WO2007138762A1

WO2007138762A1 - 端末装置、および端末制御方法

Info

Publication number: WO2007138762A1
Application number: PCT/JP2007/051568
Authority: WO
Inventors: Kenichi Moriguchi
Original assignee: Panasonic Corporation
Priority date: 2006-05-25
Filing date: 2007-01-31
Publication date: 2007-12-06
Also published as: JP2007318395A

Abstract

　ＰｏＣ（Push to talk over Cellular）システムにおける端末装置では、入力部が使用者により操作されることで、発言権の獲得要求を受け付ける。また、端末装置では、他の端末装置が発言権を獲得中に、入力部に入力された獲得要求の送出が所定のタイミングまで保留された後（Ｓ２０７）、該獲得要求は外部に送出される（Ｓ２１２）。これによって、発言権の獲得に失敗したことよって、使用者がストレスを感じたり、操作に気をとられたりする、という問題が発生する頻度を低下させることができる。

Description

明細書

端末装置、および端末制御方法

技術分野

[0001] 本発明は、端末装置に関し、特に、 PoC (Push to talk over Cellular)機能を実装した端末装置に関する。

背景技術

[0002] PoCサービスとは、無線機サービスのような即時通話サービスであって、使用者が PoC端末の PoCキーを押した状態で一対一又は一対グループの形で意思疎通をすることができ、特に携帯電話網を利用して提供されるサービスである。

[0003] 一般に、 PoCサービスシステムは、 PoCサービスを提供する PoC端末（PoCクライアント）と、 PoC端末間の音声及びデータの転送、並びに発言権を制御する PoCサ一バとを備える。ここで、発言権とは、 PoCサービスのような半二重通信においてデータを転送する資格であり、複数の PoC端末から転送されたデータが衝突することを防止するために用いられる。

[0004] 従来の PoCサービスシステムにおいて、使用者が PoCキーを押して発言権を要求した場合、前記 PoCサーバは、他の PoC端末に発言権が与えられていないと、発言権承認メッセージを該当 PoC端末に転送する。しかしながら、他の PoC端末に発言権が与えられていると、前記 PoCサーバは、発言権拒絶メッセージを該当 PoC端末に ¾5送する。

[0005] PoCサーノから発言権承認メッセージを受信した PoC端末は、使用者により入力された音声及びデータを、 PoCサーバを介して他の PoC端末に転送し、 PoCサーバから発言権拒絶メッセージを受信した PoC端末は、使用者が認知できるようにエラーメッセージを出力する。

[0006] エラーメッセージを確認した使用者が発言権を獲得するためには、発言権を有している使用者の発言権が解除された後、 PoCキーを押して再び発言権を要求しなければならない。

[0007] 前述したように、従来の PoCサービスシステムの発言権付与方法にぉ、ては、使用者が PoCキーを押して発言権を要求した場合、既に他の使用者が発言権を有していると、相手が発言権を解除するまで待った後、 PoCキーを押して再び発言権を要求しなければならない。

[0008] このような従来の PoCサービスシステムの発言権付与方法においては、使用者が発言権を要求する場合、他の使用者が既に発言権を有していて発言権を獲得することができな、か、又は適切なタイミングに PoCキーを押すことができず他の使用者に発言権を奪われることがあるという問題があった。

[0009] これを解決する従来技術として、例えば特開 2006— 42355号公報および特開 20 06—42356号公報に示すような構成がある。

[0010] 特開 2006— 42355号公報では、使用者が PoCキーを押した状態を維持する時間によって優先順位を付与し、その優先順位によって発言権を与える PoCサービスを提供するグループ通信システムの発言権付与方法が開示されて！ヽる。

[0011] 特開 2006— 42356号公報では、 PoCサーバ力発言権要求メッセージを伝送した PoC端末の IDを含む発言権拒否メッセージをセッションが設定された全ての PoC 端末に伝送し、前記発言権拒否メッセージを受信した各 PoC端末が自分の IDと前記発言権拒否メッセージに含まれた IDとを比較してその比較結果を出力することにより、上記発言権要求に対する処理及び PoC端末の状態情報を全ての使用者が確認することができるようにした発言権処理方法が開示されて!、る。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0012] し力しながら、従来の構成では、 PoCキーを押して発言権の獲得を行う際のタイミングによっては発言権の獲得に失敗し、使用者にストレスがたまったり、発言権の獲得の失敗等で操作に気をとられたりする、と、う課題を有してヽた。

[0013] 本発明は、上記従来の課題を解決するもので、発言権の獲得に失敗したことよって、使用者がストレスを感じたり、操作に気をとられたりする、という問題が発生する頻度を低下させることができる端末装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0014] 上記課題を解決するために、本発明は、 PoCシステムにおける端末装置であって、発言権の獲得要求が入力される入力部と、獲得要求を外部に送出する送出部と、他の端末装置が発言権を獲得中に、入力部力獲得要求が入力されると、送出部による獲得要求の送出を所定のタイミングまで保留する保留部とを備える。

[0015] また、本発明は、端末装置以外の態様として、方法及び集積回路にも適用可能である。

発明の効果

[0016] 本発明によれば、他の端末装置が発言権を獲得している間、獲得要求の送出が保留され、所定のタイミングで外部に送出される。このように、本発明では、獲得要求の送出タイミングが端末装置内で制御されるので、使用者は、入力部を操作するタイミングを気にする必要が無くなる。これによつて、発言権の獲得の失敗に起因するストレス力使用者は解放され、さらに、発言権の獲得の失敗等で操作に使用者が気をとられることちなくなる。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1]図 1は、本発明における PoCクライアントシステムを示す図である。

[図 2]図 2は、本発明における広域ネットワークまで含めた PoCシステム全体の構成の一例を示す図である。

[図 3]図 3は、本発明の PoCシステムにおける通常時の動作を示すシーケンス図である。

[図 4]図 4は、本発明の実施の形態 1における PoCクライアントシステムの別の構成例を示す図である。

[図 5]図 5は、本発明の実施の形態 1における PoCシステムの動作を示すシーケンス図である。

[図 6]図 6は、本発明の実施の形態 2における PoCシステムの動作を示すシーケンス図である。

[図 7]図 7は、本発明の実施の形態 3における PoCシステムの動作を示すシーケンス図である。

[図 8]図 8は、本発明の実施の形態 4における PoCシステムの動作を示すシーケンス図である。符号の説明

[0018] 100 PoCクライアントシステム

200 制御端末

300 通信端末

400 ネットワーク

500、 500b, 500c 広域ネッ卜ワークへの無線アクセス部

600、 600b, 600c 広域ネッ卜ワークの基地局

700 広域ネットワーク

800 PoCサーバ

900 PoCシステム

発明を実施するための最良の形態

[0019] 以下、本発明の実施の形態の制御端末について、図面を用いて説明する。

[0020] (実施の形態 1)

図 1は、本発明の実施の形態 1に係る PoCクライアントシステム 100における通信端末 300と、通信端末 300を制御する制御端末 200とを示す図である。制御端末 200 と通信端末 300とはネットワーク 400で接続されている。

[0021] 具体的には、通信端末 300は、 PoCクライアントである携帯電話等で構成する。制御端末 200は、

、つた車載端末で構成する。また、ネットワーク 400は、 811½1；00 11(登録商標）ゃ無線1^^ 00&1 Area

Network)等の近距離無線通信手段で実現する。なお、ネットワーク 400は、 USB (U niversal Serial Bus)等の有線通信手段で実現しても良い。

[0022] 制御端末 200は、入力部 201と制御部 202と制御インターフェース 203と出力部 2

04とを備える。

[0023] 入力部 201は、ボタン、タツチパネル、または、マイクおよび音声認識ユニット等で構成され、使用者の発言権の獲得要望を検出し、検出した獲得要望を表す入力信号を生成して制御部 202に送る。

[0024] 制御部 202は、 CPUおよびメモリ等で構成され、制御端末 200の全体の制御を行う。具体的には、制御部 202は、入力部 201から入力信号を受け、制御インターフエース 203に発言権獲得要求メッセージを送信する力否かを判断する。また、制御部 2 02は、発言権を獲得できた場合は、発言権が獲得できたことを出力部 204を介して使用者に表示する。

[0025] 制御インターフェース 203は、 PoC制御信号 (制御部 202から送信される発言権獲得要求メッセージ等）をネットワーク 400を介して通信端末 300との間で送受信する。

[0026] 出力部 204は、ディスプレイ、または、音声合成ユニットおよびスピーカ一等で構成され、発言権の獲得状態を使用者に対して画面表示したり、音声で案内したりする。

[0027] 通信端末 300は、制御インターフェース 301と制御部 302と通信部 303とを備える。

[0028] 制御インターフェース 301は、 PoC制御信号 (制御端末 200から送信される発言権獲得要求メッセージ等）をネットワーク 400を介して制御端末 200との間で送受信する。なお、制御インターフェース 301は、制御端末 200の制御インターフェース 203と同様にして実現して良い。

[0029] 制御部 302は、制御インターフェース 301より受けた PoC制御信号を、通信部 303 を介して携帯電話網等の広域ネットワークに対して送信する。

[0030] 図 2は、広域ネットワークまで含めた、 PoCシステム 900全体の構成の一例を示す図である。図 2において、 PoCシステム 900は、車載 PoCクライアントシステム 100、別の車載 PoCクライアントシステム 100b、通信端末のみで構成された PoCクライアン卜システム 100c、広域ネッ卜ワーク 700に対する無線アクセス部 500、 500b及び 500 c、広域ネッ卜ワーク 700の基地局 600、 600b及び 600c、 PoCサーノ 800を備えている。

[0031] 図 2において、 PoCサーノ 800は、 PoCシステム 900の発言権の管理を行う。図 2 に示す構成例において、 PoCサーバ 800は、通信端末 300、通信端末 300b (以下、「通信端末 b」と記載する。）、通信端末 300c (以下、「通信端末 c」と記載する。）カゝらの発言権の要求を受け付け、発言権を要求した通信端末に発言権を与えるか否かを一定の条件に従って判断する。 PoCサーバ 800は、発言権を与えると判断した場合には、発言権を要求した通信端末に発言権を与える。

[0032] 例えば、通信端末 300に発言権が与えられた場合には、通信端末 300が送信した音声データは、無線アクセス部 500、基地局 600、広域ネットワーク 700、基地局 60 Obおよび無線アクセス部 500bを介して通信端末 bに伝送される。また、通信端末 30 0が送信した音声データは、通信端末 cに同様に伝送される。

[0033] 以上のように構成された PoCシステム 900における通常時の動作を、図 3を用いて説明する。図 3は、 PoCシステム 900の通常動作を示すシーケンス図である。

[0034] 発言権が空きの状態で、制御端末 200において、使用者がボタン等で実現された入力部 201を押下すると、入力部 201は、入力信号を制御部 202に送る。制御部 20 2は、入力部 201から入力信号を受けると、現在の発言権の状態を判断する。発言権が空きであれば（S101)、制御部 202は、制御インターフェース 203に発言権獲得要求メッセージを送信する。制御インターフェース 203は、発言権獲得要求メッセージを通信端末 300に送信する。

[0035] 制御インターフェース 203から送信された発言権獲得要求メッセージ (S 102)は、通信端末 300の制御インターフェース 301で受信され、制御部 302に送られる。

[0036] 発言権獲得要求メッセージを受信した制御部 302は、発言権獲得要求メッセージを送信する力否力を一定の条件に従って判断し (例えば、発言権が既に獲得されているため発言権獲得要求メッセージを送信しない等）、発言権獲得要求メッセージを送信すると判断した場合には、通信部 303を介して PoCサーバ 800に発言権獲得要求メッセージを送信する（S103)。

[0037] PoCサーバ 800は、発言権獲得要求メッセージを受信すると、発言権が空き状態であれば発言権を要求した端末に発言権を割り当てる。 PoCサーバ 800は、発言権を割り当てると、発言権を要求した端末に対して、発言権承諾通知メッセージで割り当ての承諾を通知する（S 104)。

[0038] 一方、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられた端末以外の端末に対して、発言中通知メッセージを送信して発言権が他の端末に割り当てられたことを通知する（ S105)。

[0039] 通信端末 300の制御部 302は、通信部 303を介して発言権承諾通知メッセージを受信すると、制御インターフェース 301を介して制御端末 200に発言権承諾通知メッセージを送信する（S 106)。

[0040] 制御端末 200の制御部 202は、制御インターフェース 203を介して発言権承諾通知メッセージを受信すると、発言権を獲得できた旨の表示を出力するよう、出力部 20

4を制御する。このように発言権の取得者が変更された場合等は、適宜発言者名もしくは発言者の電話番号等を出力部 204に出力して良い。

[0041] こうして車載 PoCクライアントシステム 100が発言権獲得中の状態となり（S107)、車載 PoCクライアントシステム 100の使用者が発言を行うことができる。

[0042] その後、車載 PoCクライアントシステム 100の使用者が発言を終えて入力部 201を操作し、発言権の解放を要求すると、入力部 201は、入力信号を制御部 202に送る

[0043] 制御部 202は、入力部 201から入力信号を受けると、現在発言中であることから発言権の解放要求であると判断し、制御インターフェース 203に発言権解放要求メッセージを送信する。制御インターフェース 203は、発言権解放要求メッセージを通信端末 300に送信する。

[0044] なお、入力部 201からの入力信号が発言権の解放要求である旨の情報を含んでも良ぐ制御部 202が発言権の状態力発言権の獲得もしくは解放のどちらの要求かを判断しても良い。

[0045] 制御インターフェース 203から送信された発言権解放要求メッセージ（S 108)は、発言権獲得要求メッセージと同様にして、通信端末 300の制御インターフェース 301 で受信され、制御部 302に送られる。発言権解放要求メッセージを受信した制御部 3 02は、発言権解放要求メッセージを送信する力否かを一定の条件に従って判断し（判断の例示としては、発言権が既に解放されていれば発言権解放要求メッセージを送信しない等が挙げられる）、発言権解放要求メッセージを送信すると判断した場合には、通信部 303を介して PoCサーバ 800に発言権解放要求メッセージを送信する (S109)。

[0046] なお、前記の一定の条件は、一例であり、例えば発言権が既に解放されて、ても発言権解放要求メッセージを送信するようにする構成も考えられる。

[0047] PoCサーバ 800は、発言権解放要求メッセージを受信すると、このメッセージが発言権を割り当てた端末からの解放要求であれば発言権を解放する。 PoCサーバ 800 は、発言権を解放すると、解放要求のあった端末に対して発言権空き通知メッセージで発言権が解放されたことを通知する（SI 10)。また、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられていた端末以外の端末に対しても発言権空き通知メッセージで発言権が解放されたことを通知する（S 111)。

[0048] 通信端末 300の制御部 302は、通信部 303を介して発言権空き通知メッセージを受信すると、制御インターフェース 301を介して制御端末 200に発言権空き通知メッセージを送信する（S 112)。

[0049] 制御端末 200の制御部 202は、制御インターフェース 203を介して発言権空き通知メッセージを受信すると、発言権を解放できた旨の表示を出力するよう、出力部 20

4を制御する。

[0050] こうして PoCシステム 900は、発言権が空きの状態に戻る（S 113)。

[0051] 次に、 PoCシステム 900における、発言権獲得の要求をー且保留し、発言権が解放されたことを検出した後に送信する動作を、図 4を用いて説明する。図 4は、 PoCシステム 900の発言権獲得の要求を一旦保留した後に送信する動作を示すシーケンス図である。

[0052] 発言権が空きの状態（S201)で、通信端末 bが PoCサーバ 800に発言権獲得要求メッセージ（S202)を送信する。

[0053] PoCサーバ 800は、通常動作と同様にして、発言権を別の車載 PoCクライアントシステム 100bに割り当てる。さらに PoCサーバ 800は、発言権を要求した端末 (この場合は 100b)に対して、発言権承諾通知メッセージで割り当ての承諾を通知し（S203 )、発言権が割り当てられた端末以外の端末 (この場合は車載 PoCクライアントシステム 100)に対しては、発言中通知メッセージを送信して発言権が他の端末に割り当てられたことを通知する（S204)。

[0054] 通信端末 300は、発言中通知メッセージを受信すると、他のメッセージと同様に制御端末 200へ発言中通知メッセージを送信し（S205)、制御端末 200では、他の Po Cクライアントシステム（この場合は車載 PoCクライアントシステム 100b)が発言権を獲得中である旨が表示される。こうして通信端末 bが発言権獲得中の状態となる（S206

) o

[0055] 通信端末 bが発言権獲得中の状態で、車載 PoCクライアントシステム 100において使用者が発言権の獲得を要求すると、制御端末 200の制御部 202は、現在、他の通信端末 bが発言権獲得中の状態であることから、発言権獲得要求メッセージの送信を保留しておく（S207)。

[0056] その後、通信端末 bが発言権解放要求メッセージを送信すると (S208)、 PoCサーノ 00は通信端末 bに割り当てた発言権を解放する。 PoCサーバ 800は、発言権を解放すると、解放要求のあった端末に対して発言権空き通知メッセージで発言権が解放されたことを通知する（S209)。また、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられていた端末以外の端末に対しても発言権空き通知メッセージで発言権が解放されたことを通知する（S210)。

[0057] 通信端末 300の制御部 302は、通信部 303を介して発言権空き通知メッセージを受信すると、制御インターフェース 301を介して制御端末 200に対して発言権空き通知メッセージを送信する（S211)。

[0058] 制御端末 200の制御部 202は、制御インターフェース 203を介して発言権空き通知メッセージを受信すると、保留されている発言権獲得要求がある力否かを調べる。この場合、発言権獲得要求が保留されているので、制御部 202は、発言権獲得要求メッセージを制御部 302に送信する（S212)。制御部 302は、通常動作と同様にして、 PoCサーバ 800に発言権獲得要求メッセージを送信する（S213)。

[0059] PoCサーバ 800は、発言権を割り当てると、通常動作の時と同様にして、発言権を要求した端末に対して、発言権承諾通知メッセージで割り当ての承諾を通知する（S 214)。一方、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられた端末以外の端末に対しては、発言中通知メッセージを送信して発言権が他の端末に割り当てられたことを通知する（S215)。

[0060] 通信端末 300は、発言権承諾通知メッセージを受信すると、通常動作と同様にして

、発言権承諾通知メッセージを制御端末 200に送信する（S216)。

[0061] こうして車載 PoCクライアントシステム 100が発言権獲得中の状態となる（S217)。

[0062] 力かる構成によれば、他の端末が発言中の場合には発言権の獲得要求を一旦保留し、発言権が解放されたことを検出した後に発言権の獲得要求を送信することで、車載環境で PoCシステムを使用する場合に、入力部 201を押して発言権の獲得を行う際のタイミングによっては発言権の獲得に失敗しストレスがたまったり、発言権の獲得の失敗等で操作に気をとられたりする、という問題が発生する頻度を低下させることが可能となる。

[0063] また、力かる構成によれば、ナビゲーシヨンシステム等の車載用途の制御端末 200 と、 PoCクライアントである携帯電話 (通信端末 300)とが、近距離の無線通信技術等に準拠して接続され、これによつて、運転者は、車載環境で PoCシステムを使用することが可能となる。このような制御端末 200により、携帯電話 (通信端末 300)に、上述のような発言権の獲得要求機能が備わっていない場合でも、入力部 201を押して発言権の獲得を行う際のタイミングによっては発言権の獲得に失敗し、使用者にストレスがたまったり、発言権の獲得の失敗等で操作に気をとられたりすることを回避することがでさる。

[0064] なお、上記では、 PoCシステムにおいてやりとりされる制御メッセージについて、発言権獲得要求、発言権承諾通知、発言中通知、発言権解放要求、発言権空き通知、といったメッセージを用いたが、同様の制御が可能であれば、別のメッセージを用いても良い。

[0065] 例えば、発言権承諾通知と発言中通知は、まとめて、発言中通知にし、同メッセ一ジ中に発言権を割り当てられた通信端末を識別する ID等を含めるようにしても良、。

[0066] なお、上記シーケンスを用いて、 PoCシステム 900を構成する端末が 2台の場合を例にとり詳細に説明したが、この台数に限られないことは言うまでもなぐ 3台、 4台と増加しても同様である。

[0067] なお、上記では、通信端末 300と制御端末 200が、制御インターフェース 301および制御インターフェース 203を介してネットワーク 400で接続されて、るが、通信端末 300に制御端末 200の機能を組込んでも良い。その場合、図 5のように、車載 PoCクライアントシステム 100Aは、通信端末 300Aのみ力も構成して良い。この場合、制御インターフェース 301および制御インターフェース 203を介してネットワーク 400経由で行って、た制御動作を制御部 202と制御部 302間で直接行うように構成して良！、。もしくは制御部 202と制御部 302を統合してひとつの制御部で実現しても良い。

[0068] (実施の形態 2) 本発明の実施の形態 2における PoCクライアントシステム 100および PoCシステム 9 00の構成は、実施の形態 1と同様であり図 1および図 2に示すものであり、その構成の説明を省略する。

[0069] 本発明の実施の形態 2における、 PoCクライアントシステム 100および PoCシステム 900の通常動作についても実施の形態 1と同様である。ただし、 PoCサーバ 800での発言権の維持に時間制限が存在する点が異なる。

[0070] 例えば時間制限値を 30秒とした場合を例にとると、ある PoCクライアントが発言権を獲得しても発言権を解放しな、まま 30秒が経過すると PoCサーバ 800は発言権を自動で解放し、発言権空き通知メッセージを全通信端末に対して送信する。 30秒が経過する前に PoCサーバ 800が発言権を割り当てた端末力も発言権解放要求メッセ一ジを受信した場合の動作は、実施の形態 1と同様である。

[0071] 実施の形態 2における制御端末 200の特徴は、実施の形態 1でも説明したように「発言権の解放」を検出して、保留されている発言権獲得要求を PoCサーバ 800に送信することに加えて、「発言権獲得時間の満了」も検出するように構成した点である。

[0072] 以下で実施の形態 2における PoCシステム 900の「発言権獲得時間の満了」を検出した場合の動作を図 6を用いて説明する。

[0073] 図 6は、 PoCシステム 900の「発言権獲得時間の満了」を検出した場合の動作を示すシーケンス図である。

[0074] 発言権が空きの状態（S301)で、通信端末 bが PoCサーバ 800に発言権獲得要求メッセージ（S302)を送信する。

[0075] PoCサーバ 800は、実施の形態 1の通常動作と同様にして、発言権を別の車載 Po

Cクライアントシステム 100bに割り当てる。

[0076] PoCサーノ 800は、発言権を割り当てると、タイマーをセットする（S303)。

[0077] さらに PoCサーバ 800は、発言権を要求した端末 (この場合は 100b)に対して、発言権承諾通知メッセージで割り当ての承諾を通知し (S304)、発言権が割り当てられた端末以外の端末 (この場合は 100)に対しては、発言中通知メッセージを送信して発言権が他の端末に割り当てられたことを通知する（S305)。

[0078] 通信端末 300は、発言中通知メッセージを受信すると、他のメッセージと同様に制御端末 200へ発言中通知メッセージを送信する（S306)。

[0079] 制御端末 200は、発言中通知メッセージを受信すると、発言権獲得時間の満了を検出するためのタイマーをセットし（S307)、他の PoCクライアントシステム（この場合は車載 PoCクライアントシステム 100b)が発言権を獲得中である旨を表示する。こうして通信端末 b (100b)が発言権獲得中の状態となる（S308)。

[0080] 通信端末 bが発言権獲得中の状態で、車載 PoCクライアントシステム 100において使用者が発言権の獲得を要求すると（S309)、制御端末 200の制御部 202は、現在、他の通信端末 bが発言権獲得中の状態であることから、発言権獲得要求メッセージの送信を保留しておく。

[0081] 発言権を獲得した PoCクライアントシステム 100bが発言権を解放しなヽまま 30秒が経過してタイマーが満了すると（S310)、 PoCサーバ 800は、発言権を自動で解放し、発言権が割り当てられていた通信端末に発言権空き通知メッセージで発言権が解放されたことを通知する（S311)。また、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられていた端末以外の端末に対しても発言権空き通知メッセージで発言権が解放されたことを通知する（S 312)。

[0082] 一方、制御端末 200において発言権獲得時間の満了検出用のタイマーが満了すると（S313)、制御部 202は、保留されている発言権獲得要求があるか調べる。この場合には保留されている要求があるので、制御部 202は、発言権獲得要求メッセ一ジを通信端末 300に送信する（S314)。

[0083] 通信端末 300は、発言権獲得要求メッセージを受信すると、実施の形態 1の通常動作と同様にして、 PoCサーバ 800に発言権獲得要求メッセージを送信する（S315)。

[0084] なお、図 6のシーケンスでは、通信端末 300力制御端末 200に対して発言権空き通知メッセージを送信する前に発言権獲得要求メッセージを受信した場合を例にとり説明している。実際には、通信端末 300は、通信の遅延時間のゆれにより、制御端末 200に対して発言権空き通知メッセージを送信した後に発言権獲得要求メッセ一ジを受信する場合も考えられる。この場合には、通信端末 300の動作は、実施の形態 1と同様の順番になる。もしくは、通信端末 300は、 S312で PoCサーバ 800から発言権空き通知メッセージを受信する前に、 S314で制御端末 200から発言権獲得要求メッセージを受信する場合も考えられる。

[0085] PoCサーバ 800は、発言権を割り当てると、実施の形態 1の通常動作と同様にして、発言権を要求した端末に対して、発言権承諾通知メッセージで割り当ての承諾を通知する（S316)。一方、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられた端末以外の端末に対しては、発言中通知メッセージを送信して発言権が他の端末に割り当てられたことを通知する（S 317)。

[0086] 通信端末 300は、発言権承諾通知メッセージを受信すると、通常動作と同様にして、発言権承諾通知メッセージを制御端末 200に送信する（S318)。

[0087] こうして車載 PoCクライアントシステム 100が発言権獲得中の状態となる（S319)。

[0088] 力かる構成によれば、発言権の維持に時間制限が存在する PoCシステムにおいては、実施の形態 1の「発言権の解放」の検出に加えて、「発言権獲得時間の満了」も検出するようにしたため、時間制限により発言権が解放された場合には、より早いタイミングで、保留した発言権獲得要求を送信することができることになり、発言権の獲得に成功する可能性を向上させることが可能となる。このため、車載環境で PoCシステムを使用する場合に、入力部 201を押して発言権の獲得を行う際のタイミングによつては発言権の獲得に失敗しストレスがたまったり、発言権の獲得の失敗等で操作に気をとられたりする、という問題が発生する頻度を低下させることが可能となる。

[0089] なお、上記説明では、発言権の維持の時間制限値として 30秒の場合を例にとり説明したがこの値に限られるものではないことは言うまでもない。

[0090] なお、 PoCサーノ 800で「タイマーのセット」、「発言権承諾通知メッセージの送信」および「発言中通知メッセージの送信」を行う順番は、上記で説明したものに限られるものではなぐ処理の順番は特に制限されるものではない。

[0091] (実施の形態 3)

本発明の実施の形態 3における PoCクライアントシステム 100および PoCシステム 9 00の構成は、実施の形態 2と同様であり図 1および図 2に示すものであり、その構成の説明を省略する。

[0092] 本発明の実施の形態 3における、 PoCクライアントシステム 100および PoCシステム 900の通常動作についても実施の形態 2と同様であり、 PoCサーバ 800での発言権の維持に時間制限が存在する。

[0093] ただし、実施の形態 3における PoCシステム 900では、ネットワークの伝送遅延が大きい場合を想定している。具体例としては、 PoCサーバ 800から PoCクライアントシステム 100までの間に生じる伝送遅延力 PoCサーバ 800から他の PoCクライアントシステム 100bまでの間に生じる伝送遅延に比べて無視できないほど大きい場合が挙げられる。

[0094] 実施の形態 3における制御端末 200の特徴は、実施の形態 2で説明した「発言権獲得時間の満了」を検出するタイマーの値を、 PoCサーバ 800における発言権維持のタイマーの値より少ない値とするよう構成した点である。すなわち、実施の形態 3における制御端末 200は、「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出することが特徴となる。

[0095] 例えば PoCサーバ 800における発言権維持の時間制限値が 30秒とした場合を例にとると、制御端末 200におけるタイマーの値は、 30秒の一定時間前に満了するようにしておく。具体例として前記一定時間を 2秒とすれば、制御端末 200におけるタイマーの値は、 28秒で満了するようにしておく。

[0096] 以下で実施の形態 3における PoCシステム 900の「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出する場合の動作を図 7を用いて説明する。

[0097] 図 7は、 PoCシステム 900の「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出した場合の動作を示すシーケンス図である。

[0098] なお、図 7においては、「PoCサーバ 800から PoCクライアントシステム 100までの間に生じる伝送遅延」力「PoCサーバ 800力も他の PoCクライアントシステム 100b までの間に生じる伝送遅延」に比べて無視できな、ほど大き!/、ことを表現するために、図中下方向を時間軸とし、伝送に時間の力かる PoCサーバ 800から PoCクライアントシステム 100の間、および、 PoCサーバ 800から PoCクライアントシステム 100bの間のメッセージ伝達を表現する矢印を斜めにして時間経過を表現して、る。

[0099] 図 7において、発言権が空き状態 (S301)から、使用者が発言権の獲得を要求して

(S309)、制御端末 200が発言権獲得要求メッセージの送信を保留しておくまでの処理は、実施の形態 2と同様であり、説明を省略する。 [0100] ただし、 S307でセットするタイマーは、「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出するためのものである点が異なる。

[0101] 発言権を獲得した PoCクライアントシステム 100bが発言権を解放しなヽまま 30秒が経過してタイマーが満了すると（S310)、 PoCサーバ 800は、発言権を自動で解放し、発言権が割り当てられていた通信端末に発言権空き通知メッセージで発言権が解放されたことを通知する（S311)。また、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられていた端末以外の端末に対しても発言権空き通知メッセージで発言権が解放されたことを通知する（S 312)。

[0102] ただし、発言権空き通知メッセージが PoCクライアントシステム 100bに到着するまでと、 PoCクライアントシステム 100に届くまでには無視できない時間差がある。この時間差を ΔΤと表記する。

[0103] なお、 S307でセットしたタイマーの値については、 PoCサーバ 800の持つタイマー値（30秒）を T— Serverとすると、 T— Server— ΔΤΧ 2が望ましい。具体例として Δ Tを 1秒とすれば、 T— Serverが 30秒であるから、 S307でセットするタイマー値は、 2 8秒となる。

[0104] 制御端末 200において、以上のようにして S307で設定されたタイマー値が満了すると（S313)、制御部 202は、保留されている発言権獲得要求があるか調べる。この場合には保留されている要求があるので、制御部 202は、発言権獲得要求メッセ一ジを通信端末 300に送信する（S314)。

[0105] 通信端末 300は、発言権獲得要求メッセージを受信すると、実施の形態 1の通常動作と同様にして、 PoCサーバ 800に発言権獲得要求メッセージを送信する（S315)。

[0106] なお、図 7のシーケンスでは、通信端末 300力 S312で送信された発言権空き通知メッセージを受信する前に、 S314で送信された発言権獲得要求メッセージを受信した場合を例にとり説明している。実際には、通信端末 300で受信されるメッセージの順番は、これに限られるものではなぐ逆になる場合も考えられる。

[0107] PoCサーバ 800は、発言権を割り当てると、実施の形態 2と同様にして、発言権を要求した端末に対して、発言権承諾通知メッセージで割り当ての承諾を通知する（S 316)。一方、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられた端末以外の端末に対しては、発言中通知メッセージを送信して発言権が他の端末に割り当てられたことを通知する（S317)。

[0108] 通信端末 300は、発言権承諾通知メッセージを受信すると、通常動作と同様にして、発言権承諾通知メッセージを制御端末 200に送信する（S318)。

[0109] こうして車載 PoCクライアントシステム 100が発言権獲得中の状態となる（S319)。

[0110] 力かる構成によれば、ネットワークの伝送遅延が大きぐ PoCサーバ 800から各 Po Cクライアントシステムへの伝送遅延の差が無視できな!/、ほど大き!/、PoCシステムにおいては、実施の形態 2の「発言権獲得時間の満了」の検出の代わりに「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出するよう構成したことにより、時間制限により発言権が解放された場合には、他の PoCクライアントシステムに比較してより早いタイミングで、保留した発言権獲得要求を送信することができることになり、発言権の獲得に成功する可能性を向上させることが可能となる。このため、車載環境で PoCシステムを使用する場合に、入力部 201を押して発言権の獲得を行う際のタイミングによっては発言権の獲得に失敗しストレスがたまったり、発言権の獲得の失敗等で操作に気をとられたりする、という問題が発生する頻度を低下させることが可能となる。

[0111] なお、上記説明では、メッセージが PoCサーバ 800から各 PoCクライアントシステムに到着するまでの無視できない時間差 ΔΤとして 1秒と具体例を挙げて説明したが、この値に限られるものでは無、。

[0112] なお、上記説明では、制御端末 200は、タイマーが満了すると 1回だけ発言権獲得要求メッセージを送信していた力これに限られるものではなぐ複数回送信しても良い。

[0113] その場合、制御端末 200は、発言権承諾通知メッセージを受信して発言権を獲得できるまで、発言権獲得要求メッセージを繰り返し送信しても良い。もしくは、制御端末 200は、発言中通知メッセージを受信して、他の通信端末が発言権を獲得したことを検出するまで、発言権獲得要求メッセージを繰り返し送信しても良、。

[0114] もしくは、制御端末 200は、一定の回数または一定の時間が経過するまで、発言権獲得要求メッセージを繰り返し送信しても良、。

[0115] このように発言権獲得要求メッセージを複数回送信することにより、発言権獲得要求メッセージが PoCサーバ 800に到着するまでに通信エラー等により喪失してしまつた場合や、 PoCクライアント 100や通信端末 300にお、て発言権獲得要求メッセ一ジが拒絶もしくは破棄されてしまう環境下においても、より確実に発言権の獲得に成功する可能性を向上させることが可能となる。

[0116] (実施の形態 4)

本発明の実施の形態 4における PoCクライアントシステム 100および PoCシステム 9 00の構成は、実施の形態 3と同様であり図 1および図 2に示すものであり、その構成の説明を省略する。

[0117] 本発明の実施の形態 4における、 PoCクライアントシステム 100および PoCシステム

900の通常動作についても実施の形態 3と同様であり、 PoCサーバ 800での発言権の維持に時間制限が存在する。

[0118] ただし、実施の形態 4における PoCシステム 900では、ネットワークの伝送遅延のばらつきが大きい場合を想定している。具体例としては、 PoCサーバ 800から PoCクライアントシステム 100までの間に生じる伝送遅延力ある時には 0. 5秒であるが、また別の時には 2秒である等、伝送遅延を固定値としておいた場合との誤差が無視できな、ほど大き、場合が挙げられる。

[0119] 伝送遅延の誤差が大きいと、場合によっては PoCサーバ 800において発言権が解放されて、な、タイミングで、発言権獲得要求メッセージが PoCサーバ 800に到達する可能性が大きくなる。そうすると、 PoCサーバ 800において発言権獲得要求メッセージが拒絶もしくは破棄されるといったことが発生する。

[0120] 実施の形態 4における制御端末 200は、実施の形態 3で説明した「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出するタイマーの値の設定において、上記"一定時間" を、事前の測定等により決定した値を用いることが特徴となる。

[0121] その他の動作については、タイマー値が一定の固定値でなぐ測定により決定される可変値である点以外は、実施の形態 3と同様であるので、以下では、タイマー値を測定により決定する方法にっ、てのみ説明する。

[0122] 以下で実施の形態 4における PoCシステム 900において、「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出するタイマーの、上記"一定時間"を、事前の測定等により決定する方法にっ、て図 8を用いて説明する。

[0123] 図 8は、 PoCシステム 900において、上記"一定時間"を、事前の測定等により決定する動作を示すシーケンス図である。

[0124] 発言権が空きの状態 (S401)で、使用者が発言権の獲得を要求すると（S402)、制御端末 200は、時間測定を開始し (S403)、通信端末 300に発言権獲得要求メッセージを送信する（S404)。通信端末 300は、 PoCサーバ 800に発言権獲得要求メッセージ（S405)を送信する。

[0125] PoCサーバ 800は、実施の形態 1の通常動作と同様にして、発言権を割り当て、発言権を要求した端末に対して、発言権承諾通知メッセージで割り当ての承諾を通知する（S406)。また、 PoCサーバ 800は、発言権が割り当てられた端末以外の端末に対しては、発言中通知メッセージを送信して発言権が他の端末に割り当てられたことを通知する（S407)。

[0126] 通信端末 300は、発言権承諾通知メッセージを受信すると、制御端末 200へ発言権承諾通知メッセージを送信する（S408)。

[0127] 制御端末 200は、発言権承諾通知メッセージを受信すると、ステップ S403で開始した時間測定を停止し、要求の送信から結果の受信までの時間 A Dを測定する（S4

09)。

[0128] 制御端末 200は、このようにして測定した A Dを元に、タイマー値を決定する（S41 0)。

[0129] タイマー値を決定するにあたり、制御端末 200は、上記"一定時間"を A Dの値に設定して良い。例えば、発言権維持の時間制限が 30秒、前記測定した A Dが 1秒であつたとすると、制御端末 200は「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出するタイマ一の値を、 30秒一 A D = 29秒として良い。

[0130] もしくは、制御端末 200は、 PoCサーノ 800での処理時間も考慮して、上記"一定時間〃を以下の値に設定しても良い。例えば、 PoCサーバ 800での処理時間を Δ Ρとし、厶を0. 5秒とし、発言権維持の時間制限を 30秒とした場合に、測定した厶0が1. 5秒であったとすると、制御端末 200は「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出するタイマーの値を、 30秒—（A D— Δ Ρ) = 29秒として良い。 [0131] 力かる構成によれば、ネットワークの伝送遅延のばらつきが大きぐ事前に決定しておいた固定のタイマー値を用いたのでは、適切なタイマー値を設定することが困難な PoCシステムにおいては、実施の形態 3の「発言権獲得時間の満了の一定時間前」を検出するタイマーにおいて、上記"一定時間"を、測定により求める構成としたことにより、時間制限により発言権が解放された場合には、他の PoCクライアントシステムに比較してより早いタイミングで、保留した発言権獲得要求を送信することができることになり、発言権の獲得に成功する可能性を向上させることが可能となる。このため、車載環境で PoCシステムを使用する場合に、入力部 201を押して発言権の獲得を行う際のタイミングによっては発言権の獲得に失敗しストレスがたまったり、発言権の獲得の失敗等で操作に気をとられたりする、という問題が発生する頻度を低下させることが可能となる。

[0132] なお、上記説明では、制御端末 200は、発言権は空き状態の時に使用者の要求により発言権を獲得した際に、同時に、タイマー値を決定するための測定を行ったが、これに限られるものではない。

[0133] 例えば、測定専用のメッセージを定義しておき、制御端末 200が PoCサーバ 800 に測定専用のメッセージを送信して、 PoCサーバ 800が同メッセージを返信し、その往復時間から制御端末 200が Δ Dの測定を行っても良、。

[0134] なお、上記のタイマー値を決定するための測定のタイミングは上記説明に限られるものではない。例えば、制御端末 200は、一定時間毎に測定を行っても良いし、 PoC によるセッションが始まる毎に測定を行っても良い。もしくは、制御端末 200は、 PoC クライアントシステム 100が電源オン等により立上る毎に測定を行っても良い。もしくは、制御端末 200をカーナビゲーシヨン装置で実現する場合には、カーナビゲーション装置が位置情報を持つことから、ある程度、位置が変更する等して、環境が変更されたときに、制御端末 200は、測定を行っても良い。

[0135] 以上、本発明を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる意味において例示的なものであり限定的なものではない。本発明の範囲力逸脱することなしに多くの他の改変及び変形例が可能であることが理解される。

[0136] 本出願には、 2006年 5月 25日に日本国特許庁に提出された特願 2006— 14503 6号の内容が相互参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性

以上のように、本発明にかかる端末装置は、発言権の獲得のための獲得要求を適切なタイミングで送出できることが要求される、ナビゲーシヨンシステム又は携帯電話等に有用である。

Claims

請求の範囲

[1] PoCシステムにおける端末装置であって、

発言権の獲得要求が入力される入力部と、

前記獲得要求を外部に送出する送出部と、

他の端末装置が前記発言権を獲得中に、前記入力部から前記獲得要求が入力されると、前記送出部による前記獲得要求の送出を所定のタイミングまで保留する保留部とを備える、端末装置。

[2] 前記所定のタイミングは、前記他の端末装置が獲得中である発言権の解放時である、請求項 1に記載の端末装置。

[3] 前記 PoCシステムにおいて、前記他の端末装置が獲得中の発言権の有効期間は、該発言権の獲得から予め定められた時間に満了し、

前記所定のタイミングは、前記他の端末装置が獲得中である発言権の有効期間の満了時である、請求項 1に記載の端末装置。

[4] 前記 PoCシステムにおいて、前記他の端末装置が獲得中の発言権の有効期間は、該発言権の獲得から予め定められた時間に満了し、

前記所定のタイミングは、前記他の端末装置が獲得中の発言権の有効期間が満了する所定時間前である、請求項 1に記載の端末装置。

[5] 前記 PoCシステムには、前記他の端末装置に対して発言権を与えるサーバが接続されており、該他の端末装置が獲得中の発言権の有効期間は、該発言権の獲得から予め定められた時間に満了し、

前記端末装置は、前記送出部から獲得要求が外部に送出されてから、該獲得要求に対する応答が前記サーバから返ってくるまでの応答時間を予め計測する計測部をさらに備え、

前記所定のタイミングは、前記計測部により計測された応答時間に基づいて決定される、請求項 1に記載の端末装置。

[6] 前記端末装置は、前記送出部が獲得要求を外部に送出してから前記サーバにより発言権が付与されるまでの遅延時間を、前記計測部により計測された応答時間を使つて予め算出する算出部をさらに備え、前記所定のタイミングは、前記他の端末装置が獲得中である発言権の有効期間の満了時に対して、前記算出部により算出された遅延時間だけ前である、請求項 5に記載の端末装置。

[7] 前記端末装置は、 PoCクライアントとしての携帯電話と接続され、

前記送出部は、前記保留部から受け取った獲得要求を、前記携帯電話に送出する、請求項 1に記載の端末装置。

[8] 前記端末装置は、ネットワークに接続可能な PoCクライアントであって、

前記送出部は、前記保留部から受け取った獲得要求を前記ネットワークに送出する、請求項 1に記載の端末装置。

[9] PoCシステムにおいて、端末装置が発言権を要求するための端末制御方法であつて、

使用者からの発言権の獲得要求を受付ける受け付けステップと、

他の端末装置が発言権を獲得中に、前記受け付けステップにて受け付けられた獲得要求の送出を所定のタイミングまで保留する保留ステップと、

前記保留ステップで保留された獲得要求を外部に送出する送出ステップとを備える

、端末制御方法。

[10] PoCシステムにおいて、使用者により操作され、発言権の獲得要求が入力される入力部を有する端末装置に設けられる集積回路であって、

前記獲得要求を外部に送出する送出部と、

他の端末装置が前記発言権を獲得中に、前記入力部から前記獲得要求が入力されると、前記送出部による前記獲得要求の送出を所定のタイミングまで保留する保留部とを備える、集積回路。