WO2006082920A1

WO2006082920A1 - 吸湿インジケータ機能付き包装袋及び乾燥剤

Info

Publication number: WO2006082920A1
Application number: PCT/JP2006/301858
Authority: WO
Inventors: Eisuke Chiba; Tatsuya Ogawa; Hiroshi Koyama; Shinichi Koizumi
Original assignee: Kyodo Printing Co., Ltd.
Priority date: 2005-02-07
Filing date: 2006-02-03
Publication date: 2006-08-10
Also published as: KR101068548B1; US7887894B2; EP1849708B1; US8268421B2; TW200638985A; DE602006021144D1; EP1849708A4; TWI359689B; US20090022434A1; US20110089056A1; KR20070108893A; EP1849708A1

Abstract

　人体に有害な重金属を用いることなく、吸湿インジケータ機能付きの包装袋及び乾燥剤を提供する。包装袋は第１包装材（１０）と第２包装材（２０）とからなり、第１包装材（１０）の最外面に水蒸気バリア性を有する透明性バリアフィルム（１２）を有し、第２包装材（２０）が光反射または光吸収フィルム（２４）と該フィルムの袋内側に吸湿インジケータパターン（３０）を印刷したパターン印刷フィルム（２３）とが積層され、かつ第１包装材（１０）と第２包装材（２０）の少なくとも一方の袋内側に吸湿により透明化する乾燥剤含有樹脂フィルム（１１，２１）が積層されている。吸湿インジケータ機能付き乾燥剤は、バリア性フィルム（７５）上に吸湿インジケータ用のパターン印刷層（７３）とゼオライトを含有する吸湿性フィルム（７１）とが順次積層されたインジケータフィルム層（７０）と、吸湿性フィルム（７１）上に主乾燥剤層（６１）と透湿性フィルム（６４）とを積層したものからなる。

Description

明細書

吸湿インジケータ機能付き包装袋及び乾燥剤

技術分野

[0001] 本発明は、吸湿インジケータ機能付きの包装袋及び吸湿インジケータ機能付き乾燥剤に関し、詳しくは湿気力も保護したい物品、例えば食品、電子部品、医薬品、書類等の種々の物品を包装袋に収納して密封し、この袋内の吸湿状態を目視することができるとともに、包装袋自体の防湿性能をも確認することができる包装袋、並びに主乾燥剤がシートもしくはフィルム、あるいは乾燥剤成形体力なり、このような乾燥剤の吸湿状態を指示するインジケータ機能付きのシート状、板状または袋状の乾燥剤に関するものである。

背景技術

[0002] 一般に、乾燥製品ではシリカゲル、塩ィ匕カルシウム等の乾燥剤を小袋に包装して包装体内に同封し利用しているが、包装の作業性が悪い。また、シリカゲル自体は白色の物質であり、外観からは吸湿状態を確認することができない。

[0003] このようなことから吸湿状態を確認可能なもの、すなわち吸湿インジケータ機能付きの乾燥剤とし、シリカゲルに塩化コバルトを混合し、乾燥状態では青色を呈し、大気中の湿気を吸収すると桃色を呈するようにしたものがある。

[0004] 例えば、吸湿インジケータ機能を有する乾燥剤としては、図 10に示す袋状の湿度インジケータ付き除湿剤がある。この除湿剤は吸湿剤シート 1を不織布による袋 4内に収納したものであり、吸湿剤シート 1にはバリア性フィルム 3で覆われた吸湿性湿度インジケータ 2が貼着されて、る。吸湿性湿度インジケータ 2は塩ィ匕コバルトを含有し、また、ノリア性フィルム 3には微小孔が設けられ、吸湿剤シート 1の吸湿時には微小孔を通して吸湿性湿度インジケータ 2が吸湿し色がブルー力ピンクに変色し、吸湿剤シート 1の乾燥再生時にはピンク力ブルーに変色することにより吸湿剤シート 1の吸湿状態を視認することができる。（例えば、特許文献 1参照）

[0005] しかし、特許文献 1の従来例では、吸湿インジケータ物質として塩ィ匕コバルトが使用されており、現在コバルトのような重金属を使用した吸湿インジケータ付き乾燥剤は、塵として排出されて焼却されると、重金属が生活環境空間に排出されることになり、環境面等力極力避けた、と、う事情があり、脱コバルトを目指した吸湿インジケータ機能を有する乾燥剤が開発されている。

[0006] また、吸湿機能を有する包装体としては、図 11に示す円柱状の吸湿容器があり、この吸湿容器はねじ込み式中空容器 (最外層） 6とインナー容器 (最内層） 7とを別々に射出成形し、一体ィ匕したものであり、中空容器 6にキャップ 8をねじ込んで閉じて収納容器とする。インナー容器 7は吸湿性を示すインジケータ機能を有する榭脂組成物で成形されてヽる。この榭脂組成物には合成ゼォライト 7aを混合したものが用いられ、インナー容器 7が吸湿後に鮮やかな黄色に変色することを利用して吸湿の度合いを確認するものである。（例えば、特許文献 2参照）

[0007] 特許文献 1 :実開昭 64— 28934号公報（明細書全文、図 1)

特許文献 2 :特開 2004— 331855号公報（明細書全文、図 1)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0008] 特許文献 2に示された従来例の吸湿容器は、インジケータ機能付きの包装体である力ねじ込み式中空容器とインナー容器とを一体ィ匕した収納容器の口をキャップで閉じる形態のものであり、収納容器内のインナー容器が、吸湿により色調変化を伴うインジケータ機能を有する榭脂組成物で構成されている。この包装体では、吸湿状態を外部力効果的に視認することができない。

[0009] 本発明は、上述のような課題に鑑みなされたものであって、吸湿インジケータ機能を有し、人体に有害な重金属を用いることなぐ乾燥剤を混合した榭脂フィルムが吸湿に伴って透明性を増すことを利用し、文字や数字あるいは絵柄等のインジケータノターンを包装袋の外部力も視認することができるようにした吸湿インジケータ機能付きの包装袋を提供することを目的とするものである。

[0010] さらに、本発明は、主乾燥剤層が設けられるとともに吸湿インジケータ機能を有し、人体に有害な重金属を用いることなぐ乾燥剤を混合した榭脂フィルムが吸湿に伴つて透明性を増すことを利用し、文字や数字あるいは絵柄等の吸湿インジケータバターンを外部から視認することができるようにした吸湿インジケータ機能付き乾燥剤を提供することを他の目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0011] 本発明は、上記課題を達成したものであり、新規な吸湿インジケータ機能付き包装袋及び新規な吸湿インジケータ機能付き乾燥剤を提供する。

本発明の吸湿インジケータ機能付き包装袋は、第 1包装材と第 2包装材とからなり、該第 1包装材と第 2包装材とはそれらの間に物品収納用の空間を形成して接合されており、第 1包装材及び第 2包装材のうち少なくとも第 1包装材の最外面に水蒸気バリア性を有する透明性バリアフィルムを有し、第 2包装材は、光反射または光吸収フィルムと該フィルムの袋内側に吸湿インジケータパターンを含むパターン印刷層とを有し、第 1包装材及び第 2包装材の少なくとも一方の袋内側に、吸湿により透明化する乾燥剤含有榭脂フィルムが一部または全面に積層されてヽることを特徴とする。さらに、第 2包装材の最外面に水蒸気バリア性を有するバリアフィルムを有してもよい。なお、この包装袋は第 1包装材と第 2包装材とがヒートシール等により 4方が密封され、収納物品を湿気から保護する。また、この包装袋には第 1包装材と第 2包装材の 3辺をヒートシールしたものも含まれ、物品を収納し残りの一辺をヒートシール等により密封して使用する。

[0012] また、本発明の好ま、態様によれば、乾燥剤含有榭脂フィルムは乾燥剤含有榭脂層と熱可塑性榭脂層とを積層したものである。熱可塑性榭脂層は、例えばポリオレフィンが好ましい。

[0013] 本発明の好ましい態様によれば、透明性バリアフィルム力ベースフィルムにシリカもしくはアルミナの蒸着膜、またはこれらの多層蒸着膜、シリコン窒化物の蒸着膜、バリア性塗料をコーティングした層、あるいは蒸着膜へノリア性塗料をコーティングした層を有するフィルムであり、該透明性バリアフィルムの水蒸気透過度が 0. 001-100 gZm²Zdayである。第 1包装材と第 2包装材のノリア性能は略等しいものが好ましい。

[0014] 本発明の好まし、態様によれば、光反射フィルム力アルミラミネートフィルム、アルミ蒸着フィルム、無機蒸着フィルム、または無機酸ィ匕物蒸着フィルムカゝらなる金属光沢を持つフィルムであり、その水蒸気透過度が 0. 001〜100gZm²Zdayである。なお、上記無機物あるいは無機酸ィ匕物は環境に負荷を与えないものを選択する。

[0015] また、本発明の好ま、態様によれば、光吸収フィルム力光吸収性材料を塗布もしくは含有するフィルム、または光吸収性材料を塗布もしくは積層したフィルムを積層したフィルムであり、その水蒸気透過度が 0. 001〜100gZm²Zdayである。

[0016] 本発明の好ましい態様によれば、パターン印刷層が乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルム上に設けられたポリオレフインフィルムであり、吸湿ィンジケ一タパターンは該ポリオレフインフィルムの少なくとも片面に文字、数字、絵柄またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものであり、乾燥剤含有榭脂フィルムは含有する乾燥剤の吸湿状態が飽和に達するに連れて透明になり、吸湿インジケータノターンを袋内もしくは袋外力も視認することができる。あるいは、パターン印刷層が乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルム上に設けられ、吸湿ィンジケ一タパターンが乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルムの少なくとも片面に文字、数字、絵柄またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものとしてもよい。なお、吸湿インジケータパターンは、物品の湿気に対する保存限界を示し、例えば文字で「保存限界に達しました」等と表記してもよいし、この表記と絵柄を組み合わせたものであってもよいし、また、文字、数字等の印刷濃度の異なるものを用いて、乾燥剤含有榭脂フィルムの吸湿状態に応じて濃度の濃、ものから順次視認し得るようにして、保存限界を段階的に確認できるようにしてもよい。また、吸湿ィンジケ一タパターンを印刷するポリオレフインフィルムには、その外面側、すなわち吸湿インジケータパターンとは反対面に背景色の印刷層を設けてもよい。

[0017] 本発明の好ま、態様によれば、乾燥剤含有榭脂フィルムは、乾燥剤として、ゼォライト、シリカゲル、アルミナの少なくとも 1種類以上を含有するものである。

[0018] また、本発明の好ましい態様によれば、第 1包装材は包装袋に収納される物品の表面側に位置し、第 2包装材は該物品の背面側に位置して、る。

[0019] 本発明の好ましい態様によれば、光吸収フィルム力黒インキを印刷したフィルムまたはカーボンブラックを熱可塑性榭脂に混合したフィルムである。

[0020] 本発明の好ま、態様によれば、乾燥剤含有榭脂フィルムに光散乱物質を混合または塗布したり、あるいは透明性バリアフィルムに光散乱物質を塗布している。 [0021] なお、本発明の包装袋は、第 1包装材と第 2包装材からなる吸湿インジケータ機能付きの 3方シール袋、あるいは 4方シール袋、ガゼット袋、スタンディングバウチ等の包装袋であるが、物品の収納部を第 2包装材の両側あるいは二箇所に設けた形態であってもよいし、第 2包装材の物品の収納部を箱状あるいは筒状に成形したものであつてもよい。

[0022] 本発明の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤は、バリア性フィルム上に、吸湿インジケータパターンが印刷されたパターン印刷層と吸湿により透明化する吸湿性フィルムとが順次積層されたインジケータフィルム層を有し、インジケータフィルム層の吸湿性フィルム上に、主乾燥剤層と透湿性フィルムとを有することを特徴とする。なお、バリア性フィルムはアルミラミネートフィルム、アルミ蒸着フィルム、無機蒸着フィルム、あるいは無機酸ィ匕物蒸着フィルムで構成できる。また、パターン印刷層は、文字、数字、絵柄またはこれらを適宜複合した図柄等力もなる吸湿インジケータパターンを印刷したものである。また、主乾燥剤層には、熱可塑性榭脂に二酸化ケイ素 (シリカゲル)、酸化カルシウム、塩ィ匕カルシウム、硫酸塩化合物、酸化バリウム、活性炭、粘土化合物等の乾燥剤が用いられる。なお、主乾燥剤層は、吸湿性が未飽和状態の時、透明であってもよいが、必ずしも透明である必要はなぐ主乾燥剤層の吸湿性が飽和状態に達した時点で透明であればょヽ。

[0023] また、本発明の好ましい態様によれば、吸湿性フィルム上に該吸湿性フィルムの吸湿性が飽和に達する時間を制御する透湿制御フィルムを積層する。なお、透湿制御フィルムは、例えば、熱可塑性榭脂であるポリエチレンテレフタレート（PET)、ポリエチレン（PE)、ポリプロピレン（PP)、ポリ塩化ビュル（PVC)、ナイロン（Ny)、エチレンビュルアセテート（EVA)、ポリスチレン（PS)、エチレンビュルアルコール共重合体（ EVOH)、ポリ塩化ビ-リデン（PVDC)、あるいはセロハンが好ましい。透湿制御フィルムは、主乾燥剤層の吸湿性が飽和に達する前に吸湿性フィルムの吸湿性が飽和に達し、吸湿インジケータを外部から視認できないように、吸湿性フィルムの吸湿速度を制御するためのフィルムである。なお、吸湿性フィルムの吸湿性保持時間は、主乾燥剤層の吸湿性保持時間等の吸湿性能に応じて設定される。

[0024] 本発明の好ま、態様によれば、主乾燥剤層と吸湿性フィルムとの間、あるヽは主乾燥剤層と透湿制御フィルムとの間に空間を形成し袋状部としている。

[0025] 本発明の好ま、態様によれば、主乾燥剤層が、透明性乾燥剤フィルムまたは透明性乾燥剤成形体である。

[0026] また、本発明の好ましい態様によれば、主乾燥剤層が、粒状もしくは板状の乾燥剤または潮解性乾燥剤であり、透湿性フィルムと吸湿性フィルムの周縁あるヽは透湿性フィルムと透湿制御フィルムの周縁をシールして袋状部とし、該袋状部に粒状もしくは板状の乾燥剤または潮解性乾燥剤を内包している。なお、粒状の乾燥剤としてはシリカゲル等が挙げられ、板状の乾燥剤としてはシリカゲル等を透明樹脂に含有させたものが使用でき、また、潮解性乾燥剤としては、塩ィ匕カルシウム、塩化マグネシウム、酸ィ匕カリウム、酸ィ匕ナトリウム、明礬石、硫酸マグネシウム、酸化リン等が例示される。袋状部に収納される乾燥剤は透明であるか、吸湿性が飽和状態に達した時点で透明であることが好ま、が、不透明なものでも乾燥剤の粒の間から背面のインジケータパターンを視認できる状態であればょ、。

[0027] 本発明の好ましい態様によれば、吸湿性フィルムが、乾燥剤含有榭脂層と熱可塑性榭脂とを積層したものである。

[0028] 本発明の好ま、態様によれば、吸湿性フィルムは、乾燥剤として、ゼォライト、シリ力ゲル、アルミナの少なくとも 1種類以上を含有するものである。

[0029] 本発明の好ま、態様によれば、透湿制御フィルムが透明性フィルムであり、水蒸気透過度力 SO. 01〜5000gZm²Zdayである。

発明の効果

[0030] 本発明の吸湿インジケータ機能付き包装袋は、第 1包装材と第 2包装材とからなり、該第 1包装材と第 2包装材とはそれらの間に物品収納用の空間を形成して接合されており、第 1包装材及び第 2包装材のうち少なくとも第 1包装材の最外面に水蒸気バリア性を有する透明性バリアフィルムを有し、第 2包装材は、光反射または光吸収フィルムと該フィルムの袋内側に吸湿インジケータパターンを含むパターン印刷層とを有し、第 1包装材及び第 2包装材の少なくとも一方の袋内側に、吸湿により透明化する乾燥剤含有榭脂フィルムが一部または全面に積層されて、るので、乾燥剤含有榭脂フィルムの吸湿が進むに連れて透明性が増す。したがって、第 1包装材の袋内側に乾燥剤含有榭脂フィルムが積層されて、る場合、乾燥剤含有榭脂フィルムが次第に透明になり、収納物品が確認できるようになるとともに、インジケータ機能を有するパターン印刷層の吸湿インジケータパターンを視認することができ、包装袋としての吸湿性能が限界に達していることを確認することができる。また、第 2包装材の袋内側に乾燥剤含有榭脂フィルムが積層されている場合、予め収納物品が確認できるとともに、乾燥剤含有榭脂フィルムが吸湿により次第に透明になり、パターン印刷層の吸湿ィンジケ一タパターンが視認できるようになり、包装袋としての吸湿性能が限界に達していることを確認することができる。また、第 1包装材と第 2包装材の両方に乾燥剤含有榭脂フィルムが積層されて、る場合、外部からは収納物品を視認することはできないが、両方の乾燥剤含有榭脂フィルムの吸湿性が飽和に達すると、パターン印刷層の吸湿インジケータパターンを視認することができ、収納物品を湿気から保護することができる。また、第 1包装材と第 2包装材の両方に乾燥剤含有榭脂フィルムが積層されることによって、包装袋内の吸湿性能を長時間保つことが可能である利点がある。さらに、包装袋自体にピンホールが存在すれば、第 1包装材及び Zまたは第 2包装材に積層された乾燥剤含有榭脂フィルムが透明化し、吸湿インジケータパターンが発現し、包装袋自体の良否を容易に判定することができ、内容物の管理に極めて有効である。

[0031] また、乾燥剤含有榭脂フィルムが乾燥剤含有榭脂層と熱可塑性榭脂層を積層したものである場合には、第 1包装材に乾燥剤含有榭脂フィルムが積層されている場合も所望の吸湿性能を維持し、かつ乾燥剤含有榭脂フィルムの機械的強度を保つことができ、種々の用途に対応できる。

[0032] 透明性バリアフィルム力フィルムにシリカもしくはアルミナの蒸着膜、またはこれらの多層蒸着膜、シリコン窒化膜の蒸着膜、ノリア性塗料をコーティングした層、あるいは蒸着膜へバリア性塗料をコーティングした層を有するフィルムであり、該透明性バリァフィルムの防湿性が水蒸気透過度で 0. 001〜100gZm²Zdayである場合には、第 1包装材と第 2包装材のバリア性能を略等しぐかつ要求される吸湿性能に応じて透明性バリアフィルムの防湿性能を選択することができ、高ヽ防湿性能を維持することができる包装袋を提供できる。 [0033] また、光反射フィルム力アルミラミネートフィルム、アルミ蒸着フィルム、無機蒸着フイルム、もしくは無機酸ィ匕物蒸着フィルムによる金属光沢を持つフィルムであり、あるいは光吸収フィルム力光吸収性材料を塗布または含有するもの、もしくは光吸収性材料を塗布または積層したフィルムを積層したフィルムであり、その水蒸気透過度が 0. 001〜100gZm²Zdayである場合には、光吸収または光反射フィルムによって袋内側に積層されたパターン印刷層の吸湿インジケータパターンとの色差が顕著なものとなり、乾燥剤含有榭脂フィルムが吸湿して光透過性が増した際の吸湿インジケ一タパターンの視認性が良好であり、し力も第 1包装材と第 2包装材のバリア性能を略等しぐかつ要求される吸湿性能に応じて透明性バリアフィルムの防湿性能を選択することができ、高、防湿性能を維持することができる包装袋を提供できる。

[0034] ノターン印刷層が乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルム上に設けられたポリオレフインフィルムであり、吸湿インジケータパターンは該ポリオレフインフィルムの少なくとも片面に文字、数字、絵柄またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものである場合、あるいは、パターン印刷層が乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルム上に設けられ、吸湿インジケータパターンが乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルムの少なくとも片面に文字、数字、絵柄またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものである場合、乾燥剤含有榭脂フィルムは含有する乾燥剤の吸湿状態が飽和に達するに連れて透明になるので、吸湿限界に達すると、包装袋の外部から吸湿インジケータパターンを視認することが可能であり、湿気に対する内容物の管理が容易である利点がある。なお、吸湿インジケータパターンは、物品の保存限界を示す、例えば「保存限界に達しました」等と表記してもよいし、これと絵柄を組み合わせたものであってもよいし、また、文字、数字等の印刷濃度の異なるものを用いて、濃度の濃いものから順次視認し得るようにして、保存限界を段階的に視認できるようしたりでき、内容物の管理に効果的である。また、パターン印刷層には、その外面側、すなわち吸湿インジケータパターンとは反対面に背景色の印刷層を設けることによって、光学濃度差を増大させて吸湿インジケ一タパターンの視認を良好なものとすることができる。

[0035] 乾燥剤含有榭脂フィルムに、乾燥剤として、ゼォライト、シリカゲル、アルミナの少なくとも 1種類以上を含有する場合は、これらの物質から用途に応じて適宜選択し、しかも人体に害を与えな、物質が選択できる。乾燥剤含有榭脂フィルムの吸湿性が飽和に達すると透明性が良好になり、し力も、第 2包装材には乾燥剤含有榭脂フィルムの外側に光反射フィルムあるいは光吸収フィルムが積層されており、光学濃度差が十分に確保されるので、乾燥剤含有榭脂フィルムの吸湿性が飽和に達した際、透明性であれば多少色彩を帯びたとしても吸湿インジケータパターンに問題を与えることがない利点がある。また、酸ィ匕カルシウム、塩ィ匕カルシウム、硫酸塩化合物、酸化バリゥム、活性炭、粘土ィ匕合物等の吸着剤を本発明の効果を失わない程度に含有させることで目的に応じた吸着性能を付加することができる。

[0036] また、第 1包装材と第 2包装材の両方に乾燥剤含有榭脂フィルムを設け、第 1包装材の防湿性能が第 2包装材に比べて低、場合、第 1包装材側の乾燥剤含有榭脂フイルムが先に透明になり、内容物が視認できるようになった後、第 2包装材側の乾燥剤含有榭脂フィルムが次第に透明になり、その下層の吸湿インジケータパターンが視認できるようになる。また、乾燥剤含有榭脂フィルムが第 1包装材と第 2包装材の両方に設けられることで、吸湿性能を長期間持続させることができるし、収納物品の防湿管理を段階的に行うことが可能になる。

[0037] 第 1包装材または第 2包装材を収納部分が少なくとも 2箇所存在する形状とすることで、水分により機能の劣化する化合物等と液体とを使用直前に混合させて用いるような用途等でィ匕合物等の収納部分の吸湿状態を確認することができる。

[0038] また、包装袋に収納される物品の表面側が第 1包装材であり、該物品の背面側が第 2包装材であるように構成すると、吸湿インジケータパターンが収納物品の表面を覆い、収納物品の確認ができなくなったり、意匠性を悪化させることがない。

[0039] 光吸収フィルム力黒インキを印刷したフィルムまたはカーボンブラックを熱可塑性榭脂に混合したフィルムで構成すると、吸湿インジケータパターンの色彩とのコントラストを強調し、パターンの視認性を良好なものにし得る。

[0040] また、乾燥剤含有榭脂フィルムに光散乱物質を混合または塗布したり、透明性バリァフィルムに光散乱物質を塗布したりすると、乾燥剤含有榭脂フィルムの乾燥剤の吸湿性が飽和に達した際、吸湿インジケータパターンの視認性が一層良好になる。光散乱物質としては、ガラスビーズ、シリカ、アクリルビーズ等の球形のものが好ましい。

[0041] 本発明の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤によれば、バリア性フィルム上に、吸湿インジケータパターンが印刷されたパターン印刷層と吸湿により透明化する吸湿性フイルムとが順次積層されたインジケータフィルム層を有し、インジケータフィルム層の吸湿性フィルム上に、主乾燥剤層と透湿性フィルムとを有しているので、人体に有害な物質である重金属を含む塩ィ匕コバルトを用いることなぐ吸湿による吸湿性フィルムの透明化によりパターン印刷層の吸湿インジケータパターンを視認できるようにし、これにより主乾燥剤層の吸湿状態を指示することができるという利点がある。また、吸湿性フィルムの片側に吸湿インジケータ用のパターン印刷層を配し、バリア性フィルムで被覆することによって、主乾燥剤層側力もの吸湿状態を指示し得る利点がある。

[0042] さらに、主乾燥剤層の吸湿性が飽和に達すると、吸湿性フィルムに混合された乾燥剤もその吸湿性が飽和に達して透明になり、この乾燥剤の外部から吸湿インジケータノターンを視認することが可能であり、この乾燥剤を容器等に投入するのみで、容器の収納物品の湿気からの管理が容易である利点がある。また、吸湿インジケータパターンは、物品の保存限界を示す、例えば「保存限界に達しました」等と表記してもよいし、これらと絵柄を組み合わせたものであってもよいし、また、文字、数字等の印刷濃度の異なるものを用いて、濃度の濃いものから順次視認し得るようにして、保存限界を段階的に視認できるようにすれば、内容物の管理が効果的になし得る。

[0043] また、吸湿性フィルム上に該吸湿性フィルムの吸湿性能が飽和に達する時間を制御する透湿制御フィルムを積層した実施形態では、透湿制御フィルムが介在することで、透湿性フィルムを通った水分を先ず主乾燥剤層が吸収し、主乾燥剤層の吸湿性が飽和に達した後に、透湿制御フィルムを通った水分により吸湿性フィルムが飽和するように制御が可能となるので、主乾燥剤の吸湿性が飽和に達した後でインジケータパターンが視認可能となる。

[0044] 主乾燥剤層と吸湿性フィルムとの間あるヽは主乾燥剤層と透湿制御フィルムとの間に空間を形成して袋状部とした場合には、袋状部には乾燥剤であるとの表示を付したシートを収納することができる。

[0045] 主乾燥剤層が透明性乾燥剤フィルムの場合、フィルム状やシート状にしたり、透明性乾燥剤成形体の場合、板状またはスティック状等の任意形状に成形したりして、この形状に合わせた乾燥剤を種々形状の容器や包装体に収納して、容器や包装体内の乾燥性能を指示することができる。

[0046] また、透湿性フィルムと吸湿性フィルムの周縁ある!/、は透湿性フィルムと透湿制御フイルムの周縁をシールして袋状部とし、該袋状部に該粒状もしくは板状の乾燥剤または潮解性乾燥剤を内包して主乾燥剤層とすれば、乾燥剤として吸湿性能を高めることがでさる。

[0047] 吸湿性フィルムが、乾燥剤含有榭脂層と熱可塑性榭脂とを積層したもので構成すると、吸湿性フィルム自体の機械的強度が十分なものとなり、また、吸湿性フィルムの表面の平滑性を高めることができる。

[0048] 吸湿性フィルムに混合する乾燥剤力ゼォライト、シリカゲル、アルミナの少なくとも

1種類以上を含有する場合は、乾燥剤が生活環境下で廃棄された場合に人体に悪影響を与えることがない。

[0049] また、透湿制御フィルムを透明性フィルムとし、その水蒸気透過度が 0. 01-5000 gZm²Zdayの範囲のものを使用すれば、透湿制御フィルムにより要求される乾燥剤としての吸湿性能を任意に設定できる。

図面の簡単な説明

[0050] [図 1]図 1 (a)は本発明に係る吸湿インジケータ機能付きの包装袋の一実施形態を示す一部切欠斜視図であり、図 1 (b)は乾燥剤含有榭脂フィルムの乾燥剤の吸湿性が飽和に達し、吸湿インジケータパターンが発現した包装袋の一部切欠斜視図である

[図 2]図 2 (a)〜図 2(d)は、図 1 (a)及び図 1 (b)の実施形態の第 1包装材及び第 2包装材の形態をそれぞれ示す概略断面図である。

[図 3]図 3 (a)は本発明に係る吸湿インジケータ機能付きの包装袋の他の実施形態を示す一部切欠斜視図であり、図 3 (b)は乾燥剤含有榭脂フィルムの乾燥剤の吸湿性が飽和に達し、吸湿インジケータパターンが発現した包装袋の一部切欠斜視図である。

[図 4]図 4 (a)及び図 4 (b)は、図 3 (a)及び図 3 (b)の他の実施形態の第 1包装材及び第 2包装材の形態をそれぞれ示す概略断面図である。

[図 5]図 5は、本発明に係る吸湿インジケータ機能付き乾燥剤の一実施形態を示す断面図である。

[図 6]図 6は、本発明に係る吸湿インジケータ機能付き乾燥剤の他の実施形態を示す断面図である。

[図 7]図 7 (a)及び図 7 (b)は、本発明の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤のさらに他の実施形態をそれぞれ示す断面図であり、これらの実施形態は袋状部を有している

[図 8]図 8 (a)及び図 8 (b)は、袋状部に乾燥剤を収納した実施形態を示す断面図である。

[図 9]図 9は、図 8 (b)の実施形態の斜視図である。

[図 10]図 10は、従来の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤の概略断面図である。

[図 11]図 11は、従来の吸湿インジケータ機能を有する包装体を示す概略断面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0051] 以下、本発明に係る吸湿インジケータ機能付きの包装袋の実施形態について、図面を参照して説明する。本発明の吸湿インジケータ機能付きの包装袋の実施形態では、包装袋の表面側（収納物品の表面側）に乾燥機能を有するフィルムを設けた包装袋と、乾燥機能を有するフィルムを包装袋の表面側には設けないで、包装袋の背面側 (収納物品の背面側）にのみ設けた包装袋とに大別して説明する。

[0052] 先ず、図 1 (a)及び図 1 (b)は、本発明の吸湿インジケータ機能付き包装袋の一実施形態を示す一部切欠斜視図であり、図 1 (a)は包装袋内の吸湿性が保たれている状態を示し、図 1 (b)は包装袋内の吸湿性が飽和に達した状態を示し、吸湿インジケ一タパターン 30が視認できる。本実施形態の包装袋は、包装袋の表面側の第 1包装材 10に乾燥剤含有榭脂フィルムが設けられ、該第 1包装材 10と第 2包装材 20の周囲がヒートシール部 40で密封された 4辺シール袋であり、第 1包装材 10と第 2包装材 20との空間（袋内） 45に収納物品 Aが収納されて、る。本実施形態には図 2 (a)〜図 2 (d)に示す各種形態がある。これらの包装袋は、任意寸法で方形に裁断された第 1 包装材 10と第 2包装材 20とを、その 3辺をヒートシールした後、物品 Aを収納し、残りの一辺をヒートシールして密封して使用する、防湿性能を有する吸湿インジケータ機能付き包装袋である。

[0053] 図 2 (a)〜図 2 (d)の各実施形態につ!、て順次説明する。図 2 (a)の実施形態では、包装袋は第 1包装材 10と第 2包装材 20とからなり、第 1包装材 10は乾燥剤含有樹脂フィルム 11と透明性バリアフィルム 12とを積層した積層フィルムであり、透明性バリアフィルム 12が第 1包装材 10側の最外面を覆っている。第 2包装材 20は、熱可塑性榭脂フィルム（シーラントフィルム） 22とパターン印刷フィルム 23と光反射または光吸収フィルム 24との積層フィルムである。乾燥剤含有榭脂フィルム 11は、ゼォライトを含有する榭脂組成物を用い、乾燥剤含有榭脂フィルム 11を成形する際に、その片面または両面にポリオレフイン (例えば LLDPE)を共押し出しで積層したものである。ゼォライトを含有する榭脂組成物の片面または両面にポリオレフイン榭脂層を積層することによって、第 1包装材 10の強度を高めることができるし、ゼォライトを含有する榭脂組成物のフィルム平面を平坦なものとし、透明性バリアフィルム 12の透明感をより際だ'たせることができる。

[0054] 第 1包装材 10の透明性バリアフィルム 12は、ポリエステルフィルム、例えばポリェチレンテレフタレート（PET)フィルムが用いられる。また、透明性バリアフィルム 12は、水蒸気やガスノリア性フィルムのものが好ましぐ例えば、シリカやアルミナなどの蒸着フィルム、窒化物をスパッタリングしたフィルム、 Kコートフィルム（塩化ビ-リデンー塩ィ匕ビュル共重合体ラックスを塗布したフィルム）、 OPPフィルム（二軸延伸ポリプロピレンフィルム）、 OPEフィルム（延伸ポリエチレンフィルム）等が用いられる。また、共押出フィルム、ポリイミド、ポリカーボネート、 PPS (ポリフエ-レンサルファイド）、 PES ( ポリエーテルサルファイド）等のエンジニアリングプラスチック系フィルム、 PTFE等のフッ素系榭脂フィルム等も使用できる。この透明性バリアフィルム 12の防湿性は、水蒸気透過度が 0. 001〜100gZm²Zdayの範囲であることが望ましい。

[0055] 乾燥剤含有榭脂フィルム 11は次のように製造する。先ず、ベース榭脂にゼオライトを 5〜80重量％混合し、さらにこれらの親和性を高めるため添加剤としてエチレン'ァクリル酸エステル.無水マレイン酸共重合体等を混合比 1〜20重量％を添加してフィルム状に成形する。乾燥剤含有樹脂のフィルム成形に際し、その片面または両面にポリオレフイン (例えば LLDPE)を共押し出しで積層する。これは次の理由による。実質的にベース榭脂とゼォライトからなるゼォライトフィルム単独ではフィルム表面がベース榭脂とゼォライトが混じり合つている状態であるため荒ぐ光の透過率が低くなる。また、ゼォライトフィルムのみでは大気中の水分の吸収速度は非常に大きぐ飽和到達時間の制御が困難であり、かつフィルム強度は劣る。そこで、ポリオレフインのような材質のフィルムを共押出し法によりゼォライトフィルムに積層することによって、フイルム全体の強度を高め、かつフィルム表面の粗さを減少させ、かつゼォライト結晶凝集体の離脱を押さえ、さらに吸湿によるゼォライトフィルムの透明化をより際だたせる効果を発揮させる。また、フィルムを貼り合わせることによって吸湿速度をフィルムの材質や厚さにより制御することも可能になる。なお、ここで用いるポリオレフインは透明のものである。また、ゼォライトの混合比は、好ましくは、重量比で約 40〜80%、さらに好ましくは重量比で約 50〜80%とする。

[0056] このベース樹脂には熱可塑性榭脂が用いられ、例えば LDPE (低密度ポリエチレン )、 LLDPE (直鎖状低密度ポリエチレン）、 PP (ポリプロピレン）、各種共重合体 (コポリマー）として、アイオノマー、 EAA、 EMAA、 EVA, EEA、 EMA、 EMMA等から 1 種または複数種を混合して用いられ、このような榭脂の中から高 MFR (メルトフローレート）、好ましくは温度 190°C、荷重 21. 18Nの条件下で測定した MFRが 10 (gZlO 分)以上のものを含むように適宜選んで使用する。

[0057] また、ゼォライトは、 3Aから 10Aの細孔径を有する粉末状の無機多孔性物質であり、好適な吸着剤として用いられる。その平均粒子径は、例えば 10 m前後のものが好適に用いられる。ゼォライトは極性を有し、分子の大きさの違いによって物質を分離するのに用いられる多孔質の粒状物質であり、均一な細孔を持つ構造であり、細孔の空洞に入る小さな分子を吸収して一種のふるいの作用をする。また、乾燥剤は、ゼォライト以外に、酸ィ匕カルシウム、シリカゲル、塩ィ匕カルシウム、硫酸塩化合物、酸ィ匕バリウム、アルミナ、活性炭、粘土ィ匕合物の少なくとも 1種類以上を含有するものであってもょ、が、合成または天然ゼォライトが好ま、。

[0058] 次に、第 2包装材 20について説明する。第 2包装材 20は収納物品 Aの背面側になる積層フィルムであり、第 2包装材 20の袋内側が熱可塑性榭脂フィルム 22であり、熱可塑性榭脂フィルム 22の外面側に、パターン印刷フィルム 23、光反射フィルムまたは光吸収フィルム 24が順次積層される。なお、パターン印刷フィルム 23と、光反射または光吸収フィルム 24とを積層した後、熱可塑性榭脂フィルム 22を積層してもょ、し、適宜共押出し法を駆使してこれらのフィルムを積層してもょ、。

[0059] 熱可塑性榭脂フィルム 22には、 LDPE (低密度ポリエチレン）、 LLDPE (直鎖状低密度ポリエチレン）、 PP (ポリプロピレン）、 PS (ポリスチレン）、 PMMA (ポリメチノレメタタリレート）、ナイロン、ポリエステル（PET、 PBT、 PEN)ゝ PAN (ポリアクリロニトリル）、各種共重合体（コポリマー）としてアイオノマー、 EAA、 EMAA、 EVA, EVOH、 E EA、 EMA、 EMMA等から 1種または複数種を混合して用いられる。また、 PTFE等のフッ素系榭脂も使用できる。熱可塑性榭脂フィルム 22は、第 1包装材 10と第 2包装材 20とを貼り合わせて周囲をヒートシールして密封する際に良好な材質を適宜選択すればよい。

[0060] パターン印刷フィルム 23は、例えばポリオレフインフィルムを用いて第 2包装材 20 の機械的強度を高めるようにし、ノターン印刷フィルム 23には、湿度インジケータとしての吸湿インジケータパターン 30が片面に印刷されている。吸湿インジケータパターン 30は、パターン印刷フィルム 23が熱可塑性榭脂フィルム 22と張り合わされる面に印刷されている。吸湿インジケータパターン 30の印刷に用いるインキは、榭脂に対する顔料あるいは染料の重量比力 0. 01〜200重量％で、その膜厚は、 0. 3 /ζ πι〜1 00 μ mの範囲のものを使用する。

[0061] 光反射または光吸収フィルム 24としては、光反射フィルムまたは光吸収フィルムのいずれかが用いられ、吸湿インジケータパターン 30との光学濃度差が顕著になるように設けられる層である。光反射フィルム 24としては、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着フィルム、錫箔、錫蒸着フィルム、ニッケル箔等の光反射性を有する金属箔、金属蒸着フィルムが用いられる。

[0062] また、光吸収フィルム 24としては、黒インキが印刷されたフィルムやカーボンブラックが熱可塑性榭脂に混合されてフィルム成形されたものが用いられる。また、パターン印刷フィルム 23の吸湿インジケータパターン 30が形成された面とは反対側の面に、吸湿インジケータパターン 30の背景色となる白、黒、赤、青、緑、黄、藍、シアン、マゼンタの、ずれかまたはそれらを混合したインキを塗工し、パターン印刷フィルム 2 3が光吸収フィルム 24を兼ねるようにしてもよ、。この背景色は吸湿インジケータパターン 30を視認する際の光学濃度差を顕著なものとするものであり、背景色の色彩は吸湿インジケータパターン 30の色彩との兼ね合いで設定される。無論、光吸収フィルム 24に白、黒、赤、青、緑、黄、藍、シアン、マゼンタのいずれかまたはそれらを混合したインキを塗工してもよ、。

[0063] この実施形態の包装袋は、物品 Aを収納した際、図 1 (a)に示したように、第 1包装材 10の乾燥剤含有榭脂フィルム 11が吸湿する前は白濁しており、第 1包装材 10側の外部からは収納物品 A及び吸湿インジケータパターン 30を視認することができな V、。乾燥剤含有榭脂フィルム 11の乾燥剤が吸湿してその吸湿性能が飽和に近づくと、乾燥剤含有榭脂フィルム 11が次第に透明になり、収納物品 Aが視認できるようになるとともに、吸湿インジケータパターン 30が視認できるようになる。乾燥剤含有榭脂フイルム 11の乾燥剤の吸湿性が完全に飽和状態に達すると、図 1 (b)に示したように、乾燥剤含有榭脂フィルム 11が略透明になり、収納物品 A及び第 2包装材 20の内面に「KP」と印刷した吸湿インジケータパターン 30が視認できる。

[0064] 因みに、吸湿インジケータパターン 30は、図示例では「ΚΡ」等の文字が印刷されたものであるが、数字、絵柄、またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものであってもよぐ乾燥剤含有榭脂フィルム 11に含有する乾燥剤が吸湿して飽和に達するに連れ、該乾燥剤含有榭脂フィルム 11の透明性が増し、包装袋を開封した場合は勿論、袋外からも吸湿インジケータパターン 30を視認することができる。吸湿インジケータパターン 30は、収納物品 Αの保存限界を示す、例えば「保存限界に達しました」といつた表記としてもよい。また、このような表記と絵柄を組み合わせたものであってもよい。また、文字、数字等の印刷濃度の異なるものを用いて、乾燥剤含有榭脂フィルム 1 1の透明度の変化すなわち乾燥剤の吸湿程度に応じて濃度の濃いものから順次視認し得るようにして、収納物品 Aの保存限界が段階的に視認できるようにすれば、収納物品 Aの防湿管理が有効に行える。

[0065] また、この実施形態では、光反射または光吸収フィルム 24あるいは透明性バリアフイルム 12にピンホールが存在する場合、このピンホールを通して外界の湿気が袋内に侵入し、比較的短!、時間で乾燥剤含有榭脂フィルム 11の乾燥剤の吸湿性能が飽和に達し、乾燥剤含有榭脂フィルム 11が全体または部分的に透明になり、吸湿インジケータパターン 30が視認できることによって、この包装袋が防湿袋として機能を果たさな、ことを判定することができる。

[0066] 次に、図 2 (b)の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同一部分には同一符号が付与されている。この実施形態では、第 1包装材 10と第 2包装材 20の双方に乾燥剤含有榭脂フィルムがそれぞれ設けられており、第 1包装材 10の袋内側に乾燥剤含有榭脂フィルム 11が設けられ、第 2包装材 20の袋内側に他の乾燥剤含有榭脂フィルム 21が設けられている。第 2包装材 20の乾燥剤含有榭脂フィルム 21の外側には、吸湿インジケータパターン 30が印刷されたパターン印刷フィルム 23、光反射または光吸収フィルム 24が順次積層されて、る。第 2包装材 20の乾燥剤含有榭脂フィルム 21は図 2 (a)の実施形態における乾燥剤含有榭脂フィルム 11と同様のものである。

[0067] この実施形態では、第 1包装材 10と第 2包装材 20の双方に乾燥剤含有榭脂フィルム 11, 21が設けられており、両乾燥剤含有榭脂フィルム 11, 21に含有する乾燥剤の吸湿性能が飽和に達しな、限り、吸湿インジケータパターン 30を視認することができない。また、吸湿インジケータパターン 30の視認性を良好なものとするために、吸湿インジケータパターン 30の光学濃度差を拡大する必要があり、パターン印刷フィルム 23の外面側には、アルミ箔ラミネートフィルム等の反射率の高い光反射フィルム 24 を積層するのが望ましい。一方、第 1包装材 10と第 2包装材 20の双方に乾燥剤含有榭脂フィルム 11, 21が設けられるので、透明性バリアフィルム 12の性能にも依存するが、袋内全面が乾燥剤含有榭脂フィルムで覆われており、図 2 (a)の実施形態よりも防湿袋としての機能を長時間維持できる。

[0068] 次に、図 2 (c)の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同一部分には同一符号が付与されている。この実施形態では、第 1包装材 10が上記実施形態と同様に透明性バリアフィルム 12と乾燥剤含有榭脂フィルム 11との積層体であり、第 2包装材 20は、その袋内側に熱可塑性榭脂フィルム 22が設けられ、熱可塑性榭脂フィルム 22の外側に、吸湿インジケータパターン 30が印刷されたパターン印刷フィルム 2 3、光反射または光吸収フィルム 24、及び透明性バリアフィルム 25が順次積層されている。この実施形態では、包装袋の最外面に透明性バリアフィルム 12, 25が積層されており、乾燥剤含有榭脂フィルム 11の吸湿性能が長期間維持できる包装袋となつている。

[0069] この実施形態の第 2包装材 20のバリアフィルム 25は、ガスノリア性のものが好ましく、必ずしも透明である必要はなぐ例えばアルミラミネートフィルム、アルミ蒸着フィルム等の金属蒸着フィルム、無機蒸着フィルム、無機酸化物蒸着フィルム、 Kコートフィルム（塩ィ匕ビユリデン一塩ィ匕ビュル共重合体ラックスを塗布したフィルム）、 OPPフィルム（二軸延伸ポリプロピレンフィルム）、 OPEフィルム（延伸ポリエチレンフィルム）等が用いられる。また、共押出フィルム、ポリイミド、ポリカーボネート、 PPS (ポリフエ-レンサルファイド）、 PES (ポリエーテルサルファイド）等のエンジニアリングプラスチック系フィルム、 PTFE等のフッ素系榭脂フィルム等も使用できる。このように第 1包装材 1 0及び第 2包装材 20両外面をバリア性フィルムで覆うことによって、乾燥剤含有榭脂フィルム 11, 21の吸湿性能の飽和到達時間を、例えば 1日力も 100日以上の範囲で制御することが可能となる。なお、第 1包装材 10と第 2包装材 20のバリア性能を略等しぐかつ要求される吸湿性能に応じて透明性バリアフィルム 12, 25の防湿性能を選択することにより、半永久的に防湿性能を維持することができる包装袋とすることができる。

[0070] また、第 1包装材 10の透明性バリアフィルム 12は、上記実施形態と同様のものが用いられる。第 1包装材 10の透明性バリアフィルム 12は、透明性が要求されるために、アルミラミネートフィルム等の光反射性のフィルムは使用することができな、が、フィルムにシリカもしくはアルミナの蒸着膜、またはこれらの多層蒸着膜、シリコン窒化物の蒸着膜、またはノリア性塗料をコーティングした層、あるいは蒸着膜へノリア性塗料をコーティングした層を有するフィルムを用いることができ、この透明性バリアフィルム

12の防湿性は、水蒸気透過度で 0. 001〜100gZm²Zdayである。

[0071] 次に、図 2 (d)の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同一部分には同一符号が付与されている。本実施形態は、第 1包装材 10と第 2包装材 20の双方に透明性バリアフィルム 12, 25がそれぞれ設けられ、かつ第 1包装材 10に乾燥剤含有榭脂フィルム 11が設けられ、第 2包装材 20に乾燥剤含有榭脂フィルム 21が設けられている。乾燥剤含有榭脂フィルム 11, 21は上記実施形態と同様のものであり、乾燥剤含有榭脂フィルムの両面をポリオレフイン樹脂が被覆したものである。第 2包装材 2 0の乾燥剤含有榭脂フィルム 21の外側には、吸湿インジケータパターン 30が印刷されたパターン印刷フィルム 23、光反射または光吸収フィルム 24、及び透明性バリアフィルム 25が順次積層されて!、る。

[0072] この実施形態では、包装袋の第 1包装材 10と第 2包装材 20の最外面に透明性バリァフィルム 12, 25が積層されており、図 2 (b)の実施形態よりも乾燥剤含有榭脂フィルム 11, 21の吸湿性能が長時間維持できる。また、第 1包装材 10と第 2包装材 20には、乾燥剤含有榭脂フィルム 11, 21がそれぞれ設けられており、吸湿インジケータノターン 30の視認性が多少悪くなるので、光学濃度差を拡大するためにアルミ箔ラミネートフィルム等の光反射フィルム 24をパターン印刷フィルム 23の外面側に積層するのが好ましい。また、乾燥剤含有榭脂フィルム 11, 21の表面にポリオレフイン榭脂が被覆されることによって、視認性が良好になる。

[0073] 次に、図 3 (a)及び図 3 (b)に示す本発明の吸湿インジケータ機能付き包装袋の実施形態について説明する。図 3 (a)及び図 3 (b)は本実施形態の包装袋の一部切欠斜視図であり、第 1包装材 10と第 2包装材 20との周囲の 4辺がヒートシール部 40で封止され、包装袋内 45に物品 Aが収納されている。本実施形態の例を図 4 (a)及び図 4 (b)に示した。本実施形態は、図 2 (a)〜図 2 (d)の実施形態とは異なり、第 1包装材 10が透明な積層フィルムであり、乾燥剤含有榭脂フィルム 21が第 2包装材 20に設けられている。図 3 (a)に示すように、包装袋の外部から収納物品 Aを確認することができる。なお、図 3 (a)は乾燥剤含有榭脂フィルム 21の吸湿性能が維持されている状態を示し、第 2包装材 20の袋内面の吸湿インジケータパターン 30を視認することができない。図 3 (b)は吸湿インジケータパターン 30を視認することができ、乾燥剤含有榭脂フィルム 21の吸湿性能が飽和状態に達したことを示して、る。

[0074] 図 4 (a)及び図 4 (b)の各形態について説明する。なお、上記実施形態と同一部分には同一符号が付与されている。図 4 (a)の実施形態では、第 1包装材 10が包装袋の最外層となる透明性バリアフィルム 12と熱可塑性榭脂フィルム (シーラントフィルム) 13とが積層された積層フィルムである。第 2包装材 20は、乾燥剤含有榭脂フィルム 2 1の外側に吸湿インジケータパターン 30が印刷されたパターン印刷フィルム 23が積層され、パターン印刷フィルム 23に光反射または光吸収フィルム 24が積層されている。熱可塑性榭脂フィルム 13は、図 2 (a)や図 2 (c)の実施形態の熱可塑性榭脂フィルム 22と同一のものであり、シール性の良好な材質が選択される。

[0075] また、図 4 (b)の実施形態では、第 1包装材 10が最外層の透明性バリアフィルム 12 に熱可塑性榭脂フィルム (シーラントフィルム） 13が積層された積層フィルムである。第 2包装材 20は、乾燥剤含有榭脂フィルム 21の外側に吸湿インジケータパターン 3 0が印刷されたパターン印刷フィルム 23、光反射または光吸収フィルム 24、及び透明性バリアフィルム 25が順次積層されている。この実施形態では、包装袋の最外層力 Sバリア性フィルム 12, 25で覆われている。第 1包装材 10のバリアフィルム 12は、透明性である力第 2包装材 20のノリアフィルム 25は必ずしも透明性である必要がなく、水蒸気バリア性が良好なものであればよい。

[0076] 図 4 (a)及び図 4 (b)の実施形態では、第 2包装材 20に乾燥剤含有榭脂フィルム 21 が設けられ、乾燥剤含有榭脂フィルム 21が白濁をしているが、その乾燥剤が吸湿して飽和状態に達すると白濁力透明への変化が起こり、第 2包装材 20の透明に変化した乾燥剤含有榭脂フィルム 21を通してパターン印刷フィルム 23の吸湿インジケータパターン 30を視認することができる。

[0077] また、上記実施形態と同様に図 4 (a)及び図 4 (b)の実施形態においても、乾燥剤含有榭脂フィルム 21はゼオライトを含有する榭脂組成物を用い、その片面または両面にポリオレフイン (例えば LLDPE)を共押し出しで積層したものである。

[0078] また、第 2包装材 20の透明性バリアフィルム 25にポリエステルフィルムを用いると、水分の透過に対するノリア性を有しているため、これを積層することにより片面あるいは両面力もの吸湿を制御することが可能となる。なお、第 1包装材 10の透明性バリアフィルム 12は、ガスノリア性の透明フィルムが好ましぐ例えば無機蒸着フィルム、無機酸化物蒸着フィルム、 Kコートフィルム (塩ィ匕ビユリデン一塩ィ匕ビニル共重合体ラッタスを塗布したフィルム）、 OPPフィルム（二軸延伸ポリプロピレンフィルム）、 OPEフィルム（延伸ポリエチレンフィルム）等が用いられる。また、共押出フィルム、ポリイミド、ポリカーボネート、 PPS (ポリフエ-レンサルファイド）、 PES (ポリエーテルサルファイド )等のエンジニアリングプラスチック系フィルム、 PTFE等のフッ素系榭脂フィルム等も使用できる。また、フィルムにシリカもしくはアルミナの蒸着膜、またはこれらの多層蒸着膜、シリコン窒化物の蒸着膜、またはノリア性塗料をコーティングした層、あるいは蒸着膜へノリア性塗料をコーティングした層を有するフィルムであり、透明性バリアフイルム 12の防湿性は、水蒸気透過度が 0. 001〜100gZm²Zdayである。このように第 1包装材 10及び第 2包装材 20の両外面をバリア性フィルムで覆うことにより収納物品 Aが要求する吸湿性能に応じて、乾燥剤含有榭脂フィルム 21の吸湿の飽和到達時間を、例えば 1日から 100日以上の範囲で制御することが可能となる。

[0079] なお、本発明の包装袋は、上記実施形態のように、第 1と第 2包装材の周辺の 4辺をヒートシールして収納部を一箇所設けた包装袋であり、包装袋の形状としては、例えば、第 2包装材を箱状あるいは筒状に成形してもよい。また、収納部を 2箇所設けた形状であってもよぐこの場合には防湿性能を要求する製品とその必要性がない製品とを一対で包装できる。なお、透明性バリアフィルムの表面処理及び乾燥剤には、人体に有害な重金属を使用しない。

さらに、本発明では、透明性バリアフィルムにガラスビーズ、シリカ、アクリルビーズ等の球形の光散乱物質を塗布したり、乾燥剤含有榭脂フィルムに光散乱物質を混合または塗布することによって、インジケータパターンの視認性を良好なものにしてもよい。

[0080] 次に、本発明に係る吸湿インジケータ機能付き乾燥剤の実施形態について、図面を参照して説明する。

[0081] 先ず、図 5を参照し、本発明の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤の一実施形態について説明する。本実施形態の乾燥剤は、図 5に示すように、インジケータフィルム層 70上に主乾燥剤である透明性乾燥剤フィルム（主乾燥剤層） 61を積層し、さら〖こ透明性乾燥剤フィルム 61上に透湿性フィルム 64を積層したものである。インジケータフィルム層 70は、バリア性フィルム 75上に吸湿インジケータ用のパターン印刷層 73 とゼオライトを含有する吸湿性フィルム 71とが順次積層されている。透明性乾燥剤フイルム 61は、インジケータフィルム層 70の吸湿性フィルム 71上に積層されて、る。

[0082] なお、ノリア性フィルム 75は、パターン印刷層 73側から吸湿性フィルム 71に及ぼす湿気を遮断するためのフィルムであり、ポリエステルフィルム、例えばポリエチレンテレフタレート（PET)フィルムが用いられ、水蒸気やガスバリア性フィルムのものが好ましぐ例えば、シリカやアルミナなどの蒸着フィルム、窒化物をスパッタリングしたフィルム、アルミ箔と熱可塑性フィルムを積層したフィルム、 Kコートフィルム（塩化ビ-リデン一塩化ビュル共重合体ラックスを塗布したフィルム）、 OPPフィルム（二軸延伸ポリプロピレンフィルム）、 OPEフィルム（延伸ポリエチレンフィルム）等が用いられる。また、共押出フィルム、ポリイミド、ポリカーボネート、 PPS (ポリフエ-レンサルファイド）、 PES (ポリエーテルサルファイド）等のエンジニアリングプラスチック系フィルム、 PTF E等のフッ素系榭脂フィルム等も使用できる。このノリア性フィルム 75の防湿性能は、水蒸気透過度が 0. 001〜100gZm²Zdayの範囲であることが望ましい。

[0083] また、パターン印刷層 73は、熱可塑性榭脂フィルム上に吸湿インジケータパターン 80の印刷を行ったものである。吸湿インジケータパターン 80は、吸湿性フィルム 71 の裏面側またはノリア性フィルム 75の上面に印刷してもよい。パターン印刷層 73の吸湿インジケータパターン 80は、文字、数字、絵柄またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものである。なお、パターン印刷層 73に吸湿インジケータパターン 80が形成された面に、吸湿インジケータパターン 80の背景色となる白、黒、赤、青、緑、黄、藍、シアン、マゼンタのいずれかまたはそれらを混合したインキを塗工してもよい。この背景色は吸湿インジケータパターン 80を視認する際の光学濃度差を顕著なものとするものであり、背景色の色彩は吸湿インジケータパターン 80の色彩との兼ね合いで設定される。また、吸湿インジケータパターン 80の印刷に用いるインキは、榭脂に対する顔料あるいは染料の重量比力 0. 01〜200重量％で、その膜厚は 0. 3 m 〜100 μ mの範囲のものを使用する。

[0084] 吸湿'性フイノレム 71には、乾燥剤、例えばゼォライトを混合した榭脂組成物が用いられ、ゼォライトを含有する吸湿性フィルム 71を成形する際に、その片面または両面にポリオレフイン (例えば LLDPE)を共押し出しで積層したものである。ゼォライトは、 3 Aから 10Aの細孔径を有する粉末状の無機多孔性物質であり、好適な吸着剤として用いられる。その平均粒子径は、例えば 10 m前後のものが好適に用いられる。ゼオライトは極性を有し、分子の大きさの違いによって物質を分離するのに用いられる多孔質の粒状物質であり、均一な細孔を持つ構造であり、細孔の空洞に入る小さな分子を吸収して一種のふるいの作用をする。また、吸湿性フィルム 71に含有する乾燥剤は、ゼォライト以外に、酸ィ匕カルシウム、シリカゲル、塩ィ匕カルシウム、硫酸塩ィ匕合物、酸化バリウム、アルミナ、活性炭、粘土化合物の少なくとも 1種類以上を含有するものであってもよ、が、合成または天然ゼォライトが最も好ま、。

[0085] 吸湿性フィルム 71は次のように製造する。先ず、ベース榭脂にゼォライトを 5〜80 重量％混合し、さらにこれらの親和性を高めるため添加剤としてエチレン 'アクリル酸エステル '無水マレイン酸共重合体等を混合比 1〜20重量％を添加してフィルム状に成形する。ゼォライト含有樹脂のフィルム成形に際し、その片面または両面にポリォレフィン (例えば LLDPE)を共押し出しで積層する。なお、ゼォライトの混合比は、好ましくは、重量比で約 40〜80重量％、さらに好ましくは重量比で約 50〜80重量 %とすることで、吸湿性フィルム自体の吸収性能を高いものとすることが可能となり、さらに、水分吸収前の吸湿インジケータパターンの隠蔽性を高めることができる。

[0086] また、このベース樹脂には熱可塑性榭脂が用いられ、例えば LDPE (低密度ポリエチレン）、 LLDPE (直鎖状低密度ポリエチレン）、 PP (ポリプロピレン）、各種共重合体（コポリマー）として、アイオノマー、 EAA、 EMAA、 EVA, EEA、 EMA、 EMMA 等から 1種または複数種を混合して用いられ、このような榭脂の中から高 MFR (メルトフローレート）、好ましくは温度 190°C、荷重 21. 18Nの条件下で測定した MFRが 1

0 (gZio分)以上のものを含むように適宜選んで使用する。

[0087] また、主乾燥剤層である透明性乾燥剤フィルム 61は、熱可塑性榭脂に主乾燥剤として二酸ィ匕ケィ素 (シリカゲル)を混合したものが用いられ、二酸化ケイ素 (シリカゲル

)が最も好ましいが、他には酸ィ匕カルシウム、塩ィ匕カルシウム、硫酸塩化合物、酸ィ匕ノリウム等の微粉末が主乾燥剤として用いられる。

[0088] 一方、本実施形態の変形例として、主乾燥剤層である透明性乾燥剤フィルム 61を透明性乾燥剤成形体に替えてもよい。この透明性乾燥剤成形体は、熱可塑性榭脂に、代表例として二酸ィ匕ケィ素 (シリカゲル)を混合したものが用いられ、透明性乾燥剤成形体を成形金型を用いて成形する。透明性乾燥剤成形体にはシート状や板状、あるいはスティック状のもの、さらには不定形形状のものが含まれる。スティック状の透明性乾燥剤成形体は、例えば、断面四角形であり、この透明性乾燥剤成形体の片面に透湿性フィルム 64が積層され、他の片面にインジケータフィルム層 70の吸湿性フィルム 71側を向かい合わせて積層したものである。

[0089] これらの実施形態は、透明性乾燥剤フィルム 61または透明性乾燥剤成形体の吸湿性能が飽和状態に達するに連れて、パターン印刷層 73の吸湿インジケータパターン 80が乾燥剤の外部力も視認できるようにしたものであり、外部力もこの吸湿インジケータパターン 80が視認できた場合、乾燥剤の吸湿性能が飽和状態に達したことを意味している。

[0090] 次に、図 6を参照して本発明の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤の他の実施形態を説明する。本実施形態は、図 6に示したように、上記実施形態の主乾燥剤層である透明性乾燥剤フィルム 61または透明性乾燥剤成形体と、吸湿性フィルム 71との間に透湿制御フィルム 76が積層されたものである。透湿制御フィルム 76は透明性フィルムであり、例えば、熱可塑性榭脂であるポリエチレンテレフタレート（PET)が用いられる。他の熱可塑性榭脂としては、ポリエチレン (PE)、ポリプロピレン (PP)、ポリ塩ィ匕ビ -ル（PVC)、ナイロン（Ny)、エチレンビュルアセテート（EVA)、ポリスチレン（PS)、エチレンビュルアルコール共重合体（EVOH)、ポリ塩化ビ-リデン（PVDC)が用いられる。さらに、透湿制御フィルム 76としては、吸湿性及び透湿性に優れたセロハンを用いることができる。

[0091] 上記の熱可塑性榭脂あるいはセロハンが用いられた透湿制御フィルム 76は、主乾燥剤である透明性乾燥剤フィルム 61または透明性乾燥剤成形体の吸湿性能が持続して、る間は、主乾燥剤よりも先に吸湿性フィルム 71の吸湿性能が飽和することを防ぐための保護膜として機能する。吸湿性フィルム 71に比べ、透明性乾燥剤フィルム 6 1または透明性乾燥剤成形体の吸湿性能の持続時間が長!、ため、透湿制御フィルム 76を吸湿性フィルム 71に被覆することによって、吸湿性フィルム 71の吸湿性能の持続時間を制御でき、その持続時間の制御は蒸気熱可塑性榭脂あるいはセロハンの膜厚と、これらの材料の固有の吸湿率とから適宜選択して設定することにより行う。透湿制御フィルム 76は、その蒸気透過度が 0. 01〜5000gZm²Zdayの範囲のものを選択することができ、透湿制御フィルム 76の使用は吸湿インジケータ機能付き乾燥剤が要求される乾燥剤としての吸湿性能を任意に設定できるという利点がある。

[0092] 図 7 (a)及び図 7 (b)に本発明の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤のさらに他の実施形態を示す。図 7 (a)に示す実施形態では、積層間に空間を形成した袋状部 65を設けたものである。この袋状部 65には乾燥剤であるとの表示を付したシートを収納することができる。図 5の実施形態では、吸湿性フィルム 71とパターン印刷層 73とバリア性フィルム 75とが積層されたインジケータフィルム層 70の吸湿性フィルム 71上に、透明性乾燥剤フィルム 61と透湿性フィルム 64とが順次積層されてヽるが、図 7 (a)の実施形態では、吸湿性フィルム 71と透明性乾燥剤フィルム 61との間に袋状部 65を設けたものである。本実施形態では、インジケータフィルム層 70のシートと、透明性乾燥剤フィルム 61と透湿性フィルム 64とを積層したシートとを吸湿性フィルム 71と透明性乾燥剤フィルム 61とを向かい合わせて両シートの周縁をヒートシールしたものである。

[0093] 図 7 (b)の実施形態は、図 6の実施形態に対応するもので、透明性乾燥剤フィルム 61と透湿制御フィルム 76との間に袋状部 65を設けたものであり、透湿性フィルム 64 と透明性乾燥剤フィルム 61とを積層したシートと、インジケータフィルム層 70に透湿制御フィルム 76を積層したシートとを、透明性乾燥剤フィルム 61と透湿制御フィルム 76とを向かい合わせて両シートの周縁をヒートシールしたものである。なお、図 7 (a) 及び図 7 (b)の実施形態では、袋状部 65を明確にするために透湿性フィルム 64と透明性乾燥剤フィルム 61とを積層したシートと、インジケータフィルム層 70のシートあるいはインジケータフィルム層 70に透湿制御フィルム 76を積層したシートとをそれぞれ誇張して湾曲形状に図示したが、乾燥剤の外観形状は全体的にシート状のものである。

[0094] 図 8 (a)、図 8 (b)及び図 9に示す、さらに他の実施形態は、袋状部 65に成形した球状の透明なシリカゲル 66を充填したものである。図 8 (a)の実施形態は、インジケータフィルム層 70の吸湿性フィルム 71と、透湿性フィルム 64とにより袋状部 65を形成し、この袋状部 65内にシリカゲル 66を充填したものである。また、図 8 (b)の実施形態は、インジケータフィルム層 70の吸湿性フィルム 71上に透湿制御フィルム 76を積層したシートと、透湿性フィルム 64とにより袋状部 65を形成し、この袋状部 65内にシリカゲル 66を充填したものである。このシリカゲル 66自体は透明であり、吸湿状態が飽和になったとしたとしても乾燥剤としての機能が失われたカゝ否かを判断することができない。無論、シリカゲル 66は柱状あるいは板状であってもよい。パターン印刷層 73には、例えば「Kp」と印刷された吸湿インジケータパターン 80が印刷され、吸湿性能を維持して!/、る間は吸湿インジケータパターン 80を外部力も視認することができな、が、吸湿性フィルム 71の吸湿性が飽和に達すると「Κρ」の吸湿インジケータパターン 8 0を視認することができ、乾燥剤としての機能が失われたことが判る。なお、パターン印刷層 73の吸湿インジケータパターン 80は上記実施形態においても同様なものである。なお、袋状部 65内に収納される乾燥剤は、透明である必要はないが、吸湿性が飽和状態に達した時点で透明になる力、もしくは、袋状部 65内に収納された時点で、その背面にある吸湿インジケータパターン 80を含むパターン印刷層 7の一部が視認できれば、不透明な乾燥剤でもよい。

[0095] なお、吸湿インジケータパターン 80は、図 9の例では「Κρ」等の文字が印刷されたものであるが、数字、絵柄、またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものであってもよぐ吸湿性フィルム 71に含有する乾燥剤が吸湿して飽和に達するに連れ該吸湿性フィルム 71の透明性が増し、吸湿インジケータパターン 80を視認することができる。吸湿インジケータパターン 80は、例えば「保存限界に達しました」といった表記としてもよい。また、この表記と絵柄を組み合わせたものであってもよい。また、文字、数字等の印刷濃度の異なるものを用いて、濃度の濃いものから順次視認し得るようにして、吸湿状態を段階的に視認できるようにしてもよい。

[0096] また、図示の実施形態では、袋状部 65には乾燥剤としてシリカゲル 66が充填されているが、それ以外に潮解性乾燥剤が使用できる。潮解性乾燥剤としては、塩ィ匕カルシゥム、塩化マグネシウム、酸ィ匕カリウム、酸ィ匕ナトリウム、明礬石、硫酸マグネシゥム、酸化リン等が上げられる。潮解性乾燥剤は湿気を吸収し透明の液状になり、このように液状ィ匕した物質を通して吸湿インジケータパターン 80を視認することができる。なお、これらの乾燥剤は、吸湿性能が飽和状態に達すると透明になるものであればよい。

実施例

[0097] 本発明に係る包装袋の実施例について説明する。先ず、下記の実施例に使用する材料につ、て説明する。透明性バリアフィルムは PETフィルムにシリカ蒸着した PE Tsioフィルムが用いられ、その厚さは 12 /z mであり、この PETsioフィルムに厚さ 40 μ mの LDPE (低密度ポリエチレン）を積層したものである。その水蒸気透過度は 0. lgZm²Zdayである。この透明性バリアフィルムは図 2 (a)〜図 2 (d)、図 4 (a)及び図 4 (b)の実施形態の第 1包装材 10の透明性バリアフィルム 12に相当する。

[0098] 透明性バリアフィルム/乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体は、厚さ 12 mの PETs ioフィルム力もなる透明性バリアフィルムと、厚さ 60 /z mの乾燥剤含有榭脂層の両面に厚さ 10 mの LDPEを積層させたフィルムとを積層したものである。この乾燥剤含有榭脂層は、 LDPE :ゼォライトが重量比で 1： 1で構成されたものである。透明性バリァフィルム/乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体は、その水蒸気透過度が 0. 2g/m² Zdayであり、図 2 (a)〜図 2 (d)の実施形態の第 1包装材 10に相当する。

[0099] アルミ蒸着フィルム（PET )は、 PETフィルムにアルミを蒸着した厚さ 50 μ mのも

AL

のであり、その水蒸気透過度は 1. 0gZm²Zdayであり、図 2 (a)〜図 2 (d)、図 4 (a) 及び図 4 (b)の実施形態の光反射フィルム 24に相当する。

[0100] 光吸収フィルム Z透明性バリアフィルムの積層体は、厚さ 100 mの PETフィルムに黒インキを印刷した光吸収フィルムに、上記の透明性バリアフィルムを積層した積層体であり、その水蒸気透過度は 0. 05gZm²Zdayであり、図 2 (c)、図 2 (d)及び図 4 (b)の実施形態の光吸収フィルム 24及び透明性バリアフィルム 25に相当する。

[0101] アルミ蒸着フィルム Z透明性バリアフィルムの積層体は、上記のアルミ蒸着フィルム

(PET )に上記透明性バリアフィルムを積層したものであり、その水蒸気透過度は 0

AL

. 02gZm²Zdayであり、図 2 (c)、図 2 (d)及び図 4 (b)の実施形態の光反射フィルム 24及び透明性バリアフィルム 25に相当する。

[0102] アルミ箔ラミネートフィルムは、厚さ 9 μ mのアルミ箔に厚さ 12 μ mの PETフィルムを積層したものであり、その水蒸気透過度は 0. 00gZm²Zdayであり、図 2 (a)〜図 2 ( b)、図 4 (a)及び図 4 (b)の実施形態の光反射フィルム 24に相当する。 [0103] パターン印刷フィルムは、厚さ 25 μ mの PETフィルムに吸湿インジケータパターンを印刷したものであり、図 2 (a)〜図 2 (d)、図 4 (a)及び図 4 (b)の実施形態のパターン印刷フィルム 23〖こ相当する。

[0104] 熱可塑性榭脂フィルムは、厚さ 40 μ mの LDPEフィルムからなり、その水蒸気透過度は 10gZm²Zdayであり、図 2 (a)、図 2 (c)、図 4 (a)及び図 4 (b)の実施形態の熱可塑性榭脂フィルム 22あるヽはシーラントフィルム 13に相当する。

[0105] 実施例 1は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Zシーラントフィルムの積層体であり、第 2包装材 20が乾燥剤含有榭脂フィルム/パターン印刷フィルム/アルミ箔ラミネートフィルム力もなる積層体である（図 4 (a) )。

実施例 2は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Zシーラントフィルムの積層体であり、第 2包装材 20が乾燥剤含有榭脂フィルム Zパターン印刷フィルム Zアルミ蒸着フィルム力もなる積層体である（図 4 (a) )。

実施例 3は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Zシーラントフィルムの積層体であり、第 2包装材 20が乾燥剤含有榭脂フィルム Zパターン印刷フィルム Zアルミ蒸着フィルム Z透明性バリアフィルム力なる積層体である（図 4 (b) )。

実施例 4は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Zシーラントフィルムの積層体であり、第 2包装材 20が乾燥剤含有榭脂フィルム Zパターン印刷フィルム Z光吸収フィルム Z透明性バリアフィルム力なる積層体である（図 4 (b) )。

実施例 5は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Z乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体であり、第 2包装材 20が乾燥剤含有榭脂フィルム/パターン印刷フィルム/ァルミ箔ラミネートフィルム力なる積層体である（図 2 (b) )。

実施例 6は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Z乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体であり、第 2包装材 20が乾燥剤含有榭脂フィルム/パターン印刷フィルム/ァルミ蒸着フィルム力なる積層体である（図 2 (b) )。

実施例 7は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Z乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体であり、第 2包装材 20が乾燥剤含有榭脂フィルム/パターン印刷フィルム/ァルミ蒸着フィルム Z透明性バリアフィルムからなる積層体である（図 2 (d) )。

実施例 8は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Z乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体であり、第 2包装材 20が乾燥剤含有榭脂フィルム Zパターン印刷フィルム Z光吸収フィルム Z透明性バリアフィルム力なる積層体である（図 2 (d) )。

実施例 9は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Z乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体であり、第 2包装材 20がシーラントフィルム Zパターン印刷フィルム Zアルミ箔ラミネートフィルム力もなる積層体である（図 2 (a) )。

実施例 10は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Z乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体であり、第 2包装材 20がシーラントフィルム/パターン印刷フィルム/アルミ蒸着フィルム力なる積層体である（図 2 (a) )。

実施例 11は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Z乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体であり、第 2包装材 20がシーラントフィルム/パターン印刷フィルム/アルミ蒸着フィルム Z透明性バリアフィルム力なる積層体である（図 2 (c) )。

実施例 12は、第 1包装材 10が透明性バリアフィルム Z乾燥剤含有榭脂フィルムの積層体であり、第 2包装材 20がシーラントフィルム Zパターン印刷フィルム Z光吸収フィルム Z透明性バリアフィルム力なる積層体である（図 2 (c) )。

[0106] 実施例 1〜12の各対の積層体を lOcmxlOcmの方形状に裁断した後、この裁断した積層体を第 1包装材 10と第 2包装材 20として重ね合わせ、四方をヒートシールして包装袋を作製し、室温 40°Cで、湿度 90%RHにて、乾燥剤含有榭脂フィルムの乾燥剤の吸湿性が飽和に達するまでの時間（日）を吸湿インジケータパターンが発現するまでの時間を測定することにより求めた。

[0107] [表 1]

乾燥剤含有樹脂フィルムの乾燥剤の吸

湿性が飽和に達するまでの時間（日）

実施例 1 8 0

実施例 2 1 0

実施例 3 6 0

実施例 4 5 0

実施例 5 1 0 0

実施例 6 4 0

実施例 7 7 0

実施例 8 6 0

実施例 9 4 0

実施例 1 0 1 0

実施例 1 1 3 0

実施例 1 2 3 0

[0108] 上記実施例では、光吸収または光反射フィルム 24として、アルミ箔ラミネートフィルムを使用したものが吸湿性能の持続性に優れていることを示し、かつ第 1と第 2包装材の双方に乾燥剤含有樹脂フィルムが積層されているものが良好な吸湿性能を示している。アルミ蒸着フィルムあるいは光吸収フィルムは、 PETフィルムが基材であるのでアルミ箔ラミネートフィルムと比較すると早く乾燥剤の吸湿性が飽和に達する。なお、吸湿性能の持続性に優れているとは、乾燥剤の吸湿性が飽和に達するまで時間が長いことを意味し、乾燥剤の吸湿性能の持続性はその含有量を調整することによつても調整可能である。

[0109] なお、乾燥剤含有榭脂フィルムの乾燥剤の吸湿性が飽和に達する時間は、収納される物品に求められる乾燥状態維持時間以上であればよぐ上記実施例の飽和時間以上の防湿性能が求められる場合は、乾燥剤含有榭脂フィルムの乾燥剤含有榭脂の乾燥剤含有率を高め、乾燥剤含有樹脂に積層されるポリオレフイン樹脂の膜厚を厚くしたり、透明性バリアフィルムの性能を高めることにより達成することができる。 [0110] また、上記実施形態において、透明性バリアフィルム 12、パターン印刷フィルム 23 、乾燥剤含有榭脂フィルム 11 , 21等は、図 2 (a)〜図 2 (d)、図 4 (a)及び図 4 (d)において一層で図示されている力この一層には共押出し法等により積層されたフィルムが含まれる。また、酸素バリア性やガスバリア性が要求される場合ゃ耐油性等が要求される場合は、適宜共押出し法により最適な榭脂が選択されて積層されることを排除するものではない。

また、本発明の包装袋は、乾燥剤の吸湿性が飽和に達するまで時間を 100日以上を達成することが可能である。

産業上の利用可能性

[0111] 本発明の包装袋は、乾燥状態が要求される物品の収納用の包装袋であり、食品、電子部品、医薬品、書籍等を保管する際の梱包材として有効である。また、本発明の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤は、食品、電子部品、医薬品、書籍等を保管する際の容器内に投入し乾燥剤として利用することができる。

符号の説明

1 吸湿剤シート

2 吸湿性湿度インジケータ

3 バリア性フィルム

4 袋

6 中空容器

7 インナー容器

7a 合成ゼォライト

8 キャップ

10 第 1包装材

11 乾燥剤含有榭脂フィルム

12 透明性バリアフィルム

13 シーラントフィルム

20 第 2包装材

21 乾燥剤含有榭脂フィルム熱可塑性榭脂フィルム

パターン印刷フィルム

光反射フィルムまたは光吸収フィルム透明性バリアフィルム

吸湿インジケータパターン

ヒートシ一ノレ部

空間

透明性乾燥剤フィルム (主乾燥剤層）透湿性フィルム

袋状部

シリカゲノレ

インジケータフィルム層

吸湿性フィルム

パターン印刷層

ノリア性フィルム

透湿性制御フィルム

吸湿インジケータパターン

ノリア性フィルム

透湿制御フィルム

物品

Claims

請求の範囲

[1] 第 1包装材と第 2包装材とからなり、該第 1包装材と第 2包装材とはそれらの間に物品収納用の空間を形成して接合されており、

前記第 1包装材及び第 2包装材のうち少なくとも第 1包装材の最外面に水蒸気バリァ性を有する透明性バリアフィルムを有し、

前記第 2包装材は、光反射または光吸収フィルムと該フィルムの袋内側に吸湿インジケータパターンを含むパターン印刷層とを有し、

前記第 1包装材及び第 2包装材の少なくとも一方の袋内側に、吸湿により透明化する乾燥剤含有榭脂フィルムが一部または全面に積層されていることを特徴とする吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[2] 前記第 2包装材の最外面に水蒸気バリア性を有するバリアフィルムを有して、ることを特徴とする吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[3] 前記乾燥剤含有樹脂フィルムは乾燥剤含有樹脂層と熱可塑性樹脂層とを積層したものであることを特徴とする請求項 1または 2に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[4] 前記透明性バリアフィルム力ベースフィルムにシリカもしくはアルミナの蒸着膜、またはこれらの多層蒸着膜、シリコン窒化物の蒸着膜、ノリア性塗料をコーティングした層、あるいは蒸着膜へノリア性塗料をコーティングした層を有するフィルムであり、該透明性バリアフィルムの水蒸気透過度が 0. 001〜100gZm²Zdayであることを特徴とする請求項 1〜3のいずれ力 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[5] 前記光反射フィルムが、アルミラミネートフィルム、アルミ蒸着フィルム、無機蒸着フイルム、または無機酸ィ匕物蒸着フィルム力もなる金属光沢を持つフィルムであり、その水蒸気透過度が 0. 001〜： L00gZm²Zdayであることを特徴とする請求項 1〜4のいずれか 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[6] 前記光吸収フィルムが、光吸収性材料を塗布もしくは含有するフィルム、または光吸収性材料を塗布もしくは積層したフィルムを積層したフィルムであり、その水蒸気透過度が 0. 001〜100gZm²Zdayであることを特徴とする請求項 1〜4のいずれか 1 項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[7] 前記パターン印刷層が前記乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルム上に設けられたポリオレフインフィルムであり、前記吸湿インジケータパターンは前記ポリオレフインフィルムの少なくとも片面に文字、数字、絵柄またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものであり、前記乾燥剤含有榭脂フィルムは含有する乾燥剤の吸湿状態が飽和に達するに連れて透明になり、前記吸湿インジケータパターンを袋内もしくは袋外力視認することができることを特徴とする請求項 1〜6のいずれカ 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[8] 前記パターン印刷層が前記乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルム上に設けられ、前記吸湿インジケータパターンが前記乾燥剤含有榭脂フィルムまたは光反射もしくは光吸収フィルムの少なくとも片面に文字、数字、絵柄またはこれらを適宜複合した図柄を印刷したものであり、前記乾燥剤含有榭脂フィルムは含有する乾燥剤の吸湿状態が飽和に達するに連れて透明になり、前記吸湿インジケータパターンを袋内もしくは袋外力視認することができることを特徴とする請求項 1〜6 のいずれか 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[9] 前記乾燥剤含有榭脂フィルムは、乾燥剤として、ゼォライト、シリカゲル、アルミナの少なくとも 1種類以上を含有するものであることを特徴とする請求項 1〜8のいずれか 1項に記載の包装袋。

[10] 前記第 1包装材は包装袋に収納される物品の表面側に位置し、前記第 2包装材は該物品の背面側に位置していることを特徴とする請求項 1〜9のいずれ力 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[11] 前記光吸収フィルムが、黒インキを印刷したフィルムまたはカーボンブラックを熱可塑性榭脂に混合したフィルムであることを特徴とする請求項 1〜4, 6〜： LOの、ずれ力 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[12] 前記乾燥剤含有榭脂フィルムに光散乱物質を混合または塗布したことを特徴とする請求項 1〜11のいずれ力 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[13] 前記透明性バリアフィルムに光散乱物質を塗布したことを特徴とする請求項 1〜： L 1 のいずれか 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き包装袋。

[14] ノリア性フィルム上に、吸湿インジケータパターンが印刷されたパターン印刷層と吸湿により透明化する吸湿性フィルムとが順次積層されたインジケータフィルム層を有し、

前記インジケータフィルム層の吸湿性フィルム上に、主乾燥剤層と透湿性フィルムとを有することを特徴とする吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。

[15] 前記吸湿性フィルム上に該吸湿性フィルムの吸湿性が飽和に達する時間を制御する透湿制御フィルムを積層したことを特徴とする請求項 14に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。

[16] 前記主乾燥剤層と前記吸湿性フィルムとの間に空間を形成し袋状部としたことを特徴とする請求項 14に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。

[17] 前記主乾燥剤層と前記透湿制御フィルムとの間に空間を形成して袋状部としたことを特徴とする請求項 15に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。

[18] 前記主乾燥剤層が、透明性乾燥剤フィルムまたは透明性乾燥剤成形体であるとことを特徴とする請求項 14〜 17のいずれか 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。

[19] 前記主乾燥剤層が、粒状もしくは板状の乾燥剤または潮解性乾燥剤であり、前記透湿性フィルムと前記吸湿性フィルムの周縁をシールして袋状部とし、該袋状部に前記粒状もしくは板状の乾燥剤または潮解性乾燥剤を内包したことを特徴とする請求項 14に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。

[20] 前記主乾燥剤層が、粒状もしくは板状の乾燥剤または潮解性乾燥剤であり、前記透湿性フィルムと前記透湿制御フィルムの周縁をシールして袋状部とし、該袋状部に前記粒状もしくは板状の乾燥剤または潮解性乾燥剤を内包したことを特徴とする請求項 15に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。

[21] 前記吸湿性フィルムが、乾燥剤含有榭脂層と熱可塑性榭脂とを積層したものであることを特徴とする請求項 14〜20のいずれか 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。

[22] 前記吸湿性フィルムは、乾燥剤として、ゼォライト、シリカゲル、アルミナの少なくとも 1種類以上を含有するものであることを特徴とする請求項 14〜21のいずれか 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。前記透湿制御フィルムが透明性フィルムであり、水蒸気透過度が 0. 01〜5000g Zm²Zdayであることを特徴とする請求項 15, 17, 18, 20〜22のいずれか 1項に記載の吸湿インジケータ機能付き乾燥剤。