WO2007142146A1

WO2007142146A1 - 吸収性物品

Info

Publication number: WO2007142146A1
Application number: PCT/JP2007/061205
Authority: WO
Inventors: Yuki Noda; Kenichiro Kuroda
Original assignee: Uni-Charm Corporation
Priority date: 2006-06-02
Filing date: 2007-06-01
Publication date: 2007-12-13
Also published as: US8585673B2; US20090281515A1; CN101495076B; CN101495076A; JP2007319544A; KR101208765B1; KR20090024107A; EP2025314A4; JP4819580B2; EP2025314A1

Description

明細書

吸収性物品

技術分野

[0001] 本発明は、吸収性物品に関する。

背景技術

[0002] 従来より、経血等の***物を吸収させるための吸収性物品として、生理用ナプキン、パンティライナー、尿取りパッド等が使用されている。これらの吸収性物品は、経血等を吸収し保持する吸収体と、この吸収体の肌当接面側の表面を覆う液透過性の表面シートと、吸収体の着衣側に該当する裏面を覆う液不透過性の裏面シートと、を有し、例えば、下着のクロッチ布の内面に接着させた状態等で着用される。

[0003] ところで、上記のような吸収性物品は、着用者の***部からの***物を確実に捕捉するために吸収体を有する吸収層を***部に密着させて使用することが望まれている。し力しながら、近年においては、着用者のライフスタイルが多様ィ匕しており、これに伴う吸収性物品に対する使用方法も多様ィ匕してきている。例えば、身体と吸収性物品との密着性をより高めたいものが望まれたり、例えば、防漏性を維持しつつ、密着性から生じる吸収性物品からの身体への圧迫感を弱めたいものが望まれたりしている。

[0004] これに対し、例えば、実開平 3— 101933号公報（以下、特許文献 1)において、吸収性物品の長手方向の両端に伸縮自在のフラップを形成し、フラップに設けられたずれ止め材を下着等に接着させることにより、下着の着用時における吸収性物品の身体への密着性を向上させた吸収性物品が開示されている。

[0005] また、例えば、特開平 11— 99179号公報（以下、特許文献 2)において、生理用ナプキンの両端部力伸縮性のある弾性部材を延出させ、その弾性部材における延出端部の下着当接面に粘着域を設け、これを下着等に接着することにより、下着着用時における吸収性物品の身体への密着性を向上させた吸収性物品が開示されている。

[0006] 特許文献 1及び 2に記載の吸収性物品は、吸収性物品の長手方向における両端部に弾性部材を設け、この弾性部材に生じる弾性力を用いて着用者の***部側に吸収性物品を引っ張り、密着性を向上させている。

[0007] さらに、例えば、特開平 2005— 95510号公報（以下、特許文献 3)において、吸収性物品の裏面シート側にベルトを通す孔、若しくはガイドを設け、この孔、若しくはガイドに通すベルトの両端には、ベルトを吸収性物品の表面シート等に固定するための止着部を備えた吸収性物品が開示されている。

[0008] 特許文献 3に記載の吸収性物品は、吸収性物品の裏面シート側に設けられた孔、若しくはガイドにベルトを通すことにより、吸収性物品のずれを防止している。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0009] し力しながら、特許文献 1から 3に開示された技術は、吸収性物品における所定の密着性を向上させることは可能であるが、例えば、吸収性物品のフィット感を変更できるものではな力つた。これにより、所定の防漏性を維持しつつ、吸収性物品と身体とのフィット感を変化可能な吸収性物品が望まれていた。

[0010] 本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、所定の防漏性を維持しつつ、フィット感を変更可能な吸収性物品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0011] 本発明者は、上記目的を達成するために、吸収性物品本体に長手方向及び幅方向のそれぞれに伸縮可能な帯状部材を設け、この帯状部材と吸収性物品本体を所定の位置において接合することにより、帯状部材の伸縮に合わせて、吸収性物品本体を変形可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、以下のような吸収性物品を提供する。

[0012] (1) 略縦長状の吸収性物品であって、該吸収性物品の厚さ方向における一方側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シート部と、前記吸収性物品の厚さ方向における他方側であって、前記表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を少なくとも有する吸収性物品本体と、前記吸収性物品本体の前記他方側に該吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置される帯状部材と、を備え、前記帯状部材は、少なくともその一部に該帯状部材における幅方向に狭くなるよう変形可能な変形領域を有すると共に、該帯状部材の前記長手方向における両端の少なくとも一端側には、係止部が設けられており、前記吸収性物品本体と前記帯状部材とは、前記変形領域に設けられ、前記吸収性物品本体の前記幅方向における中心を挟んで、所定間隔をもって互いに離間した接合部において接合される吸収性物品。

[0013] (1)の発明によれば、吸収性物品は、吸収性物品の厚さ方向における一方側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シート部と、吸収性物品の厚さ方向における他方側であって、表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を有する吸収性物品本体と、吸収性物品本体の他方側に吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置される帯状部材と、を備え、略縦長に形成されている。帯状部材は、少なくともその一部が幅方向に狭くなるよう変形可能な変形領域を有する。また、帯状部材は、長手方向における少なくとも一端側に係止部が設けられている。そして、吸収性物品本体と帯状部材とは、この変形領域において、吸収性物品本体の幅方向における中心を挟んで、所定間隔をもって互いに離間した接合部にぉ、て接合されている吸収性物品を提供することができる。

[0014] (2) 前記変形領域は、前記長手方向及び前記幅方向に延伸及び収縮可能であり、前記長手方向への延伸と連動して前記幅方向における長さが短くなるよう変形し、前記長手方向への収縮と連動して前記幅方向における長さが長くなるよう変形する (1)に記載の吸収性物品。

[0015] (2)の発明によれば、変形領域は、長手方向及び幅方向に延伸及び収縮可能に形成される。例えば、帯状部材が長手方向に引っ張られることにより、変形領域は、その動きと連動して幅方向における長さが短くなる。また、帯状部材の長手方向における引張りを弱くすれば、これに連動して変形領域は幅方向における長さの収縮量も弱くなるように変形する。このように、変形領域の幅方向における変形量と連動して、吸収性物品の厚さ方向における変形量を調整可能となる吸収性物品を提供することができる。

[0016] (3) 前記帯状部材の前記長手方向における少なくとも一端側には、前記吸収性物品本体の前記長手方向における外縁部力少なくともその一部が延出する把持部が形成される（1)又は（2)に記載の吸収性物品。

[0017] (3)の発明によれば、長手方向における少なくとも一方に、吸収性物品本体の長手方向における外縁部から延出する把持部を備える吸収性物品を提供することができる。

[0018] (4) 前記吸収性物品本体の前記他方側には、前記帯状部材の前記長手方向における少なくとも一部を被包し、前記帯状部材の幅方向における全部を被包する力バー部が更に配置される（1)から（3)のいずれかに記載の吸収性物品。

[0019] (4)の発明によれば、厚さ方向における他方側に帯状部材を被包するカバー部を備える吸収性物品を提供することができる。

[0020] (5) 前記把持部は、前記帯状部材の延伸方向を示唆する案内要素を備える（1) から (4)のいずれかに記載の吸収性物品。

[0021] (5)の発明によれば、把持部に帯状部材の延伸方向を示唆する案内要素を備える吸収性物品を提供することができる。

[0022] (6) 前記帯状部材は、少なくとも一部が液不透過性の材料を有する（1)から（5) のいずれかに記載の吸収性物品。

[0023] (6)の発明によれば、帯状部材の少なくとも一部が液不透過性の材料を有する吸収性物品を提供することができる。

[0024] (7) 前記帯状部材の幅方向における長さは、前記吸収性物品本体の前記幅方向における長さの 30%以上の範囲にある（1)から（6)のいずれかに記載の吸収性物品

[0025] (7)の発明によれば、帯状部材の幅方向における長さが、吸収性物品本体の幅方向における長さの 30%以上の範囲にある吸収性物品を提供することができる。

[0026] (8) 前記変形領域を前記幅方向における長さが短くなるよう変形させることで前記接合部を互いに接近させ、前記吸収性物品本体を前記一方側に凸変形させる（1) から（7)のいずれかに記載の吸収性物品。

[0027] (8)の発明によれば、吸収性物品本体は、変形領域の幅方向における長さを短くするように変形させることにより、厚さ方向における一方側に吸収性物品本体を凸状に変形可能とする吸収性物品を提供することができる。 [0028] (9) 前記変形領域における前記長手方向における延伸量を調整することで前記接合部の間隔を調整し、前記吸収性物品本体の前記凸変形における突出高さを調整可能な（2)から（8)の、ずれかに記載の吸収性物品。

[0029] (9)の発明によれば、変形領域における前記長手方向における延伸量を調整することにより、厚さ方向における吸収性物品本体の凸変形における突出高さを調整可能な吸収性物品を提供することができる。

[0030] (10) 略縦長状の吸収性物品であって、該吸収性物品の厚さ方向における一方側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シート部と、前記吸収性物品の厚さ方向における他方側であって、前記表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を少なくとも有する吸収性物品本体と、該吸収性物品本体の前記他方側に前記吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置され、少なくとも一部に前記長手方向への延伸と連動し前記幅方向における長さが短くなるよう変形可能な変形領域を有する帯状部材と、前記変形領域に設けられ、前記吸収性物品本体と前記帯状部材とを、前記吸収性物品本体の前記幅方向における中心に対し、所定間隔をもって互いに離間した接合部と、を備え、前記帯状部材を前記長手方向に引つ張ることにより、前記変形領域が前記長手方向に延伸すると共に前記幅方向における長さが短くなるよう変形させ、前記変形領域における変形により、前記結合部を互、に接近させ、前記吸収性物品本体を前記一方側に凸変形させる吸収性物品。

[0031] (10)の発明によれば、吸収性物品は、吸収性物品の厚さ方向における一方側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シート部と、吸収性物品の厚さ方向における他方側であって、表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を有する吸収性物品本体と、吸収性物品本体の他方側に吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置され、少なくとも一部に長手方向への延伸と連動し幅方向における長さが長くなるよう変形可能な変形領域を有する帯状部材と、変形領域に設けられる接合部であって、吸収性物品本体と帯状部材とを、吸収性物品本体の幅方向における中心に対し、所定間隔をもって互いに離間した接合部と、を備える。そして、帯状部材を長手方向に引っ張ることにより、変形領域が長手方向に延伸すると共に幅方向における長さが短くなるよう変形させる。この変形領域における変形により、結合部を互いに接近させ、吸収性物品本体を一方側に凸変形させる吸収性物品を提供することができる。

[0032] (11) 略縦長状の吸収性物品であって、該吸収性物品の厚さ方向における一方側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シート部と、前記吸収性物品の厚さ方向における他方側であって、前記表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を少なくとも有する吸収性物品本体と、該吸収性物品本体の前記他方側に前記吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置される帯状部材と、を備え、前記吸収性物品本体は、該吸収性物品本体の前記幅方向における中心を挟んで、所定間隔をもって互いに離間した接合部を備え、前記接合部には、該接合部のそれぞれを繋ぐ連結部材が設けられており、前記帯状部材は、前記長手方向における一端側にお!ヽて、前記連結部材を介して前記接合部のそれぞれと連結される吸収性物品。

[0033] (11)の発明によれば、吸収性物品は、吸収性物品の厚さ方向における一方側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シート部と、前記吸収性物品の厚さ方向における他方側であって、前記表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を有する吸収性物品本体と、吸収性物品本体の他方側に吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置される帯状部材と、を備える。さらに、吸収性物品本体は、吸収性物品本体の幅方向における中心を挟んで、所定間隔をもって互いに離間した接合部を備え、この接合部のそれぞれは、連結部材により接合されている。帯状部材は、長手方向における一端側において、連結部材を介して接合部のそれぞれと連結される吸収性物品を提供することができる。

[0034] (12) 前記帯状部材の前記長手方向における前記一端側と対向する他端側には、前記吸収性物品本体の前記長手方向における外縁部力少なくともその一部が延出する把持部が形成される (11)に記載の吸収性物品。

[0035] (12)の発明によれば、帯状部材の長手方向における一端側と対向する他端側に、吸収性物品本体の長手方向における外縁部力少なくともその一部が延出する把持部が形成される吸収性物品を提供することができる。

[0036] (13) 前記吸収性物品本体の前記他方側には、前記帯状部材の前記長手方向における少なくとも一部を被包し、前記帯状部材の幅方向における全部を被包するカバー部が更に配置される（11)又は（12)に記載の吸収性物品。

[0037] (13)の発明によれば、吸収性物品本体の厚さ方向における他方側に、帯状部材の長手方向における少なくとも一部を被包し、帯状部材の幅方向における全部を被包するカバー部が配置される吸収性物品を提供することができる。

[0038] (14) 前記把持部は、前記帯状部材の延伸方向を示唆する案内要素を備える（1

1)から（13)のいずれかに記載の吸収性物品。

[0039] (14)の発明によれば、把持部に帯状部材の延伸方向を示唆する案内要素を備える吸収性物品を提供することができる。

[0040] (15) 前記帯状部材の幅方向における長さは、前記吸収性物品本体の幅方向における長さの 30%以上の範囲にある（11)から（14)のいずれかに記載の吸収性物 Po

[0041] (15)の発明によれば、帯状部材の幅方向における長さが吸収性物品本体の幅方向における長さの 30%以上の範囲にある吸収性物品を提供することができる。

[0042] (16) 前記変形領域を前記幅方向における長さが短くなるよう変形させることで前記接合部を互いに接近させ、前記吸収性物品本体を前記一方側に凸変形させる（1

1)から（16)の、ずれかに記載の吸収性物品。

[0043] (16)の発明によれば、変形領域を幅方向における長さが短くなるよう変形させることで接合部を互いに接近させ、吸収性物品本体を一方側に凸変形させる吸収性物品を提供することができる。

[0044] (17) 前記吸収性物品本体に対する前記帯状部材の長手方向における位置を調整することで前記接合部の間隔を調整し、前記吸収性物品本体の前記凸変形における突出高さを調整可能な（11)から（16)のいずれかに記載の吸収性物品。

[0045] (17)の発明によれば、吸収性物品本体に対する帯状部材の長手方向における位置を調整することで接合部の間隔を調整し、吸収性物品本体の凸変形における突出高さを調整可能な吸収性物品を提供することができる。

発明の効果

[0046] 本発明によれば、所定の防漏性を維持しつつ、吸収性物品のフィット感を変更可能な吸収性物品を提供することができる。

図面の簡単な説明

圆 1]本発明の第 1実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

[図 2]図 1の背面図である。

[図 3]図 1の A— A断面図である。

[図 4A]図 1の B— B断面図である。

[図 4B]図 1の C C断面図である。

[図 4C]図 1の D— D断面図である。

[図 5A]前記第 1実施形態に係る帯状部材の正面図である。

[図 5B]図 5Aの I I断面図である。

[図 6A]前記第 1実施形態に係る帯状部材の変形態様を説明する斜視図である。圆 6B]図 6Aにおける帯状部材を延伸した状態を示す斜視図である。

[図 6C]図 6Bの X— X断面図である。

[図 6D]図 6Bの Y— Y断面図である。

[図 7]前記第 1実施形態に係る生理用ナプキンの装着状態を示す図である。圆 8]本発明の第 2実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

[図 9]図 8の背面図である。

[図 10]図 8の E— E断面図である。

[図 11A]図 8の F— F断面図である。

[図 11B]図 8の G— G断面図である。

[図 11C]図 8の H— H断面図である。

圆 12A]前記第 2実施形態に係る帯状部材の変形状態を示す斜視図である。圆 12B]前記第 2実施形態に係る帯状部材を延伸させた態を示す斜視図である。

[図 12C]図 12Bの X— X断面図である。

[図 12D]図 12Bの Y— Y断面図である。

圆 13A]本発明の第 3実施形態に係る生理用ナプキンの背面図である。

圆 13B]本発明の第 3実施形態に係る生理用ナプキンの帯状部材の延伸状態を示す背面図である。圆 14]本発明の第 4実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

[図 15]図 14の I I断面図である。

[図 16A]図 14の J J断面図である。

[図 16B]図 14の K K断面図である。

[図 16C]図 14の L L断面図である。

[図 16D]図 14の他の形態を示す断面図である。

圆 17]本発明の第 5実施形態に係る生理用ナプキンの背面図である。

[図 18A]図 17の M— M断面図である。

[図 18B]図 17の他の形態に係る M— M断面図である。

圆 19A]本発明の第 6実施形態に係る背面図である。

[図 19B]図 19の N— N断面図である。

圆 20]本発明の第 7実施形態に係る生理用ナプキンの背面図である。

[図 21A]図 20の O— O断面図である。

[図 21B]図 20の P— P断面図である。

[図 22A]図 19の横断面図である。

[図 22B]図 22の横断面図である。

圆 23]本発明の第 9実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

[図 24]本発明の第 10実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

圆 25]本発明の第 11実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

[図 26A]前記第 11実施形態に係る帯状部材の延伸状態を示す斜視図である。

[図 26B]図 26Aの X— X断面図である。

[図 26C]図 26Aの Y— Y断面図である。

[図 27A]本発明の第 12実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

[図 27B]図 26Aの R— R断面図である。

圆 28]本発明の第 13実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

[図 29]本発明の第 14実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

発明を実施するための形態

以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の実施形態は、下記の実施例に何ら限定されることなぐ本発明の技術的範囲は、これに限定されるものではない。

[0049] また、本発明に係る吸収性物品は、身体力も***される経血、尿、おりものなどを吸収することを目的として身体の股間部に着用されるものであるが、以下の実施形態では、女性の膣ロカ ***される経血を吸収することを主な目的とする生理用ナプキンを例として説明する。また吸収性物品の 2つの表面のうち***部に向けられる一方側を肌当接面とし、反対側の他方側をその外側に着衣が着用されるか否かに拘らず非肌当接面とする。

[0050] 図 1は、本発明の第 1実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。図 2は、図 1の背面図である。図 3は、図 1の A— A断面図である。図 4Aは、図 1の B— B断面図である。図 4Bは、図 1の C— C断面図である。図 4Cは、図 1の D— D断面図である。図 5Aは、前記第 1実施形態に係る帯状部材の正面図である。図 5Bは、図 5Aの I I 断面図である。図 6Aは、前記第 1実施形態に係る帯状部材の変形態様を説明する斜視図である。図 6Bは、図 6Aにおける帯状部材を延伸した状態を示す斜視図である。図 6Cは、図 6Bの X— X断面図である。図 6Dは、図 6Bの Y— Y断面図である。図 7は、前記第 1実施形態に係る生理用ナプキンの装着状態を示す図である。図 8は、本発明の第 2実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。図 9は、図 8の背面図である。図 10は、図 8の E— E断面図である。

[0051] 図 10は、図 8の E— E断面図である。図 11Aは、図 8の F— F断面図である。図 11B は、図 8の G— G断面図である。図 11Cは、図 8の H—H断面図である。図 12Aは、前記第 2実施形態に係る帯状部材の変形状態を示す斜視図である。図 12Bは、前記第 2実施形態に係る帯状部材を延伸させた態を示す斜視図である。図 12Cは、図 12Bの X—X断面図である。図 12Dは、図 12Bの Y—Y断面図である。図 13Aは、本発明の第 3実施形態に係る生理用ナプキンの背面図である。図 13Bは、本発明の第 3実施形態に係る生理用ナプキンの帯状部材の延伸状態を示す背面図である。図 1 4は、本発明の第 4実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。図 15は、図 14 の I I断面図である。図 16Aは、図 14の J J断面図である。図 16Bは、図 14の K K断面図である。図 16Cは、図 14の L L断面図である。図 16Dは、図 14の他の形態を示す断面図である。図 17は、本発明の第 5実施形態に係る生理用ナプキンの背面図である。図 18Aは、図 17の M— M断面図である。図 18Bは、図 17の他の形態に係る M— M断面図である。図 19Aは、本発明の第 6実施形態に係る背面図である。図 19Bは、図 19の N—N断面図である。図 20は、本発明の第 7実施形態に係る生理用ナプキンの背面図である。

[0052] 図 21 (A)は、図 20の O— O断面図である。図 21Bは、図 20の P— P断面図である。

図 22Aは、図 19の横断面図である。図 22Bは、図 22の横断面図である。図 23は、本発明の第 9実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。図 24は、本発明の第 10実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。図 25は、本発明の第 11実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。図 26Aは、前記第 11実施形態に係る帯状部材の延伸状態を示す斜視図である。図 26Bは、図 26Aの X— X断面図である。図 26Cは、図 26Aの Y— Y断面図である。図 27Aは、本発明の第 12実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。図 27Bは、図 26Aの R— R断面図である。図 28 は、本発明の第 13実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。図 29は、本発明の第 14実施形態に係る生理用ナプキンの正面図である。

[0053] [1]第 1実施形態

[1. 1]全体構成

本発明の第 1実施形態における生理用ナプキン 1を用いて、本発明の吸収性物品の全体構造について説明する。第 1実施形態に係る吸収性物品である生理用ナブキン 1は、吸収性物品本体である生理用ナプキン本体 5と、帯状部材 10とを備える。具体的には、図 1から図 4Cに示すように、生理用ナプキン 1は、着用者の肌当接面側に設けられ、表面層を構成する液透過性の表面シート部 2と、着用者の非肌当接面側に設けられ、裏面層を構成する液不透過性の裏面シート部 3と、表面シート部 2 と裏面シート部 3との間に配置され、吸収層を構成する液保持性の吸収体部 4と、を有する生理用ナプキン本体 5と、裏面シート部 3の非肌当接面側に配設され、生理用ナプキン本体 5の厚さ方向（TD)における他方側に、生理用ナプキン本体 5の長手方向（LD)に沿うように配置される帯状部材 10と、を備える。

[0054] 生理用ナプキン本体 5と帯状部材 10とは、長手方向（LD)における略中央部の所定の箇所に設けられた一対の接合部 8L、 8Rにおいて接合される。具体的には、接合部 8L、 8Rは、生理用ナプキン 1の略中央部における長手方向（LD)両側部のそれぞれに、幅方向（WD)における中心をはさんで所定の間隔をもって互いに離間して設けられる。帯状部材 10は、この接合部 8L、 8Rにおいて生理用ナプキン本体 5と接合され、接合部 8L、 8Rを起点として、長手方向（LD)における前後方向に生理用ナプキン本体 5に沿って伸びるように配置される。

[0055] 帯状部材 10の長手方向（LD)における両端部は、生理用ナプキン本体 5の両端部の外縁から延出しており、この延出部分のそれぞれには、把持部 6f、 6rが設けられている。各把持部 6f、 6rにおける非肌当接面側には、被係止体である下着 50等と係止する係止部 9f、 9rがそれぞれ設けられている。具体的には、係止部 9f、 9rは、帯状部材 10の端部よりも若干、帯状部材 10の長手方向（LD)の略中央部側に設けられている。

[0056] また、他の構成として、表面シート部 2及び吸収体部 4を連続的に圧搾することにより形成される防漏溝部を備えてもよい。さらに、弾性材等のエラスティック材と防漏シートを用いて形成される防漏壁、いわゆるギャザーを生理用ナプキン 1の幅方向（W D)における両側に沿って配置してもよ!/、。

[0057] ここで、生理用ナプキン 1は、個別に包装用容器に収納する際は、内面へ向けて 3 つ折り又は 4つ折りにした包装体の状態で封入され、包装用容器の開封部にはテープが備えられている。生理用ナプキン 1は、テープ等が包装体力容易に剥がれ易くするために、包装体の内面にシリコンなどによるリケィ処理を施したものであってもよい。さらに、生理用ナプキン 1は、リケィ処理を施された剥離用シート等が下着や身体と接着する粘着部を被覆するように設けられて、てもよ、。

[0058] [1. 2]生理用ナプキン本体

図 1及び図 2に示すように、生理用ナプキン本体 5は、略縦長状に形成されている。生理用ナプキン本体 5の形状は、例えば、長方形、楕円型、瓢箪型のほか、後述する下着 50とのずれを防止するいわゆるウィング W1、W2が搭載されているものを例示できる。なお、本発明においては、着用者の身体及び下着 50の形状に適合する形状であればよい。生理用ナプキン本体 5の長手方向（LD)における長さは、例えば、 100〜500mm力 S好ましく、さらに好ましく ίま、 150〜35〇1!1111を{列示できる。また、幅方向（WD)における長さは、例えば、 30〜200mmが好ましぐさらに好ましくは、 40〜 180mmを例示できる。

[0059] 生理用ナプキン本体 5は、着用者の肌当接面側に設けられ、表面層を構成する液透過性の表面シート部 2と、着用者の非肌当接面側に設けられ、裏面層を構成する液不透過性の裏面シート部 3と、表面シート部 2と裏面シート部 3との間に配置され、吸収層を構成する液保持性の吸収体部 4と、を備える。

[0060] ***部から***される経血等の***物は、表面シート部 2を透過して、吸収体部 4 で吸収される。非肌当接面側に配置される裏面シート部 3は液不透過性であるので、 ***物は非肌当接面側には透過せず、吸収体部 4に吸収された状態で保持されることとなる。

[0061] 表面シート部 2と吸収体部 4とは、それぞれがホットメルト接着剤により貼り合わされるようにして接合される。また、表面シート部 2と裏面シート部 3とは、ホットメルト接着剤及び加熱圧着等により形成される不図示の接合部により貼り合わされるようにして接合される。全体的には、ホットメルト接着剤により各シートにおける面と面とを接着し、各シートにおける端部を加熱圧着処理により接合している。

[0062] ホットメルト接着の塗工パターンは、例えば、スパイラル塗工、コントロールシーム塗ェ、コーター塗工、カーテンコーター塗工、サミットガン塗工等が挙げられる。ホットメルト接着における接着剤の目付量は、 l〜30g/m²が好ましぐさらには 3〜10g/ m²であることが好ましい。また、接着剤が線状に塗工されているパターンの場合には、その線径は 30〜300 μ mであることが好ましい。

[0063] [1. 3]帯状部材

帯状部材 10は、略縦長状に形成されている。帯状部材 10の幅方向（WD)における長さは、例えば、生理用ナプキン本体 5の幅方向（WD)における長さの 30〜150 %の範囲が好ましぐさらに好ましくは、 60〜130%の範囲が例示できる。生理用ナプキン本体 5の幅方向（WD)における長さの 30%より小さいと、例えば、生理用ナプキン本体 5の全体を十分に吊り上げることができず、生理用ナプキン本体 5の全体を身体側へ密着させることができないためである。また、 150%よりも大きいと、着用者の大腿部と接触する面積が過剰になり、大腿部と擦れて肌トラブル等を発症させるおそれがあるためである。

[0064] また、帯状部材 10の長手方向（LD)における長さは、例えば、生理用ナプキン本体 5の長手方向（LD)における長さの 30〜300%の範囲が好ましぐさらに好ましくは、 70〜150%の範囲が例示できる。帯状部材 10の長手方向（LD)における長さが生理用ナプキン本体 5の長手方向（LD)における長さの 30%より小さいと、例えば、帯状部材 10が延伸しても生理用ナプキン本体 5を十分に身体側へ密着させることができないためである。また、帯状部材 10の長手方向（LD)における長さが 150%よりも大きいと、着用者の大腿部と接触する面積が過剰になり、大腿部と擦れて肌トラブル等を発症させるおそれがあるためである。また、例えば、帯状部材 10を延伸させた状態で下着 50に装着させることができなくなり、***部に密着させることができなくなるおそれがあるためである。

[0065] また、帯状部材 10の延伸可能範囲は、非延伸状態を 100%とすると、 105〜300 %の範囲が好ましぐさらに好ましくは、 110〜180%の範囲を例示できる。延伸状態力 S105%よりも小さいと生理用ナプキン本体 5を身体側へ押し上げる応力が弱くなり、生理用ナプキン本体 5を吊り上げるような構造になりにくいためである。また、延伸状態が 300%よりも大きいと、必要以上に身体側への押し上げ力が発生し、着用者に対して不快感を与えるおそれがあるためである。さらに、延伸状態が 105〜300%の伸長倍率における帯状部材 10の応力は、例えば、 5〜500cNZ25mmの範囲であることが好ましぐさらには、 20〜： LOOcN/25mmの範囲であることが好ましい。

[0066] 帯状部材 10は、長手方向（LD)に延伸可能であり、幅方向（WD)に変形可能に形成されたシート部材が用いられる。なお、帯状部材 10は、長手方向（LD)へ伸長した際に、幅方向（WD)へ幅狭になるいわゆるネックイン（以下、ネックインという。）するものであればよい。ネックインの範囲としては、例えば、生理用ナプキン本体 5と接合された非伸縮状態を 100%とすると、 20〜95%の範囲を例示できる。好ましくは、 50 〜80%の範囲を例示できる。帯状部材 10としては、例えば、熱可塑性エラストマ一榭脂を使用した繊維状シートを用いてもよい。具体的には、ウレタン繊維と合成繊維とを混綿した不織布やエラストマ一榭脂をメルトブローンで成形した層を含む不織布、若しくはフィルムシート等が例示できる。特に、伸縮性を有する繊維集合体を用いると、繊維配向が幅方向（WD)へ主体的に向いていることで、長手方向（LD)へ伸長されたときに容易に繊維形状が変形でき、低加重でネックインすることが可能になる。

[0067] 帯状部材 10は、長手方向（LD)における前方領域 (F)及び後方領域 (R)のそれぞれにおいて、把持部 6を備える。把持部 6は、帯状部材 10の長手方向（LD)両端部のそれぞれにおいて、生理用ナプキン本体 5の外縁から延出するように設けられる。これにより、着用者は、例えば、容易に把持部 6を認識することが可能になり、装着時における誤装着を防止することが可能になる。把持部 6は、着用者が指等で摘める程度延出していればよい。なお、把持部 6は、非延伸領域とすることが好ましい。

[0068] [1. 4]生理用ナプキン本体と帯状部材との接合位置

生理用ナプキン本体 5と帯状部材 10とは、生理用ナプキン 1の略中央部に設けられる液透過領域 21の両側部のそれぞれに、幅方向（WD)における中心を挟んで、所定間隔をもって互いに離間した接合部 8R、 8Lにおいて接合される。長手方向（L D)における液透過領域 21である略中央部は、帯状部材 10を伸縮させた場合に最もネックインする場所であるため、生理用ナプキン 1の略中央部において生理用ナプキン本体 5と帯状部材 10とは、接合されることが好ま、。

[0069] 例えば、接合部 8R、 8Lの幅方向（WD)におけるそれぞれの離間距離は、 5〜200 mmの範囲が例示できる。好ましくは、 30〜80mmの範囲が例示できる。接合部 8R 、 8Lの幅方向（WD)における離間距離が 5mmよりも小さいと、帯状部材 10がネックインした際に生理用ナプキン本体 5が十分に***することができないためである。また、接合部 8R、 8Lの幅方向（WD)における離間距離が 200mmより大きいと、生理用ナプキン本体 5が***しすぎ、着用者に異物感を与えてしまうおそれがあるためである。

[0070] また、生理用ナプキン本体 5の幅方向（WD)における長さに対する接合部 8R、 8L の幅方向（WD)におけるそれぞれの離間距離としては、 5〜95%の範囲が例示できる。好ましくは、 30〜80%の範囲が例示できる。生理用ナプキン本体 5の幅方向（W D)における長さに対する接合部 8R、 8Lの幅方向（WD)におけるそれぞれの離間距離が 5%よりも小さいと、帯状部材 10がネックインした際に生理用ナプキン本体 5が十分に***することができないためである。また、生理用ナプキン本体 5の幅方向（WD )における長さに対する接合部 8R、 8Lの幅方向（WD)におけるそれぞれの離間距離が 95%より大きいと、生理用ナプキン本体 5が***しすぎ、着用者に異物感を与えてしまうおそれがあるためである。

[0071] 長手方向（LD)における帯状部材 10の接合位置は、帯状部材 10の伸長性を犠牲にしないように生理用ナプキン本体 5と接合する必要がある。例えば、長手方向（LD )に互いに離間した 2箇所で生理用ナプキン本体 5と帯状部材 10とを接合してしまうと、接合部間の帯状部材 10は、生理用ナプキン本体 5が伸長しないため、伸長性が生じなくなる。また、接合部 8R、 8Lが長手方向（LD)に長く配置されていると、生理用ナプキン本体 5が伸長しないため、その領域においても帯状部材 10に伸長性は生じなくなる。したがって、接合位置は、例えば、帯状部材の伸長性が発揮されていなくても影響が少ない箇所に配置されていることが好ましい。例えば、着用者の*** 部近傍、具体的には、着用者の膣口近傍において接合されることが好ましい。生理用ナプキン本体 5は、長手方向（LD)における***部近傍においては、あまり変形せずほぼ直線状を維持するが、***部の前後端部からは、身体の湾曲に追随して湾曲し始める。このように、***部付近では帯状部材 10の伸長性が直接働かなくても、前後の帯状部材 10が延伸して生理用ナプキン本体 5を吊上げ可能となる。これにより、生理用ナプキン本体 5を身体側へ密着させる方向に力が働くためである。

[0072] 例えば、生理用ナプキン本体 5と帯状部材 10との接合範囲、すなわち長手方向 (L D)における接合部の長さは、着用者の***部が収まる位置であることが好ましい。具体的には、膣口近傍であることが好ましぐより好ましくは、膣口と接する生理用ナプキン本体 5の略中央部に設けられる液透過領域 21を中心に、前方領域 (F)及び後方領域 (R)のそれぞれへ 20mm以内の範囲内にあることが好ましく、さらに好ましくは、前方領域 (F)及び後方領域 (R)のそれぞれへ 1〜： LOmm以内の範囲内が例示できる。前方領域 (F)又は後方領域 (R)のそれぞれへ 20mm以上大きいと、帯状部材 10の伸縮性が発揮されない領域が大きすぎてしまい、着用者の体勢の変化によっては、生理用ナプキン本体 5が身体力容易に離れてしまうおそれがあるためである。 [0073] また、幅方向（WD)においては、生理用ナプキン本体 5の幅方向（WD)における 1

0〜100%の範囲が例示できる。好ましくは、 60〜100%の範囲にあることが例示できる。幅方向（WD)においては、連続的で固定されるもの、間欠で固定されるもののどちらを用いてもよい。固定材としては、ホットメルト接着剤、エンボス力卩ェ、ソニックカロェ等が例示できる。

[0074] [1. 5]帯状部材と下着との係止位置

帯状部材 10は、長手方向（LD)における両端部側のそれぞれに下着 50等と係止する係止部 9f、 9rを有する。係止部 9fは、前方領域 (F)において下着 50等と係止し、係止部 9rは、後方領域 (R)において下着 50等と係止する。これは、生理用ナプキン本体 5は、長手方向（LD)における***部近傍においては、あまり変形せずほぼ直線状を維持するが、***部の前後端部からは、身体側に湾曲し始めるため、係止部 9f、 9rのそれぞれを前方領域 (F)及び後方領域 (R)において下着 50等と係止させることにより、帯状部材 10の伸張範囲が大きくなり、かつ、身体の湾曲に沿って吊り上げられるためである。これにより、帯状部材 10の応力が***部近傍に配置された液透過領域 21へ伝わり易くなる。また、係止部 9f、 9rは、帯状部材 10の両端部よりも、若干長手方向（LD)における中心部側に設けることが好ましい。着用者が把持部 6 f、 6rを摘んだ場合に、係止材が指等に付くことを防止することができるためである。

[0075] 係止部 9f、 9rに使用される係止材としては、例えば、ホットメルト接着剤、フック材、粘着材等が例示できる。後方領域 Rに設けられる係止部 9rに使用される係止材は、下着 50との係止材であってもよぐ着用者の身体との係止材であってもよい。すなわち、係止部は、下着 50等に係止されるものでもあってもよぐ着用者の身体に係止されるものであってもよい。

[0076] なお、着用中に帯状部材が下着等力外れないようにするためには、伸縮性を有する帯状部材の場合、帯状部材 10の収縮力より係止材による係止力の方が大きい必要がある。よって、係止力つまりせん断応力は、 5〜500cN/25mmの範囲である収縮力より大きくなるように設定することが好ましい。

[0077] [1. 6]使用態様

図 6及び図 7により、本発明の第 1実施形態における生理用ナプキン 1の使用態様について説明する。本発明の第 1実施形態における生理用ナプキン 1は、第 1の使用態様及び第 2の使用態様を備える。

[0078] 本実施形態に係る生理用ナプキン 1の使用態様例として、生理用ナプキン 1の装着過程における、被係止体である下着 50に生理用ナプキン 1を取り付ける装着手順の第 1及び第 2の使用態様について説明する。

[0079] 第 1の使用態様としては、生理用ナプキン 1を下着 50の所定の位置に配置する。次いで、帯状部材 10の両端に設けられた各把持部 6f、 6rを把持し、それぞれを前方領域 (F)及び後方領域 (R)に引っ張る。これにより、帯状部材 10が延伸する。ここで、後述するカバー部材 15が設けられている場合においては、帯状部材 10を引っ張ることにより、帯状部材 10の非肌当接面側に係止部 9f、 9rが現れる。帯状部材 10が所定量延伸したら、帯状部材 10の両端の被肌当接面側のそれぞれに設けられた係止部 9f、 9rを被係止体である下着 50の所定の位置に係止させる。具体的には、各係止部 9f、 9rの各係止材を下着 50に貼り付ける。このとき、係止部 9f、 9rの非肌当接面側に設けられた剥離シート（図示せず)を剥がすことにより、各係止材が露出される。なお、下着 50の所定の位置とは、例えば、生理用ナプキン 1における液透過領域 21を着用者の***部に当接可能な予測位置を含む。なお、帯状部材 10は、できるだけ延伸させた状態で、下着 50に貼り付けることが好ましい。

[0080] 生理用ナプキン 1の装着完了後、この状態で下着 50を着用することにより、帯状部材 10と生理用ナプキン本体 5がなだらかな湾曲形状に変形し、帯状部材 10から生理用ナプキン本体 5へ着用者の身体方向へ応力を伝える。このとき、帯状部材 10は、生理用ナプキン本体 5を吊り上げるように、身体側へと押し上げる。これにより、着用者の***部や***部付近の溝と生理用ナプキン 1とが密着させることが可能になる（図 7参照)。

[0081] 第 2の使用態様としては、第 1の使用態様と同様、所定の位置に生理用ナプキン 1 を配置する。この状態で、下着 50を着用する。次いで、前方領域 (F)及び後方領域（ R)のそれぞれにおいて、下着 50と身体の間に手を入れ、帯状部材 10に設けられた把持部 6f、 6rを把持し、身体の湾曲に沿うように前方領域 (F)及び後方領域 (F)のそれぞれに引っ張る。ここで、例えば、後述するカバー部材 15が設けられている場合においては、把持部 6f、 6rを引っ張ると帯状部材 10の非肌当接面側に設けられた係止部 9f、 9rが現れる。そして、下着 50の所定の位置に係止させる。

[0082] なお、例えば、係止部 9rに剥離シートが設けられている場合においては、予め剥離シートを剥がしておくか、長手方向（LD)に引っ張った後若しくは前に剥がしておくとよい。

[0083] このとき、図 7に示すように、下着 50は生理用ナプキン 1と共に身体側に引き上げられた状態であるので、帯状部材 10の両端に設けられた把持部 6f、 6rを引っ張って下着 50に係止させることによって、より身体の***口付近の溝に密着するように位置が調整される。

[0084] このように、把持部 6f、 6rを摘んで帯状部材 10を前方領域 (F)及び後方領域 (R) に引っ張り、下着 50に固定するため、帯状部材 10に長手方向（LD)への張力が働き、この帯状部材 10を身体側に持っていくことにより、帯状部材 10と生理用ナプキン本体 5がなだらかな湾曲形状に変形し、帯状部材 10から生理用ナプキン本体 5へ着用者の身体方向へ応力を伝える。このとき、帯状部材 10は、生理用ナプキン本体を吊り上げるように、身体側へと押し上げる。これにより、着用者の***部や***部付近の溝と生理用ナプキン 1とを密着させることが可能になる（図 7参照)。

[0085] また、生理用ナプキン本体 5は、帯状部材 10を引っ張ることにより、凸状に変形する。具体的には、図 6Bに示すように、帯状部材 10を引っ張ると、帯状部材 10が長手方向（LD)における略中心部において、両端部よりも幅狭になる（図 6C、図 16D参照）、いわゆるネックインを生じさせるため、帯状部材 10と生理用ナプキン本体 5との接合部 8L、 8Rのそれぞれ力幅方向（WD)に近づくことになる。このように、接合部 8L、 8Rのそれぞれが、幅方向（WD)に近づくことにより、帯状部材 10と接合された生理用ナプキン本体 5がー方側に***するように突出変形する（図 6C参照)。したがって、帯状部材 10の伸張量を調節することにより、生理用ナプキン本体 5の変形量が調節可能となる。

[0086] なお、本実施形態における使用態様は、他の使用態様として、帯状部材 10を使用しない状態で用いることができる。この場合、下着 50の着用後に改めて帯状部材 10 を使用することも可能になる。 [0087] [2]他の実施形態

図 8から図 29を用いて、本発明の第 2実施形態から第 14実施形態について説明する。第 2実施形態は、帯状部材 10の伸縮方向に関する他の実施形態を示す。第 3実施形態は、帯状部材 10に関する他の実施形態を示す。第 4実施形態から第 6実施形態は、カバー部材 15が設けられた他の実施形態を示す。第 7実施形態は、帯状部材 10の係止部 91R、 91Lに関する他の実施形態を示す。第 8実施形態は、帯状部材 10の配置位置に関する他の実施形態を示す。第 9実施形態は、帯状部材 10の係止部 9rが設けられていない他の実施形態を示す。第 10実施形態及び第 11実施形態は、帯状部材 10の案内要素に関する他の実施形態を示す。第 12実施形態から第 14実施形態は、生理用ナプキン本体 5の液透過領域 21の示唆に関する他の実施形態を示す。

[0088] なお、以下の実施形態において、特に説明しない部分は、第 1実施形態と同様であり、図面に付した番号も第 1実施形態と同様である場合は、同じ番号を付している。

[0089] [2. 1]第 2実施形態

図 8から図 12Dを用いて、本発明の第 2実施形態における生理用ナプキン 1Aを説明する。図 8から図 12Dに示すように、第 2実施形態における生理用ナプキン 1Aは、帯状部材 10Aの延伸方向において第 1実施形態と異なる。具体的には、図 8から図 11Cに示すように、生理用ナプキン 1Aは、一端側である前方領域 (F)においても生理用ナプキン本体 5Aと帯状部材 10Aとが接合されている。また、生理用ナプキン 1 Aは、他端側において、生理用ナプキン本体 5Aの他端側の外縁から帯状部材 10A の一部が延出し、延伸可能に形成されている。すなわち、他端側においてのみ延伸可能に形成されている。

[0090] 具体的には、生理用ナプキン本体 5Aと帯状部材 10Aとは、接合部 8f、 8R、 8Lにぉヽて接合される。生理用ナプキン本体 5Aと帯状部材 10Aとの接合部 8fの接合位置としては、生理用ナプキン 1Aの装着時において、着用者の膣口よりも前方領域 (F )であることが好ましい。例えば、着用者の***部近傍にある***部に設けられることが好ましい。具体的には、膣口の近傍にある恥骨に該当する位置であることが好ましい。恥骨に該当する位置は、例えば、その周辺箇所よりも硬ぐ若干***しているため、下着 50からの圧力が高くなり、生理用ナプキン本体 5が身体力もずれに《なるためである。これにより、例えば、装着時において帯状部材 10Aを引っ張って、延伸させてもその応力により生理用ナプキン本体 5Aが屈曲することがなぐ装着時及び着用中に生理用ナプキン本体 5Aのずれが生じなくなる。

[0091] 帯状部材 10Aは、長手方向（LD)における両端部側にそれぞれが下着 50等と係止する係止部 9f、 9rを有する。係止部 9fは、前方領域 (F)において下着 50等と係止し、係止部 9rは、後方領域 (R)において下着 50等と係止する。ここで、係止部 9fは、例えば、生理用ナプキン本体 5Aと帯状部材 10Aとが接合される接合部 8fと対向する位置に設けられることが好ましい。生理用ナプキン本体 5Aと帯状部材 10Aとの接合部 8fは、帯状部材 10Aの他端側に対する起点のひとつであるため、帯状部材 10 Aの張力が生理用ナプキン本体 5A側へ最も加わる箇所となり、当該箇所においては生理用ナプキン本体 5Aが下着 50とずれに《なるためである。

[0092] 係止部 9rは、例えば、帯状部材 10Aの後端部における最後端よりも若干前方側にあることが好ましい。身体は、膣ロカも後方に向力つて大きく湾曲していることが多いため、後方側にあることによって、帯状部材 10Aの延伸範囲が拡大するためである。また、身体の湾曲に沿って帯状部材 10Aが伸長することで、帯状部材 10Aによる応力が***部近傍に位置する生理用ナプキン本体 5Aへ伝わり易くなるためである。さらに、帯状部材 10Aの後端部における最後端よりも若干前方側に設けることにより、着用者が把持部 6Aを把持するときに指等に係止材が付くことを防止できるためである。

[0093] 第 2実施形態における生理用ナプキン 1Aは、第 1の使用態様及び第 2の使用態様を備える。

[0094] 本実施形態に係る生理用ナプキン 1Aの使用態様例として、生理用ナプキン 1Aの装着過程における、被係止体である下着 50に生理用ナプキン 1Aを取り付ける装着手順の第 1及び第 2の使用態様について説明する。

[0095] 第 1の使用態様としては、生理用ナプキン 1Aを下着 50の所定の位置に配置し、帯状部材 10Aの一端側に設けられた係止部 9fを下着 50の前方領域 (F)に該当する箇所に係止させる。次いで、把持部 6Aを把持し、後方領域 (R)に引っ張る。これ〖こより、帯状部材 10Aが延伸する。ここで、後述するカバー部材 15が設けられている場合においては、帯状部材 10Aの非肌当接面側に係止部 9rが帯状部材 10Aを引つ張ること〖こより現れる。帯状部材 10Aが所定量延伸したら、帯状部材 10Aの一端側の非肌当接面側に設けられた係止部 9rを被係止体である下着 50の所定の位置に係止させる。具体的には、各係止部 9rの係止材を下着 50に貼り付ける。このとき、係止部 9rの非肌当接面側に設けられた剥離シート（図示せず)を剥がすことにより、係止材が露出される。なお、下着 50の所定の位置とは、例えば、生理用ナプキン 1Aにおける液透過領域 21を着用者の***部に当接可能な予測位置を含む。

[0096] 生理用ナプキン 1Aの装着完了後、この状態で下着 50を着用することにより、帯状部材 10Aと生理用ナプキン本体 5Aがなだらかな湾曲形状に変形し、帯状部材 10A 力も生理用ナプキン本体 5Aへ着用者の身体方向へ応力を伝える。このとき、帯状部材 10Aは、生理用ナプキン本体 5Aを吊り上げるように、身体側へと押し上げる。これにより、着用者の***部や***部付近の溝と生理用ナプキン 1Aとを密着させることが可能になる。

[0097] 第 2の使用態様としては、第 1の使用態様と同様の位置に生理用ナプキン 1Aを配置し、帯状部材 10Aの一端側に設けられた係止部 9fを下着 50の前方領域 (F)に該当する箇所に係止させる。この状態で、下着 50を着用する。次いで、後方領域 (R) から下着 50と身体の間に手を入れ、帯状部材 10Aに設けられた把持部 6Aを把持し、身体の湾曲に沿うように後方領域 (R)に引っ張る。ここで、例えば、後述するカバー部材 15が設けられている場合においては、把持部 6Aを引っ張ると帯状部材 10Aの非肌当接面側に設けられた係止部 9rが現れる。そして、下着 50の所定の位置に係止させる。

[0098] なお、例えば、係止部 9rに剥離シートが設けられている場合においては、予め剥離シートを剥がしておくか、長手方向（LD)に引っ張った後若しくは前に剥がしておくとよい。

[0099] このとき、下着 50は生理用ナプキン 1Aと共に身体側に引き上げられた状態であるので、帯状部材 10Aに設けられた把持部 6Aを引っ張って下着 50に係止させることによって、より身体の***口付近の溝に密着するように位置が調整される。また、生理用ナプキン本体 5Aは、帯状部材 10Aの伸縮量に応じて、厚さ方向（TD)に対する突出量が調整可能であるため、ここで、調節してもよい。

[0100] このように、把持部 6Aを摘んで帯状部材 10を後方領域 (R)に引っ張り、下着 50に固定するため、帯状部材 10Aに長手方向（LD)への張力が働き、この帯状部材 10A を身体側に持っていくことにより、帯状部材 10Aと生理用ナプキン本体 5Aがなだらかな湾曲形状に変形する。帯状部材 10Aは、帯状部材 10Aから生理用ナプキン本体 5Aへ着用者の身体方向へ応力を伝える。このとき、帯状部材 10Aは、生理用ナプキン本体を吊り上げるように、身体側へと押し上げる。これにより、着用者の***部や***部付近の溝と生理用ナプキン 1Aとを密着させることが可能になる。

[0101] ここで、図 12Aから図 12Dに示すように、生理用ナプキン本体 5は、帯状部材 10A を引っ張ることにより、凸状に変形する。具体的には、図 12Bに示すように、帯状部材 10Aを引っ張ると、帯状部材 10Aが長手方向（LD)における所定位置において、端部よりも幅狭になる（図 12C、図 12D参照）、いわゆるネックインを生じさせるため、帯状部材 10Aと生理用ナプキン本体 5Aとの接合部 8L、 8Rのそれぞれ力幅方向（W D)に近づくことになる。このように、接合部 8L、 8Rのそれぞれ力幅方向（WD)に近づくことにより、帯状部材 10Aと接合された生理用ナプキン本体 5Aがー方側に*** するように突出変形する（図 12C参照)。したがって、帯状部材 10Aの伸張量を調節することにより、生理用ナプキン本体 5Aの変形量が調節可能となる。

[0102] [2. 2]第 3実施形態

図 13A及び図 13Bを用いて、本発明の第 3実施形態における生理用ナプキン 1B を説明する。図 13A及び図 13Bに示すように、本発明の第 3実施形態における生理用ナプキン 1Bは、生理用ナプキン本体 5Bと帯状部材 10Bとの接合状態において、第 1実施形態と異なる。

[0103] 具体的には、図 13Aに示すように、第 3実施形態における生理用ナプキン 1Bは、生理用ナプキン本体 5Bと帯状部材 10Bとの接合部 8R、 8Lにおいて、このそれぞれの接合部 8R、 8Lを連結させる連結帯 80を備える。帯状部材 10Bは、一端側において連結帯 80と接合される。そして、帯状部材 10Bの他端側が長手方向（LD)に引つ張られることにより、連結帯 80が変形し、生理用ナプキン本体 5Bにおける連結帯 80 との接合部 8R、 8Lのそれぞれが幅方向（WD)に近づき、生理用ナプキン本体 5Bの幅方向（WD)における距離が狭くなる。これにより、生理用ナプキン本体 5Bは、肌当接面側に突出変形する（図 13B参照)。なお、連結帯 80と帯状部材 10Bとは、同様の部材で形成してもよぐ異なる部材で形成してもよい。すなわち、連結帯 80と帯状部材 10Bとは、一体に成形してもよい。

[0104] [2. 3]第 4実施形態から第 7実施形態

図 14から図 19Bを用いて、第 4実施形態から第 6実施形態における生理用ナプキン 1C、 1D、 IEを説明する。図 14から図 19Bに示すように、第 4実施形態から第 7実施形態における生理用ナプキン 1C、 1D、 IEは、カバー部材 15が設けられていることにおいて、第 1実施形態と異なる。

[0105] 具体的には、第 4実施形態における生理用ナプキン 1Cは、図 14から図 16Dに示すように、生理用ナプキン本体 5Cの非肌当接面側に帯状部材 10Cの少なくとも一部を包むように被覆するカバー部材 15Cを備える。さらに具体的には、カバー部材 15 Cは、帯状部材 10Cの長手方向（LD)における少なくとも一部と、幅方向（WD)における全部を被包する。帯状部材 10Cは、接合部 8f、 8R、 8Lを起点として、生理用ナプキン本体 5Cとカバー部材 15Cとの間を摺動可能に設けられる。

[0106] 第 4実施形態においては、カバー部材 15Cと生理用ナプキン本体 5Cとは、生理用ナプキン 1Cの両側部及び前方領域 (F)における前端部において非肌当接面側で接合される。具体的には、裏面シート部 3の両側部及び前方領域 (F)における前端部において接合される。

[0107] 図 14から図 16Dに示すように、カバー部材 15Cは、生理用ナプキン 1Cの両側部及び前方領域 (F)における前端部において、延出した状態で裏面シート部 3と接合されてちょい。

[0108] カバー部材 15Cの長手方向（LD)における長さは、例えば、生理用ナプキン本体 5 Cの長手方向（LD)の長さの 10〜100%の範囲が好ましぐさらに好ましくは、 50〜 90%の範囲が例示できる。カバー部材 15Cの長手方向（LD)における長さが 10% より小さいと、例えば、生理用ナプキン本体 5Cと帯状部材 10Cとの自由度が大きすぎてしまい、着用中にずれる危険性があるためである。また、カバー部材 15Cの長手方向（LD)における長さが 100%より大きいと、例えば、帯状部材 10Cを延伸させて下着 50に係止させる際に邪魔になるためである。

[0109] カバー部材 15Cの幅方向（WD)における長さは、例えば、生理用ナプキン本体 5C の幅方向（WD)の長さの 30〜150%の範囲が好ましぐさらに好ましくは、 50〜： L 10 %の範囲が例示できる。カバー部材 15Cの幅方向（WD)における長さが 30%より小さいと、例えば、生理用ナプキン本体 5Cを十分に身体へ密着させることができなくなるためである。また、カバー部材 15Cの幅方向（WD)における長さが 150%より大きいと、例えば、大腿部と接触する面積が過剰となり、擦れ等による肌トラブルを発症させる危険性があるためである。

[0110] また、カバー部材 15Cの幅方向（WD)における長さは、例えば、帯状部材 10Cの幅方向（WD)の長さの 100〜200%の範囲が好ましぐさらに好ましくは、 105〜15 0%の範囲が例示できる。カバー部材 15Cの幅方向（WD)における長さが 100%より小さいと、例えば、帯状部材 10Cを延伸させる際にスムーズに伸ばすことができないためである。また、カバー部材 15Cの幅方向（WD)における長さが 200%より大きいと、例えば、帯状部材 10Cの幅方向（WD)における自由度が大きすぎるため生理用ナプキン本体 5Cの中心軸と帯状部材 10Cの中心軸とがずれてしまうおそれがあるためである。

[0111] カバー部材 15Cは、生理用ナプキン本体 5Cにおける各構成材料と異なる材料により構成してもよぐ生理用ナプキン本体 5Cにおける各構成材料のいずれか同様の材料を用いてもよい。この場合、各材料を延長するように連続して形成するものであつてもよい。例えば、表面シート部 2を連続して用いてもよぐ裏面シート部 3を連続して用いるものであってもよ、。表面シート部 2又は裏面シート部 3を連続して用いた場合、連続して設けた各シートを非肌当接面側において重ねて接合してもよい。具体的には、生理用ナプキン本体 5Cの非肌当接面側の幅方向（WD)における略中央部において生理用ナプキン本体 5Cの裏面シート部 3を幅方向（WD)における長さの 50%以上を連続させ、それぞれの延長したシート同士を折り返し、積層して接合してもよい（図 16D参照)。

[0112] 第 5実施形態として、図 17に示すように、カバー部材 15Dは、生理用ナプキン本体 5Dの後方領域 (R)に配置してもよい。また、図 18Aに示すように、カバー部材 15D の両側部を生理用ナプキン本体 5Dの内側に折り込んで裏面シート部 3と接合されてもよい。このように設けることで、裏面シート部 3とカバー部材 15Dとの間口を広くとることが可能になり、帯状部材 10Dの伸縮を容易に行うことが可能になる。

[0113] また、図 18Bに示すように、生理用ナプキン本体 5Dの幅方向（WD)における両側部のカバー部材 15Dを折り返した部分のそれぞれに弹性材 16を配置してもよい。このように配置することで、例えば、生理用ナプキン本体 5D又は帯状部材 10Dが捩れようとしても弹性材 16の弾性力により、捩れを元に戻す力が働き、生理用ナプキン本体 5D又は帯状部材 10Dの捩れを防止することができる。

[0114] 第 6実施形態として、図 19A及び図 19Bに示すように、カバー部材 15Eは、帯状部材 10Eの係止部 9rを覆うように配置されてもよい。この場合、帯状部材 10Eが非伸縮状態にあるときは、帯状部材 10Eの把持部 6Eが生理用ナプキン本体 5Eの長手方向 (LD)における後方領域 (R)の外縁から延出し、係止部 9rは、カバー部材 15Eにより被覆されている。このように、係止部 9rがカバー部材 15Eに被覆されることにより、例えば、帯状部材 10Eを延伸させるまで、意図しない他の箇所に係止部 9rが貼り付くことを防止することができる。また、把持部 6Eが延出することにより、例えば、着用者が容易に把持部 6Eを摘むことが可能になるため、操作性が向上する。

[0115] さらに、カバー部材 15Eの表面側にシリコン榭脂等をコーティングしてもよい。シリコン榭脂等をコーティングすることにより、係止部 9rがカバー部材 15Eに貼り付くことを防止することが可能になるため好ましい。また、係止部 9rの表面を剥離シート等によつて、被覆するものであってもよい。

[0116] カバー部材 15Eは、複数設けてもよいが、少なくとも、生理用ナプキン本体 5Eの後方領域 (R)の近傍に配置されることが好ましい。生理用ナプキン本体 5Eの後方領域 (R)の近傍に配置されることにより、着用中に帯状部材 10Eが生理用ナプキン本体力もずれることを防止することができるためである。

[0117] 第 7実施形態として、図 20、図 21A及び図 21Bに示すように、カバー部材 15Fの長手方向（LD)における略中央部の両側において、下着 50との係止部 91R、 91Lをそれぞれ設けてもよい。係止部 91R、 91Lを両側部に配置することにより、帯状部材 10 Fの張力によって、下着 50をも身体側へ吊り上げることが可能になり、例えば、生理用ナプキン 1Fと下着 50とがずれることを防止できる。

[0118] 係止部 91R、 91Lは、図 20に示すように、カバー部材 15Fの長手方向（LD)における略中央部の両側に、複数本、例えば、 2つ設けてもよいが、カバー部材 15Fの長手方向（LD)における略中央部の幅方向（WD)の全部に設けてもよい。また、略中央部から、カバー部材 15Fの後方領域 (R)まで設けてもよい。さらには、カバー部材 15Fの全体に設けてもよい。

[0119] また、図 21Bに示すように、生理用ナプキン本体 5Fの幅方向（WD)における両側部のカバー部材 15Fを折り返した部分のそれぞれに弹性材 16を配置してもよい。このように配置することで、例えば、生理用ナプキン本体 5F又は帯状部材 10Fが捩れようとしても弹性材 16の弾性力により、捩れを元に戻す力が働き、生理用ナプキン本体 5F又は帯状部材 10Fの捩れを防止することができる。

[0120] [2. 4]第 8実施形態

図 22A及び図 22Bを用いて、本発明の第 8実施形態における生理用ナプキン 1G を説明する。図 22A及び図 22Bに示すように、本発明の第 8実施形態は、帯状部材 10Gの配置位置において、第 1実施形態と異なる。

[0121] 具体的には、第 8実施形態における生理用ナプキン 1Gは、帯状部材 10が吸収体部 4と裏面シート部 3との間に設けられる。この場合、表面シート部 2と裏面シート部 3 とは、図 22Bに示すように、生理用ナプキン 1Gの両側部及び前方領域 (F)における前端部において接合される。帯状部材 10Gは、生理用ナプキン 1Gの後方領域 (R) における非接合部である開口カも延出する。

[0122] 第 8実施形態において、帯状部材 10Gは、表面シート部 2と吸収体部 4との間に帯状部材 10Gを配置してもよい。また、図示しない吸収体部が複数層により形成されている場合においては、各吸収体部の間に帯状部材 10Gを配置してもよい。帯状部材 10Gは、親水性かつ液透過性であることが好ましい。これにより、表面シート部 2からの吸収体部 4への経血等の***物の移行性を有効に得ることが可能になる。

[0123] [2. 5]第 9実施形態

図 23を用いて、本発明の第 9実施形態における生理用ナプキン 1Hを説明する。図 23に示すように、本発明の第 9実施形態における生理用ナプキン 1Hは、後方領域 (R)における帯状部材 10Hに下着 50と係止する係止部 9rが設けられて、な、ことにおいて、第 1実施形態と異なる。第 9実施形態における生理用ナプキン 1Hは、後方領域 (R)において、下着 50と係止する係止部 9rを備えなくてもよい。

[0124] この場合の使用態様としては、以下が挙げられる。例えば、下着 50を着用者の膝付近まで下ろした後、生理用ナプキン本体 5Hの前方領域 (F)及び両側部にお！、て、係止部 9f、 91R、 91Lのそれぞれを下着 50に固定すると共に、下着 50を着用する。次いで、身体の背面側から下着 50と身体との間に手を入れ、把持部 6Hを把持して帯状部材 10Hを身体の湾曲に沿って後方領域 (R)へ引っ張り、***部近傍の溝、具体的には、臀部近傍の溝に挟み込む。

[0125] [2. 6]第 10実施形態及び第 11実施形態

図 24から図 26Cを用いて、本発明の第 10実施形態及び第 11実施形態における生理用ナプキン II、 1Jを説明する。図 24から図 26Cに示すように、本発明の第 10実施形態及び第 11実施形態における生理用ナプキン II、 Uは、案内要素を備えることにおいて第 1実施形態と異なる。具体的には、第 10実施形態及び第 11実施形態における生理用ナプキン II、 1Jは、把持部 6Ir、 6If、 6Jに帯状部材 101、 10Jの延伸方向を示す案内要素 70を備えてもよい。

[0126] 案内要素 70としては、例えば、矢印、記号、イラスト、文字、色又は色のグラデーシヨン等の指示標シートやエンボス等による触感力もなる案内要素が例示できる。また、案内要素 70は、例えば、把持部 6Ir、 6If、 6Jの肌当接面側又は非肌当接面側にホットメルト接着剤をパターンカ卩ェすることにより付してもよい。また、図 5Aに示すような基材シート 11、 13と弹性材 12による複合体を用いた場合には、ホットメルト接着剤を色つきのパターンカ卩ェすることで案内要素を付した場合、同時に把持部 6Ir、 6If、 6J における基材シート 11、 13同士を貼り合わせることが可能となる。また、例えば、案内標等印刷された指示標シートを用いて、これを基材シート 11、 13において狭持してもよい。また、基材シート 11、 13に直接印刷してもよい。

[0127] 第 10実施形態において、図 24に示すように、把持部 6If、 6Irが生理用ナプキン本体 51の長手方向（LD)の前方領域 (F)及び後方領域 (R)における外縁から延出しており、把持部 6If、 6Irの肌当接面側が露出しているため、例えば、着用者による把持部 6If、 6Irの箇所が容易に認識可能となり、操作性が向上する。また、例えば、把持部 6If、 6Irを帯状部材 101の周辺部と異なる色にとしてもよい。また、例えば、記号、イラスト、文字等を用いてもよい。また、例えば、把持部 6If、 6Irの形状を三角形状、丸形状、楕円形状、波型等の形状にしてもよい。

[0128] 第 11実施形態においては、把持部 6Jが生理用ナプキン本体 5Jの長手方向（LD) の後方領域 (R)における外縁から延出しており、把持部 6Jの肌当接面側が露出しているため、例えば、着用者による把持部 6Jの箇所が容易に認識可能となり、操作性が向上する。また、例えば、把持部 6Jを帯状部材 10Jの周辺部と異なる色としてもよい。また、例えば、記号、イラスト、文字等を用いてもよい。また、例えば、把持部の形状を三角形状、丸形状、楕円形状、波型等の形状にしてもよい。

[0129] また、他の実施形態として、図 25に示すように、把持部 6If、 6Irに下着 50との係止部 9f、 9rの位置を示唆する案内要素 70'を設けてもよい。例えば、図 25に、下着 50 との係止部 9f、 9rにお、て係止材が配置されて、る表面側に着色されたシートを配置している生理用ナプキン 1Γを例示する。係止部 9f、 9rの位置を示唆する案内要素 70'としては、着色されたシートを例示できる。また、案内要素 70'として、エンボス、印刷、着色したホットメルト接着剤等を例示できる。さらに、帯状部材 10Γを透明性の高いシートで構成し、裏面シート部 3側に設けられた係止部 9f、 9rを視認可能としてもよい。

[0130] [2. 7]第 12実施形態から第 14実施形態

図 27Aから図 29を用いて、本発明の第 12実施形態から第 14実施形態における生理用ナプキン 1K、 1L、 1Mを説明する。図 27Aから図 29に示すように、本発明の第 12実施形態力も第 14実施形態における生理用ナプキン 1K、 1L、 1Mは、案内要素を備えることにおいて第 1実施形態と異なる。具体的には、第 12実施形態から第 14 実施形態における生理用ナプキン 1K、 1L、 1Mは、生理用ナプキン 1の液透過領域 21を示唆する案内要素を備えてもよい。

[0131] 第 12実施形態として、図 27Aに示すように、例えば、生理用ナプキン 1Kの両側部にウィング Wl、 W2を設け、このウィング Wl、 W2の幅方向（WD)における略中心部に液透過領域 21があることを示唆させるものでもよい。

[0132] 第 13実施形態として、図 28に示すように、例えば、生理用ナプキン 1Lの両側部における所定の位置に異なる色による案内要素 71を設け、この案内要素 71の幅方向（ WD)における略中心部に液透過領域 21があることを示唆させるものでもよい。

[0133] 液透過領域 21の示唆としては、例えば、着用者の***部に該当する位置のみならず、その前後として位置を特定させるものであってもよい。

[0134] 第 14実施形態として、図 29に示すように、例えば、帯状部材 10Mの把持部 6Mの所定の位置に後方領域 (R)を示唆する案内要素 72を設けてもよい。この案内要素 7 2は、例えば、エンボス、着色したホットメルト、印刷等により設けられることが例示できる。また、周辺領域と色彩を異ならせることにより示唆するものであってもよい。また、色彩のグラデーション、記号、イラスト、文字、図形等により示唆するものであってもよい。

[0135] 上記以外の他の実施形態としては、別の生理用ナプキン本体の肌当接面側に、本件を補助パッドとして使用してもよい。この場合、併用する生理用ナプキン本体の幅方向（WD)及び長手方向（LD)における長さより、小さいことが好ましい。さら〖こは、本件の補助パッド力別の生理用ナプキンへ経血移行がしゃす、ように、本件の補助パッドは全て液透過性材料で構成したり、若しくは液不透過性材料を使用しても部分的に通液孔があってもよい。補助パッドから経血等が漏れ出したとしても併用する生理用ナプキン本体において吸収可能であるためである。また、本発明に係る帯状部材は、吸収性物品本体力延出しており、係止材が設けられている場合は、後処理用の帯状テープとしても活用することができる。

[0136] [3]各構成物

以下に、生理用ナプキンの各構成物について説明する。

[0137] [3. 1]生理用ナプキン本体

[3. 1. 1]表面シート部

表面シート部 2は、使用時には身体側に配置されると共に***部に当接される。表面シート部 2は、全面が液透過性であってもよぐ一部が液透過性であってもよい。また、一枚のシート状部材で構成されていてもよぐ複数のシート状部材が接着されて構成されていてもよい。

[0138] 表面シート部 2としては、織布、不織布、或いは、有孔プラスチックシート等、液透過性を有するシート状材料を用いることができる。例えば、織布、不織布の材料としては、天然繊維、化学繊維を例示できる。具体的には、天然繊維としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロースを例示できる。また、化学繊維としては、レーヨン、フィブリルレ一ヨン等の再生セルロース、アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース、熱可塑性疎水性化学繊維、若しくは親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維を例示できる。熱可塑性疎水性化学繊維としては、例えば、ポリエチレン (PE)、ポリプロピレン（PP)、ポリエチレンテレフタレート（PET)等の単繊維、ポリエチレン（PE)とポリプロピレン (PP)をグラフト重合してなる繊維、芯鞘構造等の複合繊維を例示できる

[0139] なお、不織布を用いた場合には、ウェブフォーミングとして、カード法、スパンボンド法、メルトブローン法及びエアレイド法等の乾式や湿式等が挙げられる。また、ウェブフォーミングは、前記乾式や湿式を組み合わせたものであってもよい。ボンディングの方法としては、サーマルボンデイング、ニードルパンチ、ケミカルボンディング等の方法が挙げられる力特にこれらの方法に限定されるものではない。また、水流交絡法によりシート状に形成したスパンレースを用いてもょ、。

[0140] 有孔プラスチックシートとしては、例えば、ポリエチレン（PE)、ポリプロピレン（PP)、ポリエチレンテレフタレート (PET)のような熱可塑性榭脂による有孔シートや、多孔質の発泡材等を例示できる。

[0141] なお、有孔プラスチックシートは、酸ィ匕チタンや炭酸カルシウム等のフィラーを 0. 5 〜10%の範囲で混入することにより、白濁化させて使用することが好ましい。また、熱可塑性榭脂フィルムを、パーフォレーシヨン、ヒートエンボス力卩ェ、或いは機械加工等により開孔したフィルムを使用してもよい。有孔フィルムは、不織布との複合シートとして使用してもよい。

[0142] [3. 1. 2]吸収体部

吸収体部 4は、経血等の***物を保持及び吸収が可能であればよぐ嵩高、かつ、型崩れし難ぐ化学的刺激の少ないものであることが好ましい。例えば、粉砕パルプ、コットン等のセルロース、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、ァセテ一ト、トリアセテート等の半合成セルロース、粒子状ポリマー、繊維状ポリマー、熱可塑性疎水性化学繊維、若しくは親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維、ケミカルボンド処理されたエアレイドパルプ等を単独又は混合して用いることができる。

[0143] なお、これらの材料を吸収体部 4に成形する方法は特に限定されるものではな、が、例えば、エアレイド法、メルトブローン法、スパンレース法、抄紙法等が例示でき、これらによってシートィ匕したものが使用される。

[0144] また、吸収体部 4としては、セルロース発泡体、合成樹脂の連続発泡体等も使用することができる。さらに、発泡体又は前記シートィ匕した材料を粉砕した後に吸収体に成形したものを使用することも可能である。

[0145] これらの中でも、パルプを 80〜100%の範囲、粒子状ポリマーを 20以下の範囲で混合し、ティッシュで被覆した後、エンボスカ卩ェによりシートィ匕した目付 100〜2000g 嵩が l〜50mmの吸収体が好ましい。エンボス加工は、吸収体の型崩れを防止するためであり、エンボス面積率は 10〜100%の範囲であることが好ましぐ 30〜 80%範囲にあることがより好ましい。

[0146] さらには、吸収体部 4の材料の他の例としては、例えば、吸収シート及びポリマーシートが挙げられる。吸収シート及びポリマーシートの厚さは、 0. 3〜5. Ommであることが好ましい。この吸収シート及びポリマーシートとしては、生理用ナプキンなどの吸収性物品に用いられるものであればよ！、。

[0147] 吸収シートとしては、例えば、吸収紙ゃ不織布、繊維をバインダー等でシート化したパルプシート等を例示できる。上記ポリマーシートとしては、例えば、粉砕パルプ、及び繊維に粒子状ポリマーを混合してシート状に形成したシート等を例示できる。なお、繊維に粒子状ポリマーを混合してシート状に形成したシートとしては、粒子状ポリマ一が層状に分散されて、るもの、三次元状に分散されて、るものの、ずれをも例示できる。

[0148] 吸収シートを形成する材料及びポリマーシートに用いられる繊維としては、例えば、木材パルプ等のセルロース繊維、レーヨン、キュプラ等の再生セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊維やポリアクリロニトリル繊維等の親水性合成繊維、若しくは、界面活性剤等で繊維表面を親水化したポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン zポリエチレンテレフタレート複合繊維が好ましぐ親水性を考慮すると、セルロース繊維がより好ましい

[0149] ポリマーシートに用いられる粒子状ポリマーとしては、例えば、自重の 20倍以上の液体を吸収、保持でき、かつ、ゲル化し得るものが好ましい。例えば、デンプン、架橋カルボキシメチル化セルロース、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体等が例示できる。

[0150] [3. 1. 3]裏面シート部

裏面シート部 3としては、例えば、ポリエチレン (PE)、ポリプロピレン (PP)等を主体とした熱可塑性フィルム、通気性の榭脂フィルム、スパンボンド又はスパンレース等の不織布に通気性の榭脂フィルムを接合したもの、 SMS (スパンボンド'メルトブロ一' スパンボンド)の複数層等を用いることができる。好ましくは、例えば、低密度ポリェチレン (LDPE)榭脂を主体とし、目付が 15〜30gZm²の範囲力も得られるフィルムが好ましい。柔軟性を有し、装着感を損なわないためである。

[0151] また、帯状部に不液透過性シートを用いた場合においては、裏面シート部 3は、表面シート部 2と同様の液透過性シートを用いることができる。

[0152] [3. 1. 4]接合部

表面シート部 2及び吸収体部 4は、それぞれがホットメルト接着剤により貼り合わされるようにして接合される。また、表面シート部 2と裏面シート部 3は、ホットメルト接着剤及び加熱圧着等により形成される接合部により貼り合わされるようにして接合される。全体的には、ホットメルト接着剤により各シートにおける面と面とを接着し、各シートにおける端部を加熱圧着処理により形成される接合部により接合している。なお、接合は、上記ホットメルト接着に限られず、例えば、ヒートエンボス加工、超音波等を単独又は組み合わせて使用してもよ!/、。

[0153] ホットメルト接着により接合した場合における塗工パターンは、例えば、スパイラル塗工、コントロールシーム塗工、コーター塗工、カーテンコーター塗工、サミットガン塗ェ等が挙げられる。ホットメルト接着における接着剤の目付量は、 l〜30gZm²が好ましぐさらには 3〜10g/m²であることが好ましい。また、接着剤が線状に塗工されて!、るパターンの場合には、その線径は 30〜300 μ mであることが好まし!/、。

[0154] [3. 2]帯状部材

[3. 2. 1]全体構成

帯状部材 10としては、例えば、熱可塑性エラストマ一榭脂を使用した繊維状シートを用いてもよい。具体的には、ウレタン繊維と合成繊維とを混綿した不織布やエラストマー榭脂をメルトブローンで成形した層を含む不織布、若しくはフィルムシート等が例示できる。

[0155] また、他の実施形態として、図 5Aに示すように、帯状部材 10としては、基材シート 1 1、 13と弹性材 12による複合体によるものであってもよい。複合体による帯状部材 10 'としては、例えば、繊維配向がランダム配向、若しくは帯状部材の幅方向（WD)へ主体的に向いている基材シート 11、 13に、弹性材 12を張力の力かっていない、ほぼノーテンションの状態にして、一対の基材シート 11、 13で挟んで接合し、この状態で生理用ナプキン本体 5と固定する。このように基材シート 11、 13の繊維配向を主体的に帯状部材の幅方向（WD)へ向けることで、帯状部材 10'が長手方向（LD)へ伸長されたときに容易に繊維形状を変形させることが可能となり、低加重で帯状部材がネックインしやすくなる。

[0156] [3. 2. 2]基材シート

基材シート 11、 13としては、ウェブフォーミング時に周速差を設ける等により、繊維配向をランダム化させたり、ノラレル配向の不織布を 90度反転させる等して弹性材 1 2と直交するように配置してもよい。また、裏面シート部 3が液不透過性シートの場合においては、例えば、帯状部材 10の基材シート 11、 13は、表面シート部 2として例示した液透過性シートをそれぞれ用いることができる。基材シート 11、 13は、厚さの薄ぃ不織布であればよぐスパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布等が例示できる。これは、厚さの薄い不織布のほうが、帯状部の伸縮状態のスムーズ性が高まるためである。また、例えば、第 1実施形態において示した波状のェンボス加工による凹凸形状を付与する場合においては、波状のエンボス加工時に不織布が破損しに《するために、連続繊維力もなるスパンボンドを用いるのが好ましい。 [0157] 裏面シート部 3が液透過性シートの場合においては、例えば、帯状部材 10の基材シート 11、 13は、裏面シート部 3として例示した液不透過性シートをそれぞれ用いることができる。液不透過性シートは、弹性材に対して、肌当接面側のみであってもよく、肌当接面側及び非肌当接面側の両面であってもよい。

[0158] [3. 2. 3]弾性材

弹性材 12は、例えば、天然ゴム、ポリウレタンの弾性糸を用いることができる。具体的には、エラストマ一成分、発泡ポリエチレンの発泡体等を単独、若しくは、これらを配合したものを糸状、帯状又はシート状に成形したものが例示できる。

[0159] エラストマ一成分としては、例えば、ポリエステル系、ウレタン系、ォレフィン系、スチレン系、ポリアミド系の熱可塑性エラストマ一、メタ口セン触媒を用いた低密度ポリェチレン、エチレン— _a—ォレフイン共重合等が例示できる。これらは、単独又は複数を配合して使用してもよい。

[0160] ポリエステル系エラストマ一としては、例えば、芳香族ポリエステルをノヽードセグメントに、非晶性ポリエーテルや脂肪族ポリエステルをソフトセグメントにしたものが例示できる。

[0161] ウレタン系のエラストマ一としては、例えば、ポリエステル、低分子ダリコール、メチレンビスフヱ二ルイソシァネートなどからなるポリウレタンであり、ポリラタトンエステルポリオールに短鎖ポリオールの存在下ポリイソシァネートを付加重合したものが例示できる。

[0162] ォレフィン系エラストマ一としては、例えば、エチレン α—ォレフインランダム共重合体や第三成分としてジェンを共重合させたものを例示できる。

[0163] スチレン系エラストマ一としては、例えば、 SEBS、 SIS, SEPS、 SBS等のブロック共重合体が例示できる。

[0164] ポリアミド系エラストマ一としては、例えば、ナイロンをノヽードセグメントに、ポリエステル又はポリオールをソフトセグメントにしたものが例示できる。

[0165] また、エラストマ一成分の構成ポリマー中には、弹性材の成形を安定させる為に、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等を配合してもよい。さらには、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艷消剤、着色剤、その他の各種改良剤を配合してもよい。これらの中でも、ポリウレタン弾性糸は、熱や歪みに対して影響が少なく好ましい。

[0166] [3. 2. 4]接合材

基材シート 11、 13と弾性材 12との接合、又は基材シート 11と基材シート 13との接合における接合材としては、例えば、ヒートエンボス加工、超音波、ホットメルト型接着剤等を単独、若しくはこれらを組み合わせたものを使用することができる。例えば、基材シート 11にホットメルト型接着剤をスパイラル塗工、コーター塗工、カーテンコータ一塗工、サミットガン塗工などの塗工方法で塗工し、その上に弹性材 12を重ね、さらにその上に基材シート 13を重ね合わせて接合する。弹性材 12が基材シート 11、 13 力も外れに《するために、予め弹性材 12にスリット塗工、コントロールシーム塗工などの塗工方法で塗工してお!、てもよ!/、。

[0167] ホットメルト型接着剤としては、例えば、 SEBS、 SBS、 SIS等のゴム系や直鎖状低密度ポリエチレン等のォレフィン系を主体とした感圧型接着剤ゃ感熱型接着剤、水溶性高分子からなるポリビニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース、ゼラチン等、又は、水膨潤性高分子力もなるポリビニルアセテートやポリアクリル酸ナトリウム等の感水性接着剤が例示できる。好ましくは、例えば、上記接着剤が滲み出してしまつたとしても、その時点ではタック性を有さなヽ感熱型接着剤を用いることが好ま、。具体的な例としては、 SEBSを 5〜25%、脂環族飽和炭化水素を 40〜60%、芳香族変性テルペンを 1〜10%、添加剤を 15〜35%の範囲で溶融混合したものを例示できる。

[0168] [3. 3]係止材

生理用ナプキン本体と下着 50とを係止する係止部 9における係止材としては、例えば、ホットメルト型接着剤を用いることができる。ホットメルト型接着剤としては、常温時にタック性を有していることが好ましぐ例えば、感圧型接着剤を例示できる。この接着剤の主成分は、上記の接合材として例示したものと同様であり、具体的には、 SEB Sを 15〜25%、可塑剤を 15〜35%、粘着付与剤を 40〜70%の範囲で溶融混合したものを例示できる。また、酸化防止剤、蛍光防止剤などを 0. 1〜1. 0%の範囲で添加してもよい。目付は、 10〜200gsmでコーター塗工、ビード塗工などによって、均一、スジ状、ドット状のパターンで塗工される。また、アクリル系の接着剤を使用してもよい。さらに、各テープ状部の表面に起立する複数のフック部を用いて係止させるちのとしてちよい。

[0169] 具体的には、テープ状部は、ポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂を押出成形し、テープ部と一体に成形したリブ構造部分に切断'切除等の処理を施し、そのテープ状部の表面上にフック部が形成される。また、テープ状部表面に設けた熱可塑性合成榭脂からなるモノフィラメントのループを側方力もカットしてフック部を形成してもよい。さらには、万が一肌を傷つけてしまう危険性を低減するために、フック部の端面が丸みを帯びていてもよい。肌を負傷する危険性を回避するために、フック部の端を丸みを帯びた丸型にしてもよい。具体的には、金型の形状によってフックの頭頂部に丸味を持たせることを例示できる。なお、フック部の断面形状は特に限定せず、先細り型、 T字型などを例示できる。

[0170] 一方、帯状部材 10の肌当接面側に係止部 9を設けることで、下着 50とは固定せず、着用者の身体側と固定する係止部 9としては、水溶性高分子、架橋剤、可塑剤、水分力もなるゲル粘着剤等を例示できる。具体的には、水溶性高分子の例としては、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビュルアルコール、カルボキシルメチルセルロース等が例示できる。架橋剤の例としては、塩ィ匕カルシウム、硫酸マグネシウムのような水溶性金属塩が、可塑剤の例として、グリセリン、ワックス、パラフィン等が例示できる

[0171] なお、感圧型接着剤や係止部 9に対しては、タック性を有する部分を一般的に得られる剥離紙である薄葉紙にシリコン榭脂をコートしたシート又はフィルムにシリコン榭脂をコートしたシートで被覆するのが好ましい。これにより、保管時における粘着部の汚損や剥離を防止することができるためである。

Claims

請求の範囲

[1] 略縦長状の吸収性物品であって、

該吸収性物品の厚さ方向における一方側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シート部と、

前記吸収性物品の厚さ方向における他方側であって、前記表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を少なくとも有する吸収性物品本体と、前記吸収性物品本体の前記他方側に該吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置される帯状部材と、を備え、

前記帯状部材は、少なくともその一部に該帯状部材における幅方向に狭くなるよう変形可能な変形領域を有すると共に、該帯状部材の前記長手方向における両端の少なくとも一端側には、係止部が設けられており、

前記吸収性物品本体と前記帯状部材とは、前記変形領域に設けられ、前記吸収性物品本体の前記幅方向における中心を挟んで、所定間隔をもって互いに離間した接合部におレ、て接合される吸収性物品。

[2] 前記変形領域は、前記長手方向及び前記幅方向に延伸及び収縮可能であり、前記長手方向への延伸と連動して前記幅方向における長さが短くなるよう変形し、前記長手方向への収縮と連動して前記幅方向における長さが長くなるよう変形する請求項 1に記載の吸収性物品。

[3] 前記帯状部材の前記長手方向における少なくとも一端側には、前記吸収性物品本体の前記長手方向における外縁部力少なくともその一部が延出する把持部が形成される請求項 1又は 2に記載の吸収性物品。

[4] 前記吸収性物品本体の前記他方側には、前記帯状部材の前記長手方向における少なくとも一部を被包し、前記帯状部材の幅方向における全部を被包するカバー部が更に配置される請求項 1から 3のいずれかに記載の吸収性物品。

[5] 前記把持部は、前記帯状部材の延伸方向を示唆する案内要素を備える請求項 3 に記載の吸収性物品。

[6] 前記帯状部材は、少なくとも一部が液不透過性の材料を有する請求項 1から 5のいずれかに記載の吸収性物品。 ―

訂正された用紙（規則 91)

[7] 前記帯状部材の幅方向における長さは、前記吸収性物品本体の前記幅方向における長さの 30%以上の範囲にある請求項 1から 6のいずれかに記載の吸収性物品。

[8] 前記変形領域を前記幅方向における長さが短くなるよう変形させることで前記接合部を互いに接近させ、前記吸収性物品本体を前記一方側に凸変形させる請求項 1 力 7のいずれかに記載の吸収性物品。

[9] 前記変形領域における前記長手方向における延伸量を調整することで前記接合部の間隔を調整し、前記吸収性物品本体の前記凸変形における突出高さを調整可能な請求項 8に記載の吸収性物品。

[10] 略縦長状の吸収性物品であって、

該吸収性物品の厚さ方向における一方側に配置される少なくとも一部が液透過性の表面シート部と、'

前記吸収性物品の厚さ方向における他方側であって、前記表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を少なくとも有する吸収性物品本体と、該吸収性物品本体の前記他方側に前記吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置され、少なくとも一部に前記長手方向への延伸と連動し前記幅方向における長さが短くなるよう変形可能な変形領域を有する帯状部材と、

前記変形領域に設けられ、前記吸収性物品本体と前記帯状部材とを、前記吸収性物品本体の前記幅方向における中心に対し、所定間隔をもって互いに離間した接合部と、を備え、

前記帯状部材を前記長手方向に引っ張ることにより、前記変形領域が前記長手方向に延伸すると共に前記幅方向における長さが短くなるよう変形させ、

前記変形領域における変形により、前記結合部を互いに接近させ、

前記吸収性物品本体を前記一方側に凸変形させる吸収性物品。

[11] 略縦長状の吸収性物品であって、

前記吸収生物品の厚さ方向における他方側であって、前記表面シート部の前記他方側に配置される液保持性の吸収体部と、を少なくとも有する吸収性物品本体と、 .

訂正された用紙（規則 91) 該吸収性物品本体の前記他方側に前記吸収性物品本体の長手方向に沿うように配置される帯状部材と、を備え、

前記吸収性物品本体は、該吸収性物品本体の前記幅方向における中心を挟んで、所定間隔をもって互いに離間した接合部を備え、

前記接合部には、該接合部のそれぞれを繋ぐ連結部材が設けられており、前記帯状部材は、前記長手方向における一端側において、前記連結部材を介して前記接合部のそれぞれと連結される吸収性物品。

[12] 前記帯状部材の前記長手方向における前記一端側と対向する他端側には、前記吸収性物品本体の前記長手方向における外縁部から少なくともその一部が延出する把持部が形成される請求項 11に記載の吸収性物品。

[13] 前記吸収性物品本体の前記他方側には、前記帯状部材の前記長手方向における少なくとも一部を被包し、前記帯状部材の幅方向における全部を被包するカバー部が更に配置される請求項 11又は 12に記載の吸収性物品。

[14] 前記把持部は、前記帯状部材の延伸方向を示唆する案内要素を備える請求項 12 に記載の吸収性物品。

[15] 前記帯状部材の幅方向における長さは、前記吸収性物品本体の幅方向における長さの 30%以上の範囲にある請求項 11から 14のいずれかに記載の吸収性物品。

[16] 前記変形領域を前記幅方向における長さが短くなるよう変形させることで前記接合部を互レヽに接近させ、前記吸収性物品本体を前記一方側に凸変形させる請求項 11 力も 15のいずれかに記載の吸収性物品。

[17] 前記吸収性物品本体に対する前記帯状部材の長手方向における位置を調整することで前記接合部の間隔を調整し、前記吸収性物品本体の前記凸変形における突出高さを調整可能な請求項 16に記載の吸収性物品。

訂正された用紙（規則 91)