WO2005102092A1 - 靴構造の履物 - Google Patents

Abstract

　スポーツや外出履きで、地面とのフィット感があって履き易く、且つ外反母趾防止効果に優れた製品の提供。爪先内部に伸縮性生地を使用し、親指と他の四指を区別する股部を備えた裏材を作成すると共に、上記股部に対して爪先側から軟質部からなる仕切体を介在させるものとする。このさい、伸縮性生地は、二枚構成で内部にウレタンフォームを介在させ、肉厚を凡そ２ｍｍ～５ｍｍとなすのであり、また仕切体はゴムやスポンジ材を使用し、肉厚を凡そ３ｍｍ～１０ｍｍ、高さを凡そ２０ｍｍ～３０ｍｍ、長さを凡そ２５ｍｍ～５０ｍｍとなしたり、その先端に円柱状の膨出部を形成したりする。

Description

明 細 書

靴構造の履物

技術分野

[0001] 本発明は靴構造の履物に係り、爪先部分に親指と他の四指とを区別する仕切体を 介在させ、外反母趾効果の図れる靴構造の履物に関する。

背景技術

[0002] 親指と他の四指とを区別する履物として古くは、下駄が一般的であるが、運動性に 乏しぐ運動性と作業性の点では専ら地下足袋が知られている。ところで、外観は靴 構造で爪先内部に鼻緒付のものがあるが、鼻緒のみでは親指先端が内側へ湾曲し た外反母趾の去勢や防止には、効果が少ないものとなっている。

特許文献 1：特公昭 56 - 51761号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] 地下足袋は専ら作業履きのイメージがあり、一般のスポーツや外出履きとしては不 適である。一方、従来に於ける外反母趾の対策としては、サイズ寸法を大きくし EEか ら EEE、 EEEEのように甲周りを大きくするとか、甲材料をソフトにした合皮製品となし たりする。然し、親指が内側へ曲がる外反母趾に一度なつた人の去勢には適したも のとなつていない。従って、スポーツや外出履きの靴で外反母趾効果に優れた製品 は、未だ市販に供されるものとなっていない。本発明は上記の問題を解決せんとする ものである。

課題を解決するための手段

[0004] 本発明は爪先内部に伸縮性生地を使用し、親指と他の四指を区別する股部を備え た裏材を作成すると共に、上記股部に対して爪先側から軟質物からなる仕切体を介 在させるものとする。

このさレ、、裏材に使用する伸縮性生地は、ナイロン系材料を使用した二枚構成で 内部にウレタンフォームを介在させることにより、その肉厚 tを凡そ 2mm— 5mmとなし たり、又仕切体はゴムやスポンジ材を使用し、その肉厚 sは凡そ 3mm— 10mm、高さ は凡そ 20mm— 30mm、長さは凡そ 25mm— 50mmとなしたものにするのであり、 且つその先端部には上記肉厚はり 3mm— 5mm程度に突出する状態の円柱状の 膨出部を立設形成させるものとなしたりする。

発明の効果

[0005] 本発明によれば爪先内部に伸縮性生地を使用し、親指と他の四指とを区別する股 部を備えた裏材を作成すると共に、上記股部に対して爪先側から一定形状と寸法を 備えた軟質物からなる仕切板を介在させるものとなすのであり、従って爪先内部の股 部及び該股部に介在させる仕切板が爪先内部で親指と、他の四指とを完全に区画さ せるものとなすのであり、而して該股部及び該股部内へ介在させる仕切板が外反母 趾の阻止効果を奏するのであり、即ち外反母趾となっている親指であっても、これが 内方へ湾曲しない様に股部及び仕切板で確実に去勢され、外反母趾の進行阻止を 常時自然に図ることができるものとなる。カロえて、爪先の形状が足型と同じのオブリー グ型デザインで、爪先の爪等に負担が掛からないことから、一般の靴同様に歩行は 勿論、運動性機能にも何らの支障を生じしめたりするものとならなレ、。なお、外観は通 常の爪先丸型靴形状のため、外反母趾の人が人前でも遠慮無く履けるのであり、違 和感なく常用できる上で著効がある。

図面の簡単な説明

[0006] [図 1]本発明で使用する裏材の斜視図である。

[図 2]本発明で使用する仕切体の斜視図である。

[図 3]製造状態に於ける一部破断斜視説明図である。

[図 4]製品図である。

符号の説明

1 裏材

2 股部

3 仕切体

4 膨出部

5 靴

6 足型ラスト 7 甲皮材

8 底材

発明を実施するための最良の形態

[0008] 図 1は本発明に係る靴構造の履物で、爪先内部へ装着させる裏材 1の斜視図であ る。ここに該裏材 1はナイロンのトリコット編地の如き二枚の伸縮性生地 la, lbを用意 し、該生地 la及び lb間にウレタンフォーム lcをサンドイッチ状に挟着させ、肉厚 tを 凡そ 2mm— 5mmとなした素材に作成し、これを図示の如く爪先部 pに親指と他の四 指とを一定間隙で区別可能にする股部 2が形成された前半足袋型に縫製したものと なされる。

[0009] 図 2は上記に於ける一定間隙の股部 2へ、その爪先側から填入させるようにするた めの仕切体 3であって、該仕切体 3はゴムや合成ゴム或いはポリウレタン、 EVA,ラテ ックなどの各種スポンジ材を使用し、且つその大きさ寸法は肉厚 sを凡そ 3mm— 10 mm、高さ hを凡そ 25mm— 50mm、長さ Lを凡そ 25mm— 50mmとなしたものとなさ れる。 4は先端部に立設形成した膨出部であって、板体肉厚 sより 3mm— 5mm程度 膨出する状態の円柱状となされてある。該円柱状の膨出部 4は履いたさい親指の根 元側を心地良く押圧させる作用効果があるが、適宜他の形状としたり或いは省略させ ることちでさる。

[0010] 図 3は上記裏材 1及び仕切体 3を使用し、靴 5の製造される状態を示す一部破断斜 視説明図であって、 6は足型ラスト、 7は甲皮材、 8は底材である。該図力 解る通り本 発明では、上記構成の裏材 1を爪先側の甲皮 7aと底材 8との間に取付けたものとな すのであり、このさい裏材 1の股部 2には仕切体 3を介在させて止着させるものとなし てある。

[0011] 図 4は製品図である。本発明では爪先部の裏材 1を上記の通り股部 2を備えた特殊 な構成になさしめると共に、上記股部 2に対し一定形状と寸法の仕切体 3を取付けた ものとなすのであり、その他の構成は従来通りの仕様で製造されるのである。

[0012] 本発明で裏材 1に伸縮性生地を使用することは、爪先部に於ける親指と他の四指と の関係で、該箇所に設けた股部 2の仕切体 3に対し常時緩や力な挟み込み圧力が 効果的に作用するようになすためであり、これは仕切板 3を挟み込んださいに心地良 い刺激となって願れるものとなる。なお、該裏材の伸縮性は吊り込み機械等を使わず 、吊り込みが容易に行えるものとなる。

[0013] ところで、仕切体 3は股付き足型ラスト 6を挿入した状態下で、上記股部 2に仕切板 3を挿入し、接着剤を使用して股部分に固定するのであり、固定後に甲皮外側の爪 先補強材で爪先部分を機械で吊り込みを行い、このさい裏材 1と表材には接着剤を 塗布しておくことにより、裏材 1と表甲皮 7aの裏面を貼り付けし、裏材 1の伸縮性で足 型ラスト 6を脱型しても、収縮しないように固定されるものとなる。その後は通常の運動 靴の製造と何ら変わることは無ぐ底材 8の糊付けや底貼りなどを行って製品化する のである。

[0014] 本発明は以上の通り構成するものであり、外観は従来の運動靴と何ら変わりなく履 き易い製品であり、且つその歩行使用では従来品では得られない指股部に於ける刺 激作用があり、且つ接地感があって横ぶれ防止の安定感や健康増進の図れるものと なるのである。また、同時に外反母趾の矯正や防止及び疲労軽減などで寄与するこ と大ならしめるものである。

Claims

請求の範囲

[1] 爪先内部に伸縮性生地を使用し、親指と他の四指を区別する股部を備えた裏材を 作成すると共に、上記股部に対して爪先側から軟質物からなる仕切体を介在させる ものとなしてあることを特徴とした靴構造の履物。

[2] 上記伸縮性生地は、二枚構成で内部にウレタンフォームを介在させ、肉厚を凡そ 2 mm 5mmとなしたことを特徴とする請求項 1記載の靴構造の履物。

[3] 上記仕切体はゴムやスポンジ材を使用し、肉厚を凡そ 3mm— 10mm、高さを凡そ

20mm— 30mm、長さを凡そ 25mm— 50mmとなしたことを特徴とする請求項 1又は

2記載の靴構造の履物。

[4] 上記仕切板の先端部に円柱状の膨出部を立設形成するものとなしたことを特徴と する請求項 1， 2又は 3記載の靴構造の履物。