WO2008096517A1 - 車体の傾斜搬送装置 - Google Patents

Abstract

車体を傾けながら搬送する車体の傾斜搬送装置が開示される。該装置は、車体を搬送するオーバーヘッドコンベア(20)を含んでいる。オーバーヘッドコンベアを構成する前部吊りメンバー(26)及び後部吊りメンバー(27)のうちの一方を屈曲自在又は伸縮自在にする。このため、オーバーヘッドコンベアは変形し、車体は傾斜状態で運搬される。

Description

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- 1 - 明 細 書 車体の傾斜搬送装置 技術分野

本発明は、 車体を搬送する車体の傾斜搬送装置の改良に関する。 背景技術

車体の製造工程は、 鉄粉、 油、 ゴミなどの汚れを除去するために車体を洗浄 し、 洗浄された車体に電着塗装を施して、 以降のカラー塗装工程に備える。

洗浄は、 水などの洗浄液中に車体を浸潰させ、 その後の車体に洗浄液を噴射 して行う。 洗浄後は、 車体、 特に室内に溜まった洗浄液を迅速に排出する必要が る。

電着塗装は、 電着液を溜めた槽に車体を沈めて実施する。 電着塗装後は、 車 体、 特に室内に溜まった電着液を迅速に排出する必要がある。

従来、 車体の室内に溜まった液体を迅速に排出する技術が、 特開平 1 1一 1 7 0 9 8 7号公報で知られている。

以下、 上記洗浄液の排出について、 図 1 5に基づいて説明する。

図 1 5を参照するに、 洗浄液 1 0 1が溜められた洗浄層 1 0 2の上方に屈曲 したレール 1 0 3、 1 0 4、 1 0 5、 1 0 6、 1 0 7が配置され、 これらのレー ル 1 0 3 ~ 1 0 7にオーバ一へッドコンベア 1 0 8、 1 0 9が吊されている。

例えば、 下がり勾配のレール 1 0 4に到達したオーバーへッドコンベア 1 0 8に積載された車体 1 1 1に、 ノズル 1 1 2から洗浄液を噴射する。 車体 1 1 1 が前下がりに傾斜しているため、 用済みの洗浄液 1 1 3は車体 1 1 1の前部から 洗浄層 1 0 2へ落下する。

上がり勾配のレール 1 0 6に到達したオーバーへッドコンベア 1 0 9に積載 された車体 1 1 4に、 ノズル 1 1 5から洗浄液を噴射する。 車体 1 1 4が後下が りに傾斜しているため、 用済みの洗浄液 1 1 5は車体 1 1 4の後部から洗浄層 1 0 2へ落下する。そのため、洗浄液 1 1 3、 1 1 5の排出は、短時間で終了する。 傾斜角度は大きいほど （例えば 6 0 ° )、 排出性が高まる。 一方、 レール 1 0 4やレール 1 0 6の傾斜角には限度がある。 そこで、 レール 1 0 4、 1 0 6の 近傍にガイドレール 1 1 7、 1 1 8を付設し、 傾斜角度を増加させるようにして いる。

オーバーヘッドコンベア 1 0 8、 1 0 9を構成する吊りメンバー 1 1 9、 1 1 9は、 一般に細いパイプ又は丸棒で構成される。 パイプや丸棒は単純な引張り 力には耐久性を有するが、 曲げ力には耐久性が乏しい。

従来の技術では、 吊りメンバー 1 1 9、 1 1 9には引張リカに加えて大きな 曲げ力が作用するため、 パイプや丸棒の径を増加するなどの剛性向上を図る必要 があり、 オーバーへッドコンベア 1 0 8、 1 0 9の自重が大幅に増大し、 運転の ための電気代などが嵩むこととなる。

ガイドレール 1 1 7、 1 1 8は空中に設ける必要があり、 これらのガイドレ ール 1 1 7、 1 1 8力《複雑になると共に、 ガイドレーノレ 1 1 7、 1 1 8を支える 支持構造が大規模になる。

レール 1 0 4、 1 0 6は傾斜させる必要があるので、 レール 1 0 3 ~ 1 0 7 の構造が複雑にある。

そこで、 レール 1 0 3〜 1 0 7を屈曲させる必要がなく、 吊りメンバー 1 1 9、 1 1 9に過大な曲げ力が作用する心配がない車体の傾斜搬送装置が求められ る。 発明の開示

本発明は、 レールを屈曲させる必要がなく、 且つ吊りメンバーに過大な曲げ 力が作用する心配のない車体の傾斜搬送装置を提供することを目的とする。

本発明によれば、 車体に付着した液体を排出する又は前記車体に液体を噴射 するために、 前記車体を傾けながら搬送する傾斜搬送装置であって、 車体を傾け ながら搬送するォ一バーへッドコンベアと、 該オーバ一へッドコンベアの下方に 配置されたガイドレールと、 を具備しており、 前記オーバーヘッドコンベアは、 前記車体を載せる車体受けメンバーと、 この車体受けメンバーの前部を吊る前部 吊りメンバーと、 車体受けメンバーの後部を吊る後部吊りメンバーと、 を備えて おリ、 前記前部吊リメンバーと後部吊リメンバーのうちの一方が屈曲自在又は伸 縮自在に構成されている車体の傾斜搬送装置が提供される。

このように、 車体を搬送するオーバ一ヘッドコンベアにおいて、 前部吊リメ ンバーと後部吊りメンバーのうち、 一方が屈曲自在又は伸縮自在に構成されてい るため、 車体を傾斜状態で運搬することができる。

吊りメンバーの一方を屈曲又は伸縮させるだけであるから、 オーバーへッド コンベアを支えるレールは水平のままでよい。 また、 吊りメンバーに大きな曲げ 力が作用する心配がないため、 吊リメンバーの軽量化が可能となる。

さらに、 車体を傾斜させるときに用いるガイドレールをオーバ一へッドコン ベアの下方に配置したので、 ガイドレールの変更が容易であり、 多機種混合ライ ンの搬送中の機種に応じて最適な傾斜角度を設定できる。

前記屈曲自在又は伸縮自在に構成されている吊リメンバ一は、 好ましくは、 屈曲部位又は伸縮部位より下に、 前記ガイドレールで案内されるローラを備えて いる。 このため、 吊りメンバーは、 ガイドレールにスムーズに案内される。

前記ガイドレールの側方部には、 好ましくは、 高さや角度が変更可能な複数 の洗浄液噴射ノズルが設けられている。 車種混合ラインにおいて、 搬送される車 種毎に最適な洗浄液噴射角度を設定できるので、 車体の前処理工程や、 電着塗装 工程での各洗浄が容易になる。

前記ガイドレールは、 好ましくは、 その後部に前上がりの傾斜面を有してい る。 この傾斜面により車体は傾斜される。

前記前部吊リメンバー又は後部吊リメンバーのうちの一方が、 前記ローラを 介して前記ガイドレールの前記前上がりの傾斜面に沿って案内される際、 前記屈 曲又は伸縮することにより、 前記車体は傾斜する。 図面の簡単な説明

図 1は 第 1実施例の車体の傾斜搬送装置の側面図、

図 2は 図 1の 2— 2線に沿った断面図、

図 3は 図 2の 3部拡大図、

図 4は 図 1の 4— 4線に沿った断面図、 図 5は、 図 4の 5部拡大図、

図 6は、 図 4の 6部拡大図、

図 7は、 図 1の 7部拡大図、

図 8 A〜図 8 Dは、 水平姿勢の車体が前上がりに傾斜し始め、 最大傾斜姿勢 の車体が水平姿勢に戻り始めるまでを示した図、

図 9は、 第 2実施例の車体の傾斜搬送装置の側面図、

図 1 0は、 図 9の 1 0部拡大図、

図 1 1は、 第 2実施例の傾斜搬送装置において、 車体が傾斜した際の前部吊 リメンバーの状態を示した図、

図 1 2は、 複数の洗浄液噴射ノズルの配置例を示した図、

図 1 3は、 図 1 2の 1 3— 1 3矢視図、

図 1 4は、 塗装プロセスのフロー図、

図 1 5は、 従来の車体の傾斜搬送装置の概略図である。 発明を実施するための最良の形態

図 1〜図 8は、 第 1実施例の傾斜搬送装置 1 0を示している。

図 1を参照すると、 車体の傾斜搬送装置 1 0は、 地面、 基礎又は基礎に固定 された基台に設けられているガイドレール 1 1と、 地面又は基礎から上方に配置 されているォ一バーヘッドコンベア 2 0とからなる。 ガイドレール 1 1は前上が リ傾斜面 1 2や水平面 1 3を備えている。

オーバーへッドコンベア 2 0は、 空中に水平に張られているフリーレール 2 1と、 このフリーレール 2 1に沿って走行する複数のキャリア 2 2と、 隣り合う キャリア 2 2、 2 2を連結する連結メンバー 2 3、 2 3、 2 3と、キャリア 2 2、 2 2から下げた支持メンバー 2 4、 2 4と、 これらの支持メンバ一 2 4、 2 4で 支持される上部枠 2 5と、 この上部枠 2 5の前部 （図では右側） から下げた前部 吊りメンバ一 2 6と、 上部枠 2 5の後部から下げた後部吊りメンバー 2 7と、 こ れらの吊りメンバー 2 6、 2 7の下端に渡した下部枠 2 8と、 車体 2 9を載せる ために下部枠 2 8に渡した車体受けメンバー 3 1とからなる。

3 0はパワーレールと呼ばれる牽引索であり、 フリーレール 2 1に移動自在 に取り付けられているキャリア 2 2、 2 2は、 パワーレール 3 0の作用で走行駆 動される。

図 2に示されているように、 後部吊りメンバー 2 7、 2 7は、 車体 2 9を挟 むようにして上部枠 2 5から降ろされ、 下部枠 2 8と車体受けメンバー 3 1と上 部枠 2 5で、 矩形状の枠となっている。

図 3に示されているように、 後部吊りメンバ一 2 7は、 第 1の軸受機構 3 3 を介して下部枠 2 8に接続されている。

第 1の軸受機構 3 3は、 後部吊リメンバー 2 7に設けた鍔付き円筒状のメタ ル 3 4と、 下部枠 2 8から水平に延びて円筒状のメタル 3 4に嵌合する軸 3 5と からなる。

この軸 3 5の先端にメタル 3 4の内径よリ大径の円板 3 6をボルト 3 7で固 定する。 これで、 メタル 3 4から軸 3 5が図右へ抜けることを防止することがで きる。 この場合は、 後部吊りメンバー 2 7に、 開口 3 8を設け、 この開口 3 8を 通じて円板 3 6の着脱を行う。 通常は開口 3 8をリツド 3 9で塞いでおくことが 望ましい。

第 1の軸受機構 3 3により、 後部吊りメンバ一 2 7に対して下部枠 2 8は図 面上下方向に揺動可能となる。

図 4に示されているように、 前部吊りメンバー 2 6、 2 6は、 車体 2 9を挟 むようにして上部枠 2 5から降ろされ、 下部枠 2 8と車体受けメンバー 3 1と上 部枠 2 5で、 矩形状の枠となっている。

図 5に示されているように、 前部吊りメンバ一 2 6は、 第 2の軸受機構 4 1 を介して上部枠 2 5に接続されている。 この第 2の軸受機構 4 1は、 図 3で説明 した第 1の軸受機構 3 3と同一構造で差し支えないため、 符号を流用して、 詳細 な説明は省略する。

第 2の軸受機構 4 1により、 上部枠 2 5に対して、 前部吊りメンバー 2 6は 図面表裏方向へ揺動可能となる。

図 6を参照すると、 前部吊りメンバ一 2 6は、 第 3の軸受機構 4 3を介して 下部枠 2 8に接続されている。 この第 3の軸受機構 4 3は図 3で説明した第 1の 軸受機構 3 3と同一構造で差し支えないため、 符号を流用して、 詳細な説明は省 略する。

第 3の軸受機構 4 3により、 下部枠 2 8に対して、 前部吊りメンバー 2 6は 図面表裏方向へ揺動可能となる。

前部吊リメンバ一 2 6は、 下部に次に説明するフリーロール機構 4 5を備え ている。

フリーロール機構 4 5は、 開口 3 8を塞ぐリッドを兼ねたフランジ 4 6と、 このフランジ 4 6から水平に延びている支軸 4 7と、 この支軸 4 7の先端にベア リング 4 8を介して設けたローラ 4 9と、 支軸 4 7の先端にポルト 5 1で固定し た抜け止め板 5 2とからなる。

支軸 4 7は、 フランジ 4 6及びボルト 5 3、 5 3で前部吊りメンバー 2 6に 固定されているが、 ベアリング 4 8の作用で、 ローラ 4 9は自在に回転する。

図 7に示すように、 前部吊りメンバ一 2 6は、 下メンバ一 5 4と、 上メンバ 一 5 5と、 これらのメンバー 5 4、 5 5を繋ぐ関節部 5 6とから構成される。

関節部 5 6は、 例えば、 下メンバー 5 4の上端に切欠き形成した弧状凹部 5 9と、 下メンバー 5 4の上部から上方へ延びるステ一 5 7と、 上メンバー 5 5の 下端に形成した弧状凸部 5 8と、 この弧状凸部 5 8に弧状凹部 5 9を合わせた状 態で両部分を連結するピン 6 1とからなる。

下及び上メンバ一 5 4， 5 5は、ピン 6 1を中心として想像線で示すように、 ドッグレツグ状に屈曲する。

好ましくは、 両メンバー 5 4、 5 5にテンションが作用していないときに、 両メンバー 5 4、 5 5を、 ドッグレツグ状に屈曲させる！ シヨンばね 6 2をピ ン 6 1に取付ける。両メンバー 5 4， 5 5は、 I ^一シヨンばね 6 2により、常時、 想像線で示したようにドッグレツグ状に屈曲するよう付勢されている。

下メンバー 5 4に上向き力が加わったときに、必ず、想像線のように屈曲し、 屈曲が円滑に行われる。

下メンバー 5 4に下向き力が加わると、 I ^一シヨンばね 6 2に抗して、 両メ ンバ一 5 4、 5 5は実線のように、 一直線になる。

以上の構成からなる第 1実施例の傾斜搬送装置の作用について、 図 8 A〜図 8 Dに基づいて説明する。 図 8 Aに示すように、ォ一バーへッドコンベア 2 0で支持された車体 2 9は、 ほぼ水平な姿勢で、 図左から右へ移動している。 オーバーヘッドコンベア 2 0の 下には、 前上がり傾斜面 1 2と、 この傾斜面 1 2に続く水平面 1 3を有するガイ ドレール 1 1が配置されている。

図 8 Bに示すように、 ローラ 4 9が傾斜面 1 2に接触すると、 ローラ 4 9は 傾斜面 1 2に沿って上昇する。 すると、 前部吊りメンバー 2 6はピン 6 1を中心 にしてドッグレツグ状に屈曲する。 後部吊りメンバー 2 7は屈曲しない。 この結 果、 下部枠 2 8及び車体受けメンバー 3 1は前上がりに傾斜し、 車体 2 9が傾斜 状態になる。

図 8 Cに示すように、 ローラ 4 9は水平面 1 3で案内され、 この姿勢のまま 車体 2 9は図左から右へ移動する。 車体 2 9は大きく傾いているため、 車内に残 つた洗浄水は速やかに排出され、 車体の床面に付着した鉄粉、 油、 綿、 治具から 発生するゴミは、 洗浄水と共に車体のステアリングロッド等の大径の穴から洗浄 槽へ排出される。 洗浄水や異物の排出に要する時間は、 水平面 1 3の水平部の長 さを調節することや、 ァクチユエータ 1 7によリガイドレール 1 1の高さを調節 することにより、 車種に応じて決定することができる。

図 8 Dに示すように、 水平面 1 3に続く前下がりの傾斜面 1 4に、 ローラ 4 9が案内されれば、 車体 2 9は傾斜状態から、 水平状態に徐々に戻る。

図 8 A〜図 8 Dから明らかなように、 フリーレール 2 1は、 従来技術のよう に屈曲させる必要がない。

ガイドレール 1 1は基礎 1 5上に設置することができる。 ガイドレール 1 1 は簡単に設置できるため、 車種の切替が必要な場合は、 形状の異なるガイドレー ルに簡単に交換することができる。 および、 異なる形状のガイドレールを基礎 1 5上に並べることもできる。 したがって、 本発明によれば、 多車種対応が容易に なる。

更に、 ガイドレール 1 1を支える支柱 1 6に油圧、 空圧、 または電動などで 駆動するァクチユエータ 1 7を組み合わせることが望ましい。 そうすれば、 ァク チユエータ 1 7を作動させることで、 ガイドレール 1 1の高さ （基礎 1 5からの 高さ） を、 車種別に切り換えることができる。 後部吊りメンバー 2 7には、 主に下向き力が作用し、 曲げ力はあまり作用し ない。 この結果、 後部吊りメンバー 2 7は、 それほど剛性を高める必要がなく、 小形、 軽量化が保てる。

図 9〜図 1 1は、 第 2実施例の傾斜搬送装置を示している。 図 9に示した第 2実施例の傾斜搬送装置は、 図 1に示した第 1実施例の前部吊りメンバー 2 6の 構造のみが図 1 0に示すように変更されている。 その他は変更ないので、 図 1に 示した第 1実施例の符号を流用して、 その詳細な説明は省略する。

図 1 0を参照すると、 第 2実施例の前部吊りメンバー 2 6は、 上メンバー 5 5と、 下メンバー 5 4と、 この下メンバー 5 4の上端から上方へ延び、 且つ上メ ンバ一 5 5に差し込み可能な形状にしたリンクプレート 6 4と、 このリンクプレ ート 6 4に開けた長孔 6 5と、 この長孔 6 5を貫通するように上メンバー 5 5の 下部に設けたピン 6 6とからなる。長孔 6 5の分だけ、上メンバ一 5 5に対して、 下メンバー 5 4が上下に移動可能になる。

図 1 1に示すように、 ローラ 4 9がガイドレール 1 1に案内されると、 下メ ンバ一 5 4のみが上昇し、 下部枠 2 8、 車体受けメンバ一 3 1及び車体 2 9が傾 斜状態になる。

第 1実施例および第 2実施例で説明したように、 前部吊りメンバ一 2 6は、 図 8 Cで示したように屈曲可能としてもよく、 図 1 1で示したように伸縮自在と してもよい。

図 1 2は、 第 1実施例および第 2実施例の傾斜搬送装置に適用される洗浄液 噴射ノズルの配置例を示している。

図 1 2に示されるように、 ガイドレール 1 1からブラケット 6 7を出し、 こ のブラケット 6 7に支柱 6 8を立て、 この支柱 6 8に、 上下動可能に複数のノズ ルホルダー 6 9、 6 9、 6 9を取付ける。 第 1ねじ 7 1を締め付けることで複数 のノズルホルダー 6 9を支柱 6 8に固定することができる。

図 1 3に示されているように、各ノズルホルダ一 6 9から横バ一 7 2を出し、 この横バー 7 2にリング 7 3を取付け、 このリング 7 3に洗浄液噴射ノズル 7 4 を固定する。 第 2ねじ 7 5を緩めると、 横バー 7 2を中心に洗浄噴射ノズル 7 4 の仰角又は俯角を調整することができる。 また、 第 1ねじ 7 1を緩めると支柱 6 8廻りに洗浄液噴射ノズル 74を旋回させることができる。

図 1 2及び図 1 3に想像線で示すようなアーム 77で洗浄噴射ノズル 74を 支持させるようにしてもよい。 アーム 77をァクチユエ一タゃロボットなどで駆 動するようにすれば、 洗浄噴射ノズル 74の上下角、 水平角、 高さを機種別に変 更することができる。

この場合、 支柱 68を省くことができるが、 支柱 68を残して、 支柱 68で 洗浄噴射ノズル 74をガイドさせることで、 ァクチユエータなどの簡便化を図る こともできる。

このように、 ガイドレール 1 1の側方部に、 高さや角度が変更可能な洗浄液 噴射ノズル 74が設けられているため、 大きさが異なる車体を順次洗浄すること ができ、 いわゆる混流生産に容易に対応させることができる。

図 1 4は、 塗装のプロセスを示している。

図 1 4によれば、 溶接工程 （ST01 ) から送られてきた車体には、 汚れが 付いているため、 脱脂液や水を用いて洗浄することで次工程のための前処理 （S TO 2) を施す。 この前処理では洗浄が盛んに行われるため、 本発明が有用とな る。

次に、 車体に電着塗装 （ST 03) を施す。 この電着塗装では、 車体内に残 つている電着液の排出を促し、また、水洗浄を行うため、水の排出が必要となり、 本発明が有用となる。

その後、 シーラー塗布 （S T04)、 中塗塗装 （S T 05)、 ベース塗装 （S TO 6)、 クリア塗装 （S T07) を施し、 検査 （S T 08) で合格すれば、 防 鲭 （S T 09) を施して、 次の組立工程 （S T 1 0) へ回す。

本実施例では、 前部吊リメンバ一を屈曲又は伸縮可能にしたが、 後部吊リメ ンバーを屈曲又は伸縮可能にしてもよい。

さらに、 本実施例では、 車体の後部から槽に入槽する方式としたが、 車体の 前部から槽に入槽する方式であっても、 同一の効果が得られる。 産業上の利用可能性

本発明は、 車体の電着塗装工程やそれの前処理工程に配置する車体の傾斜搬 送装置に好適である

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 車体に付着した液体を排出する又は前記車体に液体を噴射するために、 前 記車体を傾けながら搬送する傾斜搬送装置であって、

車体を傾けながら搬送するオーバーへッドコンベアと、

該ォ一バーへッドコンベアの下方に配置されたガイドレールと、

を具備しており、

前記オーバーへッドコンベアは、

前記車体を載せる車体受けメンバーと、

この車体受けメンバーの前部を吊る前部吊リメンバーと、

車体受けメンバーの後部を吊る後部吊リメンバーと、

を備えており、

前記前部吊リメンバーと後部吊リメンバーのうちの一方が屈曲自在又は伸縮 自在に構成されていることを特徴とする車体の傾斜搬送装置。

2 . 請求項 1に記載の傾斜搬送装置であって、

前記屈曲自在又は伸縮自在に構成されている吊リメンバ一は、 屈曲部位又は 伸縮部位より下に、 前記ガイドレールで案内されるローラを備えていることを特 徵とする車体の傾斜搬送装置。

3 . 請求項 1に記載の傾斜搬送装置であって、

前記ガイドレールの側方部には、 高さや角度が変更可能な複数の洗浄液噴射 ノズルが設けられていることを特徴とする車体の傾斜搬送装置。

4 . 請求項 1、 2又は 3に記載の傾斜搬送装置であって、

前記ガイドレールは、 その後部に前上がりの傾斜面を有していることを特徴 とする。

5. 請求項 4に記載の傾斜搬送装置であって、 前記前部吊リメンバー又は後部吊リメンバーのうちの一方が、 前記ローラを 介して前記ガイドレールの前記前上がりの傾斜面に沿って案内される際、 前記屈 曲又は伸縮することにより、 前記車体は傾斜することを特徴とする。