WO2007069551A1 - 曲折用アタッチメントおよびこれを装着してなる携帯型刈払機 - Google Patents

Abstract

　支持ロッドに対する刈刃部の接続角度が調整可能な携帯型刈払機とこれに用いる曲折用アタッチメントを提供する。 　支持ロッド２０内に挿通させた動力伝達手段により原動機３０の動力を刈刃部５０に伝達させる携帯型刈払機１０に取り付けて用いられ、支持ロッド２０に対する刈刃部５０の支持角度を可変とする曲折用アタッチメント４０であり、連結ピン４３により連結されたリンク部４４が直列状に連設された曲折部４６と、曲折部４６の両端部に設けられ、支持ロッド２０および刈刃部５０にそれぞれ接続させるための接続部４７とを有し、連結ピン４３には、連結ピン４３と直交する方向に動力伝達手段に連結された動力ワイヤ７０が挿通可能な挿通孔４３ａが形成されていることを特徴とする。

Description

明 細 書

曲折用アタッチメントおよびこれを装着してなる携帯型刈払機

技術分野

[0001] 本発明は、曲折用アタッチメントおよびこれを装着してなる携帯型刈払機に関し、よ り詳細には、刈刃部の角度を調整可能とする曲折用アタッチメントと、これを装着して なる携帯型刈払機に関する。 背景技術

[0002] 携帯型動力刈払機は、所要長さのロッドに原動機と刈刃部が設けられることにより なっている。また、近年においては、ロッドに対して刈刃部の接続角度を調節すること ができるものも提供されている。このような携帯型動力刈払機としては、例えば特許文 献 1に開示されたようなものがある。

特許文献 1における携帯型動力刈払機は、ロッドに対して、刈刃部の接続角度が 調整自在になっている。これによりロッドに対して刈刃部の接続角度が固定された旧 来の携帯型動力刈払機に比べて、土手等の傾斜地における草刈作業における負荷 を大幅に軽減させることができるため、好適に用いられていた。

特許文献 1 実開平 5— 15720号公報 発明の開示

[0003] 特許文献 1における携帯型動力刈払機にお!、ては、少なくとも曲折部分が可とう性 を有する材料で形成されて ヽる伝動軸保持管 Aが用いられており、ロッド 20に対して 刈刃部 50が意図しない方向に回転することを防ぐために、図 12示すように、ロッド 20 と刈刃部 50とを互いに連結固定するための刈刃部支持アーム Bが設けられている。 このように、刈刃部支持アーム Bを設けることにより、ロッド 20に対する刈刃部 50の曲 折角度を好適に維持することが可能になる。し力しながら、実際に草を刈り払う際に おいては、携帯型刈払機を図 12の矢印方向に揺動させるため、メ IJり取った草が伝動 軸保持管 Aと刈刃部支持アーム Bとの間に絡まり抵抗が生じるため、刈払い作業の 効率が大幅に低下してしまうといった課題がある。

本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、支持 ロッドに対する刈刃部の接続角度が調整可能であると共に、メ IJり取った草が絡まりに くぐ作業効率が良好な曲折用アタッチメントと、これを装着してなる携帯型刈払機を 提供することにある。

以上の目的を実現するため、本発明は以下の構成を有する。

すなわち、原動機に基端部が取り付けられた支持ロッドの先端に刈刃部が取り付け られ、支持ロッド内に挿通させた動力伝達部材を介して前記原動機の動力が前記刈 刃部に伝達される携帯型刈払機に取り付けて用いられ、前記支持ロッドに対する前 記刈刃部の支持角度を可変とする曲折用アタッチメントであって、連結ピンにより連 結されたリンク部が直列状に連設された曲折部と、該曲折部の両端部に設けられ、 前記支持ロッドおよび前記刈刃部にそれぞれ接続させるための接続部と、一端部が 前記支持ロッドの動力伝達手段に、他端部が前記刈刃部の動力伝達手段にそれぞ れ連結された動力ワイヤと、を有し、前記連結ピンには、前記連結ピンと直交する方 向に前記動力伝達部材に連結された動力ワイヤが挿通可能な揷通孔が形成されて いることを特徴とする曲折用アタッチメントである。

また、前記曲折部の外周には被覆材が設けられていることを特徴とする。

これにより、曲折用アタッチメントへの外部からの衝撃を緩和させることができる。 また、前記被覆材はスプリングであることを特徴とする。

これにより、曲折用アタッチメントの自重による意図しない曲折を防止することが可 能になると共に、後述する動作伝達手段を保護することができる。

また、前記揷通孔には、中空構造であると共に曲折可能に形成された間揷材が揷 通されて!/、て、前記動力ワイヤが前記間挿材に揷通されて 、ることを特徴とする。 このように、動力ワイヤを連結ピンに直接接触させないことにより、連結ピンの磨耗 を防止することができると共に、曲折部を容易に曲折させることができる。

また、前記間揷材は、スプリングであることを特徴とする。

これらにより、曲折部の曲折状態に合わせて間揷材を柔軟に変形させることができ ると共に、曲折用アタッチメントを安価に製造することができ、動力ワイヤと連結ピンと の摩擦による損傷を防止することができる。

また、他の発明は、エンジンに基端部が取り付けられた支持ロッドと、該支持ロッド の先端部に取り付けられた刈刃部と、前記支持ロッドの内部に挿通され、前記原動 機の出力を前記刈刃部に伝達するための動力伝達部材と、を具備する携帯型刈払 機であって、前記支持ロッドと前記刈刃部の間に、上記のうちのいずれかに係る曲折 用アタッチメントが取り付けられていると共に、前記支持ロッドに前記支持ロッドに対 する前記刈刃部の曲折角度を調整する曲折角度調整具が設けられていることを特徴 とする携帯型刈払機である。

また、前記曲折角度調整具は操作レバーと操作レバーの動作を伝達する 2系統の 動作伝達手段を備え、前記操作レバーの動作方向に対する一方の動作伝達手段の 作動方向と、前記操作レバーの動作方向に対する他方の動作伝達手段の作動方向 は、それぞれ逆方向であることを特徴とする。

これにより、操作レバーの可動範囲に対する刈刃部の曲折角度を大きくとることが できるため、コンパクトな曲折角度調整具にすることができる。

本発明によれば、曲折部が 、わゆるチェーン状に形成されたリンク構造をなして ヽ るため、支持ロッドに対して刈刃部が支持ロッドの中心軸に対して一方の直交方向の みに曲折させることができる。これにより支持ロッドと刈刃部を連結固定する刈刃部支 持アームを配設する必要が無くなる。したがって、曲折用アタッチメント部分に刈り取 つた草が絡まりにく!/、構造となり、実使用における作業性が高く扱 、やす 、携帯型刈 払機を安価にて提供することができる。

また、本発明に係る曲折用アタッチメントを従来の携帯用刈払機に適用することに より、旧型の携帯型刈払機にも刈刃部の曲折機能を低価格で付加させることができ る。また、万が一曲折部が破損した場合であっても、曲折部だけを交換すればよいた めランニングコス卜ち低減させることがでさる。

さらには、曲折部を取り付けする際に、支持ロッドの全長を調整することができるた め、ユーザの身長に合わせた携帯型刈払機を提供することができ、作業の疲労度を 大幅に低減させることも可能になる。 図面の簡単な説明

[0004] [図 1]本実施の形態に係る携帯型刈払機の斜視図である。

[図 2]支持ロッドの軸線方向と直交する方向における支持ロッドの断面図である。

[図 3]図 1における刈刃部を拡大した説明図である。

[図 4]曲折用アタッチメントの構造を示す平面図である。

[図 5]曲折用アタッチメントの構造を示す正面図である。

[図 6]曲折部を曲折させた状態を示す正面図である。

[図 7]曲折角度調整具を示す平面図である。

[図 8]図 8A及び図 8Bは、本実施の形態に係る携帯型刈払機の使用状態の一例を 示す説明図である。

[図 9]本実施の形態における曲折用アタッチメントの概略を示す説明平面図である。

[図 10]本実施の形態における曲折角度調整具の説明図である。

[図 11]図 11Aは、図 10の平面図であり、図 11Bは底面図である。

[図 12]従来技術の一例を示す説明図である。

発明を実施するための最良の形態

[0005] (第 1実施形態）

まず、本発明にかかる曲折用アタッチメントを備えた携帯型刈払機について添付図 面に基づいて説明する。図 1は、本実施の形態に係る形態型刈払機の斜視図である 。図 2は、支持ロッドの軸線方向と直交する方向における支持ロッドの断面図である。 図 3は、図 1における刈刃部を拡大した説明図である。図 4は、曲折用アタッチメント の構造を示す平面図である。図 5は、曲折用アタッチメントの構造を示す正面図であ る。図 6は、曲折部を曲折させた状態を示す正面図である。図 7は、曲折角度調整具 を示す平面図である。

本実施の形態における携帯型刈払機 10は、支持ロッド 20と、支持ロッド 20の一端 部側に設けられた原動機であるエンジン 30と、支持ロッド 20の他端側に接続された 曲折用アタッチメント 40と、曲折用アタッチメント 40に接続された刈刃部 50と、支持口 ッド 20に対する曲折用アタッチメント 40の曲折角度を調整する曲折角度調整具 60を 有している。エンジン 30の出力は、支持ロッド 20の内部に揷通された動力ワイヤ 70 を介して刈刃部 50に伝達されている。

支持ロッド 20について説明する。

支持ロッド 20の一端側には原動機であるエンジン 30が取り付けられている。ェンジ ン 30は出力軸（図示せず）の中心軸が支持ロッド 20の中心軸に一致するようにして 取り付けられている。

支持ロッド 20の他端部（エンジン 30が取り付けられている側と反対側の端部）には 、曲折用アタッチメント 40が接続されている。曲折用アタッチメント 40には保護カバー 48が取り付けられている。保護カバー 48は可とう性を有する材料で形成されている。 加えて耐候性ゃ耐油性を有する材料であればなお好適である。本実施の形態にお ける保護カバー 48は合成ゴムにより形成されたものが用いられている。

支持ロッド 20の中間部分には、携帯型刈払機 10全体の動きを操作するためのハン ドル 22が取り付けられている。ハンドル 22の一端側には、エンジン 30の出力を調整 するためのスロットル操作レバー 24が設けられている。スロットル操作レバー 24とェン ジン 30のスロットル間はスロットルワイヤ 26で接続されて!、る。支持ロッド 20のハンド ル 22付近には、曲折用アタッチメント 40の曲折角度を調整するための曲折角度調整 具 60が設けられている。

また、図 2に示されているように、支持ロッド 20は中空構造に形成されている。支持 ロッド 20の中空部分には、エンジン 30からの動力を刈刃部 50に伝達させるための動 力ワイヤ 70と動力ワイヤ 70を保持する動力ワイヤ保持具 72が挿通されている。 動力ワイヤ 70の一端部分は図示しな 、接続具を介してエンジン 30の出力軸の先 端部分と接続されている。動力ワイヤ保持具 72は、揷通管 72aと揷通管 72aの外表 面力も放射状に突出し、支持ロッド 20の内表面に当接するスぺーサ 72bにより構成 されている。動力ワイヤ保持具 72は、エンジン 30の出力軸と動力ワイヤ 70の接続部 分力も曲折用アタッチメント 40との接続側端部力も所要距離をあけた位置まで配設さ れている。

刈刃部 50について説明する。

図 3に示すように刈刃部 50は、回転刃 52と、曲折用アタッチメント 40と接続させる 接続ロッド 54と動力ワイヤ 70により伝達された動力を回転刃 52の回転力に変換する 動力変換部 56と、メ IJり取った草等の飛散を防止する飛散防止具 58を有している。刈 刃部 50は、曲折用アタッチメント 40の取付部 46に接続ロッド 54を差し込んだ後、ネ ジ止めすることにより曲折用アタッチメント 40に連結固定される。

接続ロッド 54は、支持ロッド 20と同様に、中空構造をなすと共に接続ロッド 54の内 部空間には動力ワイヤ保持具 72が配設されている。動力ワイヤ保持具 72は動力変 換部 56から曲折用アタッチメント 40との接続端部カゝら所要距離をあけた位置まで配 設されている。

本実施の形態における動力変換部 56にはギア構造が採用されている。動力変換 部 56における受動ギア（図示せず）は回転軸を回転刃 52の回転軸と同軸にして設け られており、受動ギアの外表面はギアカバーで覆われている。動力ワイヤ 70の先端 部分には、回転軸を動力ワイヤ 70の回転軸と同軸にした駆動ギア（図示せず)が設 けられている。動力ワイヤ 70と駆動ギアの接続は、動力ワイヤ 70とエンジン 30の出 力軸との接続方法と同様に、接続具を介して接続されている。駆動ギアと受動ギアは 回転ギアの回転軸と受動ギアの回転軸とが直交した状態で嚙合して 、る。

飛散防止カバー 58は、接続ロッド 54〖こ固定され、回転刃 52の操作者側部分を覆 つている。飛散防止カバー 58は軽量で、かつ、衝撃に対する耐久性に富む材料によ り形成されている。本実施の形態における飛散防止カバー 58は、強化プラスチックに より形成されている。

曲折用アタッチメント 40について説明する。

曲折用アタッチメント 40は、図 4、図 5に示すように、インナーリンク板 42を連結ピン 43により連結したリンク部 44がアウターリンク板 45により直列状に連設されてなる曲 折部 46と、支持ロッド 20および刈刃部 50に接続させる接続部 47を有している。より 具体的には、図 5に示しているように、曲折用アタッチメント 40は、チェーンの両端に 接続部 47が取り付けられた状態になっている。

接続部 47は、断面形状が円弧状をなす曲面板部分の一端縁にアウターリンク板 4 5と同形状に形成された平板部分が取り付けられた接続片 47aを 2つ対向させてなつ ている。接続部 47は、チェーン状に形成された曲折部 46の両端部分において、ァゥ ターリンク板 45の代わりに、接続片 47aの平板部分をインナーリンク板 42に連結固 定して曲折部 46に取り付けられている。このとき、 2枚の接続片 47a, 47aの対向端 面同士は互いに離反した状態になっているので、接続部 47へ差し込み可能なロッド の太さの幅が広がり好都合である。なお、接続部 47と支持ロッド 20および刈刃部 50 の接続ロッド 54は、ネジ 48によりそれぞれ接続固定されている。また、それぞれの接 続部 47において、一方の接続片 47aには、曲折用アタッチメント 40を曲折させるた めの調整ケーブル 64を係止または挿通して保持する調整ケーブル保持部 47bが設 けられている。

このようにして支持ロッド 20および刈刃部 50の接続ロッド 54に接続された曲折用ァ タツチメント 40は、支持ロッド 20の中心軸に対して一方の直交方向（操作者力もみて 支持ロッド 20の上面から下面の方向）においてのみ曲折可能になっている。したがつ て従来技術のように曲折用アタッチメント 40が刈払い作業時におけるスイング方向へ の曲折を防止するストツバを配設する必要がなくなる。

連結ピン 43には、動力ワイヤ 70を曲折用アタッチメント 40内に揷通させるための揷 通孔 43aが設けられている。揷通孔 43aは支持ロッド 20の中心軸線の延長方向に連 結ピン 43を貫通している。動力ワイヤ 70は、揷通孔 43aに揷通させた間揷材である コイルスプリング 80を介して揷通孔 43aに揷通されている。コイルスプリング 80は、曲 折用アタッチメント 40の中心軸と支持ロッド 20の中心軸とを一致させた状態（曲折用 アタッチメント 40をまっすぐにした状態）において、支持ロッド 20内および刈刃部 50 の接続ロッド 54内にそれぞれ配設されている動力ワイヤ保持具 72に両端部が当接 する長さに形成されて 、る。コイルスプリング 80は特に固定されて!、るものではな!/、。 図 6に示すように、ケーブル保持部 47b, 47b間の調整ケーブル 64を弛緩させると 曲折用アタッチメント 40が曲折する。曲折用アタッチメント 40の曲折は、連結ピン 43 を折れ点とした折れ線状になるが、揷通孔 43aに挿通されて ヽるコイルスプリング 80 は滑らかな曲線を描いて曲折する。動力ワイヤ 70は滑らかに曲折したコイルスプリン グ 80の内側部分を挿通しているため、動力ワイヤ 70も滑らかに曲がると共に、連結ピ ン 43との接触による磨耗を防ぐことができる。したがって、エンジン 30からの動力を効 率的に回転刃 52に伝達することができると共に、曲折用アタッチメント 40のメンテナ ンスを簡便にすることができるのである。 曲折角度調整具 60について説明する。

曲折角度調整具 60は、図 1、図 7に示すように支持ロッド 20の中間部分に配設され た操作レバー 62と、両端部が操作レバー 62と刈刃部 50に設けられた係止部 59にそ れぞれ係合された調整ケーブル 64により構成されている。操作レバー 62は回転軸 6 6を中心として回動可能になっている。調整ケーブル 64の一端部は、操作レバー 62 の基部 62aに係合されている。すなわち、操作レバー 62により操作レバー 62の基部 62aと刈刃部 50の係止部 59間の調整ケーブル 64の張力が調節されることになる。 操作レバー 62を操作して調整ケーブル 64の張力を調整ことにより、曲折用ァタツ チメント 40の曲折角度を調節している。調整ケーブル 64は支持ロッド 20の外表面上 を沿うようにして配設されて 、る。

具体的には、操作レバー 62を A方向に回動させる操作により、刈刃部 50の係止部 59と操作レバー 62の基部 62aの間の調整ケーブル 64の張力を下げると、刈刃部 50 は、重力の作用により支持ロッド 20の下面方向に下がるので、曲折用アタッチメント 4 0は支持ロッド 20の下面側の方向（すなわち下方側）へ曲折する。これとは逆に、操 作レバー 62を B方向に回動させる操作によって刈刃部 50の係止部 59と操作レバー 62の基部 62aとの間の調整ケーブル 64の張力を上げると、刈刃部 50は重力に逆ら つて支持ロッド 20の上面方向に引き上げられるので、曲折用アタッチメント 40は支持 ロッド 20の上面側の方向（すなわち上方側）へ曲折する。

また、図示しないが、曲折角度調整具 60にはストツバが設けられているため、曲折 用アタッチメント 40を任意の位置、または所定の角度もしくは所定の角度間隔で曲折 させた状態を維持することが可能になっている。

図 8A及び図 8Bは、本実施の形態における携帯型刈払機 10の使用状態の一例を 示している。

まず、図 8Aについて説明する。図 8Aの状態は、土手等の傾斜面の草刈作業を法 尻側から法肩側に向かって作業する場合に好適な状態である。一方、図 8Bの状態 は、土手等の傾斜面の草刈作業を法方側から法尻側に向かって作業する場合に好 適な状態である。このように、本願発明に係る携帯型刈払機 10は傾斜面における刈 払 、作業をする際にお 、て特に使 、勝手が良好である。調整ケーブル 64の支点の 位置にもよるが、曲折用アタッチメントは支持ロッド 20の中心軸に対して直交する上 下方向にそれぞれ 30度ずつ曲折可能であるので、曲折用アタッチメント 40は、ほと んどの傾斜面に適した曲折状態を提供することができる。

(第 2実施形態）

本実施の形態においては、曲折用アタッチメント 40の他の実施形態についての説 明をおこなう。なお本実施の形態においては、第 1実施形態と構成が同じ部材につ いては第 1実施形態と同じ部材番号を用い、詳細な説明は省略している。

図 9は、本実施の形態における曲折用アタッチメントの概略を示す説明図である。 図 10は、本実施の形態における曲折角度調整具の説明図である。図 11A及び図 1 1Bは、図 11Aが図 10の平面図であり、図 11Bが図 10の底面図である。

本実施の形態における支持ロッド 20の内部には、原動機であるエンジン 30からの 動力を刈刃部に伝達するための動力伝達手段としてシャフト 90が用いられている。 動力伝達手段であるシャフト 90と曲折部 40の動力ワイヤ 70は、支持ロッド 20の先端 (エンジン 30と反対側）部分および刈刃部 50の基端側におけるそれぞれのシャフト 9 0の先端部に取り付けられた接続アダプタ（図示せず)を介して接続される。シャフト 9 0の先端部に一端部が固定された接続アダプタの他端部に動力ワイヤ 70を接続した 後、接続アダプタの他端部をかしめることにより接続アダプタと動力ワイヤ 70が連結 される。

また、本実施の形態においては、図 9に示すように、曲折用アタッチメント 40の曲折 部 46の被覆材 (保護部材）としてスプリング 92を用いている。スプリング 92は、曲折 部 46の外周面を覆うようにして配設されている。スプリング 92は曲折部 46に着脱可 能に配設されているので曲折部 46のメンテナンスを容易に行うことができる。

また、曲折部 46の被覆材 (保護部材)としてスプリング 92を用いることにより被覆材( 保護部材）自体に曲げ抵抗が生じ、曲折用アタッチメント 40が自重により意図せずに 下方に曲折してしまうことを防止することができると共に、刈払い作業中に曲折部 46 に石等が衝突して曲折部 46が破損してしまうことも防止可能である。

図 9に示す曲折部 46の被覆材 (保護部材）として用いたスプリング 92は、スプリング 92を曲げな 、状態で各コイルが互いに離反して 、る形態のものである力 各コイル が接触した状態のスプリング 92 (密なスプリング 92)を用いれば、曲折部 46の破損を さらに好適に防止することができる。

本実施の形態における曲折角度調整具 60は、操作レバー 62と操作レバー 62の動 作を伝達する 2系統の動作伝達手段 (調整ケーブル 64)を備えている。図 10に示す ように、各調整ケーブル 64aと 64bは、支持ロッド 20の側面に対向するように配設さ れている。本実施の形態における各調整ケーブル 64a、 64bは、支持ロッド 20の上 面と下面にそれぞれ配設されている。操作レバー 62は各調整ケーブル 64a、 64bの 中間位置に配設されている。操作レバー 62は、 Y字形状に形成されていて、開口部 分で支持ロッド 20の外周面をクランプするようにして支持ロッド 20に取り付けられてい る。支持ロッド 20と操作レバー 62の間には調整ケーブル 64の卷付部材 66が介挿さ れ、操作レバー 62と卷付部材 66と支持ロッド 20がネジ止めにより取り付けられている 。卷付部材 66は操作レバー 62の回動動作に伴って回動可能である。

各調整ケーブル 64a、 64bの一端部は卷付部材 66に係止され、他端部は刈刃部 5 0の係止部 59に係止されている。係止部 59においても一方の調整ケーブル 64aは 支持ロッド 20の上面側に、他方の調整ケーブル 64bは支持ロッド 20の下面側にそれ ぞれ係止されている。

本実施の形態における曲折角度調整具 60は、操作レバー 62を図 11A中の矢印 方向に回動させると、一方の調整ケーブル 64aは図 11Aに示すように卷付部材 66に 卷回され、調整ケーブル 64aは刈刃部 50に対して引っ張り力を与える。これに対して 他方の調整ケーブル 64bは図 11Bに示すように卷付部材 66から繰り出され、刈刃部 50を押し出す力を与える。このような 2系統の調整ケーブル 64a、 64bの動作により、 刈刃部 50は支持ロッド 20に対して上向き方向に曲折することになる。本実施の形態 においては、刈刃部 50の支持ロッド 20に対する上向き方向の曲折角度は 55度まで 曲折可能に設定されている。

ここで、操作レバー 62を図 11Aの矢印方向と逆方向に回動させると、各調整ケー ブル 64a、 64bはそれぞれ反対の動作をし、刈刃部 50は支持ロッド 20に対して下向 き方向に曲折することになる。本実施の形態においては、刈刃部 50の支持ロッド 20 に対する下向き方向の曲折角度は 35度まで曲折可能に設定されている。 このように曲折角度調整具 60にお 、て、 2系統の調整ケーブル 64を用いることによ り、操作レバー 62の回動角度がわずかであっても刈刃部 50の支持ロッド 20に対する 曲折角度を大きくすることができるため好都合である。また、 2箇所で支持ロッド 20に 対する刈刃部 50の曲折状態を維持して!/、るので、刈払!、作業中における支持ロッド 20に対する刈刃部 50の曲折角度の変化がさらに生じに《なり、使い勝手がさらに 向上する。

以上に、実施の形態に基づいて本願発明に係る携帯型刈払機 10について詳細に 説明してきたが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなぐ発明の要旨 を変更しない範囲において実施形態を改変することができるのはもちろんである。 例えば、本実施の形態においては、原動機としてエンジンを用いているが、他の原 動機としてモータ等を用いる形態とすることもできる。原動機にモータを用いた場合に は、携帯型刈払機 10に電源装置が必要になるが、電源装置としてはバッテリーや商 用電源を用いることができる。

また、第 1実施形態においては、曲折角度調整具 60の調整ケーブル 64は支持ロッ ド 20の外表面にあらわれて 、る形態にっ 、て説明して 、るが、第 2実施形態のように 支持ロッド 20内に配設された動力ワイヤ保持管 72と支持ロッド 20の間の空きスぺー スに調整ケーブル 64を配設することもできる。このようにすることで、携帯型刈払機 1 0の外観形状をすつきりさせることができると共に、刈り取った草が支持ロッド 20と調 整ケーブル 64との間に挟まってしまうことがなくなり、刈払い作業をさらに効率的に行 うことができると共に、使用後のメンテナンス作業を軽減させることができる。

本実施の形態においては、曲折用アタッチメント 40を携帯型刈払機 10に予め取り 付けた形態について説明しているが、支持ロッド 20に対する刈刃部 50の保持角度 が調整できない旧式の携帯型刈払機 10であっても、本発明に係る曲折用アタッチメ ント 40を装着させることができる。具体的には、支持ロッド 20の刈刃部 50側の一部を 切除して、切除部分に本願発明にかかる曲折用アタッチメント 40を接続するだけでよ い。この際、原動機力 回転刃に動力を伝達する動力伝達手段の種類は何ら限定さ れるものではない。

このような形態を採用することにより、旧式の携帯型刈払機に対し、非常に簡単な 加工をするだけで、支持ロッド 20に対する刈刃部 50の保持角度が調整可能になり、 旧式の携帯型刈払機を性能アップさせて再利用することができる。また、携帯用刈払 機の全長を調節することも可能になり、支持ロッド 20に対する刈刃部 50の保持角度 が調整可能であると共に、ユーザの身長に適合させた携帯用刈払機を安価に提供 することも可能になるため好都合である。

Claims

請求の範囲

[1] 原動機に基端部が取り付けられた支持ロッドの先端に刈刃部が取り付けられ、支持 ロッド内に挿通させた動力伝達部材を介して前記原動機の動力が前記刈刃部に伝 達される携帯型刈払機に取り付けて用いられ、前記支持ロッドに対する前記刈刃部 の支持角度を可変とする曲折用アタッチメントであって、

連結ピンにより連結されたリンク部が直列状に連設された曲折部と、

該曲折部の両端部に設けられ、前記支持ロッドおよび前記刈刃部にそれぞれ接続 させるための接続部と、

一端部が前記支持ロッドの動力伝達手段に、他端部が前記刈刃部の動力伝達手 段にそれぞれ連結された動力ワイヤと、を有し、

前記連結ピンには、前記連結ピンと直交する方向に前記動力伝達部材に連結され た動力ワイヤが挿通可能な揷通孔が形成されていることを特徴とする曲折用アタッチ メント。

[2] 前記曲折部の外周には被覆材が設けられていることを特徴とする請求項 1記載の 曲折用アタッチメント。

[3] 前記被覆材はスプリングであることを特徴とする請求項 2記載の曲折用アタッチメン

[4] 前記揷通孔には、中空構造であると共に曲折可能に形成された間揷材が揷通され ていて、前記動力ワイヤが前記間挿材に揷通されていることを特徴とする請求項 1〜 3のうちのいずれか一項記載の曲折用アタッチメント。

[5] 前記間揷材は、スプリングであることを特徴とする請求項 4記載の曲折用アタッチメ ント。

[6] エンジンに基端部が取り付けられた支持ロッドと、

該支持ロッドの先端部に取り付けられた刈刃部と、

前記支持ロッドの内部に挿通され、前記原動機の出力を前記刈刃部に伝達するた めの動力伝達部材と、を具備する携帯型刈払機であって、

前記支持ロッドと前記刈刃部との間に、請求項 1〜5のうちのいずれか一項記載の 曲折用アタッチメントが取り付けられていると共に、前記支持ロッドに前記支持ロッド に対する前記刈刃部の曲折角度を調整する曲折角度調整具が設けられていることを 特徴とする携帯型刈払機。

前記曲折角度調整具は操作レバーと操作レバーの動作を伝達する 2系統の動作 伝達手段を備え、

前記操作レバーの動作方向に対する一方の動作伝達手段の作動方向と、前記操 作レバーの動作方向に対する他方の動作伝達手段の作動方向は、それぞれ逆方向 であることを特徴とする請求項 6記載の携帯型刈払機。