WO2005088369A1 - 照射光伝達用光ファイバ及びそれを備えた光照射装置 - Google Patents

Abstract

本発明の課題は、伝送損失やコストアップを招くことなく、光源からの光を伝達して均一な光量の分布の光を出射させる。本発明は、コア１２とクラッド１３とから構成された大径の単心光ファイバ心線からなる照射光伝達用光ファイバ１１の中間部分を円環状に湾曲して円環部１４とする。円環部１４における交差部分を固定部材１５によって固定する。入射端１１ａから光を入射させることにより、円環部１４に光量の分布のばらつきが除去され、出射端１１ｂから光量の分布が均一化された光を出射させる。

Description

明 細 書 照射光伝達用光ファィバ及びそれを備えた光照射装置 ぐ技術分野 > '

本発明は、 光源からの照射光を伝達する際に用いられる照射光伝達用光フアイ バ及びそれを備えた光照射装置に関する。 ぐ背景技術 >

近年、 光源からの照明光を伝達して照射する光照射装置には、 その光の伝達の ために光ファイバが用いられている。

図 1 6に示す光照射装置では、 光源 1からの光を、 光ビーム制御系 2を介して 光ファイバ 3へ入射させ、 この光ファイバ 3の出射端から出射させている。 そし て、この光ファイバ 3の出射端に設けたォプチカルロッド 4から出射させた光を、 投影光学系 5を介して被検査対象物 6へ照射し、 被検査対象物 6の光一電気特性 を検査している （特許文献 1参照)。

また、 図 1 7に示す照明装置では、 光源 7からの光を複数の光ファイバ心線を 束ねた光ファイバライトガイド 8へ入射させ、 その出射端から出射させ、 この出 射光によつて所望の部位に照射する構造とされている （特許文献 2〜 4参照）。

(特許文献 1 ) 日本公開特許第 2 0 0 2— 9 0 6 8 6号公報

(特許文献 2 ) 日本公開特許第 2 0 0 2— 1 3 3 9 2 6号公報

(特許文献 3 ) 日本公開特許第 2 0 0 2— 1 5 0 8 2 0号公報

(特許文献 4 ) 日本公開特許第 2 0 0 2— 2 8 9 0 1 6号公報 ところで、 光ファイバによって伝達した光をその出射端にて均一に出射させる ためには、 光ファイバの出射端にォプチカルロッドを接続したり、 光ファイバラ ィトガイドの外周に圧力を加える加圧機構を設けたり、 光ファイバライ トガイド の入射端を凹面状に加工したり、 あるいは光ファイバライ トガイドの入射端を光 源に向けて集合させるためのテーパ状止め金を取り付けなければならず、 費用が 大幅に嵩んでしまっていた。 また、 このような細工を施すことにより光の伝送損 失を招いてしまい、 特に、 光源として光量の少ない発光ダイオードを用いる場合 は、 要求する光量の出射光を得ることができなかった。

この発明は、 伝送損失やコストアップを招くことなく、 光源からの光を伝達し て均一な光量の分布の光を出射させることができる光照射装置を提供することを 目的としている。 く発明の開示 >

上記目的を達成するために、 本発明の照射光伝達用光ファイバは、 入射端から 入射した照射光を出射端から出射させる照射光伝達用光ファイバであって、 中間 部分が円環状に湾曲された円環部とされ、 該円環部における交差部分が固定部材 によって固定されていることを特徴とする。

また、 本発明の照射光伝達用光ファイバは、 入射端から入射した照射光を出射 端から出射させる照射光伝達用光ファイバであって、 中間部分において、 一部が 円環状に湾曲された部分的円環部とされ、 前記部分的円環部における交差部分が 固定部材によって固定されていることを特徴とする。

また、 本発明の照射光伝達用光ファイバは、 入射端から入射した照射光を出射 端から出射させる照射光伝達用光ファイバであって、 中間部分において一部が円 環状に湾曲された部分的円環部を連続的に、 或いは断続的に形成したことを特徴 とする。

また、 本発明の照射光伝達用光ファイバは、 入射端から入射した照射光を出射 端から出射させる照射光伝達用光ファイバであって、 中間部分が三次元の円環形 状を形成したことを特徴とする。

更に、 本発明の照射光伝達用光ファイバの前記中間部分が螺旋形状であること が望ましい。

また、 本発明は、 複数の光源からの照射光が入射端から入射されるものでも良 い。

さらに、 単心の大径光ファイバ心線からなるものでも良く、 また、 この単心の 大径光ファィバ心線に複数の光ファィバ心線を束ねたバンドル光ファィパが入射 端に結合されているものでも良い。

また、 前記円環部における曲率が調節可能とされていることが好ましい。

また、 前記円環部における曲率半径がファイバ径の 5 0倍以上とされているこ とが望ましく、 さらに、 前記円環部における曲率半径が 7 5 mm以下とされてい ることが望ましい。

また、 前記円環部にて 2回以上卷かれていることが好ましい。

本発明の光照射装置は、 光源と、 該光源からの照射光を伝達する光ファイバと を備えた光照射装置であって、 前記光ファイバとして上記の照射光伝達用光ファ ィバを用いたことを特徴とする。

なお、 前記照射光伝達用光ファイバがケースの内部に設けられていても良く、 あるいは前記照射光伝達用光ファイバがケースの外部に設けられていても良い。

<図面の簡単な説明 >

図 1は、 本実施形態に係る照射光伝達用光ファイバの側面図である。

図 2は、 照射光伝達用光ファイバの断面図である。

図 3は、 円環部における交差部の断面図である。

図 4は、 交差部における他の固定部材を説明する断面図である。

図 5は、 入射光及び出射光の出力分布を示す図である。

図 6は、 複数周に巻いた円環部を備えた照射光伝達用光ファイバの側面図であ る。

図 7は、 部分的円環部を備えた照射光伝達用光ファイバの側面図である。

図 8は、 部分的円環部が交互に形成された照射光伝達用光ファイバの側面図で ある。

図 9は、 三次元の円環部を備えた照射光伝達用光ファイバの斜視図である。 図 1 0は、 入射構造を示す照射光伝達用光ファイバの側面図である。

図 1 1は、 他の入射構造を示す照射光伝達用光ファイバの側面図である。

図 1 2は、 実施形態に係る光照射装置を示す概略図である。

図 1 3は、 他の構造の光照射装置を示す概略構成図である。 図 1 4は、 円環部における曲率半径と出射光の均一性との関係を示すグラフ図 である。

図 1 5は、 円環部における曲げ回数と出射光の均一性との関係を示すグラフ図 である。

図 1 6は、光ファイバを備えた従来の光照射装置を説明する概略構成図である。 図 1 7は、 光ファイバを備えた従来の照明装置を説明する概略構成図である。 なお、 図中の符号において、 1 1 , 2 1は照射光伝達用光ファイバであり、 1 1 a , 2 l aは入射端であり、 l i b , 2 l bは出射端であり、 1 4は円環部で あり、 1 5， 1 7は固定部材であり、 3 1， 3 4は光源であり、 3 2は光フアイ バ心線であり、 3 3はバンドル光ファイバであり、 4 1， 5 1は光照射装置であ り、 4 2， 5 2はケースである。

<発明を実施するための最良の形態 >

以下、 本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。 図 1は本実施形態に係る照射光伝達用光ファイバの側面図、 図 2は照射光伝達 用光ファイバの断面図、 図 3は円環部における交差部の断面図、 図 4は交差部に おける他の固定部材を説明する断面図、 図 5は入射光及ぴ出射光の出力分布を示 す図である。

図 1に示すように、 この照射光伝達用光ファイバ 1 1は、 一端側が入射端 1 1 aとされ、 他端側が出射端 1 1 bとされている。

照射光伝達用光ファイバ 1 1は、 図 2に示すように、 コア 1 2とクラッド 1 3 とから構成された大径の単心光フアイバ心線からなるもので、 信号伝達用の光フ アイバ心線と比較して、 クラッド 1 3に対するコア 1 2の面積の比率が大きくさ れている。

この照射光伝達用光ファイバ 1 1は、 その中間部分が円環状に湾曲された円環 部 1 4とされている。 そして、 この円環部 1 4における交差部分が固定部材 1 5 によって固定されている

図 3に示すように、 固定部材 1 5は、 コ字状に形成された保持部 1 5 aと、 こ の保持部 1 5 aの両端に形成された固定部 1 5 bとを有している。 そして、 この 固定部材 1 5は、 その保持部 1 5 a内に円環部 1 4の照射光伝達用光ファイバ 1 1の交差部分を配設した状態にて、 固定部 1 5 bを、 装置の底板 1 6などに固定 することにより、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の交差部分を固定する。 また、 こ の照射光伝送用光ファイバ 1 1は、 固定部材 1 5による固定状態を緩めることに より、 円環部 1 4における曲率を容易に調節することができる。

ここでは、 照射光伝送用光ファイバ 1 1の円環部 1 4における曲率半径は 7 5 mm以下とされている。 また、 照射光伝送用光ファイバ 1 1の円環部 1 4におけ る破損や損傷を防止するために、 円環部 1 4における曲率半径は、 照射光伝送用 光ファイバ 1 1の径の 5 0倍以上とすることが好ましい。

なお、 固定部材 1 5としては、 上記のものに限らず、 例えば、 図 4に示すよう に、 円環部 1 4の照射光伝達用光ファイバ 1 1の交差部分を結束する結束バンド からなる固定部材 1 7でも良い。 この固定部材 1 7は、 照射光伝達用光ファイバ 1 1に卷回されるバンド部 1 7 aと、 このバンド部 1 7 aを係止して照射光伝達 用光ファイバ 1 1を結束した状態に維持する係止部 1 7 bとを有し、 この係止部 1 7 bには、 装置の底板 1 6に形成した孔などに係合可能な係合部 1 7 cが形成 されている。

そして、上記のように構成された照射光伝送用光ファイバ 1 1では、 図 5 ( a ) に示すように、 入射端 1 1 aから入射した照射光に、 光量の分布のばらつきがあ つたとしても、 円環状に湾曲された円環部 1 4にて光量の分布のばらつきがなく され、 出射端 1 1 bから出射する照射光は、 その光量が略均一に分布される。 このように、 上記実施形態に係る照射光伝送用光ファイバ 1 1によれば、 中間 部分を円環状に湾曲して円環部 1 4とし、 この円環部 1 4における交差部分を固 定部材 1 5によって固定したので、 入射端 1 1 aからの入射光に光量の分布のば らつきがあつたとしても、 円環部 1 4にて光量の分布のばらつきを確実に除去し て出射端 1 1 bから光量の分布が均一な光を出射させることができる。 .

これにより、 伝送損失やコストアップを招くことなく、 光源からの光を伝達し て均一な光量の分布の光を出射させることができ、 特に、 光量の少ない発光ダイ ォードの光を伝達する場合に好適である。

なお、 上記の例では、 照射光伝送用光ファイバ 1 1を 1回だけ円環状に湾曲さ せて円環部 1 4としたが、 照射光伝送用光ファイバ 1 1の円環部 1 4における曲 げ回数は 1回に限らず、 図 6に示すように、 2回でも良く、 さらには、 それ以上 でも良い。 そして、 このように、 円環部 1 4における曲げ回数を多くすることに より、出射端 1 1 bからの出射光の光量の分布をさらに均一にすることができる。 また、 図 7に示すように、 円環部は 3 6 0度の完全な円環形状でなくても、 本 発明は実現可能である。 この図では、 一部が円環状に湾曲させられた部分的円環 部 1 4 Aが形成されており、 その部分的円環部 1 4 Aの角度は一例として 0 = 2 7 0度の湾曲となっている。 そして、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の交差部は、 固定部材 1 5 Aにより、 部分的円環部 1 4 Aを維持するように固定される。

また、 図 8に示すように、 照射光伝達用光ファイバ 1 1を一部で円環状に湾曲 させた部分的円環部 1 4 Bやこの部分的円環部 1 4 Bを反転させた部分的円環部 1 4 B 'を交互に形成して波型形状にした場合でも、 出射端 1 1 bからの出射光 の光量の分布を均一にすることができる。 この部分的円環部 1 4 B、 1 4 B ,の 固定は、部材 1 5に部分的円環形状の溝を形成し溝に挿入固定してもよく、また、 粘着材料を用いて部材 1 5に固定してもよく、 或いは、 複数の固定部材 1 5 Cに より部分的円環部 1 4 B、 1 4 B ,を維持させてもよい。 また、 部分的円環部の '形状は波型に限定されず、 出射端 1 1 bからの出射光の光量の分布を均一にでき るものであれば、 様々な形状が想定され、 部分的円環部が所望な曲げ角度でもつ て、 連続的に、 或いは、 断続的に形成されていてもよい。 光量分布の均一の観点 から考えると、 部分的円環部の総曲げ角度が凡そ 7 2 0度以上であることが望ま しい。

本発明に係る照射光伝達用光ファイバの円環部或いは部分的円環部は、 上述し たような二次元の形状に限定されず、 三次元形状であってもよい。 図 9には、 円 環部や部分的円環部の三次元的形状の一例として螺旋形状の円環部が示されてい る。 照射光伝達用光ファイバ 1 1を、 円筒或いは丸棒の芯材 2 0の表面に卷きつ けていき螺旋形状の三次元の円環部 1 4 Cを形成したものである。 三次元の円環 部 1 4 Cの固定方法は特に限定されず、 芯材 2 0の表面に粘着材料を塗布して円 環部 1 4 Cを固定してもよく、 また、 芯材 2 0に例えば螺旋溝を形成して螺旋溝 に円環部を揷入固定してもよい。 更に、 図 8に示すような複数の固定部材 1 5 C でもって三次元形状を維持してもよい。 螺旋状の円環部 1 4 Cの場合、 2巻以上 の巻き回数であれば、 光量分布を均一に維持できる。

次に、 照射光伝達用光ファイバへ照射光を入射させる入射構造について説明す る。

図 1 0は入射構造を示す照射光伝達用光ファイバの側面図である。

図に示すように、 照射光伝達用光ファイバ 1 1には、 その入射端 1 1 aに、 複 数の発光ダイオードからなる光源 3 1が入射端 1 1 aに向けて配設されている。 このような入射構造とすることにより、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の入射端 1 1 aには、 複数の光源 3 1からの光が入射される。 ここで、 この入射端 1 1 a に入射される光は、 各光源 3 1の光量のばらつきや入射端 1 1 aに対する傾きな どから光量の分布にばらつきが生じるが、 この光量の分布のばらつきは、 円環状 に湾曲された円環部 1 4にてなくされる。 これにより、 出射端 l i bからは、 光 量が略均一に分布された光が出射される。

そして、 このように、 複数の光源 3 1を備えることにより、 これら光源 3 1の うちの数個が点灯しなかったとしても、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の出射端 1 1 bから確実に光を出射させることができ、 しかも、 その出射光の光量の分布を 均一化することができる。

図 1 1は他の入射構造を示す照射光伝達用光ファイバの側面図である。

図に示すように、 照射光伝達用光ファイバには、 その入射端 1 1に、 複数の光 ファイバ心線 3 2を束ねたパンドル光ファイバ 3 3が結合されている。 そして、 このバンドル光ファイバ 3 3の各光ファイバ心線 3 2には、 それぞれ光源 3 4か ら光が入射される。

このような入射構造とすることにより、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の入射端 1 1 aには、 それぞれの光源 3 4から光が入射される複数の光ファイバ心線 3 2 を束ねたバンドル光ファイバ 3 3からの光が入射される。 ここで、 この入射端 1 1 aに入射されるバンドル光ファイバ 3 3からの光は、 各光源 3 4の光量のばら つきなどから光量の分布にばらつきが生じるが、 この光量の分布のばらつきは、 円環状に湾曲された円環部 1 4にてなくされる。 これにより、 出射端 1 1 から は、 光量が略均一に分布された光が出射される。 そして、 複数の光ファイバ心 線 3 2からなるバンドル光ファイバ 3 3を結合させたことにより、 光ファイバ心 線 3 2のうちの数本が万一断線したとしても、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の出 射端 1 1 bから確実に光を出射させることができ、 しかも、 その出射光の光量の 分布を均一化することができる。

次に、 本発明の実施形態に係る光照射装置について説明する。

図 1 2は実施形態に係る光照射装置を示す概略図である。

図に示すように、 この光照射装置 4 1は、 ケース 4 2の内部に、 照射光伝達用 光ファイバ 1 1を備えている。

照射光伝達用光ファイバ 1 1は、 その円環部 1 4における交差部分が固定部材 1 5によってケース 4 2の一部に固定されている。

また、 照射光伝達用光ファイバ 1 1は、 その入射端 1 1 aに、 複数の光フアイ バ心線 3 2を束ねたバンドル光ファイバ 3 3が結合されている。 そして、 このバ ンドル光ファイバ 3 3の各光ファイバ心線 3 2には、 それぞれ光源 3 4から光が 入射される構造とされている。

さらに、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の出射端 1 1 bは、 ケース 4 2の一側面 に固定され、 端面が外部に露出されている。

そして、 この光照射装置 4 1では、 バンドル光ファイバ 3 3からの光の光量の ばらつきが照射光伝達用光ファイバ 1 1の円環部 1 4にて均一化され、 これによ り、 出射端 l i bからは、 光量が略均一に分布された光が出射される。 しかも、 照射光伝達用光ファイバ 1 1がケース 4 2内に配設されて保護されているので、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の出射端 1 1 bから常に均一な光を照射させること ができる。

図 1 3は他の構造の光照射装置を示す概略構成図である。

図に示すように、 この光照射装置 5 1では、 ケース 5 2内部に、 複数の光ファ ィバ心線 3 2を束ねたパンドル光ファイバ 3 3が設けられ、 このバンドル光ファ ィバ 3 3の各光ファイバ心線 3 2に、 それぞれ光源 3 4から光が入射される構造 とされている。

このバンドル光ファイバ 3 3は、 その一端がケース 5 2の一側部に固定されて いる。 また、 この光照射装置 5 1では、 ケース 5 2の一側部に固定されたバンド ル光ファイバ 3 3の一端に、 照射光伝達用光ファイバ 1 1の入射端 1 1 aが結合 されている。

そして、 この光照射装置 5 1の場合も、 バンドル光ファイバ 3 3からの光の光 量のばらつきが照射光伝達用光ファイバ 1 1の円環部 1 4にて均一化され、 これ により、 出射端 l i bからは、 光量が略均一に分布された光が出射される。 しか も、 照射光伝達用光ファイバ 1 1がケース 5 2の外部に設けられているので、 ケ ース 5 2内の構造の簡略化及び装置の小型化を図ることができ、 また、 照射光伝 達用光ファイバ 1 1を容易に交換することができる。

《実施例 1》

(曲率半径と均一性との関係）

直径 0 . 8 8 mmの照射光伝送用光ファイバ 1 1の円環部 1 4における曲率半 径を変更し、 そのときの出射端 1 1 b.からの出射光の均一性を調べた。 その結果 を図 1 4に示す。 なお、 均一性は、 次式に基づいて求めた。

<式> 均一性 = (光量の最大値一光量の最小値） /光量の平均値

図からわかるように、 照射光伝送用光ファイバ 1 1は、 その円環部 1 4におけ る曲率半径を小さくすることにより、 出射光の均一性が高まることがわかった。 そして、 図に示されるように、 例えば、 8 0 %以上の均一性を要求する場合は、 曲率半径を 7 5 mm以下とする必要がある。

(曲げ回数と均一性との関係）

直径 0 . 8 8 mmの照射光伝送用光ファイバ 1 1の円環部 1 4における曲げ回 数を変更し、 そのときの出射端 1 1 bからの出射光の均一性を調べた。 なお、 円 環部 1 4の曲率半径は 7 5 mmとした。 その結果を図 1 5に示す。

図からわかるように、 照射光伝送用光ファイバ 1 1は、 その円環部 1 4におけ る曲げ回数を多くすることにより、 出射光の均一性が高まることがわかった。 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、 本発明の精神と範 囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にと つて明らかである。

本出願は、 2 0 0 4年 3月 1 6日出願の日本特許出願 （特願 2 0 0 4 - 0 7 4 9 3 7 ) に基づくものであり、 その内容はここに参照として取り込まれる。 ぐ産業上の利用可能性〉

本発明の照射光伝達用光ファイバ及び光照射装置によれば、 中間部分を円環状 に湾曲して円環部とし、 この円環部における交差部分を固定部材によって固定し たので、 入射端からの入射光に光量の分布のばらつきがあつたとしても、 円環部 にて光量の分布のばらつきを確実に除去して出射端から光量の分布が均一な光を 出射させることができる。

これにより、 伝送損失やコストアップを招くことなく、 光源からの光を伝達し て均一な光量の分布の光を出射させることができ、 特に、 光量の少ない発光ダイ ォードの光を伝達する場合に好適である。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 入射端から入射した照射光を出射端から出射させる照射光伝達用光フ アイパであって、 中間部分が円環状に湾曲された円環部とされ、 該円環部におけ る交差部分が固定部材によって固定されていることを特徴とする照射光伝達用光 ファイバ。

2 . 入射端から入射した照射光を出射端から出射させる照射光伝達用光フ アイバであって、 中間部分において、 一部が円環状に湾曲された部分的円環部と され、 前記部分的円環部における交差部分が固定部材によって固定されているこ とを特徴とする照射光伝達用光ファイバ。

3 . 入射端から入射した照射光を出射端から出射させる照射光伝達用光フ アイバであって、 中間部分において一部が円環状に湾曲された部分的円環部を連 続的に、 或いは断続的に形成したことを特徴とする照射光伝達用光ファイバ。

4 . 入射端から入射した照射光を出射端から出射させる照射光伝達用光フ アイパであって、 中間部分が三次元の円環形状を形成したことを特徴とする照射 光伝達用光ファイバ。

5 . 請求の範囲第 4項に記載の照射光伝達用光ファイバであって、 前記中 間部分が螺旋形状であることを特徴とする照射光伝達用光ファィバ。

6 . 請求の範囲第 1項から第 5項のいずれか 1項に記載の照射光伝達用光 ファイバであって、 複数の光源からの照射光が入射端から入射されることを特徴 とする照射光伝達用光ファイバ。

7 . 請求の範囲第 1項〜第 6項のいずれか 1項に記載の照射光伝達用光フ アイバであって、 単心の大径光ファイバ心線からなることを特徴とする照射光伝 達用光ファイバ

8 . 請求の範囲第 7填に記載の照射光伝達用光ファイバであって、 複数の 光ファイバ心線を束ねたパンドル光ファイバが入射端に結合されていることを特 徴とする照射光伝達用光ファイバ。

9 . 請求の範囲第 1項から第 8項のいずれか 1項に記載の照射光伝達用光 ファイバであって、 前記円環部における曲率が調節可能とされていることを特徴 とする照射光伝達用光ファイバ。

1 0 . 請求の範囲第 1項から第 9項のいずれか 1項に記載の照射光伝達用 光ファイバであって、 前記円環部における曲率半径がファイバ径の 5 0倍以上と されていることを特徴とする照射光伝達用光フアイバ。

1 1 . 請求の範囲第 1項から第 1 0項のいずれか 1項に記載の照射光伝達 用光ファイバであって、 前記円環部における曲率半径が 7 5 mm以下とされてい ることを特徴とする照射光伝達用光ファィバ。

1 2 . 請求の範囲第 1項に記載の照射光伝達用光ファイバであって、 前記 円環部にて 2回以上巻かれていることを特徴とする照射光伝達用光ファイバ。

1 3 . 光源と、 該光源からの照射光を伝達する光ファイバとを備えた光照 射装置であって、 前記光ファイバとして請求の範囲第 1項から第 1 2項のいずれ か 1項に記載の照射光伝達用光ファイバを用いたことを特徴とする光照射装置。

1 4 . 前記照射光伝達用光ファイバがケースの内部に設けられていること を特徴とする請求の範囲第 1 3項に記載の光照射装置。

1 5 . 前記照射光伝達用光ファイバがケースの外部に設けられていること を特徴とする請求の範囲第 1 3項に記載の光照射装置。