトを駆動することによるショックの増幅、または、ショックの相殺。

Claims

請求の範囲 . 圧縮エアを生成するビストンシリンダー装置における可動部の動作に基因してウェイトを駆動し、模擬的な反動を得るようにした装置であって、可動部により後退方向へ移動をさせられる連絡部を設けるともに、可動部により連絡部を介してウェイトに伝えられる力を受けて圧縮状態となるリコイルばねを設け、リコイルばねが圧縮されその後弾発力により伸張する際のウェイトの移動に伴う反作用が銃本体に伝達されるようにしたことを特徴とする玩具銃におけるリコイルショック装置。 . 可動部と連絡部及ぴウェイトがほぼ一直線状に同順に配置されている請求項 1記載の玩具銃におけるリコイルショック装置。 . 連絡部は、その一部が可動部により後退させられる位置に配置されており、かつ可動部の移動軸線と平行に延びた連絡部の他の一部にてウェイトに連絡している請求項 1記載の玩具銃におけるリコイルショック装置。 . 連絡部とウェイトの間又はピストンと連絡部の間のどちらか一方又は両方に、連絡部の後退移動により圧縮状態となる弾性体を介装した構成を有する請求項 2〜 3記載の玩具銃におけるリコイルショック装置。